JP2010190365A - 直動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】作動性及び耐久性の向上、製造効率の低下及び製造コストの増加の抑制が可能な直動装置を提供する。
【解決手段】ねじ軸側転動面を有する棒状のねじ軸と、ねじ軸に対しねじ軸の軸方向へ相対移動可能に配置され、且つねじ軸側転動面と対向するナット側転動面10を有するナットと、ねじ軸側転動面とナット側転動面10とから形成される負荷転動路内へ転動自在に装填されるボール6を備えるボールねじであって、ねじ軸側転動面及びナット側転動面10に複数列の油溜まり溝18を形成し、油溜まり溝18の最大粗さRmaxを、1μm≦Rmax≦3μmの範囲内とする。
【選択図】図5

Description

本発明は、各種送り装置に用いられる直動装置、特に工作機械用等の高い負荷容量が要求される直動装置に関する。
従来から、工作機械用等の過酷な環境・条件下において使用されている直動装置として、ボールねじやリニアガイド等がある。
以下、直動装置の構成を示す一例として、ボールねじの構成を説明する。
ボールねじは、ねじ軸と、ナットと、複数のボールを備えている。
ねじ軸は、螺旋状のねじ軸側転動面を外周面に有している。
ナットは、ねじ軸の外周側に配置されるとともに、ねじ軸側転動面に対向するナット側転動面を内周面に有している。
複数のボールは、ねじ軸側転動面とナット側転動面との間に形成される負荷転動路内へ、転動自在に装填されており、これらのボールは、ねじ軸またはナットの回転運動に伴って、負荷転動路内を転動する。
また、ナットの外周面には、リターンチューブが取り付けられており、リターンチューブは、その両端部が負荷転動路と連通する、戻し通路を形成している。そして、負荷転動路及び戻し通路によって、ボールが無限循環する転動体転動路が形成されている。
このような構成のボールねじでは、ねじ軸とナットが相対的に回転することにより、ボールの転動を介して、ナットが軸方向に移動する。このとき、ボールは、ねじ軸側転動面及びナット側転動面のうち少なくとも一方と接触した状態で、負荷転動路内を転動する。
このような直動装置では、作動性及び耐久性の低下を抑制するために、ねじ軸側転動面及びナット側転動面の表面、すなわち、転動体が接触した状態で転動する転動面に、潤滑剤からなる油膜を形成することが一般的である。このため、直動装置の構成を、例えば、特許文献1に記載されているような構成としている。
特許文献1に記載されている直動装置では、ショットブラストにより粗化した転動面に対し、さらに、バレル仕上げを行うことにより、転動面に微小な凹部を多数形成する。
このような直動装置であれば、転動面に多数形成した凹部を、潤滑剤を保持する潤滑剤溜りとすることが可能となるため、多数の凹部に保持した潤滑剤により、転動面に油膜を形成することが可能となる。
特開平8−232964号公報
しかしながら、特許文献1に記載の直動装置では、転動面をショットブラストにより粗化している。このため、凹部間の間隔や各凹部の形状がばらつくことにより、潤滑剤溜りの形状が不安定となるという問題や、転動面に対する加工時間及び加工コストが増加するという問題が生じるおそれがある。
本発明は、上記のような問題点に着目してなされたもので、安定した形状の潤滑剤溜りを転動面に形成することが可能となるとともに、転動面に対する加工時間及び加工コストの増加を抑制することが可能な、直動装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明のうち、請求項1に記載した発明は、第一の転動面を有する棒状の第一部材と、当該第一部材に対し第一部材の軸方向へ相対移動可能に配置され、且つ前記第一の転動面と対向する第二の転動面を有する第二部材と、前記第一の転動面と前記第二の転動面とから形成される負荷転動路内へ転動自在に装填される転動体と、を備える直動装置であって、
前記第一の転動面及び前記第二の転動面のうち少なくとも一方に、複数列の油溜まり溝を形成し、
前記複数列の油溜まり溝は、最大粗さRmaxが1μm≦Rmax≦3μmの範囲内であることを特徴とするものである。
本発明によると、第一の転動面及び第二の転動面のうち少なくとも一方に形成した複数列の油溜まり溝を、それぞれ、最大粗さRmaxが1μm≦Rmax≦3μmの範囲内で形成する。
このため、油溜まり溝の最大粗さRmaxが1μm未満である場合や、3μmを超えている場合と比較して、複数列の油溜まり溝を形成した転動面に、安定した形状の潤滑剤溜りを形成することが可能となる。
次に、本発明のうち、請求項2に記載した発明は、請求項1に記載した発明であって、前記複数列の油溜まり溝を、等間隔に形成したことを特徴とするものである。
本発明によると、第一の転動面及び第二の転動面のうち少なくとも一方に形成した複数列の油溜まり溝を、等間隔に形成する。
このため、複数列の油溜まり溝間の間隔が不均等な場合と比較して、複数列の油溜まり溝を形成した転動面に、安定した形状の潤滑剤溜りを形成することが可能となる。
次に、本発明のうち、請求項3に記載した発明は、請求項1または2に記載した発明であって、前記油溜まり溝を、第一の加工により最大粗さRmaxを2μm<Rmax≦5μmの範囲内とした状態で、さらに、第二の加工により最大粗さRmaxを1μm≦Rmax≦3μmの範囲内として形成したことを特徴とするものである。
本発明によると、油溜まり溝を、第一の加工により最大粗さRmaxを2μm<Rmax≦5μmの範囲内とした状態で、さらに、第二の加工により最大粗さRmaxを1μm≦Rmax≦3μmの範囲内として形成する。
このため、一回の加工により、油溜まり溝を、最大粗さRmaxが1μm≦Rmax≦3μmの範囲内で形成する場合と比較して、油溜まり溝を形成した転動面の状態を安定させることが可能となる。
次に、本発明のうち、請求項4に記載した発明は、請求項3に記載した発明であって、前記第一の加工を、切削仕上げ加工としたことを特徴とするものである。
本発明によると、切削仕上げ加工により、油溜まり溝を形成する転動面に、最大粗さRmaxが2μm<Rmax≦5μmの範囲内となる溝を形成する。
このため、ショットブラストにより転動面に溝を形成する場合と比較して、転動面に対する加工時間及び加工コストの増加を抑制することが可能となる。
次に、本発明のうち、請求項5に記載した発明は、請求項3または4に記載した発明であって、前記第二の加工を、テープ加工としたことを特徴とするものである。
本発明によると、最大粗さRmaxを2μm<Rmax≦5μmの範囲内とした状態の転動面に対し、テープ加工により、最大粗さRmaxを1μm≦Rmax≦3μmの範囲内とした油溜まり溝を形成する。
このため、バレル仕上げにより、転動面に最大粗さRmaxを1μm≦Rmax≦3μmの範囲内とした油溜まり溝を形成する場合と比較して、油溜まり溝の形状を安定させることが可能となる。
なお、上記のテープ加工とは、例えば、先端を転動面に対応した形状に形成した押圧治具と、この押圧治具の先端に密着する研磨テープを用いた加工方法である。この加工方法は、具体的に、研磨テープの片面で形成する研磨作用面に研磨材を付着させ、さらに、研磨テープを押圧治具により転動面に押圧しながら、押圧治具及び研磨テープを、転動面の曲率に沿って揺動させる加工方法である。
本発明によれば、転動体が接触する転動面に、安定した形状の潤滑剤溜りを形成することが可能となるため、転動面と転動体との間に安定した油膜を形成することが可能となり、直動装置の作動性及び耐久性の低下を抑制することが可能となる。また、転動面に対する加工時間の増加を抑制することが可能となるため、直動装置の製造効率の低下を抑制することが可能となる。さらに、転動面に対する加工コストの増加を抑制することが可能となるため、直動装置の製造コストの増加を抑制することが可能となる。
第一実施形態の直動装置の構成を示す図である。 図1中に円IIで囲んだ範囲及びその周辺の拡大図である。 図2中に円IIIで囲んだ範囲及びその周辺の拡大図である。 第一の加工である切削仕上げ加工を行ったナット側転動面の状態を示す図である。 第二の加工であるテープ加工を行ったナット側転動面の状態を示す図である。
(第一実施形態)
以下、本発明の第一実施形態(以下、「本実施形態」と記載する)について、図面を参照しつつ説明する。
(構成)
まず、図1から図3を用いて、本実施形態の直動装置の構成を説明する。なお、本実施形態では、一例として、直動装置をボールねじとした場合を説明する。
図1は、本実施形態の一例であるボールねじ1の一部を破断して示す図である。また、図2は、図1中に円IIで囲んだ範囲及びその周辺の拡大図である。
図1中に示すように、ボールねじ1(直動装置)は、ねじ軸2(第一部材)と、ナット4(第二部材)と、ボール6(転動体)を備えている。
ねじ軸2は、棒状の部材であり、螺旋状のねじ軸側転動面8(第一の転動面)を外周面に有している。
また、ねじ軸2には、モータ等の回転動力源(図示せず)が連結されている。
ナット4は、ねじ軸2の外周側に配置されている。具体的には、ナット4は、ねじ軸2に対し、ねじ軸2の軸方向へ相対移動可能に配置されている。
また、ナット4は、ねじ軸側転動面8と対向するナット側転動面10(第二の転動面)を内周面に有している。
ボール6は、例えば、鋼球により形成されており、ねじ軸側転動面8とナット側転動面10との間に形成される負荷転動路12内へ、転動自在に装填されている。(図2参照)。なお、図2中では、説明のために、負荷転動路12内へ転動自在に装填されている複数のボール6のうち、一つのボール6のみを示している。
負荷転動路12内において、ねじ軸側転動面8及びナット側転動面10とボール6との間には、例えば、グリースからなる潤滑剤が配置されている。
また、ナット4の外周面には、循環部品としてのリターンチューブ14が、略U字状のチューブ固定部材16を用いて固定されている。なお、本実施形態では、一つのナット4に、二つのリターンチューブ14が取り付けられているボールねじ1を例にあげて説明する。
すなわち、本実施形態のボールねじ1は、ねじ軸2(またはナット4)の回転運動に伴い、負荷転動路12内を複数のボール6が転動し、ナット4(またはねじ軸2)がボール6の転動を介して、ねじ軸2の軸方向に沿って直線移動する構成となっている。
ねじ軸2(またはナット4)の回転運動に伴って負荷転動路12内を転動する複数のボール6は、ナット4に取り付けられたリターンチューブ14の一方の端部から、リターンチューブ14内へすくい上げられる。リターンチューブ14内へすくい上げられたボール6は、リターンチューブ14内を通過し、リターンチューブ14内を通過したボール6は、リターンチューブ14の他方の端部から負荷転動路12内へ戻される。すなわち、負荷転動路12及びリターンチューブ14によって、ボール6の無限循環通路が形成されている。
図3は、図2中に円IIIで囲んだ範囲及びその周辺の拡大図である。
図3中に示すように、ナット側転動面10には、複数列の油溜まり溝18が形成されている。なお、図外のねじ軸側転動面8にも、ナット側転動面10と同様、複数列の油溜まり溝18が形成されている。
複数列の油溜まり溝18は、負荷転動路12内におけるボール6の移動方向から見て、等間隔に形成されており、それぞれ、負荷転動路12内におけるボール6の移動方向に沿って延在している。
また、複数列の油溜まり溝18は、最大粗さRmaxが、1μm≦Rmax≦3μmの範囲内である。
複数列の油溜まり溝18の内部を含むナット側転動面10には、潤滑剤からなる油膜20が形成されている。
ここで、ボールねじ1等の直動装置は、例えば、自動車の車軸を回転自在に支持する転がり軸受(ベアリング)等、比較的高回転で用いる部品と比較して、油膜に蒸発等が生じる可能性が低い。このため、本実施形態のボールねじ1に形成する油膜20の厚さは、転がり軸受等に形成する油膜の厚さよりも大きく設定されている。
(油溜まり溝の形成方法)
以下、図1から図3を参照しつつ、図4及び図5を用いて、ナット側転動面10に複数列の油溜まり溝18を形成する形成方法について説明する。なお、特に図示しないが、ねじ軸側転動面8に複数列の油溜まり溝18を形成する形成方法についても、同様である。
ナット側転動面10に複数列の油溜まり溝18を形成する際には、まず、ナット側転動面10に対して第一の加工を行うことにより、ナット側転動面10に、最大粗さRmaxを2μm<Rmax≦5μmの範囲内とした複数列の溝を形成する。
次に、第一の加工を行い、最大粗さRmaxが2μm<Rmax≦5μmの範囲内である複数列の溝を形成したナット側転動面10に対し、第二の加工を行う。これにより、最大粗さRmaxが2μm<Rmax≦5μmの範囲内である複数列の溝を形成したナット側転動面10に、最大粗さRmaxを1μm≦Rmax≦3μmの範囲内とした複数列の油溜まり溝18を形成する。
本実施形態では、第一の加工を、例えば、円弧状の刃を備えた切削工具を用いる加工方法である、切削仕上げ加工とする。
また、本実施形態では、第二の加工を、先端を転動面に対応した形状に形成した押圧治具と、この押圧治具の先端に密着する研磨テープを用いた加工方法である、テープ加工とする。
テープ加工は、具体的には、研磨テープの片面で形成する研磨作用面に研磨材を付着させ、さらに、研磨テープを押圧治具により転動面に押圧しながら、押圧治具及び研磨テープを、転動面の曲率に沿って揺動させる加工方法である。
まず、第一の加工について説明する。
図4は、第一の加工である切削仕上げ加工を行ったナット側転動面10の状態を示す図である。
図4中に示すように、切削仕上げ加工を行ったナット側転動面10には、最大粗さRmaxが2μm<Rmax≦5μmの範囲内である複数列の溝が形成される。なお、図4中及び以降の説明では、切削仕上げ加工によりナット側転動面10に形成した溝を、第一加工溝22と記載する。
次に、第二の加工について説明する。
図5は、第二の加工であるテープ加工を行ったナット側転動面10の状態を示す図である。
図5中に示すように、テープ加工を行ったナット側転動面10には、最大粗さRmaxが1μm≦Rmax≦3μmの範囲内である複数列の溝が形成され、この溝が、油溜まり溝18を形成する。
具体的には、第一加工溝22を形成したナット側転動面10に対してテープ加工を行うことにより、ナット側転動面10のうち第一加工溝22を形成していない部分を除去して、ナット側転動面10のうち第一加工溝22を形成していない部分を平滑化する。これにより、ナット側転動面10に配置した潤滑剤を保持することが可能な、油溜まり溝18を形成する。なお、図5中には、ナット側転動面10のうち第一加工溝22を形成していない部分から、テープ加工により除去した部分を、符号「E」を付して示している。また、図5中には、油溜まり溝18内に保持した潤滑剤を、符号「L」を付して示している。
油溜まり溝18内に保持した潤滑剤Lは、ナット側転動面10に配置した潤滑剤とともに、油膜20を形成する。
(作用)
次に、図1から図5を参照して、本実施形態のボールねじ1の作用について説明する。
ボールねじ1の作動時には、ねじ軸2に連結されている回転動力源を駆動させて、ねじ軸2に対して相対的にナット4を回転させることにより、ボール6の転動を介して、ナット4をねじ軸2の軸方向へ移動させる。
ボール6の転動を介してナット4が軸方向に移動する際には、負荷転動路12内に装填されている多数のボール6が、ナット側転動面10及びねじ軸側転動面8と接触した状態で、負荷転動路12内を転動しつつ移動する。
本実施形態のボールねじ1では、ナット側転動面10及びねじ軸側転動面8に、複数列の油溜まり溝18を形成している。
このため、油溜まり溝18内に保持した潤滑剤Lと、ナット側転動面10に配置した潤滑剤により、ナット側転動面10及びねじ軸側転動面8とボール6との間に、安定した油膜20が形成されている。
したがって、本実施形態のボールねじ1では、ナット側転動面10及びねじ軸側転動面8とボール6との接触部分に、安定した油膜20を形成することが可能となるため、ボールねじ1の作動時における、ナット側転動面10及びねじ軸側転動面8とボール6との間に発生する摩擦抵抗の増加を、抑制することが可能となる。
(第一実施形態の効果)
以下、本実施形態の効果を列挙する。
(1)本実施形態のボールねじ1では、ナット側転動面10及びねじ軸側転動面8に形成した複数列の油溜まり溝18を、それぞれ、最大粗さRmaxが1μm≦Rmax≦3μmの範囲内で形成する。
このため、油溜まり溝18の最大粗さRmaxが1μm未満である場合や、3μmを超えている場合と比較して、安定した形状の潤滑剤溜りを、ナット側転動面10及びねじ軸側転動面8に形成することが可能となる。
その結果、ナット側転動面10及びねじ軸側転動面8とボール6との間に、安定した油膜20を形成することが可能となり、ボール6、ナット側転動面10及びねじ軸側転動面8の損傷や磨耗の発生を低減することが可能となる。これにより、ボールねじ1の作動性及び耐久性の低下を抑制することが可能となる。
(2)本実施形態のボールねじ1では、ナット側転動面10及びねじ軸側転動面8に形成した複数列の油溜まり溝18を、等間隔に形成する。
このため、複数列の油溜まり溝18間の間隔が不均等な場合と比較して、安定した形状の潤滑剤溜りを、ナット側転動面10及びねじ軸側転動面8に形成することが可能となる。
その結果、複数列の油溜まり溝18間の間隔が不均等な場合と比較して、ナット側転動面10及びねじ軸側転動面8とボール6との間に形成した油膜20の安定性を向上させることが可能となる。
(3)本実施形態のボールねじ1では、油溜まり溝18を、第一の加工により最大粗さRmaxを2μm<Rmax≦5μmの範囲内とした状態で、さらに、第二の加工により最大粗さRmaxを1μm≦Rmax≦3μmの範囲内として形成する。
このため、一回の加工により、油溜まり溝18を、最大粗さRmaxが1μm≦Rmax≦3μmの範囲内で形成する場合と比較して、ナット側転動面10及びねじ軸側転動面8の状態を安定させることが可能となる。
その結果、一回の加工により、油溜まり溝18を、最大粗さRmaxが1μm≦Rmax≦3μmの範囲内で形成する場合と比較して、ナット側転動面10及びねじ軸側転動面8とボール6との間に形成した油膜20の安定性を向上させることが可能となる。
(4)本実施形態のボールねじ1では、切削仕上げ加工により、ナット側転動面10及びねじ軸側転動面8に、最大粗さRmaxが2μm<Rmax≦5μmの範囲内となる第一加工溝22を形成する。
このため、ナット側転動面10及びねじ軸側転動面8に対し、ショットブラストにより、最大粗さRmaxが2μm<Rmax≦5μmの範囲内となる溝を形成する場合と比較して、ナット側転動面10及びねじ軸側転動面8に対する加工時間及び加工コストの増加を抑制することが可能となる。
その結果、ナット側転動面10及びねじ軸側転動面8に対し、ショットブラストにより、最大粗さRmaxが2μm<Rmax≦5μmの範囲内となる溝を形成する場合と比較して、ボールねじ1の製造効率の低下及び製造コストの増加を抑制することが可能となる。
(5)本実施形態のボールねじ1では、最大粗さRmaxを2μm<Rmax≦5μmの範囲内とした状態のナット側転動面10及びねじ軸側転動面8に対し、テープ加工により、最大粗さRmaxを1μm≦Rmax≦3μmの範囲内とした油溜まり溝18を形成する。
このため、バレル仕上げにより、ナット側転動面10及びねじ軸側転動面8に最大粗さRmaxを1μm≦Rmax≦3μmの範囲内とした油溜まり溝18を形成する場合と比較して、油溜まり溝18の形状を安定させることが可能となる。
その結果、バレル仕上げにより、ナット側転動面10及びねじ軸側転動面8に最大粗さRmaxを1μm≦Rmax≦3μmの範囲内とした油溜まり溝18を形成する場合と比較して、ナット側転動面10及びねじ軸側転動面8とボール6との間に形成した油膜20の安定性を向上させることが可能となる。
(6)本実施形態のボールねじ1では、複数列の油溜まり溝18を、負荷転動路12内におけるボール6の移動方向に沿って延在させている。
このため、複数列の油溜まり溝18により、負荷転動路12内におけるボール6の移動が阻害されることを抑制することが可能となる。
その結果、ボールねじ1の作動性の低下を抑制することが可能となる。
(応用例)
以下、本実施形態の応用例を列挙する。
(1)本実施形態では、直動装置をボールねじ1とした場合を説明したが、直動装置は、ボールねじ1に限定するものではない。すなわち、直動装置を、例えば、リニアガイドやローラフォロア等としてもよい。要は、直動装置は、第一の転動面を有する棒状の第一部材と、第一部材に対し第一部材の軸方向へ相対移動可能に配置され、且つ第一の転動面と対向する第二の転動面を有する第二部材と、負荷転動路内へ転動自在に装填される転動体を備える構成であればよい。
(2)本実施形態のボールねじ1では、ナット側転動面10及びねじ軸側転動面8に形成した複数列の油溜まり溝18を、等間隔に形成したが、これに限定するものではない。すなわち、複数列の油溜まり溝18を、不均等な間隔で形成してもよい。
(3)本実施形態のボールねじ1では、負荷転動路12内へ転動自在に装填される転動体を、ボール6としたが、これに限定するものではない。すなわち、直動装置の構成に応じて、転動体を、例えば、円筒ころとしてもよい。
(4)本実施形態のボールねじ1では、複数列の油溜まり溝18を、負荷転動路12内におけるボール6の移動方向に沿って延在させたが、これに限定するものではない。すなわち、例えば、複数列の油溜まり溝18を、例えば、負荷転動路12内におけるボール6の移動方向に対し、直交させて延在させてもよい。
1 ボールねじ
2 ねじ軸
4 ナット
6 ボール
8 ねじ軸側転動面
10 ナット側転動面
12 負荷転動路
14 リターンチューブ
16 チューブ固定部材
18 油溜まり溝
20 油膜
22 第一加工溝
Rmax 油溜まり溝の最大粗さ
E ナット側転動面からテープ加工により除去した部分
L 油溜まり溝内に保持した潤滑剤

Claims (5)

  1. 第一の転動面を有する棒状の第一部材と、当該第一部材に対し第一部材の軸方向へ相対移動可能に配置され、且つ前記第一の転動面と対向する第二の転動面を有する第二部材と、前記第一の転動面と前記第二の転動面とから形成される負荷転動路内へ転動自在に装填される転動体と、を備える直動装置であって、
    前記第一の転動面及び前記第二の転動面のうち少なくとも一方に、複数列の油溜まり溝を形成し、
    前記複数列の油溜まり溝は、最大粗さRmaxが1μm≦Rmax≦3μmの範囲内であることを特徴とする直動装置。
  2. 前記複数列の油溜まり溝を、等間隔に形成したことを特徴とする請求項1に記載した直動装置。
  3. 前記油溜まり溝を、第一の加工により最大粗さRmaxを2μm<Rmax≦5μmの範囲内とした状態で、さらに、第二の加工により最大粗さRmaxを1μm≦Rmax≦3μmの範囲内として形成したことを特徴とする請求項1または2に記載した直動装置。
  4. 前記第一の加工を、切削仕上げ加工としたことを特徴とする請求項3に記載した直動装置。
  5. 前記第二の加工を、テープ加工としたことを特徴とする請求項3または4に記載した直動装置。
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