JP3870865B2 - 熱交換器 - Google Patents

熱交換器 Download PDF

Info

Publication number
JP3870865B2
JP3870865B2 JP2002210518A JP2002210518A JP3870865B2 JP 3870865 B2 JP3870865 B2 JP 3870865B2 JP 2002210518 A JP2002210518 A JP 2002210518A JP 2002210518 A JP2002210518 A JP 2002210518A JP 3870865 B2 JP3870865 B2 JP 3870865B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fluid
heat exchanger
heat
wall surface
heat exchange
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2002210518A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004003787A (ja
Inventor
昌宏 下谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2002210518A priority Critical patent/JP3870865B2/ja
Publication of JP2004003787A publication Critical patent/JP2004003787A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3870865B2 publication Critical patent/JP3870865B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車用または家庭用の空調装置の冷凍サイクルの一構成部品を成す熱交換器に関するもので、熱交換用チューブ内を流れる第1流体と熱交換用チューブの外側を流れる第2流体との熱交換を行う積層型熱交換器の伝熱性能向上に係わる。
【0002】
【従来の技術】
従来より、自動車用または家庭用の空調装置の冷凍サイクルのコンデンサ(冷媒凝縮器)に使用される積層型熱交換器は、図18および図19に示したように、アルミニウム合金の薄い金属板をコルゲート状に折り曲げたフィン101と、押し出し成形により成形されて、内部に複数の冷媒通路102を有するチューブ103と、チューブ103の両端に設けられた一対のヘッダ111、112と、冷媒の出入口配管を接続する接続ブロック113、114とから構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、積層型熱交換器の中で空気と冷媒とを熱交換する部分は、図19に示したように、フィン101とチューブ103とで構成されている熱交換部である。そして、通常フィン101には、空気との熱交換を良好にするため、短冊状に切られたルーバ104と呼ばれる部分があるのに対し、チューブ103の外壁面は平坦な面であり、空気側への熱伝達は悪いという問題がある。
【0004】
また、図20(a)、(b)に示したように、ヘッダ106の挿通孔107内に端部が差し込まれるチューブ103の外壁面にディンプル状の凸状部108やディンプル状の凹み部105を形成した積層型熱交換器も提案されている(例えば特開2000−161896公報や特表平4−505362号公報等)が、その凸状部108や凹み部105は、空気の流れに対して死水域になっており、空気側の伝熱性能の向上には寄与していない(冷媒側の伝熱促進のために考案されたものである)。
【0005】
【発明の目的】
本発明の目的は、熱交換用チューブの外壁面に第2流体が流れる流体流路を形成することで、第2流体側の伝熱性能を向上させることのできる熱交換器を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明によれば、内部を流れる第1流体と外部を通過する第2流体とを熱交換させる扁平な熱交換用チューブに、熱交換用チューブの外壁面から伝熱部材側に突出した複数の突出部を設けている。そして、隣設する2つの突出部間または複数の突出部の周囲に、内部を第2流体が通過することが可能な流体流路を設けたことにより、熱交換用チューブの外壁面に設けた複数の突出部および流体流路が第2流体側の伝熱性能の向上に寄与するので、第2流体側の伝熱性能を向上させることができる。
【0007】
請求項2に記載の発明によれば、内部を第2流体が通過することが可能な流体流路は、熱交換用チューブの外壁面と伝熱部材の壁面接触部との間で、且つ隣設する2つの突出部間または複数の突出部の周囲に形成される溝状の窪み部である。そして、熱交換用チューブの第2流体の流れ方向の上流側端に、溝状の窪み部内に第2流体を導入するための入口側開口部を設け、熱交換用チューブの第2流体の流れ方向の下流側端に、溝状の窪み部内より第2流体を導出するための出口側開口部を設けている。
【0008】
それによって、第2流体が入口側開口部を通って溝状の窪み部内に導入され、次に、第2流体が熱交換用チューブ内を流れる第1流体と熱交換した後に、第2流体が出口側開口部を通って溝状の窪み部より導出する。これにより、積極的に溝状の窪み部に第2流体が流れるので、第2流体側の伝熱性能を向上させることができる。ここで、伝熱部材は、熱交換用チューブの壁面に接触する壁面接触部が断続的になる部分があることも考慮して、第1流体の熱の流れが阻害されないように、壁面接触部間を連結する連結部が平板状のものを用いることが望ましい。
【0009】
請求項3に記載の発明によれば、溝状の窪み部の入口側開口部から出口側開口部に向かって蛇行するように複数の突出部を設けたことにより、蛇行流による、撹乱した第2流体の流れを作ることができるので、第2流体側の伝熱性能の向上を図ることができる。また、請求項4に記載の発明によれば、窪み部の入口側開口部から出口側開口部に向かって斜めに直進するように複数の突出部を設けたことにより、熱交換用チューブの外壁面に形成された複数の窪み部内を流れる空気の流れが、入口側開口部で偏向する時に撹乱した流れを作ることができるので、更に空気側の伝熱性能の向上を図ることができる。
【0010】
請求項5に記載の発明によれば、熱交換用チューブの長手方向の中心線に対して対称形状の突出部を複数設けたことにより、熱交換器用チューブの生産性の向上を図ることができる。また、請求項6に記載の発明によれば、複数の突出部は、略ディンプル状に設けられていることを特徴とすることにより、隣接する溝状の窪み部同士が連通するので、撹乱した空気の流れを作ることができるので、第2流体側の伝熱面積の増加を図ることができる。
【0011】
請求項7に記載の発明によれば、内部を第2流体が通過することが可能な流体流路は、熱交換用チューブの外壁面と伝熱部材の壁面接触部との間で、且つ隣設する2つの突出部間または複数の突出部の周囲に形成される溝状の窪み部である。そして、熱交換用チューブの第2流体の流れ方向の上流側端または下流側端に、溝状の窪み部内に第2流体を導入するための開口部、あるいは溝状の窪み部内より第2流体を導出するための開口部を設けている。
【0012】
それによって、第2流体が開口部を通って溝状の窪み部内に導入されたり、第2流体が開口部を通って溝状の窪み部より導出したりする。これにより、伝熱部材を流れる第2流体の流れと溝状の窪み部を流れる第2流体の流れとを作り出すことができる。ここで、伝熱部材は、熱交換用チューブの壁面に接触する壁面接触部が断続的になる部分があることも考慮して、第1流体の熱の流れが阻害されないように、壁面接触部間を連結する連結部が平板状のものを用いることが望ましい。
【0013】
請求項8に記載の発明によれば、熱交換器用チューブの第2流体の流れ方向の上流側端から下流側端に向かって蛇行するように窪み部を設けたことにより、蛇行流による、撹乱した第2流体の流れを作ることができるので、第2流体側の伝熱性能の向上を図ることができる。また、請求項10に記載の発明によれば、複数の突出部は、略コの字状または略U字状または略C字状の断面を有していることを特徴とすることにより、複数の突出部の断面形状を単純な形状とすることができるので、熱交換器用チューブの生産性の向上を図ることができる。
【0014】
請求項9に記載の発明によれば、熱交換用チューブとして、扁平状に形成された外周壁、およびこの外周壁の内部を幅方向に仕切る複数の内柱を有する扁平多穴管を用いている。このように内柱を設けることにより、扁平多穴管の外周壁の耐圧強度を向上できる。そして、窪み部は、扁平多穴管の外周壁の外壁面と伝熱部材の壁面接触部との間で、且つ隣設する2つの突出部間または複数の突出部の周囲に形成されている。これにより、伝熱部材を流れる第2流体の流れと溝状の窪み部を流れる第2流体の流れとを作り出すことができる。
【0015】
請求項11に記載の発明によれば、熱交換用チューブの外壁面と伝熱部材の壁面側部との間に配される1枚以上の中間板に、内部を第2流体が通過することが可能な流体流路を設けたことにより、熱交換用チューブの外壁面に接触する中間板に設けた流体流路が第2流体側の伝熱性能の向上に寄与するので、第2流体側の伝熱性能を向上させることができる。
【0016】
請求項12に記載の発明によれば、内部を第2流体が通過することが可能な流体流路は、中間板の板厚方向に形成された凹状部である。そして、中間板の第2流体の流れ方向の上流側端または下流側端に、凹状部内に第2流体を導入するための開口部、あるいは凹状部内より第2流体を導出するための開口部を設けている。それによって、伝熱部材を流れる第2流体の流れと凹状部を流れる第2流体の流れとを作り出すことができる。
【0017】
請求項13に記載の発明によれば、中間板の第2流体の流れ方向の上流側端から下流側端に向かって蛇行するように凹状部を設けたことにより、蛇行流による、撹乱した第2流体の流れを作ることができるので、第2流体側の伝熱性能の向上を図ることができる。また、請求項14に記載の発明によれば、伝熱部材として、山部および谷部に相当する部分に平坦な壁面接触部を有するルーバ無しコルゲートフィンまたはルーバ付きコルゲートフィンを用いている。また、伝熱部材として、山部から谷部を経て次の山部までの形状が三角形状または矩形状または方形状のルーバ無しフィンまたはルーバ付きフィンを用いても良い。
【0018】
【発明の実施の形態】
発明の実施の形態を実施例に基づき図面を参照して説明する。
[第1実施形態の構成]
図1ないし図4は本発明の第1実施形態を示したもので、図1は積層型熱交換器の全体構造を示した図で、図2は積層型熱交換器の熱交換部の主要構造を示した図である。
【0019】
本実施形態の積層型熱交換器は、自動車等の車両用空調装置の冷凍サイクルの冷媒凝縮器(コンデンサ)として使用されるもので、車両のエンジンルーム内の車両の走行風を受け易い場所に取り付けられている。この積層型熱交換器は、図示左側に配された第1ヘッダ1と、図示右側に配された第2ヘッダ2と、内部を流れる冷媒(第1流体)と外部を通過する空気(第2流体)とを熱交換させる複数のチューブ3と、これらのチューブ3の外壁面に接触して設けられ、冷媒と空気との熱交換効率を高めるための伝熱部材としての複数のルーバ無しコルゲートフィン(以下フィンと略す)4とを備えている。これらの第1、第2ヘッダ1、2、複数のチューブ3、複数のフィン4および接続ブロック11、12は、第1、第2ヘッダ1、2と複数のチューブ3にクラッドされているろう材により炉中で一体ろう付けすることで接合される。
【0020】
第1ヘッダ1は、アルミニウム合金等の金属製の円筒状容器で、複数形成された挿通穴(図示せず)内に複数のチューブ3の図示左側端部が差し込まれた状態で、複数のチューブ3の図示左側端部をろう付けにより接合している。また、第1ヘッダ1の図示下方側には、内部に冷媒を導入するための入口配管(図示せず)が接続される接続ブロック11がろう付けにより接合されている。
【0021】
第2ヘッダ2は、アルミニウム合金等の金属製の円筒状容器で、複数形成された挿通穴(図示せず)内に複数のチューブ3の図示右側端部が差し込まれた状態で、複数のチューブ3の図示右側端部をろう付けにより接合している。また、第2ヘッダ2の図示上方側には、内部に冷媒を導入するための出口配管(図示せず)が接続される接続ブロック12がろう付けにより接合されている。なお、第1、第2ヘッダ1、2の図示下端部には、熱交換器を車体に取り付けるための係合突起13、14が設けられている。
【0022】
複数のチューブ3は、本発明の扁平な熱交換用チューブに相当するもので、一対の成形プレート5、6がろう付けにより接合された、内部を冷媒が流れる冷媒流路管である。これらのチューブ3は、積層方向(図示上下方向)に所定の間隔を持って複数積層されている。そして、一対の成形プレート5、6の対向面(内壁面)には、図2に示されるように、方形状の外周端縁21、22、および外周端縁21、22内に冷媒通路(第1流体流路)23が一体成形されている。
【0023】
また、一対の成形プレート5、6の表面部(外壁面)には、外周端縁21、22内に冷媒通路23を形成するために外側に突出した複数の突出部24、25、および隣設する2つの突出部24、25間に設けられる複数の窪み部26、27が一体成形されている。複数の突出部24、25は、波形筒状の側壁面およびこの側壁面の一端を閉塞する平坦な天壁面(底壁面)よりなり、周囲(外周端縁21、22および複数の窪み部26、27)よりも所定の寸法だけ浮き上がるように設けられている。
【0024】
複数の窪み部26、27は、内部を空気が流れる流体流路であって、チューブ3の外壁面とフィン4の壁面接触部31、32(後述する)との間で、且つ隣設する2つの突出部24、25間に形成された溝状の凹み部である。そして、チューブ3の空気の流れ方向の上流側端部(風上側端部)には、複数の窪み部26、27内に空気を導入するための入口側開口部26a、27aが設けられている。また、チューブ3の空気の流れ方向の下流側端部(風下側端部)には、複数の窪み部26、27内より空気を導出するための出口側開口部26b、27bが設けられている。なお、本実施形態の複数の窪み部26、27は、入口側開口部26a、27aから出口側開口部26b、27bに向かって波形形状に蛇行して設けられている。
【0025】
また、本実施形態では、溝状の窪み部26、27の入口側開口部26a、27a付近および出口側開口部26b、27b付近に例えば0.65mmの段差部51a、51bを設けることにより、空気の流れを更に乱して、より空気側の伝熱性能の向上を図っているが、段差部は無くても良い。なお、本実施形態では、図2に示したように、成形プレート5の突出部24および窪み部26と成形プレート6の突出部25および窪み部27とが一対の成形プレート5、6の長手方向(図示左右方向)に若干ずれて配されるように、一対の成形プレート5、6の冷媒通路23側を互いに向き合わせて接合してチューブ3を形成している。
【0026】
これにより、冷媒通路23内を流れる冷媒は、図2に示したように、成形プレート5の突出部24の内壁面側に形成される凹み部28を通り、次に、成形プレート6の突出部25の内壁面側に形成される凹み部29を通り、次に、再び成形プレート5の凹み部28を通り、次に、再び成形プレート6の凹み部29を通る。このように成形プレート5の突出部24の内壁面側に形成される凹み部28と成形プレート6の突出部25の内壁面側に形成される凹み部29とを交互に通りながら、つまり第1ヘッド1側から第2ヘッド2側へ向けて蛇行を繰り返しながら冷媒通路23内を流れる。なお、本実施形態では、チューブ3の耐圧強度を高めるために、内部に接合部18、19を設けている。
【0027】
ここで、図1および図2に示したチューブ3は、図3(a)に示したように、薄い板状のアルミニウム合金等の金属板を成形ローラ41、42によりロール成形し、表面部に凸凹を付けた後に、図3(b)に示したように、中央部で折り曲げて貼り合わせることにより製作する方法が考えられる。なお、ロール成形ではなく、プレス成形によって一対の成形プレート5、6を製作しても良い。また、中央部での折り曲げではなく、2枚貼り合わせてチューブ3を製作しても良い。
【0028】
複数のフィン4は、薄い板状のアルミニウム合金等の金属板がプレス加工によって所定の形状に一体成形されている。これらのフィン4は、山部および谷部に相当する部分に平坦な壁面接触部31、32を有するルーバ無しコルゲートフィンである。フィン4の壁面接触部31、32は、図2に示したように、成形プレート5、6の突出部24、25の外壁面(表面部)にろう付けにより接合され、所定の長さの平坦部がそれぞれ設けられている。
【0029】
また、フィン4の山部と谷部とを連結する連結部33、34は、平板状に形成されている。これにより、本実施形態のフィン4は、山部から谷部を経て次の山部までの形状が長方形状である。なお、本実施形態では、図1に示したように、最も外側に配置される両側のフィン4の積層方向の外側には、サイドプレート7、8がろう付けにより接合されている。また、複数のチューブ3および複数のフィン4によって積層型熱交換器の熱交換部(コア部)が構成される。
【0030】
[第1実施形態の作用]
次に、本実施形態の積層型熱交換器の作用を図1ないし図4に基づいて簡単に説明する。ここで、図4は冷媒の流れと空気の流れを示した図である。
【0031】
車両用空調装置の冷凍サイクルのコンデンサ(冷媒凝縮器)として使用される積層型熱交換器の内部を流れる冷媒は、接続ブロック11より流入し第1ヘッダ1内で各チューブ3に分岐して各チューブ3内に流入する。各チューブ3内を流れる冷媒は、チューブ3の全面およびチューブ3の突出部24、25の外壁面に取り付けられているフィン4の全面に熱を伝える。この熱を、チューブ3内を流れる冷媒と略直交してチューブ3の外側を流れる空気に伝えることで熱交換する。これにより、冷媒は凝縮液化する。熱交換し終えた冷媒は、各チューブ3から第2ヘッダ2で集合され、接続ブロック12より流出する。
【0032】
次に、積層型熱交換器の熱交換部の作用を詳細に説明すると、図4に示したように、一対の成形プレート5、6により構成されるチューブ3の内部に形成された冷媒通路23内を冷媒は、矢印Aの流れのように分岐、集合を繰り返しながら流れることで、撹乱され良好な伝熱性能を得ることができる。また、チューブ3の外側を流れる空気は、拡大伝熱面であるフィン4を流れる矢印Bの流れと、チューブ3の上流側端部(風上側端部)に設けられている入口側開口部26a、27aから溝状の窪み部26、27を通過する矢印Cの流れとに別れる。
【0033】
そして、図4に示した矢印Bの空気の流れは、フィン4に沿ってスムーズに流れてフィン4の熱を奪ってフィン4を冷却した後にフィン4の下流側端部より流出する。また、図4に示した矢印Cの空気の流れは、窪み部26、27を蛇行して流れてチューブ3(一対の成形プレート5、6)の表面部(外壁面)の熱を奪ってチューブ3を冷却した後にチューブ3の下流側端部(風下側端部)に設けられている出口側開口部26b、27bより流出する。
【0034】
[第1実施形態の効果]
以上のように、本実施形態の積層型熱交換器においては、各チューブ3を構成する一対の成形プレート5、6の外壁面に、内部を空気が通過することが可能な溝状の窪み部26、27を設けている。これにより、チューブ3の外壁面に設けた複数の突出部24、25が空気側の伝熱性能の向上に寄与するので、空気側の伝熱性能を向上させることができる。すなわち、従来の積層型熱交換器の熱交換部、特にチューブの外側には無い、図4に示した矢印Cの空気の流れにより、空気側の伝熱面を拡大でき、且つ入口側開口部26a、27aの縮流による伝熱促進効果により飛躍的な空気側の伝熱性能の向上を図ることができる。
【0035】
また、隣設する2つの突出部24、25間に形成される隙間である溝状の窪み部26、27を、図2に示したように、蛇行するように形成することで、空気が撹乱され、更に良好な空気側の伝熱性能の向上を得ることができる。ここで、フィン4は、チューブ3との接続面(壁面接触部31、32)が断続的になる部分があることも考慮し、冷媒の熱の流れが阻害されないように、連結部33、34が平板状のもの(ルーバの無いもの)を用いることが望ましい。
【0036】
[第2実施形態]
図5は本発明の第2実施形態を示したもので、積層型熱交換器の熱交換部の主要構造を示した図である。
【0037】
本実施形態の複数の突出部24、25は、筒状の側壁面およびこの側壁面の一端を閉塞する平坦で長円形状の天壁面(底壁面)よりなり、周囲(外周端縁21、22および複数の窪み部26、27)よりも所定の寸法だけ浮き上がるように設けられている。そして、複数の突出部24、25は、溝状の窪み部26、27の入口側開口部26a、27aから出口側開口部26b、27bに向かって所定の傾斜角度で傾斜して直進するように設けられている。
【0038】
また、成形プレート5の外壁面に形成される突出部24(窪み部26)と成形プレート6の外壁面に形成される突出部25(窪み部27)とが所定の角度で交差するように一対の成形プレート5、6を貼り合わせている。それによって、チューブ3を構成する一対の成形プレート5、6の外壁面に形成された複数の溝状の窪み部26、27内を流れる空気の流れが、入口側開口部26a、27aで偏向する時に撹乱した流れを作ることができるので、更に空気側の伝熱性能の向上を図ることができる。
【0039】
[第3実施形態]
図6は本発明の第3実施形態を示したもので、積層型熱交換器の熱交換部の主要構造を示した図である。
【0040】
本実施形態の複数の突出部24、25は、筒形状の側壁面およびこの側壁面の一端を閉塞する平坦で略V字状の天壁面(底壁面)よりなり、周囲(外周端縁21、22および複数の窪み部26、27)よりも所定の寸法だけ浮き上がるように設けられている。そして、複数の突出部24、25の形状を、チューブ3の長手方向の中心線に尖端部24a、25aが位置し、且つ長さの等しい二等辺を有する略V字状(または略Λ字状)としている。
【0041】
また、成形プレート5の外壁面に形成される突出部24(窪み部26)と成形プレート6の外壁面に形成される突出部25(窪み部27)とが所定の角度で交差するように、また、チューブ3の長手方向に若干ずれるように一対の成形プレート5、6を貼り合わせている。それによって、チューブ3の長手方向の中心線に対して対称形状の突出部24、25を形成することができるので、チューブ3の生産性の向上を図ることができる。
【0042】
[第4実施形態]
図7は本発明の第4実施形態を示したもので、積層型熱交換器の熱交換部の主要構造を示した図である。
【0043】
本実施形態では、複数の突出部24、25は、波形形状の側壁面およびこの側壁面の一端を閉塞する平坦な天壁面(底壁面)よりなり、周囲(外周端縁21、22および複数の窪み部26、27)よりも所定の寸法だけ浮き上がるように設けられている。また、成形プレート5の外壁面に形成される突出部24(窪み部26)と成形プレート6の外壁面に形成される突出部25(窪み部27)とがチューブ3の長手方向に若干ずれるように一対の成形プレート5、6を貼り合わせている。
【0044】
そして、複数の突出部24、25の形状を略ディンプル状とすることにより、隣設する2つの突出部24、25間および複数の突出部24、25の周囲に溝状の窪み部26、27が形成される。したがって、複数の突出部24、25の形状を略ディンプル状とすることにより、隣接する溝状の窪み部26、27同士が連通するので、撹乱した空気の流れを作ることができるので、空気側の伝熱面積の増加を図ることができる。
【0045】
[第5実施形態]
図8は本発明の第5実施形態を示したもので、積層型熱交換器の熱交換部の主要構造を示した図である。
【0046】
本実施形態では、複数の突出部24、25の側壁面を階段状又はテーパ状に形成し、且つ溝状の窪み部26、27の入口側開口部26a、27a付近および出口側開口部26b、27b付近に例えば0.65mmの段差部51a、51bを設けることにより、空気の流れを更に乱して、より空気側の伝熱性能の向上を図っている。
【0047】
[第6実施形態]
図9は本発明の第6実施形態を示したもので、積層型熱交換器の熱交換部の主要構造を示した図である。
【0048】
本実施形態では、第5実施形態のフィン4を、山部と谷部とを連結する連結部63、64にルーバ等の伝熱促進体65、66を有するルーバ付きのコルゲートフィン(伝熱部材)60に変更している。コルゲートフィン60は、山部および谷部に相当する部分に平坦な壁面接触部61、62を有している。
【0049】
[第7実施形態]
図10および図11は本発明の第7実施形態を示したもので、図10は積層型熱交換器の全体構造を示した図で、図11は積層型熱交換器の熱交換部の主要構造を示した図である。
【0050】
本実施形態の積層型熱交換器は、自動車等の車両用空調装置の冷凍サイクルの冷媒凝縮器(コンデンサ)として使用されるもので、図10に示したように、図示左側に配された第1ヘッダ1と、図示右側に配された第2ヘッダ2と、内部を流れる冷媒と外部を通過する空気とを熱交換させる複数のチューブ3と、これらのチューブ3の外壁面に接触して設けられた複数のフィン4とを備えている。これらの第1、第2ヘッダ1、2、複数のチューブ3、複数のフィン4および接続ブロック11、12は、第1、第2ヘッダ1、2と複数のチューブ3にクラッドされているろう材により炉中で一体ろう付けすることで接合される。
【0051】
複数のチューブ3は、一対の成形プレート5、6がろう付けにより接合された、内部を冷媒が流れる冷媒流路管である。そして、一対の成形プレート5、6の対向面(内壁面)には、図11に示したように、方形状の外周端縁21、22、および外周端縁21、22内に冷媒通路23が一体成形されている。また、一対の成形プレート5、6の表面部(外壁面)には、外周端縁21、22内に冷媒通路23を形成するために外側に突出した複数の突出部24、25、および隣設する2つの突出部24、25間に設けられる複数の窪み部26、27が一体成形されている。
【0052】
複数の窪み部26、27は、チューブ3の外壁面とフィン4の壁面接触部31、32との間で、且つ隣設する2つの突出部24、25間に形成された溝状の凹み部である。そして、チューブ3の空気の流れ方向の上流側端部(風上側端部)には、複数の窪み部26、27内に空気を導入するための入口側開口部26a、27aが設けられている。
【0053】
また、本実施形態では、溝状の窪み部26、27の入口側開口部26a、27a付近に例えば0.65mmの段差部51aを設けることにより、空気の流れを更に乱して、より空気側の伝熱性能の向上を図っているが、段差部は無くても良い。なお、本実施形態では、チューブ3の耐圧強度を高めるために、内部に接合部18、19を設けている。
【0054】
本実施形態の積層型熱交換器(冷媒凝縮器、コンデンサ)の内部を流れる冷媒は、接続ブロック11より流入し、第1ヘッダ1内で接続されている複数のチューブ3に分岐し流入する。それぞれのチューブ3を流れる冷媒は、チューブ3の全面およびチューブ3の表面部(外壁面)に取り付けられているフィン4の全面に熱を伝える。この熱を、チューブ3内を流れる冷媒と、略直交してチューブ3の外部を流れている空気に伝えることで熱交換する。熱交換した冷媒は、第2ヘッダ2内にて集合され、接続ブロック12より排出される。
【0055】
本実施形態の積層型熱交換器の熱交換部を詳細に説明すると、チューブ3の内部に形成された冷媒通路23内を流れる冷媒は、図11に示したように、成形プレート5の突出部24の内壁面側に形成される凹み部28を通り、次に、成形プレート6の突出部25の内壁面側に形成される凹み部29を通り、次に、再び成形プレート5の凹み部28を通り、次に、再び成形プレート6の凹み部29を通る。このように成形プレート5の突出部24の内壁面側に形成される凹み部28と成形プレート6の突出部25の内壁面側に形成される凹み部29とを交互に通りながら、つまり第1ヘッド1側から第2ヘッド2側へ向けて蛇行を繰り返しながら冷媒通路23内を流れる。
【0056】
したがって、冷媒通路23内を流れる冷媒は、分岐、集合を繰り返しながら流れることで、撹乱され、良好な伝熱性能を得ることができる。また、チューブ3の外部を流れる空気は、拡大伝熱面であるフィン4を流れる流れと、複数の窪み部26、27を通過する流れに別れる。ここで、複数の窪み部26、27を通過する流れを作るためには、チューブ3の空気の流れ方向の上流側端部(風上側端部)に入口側開口部26a、27aを設けたり、あるいはチューブ3の空気の流れ方向の下流側端部(風下側端部)に出口側開口部(図示せず)を設けたりすることで、フィン4を流れる流れと、複数の窪み部26、27を通過する流れを作り出すことができる。
【0057】
また、隣設する2つの突出部24、25間に形成される隙間である溝状の窪み部26、27を、図11に示したように、入口側開口部26a、27aからチューブ3の空気の流れ方向の下流側端部(風下側端部)に向かって波形形状に蛇行するように成形することで、空気が撹乱され、更に良好な空気側の伝熱性能を得ることができる。ここで、フィン4は、チューブ3との接続面(壁面接触部31、32)が断続的になる部分があることも考慮し、冷媒の熱の流れが阻害されないように、連結部33、34が平板状のもの(ルーバの無いもの)を用いることが望ましい。
【0058】
[第8実施形態]
図12および図13は本発明の第8実施形態を示したもので、図12および図13は積層型熱交換器の熱交換部の主要構造を示した図である。
【0059】
本実施形態の積層型熱交換器の熱交換部は、アルミニウム合金等の金属の扁平押し出し成形品である複数の熱交換用チューブ(以下扁平チューブと略す)71と、この扁平チューブ71の内部に形成される多数の冷媒流路72内を流れる冷媒と扁平チューブ71の外部を通過する空気との熱交換を促進するための伝熱部材としての複数の熱交換促進用フィン(以下フィンと略す)73と、扁平チューブ71の表面部(外壁面)とフィン73のチューブ壁面側部52、53との間に配されて、内部を空気(第2流体)が通過することが可能な打抜き穴74を設けた中間板としての複数の打抜き穴付板75とから構成されている。すなわち、本実施形態の積層型熱交換器の熱交換部は、図12に示したように、扁平チューブ71とフィン73との間に、1枚の熱伝導性に優れる金属板に複数の打抜き穴74を設けた打抜き穴付板75を挟み込むようにして構成されている。
【0060】
複数の打抜き穴74は、内部を空気が流れる流体流路であって、1枚の打抜き穴付板75の板厚方向に貫通する溝状の貫通穴(凹状部)である。そして、打抜き穴付板75の空気の流れ方向の上流側端部(風上側端部)には、複数の打抜き穴74内に空気を導入するための開口部76が設けられている。あるいは、打抜き穴付板75の空気の流れ方向の下流側端部(風下側端部)には、複数の打抜き穴74内より空気を導出するための開口部(図示せず)が設けられている。
【0061】
また、打抜き穴付板75の板厚方向に貫通する溝状の打抜き穴74を、図12および図13に示したように、開口部76からチューブ3の空気の流れ方向の下流側端部(風下側端部)に向かって波形形状に蛇行するように成形することで、空気が撹乱され、更に良好な空気側の伝熱性能を得ることができる。ここで、フィン73は、打抜き穴付板75の表面部に接触するチューブ壁面側部52、53が断続的になる部分があることも考慮し、冷媒の熱の流れが阻害されないように、連結部54、55が平板状のもの(ルーバの無いもの)を用いることが望ましい。
【0062】
[第9実施形態]
図14ないし図16は本発明の第9実施形態を示したもので、図14は積層型熱交換器の全体構造を示した図で、図15は積層型熱交換器の熱交換部の主要構造を示した図である。
【0063】
本実施形態の積層型熱交換器は、上記の実施形態と同様に、冷凍サイクルの冷媒凝縮器(コンデンサ)として使用されるもので、図14に示したように、図示左側に配された第1ヘッダ1と、図示右側に配された第2ヘッダ2と、内部を流れる冷媒と外部を通過する空気とを熱交換させる複数の扁平チューブ9と、これらの扁平チューブ9の外壁面に接触して設けられた複数のフィン4とを備えている。これらの第1、第2ヘッダ1、2、複数の扁平チューブ9、複数のフィン4および接続ブロック11、12は、上記の実施形態と同様に、第1、第2ヘッダ1、2と複数の扁平チューブ9にクラッドされているろう材により炉中で一体ろう付けすることで接合される。
【0064】
本実施形態では、複数の扁平チューブ9として、図15および図16に示した扁平状(例えば略長円形状または略楕円形状)に形成された外周壁91と、その内部を幅方向に仕切る複数の内柱92とを有する扁平多穴管(押し出し成形チューブ)が使用されている。そして、外周壁91の内部には、内柱92により仕切られた複数の冷媒通路23が設けられている。また、外周壁91の外壁面には、内部に複数の冷媒通路23を形成するために外側に突出した複数の突出部24、25、および隣設する2つの突出部24、25間に設けられる複数の窪み部26、27が一体成形されている。
【0065】
複数の窪み部26、27は、扁平チューブ9の外壁面とフィン4の壁面接触部31、32との間で、且つ隣設する2つの突出部24、25間に形成された溝状の凹み部である。そして、扁平チューブ9の空気の流れ方向の上流側端部(風上側端部)には、複数の窪み部26、27内に空気を導入するための入口側開口部26a、27aが設けられている。また、扁平チューブ9の空気の流れ方向の下流側端部(風下側端部)には、複数の窪み部26、27内より空気を導出するための出口側開口部26b、27bが設けられている。なお、本実施形態の窪み部26、27は、入口側開口部26a、27aから出口側開口部26b、27bに向かって波形形状に蛇行して設けられている。
【0066】
ここで、方形状の冷媒通路23を複数形成するための雄型ダイス(図示せず)と、外周壁91と複数の内柱92とを形成するための雌型ダイス(図示せず)とを組み合わせた複合型の押し出し成形用ダイスを用いた押し出し成形方法によって製造された長尺の扁平チューブ90を、一対の成形ローラ93、94によってロール成形し、外周壁91の両端面(図示上下端面)に所定の凹凸形状を付けるようにしている。なお、ロール成形ではなく、プレス成形によって扁平チューブ9を製造しても良い。
【0067】
以上のように、本実施形態の積層型熱交換器においては、各扁平チューブ9の外周壁91の外壁面に、内部を空気が通過することが可能な溝状の窪み部26、27を設けている。これにより、扁平チューブ9の外壁面に設けた複数の突出部24、25が空気側の伝熱性能の向上に寄与するので、空気側の伝熱性能を向上させることができる。
【0068】
また、隣設する2つの突出部24、25間に形成される隙間である溝状の窪み部26、27を、蛇行するように形成することで、空気が撹乱され、更に良好な空気側の伝熱性能の向上を得ることができる。また、本実施形態では、内部に複数の内柱92を設けた扁平チューブ90の外周壁91に所定の凹凸形状を形成することにより、複数の内柱92は凹凸形状を成形後も残るので、扁平チューブ9の耐圧強度を高めることができる。
【0069】
[第10実施形態]
図17は本発明の第10実施形態を示したもので、積層型熱交換器の熱交換部の主要構造を示した図である。
【0070】
本実施形態の複数の突出部24、25は、溝状の窪み部26、27の入口側開口部26a、27aから出口側開口部26b、27bに向かって所定の傾斜角度で傾斜して直進するように設けられている。これにより、扁平チューブ9の外壁面に設けた複数の突出部24、25が空気側の伝熱性能の向上に寄与するので、上記の第9実施形態と同様に、空気側の伝熱性能を向上させることができる。なお、複数の突出部24、25の形状を、上記の第3実施形態(図6参照)に示したように、扁平チューブ9の長手方向の中心線に尖端部24a、25aが位置し、且つ長さの等しい二等辺を有する略V状(または略Λ状)としても良い。
【0071】
また、扁平チューブ9の外周壁91の図示上端側の外壁面に形成される突出部24(窪み部26)と外周壁91の図示下端側の外壁面に形成される突出部25(窪み部27)とが所定の角度で交差するように、複数の突出部24、25を設けても良い。この場合には、扁平チューブ9の外周壁91の外壁面に形成された複数の溝状の窪み部26、27内を流れる空気の流れが、入口側開口部26a、27aで偏向する時に撹乱した流れを作ることができるので、更に空気側の伝熱性能の向上を図ることができる。
【0072】
[他の実施形態]
本実施形態では、本発明を、自動車等の車両用空調装置の冷凍サイクルの冷媒凝縮器(コンデンサ)として使用される積層型熱交換器に適用した例を説明したが、本発明を、家庭用または工場用の空調装置の冷凍サイクルの冷媒凝縮器(コンデンサ)として使用される積層型熱交換器に使用しても良い。また、本発明を、空調装置の冷凍サイクルの冷媒蒸発器(エバポレータ)や過冷却器に適用しても良い。また、本発明を、車両用ラジエータに適用しても良い。
【0073】
本実施形態では、チューブ3の空気の流れ方向の上流側端部(風上側端部)に、複数の窪み部26、27内に空気を導入するための入口側開口部26a、27aを設け、且つチューブ3の空気の流れ方向の下流側端部(風下側端部)に、複数の窪み部26、27内より空気を導出するための出口側開口部26b、27bを設けたが、チューブ3の空気の流れ方向の上流側端部または下流側端部のいずれか一方のみに開口部を設けるようにしても良い。また、入口側開口部26a、27aのみの第1の窪み部26、27と出口側開口部26b、27bのみの第2の窪み部26、27とが交互に、所定のパターンで配されるように、チューブ3の表面部(外壁面)に第1の窪み部26、27と第2の窪み部26、27とを形成するようにしても良い。
【0074】
本実施形態では、打抜き穴付板75の空気の流れ方向の上流側端部(風上側端部)に、複数の打抜き穴74内に空気を導入するための開口部76を設けるか、あるいは打抜き穴付板75の空気の流れ方向の下流側端部(風下側端部)に、複数の打抜き穴74内より空気を導出するための開口部を設けたが、打抜き穴付板75の空気の流れ方向の上流側端部または下流側端部のいずれか一方のみに開口部を設けるようにしても良い。また、入口側の開口部76のみの第1の打抜き穴74と出口側の開口部のみの第2の打抜き穴とが交互に、所定のパターンで配されるように、熱伝導性に優れる金属板よりなる打抜き穴付板75等の中間板の表面部(外壁面)に第1の打抜き穴74と第2の打抜き穴とを形成するようにしても良い。
【0075】
本実施形態では、内部を空気が流れる流体流路としての溝状の窪み部26、27および溝状の打抜き穴74を、空気の流れ方向の上流側端部(入口側端部)より下流側端部(出口側端部)に至るまで流路幅があまり変化しないように設けているが、内部を空気が流れる流体流路を、空気の流れ方向の上流側端部(入口側端部)より下流側端部(出口側端部)に向かって流路幅が漸増または漸減するように設けても良い。また、内部を空気が流れる流体流路の途中が絞られていたり、拡開されていたりしても良い。また、打抜き穴74等の穴部は、有底の溝部であっても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】積層型熱交換器の全体構造を示した斜視図である(第1実施形態)。
【図2】積層型熱交換器の熱交換部の主要構造を示した斜視図である(第1実施形態)。
【図3】(a)はチューブを製造する成形ローラを示した斜視図で、(b)はチューブを中央部で折り曲げた状態を示した説明図である(第1実施形態)。
【図4】冷媒の流れと空気の流れを示した斜視図である(第1実施形態)。
【図5】積層型熱交換器の熱交換部の主要構造を示した斜視図である(第2実施形態)。
【図6】積層型熱交換器の熱交換部の主要構造を示した斜視図である(第3実施形態)。
【図7】積層型熱交換器の熱交換部の主要構造を示した斜視図である(第4実施形態)。
【図8】積層型熱交換器の熱交換部の主要構造を示した斜視図である(第5実施形態)。
【図9】積層型熱交換器の熱交換部の主要構造を示した斜視図である(第6実施形態)。
【図10】積層型熱交換器の全体構造を示した斜視図である(第7実施形態)。
【図11】積層型熱交換器の熱交換部の主要構造を示した斜視図である(第7実施形態)。
【図12】積層型熱交換器の熱交換部の主要構造を示した斜視図である(第8実施形態)。
【図13】積層型熱交換器の熱交換部の主要構造を示した分解斜視図である(第8実施形態)。
【図14】積層型熱交換器の全体構造を示した斜視図である(第9実施形態)。
【図15】積層型熱交換器の熱交換部の主要構造を示した斜視図である(第9実施形態)。
【図16】押し出し扁平チューブに複数の窪み部を成形する成形ローラを示した斜視図である(第9実施形態)。
【図17】積層型熱交換器の熱交換部の主要構造を示した斜視図である(第10実施形態)。
【図18】積層型熱交換器の全体構造を示した斜視図である(従来の技術)。
【図19】積層型熱交換器の熱交換部の主要構造を示した斜視図である(従来の技術)。
【図20】(a)は空気の流れを示した説明図で、(b)は積層型熱交換器の熱交換部の主要構造を示した斜視図である(従来の技術)。
【符号の説明】
3 チューブ(熱交換用チューブ)
4 フィン(伝熱部材)
9 扁平チューブ(熱交換用チューブ)
23 冷媒通路
24 突出部
25 突出部
26 窪み部(流体流路)
27 窪み部(流体流路)
26a 入口側開口部
26b 出口側開口部
27a 入口側開口部
27b 出口側開口部
31、32 壁面接触部
33、34 連結部
60 コルゲートフィン(伝熱部材)
61、62 壁面接触部
71 扁平チューブ(熱交換用チューブ)
73 フィン(伝熱部材)
74 打抜き穴(凹状部)
75 打抜き穴付板(中間板)
76 開口部
91 外周壁
92 内柱

Claims (14)

  1. 内部を流れる第1流体と外部を通過する第2流体とを熱交換させる扁平な熱交換用チューブと、
    この熱交換用チューブの外壁面に接触する壁面接触部を有し、第1流体と第2流体との熱交換効率を高めるための伝熱部材と
    を備えた熱交換器において、
    前記熱交換用チューブには、前記熱交換用チューブの外壁面から前記伝熱部材側に突出した複数の突出部が設けられ、隣設する2つの突出部間または前記複数の突出部の周囲には、内部を第2流体が通過することが可能な流体流路が設けられていることを特徴とする熱交換器。
  2. 請求項1に記載の熱交換器において、
    前記流体流路は、前記熱交換用チューブの外壁面と前記伝熱部材の壁面接触部との間で、且つ前記隣設する2つの突出部間または前記複数の突出部の周囲に形成される溝状の窪み部であり、
    前記熱交換用チューブの第2流体の流れ方向の上流側端には、前記窪み部内に第2流体を導入するための入口側開口部が設けられ、
    前記熱交換用チューブの第2流体の流れ方向の下流側端には、前記窪み部内より第2流体を導出するための出口側開口部が設けられていることを特徴とする熱交換器。
  3. 請求項2に記載の熱交換器において、
    前記複数の突出部は、前記窪み部の入口側開口部から出口側開口部に向かって蛇行して設けられていることを特徴とする熱交換器。
  4. 請求項2に記載の熱交換器において、
    前記複数の突出部は、前記窪み部の入口側開口部から出口側開口部に向かって斜めに直進して設けられていることを特徴とする熱交換器。
  5. 請求項2に記載の熱交換器において、
    前記複数の突出部は、前記熱交換用チューブの長手方向の中心線に対して対称形状とすることを特徴とする熱交換器。
  6. 請求項1または請求項2に記載の熱交換器において、
    前記複数の突出部は、略ディンプル状に設けられていることを特徴とする熱交換器。
  7. 請求項1に記載の熱交換器において、
    前記流体流路は、前記熱交換用チューブの外壁面と前記伝熱部材の壁面接触部との間で、且つ前記隣設する2つの突出部間または前記複数の突出部の周囲に形成される溝状の窪み部であり、
    前記熱交換用チューブの第2流体の流れ方向の上流側端または下流側端には、前記窪み部内に第2流体を導入するか、あるいは前記窪み部内より第2流体を導出するための開口部が設けられていることを特徴とする熱交換器。
  8. 請求項7に記載の熱交換器において、
    前記窪み部は、前記熱交換用チューブの第2流体の流れ方向の上流側端から下流側端に向かって蛇行して設けられていることを特徴とする熱交換器。
  9. 請求項7または請求項8に記載の熱交換器において、
    前記熱交換用チューブは、扁平状に形成された外周壁、およびこの外周壁の内部を幅方向に仕切ると共に、前記外周壁の耐圧強度を高めるための複数の内柱を有する扁平多穴管であり、
    前記窪み部は、前記外周壁の外壁面と前記伝熱部材の壁面接触部との間で、且つ前記隣設する2つの突出部間または前記複数の突出部の周囲に形成されていることを特徴とする熱交換器。
  10. 請求項1ないし請求項9のうちのいずれか1つに記載の熱交換器において、
    前記複数の突出部は、略コの字状または略U字状または略C字状の断面を有していることを特徴とする熱交換器。
  11. (a)内部を流れる第1流体と外部を通過する第2流体とを熱交換させる複数の扁平な熱交換用チューブと、
    (b)隣設する2つの熱交換用チューブ間に配されて、第1流体と第2流体との熱交換効率を高めるための伝熱部材と、
    (c)前記熱交換用チューブの外壁面と前記伝熱部材の壁面側部との間に配されて、内部を第2流体が通過することが可能な流体流路を有する中間板と
    を備えた熱交換器。
  12. 請求項11に記載の熱交換器において、
    前記流体流路は、前記中間板の板厚方向に形成された凹状部であり、
    前記中間板の第2流体の流れ方向の上流側端または下流側端には、前記凹状部内に第2流体を導入するか、あるいは前記凹状部内より第2流体を導出するための開口部が設けられていることを特徴とする熱交換器。
  13. 請求項12に記載の熱交換器において、
    前記凹状部は、前記中間板の第2流体の流れ方向の上流側端から下流側端に向かって蛇行して設けられていることを特徴とする熱交換器。
  14. 請求項1ないし請求項13のうちのいずれか1つに記載の熱交換器において、前記伝熱部材は、山部および谷部に相当する部分に平坦な壁面接触部を有するルーバ無しコルゲートフィンまたはルーバ付きコルゲートフィンであることを特徴とする熱交換器。
JP2002210518A 2001-08-08 2002-07-19 熱交換器 Expired - Fee Related JP3870865B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002210518A JP3870865B2 (ja) 2001-08-08 2002-07-19 熱交換器

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001241308 2001-08-08
JP2002110124 2002-04-12
JP2002210518A JP3870865B2 (ja) 2001-08-08 2002-07-19 熱交換器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004003787A JP2004003787A (ja) 2004-01-08
JP3870865B2 true JP3870865B2 (ja) 2007-01-24

Family

ID=30449019

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002210518A Expired - Fee Related JP3870865B2 (ja) 2001-08-08 2002-07-19 熱交換器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3870865B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR200461299Y1 (ko) * 2010-04-13 2012-07-04 조승범 열교환 튜브

Families Citing this family (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006183962A (ja) 2004-12-28 2006-07-13 Denso Corp 蒸発器
JP5082120B2 (ja) 2007-03-23 2012-11-28 国立大学法人 東京大学 熱交換器
JP2009168356A (ja) 2008-01-17 2009-07-30 Denso Corp 熱交換器用チューブ
JP5408017B2 (ja) 2009-06-05 2014-02-05 株式会社デンソー 蓄冷熱交換器
DE102010022521A1 (de) 2009-06-05 2011-03-24 DENSO CORPORATION, Kariya-shi Wärmetauscher vom Typ Kältespeicherung
KR200461746Y1 (ko) 2010-04-13 2012-08-03 조승범 열교환기
JP5569410B2 (ja) * 2011-01-24 2014-08-13 株式会社デンソー 熱交換器用チューブ及び熱交換器
JP2015508881A (ja) * 2012-01-30 2015-03-23 アー − ヒート アライド ヒート イクスチェンジ テクノロジー アクチェンゲゼルシャフト 熱交換器
JP6088818B2 (ja) * 2012-12-27 2017-03-01 株式会社ケーヒン・サーマル・テクノロジー 蓄冷機能付きエバポレータ
JP6435487B2 (ja) * 2014-09-29 2018-12-12 国立大学法人 東京大学 熱交換器
JP2016114265A (ja) * 2014-12-12 2016-06-23 株式会社ケーヒン・サーマル・テクノロジー 蓄冷機能付きエバポレータ
JP6373325B2 (ja) * 2016-10-20 2018-08-15 株式会社ケーヒン・サーマル・テクノロジー 蓄冷機能付きエバポレータ
US11274884B2 (en) * 2019-03-29 2022-03-15 Dana Canada Corporation Heat exchanger module with an adapter module for direct mounting to a vehicle component

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR200461299Y1 (ko) * 2010-04-13 2012-07-04 조승범 열교환 튜브

Also Published As

Publication number Publication date
JP2004003787A (ja) 2004-01-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6595273B2 (en) Heat exchanger
US7040386B2 (en) Heat exchanger
JP4300508B2 (ja) 熱交換器用プレートフィンおよび熱交換器コア
US6209202B1 (en) Folded tube for a heat exchanger and method of making same
EP1231448B1 (en) Heat exchanger
JP4122578B2 (ja) 熱交換器
JP4099513B2 (ja) 偏平管製造用金属板、偏平管および偏平管の製造方法
JP3870865B2 (ja) 熱交換器
JP4231610B2 (ja) 熱交換器用フィンの製造方法
EP0881449A2 (en) Refrigerant tubes for heat exchangers
JP3580942B2 (ja) 熱交換器用扁平チューブおよび同チューブを備えた熱交換器
JP4751662B2 (ja) 偏平管製造用板状体、偏平管の製造方法および熱交換器の製造方法
US20160054075A1 (en) Folded tube multiple bank heat exchange unit
US20030131979A1 (en) Oil cooler
US6241012B1 (en) Folded tube for a heat exchanger and method of making same
JP2009121708A (ja) 熱交換器
JP2001027484A (ja) サーペンタイン型熱交換器
JP3403544B2 (ja) 熱交換器
WO2006129598A1 (ja) 熱交換器
JPH0712772U (ja) 熱交換器の偏平チューブ
JPH05322467A (ja) 熱交換器
JP4764647B2 (ja) 偏平管製造用板状体、偏平管、熱交換器および熱交換器の製造方法
JP2002011570A (ja) 熱交換器の製造方法
JPH1071463A (ja) 偏平状熱交換管の製造方法
JP2009204278A (ja) 熱交換器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040722

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060919

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060926

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20061009

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101027

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101027

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111027

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121027

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121027

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131027

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees