JP2010190261A - 作業機械の油圧制御装置及びこれを備えた作業機械 - Google Patents

作業機械の油圧制御装置及びこれを備えた作業機械 Download PDF

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Abstract

【課題】燃費の向上を図ることができる油圧制御装置及びこれを備えた作業機械を提供すること。
【解決手段】ブームシリンダ9とタンクTとの間の油路とアームシリンダ10と油圧ポンプ16との間の油路とを接続する回生油路y7と、回生油路y7に設けられた回生弁22と、ブーム6下げ操作とアーム7押し操作との複合操作が行なわれていると判定された場合に、回生弁22を開放するとともに、第二油圧ポンプ16の吐出流量を減少させる制御部14を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数の油圧アクチュエータを有する作業機械の油圧制御装置に関する。
従来から、複数の駆動対象物と、これら駆動対象物に動力を供給するための複数の油圧アクチュエータとを備えた作業機械が知られている。例えば、ブーム及びアームと、これらブーム及びアームに動力を供給するためのブームシリンダ及びアームシリンダとを有する油圧ショベルが知られている。
油圧ショベルにおいてブーム下げ操作を行なう場合、ブームは、その高さ位置に応じた位置エネルギーを有しているため、ブームシリンダから排出される作動油は高圧なものとなる。このように高圧の作動油のエネルギーを回収する手段として、従来、その作動油の一部をブームの供給側の配管に戻す(すなわち、再生する)ことが知られている。しかし、残りの作動油は、仕事を行うことなくタンクに回収されるため、残りの位置エネルギーは、熱エネルギーに変換して廃棄されていた。
そこで、特許文献1には、ブーム下げ操作とアーム操作との複合操作を行なうときに、ブームシリンダから排出される作動油をアームシリンダに供給することにより、前記アーム操作を増速させ、これにより、エネルギーを効率良く利用するという技術が開示されている。
特開2006−90074号公報
しかしながら、特許文献1に係る油圧駆動装置では、作業状態の如何にかかわらず、ブームが有する位置エネルギーをアームの増速に利用することとしているため、アームの増速を要しない作業状態においては、ブームの有する位置エネルギーを有効に活用できなかった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、増速を要しない作業状態においても作業部材の有する位置エネルギーを有効に活用して燃費の向上を図ることができる油圧制御装置及びこれを備えた作業機械を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、作業機械に設けられる油圧制御装置であって、複数の駆動対象物と、前記複数の駆動対象物のうちの第一駆動対象物を駆動する第一油圧アクチュエータと、前記複数の駆動対象物のうちの第二駆動対象物を駆動する第二油圧アクチュエータと、前記第一油圧アクチュエータ及び前記第二油圧アクチュエータに作動油を供給する可変容量型の油圧ポンプと、前記第一油圧アクチュエータとタンクとの間の油路と、前記第二油圧アクチュエータと前記油圧ポンプとの間の油路とを接続する回生油路と、前記回生油路を通じた作動油の流通を許容する許容状態と、禁止する禁止状態とを切換可能な回生部材と、前記第一駆動対象物の動作方向が当該第一駆動対象物の有する位置エネルギーが作用する方向成分を含み、かつ、前記第二駆動対象物が予め設定された高負荷動作を行う回生条件を満たすか否かを判定し、前記回生条件を満たすと判定した場合に、前記回生部材を許容状態に切り換えるとともに前記油圧ポンプの吐出流量を減少させる制御部とを備えていることを特徴とする油圧制御装置を提供する。
本発明によれば、第二駆動対象物に高圧の作動油が必要となる作業状態(第二駆動対象物が所定の高負荷作業を行なう作業状態)において、回生油路を介した作動油の回生を行うとともに油圧ポンプの吐出流量を減少させることとしているため、増速を要しない作業状態においても第一駆動対象物から導出される作動油を有効に活用して、燃費の向上を図ることができる。その理由は以下の通りである。
第一駆動対象物がその位置エネルギーが作用する方向成分を含む方向に動作する場合、例えば、第一駆動対象物が重力の働く方向に動作する場合、第一油圧アクチュエータから導出される作動油圧は高くなるが、本発明では、この高圧の作動油を、予め設定された高負荷動作を行い高圧の作動油が必要となる第二油圧アクチュエータに供給することにより、有効に活用することができる。ここで、「高負荷動作」とは、第二駆動対象物がその位置エネルギーに抗して動作する場合や、第二駆動対象物に外力(反力)が付与される場合が挙げられる。より具体的には、第二駆動対象物を持ち上げる場合や、第二駆動対象物を他の物に当接させた状態でさらにその物に押し付ける場合等が挙げられる。
そして、本発明では、上記のように第一油圧アクチュエータからの高圧の作動油を第二駆動対象物の高負荷作業に有効に利用しつつ、本来であれば前記高圧の作動油を吐出する必要のあった油圧ポンプの吐出流量を減少させることができるため、吐出流量を減少させる分だけ油圧ポンプの仕事量を削減することができ、燃費を向上することができる。
したがって、本発明によれば、増速を要しない作業状態においても第一駆動対象物から導出される作動油を有効に活用して、燃費の向上を図ることができる。
前記油圧制御装置において、前記回生部材は、前記前記回生油路を流れる作動油の回生流量を調整可能な回生弁からなり、前記制御部は、前記回生条件を満たすと判定した場合に、前記回生油路を通じて前記第二油圧アクチュエータへ供給すべき作動油の目標流量を算出し、前記回生流量が前記目標流量となるように前記回生弁を操作することが好ましい。
この構成によれば、回生弁によって回生流量を調整することができるので、第二油圧アクチュエータに対して適切な流量で作動油を供給することができる。
前記油圧制御装置において、入力操作を受けて前記第二油圧アクチュエータに操作指令を出力する操作部材と、前記操作部材の操作量を検出する検出部材とをさらに備え、前記制御部は、前記検出部材により検出された操作量に基づいて前記第二油圧アクチュエータの目標速度を特定するとともに、前記目標速度に基づいて前記目標流量及び前記油圧ポンプの吐出流量をそれぞれ算出することが好ましい。
この構成によれば、第二油圧アクチュエータが操作部材の操作量に応じた目標速度となる目標流量及び油圧ポンプの吐出流量を算出することができるので、回生油路を通じた回生が行われない場合と同様の速度で第二油圧アクチュエータを作動させつつ、油圧ポンプの吐出流量を減じた分だけ燃費の向上を図ることができる。
前記油圧制御装置において、前記第一油圧アクチュエータからタンクに排出される作動油の排出流量を調整可能な排出流量調整部材をさらに備え、前記制御部は、前記回生条件を満たすと判定した場合に、前記回生流量に応じて前記排出流量を減少させるように、前記排出流量調整部材を操作することが好ましい。
この構成によれば、回生の前後において、第一油圧アクチュエータから導出される作動油の流量の変動を抑制することができるので、回生を行うことによる第一油圧アクチュエータの増速を抑えることができる。
前記油圧制御装置において、前記油圧ポンプと前記第二油圧アクチュエータとの間の油路のうち前記回生油路よりも上流側の部分に設けられ、その開度を調整することにより前記第二アクチュエータに供給される供給流量を調整可能な流量調整弁と、前記油圧ポンプと前記流量調整弁油圧との間の油路から分岐した油路を介して、前記油圧ポンプから作動油の供給を受ける第三油圧アクチュエータとをさらに備え、前記制御部は、前記油圧ポンプの吐出流量の減少に応じて前記流量調整弁の開度を絞ることを操作することが好ましい。
この構成によれば、第二油圧アクチュエータに供給される作動油の流量を、第三油圧アクチュエータに供給される作動油の流量とは独立して流量制御弁により調整することができるので、第三油圧アクチュエータへの供給流量を維持しつつ、第二アクチュエータへの供給流量を制限して、燃費の向上を図ることができる。
また、本発明は、前記油圧制御装置を備え、前記第一駆動対象部材としてのブームと、前記第一油圧アクチュエータとしてのブームシリンダとを備えていることを特徴とする作業機械を提供する。
本発明によれば、燃費の向上を図ることができる。
本発明の実施形態に係る油圧ショベルを示す側面図である。 図1の油圧ショベル1の油圧系統を示す回路図である。 図2の油圧回路を電気的に制御する制御部を示すブロック図である。 図3の制御部14により実行される処理を示すフローチャートである。 図3の制御部に予め記憶されたマップであり、操作レバーの操作量とブーム下げの目標速度との関係を示すものである。 図3の制御部に予め記憶されたマップであり、操作レバーの操作量とアーム押しの目標速度との関係を示すものである。 本発明の他の実施形態に係る油圧系統を示す回路図である。 本発明のさらに他の実施形態に係る油圧系統を示す回路図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る油圧ショベルを示す側面図である。
図1を参照して、作業機械の一例としての油圧ショベル1は、クローラ2aを有する下部走行体2と、この下部走行体2上に旋回可能に設けられた上部旋回体3と、この上部旋回体3上に起伏可能に設けられた作業アタッチメント4とを備えている。
作業アタッチメント4は、ブーム6と、このブーム6の先端部に連結されるアーム7と、このアーム7の先端部に揺動可能に取り付けられたバケット8とを備えている。ブーム6は、ブームシリンダ9の伸縮動作によって上部旋回体3に対して起伏する。アーム7は、アームシリンダ10の伸縮動作によってブーム6に対して揺動する。バケット8は、バケット用シリンダ11の伸縮動作によってアーム7に対して揺動する。
下部走行体2には、図外の旋回モータが設けられ、この旋回モータの回転駆動に応じて下部走行体2に対し上部旋回体3の旋回フレーム3aが垂直軸回りに旋回するようになっている。
そして、本実施形態では、ブーム6、アーム7、バケット8及び旋回フレーム3aが駆動対象物を構成し、これら駆動対象物のうちのブーム6を第一駆動対象物の一例として、アーム7を第二駆動対象物の一例として以下説明する。これに伴い、本実施形態では、ブームシリンダ9が第一油圧アクチュエータの一例を構成し、アームシリンダ10が第二油圧アクチュエータの一例を構成する。
図2は、図1の油圧ショベル1の油圧系統を示す回路図である。図3は、図2の油圧回路を電気的に制御する制御部を示すブロック図である。
本実施形態に係る油圧ショベル1は、図2に示す油圧系統12と、この油圧系統12を電気的に制御する制御部14(図3参照)とを備えている。
まず、図2を参照して油圧系統12について説明する。
油圧系統12は、ブームシリンダ9に作動油を供給する可変容量型の第一油圧ポンプ15と、アームシリンダ10に作動油を供給する可変容量型の第二油圧ポンプ16と、第一油圧ポンプ15及び第二油圧ポンプ16を駆動するためのエンジン5と、第一油圧ポンプ15と油路y1を介して接続された第一制御弁17と、第二油圧ポンプ16と油路y2を介して接続された第二制御弁18とを備えている。
第一油圧ポンプ15は、レギュレータR1から出力される電気信号に応じて、その吐出流量を調整可能とされている。同様に、第二油圧ポンプ16は、レギュレータR2から出力される電気信号に応じて、その吐出流量を調整可能とされている。
第一制御弁17は、油路y3を介して前記ブームシリンダ9のロッド側室に接続されているとともに、ブームシリンダ9のヘッド側室に対して油路y4を介して接続された3位置切換弁である。つまり、第一制御弁17は、第一油圧ポンプ15及びタンクTとブームシリンダ9とを遮断した中立位置(図示の位置)と、油路y1と油路y3とを接続し、かつ、油路y4とタンクTとを遮断する位置(図2の右位置)と、油路y1と油路y4とを接続し、かつ、油路y3とタンクTとを接続する位置(図2の左位置)との間で切換可能とされている。
このように構成された第一制御弁17は、操作レバー19aの操作に応じてリモコン弁19から発生するパイロット圧により切換操作される。このパイロット圧は、操作レバー19aの各操作方向(ブーム上げ、ブーム下げ)について圧力センサP6、P7により検出される。
同様に、第二制御弁18は、油路y5を介して前記アームシリンダ10のロッド側室に接続されているとともに、アームシリンダ10のヘッド側室に対して油路y6を介して接続された3位置切換弁である。つまり、第二制御弁18は、第二油圧ポンプ16及びタンクTとアームシリンダ10とを遮断した中立位置(図示の状態)と、油路y2と油路y5とを接続し、かつ、油路y6とタンクTとを接続する位置(図2の右位置)と、油路y2と油路y6とを接続し、かつ、油路y5とタンクTとを接続する切換位置(図2の左位置)との間で切換可能とされている。
このように構成された第二制御弁18は、操作レバー20aの操作に応じてリモコン弁20から発生するパイロット圧により切換操作される。このパイロット圧は、操作レバー20aの各操作方向(アーム押し、アーム引き)について圧力センサP8、P9により検出される。
油路y4には、ブームシリンダ9のヘッド側室から導出され、タンクTへ排出される作動油の流量を調整可能なメータアウト弁21が接続されている。このメータアウト弁21は、通常閉じられており、電磁比例弁b1からのパイロット圧により作動して開放する。電磁比例弁b1は、アンプa1からの電気信号に応じて作動する。
また、油圧系統12は、油路y4と油路y5とを接続する回生油路y7を備えている。
回生油路y7には、油路y4から油路y5へ作動油を供給可能とする許容位置(図示の位置)と、油路y4と油路y5とを遮断する禁止位置(図2の上位置)との間で切換可能な回生弁22が設けられている。回生弁22は、通常開放されており、電磁比例弁b2からのパイロット圧により作動して閉じる。電磁比例弁b2は、アンプa2からの電気信号に応じて作動する。この回生弁22が前記許容位置に操作されると、ブームシリンダ9のヘッド側室から導出された作動油をアームシリンダ10のロッド側室に導くことができる。また、回生弁22は、前記許容位置から禁止位置までの間における操作ストロークに応じて回生油路y7を流れる作動油の流量を調整することができるようになっている。
また、油路y5には、前記第二制御弁18から導出された作動油の流量を調整するためのメータイン弁23が前記回生油路y7よりも上流側(第二制御弁18側)に設けられている。メータイン弁23は、油路y5を通じた作動油の流通を許容する切換位置(図示の位置)と、油路y5を遮断する切換位置(図2の左位置)との間で連続的に操作可能に構成され、操作ストロークに応じて流量を調整することが可能とされている。このメータイン弁23は、通常開放されており、電磁比例弁b3からのパイロット圧により作動して閉じる。電磁比例弁b3は、アンプa3からの電気信号に応じて作動する。
なお、油圧系統12は、前記メータイン弁23よりも上流側(第二制御弁18側)における油路y5と前記油路y1とを接続する油路y8を備えている。油路y8には、当該油路y8を遮断する切換位置(図示の位置)と、油路y1から油路y5への作動油の流通を許容する切換位置(図2の左位置)との間で切換可能な合流弁24が設けられている。この合流弁24は、アームシリンダ10が伸張する場合(アーム押し操作が行なわれる場合)に、第二油圧ポンプ16からの作動油に加えて第一油圧ポンプ15からの作動油をアームシリンダ10に供給するために、切換操作される。合流弁24は、通常閉じられており、電磁比例弁b4からのパイロット圧により作動して開放する。電磁比例弁b4は、アンプa4からの電気信号に応じて作動する。
油路y1には、第一油圧ポンプ15からの作動油圧を検出するための圧力センサP1が設けられている。同様に、油路y2には、第二油圧ポンプ16からの作動油圧を検出するための圧力センサP2が設けられている。また、油路y3〜y5には、当該油路y3〜y5内の作動油圧を検出するための圧力センサP3、P4及びP5がそれぞれ設けられている。
また、前記油路y3と油路y4とを接続する油路には、ブーム再生弁25が設けられている。このブーム再生弁25は、ブームシリンダ9が縮む方向の操作(以下、ブーム下げ操作と称する)が行われた場合に、ブームシリンダ9のヘッド側室から導出された作動油を、ブームシリンダ9のロッド側室に戻すようになっている。また、ブーム再生弁25は、通常閉じられており、操作レバー19aの操作に応じて開放する。したがって、ブーム再生弁25の開度は、圧力センサP6により検出されたパイロット圧により特定することができる。
前記油路y5と油路y6とを接続する油路には、アーム再生弁26が設けられている。このアーム再生弁26は、アームシリンダ10が延びる方向の操作(以下、アーム引き操作と称する)が行われた場合に、アームシリンダ10のロッド側室から導出された作動油を、アームシリンダ10のヘッド側室に戻すようになっている。アーム再生弁26は、通常閉じられており、操作レバー20aの操作に応じて開放する。したがって、アーム再生弁26の開度は、圧力センサP9により検出されたパイロット圧により特定することができる。
さらに、前記油路y3と油路y4とを接続する油路には、リリーフ弁27が設けられ、前記油路y5と油路y6とを接続する油路には、リリーフ弁28が設けられている。これらリリーフ弁27、28は、油路y3〜y6内の作動油圧が所定値以上とならないように当該所定圧以上で開放する弁である。
次に、図3を参照して制御部14について説明する。
制御部14は、前記ブームシリンダ9からアームシリンダ10への作動油の回生を行うか否かを判定する判定部29と、回生流量を算出する演算部30と、回生弁22の開度と各油圧ポンプ15、16の吐出流量とを調整するための信号を出力する出力部31とを備えている。
判定部29は、ブームシリンダ9の動作方向が当該ブームシリンダ9の有する位置エネルギーが作用する方向成分を含み、かつ、アーム7が所定の高負荷動作を行う回生条件を満たすか否かを判定する。
具体的に、判定部29は、前記圧力センサP6〜P9による検出信号に基づいて、ブーム6下げ操作が行なわれ、かつ、アーム7押し操作が行なわれているか否かを判定する。その理由は次の通りである。ブーム6の下げ操作を行う場合、ブーム6には、その下げ操作の方向と同じ方向に重力が付加されるため、ブームシリンダ9のヘッド側室から導出される作動油圧は高くなる。これに対し、アーム7の押し操作を行なう場合、アーム7を重力に抗して引き上げる必要があり、アームシリンダ10のロッド側室に対しては比較的高圧の作動油を供給することを要する。つまり、ブーム6下げ操作とアーム7押し操作との複合操作を行なう状況は、ブームシリンダ9からアームシリンダ10への回生に適した条件であるため、判定部29は、この複合操作が行なわれているか否かを判定する。
また、判定部29は、前記圧力センサP4及びP5による検出信号に基づいて、ブームシリンダ9のヘッド室内の圧力がアームシリンダ10のロッド室内の圧力を超えているか否かを判定する。このように判定するのは、ブームシリンダ9から導出される作動油圧がアームシリンダ10に供給される圧力を超えていることが前記回生を行うための前提となるためである。
演算部30は、前記判定部29により回生が必要であると判定された場合に、前記回生弁22の開口面積Arを算出するとともに、この開口面積Arに対応した第二油圧ポンプ16の吐出流量Qp2を算出する。
以下、演算部30による開口面積Arの算出方法について説明する。
まず、図5に示すように、ブーム下げパイロット圧(すなわち、操作レバー19aの操作量)と、ブーム6下げの目標速度との関係として制御部14に予め記憶されたマップに基づいて、ブーム6下げの目標速度V1を特定する。この目標速度V1を用いて、油路y4から油路y5に回生することができる最大の流量である最大回生流量Qrmaxは、以下の式(1)のように表すことができる。
Qrmax=Abh×V1−Qrc・・・(1)
ここで、Abhは、ブームシリンダ9のヘッド側室の断面積である。Qrcは、ブーム再生弁25を通過する作動油の流量である。このQrcは、以下の式(2)のように表すことができる。
Qrc=Cv×Arc×√(Pbh−Pbr)・・・(2)
ここで、Arcは、ブーム再生弁25の開度であり、前記圧力センサP6の検出値に基づいて特定されるものである。Pbhは、ブームシリンダ9のヘッド側室の圧力であり、圧力センサP4により検出された値である。Pbrは、ブームシリンダ9のロッド側室の圧力であり、圧力センサP3により検出された値である。なお、Cvは、ブーム再生弁25の容量係数である。
次に、アームシリンダ10のロッド側室に供給すべき作動油の目標流量Qarを算出する。具体的には、まず、図6に示すように、アーム押しパイロット圧(すなわち、操作レバー20aの操作量)と、アーム7押しの目標速度との関係として制御部14に予め記憶されたマップに基づいて、アーム7押しの目標速度V2を特定する。この目標速度V2を用いて、目標流量Qarは、以下の式(3)のように表すことができる。
Qar=Aar×V2・・・(3)
ここで、Aarは、アームシリンダ10のロッド側室の断面積である。
そして、演算部30は、前記最大回生流量Qrmaxと目標流量Qarとを比較して、Qrmax>Qarのときに下記回生パターン1を選択する一方、Qrmax≦Qarのとき下記回生パターン2を選択する。
(回生パターン1)
回生パターン1が選択される場合には、アームシリンダ10に対する目標流量Qarの全てを最大回生流量Qrmaxで賄うことができる。したがって、第二油圧ポンプ16からアームシリンダ10に供給する作動油の流量を0に設定するとともに、メータイン弁23の開口面積を0(つまり、全閉)とする。
より具体的に、第二油圧ポンプ16がアームシリンダ10及び旋回モータ(図示せず)に接続され、第一油圧ポンプ15がブームシリンダ9、バケット用シリンダ11及び合流弁24に接続されている場合を例に挙げると、回生を行わない場合の第二油圧ポンプ16の吐出流量Qp2は、次式(5)のようになり、回生を行わない場合の第一油圧ポンプ15の吐出流量Qp1は、次式(6)のようになる。
Qp2=Qarm+Qswing・・・(5)
Qp1=Qboom+Qbucket+Qarm2・・・(6)
ここで、Qarmは、アームシリンダ10に対する供給流量である。Qswingは、旋回モータに対する供給流量である。Qboomは、ブームシリンダ9に対する供給流量である。Qbucketは、バケット用シリンダ11に対する供給流量である。Qarm2は、合流弁24を流通する作動油の流量である。
そして、前記回生パターン1が選択されると、前記Qarm及びQarm2を0とすることにより、第二油圧ポンプ16の吐出流量Qp2を次式(7)のように設定するとともに、第一油圧ポンプ15の吐出流量Qp1を次式(8)のように設定する。
Qp2=Qswing・・・(7)
Qp1=Qboom+Qbucket・・・(8)
また、回生パターン1では、回生弁22に流れる流量がQarとなるので、回生弁22の開口面積Arは、次の式(9)のように表すことができる。
Ar=Qar/{Cv×√(Pbh−Par)}・・・(9)
ここで、Parは、アームシリンダ10のロッド側室の圧力であり、圧力センサP5により検出された値である。また、Cvは、回生弁22の容量係数である。
このように算出されたArに基づき、メータアウト弁21の開口面積Amoは、次の式(10)のように表すことができる。
Amo=(Qrmax−Qar)/(Cv×√Pbh)・・・(10)
ここで、Cvは、メータアウト弁21の容量係数である。
(回生パターン2)
次に、回生パターン2が選択された場合(Qrmax≦Qarの場合)について説明する。
回生パターン2では、アームシリンダ10に対して必要な作動油の目標流量Qarの一部を、ブームシリンダ9からの最大回生流量Qrmaxの全てを用いて賄うことになる。したがって、メータアウト弁21の開口面積を0(つまり、全閉)とし、回生弁22の開口面積を最大(つまり、全開)とし、さらに、最大回生流量Qrmaxに対応して第二油圧ポンプ16の吐出流量を減少させる。
より具体的に、第二油圧ポンプ16の吐出流量は、回生を行わない場合の吐出流量から最大回生流量Qrmaxを減じた流量となるように設定される。上記と同様に、第二油圧ポンプ16がアームシリンダ10及び旋回モータ(図示せず)に接続され、第一油圧ポンプ15がブームシリンダ9、バケット用シリンダ11及び合流弁24に接続されている場合を例に挙げると、回生を行わない場合の第二油圧ポンプ16の吐出流量Qp2は、上記式(5)のようになり、回生を行わない場合の第一油圧ポンプ15の吐出流量Qp1は、上記式(6)のようになる。
そして、回生パターン2が選択された場合であって、Qarm>Qrmaxの場合には、第二油圧ポンプ16の吐出流量Qp2を下記式(11)のように設定し、第一油圧ポンプ15の吐出流量Qp1を下記式(12)のように設定する。
Qp2=Qarm+Qswing−Qrmax・・・(11)
Qp1=Qboom+Qbucket+Qarm2・・・(12)
一方、回生パターン2が選択された場合であって、Qarm≦Qrmaxの場合には、第二油圧ポンプ16を吐出流量Qp2を下記式(13)のように設定し、第一油圧ポンプ15の吐出流量Qp1を下記式(14)のように設定する。
Qp2=Qswing・・・(13)
Qp1=Qboom+Qbucket+Qarm2−(Qrmax−Qarm)・・・(14)
また、回生パターン2が選択された場合、以下のように算出される開口面積Ami2となるようにメータイン弁23を制御する。開口面積Ami2を算出するために、まず、下記式(15)に示されるメータイン弁23と第二制御弁18との合成開口面積Aami_tを算出する。
Aami_t=(Qar−Qrmax)/{Cv×√(Pp2−Par)}・・・(15)
このように算出されたAami_tを用いて、下記式(16)によりメータイン弁23の目標となる開口面積Ami2を算出する。
Ami2=Ami×Aami_t/√[(Ami)2−(Aami_t)2]・・・(16)
ここで、Amiは、第二制御弁18の開口面積である。
以下、前記制御部14により実行される処理を図4を参照して説明する。図4は、図3の制御部14により実行される処理を示すフローチャートである。
制御部14による処理が開始すると、まず、圧力センサP6〜P9により検出されたパイロット圧に基づいて、ブーム6下げ、アーム7押しの複合操作が行なわれた否かが判定され(ステップS1)、複合操作が行なわれていないと判定されると、回生無しの設定が選択され(ステップS2)、リターンする。
一方、ステップS1においてブーム6下げ、アーム7押しの複合操作が行なわれたと判定されると(ステップS1でYES)、圧力センサP4、P5による検出結果に基づいてブームシリンダ9のヘッド側室の圧力(油路y4の圧力)がアームシリンダ10のロッド側室の圧力(油路y5の圧力)よりも大きいか否かが判定される(ステップS3)。
ここで、アームシリンダ10のロッド側室の圧力がブームシリンダ9のヘッド側室の圧力以上であると判定されると(ステップS3でNO)、回生無しの設定が選択される(ステップS2)。
一方、ブームシリンダ9のヘッド側室の圧力がアームシリンダ10のロッド側室の圧力よりも大きいと判定されると(ステップS3でYES)、最大回生流量Qrmaxがアームシリンダ10に対する目標流量Qarよりも大きいか否かを判定する(ステップS4)。
ここで、最大回生流量Qrmaxが目標流量Qarよりも大きいと判定されると(ステップS4でYES)、前記回生パターン1が選択される(ステップS5)。つまり、アームシリンダ10へ供給する目標流量Qarの全てを最大回生流量Qrmaxによって賄い、第二油圧ポンプ16からアームシリンダ10に供給される作動油の流量を0にする制御が実行される。
一方、最大回生流量Qrmaxが目標流量Qar以下であると判定されると(ステップS4でNO)、前記回生パターン2が選択される(ステップS6)。つまり、アームシリンダ10に対する目標流量Qarの一部を最大回生流量Qrmaxの全てを用いて賄い、その分、第二油圧ポンプ16の吐出流量を減ずる制御が実行される。
そして、前記回生パターン1又は2が選択された後(ステップS5及びS6の後)、当該処理は前記ステップ1にリターンする。
以上説明したように、前記実施形態によれば、アームシリンダ10に高圧の作動油が必要となる作業状態(アーム7が所定の高負荷作業を行なう作業状態)において、回生油路y7を介した作動油の回生を行うとともに第二油圧ポンプ16の吐出流量を減少させることとしているため、増速を要しない作業状態においてもブームシリンダ9から導出される作動油を有効に活用して、燃費の向上を図ることができる。その理由は以下の通りである。
ブームシリンダ9が下げ動作をする場合、当該ブームシリンダ9から導出される作動油圧は高くなるが、前記実施形態では、この高圧の作動油を、アーム7押し作業を行い高圧の作動油が必要となるアームシリンダ10に供給することにより、有効に活用することができる。
そして、前記実施形態では、上記のようにブームシリンダ9からの高圧の作動油をアーム7押しの作業に有効に活用しつつ、本来であれば前記高圧の作動油を吐出する必要のあった油圧ポンプ16の吐出流量を減少させることができるため、吐出流量を減少させる分だけ油圧ポンプ16の仕事量を削減することができ、燃費の向上を図ることができる。
前記実施形態のように、操作レバー20aの操作量に応じたアーム7の目標速度V2(図6参照)に基づいて回生弁22の開口面積Ar及び第二油圧ポンプ16の吐出流量を調整する構成とすれば、回生油路y7を通じた作動油の回生が行われない場合と同様の速度でアームシリンダ10を作動させつつ、油圧ポンプ16の吐出流量を減じた分だけ燃費の向上を図ることができる。
前記実施形態のように、回生流量に応じてメータアウト弁21の開度を減少させる構成によれば、回生の前後において、ブームシリンダ9から導出される作動油の流量の変動を抑制することができるので、回生を行うことによるブームシリンダ9の増速を抑えることができる。
以下、本発明の他の実施形態について図7を参照して説明する。図7は、本発明の他の実施形態に係る油圧系統を示す回路図である。図7において、図2と同様の構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
本実施形態に係る油圧系統12は、第二制御弁18のパイロット回路に設けられた電磁比例弁32と、アームシリンダ10のヘッド側の油路y6に接続されたメータアウト弁33とを備えている点、及びメータイン弁23を有していない点で前記実施形態と異なる。
電磁比例弁32は、通常パイロット回路をタンクに開放しており、電気信号が入力されることに応じてパイロット回路を閉じるようになっている。具体的に、電磁比例弁32は、前記制御部14(図3参照)の出力部31から出力された電気信号に応じて作動する。
メータアウト弁33は、アームシリンダ10のヘッド側室から導出され、タンクTへ排出される作動油の流量を調整可能に構成されている。このメータアウト弁33は、通常閉じており、電磁比例弁b5からのパイロット圧により作動して開く。電磁比例弁b5は、アンプa5からの電気信号に応じて作動する。アンプa5は、前記制御部14の出力部31から出力された信号を増幅させて電磁比例弁b5に出力する。
本実施形態において、前記回生パターン1が選択されると、第二油圧ポンプ16からアームシリンダ10に供給される作動油の流量を0に設定し、合流弁24を遮断するとともに、電磁比例弁32によりパイロット圧をタンクに逃がして第二制御弁18を中立位置に操作する。これにより、第二油圧ポンプ16からアームシリンダ10への油路が遮断され、アームシリンダ10に対しては回生油路y7からのみ作動油が供給されることになる。また、回生パターン1では、メータアウト弁33を開放する。これにより、第二制御弁18を中立位置とすることにより行き場を失った作動油を、メータアウト弁33を介してタンクTに排出することができる。
一方、回生パターン2が選択されると、第二油圧ポンプ16の吐出流量Qp2を上記式(11)又は式(13)に示すように減じた上で、第二制御弁18の開口面積が上記式(15)により算出されるAami_tとなるように電磁比例弁32を操作する。また、第二制御弁18の操作により行き場を失った作動油をタンクTに排出させることができるように、メータアウト弁33を開放する。
なお、回生パターン2を選択した場合において、アーム7押しの速度を目標速度V2(図6)とするために必要な回生流量が確保できない場合には、前記合流弁24を開放することにより第一油圧ポンプ15からの作動油をアームシリンダ10に供給して、アーム7押しの速度を目標速度に維持することもできる。
本実施形態においても、上述した実施形態と同様の効果を得ることができる。
また、前記実施形態のように、第二油圧ポンプ16の吐出流量の減少に応じて第二制御弁18の開度を絞る構成とすれば、以下のような効果を得ることができる。油路y2から分岐する油路をさらに備え、この油路を介して第二油圧ポンプ16から他のアクチュエータ(例えば、旋回モータ:図示せず)に作動油が供給されている場合に、前記実施形態によれば、アームシリンダ10に供給される作動油の流量を旋回モータとは独立して第二制御弁18により調整することができるので、旋回モータへの供給流量を維持しつつ、アームシリンダ10への供給流量を制限して燃費の向上を図ることができる。
以下、本発明のさらに別の実施形態について図8を参照して説明する。図8は、本発明のさらに別の実施形態に係る油圧系統を示す回路図である。図8において、図2と同様の構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
本実施形態に係る油圧系統12は、第一制御弁17のパイロット回路に設けられた電磁比例弁34を備えている点で図2に示す実施形態とは異なる。
電磁比例弁34は、通常パイロット回路をタンクに開放しており、電気信号が入力されることに応じてパイロット回路を閉じるようになっている。具体的に、電磁比例弁34は、前記制御部14(図3参照)の出力部31から出力された電気信号に応じて作動する。
本実施形態において、前記回生パターン1が選択されると、第二油圧ポンプ16からアームシリンダ10に供給される作動油の流量を0に設定するとともに、メータアウト弁21を閉じたまま、第一制御弁17の開口面積が前記開口面積Amoとなるように電磁比例弁34を操作する。
一方、回生パターン2が選択されると、第二油圧ポンプ16の吐出流量Qp2を上記式(11)又は式(13)に示すように減じた上で、メータアウト弁21を閉じたまま、第一制御弁17が中立位置となるように電磁比例弁34を操作する。なお、第一制御弁17を中立位置とすることにより第一油圧ポンプ15からブームシリンダ9までの油路が全閉となるが、ブームシリンダ9のヘッド側から導出された作動油は、ブーム再生弁25が開放することにより、当該ブーム再生弁25を通じて油路y3に導かれるため、ブームシリンダ9の縮み動作が継続される。
この実施形態においても、前記実施形態と同様の効果を得ることができる。
なお、前記各実施形態では、ブーム6の下げ操作とアーム7の押し操作との複合操作を例に挙げて説明したが、この複合操作は、ブーム6の下げ操作と、他の油圧アクチュエータの高負荷側の操作(例えば、バケット8の掘削操作)とを組み合わせたものであれば、特に限定されることはない。
1 油圧ショベル(作業機械)
6 ブーム(駆動対象部材)
7 アーム(駆動対象部材)
8 バケット(駆動対象部材)
9 ブームシリンダ(第一油圧アクチュエータの一例)
10 アームシリンダ(第二油圧アクチュエータの一例)
14 制御部
15 第一油圧ポンプ
16 第二油圧ポンプ
17 第一制御弁(排出流量調整部材の一例)
18 第二制御弁(供給流量調整部材の一例)
21 メータアウト弁(排出流量調整部材の一例)
22 回生弁
23 メータイン弁(供給流量調整部材の一例)

Claims (6)

  1. 作業機械に設けられる油圧制御装置であって、
    複数の駆動対象物と、
    前記複数の駆動対象物のうちの第一駆動対象物を駆動する第一油圧アクチュエータと、
    前記複数の駆動対象物のうちの第二駆動対象物を駆動する第二油圧アクチュエータと、
    前記第一油圧アクチュエータ及び前記第二油圧アクチュエータに作動油を供給する可変容量型の油圧ポンプと、
    前記第一油圧アクチュエータとタンクとの間の油路と、前記第二油圧アクチュエータと前記油圧ポンプとの間の油路とを接続する回生油路と、
    前記回生油路を通じた作動油の流通を許容する許容状態と、禁止する禁止状態とを切換可能な回生部材と、
    前記第一駆動対象物の動作方向が当該第一駆動対象物の有する位置エネルギーが作用する方向成分を含み、かつ、前記第二駆動対象物が予め設定された高負荷動作を行う回生条件を満たすか否かを判定し、前記回生条件を満たすと判定した場合に、前記回生部材を許容状態に切り換えるとともに前記油圧ポンプの吐出流量を減少させる制御部とを備えていることを特徴とする油圧制御装置。
  2. 前記回生部材は、前記前記回生油路を流れる作動油の回生流量を調整可能な回生弁からなり、
    前記制御部は、前記回生条件を満たすと判定した場合に、前記回生油路を通じて前記第二油圧アクチュエータへ供給すべき作動油の目標流量を算出し、前記回生流量が前記目標流量となるように前記回生弁を操作することを特徴とする請求項1に記載の油圧制御装置。
  3. 入力操作を受けて前記第二油圧アクチュエータに操作指令を出力する操作部材と、
    前記操作部材の操作量を検出する検出部材とをさらに備え、
    前記制御部は、前記検出部材により検出された操作量に基づいて前記第二油圧アクチュエータの目標速度を特定するとともに、前記目標速度に基づいて前記目標流量及び前記油圧ポンプの吐出流量をそれぞれ算出することを特徴とする請求項2に記載の油圧制御装置。
  4. 前記第一油圧アクチュエータからタンクに排出される作動油の排出流量を調整可能な排出流量調整部材をさらに備え、
    前記制御部は、前記回生条件を満たすと判定した場合に、前記回生流量に応じて前記排出流量を減少させるように、前記排出流量調整部材を操作することを特徴とする請求項2又は3に記載の油圧制御装置。
  5. 前記油圧ポンプと前記第二油圧アクチュエータとの間の油路のうち前記回生油路よりも上流側の部分に設けられ、その開度を調整することにより前記第二アクチュエータに供給される供給流量を調整可能な流量調整弁と、
    前記油圧ポンプと前記流量調整弁油圧との間の油路から分岐した油路を介して、前記油圧ポンプから作動油の供給を受ける第三油圧アクチュエータとをさらに備え、
    前記制御部は、前記油圧ポンプの吐出流量の減少に応じて前記流量調整弁の開度を絞ることを操作することを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の油圧制御装置。
  6. 請求項1〜5の何れか1項に記載の油圧制御装置を備え、
    前記第一駆動対象部材としてのブームと、
    前記第一油圧アクチュエータとしてのブームシリンダとを備えていることを特徴とする作業機械。
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