JP2010196747A - 液体封入式防振装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】液体封入式防振装置における液室やオリフィス通路の構造にに工夫を凝らして、従来にない広い周波数域に亘って高い減衰作用を得る。
【解決手段】受圧室f1及び平衡室f2を連通する第1オリフィス通路P1と、受圧室f1及び中間液室f3を連通する第2オリフィス通路P2と、を備える。平衡室f2及び中間液室f3を区画するメンブラン42に所定寸法の連通孔42aを設ける。相対的に低周波の振動に対しては平衡室f2及び中間液室f3が実質的に連通され、2つのオリフィス通路P1,P2を合わせた仮想のオリフィス通路による高い減衰作用が得られる。振動の周波数が高くなるに連れて徐々に第2オリフィス通路P2単独の減衰特性に移行する。よって、従来にない広い周波数域に亘って十分な減衰作用が得られる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、内部に封入した液体の流動抵抗によって振動を減衰させるようにした液体封入式の防振装置に関し、特に液室やオリフィス通路の構造に係る。
従来より、この種の防振装置としては自動車用のエンジンマウントが良く知られている。その基本的な構造は、エンジン側(被支持側)の第1連結金具と車体側(支持側)の第2連結金具とをゴム弾性体により連結するとともに、このゴム弾性体の変形に伴い容積が変化するように両連結金具間に複数の液室を形成して、それらをオリフィス通路によって連通させている。このオリフィス通路を介して流動する液体の共振現象を利用して所定の周波数域のエンジン振動を効果的に吸収し、減衰させることができる。
ここで一般に、自動車用のエンジンは広い運転領域に亘って使用されることから、エンジンマウントは、周波数や振幅の異なる振動入力に対しての防振効果を求められるものであるが、前記のようにオリフィス通路における液体の流動によって効果的に吸収、減衰される振動の周波数は、そのオリフィス通路の断面積や長さによって概ね決まってしまい、1つのオリフィス通路だけで数種類の振動入力に対して十分な防振効果を得ることはできない。
そこで、例えば特許文献1、2には、互いに断面積や長さの異なる2つのオリフィス通路を設けて、それぞれ異なる周波数域にチューニングすることが開示されている。すなわち、同文献1に記載の防振装置は、主液室と第1の副液室とを仕切る隔壁部材の主液室側に第2の副液室を形成するとともに、それら主液室及び第1副液室を連通する第1のオリフィス通路を例えば周波数15Hz未満のシェイク振動に、また、主液室及び第2副液室を連通する第2のオリフィス通路は例えば周波数20〜40Hzのアイドル振動に、それぞれチューニングしている。
さらに、例えば周波数40Hzを越える振動入力に対しては、主液室と第2副液室とを区画する弾性膜部材(メンブラン)の変形によって、当該主液室の液圧変動を吸収するようにしており、これにより車室内のこもり音を低減することができる。
尚、特許文献2に記載の液体封入式防振装置では、主液室と第1副液室とを仕切る仕切部材において第2副液室が、前記特許文献1のものとは反対に第1副液室側に形成されていて、この第1副液室との間がゴム製の第2ダイヤフラムによって区画されている。そして、第1オリフィス通路が10Hz付近のシェイク振動に、また、第2オリフィス通路は20〜30Hz付近のアイドル振動に、それぞれチューニングされている。
特許第3461913号公報 特許第3563309号公報
ところで、近年では自動車の乗り心地をさらに改善するために、エンジンマウントにおいて従来のシェイク振動よりも高い周波数域でも減衰を高めたいという要求があるが、これに対し、例えば第1オリフィス通路のチューニングを少し高周波側にずらすとすれば、このことは単に減衰作用の高い周波数域を変更するだけであり、シェイク振動の減衰作用は低下することになるから、あまり効果的とは言えない。
また、仮に第1及び第2オリフィス通路の中間の特性を持つ第3のオリフィス通路を設けるとすれば、ここでの液体の共振の影響によりアイドル振動の周波数域で動ばねが急上昇する(所謂動ばねのジャンプ)虞れがあるし、そもそもエンジンマウントの限られたスペースにおいて副液室やオリフィス通路を3つも設けることは、現実的とは言い難い。
本発明は斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、例えば自動車のエンジンマウント等に好適な液体封入式の防振装置において、従来にない広い周波数域に亘って高い減衰作用の得られる構造を提供することにある。
前記の目的を達成するために本発明では、第1及び第2の2つのオリフィス通路を備え、入力振動の周波数によって両者が単純に切り替わるのではなく、以下に述べるような相互作用によって広い周波数域に亘って減衰作用が得られるようにしたものである。
具体的に請求項1の発明では、被支持側の第1連結金具と、これにゴム弾性体によって連結された支持側の第2連結金具と、そのゴム弾性体の変形に伴い容積が変化するように両金具間に形成された主液室と、この主液室に第1のオリフィス通路によって連通された第1の副液室と、を備えた液体封入式の防振装置を対象とする。
そして、上述した後者の従来例(特許文献2)のように、前記主液室に第2のオリフィス通路によって連通された第2の副液室を備え、その第2オリフィス通路は、前記第1オリフィス通路よりも短いか断面積が大きいかの少なくとも一方とするとともに、前記第1及び第2の副液室同士を弾性膜部材によって区画し、その上でこの弾性膜部材には、前記第1及び第2の副液室同士を連通するように所定寸法の連通孔を設けている。
斯かる構成により前記の防振装置では、まず、相対的に低周波の振動入力によってゴム弾性体が変形し、主液室の容積が周期的に変化するとき、これにより第1オリフィス通路を介して第1副液室との間を液体が流動するとともに、第2オリフィス通路及び第2副液室を介しても第1副液室との間での液体の流動が生じる。これは、低周波の振動入力によって生じる液体の流動速度が比較的低いからであり、このときには第1及び第2の副液室同士が弾性膜部材の連通孔を介して実質的に連通されることになる。
この状態は、第1及び第2オリフィス通路を合わせた1つの仮想的なオリフィス通路によって主液室と第1副液室とが連通されているものとみなすことができ、この仮想のオリフィス通路における液体の共振によって、図4に仮想線で示すように、第1及び第2オリフィス通路各々の単独のピーク(図に一点鎖線で示す)の中間の周波数域には、それらのいずれよりも高い減衰作用のピークが現れるようになる。
すなわち、前記第1オリフィス通路の共振周波数付近では本来の減衰作用が得られないものの、そこから高周波側にかけての広い範囲で高い減衰作用が得られるようになる。但し、そうして周波数が高くなるに連れて、徐々に液体は第1オリフィス通路を流れ難くなる(所謂目詰まり)とともに、第1及び第2の副液室同士を連通する弾性膜部材の連通孔も流れ難くなってゆくから、前記仮想のオリフィス通路による減衰作用は徐々に失われてゆき、第2オリフィス通路における液体の共振による減衰作用が支配的になってゆく。
そうして入力振動の周波数に応じて徐々に、第1及び第2のオリフィス通路を合わせた仮想のオリフィス通路の減衰特性から第2オリフィス通路単独の減衰特性に移行してゆくことから、本発明では、図に実線や破線で示すように、第1オリフィス通路の共振周波数付近から第2オリフィス通路の共振周波数付近にかけての広い範囲に亘って、従来はオリフィス通路の共振周波数付近でしか得られなかった高い減衰作用が得られるようになる。
したがって、本発明の防振装置を自動車のエンジンマウントに適用する場合、第1オリフィス通路をシェイク振動よりも低い、例えば5Hz付近の周波数域にチューニングする一方、第2オリフィス通路は従来同様アイドル振動に合わせてチューニングすれば、シェイク振動からアイドル振動までをカバーする広い周波数域に亘って十分な振動減衰作用を得ることができる。
しかも、そうして広い周波数域に亘ってオリフィス通路が機能することから、この周波数域において所謂動ばねのジャンプは生じない。よって、従来以上にシェイクやアイドル振動等を吸収、減衰しながら、それらの中間の周波数域の振動も効果的に吸収、減衰することが可能になり、車両の乗り心地を改善することができる。
好ましいのは、前記主液室と前記第1副液室とを仕切る仕切部材を備え、この仕切部材に前記第2副液室と前記第1及び第2オリフィス通路とを形成することであり(請求項2)、こうすれば防振装置の構造の簡略化が図られる。
より具体的には、前記第1及び第2連結金具の一方が主荷重入力方向に延びる柱状とされ、他方は、該一方の連結金具の外周側に離間した筒状とされている防振装置において、前記仕切部材を前記他方の連結金具の内側に嵌め込んで、前記主荷重入力方向の一側に主液室を、また、他側に第1副室を区画する。そして、この仕切部材には前記第1副液室に臨んで開口する凹部を形成し、この開口を前記弾性膜部材により覆って前記第2副液室を形成した上で、その弾性膜部材の略中央に連通孔を形成するのが好ましい(請求項3)。
こうすれば、弾性膜部材の面積を比較的大きく確保しやすい上に、その略中央に形成した連通孔の断面積は、液圧の変動を受けて弾性膜部材が変形しても、あまり大きく変動しないから、上述した発明の作用を安定的に得る上で有利になる。
すなわち、前記連通孔の断面積は、上述した減衰作用の現れ方に大きな影響を与えるものであり、具体的には、連通孔の断面積が大きいほど仮想のオリフィス通路による減衰特性に近づく一方、連通孔の断面積が小さいほど、第1及び第2オリフィス通路各々の特性に近づくようになる。本発明者は実験の結果、上述した発明の作用を得るためには、前記弾性膜部材の厚みが1.0〜5.0mmくらいの場合に、連通孔の直径は2.0〜10.0mmとすればよく、好ましくは3.0〜6.0mmくらいとするのがよいことを見出した(請求項4)。
以上、説明したように本発明に係る液体封入式の防振装置によると、第1及び第2の2つのオリフィス通路の相互作用により、入力振動の周波数が相対的に低いときには両者を合わせた仮想のオリフィス通路による減衰作用が得られるとともに、入力振動の周波数が高くなるに連れて徐々に第2オリフィス通路単独の減衰作用に移行するようになるから、従来にない広い周波数域に亘って十分な減衰作用を得ることができる。
よって、例えば自動車のエンジンマウントとして用いれば、所謂シェイク振動からアイドル振動にかけてエンジンの振動を効果的に吸収、減衰することができ、車両の乗り心地を向上できる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
(実施形態1)
図1は、本発明に係る液体封入式の防振装置を自動車用エンジンマウントAに適用した実施形態を示し、このエンジンマウントAは、図示しない自動車のエンジン及び変速機(以下、両者をまとめてパワープラントという)と車体との間に介在されて、それらの静荷重を支えるとともに、当該パワープラントからの振動を吸収し或いは減衰させて、車体への伝達を抑制するためのものである。
また、実施形態1のエンジンマウントAは、図示しないブラケット等を介してパワープラントに取り付けられる概略柱状のインナ金具1(第1連結金具)と、これをゴム弾性体2を介して下方から支持する円筒状のアウタ金具3(第2連結金具)とを備え、このアウタ金具3の下側外周における自動車の前側及び後側にそれぞれ溶接された一対の脚部30(図には一つのみ示す)によって、自動車の車体サイドフレーム等に固定されるようになっている。
前記インナ金具1は、柱軸線Z方向の中間部に厚肉のつば部10を有し、その下側には下方に向かって窄んだテーパ部11が、また上側には軸部12が、それぞれ形成されている。図の例では、つば部10の上面及び外周面に各々、後述のストッパ金具6と協働するようにストッパゴム層13,14が設けられている。また、軸部12にはパワープラント側のブラケットが取り付けられ、これを締結するためのボルトがボルト穴12aに螺入されるようになっている。
尚、図の例では軸線Zがパワープラントの静荷重の入力する方向(主荷重入力方向)に延びていて、この軸線Zに沿ってインナ金具1のボルト穴12aの下端からさらに下方に延びるように、縦孔15が穿孔されている。この縦孔15は、インナ金具1の下端に開口しており、後述する液室Fに液体を封入するために用いられる。液体の封入後に縦孔15は鋼球16によって封止される。
前記ゴム弾性体2は、その上部がインナ金具1下側のテーパ部11を覆って加硫接着され、そこから放射状に拡がりながら斜め下に向かって延びる傘状の主ばね部20と、この主ばね部20の下端に連続して下方に延びる円筒状の延出部21とからなり、この延出部21においてアウタ金具3の内周に連結されている。すなわち、図の例ではアウタ金具3は、内筒31と外筒32とからなる二重構造のものであり、その内筒31がゴム弾性体2の延出部21に埋め込まれて一体化されるとともに、この延出部21の外周面が外筒32の内周面に接着固定されている。
また、ゴム弾性体2の延出部21の内周は下側で拡径されて、環状の段部が形成されており、この段部を受け部として下方からオリフィス盤4が嵌め込まれるとともに、このオリフィス盤4を下方から覆うようにしてゴム製のダイヤフラム5が取り付けられている。ダイヤフラム5の外周部には補強金具が埋め込まれていて、アウタ金具3の内筒31の下端に形成されたフランジによって、下方からかしめられている。
そうしてダイヤフラム5によりアウタ金具3の下端開口が閉塞されて、液室Fが形成される。この液室Fは、オリフィス盤4(仕切部材)によって上下に仕切られていて、その上側、即ち主荷重入力方向の一側が受圧室f1(主液室)に、また、下側が平衡室f2(第1副液室)になっている。オリフィス盤4の構造について詳しくは後述するが、図の例ではその外周に上下二重構造の第1オリフィス通路P1が形成されて、受圧室f1と平衡室f2とを連通させている。
また、オリフィス盤4の内周側には中間液室f3(第2の副液室)が形成されて、平衡室f2との間をメンブラン42(弾性膜部材)によって区画されているとともに、この中間液室f3の周囲を囲んで円環状の第2オリフィス通路P2が形成されて、中間液室f3を前記受圧室f1に連通させている。これら第1及び第2オリフィス通路P1,P2を介して液体が受圧室f1と平衡室f2及び中間液室f3との間を流動することによって、パワートレインからの振動が効果的に吸収、減衰される。
一方、マウントAの上部には、ゴム弾性体2の主ばね部20等を覆うように逆カップ状のストッパ金具6が配設され、その下端部がアウタ金具3の上端部にかしめて固定されている。このストッパ金具6の周壁は、インナ金具1のつば部10のストッパゴム層14と協働して車両の前後方向のストッパ機構を構成し、同様にストッパ金具6の上端壁は、ストッパゴム層13と協働して上下方向のストッパ機構を構成する。
尚、図1においてはマウントAにパワープラントの静荷重が作用していない状態を示しており、ストッパゴム層13とストッパ金具6の上端壁との隙間は小さいが、エンジンマウントAが自動車に取り付けられてパワープラントを支持し、その静荷重が加わる1G状態では、ゴム弾性体2が撓んでインナ金具1が下方に変位するので、前記の隙間は拡大される。
−オリフィス盤の構造−
次に、前記したオリフィス盤4の構造について詳しく説明すると、この実施形態のオリフィス盤4は、図2に拡大して示すように、アウタ金具3に嵌め込まれるドーナツ状の外側部材40と、その内側に嵌め込まれる内側部材41とを組み合わせてなり、全体としては厚肉の円盤状とされている。こうして組み合わされたオリフィス盤本体には下方の平衡室f2に臨んで開口する凹所が形成され、この凹所の下端開口がメンブラン42により覆われて、中間液室f3が形成されるようになっている。
前記外側部材40は例えば金属製(樹脂製でもよい)であって、円筒状の本体部40aの外周面における上端、下端及びその中間部位からそれぞれ鍔部40b〜dが突出して、それらの間に上下二段の環状溝40e,40fが各々外側に開口するように形成されている。そして、図2の手前に示す周方向部位において、上段の環状溝40eの一端が鍔部40bを貫通する長穴40gに連通し、一方、環状溝40eの他端は傾斜溝部40hによって下段の環状溝40fの一端に連通されている。また、その下段環状溝40fの他端は、鍔部40dの内周寄りの部位を貫通する幅狭の長穴40iに連通している。
一方で前記オリフィス盤4の内側部材41は、概略円板状の天板部41aの下面にそれよりも小径の円筒状壁部41bが設けられ、その内方に下方に開口する断面円形の凹所が形成される一方、円筒状壁部41bの外周面の下端には鍔部41cが突出していて、天板部41aの外周寄りの部位との間に概ね全周に亘って、外側に開口する環状溝41dが形成されている。この環状溝41dの一端は、図2の手前に示す周方向部位において天板部41aに設けられた切欠部41eに連通して上方に開口する一方、環状溝41dの他端は、同様に鍔部41cに設けられた切欠部41fに連通して、下方に開口している。
そして、図示のように内側部材41を上方から外側部材40に嵌め込んで、該内側部材41の天板部41aの上面が外側部材40の上端の鍔部40bの上面と略面一になるように組み付けた後に、これらをアウタ金具3に嵌め込めば、図1に示すように外側部材40の環状溝40e,40fの開口がゴム弾性体2の延出部21により覆われて、上下二重になった螺旋状の第1オリフィス通路P1が形成される。
こうして形成される第1オリフィス通路P1の上端は、オリフィス盤4の外側部材40の鍔部40bの上面において受圧室f1に臨んで開口し(図1にも示す長穴40g)、一方、下端は鍔部40dの下面の内周寄りの部位において平衡室f2に臨んで開口している(長穴40i)。この第1オリフィス通路P1は、オリフィス盤4の外周を2回周回するもので、かなり長いことから、これを介して受圧室f1及び平衡室f2の間を液体が流動するときには、かなり低い第1の設定周波数(例えば5Hzくらい)において液体の共振が発生するようになる。
同様に、前記内側部材41の第2オリフィス通路P2も、その上端が内側部材41の天板部41a上面において受圧室f1に臨んで開口する(図1にも示す切欠部41e)一方、下端は鍔部41c下面において中間液室f3に臨んで開口しており(切欠部41f)、この第2オリフィス通路P2の長さは前記第1オリフィス通路P1に比べて短いので、これを介して受圧室f1及び中間液室f3の間を相互に液体が流動するときには、前記第1設定周波数よりも高い第2の設定周波数(例えば20〜25Hzくらい)において液体の共振が発生するようになる。
つまり、この実施形態のマウントAは、基本的には第1及び第2の2つのオリフィス通路P1,P2を備えたダブル・オリフィス型のものであり、その一方が相対的に低周波域に、また、他方は相対的に高周波域にチューニングされている。それに加えて、この実施形態では平衡室f2と中間液室f3とを区画するメンブラン42に所定寸法の連通孔42aが設けられており、液体の流動速度が比較的低い周波数域においては実質的に両室f2,f3同士が連通されるようになっている。
具体的にメンブラン42は、例えばNR、NR/BR、IIRやシリコーンゴム等、種々のゴム材料を用いて直径が30〜60mmくらい、厚みが1.5〜3.0mmくらいの円板状に成形したものであり(この範囲に限定されない)、ゴムの硬度は概略40〜80度くらい(JIS K6253 A)に設定されている。メンブラン42の外周縁部は前記オリフィス盤本体(外側部材40及び内側部材41)の凹所の下端の開口周縁部に接着等されていて、好ましくはその中央付近を貫通するように円形断面の連通孔42aが形成されており、その直径は一例として約4.0mmに設定されている。
詳しくは以下に述べるが、連通孔42aが大きいほど、また、メンブラン42のゴムの硬度が高いほど、液体は連通孔42aを流通しやすい。また、メンブラン42自体が大きければ、平衡室f2や中間液室f3の液圧の変動によってメンブラン42が弾性変形するときに、連通孔42aの大きさ(断面積)はあまり大きくは変動しないので、この連通孔42aを介しての液体の流動状態が安定する。この点については、メンブラン42の略中央に連通孔42aを形成することも有利に働く。
−第1及び第2オリフィス通路による減衰作用−
斯かる構成の第1及び第2オリフィス通路P1,P2による減衰作用について、以下に詳細に説明する。まず、エンジンマウントAの構造を模式的に示すと、図3のように受圧室f1は、第1及び第2オリフィス通路P1,P2によってそれぞれ平衡室f2及び中間液室f3に連通されていて、その両室間f2、f3のメンブラン42には連通孔42aが形成されている。第1オリフィス通路P1は、シェイク振動よりも低い例えば5Hzくらいの周波数にチューニングされ、第2オリフィス通路P2はアイドル振動に合わせて、例えば20〜25Hzくらいにチューニングされている。
ここで、仮に前記メンブラン42の連通孔42aが設けられていないとすれば、一般的なダブル・オリフィス型のものと同じ構造であり、このマウントAの減衰作用の周波数特性(以下、単に減衰特性ともいう)は、図4に一点鎖線で示すように、単純に2つのオリフィス通路P1,P2における液体の共振によって、それぞれの共振周波数付近(図の例では5Hz及び23Hz)に独立して減衰のピークが現れるようになる。
一方で仮にメンブラン42がないとすれれば、第1及び第2オリフィス通路P1,P2を合わせた仮想的な1つのオリフィス通路によって受圧室f1及び平衡室f2が連通されているとみなすことができる。この仮想のオリフィス通路における液体の共振による減衰特性は図4に仮想線(二点差線)で示すようになり、第1及び第2オリフィス通路P1,P2各々のピークの中間の周波数域(図では15〜20Hzくらい)に、それらのいずれよりも高い減衰のピークが現れる。
そして、この実施形態のようにメンブラン42に連通孔42aを設けた場合は、図に実線や破線で示すように、あたかも前記2つの特性が合わさったかのようになり、その連通孔42aの大きさ(断面積)に応じて両者の中間的な特性を示すようになる。すなわち、同図に実線aで示すグラフは、この実施形態と同じく連通孔42aの直径を4.0mmとした場合であり、破線b1は直径6.0mmの、一方、破線b2は直径2.5mmのそれぞれの場合を示している。
同図から全体的な傾向として、連通孔42aの孔径が小さいほど前記のダブル・オリフィス型の特性に近くなり、反対に大きいほど前記の仮想のオリフィス通路の特性に近くなることが分かる。また、グラフa、b1を対比すると、孔径の増大に応じて低周波側(図の例では10〜20Hz)での減衰作用が高まる一方で、高周波側(同20Hz以上)では減衰作用が低下することも分かる。
より具体的に、図示のグラフa,b1のような特性を有するマウントAに概略15Hz未満の相対的に低周波の振動が入力すると、受圧室f1の容積が周期的に変化して、図3に実線の矢印で示すように第1オリフィス通路P1を介して平衡室f2との間を液体が流動するとともに、破線の矢印で示すように第2オリフィス通路P2及び中間液室f3を介しても平衡室f2との間での液体の流動が生じる。すなわち、低周波の振動入力によって生じる液体の流動速度が比較的低いことから、この液体が連通孔42aを問題なく流れ、実質的に平衡室f2と中間液室f3とは実質的に連通されているようになる。
この状態では、より短い第2オリフィス通路P2を介しても液体が流れることから、第1オリフィス通路P1の液体の共振による減衰作用は低くなるものの、そこから高周波側にかけて前記した仮想のオリフィス通路による高い減衰作用が得られるとともに、この減衰作用は周波数が高いほど高くなってゆく。図示の実線のグラフaでは20Hzくらいまで、また、破線のグラフb1では15Hzくらいまで、減衰作用は周波数の高まりに応じて高くなっている。
但し、そうして入力振動の周波数が高くなるのに連れて、徐々に液体は第1オリフィス通路P1を流れ難くなるとともに(所謂目詰まり)、メンブラン42の連通孔42aも流れ難くなってゆくから、実線のグラフaでは10Hzくらいから、また、破線のグラフb1では13Hzくらいから、徐々に仮想のオリフィス通路による高い減衰作用が失われてゆき、各グラフa,b1は、それぞれ仮想線のグラフから離れてゆく。
そして、図の例では20Hzを越える相対的に高い周波数域ではメンブラン42の連通孔42aが実質的に塞がったかのようになって、液体の流動は主に第2オリフィス通路P2を介して受圧室f1と中間液室f3との間でのみ生じるようになるから、この第2オリフィス通路P2による減衰作用(一点鎖線で示す)が支配的になると考えられる。
尚、図の例では20Hz以上の周波数域においてグラフa,b1のいずれもが一点鎖線のグラフに比べて低い減衰を示しており、特に連通孔42aの大きな破線のグラフb1の方が減衰が低くなっている。これは、比較的高い周波数域でも連通孔42aを介しての液体の流動は完全にはなくならず、このことによって第2オリフィス通路P2による減衰作用が低下するからである。
したがって、この実施形態に係るエンジンマウントA(防振装置)によると、入力する振動の周波数が相対的に低いときには、第1及び第2の2つのオリフィス通路P1,P2の相互作用によって、仮想的な1つのオリフィス通路における液体の共振による高い減衰作用が得られるとともに、その振動の周波数が高くなるに連れて徐々に第2オリフィス通路P2による減衰作用に移行してゆくようになるから、従来にない広い周波数域に亘って高い減衰作用を得ることができる。
よって、この実施形態のように第1オリフィス通路P1をシェイク振動よりも低い所定周波数(例えば5Hz)にチューニングし、第2オリフィス通路P2はアイドル振動に合わせて20〜25Hzくらいにチューニングすれば、図4に実線a若しくは破線b1で示すように所謂シェイク振動からアイドル振動までをカバーする広い周波数域に亘って十分な振動減衰作用を得ることができる。
しかも、そうして広い周波数域に亘って第1及び第2オリフィス通路P1,P2が機能することから、この周波数域において所謂動ばねのジャンプが生じることがなく、この結果として従来以上にシェイクやアイドル振動等を吸収、減衰しながら、それらの中間の周波数域の振動も効果的に吸収、減衰して、車両の乗り心地を改善することができる。
具体的に図5は、シェイク振動のように車両の乗り心地に相関のある比較的振幅の大きな振動入力(図の例では、963Nの予荷重を付与した上で±0.5mmの振幅で加振)を対象として、この実施形態のマウントAの動ばね及び減衰について調べた結果を、従来一般的なシングル・オリフィス型の液封マウントと対比して示したものである。
同図(b)の実線のグラフは、スケールは異なるものの前記図4の実線のグラフaと同じであり、図に破線で示す従来型の液封マウントに比べて所謂シェイク振動の領域(10Hz付近)ではやや減衰が低くなるものの、所要の減衰は確保できる上に、そこから30〜40Hzくらいまでの非常に広い範囲に亘って高い減衰効果が得られている。このことで、シェイク振動のみならずピッチング等による車体振動も十分に抑制でき、乗り心地が向上する。
しかも、同図(a)に実線のグラフで示すように10〜30Hzの広い周波数域に亘って従来までのような動ばねのジャンプ(図に破線で示す)が生じておらず、アイドル振動の吸収に何ら悪影響を及ぼす虞れはない。また、こうした比較的大きな振幅の振動入力に対しては、破線のグラフのように動ばねが落ち込むと、パワートレイン全体のぐらぐら感が現れる心配があるが、実線のグラフには落ち込みがなく、そのような心配もない。
一方、図6には、アイドル振動に相当する比較的小さな振幅(±0.05mm)で加振したときの特性を示し、同図(a)に示すようにアイドル振動を含む広い周波数域(図の例では15〜25Hz)において動ばねのボトムが見られることから、この実施形態のマウントAによってアイドル振動等を効果的に吸収し、車体への振動伝達を十分に抑制できることが分かる。
しかも、その広い周波数域において、同図(b)に実線のグラフで示すように非常に高い減衰作用が得られており、前記のようにアイドル振動等を効果的に吸収できるのみならず、それを減衰させる効果も期待できる。
−変形例−
図7〜9にはそれぞれ実施形態1の変形例を示す。この変形例のマウントAは、オリフィス盤4の具体的な構造が前記の実施形態と異なるのみである。
まず、図7に示す変形例1ではオリフィス盤4を、概略円盤状の本体部材45と、これに組み付けられる蓋部材46とによって構成している。本体部材45は、前記実施形態における内側部材41から鍔部41cを取り除いたものを外側部材40に組み合わせて、例えば金属材(樹脂材でもよい)によって一体成形したかのような構造である。
一方、蓋部材46は、そうして内側部材41から取り除いた鍔部41cの開口を塞ぐようにメンブラン42を取り付けたような構造であり、この蓋部材46を図示のように本体部材45に下方から組み付けることで、第2オリフィス通路P2及び中間液室f3が形成されるようになっている。尚、図の例では蓋部材46も金属材(樹脂材でもよい)の成形品としているが、蓋部材46は板金加工によるものであってもよい。
また、図8、9にそれぞれ示す変形例2、3では、蓋部材46全体をゴム材によって形成し、その中央寄りの部分をメンブランとして機能させるとともに、その中央部に連通孔46aを形成したものである。図8のものでは蓋部材46の外周縁に金属製(又は樹脂製)のリング部材46bが設けられ、ここにおいて蓋部材46が本体部材45に嵌入されている。また、図9のものでは、別体の係止部材47を後から嵌入して、本体部材40との間に蓋部材46の外周寄りの部位を挟持するようにしている。
(実施形態2とその変形例)
続いて図10には、本発明の実施形態2及びその変形例に係るエンジンマウントA’の縦断面図を示す。このエンジンマウントA’は、概略的には前記した実施形態1等のマウントAを倒立させたような構造であるから、形状等は異なっていても同様の機能を有する部材には同一の符号を付して、その説明を省略する。
同図(a)に示すマウントA’は、インナ金具1が車体側(支持側)に連結される一方、鋳物のアウタ金具3はパワートレイン側(被支持側)に連結されるようになり、それらを連結するゴム弾性体2の主バネ部20は、上方に向かって拡径する摺り鉢状である。そして、その主バネ部20に上方からオリフィス盤4及びダイヤフラム5が組み付けられて、液室F、即ち下部の受圧室f1と上部の平衡室f2とを、それぞれ区画している。
オリフィス盤4の構造は、図2を参照して上述した実施形態1のものと同じであり、それが上下反転して配設されている。すなわち、オリフィス盤4は、外側部材40、内側部材41及びメンブラン42によって構成され、その外周には上下二重構造の第1オリフィス通路P1が、また、その内周側には中間液室f3とこれを囲む円環状の第2オリフィス通路P2とが、それぞれ形成されている。
第1オリフィス通路P1は受圧室f1及び平衡室f2を連通させ、第2オリフィス通路P2は受圧室f1及び中間液室f3を連通させている。平衡室f2及び中間液室f3の間のメンブラン42には連通孔42aが形成されて、低周波の振動入力に対しては実質的に平衡室f2と中間液室f3とを連通させるようになっている。
そして、この実施形態2に係るエンジンマウントA’によっても、前記した実施形態1やその変形例と同様の作用効果が得られ、シェイク振動からアイドル振動までをカバーする広い周波数域の振動を吸収、減衰して、車両の乗り心地を改善することができる。
同図(b)に示す変形例では、オリフィス盤4を円盤状の本体部材48と、これに組み合わされる円環状部材49とによって構成し、その内部に内外周二重構造の第1オリフィス通路P1を形成するとともに、メンブラン42によって中間液室f3を区画するようにしている。
また、ダイヤフラム5の外周縁に金属製(樹脂製でもよい)のリング部材51を設けて、これをアウタ金具3に嵌め込むようにしており、このリング部材51の内部に第2オリフィス通路P2が形成されている。
尚、同図(c)に示す変形例は、実施形態2のマウントA’において、実施形態1の変形例3(図9参照)と同じ構造のオリフィス盤4を上下反転して用いたものである。
−他の実施形態−
本発明に係る防振装置の構成は前記した実施形態1、2やそれらの変形例に限定されることなく、その以外の種々の構成をも包含する。例えば前記の各実施形態等においては、第1及び第2オリフィス通路P1,P2のうち、第2オリフィス通路P2が相対的に長く形成されているが、これに限らずその断面積が相対的に大きくてもよく、要するに第2オリフィス通路P2がより高周波側にチューニングされていればよい。
また、メンブラン42や蓋部材46に形成する連通孔42a,46aの大きさは、上述したようにマウントA,A’の特性を左右する重要なものであるから、それらメンブラン42等の大きさや厚み、ゴム硬度等も考慮した上で、マウントに要求される特性に応じて実験等により設定すべきであるが、例えばメンブラン42等の厚みが1.0〜5.0mmくらいの場合に、連通孔42a,46aの直径は2.0〜10.0mmの範囲に設定すればよいと考えられ、図4の例からは概略3.0〜6.0mmの範囲が特に好ましいと言える。連通孔42a,46aは必ずしもメンブラン42等の中央に設けなくてもよい。
また、前記の各実施形態等では、受圧室f1と平衡室f2とをオリフィス盤4によって仕切っていて、このオリフィス盤4に中間液室f3を設けているが、これに限らず、両室f1,f2を仕切る仕切部材とは別にオリフィス通路P1,P2や中間液室f3を設けてもよい。
さらに、前記の各実施形態等では中間液室f3をオリフィス盤4の平衡室f2側に設けて、両室f2,f3間をメンブラン42等によって区画するとともに、このメンブラン42等に連通孔42a,46aを形成しているが、これに限らず、中間液室f3は受圧室f1側に設けて、両室f1,f3間をメンブラン42等によって区画するようにしてもよい。
但し、そうして受圧室f1に臨んでメンブラン42等を設けた場合は、振幅の大きな振動の入力によって受圧室f1の液圧が所定以上に大きく変動するときに、連通孔42a,46aを介して受圧室f1と中間液室f3との間で生じる液体の流動によって、受圧室f1に強い乱流が生じ特に連通孔42a,46aの付近で気泡が発生する(キャビテーション)虞れがあるから、前記実施形態のような構造とする方がよりと考えられる。
さらにまた、前記の各実施形態等では、本発明の防振装置をいわゆる縦置きのエンジンマウントA,A’に適用しているが、これに限らず、横置きのエンジンマウントにも適用することもできるし、エンジンマウントに限らずサスペンションブッシュ等に適用することも可能であり、そればかりか自動車用以外の防振装置にも適用可能と考えられる。
以上、説明したように本発明に係る防振装置は、2つのオリフィス通路の相互作用によって、従来になく広い周波数域に亘り高い減衰作用を得ることができるので、自動車用のエンジンマウントに適用すれば乗り心地の向上に極めて効果が高い。
実施形態1に係るエンジンマウントの構造を一部分、断面で示す斜視図である。 同オリフィス盤の構造を示す分解斜視図である。 オリフィス通路の相互作用を説明するためのマウントの模式図である。 メンブランの連通孔の大きさを変えて、減衰特性の変化を示すグラフ図である。 相対的に振幅が大きいときの動ばね及び減衰の特性を示すグラフ図である。 相対的に振幅が小さなときについての図5相当図である。 実施形態1の変形例1に係る図1相当図である。 同変形例2に係る図1相当図である。 同変形例3に係る図1相当図である。 実施形態2及びその変形例に係るマウントの構造を示す縦断面図である。
A,A’ エンジンマウント(液体封入式防振装置)
F 液室
f1 受圧室(主液室)
f2 平衡室(第1副液室)
f3 中間液室(第2副液室)
P1 第1オリフィス通路
P2 第2オリフィス通路
Z 軸線(主振動入力方向)
1 インナ金具(連結金具)
2 ゴム弾性体
3 アウタ金具(連結金具)
4 オリフィス盤(仕切部材)
42 メンブラン(弾性膜部材)
42a 連通孔
46 蓋部材(弾性膜部材)
46a 連通孔

Claims (4)

  1. 被支持側の第1連結金具と、これにゴム弾性体によって連結された支持側の第2連結金具と、そのゴム弾性体の変形に伴い容積が変化するように両金具間に形成された主液室と、この主液室に第1のオリフィス通路によって連通された第1の副液室と、を備えた液体封入式の防振装置であって、
    前記主液室に第2のオリフィス通路によって連通された第2の副液室を備え、その第2オリフィス通路は、前記第1オリフィス通路よりも短いか断面積が大きいかの少なくとも一方とされ、
    前記第1及び第2の副液室同士が弾性膜部材によって区画されるとともに、この弾性膜部材には前記第1及び第2の副液室同士を連通するように所定寸法の連通孔が形成されている
    ことを特徴とする液体封入式防振装置。
  2. 前記主液室と前記第1副液室とを仕切る仕切部材を備え、この仕切部材に前記第2副液室と前記第1及び第2オリフィス通路とが形成されている、請求項1に記載の液体封入式防振装置。
  3. 前記第1及び第2連結金具の一方が主荷重入力方向に延びる柱状とされ、他方は、該一方の連結金具の外周側に離間した筒状とされ、
    前記仕切部材は前記他方の連結金具の内側に嵌め込まれて、前記主荷重入力方向の一側に主液室を、また、他側に第1副室を区画するものであり、
    前記仕切部材には前記第1副液室に臨んで開口する凹部が形成され、この開口が前記弾性膜部材に覆われることによって第2副液室が形成されるとともに、その弾性膜部材の略中央に連通孔が形成されている、請求項2に記載の液体封入式防振装置。
  4. 前記弾性膜部材の厚みが1.0〜5.0mmであり、連通孔の直径は2.0〜10.0mmである、請求項1〜3のいずれか1つに記載の液体封入式防振装置。
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