JP2002036732A - 多色感熱記録材料 - Google Patents

多色感熱記録材料

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JP2002036732A
JP2002036732A JP2000218471A JP2000218471A JP2002036732A JP 2002036732 A JP2002036732 A JP 2002036732A JP 2000218471 A JP2000218471 A JP 2000218471A JP 2000218471 A JP2000218471 A JP 2000218471A JP 2002036732 A JP2002036732 A JP 2002036732A
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JP2000218471A
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English (en)
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Kunihiko Oga
邦彦 大賀
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 感熱記録装置のバラツキにかかわらず、地紋
を濃度バラツキが少なく印字することが可能で、かつ耐
光性及び耐熱性に優れたな多色感熱記録材料を提供す
る。 【解決手段】 マイクロカプセルに内包された第1の電
子供与性染料前駆体と、該マイクロカプセルの外部にお
かれ、該第1の電子供与性染料前駆体が発色したときの
色調とは異なる色調に発色する第2の電子供与性染料前
駆体と、該第1及び第2の電子供与性染料前駆体を熱時
発色させる2種類以上の電子受容性化合物とを含有する
感熱記録層を支持体上に備える多色感熱記録材料であっ
て、前記電子受容性化合物の少なくとも1種がサリチル
酸誘導体であることを特徴とする多色感熱記録材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多色感熱記録材料
に関し、詳しくは、異なる色調に発色する2種類以上の
電子供与性染料前駆体と該電子供与性染料前駆体を熱時
発色させる2種類以上の電子受容性化合物とを含有する
感熱記録層を支持体上に備えた多色感熱記録材料に関す
る。
【0002】
【従来の技術】感熱記録方法は、1)現像が不要であ
る、2)支持体が紙の場合は紙質が一般紙に近い、3)
取扱が容易である、4)発色濃度が高い、5)記録装置
が簡単であり安価である、6)記録時の騒音が無い等の
利点があるためファクシミリやプリンターの分野で近年
急速に普及し、POS等に於けるラベル分野等、感熱記
録の用途も拡大している。このような背景のもと、近年
では、画像の多色化への移行が急速に進み、サーマルヘ
ッドで直接記録しうる、多色発色型の感熱記録材料に対
する要望が高い。このような要求に応える多色感熱記録
材料として、既に、異なった発色温度で異なった色調に
発色する2種類の発色成分を同一の感熱発色層中で混合
使用した記録材料(特公昭49−69号公報)、発色温
度の高い感熱発色層および発色温度の低い感熱発色層を
支持体上に順次積層した記録材料(特公昭51−199
89号公報、特開昭54−88135号公報、同55−
133991号公報、同55−133992号公報、同
48−15540号公報)、発色温度の高い感熱発色層
および発色温度の低い感熱発色層を支持体上に順次積層
すると共に、低温感熱発色層中に、発色成分を消色する
効果を有する消色剤を含有させた記録材料(特公昭50
−17866号公報、同51−5791号公報、特開昭
55−161688号公報)等が開発されている。
【0003】最近では、例えば、支持体上に、電子供与
性染料前駆体等の発色剤を内包するマイクロカプセルを
含有し、異なる色相に発色する単色の感熱記録層を2層
以上積層して多色画像を形成する多層感熱記録材料が開
発されている。
【0004】しかし、このような多層感熱記録材料で
は、各層にマイクロカプセルを採用し、かつ積層により
記録層全体の層厚が厚くなることから、特に支持体に近
い下層を十分に発色させるためには、高い熱エネルギー
を印加する必要がある。一般に、感熱記録材料を用いた
画像形成には、サーマルヘッド等の加熱装置が用いられ
るが、高エネルギー下で熱印加が繰り返されると、ヘッ
ドにかかる負荷は大きくその耐久性の低下を招く。ま
た、十分な熱印加がされないと、発色反応性も低下し鮮
明な画像は得られ難い。さらに、高熱エネルギーの印加
下では、その熱制御性にも一定の限界があり、記録速度
の高速化にも支障をきたし、ヘッドの微妙な温度制御が
難しいため、多色発色した場合に混色を生じ易く、鮮明
で高コントラストな画像を得ることは困難であった。
【0005】ところで、このような感熱記録材料の応用
範囲は広く様々な場所で用いられており、例えば銀行等
のATM出力用シートや各種レシートなどにおいては、
あらかじめ低濃度の地紋印刷をほどこした出力用シート
やレシート類が用いられ、地紋印刷の上に数字等が感熱
記録される。この地紋印刷を、記録情報を感熱記録する
のと同時に感熱記録することができれば、地紋印刷を省
くことができ、レシート等の記録材料を作製するのに大
幅にコストを低減させることが可能である。
【0006】地紋印刷を感熱記録で行う場合には、感熱
記録の際のエネルギーコントロールにより、地紋部分を
低エネルギー加熱により発色させることが可能である
が、この場合には感熱記録材料として高感度・高階調の
ものを使用する必要がある。そうすると、装置のバラツ
キ等により発色濃度が一様でなくなり、本来薄く発色さ
せるべきものが濃く発色したりするなど、濃度のバラツ
キが大きかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、感熱
記録装置のバラツキにかかわらず、地紋印字を濃度バラ
ツキが少なく印字することが可能な多色感熱記録材料を
提供することにある。
【0008】また、本発明の別の目的は、耐光性、及び
耐熱性に優れた多色感熱記録材料を提供することにあ
る。
【0009】本発明は次のとおりである。 <1> マイクロカプセルに内包された第1の電子供与
性染料前駆体と、該マイクロカプセルの外部におかれ、
該第1の電子供与性染料前駆体が発色したときの色調と
は異なる色調に発色する第2の電子供与性染料前駆体
と、該第1及び第2の電子供与性染料前駆体を熱時発色
させる2種類以上の電子受容性化合物とを含有する感熱
記録層を支持体上に備える多色感熱記録材料であって、
前記電子受容性化合物の少なくとも1種がサリチル酸誘
導体であることを特徴とする多色感熱記録材料。 <2> 前記第2の電子供与性染料前駆体を発色させた
場合の飽和反射濃度が0.6以下であることを特徴とす
る<1>に記載の多色感熱記録材料。 <3> 感熱記録層に、下記一般式(I)又は(II)
で示される化合物を増感剤としてさらに含有する<1>
又は<2>に記載の多色感熱記録材料。
【0010】
【化3】
【0011】(一般式(I)中、R1は、アラルキル基
を表す。)
【0012】
【化4】
【0013】(一般式(II)中、R2及びR3は、それ
ぞれ独立に、アルキル基又はアルコキシル基を表す。) <4> 前記第2の電子供与性染料前駆体、電子受容性
化合物および増感剤の体積平均粒径が、1.0μm以下
であることを特徴とする<1>ないし<3>のいずれか
に記載の多色感熱記録材料。 <5> 前記マイクロカプセルのカプセル壁が、ポリウ
レタン及び/又はポリウレアを成分として含む<1>な
いし<4>のいずれかに記載の多色感熱記録材料。 <6> 前記感熱記録層が自由落下カーテンコート法に
よって形成された<1>ないし<5>のいずれかに記載
の多色感熱記録材料。
【0014】電子供与性染料前駆体の一方がマイクロカ
プセルに内包され、残りがマイクロカプセル外にある場
合、マイクロカプセル外にある電子供与性染料前駆体は
直接熱を受けるため比較的低エネルギーの熱でも電子受
容性化合物と反応して発色する。また、より高い熱エネ
ルギーを付与した領域では、マイクロカプセル外の電子
供与性染料前駆体が発色する他、電子受容性化合物がマ
イクロカプセルを通りその中の電子供与性染料前駆体と
も反応し、発色させる。
【0015】本発明の多色感熱記録材料は、電子受容性
化合物としてサリチル酸誘導体を使用しているため、耐
光性、耐熱性、及び耐湿性に優れる。サリチル酸誘導体
は、マイクロカプセルの中には入りにくいが、本発明で
はサリチル酸以外の電子受容性化合物も併用しているた
め、この電子受容性化合物によりマイクロカプセル中の
電子供与性染料前駆体も充分に発色させることができ
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記の目的は以下の多色
感熱記録材料を提供することにより解決される。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の多色感熱記録材料は、異
なる色調に発色する2種類以上の電子供与性染料前駆体
と該電子供与性染料前駆体を熱時発色させる2種類以上
の電子受容性化合物とを含有する感熱記録層を支持体上
に備える。
【0018】前記電子供与性染料前駆体としては、例え
ば、以下に示す化合物を挙げることができる。但し、本
発明において、これらに限定されるものではない。即
ち、黒色に発色する電子供与性染料前駆体としては、例
えば、3−ジ(n−ブチルアミノ)−6−メチル−7−
アニリノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−
N−エチル−N−sec−ブチルアミノフルオラン、3
−ジ(n−ペンチルアミノ)−6−メチル−7−アニリ
ノフルオラン、3−(N−イソアミル−N−エチルアミ
ノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N
−n−ヘキシル−N−エチルアミノ)−6−メチル−7
−アニリノフルオラン、3−[N−(3−エトキシプロ
ピル)−N−エチルアミノ)−6−メチル−7−アニリ
ノフルオラン、3−ジ(n−ブチルアミノ)−7−(2
−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−
7−(2−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチル
アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−
(N−シクロヘキシル−N−メチルアミノ)−6−メチ
ル−7−アニリノフルオラン等が挙げられる。
【0019】中でも、非画像部の地肌カブリの点で、3
−ジ(n−ブチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノ
フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−N−エチ
ル−N−sec−ブチルアミノフルオランが好ましい。
【0020】赤色若しくは赤紫色、オレンジ色系に発色
する電子供与性染料前駆体としては、例えば、3,6−
ビス(ジエチルアミノ)フルオラン−γ−アニリノラク
タム、3,6−ビス(ジエチルアミノ)フルオラン−γ
−(p−ニトロ)アニリノラクタム、3,6−ビス(ジ
エチルアミノ)フルオラン−γ−(o−クロロ)アニリ
ノラクタム、3−ジメチルアミノ−7−ブロモフルオラ
ン、3−ジエチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミ
ノ−6−メチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−
メチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフ
ルオラン、3−ジエチルアミノ−7−ブロモフルオラ
ン、3−ジエチルアミノ−7,8−ベンゾフルオラン、
3−ジエチルアミノ−6,8−ジメチルフルオラン、3
−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラ
ン、3−ジエチルアミノ−7−tert−ブチルフルオ
ラン、3−(N−エチル−N−トリルアミノ)−7−メ
チルフルオラン、3−(N−エチル−N−トリルアミ
ノ)−7−エチルフルオラン、3−(N−エチル−N−
イソブチルアミノ)−6−メチル−7−クロロフルオラ
ン、3−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)−7,
8−ベンゾフルオラン、3−シクロへキシルアミノ−6
−クロロフルオラン、3−ジ−n−ブチルアミノ−6−
メチル−7−ブロモフルオラン、3−ジ−n−ブチルア
ミノ−7,8−ベンゾフルオラン、3−トリルアミノ−
7−メチルフルオラン、3−トリルアミノ−7−エチル
フルオラン、2−(N−アセチルアニリノ)−3−メチ
ル−6−ジ−n−ブチルアミノフルオラン、2−(N−
プロピオニルアニリノ)−3−メチル−6−ジ−n−ブ
チルアミノフルオラン、2−(N−ベンゾイルアニリ
ノ)−3−メチル−6−ジ−n−ブチルアミノフルオラ
ン、2−(N−カルボブトキシアニリノ)−3−メチル
−6−ジ−n−ブチルアミノフルオラン、2−(N−ホ
ルミルアニリノ)−3−メチル−6−ジ−n−ブチルア
ミノフルオラン、2−(N−ベンジルアニリノ)−3−
メチル−6−ジ−n−ブチルアミノフルオラン、2−
(N−アリルアニリノ)−3−メチル−6−ジ−n−ブ
チルアミノフルオラン、2−(N−メチルアニリノ)−
3−メチル−6−ジ−n−ブチルアミノフルオラン、
3,3’−ビス(1−n−ブチル−2−メチルインドー
ル−3−イル)フタリド、3,3’−ビス(1−エチル
−2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3,
3’−ビス(1−n−オクチル−2−メチルインドール
−3−イル)フタリド、7−(N−エチル−N−イソア
ミルアミノ)−3−メチル−1−フェニルスピロ
[(1,4−ジヒドロクロメノ[2,3−c]ピラゾー
ル)−4,3’−フタリド]、7−(N−エチル−N−
イソアミルアミノ)−3−メチル−1−p−メチルフェ
ニルスピロ[(1,4−ジヒドロクロメノ[2,3−
c]ピラゾール)−4,3’−フタリド]、7−(N−
エチル−N−n−へキシルアミノ)−3−メチル−1−
フェニルスピロ[(1,4−ジヒドロクロメノ[2,3
−c]ビラゾール)−4,3’−フタリド]等が挙げら
れる。
【0021】中でも、発色感度、地肌カブリの点で、赤
色に発色する電子供与性染料前駆体としては、3−ジエ
チルアミノ−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミ
ノ−6−メチル−7−クロロフルオラン等が好ましく、
赤紫色に発色する電子供与性染料前駆体としては、3,
3’−ビス(1−n−ブチル−2−メチルインドール−
3−イル)フタリド等が好ましく、オレンジ系に発色す
る電子供与性染料前駆体としては、3−シクロへキシル
アミノ−6−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−
6,8−ジメチルフルオラン、7−(N−エチル−N−
イソアミルアミノ)−3−メチル−1−フェニルスピロ
[(1,4−ジヒドロクロメノ[2,3−C]ピラゾ−
ル)−4,3’−フタリド]等が好ましい。
【0022】青色に発色する電子供与性染料前駆体とし
ては、例えば、クリスタルバイオレットラクトン、3−
(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−
(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4
−アザフタリド、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフ
ェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、3−(4−ジ
エチルアミノ−2−メチルフェニル)−3−(4−ジメ
チルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、
3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)
−3−(4−ジエチルアミノフェニル)フタリド、3−
(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3
−(2−メチル−4−ジエチルアミノフェニル)−4−
アザフタリド、3−(1−エチル−2−メチルインドー
ル−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチルア
ミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−エチル
−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−n−
ヘキシルオキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−
アザフタリド、3−ジフェニルアミノ−6−ジフェニル
アミノフルオラン等が挙げられる。
【0023】中でも、地肌カブリの点で、3−(4−ジ
エチルアミノ−2−メチルフェニル)−3−(4−ジメ
チルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリドが
好ましく、画像保存性の点で、3−(4−ジエチルアミ
ノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−
メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリドが好
ましい。
【0024】緑色に発色する電子供与性染料前駆体とし
ては、例えば、3−(N−エチル−N−n−ヘキシルア
ミノ)−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ
−7−ジベンジルアミノフルオラン、3,3−ビス(4
−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−4−アザ
フタリド、3−(N−エチル−N−p−トリルアミノ)
−7−(N−フェニル−N−メチルアミノ)フルオラ
ン、3−[p−(p一アニリノアニリノ)アニリノ]−
6−メチル−7−クロロフルオラン、3,6−ビス(ジ
メチルアミノ)フルオレン−9−スピロ−3’−(6’
−ジメチルアミノ)フタリド等が挙げられる。
【0025】中でも、画像保存性の点で、3,6−ビス
(ジメチルアミノ)フルオレン−9−スピロ−3’−
(6’−ジメチルアミノ)フタリドが好ましい。
【0026】黄色に発色する電子供与性染料前駆体とし
ては、例えば、3,6−ジメトキシフルオラン、1−
(4−n−ドデシルオキシ−3−メトキシフェニル)−
2−(2−キノリル)エチレン等、1,3−ビス−(4
−ジメチルアミノフェニル)−3−ビス(エトキシカル
ボニル)メチル−1−プロペン、スピロ[4H−3,1
−ベンゾオキサジン−4,9’−[9H]キサント
ン],3’,6’−ビス(ヘキシルオキシ)−2−フェ
ニル、スピロ[4H−3,1−ベンゾオキサジン−4,
9’−[9H]キサントン],3’,6’−ビス(ヘキ
シルオキシ)−2−(2−チエニル)、2−フェニル−
4−(4’−ジエチルアミノフェニル)−6−(4’−
オクチルオキシフェニル)−ピリジン等が挙げられる。
【0027】本発明では、2種以上の電子供与性染料前
駆体のうち少なくとも1種はマイクロカプセルに内包さ
れ、残りはマイクロカプセルの外に固体微粒子状態でお
かれる。
【0028】本発明の効果は、マイクロカプセル外部の
電子供与性染料前駆体を発色させた場合の飽和反射濃度
が0.6以下である場合に、特に顕著に現れる。
【0029】ここで、飽和反射濃度とはそれ以上熱エネ
ルギーを付与してもそれ以上濃度が上がらないエネルギ
ー付加点における濃度を意味する。濃度はマクベス濃度
計(マクベス社RD−918型)を用いて測定する。
【0030】本発明においては、前記のように電子供与
性染料前駆体を発色させた場合の飽和反射濃度を調節す
ることにより、印字エネルギーを厳密に管理しなくて
も、また各感熱記録装置(たとえばサーマルヘッド)の
バラツキがあったとしても、ほぼ一定の低濃度の画像
(たとえば地紋)を印字することができる。
【0031】高エネルギーを付与した領域では、2種以
上の電子供与性染料前駆体が発色するため、両者の色が
混じった色調が得られる。このとき、マイクロカプセル
外部の電子供与性染料前駆体が発色した場合の飽和反射
濃度が低ければ、マイクロカプセルに内包された電子供
与性染料前駆体の発色により得られる色調が大きく変化
することはない。その結果、地紋等の低濃度の画像と共
に、文字等の画像情報を記録できる。
【0032】マイクロカプセル外部の電子供与性染料前
駆体を発色させた場合の飽和反射濃度が0.6以下とな
るようにするためには、まず感熱記録層中に含まれる電
子供与性染料前駆体の量を調節する方法が挙げられる
が、さらに電子供与性染料前駆体と組み合せる電子受容
性化合物の種類および量についても考慮することが好ま
しい。
【0033】一般的に電子供与性染料前駆体の塗布量が
0.1g/m2で、電子受容性化合物の5.0重量%以
下にすることが、前記飽和反射濃度を達成するための目
安となる。
【0034】マイクロカプセル外部の電子供与性染料前
駆体や、マイクロカプセルに内包される電子供与性染料
前駆体は、それぞれ1種類としてもよいが、色調補正の
ためにどちらか又は双方を2種類以上としてもよい。特
に、赤色発色の場合、若干色調の異なる赤色発色系の2
種類以上の染料を混合して使用することは好ましい態様
であり、例えば、3−ジエチルアミノ−7−クロロフル
オラン又は3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロ
ロフルオランに、3,3’−ビス(1−n−ブチル−2
−メチルインドール−3−イル)フタリド若しくは3,
3’−ビス(1−エチル−2−メチルインドール−3−
イル)フタリド等の赤柴系統の色調を有する発色性染料
を少量配合することにより、赤味を強く感じる発色色調
に色調調整することができる。
【0035】2種類以上のマイクロカプセル外部の電子
供与性染料前駆体を使用する場合には、混合色の地紋が
得られる。
【0036】マイクロカプセルに内包される2種類以上
の電子供与性染料前駆体を使用する場合、各々の電子供
与性染料前駆体を内包するマイクロカプセルのガラス転
移点が同じであれば、混合色の文字等が得られる。ま
た、マイクロカプセルに内包される2種類以上の電子供
与性染料前駆体を使用する場合、マイクロカプセルのガ
ラス転移点が異なれば、ガラス転移点が高い方のマイク
ロカプセルに内包された電子供与性染料前駆体が発色し
ていない領域と、この電子供与性染料前駆体、及びガラ
ス転移点が低い方のマイクロカプセルに内包された電子
供与性染料前駆体が発色した領域とを得ることができ
る。このとき、ガラス転移点が低い方のマイクロカプセ
ルに内包された電子供与性染料前駆体が発色した場合の
飽和反射濃度を低くしておけば、異なる色調を有する2
種以上の地紋を形成することができる。
【0037】各々のマイクロカプセルのガラス転移点の
差が20℃以上であるように設定すると、良好な色分離
性が得られる。
【0038】本発明の感熱記録材料において、マイクロ
カプセル外部の電子供与性染料前駆体の発色濃度を低く
した場合には、その発色色相は、特に制限されるもので
はなく、どのような色相であってもよいが、マイクロカ
プセルに内包される電子供与性染料前駆体の発色色相よ
りも淡いことが好ましい。
【0039】また、2種類以上の電子供与性染料前駆体
をマイクロカプセルに内包する場合においては、上記の
ように高エネルギーを加えた領域では混色が得られるの
で、ガラス転移点が高い方のマイクロカプセルに内包さ
れる電子供与性染料前駆体の色相はガラス転移点が低い
方のマイクロカプセルに内包される電子供与性染料前駆
体の色相より濃くなるように、例えば、マイクロカプセ
ルのガラス転移点が低い順に、黄色−赤色−黒色、マゼ
ンタ色−青色−黒色等のように選択することが好まし
い。
【0040】マイクロカプセル外部の電子供与性染料前
駆体の体積平均粒径としては、1.0μm以下が好まし
く、0.4〜0.7μmがより好ましい。
【0041】前記体積平均粒径が、1.0μmを超える
と、感熱度が低下するため混色を起こしやすくなる。
【0042】感熱記録層における、前記電子供与性染料
前駆体の含有量(乾燥重量)としては、以下の範囲が好
ましい。即ち、マイクロカプセル外部の電子供与性染料
前駆体の含有量は、飽和反射濃度を0.6以下にするに
は、0.05〜1.0g/m2が好ましく、0.1〜
0.5g/m2がより好ましい。
【0043】前記含有量が、0.05g/m2未満であ
ると、発色濃度が低くなり、1.0g/m2を超える
と、非画像部のカブリ濃度が増大する。
【0044】また、マイクロカプセルに内包させる電子
供与性染料前駆体の含有量としては、個々の発色色相、
又は2色目以降の色調に応じて適宜選択することができ
るが、1種当り0.05〜1.0g/m2が好ましく、
0.1〜0.5g/m2がより好ましい。
【0045】前記含有量が、0.05g/m2未満であ
ると、発色濃度が低くなり、1.0g/m2を超える
と、非画像部のカブリ濃度が増大する。となることがあ
る。
【0046】前記電子受容性化合物は、前記電子供与性
染料前駆体と熱時反応して発色させる化合物であり、顕
色剤として機能する。
【0047】本発明では2種類以上の電子受容性化合物
を使用し、そのうちの1種としてサリチル酸誘導体を使
用する。サリチル酸誘導体以外の電子受容性化合物とし
ては、例えば、フェノール誘導体、フェノール樹脂、ノ
ボラック樹脂、金属処理ノボラック樹脂、金属錯体、芳
香族カルボン酸の金属塩、酸性白土、ベントナイト等が
挙げられ、具体的には、特公昭40−9309号、特公
昭45−14039号、特開昭52−140483号、
特開昭48−51510号、特開昭57−210886
号、特開昭58−87089号、特開昭59−1128
6号、特開昭60−176795号、特開昭61−95
988号、特開昭63−65979号、特開平6−72
984号、特開平7−278098号の各公報に記載の
ものを挙げることができる。
【0048】サリチル酸誘導体としては、サリチル酸、
3−tert−ブチルサリチル酸、3−イソプロピルサ
リチル酸、3−ベンジルサリチル酸、3−(α−メチル
ベンジル)サリチル酸、3,5−ジ−tert−ブチル
サリチル酸、4−β−フェノキシエトキシサリチル酸、
4−(4−フェノキシブトキシ)サリチル酸、4−(6
−フェノキシヘキシルオキシ)サリチル酸、4−(5−
フェノキシアミルオキシ)サリチル酸、4−(8−フェ
ノキシオクチルオキシ)サリチル酸、4−(10−フェ
ノキシデシルオキシ)サリチル酸、4−β−p−トリル
オキシエトキシサリチル酸、4−β−m−トリルオキシ
エトキシサリチル酸、4−β−o−トリルオキシエトキ
シサリチル酸、4−β−p−エチルフェノキシエトキシ
サリチル酸、4−β−p−イソプロピルフェノキシエト
キシサリチル酸、4−β−p−t−ブチルフェノキシエ
トキシサリチル酸、4−β−p−シクロヘキシルフェノ
キシエトキシサリチル酸、4−β−p−t−オクチルフ
ェノキシエトキシサリチル酸、4−β−p−ノニルフェ
ノキシエトキシサリチル酸、4−β−p−ドデシルフェ
ノキシエトキシサリチル酸、4−β−p−ベンジルフェ
ノキシエトキシサリチル酸、4−(2−p−α−フェネ
チルフェノキシエトキシ)サリチル酸、4−β−o−メ
トキシフェノキシエトキシサリチル酸、4−β−p−ク
ミルオキシエトキシサリチル酸、4−β−(2,4−ジ
メチルフェノキシ)エトキシサリチル酸、4−β−
(3,4−ジメチルフェノキシ)エトキシサリチル酸、
4−β−(3,5−ジメチルフェノキシ)エトキシサリ
チル酸、4−β−(2,4−ビス−α−フェネチルフェ
ノキシ)エトキシサリチル酸、4−β−p−メトキシフ
ェノキシエトキシサリチル酸、4−β−p−エトキシフ
ェノキシエトキシサリチル酸、4−β−p−ベンジルオ
キシフェノキシエトキシサリチル酸、4−β−p−ドデ
シルオキシフェノキシエトキシサリチル酸、4−β−p
−クロロフェノキシエトキシサリチル酸、4−β−p−
フェニルフェノキシエトキシサリチル酸、4−β−p−
シクロヘキシルフェノキシエトキシサリチル酸、4−β
−p−ベンジルオキシカルボニルフェノキシエトキシサ
リチル酸、4−β−p−ドデシルオキシカルボニルフェ
ノキシエトキシサリチル酸、4−β−ナフチル(2)オ
キシエトキシサリチル酸、5−β−p−エチルフェノキ
シエトキシサリチル酸、4−β−フェノキシエトキシ−
6−メチルサリチル酸、4−β−フェノキシエトキシ−
6−クロロサリチル酸、4−β−フェノキシイソプロピ
ルオキシサリチル酸など、及びその金属塩、例えば、亜
鉛塩、マグネシウム塩、アルミニウム塩、カルシウム塩
などを挙げることができる。
【0049】また、サリチル酸誘導体以外の電子受容性
化合物としては、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)−エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)−1−フェニルエタン、4,4’−ジヒドロキシジ
フェニルサルファイド、4,4’−チオビス(3−メチ
ル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ジ
ヒドロキシジフェニルスルホン、2,4’−ジヒドロキ
シジフェニルスルホン、ビス(3−アリル−4−ヒドロ
キシフェニル)スルホン、2,4−ビス(フェニルスル
ホニル)フェノール、4−ヒドロキシベンゾフェノン等
のフェノール誘導体、4−ヒドロキシフタル酸ジメチ
ル、4−ヒドロキシ安息香酸メチル、4−ヒドロキシ安
息香酸プロピル、4−ヒドロキシ安息香酸−sec−ブ
チル、4−ヒドロキシ安息香酸フェニル、4−ヒドロキ
シ安息香酸ベンジル、4−ヒドロキシ安息香酸トリル、
4−ヒドロキシ安息香酸クロロフェニル、4,4’−ジ
ヒドロキシジフェニルエーテル、安息香酸、p−ter
t−ブチル安息香酸、トリクロル安息香酸、テレフタル
酸、サリチル酸誘導体以外の芳香族カルボン酸、そのフ
ェノール性化合物、その金属塩例えば亜鉛、マグネシウ
ム、アルミニウム、カルシウムなどの多価金属との金属
塩などを挙げることができる。
【0050】本発明においては、感熱記録層用の塗布液
を調製する際、電子受容性化合物は固体分散して用いる
ことが好ましく、該電子受容性化合物の体積平均粒径と
しては、1.0μm以下が好ましく、0.4〜0.7μ
mがより好ましい。前記体積平均粒径が、1.0μmを
超えると、熱感度が低下する。
【0051】また、前記電子受容性化合物は、感熱記録
層の透明性を高め、画像品質を良化する観点から、水に
難溶性又は不溶性の有機溶剤に溶解した後、これを、水
溶性高分子、及び必要に応じて界面活性剤を含有する水
相に加えて乳化させた乳化分散物として用いることもで
きる。ここで、前記有機溶剤、水溶性高分子、界面活性
剤としては、後述のマイクロカプセル液の調製に使用可
能なものと同様のものを使用できる。
【0052】感熱記録層における、電子受容性化合物の
含有量(乾燥重量)としては、前記電子供与性染料前駆
体100重量部に対し、50〜400重量部が好まし
く、100〜300重量部がより好ましい。
【0053】前記含有量が、50重量部未満であると、
感熱記録層の熱感度が低下するとともに、長期保存によ
る非画像部のカブリ濃度が増大することがあり、400
重量部を超えると、感熱記録層と感熱ヘッドとのマッチ
ング性が悪化することがある。
【0054】また、電子受容性化合物全体に対するサリ
チル酸誘導体の使用量は、5〜50重量%が好ましく、
10〜30重量%がより好ましい。
【0055】本発明においては感度向上のため増感剤を
感熱記録層に含ませることが好ましい。増感剤としては
下記一般式(I)または(II)で示される化合物の1
種以上が好ましく使用される。
【0056】
【化5】
【0057】前記一般式(I)中、R1は、アラルキル
基を表し、無置換でも置換基を有していてもよい。前記
アラルキル基としては、例えば、ベンジル基、置換ベン
ジル基等が挙げられ、その置換基としては、アルキル
基、ハロゲン原子等が挙げられる。
【0058】前記一般式(I)で表される化合物の具体
例としては、例えば、1−ベンジルオキシナフタレン、
2−ベンジルオキシナフタレン、2−p−メチルベンジ
ルオキシナフタレン、2−p−クロロベンジルオキシナ
フタレン等が挙げられる。但し、本発明においては、こ
れらに制限されるものではない。
【0059】
【化6】
【0060】前記一般式(II)中、R2及びR3は、そ
れぞれ独立に、アルキル基又はアルコキシル基を表し、
これらは、置換基を有していてもよい。前記アルキル基
としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、
ブチル基等が挙げられ、前記アルコキシ基としては、例
えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基等が挙げ
られる。
【0061】前記一般式(II)で表される化合物の具
体例としては、例えば、1,2−ジフェノキシメチルベ
ンゼン、1,4−ジフェノキシメチルベンゼン、1,2
−ジ−(4−メチルフェノキシ)メチルベンゼン等が挙
げられる。但し、本発明においては、これらに制限され
るものではない。これらは、1種単独で使用してもよい
し、2種以上を併用してもよい。
【0062】前記一般式(I)で表される増感剤及び/
又は前記一般式(II)で表される増感剤を用いる場
合、該増感剤は固体分散して用いられるのが好ましい。
用いる増感剤の体積平均粒径としては、1.0μm以下
が好ましく、0.5〜0.7μmがより好ましい。前記
体積平均粒径が1.0μmを超えると、熱感度が低くな
ることがある。
【0063】感熱記録層における、前記一般式(I)で
表される化合物及び/又は前記一般式(II)で表され
る化合物の含有量は、電子供与性染料前駆体100重量
部に対し、50〜500重量部が好ましく、75〜30
0重量部がより好ましい。前記含有量が、50重量部未
満であると、感熱記録材料の熱感度が低下することがあ
り、500重量部を超えると、感熱記録層と感熱ヘッド
とのマッチング性が低下することがある。
【0064】前記感熱記録層は、本発明の効果を害しな
い範囲内で、必要に応じてその他の成分を含有していて
もよく、該その他の成分としては、例えば、ステアリン
酸及びステアリン酸金属塩の共分散物、亜鉛化合物、熱
可融性樹脂、顔料、金属石鹸、ワックス、ヒンダードフ
ェノール化合物、耐水化剤等のほか、感熱記録層に使用
可能な公知の添加剤(例えば、ポリウレアフィラー等の
吸油性物質、脂肪酸、帯電防止剤、紫外線吸収剤、消泡
剤、導電剤、蛍光染料、界面活性剤)が挙げられる。
【0065】前記亜鉛化合物が前記感熱記録層中に添加
されていると、画像保存性の向上の点で好ましい。
【0066】前記亜鉛化合物としては、例えば、酸化亜
鉛、水酸化亜鉛、炭酸亜鉛、リン酸亜鉛、けい酸亜鉛等
が挙げられ、これらの中でも酸化亜鉛が好ましい。
【0067】感熱記録層における、前記亜鉛化合物の含
有量としては、通常、電子受容性化合物の含有重量に対
し、10〜400重量%が好ましく、50〜300重量
%がより好ましい。前記含有量が、10重量%未満で
は、画像保存性の向上効果が十分でないことがあり、4
00重量%を超えると、画像保存性の向上効果が十分で
なく、更に前記感熱記録層の塗布液中での分散安定性が
低下してしまうことがある。
【0068】前記熱可融性化合物が前記感熱記録層に添
加されていると、熱応答性を改良し得る点で好ましい。
【0069】前記熱可融性化合物としては、例えば、
1,2−ジフェノキシエタン、1,2−ビス(3−メチ
ルフェノキシ)エタン、1,4−ジフェノキシブタン、
1,2−ビス(4−メトキシフェノキシ)プロパン、
1,3−ビス(4−メトキシフェノキシ)プロパン、1
−(3−エチルフェノキシ)−2−フェノキシエタン、
1,4−ビス(フェノキシメチル)ベンゼン、1,4−
ビス(3−メチルフェノキシメチル)ベンゼン等が挙げ
られる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以
上を併用してもよい。
【0070】また、これらのほかに、更に以下の熱可融
性化合物を併用してもよく、その具体例としては、芳香
族エーテル、チオエーテル、エステル及び又は脂肪族ア
ミド又はウレイド等が挙げられ、特開昭58−5798
9号、同58−87094号、同61−58789号、
同62−109681号、同62−132674号、同
63−151478号、同63−235961号の各公
報に示されている。
【0071】感熱記録層における、前記熱可融性化合物
の含有量としては、電子受容性化合物100重量部に対
し、20〜300重量部が好ましく、40〜150重量
部がより好ましい。
【0072】前記顔料が前記感熱記録層に添加されてい
ると、記録時の記録ヘッドの汚れを防止することができ
る点で好ましい。
【0073】前記顔料としては、特に制限はないが、例
えば、カオリン、焼成カオリン、タルク、ロウ石、ケイ
ソウ土、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化
マグネシウム、酸化亜鉛、リトポン、非晶質シリカ、コ
ロイダルシリカ、焼成石コウ、シリカ、炭酸マグネシウ
ム、酸化チタン、アルミナ、炭酸バリウム、硫酸バリウ
ム、マイカ、マイクロバルーン、尿素−ホルマリンフィ
ラー、ポリエステルパーティクル、セルロースフィラー
等が挙げられる。
【0074】前記金属石鹸が前記感熱記録層に添加され
ていると、記録時において記録ヘッドに対する離型性を
高めることができる点で好ましい。
【0075】前記金属石鹸としては、例えば、高級脂肪
酸多価金属塩が挙げられ、具体的にはステアリン酸亜
鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウ
ム、オレイン酸亜鉛等が挙げられる。
【0076】前記ワックスが前記感熱記録層に添加され
ていると、例えばファクシミリに対するヘッドマッチン
グ性を向上し得る点で好ましい。
【0077】前記ワックスとしては、その融点が40〜
120℃であればよく、例えば、パラフィンワックス、
ポリエチレンワックス、カルナバワックス、マイクロク
リスタリンワックス、キャンデリアワックス、モンタン
ワックス、脂肪酸アミド系ワックス等が好ましく、融点
が50〜100℃のパラフィンワックス、モンタンワッ
クス、メチロールステアロアミド等がより好ましい。
【0078】感熱記録層における、前記ワックスの含有
量としては、電子供与性無色染料100重量部に対し5
〜200重量部が好ましく、20〜150重量部がより
好ましい。
【0079】前記ヒンダードフェノール化合物として
は、例えば、少なくとも2位又は6位のうち1ケ以上が
分岐アルキル基で置換されたフェノール誘導体等が好適
に挙げられる。
【0080】前記紫外線吸収剤としては、例えば、桂皮
酸誘導体、ベンゾフェノン誘導体、ベンゾトリアゾール
フェノール誘導体等が挙げられ、具体的には、α−シア
ノ−β−フェニル桂皮酸ブチル、o−ベンゾトリアゾー
ルフェノール、o−ベンゾトリアゾール−p−クロロフ
ェノール、o−ベンゾトリアゾール−2,4−ジ−t−
ブチルフェノール、o−ベンゾトリアゾリル−2,4−
ジ−t−オクチルフェノール等が挙げられる。
【0081】前記耐水化剤としては、N−メチロール尿
素、N−メチロールメラミン、尿素−ホルマリン等の水
溶性初期縮合物、グリオキサール、グルタルアルデヒド
等のジアルデヒド化合物類、硼酸、硼砂等の無機系架橋
剤、ポリアクリル酸、メチルビニルエーテル−マレイン
酸共重合体、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体等
のブレンド熱処理品等が挙げられる。
【0082】前記感熱記録層の層厚としては、4〜15
μmが好ましく、6〜10μmがより好ましい。
【0083】本発明は、上述の感熱記録層以外に、目的
に応じて他の感熱記録層を有していてもよい。
【0084】また、本発明は感熱記録層上に保護層を備
えることができる。保護層としては、単層構造であって
もよいし、積層構造であってもよい。
【0085】前記保護層は、例えば、ポリビニルアルコ
ール、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、酢酸ビニ
ル−アクリルアミド共重合体、珪素変性ポリビニルアル
コール、澱粉、変性澱粉、メチルセルロース、カルボキ
シメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ゼ
ラチン類、アラビアゴム、カゼイン、スチレン−マレイ
ン酸共重合体加水分解物、スチレン−マレイン酸共重合
物ハーフエステル加水分解物、イソブチレン−無水マレ
イン酸共重合体加水分解物、ポリアクリルアミド誘導
体、ポリビニルピロリドン、ポリスチレンスルホン酸ソ
ーダ、アルギン酸ソーダなどの水溶性高分子及びスチレ
ン−ブタジエンゴムラテックス、アクリロニトリル−ブ
タジエンゴムラテックス、アクリル酸メチル−ブタジエ
ンゴムラテックス、酢酸ビニルエマルジョン等の水不溶
性ポリマー等を用いて形成することができる。
【0086】前記保護層には、感熱ヘッドとのマッチン
グ性を向上させる目的で、前記顔料、前記金属石鹸、前
記ワックス、前記耐水化剤等を含有していてもよい。ま
た、該保護層を前記感熱記録層上に塗布する際に、均一
な保護層を得る目的で、界面活性剤を含有していてもよ
い。
【0087】前記界面活性剤としては、例えば、スルホ
コハク酸系のアルカリ金属塩、フッ素含有界面活性剤等
が好適に挙げられ、具体的には、ジ−(n−ヘキシル)
スルホコハク酸、ジ−(2−エチルヘキシル)スルホコ
ハク酸等のナトリウム塩、又はアンモニウム塩等が好ま
しく、アニオン系の界面活性剤が好適である。
【0088】本発明は、支持体のカールバランスの補
正、耐薬品性の向上等の目的で、支持体の感熱記録層が
設けられる側とは反対側にバックコート層を有すること
ができる。
【0089】前記バックコート層は、前記保護層と似た
組成の塗布液を塗布して形成することができる。また、
前記バックコート層を設ける代わりに、前記支持体の裏
面(感熱記録層が設けられない側の支持体の表面)に接
着剤を塗布し、更に剥離紙等を組合わせてラベルの形態
にしてもよい。
【0090】本発明に使用される支持体としては、例え
ば、上質紙等の紙支持体、紙に樹脂又は顔料を塗布した
コーテッド紙、樹脂ラミネート紙、下塗り層を有する上
質紙、合成紙、プラスチックフィルム等が挙げられる。
【0091】前記支持体表面の平滑度としては、ドット
再現性の点で、JlS−8119で規定される平滑度
が、500秒以上のものが好ましく、800秒以上のも
のがより好ましい。
【0092】本発明の多色感熱記録材料の製造方法とし
ては、特に制限されるものではなく、例えば、以下のよ
うにして調製した感熱記録層用の塗布液を公知の塗布方
法により塗布、乾燥し、作製することもできる。
【0093】前記感熱記録層用の塗布液は、固体微粒子
状の電子供与性染料前駆体、固体微粒子状の、或いは、
乳化分散された電子受容性化合物、及び電子供与性染料
前駆体を内包するマイクロカプセルをそれぞれ1種以上
含有し、必要に応じて増感剤等のその他の成分を含有す
る。
【0094】前記塗布液の調製方法としては、特に制限
されるものではなく、目的に応じて適宜選択でき、例え
ば、以下のようにして調製することもできる。
【0095】まず、ポリビニルアルコール等を含む分散
媒中に、固体微粒子状の電子供与性無色染料を添加し、
粉砕処理し、体積平均粒径1.0μm以下の粒子分散液
(i)を調製する。次に、ポリビニルアルコール等を含
む分散媒中に、電子受容性化合物を添加し、粉砕処理
し、体積平均粒径1.0μm以下の粒子分散液(ii)を
調製する。
【0096】感熱記録層用の塗布液は、前記粒子分散液
(i)及び(ii)を予め混合した後、該混合液中に、別
途調製した1種以上の電子供与性染料前駆体内包マイク
ロカプセル液を加えて均一化することにより調製でき
る。
【0097】ここで、増感剤等の他の成分を含有させる
場合には、各粒子分散液の調製時に、又は前記混合液中
に電子供与性染料前駆体内包マイクロカプセル液を加え
ると同時に添加してもよい。
【0098】また、増感剤等の他の成分を含有させる場
合、予め、別に用意した分散媒に他の成分を分散溶解し
た分散液(iii)を調製しておいてもよい。この場合に
は、前記粒子分散液(i)及び(ii)を該分散液(ii
i)に添加、混合した後、さらに別途調製した1種以上
の電子供与性染料前駆体内包マイクロカプセル液を加え
て均一化することにより調製することができる。
【0099】前記分散媒としては、通常、0.5〜10
重量%程度の水溶性高分子水溶液が好適に用いられる。
【0100】前記水溶性高分子水溶液の濃度が低すぎる
と、該分散媒の粘度が低下し、固体分散された粒子が沈
殿し易くなることがあり、逆に高すぎると、感熱記録層
用の塗布液の粘度が増大し、均一に塗布することができ
なくなる等のハンドリング性が低下することがある。
【0101】前記水溶性高分子としては、例えば、ポリ
ビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、ヒド
ロキシプロピルセルロース、エピクロルヒドリン変性ポ
リアミド、エチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレ
ン−無水マレイン酸共重合体、イソブチレン−無水マレ
インサリチル酸共重合体、ポリアクリル酸、ポリアクリ
ル酸アミド、メチロール変性ポリアクリルアミド、デン
プン誘導体、カゼイン、ゼラチン等が挙げられ、適当な
水系溶媒中に溶解して用いられる。
【0102】中でも、保護コロイドとして機能し、固体
微粒子の電子供与性染料前駆体、又は電子受容性化合物
の分散安定性が向上する点で、ポリビニルアルコールが
好ましい。
【0103】前記粒子分散液(i)〜(iii)の調製に
用いる分散又は溶解手段としては、公知の分散装置の中
から適宜選択することができ、例えば、ボールミル、サ
ンドミル、横型サンドミル、アトライタ、コロイダルミ
ル等が挙げられる。
【0104】電子供与性染料前駆体をマイクロカプセル
化する方法としては、従来公知の方法の中から適宜選択
することができる。
【0105】例えば、米国特許第2800457号、同
28000458号に記載の親水性壁形成材料のコアセ
ルベーションを利用した方法、米国特許第328715
4号、英国特許第990443号、特公昭38−195
74号、同42−446号、同42−771号等に記載
の界面重合法、米国特許第3418250号、同366
0304号に記載のポリマー析出による方法、米国特許
第3796669号に記載のイソシアネートポリオール
壁材料を用いる方法、米国特許第3914511号に記
載のイソシアネート壁材料を用いる方法、米国特許第4
001140号、同4087376号、同408980
2号に記載の尿素−ホルムアルデヒド系、尿素ホルムア
ルデヒド−レゾルシノール系壁形成材料を用いる方法、
米国特許第4025455号に記載のメラミン−ホルム
アルデヒド樹脂、ヒドロキシブロビルセルロース等の壁
形成材料を用いる方法、特公昭36−9168号、特開
昭51−9079号に記載のモノマーの重合によるin
situ法、英国特許第952807号、同9650
74号に記載の電解分散冷却法、米国特許第31114
07号、英国特許第930422号に記載のスプレード
ライング法、特公平7−73069号、特開平4−10
1885号、特開平9−263057号に記載の方法等
が挙げられる。
【0106】マイクロカプセル化する方法としては、こ
れらに限定されるものではないが、本発明の感熱記録材
料においては、特に、電子供与性染料前駆体をカプセル
の芯となる疎水性の有機溶媒に溶解又は分散させ調製し
た油相を、水溶性高分子を溶解した水相と混合し、ホモ
ジナイザー等の手段により乳化分散した後、加温するこ
とによりその油滴界面で高分子形成反応を起こし、高分
子物質のマイクロカプセル壁を形成させる界面重合法を
採用することが好ましい。前記界面重合法は、短時間内
に均一な粒径のカプセルを形成することができる。
【0107】本発明において好ましいマイクロカプセル
としては、常温では、マイクロカプセルの壁材(以下、
単に「カプセル壁」ということがある。)の物質隔離作
用によりカプセル内外の物質の接触が妨げられ、ある値
以上に熱が加えられた場合のみ、カプセル壁の物質透過
性となってカプセル内外の物質の接触が可能となるよう
なものである。この特性は、カプセル壁の材料、カプセ
ル芯物質(カプセルに内包する物質)、添加剤等を適宜
選択することにより、カプセルの物性変化として自由に
コントロールすることができる。
【0108】前記カプセル壁の材料(壁材)としては、
例えば、ポリウレタン、ポリウレア、ポリアミド、ポリ
エステル、ポリカーボネート、尿素−ホルムアルデヒド
樹脂、メラミン樹脂、ポリスチレン、スチレンメタクリ
レート共重合体、スチレン−アクリレート共重合体等が
挙げられ、中でも、ポリウレタン、ポリウレア、ポリア
ミド、ポリエステル、ポリカーボネートが好ましく、ポ
リウレタン、ポリウレアがより好ましい。
【0109】前記カプセル壁の材料は、油滴内部及び/
又は油滴外部に添加される。前記高分子物質は、2種以
上併用して用いることもできる。
【0110】例えば、ポリウレタンをカプセル壁材とし
て用いる場合には、多価イソシアネート及びそれと反応
してカプセル壁を形成する第2物質(例えば、ポリオー
ル、ポリアミン)を水溶性高分子水溶液(水相)又はカ
プセル化すべき油性媒体(油相)中に混合し、水中に乳
化分散した後、加温することにより油滴界面で高分子形
成反応が起こし、マイクロカプセル壁を形成する。
【0111】前記多価イソシアネート及びそれと反応す
る相手のポリオール、ポリアミンとしては、米国特許第
3281383号、同3773695号、同37932
68号、特公昭48−40347号、同49−2415
9号、特開昭48−80191号、同48−84086
号に記載のものを使用することもできる。
【0112】マイクロカプセルを形成する際、内包する
電子供与性染料前駆体は、カプセル中に溶液状態で存在
していても、固体状態で存在していてもよい。溶液状態
でカプセルに内包させる場合には、電子供与性染料前駆
体を有機溶媒に溶解した状態でカプセル化すればよい。
【0113】前記有機溶媒としては、一般に、高沸点溶
媒の中から適宜選択することができ、例えば、リン酸エ
ステル、フタル酸エステル、アクリル酸エステル、メタ
クリル酸エステル、その他のカルボン酸エステル、脂肪
酸アミド、アルキル化ビフェニル、アルキル化ターフェ
ニル、塩素化パラフィン、アルキル化ナフタレン、ジア
リルエタン、常温で固体の化合物、オリゴマーオイル、
ポリマーオイル等が挙げられる。具体的には、特開昭5
9−178451〜同59−178455号、同59−
178457号、同60−242094号、同63−8
5633号、特開平6−194825号、同7−133
10号〜同7−13311号、同9−106039号の
各公報及び特願昭62−75409号明細書に記載の有
機溶剤が挙げられる。
【0114】前記有機溶媒の使用量としては、電子供与
性染料前駆体100重量部に対し、1〜500重量部が
好ましい。
【0115】また、カプセル化の際、上記の有機溶媒を
使用せずに、いわゆるオイルレスカプセルとしてもよ
い。
【0116】また、内包しようとする電子供与性染料前
駆体の前記有機溶媒に対する溶解性が低い場合には、さ
らに補助溶剤として、溶解性の高い低沸点溶媒を併用す
ることもできる。一方、前記有機溶媒を使用せずに前記
低沸点溶媒を使用することもできる。
【0117】前記低沸点溶媒としては、例えば、酢酸エ
チル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、
メチレンクロライド等が挙げられる。
【0118】前記油相を乳化分散する水相には、水溶性
高分子を溶解した水溶液を使用する。
【0119】前記水相中に油相を投入した後、ホモジナ
イザー等の手段により乳化分散を行うが、前記水溶性高
分子は、分散を均一かつ容易にしうる保護コロイドとし
ての作用を有するとともに、乳化分散した水溶液を安定
化させる分散媒としても作用する。ここで、乳化分散を
さらに均一に行い、より安定な分散液とするためには、
油相或いは水相の少なくとも一方に界面活性剤を添加す
ることができる。
【0120】前記保護コロイドとして含有させる水溶性
高分子としては、前記粒子分散液(i)等の調製に用い
る分散媒に含有される水溶性高分子と同様のもののほ
か、例えば、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。
【0121】マイクロカプセル液は、電子供与性染料前
駆体や電子受容性化合物等を含む前記粒子分散液(i)
等と混合するため、両者の相溶性を向上する点で、前記
水溶性高分子は、前記粒子分散液(i)等で用いるもの
と同様のものを用いることが好ましい。
【0122】前記界面活性剤としては、公知の乳化用界
面活性剤の中から適宜選択することができ、例えば、ア
ニオン性又はノニオン性の界面活性剤の中から、前記の
ように保護コロイドと作用し、沈殿や凝集を起こさない
ものを適宜選択して使用することができる。具体的に
は、アルキルベンゼンスルホン酸ソーダ、アルキル硫酸
ナトリウム、スルホコハク酸ジオクチルナトリウム塩、
ポリアルキレングリコール(例えば、ポリオキシエチレ
ンノニルフェニルエーテル)等が挙げられる。
【0123】前記界面活性剤の添加量としては、油相重
量に対し、0.1%〜5%が好ましく、0.5%〜2%
がより好ましい。
【0124】前記乳化分散は、高速撹拌、超音波分散等
の微粒子乳化に用いる手段、例えば、ホモジナイザー、
マントンゴーリー、超音波分散機、ディゾルバー、ケデ
ィーミル等の公知の乳化装置により容易に行うことがで
きる。
【0125】乳化後は、カプセル壁形成反応を促進させ
る目的で、乳化物を30〜70℃に加温する。また、反
応中はカプセル同士の凝集を防止するために、加水して
カプセル同士の衝突確率を低下させたり、十分な攪拌を
行う等の必要がある。
【0126】前記カプセル壁形成反応の終点は、重合反
応の進行に伴って炭酸ガスの発生が観測され、その発生
の終息をもっておよその終点とみなすことができる。通
常、数時間反応を行うことにより、電子供与性染料前駆
体を内包するマイクロカプセルを得ることができる。
【0127】本発明においては、前記マイクロカプセル
の体積平均粒径としては、20μm以下が好ましく、高
解像度を得る観点から、5μm以下がより好ましい。ま
た、マイクロカプセル径が小さすぎると、一定固形分に
対する表面積が大きくなり多量の壁材を要することか
ら、前記平均粒子径は0.1μm以上が好ましい。
【0128】また、マイクロカプセルのガラス転移点
は、通常100〜200℃が好ましく、125〜160
℃がより好ましい。
【0129】また、本発明においては、2種以上の発色
色調が異なる電子供与性染料前駆体をそれぞれ別々のマ
イクロカプセルに封入する場合に、カプセル相互間のガ
ラス転移点を20℃以上にするには、具体的には、脂肪
族イソシアネートと芳香族イソシアネートとの混合比を
変える、イソシアネートとポリアミン、ポリオールとの
混合比を変える、カプセル化の反応温度を変える等の方
法がある。
【0130】ガラス転移点は、バイブロン等の公知の粘
弾性測定器で測定したTanδのピーク温度であり、動的
損失弾性率を貯蔵性率で除したものである。
【0131】本発明においては、各種分散液等の混合液
に2種以上の電子供与性染料前駆体内包マイクロカプセ
ル液を加える場合には、2種以上の電子供与性染料前駆
体の各々について、それぞれ異なる壁材を用いて前記マ
イクロカプセル化する方法を実施し、カプセル壁の異な
る2種以上のマイクロカプセル液を調製する。
【0132】本発明の感熱記録材料は、支持体上に、上
記のようにして得た感熱記録層用の塗布液を公知の塗布
方法により塗布し、乾燥して作製することができる。
【0133】前記公知の塗布法としては、例えば、自由
落下カーテンコート法による塗布法、エアーナイフ塗布
法、ブレード塗布法、バー塗布法、グラビヤ塗布法、ワ
イヤーバー塗布法等が挙げられる。中でも、自由落下カ
ーテンコート法は、塗布量を塗布後にエアーナイフやブ
レードにより規制するものではなく、塗布量は、被塗物
の走行速度と塗布液の落下量で決まるので、塗布量の調
節のための複雑な操作が不要となる。また、エアーナイ
フやブレードの分級により塗布液中の特定の固体粒子が
掻き落とされることがないため、循環使用される塗布液
の組成が変化することがないという特徴を有している。
さらにこの塗布方法は、高速で移動する被塗物の表面に
極めて薄い被膜を形成することが可能である。したがっ
て、本発明の多色感熱記録材料の層の形成には、自由落
下カーテンコート法による塗布法が好ましく用いられ
る。自由落下カーテンコート法の詳細は、たとえば特公
平2−32153号公報の3頁6欄3行ないし5頁9欄
21行、実施例1および実施例2ならびに図面に説明さ
れている。
【0134】
【実施例】以下に実施例を示し本発明をさらに具体的に
説明するが、本発明はこれらの実施例により限定される
ものではない。なお、特に断りのない限り「部」は重量
部を表す。
【0135】(実施例1) <黒発色染料前駆体含有カプセル液Aの調整>2−アニ
リノ−3−メチル−6−N−エチル−N−sec−ブチ
ルアミノフルオラン(日本曹達社製、商品名:PSD1
84)6部と、壁材としてイソシアネート化合物(武田
薬品製、タケネートD110N)12部を、オイル(呉
羽化学社製、KMC113)12部および酢酸エチル1
0部に溶解した。この溶液を5重量%のポリビニルアル
コール水溶液(クラレ社製、商品名:PVA−217
C、鹸化度88%)112部に混合し、エースホモジナ
イザー(日本精機社製)で8000rpmで10分間乳
化し、さらに水60部とテトラエチレンペンタミン0.
5部を加えて、65℃で3時間反応させてカプセルサイ
ズ0.91μmのカプセル液を調製した。
【0136】<赤発色染料前駆体分散液Bの調製>3−
ジメチルアミノ−7−クロロフルオラン14部と、3−
ジメチルアミノ−6,8−ジメチルフルオラン6部と、
濃度5%部分鹸化ポリビニルアルコール(クラレ社製、
商品名:PVA−205、鹸化度88%)水溶液80部
とを、サンドミルを用いて粉砕して、平均粒径0.63
μmの染料前駆体分散液を調製した。
【0137】<増感剤分散液の調製>1−ベンジルオキ
シナフタレン20部と、濃度5%部分鹸化ポリビニルア
ルコール(PVA−205)水溶液70部を、サンドミ
ルを用いて粉砕して、平均粒径0.61μmの増感剤分
散液を調製した。
【0138】<顕色剤分散液の調製>4−[[4−(1
−メチルエトキシ)フェニル]スルホニル]フェノール
(日本曹達社製、商品名:D−8)14部と、4−β−
フェノキシエトキシサリチル酸亜鉛6部と、濃度5%部
分鹸化ポリビニルアルコール(PVA−205)水溶液
70部とを、サンドミルを用いて粉砕して平均粒径0.
60μmの顕色剤分散液を調製した。
【0139】<顔料分散液の調製>炭酸カルシウム40
部、水60部及び濃度10%ヘキサメタリン酸ソーダ水
溶液0.4部を、サンドミルを用いて粉砕して平均粒径
1.1μmの顔料分散液を調製した。
【0140】<感熱記録層塗布液の調製>上記のカプセ
ル液A5部、染料前駆体分散液B0.1部、増感剤分散
液5部、顕色剤分散液5部、及び顔料分散液5部、ステ
アリン酸亜鉛(中京油脂社製、ハイドリンZ−7、濃度
31%)0.8部、パラフィンワックス(中京油脂社
製、ハイドリンD337、濃度31%)0.8部、2%
の(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸ナトリウム水
溶液1.0部、および水15部を混合して感熱記録層塗
布液を得た。
【0141】<感熱記録材料の作製>紙支持体上に、乾
燥後の感熱記録層重量が8g/m2になるように、ワイ
ヤーバーを用いて感熱記録層塗布液を塗布し、60℃の
オーブン中で乾燥後、平滑度300秒(ベック法)とな
るようにキャレンダー処理した。
【0142】(実施例2) <黒発色染料前駆体含有カプセル液Cの調製>2−アニ
リノ−3−メチル−6−N−エチル−N−sec−ブチ
ルアミノフルオラン6部の代わりに3−ジ(n−ブチル
アミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン6部
を、タケネートD110N(武田薬品製)12部の代わ
りに、タケネートD110N(武田薬品製)10部とバ
ーノックD750(大日本インキ社製)2部を使用する
他は、実施例1のカプセル液Aと同様の方法でカプセル
液Cを作成した。粒径は0.75μmであった。
【0143】<青発色染料前駆体分散液Dの調製>3−
(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−
(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4
−アザフタリド20部と、濃度5%部分鹸化ポリビニル
アルコール(クラレ社製、商品名:PVA−205、鹸
化度88%)水溶液80部とを、サンドミルを用いて粉
砕して、平均粒径0.55μmの染料前駆体分散液を調
製した。
【0144】<増感剤分散液の調製>1−ベンジルオキ
シナフタレン20部を、1,2−ジフェノキシメチルベ
ンゼン20部に変更する他は、実施例1と同様の方法で
増感剤分散液を調製した。
【0145】<顕色剤分散液の調製>4−β−p−トリ
ルオキシエトキシサリチル酸亜鉛10部と4−ヒドロキ
シフェニル−4’−ベンジルオキシフェニルスルホン
(日華化学社製、商品名:BPS−BN)10部と、濃
度5%部分鹸化ポリビニルアルコール(PVA−20
5)水溶液70部とを、サンドミルを用いて粉砕して平
均粒径0.6μmの顕色剤分散液を調製した。
【0146】<感熱記録層塗布液の調製>上記のカプセ
ル液C5部、染料前駆体分散液D0.5部、増感剤分散
液5部、顕色剤分散液5部、実施例1で使用した顔料分
散液5部、濃度31%のハイドリンZ−7(中京油脂社
製)0.8部、濃度31%のハイドリンD337(中京
油脂社製)0.8部、2%の(2−エチルヘキシル)ス
ルホコハク酸ナトリウム水溶液1.0部、および水15
部を混合して感熱記録層塗布液を得た。
【0147】<感熱記録材料の作製>紙支持体上に、乾
燥後の感熱記録層重量が8g/m2になるように、ワイ
ヤーバーを用いて感熱記録層塗布液を塗布し、60℃の
オーブン中で乾燥後、平滑度300秒(ベック法)とな
るようにキャレンダー処理した。
【0148】(実施例3) <シアン発色染料前駆体含有カプセル液Eの調整>2−
アニリノ−3−メチル−6−N−エチル−N−sec−
ブチルアミノフルオラン6部を、3−(1−メチル−2
−メチルインドール−3−イル)−3−(4−ジエチル
アミノ−2−メチルフェニル)−4−アザフタリド6部
に、タケネートD110N(武田薬品製)12部をタケ
ネートD110N(武田薬品製)10部とミリオネート
MR400(日本ポリウレタン工業社製)2部に、乳化
条件を6000rpm、15分に変更する他は、実施例
1のカプセル液Aと同様の方法でカプセル液Eを調製し
た。粒径は0.85μmであった。
【0149】<マゼンタ染料前駆体分散液Fの調製>
3,3’−ビス(1−n−オクチル−2−メチルインド
ール−3−イル)フタリド20部と、濃度5%部分鹸化
ポリビニルアルコール(クラレ社製、商品名:PVA−
205、鹸化度88%)水溶液80部とを、サンドミル
を用いて粉砕して、平均粒径0.55μmの染料前駆体
分散液Fを調製した。
【0150】<顕色剤分散液の調製>4−β−フェノキ
シエトキシサリチル酸亜鉛をビス(4−(n−オクチル
オキシカルボニルアミノ))サリチル酸亜鉛(三井化学
社製、商品名:SZ110)に変更する他は、実施例1
と同様の方法で顕色剤分散液を調製した。
【0151】<感熱記録層塗布液の調製>上記のカプセ
ル液E5部、染料前駆体分散液F0.5部、顕色剤分散
液5部、実施例1で使用した増感剤分散液および顔料分
散液をそれぞれ5部、濃度31%のハイドリンZ−7
(中京油脂社製)0.8部、濃度31%のハイドリンD
337(中京油脂社製)0.8部、2%の(2−エチル
ヘキシル)スルホコハク酸ナトリウム水溶液1.0部、
および水15部を混合して感熱記録層塗布液を得た。
【0152】<感熱記録材料の作製>紙支持体上に、乾
燥後の感熱記録層重量が8g/m2になるように、ワイ
ヤーバーを用いて感熱記録層塗布液を塗布し、60℃の
オーブン中で乾燥後、平滑度300秒(ベック法)とな
るようにキャレンダー処理した。
【0153】(実施例4) <マゼンタ発色染料前駆体含有カプセル液Gの調整>
3,3’−ビス(1−n−オクチル−2−メチルインド
ール−3−イル)フタリド(Ciba−Geigy社
製、商品名:Pergascript Red I−6
B)6部と、タケネートD110N(武田薬品製)12
部を、KMC113(呉羽化学社製)12部および酢酸
エチル10部に溶解した。この溶液を5%ポリビニルア
ルコール水溶液(クラレ社製、商品名:PVA−217
C、鹸化度88%)112部に混合し、エースホモジナ
イザー(日本精機社製)で8000rpmで10分間乳
化し、さらに水60部とテトラエチレンペンタミン0.
5部を加えて、50℃で3時間反応させてカプセルサイ
ズ0.73μmのカプセル液Gを作成した。
【0154】<黒発色染料前駆体含有カプセル液Hの調
整>2−アニリノ−3−メチル−6−N−エチル−N−
sec−ブチルアミノフルオラン(日本曹達社製、商品
名:PSD184)6部と、タケネートD110N(武
田薬品製)4部と、バーノックD750(大日本インキ
社製)8部を、KMC113(呉羽化学社製)12部お
よび酢酸エチル10部に溶解した。この溶液を5%のポ
リビニルアルコール水溶液(クラレ社製、商品名:PV
A−217C、鹸化度88%)112部に混合し、エー
スホモジナイザー(日本精機社製)で8000rpmで
8分間乳化し、さらに水60部とテトラエチレンペンタ
ミン0.5部を加えて、65℃で3時間反応させてカプ
セルサイズ0.77μmのカプセル液Hを作成した。
【0155】<イエロー発色染料前駆体分散液Iの調製
>1−(4−n−ドデシルオキシ−3−メトキシフェニ
ル)−2−(2−キノリル)エチレン(山田化学社製、
商品名:Y721)20部と、濃度5%部分鹸化ポリビ
ニルアルコール(クラレ社製、商品名:PVA−20
5、鹸化度88%)水溶液80部とを、サンドミルを用
いて粉砕して、平均粒径0.57μmの染料前駆体分散
液G調製した。
【0156】<顕色剤分散液の調製>4−β−p−トリ
ルオキシエトキシサリチル酸亜鉛を3,5−ジ−α―メ
チルベンジルサリチル酸亜鉛(三井化学社製、商品名:
R054)に変更する他は、実施例2と同様の方法で顕
色剤分散液を調製した。
【0157】<感熱記録層塗布液の調製>上記のカプセ
ル液G4部、カプセル液H4部、染料前駆体分散液I
0.5部、顕色剤分散液5部、実施例1で使用した増感
剤分散液および顔料分散液をそれぞれ5部、濃度31%
のハイドリンZ−7(中京油脂社製)0.8部、濃度3
1%のハイドリンD337(中京油脂社製)0.8部、
2%の(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸ナトリウ
ム水溶液1.0部、および水15部を混合して感熱記録
層塗布液を得た。
【0158】<感熱記録材料の作製>紙支持体上に、乾
燥後の感熱記録層重量が8g/m2になるように、ワイ
ヤーバーを用いて感熱記録層塗布液を塗布し、60℃の
オーブン中で乾燥後、平滑度300秒(ベック法)とな
るようにキャレンダー処理した。
【0159】(比較例1)顕色剤分散液に4−β−フェ
ノキシエトキシサリチル酸亜鉛を使用せず、4−[[4
−(1−メチルエトキシ)フェニル]スルホニル]フェ
ノール(日本曹達社製;商品名D−8)の量を20部に
変更した他は実施例1と同様の方法で感熱記録材料を得
た。
【0160】(比較例2)顕色剤分散液に4−β−p−
トリルオキシエトキシサリチル酸亜鉛を使用せず、4−
ヒドロキシフェニル−4’−ベンジルオキシフェニルス
ルホン(日華化学社製、商品名:BPS−BN)の量を
20部に変更した他は実施例2と同様の方法で感熱記録
材料を得た。
【0161】(比較例3)顕色剤分散液に4−[[4−
(1−メチルエトキシ)フェニル]スルホニル]フェノ
ール(日本曹達社製、商品名:D−8)を使用せず、ビ
ス(4−(n−オクチルオキシカルボニルアミノ))サ
リチル酸亜鉛(三井化学社製、商品名:SZ110)の
みを使用した他は実施例3と同様の方法で感熱記録材料
を得た。
【0162】(比較例4)顕色剤分散液に4−ヒドロキ
シフェニル−4’−ベンジルオキシフェニルスルホン
(日華化学社製、商品名:BPS−BN)を使用せず、
3,5−ジ−α−メチルベンジルサリチル酸亜鉛(三井
化学社製、商品名:R054)のみを使用した他は実施
例4と同様の方法で感熱記録材料を得た。
【0163】[感熱記録材料の評価] <発色濃度>発色濃度は、京セラ(株)製感熱印字試験
機(KSTヘッド)を用い、2色の場合はそれぞれ15
および50mJ/mm2で、3色の場合はそれぞれ1
5、50および80mJ/mm2の印字エネルギーで
(各色の印字エネルギーは表1を参照)印字して、その
発色濃度をマクベス社RD−918型濃度計にて測定し
た。その結果を表1に示す。 <色の分離性>多色の感熱記録材料については各色が混
ざらないで発色しているかを評価した。その結果を表1
に示す。 <画像保存性>発色濃度の測定と同様に感熱記録材料に
印字し、次いで40℃90%RHの条件で24時間放置
した後に、画像部の発色濃度が低下しているか否かを以
下のように評価した。
【0164】 ○:発色濃度の低下は見られず、画像部がはっきりと読
み取れる △:発色濃度の低下は認められるが、画像部は読み取れ
る ×:画像部が完全に消えた 結果を表1に示す。<地肌かぶり>感熱記録材料を40
℃90%RHの条件で24時間放置した後に、地肌の濃
度をマクベス社RD−918型濃度計で測定した。結果
を表1に示す。 <耐薬品性>発色濃度の測定と同様に感熱記録材料に印
字し、黄色マーカーペン(ゼブラ(株)製、商品名:P
EN2)で画像部及び非画像部にマークを印し、24時
間放置した後に、画像部の発色濃度が低下しているか否
かを以下のように評価した。また、エタノール、ひまし
油をそれぞれ含浸させた濾紙を印字面と重ね合わせて、
画像部の発色濃度が低下しているかを評価した。
【0165】 ○:発色濃度の低下は見られず、画像部がはっきりと読
み取れる △:発色濃度の低下は認められるが、画像部は読み取れ
る ×:画像部が完全に消えた 結果を表1に示す。
【0166】
【表1】
【0167】表1に示すように、サリチル酸亜鉛のみを
使用した比較例3,4ではカプセル外の染料前駆体しか
発色せず、色分離性がよくないが、実施例の感熱記録材
料は色分離性がよい。また、実施例の感熱記録材料は良
好な画像保存性、低い地肌かぶり、良好な耐薬品性を示
すことがわかる。
【0168】
【発明の効果】本発明は感熱記録装置のバラツキにかか
わらず、地紋を濃度バラツキが少なく印字することが可
能で、かつ耐光性及び耐熱性に優れたな多色感熱記録材
料を提供することができる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マイクロカプセルに内包された第1の電
    子供与性染料前駆体と、該マイクロカプセルの外部にお
    かれ、該第1の電子供与性染料前駆体が発色したときの
    色調とは異なる色調に発色する第2の電子供与性染料前
    駆体と、該第1及び第2の電子供与性染料前駆体を熱時
    発色させる2種類以上の電子受容性化合物とを含有する
    感熱記録層を支持体上に備える多色感熱記録材料であっ
    て、前記電子受容性化合物の少なくとも1種がサリチル
    酸誘導体であることを特徴とする多色感熱記録材料。
  2. 【請求項2】 前記第2の電子供与性染料前駆体を発色
    させた場合の飽和反射濃度が0.6以下であることを特
    徴とする請求項1に記載の多色感熱記録材料。
  3. 【請求項3】 感熱記録層に、下記一般式(I)又は
    (II)で示される化合物を増感剤としてさらに含有す
    る請求項1又は2に記載の多色感熱記録材料。 【化1】 (一般式(I)中、R1は、アラルキル基を表す。) 【化2】 (一般式(II)中、R2及びR3は、それぞれ独立に、
    アルキル基又はアルコキシル基を表す。)
  4. 【請求項4】 前記第2の電子供与性染料前駆体、電子
    受容性化合物および増感剤の体積平均粒径が、1.0μ
    m以下であることを特徴とする請求項1ないし請求項3
    のいずれか1項に記載の多色感熱記録材料。
  5. 【請求項5】 前記マイクロカプセルのカプセル壁が、
    ポリウレタン及び/又はポリウレアを成分として含む請
    求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の多色感熱
    記録材料。
  6. 【請求項6】 前記感熱記録層が自由落下カーテンコー
    ト法によって形成された請求項1ないし請求項5のいず
    れか1項に記載の多色感熱記録材料。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006019673A (ja) * 2004-06-04 2006-01-19 Mitsui Chemicals Inc 半導体材料の改質方法,薄膜および半導体素子

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