JP2007056615A - 開口部付鉄筋コンクリート管およびその製造方法 - Google Patents

開口部付鉄筋コンクリート管およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】
流下能力を下げずに、開口時に発生するひび割れを抑制するとともに、鉄筋コンクリート管の剛性を維持することが実質的に可能な開口部付鉄筋コンクリート管およびその製造方法を提供する。
【解決手段】
中空の鉄筋コンクリート管に開口部を設けるにあたり、予め、該鉄筋コンクリート管の周面の想定される開口部の周囲に繊維強化プラスチックシートおよび繊維強化プラスチック帯を接着する。
【選択図】図1

Description

本発明は、開口部付鉄筋コンクリート管およびその製造方法に関し、詳しくは繊維強化プラスチック(FRP)シートとFRP帯の組合せにより開口部を補強した開口部付鉄筋コンクリート管およびその製造方法に関する。
一般に鉄筋コンクリート管は下水道の雨水排水管の用途に多く利用される。下水道管には、住宅地や道路内の排水桝からの接続管が接続されるが、この接続管を接続させるためには既に設置されている下水道管に200mm〜300mmの開口部を設けることが必要となる。しかしながら、開口工事に伴う打撃・振動によってコンクリートにひび割れが発生することがあり、前記鉄筋コンクリート管の補強が必要である。
補強に関しては、たとえば非特許文献1に、シールド管において開口率が20%を超えると管の耐力に問題があり、別途対策が必要であると記載されている。具体的には、開口部とその周辺の補強範囲において、構造体となるシールドセグメントの内側に存在する無筋の覆工コンクリートを撤去し、代わりにH型鋼や補強鉄筋およびコンクリートを用いて補強構造を形成する旨が記載されている。
このような方法を下水道管の補強に応用しようとする場合、下水道管には覆工コンクリートがないため、管の内周面もしくは外周面をコンクリートや鉄板などの材料で直接補強する方法が考えられる。しかしながら、管の内周面を補強する場合、補強材料によって補強材料の断面が厚くなり、通水断面が大幅に減少し、所定の流下能力が確保できなくなる。また材料の重量も重く、施工性が悪くなることもあり、鉄筋コンクリート管内部からの補強は現実的ではない。一方、管の外周面側から補強する場合、鉄筋コンクリート管の外周面に必要量の鉄筋を配置し、型枠を組んでコンクリートを流し込み、周囲を鉄筋コンクリートで増厚することになり、コンクリートの養生などで工事期間が延長し、周辺の交通環境に支障をもたらす。
以上の理由により、一般的には補強は実施されておらず、そのため、土圧等によって鉄筋コンクリート管の開口部に発生した応力が、無補強箇所に集中し使用経過とともに開口付近の鉄筋コンクリート管の構造性能に支障をきたすという問題は解決されていない。
なお、既存の下水道技術において、ひび割れをFRPによって補修する技術が存在しているが、これは、ひび割れが確認された後にひび割れ範囲において管外周面全面にFRP材料を張り付けるものであり、開口部をひび割れが発生する前に補強する技術ではない。
また、特許文献1や特許文献2には、FRPによるコンクリート構造物の開口補強工法が提案されている。特許文献1に記載の方法は、コンクリート構造物の開口部の周辺に対して、その表面に下地処理を施した後にエポキシ系の接着剤を塗布し、コンクリート構造物に開けた開口部に整合する開口部を有する2枚の連続繊維シートを貼り付けるというものである。また、一方向に繊維を配列した2枚の連続繊維シートを、繊維方向が互いに交差するように、施工現場で穿孔周辺部に貼り合わせ、前記連続繊維シートの貼り付けが完了した後にその表面に硬化剤を塗布してFRPシートを硬化させるものである。一方、特許文献2に記載の方法は、前記特許文献1に記載の技術を改善し、あらかじめコンクリート構造物の開口部に合わせた開口部を設けた、繊維方向が交差した積層構成のFRPシートをコンクリート構造物に接着する工法である。
しかしながら、いずれの文献に記載の工法とも、あらかじめコンクリート構造物に設けられた開口部にFRPシートを貼り付けるものである。したがって、開口時にひび割れが発生していればひび割れが残存した状態で構造体を補強するものであるので、長期の使用にわたっては鉄筋コンクリート管の剛性が落ちることが懸念される。また、FRPシートだけで鉄筋コンクリート管の欠損鉄筋分を補強するものであるため、FRPシートの積層枚数が多くなり、そして、シートは面による補強であるため、欠損箇所の局所的部位への補強が難しく、FRPシートの積層枚数がさらに多くなり不経済となる。
「下水道仮設設計マニュアル」、東京都下水道局建設部、平成14年9月 特開平9-125601 特開2004-316320
本発明は、上記の問題点に鑑み、流下能力を下げずに、開口時に発生するひび割れを抑制するとともに、鉄筋コンクリート管の剛性を維持することが実質的に可能な開口部付鉄筋コンクリート管およびその製造方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成する本発明は、以下の(1)〜(8)の構成を特徴とするものである。
(1)周面に開口部を有した中空の開口部付鉄筋コンクリート管であって、開口部の周囲に強化繊維からなる繊維強化プラスチックシートおよび繊維強化プラスチック帯が接着されており、かつ、該繊維強化プラスチック帯は開口部を囲うように井型もしくは斜め井型の状態で接着されていることを特徴とする開口部付鉄筋コンクリート管。
(2)前記繊維強化プラスチックシートおよび前記繊維強化プラスチック帯が内周面に接着されている、上記(1)に記載の開口部付鉄筋コンクリート管。
(3)前記繊維強化プラスチックシートは、開口部の周縁から開口幅の1〜2倍となる範囲に接着されており、前記繊維強化プラスチック帯は、開口幅の3〜100倍の長さを有し、かつ、開口部の周縁から0〜5cmの範囲を通過するように接着されている、上記(1)または(2)に記載の開口部付鉄筋コンクリート管。
(4)前記繊維強化プラスチックシートは、炭素繊維、アラミド繊維、ガラス繊維、ポリパラフェニレンベンズオキサゾール(PBO)繊維および100万以上の分子量からなるポリエチレン繊維からなる群から選ばれる少なくとも一種の連続繊維と、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ビニルエステル樹脂およびメタクリル(MMA)樹脂からなる群から選ばれる少なくとも一種のマトリックス樹脂とで構成され、かつ、引張強度が3.4MPa以上であり、さらに繊維方向が鉄筋コンクリート管の円周方向と管芯方向の2方向となるように配置されている、上記(1)〜(3)のいずれかに記載の開口部付鉄筋コンクリート管。
(5)前記繊維強化プラスチック帯は、該帯の長手方向に配置された、炭素繊維、アラミド繊維、ガラス繊維、ポリパラフェニレンベンズオキサゾール(PBO)繊維および100万以上の分子量からなるポリエチレン繊維からなる群から選ばれる少なくとも一種の連続繊維と、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ビニルエステル樹脂およびメタクリル樹脂からなる群から選ばれる少なくとも一種のマトリックス樹脂とで構成され、かつ、引張強度が1.5MPa以上である、上記(1)〜(4)のいずれかに記載の開口部付鉄筋コンクリート管。
(6)中空の鉄筋コンクリート管に開口部を設けるにあたり、予め、該鉄筋コンクリート管の周面の想定される開口部の周囲に繊維強化プラスチックシートおよび繊維強化プラスチック帯を接着することを特徴とする開口部付鉄筋コンクリート管の製造方法。
(7)前記鉄筋コンクリート管の内周面に、繊維強化プラスチックシートを開口部の周縁から開口幅の1〜2倍となる範囲に配置するとともに、開口幅の3〜100倍の長さを有する繊維強化プラスチック帯を、開口部周縁から0〜5cmの範囲を通過し、かつ、開口部を囲うように井型もしくは斜め井型の状態で配置する、上記(6)に記載の開口部付鉄筋コンクリート管の製造方法。
(8)前記鉄筋コンクリート管の周面に、強化繊維からなるシートを配置するとともに該シートに樹脂を含浸硬化させて前記繊維強化プラスチックシートを形成接着し、次に、予め樹脂が含浸された前記繊維強化プラスチック帯を配置するとともに該繊維強化プラスチック帯に樹脂を含浸硬化させて接着する、上記(6)または(7)に記載の開口部付鉄筋コンクリート管の製造方法。
本発明の開口部付鉄筋コンクリート管によれば、流下能力を下げずに、開口時に発生するひび割れを抑制でき、また、鉄筋コンクリート管の剛性を維持することが可能になる。詳しくは、開口部の周囲に強化繊維からなる繊維強化プラスチックシートおよび繊維強化プラスチック帯が接着されており、かつ、該繊維強化プラスチック帯は開口部を囲うように井型もしくは斜め井型の状態で接着されているので、開口によって欠損する鉄筋の剛性を代替することができ、開口部付近の応力集中に耐え得ることができ、したがって鉄筋コンクリート管を十分に補強することができる。さらに、周面に配置される部材が繊維強化プラスチックシートおよび繊維強化プラスチック帯であるので、その厚みはたとえば1〜5mm程度と、コンクリートや鋼板などの他材料もしくは繊維強化プラスチックシートのみで補強する場合に比べて非常に薄くできる。その結果、通水断面の変化がほとんど無く、流下能力を維持できる。
また、本発明の開口部付鉄筋コンクリート管の製造方法によれば、開口部を設けるあたり、予め、鉄筋コンクリート管の周面に、繊維強化プラスチックシートおよび繊維強化プラスチック帯を配置するので、開口工事に伴う打撃・振動によるひび割れ発生を抑制することができる。仮に鉄筋コンクリート管の表面にひび割れが発生した場合でも、ひび割れ幅およびひび割れ数は、無補強および開口後補強に比べて小さく、また内周面に設けられた繊維強化プラスチックシートおよび繊維強化プラスチック帯によって、ひび割れが進行することを防ぐことができる。
以下、本発明を図に示す実施形態に基づいて具体的に説明する。図1は本発明によって開口補強された開口部付鉄筋コンクリート管の斜視図、図2、図3はその縦断面図、図4は横断面図である。
本発明の開口部付鉄筋コンクリート管は、鉄筋コンクリート管の周面に、繊維強化プラスチックシート(FRPシート)と繊維強化プラスチック帯(FRP帯)が接着されたものであるが、図1〜4に示す実施形態においては、FRPシート3とFRP帯4a、4bとが、鉄筋コンクリート管1の内周面に接着されており、FRPシート3が、主として開口工事におけるひび割れを抑制し、FRP帯4a,4bが、開口にともなう鉄筋欠損分を補って鉄筋コンクリート管1を補強し、断面性能を維持するのに寄与している。
ここで、FRPシートは、連続した強化繊維に樹脂を含浸させたものであれば、織物であっても強化繊維を一方向に配向させただけのものであってもよいが、後述するFRP帯よりも幅/長さ比が小さいものをいう。
そして、本実施形態においては、FRPシート3は、開口部2の周縁から開口幅5の1〜2倍となる範囲に配置されている。すなわち、開口幅5の長さをB(cm)とすれば、開口部2の重心位置を中心として、円周方向長さ3B〜5B(cm)×管芯方向長さ3B〜5B(cm)となる四角の範囲にFRPシート3が配置されている。
また、FRPシート3は、万が一開口工事時にひび割れが発生した場合にそのひび割れが四方へ及ぶことを考え、強化繊維の繊維方向が鉄筋コンクリート管の円周方向と管芯方向になるように配置されている。具体的には、織物からなるシートの場合は、縦糸、横糸が鉄筋コンクリート管の円周方向と管芯方向になるように、また、強化繊維を一方向に配向させた一方向性シートの場合は、90°づつシートを回転させながら積層する。
なお、FRPシート3は、上記のような範囲をカバーする大きさであればどのような形状のものであってもよいが、施工性という観点からは四角形のものが好ましい。
一方、FRP帯、連続した強化繊維に樹脂を含浸させたものであれば、織物であっても強化繊維を一方向に配向させただけのものであってもよいが、幅に対して厚みが1/5以下で、長さが2倍以上となるものである。
そして、本実施形態においてFRP帯4a,4bは、開口幅の3〜100倍の長さを有し、開口部2の周縁から0〜5cmの範囲の位置を通過し、かつ、開口部2を囲うように、井型もしくは斜め井型の状態で鉄筋コンクリート管1に接着されている。2cm程度の施工誤差と開口部で欠損された鉄筋の応力伝達をスムーズにすることを考慮すると、想定される開口部2の周縁から0〜2cmの範囲を通過するように配置するのがさらに好ましい。また、鉄筋コンクリート管1において鉄筋は通常円周方向と管芯方向に配置されているので、欠損した開口付近にかかる応力をスムーズに健全な部位に伝達・発散させるために、FRP帯4a,4bを鉄筋と平行になるように、すなわち、円周方向と管芯方向に配置することがさらに好ましい。
FRP帯4a,4bの貼付け枚数は、開口に伴って欠損する鉄筋の剛性(ヤング係数E×断面積A)を算出し、これと同等以上の剛性となる枚数とすることが好ましい。
FRP帯4a,4bの長さは、開口幅5の3〜100倍とするが、開口幅、帯板の必要定着長や工事費の経済性を考慮して、
(1)開口幅5の大きさB(cm)<25(cm)となる場合、長さB+50(cm)
(2)開口幅5の大きさB(cm)≧25(cm)となる場合、長さ3B(cm)
とすることが好ましい。
本発明においては、上記したような構成にすることにより、主としてFRPシートでひび割れを抑制し、主としてFRP帯で鉄筋コンクリート管の剛性を保持する。片方が欠けると十分な補強効果が得られない。
ここで、FRPシートは、上述したように連続する強化繊維からなるシートにマトリックス樹脂が含浸されたものをいうが、強化繊維としては、炭素繊維、アラミド繊維、ガラス繊維、ポリパラフェニレンベンズオキサゾール繊維、超高密度ポリエチレン繊維等を用いることができる。なかでも高強度を有する炭素繊維を使用することが好ましい。そして、炭素繊維シートは、JIS K7071もしくはJIS K7602で測定されるヤング係数が245kN/mm2以上の高強度型炭素繊維で構成されたものであることが好ましく、JIS7303で測定される、マトリックス樹脂を含まない炭素繊維シートの目付量が200g/m2以上であることが好ましい。
マトリックス樹脂としては、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ビニルエステル樹脂、メタクリル樹脂等を用いることができるが、材料強度、耐久性、取り扱い性の観点から、通常はエポキシ樹脂を用いることが好ましい。しかし、一般的に気温が5℃以下の場合は、著しくエポキシ樹脂が硬化しなくなることから、メタクリル樹脂を用いることが好ましい。
また、FRP帯は、連続する強化繊維からなる帯にマトリックス樹脂が含浸されたものをいうが、強化繊維としては、炭素繊維、アラミド繊維、ガラス繊維、PBO繊維、超高密度ポリエチレン繊維などを用いることができる。一方、マトリックス樹脂としては、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ビニルエステル樹脂、メタクリル樹脂などを用いることができるが、特に炭素繊維とエポキシ樹脂とを組み合わせると、強度、生産コスト、取り扱い性のバランスに優れるので好ましい。
さらに、FRPシート3やFRP帯4a,4bの表面には、エポキシ樹脂やポリウレタン樹脂で形成された表面防護層7を設けることが好ましい。
次に、鉄筋コンクリート管に開口部を設け、上述のような開口部付鉄筋コンクリート管とする方法を説明する。まず、鉄筋コンクリート管1内周面の開口部2を設けようとする部分の周囲、すなわち、上記したFRPシート3およびFRP帯4a,4bを貼り付ける箇所を研磨して、表面の汚れなどを除去する。またコンクリート表面に水分が確認される場合には止水を行い、鉄筋コンクリート管1内周面の表面水分が8%以下となるように乾燥する。
次に鉄筋コンクリート管1にFRPシート3を接着できるようにプライマーを塗布し、内周面の凸凹が1mm以下となるようにパテによる不陸修正を行う。その後、このプライマー塗布部にマトリックス樹脂を塗り、連続する強化繊維からなるシートを貼り付け、さらにその上からマトリックス樹脂を塗って、強化繊維からなるシートに樹脂を含浸させる。その後、爪を立てても樹脂が変形しない程度に硬化するまで養生を行い、FRPシート3を形成するとともに鉄筋コンクリート管に接着させる。
次に、あらかじめ樹脂が含浸硬化したFRP帯4a,4bに、接着剤としての樹脂をさらに塗り、前記した所定の位置に該FRP帯4a,4bを接着する。ここで接着剤が十分にFRP帯4a,4bに行き渡ることに留意する。
なお、FRPシート3とFRP帯4a,4bとは、いずれを先にコンクリート管1に接着してもよいが、施工性を高めるためにはFRPシート3を接着した後にFRP帯4a,4bを接着することが好ましい。FRPシート施工前にFRP帯4a,4bの接着を行うと、その上に配置するFRPシート3を構成する繊維の直線性が維持されない。そのため鉄筋コンクリート管表面にFRP帯4a,4bに対応する溝を堀ることが必要となり、施工性が悪くなる。したがって、上述したようにFRPシート3を接着した後にFRP帯4a,4bを接着することが好ましい。また、同様の観点から、既に樹脂が含浸硬化しているFRPシートを用いるのではなく、上述したように、樹脂が含浸硬化していない強化繊維からなるシートを鉄筋コンクリート管1に配置するとともに該強化繊維に樹脂を含浸硬化させ、FRPシートを形成するとともに鉄筋コンクリート管1に接着することが好ましい。
FRP帯4a,4bの接着養生期間としては、管内平均温度が10℃の場合約1週間、20℃の場合3日程度をとるのが好ましい。
養生期間を得た後に鉄筋コンクリート管1の開口部2をダイヤモンドカッターなどによって設ける。
なお、本発明においては、使用材料の必要に応じてエポキシ樹脂やポリウレタン樹脂にて表面防護層7を形成することが好ましい。表面防護層7は、FRPシート3やFRP帯4a,4bの樹脂が硬化した後であればよく、開口部2を設ける前でも後であってもよい。
本発明の一実施形態に係る開口部付鉄筋コンクリート管の斜視図である。 図1に示す開口部付鉄筋コンクリート管の縦断面図である。 図1に示す開口部付鉄筋コンクリート管の縦断面図である。 図1に示す開口部付鉄筋コンクリート管の横断面図である。
符号の説明
1 鉄筋コンクリート管
2 開口部
3 FRPシート
4a,4b FRP帯
5 開口幅

Claims (8)

  1. 周面に開口部を有した中空の開口部付鉄筋コンクリート管であって、開口部の周囲に強化繊維からなる繊維強化プラスチックシートおよび繊維強化プラスチック帯が接着されており、かつ、該繊維強化プラスチック帯は開口部を囲うように井型もしくは斜め井型の状態で接着されていることを特徴とする開口部付鉄筋コンクリート管。
  2. 前記繊維強化プラスチックシートおよび前記繊維強化プラスチック帯が内周面に接着されている、請求項1に記載の開口部付鉄筋コンクリート管。
  3. 前記繊維強化プラスチックシートは、開口部の周縁から開口幅の1〜2倍となる範囲に接着されており、前記繊維強化プラスチック帯は、開口幅の3〜100倍の長さを有し、かつ、開口部の周縁から0〜5cmの範囲を通過するように接着されている、請求項1または2に記載の開口部付鉄筋コンクリート管。
  4. 前記繊維強化プラスチックシートは、炭素繊維、アラミド繊維、ガラス繊維、ポリパラフェニレンベンズオキサゾール(PBO)繊維および100万以上の分子量からなるポリエチレン繊維からなる群から選ばれる少なくとも一種の連続繊維と、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ビニルエステル樹脂およびメタクリル(MMA)樹脂からなる群から選ばれる少なくとも一種のマトリックス樹脂とで構成され、かつ、引張強度が3.4MPa以上であり、さらに繊維方向が鉄筋コンクリート管の円周方向と管芯方向の2方向となるように配置されている、請求項1〜3のいずれかに記載の開口部付鉄筋コンクリート管。
  5. 前記繊維強化プラスチック帯は、該帯の長手方向に配置された、炭素繊維、アラミド繊維、ガラス繊維、ポリパラフェニレンベンズオキサゾール(PBO)繊維および100万以上の分子量からなるポリエチレン繊維からなる群から選ばれる少なくとも一種の連続繊維と、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ビニルエステル樹脂およびメタクリル樹脂からなる群から選ばれる少なくとも一種のマトリックス樹脂とで構成され、かつ、引張強度が1.5MPa以上である、請求項1〜4のいずれかに記載の開口部付鉄筋コンクリート管。
  6. 中空の鉄筋コンクリート管に開口部を設けるにあたり、予め、該鉄筋コンクリート管の周面の想定される開口部の周囲に繊維強化プラスチックシートおよび繊維強化プラスチック帯を接着することを特徴とする開口部付鉄筋コンクリート管の製造方法。
  7. 前記鉄筋コンクリート管の内周面に、繊維強化プラスチックシートを開口部の周縁から開口幅の1〜2倍となる範囲に配置するとともに、開口幅の3〜100倍の長さを有する繊維強化プラスチック帯を、開口部周縁から0〜5cmの範囲を通過し、かつ、開口部を囲うように井型もしくは斜め井型の状態で配置する、請求項6に記載の開口部付鉄筋コンクリート管の製造方法。
  8. 前記鉄筋コンクリート管の周面に、強化繊維からなるシートを配置するとともに該シートに樹脂を含浸硬化させて前記繊維強化プラスチックシートを形成接着し、次に、予め樹脂が含浸された前記繊維強化プラスチック帯を配置するとともに該繊維強化プラスチック帯に樹脂を含浸硬化させて接着する、請求項6または7に記載の開口部付鉄筋コンクリート管の製造方法。
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