JP2010196816A - 曲管の接合構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】曲管の破壊や積層材の剥離などを防止することでコンクリート防護工の施工を必要とすることがなく、二つの管部材を確実に位置決めして有効長や曲げ角度の品質を確保して接続する。
【解決手段】二つの管部材2,3のうち、一方の管部材2の背側の端面および腹側の端面にそれぞれ設定角度範囲2θにわたって切欠部4が形成されるとともに、二つの管部材2,3の管頂側の端面および管底側の端面が互いに突き合わされ、さらに、二つの管部材2,3の突き合わせ部の内外周面にそれぞれ積層材6が積層されて接続される。
【選択図】図1

Description

この発明は、曲管の接合構造に関するものである。
従来より、繊維強化プラスチックによって形成されたFRP管や、樹脂モルタル層の内周面および外周面にFRP内層およびFRP外層をそれぞれ一体に積層して形成されたFRPM管の曲管100は、図6および図7に示すように、原管101を管軸に対して斜めに切断して二つの直管状の管部材102,103を形成し、管部材102,103を相対的に軸心回りに180度切断線104に沿って回転させて突き合わせ、突き合わせ部105の内外周面に樹脂を含浸した積層材106、例えば、ガラス繊維からなるチョップドストランドマットやロービングクロスなどを積層して接着し、接続することにより製造されている。
このようにして製造された曲管100が管軸方向をほぼ水平面上に位置するように地中に埋設された場合、埋戻土の土圧が作用するとともに、走行車輌の荷重が負荷されることにより、曲管100が鉛直方向に撓み、水平方向に膨らんで変形する(図8参照)。このとき、曲管100を上方より見て、管部材102,103の突き合わせ部105の外周側となる背側では管部材102,103の端面が互いに離れていくことにより大きな引張応力が発生し、内周側となる腹側では管部材102,103の端面が互いに接近していくことにより局部的な圧縮応力が発生する(図9参照)。このため、比較的小さな変形で曲管100が突き合わせ部105において互いに干渉して破壊したり、積層材106が破断するおそれがある。
このような曲管の変形を防止するため、曲管の周囲に防護コンクリートを打設し、曲管を保護するようにしているが、曲管毎に防護コンクリートを打設する手間が必要になるとともに、施工に時間を要するという問題がある。
そこで、図10に示すように、一方の管部材102の端面と他方の管部材103の端面との間に弾性体107を配設して突き合わせ、これらの突き合わせ部の内外周面に積層材106を積層して接続し、曲管110を製造することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、図11および図12に示すように、一方の管部材102の腹側の端面および他方の管部材103の腹側の端面をそれぞれ管軸方向へ切り込んで切込部108を形成し、接続時に腹側の端面間の隙間を背側の端面間の隙間よりも広く確保するとともに、一方の管部材102の端面と他方の管部材103の端面との間に弾性体107を配設して突き合わせ、これらの突き合わせ部の内外周面に積層材(図示せず)を積層して接続し、曲管120を製造することも提案されている(例えば、特許文献2参照)。
さらに、詳細には図示しないが、一方の管部材の腹側の端面および他方の管部材の腹側の端面間に間隙を形成するように切断し、一方の管部材の端面と他方の管部材の端面とを突き合わせ、これらの突き合わせ部の外周面に積層材を積層して接続し、曲管を製造することも提案されている(例えば、特許文献3参照)。
特開2000−291864号公報 特開2005−121063号公報 特開2006−283932号公報
しかしながら、特許文献1の発明においては、曲管の変形に対する弾性体の追従性に限界があり、弾性体の限界以上の変形量が発生した場合には、腹側の端面同士が接近しすぎて破損するおそれがある。特に、大口径管となるほど変形量も大きくなるので端面同士の干渉を起こし易い。このため、安全策として曲管の周囲を防護コンクリートによって防護せざるを得ない場合が多いものとなっていた。また、二つの管部材の端面間に一定の隙間を確保して配置するとともに、隙間に弾性体を介在させて積層材を積層することから、二つの管部材の管軸方向の位置決めが困難である。
また、特許文献2の発明においては、二つの管部材の端面間に一定の隙間を確保して配置するとともに、隙間に弾性体を介在させて積層材を積層することから、二つの管部材の管軸方向の位置決めが困難である。このため、二つの管部材の突き合わせ部の内外周面に積層材を積層して接続する際、二つの管部材の端面の位置や曲げ角度が変化して曲管の有効長や曲げ角度にばらつきが発生し易く、曲管の品質を確保することが難しいという問題があった。
さらに、特許文献3の発明においては、二つの管部材の背側の端面同士が突き合わされており、土圧などが作用した場合、二つの管部材の突き合わせ部の背側の端面が互いに離れていくことになり、二つの管部材の突き合わせ部にわたって積層された積層材には、大きな引張力が作用する。ここで、積層材と管部材とが一体化していると仮定すると、二つの管部材の突き合わせ端面部分に積層された積層材の管端同士の間隙にある部分の長さは限りなく0に近く、その0に近い長さの積層材が、二つの管部材の突き合わせ部の背側においては、二つの管部材の端面同士が離間した長さだけ延びる必要があり、過大な歪みが発生するものとなる。これにより、特許文献1の発明と同様に、二つの管部材の突き合わせ部の背側において、積層材が破断するおそれがある。特に、土圧が大きく、管の撓みが大きくなる場合、あるいは、曲げ角度が大きい場合に、この傾向が顕著となる。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたもので、曲管の破壊や積層材の破断などを防止することでコンクリート防護工の施工を必要とすることがなく、二つの管部材を確実に位置決めして有効長や曲げ角度の品質を確保して接続することのできる曲管の接合構造を提供するものである。
本発明は、二つの管部材が管軸を曲折させて接続された曲管であって、二つの管部材のうちの少なくとも一方の管部材の背側の端面および腹側の端面にそれぞれ設定された角度範囲にわたって切欠部が形成されるとともに、二つの管部材の管頂側の端面および管底側の端面が互いに突き合わされ、さらに、二つの管部材の突き合わせ部の内周面および外周面の少なくとも一方に積層材が積層されることを特徴とするものである。
本発明によれば、二つの管部材の管頂側の端面および管底側の端面を互いに面接触して突き合わせることにより、二つの管部材は、軸線方向に位置決めされる。したがって、二つの管部材の突き合わせ部に積層材を積層する際、二つの管部材の端面位置や曲げ角度が変化することはなく、有効長や曲げ角度のばらつきを抑えて設定された品質の曲管を製造することができる。また、曲管が地中に埋設された際、土圧などが作用して曲管が鉛直方向に撓み、水平方向に膨らんで変形するとき、変形量が最大となる腹側の端面間および背側の端面間に設定された角度範囲にわたって切欠部が形成されていることにより、腹側においては端面同士の接近する方向の許容される変形量を大きくして変形追従性を向上させることができ、また、背側においては積層材に作用する歪みを緩和することができる。これにより、曲管の破壊や積層材の破断などを防止することができ、曲管を防護するコンクリート防護工の施工が不要となり、コストを削減することができるとともに、工期を短縮することができる。
本発明は、二つの管部材が管軸を曲折させて接続された曲管であって、二つの管部材のうちのいずれか一方の管部材の背側の端面および他方の管部材の腹側の端面にそれぞれ設定された角度範囲にわたって切欠部が形成されるとともに、二つの管部材の管頂側の端面および管底側の端面が互いに突き合わされ、さらに、二つの管部材の突き合わせ部の内周面および外周面の少なくとも一方に積層材が積層されることを特徴とするものである。
本発明によれば、二つの管部材の管頂側の端面および管底側の端面を互いに面接触して突き合わせることにより、二つの管部材は、軸線方向に位置決めされる。したがって、二つの管部材の突き合わせ部に積層材を積層する際、二つの管部材の端面位置や曲げ角度が変化することはなく、有効長や曲げ角度のばらつきを抑えて設定された品質の曲管を製造することができる。また、曲管が地中に埋設された際、土圧などが作用して曲管が鉛直方向に撓み、水平方向に膨らんで変形するとき、変形量が最大となる腹側の端面間および背側の端面間に設定された角度範囲にわたって切欠部が形成されていることにより、腹側においては端面同士の接近する方向の許容される変形量を大きくして変形追従性を向上させることができ、また、背側においては積層材に作用する歪みを緩和することができる。これにより、曲管の破壊や積層材の剥離などを防止することができ、曲管を防護するコンクリート防護工の施工が不要となり、コストを削減することができるとともに、工期を短縮することができる。
本発明において、前記切欠部に積層される積層材の厚みが切欠部以外に積層される積層材の厚みよりも厚いことが好ましい。すなわち、曲管が土圧などを受けて撓んだ場合、腹側および背側で変形量が最大となることから、管頂側および管底側における積層材の厚みよりも切欠部が形成された腹側および背側における積層材の厚みを厚く積層することにより、腹側および背側の強度を高めて変形に対抗することができる。
本発明において、前記切欠部に積層される積層材の一部または全部が炭素繊維またはアラミド繊維であり、切欠部以外に積層される積層材がガラス繊維であることが好ましい。すなわち、曲管が土圧などを受けて撓んだ場合、腹側および背側で変形量が最大となることから、管頂側および管底側における積層材としてガラス繊維を積層するとき、切欠部が形成された腹側および背側における積層材の一部または全部としてガラス繊維よりも引張強度の大きな炭素繊維またはアラミド繊維を積層することにより、腹側および背側の強度を高めて変形に対抗することができる。
本発明において、前記管部材が、FRP内層の外周面に中間層としての樹脂モルタル層を、樹脂モルタル層の外周面にFRP外層をそれぞれ一体に積層して形成されたFRPM管であり、前記FRP内外層が端面に向けて厚みが漸減するテーパー面に形成され、二つの管部材のFRP内外層のテーパー面にわたってそれぞれ積層材が積層されることが好ましい。
本発明において、前記切欠部に弾性体が充填されることが好ましい。これにより、積層材を二つの管部材の突き合わせ部に積層する際、切欠部に積層材を落とし込むことなく容易に積層することができる。
本発明において、前記切欠部の角度範囲が中心角2θ=60〜160°であることが好ましい。中心角2θが60°未満であると、二つの管部材の突き合わせ部における腹側の干渉や背側の離間を防止する効果が期待できない。また、中心角2θが160°を超えると、製作時の位置合わせに支障が生じる可能性がある他、管頂側端面間および管底側端面間の接触面積が減少し、例えば、曲管の両端が支持されて土圧が負荷し、管軸方向に曲げモーメントが作用した場合、管頂、管底の断面係数が不足し、横方向から見て管頂側が接近し、管底側が離隔して逆ハ字状に折れ曲がるおそれが高まる。
本発明によれば、曲管の破壊や積層材の剥離などを防止することでコンクリート防護工の施工を必要とすることがなく、二つの管部材を確実に位置決めして有効長や曲げ角度の品質を確保して接続することができる。
本発明の曲管の接合構造の一実施形態を示す横断面図および一方の管部材の端面を管軸方向から見た正面図である。 本発明の曲管の接合構造の他の実施形態の突き合わせ部を一部省略して示す拡大横断面図である。 図1の曲管の製造工程を説明する工程図および一方の管部材の端面を管軸方向から見た正面図である。 図1の曲管の製造工程を説明する工程図およびその側面図である。 他の実施形態の曲管の製造工程を説明する工程図およびその左右側面図である。 従来の曲管を説明する平面図である。 従来の曲管を示す平面図である。 従来の曲管に作用する土圧による変形を模式的に示す正面図である。 従来の曲管に作用する土圧による変形を模式的に示す横断面図である。 改良された従来の曲管に作用する土圧による変形を模式的に示す横断面図である。 さらに改良された従来の曲管を示す側面図である。 図11の曲管の平面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1には、本発明の曲管の接合構造の一実施形態が示されている。
この曲管1は、前述したように、FRPM管製あるいはFRP製の原管を斜めに切断し、切断して得られた直管状の二つの管部材2,3の切断端面同士を切断端面に沿って互いに軸心回りに180度回転させて突き合わせ、接続する。
そして、一方の管部材2の腹側の端面および背側の端面には、それぞれ軸線を通る水平面から上方および下方にそれぞれ角度θの範囲にわたって段差状の切欠部4を形成するとともに、これらの切欠部4には弾性体5を充填し、さらに、二つの管部材2,3の突き合わせ部の内周面および外周面にそれぞれ樹脂を含浸したガラス繊維などの積層材6を積層して接着し、接続するものである。
ここで、切欠部4の周方向の長さ(中心角2θ)は、曲管1の径、すなわち、設定される撓み量によっても異なるが、中心角2θ=60〜160°程度である。
切欠部4の形状としては、段差状以外に、管軸方向に向かって背側および腹側で最大となり、管頂側および管底側に向かって漸減する三角形状や略楕円状に湾曲した形状であっても構わない。
また、一方の管部材2の腹側の端面および背側の端面に切欠部4を形成した場合を説明したが、他方の管部材3の腹側の端面および背側の端面にも切欠部4を形成してもよく、さらには、二つの管部材2,3のうちの一方の管部材2,3の腹側の端面および他方の管部材2,3の背側の端面にそれぞれ切欠部4を形成してもよい(図5参照)。
また、弾性体5は、積層材6を積層して接着する際に、積層材6が切欠部4に落ち込むことを防止して容易に積層するために充填され、不飽和ポリエステル樹脂、シリコン樹脂、ウレタン樹脂、スチレン・ブタジエンゴムやクロロプレンゴムやエチレン・プロピレンゴムなどの各種ゴム、発泡ゴムなどを採用することができる。
なお、弾性体5の表面は積層材6との界面強度を確保するため、プライマー塗布などの表面処理を施すことが望ましい。
積層材6としては、繊維状強化材料として使用されているものならば限定されず、例えば、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維などを挙げることができ、FRP内外層やFRPの樹脂に対応した樹脂を含浸させて使用される。
積層する積層材6の厚みとしては、曲管1が撓んだ場合、管側部で変形量が最大となるため、管頂側および管底側における積層材6の厚みよりも切欠部4が形成された腹側および背側における積層材6の厚みを厚く積層し、強度を高めて変形に対抗させることが好ましい。
同様の理由から、腹側および背側に積層する積層材6として、管頂側および管底側に積層する積層材6よりも引張強度の大きな積層材6を採用することが好ましい。例えば、管頂側および管底側に積層する積層材6としてガラス繊維を採用するとき、切欠部4が形成された腹側および背側に積層する積層材6としてガラス繊維よりも引張強度が大きな炭素繊維やアラミド繊維を採用する。
なお、切欠部4が形成された腹側および背側に積層する積層材6として、管頂側および管底側における積層材6よりも引張強度の大きな積層材6を採用するとともに、その厚みを管頂側および管底側における積層材6の厚みよりも厚く積層することを妨げるものではない。
また、積層材6を二つの管部材2,3の突き合わせ部に積層するに際して、管部材2,3の端面側端部の内周面および外周面を端面に向かって厚みが薄くなるテーパー面に形成し、二つの管部材2,3のテーパー面にわたってそれぞれ積層材6を積層するようにしてもよい。例えば、管部材2,3がFRPM管の場合には、図2に示すように、中間層である樹脂モルタル層11の内周面および外周面にそれぞれ一体に積層されたFRP内層12およびFRP外層13の端面側端部を端面に向けて厚みが漸減するテーパー面12a,13aに形成し、二つの管部材2,3のFRP内層12のテーパー面12aおよびFRP外層13のテーパー面13aにわたってそれぞれ積層材6を積層すればよい。
さらに、積層材6は、二つの管部材2,3の管径によっては、突き合わせ部の内周面および外周面のいずれか一方にのみ積層するようにしてもよい。
この結果、このような曲管1においては、二つの管部材2,3を突き合わせた場合、切欠部4を除く管頂側および管底側において端面同士が面接触し、軸線方向に位置決めされるものとなる。したがって、例えば、二つの管部材2,3を回転させながら積層材6を積層して接着する際、常に突き合わせ面は一定の位置にあることから、二つの管部材2,3の端面位置や曲げ角度が変化することはなく、有効長や曲げ角度にばらつきを発生させることなく、すなわち、品質を確保して曲管1を製造することができる。
また、曲管1が地中に埋設された際に、土圧などが作用して曲管1が鉛直方向に撓み、水平方向に膨らんで変形するとき、変形量が最大ととなる腹側の端面および背側の端面に切欠部4が形成されていることにより、腹側においては、端面同士の接近する方向の許容される変形量を大きくして変形追従性を向上させることができ、また、背側においては、積層材6が管軸方向の切欠部4の深さに相当する長さを予め有することにより、積層材6に作用する引張力による歪みを緩和することができる。このため、曲管1の破壊や積層材6の破断などを防止することができ、曲管1を防護するコンクリート防護工の施工が不要となり、コストを削減することができるとともに、工期を短縮することができる。
さらに、曲管1は、管頂側の端面および管底側の端面が面接触して突き合わされていることから、曲管1が地中に埋設されて土圧などが作用した際、二つの管部材2,3は、管頂側の端面同士が互いに突き合わされて水平に維持するように互いに支持することから、二つの管部材2,3の端面間に隙間を形成し、この隙間の全周にわたって弾性体を介在させる場合に比較して、横方向から見て管頂側が接近するとともに管底部が離隔するといった逆ハ字状に折れ曲がるおそれもないものである。
次に、先に例示した曲管1の一実施形態の実施例の製造方法について説明する。
まず、直径700mmのFRPM管の場合では、このFRPM管製原管を曲げ角度11°に対応して斜めに切断した後、切断して得られた直管状の二つの管部材2,3のうち、一方の管部材2の腹側の端面および背側の端面を管軸方向の深さ20mm、中心角2θ=160°にわたって切除し、段差状の切欠部4を形成する(図3参照)。
また、直径1650mmのFRPM管の場合では、例えば、原管を曲げ角度30°に対応して斜めに切断して形成する。
次いで、二つの管部材2,3を突き合わせた状態で切断端面に沿って互いに管軸回りに180度回転させた後、二つの管部材2,3を突き合わせて形成される切欠部4による穴にスチレン・ブタジエンゴム製の弾性体5を充填し(図4参照)、二つの管部材2,3の突き合わせ部の外周面および内周面にそれぞれ積層材6として樹脂を含浸したガラス繊維を積層し、接着して接続する(図1参照)。この場合、弾性体5の表面には積層材6との界面強度を良好とすることを目的にプライマーを塗布して表面処理を行う。
具体的には、不飽和ポリエステル樹脂を含浸したガラス繊維からなるチョップドストランドマットおよびロービングクロスを設定枚数積層して接着することにより、二つの管部材2,3を接続して曲管1を製造するものである。この際、切欠部4に対応する腹側および背側の内周面に積層するガラス繊維の枚数を管頂側および管底側の内周面に積層するガラス繊維の枚数よりも若干多く積層する。
1 曲管
2,3 管部材
4 切欠部
5 弾性体
6 積層材

Claims (7)

  1. 二つの管部材が管軸を曲折させて接続された曲管であって、二つの管部材のうちの少なくとも一方の管部材の背側の端面および腹側の端面にそれぞれ設定された角度範囲にわたって切欠部が形成されるとともに、二つの管部材の管頂側の端面および管底側の端面が互いに突き合わされ、さらに、二つの管部材の突き合わせ部の内周面および外周面の少なくとも一方に積層材が積層されることを特徴とする曲管の接合構造。
  2. 二つの管部材が管軸を曲折させて接続された曲管であって、二つの管部材のうちのいずれか一方の管部材の背側の端面および他方の管部材の腹側の端面にそれぞれ設定された角度範囲にわたって切欠部が形成されるとともに、二つの管部材の管頂側の端面および管底側の端面が互いに突き合わされ、さらに、二つの管部材の突き合わせ部の内周面および外周面の少なくとも一方に積層材が積層されることを特徴とする曲管の接合構造。
  3. 請求項1または2記載の曲管の接合構造において、前記切欠部に積層される積層材の厚みが切欠部以外に積層される積層材の厚みよりも厚いことを特徴とする曲管の接合構造。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一つに記載の曲管の接合構造において、前記切欠部に積層される積層材の一部または全部が炭化繊維またはアラミド繊維であり、切欠部以外に積層される積層材がガラス繊維であることを特徴とする曲管の接合構造。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一つに記載の曲管の接合構造において、前記管部材が、FRP内層の外周面に中間層としての樹脂モルタル層を、樹脂モルタル層の外周面にFRP外層をそれぞれ一体に積層して形成されたFRPM管であり、前記FRP内外層が端面に向けて厚みが漸減するテーパー面に形成され、二つの管部材のFRP内外層のテーパー面にわたってそれぞれ積層材が積層されることを特徴とする曲管の接合構造。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一つに記載の曲管の接合構造において、前記切欠部に弾性体が充填されることを特徴とする曲管の接合構造。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一つに記載の曲管の接合構造において、前記切欠部の角度範囲が中心角2θ=60〜160°であることを特徴とする曲管の接合構造。
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