JP2002130271A - 直動転がり案内装置 - Google Patents

直動転がり案内装置

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JP2002130271A
JP2002130271A JP2000322104A JP2000322104A JP2002130271A JP 2002130271 A JP2002130271 A JP 2002130271A JP 2000322104 A JP2000322104 A JP 2000322104A JP 2000322104 A JP2000322104 A JP 2000322104A JP 2002130271 A JP2002130271 A JP 2002130271A
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Yutaka Igarashi
豊 五十嵐
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 初期摩耗による摺動抵抗の低下や摩耗粉の発
生が生じにくい直動転がり案内装置を提供する。 【解決手段】 軸方向に延びる転動体転動溝3を外面に
有する案内レール1と、該案内レール1に組み付けられ
るとともに案内レール1の転動体転動溝3に対向する転
動体転動溝4を有するスライダ2と、両転動体転動溝
3,4から形成される転動体転動路10の中に転動自在
に装填される複数の転動体5と、を備えた直動転がり案
内装置において、両転動体転動溝3,4の少なくとも一
部の表面粗さを、中心線平均粗さRa0.20μm以下
とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、産業機械等に用い
られる直動転がり案内装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、一般的に使用される直動転がり案
内装置(リニアガイド装置)としては、例えば、図1に
示すような、軸方向に延びる案内レール1と、その案内
レール1を跨いで組み付けられたスライダ2とを備えた
ものが知られている。案内レール1の両側面1b,1b
には、軸方向に転動体転動溝3,3,3,3が形成され
ている。
【0003】また、スライダ2は、スライダ本体2Aと
その軸方向の両端部に取り付けられたエンドキャップ2
B,2Bとからなり、スライダ本体2Aは両袖部6,6
の内側面に案内レール1の転動体転動溝3,3,3,3
に対向する転動体転動溝4,4,4,4を有するととも
に、袖部6,6の肉厚部分を軸方向に貫通する転動体戻
し路11,11,11,11を有している(図2を参
照)。そして、これら対向する転動体転動溝3,3,
3,3,4,4,4,4から転動体転動路10,10,
10,10が形成されている。
【0004】一方、スライダ2の一部を破断して示した
平面図である図3から分かるように、エンドキャップ2
Bは、転動体転動路10とこれに平行な転動体戻し路1
1とを連通させる湾曲路12を有しており、転動体転動
路10と転動体戻し路11と両端の湾曲路12,12と
で、転動体循環路が形成されている。この転動体循環路
内には、例えば鋼球からなる多数の転動体5が装填され
ている。
【0005】案内レール1に組み付けられたスライダ2
は、転動体転動路10内の転動体5の転動を介して案内
レール1に沿って滑らかに移動し、その移動中、転動体
5はスライダ2内の前記転動体循環路内を転動しつつ無
限循環する。また、スライダ2には、案内レール1との
間の隙間の開口をシールするサイドシール7が、両端部
(各エンドキャップ2Bの端面)に装着されている。な
お、図1中の符号8で示すものは、グリースニップルで
ある。
【0006】このような従来の直動転がり案内装置にお
いては、転動体転動溝3,4の表面粗さは、研削加工仕
上げ等により、中心線平均粗さRa0.20μm超過と
されていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来の直動転がり案内装置においては、使用の初
期段階(走行数kmの段階)で部材間のなじみに伴う摩
耗(初期摩耗)が生じ、摺動抵抗の低下や摩耗粉の発生
が生じやすいという問題があった。また、上記のような
直動転がり案内装置を工作機械に使用した場合には、前
述のように摺動抵抗が経時的に変化するため、前記工作
機械による加工の精度に悪影響が生じるという問題点を
有していた。
【0008】さらに、スライダ2の移動速度に伴って摺
動抵抗が変化するため、前記工作機械による加工(例え
ば円弧切削等)において切削速度が変化すると、摺動抵
抗が変動して高精度の加工が実現できないという問題点
も有していた。そこで本発明は、上記のような従来の直
動転がり案内装置の有する問題点を解決し、初期摩耗に
よる摺動抵抗の低下や摩耗粉の発生が生じにくい直動転
がり案内装置を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は次のような構成からなる。すなわち本発明
の直動転がり案内装置は、軸方向に延びる転動体転動溝
を外面に有する案内レールと、該案内レールに組み付け
られるとともに前記案内レールの転動体転動溝に対向す
る転動体転動溝を有するスライダと、前記両転動体転動
溝から形成される転動体転動路の中に転動自在に装填さ
れる複数の転動体と、を備えた直動転がり案内装置にお
いて、前記両転動体転動溝の少なくとも一部の表面粗さ
を、中心線平均粗さRa0.20μm以下としたことを
特徴とする。
【0010】このような構成であれば、前記転動体転動
溝の表面が滑らかであるため、初期摩耗による摺動抵抗
の低下を10%以下の低下率に抑えることができ、且
つ、摩耗粉の発生を抑えることができる。したがって、
摺動抵抗の経時的な変化が小さいから、工作機械に使用
した場合は高精度の加工を実現することができる。さら
に、前記スライダの移動速度に伴う摺動抵抗の変化が小
さいので、前記工作機械による加工(例えば円弧切削
等)において切削速度が変化しても、摺動抵抗の変動が
小さく、高精度の加工が実現できる。
【0011】また、前記転動体の転動における摩擦係数
が低いため、剛性等の性能を同等に維持しつつ初期の摺
動抵抗を小さくすることができる。さらに、直動転がり
案内装置の使用(スライダの走行)に伴う騒音を、低く
することでできる。なお、これらの効果は、前記転動体
と前記転動体転動路とが4点で接触する場合において、
特に得られやすい。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明に係る直動転がり案内装置
の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明に係る直動転がり案内装置(リニアガイ
ド装置)の一実施形態を示す斜視図である。また、図2
は、図1の直動転がり案内装置の正面図であり、図3
は、図1の直動転がり案内装置の一部を破断して示した
平面図である。
【0013】まず、本実施形態の直動転がり案内装置の
構造を説明する。横断面形状が略コ字状のスライダ2が
角形の案内レール1上に、軸方向に相対移動可能に組み
付けられている。案内レール1の上面1aと両側面1
b,1bとが交差する稜線部には、軸方向に延びる断面
ほぼ1/4円弧形状の凹溝からなる転動体転動溝3,3
が形成されるとともに、案内レール1の両側面1b,1
bの中間位置には、軸方向に延びる断面ほぼ半円形の凹
溝からなる転動体転動溝3,3が形成されている。
【0014】スライダ2は、スライダ本体2Aと、その
軸方向両端部に着脱可能に取り付けられたエンドキャッ
プ2B,2Bと、から構成されている。スライダ本体2
Aの両袖部6,6の内側面の角部には、案内レール1の
転動体転動溝3,3に対向する断面ほぼ半円形の転動体
転動溝4,4が形成され、両袖部6,6の内側面の中央
部には案内レール1の転動体転動溝3,3に対向する断
面ほぼ半円形の転動体転動溝4,4が形成されている。
【0015】上記の案内レール1の転動体転動溝3,
3,3,3と両袖部6,6の転動体転動溝4,4,4,
4とから、転動体転動路10,10,10,10が構成
されている。そして、これらの転動体転動路10は、断
面ほぼ円形の直線状をなしている。さらに、スライダ2
は、スライダ本体2Aの袖部6,6の肉厚部分の上部及
び下部に、転動体転動路10と平行をなし軸方向に貫通
する断面円形の貫通孔からなる転動体戻し路11,1
1,11,11を備えている。
【0016】また、エンドキャップ2Bは例えば合成樹
脂から構成され、断面ほぼコ字状に形成されている。そ
して、スライダ本体2Aとの当接面(裏面)には、転動
体転動路10とこれに平行な転動体戻し路11とを連通
させる半ドーナッツ状の湾曲路12を有しており、これ
ら転動体転動路10と転動体戻し路11と両端の湾曲路
12,12とで、環状の転動体循環路が形成されてい
る。この転動体循環路内には、例えば鋼球からなる多数
の転動体5が転動自在に装填されている。
【0017】案内レール11に組みつけられたスライダ
12を案内レール1に沿って軸方向に移動させると、転
動体転動路10内に装填されている転動体5は、転動体
転動路10内を転動しつつ案内レール1に対してスライ
ダ2と同方向に移動する。そして、転動体5が転動体転
動路10の一端に達すると、湾曲路12によりUターン
して、転動体戻し路11に導入される。続いて、転動体
戻し路11を通って反対側の湾曲路12に到り、ここで
再びUターンして転動体転動路10に戻り、このような
転動体循環路内の循環を無限に繰り返す。
【0018】また、エンドキャップ2Bの外側端面に
は、案内レール1の上面1a及び両側面1b,1bに摺
接するサイドシール7が取り付けられていて、スライダ
2と案内レール1との間に形成される隙間の開口がシー
ルされている。このサイドシール7は、エンドキャップ
2Bの外形に合わせた略コ字状の鋼板からなる芯金とゴ
ム材料とを一体化した部材である。
【0019】サイドシール7の内側のゴム面は、スライ
ダ2と案内レール1との間の隙間をシールできるよう
に、案内レール1の断面形状に合わせて案内レール1の
上面1a及び両側面1b,1bに摺接可能な形状に成形
されている。ただし、その内面寸法は、案内レール1と
の間の隙間を確実にシールするために、案内レール1の
表面に接する寸法よりも若干(0.1〜0.2mm程
度)小さくしてある。ただし、前記芯金は案内レール1
とは非接触である。
【0020】このような直動転がり案内装置において
は、転動体転動溝3,4の表面粗さは、中心線平均粗さ
Ra0.20μm以下とされている。転動体転動溝3,
4の表面が上記のように滑らかであるため、初期摩耗に
よる摺動抵抗の低下を10%以下の低下率に抑えること
ができ、且つ、摩耗粉の発生を低く抑えることができ
る。
【0021】図4は、転動体転動溝3,4の表面粗さ
(中心線平均粗さRa)と初期摩耗による摺動抵抗の低
下率との相関を示すグラフである。図4のグラフから分
かるように、表面粗さが良好であるほど初期摩耗による
摺動抵抗の低下率が低くなっており、表面粗さが中心線
平均粗さRa0.20μm以下であると10%以下とな
っている。
【0022】このような直動転がり案内装置は摺動抵抗
の経時的な変化が小さいから、工作機械(マシニングセ
ンタ)に使用した場合は高精度の加工を実現することが
できる。さらに、スライダ2の移動速度に伴う摺動抵抗
の変化が小さいので、前記工作機械による加工(例えば
円弧切削等)において切削速度が変化しても、摺動抵抗
の変動が極めて小さく、高精度の加工が実現できる。
【0023】また、例えば、直動転がり案内装置を機械
に組み込み、ボールねじを介してモータ駆動で使用する
場合、初期の摺動抵抗によってモータを選定するため、
摺動抵抗が低下した後はモータがオーバースペックとな
る恐れがある。ところが、転動体転動溝3,4の表面粗
さが中心線平均粗さRa0.20μm以下であれば、摺
動抵抗をあらかじめ低く設定できるので、選定したモー
タがオーバースペックになることがなく、モータのコス
トダウンにつながるという効果も有する。
【0024】さらに、例えば、直動転がり案内装置を機
械に組み込み、高精度の位置決めを行う場合、案内レー
ル1及びスライダ2の転動体転動溝3,4の表面粗さが
中心線平均粗さRa0.20μmを超える直動転がり案
内装置では、駆動装置の制御において初期に摺動抵抗の
大きさに応じた補正値を設定しても、直動転がり案内装
置の使用に伴って摺動抵抗が低下すると必要となる補正
値が変化してしまうので、位置決め精度に悪影響を与え
ることとなる。
【0025】しかし、転動体転動溝3,4の表面粗さが
中心線平均粗さRa0.20μm以下である直動転がり
案内装置では、摺動抵抗をあらかじめ低く設定すること
ができ、且つ使用に伴う摺動抵抗の低下率も小さく抑え
られることから、初期の補正値を小さくすることがで
き、また、補正値の変化も極めて小さいから位置決め精
度への悪影響を大幅に小さくすることができるという効
果がある。
【0026】上記の一例を具体的に示す。直動転がり案
内装置を組み込んだ機械において、摺動方向の剛性が1
96N/μmで、摺動抵抗がスライダ4個分で392N
であるとすると、反転時にはその2倍が作用することに
なるから、これらを計算すると4μmのロストモーショ
ンが生じることになる(2×392N÷196N/μm
=4μm)。この場合、ロストモーション補正を行って
いたとしても、摺動抵抗が30%低下すると位置決め精
度誤差は1.2μmとなる。
【0027】これに対して、表面粗さが良好であること
による転がり摩擦係数の減少により、摺動抵抗を30%
小さく設定できるので、その時のスライダ4個分の摺動
抵抗は274N(392N×70%)でよく、ロストモ
ーション量は2.8μmとなる。その後の摺動抵抗の低
下は、摺動抵抗の絶対値が小さくなっていることから低
下率もさらに小さく5%となり、位置決め精度誤差は
0.14μmに抑えられる効果が期待できる。すなわ
ち、最終的には初期の1.2μmの補正後位置決め精度
誤差に対し、その1/9程度の精度が実現できることに
なる。
【0028】さらに、上記のような直動転がり案内装置
は転動体5の転動における摩擦係数が低いため、剛性等
の性能を同等に維持しつつ初期の摺動抵抗を小さくする
ことができる。さらにまた、直動転がり案内装置の使用
(スライダ2の走行)に伴う騒音を、低くすることでで
きる。参考に、スライダ2の転動体転動溝4の表面粗さ
を測定した結果(測定チャート)を示す。図5は、表面
粗さが中心線平均粗さRa0.20μm超過の場合
(0.23μm)で、図6は、表面粗さが中心線平均粗
さRa0.20μm以下の場合(0.15μm)であ
る。なお、これらの測定においては、転動体転動溝4の
表面を円周方向に測定している(すなわち、チャートの
横軸方向が転動体転動溝4の円周方向である)。
【0029】(実施例)実施例1,2及び比較例1の直
動転がり案内装置は、上記の直動転がり案内装置とほぼ
同様の構成であるが、案内レール1の転動体転動溝3及
びスライダ2の転動体転動溝4の表面粗さが異なってい
る。すなわち、比較例1の直動転がり案内装置は、案内
レール1の転動体転動溝3及びスライダ2の転動体転動
溝4を研削加工し、表面粗さを中心線平均粗さRa0.
30μmとしたものである。
【0030】実施例1の直動転がり案内装置は、案内レ
ール1の転動体転動溝3は研削加工した後にバフ加工を
施し、スライダ2の転動体転動溝4は研削加工した後に
テープ加工を施して、それぞれ表面粗さを中心線平均粗
さRa0.19μmとしたものである。そして、初期の
摺動抵抗は比較例1と同等である。実施例2の直動転が
り案内装置は、案内レール1の転動体転動溝3及びスラ
イダ2の転動体転動溝4に、実施例1と同様の超仕上げ
加工を施して、表面粗さを中心線平均粗さRa0.19
μmとしたものである。そして、初期の摺動抵抗が比較
例1よりも30%小さく、直動転がり案内装置の使用に
伴って比較例1と同等レベルに摺動抵抗が低下した。
【0031】これらの直動転がり案内装置を駆動させて
(スライダ2を走行させて)、摺動抵抗の経時変化を測
定した。その結果を図7及び図8のグラフに示す。図7
から分かるように、比較例1の直動転がり案内装置(破
線により示したもの)は、初期の段階でなじみによる摩
耗が発生し、摺動抵抗が32%程度低下したが、実施例
1の直動転がり案内装置(実線により示したもの)は、
摺動抵抗の低下率は10%以下に抑えられている。
【0032】また、図8から分かるように、実施例2の
直動転がり案内装置(実線により示したもの)は、転動
体5の転がり摩擦係数が低いため初期の摺動抵抗を小さ
く設定できることから、摺動抵抗の低下率は4.5%程
度に抑えられている。しかし、例えば剛性のような性質
は比較例1(破線により示したもの)と同等に維持でき
る。
【0033】次に、転動体転動溝3,4の表面粗さを、
中心線平均粗さRa0.20μm以下とする方法につい
て説明する。該方法は特に限定されるものではないが、
転動体転動溝3,4を研削加工した後に、超仕上げ加工
を施す方法や慣らし走行を行う方法等があげられる。研
削加工の具体例としては、例えば、図9に示したような
方法があげられる。すなわち、案内レール1の側面1b
の形状と合致する形状(転動体転動溝3,3の凹溝と嵌
合する凸部を有する形状)の砥石20により、案内レー
ル1の転動体転動溝3を研削加工する方法である。
【0034】また、超仕上げ加工の具体例としては、例
えば、超仕上げ研削,テープ加工,バフ加工,ポリッシ
ング,ラッピングなどがある。また、慣らし走行は、直
動転がり案内装置を組み立てた後に(完成品状態で)、
スライダ2を1km程度走行させることにより行う。た
だし、慣らし走行用のスライダを用いて案内レール1の
慣らし走行を行ったり、慣らし走行用の案内レールを用
いてスライダ2の慣らし走行を行ったりしても差し支え
ない。
【0035】なお、本実施形態においては全ての転動体
転動溝3,3,3,3,4,4,4,4の表面粗さを、
中心線平均粗さRa0.20μm以下とした例を示した
が、全転動体転動溝3,3,3,3,4,4,4,4の
うち少なくとも2列の表面粗さが、中心線平均粗さRa
0.20μm以下であれば、前述のような効果を奏する
ことができる。
【0036】また、表面粗さを中心線平均粗さRa0.
20μm以下とするのは、対向する2つの転動体転動溝
3,4のうち一方でもよいし両方でもよい。さらに、案
内レール1の転動体転動溝3とスライダ2の転動体転動
溝4とで、それぞれ異なる方法により表面粗さを中心線
平均粗さRa0.20μm以下としてもよい。なお、本
実施形態は本発明の一例を示したものであって、直動転
がり案内装置の細部の構造等、本発明は本実施形態に限
定されるものではない。例えば、本実施形態では、案内
レール1及びスライダ2は片側二列の転動体転動溝3,
4を備えていたが、本発明の直動転がり案内装置として
は転動体転動溝の数は問わず、例えば片側一列又は三列
以上などであっても全く同様に適用可能である。
【0037】
【発明の効果】以上のように、本発明の直動転がり案内
装置は、案内レールの転動体転動溝及びスライダの転動
体転動溝の少なくとも一部の表面粗さを、中心線平均粗
さRa0.20μm以下としたので、初期摩耗による摺
動抵抗の低下や摩耗粉の発生を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る直動転がり案内装置の一実施形態
を示す斜視図である。
【図2】図1の直動転がり案内装置の正面図である。
【図3】図1の直動転がり案内装置の一部を破断して示
した平面図である。
【図4】転動体転動溝の表面粗さと摺動抵抗の低下率と
の関係を示すグラフである。
【図5】スライダの転動体転動溝の表面粗さを測定した
結果である(中心線平均粗さRa0.20μm超過の場
合)。
【図6】スライダの転動体転動溝の表面粗さを測定した
結果である(中心線平均粗さRa0.20μm以下の場
合)。
【図7】実施例1及び比較例1の直動転がり案内装置の
駆動に伴う摺動抵抗の経時変化を示すグラフである。
【図8】実施例2及び比較例1の直動転がり案内装置の
駆動に伴う摺動抵抗の経時変化を示すグラフである。
【図9】案内レールの転動体転動溝を研削加工する方法
を説明する図である。
【符号の説明】
1 案内レール 2 スライダ 3 転動体転動溝 4 転動体転動溝 5 転動体 10 転動体転動路

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸方向に延びる転動体転動溝を外面に有
    する案内レールと、該案内レールに組み付けられるとと
    もに前記案内レールの転動体転動溝に対向する転動体転
    動溝を有するスライダと、前記両転動体転動溝から形成
    される転動体転動路の中に転動自在に装填される複数の
    転動体と、を備えた直動転がり案内装置において、前記
    両転動体転動溝の少なくとも一部の表面粗さを、中心線
    平均粗さRa0.20μm以下としたことを特徴とする
    直動転がり案内装置。
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