JP2010210969A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】長期に渡って安定した出力画像を得られるタンデム型の画像形成装置を提供する。
【解決手段】像担持体と帯電手段と露光手段と現像手段とを含む画像形成ユニットを有し、各色毎の画像形成ユニットで作成した単色画像を順次重ね合わせて画像を形成するタンデム型の画像形成装置であって、順次重ね合わせる際の1色目の単色画像の画像形成ユニットの帯電手段はコロナ帯電装置であり、2色目以降の単色画像の画像形成ユニットの帯電手段は、少なくとも1色が非接触ローラー帯電装置からなり、かつ1色目の単色画像の画像形成ユニットのコロナ帯電装置が、開口部を有するシールドケースと、当該シールドケース内に配設されたコロナ放電電極と、当該コロナ放電電極と前記開口部との間に配設される帯電グリッドを有し、前記帯電グリッドの表面に、少なくともゼオライトと導電剤と結着樹脂とを含む組成物を有することを特徴とする画像形成装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、複写機、レーザープリンター、レーザーファクシミリ等の画像形成装置における、タンデム型の画像形成装置に関する
今日、画像形成装置では、市場からの要求にともない、カラー複写機やカラープリンタなど、カラーのものが多くなってきている。
カラー画像形成装置には、1つの感光体のまわりに複数色の現像手段を備え、それらの現像手段でトナーを付着して感光体上に合成トナー画像を形成し、そのトナー画像を転写してシートにカラー画像を記録する、いわゆる1ドラム型のものと、複数の感光体を並べてそれぞれ個別に現像手段を備え、各感光体上にそれぞれ単色トナー画像を形成し、それらの単色トナー画像を順次転写してシートに合成カラー画像を記録する、いわゆるタンデム型のものとがある。
1ドラム型とタンデム型とを比較すると、1ドラム型には、感光体が1つであるから、比較的小型化でき、コストも低減できる利点はあるものの、1つの感光体を用いて複数回(通常4回)画像形成を繰り返してカラー画像を形成するため、画像形成の高速化には困難であること、さらに感光体が画像形成時に機械的、電気的、化学的な各種ハザードを受けるため寿命が短くなることの欠点を有している。
タンデム型は、逆に大型化し、コスト高となる欠点はあるものの、画像形成の高速化が容易であること、感光体の寿命が長くなることの利点があり、最近は、カラーもモノクロ並みのスピード要求が望まれることから、タンデム型が注目されてきている。
しかしながら、近年カラー画質の向上にともない市場用途も広がり、これまで以上に前述のようなタンデム型画像形成装置においても小型化、耐久性、安定性が要求されているものの、全ての要素を達成すること、特に長期に渡っての使用の際、タンデム型に用いられる、各単色画像の全てを安定に維持した出力画像を得ることが困難であり、例えば、地肌部に、特定の色のトナーだけが、かぶり等の異常画像を発生し、長期に渡る出力画像の再現性に劣るという問題があった。
これらの問題に対し、タンデム型画像形成装置の各画像形成ステーションの構成を異なるものにすることで、特定の単色画像の劣化を防ぐ技術が開示されている。
特許文献1(特開2002−333753号公報)においては、各画像形成ステーションの帯電工程における帯電器のシールド電極ケース幅を、上流側の画像形成ステーションから下流側の画像形成ステーションへ移行するにつれて変化させることで、色再現性に優れた最終画像を効率的に形成する技術が開示されている。
特許文献2(特開2003−43777号公報)においては、非接触帯電手段により、黒色に対応する画像形成ユニットの感光体表面電位とカラーに対応する画像形成ユニットの感光体表面電位を、異なる設定にすることによって、各色の画像形成ユニットの感光体寿命を同一にする技術が開示されている。
特許文献3(特開2008−134304号公報)においては、カラー画像形成ステーションの帯電手段を接触帯電手段とし、ブラック画像の帯電手段を非接触帯電手段とし、プロセススピードの高速化と小型化とを両立させ、感光体の各機能層の構成比率が帯電手段によって異なるものを用いることで、装着される複数の感光体の交換サイクルを近づけて、一部の極端な短命化を抑制する技術が開示されているが、立上り時間が長く、かつオゾンによる異常画像の発生は防止できないものであり、
また特許文献4(特開2001−51467号公報)には、ブラック画像の帯電手段を非接触帯電手段とし、カラー画像形成ステーションの帯電手段を接触帯電手段とし、ブラック用感光体とカラー用感光体とを異なる構成にすることで、各色ともほぼ同じ期間、感光体やトナーを使用可能にする技術が開示されているが、ブラック画像の帯電器はコロトロン型であるため感光体表面を均一にかつ一定電位に帯電できず、オゾンによる異常画像の発生も防止できないものであった。
これらに挙げた技術によって、一部の極端な感光体の短命化を防ぐことは可能になったものの、長期に渡る耐久性についてはまだ十分とは言えず、更なる耐久性と出力画像の安定性、及び立上り時間の短縮が要求されていた。
本発明は、以上の事情に鑑み、長期に渡って安定した出力画像を得られるタンデム型の画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明は、下記(1)〜(7)によって解決される。
(1) 像担持体と、像担持体を帯電する帯電手段と、静電潜像を像担持体に形成する露光手段と、静電潜像を現像してトナー像を形成する現像手段とを含む画像形成ユニットを有し、各色毎の画像形成ユニットで作成した単色画像を順次重ね合わせて画像を形成するタンデム型の画像形成装置であって、
順次重ね合わせる際の1色目の単色画像の画像形成ユニットの帯電手段はコロナ帯電装置であり、2色目以降の単色画像の画像形成ユニットの帯電手段は、少なくとも1色が非接触ローラー帯電装置からなり、かつ1色目の単色画像の画像形成ユニットのコロナ帯電装置が、開口部を有するシールドケースと、当該シールドケース内に配設されたコロナ放電電極と、当該コロナ放電電極と前記開口部との間に配設される帯電グリッドを有し、前記帯電グリッドの表面に、少なくともゼオライトと導電剤と結着樹脂とを含む組成物を有することを特徴とする画像形成装置。
(2) 前記画像形成装置は、静電潜像担持体表面に潤滑性付与剤を塗布する潤滑性付与剤塗布手段を有することを特徴とする前記第(1)項に記載の画像形成装置。
(3) 前記ゼオライトが、A型、X型、及びY型の少なくとも1種の結晶型を有することを特徴とする前記第(1)項または第(2)項に記載の画像形成装置。
(4) 前記像担持体が、導電性支持体上に少なくとも電荷発生層、電荷輸送層を有し、電荷発生層にチタニルフタロシアニン化合物を含有することを特徴とする前記第(1)項乃至第(3)項のいずれか1に記載の画像形成装置。
(5) 前記像担持体が、導電性支持体上に少なくとも電荷発生層、電荷輸送層及び架橋表面保護層を有すことを特徴とする前記第(1)項乃至第(4)項のいずれか1に記載の画像形成装置。
(6) 前記架橋表面保護層は、少なくとも電荷輸送性構造を有しない3官能以上のラジカル重合性化合物と、電荷輸送性構造を有する1官能のラジカル重合性化合物との反応物からなることを特徴とする前記第(5)項に記載の画像形成装置。
(7) 前記架橋表面保護層は、少なくともフィラーを含有し、電荷輸送性構造を有しない3官能以上のラジカル重合性化合物と、電荷輸送性構造を有する1官能のラジカル重合性化合物との反応物からなることを特徴とする前記第(5)項又は第(6)項に記載の画像形成装置。
本発明によれば、順次重ね合わせる際の1色目の単色画像の画像形成ユニットの帯電手段は帯電グリッドの表面に少なくともゼオライトと導電剤と結着樹脂とを含む組成物を有するコロナ帯電装置であり、2色目以降の単色画像の少なくとも1色の画像形成ユニットの帯電手段が、非接触ローラー帯電装置からなるタンデム型画像形成装置を備えたことによって、立上り時間が短縮され、特定色での寿命低下を防ぎ、長期に渡る耐久性、出力画像の安定性を得ることができ、小型化が可能なタンデム型画像形成装置を提供することができる。
本発明による一実施形態に係る電子写真方式の画像形成装置の概略構成を示す模式図である。 図1に示す画像形成装置で使用されるコロナ帯電装置の概略構成を示す摸式図である。 従来の画像形成装置で発生する濃度ムラを示す図で、(a)はコロナ帯電装置直下濃度ムラが生じた場合の画像の様子を示す図、(b)は該画像に対応する感光体表面電位を示す図である。 本発明に用いる一実施形態に係わる電子写真感光体を表わす断面図である
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。
図1は、本発明による一実施形態に係る電子写真方式の画像形成装置の概略構成を示す模式図である。本実施形態に係る画像形成装置は、1次転写手段(5)により各色に対応する感光体(7)上のトナー像を中間転写体(8)上に形成し、給紙手段(9)より搬送された記録部材(4)に2次転写手段(10)を用いて転写し、定着手段(11)によってトナー像を定着させる。また、中間転写体(8)上に残ったトナーは中間転写体クリーニング手段(12)によって除去される。
本発明の画像形成装置の電子写真プロセスとしては、帯電手段(1)において、順次重ね合わせる際の1色目の単色画像の画像形成ユニットの帯電手段として、帯電グリッドの表面に少なくともゼオライトと導電剤と結着樹脂とを含む組成物を有するコロナ帯電方式を用いることを特徴とする。
感光体は長期に渡って繰り返し使用することで、帯電能力が低下するが、特に帯電開始直後において最も帯電低下が見られる。従来、帯電開始直後には画像形成は行わなかったため、特に異常画像の発生が問題にならなかったが、画像出力の高速化に伴って特に順次重ね合わせる際の1色目の単色画像においては、帯電開始直後から画像形成までの時間が短くなり、1色目の画像形成ユニットに用いる感光体の帯電低下に起因する異常画像が発生する問題を有していた。
本発明において1色目の帯電方式として用いるコロナ帯電方式は、その構成上、コロナ放電で発生した電荷を感光体上に高い電圧をかけ、比較的大面積で付与することが可能、帯電開始直後の感光体の帯電電位の低下をも抑制することが可能になり、立上り時間を短縮できる。更に帯電グリッドを有するスコロトロン型帯電器の帯電グリッドの表面に少なくともゼオライトと導電剤と結着樹脂とを含む組成物を有するコロナ帯電方式を用いることによって、発生したオゾン等の放電生成物を除去することが可能になる。 そのため、コロナ放電によって発生するオゾン臭の低減や、オゾンによる感光体材料の化学的変化によって引き起こされる画像濃度の変動の抑制、更には後述するコロナ帯電装置による異常画像の抑制に効果が得られ、更にオゾン等を除去するための気流装置を不要とするため装置の小型化も達成することができる。
更に、2色目以降の単色画像の少なくとも1色の画像形成ユニットの帯電手段(13)は非接触ローラー帯電装置が使用される。非接触ローラー帯電装置は、オゾン発生量が少ないため、前述のようにオゾンによる感光体材料の化学的変化によって引き起こされる画像濃度の変動が抑制され、またオゾン等を除去するための気流装置を必要とせず小型化を達成することができ、更に非接触式であるため、ローラーが汚れにくく、また感光体への負荷が少ないことから、本発明によって長期に渡って異常画像がなく安定した画像を得ることが可能となる。
したがって、本発明においては、帯電手段において、順次重ね合わせる際の1色目の単色画像の画像形成ユニットの帯電手段としては、少なくとも1色目に帯電グリッドの表面に少なくともゼオライトと導電剤と結着樹脂とを含む組成物を有するコロナ帯電器を用い、更に2色目以降の単色画像の少なくとも1色の画像形成ユニットの帯電手段として帯電ローラ−を用いることによって、画像形成装置内のオゾン発生量を最も低減することが可能となり、長期に渡り耐久性、出力画像の安定性を得ることができ、小型化が可能となる。
2色目以降の画像形成ユニットの帯電ローラーの帯電部材としては、シリコーンゴム、ポリウレタンゴム、クロロプレンゴム、イソプレンゴム、EPDMゴム、エポキシゴム、ブチルゴム等の帯電部材が用いられる。
露光手段、現像手段、転写手段、分離手段、クリーニング手段、除電手段などの各手段としては、公知のいずれの手段も使用することができる。
例えば、露光手段(2)は、半導体レーザー、LEDアレイ、白色光源等が挙げられ、前記2つにおいては、解像度を向上するためにビーム径を絞るなどのものも良好に使用できる。
現像手段(3)は、湿式現像法、乾式現像法のいずれもが良好に使用できる。また、高解像度の画像を得るために、トナー粒径を小さくする、球形トナーを用いるなども非常に有用である。
クリーニング手段(6)は、ブレード法、ブラシ法などの公知の方法を用いることができ、必要に応じて、除電手段も用いることが可能である。
また本発明においては、転写効率及びクリーニング効率を向上するため、感光体(7)の表面エネルギーを低減させるべく潤滑性付与剤を塗布する潤滑性付与剤塗布手段を電子写真感光体表面に具備できる装置を併用することは有用であり、良好に使用される。 潤滑性付与剤としては、
(1)固形タイプの潤滑剤としては、オレイン酸鉛、オレイン酸亜鉛、オレイン酸銅、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸コバルト、ステアリン酸鉄、ステアリン酸銅、パルミチン酸亜鉛、パルミチン酸銅、ノリレン酸亜鉛等の金属脂肪酸、滑石(タルク)類、フッ素を含有する高分子でポリテトラフルオロエチレンテフロン(登録商標)、ポリクロロトリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレンとエチレントの共重合物、ポリフッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレンとオキサフルオロプロピレンとの共重合物、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリトリフルオロクロルエチレン、ジクロルジフルオロエチレン、ポリトリフルオロエチレン等のフッ素系樹脂、フッ素系樹脂を繊維化したフッ素繊維でポリフルオロカーボン、ポリフトラフルオロエチレン、等の繊維物がある。
(2)粉末タイプとしては、ポリフッ化ビニリデンの粉末、及び上記フッ素樹脂の粉末、滑石(タルク)の粉末などがある。
(3)液状タイプとしては、鯨油、スクワランオイルなどの動物性オイル系、菜種油、紅花油、ゴマ油、椿油、糠油などの植物性のオイル系、パラフィンや、ナフテン系の鉱物油石油系、エステル系、ポリエーテル系、炭化水素系、シリコーン系、フッ素系の合成油系等が挙げられる。シリコーン系のオイルにはメチルフェニルオイル、ジメチルシリコーンオイル、シリコーン−ポリエーテル共重合体のオイル類などが挙げられ、変性シリコーンオイルとしてはフッ素変性、エポキシ変性、アルコール変性、アルキル変性、アミノ変性等のシリコーンオイルなどがあり、効果として多少の違いがあるが良好な潤滑性を示す。フッ素系のオイルとしてはフルオロカーボン油、パーフルオロエーテル油、等がある。
次に、コロナ帯電装置とコロナ帯電装置を使用した場合の問題点について説明する。
(コロナ帯電装置)
機外に排出するコロナ放電によって発生した放電生成物の量を削減するには、排出までの経路にフィルター等に担持させた形態で効果を発揮するが、放電生成物により最も汚染されるのはコロナ帯電装置直下にある被帯電体(感光体)であり、コロナ帯電装置と被帯電体間は安定した帯電が行われるために1〜2mm程度の一定間隔を設けて固定されていることが多い。そのため放電生成物による被帯電体の汚染を抑制するためには、放電後コロナ帯電装置と被帯電体間に遮蔽物を入れる、またはコロナ帯電装置および被帯電体を移動させるといった複雑な機構が必要である。
これらの課題を解決するために、本発明においては、図2に示すように、ゼオライトと導電剤と結着樹脂とを含む組成物Zをコロナ帯電装置(1)の帯電グリッド(2d)に塗布することで被帯電体汚染の抑制を可能としている。
制御電極である帯電グリッド(2d)の材質としては、電極として機能するため導電体である金属が用いられる。電極としての機能としては、金属であるアルミニウム、ニッケル、鉄、ニクロム、銅、亜鉛、銀などの金属のほとんどが使用できるが、帯電装置は、コロナ放電により発生するオゾンやNOx等に曝露されるため、耐蝕性の高い金属が好ましく、クロムやニッケルを含んだステンレス等が好ましい。
形状としてはコロナ放電で発生した電荷を感光体上へ移動させ、かつ制御電極としての機能を有する必要性から金属薄板にパンチング、エッチング等により開口部を設けたもの、または金属ワイヤを並べたものを使用できる。
今回用いた制御電極用の基材としては、厚さ0.1mm、長さ335mm、幅20mmのSUS304製板を用い、開口部2cの長さ310mm、幅16mm部分に0.1mmの格子を45度の角度で0.5mm間隔で配したものを用いた。
(コロナ帯電装置直下濃度ムラ)
コロナ帯電装置から発生する放電生成物により起こる問題としては、まず長時間放電後の放置によるコロナ帯電装置直下濃度ムラがある。これは作像動作中の放電時に発生し、コロナ帯電装置の内壁に付着した放電生成物が、画像形成装置が停止している間に徐々に被帯電体である感光体を汚染し、コロナ帯電装置直下部とそれ以外の部分での表面電位に差が生じ、結果として画像濃度ムラが発生するという問題があり、この問題は20%RH程度の低湿環境下でより顕著に発生し、常温常湿環境下に置かれることで次第に回復する。
前記画像濃度ムラは、感光体表面が放電生成物と可逆的に反応し、静電容量が増大または抵抗が低下しているために、汚染箇所とその周辺部に電位差が生じることが確認されている。いずれの感光体においても電位差の発生が確認されているが、特に保護層として表面に架橋性の硬化膜を設けた感光体での発生が顕著である。本発明においては、帯電グリッドに塗布される組成物に含まれるゼオライトが放電生成物の高い除去能力を有することから、被帯電体汚染の抑制を可能としている。
図3(a)は、コロナ帯電装置直下濃度ムラが生じた場合の画像の様子を示す図であり、図3(b)は、該画像に対応する感光体表面電位を示す図である。この図3(a)から明らかなように、転写紙Pの搬送方向(通紙方向)において、所定間隔で画像濃度が異なるライン状の異常画像APが発生し、図3(b)に示すように、この異常画像が発生した個所の感光体の表面電位は帯電器直下部のみ凹が発生していることが理解される。
(コロナ帯電装置直下画像ボケ)
コロナ帯電装置から発生する放電生成物により起こるもう一つの問題としては、高温高湿下において発生するコロナ帯電装置直下画像ボケがある。これは作像動作中の放電時に発生し、コロナ帯電装置の内壁に付着した放電生成物が、画像形成装置が停止している間に徐々に被帯電体である感光体表面に水分を含んだ状態で付着することに起因する。放電生成物はイオン性物質であることから、感光体表面の抵抗が低下し、結果として画像がぼやける画像ボケと呼ばれる現象が発生するという問題である。
このような現象は、コロナ帯電装置において顕著である。そして、この問題は70%RH程度の高湿環境下でより顕著に発生し、常温常湿環境下に置かれることで次第に回復する。また、表面の放電生成物の付着に起因したものであることから、画像形成を繰り返し行うことでも次第に付着物が除去されて回復を示す。本発明においては、帯電グリッドに塗布される組成物に含まれるゼオライトが放電生成物の高い除去能力を有することから、被帯電体汚染の抑制を可能としている。
(雨だれ状ムラ)
コロナ放電を行うスコロトロン帯電器を用いた画像形成装置では、出力画像に雨だれ状のムラが発生することがある。これは帯電器による感光体の帯電において、小さな範囲で帯電量に大きなムラが存在することによるものである。このムラが生じるのは例えば帯電ワイヤに付着したトナーやその添加剤であるシリカや放電生成物の局部的な付着による放電不良や、帯電グリッドに同様の電気抵抗の高い物質が付着し、放電され発生した電荷がグリッドを流れず感光体への移動量が増加したり、または静電容量が高くなった帯電グリッド自体が帯電し、帯電グリッドに印加した電圧以上に感光体表面電位が局所的に上がったりしてしまうことが考えられる。
本発明においては、帯電グリッドに塗布される組成物に含まれる導電剤が、トナーやその添加剤が付着することによる帯電グリッドの電気抵抗上昇を防ぎ、かつゼオライトによる放電生成物の除去能力を有することで、被帯電体汚染の抑制を可能としている。
次に、本発明で使用されるゼオライトについて説明する。
本発明では、放電生成物除去にゼオライトを利用している。ゼオライトは水晶のような結晶で、主にアルミニウムとケイ素から構成されている。結晶は非常に小さく、目視では形や大きさを見ることはできない。拡大して見ると、細孔と呼ばれる孔が多く存在することが確認できる。この独自の構造を持つゼオライトは、今まで自然界に40種類以上発見されている。下記に示すような吸着・分解機能に代表されるゼオライトの特徴をさらに活かすため、工業的に作られたものを合成ゼオライトと呼ぶ。合成ゼオライトは、能力が高く天然ゼオライトにはない種類のものが多数存在するが、コストが高いことが欠点である。第3のゼオライトとして登場したのが人工ゼオライトである。石炭灰などの廃棄物と考えられていた物質を処理することで、地球と人類に有益なゼオライトに変える。しかも低コストであるため、現在、大きな注目を集めている材料である。
ゼオライトは次の機能を有する。
・吸着機能
ゼオライトは様々なものを吸着する働きがあり、そのメカニズムは脱臭剤や乾燥剤と類似している。この機能を活かすことで、有害物質の吸着や悪臭の除去が可能である。
・陽イオン交換機能
ゼオライトは天然ゼオライトの約2〜3倍という高い陽イオン交換機能を持っており、この機能を活かすことで、酸性を中和する土壌改良や汚水・排水中のアンモニウムイオンの除去などが可能である。
・触媒機能
ゼオライトには触媒としての機能があり、この機能を利用して、窒素酸化物(NOx)の分解等が研究されている。
また、ゼオライトは結晶形と陽イオンの種類により細孔の大きさが変化するため吸着できる分子が異なる。そのため目的物質により結晶形と陽イオン種を選択すると効果的な除去が可能である。結晶形にはA型・X型・Y型・L型・モルデナイト型・フェリエライト型・ZSM−5型・ベータ型などがあり、陽イオン種にはカリウム・ナトリウム・カルシウム・アンモニウム・水素などがある。また、ゼオライトを構成するアルミニウムとケイ素の比率により吸着能や触媒能は変化し、最適な比率とすることで目的物質の除去が効率的に行うことができる。これらの各種ゼオライトのなかで、A型、X型、及びY型は特に優れた吸着能力を示すことから、特に望ましい。
次に、本発明で使用される導電剤について説明する。
ワイヤ又は金属板の加工品からなる帯電グリッド基材は本来導電性を有するが、ゼオライトとバインダ樹脂に覆われるため電気抵抗が大きくなり、表面電位制御の役割を果たさない。そのため導電性を付与させる目的で、導電剤をバインダ樹脂中に分散させている。 ここで導電剤にはグラファイト、ニッケル、銅、銀等の金属微粒子の類やアンチモンドープ酸化スズ(ATO)、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化スズ、アンチモン酸亜鉛等の金属酸化物の類や活性炭といった導電性の粒子を用いることができる。
帯電グリッドは使用中常に放電下に置かれるため、用いる材料は放電に対する耐久性が求められ、グラファイトやニッケル等の金属、および酸化スズ、アンチモン酸亜鉛のような非ドーピング型金属酸化物が経時使用および環境変動に対して安定しており好ましい。
また、導電剤は含有率が多すぎると、他の機能である膜の密着性や放電生成物除去機能を阻害するため、帯電グリッド上に形成する組成物全体における比率としては、5〜50wt%が望ましく、より好ましくは10〜40wt%である。また粒子自体の導電性は高く、粒径は小さいほうが好ましい。本発明では粒径0.01mm〜15mmの範囲の導電性微粒子を使用した。また導電性を示すバインダ樹脂も導電剤として用いることができる。場合により2種類の導電剤を用いることもできる。
次に、本発明で使用される結着樹脂について説明する。
本発明における結着樹脂は、帯電グリッド上に形成する組成物中に含有されるものであり、ゼオライト、導電剤と帯電グリッドを結着させ、また塗工液を分散させ、均一な膜を形成する役割も担う。樹脂の種類としては、特に限定されるものではないが、アルキド樹脂及びアミノ樹脂からなる熱硬化樹脂、あるいはポリアミド樹脂を用いることで、ゼオライトの分散性や接着性に優れ、長期に渡って帯電グリッド上にゼオライトを含む組成物を保持することが可能であり、良好に用いることができる。
また、バインダ樹脂の帯電グリッド上に形成する組成物全体における比率は、5〜40wt%が望ましく、より好ましくは10〜30wt%である。結着樹脂の比率が多すぎると、その他の組成物を覆ってしまうことにより放電生成物除去機能の低下、雨だれの発生が見られる。また結着樹脂の比率が少なすぎると組成物と帯電グリッドの密着性が低下し、長期にわたって使用した際に膜の剥れが発生してしまう。
次に、帯電グリッド上へのゼオライト組成物の塗工方法を示す。
塗工液はまずバインダ樹脂を溶媒に対して比率5〜10wt%程度となるように作成し、攪拌している中にゼオライト粒子および導電剤を加えることにより作成した。スプレー塗工の際には塗工液固形分濃度は30wt%以下とした。
作成した液を帯電グリッドへ塗工する方法としては、ディッピング方式、ローラ塗工、電気泳動電着法等があるが、最も塗工ムラの少ないスプレー方式が好ましい。今回は帯電グリッドを長軸方向両端からテンションを張り直径30mmの円筒状の基盤の長手方向に設置し、円筒を周方向に170rpmの速度で回転させているところを水平方向にスプレーを10mm/sec.の速度で走査させることにより塗工を行った。両面を塗工するために3mm程度基盤から浮かせて帯電グリッドを設置した。スプレー塗工後乾燥機によって130℃で30分加熱し、乾燥することで膜を固定した。塗工膜としてはグリッドの表裏面にそれぞれ30μm厚の塗工膜を形成した。
また、帯電グリッドの基材がワイヤである場合には、ワイヤの周囲に均一な塗膜を形成する。
上記の例では導電剤を含む塗膜形成材料を用いて塗膜を形成したが、バインダ樹脂、ゼオライトからなる塗膜形成材量を用いて塗膜を形成した後に導電剤を後から塗布するか打ち込むことによって塗膜を形成しても良い。
次に本発明において好適に使用される像担持体としての感光体について説明する。
[感光体の構成]
次に、本発明で使用される電子写真感光体の部分について図面に基づいて説明する。
図4は、本発明に用いる一実施形態に係る電子写真感光体を表わす断面図である。図4(a)は、導電性支持体(31)上に、中間層(33)、電荷発生機能を有する電荷発生層(35)と、電荷輸送物機能を有する電荷輸送層(37)が積層された積層構造の感光体の断面構造を示している。
図4(b)は、本発明に用いる他の実施形態に係る電子写真感光体を表わす断面図である。図4(b)は図4(a)で示す感光体の電荷輸送層(37)上に保護層(39)が積層された感光体の断面構造を示している。
<導電性支持体について>
導電性支持体(31)としては、体積抵抗1010Ω・cm以下の導電性を示すもの、例えば、アルミニウム、ニッケル、クロム、ニクロム、銅、金、銀、白金などの金属、酸化スズ、酸化インジウムなどの金属酸化物を蒸着またはスパッタリングにより、フィルム状もしくは円筒状のプラスチック、紙に被覆したもの、あるいはアルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ステンレスなどの板およびそれらを押し出し、引き抜きなどの工法で素管化後、切削、超仕上げ、研摩などの表面処理を施した管などを使用することができる。また、特開昭58−86547号公報に開示されたエンドレスニッケルベルト、エンドレスステンレスベルトも導電性支持体(31)として用いることができる。この他、上記支持体上に導電性粉体を適当な結着樹脂に分散して塗工したものについても、導電性支持体(31)として用いることができる。
この導電性粉体としては、カーボンブラック、アセチレンブラック、また、アルミニウム、ニッケル、鉄、ニクロム、銅、亜鉛、銀などの金属粉、あるいは導電性酸化スズ、ITOなどの金属酸化物粉体などが挙げられる。また、同時に用いられる結着樹脂には、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアリレート樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキド樹脂などの熱可塑性、熱硬化性樹脂または光硬化性樹脂が挙げられる。このような導電性層は、これらの導電性粉体と結着樹脂を適当な溶剤、例えば、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、メチルエチルケトン、トルエンなどに分散して塗布することにより設けることができる。
さらに、適当な円筒基体上にポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、塩化ゴム、テフロン(登録商標)などの素材に前記導電性粉体を含有させた熱収縮チューブによって導電性層を設けてなるものも、導電性支持体(31)として良好に用いることができる。
<中間層について>
導電性支持体(31)上から感光層への電荷注入の防止や、干渉縞防止の目的のために設けることができる中間層(33)の構成は、結着樹脂や結着樹脂中に粒子を分散したものが用いられ、結着樹脂としてはポリビニルアルコール、ニトロセルロース、ポリアミド、ポリ塩化ビニル等の熱可塑性樹脂、ポリウレタン、アルキッド−メラミン樹脂などの熱硬化性樹脂などを利用することができる。中間層に分散させる粒子としては酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化錫、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、シリカ及びそれらの表面処理品が用いられ、酸化チタンが分散性、電気的特性においてより好ましく、ルチル型とアナターゼ型いずれのものも用いることが可能である。中間層を形成するには、例えば上述の結着樹脂を有機溶剤中に溶解し、その溶液中に上述の粒子をボールミル、サンドミル等の手段で分散し、支持体上に塗布、乾燥すれば良い。中間層の厚みは10μm以下、好ましくは0.1〜6μmである。
<感光層について>
(電荷発生層)
電荷発生層(35)は、電荷発生機能を有する電荷発生物質を主成分とする層で、必要に応じてバインダ樹脂を併用することもできる。電荷発生物質としては、無機系材料と有機系材料を用いることができる。
無機系材料には、結晶セレン、アモルファス・セレン、セレン−テルル、セレン−テルル−ハロゲン、セレン−ヒ素化合物や、アモルファス・シリコン等が挙げられる。アモルファス・シリコンにおいては、ダングリングボンドを水素原子、ハロゲン原子でターミネートしたものや、ホウ素原子、リン原子等をドープしたものが良好に用いられる。
一方、有機系材料としては、公知の材料を用いることができる。例えば、金属フタロシアニン、無金属フタロシアニン等のフタロシアニン系顔料、アズレニウム塩顔料、スクエアリック酸メチン顔料、カルバゾール骨格を有するアゾ顔料、トリフェニルアミン骨格を有するアゾ顔料、ジフェニルアミン骨格を有するアゾ顔料、ジベンゾチオフェン骨格を有するアゾ顔料、フルオレノン骨格を有するアゾ顔料、オキサジアゾール骨格を有するアゾ顔料、ビススチルベン骨格を有するアゾ顔料、ジスチリルオキサジアゾール骨格を有するアゾ顔料、ジスチリルカルバゾール骨格を有するアゾ顔料、ペリレン系顔料、アントラキノン系または多環キノン系顔料、キノンイミン系顔料、ジフェニルメタン及びトリフェニルメタン系顔料、ベンゾキノン及びナフトキノン系顔料、シアニン及びアゾメチン系顔料、インジゴイド系顔料、ビスベンズイミダゾール系顔料などが挙げられる。これらの電荷発生物質のうち、特に中心金属にチタンを有する以下に示すチタニルフタロシアニンを用いた場合、特に大きな効果が得られ、長期に渡って安定した出力画像を得られるタンデム型の画像形成装置を提供することが可能となる。なお、これらの電荷発生物質は単独または2種以上の混合物として用いることもできる。
Figure 2010210969
(式中、X1、X2、X3、X4は各々独立に各種ハロゲン原子を表わし、n、m、l、kは各々独立的に0〜4の数字を表わす。)
電荷発生層(35)に必要に応じて用いられるバインダ樹脂としては、ポリアミド、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリケトン、ポリカーボネート、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルケトン、ポリスチレン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリアクリルアミドなどが挙げられる。これらのバインダ樹脂は、単独または2種以上の混合物として用いることができる。また、電荷発生層のバインダ樹脂として上述のバインダ樹脂の他に、電荷輸送機能を有する高分子電荷輸送物質、例えば、アリールアミン骨格やベンジジン骨格やヒドラゾン骨格やカルバゾール骨格やスチルベン骨格やピラゾリン骨格等を有するポリカーボネート、ポリエステル、ポリウレタン、ポリエーテル、ポリシロキサン、アクリル樹脂等の高分子材料やポリシラン骨格を有する高分子材料等を用いることができる。
また、電荷発生層(35)には低分子電荷輸送物質を含有させることができる。電荷発生層(35)に併用できる低分子電荷輸送物質には、正孔輸送物質と電子輸送物質とがある。電子輸送物質としては、たとえばクロルアニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,8−トリニトロ−4H−インデノ〔1,2−b〕チオフェン−4−オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−5,5−ジオキサイド、ジフェノキノン誘導体などの電子受容性物質が挙げられる。これらの電子輸送物質は、単独または2種以上の混合物として用いることができる。
正孔輸送物質としては、以下に表わされる電子供与性物質が挙げられ、良好に用いられる。正孔輸送物質としては、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、モノアリールアミン誘導体、ジアリールアミン誘導体、トリアリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、α−フェニルスチルベン誘導体、ベンジジン誘導体、ジアリールメタン誘導体、トリアリールメタン誘導体、9−スチリルアントラセン誘導体、ピラゾリン誘導体、ジビニルベンゼン誘導体、ヒドラゾン誘導体、インデン誘導体、ブタジェン誘導体、ピレン誘導体等、ビススチルベン誘導体、エナミン誘導体等、その他公知の材料が挙げられる。これらの正孔輸送物質は、単独または2種以上の混合物として用いることができる。
電荷発生層(35)を形成する方法には、真空薄膜作製法や溶液分散系からのキャスティング法等が挙げられる。前者の方法には、真空蒸着法、グロー放電分解法、イオンプレーティング法、スパッタリング法、反応性スパッタリング法、CVD法等が用いられ、上述した無機系材料、有機系材料が良好に形成できる。また、後述のキャスティング法によって電荷発生層を設けるには、上述した無機系もしくは有機系電荷発生物質を必要ならばバインダ樹脂と共にテトラヒドロフラン、ジオキサン、ジオキソラン、トルエン、ジクロロメタン、モノクロロベンゼン、ジクロロエタン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、アニソール、キシレン、メチルエチルケトン、アセトン、酢酸エチル、酢酸ブチル等の溶媒を用いてボールミル、アトライター、サンドミル、ビーズミル等により分散し、分散液を適度に希釈して塗布することにより、形成できる。また、必要に応じて、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル等のレベリング剤を添加することができる。塗布は、浸漬塗工法やスプレーコート、ビードコート、リングコート法などを用いて行うことができる。以上のようにして設けられる電荷発生層の膜厚は、0.01〜5μm程度が適当であり、好ましくは0.05〜2μmである。
(電荷輸送層)
電荷輸送層(37)は電荷輸送機能を有する層で、電荷輸送機能を有する電荷輸送物質および結着樹脂を適当な溶剤に溶解ないし分散し、これを電荷発生層(35)上に塗布、乾燥することにより形成させる。 電荷輸送物質としては、前記電荷発生層(35)で記載した電子輸送物質、正孔輸送物質及び高分子電荷輸送物質を用いることができる。
結着樹脂としては、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアリレート樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキド樹脂等の熱可塑性または熱硬化性樹脂が挙げられる。電荷輸送物質の量は結着樹脂100重量部に対し、20〜300重量部、好ましくは40〜150重量部が適当である。但し、高分子電荷輸送物質を用いる場合は、単独でも結着樹脂との併用も可能である。電荷輸送層の塗工に用いられる溶媒としては前記電荷発生層と同様なものが使用できるが、電荷輸送物質及び結着樹脂を良好に溶解するものが適している。これらの溶剤は単独で使用しても2種以上混合して使用しても良い。また、電荷輸送層(37)の形成には電荷発生層(35)と同様な塗工法が可能である。
また、必要により可塑剤、レベリング剤を添加することもできる。電荷輸送層に併用できる可塑剤としては、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート等の一般の樹脂の可塑剤として使用されているものがそのまま使用でき、その使用量は、結着樹脂100重量部に対して0〜30重量部程度が適当である。電荷輸送層に併用できるレベリング剤としては、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル等のシリコーンオイル類や、側鎖にパーフルオロアルキル基を有するポリマーあるいはオリゴマーが使用され、その使用量は、結着樹脂100重量部に対して0〜1重量部程度が適当である。電荷輸送層の膜厚は、5〜50μm程度が適当であり、好ましくは10〜30μm程度が適当である。
(保護層)
本発明で使用できる電荷発生層(35)、電荷輸送層(37)などの感光層上に形成される架橋表面層(39)としては、少なくとも重合性化合物を重合することにより形成されることが望ましい。機械的耐久性の観点から重合性官能基の数は分子内に3つ以上有している重合性化合物が好ましく用いられる。つまり3官能以上の重合性化合物を重合することで3次元の網目構造が発達し、架橋密度が非常に高い高硬度且つ高弾性な表面層が得られ、かつ均一で平滑性も高く、高い耐摩耗性、耐傷性が達成される。架橋表面層39は、1μm以上、15μm以下の膜厚、より好ましくは2μm以上、10μm以下の膜厚を設けることで、クラックや膜剥がれが発生せず、且つ非常に高い耐摩耗性が達成される。
また、本発明の架橋表面層の形成においては、重合性化合物に加え、電荷輸送性化合物(重合性官能基の有無は問わないが、機械的耐久性の観点からは重合性官能基を有するものの方が好ましく使用できる)を含有することも可能である。重合性官能基を有する電荷輸送性化合物としては硬化樹脂構造の歪みや、架橋表面層の内部応力の観点から官能基数が少ない方が好ましく、1官能の電荷輸送性化合物が良好に用いることができる。
次に、本発明の架橋表面層塗布液の構成材料について説明する。
本発明に用いられる重合性化合物のうち、電荷輸送性構造を有しない重合性化合物としては、例えばトリアリールアミン、ヒドラゾン、ピラゾリン、カルバゾールなどの正孔輸送性構造、例えば縮合多環キノン、ジフェノキノン、シアノ基やニトロ基を有する電子吸引性芳香族環などの電子輸送構造を有しておらず、且つ重合性官能基を有するモノマーを指す。この重合性官能基とは、炭素−炭素2重結合を有し、重合可能な基であれば何れでもよい。これら重合性官能基としては、例えば、1−置換エチレン官能基、1,1−置換エチレン官能基等が挙げられる。
(1)1−置換エチレン官能基としては、例えば以下の(10)式で表される官能基が挙げられる。
Figure 2010210969
(ただし、(10)式中、X1は、置換基を有していてもよいフェニレン基、ナフチレン基等のアリーレン基、置換基を有していてもよいアルケニレン基、−CO−基、−COO−基、−CON(R10)−基(R10は、水素、メチル基、エチル基等のアルキル基、ベンジル基、ナフチルメチル基、フェネチル基等のアラルキル基、フェニル基、ナフチル基等のアリール基を表す。)、または−S−基を表す。)
これらの官能基を具体的に例示すると、ビニル基、スチリル基、2−メチル−1,3−ブタジエニル基、ビニルカルボニル基、アクリロイルオキシ基、アクリロイルアミド基、ビニルチオエーテル基等が挙げられる。
(2)1,1−置換エチレン官能基としては、例えば以下の(11)式で表される官能基が挙げられる。
Figure 2010210969
(ただし、(11)式中、Yは、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアラルキル基、置換基を有していてもよいフェニル基、ナフチル基等のアリール基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、メトキシ基あるいはエトキシ基等のアルコキシ基、−COOR11基(R11は、水素原子、置換基を有していてもよいメチル基、エチル基等のアルキル基、置換基を有していてもよいベンジル、フェネチル基等のアラルキル基、置換基を有していてもよいフェニル基、ナフチル基等のアリール基、または−CONR1213(R12およびR13は、水素原子、置換基を有していてもよいメチル基、エチル基等のアルキル基、置換基を有していてもよいベンジル基、ナフチルメチル基、あるいはフェネチル基等のアラルキル基、または置換基を有していてもよいフェニル基、ナフチル基等のアリール基を表し、互いに同一または異なっていてもよい。)、また、X2は上記式10のX1と同一の置換基及び単結合、アルキレン基を表す。ただし、Y、X2の少なくとも何れか一方がオキシカルボニル基、シアノ基、アルケニレン基、及び芳香族環である。)
これらの官能基を具体的に例示すると、α−塩化アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、α−シアノエチレン基、α−シアノアクリロイルオキシ基、α−シアノフェニレン基、メタクリロイルアミノ基等が挙げられる。
なお、これらX、X、Yについての置換基にさらに置換される置換基としては、例えばハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、メチル基、エチル基等のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、フェノキシ基等のアリールオキシ基、フェニル基、ナフチル基等のアリール基、ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基等が挙げられる。
これらの重合性官能基の中では、特にアクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基が有用であり、アクリロイルオキシ基を有する化合物は、例えば水酸基がその分子中にある化合物とアクリル酸(塩)、アクリル酸ハライド、アクリル酸エステルを用い、エステル反応あるいはエステル交換反応させることにより得ることができる。また、メタクリロイルオキシ基を有する化合物も同様にして得ることができる。また、重合性官能基を2個以上有する単量体中の重合性官能基は、同一でも異なっても良い。
電荷輸送性構造を有しない重合性化合物としては、以下のものが例示されるが、これらの化合物に限定されるものではない。例えば、2−エチルヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、2−エチルヘキシルカルビトールアクリレート、3−メトキシブチルアクリレート、ベンジルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、イソアミルアクリレート、イソブチルアクリレート、メトキシトリエチレングリコールアクリレート、フェノキシテトラエチレングリコールアクリレート、セチルアクリレート、イソステアリルアクリレート、ステアリルアクリレート、スチレンモノマー、1,3−ブタンジオールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ビスフェノールA−EO変性ジアクリレート、ビスフェノールF−EO変性ジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA)、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールプロパンアルキレン変性トリアクリレート、トリメチロールプロパンエチレンオキシ変性(以後EO変性)トリアクリレート、トリメチロールプロパンプロピレンオキシ変性(以後PO変性)トリアクリレート、トリメチロールプロパンカプロラクトン変性トリアクリレート、トリメチロールプロパンアルキレン変性トリメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート(PETTA)、グリセロールトリアクリレート、グリセロールエピクロロヒドリン変性(以後ECH変性)トリアクリレート、グリセロールEO変性トリアクリレート、グリセロールPO変性トリアクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)、ジペンタエリスリトールカプロラクトン変性ヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヒドロキシペンタアクリレート、アルキル化ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、アルキル化ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、アルキル化ジペンタエリスリトールトリアクリレート、ジメチロールプロパンテトラアクリレート(DTMPTA)、ペンタエリスリトールエトキシテトラアクリレート、リン酸EO変性トリアクリレート、2,2,5,5,−テトラヒドロキシメチルシクロペンタノンテトラアクリレートなどが挙げられ、これらは単独又は2種類以上を併用しても差し支えない。
また、本発明に用いられる重合性化合物のうち、電荷輸送性構造を有しない重合性化合物としては、架橋表面層中に緻密な架橋結合を形成するために、該モノマー中の官能基数に対する分子量の割合(分子量/官能基数)は250以下が望ましい。また、この割合が250より大きい場合、架橋型架橋表面層は柔らかく耐摩耗性が幾分低下する傾向が出てくるため、上記例示したモノマー等中、EO、PO、カプロラクトン等の変性基を有する化合物においては、極端に長い変性基を有するものを単独で使用することは好ましくはない。また、架橋表面層に用いられる電荷輸送性構造を有しない重合性モノマーの成分割合は、架橋表面層全量に対し20重量%以上、好ましくは30重量%以上である。モノマー成分が20重量%未満では架橋表面層の3次元架橋結合密度が少なく、従来の熱可塑性バインダー樹脂を用いた場合に比べ飛躍的な耐摩耗性向上が望めない傾向がある。また、80重量%を超えると電荷輸送性化合物の含有量が低下し、電気特性の劣化が生じる傾向がある。使用されるプロセスによって要求される電気特性や耐摩耗性が異なり、それに伴い本感光体の架橋表面層の膜厚も異なるため一概には言えないが、両特性のバランスを考慮すると30重量%以上が最も好ましい。
本発明の架橋表面層に用いられる電荷輸送性化合物には重合性官能基を有しないもの及び有するものいずれも良好に用いることができる。また電気特性的には光エネルギー照射時には電荷輸送性化合物は含まないことが好まれるが、さらなら機械的耐久性の向上等の高機能化を目的としては、重合性官能基を有する電荷輸送性化合物も同時に光硬化してもよい。重合性官能基を有しない電荷輸送性化合物としては電荷輸送層の部分で記載した電荷輸送材料が良好に用いられる。また重合性官能基を有するものとしては従来から知られているもの(特開2005−107401、特開2006−011014、特開2006−154796)が良好に用いられるが、例えばトリアリールアミン、ヒドラゾン、ピラゾリン、カルバゾールなどの正孔輸送性構造、例えば縮合多環キノン、ジフェノキノン、シアノ基やニトロ基を有する電子吸引性芳香族環などの電子輸送構造を有しており、且つ重合性官能基を有する化合物を指す。この重合性官能基としては、先の電荷輸送性構造を有しない重合性モノマーで示したものが挙げられ、特にアクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基が有用である。また、電荷輸送性構造としてはトリアリールアミン構造が高い効果を有し、中でも下記一般式(1)又は(2)の構造で示される化合物を用いた場合、感度、残留電位等の電気的特性が良好に持続される。
Figure 2010210969
Figure 2010210969
{式中、R1は水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアラルキル基、置換基を有してもよいアリール基、シアノ基、ニトロ基、アルコキシ基、−COOR7(R7は水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアラルキル基又は置換基を有してもよいアリール基)、ハロゲン化カルボニル基若しくはCONR89(R8及びR9は水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアラルキル基又は置換基を有してもよいアリール基を示し、互いに同一であっても異なっていてもよい)を表わし、Ar1、Ar2は置換もしくは無置換のアリーレン基を表わし、同一であっても異なってもよい。Ar3、Ar4は置換もしくは無置換のアリール基を表わし、同一であっても異なってもよい。Xは単結合、置換もしくは無置換のアルキレン基、置換もしくは無置換のシクロアルキレン基、置換もしくは無置換のアルキレンエーテル基、酸素原子、硫黄原子、ビニレン基を表わす。Zは置換もしくは無置換のアルキレン基、置換もしくは無置換のアルキレンエーテル2価基、アルキレンオキシカルボニル2価基を表わす。m、nは0〜3の整数を表わす。}
以下に、一般式(1)、(2)の具体例を示す。
前記一般式(1)、(2)において、R1の置換基中、アルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等、アリール基としては、フェニル基、ナフチル基等が、アラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基が、アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基等がそれぞれ挙げられ、これらは、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、メチル基、エチル基等のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、フェノキシ基等のアリールオキシ基、フェニル基、ナフチル基等のアリール基、ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基等により置換されていても良い。R1の置換基のうち、特に好ましいものは水素原子、メチル基である。
Ar3、Ar4は置換もしくは無置換のアリール基を表わし、アリール基としては縮合多環式炭化水素基、非縮合環式炭化水素基及び複素環基が挙げられる。該縮合多環式炭化水素基としては、好ましくは環を形成する炭素数が18個以下のもの、例えば、ペンタニル基、インデニル基、ナフチル基、アズレニル基、ヘプタレニル基、ビフェニレニル基、as−インダセニル基、s−インダセニル基、フルオレニル基、アセナフチレニル基、プレイアデニル基、アセナフテニル基、フェナレニル基、フェナントリル基、アントリル基、フルオランテニル基、アセフェナントリレニル基、アセアントリレニル基、トリフェニレル基、ピレニル基、クリセニル基、及びナフタセニル基等が挙げられる。
該非縮合環式炭化水素基としては、ベンゼン、ジフェニルエーテル、ポリエチレンジフェニルエーテル、ジフェニルチオエーテル及びジフェニルスルホン等の単環式炭化水素化合物の1価基、あるいはビフェニル、ポリフェニル、ジフェニルアルカン、ジフェニルアルケン、ジフェニルアルキン、トリフェニルメタン、ジスチリルベンゼン、1,1−ジフェニルシクロアルカン、ポリフェニルアルカン、及びポリフェニルアルケン等の非縮合多環式炭化水素化合物の1価基、あるいは9,9−ジフェニルフルオレン等の環集合炭化水素化合物の1価基が挙げられる。複素環基としては、カルバゾール、ジベンゾフラン、ジベンゾチオフェン、オキサジアゾール、及びチアジアゾール等の1価基が挙げられる。
また、前記Ar3、Ar4で表わされるアリール基は例えば以下に示すような置換基を有してもよい。
(1)ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基等。
(2)アルキル基、好ましくは、C1〜C12とりわけC1〜C8、さらに好ましくはC1〜C4の直鎖または分岐鎖のアルキル基であり、これらのアルキル基にはさらにフッ素原子、水酸基、シアノ基、C1〜C4のアルコキシ基、フェニル基又はハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基もしくはC1〜C4のアルコキシ基で置換されたフェニル基を有していてもよい。 具体的にはメチル基、エチル基、n−ブチル基、i−プロピル基、t−ブチル基、s−ブチル基、n−プロピル基、トリフルオロメチル基、2−ヒドロキエチル基、2−エトキシエチル基、2−シアノエチル基、2−メトキシエチル基、ベンジル基、4−クロロベンジル基、4−メチルベンジル基、4−フェニルベンジル基等が挙げられる。
(3)アルコキシ基(−OR2)であり、R2は(2)で定義したアルキル基を表わす。具体的には、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、t−ブトキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、i−ブトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、ベンジルオキシ基、トリフルオロメトキシ基等が挙げられる。
(4)アリールオキシ基であり、アリール基としてはフェニル基、ナフチル基が挙げられる。これは、C1〜C4のアルコキシ基、C1〜C4のアルキル基またはハロゲン原子を置換基として含有してもよい。具体的には、フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、4−メトキシフェノキシ基、4−メチルフェノキシ基等が挙げられる。
(5)アルキルメルカプト基またはアリールメルカプト基であり、具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基、フェニルチオ基、p−メチルフェニルチオ基等が挙げられる。
(6)下記式(12)で示す基が挙げられる。
Figure 2010210969
(式中、R3及びR4は各々独立に水素原子、前記(2)で定義したアルキル基、またはアリール基を表わす。アリール基としては、例えばフェニル基、ビフェニル基又はナフチル基が挙げられ、これらはC1〜C4のアルコキシ基、C1〜C4のアルキル基またはハロゲン原子を置換基として含有してもよい。R3及びR4は共同で環を形成してもよい)
具体的には、アミノ基、ジエチルアミノ基、N−メチル−N−フェニルアミノ基、N,N−ジフェニルアミノ基、N,N−ジ(トリール)アミノ基、ジベンジルアミノ基、ピペリジノ基、モルホリノ基、ピロリジノ基等が挙げられる。
(7)メチレンジオキシ基、又はメチレンジチオ基等のアルキレンジオキシ基又はアルキレンジチオ基等が挙げられる。
(8)置換又は無置換のスチリル基、置換又は無置換のβ−フェニルスチリル基、ジフェニルアミノフェニル基、ジトリルアミノフェニル基等。
前記Ar1、Ar2で表わされるアリーレン基としては、前記Ar3、Ar4で表されるアリール基から誘導される2価基である。前記Xは単結合、置換もしくは無置換のアルキレン基、置換もしくは無置換のシクロアルキレン基、置換もしくは無置換のアルキレンエーテル基、酸素原子、硫黄原子、ビニレン基を表わす。
置換もしくは無置換のアルキレン基としては、C1〜C12、好ましくはC1〜C8、さらに好ましくはC1〜C4の直鎖または分岐鎖のアルキレン基であり、これらのアルキレン基にはさらにフッ素原子、水酸基、シアノ基、C1〜C4のアルコキシ基、フェニル基又はハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基もしくはC1〜C4のアルコキシ基で置換されたフェニル基を有していてもよい。具体的にはメチレン基、エチレン基、n−ブチレン基、i−プロピレン基、t−ブチレン基、s−ブチレン基、n−プロピレン基、トリフルオロメチレン基、2−ヒドロキエチレン基、2−エトキシエチレン基、2−シアノエチレン基、2−メトキシエチレン基、ベンジリデン基、フェニルエチレン基、4−クロロフェニルエチレン基、4−メチルフェニルエチレン基、4−ビフェニルエチレン基等が挙げられる。
置換もしくは無置換のシクロアルキレン基としては、C5〜C7の環状アルキレン基であり、これらの環状アルキレン基にはフッ素原子、水酸基、C1〜C4のアルキル基、C1〜C4のアルコキシ基を有していても良い。具体的にはシクロヘキシリデン基、シクロへキシレン基、3,3−ジメチルシクロヘキシリデン基等が挙げられる。
置換もしくは無置換のアルキレンエーテル基としては、エチレンオキシ、プロピレンオキシ、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、テトラエチレングリコール、トリプロピレングリコールを表わし、アルキレンエーテル基アルキレン基はヒドロキシル基、メチル基、エチル基等の置換基を有してもよい。
ビニレン基は、下記式(13)及び(14)が挙げられる。
Figure 2010210969
(式中、Rは水素、アルキル基(前記(2)で定義されるアルキル基と同じ)、アリール基(前記Ar3、Ar4で表わされるアリール基と同じ)、aは1または2、bは1〜3を表わす)
前記Zは置換もしくは無置換のアルキレン基、置換もしくは無置換のアルキレンエーテル2価基、アルキレンオキシカルボニル2価基を表わす。置換もしくは無置換のアルキレン基としては、前記Xのアルキレン基と同様なものが挙げられる。置換もしくは無置換のアルキレンエーテル2価基としては、前記Xのアルキレンエーテル2価基が挙げられる。
アルキレンオキシカルボニル2価基としては、カプロラクトン2価変性基が挙げられる。
また、本発明の電荷輸送性構造を有する重合性化合物として更に好ましくは、下記一般式(3)の構造の化合物が挙げられる。
Figure 2010210969
(式中、o、p、qはそれぞれ0又は1の整数、Raは水素原子、メチル基を表わし、Rb、Rcは水素原子以外の置換基で炭素数1〜6のアルキル基を表わし、複数の場合は異なっても良い。s、tは0〜3の整数を表わす。Zaは下記の単結合、メチレン基、エチレン基、を表わす。)
Figure 2010210969
上記一般式(3)で表わされる化合物としては、Rb、Rcの置換基として、特にメチル基、エチル基である化合物が好ましい。
本発明で用いる上記一般式(1)及び(2)特に(3)の重合性官能基を有する電荷輸送性化合物は、炭素−炭素間の二重結合が両側に開放されて重合するため、末端構造とはならず、連鎖重合体中に組み込まれ、電荷輸送性構造を有しない重合性モノマーとの重合で架橋形成された重合体中では、高分子の主鎖中に存在し、かつ主鎖−主鎖間の架橋鎖中に存在(この架橋鎖には1つの高分子と他の高分子間の分子間架橋鎖と1つの高分子内で折り畳まれた状態の主鎖のある部位と主鎖中でこれから離れた位置に重合したモノマー由来の他の部位とが架橋される分子内架橋鎖とがある)するが、主鎖中に存在する場合であってもまた架橋鎖中に存在する場合であっても、鎖部分から懸下するトリアリールアミン構造は、窒素原子から放射状方向に配置する少なくとも3つのアリール基を有し、バルキーであるが、鎖部分に直接結合しておらず鎖部分からカルボニル基等を介して懸下しているため立体的位置取りに融通性ある状態で固定されているので、これらトリアリールアミン構造は重合体中で相互に程よく隣接する空間配置が可能であるため、分子内の構造的歪みが少なく、また、感光体の表面層とされた場合に、電荷輸送経路の断絶を比較的免れた分子内構造をとりうるものと推測される。
また本発明においては下記一般式(4)で示した特定のアクリル酸エステル化合物も重合性官能基を有する電荷輸送性化合物として良好に用いることができる。
Figure 2010210969
式中、Ar5は置換又は無置換の芳香族炭化水素骨格からなる一価基または二価基を表す。芳香族炭化水素としては、ベンゼン、ナフタレン、フェナントレン、ビフェニル、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン等が挙げられる。置換基としては、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、ベンジル基、ハロゲン原子が挙げられる。また、上記アルキル基、アルコキシ基は、さらにハロゲン原子、フェニル基を置換基として有していても良い。Ar6は、少なくとも1個の3級アミノ基を有する芳香族炭化水素骨格からなる一価基または二価基もしくは少なくとも1個の3級アミノ基を有する複素環式化合物骨格からなる一価基または二価基を表すが、ここで、3級アミノ基を有する芳香族炭化水素骨格とは下記一般式(A)で表される。
Figure 2010210969
(式中、R13、R14はアシル基、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアリール基を表す。Ar7はアリール基を表す。wは1〜3の整数を表す。)
13、R14のアシル基としてはアセチル基、プロピオニル基、ベンゾイル基等が挙げられる。R13、R14の置換もしくは無置換のアルキル基はAr5の置換基で述べたアルキル基と同様である。R13、R14の置換もしくは無置換のアリール基は、フェニル基、ナフチル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ピレニル基、フルオレニル基、9,9−ジメチル−2−フルオレニル基、アズレニル基、アントリル基、トリフェニレニル基、クリセニル基に加えて下記一般式(B)で表される基を挙げることができる。
Figure 2010210969
[式中、Bは −O−、−S−、−SO−、−SO−、−CO−及び以下の2価基から選ばれる。
Figure 2010210969
(ここで、R21は、水素原子、Ar5で定義された置換もしくは無置換のアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、R13で定義された置換もしくは無置換のアリール基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基を表し、R22は、水素原子、Ar5定義された置換もしくは無置換のアルキル基、R13で定義された置換もしくは無置換のアリール基を表し、iは1〜12の整数、jは1〜3の整数を表す。)]
21のアルコキシ基の具体例としてはメトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、 i−プロポキシ基、 n−ブトキシ基、 i−ブトキシ基、 s−ブトキシ基、 t−ブトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、2−シアノエトキシ基、ベンジルオキシ基、4−メチルベンジルオキシ基、トリフルオロメトキシ基等が挙げられる。R21のハロゲン原子としてはフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。R21のアミノ基としては、ジフェニルアミノ基、ジトリルアミノ基、ジベンジルアミノ基、4−メチルベンジル基等が挙げられる。
Ar7のアリール基としてはフェニル基、ナフチル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ピレニル基、フルオレニル基、9,9−ジメチル−2−フルオレニル基、アズレニル基、アントリル基、トリフェニレニル基、クリセニル基を挙げることができる。Ar7、R13、R14は、Ar5で定義されたアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子を置換基として有していても良い。
また、3級アミノ基を有する複素環式化合物骨格としては、ピロール、ピラゾール、イミダゾール、トリアゾール、ジオキサゾール、インドール、イソインドール、ベンズイミダゾール、ベンゾトリアゾール、ベンゾイソキサジン、カルバゾール、フェノキサジン等のアミン構造を有する複素環化合物が挙げられる。これらは、Ar5で定義されたアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子を置換基として有していても良い。
1、B2はアクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、ビニル基、アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基又はビニル基を有するアルキル基、アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基又はビニル基を有するアルコキシ基を表す。アルキル基、アルコキシ基は、Ar5で述べたものが同様に適用される。
一般式(4)のアクリル酸エステル化合物においてより好ましい構造として下記一般式(5)の化合物を挙げることができる。
Figure 2010210969
式中、R8、R9は、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルコキシ基、ハロゲン原子を表し、Ar7、Ar8は、置換もしくは無置換のアリール基またはアリレン基、置換又は無置換のベンジル基をあらわす。アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子は前記Ar5で述べたものが同様に適用される。アリール基は、R13、R14で定義されたアリール基と同様である。アリレン基は、そのアリール基から誘導される二価基である。B1〜B4は、一般式(4)におけるB1、B2と同様である。uは0〜5の整数、vは0〜4の整数を表す。
特定のアクリル酸エステル化合物は次のような特徴を有する。スチルベン型共役構造を有した三級アミン化合物であり、発達した共役系を有している。こういった共役系の発達した電荷輸送性化合物を用いることで、架橋層界面部分での電荷注入性が非常に良好となり、さらに架橋結合間に固定化された場合でも分子間相互作用が阻害されにくく、電荷移動度に関しても良好な特性を有する。また、重合性の高いアクリロイルオキシ基、又はメタクリロイルオキシ基を分子中に有しており、重合時に速やかにゲル化するとともに過度な架橋歪を生じない。分子中のスチルベン構造部の二重結合が部分的に重合に参加し、しかもアクリロイルオキシ基、又はメタクリロイルオキシ基よりも重合性が低いために架橋反応に時間差が生じることで歪みを最大に大きくすることがなく、しかも分子中の二重結合を使用する為に分子量当りの架橋反応数を上げることができる為に、架橋密度を高めることができ、耐摩耗性のさらなる向上が実現可能となった。また、この二重結合は、架橋条件により重合度を調整することができ、容易に最適架橋膜を作製できる。この様な重合への架橋参加は、アクリル酸エステル化合物の特異的な特徴であり、前述したようなα−フェニルスチルベン型の構造では起こらない。
以上のことから、一般式(4)特に一般式(5)に示した重合性官能基を有する電荷輸送性化合物を用いることで良好な電気特性を維持しつつ、且つ、クラック等の発生を起さずに架橋密度の極めて高い膜を形成することができ、それにより感光体の諸特性を満足し、且つシリカ微粒子等が感光体に刺さることを防止し、白斑点等の画像欠陥を減らすことができる。
以下に本発明において用いられる電荷輸送性構造を有する重合性化合物の具体例を示すが、これらの構造の化合物に限定されるものではない。
Figure 2010210969
Figure 2010210969
Figure 2010210969
Figure 2010210969
Figure 2010210969
Figure 2010210969
Figure 2010210969
Figure 2010210969
Figure 2010210969
Figure 2010210969
Figure 2010210969
Figure 2010210969
また、本発明に用いられる重合性官能基を有する電荷輸送性化合物は、架橋表面層の電荷輸送性能を付与するために重要で、この成分は架橋表面層全量に対し80重量%以下、好ましくは70重量%以下になるように塗工液成分の含有量を調整する。この成分が80重量%を超えると電荷輸送構造を有しない重合性化合物の含有量が低下し、架橋結合密度の低下を招き高い耐摩耗性が発揮されない。使用されるプロセスによって要求される電気特性や耐摩耗性が異なるため一概には言えないが、両特性のバランスを考慮すると70重量%以下の範囲が最も好ましい。
本発明の感光体を構成する架橋表面層は、塗工時の粘度調整、架橋表面層の応力緩和、低表面エネルギー化や摩擦係数低減などの機能付与の目的で機能性モノマー及び重合性オリゴマーを併用することができる。これらの機能性モノマー及び重合性オリゴマーとしては公知のものが利用できる。機能性モノマーとしては、例えば、オクタフルオロペンチルアクリレート、2−パーフルオロオクチルエチルアクリレート、2−パーフルオロオクチルエチルメタクリレート、2−パーフルオロイソノニルエチルアクリレートなどのフッ素原子を置換したもの、特公平5−60503号公報、特公平6−45770号公報記載のシロキサン繰り返し単位:20〜70のアクリロイルポリジメチルシロキサンエチル、メタクリロイルポリジメチルシロキサンエチル、アクリロイルポリジメチルシロキサンプロピル、アクリロイルポリジメチルシロキサンブチル、ジアクリロイルポリジメチルシロキサンジエチルなどのポリシロキサン基を有するビニルモノマー、アクリレート及びメタクリレートが挙げられる。重合性オリゴマーとしては、例えば、エポキシアクリレート系、ウレタンアクリレート系、ポリエステルアクリレート系オリゴマーが挙げられる。
但し、官能基数の低い1官能及び2官能の機能性重合性モノマーや重合性オリゴマーを多量に含有させると架橋表面層の3次元架橋結合密度が実質的に低下し、耐摩耗性の低下を招く。このためこれらの含有量は架橋表面層全量に対して50重量%以下、好ましくは30重量%以下である。
また、本発明の架橋表面層は必要に応じて重合時の反応効率向上を目的として架橋表面層塗布液中に重合開始剤を含有させても良い。重合開始剤としては従来から知られている熱重合開始剤および光重合開始剤が良好に使用できる。
熱重合開始剤としては、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジヒドロパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(パーオキシベンゾイル)ヘキシン−3、ジ−t−ブチルベルオキサイド、t−ブチルヒドロベルオキサイド、クメンヒドロベルオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシ)プロパンなどの過酸化物系開始剤、アゾビスイソブチルニトリル、アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル、アゾビスイソ酪酸メチル、アゾビスイソブチルアミジン塩酸塩、4,4’−アゾビス−4−シアノ吉草酸などのアゾ系開始剤が挙げられる。
光重合開始剤としては、ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタノン−1、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2−メチル−2−モルフォリノ(4−メチルチオフェニル)プロパン−1−オン、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、などのアセトフェノン系またはケタール系光重合開始剤、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、などのベンゾインエーテル系光重合開始剤、ベンゾフェノン、4−ヒドロキシベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、2−ベンゾイルナフタレン、4−ベンゾイルビフェニル、4−ベンゾイルフェニールエーテル、アクリル化ベンゾフェノン、1,4−ベンゾイルベンゼン、などのベンゾフェノン系光重合開始剤、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、などのチオキサントン系光重合開始剤、その他の光重合開始剤としては、エチルアントラキノン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルエトキシホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,4−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキサイド、メチルフェニルグリオキシエステル、9,10−フェナントレン、アクリジン系化合物、トリアジン系化合物、イミダゾール系化合物、が挙げられる。また、光重合促進効果を有するものを単独または上記光重合開始剤と併用して用いることもできる。
例えば、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、安息香酸(2−ジメチルアミノ)エチル、4,4’−ジメチルアミノベンゾフェノン、などが挙げられる。これらの重合開始剤は1種又は2種以上を混合して用いてもよい。重合開始剤の含有量は、重合性を有する総含有物100重量部に対し、0.5〜40重量部、好ましくは1〜20重量部である。
また、本発明においては、硬化型保護層にフィラーを分散することが可能であり、有効である。フィラーを添加することによって、像担持体の更なる耐摩耗性の向上並びに耐傷性の向上が実現でき、像担持体の寿命をさらに顕著に高めることが可能となる。保護層が硬化していることによって、フィラーの脱離が少なく、熱可塑性樹脂にフィラーを分散した場合よりもより一層寿命を延ばすことができる。また、フィラーを含有することによって、像担持体表面に適度な凹凸が形成され、クリーニング不良がさらに抑制できる効果も有する。
また、硬化型保護層にフィラーを添加した像担持体表面に潤滑性物質を塗布することによって、ブレードの挙動が安定化し、潤滑性物質の塗布性も向上され、より一層の高寿命化、高画質化を達成することができ、本発明においては特に有効である。
硬化型保護層に含有されるフィラーは、有機性フィラー及び無機性フィラーがある。有機性フィラー材料としては、ポリテトラフルオロエチレンのようなフッ素樹脂粉末、シリコーン樹脂粉末、a−カーボン粉末等が挙げられ、無機性フィラー材料としては、銅、スズ、アルミニウム、インジウムなどの金属粉末、シリカ、酸化錫、酸化亜鉛、酸化チタン、アルミナ、ジルコニア、酸化インジウム、酸化アンチモン、酸化ビスマス、酸化カルシウム、アンチモンをドープした酸化錫、錫をドープした酸化インジウム等の金属酸化物、フッ化錫、フッ化カルシウム、フッ化アルミニウム等の金属フッ化物、チタン酸カリウム、窒化硼素などの無機材料が挙げられる。これらのフィラーの中で、フィラー硬度や光散乱性の点から無機材料、特に金属酸化物を用いることが耐摩耗性あるいは高画質化に対し有利である。
さらに、金属酸化物の使用は塗膜品質に対しても有利である。塗膜品質は画像品質や耐摩耗性に大きく影響するため、良好な塗膜を得ることは高耐久化及び高画質化に対し有効となる。更に、金属酸化物の中でも、α−アルミナが耐摩耗性や耐傷性、画質安定性の面で有効である。
フィラーの平均一次粒径は、フィラー分散型保護層と同様に、0.1〜0.9μmが好ましいが、0.2〜0.6μmが特に好ましい。また、フィラーの添加量は、保護層の全固形分に対して、0.1〜30重量%が好ましく、より好ましくは5〜20重量%である。硬化型保護層の場合には、紫外線を照射して硬化させる必要があるため、フィラーの平均一次粒径や添加量は、必要以上に高くしない方が好ましい。
更に、本発明の架橋表面層形成用塗工液は必要に応じて各種可塑剤(応力緩和や接着性向上の目的)、レベリング剤、重合性を有しない低分子電荷輸送物質などの添加剤が含有できる。これらの添加剤は公知のものが使用可能であり、可塑剤としてはジブチルフタレート、ジオクチルフタレート等の一般の樹脂に使用されているものが利用可能で、その使用量は塗工液の総固形分に対し20重量%以下、好ましくは10重量%以下に抑えられる。また、レベリング剤としては、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル等のシリコーンオイル類や、側鎖にパーフルオロアルキル基を有するポリマーあるいはオリゴマーが利用でき、その使用量は塗工液の総固形分に対し3重量%以下が適当である。
本発明の架橋表面層の塗工液は重合性化合物が液体である場合、これに他の成分を溶解して塗布することも可能であるが、必要に応じて溶媒により希釈して塗布される。このとき用いられる溶媒としては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどのアルコール系、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン系、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル系、テトラヒドロフラン、ジオキサン、プロピルエーテルなどのエーテル系、ジクロロメタン、ジクロロエタン、トリクロロエタン、クロロベンゼンなどのハロゲン系、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族系、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、セロソルブアセテートなどのセロソルブ系などが挙げられる。これらの溶媒は単独または2種以上を混合して用いてもよい。溶媒による希釈率は組成物の溶解性、塗工法、目的とする膜厚により変わり、任意である。塗布は、浸漬塗工法やスプレーコート、ビードコート、リングコート法などを用いて行うことができる。
本発明においては、架橋表面層の塗工液を塗布後、外部からエネルギーを与え重合させ、架橋表面層を形成するものであるが、このとき用いられる外部エネルギーとしては熱、光、放射線がある。熱のエネルギーを加える方法としては、空気、窒素などの気体、蒸気、あるいは各種熱媒体、赤外線、電磁波を用い塗工表面側あるいは支持体側から加熱することによって行なわれる。加熱温度は80℃以上、170℃以下が好ましく、80℃未満では反応速度が遅く、完全に反応が終了しない。170℃より高温では反応が不均一に進行し架橋表面層中に大きな歪みが発生する。重合反応を均一に進めるために、50℃未満の比較的低温で加熱後、更に100℃以上に加温し反応を完結させる方法も有効である。光エネルギーとしては主に紫外光に発光波長をもつ高圧水銀灯やメタルハライドランプなどのUV照射光源が利用できるが、重合性含有物や光重合開始剤の吸収波長に合わせ可視光光源の選択も可能である。照射光量は50mW/cm以上、好ましくは500mW/cm以上、より好ましくは1000mW/cm以上である。1000mW/cmより強い照射光を用いることで重合反応の進行速度が大幅に速くなり、より均一な架橋表面層を形成することが可能となる。放射線のエネルギーとしては電子線を用いるものが挙げられる。これらのエネルギーの中で、反応速度制御の容易さ、装置の簡便さから熱と光のエネルギーを用いたものが有用である。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、感光体作製例中において使用する「部」は、すべて重量部を表わす。
<感光体作製例1>
φ60mmのアルミニウムシリンダー上に、下記組成の下引き層用塗工液、電荷発生層用塗工液、電荷輸送層用塗工液を順次、塗布、乾燥することにより、3.5μmの下引き層、0.2μmの電荷発生層、22μmの電荷輸送層を形成した。
〔下引き層用塗工液〕
アルキド樹脂 6部
(ベッコゾール1307−60−EL、大日本インキ化学工業製)
メラミン樹脂 4部
(スーパーベッカミン G−821−60、大日本インキ化学工業製)
酸化チタン 40部
(CR−EL、石原産業社製)
メチルエチルケトン 50部
〔電荷発生層用塗工液〕
Y型チタニルフタロシアニン 6部
シリコーン樹脂溶液 70部
(KR5240、15%キシレン−ブタノール溶液:信越化学社製)
2−ブタノン 200部
〔電荷輸送層用塗工液〕
電荷輸送物質(下記構造式A) 20部
ビスフェノールZ型ポリカーボネート 30部
(ユーピロンZ300:三菱ガス化学社製)
1,2−ジクロロエタン 200部
Figure 2010210969
続いて、電荷輸送層上に下記組成の架橋型表面保護層用塗工液をスプレー塗工し、20分自然乾燥した後、メタルハライドランプ:160W/cm、照射距離:120mm、照射強度:500mW/cm、照射時間:60秒の条件で光照射を行ない塗布膜を硬化させた。更に130℃で20分乾燥を加え5.2μmの架橋型表面保護層を設け感光体を作製した。
〔架橋型表面保護層用塗工液〕
電荷輸送性構造を有さない3官能以上のラジカル重合性モノマー 10部
トリメチロールプロパントリアクリレート
(KAYARAD TMPTA、日本化薬製)
分子量:296、官能基数:3官能、分子量/官能基数=99
電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物(下記構造式B) 10部
光重合開始剤 1部
1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン
(イルガキュア184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製)
テトラヒドロフラン 100部
Figure 2010210969
<感光体作製例2>
感光体作製例1において、下記、電荷発生層用塗工液に変更した以外は同様に感光体を作製した。
〔電荷発生層用塗工液〕
メチルエチルケトン20重量部と下記構造式(C)に示すジスアゾ顔料10重量部との混合物をボールミルにて10日間分散したのち、ポリビニルブチラール樹脂(エスレックBL−1;積水化学社製)2重量部、メチルエチルケトン100重量部とシクロヘキサノン300重量部からなる混合溶媒により希釈し、電荷発生層用塗工液を作成した。
Figure 2010210969
<感光体作製例3>
感光体作製例1において、架橋型表面保護層用塗工液を以下に変更した以外は同様に感光体を作製した。
〔架橋型表面保護層用塗工液〕
α−アルミナ:2部
(スミコランダムAA−05、平均一次粒径:0.5μm、住友化学工業社製)
不飽和ポリカルボン酸ポリマー溶液:0.1部
(BYK−P104、不揮発分50%、BYKケミー社製)
電荷輸送性構造を有さない3官能以上のラジカル重合性化合物:10部
トリメチロールプロパントリアクリレート
(KAYARAD TMPTA、日本化薬社製)
分子量:296、官能基数:3官能、分子量/官能基数=99
1官能の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物:10部
(例示化合物No.54)
光重合開始剤:1部
1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン
(イルガキュア184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)
テトラヒドロフラン:100部
<感光体作製例4>
感光体作製例1において、架橋型表面保護層を設けず、電荷輸送層の膜厚を28μmとした以外は同様に感光体を作製した。
[帯電器作製例1]
以下に示す材料を用いて帯電グリッドコート用塗工液を作成した。ゼオライト/導電剤/バインダ樹脂の重量比は6/3/1とし、液の固形分濃度は30wt%となるよう調整した。
ゼオライト ・・・A型ゼオライト(A−4 東ソー製)
導電剤 ・・・アンチモン酸亜鉛(セルナックス CX-Z210IP日産化学工業製)
バインダ樹脂 ・・・オイルフリーアルキド樹脂(ベッコライト46-118 大日本インキ化学工業製)
メラミン樹脂
(スーパーベッカミン G-821-60 大日本インキ化学工業製)
(アルキド樹脂/メラミン樹脂=3/2 重量比)
分散媒 ・・・2−ブタノン
上記塗工液をコロナ帯電器の帯電グリッドにスプレーにより塗工し、コロナ帯電器を作製した。
[帯電器作製例2]
ゼオライトとして、X型ゼオライト(F−9 東ソー製)を用いた以外は帯電器作製例1と同様にコロナ帯電器を作製した。
[帯電器作製例3]
ゼオライトとして、Y型ゼオライト(HSZ−320HOA 東ソー製)を用いた以外は帯電器作製例1と同様にコロナ帯電器を作製した。
[帯電器作製例4]
ゼオライトとして、ベータ型ゼオライト(HSZ−940NHA 東ソー製)を用いた以外は帯電器作製例1と同様にコロナ帯電器を作製した。
[帯電器作製例5]
ゼオライトとして、ZSM−5型ゼオライト(HSZ−840NHA 東ソー製)を用いた以外は帯電器作製例1と同様にコロナ帯電器を作製した。
[帯電器作製例6]
帯電グリッドコート用塗工液を帯電グリッドに塗布せずに、コロナ帯電器を作製した。
[帯電器作製例7]
帯電グリッドコート用塗工液として、以下に示す材料に変更した以外は帯電器作製例1と同様にコロナ帯電器を作製した。
ゼオライト/バインダ樹脂の重量比は9/1とし、液の固形分濃度は30wt%となるよう調整した。
ゼオライト ・・・A型ゼオライト(A−4 東ソー製)
バインダ樹脂 ・・・オイルフリーアルキド樹脂(ベッコライト46-118 大日本インキ化学工業製)
メラミン樹脂
(スーパーベッカミン G-821-60 大日本インキ化学工業製)
(アルキド樹脂/メラミン樹脂=3/2 重量比)
分散媒 ・・・2−ブタノン
[帯電器作製例8]
帯電グリッドコート用塗工液として、ゼオライトの替わりに活性炭に変更した以外は帯電器作製例1と同様にコロナ帯電器を作製した。
活性炭/導電剤/バインダ樹脂の重量比は6/3/1とし、液の固形分濃度は30wt%となるよう調整した。
活性炭 ・・・活性炭(クラレコールSW クラレケミカル製)
導電剤 ・・・アンチモン酸亜鉛(セルナックス CX-Z210IP日産化学工業製)
バインダ樹脂 ・・・オイルフリーアルキド樹脂
(ベッコライト46-118 大日本インキ化学工業製)
メラミン樹脂
(スーパーベッカミン G-821-60 大日本インキ化学工業製)
(アルキド樹脂/メラミン樹脂=3/2 重量比)
分散媒 ・・・2−ブタノン
[帯電器作製例9]
シリコーンゴム製の帯電ローラーの両端部に厚さ50μmの絶縁テープを巻き付けることで、感光体と帯電ローラー間に微小ギャップを設けることが可能な、非接触帯電ローラーを作製した。
潤滑性付与剤塗布手段を有する中間転写方式4連タンデム型カラー画像形成装置(imagio MP C7500:リコー製)を用い、コロナ帯電装置と帯電ローラーのいずれも使用可能なように改造を加えた4色の画像形成ユニットに、前記作製例の電子写真感光体、及び帯電器を表13の組み合わせで装着した後、連続600,000枚連続コピーによる画像評価を実施した。画像評価は各色の地肌部のトナーかぶり、及び画像濃度を評価した。更に、機械の電源を切り15時間放置し、その後、再度機械の電源を入れ、中間調(ハーフトーン)画像を出力し、コロナ帯電器直下における濃度ムラ発生の有無、及び局所的な異常放電時に発生する雨だれ状のムラの有無を確認した。
結果は3段階で評価を実施した(◎:非常に良好、○:良好であり許容レベル、×:明らかな異常画像が確認され、許容できないレベル)。その結果を表14に示す。
Figure 2010210969
Figure 2010210969
上記結果から、少なくとも1色目に帯電グリッドの表面に少なくともゼオライトと導電剤と結着樹脂とを含む組成物を有するコロナ帯電器を用い、更に2色目以降の単色画像の少なくとも1色の画像形成ユニットの帯電手段として帯電ローラ−を用いることによって、顕著な画像の低下が見られず、良好な結果が得られた。
(実施例10)
潤滑性付与剤塗布手段を有する中間転写方式4連タンデム型カラー画像形成装置(imagio MP C7500:リコー製)を用い、コロナ帯電装置と帯電ローラーのいずれも使用可能なように改造を加えた4色の画像形成ユニットに、実施例8と同様の電子写真感光体、及び帯電器の組み合わせで装着した後、連続2,000,000枚連続コピーによる画像評価を実施した。画像評価は各色の地肌部のトナーかぶり、及び画像濃度を評価した。更に、機械の電源を切り15時間放置し、その後、再度機械の電源を入れ、中間調(ハーフトーン)画像を出力し、コロナ帯電器直下における濃度ムラ発生の有無、及び局所的な異常放電時に発生する雨だれ状のムラの有無を確認した。
(実施例11)
続いて、中間転写方式4連タンデム型カラー画像形成装置(imagio MP C7500:リコー製)を改造し、潤滑性付与剤塗布手段を外し、またコロナ帯電装置と帯電ローラーのいずれも使用可能なように改造を加えた4色の画像形成ユニットに、実施例1と同様の電子写真感光体、及び帯電器の組み合わせで装着した後、連続600,000枚連続コピーによる画像評価を実施した。画像評価は各色の地肌部のトナーかぶり、及び画像濃度を評価した。更に、機械の電源を切り15時間放置し、その後、再度機械の電源を入れ、中間調(ハーフトーン)画像を出力し、コロナ帯電器直下における濃度ムラ発生の有無、及び局所的な異常放電時に発生する雨だれ状のムラの有無を確認した。実施例10、及び11の結果を表15に示す。結果は3段階で評価を実施した(◎:非常に良好、○:良好であり許容レベル、×:明らかな異常画像が確認され、許容できないレベル)。
Figure 2010210969
上記結果から、潤滑性付与剤塗布手段を有する画像形成装置に、少なくとも1色目に帯電グリッドの表面に少なくともゼオライトと導電剤と結着樹脂とを含む組成物を有するコロナ帯電器を用い、更に2色目以降の単色画像の少なくとも1色の画像形成ユニットの帯電手段として帯電ローラ−を用いた画像形成ユニットを備えることで、感光体の劣化だけでなく帯電器の劣化も防げ、より耐久性に優れた画像形成装置を得られることが確認できる。
1 帯電手段(コロナ帯電器)
2 露光手段
3 現像手段
4 記録部材
5 1次転写手段
6 クリーニング手段
7 感光体
8 中間転写体
9 給紙手段
10 2次転写手段
11 定着手段
12 中間転写体クリーニング手段
13 帯電手段(非接触帯電ローラー)
7a 感光体表面
2a コロナワイヤ
2b シールドケース
2c 開口面
2d グリッド電極
Z ゼオライト含有層
31 導電性支持体
33 中間層
35 電荷発生層
37 電荷輸送層
39 架橋表面保護層
特開2002−333753号公報 特開2003−43777号公報 特開2008−134304号公報 特開2001−51467号公報

Claims (7)

  1. 像担持体と、像担持体を帯電する帯電手段と、静電潜像を像担持体に形成する露光手段と、静電潜像を現像してトナー像を形成する現像手段とを含む画像形成ユニットを有し、各色毎の画像形成ユニットで作成した単色画像を順次重ね合わせて画像を形成するタンデム型の画像形成装置であって、
    順次重ね合わせる際の1色目の単色画像の画像形成ユニットの帯電手段はコロナ帯電装置であり、2色目以降の単色画像の画像形成ユニットの帯電手段は、少なくとも1色が非接触ローラー帯電装置からなり、かつ1色目の単色画像の画像形成ユニットのコロナ帯電装置が、開口部を有するシールドケースと、当該シールドケース内に配設されたコロナ放電電極と、当該コロナ放電電極と前記開口部との間に配設される帯電グリッドを有し、前記帯電グリッドの表面に、少なくともゼオライトと導電剤と結着樹脂とを含む組成物を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記画像形成装置は、静電潜像担持体表面に潤滑性付与剤を塗布する潤滑性付与剤塗布手段を有することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記ゼオライトが、A型、X型、及びY型の少なくとも1種の結晶型を有することを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  4. 前記像担持体が、導電性支持体上に少なくとも電荷発生層、電荷輸送層を有し、電荷発生層にチタニルフタロシアニン化合物を含有することを特徴とする請求項1乃至3いずれか1に記載の画像形成装置。
  5. 前記像担持体が、導電性支持体上に少なくとも電荷発生層、電荷輸送層及び架橋表面保護層を有すことを特徴とする請求項1乃至4いずれか1に記載の画像形成装置。
  6. 前記架橋表面保護層は、少なくとも電荷輸送性構造を有しない3官能以上のラジカル重合性化合物と、電荷輸送性構造を有する1官能のラジカル重合性化合物との反応物からなることを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 前記架橋表面保護層は、少なくともフィラーを含有し、電荷輸送性構造を有しない3官能以上のラジカル重合性化合物と、電荷輸送性構造を有する1官能のラジカル重合性化合物との反応物からなることを特徴とする請求項5又は6に記載の画像形成装置。
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