JP2007174055A - 搬送波同期方式 - Google Patents

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Abstract

【課題】受信信号を検波して搬送波同期を実現する場合に、演算規模の縮小化を図ると共に、周波数オフセットを推定するに際し不確定性が生じることのない搬送波同期方式を提供する。
【解決手段】直交位相検波器3が局部発振信号により受信信号を検波し、ローパスフィルタ5−1,5−2が2倍波成分を除去する。複素乗算器9は、前記検波された信号10と、該信号10の位相回転量を補正するための補正信号16とを乗算し、時間空間上の信号を出力する。この補正信号16は、DFT演算器6により離散フーリエ変換されたスペクトル空間上の準同期検波信号12〜14に基づいて、正規化周波数オフセット推定器7及び位相オフセット推定器8が、そのスペクトル空間上において、それぞれ周波数オフセット及び位相オフセットを推定することから得た信号である。
【選択図】図1

Description

本発明は、ディジタル通信システムにおける搬送波同期方式に関する。
一般に、ディジタル通信システムは、送信信号を伝送路に整合させるための変調器と、受信した信号の被変調波を元の信号に戻すための復調器とから構成され、これらの変調及び復調処理は、ディジタル通信システムにおける基本機能として必要とされている。また、このディジタル通信システムを構成する復調器は、復調信号を得るための準同期検波を行う搬送波同期回路を備えている。搬送波同期回路は、搬送波に同期した局部発振信号を発生させ、当該局部発振信号と受信信号とを合成し、検波信号を出力する回路である。この局部発振信号は、搬送波と同一の周波数及び位相を有する信号であるが、搬送波同期回路は、変調器と復調器との間のマルチパス歪み等により、局部発振信号と受信信号とを同期させることができないため、必ずしも高品質の検波信号を出力することができるとは限らない。
従来、搬送波同期回路は、PLL(Phase−Locked Loop)の局部発振器を直接連続的に制御するタイプ(例えば、非特許文献1及び特許文献1を参照)と、既知のトレーニング信号を準同期検波し、当該準同期検波した仮の復調信号から、離散的にシンボル毎に周波数オフセット及び位相オフセットを推定するタイプ(例えば、特許文献2を参照)とに分類することができ、それぞれ実用化されている。両タイプを比較すると、後者は、前者に比べて演算規模が大きいが、ベースバンド帯の信号を扱うため動作の安定性に優れている。このため、後者は、DSP(Digital Signal Processor)での処理やLSI化に適しており、有望視されている。
Lindsey & Simon, Telecommunication Systems Engineering, Prentice-Hall, 1973 特許1536050号公報 特開平5−103030号公報
前述した後者のタイプの搬送波同期回路は、周波数オフセット及び位相オフセットの推定を時間領域において行う。すなわち、この搬送波同期回路は、準同期検波により復調されるトレーニング信号が、複素平面上の本来存在すべき位置からどれだけ離れているか、及び、時間と共にどれだけ変化するかを位相誤差として測定し、周波数オフセット及び位相オフセットを推定する。また、これらのオフセット値を、最小2乗法や逐次最小2乗法等により推定する。このため、演算規模が大きくなるという問題があった。
ところで、ディジタル通信システムにおいて、変調、復調等の各種の同期を行う回路は、波形信号を扱うため、時間領域で処理するのが一般的である。しかし、時間信号波形とそのフーリエ変換した信号との対は、同型写像の関係にある。このため、変調や復調等の回路は、時間信号波形を扱うのではなく、フーリエ変換した信号の周波数スペクトルを扱ったとしても、所期の目的を達成することが可能である。
例えば、本願と同一の出願人及び発明者による出願であって、本願出願時に未公開である先行出願(特願2005−53393号)には、同期検波後の時間信号を離散フーリエ変換(DFT/Discrete Fourier Transform)し、その周波数スペクトルから元の信号を復調する方式が提案されている。この方式によれば、フーリエ変換機能の共有化を図る復調器を実現することができ、演算規模を縮小することができる。また、この周波数領域の信号を扱う方式は、時間領域の信号を扱う方式に比べ、周波数オフセットの推定に不確定さが生じないという利点がある。時間領域では、仮の復調信号の位相誤差の時間的変化により周波数オフセットを推定するため、仮の復調信号の判定閾値を超えた位相誤差が生じるとオフセットの極性が反転し、誤った推定値が得られてしまう。これに対し、周波数領域では、周波数オフセットに応じてスペクトル成分が右または左(高周波数/低周波数)にシフトするだけであるため、その推定に極性の不確定さは生じない。このため、従来タイミング同期のために用いられていたプリアンブル信号{1,−1,1,−1,・・・}を、搬送波同期のためのトレーニング信号として利用することができる。つまり、タイミング同期用、搬送波同期用として別々に伝送されていた2種類の信号を、1種類の信号に共有することができるため、無駄な信号を伝送する必要がなく、信号伝送効率の向上を期待することができる。
そこで、本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、受信信号を検波して搬送波同期を実現する場合に、演算規模の縮小化を図ると共に、周波数オフセットを推定するに際し不確定性が生じることのない搬送波同期方式を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の搬送波同期方式は、受信信号を準同期検波する方式において、受信信号の先頭に付加されたタイミング同期用のプリアンブル信号Mシンボルを準同期検波し、該準同期検波信号に、周波数オフセット及び位相オフセットのために生じた該準同期検波信号の位相回転量を補正するための補正信号を乗算し、該補正信号にN−Mシンボルのゼロを付加した後離散フーリエ変換してスペクトル空間上の復調信号を生成し、該復調信号のスペクトルに基づいて周波数オフセット及び位相オフセットを推定し、該推定した周波数オフセット及び位相オフセットに基づいて前記補正信号を生成して、該補正信号を前記乗算のためにフィードバックすることを特徴とする。
本発明は、受信信号を準同期検波するに当たり、周波数オフセット及び位相オフセットの推定を、従来の時間領域において行うのではなく、周波数領域において行うものである。これにより、時間領域においてオフセットを推定する場合に必要であった最小2乗法や逐次最小2乗法等を用いる必要がない。したがって、オフセットの推定のための演算負荷が軽減される。
また、本発明は、搬送波同期を、受信信号のうちのプリアンブル信号を用いて行う。具体的には、本発明は、受信信号のうちのプリアンブル信号を準同期検波し、該準同期検波された信号におけるMシンボルをフーリエ変換し、N次元複素ベクトル(NはM以下、N≧2、M≧2とする)を生成し、該N次元複素ベクトルのスペクトルデータに基づいて、周波数オフセット及び位相オフセットを推定し、該周波数オフセット及び位相オフセットを用いて準同期検波を補正する。
これは、周波数オフセット及び位相オフセットが周波数領域において推定される場合に、スペクトル成分がオフセットに応じてシフトするに過ぎず、極性の不確定性が生じないからであり、したがって、プリアンブル信号の極性が確実に確保されるからである。これにより、送信側の変調器は、搬送波同期のために用いるトレーニング信号を伝送する必要がない。このプリアンブル信号は、本来的には、タイミング同期のための信号である。従来は、搬送波同期のためにトレーニング信号が伝送され、タイミング同期のためにプリアンブル信号が伝送されていた。本発明により、搬送波同期及びタイミング同期のために、共通した一つのプリアンブル信号を用いることができる。
また、本発明は、Δfを周波数オフセット、Tをシンボル長、G(n)を、前記ゼロを付加してNシンボルとして補正信号を離散フーリエ変換して得た複素Nシンボル(n=0,1,・・・,N−1)、Nをシンボル番号の最大値、nを周波数スペクトル成分番号とした場合に、前記周波数オフセットの推定を、以下の周波数オフセット関数式
Figure 2007174055
を用いて行うことが好適である。
また、本発明は、周波数オフセットの推定を、前記周波数オフセット関数式の代わりに、以下の式
Figure 2007174055
を用いて行うことが好適である。
また、本発明は、位相オフセットの推定を、以下の式
Figure 2007174055
を用いて行うことが好適である。
また、本発明は、以下の式
Figure 2007174055
により表される補正信号をフィードバックすることが好適である。
本発明によれば、演算規模の縮小化を図ると共に、周波数オフセットを推定するに際し不確定性が生じることのない搬送波同期方式を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。
本発明の実施の形態の説明を容易にするため、前提条件として、情報信号は、QPSK(四位相偏移変調:Quadrature Phase Shift Keying)により伝送されるものとする。また、情報信号の伝送に先立ち、タイミング同期のための十分な長さのプリアンブル信号{1+j,−1−j,1+j,−1−j,・・・}、すなわちQPSK信号の第1象限及び第3象限の信号点の信号が交互に伝送され、シンボル同期は確立しているものとする。
図1は、本発明の実施の形態による搬送波同期方式を実現する準同期検波器の構成を示すブロック図である。この準同期検波器100は、周波数・位相オフセット補正機能付きであり、送信側の変調器から伝送された信号を受信側として受ける受信端1、直交位相検波器3、局部発振器4、ローパスフィルタ5−1,5−2、複素乗算器9、DFT演算器6、正規化周波数オフセット推定器7、位相オフセット推定器8、及びスペクトル空間の同期検波信号を外部へ出力する出力端2を備えている。
直交位相検波器3は、受信端1を介して受信信号を、局部発振器4から局部発振信号をそれぞれ入力し、準同期検波する。ここで、準同期検波とは、厳密には同期していない搬送波(局部発振信号)により位相検波することを意味する。
ローパスフィルタ5−1,5−2は、直交位相検波器3の出力信号から2倍波成分を除去し、ベースバンド帯の復調信号を出力する。ここで、ローパスフィルタ5−1は、復調信号における同相成分10aを出力し、ローパスフィルタ5−2は、復調信号における直交成分10bを出力する。両者をまとめて複素復調信号10とみなすことができる。
複素乗算器9は、ローパスフィルタ5−1,5−2から複素復調信号10を入力し、位相オフセット推定器8から、後述する周波数・位相オフセット推定により得られた補正信号16を入力し、複素復調信号10と補正信号16とを乗算する。具体的には、複素乗算器9は、(A+jB)(C+jD)の演算を行い、時間空間の同期検波信号11を出力する。
尚、時間空間(時間領域)において信号を識別及び再生する場合には、図示しない出力端子を介して、複素乗算器9から出力される時間空間の同期検波信号11を利用する。一方、スペクトル空間(周波数領域)において信号を識別及び再生する場合には、出力端2を介して、DFT演算器6から出力されるスペクトル空間の同期検波信号を利用する。
周波数オフセット及び周波数オフセットをスペクトル空間で推定するため、複素乗算器9の出力は、DFT演算器6に入力される。DFT演算器6は、複素乗算器9から信号を入力すると、Nシンボルの複素時間信号を離散フーリエ変換(DFT)し、出力端2を介してスペクトル空間の同期検波信号を出力する。また、DFT演算器6は、スペクトル空間の準同期検波信号G(N/2)12を位相オフセット推定器8に出力し、準同期検波信号G(N/2+1)13及び準同期検波信号G(N/2−1)14を正規化周波数オフセット推定器7に出力する。準同期検波信号G(N/2)12,G(N/2+1)13,G(N/2−1)14については後述する。
以下、複素乗算器9、DFT演算器6、正規化周波数オフセット推定器7及び位相オフセット推定器8の処理について、数式を用いて具体的に説明する。DFT演算器6は、周波数オフセット及び周波数オフセット補償(補正)されたプリアンブルのうちのMシンボル(k=0〜M−1)に対し、(1)式に表すように、N−Mシンボル(k=M〜N−1)に0を付加し(ゼロパディングし)、Nシンボル(k=0〜N−1)から成る信号g0(k)を作成する。ここで、kはシンボル番号、g0(k)は時刻t=kT(Tはシンボル長を示す)における離散値を示す。尚、説明上、周波数オフセット及び位相オフセットがゼロの場合を示す。また、このゼロパディングは、DFT演算時の処理であり、実際にハードウェア上で信号0を付加するものではない。
Figure 2007174055
局部発振器4により出力される局部発振信号の周波数オフセット及び位相オフセットをそれぞれΔf,θ0とすると、複素乗算器9により出力される準同期検波後の信号は以下の(2)式で表される。
Figure 2007174055
まず、周波数オフセットの推定手法について説明する。DFT演算器6が(2)式をDFTすると、スペクトル空間の信号は以下の(3)式で表される。
Figure 2007174055
ここで、nは、準同期検波信号(kシンボルからなる信号)をフーリエ変換して得られる周波数スペクトル成分の番号を示し、G0(n)は、g0(k)をDFTして得られたスペクトル空間の信号を示す。正規化周波数オフセット推定器7及び位相オフセット推定器8により、最初に周波数オフセット及び位相オフセットの推定値が得られていない場合に、位相オフセット推定器8は、補正信号16として1を出力する。前述の(3)式が表すスペクトル空間の信号は、このときのDFT演算器6による演算結果である。
時間空間の信号を示す(2)式と、スペクトル空間の信号を示す(3)式とを比較すると、周波数オフセット及び位相オフセットが存在する場合、時間領域において、時間空間の信号には、時刻に比例した位相回転が生じることが明らかである。これに対し、スペクトル空間において、周波数オフセットは、スペクトル成分に一定の周波数シフト(正確には巡回周波数シフト)を生じさせ、位相オフセットは、スペクトル成分に一定の位相シフトを生じさせることが明らかである。(3)式では、周波数オフセットΔfが存在する場合には、G0(n)のそれぞれの成分がNΔfTだけ右方向にシフトし、位相オフセットθ0が存在する場合には、周波数スペクトルの位相成分がθ0だけシフトすることがわかる。
このため、周波数オフセット推定値及び位相オフセット推定値は、閾値を超えて誤ることはなく、周波数オフセットと位相オフセットとを独立して推定することができるという利点がある。すなわち、時間空間において、復調信号が振幅と位相との2次元平面にプロットされる場合、周波数オフセットΔfが存在すると、その点は時間と共に位相が2πkΔftと変化する(2次元平面上を回転する)。ここで、その点が閾値(象限)を越えた場合には、正の周波数オフセットであるか負の周波数オフセットであるかの区別が付かなくなる。これに対し、スペクトル空間においては、このような閾値に相当するものが存在しないため、閾値を越えて誤ることがなく、推定に不確定さが生じないことになる。また、前述したように、時間空間では、周波数オフセット及び位相オフセットが同じ位相誤差となって現れるのに対し、スペクトル空間では、周波数オフセットが電力スペクトル成分|G(n)|の横へのシフトとなって現れ、位相オフセットが位相成分のシフトとなって現れる。後述する周波数オフセット関数値を示す(5)式によれば、G(n)の絶対値の2乗を要素としており、これにより(3)式の位相成分e(jθ0)は1となるため、周波数オフセットのみを推定することができる。つまり、周波数オフセットと位相オフセットとを独立して推定することができることになる。
尚、DFTの性質として、サンプリング数をNとすれば、DFTにより得られる周波数分解能fanalysisは、シンボル周波数1/Tで正規化された場合に、以下の(4)式で表される。
Figure 2007174055
また、G0(n)及びG(n)のnは、n番目の解析周波数nfanalysisを示している。プリアンブル信号は、周波数1/2Tの余弦波に相当するため、nfanalysis=1/2Tを満足するnは、n=N/2である。
正規化周波数オフセットを推定するための関数(周波数オフセット関数)として、(5)式を定義する。
Figure 2007174055
この(5)式の周波数オフセット関数はN及びMにより変化するが、M=N/2かつMが偶数の場合には、(6)式のように、近似することができる。
Figure 2007174055
但し、G(N/2±1)のスペクトル成分を利用しているため、推定可能な範囲は以下のとおりである。
Figure 2007174055
したがって、正規化周波数オフセットは、(7)式により推定される。
Figure 2007174055
図2は、図1に示した正規化周波数オフセット推定器7の構成を示すブロック図である。この正規化周波数オフセット推定器7は、2乗演算器71−1,71−2、減算器72、乗算器73、逆正弦演算器74、及び乗算器75を備え、DFT演算器6から、スペクトル空間上の準同期検波信号G(N/2+1)13,G(N/2−1)14を入力し、正規化周波数オフセットを推定し、正規化周波数オフセット推定値信号15を位相オフセット推定器8に出力する。DFT演算器6から入力する準同期検波信号G(N/2+1)13,G(N/2−1)14は、複素量である。
2乗演算器71−1は、準同期検波信号G(N/2+1)13を入力し、|G(N/2+1)|の2乗演算を行う。また、2乗演算器71−2は、準同期検波信号G(N/2−1)14を入力し、|G(N/2−1)|の2乗演算を行う。そして、減算器72は、2乗演算器71−1,71−2の出力を減算し、前述の(5)式の周波数オフセット関数値を求める。乗算器73は、周波数オフセット関数値に1/2Mを乗算し、逆正弦演算器74は、この乗算結果に逆正弦演算を行う。これにより、正規化周波数オフセット量を得ることができる。また、乗算器75は、逆正弦演算結果である正規化周波数オフセット量に2/Mを乗算する。これにより、正規化周波数オフセット推定値信号15を得ることができる。このように、正規化周波数オフセット推定器7は、上述の(7)式により推定された値を正規化周波数オフセット推定値信号15として出力する。
尚、(5)式の周波数オフセット関数値は、電力スペクトル成分に関連する量であり、位相オフセットに依存しない。したがって、周波数オフセットは、位相オフセットと独立して推定される。
次に、位相オフセットの推定手法について説明する。図3は、図1に示した位相オフセット推定器8の構成を示すブロック図である。この位相オフセット推定器8は、乗算器81、余弦演算器82、正弦演算器83、複素乗算器84、加算器85、1シンボル遅延回路86、余弦演算器87、正弦演算器88、及び複素乗算器89を備え、DFT演算器6からスペクトル空間上の準同期検波信号G(N/2)12を、正規化周波数オフセット推定器7から正規化周波数オフセット推定値信号15をそれぞれ入力し、位相オフセットを推定し、最終的な位相回転量を補正するための制御信号(補正信号16)を複素乗算器9に出力する。
乗算器81は、正規化周波数オフセット推定器7から正規化周波数オフセット推定値信号15を入力し、(M−1)/2を乗算して定数倍する。余弦演算器82は、乗算結果に余弦演算を行い、正弦演算器83は、乗算結果に正弦演算を行う。複素乗算器84は、DFT演算器6からスペクトル空間上の準同期検波信号G(N/2)12を、余弦演算器82から余弦演算結果を、正弦演算器83から正弦演算結果をそれぞれ入力する。準同期検波信号G(N/2)12は、(8)式で表される複素量である。
Figure 2007174055
また、余弦演算器82からの余弦演算結果は、(8)式におけるe-j(M-1)πΔfTの実数部であり、正弦演算器83からの正弦演算結果は、(8)式におけるe-j(M-1)πΔfTの虚数部である。複素乗算器84は、準同期検波信号G(N/2)12とe-j(M-1)πΔfTとを乗算し、準同期検波信号G(N/2)12に含まれる周波数オフセットの成分を複素乗算器9に補正させる。すなわち、複素乗算器84による乗算後の位相スペクトルΦ(n/2)は、(9)式で表される。
Figure 2007174055
したがって、位相オフセットは(10)式により推定される。
Figure 2007174055
一方、加算器85は、正規化周波数オフセット推定値信号15を入力し、1シンボル遅延回路86により1シンボル遅延させた当該加算器85の出力信号を入力し、両信号を加算し、周波数オフセットによる時刻t=kTにおける位相回転量2πkΔfTを得る。そして、この加算結果である位相回転量2πkΔfTは、余弦演算器87、正弦演算器88及び1シンボル遅延回路86に入力される。余弦演算器87は、位相回転量2πkΔfTを入力し、余弦演算を行い、e-j2πkΔfTの実数部を得る。正弦演算器88は、位相回転量2πkΔfTを入力し、正弦演算を行い、e-j2πkΔfTの虚数部を得る。
複素乗算器89は、複素乗算器84から位相オフセット推定値を、余弦演算器87からe-j2πkΔfTの実数部を、正弦演算器88からe-j2πkΔfTの虚数部をそれぞれ入力し、複素乗算を行い、位相回転量を補正するための制御信号(補正信号16)を得る。この補正信号16を以下に示す。
Figure 2007174055
このように、位相オフセット推定器8は、前記値を補正信号16として複素乗算器9に出力する。
以上のように、準同期検波器100によれば、DFT演算器6が、時間空間上の信号を離散フーリエ変換してスペクトル空間上の信号を出力し、正規化周波数オフセット推定器7が、前記スペクトル空間上の信号を用いて周波数オフセットを推定し、位相オフセット推定器8が、前記スペクトル空間上の信号を用いて位相オフセットを推定するようにした。この場合、正規化周波数オフセット推定器7及び位相オフセット推定器8は、オフセットを推定するために、最小2乗法や逐次最小2乗法等を用いる必要がない。これにより、周波数オフセット及び位相オフセットを推定するための演算規模を縮小することが可能となる。
また、準同期検波器100によれば、準同期検波において生じる周波数オフセットがスペクトル空間上で推定されるため、スペクトル成分は周波数オフセットに応じて左右にシフトするだけとなる。周波数オフセットが時間空間上で推定される場合にはオフセットの極性が反転するから、この場合に比べ、オフセットの極性に関し不確定性が生じることはない。
また、このような利点を有するため、準同期検波器100によれば、周波数オフセット及び位相オフセットを推定する搬送波同期用の信号として、プリアンブル信号を利用することができる。このプリアンブル信号は、本来的にタイミング同期用に伝送される信号であるが、タイミング同期用及び搬送波同期用の共通の信号として利用することができる。これにより、従来搬送波同期用に伝送されていたトレーニング信号を利用する必要がないから、送信側の変調器は、当該トレーニング信号を伝送する必要がない。したがって、送信側から受信側への信号伝送効率を向上させることが可能となる。
本発明の実施の形態による搬送波同期方式を実現する準同期検波器の構成を示すブロック図である。 正規化周波数オフセット推定器の構成を示すブロック図である。 位相オフセット推定器の構成を示すブロック図である。
符号の説明
1 受信端
2 出力端
3 直交位相検波器(DET)
4 局部発振器
5 ローパスフィルタ(LPF)
6 DFT演算器(DFT)
7 正規化周波数オフセット推定器(F−EST)
8 位相オフセット推定器(P−EST)
9 複素乗算器(MULT)
10 複素復調信号
11 時間空間の同期検波信号
12 スペクトル空間の準同期検波信号G(N/2)
13 スペクトル空間の準同期検波信号G(N/2+1)
14 スペクトル空間の準同期検波信号G(N/2−1)
15 正規化周波数オフセット推定値信号
16 補正信号
71 2乗演算器
72 減算器
73,75,81 乗算器
74 逆正弦演算器
82,87 余弦演算器
83,88 正弦演算器
84,89 複素乗算器(MULT)
85 加算器
86 1シンボル遅延回路
100 準同期検波器

Claims (5)

  1. 受信信号を準同期検波する方式において、
    受信信号の先頭に付加されたタイミング同期用のプリアンブル信号Mシンボルを準同期検波し、
    該準同期検波信号に、周波数オフセット及び位相オフセットのために生じた該準同期検波信号の位相回転量を補正するための補正信号を乗算し、
    該補正信号にN−Mシンボルのゼロを付加した後離散フーリエ変換してスペクトル空間上の復調信号を生成し、
    該復調信号のスペクトルに基づいて周波数オフセット及び位相オフセットを推定し、
    該推定した周波数オフセット及び位相オフセットに基づいて前記補正信号を生成して、該補正信号を前記乗算のためにフィードバックすることを特徴とする搬送波同期方式。
  2. 請求項1に記載の搬送波同期方式において、
    Δfを周波数オフセット、Tをシンボル長、G(n)を、前記ゼロを付加してNシンボルとして補正信号を離散フーリエ変換して得た複素Nシンボル(n=0,1,・・・,N−1)、Nをシンボル番号の最大値、nを周波数スペクトル成分番号とした場合に、
    前記周波数オフセットの推定を、以下の周波数オフセット関数式
    Figure 2007174055
    を用いて行うことを特徴とする搬送波同期方式。
  3. 請求項2に記載の搬送波同期方式において、
    前記周波数オフセットの推定を、周波数オフセット関数式の代わりに、以下の式
    Figure 2007174055
    を用いて行うことを特徴とする搬送波同期方式。
  4. 請求項2または3に記載の搬送波同期方式において、
    前記位相オフセットの推定を、以下の式
    Figure 2007174055
    を用いて行うことを特徴とする搬送波同期方式。
  5. 請求項3または4に記載の搬送波同期方式において、
    以下の式
    Figure 2007174055
    により表される補正信号をフィードバックすることを特徴とする搬送波同期方式。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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