JP2010214404A - 熱交換器の製造方法及びその熱交換器を用いた空気調和機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】拡管に使用する治具は、円すい台形状からなり頭部にマンドレル43が接合された第1の治具41と、円筒部と円筒部の下端に設けられた外方側に開放可能な複数の管当接部材とを有する第2の治具42である。拡管工程として、予め伝熱管3の一端側の管口から第1の治具41と第2の治具42とを分離した状態で挿入し、伝熱管3の他端側の管終部で一旦マンドレル43を引き上げる。すると、第1の治具41が第2の治具42の中に挿入され、第2の治具42の管当接部材が外方側に開放された状態となる。この状態でさらにマンドレル43を引き上げることで伝熱管3を徐々に拡径させていき、伝熱管3を放熱フィン2に一体に固定することができる。
【選択図】図1
Description
図1は、本発明の実施の形態1に係る熱交換器の断面図である。図1(a)において、2はフィン及びエンドプレートを示す。上記フィン2は、銅若しくは銅合金又はアルミニウム若しくはアルミニウム合金等の金属板からなる(他の実施の形態においても同様である)。フィン2の垂直方向には伝熱管3が設けられており、伝熱管3は図の左右方向(以下、長手方向という。)の中央部で、所定の曲げピッチでヘアピン状に曲げ加工されたものである。
まず、伝熱管3の一端側の管口から、第1の治具41と第2の治具42とを分離した状態で挿入する。拡管を始める際は、伝熱管3の他端側の管終部で一旦マンドレル43を引き上げて、第1の治具41を第2の治具42の中に挿入させ、第2の治具42の管当接部材52が外方側に開放された状態をつくる。この状態でさらにマンドレル43を引き上げることで伝熱管3を徐々に拡径させていき、伝熱管3を放熱フィン2に一体に固定することができる。図1(d)は伝熱管3の拡径が終了し、伝熱管3が前記フィン2に一体に固定された状態を示したものである。
図2において、伝熱管3の直管の段方向の間隔は、直管の外径の2倍となっている。また、伝熱管3の直管を拡径した後の外径をDとする。ここで伝熱管3は、銅若しくは銅合金又はアルミニウム若しくはアルミニウム合金などの金属材料からなる(他の実施の形態においても同様である)。次に図3に示すように、伝熱管3は内面に溝無又は溝(突条31)が形成されており、管軸方向と突条31が延びる方向とがある角度を成している。図3(b)は突条31の形状が全て同じ場合を、図3(c)は突条31の形状を周期的に変えて配置した場合を示している。
拡管に用いる治具は、第1の治具41(図4(a)参照)と第2の治具42とから構成される。第2の治具は、図5に示すように円筒部51と管当接部材52とを備えている。
図6は、本実施の形態2における、伝熱管3を拡径する際に用いる治具の他の例を示す説明図である。
第2の治具42の管当接部材52の外面に突起部46を設けることで、伝熱管3の内面に溝を付け、管内の伝熱面積を拡大することができる。これにより伝熱管3の管内性能が増加する。
図7は、本実施の形態3の伝熱管3の他の例を示す説明図である。
図7は、本実施の形態3に係るフィンアンドチューブ型熱交換器の伝熱管3における管軸方向に垂直な断面を示す断面図である。本実施形態のフィン2は銅若しくは銅合金又はアルミ若しくはアルミ合金等の金属材料からなり、フィン内面が曲面の凹凸を連続させている形状である。
図8(a)は内径dの各冷媒流路32a〜32dの内壁面に所定の間隔で、管軸方向に平行して断面がほぼ四角形状の複数の突条31を延設したものである。図8(b)は冷媒流路32a〜32dのうち、空気の流入方向の下流側の冷媒流路32c、32dの内周壁に、図8(a)の場合と同様に所定の間隔で管軸方向に平行な複数の突条31を延設したものである。図8(c)は下流側の冷媒流路32c、32dの内径d1を、上流側の冷媒流路32a、32bの内径dよりも小さく、d1<dに形成するとともに、上流側の冷媒流路32a、32bの内周壁と、下流側の冷媒流路32c、32dの内周壁に、図8(a)の場合と同様に、所定の間隔で管軸方向に平行な複数の突条31、31aをそれぞれ延設したものである。図8(d)は下流側の冷媒流路32c、32dの内径d1を、上流側の冷媒流路32a、32bの内径dよりも小さく、d1<dに形成するとともに、下流側の冷媒流路32c、32dの内周壁に、所定の間隔で管軸方向に平行な複数の突条31aを延設したものである。
図11は、本発明の実施の形態4に係る熱交換器の正面図である。図11において、フィン2は銅若しくは銅合金又はアルミニウム若しくはアルミニウム合金等の金属板からなる。フィン2は空気の流入方向と平行に、かつ図の垂直方向(奥行方向)に所定の間隔で並設され、その上下方向にはフィン2と直交して、後述の伝熱管3が設けられている。
実施の形態1においては、伝熱管3の拡径によってフィン2と伝熱管3とを接合させた場合を示したが、本実施の形態5ではさらに、熱交換器1における伝熱管3の拡管率を規定したものである。
よって、本実施の形態5のヘアピン管を拡管する際の拡管率を、熱交換器1の伝熱管3で105.5%〜107.5%と規定する。
こうして拡管率を規定すると、製品にばらつきが発生しない。
Claims (13)
- 円すい台形状からなり頭部にマンドレルが接合された第1の治具と、
円筒部と、円筒部の下端に設けられた外方側に開放可能な複数の管当接部材とを有する第2の治具とを備え、
伝熱管の一端側の管口から、第1の治具と第2の治具を分離した状態で挿入する工程と、
伝熱管の他端側の管終部で、一旦マンドレルを引き上げて第1の治具を第2の治具の中に挿入させ、第2の治具の管当接部材が外方側に開放された状態でさらにマンドレルを引き上げることで伝熱管を拡径させていき、伝熱管を放熱フィンに一体に固定する工程とを有すること
を特徴とする熱交換器の製造方法。 - 前記第1の治具の側面には均等な間隔で複数の凹部が設けられ、
前記第2の治具の管当接部材内面には前記凹部と係合可能な複数の凸部が設けられ、
前記第1の治具の凹部と前記第2の治具の凸部が係合することで、第2の治具の管当接部材が管径方向に均等に拡張されること
を特徴とする熱交換器の製造方法。 - 前記伝熱管は、長手方向の中央部で所定の曲げピッチでヘアピン状に曲げ加工され、これらのヘアピン管を、所定の間隔をおいて相互に平行に配置した複数枚のフィンに挿通すること
を特徴とする請求項1記載の熱交換器の製造方法。 - 前記伝熱管は、相互に平行に配置した複数枚のフィンに対し、直管を外径の2倍の間隔をおいて挿通させること
を特徴とする請求項1記載の熱交換器の製造方法。 - 前記第2の治具の管当接部材の外面に突起部を設けることで、伝熱管の内面山部に溝を付けて、管内の伝熱面積を拡大すること
を特徴とする請求項1記載の熱交換器の製造方法。 - 前記伝熱管は外周面が左右対称の凹凸状に形成され、長手方向に所定の間隔で軸方向に複数の円筒状の冷媒流路が設けられ、長手方向の中央部で所定の曲げピッチでヘアピン状に曲げ加工されたものであり、これらのヘアピン管を、所定の間隔をおいて相互に平行に配置した複数枚のフィンに挿通すること、また前記伝熱管は、その内面には、管軸方向に平行な複数の突条が一定の間隔で形成されており、管軸方向と突条が延びる方向とである角度を成していること
を特徴とする請求項1記載の熱交換器の製造方法。 - 前記伝熱管は管外面が平坦で、管外面における管軸方向に平行な冷媒流路の穴数が2個であり、風上流側と風下流側には半円弧の第1、第2の冷媒流路が形成され、長手方向の中央部で所定の曲げピッチでヘアピン状に曲げ加工され、これらのヘアピン管を、所定の間隔をおいて相互に平行に配置した複数枚のフィンに挿通すること、また前記伝熱管は、その内面には、管軸方向に平行な複数の突条が一定の間隔で形成されており、管軸方向と突条が延びる方向とである角度を成していること
を特徴とする請求項1記載の熱交換器の製造方法。 - 拡管により接合された前記伝熱管と前記フィンが、ロウ付けによって接着されていること
を特徴とする請求項1記載の熱交換器の製造方法。 - 機械拡管方式による前記伝熱管の拡管率が、105.5%〜107.5%であること
を特徴とする請求項1記載の熱交換器の製造方法。 - 前記伝熱管を、銅又は銅合金並びにアルミ又はアルミ合金等の金属材料により形成し、アルミ又はアルミ合金等の金属材料の外表面は亜鉛溶射・拡散処理されていること
を特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の熱交換器の製造方法。 - 圧縮機、凝縮器、絞り装置及び蒸発器を順次配管によって接続し、冷媒を作動流体として用いた冷凍サイクルにおいて、前記熱交換器を前記蒸発器または凝縮器として用いたこと
を特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の熱交換器の製造方法。 - 前記冷媒として、HC単一冷媒若しくはHC冷媒を含む混合冷媒、R32、R410A、R407C、テトラフルオロプロペン(例えば2,3,3,3−テトラフルオロプロペン)または二酸化炭素のいずれかを用いること
を特徴とする請求項11記載の熱交換器の製造方法。 - 請求項1〜12のいずれかに記載の熱交換器を用いたこと
を特徴とする空気調和機。
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