JP2010206252A - プロトコル変換システム及び指令機器及びプロトコル変換機器及びプロトコル変換方法 - Google Patents

プロトコル変換システム及び指令機器及びプロトコル変換機器及びプロトコル変換方法 Download PDF

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Abstract

【課題】オンザフライ通信プロトコルのパケットを通信する指令機器Mとプロトコル変換機器Tとを備え、プロトコル変換機器Tが、時分割ネットワークに接続された制御機器と時分割通信プロトコルにより通信するプロトコル変換システムにおいて、通信周期を短縮する。
【解決手段】指令機器Tは、オンザフライネットワークの通信周期Toの2倍のオンザフライ通信周期OT(OT=2×To)で、オンザフライ通信プロトコル用パケットを生成してプロトコル変換機器Tへ送信するとともに、上記プロトコル変換機器Tは、上記オンザフライ通信周期OT(OT=2×To)と、上記オンザフライネットワークの通信周期Toと時分割ネットワークの通信周期Ttとを加算した通信周期To+Ttとのうち、大きいほうの時分割通信周期MT(MT=Max(2×To,To+Tt))で、制御機器Stjと通信をする。
【選択図】図1

Description

この発明は、異なるプロトコルで通信する2つのネットワーク間でデータ通信を行うプロトコル変換システム及びその方法に関するものである。
FA(Factory Automation)ネットワークは、1台の指令機器(以下、マスタ)で複数の制御機器(以下、スレーブ)を連動制御するためのネットワークであり、マスタから各スレーブに周期的に指令を送信する。この周期(通信周期、または、サイクルタイム)が短いほど、スレーブには短い周期で指令が通知されるため、スレーブをきめ細かく制御できる。
このようなFAネットワークの分野において、近年、EtherCAT(登録商標)などのより短い通信周期を実現できるオンザフライ通信プロトコルが登場している。ユーザはすでにあるオンザフライ通信プロトコルのネットワークにて、過去の既存の時分割通信プロトコル対応スレーブを利用したいと考えている。しかし、これまでに開発された既存の時分割通信プロトコル対応スレーブは時分割通信プロトコルにしか対応していないため、そのままではオンザフライ通信プロトコルに対応することができない。
この課題の解決方法として、オンザフライ通信プロトコル対応のスレーブを開発する方法と、オンザフライ通信プロトコルと時分割通信プロトコルを変換するプロトコル変換機器を開発する方法が考えられる。特に複数種類のスレーブをオンザフライ通信プロトコルに対応させる場合、オンザフライ通信プロトコル対応のスレーブを開発する方法では、開発するスレーブの種類ごとに開発が必要となり、膨大なコストが必要となり現実的ではない。一方、時分割通信プロトコルとオンザフライ通信プロトコルを変換するプロトコル変換機器を開発する方法では、プロトコル変換機器がネットワークの通信内容を変更するため、プロトコル変換機器1台の開発によりネットワーク上の時分割通信プロトコル対応の全スレーブを一括してオンザフライ通信プロトコルに対応させることができ、開発コストの圧縮が可能となる。したがって、以下ではオンザフライ通信プロトコルと時分割通信プロトコルを扱うプロトコル変換機器について考える。
まず、オンザフライ通信プロトコルについて説明する。
図14はオンザフライ通信プロトコルと時分割通信プロトコルのトポロジを示したものであり、オンザフライ通信プロトコルのネットワークトポロジはマスタを末端とするライントポロジとなる。また、図15はオンザフライ通信プロトコルの通信方式を示す。オンザフライ通信プロトコルの通信は、マスタもしくは末端のスレーブから送信された複数台のスレーブ宛のデータを含んだ単一の複数宛先パケットを各スレーブが中継することで実施する。通信は、マスタからの指示、末端のスレーブからの応答の順に実行され、これを繰り返す。この通信周期をToとする。
次に、時分割通信プロトコルについて説明する。
時分割通信プロトコルのネットワークトポロジは、オンザフライ通信プロトコルと同様に図14のようになる。また、図16は、時分割通信プロトコルの通信方式を示す。時分割通信プロトコルの通信は、1台のスレーブ宛のデータを含んだ単一宛先パケットを用いて、順番に全スレーブに対する通信を実施する。この通信周期をTtとする。通信は第1サイクルのみマスタからの指示を実施し、第2サイクル目以降、マスタからの指示と各スレーブからの前のサイクルの指示に対する応答を並行して実施する。
ここで、プロトコル変換機器を用いてオンザフライ通信プロトコルのネットワークに時分割通信プロトコル対応スレーブを参入したときのネットワークについて説明する。
図17はプロトコル変換機器を用いたネットワークトポロジを示す。ネットワークは、オンザフライ通信プロトコルの末端のスレーブにさらにプロトコル変換機器、時分割通信プロトコル対応スレーブの順に接続したものとなる。以下、従来方式による通信方式を説明する。
まず、プロトコル変換機器を用いた一般的な通信方式を説明する。
図18はプロトコル変換機器を用いた一般的な通信方式を示す。プロトコル変換機器を用いる場合、オンザフライ通信プロトコルの通信と時分割通信プロトコルの通信を交互に繰り返す。このとき、両通信周期は2×To+Ttとなり、通信周期は長くなる。
次に、プロトコル変換機器を用いた従来の通信方式を説明する。
図19は従来の通信方式を示す。従来の通信方式では、オンザフライ通信プロトコルの通信周期Toと時分割通信プロトコルの通信周期Ttをそれぞれ定数倍化し、通信周期を共通化する(例えば、特許文献1では、異なるクロックをそれぞれ定数倍しクロックを同期することで、システムの動作タイミングを同期する)。
さらに、通信周期が不足する場合、共通化した通信周期をさらに逓倍化(n倍)する。(特許文献2では、周期通信を実施するネットワークの通信周期と新たに参入するマスタの通信周期は同じため、通信タイミング同期済みだが、通信帯域が不足する場合には通信周期を定数倍し、通信帯域を確保する。)このとき、通信周期の比をTo:Tt=L:P(L,Pはともに自然数で、互いに素)をすると、通信周期はn×P×To(=n×L×Tt)となり、通信周期が長くなる。
以上のように、従来の産業用ネットワークでは、マスタと複数のスレーブで定期通信(通信周期をサイクルタイムと定義する)を実施する。マスタと一部のスレーブのプロトコルおよびサイクルタイムとが他のスレーブと異なる場合、マスタと複数のスレーブの各機器はサイクルタイムの逓倍時間を待ち合わせ、通信タイミングを一致させる必要がある。この手法による最短のサイクルタイムは、両プロトコルのサイクルタイムの最小公倍数となるが、スレーブのサイクルタイム(=制御周期)が本来のスレーブのプロトコルのサイクルタイムより大幅に長くなり、マスタからの複数のスレーブの制御が粗くなる。
特開2007−282016号公報 第6頁、図2 特開2005−328514号公報 第4頁、図2、図3
プロトコルAのサイクルタイムとプロトコルBのサイクルタイムが異なる場合、両プロトコルがそれぞれ独立に通信を実施すると、サイクルタイムの長短により、通信に必要な情報が到達しないことや、通信回数の不足による伝達漏れなどといった問題が発生する。サイクルタイムを両プロトコルのサイクルタイムの最小公倍数にすると、以上の問題は解決するものの、サイクルタイムは大幅に長くなる。このように、従来方式では通信周期が長くなるという課題があった。本発明は、通信周期を短縮することを目的とする。
この発明に係るプロトコル変換システムは、オンザフライネットワークに接続され、オンザフライ通信プロトコル用パケットと時分割通信プロトコル用パケットとをオンザフライ通信プロトコルのパケットとして通信する指令機器とプロトコル変換機器とを備え、
プロトコル変換機器が、時分割通信プロトコル用パケットを時分割通信プロトコルのパケットに変換して、時分割通信プロトコルのパケットを時分割ネットワークに接続された制御機器と時分割通信プロトコルにより通信するプロトコル変換システムにおいて、
上記指令機器は、
オンザフライネットワークの通信周期Toの2倍のオンザフライ通信周期OT(OT=2×To)で、オンザフライ通信プロトコル用パケットを生成してプロトコル変換機器へ送信するとともに、
上記プロトコル変換機器は、
上記オンザフライ通信周期OT(OT=2×To)と、上記オンザフライネットワークの通信周期Toと時分割ネットワークの通信周期Ttとを加算した通信周期To+Ttとのうち、大きいほうの時分割通信周期MT(MT=Max(2×To,To+Tt))で、制御機器と通信をする
ことを特徴とする。
本発明によれば、プロトコルAの単独ネットワークの場合の通信周期とプロトコルBの単独ネットワークの場合の通信周期が異なっていても、両ネットワークを結合した場合に、通信周期を短縮することができる。
本実施の形態1のプロトコル変換システム100の通信方式を示す図。 本実施の形態1のプロトコル変換システム100のマスタ1とオンザフライスレーブ2との構成図。 本実施の形態1のプロトコル変換システム100のプロトコル変換機器3と時分割スレーブ4との構成図。 マスタ1の動作フローチャート(1/2)。 マスタ1の動作フローチャート(2/2)。 オンザフライスレーブ2の動作フローチャート。 プロトコル変換機器3の動作フローチャート(1/4)。 プロトコル変換機器3の動作フローチャート(2/4)。 プロトコル変換機器3の動作フローチャート(3/4)。 プロトコル変換機器3の動作フローチャート(4/4)。 時分割スレーブ4の動作フローチャート(1/2)。 時分割スレーブ4の動作フローチャート(2/2)。 本実施の形態1のプロトコル変換システム100のハードウェア資源図。 オンザフライ通信プロトコルと時分割通信プロトコルのトポロジ。 オンザフライ通信プロトコルの通信方式を示す図。 時分割通信プロトコルの通信方式を示す図。 プロトコル変換機器を用いたネットワークトポロジを示す図。 プロトコル変換機器を用いた一般的な通信方式を示す図。 従来技術を適用した通信方式を示す図。 To≦Ttの場合の通信図。 To>Ttの場合の通信図。
実施の形態1.
図1は、本実施の形態1のプロトコル変換システム100の通信方式を示す図である。
「機器構成概要」
図1のプロトコル変換システム100の機器構成の概要を説明する。
図1のプロトコル変換システムは、1台の指令機器M(以下、マスタ)と、複数の制御機器(以下、スレーブ)とプロトコル変換機器Tとを備えている。
スレーブには、以下の2種類がある。
Soi:オンザフライ通信プロトコル対応スレーブ(i=1,2,・・・,m)
Stj:時分割通信プロトコル対応スレーブ(j=1,2,・・・,n)
図1のプロトコル変換システムは、1台のマスタで複数のスレーブを連動制御するためのネットワークシステムであり、マスタから各スレーブに周期的に指令を送信する。この周期(通信周期、または、サイクルタイム)が短いほど、スレーブには短い周期で指令が通知されるため、スレーブをきめ細かく制御できる。
なお、プロトコル変換システム100の各機器はカスケードに接続されているので、パケットは隣接する機器以外には転送できないのもとする。
「通信プロトコルの概要」
本実施の形態1のプロトコル変換システム100の通信プロトコルの概要を説明する。
マスタMと複数のスレーブがカスケードに接続されているネットワークにおいて、マスタとスレーブは毎サイクルタイム以下の通信をするものとする。つまり、サイクルタイムは、マスタMと複数のスレーブがカスケードに接続されているネットワークにおいて、マスタMと複数のスレーブが最低でも1往復の通信ができるように設定されなければならない。
スレーブのうち、一部のスレーブは同じプロトコル(以下、プロトコルA)だが、他のスレーブとは異なるプロトコル(以下、プロトコルB)である。各プロトコルの動作は以下の通りである。
プロトコルA
プロトコルAは、半二重通信を行うので、同時に1方向通信ができる。
マスタから、カスケードに接続された端のスレーブに向けパケットを送信する。このパケットを受信した端のスレーブは、マスタに向けパケットを送信する。マスタがパケットを送信してから、受信するまでを所定のサイクルタイム以下とする。
プロトコルB
プロトコルBは、全二重通信を行うので、同時に両方向通信ができる。
マスタから、カスケードに接続された下流のスレーブに向け順にパケットを送信する。これと同時に、下流のスレーブは、マスタに向け順にパケットを送信する。マスタと下流の全スレーブの通信時間が所定のサイクルタイム以下にならなければならない。マスタから全スレーブへの通信は1つ前のサイクルでの全スレーブからの通信を受けてから、実施される。
この2つのプロトコル間での通信を実現するため、プロトコル変換機器を、プロトコルAの端のスレーブとし、かつ、プロトコルBのマスタにする。プロトコル変換機器によってプロトコルAとプロトコルBの間のプロトコル変換を実施している。
プロトコル変換機器はマスタからの通信(以下、下り通信)とスレーブからの通信(以下、上り通信)において、以下の動作を行う。
上り通信
プロトコルBのスレーブからの通信を受け、パケットを変換し、マスタに送信する。
下り通信
マスタからの通信を受け、パケットの変換を行い、プロトコルBのスレーブのサイクルタイムに合わせて、マスタからの通信を各スレーブに送信する。
上流のプロトコルAの機器は、下流のプロトコルBからの通信を中継(以下、中継通信という)する。
「通信周期」
本実施の形態1のプロトコル変換システム100の通信周期とは、パケットを送信してから、その後、次のパケットを送信するまでの期間をいう。
たとえば、「通信周期=5秒」の場合は、5秒間隔で次のパケットを送信することになる。システムは通信周期による時間が到来するまでは次のパケットの送信をしない。したがって、システムがパケットを往復させて次の通信処理をするような場合には、通信周期をパケットの最大往復時間よりも大きな値に設定しなければならない。
本実施の形態1のプロトコル変換システム100は、通信周期を設定する場合は、以下の点を満足する通信周期を設定しなければならない。
マスタは、プロトコルBのスレーブからの上り通信データを受け取ったら、即座に下り通信用のデータを送り返すものとする。しかし、マスタは、プロトコルAの通信中により通信路が使用できない場合は、プロトコルBのための通信の待ち合わせをする。逆に、マスタは、プロトコルBのための通信中により通信路が使用できない場合は、プロトコルAの通信の待ち合わせをする。マスタは、先着順に通信を実施する。
プロトコル変換機器は、中継通信中で通信路が使用できない場合は、待ち合わせをする。
プロトコル変換機器は、そのサイクルで下り通信を実施済みなら、次のサイクルまで待ち合わせをする。
以下、通信周期という場合には、各機器内部での処理時間は無視することにするが、各機器内部の処理時間を加算して通信周期としてもよい。
「実現方法の概要」
本実施の形態1のプロトコル変換システム100は、以下の3点に特徴がある。これにより両プロトコルは変更後のサイクルタイムでの通信が可能となる。
1.上流のプロトコルAの機器は任意のタイミングで、下流のプロトコルBからの通信を中継(中継通信)する。
2.マスタとプロトコル変換機器に、先着順に通信を実施する待ち合わせ機能を持たせる。
3.各プロトコルのサイクルタイムを以下の時間より長く設定する。
上流のプロトコルA:2×To
下流のプロトコルB:To+Tt(To<Ttのとき)と2×To(To≧Ttのとき)との大きいほうの時間
(ここで、
To:プロトコルAの本来のサイクルタイム
Tt:プロトコルBの本来のサイクルタイム
である。)
「効果の概要」
本実施の形態1のプロトコル変換システム100によれば、従来技術と比べると、一方のプロトコルのサイクルタイムが他方のサイクルタイムの逓倍となるケースは除き、短いサイクルタイムでの動作が可能になる。
以下、本実施の形態1のプロトコル変換システム100の詳細について説明する。
「用語の定義」
本実施の形態の説明のために、以下の用語を用いる。図1のネットワークにおいて、マスタM側を「上流」と表現する。
図1のネットワークにおいて、時分割通信プロトコル対応スレーブStn側を「下流」と表現する。
オンザフライ通信プロトコル対応スレーブSoiを「オンザフライスレーブSoi」と表現する。
時分割通信プロトコル対応スレーブStjを「時分割スレーブStj」と表現する。
マスタMからプロトコル変換機器Tまでのオンザフライ通信プロトコル対応のネットワークを「オンザフライネットワーク」と表現する。
プロトコル変換機器Tから時分割通信プロトコル対応スレーブStnまでの時分割通信プロトコル対応のネットワークを「時分割ネットワーク」と表現する。
マスタM、スレーブ、プロトコル変換機器Tを「機器」と表現する。
「パケットの説明」
また、この本実施の形態では、以下、6種類のパケットを用いる。
オンザフライ通信プロトコル用複数宛先指示パケット(以下、オンザフライ複数宛先指示パケットPomo)、
オンザフライ通信プロトコル用複数宛先応答パケット(以下、オンザフライ複数宛先応答パケットPomr)、
時分割通信プロトコル用複数宛先指示パケット(以下、時分割複数宛先指示パケットPtmo)、
時分割通信プロトコル用単一宛先指示パケット(以下、単一宛先指示パケットPtso)、
時分割通信プロトコル用複数宛先応答パケット(以下、時分割複数宛先応答パケットPtmr)、
時分割通信プロトコル用単一宛先応答パケット(以下、単一宛先応答パケットPtsr)
単に、複数宛先指示パケットという場合は、オンザフライ複数宛先指示パケットPomoと時分割複数宛先指示パケットPtmoを指す。
単に、複数宛先応答パケットという場合は、オンザフライ複数宛先応答パケットPomrと時分割複数宛先応答パケットPtmrを指す。
複数宛先パケットという場合は、以下の4種のパケットを指す。
1.オンザフライ複数宛先指示パケットPomo、
2.オンザフライ複数宛先応答パケットPomr、
3.時分割複数宛先指示パケットPtmo、
4.時分割複数宛先応答パケットPtmr。
単一宛先パケット(分割パケット)という場合は、以下の2種のパケットを指す。
1.単一宛先指示パケットPtso、
2.単一宛先応答パケットPtsr。
オンザフライ通信プロトコルのパケットとは、以下の4種のパケットを指す。
オンザフライ複数宛先指示パケットPomo、
オンザフライ複数宛先応答パケットPomr、
(上記2種のパケットをオンザフライ通信プロトコル用パケットという)
時分割複数宛先指示パケットPtmo、
時分割複数宛先応答パケットPtmr、
(上記2種のパケットを時分割通信プロトコル用パケットという)
時分割通信プロトコルのパケットという場合は、以下の2種のパケットを指す。
単一宛先指示パケットPtso、
単一宛先応答パケットPtsr。
この6種類の全パケットに対しパケットの種類の情報が付加されており、さらに単一宛先指示パケットには時分割ネットワークの通信周期同期用の情報が付加されている。また、複数宛先パケットは予めパケットの先頭からの位置により、各スレーブへの領域の割り当てが決まっており、単一宛先パケット(分割パケット)では、通信相手のスレーブを特定するためのアドレスが格納されている。
「通信周期の説明」
時分割ネットワークが存在しないオンザフライネットワークのみの通信周期(図16のネットワークのオンザフライ通信プロトコルの通信周期)を、「オンザフライネットワークの通信周期To」または「通信周期To」と表現する。
オンザフライネットワークが存在しない時分割ネットワークのみの通信周期(図16のネットワークの時分割通信プロトコルの通信周期)を、「時分割ネットワークの通信周期Tt」または「通信周期Tt」と表現する。「時分割ネットワークの通信周期Tt」または「通信周期Tt」とは、1台のスレーブ宛のデータを含んだ単一宛先指示パケットを用いて、順番に全スレーブに対する通信を実施して終了するまでの指示時間と、1台のスレーブからのデータを含んだ単一宛先応答パケットを用いて、順番に全スレーブからマスタに対する通信を実施して終了するまでの応答時間との両方を満足する時間である(通常は、指示時間=応答時間である)。
本実施の形態のマスタMは、まず、最初のオンザフライ通信プロトコル用パケットと最初の時分割通信プロトコル用パケットを非同期に生成して、オンザフライネットワークと時分割ネットワークとが結合された図1のネットワークの下流に送信する。
マスタMは、2番目以降のオンザフライ通信プロトコル用パケットを、オンザフライ通信プロトコル用パケットの通信周期に基づいて、順次生成して送信する。
ここで、図1のネットワークのオンザフライネットワークのオンザフライ通信プロトコル用パケットの通信周期(図1のプロトコル変換システム100のオンザフライネットワークの通信周期)を「オンザフライ通信周期OT」または「通信周期OT」と表現する。プロトコル変換システム100は、「オンザフライ通信周期OT」として、オンザフライ通信プロトコル用パケットと時分割通信プロトコル用パケットが、オンザフライネットワークを通信されてもコンフリクトが起きない周期を設定しなければならない。
マスタMは、2番目以降の時分割通信プロトコル用パケットを、時分割通信プロトコル用パケットの通信周期に基づいて、順次、生成して送信する。
ここで、図1のネットワークの時分割ネットワークの時分割通信プロトコル用パケットの通信周期(図1のプロトコル変換システム100のオンザフライネットワークと時分割ネットワークとの合計通信周期)を、「時分割通信周期MT」または「通信周期MT」と表現する。プロトコル変換システム100は、「時分割通信周期MT」として、オンザフライ通信プロトコル用パケットと時分割通信プロトコル用パケットが、オンザフライネットワークを通信されてもコンフリクトが起きず、かつ、時分割通信プロトコルのパケットが時分割ネットワークを通信されてもコンフリクトが起きない周期を設定しなければならない。
「通信プロトコルの詳細」
次に、本実施の形態1のプロトコル変換システム100の通信プロトコルの詳細を説明する。
本実施の形態では、プロトコル変換機器Tは、オンザフライネットワーク内でカスケードに接続された端のスレーブとなり、かつ、時分割ネットワークのマスタとなるので、本実施の形態では、プロトコルAとプロトコルBは、以下の通りである。
スレーブのうち、マスタMとオンザフライスレーブSoiはオンザフライネットワークに属し同じプロトコル(以下、プロトコルA)だが、時分割ネットワークに属する時分割スレーブStjとは異なるプロトコル(以下、プロトコルB)である。各プロトコルの動作は以下の通りである。
オンザフライネットワークのプロトコルA(以下、オンザフライ通信プロトコルという)
マスタMから、オンザフライネットワーク内でカスケードに接続された端のスレーブ(プロトコル変換機器T)に向けパケットを送信する。このパケットを受信した端のスレーブ(プロトコル変換機器T)は、マスタMに向けパケットを送信する。マスタMがパケットを送信してから、受信するまでが、オンザフライネットワークの所定のサイクルタイム以下にならなければならない。
時分割ネットワークのプロトコルB(以下、時分割通信プロトコルという)
プロトコル変換機器T(時分割ネットワークのマスタ)から、カスケードに接続された下流の時分割スレーブStjに向け順にパケットを送信する。これと同時に、下流の時分割スレーブStjは、プロトコル変換機器Tに向けパケットを送信する。プロトコル変換機器Tは1台のスレーブ宛のデータを含んだ単一宛先パケットを用いて、順番に全スレーブに対する通信を実施する。下流のすべての時分割スレーブStjとの通信時間が、時分割ネットワークの所定のサイクルタイム以下にならなければならない。プロトコル変換機器Tから時分割スレーブStnへの通信は1つ前のサイクルでの各スレーブからの通信を受けてから、実施される。
この2つのプロトコル間での通信を実現するため、プロトコル変換機器Tによってこの間のプロトコル変換を実施している。プロトコル変換機器TはマスタMからの通信(以下、下り通信)とスレーブからの通信(以下、上り通信)において、以下の動作を行う。
上り通信のプロトコル変換機器Tの動作
プロトコルBの時分割スレーブStjからの通信を受け、パケットを変換し、マスタMに送信する。
下り通信のプロトコル変換機器Tの動作
マスタMからの通信を受け、パケットの変換を行い、プロトコルBの時分割スレーブStjのサイクルタイムに合わせて、マスタMからの通信を各時分割スレーブStjに送信する。
「ネットワーク機器内の装置構成」
図2と図3はこの実施の形態に用いるネットワーク機器内の装置構成を示す構成図である。オンザフライスレーブ2(制御機器2)はマスタ1(指令機器1)とプロトコル変換機器3の間に、時分割スレーブ4(制御機器4)はプロトコル変換機器3の下流にそれぞれ0台以上接続される。
マスタ1は、
オンザフライ通信プロトコルの通信周期OT(OT=2×To)ごとのオンザフライ複数宛先指示パケットPomoの送信、
時分割複数宛先応答パケットPtmr受信時の受信処理と時分割複数宛先指示パケットPtmoの送信、
オンザフライ複数宛先応答パケットPomr受信時の受信処理を行う機器である。
オンザフライスレーブ2は、
指示パケット受信時のオンザフライ複数宛先指示パケットPomoの受信処理と中継、
オンザフライ複数宛先応答パケットPomr受信時の状態データ上書きと中継、
時分割複数宛先指示パケットPtmo受信時の中継、
時分割複数宛先応答パケットPtmr受信時の中継を行う機器である。
プロトコル変換機器3は、
オンザフライ複数宛先指示パケットPomo受信時のオンザフライ複数宛先応答パケットPomrの送信、
時分割ネットワークの通信周期MT(MT=Max(2×To,To+Tt)、
ここで、Max(X,Y)は、X,Yのうち値が大きいほうの値を意味する。)ごとの受信した時分割複数宛先指示パケットPtmoを分割した単一宛先指示パケットPtsoの送信、
時分割ネットワーク上の全時分割スレーブ4から単一宛先応答パケットPtsr完了時の受信した単一宛先応答パケットPtsrを結合した時分割複数宛先応答パケットPtmrの送信を行う機器である。
時分割スレーブ4は、
時分割スレーブ4宛の単一宛先指示パケットPtso受信時の受信処理と時分割ネットワークの通信周期への同期、
時分割スレーブ4より下流の時分割スレーブ宛の単一宛先指示パケットPtso受信時の中継、
時分割スレーブ4に割り当てられたタイムスロットごとの単一宛先応答パケットPtsrの送信、
時分割スレーブ4より下流の時分割スレーブからの単一宛先応答パケットPtsrを受信時の中継を行う機器である。
以下、各ネットワーク機器内の装置構成を説明する。
マスタ1内の装置構成を説明する。
周期開始タイマ11は、経過時間カウンタを持ち、オンザフライ通信プロトコルの周期開始を通知する回路、
パケット生成装置12は、オンザフライ通信プロトコルの周期開始の通知を受けた時、オンザフライ複数宛先指示パケットPomoの生成と、
時分割複数宛先応答パケットPtmrの受信の通知を受けた時、時分割複数宛先指示パケットPtmoの生成を行う回路、
送信バッファ13は、複数宛先指示パケットを記録する回路、
下り送信装置14は、下流に隣接するオンザフライスレーブ2もしくはプロトコル変換機器3への通信路が空き次第、複数宛先指示パケットを送信する回路、
上り受信装置15は、複数宛先応答パケットを受信する回路、
パケット判定装置16は、複数宛先応答パケットを判定し、時分割複数宛先応答パケットPtmrの受信を通知する回路、
受信処理装置17は、複数宛先応答パケットの受信処理をする回路である。
オンザフライスレーブ2内の装置構成を説明する。
下り受信装置21は、複数宛先指示パケットを受信する回路、
受信処理装置22は、オンザフライ複数宛先指示パケットPomoのみを受信処理する回路、
下り送信装置23は、複数宛先指示パケットを送信する回路、
上り受信装置24は、複数宛先応答パケットを受信する回路、
パケット判定装置25は、複数宛先応答パケットを判定し、オンザフライ複数宛先応答パケットPomrと時分割複数宛先指示パケットPtmoを振り分ける回路、
パケット上書装置26は、オンザフライ複数宛先応答パケットPomrにオンザフライスレーブ2の状態データを上書きする回路、
上り送信装置27は、複数宛先応答パケットを送信する回路である。
プロトコル変換機器3内の装置構成を説明する。
下り受信装置301は、複数宛先指示パケットを受信する回路、
パケット判定装置302は、複数宛先指示パケットを判定し、オンザフライ複数宛先指示パケットPomoと時分割複数宛先指示パケットPtmoを振り分ける回路、
周期開始タイマ303は、経過時間カウンタを持ち、時分割ネットワークの周期開始を通知する回路、
パケット分割装置304は、時分割複数宛先指示パケットPtmoを単一宛先指示パケットPtsoに分割する回路、
下り送信バッファ305は、単一宛先指示パケットPtsoを記録する回路、
下り送信装置306は、送信可否レジスタを持ち、時分割ネットワークの周期開始の通知を受けた時、単一宛先指示パケットPtsoを送信する回路、
上り受信装置307は、単一宛先応答パケットPtsrを受信する回路、
受信バッファ308は、受信した単一宛先応答パケットPtsrを記録する回路、
パケット結合装置309は、受信パケット数カウンタを持ち、受信した単一宛先応答パケットPtsrを時分割複数宛先応答パケットPtmrに結合する回路、
上り送信装置310は、上流に隣接するマスタ1もしくはオンザフライスレーブ2への通信路が空き次第、複数宛先応答パケットを送信する回路、
上り送信バッファ311は、複数宛先応答パケットを記録する回路である。
時分割スレーブ4内の装置構成を説明する。
下り受信装置41は、単一宛先指示パケットPtsoを受信する回路、
パケット判定装置42は、受信した単一宛先指示パケットPtsoの宛先が時分割スレーブ4か否かにより、振り分ける回路、
受信処理装置43は、受信した宛先が時分割スレーブ4の単一宛先指示パケットPtsoを受信処理する回路、
下り送信装置44は、受信した宛先が時分割スレーブ4でない単一宛先指示パケットPtsoを送信する回路、
上り受信装置45は、単一宛先応答パケットPtsrを受信する回路、
送信開始タイマ46は、時分割スレーブ4に割り当てられたタイムスロットの通知を行うとともに、宛先が時分割スレーブ4の単一宛先指示パケットPtsoによる時分割ネットワークの通信周期への同期を行う回路、
パケット生成装置47は、経過時間カウンタを持ち、タイムスロットの通知を受けた時、単一宛先応答パケットPtsrを生成する回路、
上り送信装置48は、単一宛先応答パケットPtsrを送信する回路である。
次に、本実施の形態1のプロトコル変換システム100のプロトコル変換方法を、各機器の動作に基づいて説明する。
マスタ1の動作を図4と図5で説明する。
マスタ1は起動すると、周期開始タイマ11は周期開始タイマ11の経過時間カウンタをオンザフライ通信プロトコルの通信周期OT(OT=2×To)に設定する。また、パケット生成装置12は、最初の時分割複数宛先指示パケットPtmoを生成し、下り送信装置14に送信する(S101)。図1に示すように、時分割複数宛先指示パケットPtmoを生成するタイミングは、最初のオンザフライ複数宛先応答パケットPomrを受信してからでも構わない。また、パケット生成装置12は、オンザフライ通信プロトコル用パケットの生成や送受信とは非同期に、最初の時分割複数宛先指示パケットPtmoを生成して任意の時刻に送信して構わない。
次に、周期開始タイマ11の経過時間カウンタのカウントダウンを開始する(S102)。並行して、常時、周期開始タイマ11は周期開始タイマ11の経過時間カウンタが0と一致したか(S103)、および、上り受信装置15は応答パケットを受信したか(S110)を判定する。
オンザフライ通信プロトコルの通信周期OT(OT=2×To)ごとのオンザフライ複数宛先指示パケットPomoの送信の動作を説明する。周期開始タイマ11は周期開始タイマ11の経過時間カウンタが0と一致した場合(S103でYES)、周期開始タイマ11の経過時間カウンタをオンザフライ通信プロトコルの通信周期OT(OT=2×To)に設定し、パケット生成装置12に周期開始を通知する(S104)。パケット生成装置12はオンザフライ複数宛先指示パケットPomoを生成し、下り送信装置14に送信する(S105)。下り送信装置14は送信バッファ13に受信したパケットを記録し(S106)、下り送信装置14から下流に隣接するオンザフライスレーブ2もしくはプロトコル変換機器3への通信路が空いているか、確認する(S107)。下り送信装置14は、下り送信装置14から隣接するオンザフライスレーブ2もしくはプロトコル変換機器3への通信路が空いていない場合のみ、下り送信装置14から下流に隣接するオンザフライスレーブ2もしくはプロトコル変換機器3への通信路が空くまで待機する(S108)。下り送信装置14は、下り送信装置14から隣接するオンザフライスレーブ2もしくはプロトコル変換機器3への通信路が空いた場合(通信路が空き次第)、送信バッファ13から直前に記録したパケットを読み出し、下流に隣接するオンザフライスレーブ2もしくはプロトコル変換機器3に送信する(S109)。
この実施の形態では、通信周期が十分に確保されているので、送信バッファ13には、直前に記録したパケットのみが存在する。送信バッファ13を用いるのは、通信路が空くまで待機するためである。マスタは、スレーブからの上り通信データを受け取ったら、即座に下り通信用のデータを送り返すのが原則であるが、通信中により通信路が使用できない場合は、送信バッファ13を用いて待ち合わせをする。直前にオンザフライネットワークにパケットが送信された場合そのパケットの処理はオンザフライネットワークの中継通信時間Toで終了するから、送信バッファ13による待ち合わせの最大時間は、通信周期Toと同じである。
時分割複数宛先応答パケットPtmr受信時の受信処理と時分割複数宛先指示パケットPtmoの送信の動作を説明する。上り受信装置15は、応答パケットを受信した場合(S110でYES)、受信した応答パケットをパケット判定装置16に送信する(S111)。パケット判定装置16は受信した応答パケットが時分割複数宛先応答パケットPtmrであるか、判定する(S112)。パケット判定装置16は受信した応答パケットが時分割複数宛先応答パケットPtmrである場合、パケット生成装置12に時分割複数宛先応答パケットPtmrの受信を通知と受信処理装置17に受信したパケットを送信する(S113)。パケット生成装置12は時分割複数宛先指示パケットPtmoを生成し、下り送信装置14に送信、受信処理装置17は受信したパケットを受信処理する(S114)。下り送信装置14は送信バッファ13に受信したパケットを記録し(S106)、下り送信装置14から隣接するオンザフライスレーブ2もしくはプロトコル変換機器3への通信路が空いているか、確認する(S107)。下り送信装置14は、下り送信装置14から下流に隣接するオンザフライスレーブ2もしくはプロトコル変換機器3への通信路が空いていない場合のみ、下り送信装置14から隣接するオンザフライスレーブ2もしくはプロトコル変換機器3への通信路が空くまで待機する(S108)。下り送信装置14は、下り送信装置14から下流に隣接するオンザフライスレーブ2もしくはプロトコル変換機器3への通信路が空いた場合(通信路が空き次第)、送信バッファ13に直前に記録したパケットを読み出し、下流に隣接するオンザフライスレーブ2もしくはプロトコル変換機器3に送信する(S109)。
この実施の形態では、通信周期が十分に確保されているので、送信バッファ13には、直前に記録したパケットのみが存在する。送信バッファ13を用いるのは、通信路が空くまで待機するためである。直前にオンザフライネットワークにパケットを送信した場合そのパケットの処理はオンザフライネットワークの中継通信時間Toで終了するから、送信バッファ13による待ち合わせの最大時間は、通信周期Toと同じである。
複数宛先応答パケット受信時の受信処理の動作を説明する。
上り受信装置15は、応答パケットを受信した場合(S110)、受信した応答パケットをパケット判定装置16に送信する(S111)。パケット判定装置16は、受信した応答パケットが時分割複数宛先応答パケットPtmrであるか、判定する(S112)。パケット判定装置16は、受信した応答パケットが時分割複数宛先応答パケットPtmrでない場合、受信処理装置17に受信したパケットを送信する(S115)。受信処理装置17は受信したパケットを受信処理する(S116)。
オンザフライスレーブ2の動作を図6で説明する。
オンザフライスレーブ2が起動すると、常時、下り受信装置21は指示パケットを受信したか(S201)、および、上り受信装置24は応答パケットを受信したか(S204)を判定する。
指示パケット受信時のオンザフライ複数宛先指示パケットPomoの受信処理と中継の動作を説明する。下り受信装置21は、指示パケットを受信した場合(S201でYES)、受信処理装置22と下り送信装置23に受信した指示パケットを送信する(S202)。受信処理装置22は受信した指示パケットがオンザフライ複数宛先指示パケットPomoのときのみ、受信処理を行い、下り送信装置23は下流に隣接するオンザフライスレーブ2もしくはプロトコル変換機器3に受信した指示パケットを送信する(S203)。
オンザフライ複数宛先応答パケットPomr受信時の状態データ上書きと中継の動作を説明する。
上り受信装置24は、応答パケットを受信した場合(S204でYES)、パケット判定装置25に受信した応答パケットを送信する(S205)。パケット判定装置25は受信した応答パケットがオンザフライ複数宛先応答パケットPomrであるか、判定する(S206)。パケット判定装置25は、受信した応答パケットがオンザフライ複数宛先応答パケットPomrである場合、パケット上書装置26に受信したパケットを送信する(S207)。パケット上書装置26は受信したパケットに状態データを上書きし、上り送信装置27に送信する(S208)。上り送信装置27は上流に隣接するマスタ1もしくはオンザフライスレーブ2に受信したパケットを送信する(S209)。
時分割複数宛先指示パケットPtmoと時分割複数宛先応答パケットPtmr受信時の中継の動作を説明する。
上り受信装置24は、応答パケットを受信した場合(S204)、パケット判定装置25に受信した応答パケットを送信する(S205)。パケット判定装置25は受信した応答パケットがオンザフライ複数宛先応答パケットPomrであるか、判定する(S206)。パケット判定装置25は、受信した応答パケットがオンザフライ複数宛先応答パケットPomrでない場合、上り送信装置27に受信したパケットを送信する(S210)。上り送信装置27は上流に隣接するマスタ1もしくはオンザフライスレーブ2に受信したパケットを送信する(S209)。
プロトコル変換機器3の動作を図7と図8,図9,図10で説明する。
プロトコル変換機器3が起動すると、周期開始タイマ303は周期開始タイマ303の経過時間カウンタを時分割ネットワークの通信周期MT(MT=Max(2×To,To+Tt))に設定し、下り送信装置306の送信可否レジスタを不可に設定、パケット結合装置309の受信パケット数カウンタを時分割ネットワーク上の時分割スレーブ4の数に設定した後(S301)、周期開始タイマ303の経過時間カウンタのカウントダウンを開始する(S302)。並行して、常時、周期開始タイマ303は周期開始タイマ303の経過時間カウンタが0と一致したか(S303)、下り受信装置301は指示パケットを受信したか(S308)、上り受信装置307は単一宛先応答パケットPtsrを受信したか(S315)を判定する。
時分割ネットワークの通信周期MT(MT=Max(2×To,To+Tt))ごとの受信した時分割複数宛先指示パケットPtmoを分割した単一宛先指示パケットPtsoの送信の動作を説明する。この動作は2種類のパターンが存在する。
(1)周期開始タイマ303は周期開始タイマ303の経過時間カウンタが0と一致した場合(S303でYES)、周期開始タイマ303は周期開始タイマ303の経過時間カウンタを時分割ネットワークの通信周期MT(MT=Max(2×To,To+Tt))に設定し、下り送信装置306に周期開始を通知する(S304)。下り送信装置306は下り送信装置306の送信可否レジスタを可能に設定し(S305)、下り送信バッファ305に未送信の単一宛先指示パケットPtsoが格納されているか、確認する(S306)。下り送信装置306は、下り送信バッファ305に未送信の単一宛先指示パケットPtsoが格納されている場合、下り送信装置306の送信可否レジスタを不可に設定し、下り送信バッファ305から単一宛先指示パケットPtsoをすべて読み出し、下流に隣接する時分割スレーブ4に送信する(S307)。
(2)下り受信装置301は、指示パケットを受信した場合(S308でYES)、パケット判定装置302に受信した指示パケットを送信する(S309)。パケット判定装置302は受信した指示パケットが時分割複数宛先指示パケットPtmoであるか、判定する(S310)。パケット判定装置302は、受信した指示パケットが時分割複数宛先指示パケットPtmoである場合、パケット分割装置304に受信したパケットを送信する(S311)。パケット分割装置304は受信したパケットを単一宛先指示パケットPtsoに分割し、下り送信装置306に送信する(S312)。下り送信装置306は下り送信バッファ305に受信したパケットを記録し(S313)、下り送信装置306の送信可否レジスタが可能に設定されているか、確認する(S314)。下り送信装置306は、下り送信装置306の送信可否レジスタが可能に設定されている場合、下り送信装置306の送信可否レジスタを送信不可に設定し、下り送信バッファ305から単一宛先指示パケットPtsoをすべて読み出し、下流に隣接する時分割スレーブ4に送信する(S307)。
オンザフライ複数宛先指示パケットPomo受信時のオンザフライ複数宛先応答パケットPomrの送信の動作について説明する。
下り受信装置301は、指示パケットを受信した場合(S308)、受信した指示パケットをパケット判定装置302に送信する(S309)。パケット判定装置302は受信した指示パケットが時分割複数宛先指示パケットPtmoであるか、判定する(S310)。パケット判定装置302は、受信した指示パケットが時分割複数宛先指示パケットPtmoでない場合(=オンザフライ複数宛先指示パケットPomoである場合)、受信した指示パケットをオンザフライ複数宛先応答パケットPomrに変更して、上り送信装置310に送信する(S3101)。上り送信装置310は受信したパケットを上り送信バッファ311に記憶し(S3102)、上り送信装置310から上流に隣接するマスタ1もしくはオンザフライスレーブ2への通信路が空いているか、確認する(S3103)。上り送信装置310は、上り送信装置310から上流に隣接するマスタ1もしくはオンザフライスレーブ2への通信路が空いていない場合のみ、上り送信装置310から上流に隣接するマスタ1もしくはオンザフライスレーブ2への通信路が空くまで待機する(S3104)。上り送信装置310は、上り送信装置310から上流に隣接するマスタ1もしくはオンザフライスレーブ2への通信路が空いた場合(通信路が空き次第)、上り送信バッファ311から直前に記録したパケットを読み出し、上流に隣接するマスタ1もしくはオンザフライスレーブ2に送信する(S3105)。
この実施の形態では、通信周期が十分に確保されているので、上り送信バッファ311には、直前に記録したパケットのみが存在する。上り送信バッファ311を用いるのは、通信路が空くまで待機するためである。直前にオンザフライネットワークにパケットが送信された場合そのパケットの処理はオンザフライネットワークの中継通信時間Toで終了するから、上り送信バッファ311による待ち合わせの最大時間は、通信周期Toと同じである。
時分割ネットワーク上の全時分割スレーブ4から単一宛先応答パケットPtsr完了時の受信した単一宛先応答パケットPtsrを結合した時分割複数宛先応答パケットPtmrの送信の動作について説明する。
上り受信装置307は、単一宛先応答パケットPtsrを受信した場合(S315でYES)、パケット結合装置309に受信したパケットを送信する(S3201)。パケット結合装置309は受信バッファ308に受信したパケットを記録し、受信パケット数カウンタをカウントダウンし(S3202)、パケット結合装置309の受信パケット数カウンタが0と一致したか判定する(S3203)。パケット結合装置309は、パケット結合装置309の受信パケット数カウンタが0と一致した場合、受信パケット数カウンタを時分割ネットワーク上の時分割スレーブ4の数に設定し、受信バッファ308から受信したパケットを読み出し、時分割複数宛先応答パケットPtmrに結合し、上り送信装置310に送信する(S3204)。上り送信装置310は上り送信バッファ311に受信したパケットを記憶し(S3205)、上り送信装置310から上流に隣接するマスタ1もしくはオンザフライスレーブ2への通信路が空いているか、確認する(S3206)。上り送信装置310は、上り送信装置310から上流に隣接するマスタ1もしくはオンザフライスレーブ2への通信路が空いていない場合のみ、上り送信装置310から上流に隣接するマスタ1もしくはオンザフライスレーブ2への通信路が空くまで待機する(S3207)。上り送信装置310は、上り送信装置310から上流に隣接するマスタ1もしくはオンザフライスレーブ2への通信路が空いた場合(通信路が空き次第)、上り送信バッファ311から直前に記録したパケットを読み出し、上流に隣接するマスタ1もしくはオンザフライスレーブ2に送信する(S3208)。
この実施の形態では、通信周期が十分に確保されているので、上り送信バッファ311には、直前に記録したパケットのみが存在する。上り送信バッファ311を用いるのは、通信路が空くまで待機するためである。直前にオンザフライネットワークにパケットが送信された場合そのパケットの処理はオンザフライネットワークの中継通信時間Toで終了するから、上り送信バッファ311による待ち合わせの最大時間は、通信周期Toと同じである。
時分割スレーブ4の動作を図11と図12で説明する。
時分割スレーブ4が起動すると、送信開始タイマ46は送信開始タイマ46の経過時間カウンタに、時分割ネットワークの周期開始から送信開始タイマ46を含む時分割スレーブ4に割り当てられたタイムスロット開始までの時間を設定した後(S401)、送信開始タイマ46の経過時間カウンタのカウントダウンを開始する(S402)。並行して、常時、送信開始タイマ46は送信開始タイマ46の経過時間カウンタが0と一致したか(S403)、および、上り受信装置45は単一宛先応答パケットPtsrを受信したか(S407)、および、下り受信装置41は単一宛先指示パケットPtsoを受信したか(S409)を判定する。
時分割スレーブ4宛の単一宛先指示パケットPtso受信時の受信処理と時分割ネットワークの通信周期への同期の動作について説明する。
下り受信装置41は単一宛先指示パケットPtsoを受信した場合(S409でYES)、パケット判定装置42に単一宛先指示パケットPtsoを送信する(S410)。パケット判定装置42は受信した単一宛先指示パケットPtsoの宛先がパケット判定装置42を含む時分割スレーブ4か判定する(S411)。パケット判定装置42は受信した単一宛先指示パケットPtsoの宛先がパケット判定装置42を含む時分割スレーブ4である場合、受信処理装置43と送信開始タイマ46に受信した単一宛先指示パケットPtsoを送信する(S412)。受信処理装置43は受信した単一宛先指示パケットPtsoを受信処理し、送信開始タイマ46は(単一宛先指示パケットPtsoの受信を同期信号とみなし)、経過時間カウンタを時分割ネットワークの周期開始から、送信開始タイマ46を含む時分割スレーブ4に割り当てられたタイムスロット開始までの時間に設定する(S413)。
時分割スレーブ4より下流の時分割スレーブ宛の単一宛先指示パケットPtso受信時の中継の動作について説明する。
下り受信装置41は単一宛先指示パケットPtsoを受信した場合(S409でYES)、パケット判定装置42に単一宛先指示パケットPtsoを送信する(S410)。パケット判定装置42は受信した単一宛先指示パケットPtsoの宛先がパケット判定装置42を含む時分割スレーブ4か判定する(S411)。パケット判定装置42は受信した単一宛先指示パケットPtsoの宛先がパケット判定装置42を含む時分割スレーブ4でない場合、下り送信装置44に受信した単一宛先指示パケットPtsoを送信する(S414)。下り送信装置44は下流に隣接する時分割スレーブ4に受信した単一宛先指示パケットPtsoを送信する(S415)。
時分割スレーブ4に割り当てられたタイムスロットごとの単一宛先応答パケットPtsrの送信について説明する。
送信開始タイマ46の経過時間カウンタが0と一致した場合(S403でYES)、送信開始タイマ46は経過時間カウンタを時分割ネットワークの通信周期MT(MT=Max(2×To,To+Tt))に設定し、パケット生成装置47に送信開始を通知する(S404)。パケット生成装置47は時分割通信プロトコルの単一宛先応答パケットPtsrを生成し、上り送信装置48に送信する(S405)。上り送信装置48は上流に隣接するプロトコル変換機器3もしくは時分割スレーブ4に受信した単一宛先応答パケットPtsrを送信する(S406)。送信開始タイマ46の経過時間カウンタが0と一致しなかった場合(S403でNO)、S407へ進む。
時分割スレーブ4より下流の時分割スレーブからの単一宛先応答パケットPtsrを受信時の中継の動作について説明する。
上り受信装置45は単一宛先応答パケットPtsrを受信した場合(S407でYES)、上り送信装置48に受信した単一宛先応答パケットPtsrを送信する(S408)。上り送信装置48は上流に隣接するプロトコル変換機器3もしくは時分割スレーブ4に受信した単一宛先応答パケットPtsrを送信する(S406)。
以上のように、本実施の形態1のプロトコル変換システム100は、オンザフライ通信プロトコルの通信周期OTを2×To、時分割ネットワークの通信周期MTをMax(2×To,To+Tt)とし、さらに、通信タイミングが重複した場合、通信路が空き次第、パケットを送信することで、サイクルタイムが異なるプロトコル間の通信において、より少ないサイクルタイムの増加により、マスタからの2種類のプロトコルのスレーブへの定期通信を実現する。
以上の構成の本実施の形態1のプロトコル変換システム100によれば、オンザフライ通信プロトコルの通信周期OMを2×Toに設定し、時分割ネットワークの通信周期MTをMax(2×To,To+Tt)に設定するので、毎周期、マスタから全スレーブへの通信と全スレーブからマスタへの通信をそれぞれ実現することができる。
本実施の形態1のプロトコル変換システム100は、マスタ1に、通信周期OMを設定し、送信バッファ13とパケット判定装置16を備え、通信周期OMに基づく通信を実現し、プロトコル変換機器3に、通信周期MTを設定し、パケット判定装置302と上り送信バッファ311を備え、通信周期MTに基づく通信を実現する。
「短い通信周期の実現」
以下、本実施の形態のプロトコル変換システム100にて、通信周期を定数倍し共通化する比較技術と比べ、本実施の形態のプロトコル変換システム100が短い通信周期を実現できることを説明する。
比較技術では、通信周期の比をTo:Tt=L:P(L,Pはともに自然数で、互いに素)とすると、通信周期はP×To(=L×Tt)となり、通信周期が長くなる。
以下の説明では、現実的にL,Pが1又は2の場合はまれであるので、以下に示ように、L,Pが1又は2の場合を除く。
To:Tt=L:P=1:1=2:2
To:Tt=L:P=2:1
To:Tt=L:P=1:2
したがって、以下の説明では、L,Pがともに互いに素である2以上の自然数であることを想定する。
本実施の形態と比較技術の通信周期は以下のようになる。
(プロトコルAをオンザフライ通信プロトコルとし、プロトコルBを時分割通信プロトコルとする)
プロトコル名(条件) 実施の形態1 比較技術
プロトコルA(なし)―――――――― 2×To P×To
プロトコルB(To<Ttの場合)―― To+Tt L×Tt
プロトコルB(To≧Ttの場合)―― 2×To L×Tt
本実施の形態での通信周期が比較技術の通信周期より短くなる条件は以下の通り。
2×To≦P×To (式1)
To+Tt≦L×Tt (式2)
2×To≦L×Tt (式1’)
P×To=L×Ttより、(式1)と(式1’)は同じ式であるため、(式1’)の証明は省略する。
(式1)はTt≧0より、両辺をTtで割ることにより以下のように変形できる。
2≦P (式3)
Pは2以上なので、(式3)よりオンザフライ通信プロトコルの通信周期は本実施の形態のほうが通信周期は短くなるといえる。
(式2)は以下のように変形できる。
To+Tt=(L/P)×Tt+Tt≦L×Tt (式4)
L≧0,Tt≧0より、両辺をL,Ttで割ると、
(1/L)+(1/P)≦1 (式5)
L,Pは2以上なので、(1/L),(1/P)はともに1/2以下となり、常に(式5)が成り立つ。また、L,Pが2以上なので、(式3)が成り立つため(式1’)も成り立つ。このことから時分割ネットワークの通信周期でも本実施の形態のほうが短くなるといえる。
「毎周期の通信の実現」
本実施の形態において通信周期OT(OT=2×To)と通信周期MT(MT=Max(2×To,To+Tt))の時間を確保すれば通信可能であることを概説する。
プロトコルA
オンザフライネットワークでプロトコルAとプロトコルBとの中継通信を実施する必要があり、サイクルタイムはプロトコルAの中継通信でTo、プロトコルBの中継通信で同じくToかかるから、最短で2×Toにする必要がある。
すなわち、プロトコルBのサイクルタイムMTは、Max(2×To,To+Tt)であり、常に2×Toより大きいため、プロトコルAのサイクルタイムOTが2×Toとした場合、サイクルタイムOT内でプロトコルBのオンザフライネットワークでの中継通信は最大で1回しか発生しない。よって、プロトコルAのサイクルタイムOTは2×Toでよい。
また、サイクルタイムOT=2×Toであれば、プロトコルBのパケットの中継通信によるオンザフライネットワークでの遅延は最大でToなので、残りのToでオンザフライネットワークでのプロトコルAのパケットは必ず通信可能である。
プロトコルB
「To≦Ttの場合」」(図20参照)
時分割ネットワークでの全スレーブとの上り通信と下り通信とからなる2回の通信を行う場合(2サイクルの通信をする場合)、プロトコルBの時分割ネットワークの上り通信と、オンザフライネットワークの中継通信と、時分割ネットワークの下り通信との3つの通信を実施する必要がある。プロトコルBの時分割ネットワークの上り通信時間はTtであり、オンザフライネットワークの中継通信時間はToであり、時分割ネットワークの下り通信時間はTtである。プロトコルAによる通信の待ち合わせを考慮しなければ、時分割ネットワークでの2サイクルの通信時間はTo+2×Ttとなる。
オンザフライネットワークの中継通信において、プロトコルAによる通信の待ち合わせを考慮すると、オンザフライネットワークの最大で中継通信時間Toだけ待たされる場合があり、オンザフライネットワークの中継通信の通信時間は、2×Toとなる。
よって、時分割ネットワークでの全スレーブとの上り通信と下り通信とからなる2回の通信を行う場合(2サイクルの通信をする場合)の通信時間は、2×(To+Tt)以上となる。よって1サイクルタイムMOは、To+Tt以上必要になる。
「To>Ttの場合」(図21参照)
To>Ttのとき、プロトコルBの上り通信は直前のプロトコルBによる通信の待ち合わせが発生する可能性がある。Ttだけ待てば時分割ネットワークでの上り通信は終了するので最大待ち受け時間はTtであり、To>Ttであるから最長でToの待ち合わせが発生する。さらに、オンザフライネットワークでToだけ待たされる場合があり、このプロトコルAによる通信の待ち合わせToを考慮すると、サイクルタイムMTは、2×To以上必要になる。
次に、本実施の形態にて、毎周期、マスタから全スレーブへの通信と全スレーブからマスタへの通信をそれぞれ実現することができることを詳細に説明する。
まず、オンザフライ通信プロトコルの通信周期について述べる。オンザフライ通信プロトコルの通信周期OT(OT=2×To)は時分割ネットワークの通信周期MT(MT=Max(2×To,To+Tt))と同じか短くなるため(OT≦MT)、オンザフライ通信プロトコルの通信周期OTの1周期の間に時分割ネットワークの複数宛先パケット(時分割複数宛先指示パケットPtmo、時分割複数宛先応答パケットPtmr)は1回ずつしか送信されない。この時分割ネットワークの複数宛先パケットの1回ずつの通信に必要な時間は、マスタ、オンザフライスレーブ、プロトコル変換機器の内部処理時間を考慮しなければ、オンザフライ通信プロトコルの周期通信と経路が同じため、オンザフライ通信プロトコルのもともとの通信周期Toとなる。
よって、オンザフライ通信プロトコルの通信周期OTは時分割ネットワークの複数宛先パケットの通信時間Toを加算した、2×Toとすることで、オンザフライ通信プロトコルのパケットの通信を実現できるようになる。
次に、時分割ネットワークの通信周期について述べる。
「To≦Ttの場合」
時分割ネットワークでは、各スレーブとの上り通信と下り通信とからなる2回の通信(2周期の通信)間に、
1.全時分割スレーブからの単一宛先応答パケットPtsrの送信、
2.時分割複数宛先応答パケットPtmrの送信、
3.時分割複数宛先指示パケットPtmoの送信、
4.各時分割スレーブへの単一宛先指示パケットPtsoの送信
からなる4つの送信を実施する必要がある。
上記1の全時分割スレーブからの単一宛先応答パケットPtsrの送信時間は時分割ネットワークのもともとの通信周期Ttとなる。
上記4の各時分割スレーブへの単一宛先指示パケットPtsoの送信時間は時分割ネットワークのもともとの通信周期Ttとなる。
そして、
上記2の時分割複数宛先応答パケットPtmrの送信時間と、
上記3の時分割複数宛先指示パケットPtmoの送信時間とは合わせて、
オンザフライ通信プロトコルのもともとの通信周期Toとなるが、
オンザフライ通信プロトコルの通信待ち合わせにより、最大でオンザフライ通信プロトコルの周期通信が1回完了するまでの時間To待ち合わせる必要がある場合があり、
その結果、上記2と上記3の合計時間として、もともとの通信周期Toと待ち合わせ時間Toを合計した2×Toの時間が必要となる。
よって、To≦Ttの場合、オンザフライ通信プロトコルで2周期あたり必要な時間は(Tt+2×To+Tt)となり、1周期あたりの通信周期は少なくとも(To+Tt)となる。
「To>Ttの場合」
To>Ttのとき、たとえば、プロトコルBの上り通信を連続して行おうとする場合、直前の時分割ネットワークの周期通信が完了していない可能性がある。プロトコルBの上り通信を連続して行う場合、Ttだけ待てば時分割ネットワークでの上り通信は終了するので最大待ち受け時間はTtである。そして、ここでは、To>Ttであるから、時分割ネットワークで最長でToの待ち合わせが発生する。さらに、オンザフライネットワークで最大で中継通信時間Toだけ待たされる場合があり、このプロトコルAによる通信の待ち合わせを加算すると、サイクルタイムMTは、「時分割ネットワークでの待ち合わせ時間To+オンザフライネットワークでの中継通信時間To」となり、2×To以上必要になる。
このように、To>Ttのとき、直前の時分割ネットワークの周期通信から2×Toだけ経過していれば、オンザフライの通信周期と同様の理由で、必ずオンザフライ通信プロトコルでの通信は完了している。そのため、オンザフライ通信プロトコルの通信周期は少なくとも、2×To以上であればよい。
以上より、時分割ネットワークの通信周期を、Max(2×To,To+Tt)以上とすることで、通信を実現できるようになる。
本実施の形態のプロトコル変換システム100は、
オンザフライネットワークに接続され、オンザフライ通信プロトコル用パケットと時分割通信プロトコル用パケットとをオンザフライ通信プロトコルのパケットとして通信する指令機器1とプロトコル変換機器3とを備え、
プロトコル変換機器3が、時分割通信プロトコル用パケットを時分割通信プロトコルのパケットに変換して、時分割通信プロトコルのパケットを時分割ネットワークに接続された制御機器4と時分割通信プロトコルにより通信する。
本実施の形態のプロトコル変換システム100において、
上記指令機器1は、オンザフライネットワーク単独のみの場合の通信周期Toの2倍のオンザフライ通信周期OT(OT=2×To)で、オンザフライ通信プロトコル用パケットを生成してプロトコル変換機器3へ送信するとともに、
上記プロトコル変換機器3は、上記オンザフライ通信周期OT(OT=2×To)と、上記オンザフライネットワーク単独のみの場合の通信周期Toと時分割ネットワーク単独のみの場合の通信周期Ttとを加算した通信周期To+Ttとのうち、大きいほうの時分割通信周期MT(MT=Max(2×To,To+Tt))で、制御機器4と通信をすることを特徴とする。
本実施の形態のプロトコル変換システム100には、オンザフライネットワークの制御機器2が存在していなくても構わない。
また、本実施の形態のプロトコル変換システム100は、
オンザフライ通信プロトコルと時分割通信プロトコルのいずれのプロトコルのパケットかを判定するパケット判定装置16と、送信パケットを記録する送信バッファ13を持つオンザフライ通信プロトコルに対応した1台の指令機器1と、
オンザフライ通信プロトコルに対応した複数の制御機器2と、
オンザフライ通信プロトコルと時分割通信プロトコルのいずれのプロトコルのパケットかを判定するパケット判定装置302と、送信パケットを記録する上り送信バッファ311を持つオンザフライ通信プロトコルと時分割通信プロトコル間の通信を調停するプロトコル変換機器3と、
時分割通信プロトコルに対応した複数の制御機器4を備えたことを特徴とする。
本実施の形態のプロトコル変換システム100では、オンザフライネットワークにおいてオンザフライ通信プロトコル用パケットと時分割通信プロトコル用パケットとを非同期に送信・受信する。そこで、オンザフライネットワークの両端にある指令機器1とプロトコル変換機器3にパケット判定装置を持たせ、非同期に受信するパケットを区別する。
また、オンザフライネットワークの両端にある指令機器1とプロトコル変換機器3に送信バッファを持たせ、非同期に送信するパケットの待ち合わせをする。
以上より、本実施の形態のプロトコル変換システム100の指令機器1とプロトコル変換機器3があれば、本実施の形態のプロトコルにて既存の機能を持ったスレーブを利用したい場合、本実施の形態のプロトコルに対応した個別のスレーブの開発が不要になる。これにより、本実施の形態のプロトコルに対応した既存機能を持った複数種類のスレーブが必要な場合でも、プロトコル変換機器3を用いることで、開発量を固定にできる。
また、オンザフライ通信プロトコルの通信周期を2×To、時分割ネットワークの通信周期をMax(2×To,To+Tt)とすることで、従来に比べ短い通信周期を実現できる。
また、本実施の形態で通信周期の設定を変更することで、図18、図19の通信も実現することができる。
また、本実施の形態では、通信周期比(P、L)を用いないことで、通信周期比が整数比で表せないネットワーク間の調停も可能になる。
「機器のハードウェア資源」
図13は、実施の形態1におけるプロトコル変換システム100の各機器1,2,3,4のハードウェア資源の一例を示す図である。
機器によっては、図13に示すハードウェア資源をすべて備えている必要はなく、機器の種類や機能によって、ハードウェア資源は追加削除あるいは取捨選択される。
図13において、プロトコル変換システム100の機器は、プログラムを実行するCPU911(Central・Processing・Unit、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、プロセッサともいう)を備えている。CPU911は、バス912を介してROM913、RAM914、通信ボード915、表示装置901、キーボード902、マウス903、FDD904、CDD905、プリンタ装置906、スキャナ装置907、磁気ディスク装置920と接続され、これらのハードウェアデバイスを制御する。磁気ディスク装置920の代わりに、光ディスク装置、メモリカード読み書き装置などの記憶装置でもよい。
RAM914は、揮発性メモリの一例である。ROM913、FDD904、CDD905、磁気ディスク装置920の記憶媒体は、不揮発性メモリの一例である。これらは、記憶装置あるいは記憶部の一例である。
通信ボード915、キーボード902、スキャナ装置907、FDD904などは、入力部、入力装置の一例である。
また、通信ボード915、表示装置901、プリンタ装置906などは、出力部、出力装置の一例である。
通信ボード915は、ファクシミリ機932、電話器931、LAN942等に接続されている。通信ボード915は、LAN942に限らず、インターネット940、ISDN等のWAN(ワイドエリアネットワーク)などに接続されていても構わない。インターネット940或いはISDN等のWANに接続されている場合、ゲートウェイ941は不用となる。
磁気ディスク装置920には、オペレーティングシステム921(OS)、ウィンドウシステム922、プログラム群923、ファイル群924が記憶されている。プログラム群923のプログラムは、CPU911、オペレーティングシステム921、ウィンドウシステム922により実行される。
「機器のソフトウェア・データ・信号」
上記プログラム群923には、実施の形態の説明において「〜装置」として説明した機能を実行するプログラムが記憶されている。プログラムは、CPU911により読み出され実行される。
ファイル群924には、実施の形態の説明において、「〜の判定結果」、「〜の計算結果」、「〜の処理結果」として説明する情報やデータや信号値や変数値やパラメータが、「〜ファイル」や「〜データベース」の各項目として記憶されている。「〜ファイル」や「〜データベース」は、ディスクやメモリなどの記録媒体に記憶される。ディスクやメモリになどの記憶媒体に記憶された情報やデータや信号値や変数値やパラメータは、読み書き回路を介してCPU911によりメインメモリやキャッシュメモリに読み出され、抽出・検索・参照・比較・演算・計算・処理・出力・印刷・表示などのCPUの動作に用いられる。抽出・検索・参照・比較・演算・計算・処理・出力・印刷・表示・抽出のCPUの動作の間、情報やデータや信号値や変数値やパラメータは、メインメモリやキャッシュメモリやバッファメモリに一時的に記憶される。
また、実施の形態の説明において説明したフローチャートの矢印の部分は主としてデータや信号の入出力を示し、データや信号値は、RAM914のメモリ、FDD904のフレキシブルディスク、CDD905のコンパクトディスク、磁気ディスク装置920の磁気ディスク、その他光ディスク、ミニディスク、DVD(Digital・Versatile・Disk)等の記録媒体に記録される。また、データや信号は、バス912や信号線やケーブルその他の伝送媒体によりオンライン伝送される。
また、実施の形態の説明において「〜装置」として説明したものは、「〜回路」、「〜部」、「〜機器」、「手段」であってもよく、また、「〜ステップ」、「〜手順」、「〜処理」であってもよい。すなわち、「〜装置」として説明したものは、ROM913に記憶されたファームウェアで実現されていても構わない。或いは、ソフトウェアのみ、或いは、素子・デバイス・基板・配線などのハードウェアのみ、或いは、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせ、さらには、ファームウェアとの組み合わせで実施されても構わない。ファームウェアとソフトウェアは、プログラムとして、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、DVD等の記録媒体に記憶される。プログラムはCPU911により読み出され、CPU911により実行される。すなわち、プログラムは、「〜装置」としてコンピュータを機能させるものである。あるいは、「〜装置」の手順や方法をコンピュータに実行させるものである。
実施の形態2.
上記実施の形態1と異なる点について説明する。
上記実施の形態1では、オンザフライネットワークと時分割ネットワークがカスケード接続された場合を示したが、カスケード接続以外のネットワークでも構わない。たとえが、リング接続やスター接続のネットワークでも構わない。
上記実施の形態1では、時分割ネットワークの場合を示したが、時分割ネットワークではなく周波数分割ネットワークでも構わない。また、時分割かつ周波数分割ネットワークでも構わない。また、既存のローカルエリアネットワークでも構わない。
上記実施の形態1では、プロトコルBが時分割通信プロトコルの場合を示したが、既存のローカルエリアネットワークやインターネットのプロトコルでも構わない。
本実施の形態2のプロトコル変換システム100は、
ネットワークAに接続され、プロトコルA用パケットとプロトコルB用パケットとをプロトコルAのパケットとして通信する指令機器1とプロトコル変換機器3とを備え、
プロトコル変換機器3が、プロトコルB用パケットをプロトコルBのパケットに変換して、プロトコルBのパケットをネットワークBに接続された制御機器4とプロトコルBにより通信するプロトコル変換システムにおいて、
上記指令機器1は、
ネットワークAのみの場合の通信周期Toの2倍の通信周期OT(OT=2×To)で、プロトコルA用パケットを生成してプロトコル変換機器3へ送信するとともに、
上記プロトコル変換機器3は、
上記通信周期OT(OT=2×To)と、上記ネットワークAのみの場合の通信周期Toと時分割ネットワークのみの場合の通信周期Ttとを加算した通信周期To+Ttとのうち、大きいほうの通信周期MT(MT=Max(2×To,To+Tt))で、制御機器4と通信をする
ことを特徴とする。
1 指令機器、2 制御機器、3 プロトコル変換機器、4 制御機器、11,303 周期開始タイマ、12,47 パケット生成装置、13 送信バッファ、14,23,44,306 下り送信装置、15,24,45,307 上り受信装置、16,25,42,302 パケット判定装置、17,22,43 受信処理装置、21,41,301 下り受信装置、27,48 上り送信装置、26 パケット上書装置、46 送信開始タイマ、304 パケット分割装置、305 下り送信バッファ、309 パケット結合装置、311 上り送信バッファ、100 プロトコル変換システム、901 表示装置、902 キーボード、903 マウス、904 FDD、905 CDD、906 プリンタ装置、907 スキャナ装置、910 システムユニット、911 CPU、912 バス、913 ROM、914 RAM、915 通信ボード、920 磁気ディスク装置、921 OS、922 ウィンドウシステム、923 プログラム群、924 ファイル群、931 電話器、932 ファクシミリ機、940 インターネット、941 ゲートウェイ、942 LAN。

Claims (8)

  1. オンザフライネットワークに接続され、オンザフライ通信プロトコル用パケットと時分割通信プロトコル用パケットとをオンザフライ通信プロトコルのパケットとして通信する指令機器とプロトコル変換機器とを備え、
    プロトコル変換機器が、時分割通信プロトコル用パケットを時分割通信プロトコルのパケットに変換して、時分割通信プロトコルのパケットを時分割ネットワークに接続された制御機器と時分割通信プロトコルにより通信するプロトコル変換システムにおいて、
    上記指令機器は、
    オンザフライネットワークの通信周期Toの2倍のオンザフライ通信周期OT(OT=2×To)で、オンザフライ通信プロトコル用パケットを生成してプロトコル変換機器へ送信するとともに、
    上記プロトコル変換機器は、
    上記オンザフライ通信周期OT(OT=2×To)と、上記オンザフライネットワークの通信周期Toと時分割ネットワークの通信周期Ttとを加算した通信周期To+Ttとのうち、大きいほうの時分割通信周期MT(MT=Max(2×To,To+Tt))で、制御機器と通信をする
    ことを特徴とするプロトコル変換システム。
  2. 上記指令機器は、
    受信したパケットがオンザフライ通信プロトコル用パケットと時分割通信プロトコル用パケットとのいずれのパケットであるかを判定する指令機器用パケット判定装置と、
    オンザフライ通信周期OT(OT=2×To)で、オンザフライ通信プロトコル用パケットを指示パケットとして生成するとともに、指令機器用パケット判定装置が時分割通信プロトコル用パケットを受信したと判定した場合に、時分割通信プロトコル用パケットを指示パケットとして生成するパケット生成装置と、
    指令機器用パケット生成装置が生成した指示パケットを記録する指令機器用送信バッファと、
    指令機器用送信バッファに記録された指示パケットを通信路が空くまで待機させてから送信する指令機器用下り送信装置と
    を備えたことを特徴とする請求項1記載のプロトコル変換システム。
  3. 上記プロトコル変換機器は、
    受信したパケットがオンザフライ通信プロトコル用パケットと時分割通信プロトコル用パケットとのいずれのパケットであるかを判定する変換機器用パケット判定装置と、
    変換機器用パケット判定装置が時分割通信プロトコル用パケットを受信したと判定した場合に、時分割通信周期MT(MT=Max(2×To,To+Tt))で、時分割通信プロトコル用パケットを分解して時分割通信プロトコルのパケットを生成するパケット分割装置と、
    パケット分割装置が生成した時分割通信プロトコルのパケットを記録する変換機器用下り送信バッファと、
    変換機器用下り送信バッファに記録された送信パケットを通信路が空くまで待機させてから送信する変換機器用下り送信装置と
    を備えたことを特徴とする請求項1又は2記載のプロトコル変換システム。
  4. 上記変換機器用パケット判定装置は、オンザフライ通信プロトコル用パケットを受信したと判定した場合に、オンザフライ通信プロトコル用パケットを応答パケットとして生成し、
    上記プロトコル変換機器は、さらに、
    制御機器から受信したパケットを合成して時分割通信プロトコル用パケットを応答パケットとして合成するパケット合成装置と、
    変換機器用パケット判定装置が生成した応答パケットと、パケット合成装置が生成した応答パケットとを記録する変換機器用上り送信バッファと、
    変換機器用上り送信バッファに記録された送信パケットを通信路が空くまで待機させてから送信する変換機器用上り送信装置と
    を備えたことを特徴とする請求項3記載のプロトコル変換システム。
  5. オンザフライネットワークに接続され、オンザフライ通信プロトコル用パケットと時分割通信プロトコル用パケットとをオンザフライ通信プロトコルのパケットとして通信する指令機器において、
    受信したパケットがオンザフライ通信プロトコル用パケットと時分割通信プロトコル用パケットとのいずれのパケットであるかを判定する指令機器用パケット判定装置と、
    オンザフライネットワークの通信周期Toの2倍のオンザフライ通信周期OT(OT=2×To)で、オンザフライ通信プロトコル用パケットを指示パケットとして生成するとともに、指令機器用パケット判定装置が時分割通信プロトコル用パケットを受信したと判定した場合に、時分割通信プロトコル用パケットを指示パケットとして生成するパケット生成装置と、
    指令機器用パケット生成装置が生成した指示パケットを記録する指令機器用送信バッファと、
    指令機器用送信バッファに記録された指示パケットを通信路が空くまで待機させてから送信する指令機器用下り送信装置と
    を備えたことを特徴とする指令機器。
  6. オンザフライネットワークと時分割ネットワークとに接続され、オンザフライ通信プロトコル用パケットと時分割通信プロトコル用パケットとをオンザフライ通信プロトコルのパケットとして指令機器と通信し、時分割通信プロトコル用パケットを時分割通信プロトコルのパケットに変換して、時分割通信プロトコルのパケットを時分割ネットワークに接続された制御機器と時分割通信プロトコルにより通信するプロトコル変換機器において、
    オンザフライネットワークの通信周期Toの2倍のオンザフライ通信周期OT(OT=2×To)と、上記オンザフライネットワークの通信周期Toと時分割ネットワークの通信周期Ttとを加算した通信周期To+Ttとのうち、大きいほうの時分割通信周期MT(MT=Max(2×To,To+Tt))で、制御機器と通信をする
    ことを特徴とするプロトコル変換機器。
  7. 上記プロトコル変換機器は、
    受信したパケットがオンザフライ通信プロトコル用パケットと時分割通信プロトコル用パケットとのいずれのパケットであるかを判定し、オンザフライ通信プロトコル用パケットを受信したと判定した場合に、オンザフライ通信プロトコル用パケットを応答パケットとして生成する変換機器用パケット判定装置と、
    変換機器用パケット判定装置が時分割通信プロトコル用パケットを受信したと判定した場合に、時分割通信周期MT(MT=Max(2×To,To+Tt))で、時分割通信プロトコル用パケットを分解して時分割通信プロトコルのパケットを生成するパケット分割装置と、
    パケット分割装置が生成した時分割通信プロトコルのパケットを記録する変換機器用下り送信バッファと、
    変換機器用下り送信バッファに記録された送信パケットを通信路が空くまで待機させてから送信する変換機器用下り送信装置と、
    制御機器から受信したパケットを合成して時分割通信プロトコル用パケットを応答パケットとして合成するパケット合成装置と、
    変換機器用パケット判定装置が生成した応答パケットと、パケット合成装置が生成した応答パケットとを記録する変換機器用上り送信バッファと、
    変換機器用上り送信バッファに記録された送信パケットを通信路が空くまで待機させてから送信する変換機器用上り送信装置と
    を備えたことを特徴とする請求項6記載のプロトコル変換機器。
  8. オンザフライネットワークと時分割ネットワークとに接続され、オンザフライ通信プロトコル用パケットと時分割通信プロトコル用パケットとをオンザフライ通信プロトコルのパケットとして通信する指令機器とプロトコル変換機器とを備え、
    プロトコル変換機器が、時分割通信プロトコル用パケットを時分割通信プロトコルのパケットに変換して、時分割通信プロトコルのパケットを時分割ネットワークに接続された制御機器と時分割通信プロトコルにより通信するプロトコル変換システムのプロトコル変換方法において、
    上記指令機器において、
    指令機器用パケット判定装置が、
    受信したパケットがオンザフライ通信プロトコル用パケットと時分割通信プロトコル用パケットとのいずれのパケットであるかを判定し、
    指令機器用パケット生成装置が、
    オンザフライネットワークの通信周期Toの2倍のオンザフライ通信周期OT(OT=2×To)で、オンザフライ通信プロトコル用パケットを指示パケットとして生成するとともに、指令機器用パケット判定装置が時分割通信プロトコル用パケットを受信したと判定した場合に、時分割通信プロトコル用パケットを指示パケットとして生成し、
    指令機器用送信バッファが、
    指令機器用パケット生成装置が生成した指示パケットを記録し、
    指令機器用下り送信装置が、
    指令機器用送信バッファに記録された指示パケットを通信路が空くまで待機させてから送信し、
    上記プロトコル変換機器において、
    変換機器用パケット判定装置が、
    受信したパケットがオンザフライ通信プロトコル用パケットと時分割通信プロトコル用パケットとのいずれのパケットであるかを判定し、オンザフライ通信プロトコル用パケットを受信したと判定した場合に、オンザフライ通信プロトコル用パケットを応答パケットとして生成し、
    パケット分割装置が、
    変換機器用パケット判定装置が時分割通信プロトコル用パケットを受信したと判定した場合に、
    上記オンザフライ通信周期OT(OT=2×To)と、上記オンザフライネットワークの通信周期Toと時分割ネットワークの通信周期Ttとを加算した通信周期To+Ttとのうち、時分割通信周期MT(MT=Max(2×To,To+Tt))で、時分割通信プロトコル用パケットを分解して時分割通信プロトコルのパケットを生成し、
    変換機器用下り送信バッファが、
    パケット分割装置が生成した時分割通信プロトコルのパケットを記録し、
    変換機器用下り送信装置が、
    変換機器用下り送信バッファが記録した送信パケットを通信路が空くまで待機させてから送信し、
    パケット合成装置が、
    制御機器から受信したパケットを合成して時分割通信プロトコル用パケットを応答パケットとして合成し、
    変換機器用上り送信バッファが、
    変換機器用パケット判定装置が生成した応答パケットと、パケット合成装置が生成した応答パケットとを記録し、
    変換機器用上り送信装置が、
    変換機器用上り送信バッファに記録された送信パケットを通信路が空くまで待機させてから送信する
    ことを特徴とするプロトコル変換方法。
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