JP2010190083A - 自動二輪車用エンジン - Google Patents

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Abstract

【課題】シリンダヘッドの後部側面に吸気ポートが設けられ、エンジン本体の下部に連なって後方に連なるミッションケースに出力軸が回転自在に支承され、吸気量を調整する吸気量調整手段がシリンダヘッドに接続される自動二輪車用エンジンにおいて、エンジンの低、中速回転域での出力を大きくすべく吸気量調整手段およびシリンダヘッド間を比較的長いインレットパイプで接続し、しかも吸気系の支持構造も安定化する。
【解決手段】吸気量調整手段44が出力軸31の上方に配置され、両端に取付けフランジ56,57を有する金属製のインレットパイプ45の一端の取付けフランジ56が吸気量調整手段44に直接接続され、該インレットパイプ45の他端の取付けフランジ57がシリンダヘッド28に直接接続される。
【選択図】 図2

Description

本発明は、車体フレームに搭載されるエンジン本体の一部を構成するシリンダヘッドの後部側面に吸気ポートが設けられ、前記エンジン本体の下部に連なって後方に連なるミッションケースに、後輪に動力を伝達するための出力軸が回転自在に支承され、前記吸気ポートに吸入されるべき吸気量を調整する吸気量調整手段が前記シリンダヘッドに接続される自動二輪車用エンジンに関する。
シリンダヘッドの後方に配置される気化器がシリンダヘッドに接続されるようにした自動二輪車用エンジンが、特許文献1で知られている。
特開平8−67285号公報
上記特許文献1で開示されたものでは、気化器およびシリンダヘッド間の吸気管長を短くしており、エンジンの低、中速回転域での出力を大きくするために、気化器等の吸気量調整手段を長いインレットパイプを介してシリンダヘッドに接続したいと言う要望があり、その際、吸気量調整手段を含む吸気系の支持構造を安定化したいという要望もある。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、エンジンの低、中速回転域での出力を大きくすべく吸気量調整手段およびシリンダヘッド間を比較的長いインレットパイプで接続し、しかも吸気系の支持構造も安定化した自動二輪車用エンジンを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、車体フレームに搭載されるエンジン本体の一部を構成するシリンダヘッドの後部側面に吸気ポートが設けられ、前記エンジン本体の下部に連なって後方に連なるミッションケースに、後輪に動力を伝達するための出力軸が回転自在に支承され、前記吸気ポートに吸入されるべき吸気量を調整する吸気量調整手段が前記シリンダヘッドに接続される自動二輪車用エンジンにおいて、前記吸気量調整手段が前記出力軸の上方に配置され、前記吸気ポートに通じる吸気路を形成するとともに両端に取付けフランジを有する金属製のインレットパイプの一端の取付けフランジが前記吸気量調整手段に直接接続され、該インレットパイプの他端の取付けフランジが前記シリンダヘッドに直接接続されることを第1の特徴とする。
また本発明は、第1の特徴の構成に加えて、シリンダブロックおよびシリンダヘッドの外面に複数の冷却フィンが設けられるようにして前記エンジン本体が空冷式に構成され、前記インレットパイプの外面に、前後方向に延びる整流フィンが設けられることを第2の特徴とする。
本発明は、第1または第2の特徴の構成に加えて、前記シリンダヘッドに、その前部側面に設けられる排気ポートの周囲から前記吸気ポートの周囲に至る連通路が設けられることを第3の特徴とする。
本発明は、第2の特徴の構成に加えて、前記整流フィンが、前記吸気量調整手段側に向かうにつれて前記インレットパイプの外面からの突出高さが大きくなるようにして、前記インレットパイプの上部外面および下部外面に一体に設けられることを第4の特徴とする。
さらに本発明は、第2の特徴の構成に加えて、前記インレットパイプが両端に備える取付けフランジの前記吸気量調整手段および前記シリンダヘッドへの取付け面が、上方に向かうにつれて遠ざかるように傾斜して形成され、インレットパイプ側から両取付けフランジに挿通されるボルトによって該インレットパイプの両端が前記吸気量調整手段および前記シリンダヘッドに取付けられることを第5の特徴とする。
なお実施の形態の気化器44が本発明の吸気量調整手段に対応する。
本発明の第1の特徴によれば、吸気量調整手段が、エンジン本体の下部に連なって後方に連なるミッションケースに回転自在に支承される出力軸の上方に配置されるものであるので、シリンダヘッドおよび吸気量調整手段間を結ぶインレットパイプの長さは比較的長くなり、エンジンの低、中速回転域での出力を大きくすることができる。しかも金属製のインレットパイプは、その両端に取付けフランジを有しており、インレットパイプの一端の取付けフランジが吸気量調整手段に直接接続され、インレットパイプの他端の取付けフランジがシリンダヘッドに直接接続されるので、吸気量調整手段を含む吸気系を安定して支持することができる。また吸気量調整手段またはシリンダヘッドを、ラバーインシュレータを介してインレットパイプに接続する構造のものに比べて部品点数を低減し、コスト低減に寄与することができる。
また本発明の第2の特徴によれば、空冷式であるエンジン本体を効率良く冷却することができる。すなわち第1の特徴の構成によってインレットパイプが比較的長く形成されるので、インレットパイプが比較的短いものと比べて走行風がシリンダヘッドの背面側に流れ易くなり、その走行風を、インレットパイプの外面に設けられる整流フィンで後方に円滑に導くことが可能であり、エンジン本体の周囲に空気の淀みが生じることがないようにして、エンジン本体を効果的に冷却することができる。
本発明の第3の特徴によれば、排気ポートの周囲から吸気ポートの周囲に至る連通路がシリンダヘッドに設けられるので、排気ポート側から連通路に流入した冷却風を吸気ポートの周囲でシリンダヘッドから後方にスムーズに排出するようにしてシリンダヘッドの冷却性を高めることができる。
本発明の第4の特徴によれば、インレットパイプの上部外面および下部外面に整流フィンが一体に設けられるので、インレットパイプの左右から流れてくる空気が相互にぶつからないようにして後方側にスムーズに流し、エンジン本体の冷却性をさらに高めることができる。しかもインレットパイプの外面からの整流フィンの突出高さが、吸気量調整手段側に向かうにつれて大きくなるように設定されるので、シリンダヘッドから遠い側でのインレットパイプへの吸気量調整手段の取付け剛性を高めることができる。
さらに本発明の第5の特徴によれば、インレットパイプの両端の取付けフランジの吸気量調整手段およびシリンダヘッドへの取付け面が、上方に向かうにつれて遠ざかるように傾斜して形成されており、インレットパイプ側から両取付けフランジに挿通されるボルトによって該インレットパイプの両端が前記吸気量調整手段および前記シリンダヘッドに取付けられるので、取付けフランジの加工を容易とするとともに、インレットパイプの吸気量調整手段およびシリンダヘッドへの取付け作業を容易とすることができる。
実施例1の自動二輪車の側面図である。 エンジンの拡大側面図である。 図2の3矢視平面図である。 シリンダヘッドの後部側面図である。 シリンダヘッドの前部側面図である。 図2の6−6線に沿うシリンダヘッドの断面図である。 インレットパイプの側面図である。 図7の8−8線断面図である。 図8の9矢視図である。 実施例2のエンジンの拡大側面図である。 インレットパイプの側面図である。 図11の12矢視図である。
以下、本発明の実施の形態について、添付の図面に基づいて詳細に説明する。
図1〜図9を参照しながら本発明の実施例1について説明すると、先ず図1において、自動二輪車の車体フレームFは、前輪WFを下端部で軸支するフロントフォーク15を 操向可能に支承するヘッドパイプ16と、該ヘッドパイプ16からわずかに後下がりに延びる前半傾斜部17aならびに前半傾斜部17aよりも急傾斜で前半傾斜部17aの後端から後下がりに延びる後半傾斜部17bを有する左右一対のメインパイプ17…と、該メインパイプ17…の前半傾斜部17aよりも急角度に傾斜して前記ヘッドパイプ16から後下がりに延びる左右一対のダウンパイプ18…と、前記メインパイプ17…における後半傾斜部17b…の下部から後上がりに延びる左右一対のリヤパイプ19…と、前記メインパイプ17…における前半傾斜部17a…の後端および前記リヤパイプ19…の中間部間を連結する連結パイプ20…とを備える。
車体フレームFには、空冷の単気筒4サイクルであるエンジンEのエンジン本体22が、前記メインパイプ17…における後半傾斜部17b…の下部、ならびに前記ダウンパイプ18…の下部で支持されるようにして搭載される。またエンジン本体22の上方で前記車体フレームFにおけるメインパイプ17…の前半傾斜部17a…には燃料タンク23が搭載され、その燃料タンク23の後方には、前記車体フレームFにおけるリヤパイプ19…で支持されるようにしてタンデム型の乗車用シート24が配置される。
図2を併せて参照して、このエンジン本体22は、車幅方向に沿う軸線を有するクランクシャフト25を回転自在に支承するクランクケース26と、該クランクケース26の前側上部に結合されて上方に立ち上がるシリンダブロック27と、該シリンダブロック27の上端に結合されるシリンダヘッド28と、該シリンダヘッド28の上端に結合されるヘッドカバー29とを備える。
而してシリンダブロック27の外面には上下方向に並ぶ複数の冷却フィン27a,27a…が設けられ、シリンダヘッド28の外面には、上下方向に並ぶ複数の冷却フィン28a,28a…が設けられる。
また前記エンジン本体22の下部すなわちクランクケース26には、後方に延びるミッションケース30が連設されており、このミッションケース30には、前記クランクシャフト25からの回転動力を変速するための変速機(図示せず)が収容され、ミッションケース30には出力軸31が回転自在に支承される。
再び図1において、前記車体フレームFのメインパイプ17…における後半傾斜部17b…の下部には、後端で後輪WRを軸支するスイングアーム32の前端が支軸33を介して揺動可能に支承されており、車体フレームFのリヤパイプ19および前記スイングアーム32の後部間にはリヤクッションユニット34が設けられる。
前記後輪WRには前記出力軸31から回転動力が伝達されるものであり、出力軸31のミッションケース30からの突出端部に固着された駆動スプロケット35と、前記後輪WRの車軸に設けられた被動スプロケット36とに、無端状のチェーン37が巻き掛けられる。
図3および図4を併せて参照して、前記シリンダヘッド28の後部側面には吸気ポート40が設けられており、該吸気ポート40はシリンダヘッド28に一体に設けられたフランジ41に開口される。このフランジ41には吸気系42が接続されるものであり、該吸気系42は、図1で示すように乗車用シート24の前部下方に配置されるエアクリーナ43と、該エアクリーナ43に上流端が接続される吸気量調整手段としての気化器44と、該気化器44の下流端および前記フランジ41間を結ぶインレットパイプ45とを備える。
図5を併せて参照して、シリンダヘッド28の前部側面には排気ポート47が設けられており、該排気ポート47はシリンダヘッド28に一体に設けられたフランジ48に開口される。このフランジ48には排気系49が接続されるものであり、該排気系49は、図1で示すように、シリンダヘッド28の前部側面から下方に延びる排気管50と、エンジン本体22の下方に配置されて前記排気管50の下流端に接続される触媒コンバータ51と、該触媒コンバータ51の下流端に接続されて後輪WRの右側に配置される排気マフラー52とを備える。
図6を併せて参照して、前記シリンダヘッド28には、その前部側面に設けられる排気ポート47の周囲から後部側面の吸気ポート40の周囲に至る連通路53が設けられ、自動二輪車の走行時に、排気ポート47の周囲でシリンダヘッド28の前部側面から連通路53に流入した走行風は、吸気ポート40の周囲でシリンダヘッド28の後部側面から後方に流れ出ることになる。
ところで前記吸気系42の気化器44は、図1および図2で示すように、ミッションケース30に回転自在に支承されている出力軸31の上方に配置されるようにして、シリンダヘッド28の後方に比較的離れた位置に配置されるものであり、気化器44およびシリンダヘッド28間を結ぶインレットパイプ45は比較的長く形成される。
図7、図8および図9において、前記インレットパイプ45は、吸気ポート40に通じる吸気路55を形成するとともに両端に取付けフランジ56,57を有して、金属たとえばアルミニウム合金のダイキャスト成形によって形成されるものであり、インレットパイプ45の一端の取付けフランジ56が、前記気化器44に設けられたフランジ58に直接接続され、該インレットパイプ45の他端の取付けフランジ57が前記シリンダヘッド28のフランジ41に直接接続される。
またインレットパイプ45の外面には、前後方向に延びる整流フィン59,60が設けられるものであり、この実施例1では、気化器44側に向かうにつれて前記インレットパイプ45の外面からの突出高さが大きくなるようにして、前記インレットパイプ45の上部外面および下部外面に整流フィン59,60が一体に設けられる。
しかもインレットパイプ45が両端に備える取付けフランジ56,57の前記気化器44およびシリンダヘッド28への取付け面56a,57aは、上方に向かうにつれて遠ざかるように傾斜して形成されており、インレットパイプ45側から一方の取付けフランジ56に挿通されるボルト61…によって該インレットパイプ45の一端が気化器44のフランジ58に取付けられ、インレットパイプ45側から他方の取付けフランジ57に挿通されるボルト62…によって該インレットパイプ45の他端がシリンダヘッド28のフランジ41に取付けられる。
またインレットパイプ45の前記シリンダヘッド28寄りの上部には、吸気路55からの負圧を取り出す負圧取り出し管63が設けられており、この負圧取り出し管63から取り出される負圧は二次空気の流量制御に用いられるべくエンジン本体22側に負圧取り出しホース64(図3参照)によって導かれるものであり、インレットパイプ45のシリンダヘッド28寄りの上部に負圧取り出し管63が設けられるので前記負圧取り出しホース64の長さが短くてすむ。
さらに前記インレットパイプ45の左右両側面には、前後方向に延びる上下一対ずつの補強リブ65,65…が一体に突設される。
次にこの実施例1の作用について説明すると、後輪WRに動力を伝達するようにしてミッションケース30に回転自在に支承される出力軸31の上方に気化器44が配置され、気化器44およびシリンダヘッド28間がインレットパイプ45で接続されるので、インレットパイプ45の長さは比較的長くなり、エンジンEの低、中速回転域での出力を大きくすることができる。
しかもインレットパイプ45は、シリンダヘッド28の後部側面に設けられる吸気ポート40に通じる吸気路55を形成するとともに両端に取付けフランジ56,57を有する金属製のものであり、そのインレットパイプ45の一端の取付けフランジ56が前記気化器44のフランジ58に直接接続され、インレットパイプ45の他端の取付けフランジ57が前記シリンダヘッド28のフランジ41に直接接続されるので、気化器44を含む吸気系42を安定して支持することができる。また気化器44またはシリンダヘッド28を、ラバーインシュレータを介してインレットパイプに接続する構造のものに比べて部品点数を低減し、コスト低減に寄与することができる。
またシリンダブロック27およびシリンダヘッド28の外面に複数の冷却フィン27a,27a…;28a,28a…が設けられるようにしてエンジン本体22が空冷式に構成されており、インレットパイプ45の外面に、前後方向に延びる整流フィン59,60が設けられるので、空冷式であるエンジン本体22を効率良く冷却することができる。すなわちインレットパイプ45が比較的長く形成されるので、インレットパイプ45が比較的短いものと比べて走行風がシリンダヘッド28の背面側に流れ易くなり、その走行風を、インレットパイプ45の外面に設けられる整流フィン59,60で後方に円滑に導くことができ、エンジン本体22の周囲に空気の淀みが生じることがないようにして、エンジン本体22を効果的に冷却することができる。
しかもシリンダヘッド28には、その前部側面に設けられる排気ポート47の周囲から後部側面の吸気ポート40の周囲に至る連通路53が設けられるので、排気ポート47側から連通路53に流入した冷却風を吸気ポート40の周囲でシリンダヘッド28から後方にスムーズに排出するようにしてシリンダヘッド28の冷却性を高めることができる。
また整流フィン59,60は、インレットパイプ45の上部外面および下部外面に一体に設けられるので、インレットパイプ45の左右から流れてくる空気が相互にぶつからないようにして後方側にスムーズに流し、エンジン本体22の冷却性をさらに高めることができる。しかもインレットパイプ45の外面からの整流フィン59,60の突出高さが気化器44側に向かうにつれて大きくなるように設定されるので、シリンダヘッド28から遠い側でのインレットパイプ45への気化器44の取付け剛性を高めることができる。
さらにインレットパイプ45が両端に備える取付けフランジ56,57の前記気化器44および前記シリンダヘッド28への取付け面56a,57aが、上方に向かうにつれて遠ざかるように傾斜して形成され、インレットパイプ45側から両取付けフランジ56,57に挿通されるボルト61…,62…によって該インレットパイプ45の両端が前記気化器44のフランジ58およびシリンダヘッド28のフランジ41に取付けられるので、取付けフランジ56,57の加工を容易とするとともに、インレットパイプ45の気化器44およびシリンダヘッド28への取付け作業を容易とすることができる。
図10〜図12を参照しながら本発明の実施例2について説明するが、実施例1に対応する部分には同一の参照符号を付して図示するのみとし、詳細な説明は省略する。
先ず図10において、気化器44は、ミッションケース30に回転自在に支承されている出力軸31の上方に配置されるようにして、シリンダヘッド28の後方に比較的離れた位置に配置されるものであり、気化器44およびシリンダヘッド28間を結ぶインレットパイプ66は比較的長く形成される。
図11および図12を併せて参照して、前記インレットパイプ66は、金属たとえばアルミニウム合金のダイキャスト成形によって形成される上部半体67および下部半体68が結合されて成るものであり、吸気ポート40に通じる吸気路71を有して筒状に形成され、このインレットパイプ66の両端に取付けフランジ69,70が設けられる。而して両取付けフランジ69,70は下部半体68に一体に形成されるものであり、インレットパイプ66の一端の取付けフランジ69が、気化器44に設けられたフランジ58に直接接続され、該インレットパイプ66の他端の取付けフランジ70がシリンダヘッド28のフランジ41に直接接続される。
またインレットパイプ66の外面には、前後方向に延びる整流フィン72,73が設けられるものであり、この実施例2では、実施例1とは異なり、インレットパイプ66の外面からの突出高さが一定となるようにして、前記インレットパイプ66の上部外面および下部外面に整流フィン72,73が設けられる。
しかもインレットパイプ66が両端に備える取付けフランジ69,70の前記気化器44およびシリンダヘッド28への取付け面69a,70aは、上方に向かうにつれて遠ざかるように傾斜して形成されており、インレットパイプ66側から一方の取付けフランジ69に挿通されるボルト75…によって該インレットパイプ66の一端が気化器44のフランジ58に取付けられ、インレットパイプ66側から他方の取付けフランジ70に挿通されるボルト76…によって該インレットパイプ66の他端がシリンダヘッド28のフランジ41に取付けられる。
またインレットパイプ66の前記気化器44寄りの上部には、吸気路71からの負圧を取り出す負圧取り出し管77が設けられる。
この実施例2によれば、インレットパイプ66の外面からの突出高さが一定となるようにして整流フィン72,73がインレットパイプ66の上部および下部外面に突設されるので、シリンダヘッド28から遠い側でのインレットパイプ66への気化器44の取付け剛性を整流フィン72,73によって高めることはできないものの、それを除けば、上記実施例1と同様の効果を奏することができる。またインレットパイプ66を上下半割りとすることによって、取付けフランジ69,70の双方にダイキャスト成形時にボルト挿通孔を形成することを容易とし、成形性の向上を図ることができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
たとえば上記実施例1および実施例2では、吸気量調整手段として気化器44を用いた場合について説明したが、スロットルボディを吸気量調整手段として用いる場合にも本発明を適用することができる。
22・・・エンジン本体
27・・・シリンダブロック
27a,28a・・・冷却フィン
28・・・シリンダヘッド
30・・・ミッションケース
31・・・出力軸
40・・・吸気ポート
44・・・吸気量調整手段である気化器
45,66・・・インレットパイプ
47・・・排気ポート
53・・・連通路
55,71・・・吸気路
56,57,69,70・・・取付けフランジ
56a,57a,69a,70a・・・取付け面
59,60,72,73・・・整流フィン
61,62,75,76・・・ボルト
F・・・車体フレーム

Claims (5)

  1. 車体フレーム(F)に搭載されるエンジン本体(22)の一部を構成するシリンダヘッド(28)の後部側面に吸気ポート(40)が設けられ、前記エンジン本体(22)の下部に連なって後方に連なるミッションケース(30)に、後輪(WR)に動力を伝達するための出力軸(31)が回転自在に支承され、前記吸気ポート(40)に吸入されるべき吸気量を調整する吸気量調整手段(44)が前記シリンダヘッド(28)に接続される自動二輪車用エンジンにおいて、前記吸気量調整手段(44)が前記出力軸(31)の上方に配置され、前記吸気ポート(40)に通じる吸気路(55,71)を形成するとともに両端に取付けフランジ(56,57;69,70)を有する金属製のインレットパイプ(45,66)の一端の取付けフランジ(56,69)が前記吸気量調整手段(44)に直接接続され、該インレットパイプ(45,66)の他端の取付けフランジ(57,70)が前記シリンダヘッド(28)に直接接続されることを特徴とする自動二輪車用エンジン。
  2. シリンダブロック(27)およびシリンダヘッド(28)の外面に複数の冷却フィン(27a,28a)が設けられるようにして前記エンジン本体(22)が空冷式に構成され、前記インレットパイプ(45,66)の外面に、前後方向に延びる整流フィン(59,60;72,73)が設けられることを特徴とする請求項1記載の自動二輪車用エンジン。
  3. 前記シリンダヘッド(28)に、その前部側面に設けられる排気ポート(47)の周囲から前記吸気ポート(40)の周囲に至る連通路(53)が設けられることを特徴とする請求項1または2記載の自動二輪車用エンジン。
  4. 前記整流フィン(59,60)が、前記吸気量調整手段(44)側に向かうにつれて前記インレットパイプ(45)の外面からの突出高さが大きくなるようにして、前記インレットパイプ(45)の上部外面および下部外面に一体に設けられることを特徴とする請求項2記載の自動二輪車用エンジン。
  5. 前記インレットパイプ(45,66)が両端に備える取付けフランジ(56,57;69,70)の前記吸気量調整手段(44)および前記シリンダヘッド(28)への取付け面(56a,69a;57a,70a)が、上方に向かうにつれて遠ざかるように傾斜して形成され、インレットパイプ(45,66)側から両取付けフランジ(56,57;69,70)に挿通されるボルト(61,62;75,76)によって該インレットパイプ(45,66)の両端が前記吸気量調整手段(44)および前記シリンダヘッド(28)に取付けられることを特徴とする請求項2記載の自動二輪車用エンジン。
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