JP2010196314A - トラック荷役作業に用いる昇降兼退避用架台 - Google Patents

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智紀 日吉
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Abstract

【課題】従来の昇降兼退避用架台と比較して、確実に作業者の転落事故などを防止できるとともに、取扱い性を向上させたトラック荷役作業に用いる昇降兼退避用架台を提供する。
【解決手段】トラック1の荷台1aの横に設置して、荷役作業を行う作業者の昇降及び/又は退避に用いられる昇降兼退避用架台Aであって、荷台1aと同等の高さ位置に配設されるステージ板6を有する作業用ステージ部2と、この作業用ステージ部2の前端2a側と後端2b側にそれぞれ一端側を回動可能に繋げて設けられた一対の昇降用階段部3、4と、作業用ステージ部2の一側端2c側に回動可能に繋げて設けられ、回動とともに荷台1aに架設される渡り板15を有する渡り板部5とを備えて構成する。
【選択図】図2

Description

本発明は、トラック荷役作業に用いる昇降兼退避用架台に関する。
従来、作業者がトラックの荷台に乗って荷積みや荷降ろし(荷役作業)を行う場合が多々ある。一方、このような荷役作業時に、作業者がトラックのタイヤに足をかけて荷台に昇ったり、積み込んだ荷によって荷台に十分な作業スペースがなくなるなどして、作業者がバランスを崩し転落事故などが発生する場合がある。また、例えばクレーンを用いて荷役作業を行う場合には、クレーン操作時に作業者が荷台の上にいると、やはり転落事故などを招くおそれがある。
これに対し、特許文献1には、トラック荷役作業に用いる昇降兼退避用架台(トラック荷積み荷降ろし用の退避階段)が開示されている。この昇降兼退避用架台は、枠体と、枠体に一体に設けられた退避用踏板及び階段用踏板と、上端部にフックを備えて断面L字状に形成され、その下端部側を枠体に一体に取り付けて設けられた吊り下げ部材とを備えて構成されている。そして、この昇降兼退避用架台は、トラックの荷台の横に配置するとともに、吊り下げ部材のフックをトラックの煽り板に引っ掛けて設置される。これにより、荷役作業時に、階段用踏板及び退避用踏板によって作業者がトラックの荷台に対し容易に昇降できるようにし、また、クレーン操作時などに作業者が退避用踏板上に退避できるようにしている。
また、特許文献2には、作業用ステージ、タラップ、脚部及びフェンスを有し、作業用ステージの前方端部に脚部を下方に向けて接続し、作業用ステージの後方端部にタラップを下方に向けて接続し、作業用ステージの前方端部に複数のフェンスをほぼ垂直上向きに接続して構成した昇降兼退避用架台(貨物トラック用荷台昇降タラップ)が開示されている。さらに、フェンスに上下方向に移動可能に取り付けられた固定用フック(固定具)を備えて構成されている。そして、この昇降兼退避用架台は、トラックの荷台の横に配置するとともに、固定用フックをトラックの煽り板に引っ掛けて設置される。これにより、荷役作業時に、タラップ及び作業用ステージによって作業者がトラックの荷台に対し容易に昇降できるようにし、また、クレーン操作時などに作業者が作業用ステージ上に退避できるようにしている。
特開平10−299369号公報 特開2006−1502号公報
しかしながら、特許文献1及び特許文献2に開示された昇降兼退避用架台は、トラックの立てた状態の煽り板にフック(固定用フック)を引っ掛けてトラックに連結するように構成されている。このため、昇降時や退避時に、作業者が立てた状態の煽り板を跨いで荷台と昇降兼退避用架台(退避用踏板や作業用ステージ)を行き来することになり、作業者が煽り板に躓いてバランスを崩し、やはり転落事故などが発生するおそれがあった。
また、特許文献1及び特許文献2の昇降兼退避用架台は、各部材を接続して一体形成されているため、運搬、設置に手間がかかり、また、未使用時の保管などに大きなスペースが必要になり、その取扱い性が悪いという問題もあった。
本発明は、上記事情に鑑み、従来の昇降兼退避用架台と比較し、確実に作業者の転落事故などを防止でき、また、取扱い性を向上させることができるトラック荷役作業に用いる昇降兼退避用架台を提供することを目的とする。
上記の目的を達するために、この発明は以下の手段を提供している。
本発明のトラック荷役作業に用いる昇降兼退避用架台は、トラックの荷台の横に設置して、荷役作業を行う作業者の昇降及び/又は退避に用いられる昇降兼退避用架台であって、前記荷台と同等の高さ位置に配設されるステージ板を有する作業用ステージ部と、該作業用ステージ部の前端側と後端側にそれぞれ一端側を回動可能に繋げて設けられた一対の昇降用階段部と、前記作業用ステージ部の一側端側に回動可能に繋げて設けられ、回動とともに前記荷台に架設される渡り板を有する渡り板部とを備えて構成されていることを特徴とする。
この発明においては、作業用ステージ部の前端側と後端側にそれぞれ繋がる一対の昇降用階段部を作業用ステージ部に対して所定角度で配設されるように回動するとともに、これら一対の昇降用階段部の他端(下端部)を設置面(地面)に接地する。これにより、作業用ステージ部を一対の昇降用階段部で支持させて、昇降兼退避用架台を設置することができ、ステージ板をトラックの荷台と同等の高さ位置に配設することが可能になる。そして、煽り板を倒した状態のトラックの横に昇降兼退避用架台を設置し、渡り板部の渡り板を回動することによって、この渡り板を荷台に架設することが可能になる。これにより、昇降用階段部によって、作業者が作業用ステージ部(ステージ板)に対し容易に昇降することができ、従来のように立てた状態の煽り板を跨ぐことなく、作業用ステージ部とトラックの荷台との間を、渡り板部(渡り板)を通じて容易に行き来することが可能になる。
また、作業用ステージ部に昇降用階段部や渡り板部(渡り板)が回動可能に繋げて設けられているため、作業用ステージ部(ステージ板)に重ねるように昇降用階段部や渡り板部を回動して、昇降兼退避用架台をコンパクトにすることが可能になる。
また、本発明のトラック荷役作業に用いる昇降兼退避用架台においては、前記渡り板部が、前記渡り板に一体に設けられた係合部材を備え、前記渡り板を回動して前記荷台に架設するとともに、前記荷台と倒した状態の前記トラックの煽り板との隙間に前記係合部材が係合して、前記トラックと連結するように構成されていることが望ましい。
この発明においては、昇降兼退避用架台をトラックの荷台の横に設置し、渡り板部の渡り板を回動して荷台に架設するとともに、荷台と倒した状態の煽り板との隙間に係合部材を係合させることができる。そして、このように係合部材が係合することにより、昇降兼退避用架台をトラックに繋げることができ(連結することができ)、安定した状態で昇降兼退避用架台を設置することが可能になる。
さらに、本発明のトラック荷役作業に用いる昇降兼退避用架台において、前記作業用ステージ部には、少なくとも他側端側に手摺り部材が着脱可能に設けられていることがより望ましい。
この発明においては、作業用ステージ部に手摺り部材が設けられていることで、昇降時や退避時に作業用ステージ部(ステージ板)に乗った作業者が転落することを確実に防止できる。また、この手摺り部材が着脱可能に設けられていることで、手摺り部材を備えた場合であっても昇降兼退避用架台をコンパクトに収めることができ、その取扱い性を損なうことがない。
本発明のトラック荷役作業に用いる昇降兼退避用架台によれば、一対の昇降用階段部を回動するとともに、これら一対の昇降用階段部の他端を接地することにより、ステージ板をトラックの荷台と同等の高さ位置に配設して、昇降兼退避用架台を設置することが可能になる。そして、煽り板を倒した状態のトラックの横に昇降兼退避用架台を設置するとともに渡り板部の渡り板を回動することで、この渡り板を荷台に架設することができる。
これにより、昇降用階段部によって、作業者が作業用ステージ部(ステージ板)に対し容易に昇降することができ、従来のように立てた状態の煽り板を跨ぐことなく、作業用ステージ部とトラックの荷台との間を、渡り板部(渡り板)を通じて容易に行き来することが可能になる。よって、従来の昇降兼退避用架台と比較し、確実に作業者の転落事故などが発生することを防止できる。
また、作業用ステージ部に対して昇降用階段部や渡り板部が回動可能に繋げて設けられているため、作業用ステージ部に重ねるように昇降用階段部や渡り板部を回動してコンパクトにすることが可能になる。これにより、従来の昇降兼退避用架台と比較し、運搬、設置、保管などを容易に行え、その取扱い性を向上させることが可能になる。
本発明の一実施形態に係るトラック荷役作業に用いる昇降兼退避用架台を示す図である。 図1のX1−X1線矢視図である。 図1のX2−X2線矢視図である。 本発明の一実施形態に係るトラック荷役作業に用いる昇降兼退避用架台の作業用ステージ部及び渡り板部を拡大した図である。 本発明の一実施形態に係るトラック荷役作業に用いる昇降兼退避用架台の係止機構を拡大した図である。 本発明の一実施形態に係るトラック荷役作業に用いる昇降兼退避用架台の渡り板部を拡大した図である。
以下、図1から図6を参照し、本発明の一実施形態に係るトラック荷役作業に用いる昇降兼退避用架台について説明する。
本実施形態の昇降兼退避用架台(トラック荷役作業に用いる昇降兼退避用架台)Aは、図1から図3に示すように、トラック1の荷台1aの横に設置して、荷役作業を行う作業者の昇降及び/又は退避に用いられるものであり、作業用ステージ部2と、作業用ステージ部2の前端2a側と後端2b側にそれぞれ繋げて設けられた一対の昇降用階段部3、4と、作業用ステージ部2の一側端2c側に繋げて設けられた渡り板部5とを備えて構成されている。
作業用ステージ部2は、略矩形板状のステージ板(足場板)6と手摺り部材7を備えて構成されている。手摺り部材7は、上下方向T1に延びて平行に配設された一対の縦材7aと、一対の縦材7aの上端部側同士、中間部同士、下端部側同士をそれぞれ繋ぐように架設された横材7bとを備えて形成されている。そして、この手摺り部材7は、固定具8を用いて一対の縦材7aの下端部側をステージ板6の他側端2dに着脱可能に繋げ、ステージ板6の上面から上方に延びるように立設されている。ここで、本実施形態では、図1、図2及び図4に示すように、固定具8が断面コ字状のステージ板保持部8aと中心軸を上下方向T1に向けてステージ板保持部8aの側壁に一体に設けられた筒状の手摺り保持部8bとを備えて形成されている。そして、手摺り保持部8bの内孔に各縦材7aの下端部側を挿通し、ステージ板保持部8aをステージ板6の他側端2dに係合させ、さらにステージ板保持部8aとこのステージ板保持部8aに係合したステージ板6の他側端2d側に抜け止めピン9(図4)を挿通することにより、固定具8及び抜け止めピン9を介して、手摺り部材7がステージ板6の他側端2d側に着脱可能に取り付けられている。
さらに、図1から図3、図5に示すように、手摺り部材7の一対の縦材7aにはそれぞれ、上下方向T1の所定位置に係止機構10が設けられている。この係止機構10は、上下に間隔をあけて配設され、一端を縦材7aに接続してそれぞれ外側に突設した一対の支持部材10aと、上方の支持部材10aに上端側を、下方の支持部材10aに下端側を繋げて支持され、縦材7aに沿う上下方向T1に延設されたガイド部材10bと、ガイド部材10bに上下方向T1に進退自在に支持された環状の係止部材10cとを備えて構成されている。
一対の昇降用階段部3、4はそれぞれ、一対の支持材3a、4aと、これら一対の支持材3a、4aの上端部(一端3b、4b)と下端部(他端3c、4c)の間に所定の間隔をあけて架設された複数の階段材3d、4dとを備えて構成されている。すなわち、本実施形態の昇降用階段部3、4は梯子状に形成されている。そして、これら昇降用階段部3、4はそれぞれ、作業用ステージ部2のステージ板6の前端2a側と後端2b側にそれぞれ回動可能に繋げて設けられている。このとき、各昇降用階段部3、4は、ステージ板6の延設方向(すなわち水平の前後方向T2)に直交する水平の左右方向T3に沿って延びる回動軸線O1回りに回動可能に設けられている。
また、図1及び図3に示すように、各昇降用階段部3、4は、各支持材3a、4aの下端部3c、4c側が支持材3a、4aの延設方向に伸縮自在とされている。さらに、各支持材3a、4aの上端部3b、4b側には、上端部3b、4bから支持材3a、4aの延設方向外側に延出する棒状の延出部11が設けられている。また、ステージ板6の他側端2d側に配される一方の支持材3a、4aには、図2及び図3に示すように、この支持材3a、4aの延設方向に沿うように配設されるとともに外側に張り出し可能な棒状の張出部材(アウトリガー)12が設けられている。また、この張出部材12は、その延設方向に伸縮自在に形成されている。
渡り板部5は、図2から図4、図6に示すように、矩形平板状の渡り板15と、この渡り板15に一体に設けられた係合部材16とを備えて構成されている。渡り板15は、その一側端15aに沿って配設された支持材17に蝶番18などを用いて回動可能に繋げられている。また、この支持材17には、複数の断面コ字状の固定具19がその側壁を一体に接続して支持材17の延設方向に所定の間隔をあけて設けられている。そして、渡り部5(渡り板15)は、図4に示すように、固定具19をステージ板6の一側端2cに係合させるとともに、蝶ボルト20などを用いて固定具17とステージ板6を一体に固定することで、支持材17と固定具19を介してステージ板6の一側端2c側に着脱可能に取り付けられている。また、このとき、渡り板15は、その回動軸線O2がステージ板6の延設方向(前後方向T2)に沿うように配設される。これにより、渡り板15は、その上面15bを下方に向けてステージ板6に重ね合わせるように配設された状態から回動軸線O2回りに回動させると、上面15bを上方に向けて作業用ステージ部2から外側に張り出すように配設される。
一方、係合部材16は、断面L字状に形成されており、一辺を渡り板15の他側端15c側の下面15dに固設し、他辺が渡り板15の下面15dから外側に突出するように設けられている。
そして、このように構成した本実施形態の昇降兼退避用架台Aは、蝶ボルト20を緩めて渡り板部5をステージ板6(作業用ステージ部2)から取り外し、あるいは渡り板15を回動してステージ板6に重ね合わせるようにし、また、抜け止めピン9と引き抜いて手摺り部材7をステージ板6から取り外し、さらに、一対の昇降用階段部3、4を縮めた状態にするとともにステージ板6と重ね合わせるように回動することで、コンパクトに収められる。このため、未使用時には、例えば保管時の占有スペースが小さくて済む。
ついで、上記構成からなる本実施形態の昇降兼退避用架台Aを用いて、作業者がトラック1の荷台1aに乗って荷積みや荷降ろしの荷役作業を行う方法を説明するとともに、本実施形態の昇降兼退避用架台Aの作用及び効果について説明する。
本実施形態の昇降兼退避用架台Aを用いて荷役作業を行う際には、図2から図4に示すように、トラック1の煽り板1bを立てた状態から倒した状態にする。そして、このトラック1の荷台1aの横に昇降兼退避用架台Aを運搬して配置する。このとき、作業用ステージ部2の手摺り部材7や渡り板部5が取り外され、さらに一対の昇降用階段部3、4をそれぞれステージ板6に重ね合わせてコンパクトに収められているため、昇降兼退避用架台Aの運搬が容易に行える。
トラック1の荷台1aの横に運搬した段階で、図4に示すように、固定具8のステージ板保持部8aをステージ板6の他側端2dに係合させるとともに抜け止めピン9を挿通して、手摺り部材7をステージ板6の上面から上方に立設するように取り付ける。さらに、固定具19をステージ板6の一側端2cに係合させるとともに、蝶ボルト20などを用いて固定具17とステージ板6を一体に固定して、渡り板部5を作業用ステージ部2に取り付ける。このとき、渡り板15は、回動によってステージ板6に重ね合わせた状態にしておく。
そして、手摺り部材7と渡り板部5をステージ板6に一体に取り付けるとともに、図1から図3に示すように、一対の昇降用階段部3、4を作業用ステージ部2(ステージ板6)に対して所定角度θで配設されるように回動し、これら一対の昇降用階段部3、4の下端部(他端3c、4c)を地面21(設置面)に接地する。これにより、作業用ステージ部2が上方に配されるとともに一対の昇降用階段部3、4で支持される。また、このとき、各昇降用階段部3、4の一対の支持材3a、4aの下端部3c、4c側を適宜伸縮させることにより、ステージ板6を水平にし、さらにステージ板6の上面がトラック1の荷台1aと同等の高さ位置に配されるようにする。
また、このように一対の昇降用階段部3、4を回動して所定角度θで配設すると、図5に示すように、各昇降用階段部3、4の延出部11の先端側が手摺り部材7に取り付けられた係止機構10付近に配される。そして、係止機構10のガイド部材10bに支持された係止部材10cを上下に進退させて、この係止部材10cの内孔に延出部11の先端側を挿通させる。これにより、延出部11の先端側が係止部材10cによって係止され、係止機構10を介して、各昇降用階段部3、4が所定位置に配設した状態で保持される。
ついで、このように一対の昇降用階段部3、4及び作業用ステージ部2(ステージ板6)を所定位置に配設した段階で、図4に示すように、ステージ板6に重なるように設けられた渡り板15を回動し、煽り板1bを倒した状態のトラック1の荷台1aに架設する。このとき、渡り板15の下面15dに断面L字状の係合部材16が設けられているため、渡り板15を回動して荷台1aに架設すると、荷台1aと煽り板1bの隙間Hに係合部材16の他辺が係合する。これにより、係合部材16(渡り板部5)を介して、昇降兼退避用架台Aがトラック1に連結され、トラック1から離れるようなことがなく、安定した状態で設置される。
さらに、本実施形態では、各昇降用階段部3、4に張出部材12が設けられているため、図2及び図3に示すように、この張出部材12を外側に張り出すとともに伸ばし、その下端を地面21に接地させることで、各昇降用階段部3、4、作業用ステージ部2ひいては昇降兼退避用架台Aが張出部材12によっても支持され、さらに安定した状態で設置されることになる。
そして、作業者が荷役作業を行うために、トラック1の荷台1aに昇る際には、昇降用階段部3、4から作業用ステージ部2(ステージ板6)上に昇り、この作業用ステージ部2から渡り板部5(渡り板15)を通じて荷台1aに昇る。また、荷台1aから降りる際には、渡り板部5を通じて作業用ステージ部2上に移動し、昇降用階段部3、4から地上に降りる。また、例えばクレーン操作時には、作業者が荷台1aから作業用ステージ部2に退避する。
このように、昇降時や退避時には、作業者が昇降用階段部3、4によって作業用ステージ部2に対し容易に昇降し、また、従来のように立てた状態の煽り板1bを跨ぐことなく、作業用ステージ部2と荷台1aとの間を行き来することになる。また、本実施形態では、昇降用階段部3、4の上端部3b、4bから外側に延出する延出部11が設けられているため、作業者はこの延出部11を手摺りとして利用しながら昇降することになる。さらに、係合部材16(渡り板部5)を介して、昇降兼退避用架台Aがトラック1に連結され、また、張出部材12を張り出して、昇降兼退避用架台Aが安定した状態で設置されているため、昇降時や退避時に昇降兼退避用架台Aがぐらつくようなことがない。また、作業用ステージ部2のステージ板6上に作業者が乗った際に、この作業用ステージ部2に手摺り部材7が設けられている。よって、作業者の昇降時や退避時に転落事故などが発生することが確実に防止され、好適な状態で荷役作業が行える。
したがって、本実施形態の昇降兼退避用架台Aによれば、一対の昇降用階段部3、4を回動するとともに、これら一対の昇降用階段部3、4の下端部3c、4cを接地することにより、ステージ板6をトラック1の荷台1aと同等の高さ位置に配設して、昇降兼退避用架台Aを容易に設置することが可能になる。そして、煽り板1bを倒した状態のトラック1の横に昇降兼退避用架台Aを設置するとともに渡り板部5の渡り板15を回動することで、この渡り板15を荷台1aに架設することができる。
これにより、昇降用階段部3、4によって、作業者が作業用ステージ部2(ステージ板6)に対し容易に昇降することができ、従来のように立てた状態の煽り板1bを跨ぐことなく、作業用ステージ部2とトラック1の荷台1aとの間を、渡り板部5(渡り板15)を通じて容易に行き来することが可能になる。よって、従来の昇降兼退避用架台と比較し、確実に作業者の転落事故などが発生することを防止できる。
また、作業用ステージ部2に対して昇降用階段部3、4や渡り板部5が回動可能に繋げて設けられているため、作業用ステージ部2に重ねるように昇降用階段部3、4や渡り板部5を回動し、あるいは渡り板部5を取り外して、昇降兼退避用架台Aをコンパクトにすることが可能になる。これにより、従来の昇降兼退避用架台Aと比較し、運搬、設置、保管などを容易に行え、その取扱い性を向上させることが可能になる。
また、本実施形態の昇降兼退避用架台Aにおいては、昇降兼退避用架台Aをトラック1の荷台1aの横に設置し、渡り板部5の渡り板15を回動して荷台1aに架設するとともに、荷台1aと倒した状態の煽り板1bとの隙間Hに係合部材16を係合させることができる。そして、このように係合部材16が係合することにより、昇降兼退避用架台Aをトラック1に繋げることができ(連結することができ)、安定した状態で昇降兼退避用架台Aを設置することが可能になる。
さらに、作業用ステージ部2に手摺り部材7が設けられていることで、昇降時や退避時に作業用ステージ部2(ステージ板6)に乗った作業者が転落することを確実に防止できる。また、この手摺り部材7が着脱可能に設けられていることで、手摺り部材7を備えた場合であっても昇降兼退避用架台Aをコンパクトに収めることができ、その取扱い性を損なうことがない。
なお、本実施形態の昇降兼退避用架台Aにおいては、昇降用階段部3、4を回動して所定位置に配設するとともに、張出部材12を外側に張り出して接地させることにより、この張出部材12で昇降用階段部3、4、作業用ステージ部2、ひいては昇降兼退避用架台Aを支持することが可能になる。これにより、作業者の昇降時や退避時に昇降兼退避用架台Aがぐらつくようなことがなく、より確実に安定した状態で昇降兼退避用架台Aを設置することが可能になる。
また、昇降用階段部3、4を回動して所定位置に配設するとともに延出部11を係止機構10で係止することで、昇降用階段部3、4を保持することが可能になる。これにより、さらに安定した状態で昇降兼退避用架台Aを設置することが可能になる。また、この延出部11は、昇降用階段部3、4を作業者が昇降する際に手摺りとして利用することも可能になる。
以上、本発明に係るトラック荷役作業に用いる昇降兼退避用架台の一実施形態について説明したが、本発明は上記の一実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
1 トラック
1a 荷台
1b 煽り板
2 作業用ステージ部
2a 前端
2b 後端
2c 一側端
2d 他側端
3 昇降用階段部
3a 支持材
3b 上端部(一端)
3c 下端部(他端)
3d 階段材
4 昇降用階段部
4a 支持材
4b 上端部(一端)
4c 下端部(他端)
4d 階段材
5 渡り板部
6 ステージ板(足場板)
7 手摺り部材
8 固定具
9 抜け止めピン
10 係止機構
11 延出部
12 張出部材(アウトリガー)
15 渡り板
16 係合部材
17 支持材
18 蝶番
19 固定具
20 蝶ボルト
21 地面(設置面)
A 昇降兼退避用架台
H 隙間
O1 昇降用階段部の回動軸線
O2 渡り板の回動軸線
T1 上下方向
T2 前後方向
T3 左右方向

Claims (3)

  1. トラックの荷台の横に設置して、荷役作業を行う作業者の昇降及び/又は退避に用いられる昇降兼退避用架台であって、
    前記荷台と同等の高さ位置に配設されるステージ板を有する作業用ステージ部と、該作業用ステージ部の前端側と後端側にそれぞれ一端側を回動可能に繋げて設けられた一対の昇降用階段部と、前記作業用ステージ部の一側端側に回動可能に繋げて設けられ、回動とともに前記荷台に架設される渡り板を有する渡り板部とを備えて構成されていることを特徴とするトラック荷役作業に用いる昇降兼退避用架台。
  2. 請求項1記載のトラック荷役作業に用いる昇降兼退避用架台において、
    前記渡り板部が、前記渡り板に一体に設けられた係合部材を備え、
    前記渡り板を回動して前記荷台に架設するとともに、前記荷台と倒した状態の前記トラックの煽り板との隙間に前記係合部材が係合して、前記トラックと連結するように構成されていることを特徴とするトラック荷役作業に用いる昇降兼退避用架台。
  3. 請求項1または請求項2に記載のトラック荷役作業に用いる昇降兼退避用架台において、
    前記作業用ステージ部には、少なくとも他側端側に手摺り部材が着脱可能に設けられていることを特徴とするトラック荷役作業に用いる昇降兼退避用架台。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014136488A (ja) * 2013-01-16 2014-07-28 Kyowa Sangyo Kk 鉄道車両用梯子装置
JP2019167778A (ja) * 2018-03-26 2019-10-03 ジャパン スチールス グループ株式会社 トラック用の荷役作業台車
JP7065248B1 (ja) * 2021-12-20 2022-05-11 秀光 本永 昇降兼退避用ユニット、昇降兼退避用ユニットの設置方法

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