JP6214454B2 - 差動復調装置及び差動復調方法 - Google Patents
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Description
ΔΦ=∠{R(m+1)R*(m)} …(1)
ただし、∠{α}は、αの偏角であり、α*は、αの複素共役信号である。また、mは、整数である。例えば、特許文献1は、このような計算により差動復調を行う方法を開示している。
《1−1》実施の形態1の構成.
図1は、本発明の実施の形態1に係る差動復調装置100の構成を概略的に示すブロック図である。差動復調装置100は、実施の形態1に係る差動復調方法を実施することができる装置である。図1に示されるように、差動復調装置100は、受信信号が存在する位相平面領域に対応する識別信号(後述する図3で説明するD(m))を生成し、この識別信号の時間変化量に応じて復調方法を切り換えることで、差動復調の際に最低限必要な演算手続を事前に抽出する。また、実施の形態1に係る差動復調装置100においては、積和演算内容を限定することにより、差動復調の際に用いる計算を簡素化し、差動復調処理に要する回路規模及び演算量を低減することができる。実施の形態1に係る差動復調装置100及び差動復調方法は、差動位相偏移変調方式を用いて変調された変調信号を受信する受信機に適用することができる。
図2は、実施の形態1に係る差動復調装置100における領域識別部101の動作を説明するための図である。図2は、領域識別部101において用いられる複数の位相領域と、複数の位相領域の各々に付される識別信号D(m)との関係の一例を示す。図2においては、位相0度を基準とし、境界線L(0),L(1),L(2),…によって、位相平面(IQ平面)領域が等位相間隔で分割されている。隣り合う2つの境界線、すなわち、境界線L(n)と境界線L(n−1)とで挟まれた領域、すなわち、分割された位相平面領域には、値nが識別信号D(m)として付与されている。ここで、nは、1≦n≦2Nを満たす整数である。また、境界線L(0)と境界線L(2N)とは、同一の境界線であることが望ましい。ここで、2Nは、変調多値数の2倍を示す整数である。
受信信号R(m)の位相が0からπ/4までの場合は、識別信号D(m)=1、
受信信号R(m)の位相がπ/4から2π/4までの場合は、識別信号D(m)=2、
受信信号R(m)の位相が2π/4から3π/4までの場合は、識別信号D(m)=3、…のように、識別信号D(m)が決定される。識別信号D(m)は、例えば、受信信号R(m)の符号、及び実数部と虚数部の差分を参照することにより決定することができる。
D(m)=6及びD(m−1)=1である場合には、比較部103から出力される差分信号Q(m)の値は、Q(m)=D(m)−D(m−1)=6−1=5の計算によって、5となる。
また、D(m)=1及びD(m−1)=8である場合には、比較部103から出力される差分信号Q(m)の値は、Q(m)=D(m)−D(m−1)+2N=1−8+8=1の計算によって、1となる。この演算は、D(m)−D(m−1)=−7となるため、変調多値数Nの2倍の値すなわち8を加算する演算である。
比較部103は、図4に示される構成を採用することにより、遅延受信信号R(m−1)が存在する位相領域から受信信号R(m)が存在する位相領域までの反時計回り方向の位相回転量を判別することが可能となる。
さらに、図5に示される比較部103aにおいて、D(m)=1且つD(m−1)=8である場合には、D(m)−D(m−1)=−7であるから、変調多値数Nの2倍の値すなわち8が加算され、第1差分候補信号QA(m)の値は、QA(m)=−7+8=1の計算によって1となる。同時に、第2差分候補信号QB(m)の値は、QB(m)=(4×2)−(−7+8)=7の計算によって7となる。このため、差分信号Q(m)の値はQA(m)とQB(m)の内の最小値である1となる。
一方、図5に示される比較部103aにおいて、D(m)=1且つD(m−1)=3である場合には、D(m)−D(m−1)=−2であるから、変調多値数Nの2倍の値すなわち8が加算され、第1差分候補信号QA(m)の値は、QA(m)=−2+8=6の計算によって6となる。同時に、第2差分候補信号QB(m)の値は、QB(m)=(4×2)−(−2+8)=2の計算によって2となる。このため、差分信号Q(m)の値はQA(m)とQB(m)の内の最小値である2となる。このように図5に示される比較部103aの構成を採用することにより、実施の形態1に係る差動復調装置100は、遅延受信信号R(m−1)が存在する位相領域から受信信号R(m)が存在する位相領域までの位相回転量を判別することが可能となる。
開閉部71は、受信信号R(m)を受信内部信号r(m)として出力し、同時に、遅延受信信号R(m−1)を遅延受信内部信号r(m−1)として出力することが望ましい。また、開閉部71は、切換部104が第2差分信号Q2(m)を出力しない場合に、受信内部信号r(m)と遅延受信内部信号r(m−1)の出力を同時に、停止することが可能である。例えば、受信信号R(m)がDQPSK信号である場合には、図6から理解できるように、差分信号Q(m)が1の場合、差分信号Q(m)が2の場合、又は差分信号Q(m)が3の場合に、切換部104から第2差分信号Q2(m)が出力される。
第1要素分離部72と第2要素分離部73とは、互いに同じ構成とすることができる。また、時間分割等により回路又は演算を共有することができる場合は、第1要素分離部72と第2要素分離部73の機能を、単一の要素分離部を用いて実現してもよい。一方、受信内部信号r(m)及び遅延受信内部信号r(m−1)が予め実数部と虚数部に分離されている場合は、第1要素分離部72及び第2要素分離部73の処理を省略してもよい。
最後に、減算部76は、第1乗算信号riq1(m)から第2乗算信号riq2(m)を減ずる減算信号処理を行い、この減算信号処理の結果を積和出力信号P(m)として出力する。
P(m)=ri(m−1)×rq(m)−ri(m)×rq(m−1) …式2
積和出力信号P(m)が−1から−1/√2(=−1/(21/2))までの範囲内であれば、受信信号R(m)と遅延受信信号R(m−1)との差分は、−π/2から−π/4までの範囲内であり、
積和出力信号P(m)が−1/√2から+1/√2までの範囲内であれば、受信信号R(m)と遅延受信信号R(m−1)との差分は、−π/4から+π/4までの範囲内であり、
積和出力信号P(m)が+1/√2から+1までの範囲内であれば、受信信号R(m)と遅延受信信号R(m−1)との差分は、+π/4から+π/2までの範囲内であることが分かる。
したがって、所定の閾値Tとして−1/√2と+1/√2を選択すれば、
積和出力信号の積和出力信号P(m)の値が−1/√2以下であれば、Z(m)=3であり、
積和出力信号P(m)の値が−1/√2より大きく+1/√2以下であれば、Z(m)=0であり、
積和出力信号P(m)の値が+1/√2より大きければ、Z(m)=1と特定することが可能となる。
積和出力信号P(m)が+1/√2から+1までの範囲内であれば、受信信号R(m)と遅延受信信号R(m−1)との差分は、+π/4から+3π/4までの範囲内であり、
積和出力信号P(m)が−1から−1/√2までの範囲内であれば、受信信号R(m)と遅延受信信号R(m−1)との差分は、+5π/4から+7π/4までの範囲内であることが分かる。
したがって、所定の閾値Tとして0を選択すれば、積和出力信号P(m)の値が0以下であればZ(m)=3であり、0を超えればZ(m)=1であると特定することが可能となる。
積和出力信号P(m)が+1/√2から+1までの範囲内であれば、受信信号R(m)と遅延受信信号R(m−1)との差分は、+π/2から+3π/4までの範囲内であり、
積和出力信号P(m)が−1/√2から+1/√2までの範囲内であれば、受信信号R(m)と遅延受信信号R(m−1)との差分は、+3π/4から+5π/4までの範囲内であり、
積和出力信号P(m)が−1から−1/√2までの範囲内であれば、受信信号R(m)と遅延受信信号R(m−1)との差分は、+π5/4から+3π/2までの範囲内であることが分かる。
したがって、所定の閾値Tとして−1/√2と+1/√2を選択すれば、積和出力信号P(m)の値が−1/√2以下であればZ(m)=3であり、−1/√2を超えて+1/√2以下であればZ(m)=2であり、+1/√2を超えればZ(m)=1と特定することが可能となる。
実施の形態1に係る差動復調装置100及び差動復調方法によれば、位相平面上における受信信号の存在領域(図7(a)、図9(a)、図10(a)、及び図12(a)における縦線ハッチング領域)を復調前に識別することができるようになり、復調の際に最低限必要な演算手続のみを事前に抽出することが可能となるため、差動復調処理に要する回路規模及び演算量を低減することができるという効果が得られる。
図15は、本発明の実施の形態2に係る差動復調装置200の構成を概略的に示すブロック図である。差動復調装置200は、実施の形態2に係る差動復調方法を実施することができる装置である。図15において、図1に示される実施の形態1に係る差動復調装置100の構成要素と同一又は対応する構成要素には、図1に示される符号と同じ符号を付与する。
(1)上記実施の形態1に係る差動復調装置100(図1)に備えられていない構成として、図15に示される実施の形態2に係る差動復調装置200は、受信信号R(m)が入力され、正規化受信信号A(m)を出力する振幅調整部201を備えられている。
(2)上記実施の形態1に係る差動復調装置100(図1)は、受信信号R(m)が入力され、遅延受信信号R(m−1)を出力する受信信号遅延部106を備えているが、正規化受信信号A(m)が入力され、正規化遅延受信信号A(m−1)を出力する受信信号遅延部206を備えている。
(3)上記実施の形態1に係る差動復調装置100(図1)の受信信号遅延部106は、受信信号R(m)が入力され、遅延受信信号R(m−1)を出力するが、実施の形態2に係る差動復調装置200(図15)の受信信号遅延部206は、正規化受信信号A(m)が入力され、遅延正規化受信信号A(m−1)を出力する。
(4)上記実施の形態1に係る差動復調装置100(図1)の積和演算部107は、受信信号R(m)と遅延受信信号R(m−1)と第2差分信号Q2(m)が入力され、積和出力信号P(m)を出力するが、実施の形態2に係る差動復調装置200の積和演算部207は、正規化受信信号A(m)と正規化遅延受信信号A(m−1)と第2差分信号Q2(m)が入力され、積和出力信号P(m)を出力する。
図16は、本発明の実施の形態3に係る差動復調装置300の構成を概略的に示すブロック図である。差動復調装置300は、実施の形態3に係る差動復調方法を実施することができる装置である。図16において、図15に示される実施の形態2に係る差動復調装置200の構成要素と同一又は対応する構成要素には、図15に示される符号と同じ符号を付与する。
(1)上記実施の形態2に係る差動復調装置200(図15)に備えられていない構成として、図16に示されるように、実施の形態3に係る差動復調装置300は、振幅情報信号α(m)が入力され、振幅制御信号β(m)及び閾値制御信号γ(m)を出力する振幅制御部302を備えている。
(2)上記実施の形態2に係る差動復調装置200(図15)の振幅調整部201は、受信信号R(m)が入力され、正規化受信信号A(m)を出力するが、実施の形態3に係る差動復調装置300の振幅制御部301は、受信信号R(m)と振幅制御信号β(m)とが入力され、正規化受信信号A(m)と振幅情報信号α(m)とを出力する。
(3)上記実施の形態2に係る差動復調装置200(図15)の第2判定部108は、第2差分信号Q2(m)と積和出力信号P(m)とが入力され、第2判定信号X2(m)を出力するが、実施の形態3に係る差動復調装置300の第2判定部308は、第2差分信号Q2(m)と積和出力信号P(m)と閾値制御信号γ(m)とが入力され、第2判定信号X2(m)を出力する。
図17は、本発明の実施の形態4に係る差動復調装置400の構成を概略的に示すブロック図である。差動復調装置400は、実施の形態4に係る差動復調方法を実施することができる装置である。図17において、図1に示される実施の形態1に係る差動復調装置100の構成要素と同一又は対応する構成要素には、図1に示される符号と同じ符号を付与する。
(1)上記実施の形態1に係る差動復調装置100には、方式識別信号H(j)(jは、整数)が入力されないが、実施の形態4に係る差動復調装置400には、方式識別信号H(j)が入力される。
(2)上記実施の形態1に係る差動復調装置100は、方式識別信号H(j)を入力とする構成要素を備えていないが、実施の形態4に係る差動復調装置400は、方式識別信号H(j)が入力され、変調多値数信号N(j)を出力する多値数識別部410を備えている。
(3)上記実施の形態1に係る差動復調装置100においては、領域識別部101、比較部103、切換部104、第1判定部105、及び第2判定部108に変調多値数信号N(j)が入力されないが、実施の形態4に係る差動復調装置400においては、領域識別部401、比較部403、切換部404、第1判定部405、及び第2判定部408に変調多値数信号N(j)が入力される。
図18は、本発明の実施の形態5に係る差動復調装置500の構成を概略的に示すブロック図である。差動復調装置500は、実施の形態5に係る差動復調方法を実施することができる装置である。図18において、図14に示される実施の形態4に係る差動復調装置400の構成要素と同一又は対応する構成要素には、図14に示される符号と同じ符号を付与する。
(1)上記実施の形態4に係る差動復調装置400には、方式識別信号H(j)が入力されているが、実施の形態5に係る差動復調装置500には、方式識別信号H(j)が入力されていない。
(2)上記実施の形態4に係る差動復調装置400の多値数識別部410への入力信号は、方式識別信号H(j)であるが、実施の形態5に係る差動復調装置500の多値数識別部510への入力信号は、受信信号R(m)である。
上記実施の形態1から5に係る差動復調装置及び差動復調方法は、本発明を適用した態様を例示するものであり、本発明は、これらの例示に限定されるものではない。例えば、本発明は、上記実施の形態1から5までのいずれか2つ以上の構成要素又は処理プロセスを組合せることにより実現することも可能である。例えば、実施の形態2又は3の振幅復調部201又は301と、実施の形態4又は5の多値数識別部410又は510との両方を備えた差動復調装置が可能である。
Claims (10)
- 差動位相偏移変調方式を用いて変調された変調信号を復調する差動復調装置であって、
位相平面上において受信信号が存在する位相領域である存在領域を、前記変調信号の変調多値数に応じて分割された複数の位相領域から選択し、前記存在領域に対応する識別信号を出力する領域識別部と、
前記領域識別部から出力された前記識別信号を時間遅延させた信号を遅延識別信号として出力する識別信号遅延部と、
前記領域識別部から出力された識別信号と前記識別信号遅延部から出力された前記遅延識別信号との差分に対応する値を差分信号として出力する比較部と、
前記比較部から出力された前記差分信号の値が予め決められた条件を満たす差分信号の集合である第1集合に含まれる場合に、前記差分信号を第1差分信号として出力すると共に前記第1差分信号に対応付けられた選択信号を出力し、前記比較部から出力された差分信号の値が前記第1集合に属さない差分信号の集合である第2集合に含まれる場合に、前記差分信号を第2差分信号として出力すると共に前記第2差分信号に対応付けられた選択信号を出力する切換部と、
前記切換部から出力された前記第1差分信号の大きさに対応する第1判定信号を出力する第1判定部と、
前記受信信号を時間遅延させた信号を遅延受信信号として出力する受信信号遅延部と、
前記受信信号の値と前記受信信号遅延部から出力された前記遅延受信信号の値とを参照して積和演算を行い、該積和演算の結果を積和出力信号として出力する積和演算部と、
前記切換部から出力された前記第2差分信号の大きさと前記積和演算部から出力された前記積和出力信号の大きさとに対応する第2判定信号を出力する第2判定部と、
前記切換部から出力された前記選択信号に基づいて前記第1判定信号と前記第2判定信号の内のいずれか一方の信号を選択し、該選択された一方の信号を復調信号として出力する選択部と、
を備え、
前記第1集合は、前記差分信号に対応する位相平面の位相範囲の大きさの合計が、前記変調信号が擁する複数の理想信号点のうち、位相平面上において隣接する理想信号点の位相差分以下となるような前記差分信号の集合であり、
前記受信信号及び前記遅延受信信号は、共に複素数であり、
前記積和演算部は、前記受信信号の虚数部と前記遅延受信信号の実数部の乗算と、前記受信信号の実数部と前記遅延受信信号の虚数部の乗算と、2種類の実数の減算を行うことによって前記積和出力信号を生成する
ことを特徴とする差動復調装置。 - 振幅が一定値又は一定範囲内に制御された前記受信信号を正規化して出力する振幅調整部をさらに備え、
前記受信信号遅延部が出力する前記遅延受信信号は、前記振幅調整部から出力された、正規化された前記受信信号を時間遅延させた信号であり、
前記積和演算部が出力する前記積和出力信号は、正規化された前記受信信号の値と正規化された前記遅延受信信号の値とを参照して行われた積和演算の結果に基づく信号である
ことを特徴とする請求項1に記載の差動復調装置。 - 前記差動位相偏移変調方式に関する情報を参照して変調多値数を識別し、該変調多値数の値を変調多値数信号として出力する多値数識別部をさらに備え、
前記領域識別部は、前記位相平面上において前記受信信号が存在する前記存在領域を、前記変調多値数信号に応じて分割された複数の位相領域から選択し、前記存在領域に対応する前記識別信号を出力し、
前記比較部は、前記識別信号と前記遅延識別信号との差分と前記変調多値数信号に応じて一意に決定される値を前記差分信号として出力する
ことを特徴とする請求項1に記載の差動復調装置。 - 前記受信信号を参照して変調多値数を識別し、その値を変調多値数信号として出力する多値数識別部をさらに備え、
前記領域識別部は、位相平面上において受信信号が存在する存在領域を、前記変調多値数信号に応じて分割された複数の位相領域から選択し、前記存在領域に対応する識別信号を出力し、
前記比較部は、前記識別信号と前記遅延識別信号の差分と前記変調多値数信号に応じて一意に決定される値を差分信号として出力する
ことを特徴とする請求項1に記載の差動復調装置。 - 複数の前記位相領域は、前記位相平面を等位相間隔に分割した領域であり、複数の前記位相領域の各々には、位相0度を基準として反時計回りに大きくなる値が前記識別信号として付されており、
前記比較部は、前記識別信号と前記遅延識別信号の差分を前記差分信号として出力する
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の差動復調装置。 - 複数の前記位相領域の領域数は、前記変調信号の変調多値数の2倍であることを特徴とする請求項5に記載の差動復調装置。
- 前記積和演算部は、前記受信信号の虚数部と前記遅延受信信号の実数部を乗算した結果から、前記受信信号の実数部と前記遅延受信信号の虚数部を乗算した結果を減じた値を前記積和出力信号として出力することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の差動復調装置。
- 前記第1判定部は、前記変調信号が擁する複数の理想信号点から前記第1差分信号の値に対応する理想信号点を選択し、該選択された理想信号点の値を前記第1判定信号として出力し、
前記第2判定部は、前記第2差分信号の値と前記積和出力信号の値との少なくとも1種類の所定閾値と比較した結果に対応する理想信号点を、前記変調信号が擁する複数の理想信号点から選択し、該選択された理想信号点の値を前記第2判定信号として出力する
ことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の差動復調装置。 - 正規化された前記受信信号の振幅に関する情報を振幅情報信号として参照し、振幅制御信号と閾値制御信号を出力する振幅制御部をさらに備え、
前記振幅調整部は、前記振幅制御信号を用いて振幅が一定値又は一定範囲内に制御された前記受信信号を正規化して出力すると共に、前記振幅情報信号を出力し、
前記第2判定部は、前記第2差分信号の値と前記積和出力信号の値とを、前記閾値制御信号に基づく少なくとも1種類の所定閾値と比較した結果に対応する理想信号点を、前記変調信号が擁する複数の理想信号点から選択して、該選択された理想信号点の値を前記第2判定信号として出力する
ことを特徴とする請求項2に記載の差動復調装置。 - 差動位相偏移変調方式を用いて変調された変調信号を復調する差動復調方法であって、
位相平面上において受信信号が存在する位相領域である存在領域を、前記変調信号の変調多値数に応じて分割された複数の位相領域から選択し、前記存在領域に対応する識別信号を生成するステップと、
前記識別信号を時間遅延させた信号を遅延識別信号として生成するステップと、
前記識別信号と前記遅延識別信号との差分に対応する値を差分信号として生成するステップと、
前記差分信号の値が予め決められた条件を満たす差分信号の集合である第1集合に含まれる場合に、前記差分信号を第1差分信号として出力すると共に前記第1差分信号に対応付けられた選択信号を出力し、前記差分信号の値が前記第1集合に属さない差分信号の集合である第2集合に含まれる場合に、前記差分信号を第2差分信号として出力すると共に前記第2差分信号に対応付けられた選択信号を出力するステップと、
前記第1差分信号の大きさに対応する第1判定信号を出力するステップと、
前記受信信号を時間遅延させた信号を遅延受信信号として出力するステップと、
前記受信信号の値と前記遅延受信信号の値とを参照して積和演算を行い、該積和演算の結果を積和出力信号として出力するステップと、
前記第2差分信号の大きさと前記積和出力信号の大きさとに対応する第2判定信号を出力するステップと、
前記選択信号に基づいて前記第1判定信号と前記第2判定信号の内のいずれか一方の信号を選択し、該選択された一方の信号を復調信号として出力するステップと、
を有し、
前記第1集合は、前記差分信号に対応する位相平面の位相範囲の大きさの合計が、前記変調信号が擁する複数の理想信号点のうち、位相平面上において隣接する理想信号点の位相差分以下となるような前記差分信号の集合であり、
前記受信信号及び前記遅延受信信号は、共に複素数であり、
前記積和出力信号を出力する前記ステップにおいて、前記受信信号の虚数部と前記遅延受信信号の実数部の乗算と、前記受信信号の実数部と前記遅延受信信号の虚数部の乗算と、2種類の実数の減算を行うことによって前記積和出力信号を生成する
ことを特徴とする差動復調方法。
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