JP2015220383A - ウェーハの加工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ウェーハを薄化するとともに分割予定ラインに沿って適切に分割可能なウェーハの加工方法を提供する。
【解決手段】ウェーハ(11)に対して透過性を有する波長のレーザー光線(L)をウェーハの裏面(11b)側からウェーハの内部に集光点(P)を位置付けて分割予定ライン(17)に沿って照射し改質層(23)を形成する改質層形成工程と、改質層形成工程の前又は後にウェーハの表面(11a)に保護部材(21)を貼着する保護部材貼着工程と、改質層形成工程が実施されたウェーハの保護部材側を研削装置(2)の保持手段(14)によって保持し、研削ホイール(36)に装着された研削砥石(40)に超音波振動を付加した状態で研削ホイールを回転しつつ研削砥石をウェーハの裏面に押圧し、ウェーハを所定の厚みまで研削するとともに改質層が形成された分割予定ラインに沿ってウェーハを分割する裏面研削工程と、を含む構成とした。
【選択図】図8

Description

本発明は、ウェーハを薄化するとともに分割予定ラインに沿って分割可能なウェーハの加工方法に関する。
近年、小型軽量なデバイスを実現するために、シリコン等の材料でなるウェーハを薄く研削することが求められている。この研削には、例えば、ウェーハを吸引保持するチャックテーブルと、チャックテーブルの上方に配置され、下面に砥石(研削砥石)が固定された研削ホイールとを備える研削装置が使用される。
チャックテーブルと研削ホイールとを相互に回転させながら、研削ホイールを下降させてウェーハの被加工面に研削砥石を押し付けることで、ウェーハを研削して薄化できる。ところで、この薄化に伴い剛性の低下したウェーハを、複数のチップへと分割するために切削ブレード等で切削すると、チッピング(欠け)やクラッキング(割れ)等の問題が発生し易い。
そこで、近年では、ウェーハに吸収され難い(透過性を有する)波長のレーザー光線をウェーハの内部に集光させて、分割の起点となる改質層を形成してからウェーハを研削する加工方法が実用化されている(例えば、特許文献1参照)。この加工方法では、研削の際に加わる外力を利用してウェーハを薄化しながら複数のチップへと分割するので、剛性の低下したウェーハを切削する必要はない。
国際公開第03/077295号
しかしながら、上述した加工方法では、改質層を起点とする厚さ方向の割れが研削によって十分に進行せず、ウェーハを適切に分割できないという問題が発生していた。特に、この問題は、ウェーハを小型のチップ(例えば、1mm角以下)へと分割する場合に深刻である。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ウェーハを薄化するとともに分割予定ラインに沿って適切に分割可能なウェーハの加工方法を提供することである。
本発明によれば、表面に格子状に形成された複数の分割予定ラインによって区画された複数の領域にデバイスが形成されたウェーハを、該分割予定ラインに沿って個々のデバイスに分割するウェーハの加工方法であって、ウェーハに対して透過性を有する波長のレーザー光線をウェーハの裏面側からウェーハの内部に集光点を位置付けて該分割予定ラインに沿って照射し、内部に該分割予定ラインに沿って改質層を形成する改質層形成工程と、該改質層形成工程の前又は後にウェーハの表面に保護部材を貼着する保護部材貼着工程と、該改質層形成工程が実施されたウェーハの保護部材側を研削装置の保持手段によって保持し、研削ホイールに装着された研削砥石に超音波振動子によって超音波振動を付加した状態で研削ホイールを回転しつつ該研削砥石をウェーハの裏面に押圧し、ウェーハを所定の厚みまで研削するとともに改質層が形成された該分割予定ラインに沿ってウェーハを分割する裏面研削工程と、を含むことを特徴とするウェーハの加工方法が提供される。
本発明において、該改質層形成工程では、該改質層を、ウェーハの裏面からの深さが該デバイスの仕上げ厚みに相当する深さまで至らない領域に形成することが好ましい。
また、本発明において、該裏面研削工程では、該改質層を除去することが好ましい。
本発明に係るウェーハの加工方法では、分割予定ラインに沿って改質層が形成されたウェーハを研削する際に、研削砥石に超音波振動を付加するので、ウェーハを研削しながら超音波振動による外力を改質層に加えることができる。
これにより、改質層を起点とする厚さ方向の割れを十分に進行させて、ウェーハを分割予定ラインに沿って適切に分割できる。このように、本発明に係るウェーハの加工方法によれば、ウェーハを薄化するとともに分割予定ラインに沿って適切に分割できる。
図1(A)は、ウェーハの構成例を模式的に示す斜視図であり、図1(B)は、保護部材貼着工程を模式的に示す斜視図である。 レーザー加工装置の構成例を模式的に示す斜視図である。 改質層形成工程を模式的に示す斜視図である。 図4(A)は、改質層形成工程を模式的に示す一部断面側面図であり、図4(B)は、図4(A)の一部を拡大して示す部分拡大図である。 研削装置の構成例を模式的に示す斜視図である。 研削ユニットの構成例を模式的に示す図である。 研削ホイールの構成例を模式的に示す一部断面側面図である。 裏面研削工程を模式的に示す斜視図である。
添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。本実施形態に係るウェーハの加工方法は、保護部材貼着工程(図1(B))、改質層形成工程(図3、図4(A)、図4(B))、及び裏面研削工程(図8)を含む。
保護部材貼着工程では、複数のデバイスが形成されたウェーハの表面側に保護部材を貼着する。改質層形成工程では、ウェーハに吸収され難い(透過性を有する)波長のレーザー光線を集光して、分割予定ライン(ストリート)に沿う改質層を形成する。
裏面研削工程では、研削砥石に超音波振動を付加しながらウェーハの裏面側を研削し、ウェーハを薄化するとともに分割予定ラインに沿って分割する。以下、本実施形態に係るウェーハの加工方法について詳述する。
図1(A)は、本実施形態で加工されるウェーハの構成例を模式的に示す斜視図である。図1(A)に示すように、ウェーハ11は、例えば、シリコン等の材料でなる円盤状の半導体ウェーハであり、表面11aは、中央のデバイス領域13と、デバイス領域13を囲む外周余剰領域15とに分けられる。
デバイス領域13は、格子状に配列された分割予定ライン(ストリート)17でさらに複数の領域に区画されており、各領域にはIC等のデバイス19が形成されている。ウェーハ11の外周11cは面取り加工されており、断面形状は円弧状である。
本実施形態に係るウェーハの加工方法では、まず、上述したウェーハ11の表面11a側に保護部材を貼着する保護部材貼着工程を実施する。図1(B)は、保護部材貼着工程を模式的に示す斜視図である。
図1(B)に示すように、保護部材21は、ウェーハ11と略同形の板状物であり、表面21a側には接着性を備えた接着層が設けられている。この保護部材21としては、例えば、樹脂基板、粘着テープ、半導体ウェーハ等を用いることができる。
保護部材貼着工程では、ウェーハ11の表面11a側を、保護部材21の表面21a側に対面させて、ウェーハ11と保護部材21とを重ね合せる。これにより、保護部材21は、表面21a側に設けられた接着層を介して、ウェーハ11の表面11a側に貼着される。
保護部材貼着工程の後には、分割予定ライン17に沿う改質層を形成する改質層形成工程を実施する。図2は、改質層形成工程で使用されるレーザー加工装置の構成例を模式的に示す斜視図である。図2に示すように、レーザー加工装置31は、各構成を支持する基台33を備えている。基台33は、直方体状の基部35と、基部35の後端に立設された壁部37とを含む。
基部35の上面には、ウェーハ11を吸引保持するチャックテーブル39が配置されている。チャックテーブル39の上方には、ウェーハ11に向けてレーザー光線を照射するレーザー加工ヘッド41が設けられている。また、レーザー加工ヘッド41と隣接する位置には、チャックテーブル39に吸引保持されたウェーハ11を撮像するカメラ43が設けられている。
チャックテーブル39の下方には、チャックテーブル39を割り出し送り方向(Y軸方向)に移動させるY軸移動機構(割り出し送り機構)45が設けられている。Y軸移動機構45は、基部35の上面に固定されY軸方向に平行な一対のY軸ガイドレール47を備える。
Y軸ガイドレール47には、Y軸移動テーブル49がスライド可能に設置されている。Y軸移動テーブル49の裏面側(下面側)には、ナット部(不図示)が固定されており、このナット部には、Y軸ガイドレール47と平行なY軸ボールネジ51が螺合されている。Y軸ボールネジ51の一端部には、Y軸パルスモータ53が連結されている。Y軸パルスモータ53でY軸ボールネジ51を回転させることにより、Y軸移動テーブル49はY軸ガイドレール47に沿ってY軸方向に移動する。
Y軸移動テーブル49の表面側(上面側)には、チャックテーブル39を加工送り方向(X軸方向)に移動させるX軸移動機構(加工送り機構)55が設けられている。X軸移動機構55は、Y軸移動テーブル49の上面に固定されX軸方向に平行な一対のX軸ガイドレール57を備える。
X軸ガイドレール57には、X軸移動テーブル59がスライド可能に設置されている。X軸移動テーブル59の裏面側(下面側)には、ナット部(不図示)が固定されており、このナット部には、X軸ガイドレール57と平行なX軸ボールネジ61が螺合されている。X軸ボールネジ61の一端部には、X軸パルスモータ63が連結されている。X軸パルスモータ63でX軸ボールネジ61を回転させることにより、X軸移動テーブル59はX軸ガイドレール57に沿ってX軸方向に移動する。
X軸移動テーブル59の表面側(上面側)には、支持台65が設けられている。支持台65の上部には、チャックテーブル39が配置されている。チャックテーブル39は、下方に設けられた回転機構(不図示)と連結されており、Z軸の周りに回転する。
チャックテーブル39の表面は、ウェーハ11を吸引保持する保持面39aとなっている。この保持面39aは、チャックテーブル39の内部に形成された流路(不図示)を通じて吸引源(不図示)と接続されている。ウェーハ11は、保護部材21を介して保持面39aに載置され、吸引源の負圧でチャックテーブル39に吸引保持される。
壁部37の上部前面には、前方に向かって伸びる支持アーム67が設けられている。この支持アーム67の先端部には、レーザー加工ヘッド41及びカメラ43が配置されている。
レーザー加工ヘッド41は、集光器(不図示)を備えており、レーザー発振器(不図示)で発振されるウェーハ11に吸収され難い(透過性を有する)波長のレーザー光線を、チャックテーブル39に保持されたウェーハ11の内部に集光させる。これにより、多光子吸収による改質層をウェーハ11の内部に形成できる。
カメラ43は、例えば、ウェーハ11に吸収され難い波長の光(例えば、赤外光)を検出する撮像素子を備え、ウェーハ11の表面11a側に形成されたデバイス19等を裏面11b側から撮像できる。ウェーハ11を撮像して得られる画像は、例えば、制御装置(不図示)に記憶され、アライメント等の際に使用される。
図3は、改質層形成工程を模式的に示す斜視図であり、図4(A)は、改質層形成工程を模式的に示す一部断面側面図であり、図4(B)は、図4(A)の一部を拡大して示す部分拡大図である。
改質層形成工程では、まず、上述したレーザー加工装置31のチャックテーブル39に、ウェーハ11を吸引保持させる。具体的には、例えば、チャックテーブル39の保持面39aに保護部材21の裏面21b側を接触させる。その後、チャックテーブル39の保持面39aに吸引源の負圧を作用させれば、ウェーハ11は、保護部材21を介してチャックテーブル39に吸引保持される。
チャックテーブル39にウェーハ11を吸引保持させた後には、ウェーハ11にレーザー光線を照射し、分割予定ライン17に沿う改質層を形成する。具体的には、図3及び図4(A)に示すように、まず、チャックテーブル39を移動、回転させて、任意の分割予定ライン17(加工対象の分割予定ライン17)の上方にレーザー加工ヘッド41を位置付ける。
レーザー加工ヘッド41を位置付けた後には、ウェーハ11に吸収され難い波長のレーザー光線Lをウェーハ11の裏面11b側に照射しながら、分割予定ライン17と平行な方向にチャックテーブル39を移動(加工送り)させる。例えば、シリコンでなるウェーハ11を加工する場合には、赤外領域の波長(例えば、1064nm)のレーザー光線Lを照射すると良い。
なお、図4(B)に示すように、レーザー光線Lの集光点Pは、ウェーハ11の裏面11bからの深さがデバイス19の仕上げ厚みTに相当する深さまで至らない領域に位置付けられる。これにより、図3、図4(A)、及び図4(B)に示すように、ウェーハ11の内部に分割の起点となる改質層23が形成される。加工対象の全ての分割予定ライン17に沿って改質層23が形成されると、改質層形成工程は終了する。
改質層形成工程の後には、研削砥石に超音波振動を付加しながらウェーハ11の裏面11b側を研削し、ウェーハ11を薄化するとともに分割予定ライン17に沿って分割する裏面研削工程を実施する。図5は、裏面研削工程で使用される研削装置の構成例を模式的に示す斜視図である。図5に示すように、本実施形態に係る研削装置2は、各種の構成が搭載される直方体状の基台4を備えている。基台4の後端には、上方に伸びる支持壁6が立設されている。
基台4の上面には、X軸方向(前後方向)に長い矩形状の開口4aが形成されている。この開口4a内には、X軸移動テーブル8、X軸移動テーブル8をX軸方向に移動させるX軸移動機構(不図示)、及びX軸移動機構を覆う防塵・防滴カバー10が配置されている。また、開口4aの前方には、研削条件等を入力するための操作パネル12が設置されている。
X軸移動機構は、X軸方向に平行な一対のX軸ガイドレール(不図示)を備えており、X軸ガイドレールには、X軸移動テーブル8がスライド可能に設置されている。X軸移動テーブル8の下面側には、ナット部(不図示)が固定されており、このナット部には、X軸ガイドレールと平行なX軸ボールネジ(不図示)が螺合されている。
X軸ボールネジの一端部には、X軸パルスモータ(不図示)が連結されている。X軸パルスモータでX軸ボールネジを回転させることにより、X軸移動テーブル8はX軸ガイドレールに沿ってX軸方向に移動する。
X軸移動テーブル8上には、ウェーハ11を吸引保持するチャックテーブル(保持手段)14が設けられている。チャックテーブル14は、モータ等の回転機構(不図示)と連結されており、Z軸方向(鉛直方向)に伸びる回転軸の周りに回転する。また、チャックテーブル14は、上述したX軸移動機構によって、X軸移動テーブル8と共にX軸方向に移動する。
チャックテーブル14の上面は、ウェーハ11を吸引保持する保持面14aとなっている。この保持面14aは、チャックテーブル14の内部に形成された流路(不図示)を通じて吸引源(不図示)と接続されている。ウェーハ11は、保護部材21を介して保持面14aに載置され、吸引源の負圧でチャックテーブル14に吸引保持される。
支持壁6の前面には、Z軸移動機構16が設けられている。Z軸移動機構16は、Z軸方向に平行な一対のZ軸ガイドレール18を備えており、このZ軸ガイドレール18には、Z軸移動テーブル20がスライド可能に設置されている。
Z軸移動テーブル20の後面側(裏面側)には、ナット部(不図示)が固定されており、このナット部には、Z軸ガイドレール18と平行なZ軸ボールネジ22が螺合されている。Z軸ボールネジ22の一端部には、Z軸パルスモータ24が連結されている。Z軸パルスモータ24でZ軸ボールネジ22を回転させることにより、Z軸移動テーブル20はZ軸ガイドレール18に沿ってZ軸方向に移動する。
Z軸移動テーブル20の前面(表面)には、前方に突出する支持構造26が設けられており、この支持構造26には、ウェーハ11を研削する研削ユニット28が支持されている。研削ユニット28は、支持構造26に固定されたスピンドルハウジング30を含んでいる。スピンドルハウジング30には、スピンドル32が回転可能に支持されている。
図6は、研削ユニット28の構成例を模式的に示す図である。図6に示すように、スピンドルハウジング30の内部に設けられた収容室30aには、回転軸となるスピンドル32が収容されている。スピンドルハウジング30の下端側には、収容室30aを開放する開口30bが形成されており、開口30bを通じて収容室30aの外部に突き出たスピンドル32の先端部(下端部)32aには、円盤状のホイールマウント34が固定されている。
ホイールマウント34の下面には、ホイールマウント34と略同径に構成された円柱状の研削ホイール36が複数のボルト38で取り付けられている。この研削ホイール36の下面には、全周にわたって複数の研削砥石40が固定されている。また、研削ホイール36の内部には、研削砥石40を、例えば、スピンドル32の軸心方向(Z軸方向)に振動(超音波振動)させる超音波振動子84(図7参照)が設けられている。
スピンドル32の中間部32bには、スピンドル32に回転力を付与するモータ42が連結されている。モータ42は、スピンドルハウジング30の収容室30a内に固定されたステータ44と、スピンドル32の中間部32bに取り付けられたロータ46とを含み、ステータ44とロータ46との間に作用する電磁力でスピンドル32を回転させる。
このモータ42は、配線48及び回転制御装置50を介して交流電源52と接続されている。回転制御装置50は、操作パネル12(図5)等と接続されており、入力された研削条件等に対応するスピンドル32の回転数を実現するように、交流電源52の交流電力を調整してモータ42に供給する。
また、スピンドル32の基端部(上端部)32cには、研削ホイール36の超音波振動子84に交流電力を供給するためのロータリートランス54が接続されている。このロータリートランス54は、スピンドルハウジング30の収容室30a内に固定された給電部56と、スピンドル32の基端部32cに取り付けられた受電部58とを含む。
給電部56は、収容室30a内に固定された円筒状のステータコア60と、ステータコア60の内周面に設けられた給電コイル62とで構成される。一方、受電部58は、スピンドル32に装着されたローターコア64と、ローターコア64の外周面に巻回された受電コイル66とで構成されている。
給電部56の給電コイル62は、配線68及び電圧調整装置70を介して交流電源52と接続されている。電圧調整装置70には、給電コイル62に供給する交流電力の周波数を調整する周波数調整装置72が接続されている。また、電圧調整装置70及び周波数調整装置72には、これらを制御する振動制御装置74が接続されている。
振動制御装置74は、操作パネル12等と接続されており、入力された研削条件等に対応する研削砥石40の振動(超音波振動)を実現するように、電圧調整装置70及び周波数調整装置72を制御する。
受電部58の受電コイル66には、導線76の一端側が接続されている。この導線76は、スピンドル32の内部において軸心方向に形成された貫通孔32dに挿通されており、ホイールマウント34に形成された開口34a(図7参照)を通じて研削ホイール36側の導線86(図7参照)と接続される。これにより、給電コイル62から受電コイル66に伝送された交流電力を超音波振動子84に供給できる。
図7は、研削ホイール36の構成例を模式的に示す一部断面側面図である。図7に示すように、研削ホイール36は、ホイールマウント34の下面に固定される円盤状の装着プレート78を備えている。装着プレート78の中央部分には、ホイールマウント34の開口34aに対応する貫通孔78aが形成されている。
また、装着プレート78の外周部分には、ホイールマウント34の外周部分に設けられたボルト挿通孔34bに対応するネジ孔78bが形成されている。このネジ孔78bに、ボルト挿通孔34bを通じてボルト38を締め込むことで、研削ホイール36をホイールマウント34に固定できる。
装着プレート78の下面には、ベースプレート80が固定されている。ベースプレート80は、円盤状のプレート部80aと、プレート部80aの中央から上向きに突出する円柱状の連結部80bとを含んでいる。ベースプレート80の下面(すなわち、プレート部80aの下面)には、全周にわたって複数の研削砥石40が固定されている。
また、プレート部80aの下面中央には、装着プレート78にベースプレート80を固定するためのボルト82を収容する凹部80cが形成されている。ベースプレート80は、この凹部80cに収容されるボルト82によって、連結部80bの上面を装着プレート78の下面に接触させた状態で装着プレート78に固定される。
プレート部80aの上面には、連結部80bを囲む環状の溝80dが形成されている。環状の溝80dには、研削砥石40を振動(超音波振動)させる超音波振動子84が固定されている。超音波振動子84としては、例えば、チタン酸バリウム(BaTiO)、チタン酸ジルコン酸鉛(Pb(Zi,Ti)O)、リチウムナイオベート(LiNbO)、リチウムタンタレート(LiTaO)等の材料で構成されたものを用いることができる。
この超音波振動子84には、導線86の一端側が接続されている。導線86は、連結部80bを水平方向に貫通する貫通孔80e、連結部80bを鉛直方向に貫通する貫通孔80f、及び装着プレート78の貫通孔78a、を通じて研削ホイール36の上面側に引き出され、コネクタ88を介してスピンドル32側の導線76と接続される。
装着プレート78及びベースプレート80の外周には、ステンレス鋼板等で形成された円筒状の薄板90が、複数のネジ92で固定されている。この薄板90により、研削ホイール36の側面(外周)全体が覆われている。
図8は、裏面研削工程を模式的に示す斜視図である。裏面研削工程では、まず、上述した研削装置2のチャックテーブル14に、ウェーハ11を吸引保持させる。具体的には、例えば、チャックテーブル14の保持面14aに保護部材21の裏面21b側を接触させる。その後、チャックテーブル14の保持面14aに吸引源の負圧を作用させれば、ウェーハ11は、保護部材21を介してチャックテーブル14に吸引保持される。
チャックテーブル14にウェーハ11を吸引保持させた後には、チャックテーブル14とスピンドル32とを、それぞれ所定の回転方向に回転させつつ、スピンドル32を下降させて、図8に示すように、ウェーハ11の裏面11bに研削砥石40の下面を接触させる。
ウェーハ11の裏面11bに研削砥石40の下面を接触させた後には、チャックテーブル14とスピンドル32との回転を維持しつつ、スピンドル32を所定の研削送り速度で下降させて、研削砥石40でウェーハ11の裏面11bを押圧する。これにより、ウェーハ11の裏面11b側を研削できる。
本実施形態では、この研削の際に、超音波振動子84に所定の電力を供給して、研削砥石40に超音波振動を付加する。具体的には、例えば、ウェーハ11がある程度まで薄くなったタイミングで、研削砥石40に超音波振動を付加すると良い。
これにより、ウェーハ11を研削しながら超音波振動による外力を改質層23に加えて、改質層23を起点とするウェーハ11の厚さ方向の割れを十分に進行させることができる。研削砥石40に付加される超音波振動の振動条件(振動数、振幅等)は、ウェーハ11の材質や仕上げ厚みT、改質層23の品質等に応じて任意に設定できる。
なお、研削砥石40に超音波振動を付加するタイミングは、ウェーハ11がある程度まで薄くなったタイミングに限定されない。例えば、研削の開始時から研削砥石40に超音波振動を付加しておいても良い。この場合、研削砥石40に付加される超音波振動で研削能力を高めることができるので、裏面研削工程を短時間に完了できる。
ウェーハ11が仕上げ厚みTまで研削され、分割予定ライン17に沿って形成された改質層23を起点に複数のデバイスチップへと分割されると、裏面研削工程は終了する。なお、改質層23は、ウェーハ11の裏面11bからの深さがデバイス19の仕上げ厚みTに相当する深さまで至らない領域に形成されているので、裏面研削工程でウェーハ11を仕上げ厚みTまで研削すると、改質層23は除去される。
以上のように、本実施形態に係るウェーハの加工方法では、分割予定ライン17に沿って改質層23が形成されたウェーハ11を研削する際に、研削砥石40に超音波振動を付加するので、ウェーハ11を研削しながら超音波振動による外力を改質層23に加えることができる。
これにより、改質層23を起点とする厚さ方向の割れを十分に進行させて、ウェーハ11を分割予定ライン17に沿って適切に分割できる。このように、本実施形態に係るウェーハの加工方法によれば、ウェーハ11を薄化するとともに分割予定ライン17に沿って適切に分割できる。
また、本実施形態に係るウェーハの加工方法では、研削砥石40に付加された超音波振動により改質層23を起点とする厚さ方向の割れを進行させ易くなるので、改質層23を形成する際にウェーハ11に照射するレーザー光線Lのパワーを低く抑えても、ウェーハ11を適切に分割可能である。この場合、レーザー光線Lによるダメージが軽減された良好なデバイスチップを得ることができる。
なお、本発明は上記実施形態の記載に限定されず、種々変更して実施可能である。例えば、上記実施形態では、ウェーハ11の表面11aに保護部材21を貼着する保護部材貼着工程を、改質層形成工程の前に実施しているが、保護部材貼着工程を、改質層形成工程の後に実施してしても良い。
その他、上記実施形態に係る構成、方法などは、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施できる。
11 ウェーハ
11a 表面
11b 裏面
11c 外周
13 デバイス領域
15 外周余剰領域
17 分割予定ライン(ストリート)
19 デバイス
21 保護部材
21a 表面
21b 裏面
23 改質層
L レーザー光線
P 集光点
T 仕上げ厚み
31 レーザー加工装置
33 基台
35 基部
37 壁部
39 チャックテーブル
39a 保持面
41 レーザー加工ヘッド
43 カメラ
45 Y軸移動機構(割り出し送り機構)
47 Y軸ガイドレール
49 Y軸移動テーブル
51 Y軸ボールネジ
53 Y軸パルスモータ
55 X軸移動機構(加工送り機構)
57 X軸ガイドレール
59 X軸移動テーブル
61 X軸ボールネジ
63 X軸パルスモータ
65 支持台
67 支持アーム
2 研削装置
4 基台
4a 開口
6 支持壁
8 X軸移動テーブル
10 防塵・防滴カバー
12 操作パネル
14 チャックテーブル(保持手段)
14a 保持面
16 Z軸移動機構
18 Z軸ガイドレール
20 Z軸移動テーブル
22 Z軸ボールネジ
24 Z軸パルスモータ
26 支持構造
28 研削ユニット
30 スピンドルハウジング
30a 収容室
30b 開口
32 スピンドル
32a 先端部(下端部)
32b 中間部
32c 基端部(上端部)
32d 貫通孔
34 ホイールマウント
34a 開口
34b ボルト挿通孔
36 研削ホイール
38 ボルト
40 研削砥石
42 モータ
44 ステータ
46 ロータ
48 配線
50 回転制御装置
52 交流電源
54 ロータリートランス
56 給電部
58 受電部
60 ステータコア
62 給電コイル
64 ローターコア
66 受電コイル
68 配線
70 電圧調整装置
72 周波数調整装置
74 振動制御装置
76 導線
78 装着プレート
78a 貫通孔
78b ネジ孔
80 ベースプレート
80a プレート部
80b 連結部
80c 凹部
80d 溝
80e 貫通孔
80f 貫通孔
82 ボルト
84 超音波振動子
86 導線
88 コネクタ
90 薄板
92 ネジ

Claims (3)

  1. 表面に格子状に形成された複数の分割予定ラインによって区画された複数の領域にデバイスが形成されたウェーハを、該分割予定ラインに沿って個々のデバイスに分割するウェーハの加工方法であって、
    ウェーハに対して透過性を有する波長のレーザー光線をウェーハの裏面側からウェーハの内部に集光点を位置付けて該分割予定ラインに沿って照射し、内部に該分割予定ラインに沿って改質層を形成する改質層形成工程と、
    該改質層形成工程の前又は後にウェーハの表面に保護部材を貼着する保護部材貼着工程と、
    該改質層形成工程が実施されたウェーハの保護部材側を研削装置の保持手段によって保持し、研削ホイールに装着された研削砥石に超音波振動子によって超音波振動を付加した状態で研削ホイールを回転しつつ該研削砥石をウェーハの裏面に押圧し、ウェーハを所定の厚みまで研削するとともに改質層が形成された該分割予定ラインに沿ってウェーハを分割する裏面研削工程と、を含むことを特徴とするウェーハの加工方法。
  2. 該改質層形成工程では、該改質層を、ウェーハの裏面からの深さが該デバイスの仕上げ厚みに相当する深さまで至らない領域に形成することを特徴とする請求項1に記載のウェーハの加工方法。
  3. 該裏面研削工程では、該改質層を除去することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のウェーハの加工方法。
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