JP2010214496A - 研磨装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】研磨効率のよい研磨装置を提供する。
【解決手段】被加工物を保持するチャックテーブルと、チャックテーブルに保持された被加工物に研磨液を供給しつつ研磨する研磨手段とを具備し、研磨手段が回転スピンドルと回転スピンドルの一端に設けられたマウントとマウントに取り付けられた研磨工具とからなり、研磨工具が該マウントに取り付けられる基台と基台に装着された研磨パッドとからなっている研磨装置であって、マウントと研磨工具の基台のいずれか一方に配設された超音波振動子と、超音波振動子に電力を印加する電力供給手段とを具備している。
【選択図】図2
【解決手段】被加工物を保持するチャックテーブルと、チャックテーブルに保持された被加工物に研磨液を供給しつつ研磨する研磨手段とを具備し、研磨手段が回転スピンドルと回転スピンドルの一端に設けられたマウントとマウントに取り付けられた研磨工具とからなり、研磨工具が該マウントに取り付けられる基台と基台に装着された研磨パッドとからなっている研磨装置であって、マウントと研磨工具の基台のいずれか一方に配設された超音波振動子と、超音波振動子に電力を印加する電力供給手段とを具備している。
【選択図】図2
Description
本発明は、半導体ウエーハ等の被加工物を研磨するための研磨装置に関する。
半導体デバイス製造工程においては、略円板形状である半導体ウエーハの表面に格子状に配列されたストリートと呼ばれる切断ラインによって多数の矩形領域を区画し、該矩形領域の各々にIC,LSI等のデバイスを形成する。このように多数のデバイスが形成された半導体ウエーハをストリートに沿って分割することにより、個々のデバイスを形成する。デバイスの小型化および軽量化を図るために、通常、半導体ウエーハをストリートに沿って切断して個々のデバイスに分割する前に、半導体ウエーハの裏面を研削して所定の厚さに形成している。半導体ウエーハの裏面の研削は、通常、ダイヤモンド砥粒をレジンボンドの如き適宜のボンドで固着して形成した研削砥石を備えた研削ホイールを、回転しつつ半導体ウエーハの裏面に押圧せしめることによって遂行されている。このような研削方式によって半導体ウエーハの裏面を研削すると、半導体ウエーハの裏面に所謂加工歪が生成し、これによって個々に分割されたデバイスの抗折強度が低減する。
上述したように研削された半導体ウエーハの裏面に生成される加工歪を除去する対策として、研削された半導体ウエーハの裏面に研磨液を供給しつつ研磨パッドを用いて研磨し、半導体ウエーハの裏面に生成された加工歪を除去する方法が下記特許文献1に開示されている。
特開平8−99265号公報
而して、上述した研磨方法においては、研磨量が1分間に1μm程度であり、被加工物を10〜15μm研磨するためには10〜15分の研磨時間を要し、生産性の面で必ずしも満足し得るものではない。
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、その主たる技術課題は、研磨効率のよい研磨装置を提供することにある。
上記主たる技術課題を解決するため、本発明によれば、被加工物を保持するチャックテーブルと、該チャックテーブルに保持された被加工物に研磨液を供給しつつ研磨する研磨手段とを具備し、該研磨手段が回転スピンドルと該回転スピンドルの一端に設けられたマウントと該マウントに取り付けられた研磨工具とからなり、該研磨工具が該マウントに取り付けられる基台と該基台に装着された研磨パッドとからなっている、研磨装置において、
該マウントと該研磨工具の基台のいずれか一方に配設された超音波振動子と、該超音波振動子に電力を印加する電力供給手段と、を具備している、
ことを特徴とする研磨装置が提供される。
該マウントと該研磨工具の基台のいずれか一方に配設された超音波振動子と、該超音波振動子に電力を印加する電力供給手段と、を具備している、
ことを特徴とする研磨装置が提供される。
上記回転スピンドルには中心部に軸方向に形成され研磨液が供給される研磨液供給通路が設けられており、
上記電力供給手段は、上記研磨液供給通路を通して配設された導電線によって上記超音波振動子に接続される。
上記電力供給手段は、上記研磨液供給通路を通して配設された導電線によって上記超音波振動子に接続される。
本発明による研磨装置は、マウントと研磨工具の基台いずれか一方に超音波振動子が配設されているので、基台に装着された研磨パッドに超音波振動を効果的に付与することができる。従って、研磨パッドによる研磨作用が効率よく実施され、生産性を向上することができる。
以下、本発明に従って構成された研磨装置の好適な実施形態について、添付図面を参照して更に詳細に説明する。
図1には、本発明に従って構成された研磨装置の斜視図が示されている。図1に示す研磨装置は、全体を番号2で示す装置ハウジングを具備している。この装置ハウジング2は、細長く延在する直方体形状の主部21と、該主部21の後端部(図1において右上端)に設けられ上方に延びる直立壁22とを有している。直立壁22の前面には、上下方向に延びる一対の案内レール221、221が設けられている。この一対の案内レール221、221に研磨手段としての研磨ユニット3が上下方向に移動可能に装着されている。
図1には、本発明に従って構成された研磨装置の斜視図が示されている。図1に示す研磨装置は、全体を番号2で示す装置ハウジングを具備している。この装置ハウジング2は、細長く延在する直方体形状の主部21と、該主部21の後端部(図1において右上端)に設けられ上方に延びる直立壁22とを有している。直立壁22の前面には、上下方向に延びる一対の案内レール221、221が設けられている。この一対の案内レール221、221に研磨手段としての研磨ユニット3が上下方向に移動可能に装着されている。
研磨ユニット3は、移動基台31と該移動基台31に装着されたスピンドルユニット4を具備している。移動基台31は、後面両側に上下方向に延びる一対の脚部311、311が設けられており、この一対の脚部311、311に上記一対の案内レール221、221と摺動可能に係合する被案内溝312、312が形成されている。このように直立壁22に設けられた一対の案内レール221、221に摺動可能に装着された移動基台31の前面には前方に突出した支持部313が設けられている。この支持部313にスピンドルユニット4が取り付けられる。
スピンドルユニット4は、支持部313に装着されたスピンドルハウジング41と、該スピンドルハウジング41に回転自在に配設された回転スピンドル42とを具備している。このスピンドルユニット4について、図2を参照して説明する。図2に示すスピンドルユニット4を構成するスピンドルハウジング41は略円筒状に形成され、軸方向に貫通する軸穴411を備えている。スピンドルハウジング41に形成された軸穴411に挿通して配設される回転スピンドル42は、その中央部には径方向に突出して形成されたスラスト軸受フランジ421が設けられている。このようにしてスピンドルハウジング41に形成された軸穴411に挿通して配設される回転スピンドル42は、軸穴411の内壁との間に供給される高圧エアーによって回転自在に支持される。スピンドルハウジング41に回転可能に支持された回転スピンドル42は、一端部(図2において下端部)がスピンドルハウジング41の下端から突出して配設されており、その一端(図2において下端)にマウント43が設けられている。そして、このマウント43の下面に研磨工具5が取り付けられる。
上記マウント43および研磨工具5について、図3および図4を参照して説明する。
マウント43は、図3に示すように回転スピンドル42の下端に一体に円盤状に形成されている。このマウント43には、4個のボルト挿通穴43aが設けられている。また、上記回転スピンドル42およびマウント43には、軸心に沿って形成され研磨液を流通せしめる研磨液供給通路42bが形成されている。
マウント43は、図3に示すように回転スピンドル42の下端に一体に円盤状に形成されている。このマウント43には、4個のボルト挿通穴43aが設けられている。また、上記回転スピンドル42およびマウント43には、軸心に沿って形成され研磨液を流通せしめる研磨液供給通路42bが形成されている。
図3および図4に示す研磨工具5は、円形状の基台51と該基台51の下面に装着された研磨パッド52とからなっている。基台51は、その中心部に上記研磨液供給通路42bと連通する穴511が設けられている。この基台51はアルミニウムによって形成されており、その上面に環状の超音波振動子装着溝512が形成されているとともに、該超音波振動子装着溝512の外周側に上記マウント43に設けられた4個のボルト挿通孔43aと対応する4個のねじ穴513が形成されている。また、基台51には、穴511の内周面から環状の超音波振動子装着溝512に貫通する穴514が設けられている。このように形成された基台51の下面に研磨パッド52が適宜の接着剤によって装着される。この研磨パッド52は、発泡ウレタンやフェルトによって形成されており、その中心部に上記基台51に設けられた穴511を通して研磨液供給通路42bと連通する穴521が設けられている。
図3および図4を参照して説明を続けると、上記基台51の上面に形成された環状の超音波振動子装着溝512の底面には、上記研磨パッド52に超音波振動を付与する環状の超音波振動子6が適宜の接着剤によって装着される。この超音波振動子6は、チタン酸バリウム、チタン酸ジルコン酸鉛、リチウムタンタレート等の圧電セラミックスによって形成されている。このようにして環状の超音波振動子装着溝512の底面に装着された環状の超音波振動子6には、基台51に形成された穴514を挿通して配設された導電線61の一端がそれぞれ接続されている。なお、各導電線61の多端は、凸型コネクター62に接続されている。この凸型コネクター62は後述する電力供給手段に着脱可能に接続される。
以上のように構成された研磨工具5は、マウント43に設けられた4個のボルト挿通孔43aにそれぞれ挿通された締結ボルト53を4個のねじ穴513それぞれ螺着することによって、マウンター43に着脱可能に装着される。
図2に戻って説明を続けると、図示の実施形態におけるスピンドルユニット4は、回転スピンドル42を回転駆動するための電動モータ7を備えている。図示の電動モータ7は、永久磁石式モータによって構成されている。永久磁石式の電動モータ7は、回転スピンドル42の中間部に形成されたモータ装着部422に装着された永久磁石からなるロータ71と、該ロータ71の外周側においてスピンドルハウジング41に配設されたステータコイル72とからなっている。このように構成された電動モータ7は、ステータコイル72に後述する電力供給手段によって交流電力を印加することによりロータ71が回転し、該ロータ71を装着した回転スピンドル42を回転せしめる。
図示の実施形態におけるスピンドルユニット4は、上記超音波振動子6に交流電力を印加するとともに上記電動モータ7に交流電力を印加する電力供給手段8を具備している。電力供給手段8は、スピンドルユニット4の後端部に配設されたロータリートランス80を具備している。ロータリートランス80は、回転スピンドル42の後端に配設された受電手段81と、該受電手段81と対向して配設されスピンドルハウジング41の後端部に配設された給電手段82とを具備している。受電手段81は、回転スピンドル42に装着されたロータ側コア811と、該ロータ側コア811に巻回された受電コイル812とからなっている。このように構成された受電手段81の受電コイル812には、導電線813が接続されている。この導電線813は、回転スピンドル42の中心部に軸方向に形成された研磨液供給通路42b内に配設され、その先端が上記凸型コネクター62と嵌合する凹型コネクター814(図3参照)に接続されている。上記給電手段82は、受電手段81の外周側に配設されたステータ側コア821と、該ステータ側コア821に配設された給電コイル822とからなっている。このように構成された給電手段82の給電コイル822は、電気配線83を介して交流電力が供給される。なお、受電手段81を構成するロータ側コア811の中心部には、回転スピンドル42の中心部に軸方向に形成された研磨液供給通路42bと連通する研磨液導入通路811aが軸方向に形成されている。この研磨液導入通路811aは、図示しないロータリージョイントおよび配管85を介して研磨液供給手段86に接続されている。
図示の実施形態における電力供給手段8は、上記ロータリートランス80の給電コイル822に供給する交流電力の交流電源91と、電力調整手段としての電圧調整手段92と、上記給電手段82に供給する交流電力の周波数を調整する周波数調整手段93と、電圧調整手段92および周波数調整手段93を制御する制御手段94と、該制御手段94に複数の研磨砥石52に付与する超音波振動の振幅等を入力する入力手段95を具備している。なお、図2に示す電力供給手段8は、制御回路96および電気配線721を介して上記電動モータ7のステータコイル72に交流電力を供給する。
図示の実施形態におけるスピンドルユニット4は以上のように構成されており、以下その作用について説明する。
研磨作業を行う際には、電力供給手段8から電動モータ7のステータコイル72に交流電力が供給される。この結果、電動モータ7が回転して回転スピンドル42が回転し、該回転スピンドル42の先端に取付けられた研磨工具5が回転せしめられる。
研磨作業を行う際には、電力供給手段8から電動モータ7のステータコイル72に交流電力が供給される。この結果、電動モータ7が回転して回転スピンドル42が回転し、該回転スピンドル42の先端に取付けられた研磨工具5が回転せしめられる。
一方、電力供給手段8は、制御手段94によって電圧調整手段92および周波数変換手段93を制御し、交流電力の電圧を所定の電圧(例えば、75V)に制御するとともに、交流電力の周波数を所定周波数(例えば、19kHz)に変換して、ロータリートランス80を構成する給電手段82の給電コイル822に供給する。このように所定周波数の交流電力が給電コイル822に印加されると、回転する受電手段81の受電コイル812、導電線813、凹型コネクター814、凸型コネクター62、導電線61、を介して環状の超音波振動子6に所定周波数の交流電力が印加される。この結果、超音波振動子6は径方向および軸方向に繰り返し変位して超音波振動する。この超音波振動は、基台51を介して研磨パッド52に伝達され、研磨パッド52が径方向および軸方向に超音波振動する。なお、本発明者の実験によると、上記環状の超音波振動子6に電圧が75Vで所定周波数が19kHzの交流電力を印加した場合、研磨パッド52が径方向に6μm程度の振幅で振動し、軸方向に3μm程度の振幅で振動した。
図1に戻って説明を続けると、図示の実施形態における研磨装置は、上記研磨ユニット4を上記一対の案内レール221、221に沿って上下方向(後述するチャックテーブルの保持面に対して垂直な方向)に移動せしめる研磨ユニット送り機構10を備えている。この研磨ユニット送り機構10は、直立壁22の前側に配設され実質上鉛直に延びる雄ねじロッド101を具備している。この雄ねじロッド101は、その上端部および下端部が直立壁22に取り付けられた軸受部材102および103によって回転自在に支持されている。上側の軸受部材102には雄ねじロッド101を回転駆動するための駆動源としてのパルスモータ104が配設されており、このパルスモータ104の出力軸が雄ねじロッド101に伝動連結されている。移動基台31の後面にはその幅方向中央部から後方に突出する連結部(図示していない)も形成されており、この連結部には鉛直方向に延びる貫通雌ねじ穴(図示していない)が形成されており、この雌ねじ穴に上記雄ねじロッド101が螺合せしめられている。従って、パルスモータ104が正転すると移動基台31即ち研磨ユニット3が下降即ち前進せしめられ、パルスモータ104が逆転すると移動基台31即ち研磨ユニット3が上昇即ち後退せしめられる。
図1を参照して説明を続けると、ハウジング2の主部21にはチャックテーブル機構11が配設されている。チャックテーブル機構11は、チャックテーブル12と、該チャックテーブル12の周囲を覆うカバー部材13と、該カバー部材13の前後に配設された蛇腹手段14および15を具備している。チャックテーブル12は、図示しない回転駆動手段によって回転せしめられるようになっており、その上面に被加工物であるウエーハを図示しない吸引手段を作動することにより吸引保持するように構成されている。また、チャックテーブル12は、図示しないチャックテーブル移動手段によって図1に示す被加工物載置域24と上記スピンドルユニット4を構成する研磨ホイール5と対向する研磨域25との間で移動せしめられる。蛇腹手段14および15はキャンパス布の如き適宜の材料から形成することができる。蛇腹手段14の前端は主部21の前面壁に固定され、後端はカバー部材13の前端面に固定されている。蛇腹手段15の前端はカバー部材13の後端面に固定され、後端は装置ハウジング2の直立壁22の前面に固定されている。チャックテーブル12が矢印23aで示す方向に移動せしめられる際には蛇腹手段14が伸張されて蛇腹手段15が収縮され、チャックテーブル12が矢印23bで示す方向に移動せしめられる際には蛇腹手段14が収縮されて蛇腹手段15が伸張せしめられる。
図示の実施形態における研磨装置は以上のように構成されており、以下その作用について説明する。
図1に示すように研磨装置の被加工物載置域24に位置付けられているチャックテーブル12上に被加工物としての半導体ウエーハWを載置する。なお、半導体ウエーハWのデバイスが形成された表面には保護テープTが貼着されており、この保護テープT側をチャックテーブル12に載置する。このようにしてチャックテーブル12上に載置された半導体ウエーハWは、図示しない吸引手段によってチャックテーブル12上に吸引保持される。チャックテーブル12上に半導体ウエーハWを吸引保持したならば、図示しないチャックテーブル移動手段を作動してチャックテーブル12を矢印23aで示す方向に移動し研磨域25に位置付ける。このようにしてチャックテーブル12が研削域25に位置付けられると、図5に示すように研磨工具5の研磨パッド52がチャックテーブル12に保持された半導体ウエーハWの全面を覆う状態となる。そして、図5に示すようにチャックテーブル12を矢印120で示す方向に例えば500rpmの回転速度で回転するとともに、研磨工具5を矢印450aで示す方向に例えば500rpmの回転速度で回転する。そして、研磨工具5を下降して研磨パッド52の下面である研磨面を半導体ウエーハWの上面である裏面(被研磨面)に所定の圧力で押圧する。このとき、上記研磨液供給手段86が作動し、配管85および図示しないロータリージョイントを通して研磨液導入通路811aに研磨液が導入され、回転スピンドル42およびマウント43に形成された研磨液供給通路42bと研磨工具5の基台51設けられた穴511および研磨パッド52に設けられた穴521を通して研磨液が半導体ウエーハWの被研磨面に供給される。この結果、半導体ウエーハWの被研磨面と研磨パッド52の研磨面との間に研磨液が供給され、半導体ウエーハWの被研磨面は全面に渡って研磨される(研磨工程)。
図1に示すように研磨装置の被加工物載置域24に位置付けられているチャックテーブル12上に被加工物としての半導体ウエーハWを載置する。なお、半導体ウエーハWのデバイスが形成された表面には保護テープTが貼着されており、この保護テープT側をチャックテーブル12に載置する。このようにしてチャックテーブル12上に載置された半導体ウエーハWは、図示しない吸引手段によってチャックテーブル12上に吸引保持される。チャックテーブル12上に半導体ウエーハWを吸引保持したならば、図示しないチャックテーブル移動手段を作動してチャックテーブル12を矢印23aで示す方向に移動し研磨域25に位置付ける。このようにしてチャックテーブル12が研削域25に位置付けられると、図5に示すように研磨工具5の研磨パッド52がチャックテーブル12に保持された半導体ウエーハWの全面を覆う状態となる。そして、図5に示すようにチャックテーブル12を矢印120で示す方向に例えば500rpmの回転速度で回転するとともに、研磨工具5を矢印450aで示す方向に例えば500rpmの回転速度で回転する。そして、研磨工具5を下降して研磨パッド52の下面である研磨面を半導体ウエーハWの上面である裏面(被研磨面)に所定の圧力で押圧する。このとき、上記研磨液供給手段86が作動し、配管85および図示しないロータリージョイントを通して研磨液導入通路811aに研磨液が導入され、回転スピンドル42およびマウント43に形成された研磨液供給通路42bと研磨工具5の基台51設けられた穴511および研磨パッド52に設けられた穴521を通して研磨液が半導体ウエーハWの被研磨面に供給される。この結果、半導体ウエーハWの被研磨面と研磨パッド52の研磨面との間に研磨液が供給され、半導体ウエーハWの被研磨面は全面に渡って研磨される(研磨工程)。
上述した研磨加工時には、上記電力供給手段8によってロータリートランス80を構成する給電手段82の給電コイル822に所定周波数の交流電力を供給する。この結果、回転する受電手段81の受電コイル812、導電線813、凹型コネクター814、凸型コネクター62、導電線61、を介して環状の超音波振動子6に所定周波数の交流電力が印加され、環状の超音波振動子6は径方向および軸方向に繰り返し変位して超音波振動する。この超音波振動は、基台51を介して研磨パッド52に伝達され、研磨パッド52が径方向および軸方向に超音波振動する。このように研磨パッド52が径方向および軸方向に超音波振動することにより研磨作用が促進され、効率よく研磨することができる。
本発明者等は、直径が300mmの研磨パッドを用いて直径が200mmのシリコンウエーハを以下に示す条件によって研磨した。粒径がφ1μm以下のシリコン粒子と水酸化ナトリウムからなる研磨液を1分間に0.5リットルの割合で供給しつつ、シリコンウエーハを保持したチャックテーブルを500rpmの回転速度で回転するとともに、研磨パッドが装着された研磨工具を500rpmの回転速度で回転してシリコンウエーハを研磨した。この結果、厚みが115μmのシリコンウエーハを7分間研磨して100μmの厚みに仕上げることができた。この研磨速度は2μm/分以上であり、研磨パッドに超音波振動を付与しない従来の研磨方法と比較して2倍以上となる。
次に、本発明による研磨装置の他の実施形態について、図6を参照して説明する。
図6に示す実施形態においては、円弧状に4分割された超音波振動子6aがマウント43に装着される。回転スピンドル42の一端に設けられたマウント43の上面には、回転スピンドル42とボルト挿通孔43aとの間に環状の超音波振動子装着溝431が形成されている。この環状の超音波振動子装着溝431の底面に4個の円弧状の超音波振動子6aが適宜の接着剤によって装着される。この4個の円弧状の超音波振動子6aは、それぞれ回転スピンドル42の中心部に軸方向に形成された穴42bおよびマウント43に形成された図示しない穴を通して配設された導電線813によって上記図2に示す電力供給手段8のロータリートランス80を構成する受電手段81の受電コイル812に接続される。
図6に示す実施形態においては、円弧状に4分割された超音波振動子6aがマウント43に装着される。回転スピンドル42の一端に設けられたマウント43の上面には、回転スピンドル42とボルト挿通孔43aとの間に環状の超音波振動子装着溝431が形成されている。この環状の超音波振動子装着溝431の底面に4個の円弧状の超音波振動子6aが適宜の接着剤によって装着される。この4個の円弧状の超音波振動子6aは、それぞれ回転スピンドル42の中心部に軸方向に形成された穴42bおよびマウント43に形成された図示しない穴を通して配設された導電線813によって上記図2に示す電力供給手段8のロータリートランス80を構成する受電手段81の受電コイル812に接続される。
一方、研磨工具5は、基台51と、該基台51の下面に装着される研磨パッド52とからなっている。そして、基台51には、上記マウント43に設けられた4個のボルト挿通孔43aと対応する4個のねじ穴513が形成されている。
以上のように構成された研磨工具5は、マウント43に設けられた4個のボルト挿通孔43aにそれぞれ挿通された締結ボルト53を基台51に形成された4個のねじ穴513それぞれ螺着することによって、マウント43に着脱可能に装着される。
以上のように構成されたマウント43と研磨工具5においては、上記図2に示す電力供給手段8によってマウント43の上面に形成された環状の超音波振動子装着溝431の上面に装着された4個の円弧状の超音波振動子6aに所定周波数の交流電力が印加されると、超音波振動子6aが径方向および軸方向に繰り返し変位して超音波振動する。この超音波振動は、マウント43および基台51を介して研磨パッド52に伝達され、研磨パッド52を径方向および軸方向に超音波振動せしめる。
以上のように、図6に示す実施形態においては、4個の円弧状の超音波振動子6をマウント43に装着したので、研磨工具5の研磨パッド石52が寿命となり研磨工具5を交換しても、超音波振動子6aを交換する必要がないため経済的である。
2:装置ハウジング
3:研磨ユニット
31:移動基台
4:スピンドルユニット
41:スピンドルハウジング
42:回転スピンドル
43:ホイールマウント
431:超音波振動子装着溝
5:研磨工具
51:基台
6:超音波振動子
62:コネクター
7:電動モータ
71:ロータ
72:ステータコイル
8:電力供給手段
80:ロータリートランス
81:受電手段
82:受電手段
86:研磨液供給手段
91:交流電源
92:電圧調整手段
93:周波数調整手段
94:制御手段
95:入力手段
10:研磨ユニット送り機構
11:チャックテーブル機構
12:チャックテーブル
3:研磨ユニット
31:移動基台
4:スピンドルユニット
41:スピンドルハウジング
42:回転スピンドル
43:ホイールマウント
431:超音波振動子装着溝
5:研磨工具
51:基台
6:超音波振動子
62:コネクター
7:電動モータ
71:ロータ
72:ステータコイル
8:電力供給手段
80:ロータリートランス
81:受電手段
82:受電手段
86:研磨液供給手段
91:交流電源
92:電圧調整手段
93:周波数調整手段
94:制御手段
95:入力手段
10:研磨ユニット送り機構
11:チャックテーブル機構
12:チャックテーブル
Claims (2)
- 被加工物を保持するチャックテーブルと、該チャックテーブルに保持された被加工物に研磨液を供給しつつ研磨する研磨手段とを具備し、該研磨手段が回転スピンドルと該回転スピンドルの一端に設けられたマウントと該マウントに取り付けられた研磨工具とからなり、該研磨工具が該マウントに取り付けられる基台と該基台に装着された研磨パッドとからなっている、研磨装置において、
該マウントと該研磨工具の基台のいずれか一方に配設された超音波振動子と、該超音波振動子に電力を印加する電力供給手段と、を具備している、
ことを特徴とする研削装置。 - 該回転スピンドルには中心部に軸方向に形成され研磨液が供給される研磨液供給通路が設けられており、
該電力供給手段は、該研磨液供給通路を通して配設された導電線によって該超音波振動子に接続される、請求項1記載の研磨装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009062379A JP2010214496A (ja) | 2009-03-16 | 2009-03-16 | 研磨装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2002025959A (ja) * | 2000-07-06 | 2002-01-25 | Canon Inc | 半導体基板の研磨装置 |
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-
2009
- 2009-03-16 JP JP2009062379A patent/JP2010214496A/ja active Pending
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