JP2010195304A - ニーブラケット - Google Patents
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Abstract
【課題】初期に加わる衝撃荷重により折れ曲がった後でも、衝撃を吸収するための抗力を有効に発揮すると共に乗員の前方への移動を適宜行わせて乗員の受傷を防御する。
【解決手段】車両衝突時の乗員の膝の前方移動を抑制可能にインストルメントパネルIP内部で膝位置前方に配置され、一端が車輌側に支持される固定端部11を成し対向する他端がインストルメントパネルIPと係止される可動端部12を成す板状の本体を形成し、固定端部11および可動端部12の中間部両側には、折曲起点となる折曲凹部を形成し、折曲凹部相互の中間にはビート部を突設し、且つ、ビート部の固定端部11側および可動端部12側の少なくとも一方には折曲案内孔を設けてなる。
【選択図】図1
【解決手段】車両衝突時の乗員の膝の前方移動を抑制可能にインストルメントパネルIP内部で膝位置前方に配置され、一端が車輌側に支持される固定端部11を成し対向する他端がインストルメントパネルIPと係止される可動端部12を成す板状の本体を形成し、固定端部11および可動端部12の中間部両側には、折曲起点となる折曲凹部を形成し、折曲凹部相互の中間にはビート部を突設し、且つ、ビート部の固定端部11側および可動端部12側の少なくとも一方には折曲案内孔を設けてなる。
【選択図】図1
Description
この発明は、運転席あるいは助手席搭乗者の足前に有るニーブラケットにかかり、詳細には、インストルメントパネルリンフォース下に位置して運転席あるいは助手席搭乗者の足が収まった際の膝前に位置し、インストルメントパネル下の形状を構成するニーブラケットにかかる。
自動車の車室前部に位置するインストルメントパネルの内方には、自動車衝突時等大きな外力が乗員の膝部に加わった際に、膝部を保護する所謂ニープロテクタを配設してあった。これにより乗員は、衝突時に前方へ移動して膝から下の部分がインストルメントパネル下方に強く衝突した際など、衝突エネルギーによる損傷を防止可能であり、効果的に保護することができる。
このニープロテクトは、例えば従来例1として表す『自動車の乗員保護装置』(特開平06-080056)では、『コア材に弾性層と表皮層とを順次積層して形成されたインストルメントパネルの内方にニープロテクタを配設してなる自動車の乗員保護装置であって、上記インストルメントパネルの乗員膝部に対面する部分について、上記コア材がニープロテクタ側に向かってへこむように形成されていることを特徴とする自動車の乗員保護装置』であり、図4に表すように、インストルメントパネル101をコア材101cに弾性層101bと表皮層101aとを順次積層して形成してある。このインストルメントパネル101の内方にニープロテクタ111を配設してなる。そして、インストルメントパネル101の乗員膝部に対面する部分Aでは、インストルメントパネル101をコア材101cがニープロテクタ111側に向かってへこむように形成してある。
従って、従来例1では、ニープロテクタ111が乗員の膝下を保護可能に形成されている。尚、図4中、110はステアリング支持メンバであり、115はステアリングシャフトであり、ステアリングコラムであり、117はステアリングコラム116を取付けるための取り付けブラケットであり、118も同様に取付金具である。
従って、従来例1では、ニープロテクタ111が乗員の膝下を保護可能に形成されている。尚、図4中、110はステアリング支持メンバであり、115はステアリングシャフトであり、ステアリングコラムであり、117はステアリングコラム116を取付けるための取り付けブラケットであり、118も同様に取付金具である。
また、従来例2として表す『膝拘束装置』(特開2005−280461)では、『車両衝突時の乗員の膝の前方移動を抑制可能に、膝拘束体を、駆動機構の作動により移動させて、収納時の待機位置から着座した乗員の膝の前方側の拘束位置に、配設させる構成の膝拘束装置であって、拘束位置に配置された前記膝拘束体を支持し、前記膝拘束体における前記膝との干渉時の衝撃エネルギーを吸収するように塑性変形する衝撃吸収材が、配設されて構成されていることを特徴とする膝拘束装置』他であり、図5に表すように、膝拘束装置S1は、車両衝突時の乗員Mの膝Kの前方移動を抑制可能に、膝拘束体225を、駆動機構221の作動により移動させて、収納時の待機位置P1から着座した乗員Mの膝Kの前方側の拘束位置P2に、配設させる。膝拘束装置S1には、拘束位置P2に配置された膝拘束体225を支持し、膝拘束体225における膝Kとの干渉時の衝撃エネルギーを吸収するように塑性変形する衝撃吸収材236が、配設されて構成されている。
従来例2に表す本発明に係る膝拘束装置は、車両衝突時、駆動機構221の作動によって、膝拘束体225が、待機位置P1から拘束位置P2に移動するので、座席に着座している運転者あるいは助手席搭乗者の膝下が衝撃吸収材236で支持されることとなる。そのため、膝拘束体225が膝と干渉する際、衝撃吸収材236が塑性変形し、膝の運動エネルギーを吸収する。この緩衝作用を確保して、膝拘束体225が前方移動する膝を拘束することが可能となる。また、膝拘束体225は、拘束位置P2において、エアバッグでなく、一定の形状を確保している塑性変形前の衝撃吸収材236によって支持されることから、所定の配置位置(拘束位置)に精度よく配置され拘束態様を安定できた。
尚、205はステアリングホイールであり、206はステアリングコラムである。
尚、205はステアリングホイールであり、206はステアリングコラムである。
更にまた、従来の保護手段は従来例3として表す『膝拘束装置』(特開2007−269096)であり、この従来例3では、『発泡材で形成されて車両用シートの前方に配置され、車両衝突時に前記車両用シートに着座した乗員の膝部を拘束するブロック状のニーボルスタと、
前記ニーボルスタ内に埋設され、軸方向の一端が前記車両用シート側へ向いた筒状の中子と、
を有することを特徴とする膝拘束装置。』他であり、図6に表すように、ニーボルスタ322内には筒状の樹脂中子324が埋設され、この樹脂中子324は、軸方向(矢印324X方向)の一端324Bがフロントシート312側へ向いているので、車両衝突時に乗員Pの膝部P1がニーボルスタ322を押圧した際に、樹脂中子324内の硬質ウレタンが樹脂中子324内に保持されて飛び散りにくい。これによって、耐衝撃性が向上し、車両衝突時には、大荷重が吸収されながら乗員Pの慣性移動が制限されるように構成されている。
前記ニーボルスタ内に埋設され、軸方向の一端が前記車両用シート側へ向いた筒状の中子と、
を有することを特徴とする膝拘束装置。』他であり、図6に表すように、ニーボルスタ322内には筒状の樹脂中子324が埋設され、この樹脂中子324は、軸方向(矢印324X方向)の一端324Bがフロントシート312側へ向いているので、車両衝突時に乗員Pの膝部P1がニーボルスタ322を押圧した際に、樹脂中子324内の硬質ウレタンが樹脂中子324内に保持されて飛び散りにくい。これによって、耐衝撃性が向上し、車両衝突時には、大荷重が吸収されながら乗員Pの慣性移動が制限されるように構成されている。
上記のように、各従来例では、インストルメントパネル内で搭乗員の膝位置付近にそれぞれ搭乗者の膝位置の保護装置として搭載し、特にニーエアバッグの搭載できない車にはこれら従来例が用いられていた。
そして各従来例に寄れば、車輌の前面衝突時等に於ける乗員の前方への移動を抑制し、また、膝および膝下の損傷の防止に貢献し、エアバッグおよびシートベルトと共に用いることで衝突時などの衝撃を分散可能となり、乗員を受け止めて安全を確保することが可能であった。
そして各従来例に寄れば、車輌の前面衝突時等に於ける乗員の前方への移動を抑制し、また、膝および膝下の損傷の防止に貢献し、エアバッグおよびシートベルトと共に用いることで衝突時などの衝撃を分散可能となり、乗員を受け止めて安全を確保することが可能であった。
上記各従来例では、車輌の正面衝突等により前方への大きな衝撃が加り、乗員が前方へ移動し、乗員の膝が各衝撃保護材に衝突した際に、保護装置であるニーブラケットが膝からの荷重入力をインストルメントパネルリンフォースへと伝達させ、乗員を拘束する。
この時、従来例1では衝撃荷重を受ける素材を異ならせて衝撃緩衝性能を高めている。 また、従来例2では、乗員の膝側へニーブラケットを移動させて乗員の膝との接触を早めて接触時の速度による衝撃を抑えている。
更にまた、従来例3では、緩衝材の拡散を押さえることで、衝撃緩衝作用を高めている。
この時、従来例1では衝撃荷重を受ける素材を異ならせて衝撃緩衝性能を高めている。 また、従来例2では、乗員の膝側へニーブラケットを移動させて乗員の膝との接触を早めて接触時の速度による衝撃を抑えている。
更にまた、従来例3では、緩衝材の拡散を押さえることで、衝撃緩衝作用を高めている。
また、従来のニーブラケットとして、従来例4があった。
従来例4に表すニーブラケット400は、図7に表すように、インストルメントパネルの膝位置内部で、インストルメントパネルリンフォースメントR/FとインストルメントパネルIPとの間に架け渡して設けてあり、膝の前方移動によりインストルメントパネルIPに到達し、膝からの衝撃荷重によってニーブラケット400の中央部401が折れ曲がり、膝部へ加わった衝撃荷重を吸収していた。
図8は従来例4の斜視説明図であり、図8(a)は通常取付け時の形状を表し、図8(b)は、衝撃荷重が加わり折れ曲がった状態を表す。
従来例4に表すニーブラケット400は、図7に表すように、インストルメントパネルの膝位置内部で、インストルメントパネルリンフォースメントR/FとインストルメントパネルIPとの間に架け渡して設けてあり、膝の前方移動によりインストルメントパネルIPに到達し、膝からの衝撃荷重によってニーブラケット400の中央部401が折れ曲がり、膝部へ加わった衝撃荷重を吸収していた。
図8は従来例4の斜視説明図であり、図8(a)は通常取付け時の形状を表し、図8(b)は、衝撃荷重が加わり折れ曲がった状態を表す。
ニーブラケット400は、高分子樹脂を形成してなり、板状体402の一方あるいは対向する両方の折曲端部403を折曲させて強固にした形状を成し、折曲端部403を設けていない対向する両端のうちの一方端をインストルメントパネルリンフォースR/Fと連結する固定端404とし、他方端をインストルメントパネルIPと連結される可動端405として形成し、可動端405は、衝撃を受けた際にインストルメントパネルIP表面に沿って横方向への移動が可能である。
そして、可動端405側に乗員の膝が当たって衝撃荷重が加わった際に、ニーブラケット400が折れ曲がって該衝撃荷重を吸収するが、この折れ曲がりを容易にするために折曲端部403の中間部に、折れ曲がりの際の起点となるよう起点凹部406を設けてある。
この起点凹部406は、図8(b)に表すように、衝撃荷重が加わると、起点凹部406が折れ曲がり起点となってニーブラケット400が中間部から折れ曲がる。
そして、可動端405側に乗員の膝が当たって衝撃荷重が加わった際に、ニーブラケット400が折れ曲がって該衝撃荷重を吸収するが、この折れ曲がりを容易にするために折曲端部403の中間部に、折れ曲がりの際の起点となるよう起点凹部406を設けてある。
この起点凹部406は、図8(b)に表すように、衝撃荷重が加わると、起点凹部406が折れ曲がり起点となってニーブラケット400が中間部から折れ曲がる。
従って、従来例4では、この折れ曲がりにより、膝からの衝撃荷重を受け止め吸収していた。
ニーブラケットは、車輌の前面衝突時に乗員が前方へ移動された際に、膝部分がインストルメントパネル下部に衝突して損傷してしまうことを防止しているが、ニーブラケットによる衝撃の吸収量が少ない、即ち、ニーブラケットの変形荷重が大きくなると、膝の固定による大腿部への荷重が増加してしまい、人体耐性を越え受傷する可能性が出てしまう。また逆に、ニーブラケットの変形荷重が小さすぎると、ニーブラケットによる衝撃吸収量が足らなく、乗員の拘束が不十分で拘束しきれないことによる乗員の受傷率(乗員損傷値)が悪化してしまう。
従って、ニーブラケットの設計においては、これらの点を考慮しなければならないが、従来は、ニーブラケットへの入力荷重のピーク値であるピーク荷重のコントロールと、エネルギー吸収量確保の両立をしなければならない。
しかしながら、従来は、これらピーク荷重とエネルギー吸収量の両立が困難であった。
しかしながら、従来は、これらピーク荷重とエネルギー吸収量の両立が困難であった。
即ち、従来例1乃至従来例3では、何れもニーブラケットによるエネルギーの吸収ができるものの、その吸収量は必ずしも適正値ではなく、大腿部の障害に対する考慮が成されていないという問題点を有した。
また、従来例4では、起点凹部406の折れ曲がり初めのニーブラケット400の耐荷重より、折れ曲がった後のニーブラケット400の耐荷重の方が極端に小さいため、折れ曲がってから後は、急激に耐荷重が小さくなることで乗員の膝下は更に前方に移動してしまった。
上記のように、各従来例では、何れもニーブラケットに相当する部分の衝撃荷重が加わる初期では、耐荷重が大きく、初期の荷重が加わり、ニーブラケットが折れ曲がる等変形してから後は耐荷重が小さくなるため、初期荷重が加わって後にも乗員が前方へ大きく移動してしまう場合が有り、大腿部等他の身体箇所への損傷発生率を大きくさせてしまっているという問題点を有した。また、従来例2や従来例3は、ニーブラケットの構造が複雑であり、製造コストが増加してしまうという問題点を有した。
そこでこの発明は、上記問題点に鑑み、簡単な構造で、しかも、ニーブラケットのエネルギー吸収量とピーク荷重とを適正値に近づける良好なニーブラケットを提供する。
この発明では、ニーブラケットのエネルギー吸収量とピーク荷重をコントロールして適正な値とさせるために、車両衝突時の乗員の膝の前方移動を抑制可能にインストルメントパネル内部で膝位置前方に配置され、一端が車輌側に支持される固定端部を成し対向する他端がインストルメントパネルと係止される可動端部を成す板状の本体を形成し、固定端部および可動端部の中間部両側には、折曲起点となる折曲凹部を形成し、折曲凹部相互の中間にはビート部を突設し、且つ、ビート部の固定端部側および可動端部側の少なくとも一方には折曲案内孔を設けてなることを特徴とするニーブラケットを提供する。
そして、更に、前記折曲凹部を設けた端部のうちの少なくとも一方の端部をL字状に折曲して補強立設部を形成してなるニーブラケットをも提供する。
従って、この発明では、ニーブラケットの可動端部側に、車輌の前面衝突時等に乗員の膝部がニーブラケット位置に当接すると、衝撃荷重がニーブラケットの耐荷重より大きい場合に該衝撃荷重による折曲凹部を起点としてニーブラケットが折曲する。この時、折曲凹部を起点として発生する折れ曲がりの線は、ビート部および折曲案内孔を有するので、対向する折曲凹部相互を直線に結ぶように形成されず、一方の折曲凹部から折曲案内孔を経由して他方の折曲凹部へとなる線によって折曲される。
この時、折曲部が直線的に形成されないので、折れ曲がって後の折曲部における折れ曲がり耐荷重が、折れ曲がりが進むにつれ徐々に大きくなるので、初期の大きな衝撃で折曲されてから後も、衝撃に耐えながら徐々に折曲されていくこととなる。
なお、この発明で言うインストルメントパネルは、グラブボックス1等の所謂インパネに固定あるいは係止されている部材や、自動車室内に面して意匠を形成する表面パネルに留まらずこれらを固定するための壁部等までも含めていう。
この時、折曲部が直線的に形成されないので、折れ曲がって後の折曲部における折れ曲がり耐荷重が、折れ曲がりが進むにつれ徐々に大きくなるので、初期の大きな衝撃で折曲されてから後も、衝撃に耐えながら徐々に折曲されていくこととなる。
なお、この発明で言うインストルメントパネルは、グラブボックス1等の所謂インパネに固定あるいは係止されている部材や、自動車室内に面して意匠を形成する表面パネルに留まらずこれらを固定するための壁部等までも含めていう。
従って、この発明によれば、車輌の前面衝突時等大きな衝撃による乗員の前方への進出を、ニーブラケットに膝部が当接することで、ニーブラケットが折れ曲がり衝撃を吸収するが、折れ曲がり線が直線を成さずに、ビート部を含む略楕円形状の中間部を形成して折れ曲がるので、ニーブラケットが折れ曲がった後に更にニーブラケットに、衝撃により乗員が前方へ進もうとして荷重が加わっても、衝撃を上手に吸収し続けることができ、乗員の大腿部等他の身体部位への損傷を防止することが可能となる。
以下に、この発明の実施例を、図面に基づき説明する。図1はこの発明の実施例を取付けた状態を表す説明図であり、図2はこの発明の実施例を表す斜視説明図であり、図3はこの発明の実施例が変形した状態を表す斜視説明図である。
14は、この発明の実施例であるニーブラケットである。ニーブラケット14は、図1に表すように、インストルメントパネルIP(以後、単にインパネIPという。)の膝位置内部に設置されている。即ち、運転席あるいは助手席に乗車した乗員の膝から脛にかけてと対向するインストルメントパネルIP内部に設置されている。
ニーブラケット14は、合成樹脂を成形してなり、助手席側を例にすれば、グラブボックス1の側面に固定されており、インストルメントパネルリンフォースメントR/F(以後、単にリンフォースR/Fという。)突き当たる形状を有している。この端部が乗員から衝撃を受けた際R/Fに当たり固定端部11となる。
ニーブラケット14は、合成樹脂を成形してなり、助手席側を例にすれば、グラブボックス1の側面に固定されており、インストルメントパネルリンフォースメントR/F(以後、単にリンフォースR/Fという。)突き当たる形状を有している。この端部が乗員から衝撃を受けた際R/Fに当たり固定端部11となる。
12は、可動端部である。可動端部12は、ニーブラケット14の固定端部11と対向する端部であり、図1に表すように、乗員からの衝撃荷重があったときに固定端部11がリンフォースR/Fに突き当たるため移動出来ないのに対し可動端部12は折曲凹部16等から折れ曲がる等することで可動可能となるようグラブボックス1にネジ止め等により係止されている。
固定端部11および可動端部12との間は、平板状に形成されたニーブラケット14であり、ニーブラケット14の両サイド、即ち、固定端部11および可動端部12以外の一対の端部のうち一方をL字状に固定端部11および可動端部12間に渡り折曲して補強立設部15を形成する。そして、ニーブラケット14は、固定端部11および可動端部12方向に細長い板状体であり、補強立設部15およびこれに対向する端部には、長手方向の略中央に凹形状となるよう折曲凹部16を設ける。
折曲凹部16は、従来例4と同様に設ける。この折曲凹部16は、ニーブラケット14が折れ曲がる際に、この折曲凹部16を中心に、対向する折曲凹部16相互を連結するように折れ曲がるように設けてある。従って、折曲凹部16を設けることにより、ニーブラケット1に、車輌の正面衝突時に乗員の膝位置がインパネIPに衝突して荷重が加わると、この折曲凹部16から折れ曲がる。
また、両端の折曲凹部16の中間部となるニーブラケット14略中央に、突部となるようにビート部17を突設する。
ビート部17は、図2に表すように、この実施例ではひし形形状に形成する。このようにビート部17を形成することで、ニーブラケット14に、車輌の正面衝突時に乗員の膝位置がインパネIPに衝突して荷重が加わると、この折曲凹部16から折れ曲がるが、この時、ビート部17が有ることで、両端に設けた折曲凹部16間を一直線に結ぶように折れ曲がることを防いでいる。
ビート部17は、図2に表すように、この実施例ではひし形形状に形成する。このようにビート部17を形成することで、ニーブラケット14に、車輌の正面衝突時に乗員の膝位置がインパネIPに衝突して荷重が加わると、この折曲凹部16から折れ曲がるが、この時、ビート部17が有ることで、両端に設けた折曲凹部16間を一直線に結ぶように折れ曲がることを防いでいる。
更に、このビート部17の固定端部11側および可動端部12側には、折曲案内孔18を穿設する。この折曲案内孔18は、車輌の正面衝突時に乗員の膝位置がインパネIPに衝突して荷重が加わるり、折曲凹部16を起点に折れ曲がる際、ビート部17を避け、折曲凹部16から折曲案内孔18にかけて折れ曲がりが起こるようにしている。
従って、ビート部17および折曲案内孔18を設けることで、図3に表すように、折曲凹部16を起点に折れ曲がったときに、ビート部17を含む折曲中間部19が形成されることとなる。この折曲中間部19は、ビート部17の外側を囲むような略ひし形の形状に形成される。
次いで、上記のように形成するニーブラケット14の作用を説明する。
先ず、車輌の前面衝突時等による衝撃荷重が加わると、シートベルト(図示せず)とエアバッグが作動して乗員の上体および頭部を保護する。
乗員は、上部を保護されているが、腰から下の下半身は、なお前方へと移動されることとなる。
先ず、車輌の前面衝突時等による衝撃荷重が加わると、シートベルト(図示せず)とエアバッグが作動して乗員の上体および頭部を保護する。
乗員は、上部を保護されているが、腰から下の下半身は、なお前方へと移動されることとなる。
乗員の下半身が前方へ移動され、乗員膝部と対向するグラブボックス1(インパネIP側)へ、乗員の膝部が衝突する。すると、衝突荷重がグラブボックス1(インパネIP)を経てニーブラケット14へと伝達される。
ニーブラケット14では、この衝撃により折曲凹部16を中心に他方の折曲凹部16にかけて折曲案内孔18を経由する折れ曲がり線に沿って折曲される。このようにニーブラケット14が折曲することで乗員の膝等への衝撃を吸収する。
ニーブラケット14では、この衝撃により折曲凹部16を中心に他方の折曲凹部16にかけて折曲案内孔18を経由する折れ曲がり線に沿って折曲される。このようにニーブラケット14が折曲することで乗員の膝等への衝撃を吸収する。
ニーブラケット14が折曲すると、中間部19が形成され、この中間部19を囲む折れ曲がり線が直線状ではないので、直線状の折れ曲がり線が出来たときに比べ、初期に折れ曲がってから後に徐々に折れ曲がっていく際に、折り曲げる荷重に対向する抗力が大きくなるので、折れ曲がって後もなお乗員の膝等への衝撃を吸収しながら、且つ、乗員の膝下等が前方へ移動してしまうのを防ぐことが出来る。これによって、耐衝撃時にニーブラケット14が折れ曲がって乗員へ加わる衝撃を吸収し、折れ曲がって後も荷重に対する適宜抗力を発揮して乗員の前方への移動量を少なくしている。
ニーブラケット14が、従来例4等のように初期に折れ曲がって後、所定の抵抗なく更に折れ曲がれるような場合には、衝撃荷重が加わった当初にのみ乗員の前方への移動を防止するが、その後はニーブラケット14が容易に折れ曲がれるため、乗員は更に前方への移動がなされてしまう。
これに対し、折れ曲がり線が一直線ではなく中間部19を形成するように折れ曲がる場合には、折れ曲がって行くに従い、中間部19の中央は固定端部11側および可動端部12側から押圧される方向に力が加わり、中間部19の両端側では固定端部11および可動端部12側へ引っ張られる方向へ力が加わるため、容易に折れ曲がれないので衝撃荷重に対する抗力が増すこととなる。そして、この折れ曲がりの際の抗力は、折れ曲がり角度が深くなるほどに大きくなるので、乗員の膝等が前方へ移動してしまうことの防御ができる。
これに対し、折れ曲がり線が一直線ではなく中間部19を形成するように折れ曲がる場合には、折れ曲がって行くに従い、中間部19の中央は固定端部11側および可動端部12側から押圧される方向に力が加わり、中間部19の両端側では固定端部11および可動端部12側へ引っ張られる方向へ力が加わるため、容易に折れ曲がれないので衝撃荷重に対する抗力が増すこととなる。そして、この折れ曲がりの際の抗力は、折れ曲がり角度が深くなるほどに大きくなるので、乗員の膝等が前方へ移動してしまうことの防御ができる。
上記のように、ビート部17および折曲案内孔18を設けることで、折れ曲がりの際の折れ曲がり線を直線状ではなく折曲あるいは湾曲して設けることが出来るので、折れ曲がってから後も、衝撃荷重に対する抗力を充分得ることが出来る。
この実施例では、助手席側を例にとり説明したためニーブラケット14が取付けられるのは衝撃時に乗員の膝等が当接するグラブボックス1であるが、運転席側に実施する場合であれば、グラブボックス1同様に衝撃時に乗員の膝等が当接して移動させられる位置にニーブラケット14を取付けることで助手席側同様に実施可能である。
この実施例では、助手席側を例にとり説明したためニーブラケット14が取付けられるのは衝撃時に乗員の膝等が当接するグラブボックス1であるが、運転席側に実施する場合であれば、グラブボックス1同様に衝撃時に乗員の膝等が当接して移動させられる位置にニーブラケット14を取付けることで助手席側同様に実施可能である。
なお、この実施例では、折曲案内孔18は、完全な貫通孔として説明したが、凹状に穿って設けてもよく、このような凹状に形成したものも折曲案内孔である。
更に、この実施例では、折曲案内孔18をビート部17の両側へ設けたが、一方のみに設けて実施しても良い。この場合でも、対向する折曲凹部16間に形成される折れ曲がり線は、折曲凹部16を経由して形成されるので、直線状ではなく折曲あるいは湾曲して形成され、上記同様所定の作用を有することとなる。
更に、この実施例では、折曲案内孔18をビート部17の両側へ設けたが、一方のみに設けて実施しても良い。この場合でも、対向する折曲凹部16間に形成される折れ曲がり線は、折曲凹部16を経由して形成されるので、直線状ではなく折曲あるいは湾曲して形成され、上記同様所定の作用を有することとなる。
この発明は、自動車の安全装置として、乗員の膝部を保護するために利用でき、インストルメントパネル内部に形成する膝部保護装置として利用可能である。
IP インストルメントパネル
R/F インストルメントパネルリンフォース
1 グラブボックス
11 固定端部
12 可動端部
14 ニーブラケット
15 補強立設部
16 折曲凹部
17 ビート部
18 折曲案内孔
19 折曲中間部
R/F インストルメントパネルリンフォース
1 グラブボックス
11 固定端部
12 可動端部
14 ニーブラケット
15 補強立設部
16 折曲凹部
17 ビート部
18 折曲案内孔
19 折曲中間部
Claims (2)
- 車両衝突時の乗員の膝の前方移動を抑制可能にインストルメントパネル内部で膝位置前方に配置され、一端が車輌側に支持される固定端部を成し対向する他端がインストルメントパネルと係止される可動端部を成す板状の本体を形成し、固定端部および可動端部の中間部両側には、折曲起点となる折曲凹部を形成し、折曲凹部相互の中間にはビート部を突設し、且つ、ビート部の固定端部側および可動端部側の少なくとも一方には折曲案内孔を設けてなることを特徴とするニーブラケット。
- 前記折曲凹部を設けた端部のうちの少なくとも一方の端部をL字状に折曲して補強立設部を形成してなる請求項1に記載のニーブラケット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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