JP2010183517A - 光通信受信機 - Google Patents

光通信受信機 Download PDF

Info

Publication number
JP2010183517A
JP2010183517A JP2009027594A JP2009027594A JP2010183517A JP 2010183517 A JP2010183517 A JP 2010183517A JP 2009027594 A JP2009027594 A JP 2009027594A JP 2009027594 A JP2009027594 A JP 2009027594A JP 2010183517 A JP2010183517 A JP 2010183517A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
output
symbol
optical
communication receiver
phase
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2009027594A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5153673B2 (ja
Inventor
Hideki Ishihara
秀樹 石原
Hirotsugu Kubo
博嗣 久保
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2009027594A priority Critical patent/JP5153673B2/ja
Publication of JP2010183517A publication Critical patent/JP2010183517A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5153673B2 publication Critical patent/JP5153673B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)

Abstract

【課題】複数の遅延検波出力を合成する際に、複素信号の振幅を求めて除算する正規化の処理を不要とすることにより、回路規模を縮小することができ、また、振幅成分にも情報データをマッピングするAPSK等の方式にも適用することができ、さらに、多数の多ビット乗算器の代わりに、加算器を使用することにより、回路規模が小さくすることができる光通信受信機を得る。
【解決手段】光遅延検波器1の出力の振幅を求めて除算する正規化処理器を含む判定帰還型多重位相遅延検波回路を備える光通信受信機において、受信信号の受信強度を検出する光強度検出器101と、光強度検出器101の出力からスカラー値を設定するスカラー値設定器103と、前記正規化処理器の代わりに、光遅延検波器1の出力の合成時の利得を調整するように、光遅延検波出力にスカラー値を乗算するスカラー値乗算器104−106とを設ける。
【選択図】図1

Description

この発明は、回路規模を縮小でき、振幅成分にも情報データをマッピングするAPSK等の方式にも適用できる判定帰還型多重位相遅延検波方式の光通信受信機に関するものである。
次世代光通信では、更なる高速伝送に向けて多値変復調技術が注目されている。多値変復調技術は無線通信システムでは既に実用化されているが、無線通信と比較して発振器である半導体レーザ光源の位相雑音が大きいことや、周波数・位相同期確立の容易さから、「遅延検波方式」が有効である。
「同期検波方式」も考えられるが、遅延検波はパイロット信号等の既知系列の送信を必要とせず、ブラインド環境で動作する回路が同期検波と比較して容易に構成できるため、現在の光通信システムへの適用に向いている。遅延検波は検波時の参照位相に前シンボルを使用するため、同期検波に対して約3dB程度の性能劣化を生じる。上記の劣化を改善するためには「判定帰還型多重位相遅延検波(MDD−DF:Multiple Delay Detection − Decision Feedback)」を適用できる(例えば、非特許文献1参照)。
このMDD−DFは、検波するシンボルより前の複数シンボルとの遅延検波結果を合成して検波することで、参照位相のS/Nを改善することにより同期検波の性能に漸近できる。MDD−DFの構成例を図7に示す。
従来のMDD−DFについて図7及び図8を参照しながら説明する。図7は、従来のMDD−DFの構成を示す図である。また、図8は、従来のMDD−DFの光遅延検波器の構成を示す図である。なお、以降では、各図中、同一符号は同一又は相当部分を示す。
図7において、従来のMDD−DFは、光遅延検波器[T]1と、光遅延検波器[2T]2と、光遅延検波器[3T]3と、AD(Analog to Digital)変換器4と、AD変換器5と、AD変換器6と、複素信号の複素共役演算を実施する複素共役演算器7と、1シンボル遅延器8と、1シンボル遅延器9と、複素乗算器10と、複素乗算器11と、複素乗算器12と、複素信号を合成する複素加算器13と、シンボルの判定を実施する判定器14とが設けられている。
図8において、光遅延検波器1は、1シンボル時間の遅延器21と、1シンボル時間の遅延器22と、位相−π/2の遅延器23と、ダイオード回路24と、ダイオード回路25とが設けられている。
複素信号r、Iは、それぞれ、時刻kにおけるシンボル単位の受信信号系列と、M相PSK変調マッピング後の情報系列を示している。送信信号系列(ビット列)に対してBPSK変調では1ビットを1シンボル、QPSK変調では2ビットを1シンボル、M相PSK変調ではlogMビットを1シンボルにマッピングする。また、送信側で差動符号化の実施を想定しており、差動符号化後のM値変調の送信変調系列を複素信号Jとする。この時、複素信号JとIには次の式(1)の関係がある。J、Iは振幅1である。
Figure 2010183517
また、図7の構成は、検波するシンボルから3シンボル前までのシンボルとの遅延検波結果を合成するものである。
図7に示す受信信号系列rは、シンボル単位の受信データを示す複素信号である。受信信号rは、光デバイスの光遅延検波器1、2、3にそれぞれ入力される。
光遅延検波器1−3内の遅延器21−23、ダイオード回路24、25を経由した信号は1シンボル遅延検波出力のRe{r k−1}、Im{r k−1}である。その複素信号をr k−1と表記し、これは図7の光遅延検波器1の出力に相当する。
図7の光遅延検波器2は、図8の遅延器21、22の遅延量が2シンボルに設定されたものであり、出力は2シンボル遅延検波出力r k−2に相当する。また、図7の光遅延検波器3は、図8の遅延器21、22の遅延量が3シンボルに設定されたものであり、出力は3シンボル遅延検波出力r k−3に相当する。
例として、8相PSKを判定する場合の概念を図9に示す。破線が閾値を示しており、破線に挟まれた8つの位相範囲(1)〜(8)がある。受信シンボルがどの位相範囲にあるかを判定することで送信シンボルを推定する(推定値は図9の◆)。
図7に示すAD変換器4−6から判定器14までの信号の流れを、数式を用いて説明する。伝送路特性をcとする時、受信信号系列rは次の式(2)で示される。
Figure 2010183517
従って、各光遅延検波器1−3の出力は、以下の通りに示すことができる。
Figure 2010183517
式(4)の2シンボル光遅延検波器2の出力に対しては、判定結果をフィードバックして下記の乗算を実施する。
Figure 2010183517
式(5)の3シンボル光遅延検波器3の出力に対しても、判定結果をフィードバックして下記の乗算を実施する。
Figure 2010183517
式(3)、式(6)、式(7)を、次の式(8)に示すように、複素加算器13で合成し、その結果を判定器14で判定してIを得る。
Figure 2010183517
遅延検波の前提として、シンボル間の位相変動はシンボル判定が可能な程度にコヒーレント性を持つことを仮定している(c=ck−1=ck−2=ck−3)。
図7では光遅延検波器を複数持つ構成を説明したが、光遅延検波器が1つで上記のMDD−DFを構成することも可能であり、その構成を図10に示す(例えば、非特許文献1参照)。図10は、図7と同様に3シンボルのMDD−DFの構成図である。
図10において、他の従来のMDD−DFは、光遅延検波器[T]1と、AD変換器4と、複素信号の複素共役演算を実施する複素共役演算器7と、1シンボル遅延器8と、1シンボル遅延器9と、複素乗算器10と、複素乗算器11と、複素乗算器12と、複素信号を合成する複素加算器13と、シンボルの判定を実施する判定器14に加えて、1シンボル遅延器15と、1シンボル遅延器16と、複素乗算器17と、複素乗算器18と、振幅を1に正規化する正規化処理器19A、19B、19Cとが設けられている。
図10の構成では光遅延検波器は1つであり、AD変換以降のディジタル信号処理により2シンボル遅延検波出力、3シンボル遅延検波出力をそれぞれ生成する。例えば、1シンボル遅延器15の出力信号rk−1 k−2と、AD変換器4の出力信号r k−1を複素乗算器17で乗算することで、r k−2|rk−1を生成する。スカラー値|rk−1倍されているが、後段の正規化処理器19Bにより振幅を1に正規化するため、上記のスカラー倍の影響は除去することが可能であり、2シンボル遅延検波出力に相当する結果を得ることができる。また、図10に示すように、1シンボル遅延器16の出力信号rk−2 k−3と、複素乗算器17の出力信号r k−2|rk−1の乗算処理により3シンボル遅延検波出力を生成することが可能である。後段の判定帰還する方法は、図7に示した方法と同じである。
M. Nazarathy et al., "Self-Coherent Multisymbol Detection of Optical Differential Phase-Shift Keying", IEEE JLT. vol. 26, no. 13, July 1, 2008 pp. 1921-1934
しかしながら、従来技術には、以下のような課題がある。図10に示した遅延検波方式は、複数の遅延検波出力を合成する際に、複素信号の振幅を求めて除算する正規化の処理が必要であり、回路規模が増大するという課題がある。また、PSK変調であれば、振幅成分を除去する上記の方式で問題は無いが、振幅成分にも情報データをマッピングするAPSK等の方式には適用できないという課題がある。さらに、図7、図10に示す構成では複数の多ビット乗算器を使用するため回路規模が大きくなるという課題がある。
本発明は、前記のような課題を解決するためになされたものであり、複数の遅延検波出力を合成する際に、複素信号の振幅を求めて除算する正規化の処理を不要とすることにより、回路規模を縮小することができ、また、振幅成分にも情報データをマッピングするAPSK等の方式にも適用することができ、さらに、多数の多ビット乗算器の代わりに、加算器を使用することにより、回路規模が小さくすることができる光通信受信機を得ることを目的とする。
本発明に係る光通信受信機は、光遅延検波器の出力の振幅を求めて除算する正規化処理器を含む判定帰還型多重位相遅延検波回路を備える光通信受信機において、受信信号の受信強度を検出する光強度検出器と、前記光強度検出器の出力からスカラー値を設定するスカラー値設定器と、前記正規化処理器の代わりに、光遅延検波器の出力の合成時の利得を調整するように、光遅延検波出力にスカラー値を乗算するスカラー値乗算器とを備えるものである。
本発明に係る光通信受信機によれば、複数の遅延検波出力を合成する際に、複素信号の振幅を求めて除算する正規化の処理を不要とすることにより、回路規模を縮小することができる。また、振幅成分にも情報データをマッピングするAPSK等の方式にも適用することができる。さらに、多数の多ビット乗算器の代わりに、加算器を使用することにより、回路規模が小さくすることができる。
この発明の実施の形態1に係る光通信受信機の構成を示す図である。 この発明の実施の形態2に係る光通信受信機の構成を示す図である。 この発明の実施の形態2に係る光通信受信機に適用した16APSKのマッピングを示す図である。 この発明の実施の形態3に係る光通信受信機の構成を示す図である。 この発明の実施の形態4に係る光通信受信機の構成を示す図である。 この発明の実施の形態5に係る光通信受信機の構成を示す図である。 従来のMDD−DFの構成を示す図である。 従来のMDD−DFの光遅延検波器の構成を示す図である。 8相PSKを判定する場合の概念を示す図である。 他の従来のMDD−DFの構成を示す図である。
以下、本発明の光通信受信機の好適な実施の形態につき図面を用いて説明する。
実施の形態1.
この発明の実施の形態1に係る光通信受信機について図1を参照しながら説明する。図1は、この発明の実施の形態1に係る光通信受信機の構成を示す図である。なお、各図中、同一符号は同一又は相当部分を示す。
図1において、この発明の実施の形態1に係る光通信受信機は、光遅延検波器[T]1と、AD変換器4と、1シンボル遅延器15と、1シンボル遅延器16と、複素乗算器17と、複素乗算器18と、複素信号の複素共役演算を実施する複素共役演算器7と、1シンボル遅延器8と、1シンボル遅延器9と、複素乗算器10と、複素乗算器11と、複素乗算器12と、複素信号を合成する複素加算器13と、シンボルの判定を実施する判定器14に加えて、光強度検出器101と、光強度検出結果用のAD変換器102と、複素信号に対して乗算するスカラー値を設定するスカラー値設定器103と、スカラー値Bを乗算するスカラー値乗算器104と、スカラー値Bを乗算するスカラー値乗算器105と、スカラー値Bを乗算するスカラー値乗算器106とが設けられている。
この図1も、図7、図10と同様に、3シンボルのMDD−DFの構成図である。図1の構成は、図10の構成に、光強度検出器101、光強度検出結果用のAD変換器102、複素信号に対して乗算するスカラー値B、B、Bを設定するスカラー値設定器103を追加したものである。また、正規化処理器19A、19B、19Cの位置に、光遅延検波出力にスカラー値を乗算するスカラー値乗算器104、105、106をそれぞれ差し替えた構成である。
つぎに、この実施の形態1に係る光通信受信機の動作について図面を参照しながら説明する。
図1の構成では、光強度検出器101のAD変換後の出力|rから、スカラー値設定器103によりスカラー値B、B、Bを設定する。このスカラー値設定器103の内部には遅延器を持ち、|rk−1、|rk−2を生成する。図1の例では、スカラー値設定器103は、B=1、B=|rk−1、B=|rk−1×|rk−2を生成して、スカラー値乗算器104、105、106にそれぞれ出力する。
スカラー値乗算器104、105、106は、光遅延検波出力に対してスカラー値B、B、Bをそれぞれ乗算し、複素加算器13は、各光遅延検波出力を等利得で合成する。
図1は3シンボルのMDD−DFであるが、NシンボルのMDD−DFにおいても、スカラー値設定器103が、|rk−N+1…|rk−1を生成すればよい。スカラー値B(p=0、1…N−1)は、次の式(9)により求められる。
Figure 2010183517
この式(9)により、複素加算器13において各光遅延検波出力を等利得で合成できる。
以上のように、実施の形態1によれば、複数の遅延検波出力を合成する際に、複素信号の振幅を求めて除算する正規化の処理を不要とすることにより、回路規模を縮小することができる。
実施の形態2.
この発明の実施の形態2に係る光通信受信機について図2及び図3を参照しながら説明する。図2は、この発明の実施の形態2に係る光通信受信機の構成を示す図である。
図2において、この発明の実施の形態2に係る光通信受信機は、光遅延検波器[T]1と、AD変換器4と、1シンボル遅延器15と、1シンボル遅延器16と、複素乗算器17と、複素乗算器18と、複素信号の複素共役演算を実施する複素共役演算器7と、1シンボル遅延器8と、1シンボル遅延器9と、複素乗算器10と、複素乗算器11と、複素乗算器12と、複素信号を合成する複素加算器13と、シンボルの判定を実施する判定器14と、光強度検出器101と、光強度検出結果用のAD変換器102と、複素信号に対して乗算するスカラー値を設定するスカラー値設定器103と、スカラー値Bを乗算するスカラー値乗算器104と、スカラー値Bを乗算するスカラー値乗算器105と、スカラー値Bを乗算するスカラー値乗算器106に加えて、閾値算出器201と、判定器(第1の判定器)202と、判定器(第2の判定器)203とが設けられている。
図2の構成は、APSK等の振幅成分にも情報データがマッピングされた場合にMDD−DFを適用することができる。前提条件として、位相成分は差動符号化しており、振幅成分は差動符号化していない変調方式とする。図2も、図7、図10、図1と同様に、3シンボルのMDD−DFの構成図である。
図2の構成は、図1の構成に、閾値算出器201、判定器202、判定器203を追加したものであり、追加した構成は振幅成分にマッピングされた情報データを検波するためのものである。図2の判定器14は、他の判定器と区別するために異なる符号を付しており、差動符号化された位相成分の判定を実施する。
つぎに、この実施の形態2に係る光通信受信機の動作について図面を参照しながら説明する。図3は、この発明の実施の形態2に係る光通信受信機に適用した16APSKのマッピングを示す図である。
閾値算出器201は、判定器202の判定に用いる閾値を算出する。例えば、図3に示すような信号点を持つ16APSKの場合(内8点、外8点にマッピングして振幅比が1:2)であれば、|rの平均値を求め、それに0.9を乗算した値を閾値として出力する。
判定器202は、閾値算出器201で求めた閾値により判定を実施する。上記の16APSKの場合であれば、閾値は1種類であるため、大小比較のみで判定が可能である。後段に誤り訂正のデコーダがあり、軟判定値が必要な場合には、|rから閾値を減算したものをデコーダに出力する。
判定器203は、判定器14の位相成分の判定結果と、判定器202の振幅成分の判定結果を合わせて送信シンボル点を推定する。図3に示す16APSKのマッピングであれば、MSBが振幅成分、それより以下の3ビットは位相成分を示している。マッピングの条件から送信シンボル点を推定する。
以上のように、実施の形態2によれば、複数の遅延検波出力を合成する際に、複素信号の振幅を求めて除算する正規化の処理を不要とすることにより、回路規模を縮小することができる。また、振幅成分にも情報データをマッピングするAPSK等の方式にも適用することができる。
実施の形態3.
この発明の実施の形態3に係る光通信受信機について図4を参照しながら説明する。図4は、この発明の実施の形態3に係る光通信受信機の構成を示す図である。
図4において、この発明の実施の形態3に係る光通信受信機は、光遅延検波器[T]1と、AD変換器4と、1シンボル遅延器15と、1シンボル遅延器16と、1シンボル遅延器8と、1シンボル遅延器9と、複素信号(複数の遅延検波出力)を合成する複素加算器13と、シンボルの判定を実施して判定後のシンボル系列I(複素信号)を出力する判定器14に加えて、複素信号の位相成分を抽出するArctan演算器301と、加算器302、303、304、305、306と、シンボルマッピング器(M)307、308、309と、位相マッピング器(M2)310とが設けられている。
上記の実施の形態1及び2は全て複素信号で演算しており、乗算器が多く、回路規模の増加が懸念される。本実施の形態3では、AD変換後の光遅延検波出力に対してarctan演算を実施することで位相成分を取り出す。この演算により上記の複素乗算器は加算器に置き換えることが可能であり、回路規模を低減できる。また、図4も、3シンボルのMDD−DFの構成図である。
この実施の形態3は、受信信号系列rの入力から光遅延検波器1を経て、AD変換器4に至るまでの構成が図10と同様であり、これ以降の処理が異なる。
Arctan演算器301は、複素信号の位相成分を抽出するもので、テーブル引きによる回路化や、CORDICといったアルゴリズムを使用することで構成できる。このArctan演算器301の出力は位相値のみのスカラーである。
シンボルマッピング器307、308、309は、入力される位相情報から固定振幅のシンボル(複素信号)にマッピングする。シンボルマッピング器307、308、309は、全て同じ振幅のシンボルに変換する。また、位相マッピング器310は、判定後のシンボル(複素信号)から位相情報に変換するものであり、テーブル引きで構成できる。
つぎに、この実施の形態3に係る光通信受信機の動作について図面を参照しながら説明する。
Arctan演算以降の処理を数式で説明する。伝搬路特性と、M相PSKの送信変調系列(差動符号化を実施)をそれぞれ、c、J(複素信号)とする。この時、受信信号系列rに関する式(2)において次の式(10)、式(11)が成り立つとする。
Figure 2010183517
伝送路特性c、送信変調系列Jの位相成分をそれぞれφ、dとしている。光遅延検波器1の出力は、次の式(12)のようになる。
Figure 2010183517
Aは受信信号の振幅を示す。JとIには式(1)の関係があり、Iの位相成分をsとすると次の式(13)を満たす。
Figure 2010183517
この時、Arctan演算器301、加算器302、303の各出力は、次の式(14)、式(15)、式(16)の通りである。
Figure 2010183517
式(14)の変換は、式(13)より導ける。シンボル判定値の位相マッピング後の系列はsに相当し、フィードバックして加算器302、303の各出力に反映される。加算器305、306の各出力は、次の式(17)、次の式(18)の通りである。
Figure 2010183517
式(17)、式(18)の変換は、式(13)より導ける。シンボルマッピング器307、308、309の出力は、図10の正規化処理器19A、19B、19Cの出力と同一であり、複素加算器13において複数の遅延検波出力の合成が可能になる。図10の場合と同様に、遅延検波の前提としてシンボル間の位相変動はシンボル判定が可能な程度にコヒーレント性を持つことを仮定している(φ=φk−1=φk−2=φk−3)。
以上のように、実施の形態3によれば、複数の遅延検波出力を合成する際に、複素信号の振幅を求めて除算する正規化の処理を不要とすることにより、回路規模を縮小することができる。さらに、多数の多ビット乗算器の代わりに、加算器を使用することにより、回路規模が小さくすることができる。
実施の形態4.
この発明の実施の形態4に係る光通信受信機について図5を参照しながら説明する。図5は、この発明の実施の形態4に係る光通信受信機の構成を示す図である。
図5において、この発明の実施の形態4に係る光通信受信機は、光遅延検波器[T]1と、AD変換器4と、複素信号の位相成分を抽出するArctan演算器301と、1シンボル遅延器15と、1シンボル遅延器16と、加算器302と、加算器303と、1シンボル遅延器8と、1シンボル遅延器9と、加算器304と、加算器305と、加算器306と、シンボルマッピング器(M)307、308、309と、複素信号(複数の遅延検波出力)を合成する複素加算器13と、シンボルの判定を実施して判定後のシンボル系列I(複素信号)を出力する判定器14と、位相マッピング器(M2)310に加えて、光強度検出器401と、光強度検出結果用のAD変換器402と、閾値算出器403と、判定器404と、判定器405とが設けられている。
なお、光強度検出器401、及びAD変換器402は、上記の実施の形態1(図1)の光強度検出器101、及びAD変換器102とそれぞれ同一機能を有しているが、この実施の形態4で追加されていることを強調するために符号を変えている。同様に、閾値算出器403、判定器404、及び判定器405は、上記の実施の形態2(図2)の閾値算出器201、判定器202、及び判定器203とそれぞれ同一機能を有しているが、この実施の形態4で追加されていることを強調するために符号を変えている。
図5の構成は、APSK等の振幅成分にも情報データがマッピングされた場合にMDD−DFを適用する構成を示す。上記の実施の形態2と同様に、前提条件として、位相成分は差動符号化しており、振幅成分は差動符号化していない変調方式とする。図5も、3シンボルのMDD−DFの構成図である。
図5は、図4の構成に、光強度検出器401、AD変換器402、閾値算出器403、判定器404、判定器405を追加した構成である。これらの追加構成は、振幅成分にマッピングされた情報データを検波するためのものである。図5の判定器14は、他の判定器404、405と区別するために符号を変えており、差動符号化された位相成分の判定を実施する。追加した機能ブロックの動作は、上記の実施の形態2と同様である。
以上のように、実施の形態4によれば、複数の遅延検波出力を合成する際に、複素信号の振幅を求めて除算する正規化の処理を不要とすることにより、回路規模を縮小することができる。また、振幅成分にも情報データをマッピングするAPSK等の方式にも適用することができる。さらに、多数の多ビット乗算器の代わりに、加算器を使用することにより、回路規模が小さくすることができる。
実施の形態5.
この発明の実施の形態5に係る光通信受信機について図6を参照しながら説明する。図6は、この発明の実施の形態5に係る光通信受信機の構成を示す図である。
図6において、この発明の実施の形態5に係る光通信受信機は、光遅延検波器[T]1と、AD変換器4と、複素信号の位相成分を抽出するArctan演算器301と、1シンボル遅延器15と、1シンボル遅延器16と、加算器302と、加算器303と、1シンボル遅延器8と、1シンボル遅延器9と、加算器304と、加算器305と、加算器306と、シンボルマッピング器(M)307、308、309と、複素信号(複数の遅延検波出力)を合成する複素加算器13と、シンボルの判定を実施して判定後のシンボル系列I(複素信号)を出力する判定器14と、位相マッピング器(M2)310に加えて、シンボル拡張ユニット500が設けられている。
シンボル拡張ユニット500は、1シンボル遅延器501と、加算器502と、1シンボル遅延器503と、加算器504と、加算器505と、シンボルマッピング器(M)506と設けられている。
上記の実施の形態1〜4は、3シンボルのMDD−DFの構成について説明したが、この実施の形態5では、3シンボル以上の複数シンボルに対応するMDD−DFの構成を説明する。
例として、実施の形態3の構成を3シンボル以上に拡張する。実施の形態3の構成に、シンボル拡張ユニット500を遅延検波するシンボル数に合わせて追加すれば3シンボル以上の複数シンボルに対応するMDD−DFを構成できる。
上記の実施の形態1及び2の複素信号で演算する場合にも、同等の機能に相当する箇所を追加することで複数シンボルに対応することができる。
1 光遅延検波器、4 AD変換器、7 複素共役演算器、8 1シンボル遅延器、9 1シンボル遅延器、10 複素乗算器、11 複素乗算器、12 複素乗算器、13 複素加算器、14 判定器、15 1シンボル遅延器、16 1シンボル遅延器、17 複素乗算器、18 複素乗算器、101 光強度検出器、102 AD変換器、103 スカラー値設定器、104 スカラー値乗算器、105 スカラー値乗算器、106 スカラー値乗算器、201 閾値算出器、202 判定器、203 判定器、301 Arctan演算器、302 加算器、303 加算器、304 加算器、305 加算器、306 加算器、307 シンボルマッピング器、310 位相マッピング器、401 光強度検出器、402 AD変換器、403 閾値算出器、404 判定器、405 判定器、500 シンボル拡張ユニット。

Claims (4)

  1. 光遅延検波器の出力の振幅を求めて除算する正規化処理器を含む判定帰還型多重位相遅延検波回路を備える光通信受信機において、
    受信信号の受信強度を検出する光強度検出器と、
    前記光強度検出器の出力からスカラー値を設定するスカラー値設定器と、
    前記正規化処理器の代わりに、光遅延検波器の出力の合成時の利得を調整するように、光遅延検波出力にスカラー値を乗算するスカラー値乗算器と
    を備えたことを特徴とする光通信受信機。
  2. 位相成分は差動符号化しており、振幅成分は差動符号化していない変調方式を前提条件として、
    前記光強度検出器の出力から所定の閾値を算出する閾値算出器と、
    前記光強度検出器の出力に対して、前記閾値算出器で求めた所定の閾値により判定を実施する第1の判定器と、
    前記判定帰還型多重位相遅延検波回路の位相成分の判定結果と、前記第1の判定器の振幅成分の判定結果を合わせて送信シンボル点を推定する第2の判定器とをさらに備えた
    ことを特徴とする請求項1記載の光通信受信機。
  3. 位相成分で多重位相遅延検波の演算を実施する判定帰還型多重位相遅延検波回路を備え、
    前記判定帰還型多重位相遅延検波回路は、
    光遅延検波器の出力を極座標変換することにより位相成分を抽出するArctan演算器と、
    位相成分から固定振幅のシンボルにマッピングするシンボルマッピング器と、
    判定後のシンボルから位相成分に変換する位相マッピング器とを少なくとも含む
    ことを特徴とする光通信受信機。
  4. 位相成分は差動符号化しており、振幅成分は差動符号化していない変調方式を前提条件として、
    受信信号の受信強度を検出する光強度検出器と、
    前記光強度検出器の出力から所定の閾値を算出する閾値算出器と、
    前記光強度検出器の出力に対して、前記閾値算出器で求めた所定の閾値により判定を実施する第1の判定器と、
    前記判定帰還型多重位相遅延検波回路の位相成分の判定結果と、前記第1の判定器の振幅成分の判定結果を合わせて送信シンボル点を推定する第2の判定器とをさらに備えた
    ことを特徴とする請求項3記載の光通信受信機。
JP2009027594A 2009-02-09 2009-02-09 光通信受信機 Expired - Fee Related JP5153673B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009027594A JP5153673B2 (ja) 2009-02-09 2009-02-09 光通信受信機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009027594A JP5153673B2 (ja) 2009-02-09 2009-02-09 光通信受信機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010183517A true JP2010183517A (ja) 2010-08-19
JP5153673B2 JP5153673B2 (ja) 2013-02-27

Family

ID=42764665

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009027594A Expired - Fee Related JP5153673B2 (ja) 2009-02-09 2009-02-09 光通信受信機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5153673B2 (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0621992A (ja) * 1992-06-30 1994-01-28 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 復調器
JPH06311195A (ja) * 1993-04-20 1994-11-04 N T T Idou Tsuushinmou Kk Apsk変調信号復調装置
JPH08340365A (ja) * 1995-04-11 1996-12-24 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 変復調方法、変調器及び復調器
JP2001268147A (ja) * 2000-03-17 2001-09-28 Mitsubishi Electric Corp 復調器、受信機、および通信システム

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0621992A (ja) * 1992-06-30 1994-01-28 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 復調器
JPH06311195A (ja) * 1993-04-20 1994-11-04 N T T Idou Tsuushinmou Kk Apsk変調信号復調装置
JPH08340365A (ja) * 1995-04-11 1996-12-24 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 変復調方法、変調器及び復調器
JP2001268147A (ja) * 2000-03-17 2001-09-28 Mitsubishi Electric Corp 復調器、受信機、および通信システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP5153673B2 (ja) 2013-02-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5163454B2 (ja) デジタルコヒーレント光受信器において使用される周波数オフセット検出装置および検出方法
JP5277896B2 (ja) 位相エラー、コヒーレント受信器、及び位相エラー推定方法
JP5955481B2 (ja) 軟判定値生成装置及び軟判定値生成方法
JP5886984B2 (ja) 光受信装置および位相サイクルスリップ低減方法
JP4098096B2 (ja) スペクトル拡散受信装置
CN102725960B (zh) 用于相位和振荡器频率估计的方法
AU2015207321B2 (en) Communication apparatus, demodulation apparatus, carrier reproduction apparatus, phase error compensation apparatus, phase error compensation method, and storage medium on which phase error compensation program has been stored
JP2011524692A (ja) フィーチャーレスコヒーレントカオス振幅変調
JPWO2015137049A1 (ja) 尤度生成装置およびその方法
TWI407737B (zh) 用於接收器內數位相位調變信號之參考相位追蹤的方法和裝置
Dris et al. M-QAM carrier phase recovery using the viterbi-viterbi monomial-based and maximum Likelihood Estimators
JP2012227908A (ja) 位相推定方法および位相推定装置
WO2020174656A1 (ja) 受信信号処理装置、受信信号処理方法及び光受信器
JP5153673B2 (ja) 光通信受信機
Lu et al. Low-complexity carrier phase estimation for M-ary QAM based on blind phase search using simplified measurement
WO2016143863A1 (ja) 通信装置、復調方法及びプログラム
JP5207956B2 (ja) 同期検出回路、同期検出方法および受信装置
JP6214454B2 (ja) 差動復調装置及び差動復調方法
US9450715B2 (en) Method and system for modulation-independent carrier phase recovery
Kostalampros et al. Carrier phase recovery of 64 gbd optical 16-qam using extensive parallelization on an fpga
JP6396016B2 (ja) 光受信器および光信号受信方法
EP3866425B1 (en) Reception device, reception method, and program
CN114499691A (zh) 一种基于笛卡尔坐标与极坐标融合的低延迟相偏恢复电路
JP2009253849A (ja) 受信装置
JP2007174055A (ja) 搬送波同期方式

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110829

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120829

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120904

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121012

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20121106

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20121204

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151214

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5153673

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees