JP2010204084A - 熱分布測定セット、熱分布測定体、及び熱分布確認方法 - Google Patents

熱分布測定セット、熱分布測定体、及び熱分布確認方法 Download PDF

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Abstract

【課題】種々の温度範囲における熱分布を確認するために多種の熱分布確認シートを用意することなく、熱分布を測定可能な熱分布測定セット、熱分布測定体、及び熱分布確認方法を提供する。
【解決手段】支持体上に、電子供与性染料前駆体及びポリマーを含有する有機高分子複合体、前記電子供与性染料前駆体を発色させる電子受容性化合物、並びにバインダーを含有する熱分布表示層を有する熱分布表示材料と、前記熱分布表示層の発色開始温度を調整する発色開始温度調整材料とを含む熱分布測定セットである。
【選択図】なし

Description

本発明は、熱分布測定セット、熱分布測定体、及び熱分布確認方法に関する。
シートの貼り合せや、フィルムにコーティングした転写層の熱転写を目的とする熱プレスが行なわれている。製品の品質を向上させ、生産に要するタクトタイムを短縮させるためには、熱プレス面における温度とその分布が適正値となるように管理することが重要である。そのためには、実体温度の計測を必要とする。従来は、シートや板部材に多数の熱電対、測温抵抗体、サーミスタ等を配置し擬似面温度センサとしたものを熱プレス面に挟んで温度計測する方法が行なわれている(たとえば特許文献1)。
また、広い熱表面の温度を確認するためのシートや方法として、加工対象物品またはその材料中に感熱シートを重ね、対向する熱プレス面の間に供給し、熱プレスを行う熱プレス過程と、前記熱プレスを行った後の感熱シートにおける計測個所の濃度を計測する濃度計測過程と、前記計測した濃度に基づいて前記熱プレスの加熱温度を演算する温度演算過程とを有する温度計測方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
また、所定温度以上の熱履歴に対して確実に、且つ不可逆的に温度履歴を表示できる温度履歴表示体を提供することを目的として、支持体上に、染料前駆体と該染料前駆体を発色させる顕色剤を含む感熱層、浸透層、及び特定温度に融点を有する感温物質を含む感温層が順次形成された温度履歴表示体が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
特開平5−52666号公報 特開2004−117145号公報 特開2003−268347号公報
しかしながら、擬似面温度センサでは、熱電対や測温抵抗体を配置した部位とその他の部位とにおいて機械的、物理的な特性が不一致となる。その影響が熱プレスを行った状態において顕われ、本来の実体としての熱分布を計測することを困難にしている。擬似面温度センサは、計測個所を多数とし分散させたとしても原理的に各点の計測である。そのため、広い熱プレス面の温度を計測するときには重要な計測個所が外れがちである。また、内挿による温度の推定値では精度が十分でないことがある。
さらに、上記のようないわゆる温度履歴表示体や感熱シートは、発色感度が高いため、対象物の熱を感知する温度範囲は数℃から約20℃と狭い一方で、測定面の温度域は多種多様なため、当該温度範囲に対応する多種類の熱分布確認シートを用意する必要がある。
上記事情に鑑み、本発明は、多種類の熱分布確認シートを用意することなく、種々の温度範囲を測定可能な熱分布測定セット、熱分布測定体、及び熱分布確認方法を提供することを目的とする。
前記課題を達成するための具体的手段は以下の通りである。
<1> 支持体上に、電子供与性染料前駆体及びポリマーを含有する有機高分子複合体、前記電子供与性染料前駆体を発色させる電子受容性化合物、並びにバインダーを含有する熱分布表示層を有する熱分布表示材料と、前記熱分布表示層の発色開始温度を調整する発色開始温度調整材料とを含む熱分布測定セットである。
<2> 前記発色開始温度調整材料が、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム又はポリイミドフィルムである前記<1>に記載の熱分布測定セットである。
<3> 前記有機高分子複合体の体積平均50%粒径(D50v)X〔μm〕と、前記電子供与性染料前駆体の全固形分に対する含有量Y〔g/m〕とが、0.2<Y<0.194ln(X)+0.428の関係を満たす前記<1>または前記<2>に記載の熱分布測定セットである。
<4> 前記発色開始温度調整材料の厚みが、20〜120μmである前記<1>〜前記<3>のいずれか1つに記載の熱分布測定セットである。
<5> 支持体上に、電子供与性染料前駆体及びポリマーを含有する有機高分子複合体、前記電子供与性染料前駆体を発色させる電子受容性化合物、並びにバインダーを含有する熱分布表示層を有する熱分布表示材料と、前記熱分布表示層に接して積層された発色開始温度調整材料とを含む熱分布測定体である。
<6> 前記<1>〜<4>のいずれか1つに記載の熱分布測定セットを用い、前記発色開始温度調整材料を、前記熱分布表示層に接するように前記熱分布表示材料上に重ねて、前記熱分布表示層を発色させることにより被測定面の熱分布を確認する熱分布確認方法である。
<7> 前記被測定面の温度は、前記熱分布表示材料の発色開始温度が110℃以上で測定されるものである前記<6>に記載の熱分布確認方法である。
本発明によれば、種々の温度範囲における熱分布を確認するために多種の熱分布確認シートを用意することなく、熱分布を測定可能な熱分布測定セット、熱分布測定体、及び熱分布確認方法を提供することができる。
<<熱分布測定セット>>
本発明の熱分布測定セットは、少なくとも熱分布表示材料と前記熱分布表示層の発色開始温度を調整する発色開始温度調整材料とから構成され、熱分布の測定時には、前記熱分布表示材料と前記発色開始温度調整材料とは重ね合わせて用いられる。熱分布を測定しようとする対象物の被測定面の温度範囲に応じて前記発色開始温度調整材料の種類を変えて、前記熱分布表示材料に重ね合わせることにより、前記熱分布表示材料の熱分布表示層が発色し始める温度(発色開始温度)を適宜シフトすることができるため、目的の温度範囲における小さな温度差の熱分布を確認することができる。
本発明の熱分布測定セットは、本発明の効果を損なわない限度において、前記熱分布表示材料及び発色開始温度調整材料以外の材料を組み合わせて構成することができる。
まず、熱分布表示材料について説明する。
<熱分布表示材料>
本発明の熱分布測定セットを構成する熱分布表示材料は、支持体上に、電子供与性染料前駆体及びポリマーを含有する有機高分子複合体、前記電子供与性染料前駆体を発色させる電子受容性化合物、並びにバインダーを含有する熱分布表示層を有する。
前記熱分布表示材料は、本発明の効果を損なわない限りにおいて、他の層を有していてもよい。
〔熱分布表示層〕
本発明の熱分布表示材料における熱分布表示層は、電子供与性染料前駆体及びポリマーを含有する有機高分子複合体と、前記電子供与性染料前駆体を発色させる特定の電子受容性化合物と、バインダーとを含有する。
本発明における熱分布表示層が含有する電子供与性染料前駆体と電子受容性化合物とはいずれも未処理時には優れた透明性を有するが、加熱や加温等の外部からの熱エネルギー付与の処理により両者が反応して、両者の電子を互いに授受しあうことで色素を形成し、発色する。
本発明における熱分布表示層は、1層設けられていても、2層以上設けられていてもよい。以下、熱分布表示層が含有する必須の成分及び含有し得るその他の成分について説明する。
(有機高分子複合体)
本発明における有機高分子複合体は、電子供与性染料前駆体及びポリマーを含有する。
有機高分子複合体の形態は、特に制限されず、少なくとも電子供与性染料前駆体とポリマーとを混合して得られる形態であっても、ポリマーを用いて製造したマイクロカプセル(以下、単に「カプセル」とも称する)に電子供与性染料前駆体を内包した形態であってもよい。
電子供与性染料前駆体を有機高分子複合体として熱分布表示層に含有することで、熱で発色する熱応答性を付与することができるとともに、加熱や加温等の外部からの熱エネルギー付与の処理がされる前に、電子供与性染料前駆体と電子受容性化合物とが反応し発色することを防ぐことができ、また熱分布表示材料の貯蔵安定性を向上することができる。
−電子供与性染料前駆体−
本発明において好ましく用いられる電子供与性染料前駆体としては、実質的に無色のものであれば特に限定されるものではないが、エレクトロンを供与して、或いは、酸等のプロトンを受容して発色する性質を有するものであり、特に、ラクトン、ラクタム、サルトン、スピロピラン、エステル、アミド等の部分骨格を有し、電子受容性化合物と接触したときに、これらの部分骨格が開環もしくは開裂する無色の化合物であるものが好ましい。
前記電子供与性染料前駆体としては、例えば、トリフェニルメタンフタリド系化合物、フルオラン系化合物、フェノチアジン系化合物、インドリルフタリド系化合物、ロイコオーラミン系化合物、ローダミンラクタム系化合物、トリフェニルメタン系化合物、トリアゼン系化合物、スピロピラン系化合物、フルオレン系化合物、ピリジン系化合物、ピラジン系化合物等が挙げられる。
前記フタリド類の具体例としては、米国再発行特許第23024号明細書、米国特許第3491111号明細書、同第3491112号明細書、同第3491116号明細書、同第3509174号明細書等に記載された化合物が挙げられる。
前記フルオラン類の具体例としては、米国特許第3624107号明細書、同第3627787号明細書、同第3641011号明細書、同第3462828号明細書、同第3681390号明細書、同第3920510号明細書、同第3959571号明細書等に記載された化合物が挙げられる。
前記スピロピラン類の具体例としては、米国特許第3971808号明細書等に記載された化合物が挙げられる。
前記ピリジン系及びピラジン系化合物類としては、米国特許第3775424号明細書、同第3853869号明細書、同第4246318号明細書等に記載された化合物が挙げられる。
前記フルオレン系化合物の具体例としては、特開昭63−094878号公報等に記載された化合物が挙げられる。
これらの中でも、特に、黒発色の2−アリールアミノ−3−〔H、ハロゲン、アルキル又はアルコキシ−6−置換アミノフルオラン〕が好適に用いられる。
具体的には、例えば、2−アニリノ−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−N−シクロヘキシル−N−メチルアミノフルオラン、2−p−クロロアニリノ−3−メチル−6−ジブチルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−ジオクチルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−クロロ−6−ジエチルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−N−エチル−N−イソアミルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−N−エチル−N−ドデシルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メトキシ−6−ジブチルアミノフルオラン、2−o−クロロアニリノ−6−ジブチルアミノフルオラン、2−p−クロロアニリノ−3−エチル−6−N−エチル−N−イソアミルアミノフルオラン、2−o−クロロアニリノ−6−p−ブチルアニリノフルオラン、2−アニリノ−3−ペンタデシル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−エチル−6−ジブチルアミノフルオラン、2−o−トルイジノ−3−メチル−6−ジイソプロピルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−N−イソブチル−N−エチルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−N−エチル−N−テトラヒドロフルフリルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−クロロ−6−N−エチル−N−イソアミルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−N−メチル−N−γ−エトキシプロピルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−N−エチル−N−γ−エトキシプロピルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−N−エチル−N−γ−プロポキシプロピルアミノフルオラン等が挙げられる。
電子供与性染料前駆体は、貯蔵安定性及び地肌カブリ防止の観点より、後述するポリマーで作製されたカプセルに内包された有機高分子複合体として用いることが好ましい。
本発明の熱分布測定セットを、温度差の大きい熱分布を有する測定面について用いる場合には、熱分布表示材料に含まれる電子供与性染料前駆体は、熱分布表示層全固形分に対する含有量Y〔g/m〕が、後述する有機高分子複合体の体積平均50%粒径(D50v)X〔μm〕との間において、0.2<Y<0.194ln(X)+0.428の関係を満たすことが好ましい。
電子供与性染料前駆体の熱分布表示層全固形分に対する含有量Yを、上記範囲とすることで、熱分布の温度差が大きくても、発色濃度に差ができるように、光学濃度を違えて発色させることができる。すなわち、温度差の大きい被測定面の熱分布を表示することができる。
前記Yが、0.2以上であれば、熱分布表示層中の電子供与性染料前駆体の含有量が不足せず、熱分布表示層に熱エネルギー付与の処理を行なったときに、熱エネルギーが付与された箇所の光学濃度が充分に得られ、充分に発色することができる。
一方、前記Yが、0.194ln(X)+0.428以下であれば、熱分布表示層に熱エネルギー付与の処理を行なった箇所の発色の程度が大きくなりすぎることを抑制することができる。そのため、表面各部の温度差が大きい被測定面の熱分布を把握し易くなる。
熱分布表示層全固形分に対する含有量Y〔g/m〕は、熱分布確認範囲と濃度変化の均一性の点から、0.075ln(X)+0.271<Y<0.194ln(X)+0.428であることが好ましく、0.075ln(X)+0.3<Y<0.194ln(X)+0.428であることがより好ましい。
−ポリマー−
本発明における有機高分子複合体はポリマーを含有する。
前記ポリマーは、前述の電子供与性染料前駆体とともに有機高分子複合体を形成し得る高分子化合物であれば特に制限されず、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリビニル、ポリウレタン、ポリウレア、ポリウレタンポリウレア等を用いることができる。
上記の中でも、貯蔵安定性及び地肌カブリ防止の観点から、本発明における有機高分子複合体は、後述するイソシアネート化合物と揮発性有機溶剤とを用いて得られるポリマーを含有することが好ましく、ポリウレタンポリウレアが特に好ましい。
[イソシアネート化合物]
前記ポリマーを得るためのイソシアネート化合物は、芳香族化合物や炭化水素化合物等に2個以上のイソシアネート基を有するイソシアネート化合物の場合のほか、イソシアネート化合物を用いた縮合体、重合体又は付加体等の場合を含む。一分子(ポリマー、アダクト物等を含む)内に2個以上のイソシアネート基を有する化合物が好ましい。
芳香族化合物や炭化水素化合物等に2個のイソシアネート基を有する化合物としては、例えば、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、ナフタレン−1,4−ジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、3,3’−ジメトキシ−ビフェニルジイソシアネート、3,3’−ジメチルジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、キシリレン−1,4−ジイソシアネート、キシリレン−1,3−ジイソシアネート、4−クロロキシリレン−1,3−ジイソシアネート、2−メチルキシリレン−1,3−ジイソシアネート、4,4’−ジフェニルプロパンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルヘキサフルオロプロパンジイソシアネート、トリメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、プロピレン−1,2−ジイソシアネート、ブチレン−1,2−ジイソシアネート、シクロヘキシレン−1,2−ジイソシアネート、シクロヘキシレン−1,3−ジイソシアネート、シクロヘキシレン−1,4−ジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート、1,4−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン及び1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、イソホロンジイソシアネート、リジンジイソシアネート等が挙げられる。
以上では2官能であるジイソシアネート化合物を例示したが、これらに類推される3官能のトリイソシアネート化合物、4官能のテトライソシアネート化合物であってもよい。
また、上記イソシアネート化合物と、エチレングリコール類、ビスフェノール類等の2官能アルコール、フェノール類との付加物も利用できる。
イソシアネート化合物を用いた縮合体、重合体又は付加体の例としては、前述の2官能イソシアネート化合物の3量体であるビューレット又はイソシアヌレート、トリメチロールプロパンなどのポリオールと2官能イソシアネート化合物の付加体として多官能としたもの、ベンゼンイソシアネートのホルマリン縮合物、メタクリロイルオキシエチルイソシアネート等の重合性基を有するイソシアネート化合物の重合体、リジントリイソシアネートなども用いることができる。特に、キシレンジイソシアネートおよびその水添物、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネートおよびその水添物を主原料としこれらの3量体(ビューレットあるいはイソシヌレート)の他、トリメチロールプロパンとのアダクト体として多官能としたものが好ましい。
これらの化合物については「ポリウレタン樹脂ハンドブック」(岩田敬治編、日刊工業新聞社発行(1987))に記載されている。
これらの中で、多官能イソシアネートとしては、芳香族系の多官能イソシアネートが好ましく、例えば、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、キシリレン−1,4−ジイソシアネート、キシリレン−1,3−ジイソシアネート、トリメチロールプロパンとキシリレン−1,4−ジイソシアネートまたはキシリレン−1,3−ジイソシアネートとの付加物が好ましく、特にキシリレン−1,4−ジイソシアネート及びキシリレン−1,3−ジイソシアネート、トリメチロールプロパンとキシリレン−1,4−ジイソシアネートまたはキシリレン−1,3−ジイソシアネートとの付加物が好ましい。
[揮発性有機溶剤]
前記揮発性有機溶剤とは、沸点40℃以上150℃未満の有機溶媒をいい、好ましくは40℃〜130℃の沸点を有する有機溶媒が挙げられる。
前記ポリマーを得るために用いられる揮発性有機溶剤としては、例えば、酢酸エチル(沸点77℃)、酢酸イソプロピル(沸点88℃)、酢酸ブチル(沸点124〜127℃)、酢酸イソブチル(沸点118℃)、メチレンクロライド(沸点40℃)、テトラヒドロフラン(沸点66℃)などを挙げることができる。また、これらを2種以上混合して用いてもよい。これらの中でも特に酢酸エチルが好ましい。
本発明において、有機高分子複合体の体積平均50%粒径(D50v)は、0.1μm〜5μmであることが好ましい。前記有機高分子複合体のD50vを0.1μm〜5μmとすることで発色する温度範囲を任意に調整することができる。
ここで、有機高分子複合体の粒径(体積平均粒径)は、(株)堀場製作所製のレーザー回折粒度分布測定装置「LA750」を用いて測定された値をいう。得られた粒度分布を、分割された粒度範囲(チャンネル)に対して小粒径側から体積累積分布を描いて、累積50%となる粒径を「体積平均50%粒径(D50v)」とする。
前記体積平均50%粒径(D50v)を、以下、単に「体積平均粒径」または「粒径」ということがあり、以降における体積平均粒径も同様とする。
−有機高分子複合体の製造−
前記有機高分子複合体は、例えば、前記電子供与性染料前駆体と前記イソシアネート化合物と前記揮発性有機溶剤とを含む電子供与性染料前駆体含有液を水相に分散させて、前記電子供与性染料前駆体含有液を含む油滴が分散された分散液を調製し(分散工程)、前記油滴中の前記イソシアネート化合物を重合反応させる(重合工程)ことで、製造することができる。
以下、有機高分子複合体の製造方法を詳細に説明する。
−分散工程−
本発明における分散工程は、電子供与性染料前駆体含有液(油相)を油滴として水相に乳化分散させる工程である。乳化分散は、高速撹拌機、超音波分散装置等の通常の微粒子乳化に用いられる手段、例えば、ホモジナイザー、マントンゴーリー、超音波分散機、ディゾルバー、ケディーミル等、その他公知の乳化分散装置を用いて容易に行うことができる。
油相の水相に対する混合比(油相質量/水相質量)は、0.5〜1.5が好ましく、0.7〜1.2がより好ましい。該混合比が0.5〜1.5の範囲内であると、適度の粘度に保持でき、製造適性に優れ、乳化液の安定性に優れる。
用いる水相には保護コロイドとして水溶性高分子を溶解した水溶液を使用することが好ましく、前記水溶性高分子は、分散を均一に且つ容易にすると共に、乳化分散した水溶液を安定化させる分散媒として作用する。
水溶性高分子としては、例えば、ポリビニルアルコールおよびその変成物、ポリアクリル酸アミドおよびその誘導体、エチレン/酢酸ビニル共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体、エチレン/無水マレイン酸共重合体、イソブチレン/無水マレイン酸共重合体、ポリビニルピロリドン、エチレン/アクリル酸共重合体、酢酸ビニル/アクリル酸共重合体、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、カゼイン、ゼラチン、澱粉誘導体、アラビヤゴム及びアルギン酸ナトリウムを挙げることができ、ポリビニルアルコールおよびその変性物、ゼラチン及びその変性物、セルロース誘導体を用いることが好ましい。
これらの水溶性高分子は、イソシアネート化合物と反応しないか、極めて反応し難いものが好ましく、たとえばゼラチンのように分子鎖中に反応性のアミノ基を有するものは予め反応性をなくしておくことが必要である。
水溶性高分子は、1種類のみを使用しても、2種類以上を併用してもよい。
本発明においては、ポリエーテルが界面活性剤としても働くため、電子供与性染料前駆体含有液中にポリエーテル化合物を添加する場合、界面活性剤を別途添加することなく安定に分散を行うことが可能であるが、熱分布表示材料の性能に悪影響を及ぼさない範囲内で必要に応じて界面活性剤を添加してもよい。界面活性剤は、油相または水相のいずれに添加して使用してもよい。界面活性剤の使用量は、油相の質量に対し1質量%以下、特に0.5質量%以下が好ましい。
一般に乳化分散に用いる界面活性剤は、アニオン性又はノニオン性の界面活性剤の中から適宜に選択して使用することができるが、比較的長鎖の疎水基を有する界面活性剤が優れているとされている「界面活性剤便覧」(西一郎ら、産業図書発行(1980))。
好ましい界面活性剤としては、アルキルスルホン酸、アルキルベンゼンスルホン酸などのアルカリ金属塩であり、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸ソーダ、アルキル硫酸ナトリウム、スルホコハク酸ジオクチルナトリウム塩、ポリアルキレングリコール(例えば、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル)、アセチレングリコール等が挙げられる。
また、界面活性剤(乳化助剤)として芳香族スルホン酸塩のホルマリン縮合物や芳香族カルボン酸塩のホルマリン縮合物などの化合物を使用することもできる。具体的には、下記一般式(1)で表わされる化合物である。下記一般式(1)で表される化合物については特開平6−297856号公報に記載されている。
Figure 2010204084
前記一般式(1)中、Rは炭素原子数1〜4のアルキル基を表し、XはSO またはCOOを表し、Mはナトリウム原子またはカリウム原子を表し、qは1〜20の整数を表わす。
またアルキルグルコシド系化合物も同様に使用することができる。具体的には、下記の一般式(2)で表される化合物である。
Figure 2010204084
前記一般式(2)中、Rは炭素原子数4〜18のアルキル基を表し、pは0〜2の整数を表わす。
前記界面活性剤は、単独で使用しても二種以上適宜併用してもよい。
分散工程により得られた油滴であるエマルジョン粒子の粒径は前述の有機高分子複合体の体積平均50%粒径(D50v)と同じ粒径であることが好ましく、エマルジョン粒子の粒径の好ましい範囲も同様である。
−重合工程−
重合工程は、油滴中に含まれるイソシアネート化合物を重合反応させる工程である。分散液中の揮発性有機溶剤の含有量は、分散液の撹拌速度や撹拌時間、重合反応の際の液温や排気風量を調節することにより適宜調整することができる。
重合反応は、分散液中にイソシアネート化合物の重合反応触媒を添加するか、分散液の温度を上昇させて行うことができる。
通常のマイクロカプセルの製造方法では、水相にイソシアネート化合物と付加反応を起こす化合物、例えば、ポリオールや多官能アミノ化合物、を添加しておき、油相に含まれるイソシアネートが水分子の活性水素だけでなく水相に含まれるポリオールや多官能アミノ化合物と界面で付加反応しポリウレタンやポリウレアを生成して壁を形成する。
水相に添加しうるポリオールとしては、具体的にはプロピレングリコール、グリセリン及びトリメチロールプロパンなどが挙げられ、1種類のみ使用しても、2種類以上を併用してもよい。また、水相に添加しうる多官能アミノ化合物としては、ジエチレントリアミン、テトラエチレンペンタミン等を挙げることができ1種類のみ使用しても、2種類以上を併用してもよい。更に、ポリオールと多官能アミノ化合物とを併用してもよい。これらの化合物も先の「ポリウレタン樹脂ハンドブック」に記載されている。
重合工程中に、有機高分子複合体同士の凝集を防止するために、加水して有機高分子複合体同士の衝突確率を下げることが好ましく、充分な攪拌を行うことも好ましい。水の添加量は、電子供与性染料前駆体含有液の濃度が2質量%〜50質量%となるようにすることが好ましく、より好ましは、5質量%〜30質量%である。
また、重合工程中に改めて凝集防止用の分散剤を添加してもよい。重合反応の進行に伴って炭酸ガスの発生が観測され、その発生の終息をもってその形成反応の終点と見なすことができる。通常、数時間反応させることにより、目的とする有機高分子複合体を得ることができる。
上記の有機高分子複合体の製造方法では、必要に応じて金属含有染料、ニグロシン等の荷電調節剤、或いは、その他任意の添加物質を添加することができる。これらの添加剤は壁の形成時、又は任意の時点で含有することができる。
重合工程後に、有機高分子複合体に含まれる揮発性有機溶媒を除去するために、加熱することも好ましい。揮発性有機溶媒が残存すると、保存時に徐々に揮発して、性能が不安定となり易い。揮発性有機溶媒を除去するための加熱温度は、使用した揮発性有機溶媒の種類によるが、100℃未満であることが好ましく、40〜70℃であることがより好ましい。
前記電子供与性染料前駆体含有液中の電子供与性染料前駆体の含有量としては、5〜50質量%が好ましく、10〜30質量%がさらに好ましい。
前記電子供与性染料前駆体含有液中のイソシアネート化合物の含有量としては、2〜50質量%が好ましく、5〜30質量%がさらに好ましい。
また、前記電子供与性染料前駆体含有液中のイソシアネート化合物の含有量は、揮発性有機溶剤100質量部に対して5〜75質量部であることが好ましく、10〜50質量部であることがさらに好ましい。イソシアネート化合物の含有量が揮発性有機溶剤100質量部に対して5〜75質量部であると、揮発性有機溶媒の蒸散のコントロールにより、イソシアネート化合物の反応度を制御しやすい。
前記電子供与性染料前駆体含有液中の揮発性有機溶剤の含有量としては、20〜90質量%が好ましく、30〜70質量%がさらに好ましい。
前記電子供与性染料前駆体含有液は、必要に応じて適宜、紫外線吸収剤、酸化防止剤などを含有してもよい。
前記電子供与性染料前駆体含有液は、所定量の電子供与性染料前駆体とイソシアネート化合物と揮発性有機溶剤と必要に応じて用いられるその他の成分とを混合及び、撹拌又は分散等の公知の手法を用いることにより調製される。前記電子供与性染料前駆体含有液は、溶液の状態であってもよいし、分散液の状態であってもよい。
(バインダー)
本発明における熱分布表示層は、バインダーを含有する。
前記バインダーとしては、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、エピクロルヒドリン変性ポリアミド、エチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、イソブチレン−無水マレインサリチル酸共重合体、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸アミド、メチロール変性ポリアクリルアミド、デンプン誘導体、カゼイン、ゼラチン等が挙げられる。
また、これらのバインダーに耐水性を付与する目的で耐水性の改良剤を加えたり、疎水性ポリマーのエマルジョン、具体的には、アクリル樹脂エマルジョン、スチレン−ブタジエンラテックス等を添加することもできる。
バインダーの含有量は、熱分布表示層の熱源への転写防止の観点から、熱分布表示層の全固形分に対して8質量%〜30質量%であることが好ましく、10質量%〜20質量%であることがより好ましい。
前記熱分布表示層に用いられるバインダーとしては、透明性を良好なものとする観点から、バインダーとしてポリビニルアルコールが好ましく用いられ、カルボキシ変性ポリビニルアルコールやシリカ変性ポリビニルアルコール等の変性PVAを用いることもできる。また、前記熱分布表示層には公知の硬膜剤等が含有されることができる。該硬膜剤としては、硼酸、硼砂、コロイダルシリカ等の無機化合物やアルデヒド誘導体、ジアルデヒド誘導体などを挙げることができる。
(他の成分)
前記熱分布表示層には、電子供与性染料前駆体、電子受容性化合物、バインダー等の必須成分に加えて、他の成分を更に添加することができる。前記他の成分は、特に制限はなく、目的或いは必要に応じて適宜に選択することができ、例えば、増感剤、顔料、潤滑剤、公知の熱可融性物質、紫外線吸収剤、酸化防止剤、帯電防止剤等が挙げられる。
以下、熱分布表示層に用いることのできる他の成分について述べる。
−増感剤−
熱分布表示層には、発色を促進するために増感剤を添加することもできる。増感剤としては、分子内に芳香族性の基と極性基を適度に有している低融点有機化合物が好ましい。その具体例としては、p−ベンジルオキシ安息香酸ベンジル、α−ナフチルベンジルエーテル、β−ナフチルベンジルエーテル、β−ナフトエ酸フェニルエステル、α−ヒドロキシ−β−ナフトエ酸フェニルエステル、β−ナフトール−(p−クロロベンジル)エーテル、1,4−ブタンジオールフェニルエーテル、1,4−ブタンジオール−p−メチルフェニルエーテル、1,4−ブタンジオール−p−エチルフェニルエーテル、1,4−ブタンジオール−m−メチルフェニルエーテル、1−フェノキシ−2−(p−トリルオキシ)エタン、1−フェノキシ−2−(p−エチルフェノキシ)エタン、1−フェノキシ−2−(p−クロロフェノキシ)エタン、p−ベンジルビフェニル、p−トルエンスルホンアミド、4−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニルスルホンアミド、4−n−ペンチルオキシフェニルスルホンアミド等が挙げられる。
本発明においては、これらの増感剤を2種以上任意の比率で併用することもできる。
−顔料−
前記熱分布表示層は顔料を含有してもよい。
前記熱分布表示層に用いられる顔料は、有機顔料及び無機顔料のいずれも使用できる。
前記熱分布表示層に用いられる顔料としては、その体積平均粒径が、0.10〜5.0μmであるものが好ましい。
前記熱分布表示層に用いることのできる顔料の種類としては、特に限定されるものではなく、公知の有機及び無機の顔料から適宜に選択して使用することができるが、中でも、炭酸カルシウム、酸化チタン、カオリン、水酸化アルミニウム、非晶質シリカ、酸化亜鉛等の無機顔料、及び尿素ホルマリン樹脂、エポキシ樹脂等の有機顔料が好ましい。中でも特に、カオリン、水酸化アルミニウム、非晶質シリカがより好ましい。これらの顔料は1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また前記顔料の中でも、高級脂肪酸や高級脂肪酸の金属塩、高級アルコールからなる群より選択される少なくとも1種により表面被覆された顔料を好適に使用することができる。前記表面処理(表面被覆)に用いる高級脂肪酸としては、例えば、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、ラウリン酸等が挙げられる。
前記の顔料は、例えば、ヘキサメタリン酸ソーダ、部分鹸化又は完全鹸化のポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸共重合体、各種界面活性剤等の分散助剤、好ましくは部分鹸化又は完全鹸化のポリビニルアルコール、イタコン酸変性ポリビニルアルコール、末端アルキル変性ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸共重合体アンモニウム塩の共存下で、ディゾルバーやサンドミル、ボールミル等の既知の分散機で前記体積平均粒径にまで分散して使用されることが好ましい。即ち、顔料の50%体積平均粒径が0.1〜5.0μmの範囲の粒径になるまで微分散してから使用されることが好ましい。
前記分散された非水溶性素材としては、顔料;分散或いは乳化分散された潤滑剤、離型剤、すべり剤、マット剤等が挙げられる。
−潤滑剤、離型剤及びすべり剤−
前記熱分布表示層は、潤滑剤、離型剤またはすべり剤を含有してもよい。
前記熱分布表示層に用いられる潤滑剤、離型剤及びすべり剤(以下、「潤滑剤等」という場合がある。)は、通常、常温で液体ないし融点が40℃未満の潤滑剤と融点が40℃以上の潤滑剤を含有する形態が好ましい。
前記の常温で液体の潤滑剤等としては、シリコンオイル、流動パラフィン、ラノリン等が挙げられ、特にシリコンオイルが好ましい。これらのシリコンオイルはカルボキシル基、ポリオキシエチレン基等の置換基を有していてもよく、該シリコンオイルの粘度としては、100〜100,000cpsのものが好ましい。
前記の融点が40℃未満の潤滑剤等としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル燐酸塩等が挙げられる。
前記の常温で液体の潤滑剤等及び融点が40℃以下の潤滑剤等は、単独で使用ないし2種以上を併用してもよい。
前記の融点が40℃以上の潤滑剤等としては、融点が160℃以下、好ましくは融点が140℃以下のものが望ましく、ステアリン酸アミド(融点100℃)、メチロールステアリン酸アミド(101℃)、ポリエチレンワックス(融点110℃以下)、融点50〜90℃のパラフィンワックス、グリセリントリ−12−ヒドロキシステアラート(融点88℃)、オレイン酸アミド(融点73℃)、オレイン酸亜鉛(融点75℃)、ラウリン酸アミド(融点84℃)、ステアリン酸アルミニウム(融点102℃)、ステアリン酸マンガン(融点112℃)、ステアリン酸亜鉛(融点125℃)、ステアリン酸カルシウム(融点160℃)、エチレンビスステアロアミド(融点140℃)、ステアリン酸マグネシウム(融点132℃)、パルミチン酸マグネシウム(融点122℃)、ミリスチン酸マグネシウム(融点131℃)、等を挙げることができる。これらの融点が40℃以上の潤滑剤も、単独で使用ないし2種以上を併用してもよい。
本発明に用いる前記潤滑剤等が水に不溶の場合には、分散又は乳化物の形で熱分布表示層に添加する。また固体の場合には、(1)ポリビニルアルコール等の水溶性高分子や各種界面活性剤等の分散剤の共存下に、ホモジナイザーやディゾルバー、サンドミル等の既知の分散機で分散した水分散物の形で用いるか、(2)溶剤に溶かした後、水溶性高分子や各種界面活性剤等の分散剤の共存下に、ホモジナイザーやディゾルバー、コロイドミル等の既知の乳化装置で乳化分散した乳化物の形で用いられる。また液体の場合には、前記の様な乳化物の形で用いられる。分散或いは乳化分散された潤滑剤等の好ましい体積平均粒子径は0.1μm〜5.0μmであり、更に0.1μm〜2.0μmがより好ましい。
一方、ポリオキシエチレンアルキルエーテルやポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル燐酸塩等の水に可溶の潤滑剤は、溶解度を勘案した上で、任意の濃度で溶解して熱分布表示層に添加することができる。
−マット剤−
前記熱分布表示層中はマット剤を含有してもよい。例えば、大麦、小麦、コーン、米、豆類より得られる澱粉等の微粒子の他、セルロースファイバー、ポリスチレン樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、尿素ホルマリン樹脂、ポリ(メタ)アクリレート樹脂、ポリメチル(メタ)アクリレート樹脂、塩化ビニルまたは酢酸ビニル等の共重合体樹脂、ポリオレフィン等の合成高分子の微粒子、炭酸カルシウム、酸化チタン、カオリン、スメクタイト粘土、水酸化アルミニウム、シリカ、酸化亜鉛等の無機物の微粒子等が挙げられる。また、熱分布表示体の透明性を良好なものとする観点から、屈折率が1.45〜1.75の微粒子状物質が好ましく、体積平均粒径としては、1μm〜20μm(特に1μm〜10μm)が好ましい。
本発明において、支持体上に均一に熱分布表示層を形成させるために、熱分布表示層形成用塗布液に界面活性剤を添加することが好ましい。該界面活性剤としては、スルホコハク酸系のアルカリ金属塩、フッ素含有界面活性剤等が好ましく、具体的には、ジ−(2−エチルヘキシル)スルフォコハク酸、ジ−(n−ヘキシル)スルフォコハク酸等のナトリウム塩、カリウム塩、又はアンモニウム塩、アセチレングリコール誘導体、パーフルオロアルキル硫酸ナトリウム塩、カリウム塩、又はアンモニウム塩、パーフルオロアルキルベタイン化合物等が挙げられる。
前記熱可融性物質は、熱応答性の向上を図る目的で熱分布表示層に含有させることができる。このような熱可融性物質としては、芳香族エーテル、チオエーテル、エステル、脂肪族アミド、ウレイド等が挙げられる。これらの例は、特開昭58−57989号、同58−87094号、同61−58789号、同62−109681号、同62−132674号、同63−151478号、同63−235961号、特開平2−184489号、同2−215585号の各公報等に記載されている。
前記紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、サリチル酸系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤、オキザリックアシッドアニリド系紫外線吸収剤等が好適に挙げられる。これらの例は、特開昭47−10537号、同58−111942号、同58−212844号、同59−19945号、同59−46646号、同59−109055号、同63−53544号、特公昭36−10466号、同42−26187号、同48−30492号、同48−31255号、同48−41572号、同48−54965号、同50−10726号の各公報、米国特許第2719086号、同第3707375号、同第3754919号、同第4220711号の各明細書等に記載されている。
前記酸化防止剤としては、ヒンダードアミン系酸化防止剤、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、アニリン系酸化防止剤、キノリン系酸化防止剤等が好適に挙げられる。これらの例は、特開昭59−155090号、同60−107383号、同60−107384号、同61−137770号、同61−139481号、同61−160287号の各公報等に記載されている。
前記帯電防止剤としては、金属酸化物微粒子、無機電解質、高分子電解質等が挙げられる。
本発明の熱分布表示層は、発色濃度が地肌濃度(Dmin)+0.1に達する温度〔℃〕をTA、発色濃度が最大濃度(Dmax)−0.1に達する温度〔℃〕をTB、前記TAと前記TBとの中間の温度〔℃〕をTCとしたとき、下記式(1)及び式(2)を満たすことが好ましい。
Figure 2010204084
上記式(1)及び式(2)中、DAは、熱分布表示層を温度TAに加熱して発色した発色部の光学濃度を表し、DBは、熱分布表示層を温度TBに加熱して発色した発色部の光学濃度を表し、DCは、熱分布表示層を温度TCに加熱して発色した発色部の光学濃度を表す。
以下、下記に示すように、前記式(1)に示される分数をγ1とも称し、前記式(2)に示される分数をγ2とも称する。
Figure 2010204084
前記地肌濃度(Dmin)とは、熱分布表示層に対して加熱や加温等の外部からの熱エネルギー付与の処理をする前の、画像が記録されていない熱分布表示層表面(未発色部)の最低光学濃度をいう。また、10連型熱特性試験機(新東科学社製)にて加圧500g/cmで10秒間任意の温度に加熱した熱源を接触し、マクベス濃度計(RD−19I型、マクベス社製)により光学濃度が未発色部の光学濃度+0.1となる温度を静発色開始温度と定義し、これをTAとする。すなわち、前記地肌濃度(Dmin)に0.1を加えた濃度に達する温度〔℃〕をTAとし、地肌濃度(Dmin)に0.1を加えた濃度、すなわち、熱分布表示層を温度TAに加熱して発色した部分である発色部の光学濃度をDAとする。
前記最大濃度(Dmax)とは、熱分布表示層に加熱や加温等の外部からの熱エネルギー付与の処理をして発色した発色部の最大の光学濃度をいう。本発明では当該最大濃度(Dmax)から0.1を引いた濃度に達する温度〔℃〕をTBとし、最大濃度(Dmax)から0.1を引いた濃度、すなわち、熱分布表示層を温度TBに加熱して発色した部分である発色部の光学濃度をDBとする。
さらに、前記TAとTBの中間の温度〔℃〕をTCとし、熱分布表示層を温度TCに加熱して発色した発色部の光学濃度をDCとする。
本発明では、熱分布表示層加熱や加温等の外部からの熱エネルギー付与の処理をして発色した発色部の光学濃度を発色濃度とも称する。
前記γ1及びγ2が、0.011以上であると、発色濃度差が小さすぎず、熱分布を確認し易く、0.035以下であると、発色する温度範囲が狭くなりにくいことから、測定可能域の狭小化を抑制することができ、実用的である。
また、前記TA、前記TB、前記TC、前記DA、前記DB、及び前記DCは下記式(4)を満たす関係であることが好ましい。
Figure 2010204084
すなわち、γ1とγ2との差が±0.016以内であることが好ましい。γ1とγ2との差が±0.016以内であることで、発色階調が直線により近くなり、熱分布が直感的に判別しやすい。γ1とγ2との差は、目視評価との整合性のとりやすさから、±0.01以内であることがより好ましい。
本発明における熱分布表示材料が、大きな温度差でも熱分布を表示可能とするためには、前記γ1および前記γ2は小さい値であることが好ましく、具体的には次のとおりである。
前記γ1は、熱分布測定可能範囲の点から、0.015≦γ1≦0.03であることが好ましく、0.018≦γ1≦0.027であることがより好ましい。
前記γ2は、熱分布測定可能範囲の点から、0.015≦γ1≦0.03であることが好ましく、0.018≦γ1≦0.027であることがより好ましい。
本発明における熱分布表示材料が、大きな温度差でも熱分布を表示可能とする場合には、前記TAと前記TBとの温度差(TB−TA)は30℃以上であることが好ましい。さらには、TB−TAは、30℃〜75℃であることが好ましい。
さらに、温度測定範囲の点から、前記TA、前記TB、前記DA、及び前記DBは下記式(3)を満たすことが好ましい。
Figure 2010204084
以下、下記に示すように、前記式(3)に示される分数をγ3とも称する。
Figure 2010204084
前記γ3が、0.011以上であると、発色濃度差が小さすぎず、熱分布を確認し易く、0.029以下であると、発色する温度範囲が狭くなりにくいことから、測定可能域の狭小化を抑制することができ、実用的である。
本発明における熱分布表示材料が、大きな温度差でも熱分布を表示可能とする場合には、前記γ3は、熱分布確認範囲の点から、0.013≦γ3≦0.027であることが好ましく、0.015≦γ3≦0.025であることがより好ましい。
−熱分布表示層の形成−
本発明における熱分布表示層は、有機高分子複合体と、電子受容性化合物と、バインダーと熱分布表示層が含有し得る前記各成分とを配合して得られる熱分布表示層形成用の塗布液を支持体上に塗布することにより形成することができる。
本発明においては、熱分布表示層形成用の塗布液中に電子受容性化合物を添加し、更に熱増感剤などを添加する場合、別々に乳化分散、あるいは固体分散、微粒化して添加、あるいは適宜混合してから乳化分散あるいは固体分散、微粒化して添加することができる。乳化分散する方法は、有機溶媒中にこれらの化合物を溶解し、水溶性高分子水溶液をホモジナイザー等で攪拌している中に添加する。微粒子化を促進するにあたり、疎水性有機溶媒、界面活性剤、水溶性高分子を使用することが好ましい。
電子受容性化合物、熱増感剤などを固体分散するには、これらの粉末を水溶性高分子水溶液中に投入しボールミル等の公知の分散手段を用いて微粒子化し、使用することができる。微粒子化に際しては、熱感度、保存性、記録層の透明性、製造適性などの熱分布表示体及びその製造方法に必要な特性を満足しうる粒子径を得るように行なうことが好ましい。
電子受容性化合物は、乳化状態ではなく、固体分散した状態となるように調製することが好ましい。
熱分布表示層形成用の塗布液は、例えば、前記の様にして製造した有機高分子複合体と電子受容性化合物を含有する固体分散物とを混合することにより、調製することができる。
前記有機高分子複合体の調製の際に保護コロイドとして用いた水溶性高分子、並びに前記分散物の調製の際に保護コロイドとして用いた水溶性高分子は、熱分布表示層におけるバインダーとして機能する。また、これら保護コロイドとは別にバインダーを添加し混合して、熱分布表示層形成用塗布液を調製することも好ましい態様である。
本発明における熱分布表示層は、支持体上に、1〜25g/mの範囲で設けられていることが好ましい。また、熱分布表示層の厚みは、1〜25μmであることが好ましい。
熱分布表示層は、上述したように2層以上を積層して用いることも可能であり、この場合、全熱分布表示層の熱分布表示体の全質量に対する含有量が1〜25g/mであることが好ましい。
(支持体)
本発明における支持体としては、公知の支持体の中から適宜選択することができ、例えば、中性紙、酸性紙、再生紙、ポリオレフィン樹脂ラミネート紙、合成紙、ポリエステルフィルム、ポリイミドフィルム、三酢酸セルロースフィルム等のセルロース誘導体フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリプロピレンフィルムやポリエチレンフィルム等のポリオレフィンフィルム、ポリ−4−メチルペンテン−1、アイオノマー、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ABS樹脂、AS樹脂、メタクリル樹脂、ポリビニルアルコール、EVA、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、ユリア・メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアセタール、ポリカーボネート、変性ポリフェニレンエーテル、ポリエステル樹脂、フッ素樹脂、ポリフェニレンスルフィド、ポリスルフォン、ポリアリレート、ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルフォン、ポリエーテルケトン、ポリアミドイミド、ポリアリルエーテルニトリル、ポリベンゾイミダール、金属箔などを単独あるいは2種以上配合されたものからなるフィルム、あるいはこれらのフィルムを組み合わせた複合シートなどの使用が考えられる。
中でも、カール等の変形を効果的に防止するために、縦方向及び横方向における熱収縮率が1%未満であることが好ましく、0.5%以下であることがより好ましい。
特に透明性を付与する場合は、高分子フィルムからなる支持体が好ましく、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステルフィルム、三酢酸セルロースフィルム、ポリプロピレン(PP)やポリエチレン(PE)等のポリオレフィンフィルム等の合成高分子フィルム、等が挙げられ、特に、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリイミド(PI)の支持体が好ましい。
前記合成高分子フィルムの厚みとしては、20μm以上であることが好ましく、30μm以上であることがより好ましく、50μm以上であることが更に好ましい。前記合成高分子フィルムの厚みが10μm以上であると、シワなど入らず取扱いやすい。
また、前記合成高分子フィルムは、任意の色相に着色されていてもよい。該合成高分子フィルムを着色する方法としては、樹脂フィルムを成形する前に樹脂に染料を混練してフィルムを成形する方法、染料を適当な溶剤に溶かした塗布液を調製し、これを無色透明な樹脂フィルム上に公知の塗布方法、例えば、グラビアコート法、ローラーコート法、ワイヤーコート法等により塗布する方法が挙げられる。中でも、ポリイミドをフィルムに成形し、これに耐熱処理や延伸処理、帯電防止処理等を施したものが好ましい。本発明における支持体としては、厚みが100μm以上のポリイミドフィルムが特に好ましい。
また、前記高分子フィルムは、凹凸や多孔構造など、フィルム表面が平滑でなくてもよいし、中空粒子などの断熱素材が塗布されてもよい。
(他の層)
本発明の熱分布表示材料は、本発明の効果を損なわない範囲で、前記熱分布表示層のほかに保護層やバック層等の他の層を有していてもよい。
また、本発明においては、支持体上の任意の位置に、画像の褪色防止の目的で、紫外線フィルター層を設けてもよい。該紫外線フィルター層には、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、ヒンダードアミン系等の紫外線吸収剤が含有される。
また、光反射防止層を更に有していてもよい。該光反射防止層は、前記バック層に使用可能なマット剤に好適な微粒子を含んで構成できる。
また、支持体から熱分布表示層が剥がれることを防止する目的で、熱分布表示層を塗布する前に支持体上に予め下塗り層を形成しておいてもよい。該下塗り層は、アクリル酸エステル共重合体、ポリ塩化ビニリデン、SBR、水性ポリエステル等を用いてなり、該層の厚みとしては、0.05μm〜0.5μmが好ましい。
前記下塗り層上に熱分布表示層を塗布する際、熱分布表示層形成用塗布液に含まれる水分により下塗り層が膨潤して、熱分布表示層に記録された画像が悪化することがあるので、下塗り層はグルタルアルデヒド、2,3−ジヒドロキシ−1,4−ジオキサン等のジアルデヒド類又はホウ酸等の硬膜剤を用いて硬膜させることが好ましい。該硬膜剤の添加量は、下塗り層の乾燥質量に対して0.2質量%〜3.0質量%の範囲で、所望の硬化度に合わせて適宜、添加することができる。
<熱分布表示材料の作製方法>
前記熱分布表示材料は、例えば、支持体の一方の側に、熱分布表示層形成用の塗布液(以下、「熱分布表示層形成用塗布液」という。)を塗布して熱分布表示層を形成することにより作製することができる。また必要に応じて、該熱分布表示層側とは逆側に、既述の様に、単一若しくは複数層からなるバック層を、バック層用塗布液を塗布して形成することができる。更に必要に応じて、前記一方及び他方において他の層を形成してもよい。
<発色開始温度調整材料>
本発明の熱分布測定セットは、少なくとも1種の発色開始温度調整材料を用いて構成される。本発明の熱分布測定セットを構成する既述の熱分布表示材料に含有される熱分布表示層は、各熱分布表示材料に固有の温度において発色し始めるものであるが、熱分布表示材料を、前記熱分布表示層の発色開始温度を調整する発色開始温度調整材料と組み合わせて用いることにより、前記熱分布表示層の発色し始める温度(発色開始温度)を変えることができる。
本発明の熱分布測定セットに用いることのできる発色開始温度調整材料としては、熱分布表示材料に含有される熱分布表示層の発色開始温度をシフト可能な材料であれば特に限定されないが、熱分布表示材料と組み合わせて用いる観点からフィルム状ないしシート状に加工可能な材料であることが好ましい。
例えば、ポリイミドフィルム、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリブチレンテレフタレート(PBT)フィルム、紙、ポリエチレンナフタレートフィルム(PEN)、ポリフェニレンサルファイドフィルム(PPS)、ポリエーテルイミドフィルム(PEI)等が挙げられる。
これらの中で、特に、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリイミド(PI)の支持体が好ましい。
前記発色開始温度調整材料の厚みとしては、20〜300μmであることが好ましく、20〜120μmであることがより好ましく、20〜100μmであることがさらに好ましい。厚みが20〜100μmの場合、測定対象が多種類でも熱分布表示特性に優れるので、汎用性が高く好ましい。なお、被測定面の温度が高い特定の用途には、発色開始温度調整材料の厚みを大きくすることが好ましいという面もある。被測定面は多種類であり、その温度も多種類である。一般的には、これに対応して熱分布表示材料の処方を変更することも考えられるが、上述した発色開始温度調整材料を用いた場合には、熱分布表示材料の処方を変更せずに、多種類の温度領域の被測定面に対応することができる。
発色開始温度調整材料は、熱分布表示材料に重ねて使用したときに、当該熱分布表示材料の熱分布表示層が有するγ1〜γ3の値を大きく変えることなく、かつ当該熱分布表示層の発色開始温度をシフト可能な材料であることが好ましい。
また、発色開始温度調整材料は、被測定部面積と同じ面積または熱分布表示材料よりも大きい面積であることにより熱分布表示材料を覆い被せることができるものであることが好ましい。
さらに、発色開始温度調整材料が被測定面の温度に対して、特に被測定面の温度が高温(例えば180℃以上)であるときに、収縮し難い性質であれば、熱分布表示材料の熱分布表示層が被測定面に直接接触することの防止および歪みによる熱伝導のムラの発生を抑制することができるため、熱分布表示層の発色濃度にムラが生じることを防止することができる。
発色開始温度調整材料の加熱収縮率は、3%未満であることが好ましく、2%未満であることがより好ましく、0.5%未満であることがさらに好ましい。
発色開始温度調整材料の加熱収縮率は、10×100mm(長辺がMD方向)にカットした発色温度開始調整材料を10分間、被測定面に接触させた前後のMD方向の長さを測定し、発色温度開始調整材料の加熱前のMD方向の長さに対する、加熱後のMD方向の長さ(加熱収縮率)として算出することができる。
このように、熱分布表示材料の熱分布表示層が有するγ1〜γ3の値を大きく変えることなく、さらに熱収縮率が小さいとの観点から、本発明の熱分布測定セットに用い得る発色開始温度調整材料としては、既に列挙した発色開始温度調整材料の中でも、ポリイミドフィルムが最も好ましい。
本発明の熱分布測定セットに用い得る発色開始温度調整材料は、上記の種々の発色開始温度調整材料を用いて熱分布表示層の発色開始温度を調整することができ、発色開始温度調整材料の厚みを適宜変更して所望の温度範囲における熱分布を表示することができる。
<<熱分布測定体>>
本発明の熱分布測定体は、既述の熱分布表示材料と、該熱分布表示材料の熱分布表示層に接して積層された発色開始温度調整材料とを含む。
すなわち、本発明の熱分布測定体は、本発明の熱分布測定セットを構成する発色開始温度調整材料と熱分布表示材料とを貼り合わせたものであり、具体的には、発色開始温度調整材料を、前記熱分布表示層に接するように前記熱分布表示材料上に積層したものである。
本発明の熱分布測定体に用いることのできる熱分布表示材料の詳細、及び発色開始温度調整材料の詳細は、本発明の熱分布測定セットを構成する熱分布表示材料、及び発色開始温度調整材料と同じであり、好ましい態様も同様である。
本発明の熱分布測定体は、本発明の熱分布測定セットを構成する前記他の材料を、熱分布表示材料の支持体側または発色開始温度調整材料側に積層するものであってもよい。
<<熱分布確認方法>>
本発明の熱分布確認方法は、既述の本発明の熱分布測定セットを使用する。
具体的には、本発明の熱分布測定セットを構成する前記発色開始温度調整材料を前記熱分布表示層に接するように前記熱分布表示材料上に重ねて、前記熱分布表示層を発色させることにより被測定面の熱分布を確認する。
熱分布表示材料の熱分布表示層上には、発色開始温度調整材料を2層以上重ね合わせて用いてもよいが、実用性・便宜性の観点から、厚みの異なる1種の発色開始温度調整材料を適宜変更しながら熱分布表示層の発色開始温度を調整することが好ましい。
本発明の熱分布確認方法は、熱分布表示材料の熱分布表示層上に発色開始温度調整材料を貼り合わせ、被測定面に直に、あるいは他の層を介して、前記発色開始温度調整材料の表面が接するようにして熱分布表示材料が貼り合わさった発色開始温度調整材料を配置する。当該発色開始温度調整材料を通じて被測定面の熱を熱分布表示層に伝達し、熱分布表示層を発色させることにより、被測定面の熱分布を確認することができる。このとき、被測定面の温度は、熱分布表示材料の発色開始温度が110℃以上で測定されるものが好ましく、発色開始温度が120℃以上で測定されるものがより好ましい。本発明の熱分布測定セットは被測定面の温度が高いものでも感度高く測定できるので、被測定面の温度が高いものに対して特に有効である。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はその主旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」および「%」は質量基準である。
<実施例1>
〔熱分布表示材料の製造〕
[有機高分子複合体の製造]
電子供与性染料前駆体として、下記構造式[201]で表される化合物54.6部と、下記構造式[207]であらわされる化合物2.08部とを酢酸エチル107部に添加して、70℃に加熱し溶解した後、45℃まで冷却した。これにイソシアネート(三井武田ケミカル(株)製「タケネートD127N」)87.3部を加え混合し、溶液を得た。
この溶液を5.9%のポリビニルアルコール水溶液((株)クラレ製「MP−103」)276部の水相中に加えた後、ロボミクス(特殊機化(株)製)を用い回転数6800rpmで乳化分散を行い、乳化液を得た。得られた乳化液に水23部及びテトラエチレンペンタミン5.7部を添加した後、温度60℃で4時間かけてカプセル化反応を行い、最後に水で濃度を17%に調整して、体積平均粒径4.27μm〔X〕の高分子複合体液Aを得た。
Figure 2010204084
Figure 2010204084
(熱分布表示層形成用塗布液Bの調製)
電子受容性化合物として、下記構造式[301]で表される化合物220部、下記構造式[302]で表される化合物80部、下記構造式[303]で表される化合物26部、下記構造式[304]で表される化合物26部、下記構造式[305]で表される化合物4.8部、下記構造式[306]で表される化合物41部を、トリクレジルフォフフェート10部及びマレイン酸ジエチル5部と共に酢酸エチル160部に添加して70℃に加熱して溶解した。この溶液を水1340部、ポリビニルアルコール((株)クラレ製「PVA217C」)43.5部、ポリビニルアルコール((株)クラレ製「PVA205C」)29部、下記構造式[401]で表される化合物の2%水溶液110部及び下記構造式[402]で表される化合物の2%水溶液110部を混合した水相中に加えた後、エースホモジナイザー(日本精機(株)製)を用いて回転数10000rpmで平均粒径0.7μmになる様に乳化分散し、温度60℃にて4時間酢酸エチルを蒸散させた後、濃度21.8%になる様に水で調整して、電子受容性化合物の乳化分散物(熱分布表示層形成用塗布液B)を得た。
Figure 2010204084
Figure 2010204084
(顔料分散液Cの調製)
蒸留水180部に炭酸カルシウム110部、ヘキサメタリン酸ナトリウム40%水溶液(ヘキサメタリン酸ナトリウム、小泉化学薬品(株)製)3部、アクリル酸・マレイン酸共重合体ソーダ塩40%水溶液(花王石鹸(株)製「ポイズ520」)1.5部を加え、サンドグラインダーで分散し、メジアン粒径1.0μm(堀場製作所社製「LA750」で測定)の炭酸カルシウム分散液(顔料分散液C)を得た。
(支持体アンダーコート層用塗布液Dの調製)
下記の各成分をディソルバーで攪拌混合して分散液Eを得た。
・焼成カオリン(吸油量75ml/100g) 100部
・ヘキサメタリン酸ナトリウム 1部
・蒸留水 110部
得られた分散液Eに、SBR(スチレン−ブタジエンゴムラテックス)20部と酸化デンプン(25%)25部とを添加して、支持体アンダーコート層用塗布液Dを得た。
[支持体の作製]
JIS−8119による平滑度が150秒の上質紙に、ブレードコーターによって乾燥後の塗布量が8g/mとなるように支持体アンダーコート層用塗布液Dを塗布して、アンダーコート層を形成したものを支持体とした。
[熱分布表示材料1の作製]
蒸留水2.04g、前記高分子複合体液A(固形分濃度17%)6.92g、前記電子受容性化合物乳化分散液B(固形分濃度22%)12.00g、顔料分散液C2.19gを混合し、前記支持体に電子供与性染料前駆体の塗設量(電子供与性染料前駆体の熱分布表示層中の含有量に相当する)が0.52g/m〔Y〕となるようにバー塗布を行い、熱分布表示材料1を得た。これを実施例1の熱分布表示材料とした。
上記有機高分子複合体の体積平均粒径4.27μm〔X〕と電子供与性染料前駆体の熱分布表示層中の含有量0.52g/m〔Y〕とから、「0.194ln(X)+0.428」の値は、0.73と算出される。
〔発色開始温度調整材料の準備〕
実施例1の発色開始温度調整材料として、成分がポリイミド(PI)で厚みが50μmのポリイミドフィルム〔東レデュポン社製カプトン200H(50μm)〕を用意した。
〔熱分布測定セットの製造〕
前記ポリイミドフィルムと、前記熱分布表示材料1とを組み合わせて実施例1の熱分布測定セット(熱分布測定セット1)を製造した。
〔熱分布測定体の製造〕
前記熱分布測定セット1を用い、ポリイミドフィルムを、前記熱分布表示材料の熱分布表示層に接するように貼付して実施例1の熱分布測定体を製造した。
<実施例2〜実施例14及び比較例1>
実施例1の熱分布測定セットの製造において用いた発色開始温度調整材料を、下記表1に示すように変更したほかは同様にして、実施例2〜実施例14及び比較例1の熱分布測定セットを製造した。
<評価>
実施例1〜実施例14及び比較例1の熱分布測定セットを用い、γ1〜γ3及びγ2−γ1を算出し、並びに熱分布表示性を評価した。実施例1〜実施例14については、実施例1〜実施例14の熱分布測定セットの熱分布表示材料と発色開始温度調整材料とを、発色開始温度調整材料が熱分布表示材料の熱分布表示層に接するように重ね合わせて実施例1〜実施例14の熱分布測定体として用いた。当該熱分布測定体は、熱分布を確認する対象物の被測定面に発色開始温度調整材料が接するように配置した。
比較例1の熱分布測定セットについては、熱分布表示材料の熱分布表示層が、熱分布を確認する対象物の被測定面に接するように配置した。なお、比較例1の熱分布測定セットにおける熱分布表示材料を「比較例1の熱分布測定体」とも称する。
(γ1、γ2、γ3、及びγ2−γ1)
実施例1〜実施例14及び比較例1の熱分布測定体について、熱分布表示材料の熱分布表示層の特性として既述した発色濃度と温度との関係におけるγ1〜γ3、γ2−γ1(絶対値)、及びTB−TAを算出し、下記表1に示した。
(熱分布表示特性)
実施例1〜実施例14の熱分布測定体について、新東科学社製、10連型熱特性試験機を用い、90℃から200℃まで10℃毎に10秒間接触させ、マクベス濃度計(RD−19I)にて濃度を測定して、下記評価基準により熱分布表示性を評価した。評価結果を表1に示す。
−評価基準−
A:γ3が0.017以上
B:γ3が0.013以上0.017未満
C:γ3が0.011以上0.013未満
D:γ3が0.009以上0.011未満
E:γ3が0.009未満
(加熱収縮率)
実施例1〜実施例14の熱分布測定セットに用いた発色開始温度調整材料について、下記のようにして加熱収縮率を求めた。
180度に加熱した鉄板に10×100mm(長辺がMD方向)にカットした発色温度開始調整材料を10分間接触させた前後のMD方向の長さを測定し、発色温度開始調整材料の加熱前のMD方向の長さに対する、加熱後のMD方向の長さ(加熱収縮率)を算出した。評価基準は下記のとおりである。評価結果を表1に示す。
−評価基準−
A:加熱収縮率が0.5%未満
B:加熱収縮率が0.5%以上2%未満
C:加熱収縮率が2%以上20%未満
D:加熱収縮率が20%以上50%未満
E:加熱収縮率が50%以上
実施例1〜実施例14及び比較例1の熱分布測定体を、温度を確認する対象物の被測定面に接したときの各熱分布表示層の発色開始温度を下記表1に示した。
Figure 2010204084

上記表1において、温度調整材料とは発色開始温度調整材料をいい、実施例1〜実施例14に用いた発色開始温度調整材料の詳細は下記のとおりである。
PI・・・・東レデュポン社製カプトン200H(厚み 50μm)
PEN・・・・帝人デュポンフィルム社製Q51(厚み 50μm)
PET・・・帝人社製テトロンフィルムG2(厚み 50μm)
紙・・・・・富士ゼロックス社製C2用紙(厚み 85μm)
PBT・・・オー・ジー社製ポリブチレンテレフタレートフィルム(厚み 25μm)
実施例1〜実施例14においては、PI、PEN、PET、紙、及びPBTの各発色開始温度調整材料を、前記表1に示す厚みとなるように同種の発色開始温度調整材料を重ねて厚みを調整した。
前記表1からわかるように、発色開始温度調整材料を含まない比較例1の熱分布測定体は、熱分布表示層の発色開始温度が121℃と一定であるところ、実施例3の熱分布測定セット(熱分布測定体)を用いると、発色開始温度が142℃にまでシフトしていることがわかった。すなわち、例えば、実施例1〜実施例3によれば、熱分布表示材料に厚みの異なる発色開始温度調整材料を重ねて用いるだけで、21℃発色開始温度を変更することができ、便宜上もコスト面においても優れ、実用的であることがわかった。また、実施例のようにPI、PEN、PETを使用した場合には、その厚みを必要以上に大きくすることなく発色開始温度が高いものにも対応することができた。また発色開始温度調整材料を用いた場合には熱分布表示材料を変更することなく、多種類の測定対象の発色開始温度に対応することができるので、好ましい。

Claims (7)

  1. 支持体上に、電子供与性染料前駆体及びポリマーを含有する有機高分子複合体、前記電子供与性染料前駆体を発色させる電子受容性化合物、並びにバインダーを含有する熱分布表示層を有する熱分布表示材料と、前記熱分布表示層の発色開始温度を調整する発色開始温度調整材料とを含む熱分布測定セット。
  2. 前記発色開始温度調整材料が、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム又はポリイミドフィルムである請求項1に記載の熱分布測定セット。
  3. 前記有機高分子複合体の体積平均50%粒径(D50v)X〔μm〕と、前記電子供与性染料前駆体の全固形分に対する含有量Y〔g/m〕とが、0.2<Y<0.194ln(X)+0.428の関係を満たす請求項1又は請求項2に記載の熱分布測定セット。
  4. 前記発色開始温度調整材料の厚みが、20〜120μmである請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の熱分布測定セット。
  5. 支持体上に、電子供与性染料前駆体及びポリマーを含有する有機高分子複合体、前記電子供与性染料前駆体を発色させる電子受容性化合物、並びにバインダーを含有する熱分布表示層を有する熱分布表示材料と、前記熱分布表示層に接して積層された発色開始温度調整材料とを含む熱分布測定体。
  6. 請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の熱分布測定セットを用い、前記発色開始温度調整材料を、前記熱分布表示層に接するように前記熱分布表示材料上に重ねて、前記熱分布表示層を発色させることにより被測定面の熱分布を確認する熱分布確認方法。
  7. 前記被測定面の温度は、前記熱分布表示材料の発色開始温度が110℃以上で測定されるものである請求項6に記載の熱分布確認方法。
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