JP2009250600A - 銅製扁平伝熱管 - Google Patents

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Abstract

【課題】自動車用や家庭用、業務用エアコン等に用いられる空気熱交換器用の扁平伝熱管を銅若しくは銅合金にて製作するに際し、ろう付けを何等必要とせず、安価で信頼性の高い扁平伝熱管を提供すること。
【解決手段】扁平な形状を呈する外管12内に、細径な内管14の複数を内挿して、それら内管14が一列に密接配列され、さらに外管12の内周面に内管14の外周面が密接されるようにして銅製扁平伝熱管10を構成した。
【選択図】図1

Description

本発明は、熱交換器用の銅製扁平伝熱管に係り、特に、自動車用や家庭用、業務用エアコン等に好適に用いられる空気熱交換器用の伝熱管に関するものである。
従来より、エアコン等に採用される空気熱交換器用の伝熱管として、各種の伝熱管が用いられてきているが、それら伝熱管の中でも、特に、カーエアコン用の空気熱交換器の伝熱管としては、押出加工によって一体的に製造された、アルミニウム製の扁平形状を呈する、複数の冷媒流路が一列に形成されてなる形態の伝熱管、所謂扁平多穴管がよく使用されている。
しかしながら、そのようなアルミニウム材質にて構成される伝熱管は、耐圧強度が低いために、CO2 等の高圧冷媒を使用する熱交換器用の伝熱管として用いるには、その強度が充分ではなく、また、耐熱性も充分ではない等の問題を内在するものであった。更に、アルミニウム製の伝熱管は、銅製の伝熱管に比べて、耐食性において劣る傾向があるところから、何等かの耐食性向上策を講じないと、冷却サイクルの破綻を招く危険性をも内在していた。
そこで、アルミニウムよりも耐圧強度や耐熱性が高く、且つ熱伝達率の良好な、銅若しくは銅合金を用いて、このような複数の冷媒流路が形成された伝熱管(多穴管)を作製する試みも為されてはいるのであるが、アルミニウム製の多穴管を形成する場合に一般的に採用されるポートホール押出による押出加工手法を適用して、銅製の多穴管を作製することは、押し出される銅材質の表面に酸化層が形成され易く、そしてそのような酸化層が銅材質の接合を妨げるようになるところから、非常に困難なことであった。
そこで、特許文献1(実開平7−12771号公報)においては、複数の管を互いに平行に密接して同一平面上に並べ、それらの管を、外表面がろう付け可能な金属シートで包んで、ろう付け一体化することにより、管内に複数の冷媒流路が形成された多孔扁平管が、明らかにされている。また、特許文献2(特開2007−248014号公報)においては、銅又は銅合金からなる一対の対向内面を有する扁平管内に、前記一対の対向面と交互に接するように屈曲された銅又は銅合金からなるコルゲートシートを配置し、かかる扁平管の内面と前記コルゲートシートとの接触面を、ろう付け接合することによって、形成された熱交換器用扁平多孔管が、明らかにされている。
しかしながら、それら特許文献1や特許文献2において明らかにされている伝熱管構造にあっては、複数の部材をろう付けすることによって、それらを接合し、以て目的とする伝熱管を形成しているものであるところから、それらの部材間のろう付け接合部のシール性、つまりろう付けの接合強度の信頼性に問題が生じる恐れを内在するものであり、また、ろう付け作業が必要となることによって、伝熱管の製作に際してのコストが向上してしまうといった問題をも内在している。更には、伝熱管自体の管材質に加えて、ろう付けに用いるろう材が存在しているところから、伝熱管の耐食性が悪化したり、伝熱管をリサイクルする際に、管材質とろう材とを分離する必要がある等のリサイクル性にも問題を生じるものであった。
実開平7−12771号公報 特開2007−248014号公報
ここにおいて、本発明は、かかる事情を背景にして為されたものであって、その解決課題とするところは、自動車用や家庭用、業務用エアコン等に用いられる空気熱交換器用の扁平伝熱管を銅若しくは銅合金にて製作するに際し、ろう付けを何等必要とせず、安価で信頼性の高い扁平伝熱管を提供することにある。また、本発明にあっては、そのような銅製扁平伝熱管を用いた空気調和機用熱交換器を提供すること、及びかかる銅製扁平伝熱管を有利に製造する方法を提供することをも、その解決課題としている。
そして、本発明にあっては、そのような課題を解決するために、扁平な形状を呈する太径の銅製外管内に、複数本の細径の銅製内管が内挿され、一列に密接配列せしめられて、該外管の内周面に該内管の外周面が密接されていると共に、該内管内及び該内管と該外管との間の間隙全体に冷媒が流通せしめられるように構成されてなることを特徴とする銅製扁平伝熱管を、その要旨とするものである。
なお、かかる本発明に従う銅製扁平伝熱管の望ましい態様の一つによれば、伝熱管としての幅:Wと厚さ:Tの比(W/T)は、3以上とされ、更に別の望ましい態様の一つによれば、前記内管は、前記外管よりも薄肉の管体にて構成されることとなる。
また、本発明にあっては、前記した銅製扁平伝熱管を用いて構成されていることを特徴とする空気調和機用熱交換器をも、その要旨とするところである。
さらに、本発明にあっては、前記した銅製扁平伝熱管を有利に製造する方法として、前記外管内に、前記複数本の内管を挿入して、一列に配列せしめた後、該外管の管壁外面に外力を加えて、かかる外管を圧縮変形させることにより、該内管の外周面が該外管の内周面に密接せしめられるようにする工程を含むことを特徴とする銅製扁平伝熱管の製造方法をも、その要旨としている。
従って、かかる本発明に従う銅製扁平伝熱管にあっては、扁平な形状を呈する太径の銅製外管内に、複数本の細径の銅製内管が内挿され、かかる外管の内周面に、それら複数の内管の外周面が密接されてなる単純な構成であるところから、伝熱管の製作コストを有利に低減することが出来ることとなる。また、内管及び外管が銅又は銅合金にて構成されているところから、耐食性や加工性に優れていると共に、良好な熱伝達率によって、高い熱交換性能を発揮することが出来るのである。そして、銅や銅合金は、アルミニウムよりも耐圧強度が高いという特性を有しているため、CO2 等の高圧冷媒の適用が容易となると共に、耐熱性が高く、高温環境下でも充分な剛性を保つことが出来るといった効果も発揮することとなる。
また、このような本発明に従う銅製扁平伝熱管の構成によれば、内管の外周面が外管の内周面に密接するように配置され、内管内及び外管と内管との間の間隙全体に冷媒が流通されるようにしていることにより、伝熱管内部を流通する冷媒と伝熱管外部の空気等の気体との間で熱交換する際に、銅製扁平伝熱管の外部の熱が、外管の管壁全体へ熱伝導により広がると共に、そのような外管に伝達された熱が内管の外周面と外管の内周面との密接した部位から内管へも効果的に伝熱されることとなり、外管の内表面のみならず、内管の内外表面も、また、冷媒との伝熱面となるのである。このように、伝熱管内部を流通する冷媒との熱交換に使用される伝熱面積が効果的に増加されることによって、高い熱交換性能を発揮する銅製扁平伝熱管とすることが可能となるのである。
なお、かかる本発明に従う銅製扁平伝熱管を用いた空気調和機用熱交換器にあっては、伝熱管の熱伝達効率が高いため、熱交換器として高い熱交換性能を発揮することが出来ると共に、伝熱管の耐圧強度や耐食性、耐熱性も優れているため、CO2 等の高圧冷媒を用いることが可能となり、より熱交換性能を向上することが可能となる。また、そのような銅製扁平伝熱管が比較的単純な構造とされ、低いコストで製作し得るところから、空気調和機用熱交換器の生産コストも有利に低減され得て、その生産性を効果的に高めることが出来る特徴もある。
さらに、本発明に従う銅製扁平伝熱管の製造方法によれば、外管と内管とを密接させて一体化するために、ろう付けする必要がなく、単に、圧縮変形するのみで、目的とする伝熱管を容易に製造することが可能であるところから、外管と内管との接合の信頼性が向上すると共に、伝熱管の製造コストを、有利に低減することが出来るのである。
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明することとする。
先ず、図1には、本発明に従う銅製扁平伝熱管の一実施形態が、軸直角方向の断面となる横断面図において示されている。そこにおいて、銅製扁平伝熱管10は、太径で厚肉の扁平形状乃至は長円形状を呈する外管12と、この外管12内に収容された、細径で薄肉の略円形形状を呈する7本の内管14とから構成されている。
より詳細には、外管12は、銅又は銅合金にて形成された、内管14よりも太径で厚肉の、その外周面に所定幅の平坦な二つの面をもつ扁平形状の管体とされている一方、内管14は、外管12と同様に銅又は銅合金にて形成された、外管12よりも細径で薄肉な、断面が略円形形状を呈する管体とされている。そして、そのような内管14の複数、ここでは7本の内管14が外管12内に内挿され、それら内管14が、隣り合うそれぞれの外周面が密接するように一列に配置されると共に、それぞれの内管14の外周面が外管12の内周面と密接させられることによって、外管12と内管14とが一体化せしめられて、銅製扁平伝熱管10が構成されているのである。
なお、かかる銅製扁平伝熱管10の幅:Wと厚さ:Tの比(W/T)は、目的とする熱交換性能や、外管12や内管14の大きさ、外管12に内挿される内管14の数量等によって、適宜に決定されるものであるが、望ましくは、3以上とされることとなる。このような幅:Wと厚さ:Tの比(W/T)とすることによって、銅製扁平伝熱管10の外側と内部の冷媒との間の熱交換性能を、より有利に向上することが可能となる。
そして、このような構造とされた伝熱管10の内部、即ち、外管12の内周面と内管14の外周面との間に形成される間隙部分や内管14の内部に、所定の冷媒が流通せしめられるようになっており、かかる冷媒と、伝熱管10の外部の空気等の気体との間で熱交換が行なわれるようになっているのである。
このように、本発明に従う銅製扁平伝熱管10の構成によれば、単に、扁平形状の外管12内に複数本の内管14を内挿し、それらの内外周面を密接させて一体化するのみで、銅製扁平伝熱管10を得ることが可能であるところから、目的とする銅製扁平伝熱管の製作コストを有利に低減することが出来るのである。さらに、それら外管12と内管14の一体化にあたって、ろう付け作業の必要がないため、製作コストの低減と共に、ろう付けによる外管12と内管14との接合の信頼性の問題も効果的に解消され、高い信頼性の銅製扁平伝熱管10とすることが出来る。
また、かかる銅製扁平伝熱管10においては、外管12や内管14が、銅又は銅合金にて構成されているところから、耐食性や加工性に優れると共に、良好な熱伝達率により、高い熱交換性能を発揮することとなる。そして、銅や銅合金は、アルミニウムよりも耐圧強度が高いという特性を有しているところから、CO2 等の高圧冷媒の適用が容易となると共に、耐熱性が高く、高温環境下でも充分な剛性を保つことが出来るといった効果も発揮されるのである。
しかも、このような本発明に従う銅製扁平伝熱管10にあっては、内管14の外周面が外管12の内周面に密接するように配置され、内管14内及び外管12と内管14との間の間隙全体に、冷媒が流通するようにされているところから、銅製扁平伝熱管10の内部を流通する冷媒と銅製扁平伝熱管10の外部の空気等の気体との間で熱交換する際に、銅製扁平伝熱管10の外部の熱が、外管12の管壁全体へ熱伝導により広がると共に、そのような外管12に伝達された熱が内管14の外周面と外管12の内周面との密接した部位から内管14へと伝熱され、以て、外管12の内表面に加えて内管14の内外表面も、冷媒との伝熱面となるため、冷媒との熱交換に使用される伝熱面積が有利に増加されることとなり、その結果、高い熱交換性能を発揮することが可能となるのである。
ところで、本発明にあっては、このような銅製扁平伝熱管10を用いた空気調和機用熱交換器として、例えば、図2(a)に示されるような、複数の銅製扁平伝熱管10を互いに平行に一定間隔を隔てて一列に配列すると共に、それら複数の伝熱管10のそれぞれの両側の端部をそれぞれヘッダ22(,22)に接続して、空気調和機用の熱交換器20として構成したものを、一実施形態として挙げることが出来る。
すなわち、熱交換器20は、その一部を断面とした部分斜視図である図2(a)に示されるように、複数の銅製扁平伝熱管10が、それぞれの平坦面が対向するように、互いに平行に、且つ一定間隔を隔てて配列されると共に、それぞれの銅製扁平伝熱管10の対応する両側の端部が、それぞれヘッダ22,22(図2(a)においては、一方のみが図示されている)にて接続されている。また、その接続部位を拡大して示す図2(b)の断面図に示されるように、かかるヘッダ22と銅製扁平伝熱管10との接続によって、銅製扁平伝熱管10における冷媒流路、即ち内管14の内部及び外管12の内周面と内管14の外周面との間の間隙全体が、ヘッダ22内の流路に接続されているのである。
そして、かかる熱交換器20にあっては、一方のヘッダ22に設けられた冷媒出入口24から流入した冷媒が、当該ヘッダ22に接続された複数の銅製扁平伝熱管10内にそれぞれ分流して流通せしめられた後、他方のヘッダ22にて合流させられ、更にその後、かかる他方のヘッダに設けられた冷媒出入口24から流出するようにされており、銅製扁平伝熱管10の外部の空気等の気体との間で熱交換が行なわれることとなる。
このように、本発明に従う銅製扁平伝熱管10を用いた空気調和機用の熱交換器20にあっては、信頼性の高い、低コストの銅製扁平伝熱管10を用いているところから、熱交換器20の生産コストも有利に低減することが可能となるのである。さらに、かかる銅製扁平伝熱管10を構成する銅や銅合金は、耐食性や加工性に優れると共に、熱伝達率が良好であり、冷媒としてCO2 等の高圧冷媒の適用が容易であるところから、高い熱交換性能を発揮する熱交換器20とすることが出来る特徴がある。
なお、かかる本発明に従う銅製扁平伝熱管10は、公知の各種の手法に従って製造され得るものであるが、例えば、以下に示されるような方法を採用することによって、有利に製造され得ることとなる。即ち、先ず、所定大きさの外管12と内管14の複数(ここでは7本)を用意し、その外管12内にそれら複数本の内管14を、それぞれの内管14の軸が外管12の軸方向と同じ向きとなるように挿入して、内管14を一列に配列する。その後、かかる外管12の外壁面に外力を加えて、外管12を目的とする扁平形状に圧縮変形させ、それぞれの内管14の外周面を隣り合う内管14の外周面や内管12の内周面と密接せしめて、それら外管12と内管14とを一体化することによって、目的とする銅製扁平伝熱管10を形成するのである。
このような製造方法を採用することによって、外管12と内管14の一体化のために、ロウ付け等の作業が必要でなく、単純な圧縮変形のみで、目的とする銅製扁平伝熱管10を製作することが可能となるのである。なお、そのような加工の際、外管12へ外力を加え、圧縮変形をさせる手段としては、特に限定されるものではなく、例えば、縮径ダイスによる抽伸加工やプレス加工等の公知の各種の手段を適宜に採用することが可能である。また、そのような外管12の圧縮変形の際に、内管14にも変形作用が加わることによって、隣り合う内管14同士や内管14と外管12との間の密接性も、有利に高められ得ることとなる。
なお、かかる銅製扁平伝熱管10を与える外管12としては、少なくとも一つの平坦な外周面を予め形成した管体や楕円形状の管体、或いは予め扁平形状に成形されてなる管体を用いることが可能であるが、単純円形断面形状の管体を用い、上述せるように、外壁面への外力を加えることで、内管14との密接と同時に、目的とする扁平形状となるように形成するようにすることも、可能である。
また、外管12の外壁面に外力を加えて、それを圧縮変形させる際に、外管12と内管14との密着性を高めるためには、内管14を外管12よりも優先的に変形させるようにするのが望ましく、そのため、使用される内管14は、図1にも示される如く、外管12よりも管壁厚さが薄くされた薄肉の管体とされ、以て、得られる銅製扁平伝熱管10における外管12と内管14との間の密着性が、向上せしめられているのである。
以上、本発明の代表的な実施形態についてそれぞれ詳述してきたが、それは、あくまでも例示に過ぎないものであって、本発明は、そのような実施形態に係る具体的な記述によって、何等限定的に解釈されるものではないことが、理解されるべきである。
例えば、外管12内に内挿されて、密接配置される内管14の本数は、例示の7本に限られるものではなく、用いられる外管12や内管14の太さ等に応じて適宜の本数が選定され得ることとなる。そのような場合にあっても、外管12の内周面と内管14の外周面とが密接せしめられていることにより、銅製扁平伝熱管10の外部の熱が、より大きな伝熱面積をもって外管12や内管14内を流通する冷媒へと伝達され得ることとなる。
その他、一々列挙はしないが、本発明が、当業者の知識に基づいて、種々なる変更、修正、改良等を加えた態様において実施されるものであり、またそのような実施の態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、何れも、本発明の範疇に属するものであることは、言うまでもないところである。
以下に、本発明の代表的な実施例の一つを示し、本発明の特徴を更に明確にすることとするが、本発明が、そのような実施例の記載によって、何等の制約をも受けるものでないことは、言うまでもないところである。
先ず、本発明に従う構造を有する銅製扁平伝熱管を形成するために、それぞれの材質がりん脱酸銅からなる、肉厚が0.5mmの大径の外管(12)と、肉厚が0.2mmの小径の内管(14)とを用意した。次いで、外管(12)内に7本の内管(14)を挿入した後、プレス加工を施し、それら外管12と内管14とを密着させて、図1に示されるような断面をもつ銅製扁平伝熱管(10)を形成し、これを実施例とした。なお、かかる銅製扁平伝熱管(10)の、図1における左右方向の幅(W)は21mm、上下方向の厚さ(T)は3.6mmとなるようにした。なお、このようにして形成された銅製扁平伝熱管(10)の流路断面積は、41mm2 となり、伝熱面の面積は、銅製扁平伝熱管(10)の長さ:100mmあたり11040mm2 であった。
一方、従来の構造とされた扁平伝熱管として、図3に示されるような断面形状の、内部に9つの冷媒流路36を有するアルミニウム製の扁平伝熱管(多穴管)30を押出加工によって作製し、これを比較例とした。なお、管材質としては純アルミニウムを使用し、外壁32の肉厚は0.5mm、9つの冷媒流路36を仕切る8つの内柱34の肉厚は0.2mmとした。また、かかる扁平伝熱管30の図3における左右方向の幅(W)は21mm、上下方向の厚さ(T)は3.6mmとした。なお、このようにして形成された扁平伝熱管30の断面における流路断面積は51mm2 となり、伝熱面の面積は、扁平伝熱管30の長さ:100mmあたり8477mm2 であった。
このように準備された実施例及び比較例の扁平伝熱管(10,30)において、単管性能評価試験を行った。かかる単管性能評価試験は、従来より公知の伝熱性能試験装置の試験セクションに対して実施例及び比較例の扁平伝熱管を単管で組み付け、冷媒としてR−134aを用い、蒸発性能試験は、飽和温度5℃、入口渇き度=0.2、出口加熱度=5Kの条件下において、凝縮性能試験は、飽和温度50℃、入口加熱度=40K、出口過冷却度=5Kの条件下において、それぞれ行ない、それぞれの管内熱伝達率を測定した。
その結果、実施例の銅製扁平伝熱管においては、比較例の扁平伝熱管よりも、蒸発時には1.7倍の、また凝縮時には1.5倍の熱交換性能を発揮することが確認された。
本発明に従う銅製扁平伝熱管の一例を示す断面説明図である。 本発明に従う銅製扁平伝熱管を用いて形成された空気調和機用熱交換器の一例を示す説明図であって、(a)は、その一部を断面で示す斜視説明図であり、(b)は、銅製扁平伝熱管とヘッダーとの接合部分を拡大して示す断面説明図である。 従来の構造とされた扁平伝熱管の一例を示す断面説明図である。
符号の説明
10 銅製扁平伝熱管
12 外管
14 内管

Claims (5)

  1. 扁平な形状を呈する太径の銅製外管内に、複数本の細径の銅製内管が内挿され、一列に密接配列せしめられて、該外管の内周面に該内管の外周面が密接されていると共に、該内管内及び該内管と該外管との間の間隙全体に冷媒が流通せしめられるように構成されてなることを特徴とする銅製扁平伝熱管。
  2. 伝熱管としての幅:Wと厚さ:Tの比(W/T)が、3以上である請求項1に記載の銅製扁平伝熱管。
  3. 前記内管が、前記外管よりも薄肉の管体にて構成されている請求項1又は請求項2に記載の銅製扁平伝熱管。
  4. 請求項1乃至請求項3のうちの何れか一つに記載の銅製扁平伝熱管を用いて構成されていることを特徴とする空気調和機用熱交換器。
  5. 請求項1乃至請求項3のうちの何れか一つに記載の銅製扁平伝熱管を製造する方法にして、
    前記外管内に、前記複数本の内管を挿入して、一列に配列せしめた後、該外管の管壁外面に外力を加えて、かかる外管を圧縮変形させることにより、該内管の外周面が該外管の内周面に密接せしめられるようにする工程を含むことを特徴とする銅製扁平伝熱管の製造方法。
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