JP2010199735A - カメラユニット及びカメラユニットの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 高画質な画像を長期に亘り提供できる耐久性のあるカメラユニットの製造方法の提供。
【解決手段】 レンズ2と、前記レンズ2を保持する鏡筒3と、レンズ2が結像した被写体像を受光面で撮像する撮像素子4と、撮像素子4を保持し、鏡筒3に接着剤により固定されている撮像ホルダ5を備えたカメラユニットであって、鏡筒3と撮像ホルダ5の固定部は、鏡筒3に円周溝32が形成され、撮像ホルダ5に凸部52が形成され、凸部52が円周溝32に挿入され、鏡筒3と撮像ホルダ5は円周溝32の全周に亘って第一の接着剤により固定されている第一の固定部と、鏡筒3に具備された撮像ホルダ保持部材33と撮像ホルダ5とが、第二の接着剤36により接着されている第二の固定部とを有することを特徴とするカメラユニット。
【選択図】図2
【解決手段】 レンズ2と、前記レンズ2を保持する鏡筒3と、レンズ2が結像した被写体像を受光面で撮像する撮像素子4と、撮像素子4を保持し、鏡筒3に接着剤により固定されている撮像ホルダ5を備えたカメラユニットであって、鏡筒3と撮像ホルダ5の固定部は、鏡筒3に円周溝32が形成され、撮像ホルダ5に凸部52が形成され、凸部52が円周溝32に挿入され、鏡筒3と撮像ホルダ5は円周溝32の全周に亘って第一の接着剤により固定されている第一の固定部と、鏡筒3に具備された撮像ホルダ保持部材33と撮像ホルダ5とが、第二の接着剤36により接着されている第二の固定部とを有することを特徴とするカメラユニット。
【選択図】図2
Description
本発明は、カメラユニット及びカメラユニットの製造方法に関する。
カメラ付き携帯電話機、あるいは車載用カメラなどでは、小型で耐熱性、耐振動性などの耐久性がある電子式撮像装置を備えたカメラユニットが使用されている。一般に、このような電子式撮像装置を備えたカメラユニットの本体は、レンズ及びレンズを保持し、レンズの結像距離を確保するための鏡筒からなる鏡筒ユニットと、レンズで結像された被写体像を撮像して電気信号に変換するCCD(Charge Couplde Devices)、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の撮像素子、撮像素子からの電気信号を処理して記憶装置や外部の受信装置に送信する信号処理部、及び撮像素子等を保持して鏡筒ユニットに固定する撮像ホルダからなる撮像ユニットと、で構成されている。
このようなカメラユニットの製造方法としては、まず、レンズを鏡筒に固定して鏡筒ユニットを作製し、信号処理部を備えた撮像素子を撮像ホルダに配置して撮像ユニットを作製する。次いで、カメラのピントが合うように、鏡筒ユニットと撮像ユニットを正確に位置決めしながら組み付けて固定する。このとき、レンズの光軸に対する撮像素子の受光面の位置ずれや傾きが生じると、画像位置のずれや画像ボケなどが生じ易く、カメラユニットが撮像した画像品質が低下してしまう。特に、最近の撮像素子の高性能化にともない、レンズの光軸に対する撮像素子の受光面の傾き調整は重要な要素となっている。
このため、鏡筒ユニットと撮像ユニットは、レンズの光軸に対して撮像素子の受光面が正確に配置されるように、厳密に調整して固定している。カメラユニットが小型化されるほど、レンズの光軸に対する撮像素子の受光面の位置や傾きの影響が大きくなり、正確な位置決めの重要性が増しており、最近のカメラユニットにおいては、レンズ光軸と撮像素子の受光面の角度が30分ずれても、又、レンズと撮像素子の配置が20μm程度ずれても、画像ぼけが問題となるとされている。
特許文献1には、レンズの光軸に対して撮像素子の受光面が正確に配置されるように、正確に調整して固定できるカメラユニットの製造方法や、カメラユニットの製造装置が提案されている。このカメラユニットの製造方法や製造装置においては、まず、撮像素子の受光面のレーザ光に対する反射を利用して、6軸調整可能な組立治具により鏡筒ユニットと撮像ユニットの位置を仮決めして組み立てる。さらに、仮位置決めして組立治具で保持したままのカメラユニットにより所定のテストパターンを撮影し、その撮影画像に基づいて鏡筒ユニットと撮像ユニットを6軸調整により正確に位置決めし、正確に位置決めされた時点で、鏡筒ユニットと撮像ユニットの固定部を紫外線硬化型樹脂により固定しいる(空中接着という。)。
特許文献1に開示されたカメラユニットの製造方法を用いれば、レンズの光軸と撮像素子の撮像面との配置ずれや傾きのずれは、非常に小さな範囲に抑えることが出来、優れた画像品質を持つカメラユニットが製造できる。しかし、製造時点でレンズと撮像素子を正確に配置できるようになっても、長期間の使用中におけるレンズと撮像素子の微妙な配置のずれによる撮影画像の品質劣化は問題として残っている。特に車載用のカメラユニットなどにおいては、使用環境の温度変化による影響や、振動による影響が無視できないものとなってきた。また、車載用カメラユニットなどでは、小型軽量ではあっても、車の寿命と同じだけの耐久性が要求され、長期間の使用における画像品質の劣化に十分注意しなければならない。
レンズの光軸と撮像素子の撮像面との配置を精密に調整して組み付ける場合でも、レンズと鏡筒、あるいは撮像素子と撮像ホルダの固定には、厳密な配置調整は必要ないので、従来の接着方法や嵌合方法を用いれば、この部分には十分な強度、耐久性が保たれる。しかし、鏡筒ユニットと撮像ユニットの固定部は、厳密な配置調整をしながらの接着操作となるので、接着剤や、接着部位、接着方法などの自由度が制限される。この為、鏡筒ユニットと撮像ユニットの固定部の強度と耐久性を十分確保することは難く、使用環境の温度変化や振動による影響は、鏡筒ユニットと撮像ユニットの固定部に顕著に表れ易い。
特許文献1に記載されたような、6軸調整による配置調整と組み合わせた接着法においては、鏡筒ユニットと撮像ユニットの固定には、両者のうち少なくとも一方を、三次元方向及びこれらに対応する3方向の回転に対して移動可能な配置調整装置を用いる。そして、このような配置調整装置で両者の配置を正確に調整(6軸調整)し、その配置を保ったまま、両者をすぐに紫外線硬化型接着剤等で固定している(空中接着)。この為、接着剤は、短期間で硬化することが好ましく、硬化に時間を要する接着剤は使用できない。また、上述のように正確な6軸調整をし、その配置を厳密に保つためには、鏡筒ユニットと撮像ユニットの周りに各種の調整部材が配置されており、鏡筒ユニットと撮像ユニットの接着部位(接着剤塗布や紫外線照射が可能な部位)にも制限が生じる。そうすると、鏡筒ユニットと撮像ユニットの固定が不十分となり易く、接着強度や耐久性を十分に考慮した接着をすることが難しくなる。
鏡筒ユニットと撮像ユニットの接着部の耐久性が十分でないと、車載用カメラユニットのように、振動環境下で使用されるカメラユニットは、長期間の使用により、鏡筒ユニットと撮像ユニットの接着部に振動による緩みが生じやすく、時間とともにレンズ光軸と撮像素子との配置にずれが生じる恐れがある。そうすると、カメラユニットの撮影画像に位置ずれやぼけが生じてしまう。
また、一般に、温度変化が繰り返されると、接着部には応力負荷がかかり、接着剤が剥がれたりずれたりすることがある。特に、熱膨張率の異なった材料同士の接着部は、温度変化が繰り返されると、応力負荷がかかり易く、接着剤が剥がれたり、ずれたりする恐れが多くなる。鏡筒と撮像ホルダは異なった材質で作製されていることが多く、その熱膨張率も異なっている場合が多いので問題となりやすい。上記の空中接着のように、最適な接着場所や十分な接着面積を確保できないときには、一部の接着面に大きな負荷が掛かり、接着剤の剥がれやずれが、さらに起こりやすくなることもある。接着剤の剥がれやずれが起こらないまでも、接着剤の接着強度が低下しやすくなり、上記の振動による影響を受けやすくなる。
さらに、空中接着においては、接着部位は、接着剤の塗布や紫外線の照射などの操作をし易い位置が限定される。そうすると、接着部位は、接着部の比較的外表面に近いところに偏り、接着部の接着剤が空気中の酸素や水分と接触し易くなり、酸素や水分により劣化しやすい接着剤は使用できない。
画像の電子処理技術が進歩し、カメラユニットの画像品質の向上は、ますます望まれている。一方では、従来のカメラユニットのように、人間が持ち歩いたり、穏和なの環境下に固定されているような場合は、問題にならなかった、厳しい環境下での使用状態が増加している。このため、カメラユニットの高品質化と耐久性の向上が、さらに要求されている。
本発明の目的は、上記課題を踏まえ、高画質な画像を長期に亘り提供できる耐久性のあるカメラユニットとその製造方法を提供することである。
本発明は、レンズと、前記レンズを保持する鏡筒と、前記レンズが結像した被写体像を受光面で撮像する撮像素子と、前記撮像素子を保持し、前記鏡筒に接着剤により固定されている撮像ホルダとを備えたカメラユニットであって、前記鏡筒と前記撮像ホルダと固定部は、前記鏡筒及び前記撮像ホルダの一方には円周溝が形成され、他方には円筒形状凸部が形成され、前記円筒形状凸部が前記円周溝に挿入され、前記鏡筒と前記撮像ホルダとが前記円周溝の全周に亘って第一の接着剤により固定されている第一の固定部と、前記鏡筒に具備された撮像ホルダ保持部材と前記撮像ホルダとが、第二の接着剤により接着されている第二の固定部とを有することを特徴とするカメラユニットである。
好ましい本発明は、前記第二の固定部は、前記レンズの光軸に対し垂直な平面上に配置された複数の接着部からなり、それぞれの接着部は、前記平面上における光軸に対して対称に配置され、又は前記平面上における光軸を中心とする正多角形の頂点に配置されていることを特徴とする前記カメラユニットである。
好ましい本発明は、前記第一の接着剤は、加熱又は所定の時間経過することにより硬化した接着剤であり、前記第二の接着剤は、所定の処理により前記第一の接着剤よりも短時間で硬化可能な接着剤であることを特徴とする前記カメラユニットである。
好ましい本発明は、前記第一の接着剤は、熱硬化型接着剤であり、前記第二の接着剤は、紫外線硬化型接着剤であることを特徴とする前記カメラユニットである。
好ましい本発明は、前記撮像ホルダ保持部材は、前記第二の接着剤を保持する切り欠き、又は孔を備えることを特徴とする前記カメラユニットである。
好ましい本発明は、前記鏡筒及び前記撮像ホルダの少なくともいずれか一方に、通気孔を備えていることを特徴とする前記カメラユニットである。
好ましい本発明は、前記鏡筒と前記撮像ホルダとは、略同じ熱膨張率を有する材料からなることを特徴とする前記カメラユニットである。
本発明は、レンズと、前記レンズを保持する鏡筒と、前記レンズが結像した被写体像を受光面で撮像する撮像素子と、前記撮像素子を保持し、前記鏡筒に接着剤により固定されている撮像ホルダと、を備えたカメラユニットであって、前記鏡筒と前記撮像ホルダの、少なくとも一方には溝部が形成され、他方には凸部が形成され、前記凸部と前記溝部は、加熱又は所定の時間経過することにより硬化する接着剤を介して固定されている第一の固定部と、前記鏡筒に具備した撮像ホルダ保持部材と前記撮像ホルダとが、所定の処理により前記第一の接着剤よりも短時間で硬化可能な接着剤により接着されている第二の固定部とを備えることを特徴とするカメラユニットである。
本発明は、レンズを鏡筒に保持するレンズ保持工程と、前記レンズが結像した被写体像を受光面で撮像する撮像素子を撮像ホルダに保持する撮像素子保持工程と、前記鏡筒に前記撮像ホルダを固定する撮像ホルダ固定工程と、を有するカメラユニットの製造方法であって、前記撮像ホルダ固定工程は、前記鏡筒と前記撮像ホルダの接合部における、少なくとも一方の接合面に形成された溝部に、熱又は時間経過により硬化する硬化型接着剤を導入する接着剤導入工程と、前記鏡筒に前記撮像ホルダを配置して、前記溝部を有する接合面に対向する他方の接合面に形成された凸部を、前記溝部に移動可能に挿入する撮像ホルダ挿入工程と、前記溝部に挿入された撮像ホルダの配置を調整する配置調整工程と、
前記鏡筒に具備する撮像ホルダ保持部材と前記撮像ホルダとを電磁波を照射して硬化させる電磁波硬化型接着剤により接着する撮像ホルダ保持部材固定工程と、前記硬化型接着剤を硬化させて前記撮像ホルダを前記鏡筒に固定する撮像ホルダ固定工程とを有することを特徴とするカメラユニットの製造方法である。
前記鏡筒に具備する撮像ホルダ保持部材と前記撮像ホルダとを電磁波を照射して硬化させる電磁波硬化型接着剤により接着する撮像ホルダ保持部材固定工程と、前記硬化型接着剤を硬化させて前記撮像ホルダを前記鏡筒に固定する撮像ホルダ固定工程とを有することを特徴とするカメラユニットの製造方法である。
好ましい本発明は、前記溝部は、前記鏡筒又は前記撮像ホルダの全周に亘って形成され、前記凸部は、前記撮像ホルダ又は前記鏡筒の全周に亘って形成され、前記撮像ホルダ固定工程において、前記撮像ホルダと前記鏡筒は、前記鏡筒の全周に亘って前記硬化型接着剤により固定することを特徴とする前記カメラユニットの製造方法である。
好ましい本発明は、前記硬化型接着剤は、熱硬化型接着剤であり、前記電磁波硬化型接着剤は、紫外線硬化型接着剤であることを特徴とする前記カメラユニットの製造方法である。
好ましい本発明は、前記撮像ホルダ保持部材は、前記撮像ホルダとの接合部に切り欠き又は孔を備え、撮像ホルダ固定工程において、前記切り欠き又は孔に前記電磁波硬化型接着剤を導入して、前記撮像ホルダ保持部材と前記撮像ホルダとを接着することを特徴とする前記カメラユニットの製造方法である。
好ましい本発明は、前記溝部が円周溝であり、前記凸部が円筒形状凸部であることを特徴とする前記カメラユニットの製造方法である。
本発明によれば、高画質な画像を長期に亘り提供できる耐久性のあるカメラユニットとその製造方法を提供することができる。
図1〜6を参照して、本発明に係るカメラユニットについて説明する。図1は、本発明に係るカメラユニットの実施形態例の断面図である。図2は、図1に示した本発明のカメラユニット本体部分の主要構造を示す断面図である。図3は、本発明のカメラユニットの第二の固定部における接着剤塗布位置の例示図である。図4は、本発明のカメラユニットのうち、車載用カメラユニットをイメージした実施形態例の外観図である。図5は、図4に示したカメラユニットの内部構造を示すための斜視図である。図6は、図5に示したカメラユニットの本体部分の斜視図である。
図1、2に示す実施形態のカメラユニット1は、レンズ2を保持し、不必要な光を遮断しながらレンズ2から入射した光を撮像素子4の撮像面41に結像させる鏡筒3を備えている。撮像ホルダ5は、撮像素子4を保持し、撮像素子4の撮像面41がレンズ2の結像位置に配置されるように鏡筒3に固定されている。撮像素子4からのセンサー信号を撮像情報として発信するセンサー基板42、撮像情報を処理して記憶したり外部の映像表示装置等に送信したりする、情報処理記憶部43などを備えている。そして、これらのカメラユニットの主要構造部(本体部分)は、鏡筒側を覆うフロントカバー8、及び撮像ホルダ5側を覆うリアカバー9に収容されている。
図2を参照して、カメラユニット1の第一の固定部について説明する。第一の固定部は、鏡筒3と撮像ホルダ5とを接着固定する主要な固定部である。第一の固定部における鏡筒3側の接合部には、溝部32が形成されており、撮像ホルダ5側の対応する接合部には、凸部52が形成されている。この実施形態では、溝部32は、鏡筒3の接合面の全周に亘って形成されている円周溝であり、対応する凸部52も撮像ホルダ5の全周にわたって形成されており円筒形状凸部であることが好ましい。鏡筒3と撮像ホルダ5の嵌め合わせは、緩い嵌め合わせ構造となっており、溝部32と凸部52は、それぞれの接合面31、51を第一の接着剤により固定されている。ここで、第一の接着剤は、接着強度及び熱や振動に対する耐久性のある硬化型接着剤が使用されている。硬化型接着剤は、加熱により又は所定の時間経過することにより硬化する接着剤であり、例えば、エポキシ系接着剤等の熱硬化型接着剤が好適に使用出来る。
図4、5に示すように、第一の固定部を形成する溝部32及び凸部52は、鏡筒3の円周方向の全周に亘って硬化型接着剤によって接着固定されている。溝部32と凸部52は、緩い嵌め合わせ構造であっても、強度及び耐久性の優れた硬化型接着剤が接合面31、51の隙間に全周に亘って充填されているので、溝部32と凸部52は、強固に固定されている。また、鏡筒3と撮像ホルダ5の接着部が溝部32の内部に形成されているため、接着剤は、外気との接触がほとんどなく、空気中の酸素や水分、光などによる劣化が起こり難く、固定部の強度が低下しない。
一方、レンズ2と鏡筒3の接合部や、撮像素子4と撮像ホルダ5の接合部は、従来の方法で固定すれば、十分に強度や耐久性が保たれる。しかし、レンズ2と鏡筒3の接合部も、撮像素子4と撮像ホルダ5の接合部も、完全に接着されると、気密状態に固定され易いので、レンズ2、鏡筒3、撮像素子4、及び撮像ホルダ5の作る内部空間は、密閉空間となり易い。そこで、撮像ホルダ5には、通気孔53が設けられており、上記の内部空間は、外気と導通されている。これにより、カメラユニットの温度変化や、外部の気温や気圧の変化に対して、カメラユニット本体の内部空間と外部との気圧差が生じることがなく、気圧差による異常応力により、レンズ2の光軸と撮像素子4の撮像面41の配置に変化が生じることを防いでいる。なお、通気孔53は、レンズ2と鏡筒3の接合や撮像素子4と撮像ホルダ5の接合が通気状態であれば、これを代用しても良い。
鏡筒3の外側の一部には、撮像ホルダ保持部材33を備えており、撮像ホルダ保持部材33は、接着部34において、撮像ホルダ5と接着固定され、第二の固定部を形成している。第二の固定部は、早急な固定用の接着剤、例えば紫外線硬化型接着剤や他の電磁波硬化型接着剤などで接着されている。上述の第一の固定部に使用されている接着剤は、熱硬化型接着剤等であり、加熱操作を要し、硬化させるまでに時間が掛かる。
これに対し、第二の固定部は、このカメラユニット1の組立時に、鏡筒3と撮像ホルダ5の配置調整をした後、第一の固定部で鏡筒3と撮像ホルダ5を完全に固定するまでの間、一時的にに固定しておくことを主目的としている。そのため、必要に応じて、電磁波照射などの所定の処理をすることにより、前記第一の接着剤よりも短時間で硬化可能であり、急速に硬化できる電磁波硬化型接着剤などが好ましく使用される。なお、第二の固定部も、カメラユニット1の振動や熱応力に対する耐久性向上にも寄与している。特に、第一の固定部から離れた位置に、複数の接着部を有することにより、カメラユニット1の振動に対する強度は大幅に向上する。
図7に示すように、撮像ホルダ保持部材33の撮像ホルダ5との接着部34には、カメラユニット1の組立時に紫外線硬化型接着剤等を充填し、紫外線等の照射を容易にする充填用の切り欠き(この実施形態ではU溝)35が設けられている。この切り欠き35は、第二の固定部における第二の接着剤の塗布位置を明確にするものであり、カメラユニット1の組立の利便性を図ったものである。第二の接着剤の塗布位置には、切り欠きのほかに外部から接着剤を塗布しやすく、紫外線等を照射しやすい構造の孔などを形成してもよい。
第二の固定部における塗布位置の配置は、接着剤が硬化したときに生じる、接着部における鏡筒3と撮像ホルダ5との間の応力を、第二の固定部全体として打ち消して、鏡筒3と撮像ホルダ5との間に、配置の移動や回転を促すような応力が掛からないようにすることが好ましい。具体的な接着剤塗布位置(接着部34)の配置としては、例えば、接着部34は、レンズ2の光軸に対し垂直な平面上に複数あり、それぞれの接着部34が前記平面上における光軸位置に対応する中心点に対して対称に配置され、又は前記平面上における光軸位置を中心とする正多角形の頂点に配置されていればよい。そうすれば、それぞれの接着部34における、接着剤の収縮又は膨張による応力は、互いに前記平面上の中心点に向かい、且つ対称な相手方の接着部34の応力と、又は、全体の接着部34の応力のバランスによって相殺される。
図3に、上記の接着部34の配置を具体例として示す。図3(a),(b),(c)は、それぞれ第二の固定部における接着剤塗布位置(接着部34)の配置を表している。それぞれの接着部34は、レンズ2の光軸に対して垂直な平面上にあり、その平面上の光軸に対応する位置を中心点2aとし、各接着剤塗布位置を接着部34a〜kとして表している。図3(a)においては、2つの接着部34a,bが、中心点2aに対して互いに点対称に配置されている。図3(b)においては、6つの接着部34c〜hが、接着部34cとd、34eとf、34gとhの3組になり、それぞれの組が中心点2aに対して互いに点対称に配置されている。このように、2つずつの接着部の組が中心点2aに対して互いに点対称に配置されていれば、それぞれ接着部で発生した応力を打ち消し合うので、接着部全体である第二の固定部は、鏡筒3と撮像ホルダ5との間に応力を及ぼし難い構造となる。図3(c)の接着部34の配置例は、中心点2aを中心とす正三角形の頂点に接着部34i〜kが配置されている。この場合も、中心点2aから見れば、それぞれの接着部34i〜kの収縮又は膨張の応力は相殺され、鏡筒3と撮像ホルダ5との間に応力を掛けにくい構造となる。なお、正三角形の頂点への配置で説明したが、他の正多角形でもその頂点に接着部を配置すれば、全て同じ効果が発揮できる。
鏡筒3と撮像ホルダ5とは、概略同じ熱膨張率を有する材料で構成されていることが好ましい。例えば、鏡筒3をアルミニウムやアルミニウム合金等の金属で作製する場合、撮像ホルダ5も熱膨張率がほぼ同じアルミニウムやアルミニウム合金等の金属で作製することが好ましい。鏡筒3をポリスチレン系樹脂、ABS樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、フェノール樹脂等の樹脂で作製する場合は、撮像ホルダ5も熱膨張率がほぼ同じポリスチレン系樹脂、ABS樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、フェノール樹脂等の樹脂で作製することが好ましい。鏡筒3と撮像ホルダ5とを熱膨張率が大きく異なる材料で作製し、これを固定すると、温度変化によって、固定部に熱応力が掛かりやすい。なお、熱硬化型接着剤の熱膨張率との差を小さくするためには、鏡筒3と撮像ホルダ5とは、樹脂製とすることが好ましい。鏡筒3と撮像ホルダ5とは、接着剤により固定されているので、長期間、繰り返し、熱応力に曝されると、接着剤が劣化して、剥離、破損、変形の原因になりやすい、接着剤が剥離、破損、変形等を起こせば、鏡筒3と撮像ホルダ5との配置にずれが生じ、撮像素子の表面にぼけのない高品質の画像が形成されなくなり、カメラユニット1から高品質の画像情報が得られなくなる。
図1〜3、7〜10を参照しながら、本発明のカメラユニットの製造方法の形態例について説明する。図7は、レンズ2を組み込んだ鏡筒3と、撮像素子4及びセンサー基板42を保持した撮像ホルダ5とを組み付ける前の状態を表している斜視図である。図8は、図7の状態から、鏡筒3に撮像ホルダ5を組み付けたカメラユニット本体を表している。図9は、図8に示したカメラユニット本体の、鏡筒3と撮像ホルダ5の一部を切除した、説明用斜視図であり、鏡筒3と撮像ホルダ5の固定部の構造例を示すものである。図10は、本発明のカメラユニットの製造方法の例を表すフロー図である。
図10に示すフロー図、及び図1〜3、7〜9を参照しながら、本発明のカメラユニットの製造方法の実施形態例を説明する。この実施形態のカメラユニットの製造方法においては、カメラユニットのそれぞれの部材を組み付ける前に、事前に鏡筒3と撮像ホルダ5の製造段階で溝部及び凸部等を形成しておく(ステップS0)。すなわち、この実施形態では、鏡筒3の第一の固定部部には溝部(円周溝)32を形成し、第二の固定部部を形成するための突起部を設ける(ステップS01)。突起部は、鏡筒3の外周部に撮像ホルダ保持部材33を設置することで形成でき、撮像ホルダ保持部材33の先端付近に撮像ホルダ5との接合部である第二の固定部部が形成される。
撮像ホルダ5の第一の固定部部には、溝部32に対応する円周部に凸部52を形成しておく(ステップS02)(適宜、図2を参照)。このとき、凸部52は、溝部32に隙間を保った状態で挿入可能に形成する。溝部32に凸部52を挿入したときの隙間は、追って説明する鏡筒3と撮像ホルダ5の配置調整が可能な範囲内で、狭いことが好ましい。現実的な隙間の範囲は、0.1〜0.5mm程度とすることが好ましい。
各部材の加工が終わったらレンズユニットの組立工程になる。ま図、レンズ保持工程として、レンズ2を鏡筒3に保持するように組み付ける(ステップS1)。図7〜9に示す形態例では、車載用の小型カメラユニットを想定しているので、同じ倍率で連続的に撮影を続けることが多く、このようなカメラユニットでは、レンズを組み合わせただけで、光学的なシャッター機構や撮影倍率調整機構は備えず、レンズユニットが鏡筒3に組み付けられているだけである。なお、レンズ2は、複数で一つのユニットになっている場合が多いが、一枚でもかまわない。また、鏡筒3には、撮影倍率調整や焦点距離調整の機能あるいはシャッター機能などが付いていてもよい。この場合、レンズ2は鏡筒3に確実に固定され、レンズ2の結像面は、撮像素子4に対して意図しない移動や回転が起こらないように保持され、撮像面41での結像のぼけが起こらないことが重要である。
次に、撮像素子保持工程として、撮像素子4及びこれに接続しているセンサー基板42、を撮像ホルダ5に保持する(ステップS2)。撮像素子4の撮像面41は、レンズ2からの光線を受光する部分であるので、撮像ホルダ5と相対移動や回転が起こらないように、保持されることが必要である。撮像素子4と撮像面41の固定が十分でないと、撮像面41へのレンズからの結像にぼけが生じ、撮像情報の品質が劣化することがある。
レンズ保持工程と撮像素子保持工程は、上述の順序で実行する必要はなく、逆の順序に実行してもよいし、それぞれ独立にあるいは平行して実行してもよい。また、これらの工程は、従来から知られている方法を利用すれば問題はない。
撮像ホルダ固定工程(ステップS3)を説明する。鏡筒3の溝部32に、接着剤、好ましくはエポキシ系接着剤のような熱硬化型接着剤を流し込む(ステップS31)。なお、接着剤の導入方法は、ディスペンサーによる注入等でもよい。接着剤は、溝部32の全周に亘って行きわたるように導入すればよいが、溝部32全体に満たされるほど導入する必要はない。次のステップS32において、撮像ホルダ5の凸部52を溝部32に緩く挿入したときに、溝部32と凸部52の隙間全体に満たされるのに過不足のない量であることが最も好ましい。
次に、撮像ホルダ5の凸部52を鏡筒3の溝部32に挿入し、凸部52と溝部32を間隙を持つように緩く嵌め合わす(ステップS32)。この間隙は、鏡筒3と撮像ホルダ5の配置の微調整のための隙間であり、微調整出来る範囲で狭い方がよい。具体的に隙間の幅は、0.1〜0.5mm程度とすればよい。なお、凸部52を溝部32に挿入する前に、鏡筒3に設置されている撮像ホルダ保持部材33の撮像ホルダ5との接着部34に、紫外線硬化型接着剤を塗布しておいてもよい。紫外線硬化型接着剤は、図7に示すように、撮像ホルダ保持部材33の接着部34に形成した切り欠き35に保持されるように塗布しておけば、次のステップS33において、撮像ホルダ5の配置の調整のために、撮像ホルダ5と鏡筒3が相対移動しても、撮像ホルダ保持部材33の接着部34と撮像ホルダ5の接着時に、接着剤を塗布する工程が省ける。
凸部52と溝部32を緩く嵌め合わせたまま、撮像ホルダ5と鏡筒3をそれぞれ位置調整治具で保持しておき、レンズ2から光を入射させる。位置調整治具により撮像ホルダ5と鏡筒3を相対的に移動させながら、レンズ2からの入射光の結像位置が撮像素子4の撮像面41に重なるように、撮像ホルダ5の配置を調整する(ステップS33)。撮像ホルダ5の配置の調整方法は、例えば、特許文献1に記載されているような、仮組立をしたカメラユニットでテストパターンなどの画像を撮影しながら、その撮影画像の配置やピントが合うように撮像ホルダ5と鏡筒3の配置を調整する。撮像ホルダ5と鏡筒3の相対移動は、6軸調整による調整法が好ましい。具体的には、テストパターン画像をレンズ2の前方に置き、このテストパターン像を撮像素子の撮像面に結像させ、結像した画像情報を別途準備したディスプレーに送信して画像表示する。この画像の配置やゆがみ、画像ぼけなどを観察しながら、鏡筒3に対し撮像ホルダ5を相対的に、独立した3方向に移動させ、またそれぞれの方向に対して回転させることにより6軸調整が可能となる。
鏡筒3と撮像ホルダ5の配置が確定したら、そのまま鏡筒3と撮像ホルダ5を一次固定する(ステップS34)。一次固定は、鏡筒3に配置した撮像ホルダ保持部材33と撮像ホルダ5の接合部に、必要な際に所定の処理をすることにより短時間で硬化する接着剤を塗布して、第二の固定部を形成すればよい。短時間で硬化する接着剤としては、紫外線や赤外線などで硬化する電磁波硬化型接着剤などを用いればよい。第二の固定部が完成すれば、鏡筒3と撮像ホルダ5を位置調整治具から取り外しても、互いに離間することはない。
鏡筒3と撮像ホルダ5の一次固定用の第二の固定部は、本固定(一次固定に対して、強度、耐久性を十分考慮した熱硬化型接着剤の硬化による固定をいう。)の部位(第一の固定部)とは、撮像ホルダ5の離れた部分に準備しておいてもよい。一般に、ステップS33における6軸調整には、鏡筒3と撮像ホルダ5の周囲に6軸調整治具を配置するため、6軸調整治具が第二の固定部への第二の接着剤の塗布や、接着剤硬化用の紫外線の照射の障害になりやすい。このため、6軸調整用の治具等の妨害を受けない位置に、鏡筒3に撮像ホルダ保持部材33を配置しておき、この撮像ホルダ保持部材33に対応する撮像ホルダ5の接触位置に接合部34を設け、第二の固定部を形成する。そうすれば、ステップ34における作業性が向上して一次固定が容易に出来る。
図7に示すように、撮像ホルダ保持部材33の接着部34には、接着剤保持用の切り欠き35を設けておき、第二の接着剤の塗布の目標位置を明確にしておくことが好ましい。また、切り欠き35は、接着剤を保持しやすい形状であるので、撮像ホルダ保持部材33と撮像ホルダとを強固に接着する効果も備えている。なお、本実施形態では、切り欠き35はU状野溝としたが、V状や凹状の溝でもよいし、切り欠きの代わりに撮像ホルダ保持部材33の第二の接着剤の塗布の目標位置に孔を設けておいても良い。切り欠き35や孔は、第二の接着剤の塗布と保持を容易にすることと、紫外線などの接着剤硬化用の電磁波を接着剤に照射し易い形状、構造であればどのようなものでもよい。
なお、第二の接着剤の塗布は、ステップ31における溝部32への第一の接着剤の導入時に実施し、そのまま保持しておいてもよい。そうすれば、ステップ33における6軸調整を行った後、すぐに第二の接着剤に紫外線等を照射して一次固定が出来る。
鏡筒3と撮像ホルダ5が一次固定されたら、鏡筒3と撮像ホルダ5を保持していた6軸調整治具を取り外して、ステップ31で溝部32に流し込んだ熱硬化型接着剤(第一の接着剤)を硬化させる(ステップ35)。熱硬化型接着剤の硬化は、熱風や恒温槽等を用いて接着剤の硬化仕様に合わせた温度、時間で硬化させればよい。但し、カメラユニット本体を構成する他の部材の耐熱温度より低い温度で硬化させる。溝部32の中の熱硬化型接着剤は、溝部32の中で凸部52と溝部32を、面的な拡がりを持って確実に接着できるので、十分な強度が保てる。また、溝部の中での接着なので、接着後は、接着部が外気や光に触れ難い構造であり、大気中の酸素や水分、紫外線などの接着剤劣化要因との接触が防止され、長期間強度を保持することが出来る。以上で、撮像ホルダ5の鏡筒3への固定工程である撮像ホルダ固定工程(ステップS3)が終了し、カメラユニットが完成する。
上述の図10に示したカメラユニットの製造方法により、本発明に係るカメラユニットが好適に製造できる。このカメラユニットは、製造直後の撮影において画像品質が優れていることはもとより、高温環境や振動環境といった厳しい環境条件下で長期間使用しても、優れた画像品質性能を維持することができる。この為、本発明のカメラユニットは、車載用カメラユニットや屋外用カメラユニット、携帯電話用カメラユニットなどとして好適に利用できる。
1 カメラユニット
2 レンズ
2a 光軸(中心点)
3 鏡筒
31 接合面
32 溝部(円周溝)
33 撮像ホルダ保持部材
34,34a〜34k 接着部
35 切り欠き(U溝)
36 紫外線硬化型接着剤(第二の接着剤)
4 撮像素子
41 撮像面
42 センサー基板
43 情報処理記憶部
5 撮像ホルダ
51 接合面
52 凸部
53 通気孔
8 フロントカバー
9 リアカバー
2 レンズ
2a 光軸(中心点)
3 鏡筒
31 接合面
32 溝部(円周溝)
33 撮像ホルダ保持部材
34,34a〜34k 接着部
35 切り欠き(U溝)
36 紫外線硬化型接着剤(第二の接着剤)
4 撮像素子
41 撮像面
42 センサー基板
43 情報処理記憶部
5 撮像ホルダ
51 接合面
52 凸部
53 通気孔
8 フロントカバー
9 リアカバー
Claims (13)
- レンズと、
前記レンズを保持する鏡筒と、
前記レンズが結像した被写体像を受光面で撮像する撮像素子と、
前記撮像素子を保持し、前記鏡筒に接着剤により固定されている撮像ホルダと、
を備えるカメラユニットであって、
前記鏡筒と前記撮像素子との固定部は、
前記鏡筒及び前記撮像ホルダの一方には円周溝が形成され、他方には円筒形状凸部が形成され、前記円筒形状凸部が前記円周溝に挿入され、前記鏡筒と前記撮像素子とが前記円周溝の全周に亘って第一の接着剤により固定されている第一の固定部と、
前記鏡筒に具備された撮像ホルダ保持部材と前記撮像ホルダとが、第二の接着剤により接着されている第二の固定部とを有することを特徴とするカメラユニット。 - 前記第二の固定部は、前記レンズの光軸に対し垂直な平面上に配置された複数の接着部からなり、それぞれの接着部は、前記平面上における光軸に対して対称に配置され、又は前記平面上における光軸を中心とする正多角形の頂点に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のカメラユニット。
- 前記第一の接着剤は、加熱又は所定の時間経過することにより硬化した接着剤であり、
前記第二の接着剤は、所定の処理により前記第一の接着剤よりも短時間で硬化可能な接着剤であることを特徴とする請求項1又は2に記載のカメラユニット。 - 前記第一の接着剤は、熱硬化型接着剤であり、
前記第二の接着剤は、紫外線硬化型接着剤であることを特徴とする請求項3に記載のカメラユニット。 - 前記撮像ホルダ保持部材は、前記第二の接着剤を保持する切り欠き、又は孔を備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のカメラユニット。
- 前記鏡筒及び前記撮像ホルダの少なくともいずれか一方に、通気孔を備えていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のカメラユニット。
- 前記鏡筒と前記撮像ホルダとは、略同じ熱膨張率を有する材料からなることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のカメラユニット。
- レンズと、
前記レンズを保持する鏡筒と、
前記レンズが結像した被写体像を受光面で撮像する撮像素子と、
前記撮像素子を保持し、前記鏡筒に接着剤により固定されている撮像ホルダと、
を備えたカメラユニットであって、
前記鏡筒と前記撮像ホルダの、少なくとも一方には溝部が形成され、他方には凸部が形成され、前記凸部と前記溝部は、加熱又は所定の時間経過することにより硬化する接着剤を介して固定されている第一の固定部と、
前記鏡筒に具備した撮像ホルダ保持部材と前記撮像ホルダとが、所定の処理により前記第一の接着剤よりも短時間で硬化可能な接着剤により接着されている第二の固定部とを備えることを特徴とするカメラユニット。 - レンズを鏡筒に保持するレンズ保持工程と、
前記レンズが結像した被写体像を受光面で撮像する撮像素子を撮像ホルダに保持する撮像素子保持工程と、
前記鏡筒に前記撮像ホルダを固定する撮像ホルダ固定工程と、
を有するカメラユニットの製造方法であって、
前記撮像ホルダ固定工程は、
前記鏡筒と前記撮像ホルダの接合部における、少なくとも一方の接合面に形成された溝部に、熱又は時間経過により硬化する硬化型接着剤を導入する接着剤導入工程と、
前記鏡筒に前記撮像ホルダを配置して、前記溝部を有する接合面に対向する他方の接合面に形成された凸部を、前記溝部に移動可能に挿入する撮像ホルダ挿入工程と、
前記溝部に挿入された撮像ホルダの配置を調整する配置調整工程と、
前記鏡筒に具備する撮像ホルダ保持部材と前記撮像ホルダとを電磁波を照射して硬化させる電磁波硬化型接着剤により接着する撮像ホルダ保持部材固定工程と、
前記硬化型接着剤を硬化させて前記撮像ホルダを前記鏡筒に固定する撮像ホルダ固定工程と、
を有することを特徴とするカメラユニットの製造方法。 - 前記溝部は、前記鏡筒又は前記撮像ホルダの全周に亘って形成され、
前記凸部は、前記撮像ホルダ又は前記鏡筒の全周に亘って形成され、
前記撮像ホルダ固定工程において、前記撮像ホルダと前記鏡筒は、前記鏡筒の全周に亘って前記硬化型接着剤により固定することを特徴とする請求項9に記載のカメラユニットの製造方法。 - 前記硬化型接着剤は、熱硬化型接着剤であり、
前記電磁波硬化型接着剤は、紫外線硬化型接着剤であることを特徴とする請求項9又は10に記載のカメラユニットの製造方法。 - 前記撮像ホルダ保持部材は、前記撮像ホルダとの接合部に切り欠き又は孔を備え、
前記撮像ホルダ固定工程において、前記切り欠き又は孔に前記電磁波硬化型接着剤を導入して、前記撮像ホルダ保持部材と前記撮像ホルダとを接着することを特徴とする請求項9〜11のいずれか一項に記載のカメラユニットの製造方法。 - 前記溝部が円周溝であり、前記凸部が円筒形状凸部であることを特徴とする請求項9〜12のいずれか一項に記載のカメラユニットの製造方法。
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- 2009-02-23 JP JP2009039704A patent/JP2010199735A/ja active Pending
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