JP2010208688A - 内容物噴射操作機構およびこの内容物噴射操作機構を備えたエアゾール式製品 - Google Patents
内容物噴射操作機構およびこの内容物噴射操作機構を備えたエアゾール式製品 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】操作ボタン4と、当該ボタンを保護するカバー体5とを、上下方向への移動および周方向への回動がそれぞれ可能な形で支持する弾性部材のゲートバネ6を介して一体成形とした。容器本体1側のマウンティングキャップ2とステム3への取り付けの前に、操作ボタン4とカバー体5とを組み合わせる作業が不要である。また、組み付けるまでは、操作ボタン4とカバー体5との位置関係を弾性部材のゲートバネ6が一定に保つので、ステム3へ操作ボタン4を安定して嵌合させるために操作ボタン4とカバー体5とを一時的に固定する必要もない。
【選択図】図1
Description
・「静止モード」の語を、エアゾール容器のバルブが閉じて容器内部と外部空間とが連通していない初期状態を示す意で用い、
・「作動モード」の語を、操作ボタンに対する噴射操作といわば1対1の対応関係にたつ内容物などの噴射状態(エアゾール容器のバルブが開いて容器内部側と外部空間とが連通した状態)を示す意で用い、
・「連続作動モード」の語を、操作ボタンが作動モード対応位置に強制的に保持されたままとなって、ガス,内容物などが継続して噴射される連続噴射状態を示す意で用い、
・「作動不能モード」の語を、操作ボタンが静止モード位置にロックされたままで押し下げられない状態、すなわちエアゾール容器をその作動モードや連続作動モードに設定することができない状態を示す意で用い、
・「作動モード対応位置」の語を、利用者などが操作ボタンを操作した作動モードのときと略同じ位置(=作動モードにおける操作ボタンの停止位置のように利用者の操作の程度の違いに基づくばらつきが観念されにくい位置)を示す意で用い、
・「カバー体」の語を、エアゾール容器本体側(マウンティングキャップなど)に、作動モード,連続作動モードのときも含めて常時取り付けられるタイプの操作ボタン保護部材を示す意で用いる。
〔1〕エアゾール式製品を作動モードに設定する際に用いられる上面操作部(例えば後述の天面部分4c)を備えた操作ボタン(例えば後述の操作ボタン4)と、
内容物噴射用空間域としての前切欠状部(例えば後述の前テラス状部分5b),作動モード設定操作用空間域としての後切欠状部(例えば後述の後テラス状部分5d)および操作ボタン保護用の側面部分(例えば後述の起立部5e)を有して、常に容器本体側に取り付けられたまま使用されるカバー体(例えば後述のカバー体5)と、
前記操作ボタンを、前記カバー体に、上下方向への移動および周方向への回動がそれぞれ可能な形で支持する弾性部材(例えば後述のゲートバネ6)と、からなり、
前記操作ボタン,前記カバー体および前記弾性部材が一体成形されている、
ことを特徴とする内容物噴射操作機構
〔2〕上記〔1〕において、
前記操作ボタンは、
前記上面操作部に加えて、作動不能モードおよび連続作動モードを選択的に設定するための回動操作部(例えば後述のリブ状片部4d)を、前記後切欠状部に対応した側面部分に備えている、
ことを特徴とする内容物噴射操作機構
〔3〕上記〔2〕において、
前記操作ボタンは、
作動不能モード設定用の第1の被設定部(例えば後述の前被係止部4eの凸状部分4f,後被係止部4gの凸状部分4h)と、
連続作動モード設定用の第2の被設定部(例えば後述の前被係止部4eの上面部分,後被係止部4gの上面部分)と、
を備え、
前記カバー体は、
前記第1の被設定部と協働して、
静止モード位置の前記操作ボタンが前記回動操作部の操作により第1の方向に回動した状態での、当該操作ボタンの下方向への移動を阻止する、作動不能モード設定部(例えば後述の上面前係止部5f,係止作用部分5h)と、
前記第2の被設定部と協働して、
静止モード位置の前記操作ボタンがその下方向への押圧操作に続く前記回動操作部の操作により作動モード対応位置から前記第1の方向とは逆の第2の方向へ回動した状態での、当該操作ボタンの上方向への復帰動作を阻止する、連続作動モード設定部(例えば後述の下面前係止部5j,下面後係止部5k)と、
を備えたものである、
ことを特徴とする内容物噴射操作機構。
(11)操作ボタンおよびカバー体の各パーツをマウンティングキャップやステムに組み込むまでの当該パーツの管理対象も一つの部材ですみ、部品管理の簡単化を図ることができ、
(12)操作ボタンとカバー体との周方向の位置決め、すなわちマウンティングキャップに取り付けられたカバー体の前切欠状部に操作ボタンの内容物噴射用孔部および前被係止部を正しく合致させるための周方向の位置きめが不要となり、内容物噴射操作機構の組立作業の効率化を図ることができる。
1は後述の内容物および噴射用ガスを収納したエアゾール式製品の容器本体,
2は容器本体1の開口端部側に取り付けられたマウンティングキャップ,
2aは当該マウンティングキャップの外端部下方に形成されて後述のカバー体5が強く係合する環状のアンダーカット部分,
3は周知のバルブ機構(図示省略)の構成要素であってコイルスプリング(図示省略)などの弾性力により上方向に付勢されるステム,
4はステム3に取り付けられて作動モード設定用の押圧操作により当該弾性力に抗する形で下動するタイプの操作ボタン,
4aは内容物通過用の上下方向空間域,
4bは内容物噴射用の孔部,
4cは当該押圧操作の対象となる天面部分,
4dは操作ボタン外周面部の孔部4bとは反対の後側に形成された回動操作用(ガス抜きモード設定操作および作動不能モード設定操作)で縦長のリブ状片部,
4eは孔部4bの下側部分(操作ボタン外周面の下端側で後述の後被係止部4gとは反対側の部分)に形成された保持作動用の前被係止部,
4fは当該前被係止部の周方向中央に形成された凸状部分,
4gは当該リブ状片部の真下部分に形成された保持(ロック)作動用の後被係止部,
4hは当該後被係止部の周方向中央に形成された凸状部分,
5はマウンティングキャップ2のアンダーカット部分2aに強く係合して操作ボタンの側面部分を保護するための筒状のカバー体,
5aは操作ボタン4の孔部4bと対向する前部分に形成されて、内容物の噴射空間域などとして作用する前切欠部、
5bは当該前切欠部のいわば底面部分に相当する曲平板状の前テラス状部分,
5cは操作ボタン4のリブ状片部4dと対向する後部分に形成されて、回動操作用のリブ状片部4dの回動空間域などとして作用する後切欠部,
5dは当該後切欠部のいわば底面部分に相当する曲平板状の後テラス状部分,
5eは前切欠部5aと後切欠部5cとの間に形成されて操作ボタン4の側面部分などを保護するための一対の起立部,
5fは静止モードの操作ボタン4を、押下げることなく、後述のA方向に回動させたとき(作動不能モード:図2参照)にその前被係止部4eの下面側と対向する態様で、前テラス状部分5bの内端側に形成された上面前係止部,
5gは当該作動不能モード(図2参照)において操作ボタン4の後被係止部4gの下面側をその回動方向に対してロックするため、後テラス状部分5dの内端側に形成された上面後係止部,
5hは当該上面後係止部の周方向中部分にその両側よりも低く形成された係止作用部分,
5jは静止モードの操作ボタン4を押下げてから後述のB方向に回動させたとき(ガス抜きモード:図3参照)にその前被係止部4eの上面側を受けるため、前テラス状部分5bの内端側に形成された下面前係止部,
5kは当該ガス抜きモードにおいて操作ボタン4の後被係止部4gの上面側を受けるため、後テラス状部分5dの内端側に形成された下面後係止部,
5mは静止モードと作動モードとの間の移行に際して、操作ボタン4の前被係止部4eおよび後係止部4gが縦方向に通過する前後一対の上下動用切欠部,
6は操作ボタン4の外周面下端側部分とカバー体5の内周面(の前テラス状部分5b,後テラス状部分5dと略同じ高さの部分)との間に形成されて、それぞれが回動方向および上下方向に伸縮する一対の三角波状のゲートバネ,
Aは作動不能モードを設定する場合の操作ボタン回動方向
Bはガス抜きモード(連続作動モード)を設定する場合の操作ボタン回動方向
をそれぞれ示している。
(21)操作ボタン4およびカバー体5の各パーツをマウンティングキャップ2やステム3に組み込むまでの当該パーツの管理対象も一つの部材ですみ、部品管理の簡単化を図ることができ、
(22)操作ボタン4とカバー体5との周方向の位置決め作業、すなわちマウンティングキャップ2に取り付けられたカバー体5の前切欠部5aおよび上下動用切欠部5mに、操作ボタンの内容物噴射用孔部4bおよび前被係止部4eをそれぞれ合致させるための静止モード対応の周方向位置きめ作業、が不要となる。
(31)一対のゲートバネ6はともに平衡状態であり、
(32)操作ボタン4の前被係止部4eがカバー体5の前側の上下動用切欠部5mの真上に位置し、
(33)操作ボタン4の後被係止部4gがカバー体5の後側の上下動用切欠部5mの真上に位置している。
(41)図2(b)に示すように、操作ボタン4の前被係止部4eがそれまでの上下動用切欠部5mの真上部分からカバー体5の上面前係止部5fとの対向域に移動して、当該前被係止部の凸状部分4fが当該上面前係止部に当接し、
(42)かつ図2(c)に示すように、操作ボタン4の後被係止部4gがそれまでの上下動用切欠部5mの真上部分からカバー体5の上面後係止部5gとの対向域に移動して、当該後被係止部の凸状部分4hが当該上面前係止部の係止作用部分5hに係止される。
(51)図3(b)に示すように、操作ボタン4の前被係止部4eがカバー体5の下面前係止部5jとの対向域に移動して、当該前被係止部4eの上面部分(凸状部分4fとは反対側の部分)が当該下面前係止部5jの周方向端部の下方への突状部分に係止され、
(52)かつ図3(c)に示すように、操作ボタン4の後被係止部4gがカバー体5の下面後係止部5kとの対向域に移動して、当該後被係止部4gの上面部分(凸状部分4hとは反対側の部分)が当該下面後係止部5kに係止される。
(61)ゲートバネ6の材質に、操作ボタン4,カバー体5の材質より変形しやすいエラストマーやその他のプラスチックなどを用いて、当該ゲートバネを操作ボタン4,カバー体5と二色成形で一体化(一体成形)する、
(62)操作ボタン4の天面部分4cに回動操作部を設ける、
(63)図2(b)の作動不能モード位置の前被係止部4eに対するロック作用部を、カバー体5の係止作用部分5hに代えて、またはこれとともに形成する、
(64)図3(b),(c)のガス抜きモード位置の前被係止部4e,後被係止部4gに対するロック作用部や、これら被係止部の周方向中央に別途形成した凸状部分などに対するロック作用部を、カバー体5の下面前係止部5jや下面後係止部5kなどに段部や凹部として形成する、
ようにしてもよい。
2:マウンティングキャップ
2a:アンダーカット部分
3:ステム
4:操作ボタン
4a:上下方向空間域
4b:内容物噴射用の孔部
4c:天面部分
4d:縦長のリブ状片部
4e:保持作動用の前被係止部
4f:凸状部分
4g:保持(ロック)作動用の後被係止部
4h:凸状部分
5:カバー体
5a:前切欠部
5b:前テラス状部分
5c:後切欠部
5d:後テラス状部分
5e:一対の起立部
5f:上面前係止部
5g:上面後係止部
5h:係止作用部分
5j:下面前係止部
5k:下面後係止部
5m:上下動用切欠部
6:三角波状のゲートバネ
A:作動不能モードを設定する場合の操作ボタン回動方向
B:ガス抜きモード(連続作動モード)を設定する場合の操作ボタン回動方向
Claims (4)
- エアゾール式製品を作動モードに設定する際に用いられる上面操作部を備えた操作ボタンと、
内容物噴射用空間域としての前切欠状部,作動モード設定操作用空間域としての後切欠状部および操作ボタン保護用の側面部分を有して、常に容器本体側に取り付けられたまま使用されるカバー体と、
前記操作ボタンを、前記カバー体に、上下方向への移動および周方向への回動がそれぞれ可能な形で支持する弾性部材と、からなり、
前記操作ボタン,前記カバー体および前記弾性部材が一体成形されている、
ことを特徴とする内容物噴射操作機構。 - 前記操作ボタンは、
前記上面操作部に加えて、作動不能モードおよび連続作動モードを選択的に設定するための回動操作部を、前記後切欠状部に対応した側面部分に備えている、
ことを特徴とする請求項1記載の内容物噴射操作機構。 - 前記操作ボタンは、
作動不能モード設定用の第1の被設定部と、
連続作動モード設定用の第2の被設定部と、
を備え、
前記カバー体は、
前記第1の被設定部と協働して、
静止モード位置の前記操作ボタンが前記回動操作部の操作により第1の方向に回動した状態での、当該操作ボタンの下方向への移動を阻止する、作動不能モード設定部と、
前記第2の被設定部と協働して、
静止モード位置の前記操作ボタンがその下方向への押圧操作に続く前記回動操作部の操作により作動モード対応位置から前記第1の方向とは逆の第2の方向へ回動した状態での、当該操作ボタンの上方向への復帰動作を阻止する、連続作動モード設定部と、
を備えたものである、
ことを特徴とする請求項2記載の内容物噴射操作機構。 - 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の内容物噴射操作機構を備え、かつ、噴射用ガスおよび内容物を収納した、
ことを特徴とするエアゾール式製品。
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