JP2010209898A - 空気調和機の室外機 - Google Patents

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Abstract

【課題】圧縮機の振動を効果的に減衰させることができる空気調和機の室外機を提供することを目的とする。
【解決手段】筐体と、筐体内に設けられ、駆動モータによって駆動される冷媒を圧縮する圧縮機構を備えた圧縮機2と、圧縮機2の上部に接続され、この圧縮機2から吐出された冷媒が流れる吐出配管9と、を備えた空気調和機の室外機において、この圧縮機2は、圧縮機2の高さ方向における中央位置から上方に固定される圧縮機側固定端部7と、筐体底部5に固定される底部側固定端部8とを有する支持体によって支持されること特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、空気調和機の室外機に関し、特に、空気調和機の室外機の筐体内に設けられた圧縮機の取付構造に関するものである。
一般に、空気調和機の室外機は、筐体内に、室外熱交換器、圧縮機、ファンモータ、室外ファン等を備えている。圧縮機には、冷媒を圧縮する圧縮機構を駆動する駆動モータが内蔵されており、この駆動モータが振動源となっている。また、圧縮機の上部には、圧縮された冷媒を吐出する吐出配管が接続されているため、圧縮機が振動すると、吐出配管に振動が伝達され、吐出配管に応力が発生してしまい、また、配管を変位させてしまう。
このような問題に対して、特許文献1には、圧縮機と筐体とを減衰ゴムを介して取付具によって固定する取付構造が開示されている。特許文献2には、中間基板に圧縮機を挿入し取付具によって固定して、中間基板と筐体とをその筐体を支持する回転脚と支持具に取付けて、その回転脚を天井や床に設置する取付構造が開示されている。特許文献3には、支持部材の形状が弾性を有することによって圧縮機の振動の伝播を減衰し、筐体全体の振動を抑制する発明が開示されている。
実開昭61−104158号公報 特開平6−82064号公報 実開昭61−178161号公報
しかし、特許文献2に記載の発明では、筐体と圧縮機を固定する支持部材である中間基板を、取付具を用いて圧縮機に固定し、中間基板の左右端を筐体側面に筐体と共に筐体を支持する回転脚と支持具に取付けてその回転脚を天井や床に設置する構造であるため、圧縮機の振動が筐体全体に伝播してしまうという問題があった。また、特許文献3に記載の発明では、筐体と圧縮機を固定する支持部材の形状をS字形とし、上面の中央部に圧縮機を挿入し固定する構造となっており、支持部材の構造が複雑となるという問題があった。
本発明は、上記課題に鑑み、圧縮機の振動を効果的に減衰させることができる空気調和機の室外機を提供することを目的とする。
そこで、上記課題を解決するために、本発明の空気調和機の室外機は、以下の手段を採用する。
すなわち、本発明の空気調和機の室外機は、筐体と、該筐体内に設けられ、駆動モータによって駆動される冷媒を圧縮する圧縮機構を備えた圧縮機と、該圧縮機の上部に接続され、該圧縮機から吐出された冷媒が流れる吐出配管と、を備えた空気調和機の室外機において、前記圧縮機は、該圧縮機の高さ方向における略中央位置から上方に固定される圧縮機側固定端部と、前記筐体の底部に固定される底部側固定端部とを有する支持体によって支持されること特徴とする。
本発明によれば、駆動モータにより冷媒を圧縮する時に生じる圧縮機の振動は、支持体の圧縮機側固定端部から底部側固定端部を介して、筐体の底部へと導かれる。従って、圧縮機の振動が筐体の側板に伝達されて筐体の振動を引き起こすことを防止できる。
通常、室外機は地面や床上に設置されるので、筐体の底部へと導かれた振動は地面や床に吸収される。
また、支持体は、圧縮機側固定端部と底部側固定端部によって構成されるので、構造が単純であり、組み立て工数が少なくなる。従って、省力化、簡素化を図ることができる。
また、支持体は、圧縮機の高さ方向における中央位置から上方の圧縮機側固定端部において圧縮機と固定されるので、圧縮機の上部における振動を効果的に減衰する。従って、圧縮機の上部に接続された吐出配管に生じる変位変動や応力を抑えることができる。
さらに、本発明の空気調和機の室外機によれば、前記支持体は、前記圧縮機側固定端部と前記底部側固定端部とを有する支持脚を3つ備え、これら3つの支持脚は、前記圧縮機を平面視した場合に、該圧縮機の周りに略均等に配置されていることを特徴とする。
支持体は、3つの支持脚によって構成されるので、設置に多くの場所を必要としない。従って、室外機内の空間を有効に利用できる。
また、3つの支持脚は、圧縮機を平面視した場合に、圧縮機の周りに均等に配置される。従って、圧縮機を安定して支持することができる。
さらに、本発明の空気調和機の室外機によれば、前記圧縮機側固定端部と前記圧縮機との間には、減衰部材が設けられていることを特徴とする。
圧縮機は、振動源である圧縮機の近傍で減衰部材を介して圧縮機側固定端部と固定されるので、圧縮機全体の振動を減衰する。従って、圧縮機の上部に接続された吐出配管に生じる変位変動や応力を抑制することができる。
本発明によると、支持体は、圧縮機の振動を圧縮機側固定端部から底部側固定端部を介して筐体の底部へと導く。従って、筐体の振動を引き起こすことを防止することができる。
本発明の空気調和機の室外機の一実施形態を示した室外機の斜視図である。 図1に示した室外機内に設けられた圧縮機の取付構造を示した斜視図である。 図2に示した圧縮機の取付構造を示した分解斜視図である。
以下に、本発明にかかる実施形態について、図面を参照して説明する。
図1には、本発明の一実施形態にかかる空気調和機の室外機の斜視図が示されている。
室外機1は、室内機(図示せず)に対して冷媒配管を介して接続されており、横長の直方体形状の筐体1を備えている。この筐体1内には、駆動モータにより冷媒を圧縮する圧縮機2、室外熱交換器3、ファンモータ(図示せず)、室外ファン4等が設けられている。
筐体1内には、支持体を介して圧縮機2が筐体1の底部に固定され、室外熱交換器3が筐体1の背面部に設置されている。ファンモータは筐体1の背面部に螺子で固定され、そのファンモータの駆動軸を延長した端部には室外ファン4が固定されている。
圧縮機2内には、上部に設けられ、冷媒を圧縮するための圧縮機構と、この圧縮機構を駆動するファンモータとが設けられている。圧縮機構としては、例えばスクロール型圧縮機構が用いられる。ファンモータは、圧縮機構の下方に設けられる。ファンモータとしては、電動モータが好適に用いられる。このファンモータが、圧縮機2の主たる振動源となる。
図2には、室外機内に設けられた圧縮機の取付構造の斜視図が示されている。
圧縮機2の上部には、圧縮機2から吐出された冷媒を流すための吐出配管9が接続されている。また、圧縮機2は、圧縮機2の側周面に対して溶接によって固定された圧縮機側固定具10を有している。
支持体は、圧縮機2の高さ方向における中央位置から上方に設けた圧縮機側固定端部7と底部側固定端部8とを有する支持脚6によって構成される。圧縮機側固定端部7は、圧縮機側固定具10に対して取付ボルト11及び取付ナット12によって固定される。底部側固定端部8は、筐体底部5に対して取付ボルト11及び取付ナット12によって固定される。
圧縮機側固定端部7と圧縮機側固定具10は、圧縮機2の高さ方向における中央位置から上方で接続されるので、圧縮機側固定端部7から吐出配管9までの距離が短く設定されている。
また、圧縮機側固定端部7と圧縮機側固定具10は、圧縮機2によって発生する振動を防止する減衰部材13を介して取付ボルト11と取付ナット12によって固定される。
3つの支持脚6は、圧縮機側固定具10から筐体底部5に向かって垂直下または下広がりになるように角度をつけて接続される。なお、この支持脚6を接続する接続角度は、圧縮機2の高さ方向の軸から下広がりに0°以上45°以下を許容範囲とし、30°を標準とする。本実施形態では、支持脚6が圧縮機側固体具10から筐体底部5に向けて下広がりに角度を持って接続されているので、支持体の剛性が増加し、圧縮機2を一層安定して支持することができる。
図3には、圧縮機の取付構造の分解斜視図が示されている。
3つの支持脚6には、長方形の鋼材が用いられる。支持脚6の両端は、圧縮機2から筐体底部5に向かって接続する支持脚6の接続角度に応じて直角または適切な角度に折り返した折り返し部である圧縮機側固定端部7と底部側固定端部8を有している。それら圧縮機側固定端部7と底部側固定端部8には、各々取付孔14が設けられている。
圧縮機側固定具10は、その切断面がL字型をした2つのフランジ部(10a,10b)を有したL鋼材が用いられており、圧縮機2の側周面に沿うリング形状をしている。また、圧縮機側固定具10の圧縮機2の側周面と接するフランジ部10aは、圧縮機2と溶接によって固定される。さらに、圧縮機側固定具10の他方のフランジ部10bには、圧縮機2を平面視した場合に、圧縮機2の周りに均等になるように配された3つの取付孔14が設けられる。
以上の通り、本実施形態の空気調和機の室外機によれば、以下の効果を奏する。
冷媒を圧縮する時に生じる圧縮機2の振動は、圧縮機2に溶接によって固定された圧縮機側固定具10から圧縮機側固定端部7、底部側固定端部8を介して、筐体の底部5へと導かれるので、圧縮機2の振動が筐体の側板に伝達されて筐体の振動を引き起こすことを防止できる。
また、圧縮機2は、圧縮機2の高さ方向における中央位置から上方の側周面に圧縮機側固定具10が溶接によって固定され、減衰部材13を介して圧縮機側固定具10と支持体が固定されるので、圧縮機2の上部における振動を効果的に減衰する。従って、圧縮機2の上部に接続された吐出配管9に生じる変位変動や応力を抑制することができる。
また、支持体は、圧縮機側固定端部7と底部側固定端部8と支持脚6とから構成される単純な構造であり、組み立て工数が少なくなるため、省力化、簡素化を図ることができる。さらに、支持脚6は、圧縮機2の周りに均等に配置されるので、圧縮機2を安定して支持することができる。
なお、本実施形態では、支持体として3つの支持脚6を用いて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、支持脚6を4つ以上としても良い。また、本実施形態では、圧縮機側固定具10として切断面がL字型のL鋼材を用いて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、圧縮機2の側周面を加工して圧縮機側固定端部7を固定しても良い。
1 室外機
2 圧縮機
5 筐体底部
7 圧縮機側固定端部
8 底部側固定端部
9 吐出配管

Claims (3)

  1. 筐体と、
    該筐体内に設けられ、駆動モータによって駆動される冷媒を圧縮する圧縮機構を備えた圧縮機と、
    該圧縮機の上部に接続され、該圧縮機から吐出された冷媒が流れる吐出配管と、
    を備えた空気調和機の室外機において、
    前記圧縮機は、該圧縮機の高さ方向における略中央位置から上方に固定される圧縮機側固定端部と、前記筐体の底部に固定される底部側固定端部とを有する支持体によって支持されること特徴とする空気調和機の室外機。
  2. 前記支持体は、前記圧縮機側固定端部と前記底部側固定端部とを有する支持脚を3つ備え、
    これら3つの支持脚は、前記圧縮機を平面視した場合に、該圧縮機の周りに略均等に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の空気調和機の室外機。
  3. 前記圧縮機側固定端部と前記圧縮機との間には、減衰部材が設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の空気調和機の室外機。
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