JP6682252B2 - 研磨具と研磨装置 - Google Patents

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Description

本発明は、板状ワークに当接させて研磨する研磨具と、その研磨具を備える研磨装置に関する。
半導体製造プロセスにおいて行われるドライポリッシュ研磨加工では、研磨対象である半導体ウエーハ等の板状ワークをチャックテーブル上に保持し、板状ワークの上方から研磨パッドを当接させて押圧しながら研磨する研磨加工がある。
このようなドライポリッシュ研磨加工では、研磨具(研磨パッド)を回転させているので、研磨具の回転中心付近と外周付近とでは研磨量(研磨速度)が異なってくることから、研磨具の回転中心が当接している部分の板状ワークは研磨されにくいという問題がある。そのため、板状ワークの全面が同じように研磨具に接触し、板状ワークの中心付近も研磨できるようにするために、研磨具の中心を空洞にして、かつ、研磨具の当接面をより広い面積になるように形成し、研磨具の回転中心とチャックテーブルの回転中心とをずらして配置し研磨を行う研磨装置がある(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−315090号公報
しかし、上記特許文献1に記載の研磨装置であっても、回転する研磨具の中心付近と外周付近とでは研磨速度が異なってくる。そのため、板状ワークを研磨によって均一な厚みにするためには、研磨具を備える研磨手段とチャックテーブルとを板状ワークの面方向に対して相対的に移動させる必要があり、研磨加工により多くの時間が掛かることになる。
したがって、板状ワークの研磨加工においては、研磨加工に掛かる時間を短縮するために、板状ワークに当接している研磨具の研磨速度を回転中心と外周付近とで同じにするという課題がある。
上記課題を解決するための本発明は、板状ワークを研磨する研磨装置のスピンドル先端に固定される円板状のマウントに装着される研磨具であって、一方の面に円環状に研磨部を装着し中心部に空孔を有する円環状のベースプレートと、該ベースプレートの他方の面の外周部から立設する連結筒と、該連結筒の上端面に下面の外周側の領域を接続し上面が該マウントに装着される円環状のマウント装着プレートと、該ベースプレートの他方の面の中心部に該空孔を囲繞させ該空孔の中心と中心を一致させ配設され、外径が該ベースプレートの外径に比べて小さく、内径が該空孔の外径より大きく、該ベースプレートの中心部から外周部に向かう径方向に超音波を伝播させる円環状の超音波振動子と、を備え、該マウント装着プレートに形成されたボルト穴に、該マウントに形成された丸穴に挿入させたボルトを螺合させて、該連結筒の内側で該マウントと該マウント装着プレートとを連結させ、該超音波振動子から発振させた超音波を該ベースプレートの外周部に向かうにつれて減衰させ、該研磨部の中央部分が当接している板状ワークの上面の研磨量と該研磨部の外周部が当接している板状ワークの上面の研磨量とを同程度とすることが可能な研磨具である。
また、上記課題を解決するための本発明は、板状ワークを保持するチャックテーブルと、該チャックテーブルに保持される板状ワークを本発明に係る研磨具で研磨する研磨手段と、を備える研磨装置であって、該研磨手段は、該研磨具の回転中心を回転軸心と一致させ該研磨具を装着する前記マウントを有するスピンドルと、該スピンドルに装着される該研磨具の前記超音波振動子に高周波電力を供給し超音波を発振させる高周波電源と、を備え、該超音波振動子から発振される超音波を前記ベースプレートの中央から外周に向かって径方向に伝播させ該チャックテーブルが保持する板状ワークを研磨する研磨装置である。
本発明に係る研磨具は、一方の面に円環状に研磨部を装着し中心部に空孔を有する円環状のベースプレートと、ベースプレートの他方の面の外周部から立設する連結筒と、連結筒の上端面に下面の外周側の領域を接続し上面がマウントに装着される円環状のマウント装着プレートと、ベースプレートの他方の面の中心部に空孔を囲繞させ空孔の中心と中心を一致させ配設され、外径がベースプレートの外径に比べて小さく、内径が空孔の外径より大きく、該ベースプレートの中心部から外周部に向かう径方向に超音波を伝播させる円環状の超音波振動子とを備え、マウント装着プレートに形成されたボルト穴に、マウントに形成された丸穴に挿入させたボルトを螺合させて、連結筒の内側でマウントとマウント装着プレートとを連結させるものとしたことで、ベースプレートの中心付近で円環状の超音波振動子により超音波を発振させ超音波を研磨部に伝え、ベースプレートの中心付近から外周に向かって超音波を伝播させていくことで、板状ワークの上面を研磨しやすい研磨部の外周には減衰して小さくなった振幅の超音波を伝えることができる。そのため、板状ワークの上面を研磨にくい研磨部の中央部分である回転中心部分に超音波振動を伝播させ、板状ワークの上面を研磨しやすい研磨部の外周部分にはより振幅が小さくなった超音波振動を伝播させて、研磨部のどの場所においても研磨量、即ち、研磨速度同程度になるようにすることができる。また、超音波振動によって研磨部の研磨面に研磨屑がつまることを防止できるため、研磨速度が低下するのを防ぐことが可能となる。
本発明に係る研磨装置は、板状ワークを保持するチャックテーブルと、チャックテーブルに保持される板状ワークを本発明に係る研磨具で研磨する研磨手段とを備え、研磨手段は、研磨具の回転中心を回転軸心と一致させ研磨具を装着するマウントを有するスピンドルと、スピンドルに装着される研磨具の超音波振動子に高周波電力を供給し超音波を発振させる高周波電源とを備えるものとしたことで、超音波振動子から発振される超音波をベースプレートの中央から外周に向かって径方向に伝播させチャックテーブルが保持する板状ワークを研磨することが可能となる。すなわち、板状ワークを研磨しにくい研磨部の回転中心部分に超音波振動を伝播させ、板状ワークを研磨やすい研磨部の外周部分にはより振幅が小さくなった超音波振動を伝播させて、研磨部のどの場所においても研磨量、即ち、研磨速度が同じになるようにすることで、研磨手段とチャックテーブルとを板状ワークの面方向に対して相対的に移動させる必要がなくなり、研磨加工に掛かる時間を短縮することができる。
研磨装置の一例を示す斜視図である。 研磨具の一例を示す分解斜視図である。 研磨具の一例を示す斜視図である。 研磨装置の一部の構成を略示的に示す端面図である。 研磨装置のスピンドルの一部、マウント及び研磨具を拡大して示す略示的な端面図である。 研磨加工中における、研磨具と板状ワークとの位置関係の一例を示す模式的な平面図である。
図1に示す研磨装置1は、チャックテーブル30上に保持された板状ワークWを、研磨具60を備える研磨手段6によって研磨する装置である。
研磨装置1のベース10上に配設され板状ワークWを保持するチャックテーブル30は、例えば、その外形が円形状であり、ポーラス部材等からなり板状ワークWを吸着する吸着部300と、吸着部300を支持する枠体301とを備える。吸着部300は図示しない吸引源に連通し、吸引源が吸引することで生み出された吸引力が、吸着部300の露出面である保持面300aに伝達されることで、チャックテーブル30は保持面300a上で板状ワークWを吸引保持する。また、チャックテーブル30は、カバー31によって周囲から囲まれ、図示しない回転手段により回転可能に支持されている。また、チャックテーブル30は、カバー31の下に配設された図示しないY軸方向送り手段によって、ベース10上をY軸方向に往復移動可能となっている。
ベース10上の後方(+Y方向側)には、コラム11が立設されており、コラム11の前面には研磨送り手段5が配設されている。研磨送り手段5は、鉛直方向(Z軸方向)の軸心を有するボールネジ50と、ボールネジ50と平行に配設された一対のガイドレール51と、ボールネジ50の上端に連結しボールネジ50を回動させるモータ52と、内部のナットがボールネジ50に螺合し側部がガイドレールに摺接する昇降板53と、昇降板53に連結され研磨手段6を保持するホルダ54とから構成され、モータ52がボールネジ50を回動させると、これに伴い昇降板53がガイドレール51にガイドされてZ軸方向に往復移動し、ホルダ54に保持された研磨手段6がZ軸方向に研磨送りされる。
研磨手段6は、研磨具60の回転中心を回転軸心62aと一致させ研磨具60を装着するマウント61を有するスピンドル62と、マウント61に装着される研磨具60と、スピンドル62に装着される研磨具60の図2に示す超音波振動子604に高周波電力を供給し超音波を発振させる高周波電源64とを少なくとも備えている。
図2、3に示す研磨具60は、円環状の研磨部600を装着するベースプレート601を備えている。ベースプレート601はアルミニウム等の合金等を円環板状に形成したものであり、中心部には円形の空孔601cが形成されている。ベースプレート601の一方の面601b(図2,3における下面)には、研磨部600が接着剤や両面接着テープ等によって貼着されている。研磨部600は、ドライポリッシュ研磨を行う場合には、例えば、不織布又は樹脂に砥粒を分散させ所定の厚み(例えば、厚み約11mm)の円環板状に形成したものであり、その外径はベースプレート601の外径(例えば、約300mm)と同程度となっている。なお、CMP研磨を行う場合には、研磨部600は、砥粒を含まないものでもよい。この場合には、研磨加工中に、スピンドル62から、砥粒を含むスラリーを、板状ワークWの上面Waと研磨部600との接触部位に供給しながら研磨加工を行う。
ベースプレート601の他方の面601a(図2,3における上面)の外周部からは、連結筒602が立設する。連結筒602は、例えば、一定の弾性を備える厚み0.1mm〜2mm程度(超音波振動子604による超音波振動を許容する厚み寸法であり、ベースプレート601の厚み寸法よりも薄い厚み寸法)の薄い金属板等を筒状に形成したものであり、その外径はベースプレート601の外径と同程度(例えば、約300mm)となっている。
ベースプレート601の上面601aの中心部には、円環状の超音波振動子604が配設されている。円環状の超音波振動子604は、供給された高周波電力を機械振動に変換することで超音波を発振するものであり、例えば、チタン酸バリウム(BaTiO)、チタン酸ジルコン酸鉛(Pb(Zi,Ti)O)、リチウムナイオベート(LiNbO)又はリチウムタンタレート(LiTaO)等からなり、ベースプレート601の空孔601cに対応する中心穴604aを備えている。超音波振動子604の外径は、例えば、ベースプレート601の外径に比べて小さく設定されており、その内径はベースプレート601の空孔601cの外径より大きい方が好ましい。つまり、超音波振動子604の内径より内側にベースプレート601が存在することでベースプレート601の中央の振幅を大きくできる。超音波振動子604は、連結筒602の内周側において、ベースプレート601の中心と超音波振動子604の中心とを一致させて、ベースプレート601の上面601aに接着剤等により固着されている。超音波振動子604には、一対の導電線609の一端がそれぞれ接続されており、導電線609のそれぞれのもう一端は、図1に示す高周波電源64から供給される高周波電力を超音波振動子604に伝えるための凸型コネクタ608に接続されている。
マウント装着プレート603は、例えば、その下面に連結筒602の上端面が接続され、上面にマウント61が装着される。マウント装着プレート603はアルミニウム等の合金を円環状に形成したものであり、その外径が連結筒602の外径と同程度となっている。マウント装着プレート603は、ベースプレート601の空孔601cに対応する中心穴603aと、周方向に等間隔離間して複数個(図示の例においては、6つ)形成されたボルト穴603bとを備えている。マウント装着プレート603とベースプレート601とは、略同一の厚み寸法に設けられている。連結筒602の厚み寸法はマウント装着プレート603の厚み寸法よりも薄い厚み寸法となっていることから、連結具60においては、超音波振動子604による超音波振動が許容されつつ、超音波振動子604からの超音波振動がベースプレート601及び連結筒602を介してマウント装着プレート603に伝達されるのを抑制することができる。
図3は、研磨部600が貼着されたベースプレート601、連結筒602及びマウント装着プレート603が接合されて研磨具60として一体となった状態を示す斜視図である。なお、研磨具60は、例えば、ベースプレート601、連結筒602及びマウント装着プレート603の所定箇所にネジ穴を設けて、ボルト等によって各箇所が螺接することで組み立てられるものとしてもよい。また、研磨具60は、例えば、1つの円柱状の合金をくりぬき削りだすことで、ベースプレート601、連結筒602及びマウント装着プレート603の各部分を形成し、継目のない形の構造としてもよい。
図4に示すスピンドル62は、その回転軸心62aの軸方向が水平面に対して直交する方向(Z軸方向)となっており、スピンドルハウジング69内においてモータ68によって駆動されて回転可能になっている。スピンドル62の中間部には、モータ68を装着するための、モータ装着部62cが形成されている。
モータ68は、スピンドル62のモータ装着部62cに装着されたローター680と、ローター680の外周側においてスピンドルハウジング69内に配設されたステータコイル681とを少なくとも備えている。ステータコイル681には、リード線682を介して高周波電源64が接続されている。すなわち、高周波電源64は、超音波振動子604に高周波電力を供給し超音波を発振させるとともに、モータ68に所定の電力を供給する。
このように構成されたモータ68は、ステータコイル681に高周波電源64から交流電圧が印加されることによりローター680が回転し、ローター680が装着されたスピンドル62を回転させる。
スピンドル62の上端側には、高周波電源64から供給された高周波電力を超音波振動子604に供給するための電力供給手段66が配設されている。電力供給手段66は、スピンドル62の上端に配設されたロータリートランス66Aを含んでいる。
ロータリートランス66Aは、スピンドル62の上端に配設された受電手段660と、受電手段660の外周部に対向して配設された給電手段661とを具備している。受電手段660は、スピンドル62に装着されたローターコア660aと、ローターコア660aに巻回された受電コイル660bとから構成される。
このように構成された受電手段660の受電コイル660bには一対の導電線66Bが接続されている。この一対の導電線66Bは、スピンドル62の中央をZ軸方向に貫くように形成された貫通孔62b内において、−Z方向に延びるように配設されている。
給電手段661は、受電手段660の外周側に配設されたステータコア661aと、ステータコア661aに配設された給電コイル661bとから構成される。このように構成された給電手段661の給電コイル661bには、高周波電源64に接続されている電線661cの一端が接続されており、高周波電源64から高周波電力が供給される。
給電コイル661bと高周波電源64との間には、電源電圧及び周波数を調整できる調整手段640が配設されており、例えば、調整手段640により電源電圧を10V〜100Vの範囲内で、周波数を10kHz〜500kHzの範囲内で適宜調整することができる。
スピンドル62の下端側には、小径先端部62dが形成されており、この小径先端部62dに研磨具60を装着するマウント61が固定されている。
図5に示す円環板状に形成されたマウント61は、周方向に等間隔離間して複数個(本実施形態においては、マウント装着プレート603のボルト穴603bに対応する6つ)形成された丸穴61aを有しており、これらの丸穴61aにボルト610を挿入してマウント装着プレート603のボルト穴603bにボルト610を螺合することにより、研磨具60をその回転中心を回転軸心62aと一致させてマウント61に取り付けることができる。
マウント61の中央には貫通孔61bが形成されており、スピンドル62の貫通孔62bに連通している。スピンドル62の小径先端部62dの貫通孔62b内には、凹型コネクタ67が配設されており、この凹型コネクタ67には、電力供給手段66と繋がる導電線66Bのもう一端が接続されている。そして、凹型コネクタ67には、超音波振動子604に導電線609を介して接続されている凸型コネクタ608が、嵌合又は螺合される。
以下に、図1、図4及び図6を用いて、図1に示す板状ワークWを研磨装置1により研磨する場合の、研磨装置1の動作及び研磨具60の動作並びに研磨方法について説明する。
図1に示す板状ワークWは、例えば、直径が200mmの円板形状の半導体ウエーハであり、研磨装置1によってその上面Waが研磨される。なお、板状ワークWの下面Wbには図示しない保護テープが貼着され、下面Wbが保護された状態となっている。
まず、板状ワークWがチャックテーブル30の上方に搬送される。そして、チャックテーブル30の回転中心と板状ワークWの回転中心とが上方から見ておおよそ重なる位置に位置するように調整される。そして、板状ワークWがチャックテーブル30の保持面300aに、被研磨面となる上面Waが上側となるようにして載置される。板状ワークWの中心は、例えば、チャックテーブル30の中心に略合致している。そして、図示しない吸引源が吸引することで生み出された吸引力が、チャックテーブル30の保持面300aに伝達されて、チャックテーブル30が板状ワークWを吸引保持する。
次いで、板状ワークWを保持したチャックテーブル30が、図示しないY軸方向送り手段によって研磨手段6の下まで+Y方向へ移動して、研磨手段6に備える研磨具60と板状ワークWとの位置合わせがなされる。位置合わせは、例えば、図6に示すように、研磨具60の回転軸心62aが、チャックテーブル30の回転中心に対して所定の距離だけ+Y方向にずれ、チャックテーブル30で保持された板状ワークWの上面Waの全面を研磨具60の研磨部600(図6においては不図示)で覆った状態にする。なお、図示の例においては、研磨具60の外周と板状ワークWの外周とが一部重なる状態となっているが、この状態に限られるものではなく、少なくとも、研磨加工中において、常に、板状ワークWの上面Wa全面に研磨部600が当接していればよい。
研磨手段6に備える研磨具60と板状ワークWとの位置合わせが行われた後、チャックテーブル30の+Y方向への移動が停止される。次いで、図4に示す高周波電源64から電力を供給されたモータ68によりスピンドル62が回転駆動されるのに伴って研磨具60が回転する。また、研磨手段6が研磨送り手段5により−Z方向へと送られ、研磨手段6に備える研磨具60が−Z方向へと降下していき、研磨部600が板状ワークWの上面Waに当接することで研磨加工が行われる。さらに、研磨加工中は、図示しない回転手段がチャックテーブル30を回転させるのに伴って、保持面300a上に保持された板状ワークWも回転し、研磨部600が板状ワークWの上面Waの全面の研磨加工を行う。
上述した研磨加工時には、高周波電源64により、電力供給手段66を構成する給電手段661の給電コイル661bに所定周波数の高周波電力が供給される。この結果、回転する受電手段660、導電線66B、凹型コネクタ67、凸型コネクタ608及び導電線609を介して超音波振動子604に所定周波数の高周波電力が供給され、図6に示すように超音波振動子604が超音波Uを発振する。この超音波Uは、ベースプレート601の中央付近から外周に向かって研磨部600を介して径方向に放射状に伝播していく。すなわち、研磨部600は、水平面内(X軸Y軸平面上)において回転するとともに、超音波Uによって研磨部600の上下方向(Z軸方向)及び水平面方向に所定の振幅で振動しながら板状ワークWの上面Waを研磨していく。また、超音波振動子604から発振された超音波Uはベースプレート601の外周に向かうにつれて減衰していくことから、研磨部600の振動も中央から外周に向かうにつれて弱まっていく。
例えば、超音波Uが加えられていない場合における研磨部600の中央部分は、板状ワークWの研磨部600への沈み込みの影響から、研磨部600の外周部分が板状ワークWに加える押圧力よりも小さい押圧力を板状ワークWに加える。その結果、研磨部600の中央部が当接している板状ワークWの上面Waの研磨量(研磨速度)は、研磨部600の外周部が当接している板状ワークWの上面Waの研磨量(研磨速度)よりも少ないものとなる。これに対して、本発明に係る研磨具60においては、研磨部600の中央部分に超音波Uによる振動の力を加えながら研磨を行うことで、研磨部600の中央部が当接している板状ワークWの上面Waの研磨量を増大させる。また、発生させた超音波Uが外周に向かうにつれて減衰していくことから、研磨部600の外周部においては、振幅がより小さくなった超音波Uによる振動しか加わらないため、研磨部600の外周部が当接している板状ワークWの上面Waの研磨量は僅かに増える程度となる。その結果、研磨部600の中央部分が当接している板状ワークWの上面Waの研磨量と研磨部600の外周部が当接している板状ワークWの上面Waの研磨量とが同程度となる。
したがって、本発明に係る研磨具60においては、研磨部600のどの場所においても研磨速度が同じになるようにすることができる。また、研磨によって生成され研磨部600の内部に滞留して目詰まりの原因となる研磨屑が、研磨部600が上下方向及び水平方向に超音波振動することで研磨部600から除去されるため、研磨速度が落ちることを防止できる。
なお、研磨具60においては、連結筒602を介してベースプレート601をマウント装着プレート603に連結していることから、超音波振動子604による超音波振動がマウント装着プレート603に伝達されるのを抑制できる。これにより、マウント61に装着されるマウント装着プレート603によって超音波振動に伴うベースプレート601の変形を規制する事態を抑制できるので、超音波振動子604から生成される超音波振動を研磨部600に更に効果的に伝達することが可能となる。
また、本発明に係る研磨装置1においては、研磨部600のどの場所においても研磨速度が同じになるようにすることで、研磨加工中において、研磨手段6とチャックテーブル30とを板状ワークWの面方向(図示の例においては、Y軸方向)に対して相対的に移動させる必要がなくなり、研磨加工に掛かる時間を短縮することができる。すなわち、チャックテーブル30は、研磨手段6に備える研磨具60と板状ワークWとの位置合わせを行った時点から研磨終了までの間は回転させるのみでよいこととなる。
なお、本発明に係る研磨装置1及び研磨具60は上記実施形態に限定されるものではなく、また、添付図面に図示されている各構成の大きさや形状等についても、これに限定されず、本発明の効果を発揮できる範囲内で適宜変更可能である。
例えば、研磨砥石を含んだスラリーを研磨加工中に供給するCMP研磨加工を行う場合には、研磨具60のスピンドル62は、例えば、以下のように構成される。すなわち、スピンドル62の中央をZ軸方向に貫くように形成された貫通孔62bを、例えば、2つの配管(2重配管)で構成されるものとする。すなわち、一方の配管が導電線66BをZ軸方向に延在させ超音波振動子604に接続させるための役割を果たすものとなり、他方の配管(例えば、導電線66Bを延在させるための配管の外周を覆うように配される2重配管)がスラリーの流路となる。スラリーを供給させるための配管には、例えば、スラリーの遺漏を防ぐロータリージョイントが接続される。
1:研磨装置 10:ベース 11:コラム
30:チャックテーブル 300:吸着部 300a:保持面 301:枠体
31:カバー
5:研磨送り手段 50:ボールネジ 51:一対のガイドレール 52:モータ
53:可動板 54:ホルダ
6:研磨手段
60:研磨具 600:研磨部 601:ベースプレート 601c:円形の空孔
601a:ベースプレートの上面 601b:ベースプレートの下面
602:連結筒 604:超音波振動子 609:導電線 608:凸型コネクタ
603:マウント装着プレート 603a:マウント装着プレートの中心穴
603b:ボルト穴
62:スピンドル 62a:回転軸心 62b:貫通孔 62c:モータ装着部
62d:先端小径部 69:スピンドルハウジング
68:モータ 680:ローター 681:ステータコイル 682:リード線
64:高周波電源 640:調整手段
66:電力供給手段
66A:ロータリートランス 660:受電手段 661:給電手段 66B:導電線

Claims (2)

  1. 板状ワークを研磨する研磨装置のスピンドル先端に固定される円板状のマウントに装着される研磨具であって、
    一方の面に円環状に研磨部を装着し中心部に空孔を有する円環状のベースプレートと、
    該ベースプレートの他方の面の外周部から立設する連結筒と、
    該連結筒の上端面に下面の外周側の領域を接続し上面が該マウントに装着される円環状のマウント装着プレートと、
    該ベースプレートの他方の面の中心部に該空孔を囲繞させ該空孔の中心と中心を一致させ配設され、外径が該ベースプレートの外径に比べて小さく、内径が該空孔の外径より大きく、該ベースプレートの中心部から外周部に向かう径方向に超音波を伝播させる円環状の超音波振動子と、を備え、
    該マウント装着プレートに形成されたボルト穴に、該マウントに形成された丸穴に挿入させたボルトを螺合させて、該連結筒の内側で該マウントと該マウント装着プレートとを連結させ、
    該超音波振動子から発振させた超音波を該ベースプレートの外周部に向かうにつれて減衰させ、該研磨部の中央部分が当接している板状ワークの上面の研磨量と該研磨部の外周部が当接している板状ワークの上面の研磨量とを同程度とすることが可能な研磨具。
  2. 板状ワークを保持するチャックテーブルと、該チャックテーブルに保持される板状ワークを請求項1記載の研磨具で研磨する研磨手段と、を備える研磨装置であって、
    該研磨手段は、
    該研磨具の回転中心を回転軸心と一致させ該研磨具を装着する前記マウントを有するスピンドルと、該スピンドルに装着される該研磨具の前記超音波振動子に高周波電力を供給し超音波を発振させる高周波電源と、を備え、
    該超音波振動子から発振される超音波を前記ベースプレートの中央から外周に向かって径方向に伝播させ該チャックテーブルが保持する板状ワークを研磨する研磨装置。
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