JP6214454B2 - 差動復調装置及び差動復調方法 - Google Patents

差動復調装置及び差動復調方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6214454B2
JP6214454B2 JP2014080870A JP2014080870A JP6214454B2 JP 6214454 B2 JP6214454 B2 JP 6214454B2 JP 2014080870 A JP2014080870 A JP 2014080870A JP 2014080870 A JP2014080870 A JP 2014080870A JP 6214454 B2 JP6214454 B2 JP 6214454B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
difference
unit
output
differential
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014080870A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015201810A (ja
Inventor
勝崇 今尾
勝崇 今尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2014080870A priority Critical patent/JP6214454B2/ja
Priority to EP15162376.6A priority patent/EP2930897B1/en
Priority to CN201510169142.5A priority patent/CN104980387B/zh
Publication of JP2015201810A publication Critical patent/JP2015201810A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6214454B2 publication Critical patent/JP6214454B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L27/00Modulated-carrier systems
    • H04L27/18Phase-modulated carrier systems, i.e. using phase-shift keying
    • H04L27/22Demodulator circuits; Receiver circuits
    • H04L27/233Demodulator circuits; Receiver circuits using non-coherent demodulation
    • H04L27/2331Demodulator circuits; Receiver circuits using non-coherent demodulation wherein the received signal is demodulated using one or more delayed versions of itself
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L27/00Modulated-carrier systems
    • H04L27/18Phase-modulated carrier systems, i.e. using phase-shift keying
    • H04L27/22Demodulator circuits; Receiver circuits

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)

Description

本発明は、差動位相偏移変調方式を用いて変調された変調信号を復調する差動復調装置及び差動復調方法に関する。
ディジタル位相変調を用いた無線通信システムにおいては、電波干渉によるマルチパスフェージング又は受信機の移動に伴う伝送路環境の激しい変動などにより、受信機に到来する信号の品質が劣化するという問題がある。また、弱電界環境において受信信号電力と雑音電力とが拮抗する場合には、受信機で生成された復調信号の信頼性が低下するという問題がある。例えば、ディジタル角度変調方式として四位相偏移変調(QPSK:Quadrature Phase Shift Keying)を適用する場合、位相平面上に設けられた絶対位相基準と受信信号とを比較して復調を行う方法が一般的であるため、電波干渉若しくは受信機の移動、及び熱雑音に起因する受信信号の位相回転量が大きい場合に、原理上、正確な復調を行うことができなくなる。
このような問題による受信性能劣化を軽減するため、QPSK信号の位相差分を用いて新たな変調信号を生成する差動四位相偏移変調(DQPSK:Differential Quadrature Phase Shift Keying)が広く一般的に利用されている。DQPSK信号の受信時には、ある時刻に受信した信号と、直前に受信した信号の位相差分を用いて復調信号を生成するため、DQPSK方式には、マルチパスフェージング環境すなわち全ての受信信号に対し一定量の位相回転が印加されるような環境であっても正確な復調を行うことができるという利点がある。また、DQPSK方式には、位相回転量が時間的に変化する移動受信環境であっても、位相回転量の変動速度が信号伝送速度に比べて十分に小さい場合は、位相回転にほとんど依存することなく正確な復調を行うことができるという利点がある。さらに、DQPSK信号は、受信側において絶対位相基準を再生する必要がないため、DQPSK方式には、受信機の簡素化が図れる利点がある。
DQPSK信号の復調を行う際には、差動復調方式を用いるのが一般的である。差動復調方式を採用する受信機は、m+1番目に受信した受信信号R(m+1)と、その直前すなわちm番目に受信した受信信号R(m)とを参照し、例えば、次式(1)を用いて、位相差分ΔΦを検出する。
ΔΦ=∠{R(m+1)R(m)} …(1)
ただし、∠{α}は、αの偏角であり、αは、αの複素共役信号である。また、mは、整数である。例えば、特許文献1は、このような計算により差動復調を行う方法を開示している。
しかしながら、受信信号R(m+1)及び受信信号R(m)が振幅及び位相成分を有する複素信号であるとすれば、式(1)の右辺を計算するために、少なくとも4回の乗算又は積和演算と、その結果から位相を求めるための計算とが必要となり、回路規模及び演算量が大きくなるという問題がある。
これに対し、特許文献2は、複数に分割された位相平面領域毎に位相基準を設け、その位相基準からの位相差分を計算することにより数値テーブル又は乗算器数を削減する方法を記載している。
特開平9−233138公報(段落0049、図2) 特開2004−364131公報(段落0008、図2)
特許文献2に記載されている方法においては、演算アルゴリズムの簡素化は実現可能であるが、位相差分を計算するには、依然として復調結果を複素数で求める必要があるため、回路規模及び演算量の削減の効果は不十分である。
そこで、本発明は、上記従来技術の課題を解決するためになされたものであり、差動復調処理に要する回路規模及び演算量を低減することができる差動復調装置及び差動復調方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る差動復調装置は、差動位相偏移変調方式を用いて変調された変調信号を復調する差動復調装置であって、位相平面上において受信信号が存在する位相領域である存在領域を、前記変調信号の変調多値数に応じて分割された複数の位相領域から選択し、前記存在領域に対応する識別信号を出力する領域識別部と、前記領域識別部から出力された前記識別信号を時間遅延させた信号を遅延識別信号として出力する識別信号遅延部と、前記領域識別部から出力された識別信号と前記識別信号遅延部から出力された前記遅延識別信号との差分に対応する値を差分信号として出力する比較部と、前記比較部から出力された前記差分信号の値が予め決められた条件を満たす差分信号の集合である第1集合に含まれる場合に、前記差分信号を第1差分信号として出力すると共に前記第1差分信号に対応付けられた選択信号を出力し、前記比較部から出力された差分信号の値が前記第1集合に属さない差分信号の集合である第2集合に含まれる場合に、前記差分信号を第2差分信号として出力すると共に前記第2差分信号に対応付けられた選択信号を出力する切換部と、前記切換部から出力された前記第1差分信号の大きさに対応する第1判定信号を出力する第1判定部と、前記受信信号を時間遅延させた信号を遅延受信信号として出力する受信信号遅延部と、前記受信信号の値と前記受信信号遅延部から出力された前記遅延受信信号の値とを参照して積和演算を行い、該積和演算の結果を積和出力信号として出力する積和演算部と、前記切換部から出力された前記第2差分信号の大きさと前記積和演算部から出力された前記積和出力信号の大きさとに対応する第2判定信号を出力する第2判定部と、前記切換部から出力された前記選択信号に基づいて前記第1判定信号と前記第2判定信号の内のいずれか一方の信号を選択し、該選択された一方の信号を復調信号として出力する選択部と、を備え、前記第1集合は、前記差分信号に対応する位相平面の位相範囲の大きさの合計が、前記変調信号が擁する複数の理想信号点のうち、位相平面上において隣接する理想信号点の位相差分以下となるような前記差分信号の集合であり、前記受信信号及び前記遅延受信信号は、共に複素数であり、前記積和演算部は、前記受信信号の虚数部と前記遅延受信信号の実数部の乗算と、前記受信信号の実数部と前記遅延受信信号の虚数部の乗算と、2種類の実数の減算を行うことによって前記積和出力信号を生成することを特徴とする。
本発明の一態様に係る差動復調装置及び差動復調方法によれば、受信信号が存在する位相平面領域を識別する領域識別部を備え、位相平面上における受信信号の存在領域を復調前に識別することで、復調の際に最低限必要な演算手続のみを事前に抽出することが可能となる。また、切換部が識別信号の時間変化量に応じて復調方法を切り換えることで、第1判定部の出力を選択するときには、積和演算を行わずに復調が行われ、第2判定部の出力を選択するときには、簡素化された演算のみで復調することができるようになるため、差動復調処理に要する回路規模及び演算量を低減することが可能となる効果がある。
本発明の実施の形態1に係る差動復調装置の構成を概略的に示すブロック図である。 実施の形態1に係る差動復調装置における領域識別部の動作を説明するための図である。 実施の形態1に係る差動復調装置における領域識別部の動作を説明するための図である。 実施の形態1に係る差動復調装置における比較部の構成の一例を概略的に示すブロック図である。 実施の形態1に係る差動復調装置における比較部の構成の他の例を概略的に示すブロック図である。 実施の形態1に係る差動復調装置における切換部の動作を説明するための図である。 (a)及び(b)は、実施の形態1に係る差動復調装置における第1判定部の動作を説明するための図である。 実施の形態1に係る差動復調装置における積和演算部の構成を概略的に示すブロック図である。 (a)及び(b)は、実施の形態1に係る差動復調装置における第2判定部の動作を説明するための図である。 実施の形態1に係る差動復調装置における第2判定部の動作を説明するための図である。 (a)及び(b)は、実施の形態1に係る差動復調装置における第2判定部の動作を説明するための図である。 実施の形態1に係る差動復調装置における第2判定部の動作を説明するための図である。 (a)及び(b)は、実施の形態1に係る差動復調装置における第2判定部の動作を説明するための図である。 実施の形態1に係る差動復調装置における第2判定部の動作を説明するための図である。 本発明の実施の形態2に係る差動復調装置の構成を概略的に示すブロック図である。 本発明の実施の形態3に係る差動復調装置の構成を概略的に示すブロック図である。 本発明の実施の形態4に係る差動復調装置の構成を概略的に示すブロック図である。 本発明の実施の形態5に係る差動復調装置の構成を概略的に示すブロック図である。
《1》実施の形態1.
《1−1》実施の形態1の構成.
図1は、本発明の実施の形態1に係る差動復調装置100の構成を概略的に示すブロック図である。差動復調装置100は、実施の形態1に係る差動復調方法を実施することができる装置である。図1に示されるように、差動復調装置100は、受信信号が存在する位相平面領域に対応する識別信号(後述する図3で説明するD(m))を生成し、この識別信号の時間変化量に応じて復調方法を切り換えることで、差動復調の際に最低限必要な演算手続を事前に抽出する。また、実施の形態1に係る差動復調装置100においては、積和演算内容を限定することにより、差動復調の際に用いる計算を簡素化し、差動復調処理に要する回路規模及び演算量を低減することができる。実施の形態1に係る差動復調装置100及び差動復調方法は、差動位相偏移変調方式を用いて変調された変調信号を受信する受信機に適用することができる。
図1によれば、差動復調装置100は、差動変調信号すなわち差動位相偏移変調(DPSK:Differential Quadrature Phase Shift Keying)方式を用いて変調された変調信号である受信信号R(m)を受け取り、差動復調結果を復調信号Z(m)として出力する。ここで、受信信号R(m)と復調信号Z(m)とは、ともに振幅及び位相成分を有する複素信号であり、mは整数である。実施の形態1においては、差動位相偏移変調方式の一例としてDQPSK(変調多値数N=4)方式を説明し、この変調方式で変調された変調信号を受信する装置及び方法を説明する。
図1に示されるように、実施の形態1に係る差動復調装置100は、領域識別部101と、識別信号遅延部102と、比較部103と、切換部104と、第1判定部105と、受信信号遅延部106と、積和演算部107と、第2判定部108と、選択部109とを有する。
差動復調装置100に入力される受信信号R(m)は、まず領域識別部101に入力される。領域識別部101は、位相平面(複素平面としてのIQ平面)上において受信信号R(m)の存在する位相領域である存在領域(後述する図7(a)、図9(a)、図10(a)、及び図12(a)における縦線ハッチング領域)を、変調信号の変調多値数Nに応じて分割された複数の位相領域から選択し、存在領域に対応する値を識別信号D(m)として出力する。複数の位相領域は、位相平面を等位相間隔に分割した領域であり、且つ、複数の位相領域の各々には、位相0度を基準として反時計回りに大きくなる値が識別信号として付されていることが望ましい。また、複数の位相領域の個数すなわち領域数は、変調信号の変調多値数Nの2倍であることが望ましい。
識別信号遅延部102は、領域識別部101で生成された識別信号D(m)を時間遅延させた信号を遅延識別信号D(m−1)として出力する。
比較部103は、識別信号D(m)と遅延識別信号D(m−1)との差分に対応する値を差分信号Q(m)として出力する。
切換部104は、差分信号Q(m)の値が第1集合G1に含まれる場合に、差分信号を第1差分信号Q(m)として出力すると共に前記第1差分信号Q(m)に対応付けられた選択信号C(m)を出力し、差分信号Q(m)の値が第2集合G2に含まれる場合に、差分信号を第2差分信号Q(m)として出力すると共に第2差分信号Q(m)に対応付けられた選択信号C(m)を出力する。第1集合G1は、差分信号Q(m)に対応する位相平面の位相範囲の大きさの合計が、変調信号が擁する複数の理想信号点のうち、位相平面上において隣接する理想信号点の位相差分以下となるような差分信号の集合である。第2集合G2は、第1集合G1に含まれない差分信号の集合である。第1集合G1及び第2集合G2については、後述する。
第1判定部105は、第1差分信号Q(m)の大きさに対応する第1判定信号X(m)を生成する。
受信信号遅延部106は、受信信号R(m)を時間遅延させた信号を遅延受信信号R(m−1)として出力する。受信信号R(m)及び遅延受信信号R(m−1)は、共に複素数である。
積和演算部107は、受信信号R(m)と遅延受信信号R(m−1)の値を参照して積和演算を行い、この積和演算の結果を積和出力信号P(m)として出力する。積和演算部107は、受信信号R(m)の虚数部と遅延受信信号R(m−1)の実数部の乗算と、受信信号R(m)の実数部と遅延受信信号R(m−1)の虚数部の乗算と、受信信号R(m)の虚数部と遅延受信信号R(m−1)の実数部の乗算によって得られた第1乗算結果値と受信信号R(m)の実数部と遅延受信信号R(m−1)の虚数部の乗算によって得られた第2乗算結果値との減算を行う。このように、実施の形態1においては、積和演算部107は、受信信号R(m)の虚数部と遅延受信信号R(m−1)の実数部の乗算と、受信信号R(m)の実数部と遅延受信信号R(m−1)の虚数部の乗算と、2種類の実数の減算を行うだけで積和出力信号P(m)を生成することができる。
第2判定部108は、切換部104から与えられた第2差分信号Q(m)と積和演算部107から与えられた積和出力信号P(m)の大きさとに対応する第2判定信号X(m)を生成する。
選択部109は、切換部104から与えられた選択信号C(m)に基づいて第1判定信号と第2判定信号のいずれかを選択し、この選択された信号を復調信号Z(m)として出力する。
《1−2》実施の形態1の動作.
図2は、実施の形態1に係る差動復調装置100における領域識別部101の動作を説明するための図である。図2は、領域識別部101において用いられる複数の位相領域と、複数の位相領域の各々に付される識別信号D(m)との関係の一例を示す。図2においては、位相0度を基準とし、境界線L(0),L(1),L(2),…によって、位相平面(IQ平面)領域が等位相間隔で分割されている。隣り合う2つの境界線、すなわち、境界線L(n)と境界線L(n−1)とで挟まれた領域、すなわち、分割された位相平面領域には、値nが識別信号D(m)として付与されている。ここで、nは、1≦n≦2Nを満たす整数である。また、境界線L(0)と境界線L(2N)とは、同一の境界線であることが望ましい。ここで、2Nは、変調多値数の2倍を示す整数である。
図3は、実施の形態1に係る差動復調装置100における領域識別部101の動作を説明するための図である。図3は、受信信号R(m)がDQPSK信号である場合に、領域識別部101において用いられる複数の位相領域と、それらに付される識別信号との関係の一例を示す。図3においては、
受信信号R(m)の位相が0からπ/4までの場合は、識別信号D(m)=1、
受信信号R(m)の位相がπ/4から2π/4までの場合は、識別信号D(m)=2、
受信信号R(m)の位相が2π/4から3π/4までの場合は、識別信号D(m)=3、…のように、識別信号D(m)が決定される。識別信号D(m)は、例えば、受信信号R(m)の符号、及び実数部と虚数部の差分を参照することにより決定することができる。
また、差動復調装置100に入力される受信信号R(m)は、領域識別部101の他に、受信信号遅延部106及び積和演算部107にも入力される。受信信号遅延部106及び積和演算部107の具体的な動作例については、後述する。
上記のようにして決定された識別信号D(m)は、識別信号遅延部102に入力される。識別信号遅延部102においては、入力された識別信号D(m)が、Dフリップフロップ又はメモリ等により保持されると同時に、過去に保持されていた遅延識別信号D(m−1)が出力されることが望ましい。入力された識別信号D(m)が保持される時間区間は、受信信号R(m)の受信周期と等しい値であることが望ましい。
領域識別部101から出力された識別信号D(m)は、比較部103にも入力される。比較部103は、識別信号D(m)と遅延識別信号D(m−1)との差分を、差分信号Q(m)として出力する。
図4は、実施の形態1に係る差動復調装置100における比較部103の構成の一例を概略的に示すブロック図である。図4に示されるように、比較部103は、第1差分演算部31を有する。図4に示される比較部103においては、第1差分演算部31は、識別信号D(m)と遅延識別信号D(m−1)との差分を計算し、この計算の結果である差分値を差分信号Q(m)として出力する。第1差分演算部31は、識別信号D(m)と遅延識別信号D(m−1)との差分演算の結果が負の場合に、この差分演算の結果に変調多値数Nの2倍の値を加算した補正値(すなわち、補正された差分値)を差分信号Q(m)として出力する機能を持つことが望ましい。
例えば、D(m)=3及びD(m−1)=1である場合には、比較部103から出力される差分信号Q(m)の値は、Q(m)=D(m)−D(m−1)=3−1=2の計算によって、2となり、
D(m)=6及びD(m−1)=1である場合には、比較部103から出力される差分信号Q(m)の値は、Q(m)=D(m)−D(m−1)=6−1=5の計算によって、5となる。
また、D(m)=1及びD(m−1)=8である場合には、比較部103から出力される差分信号Q(m)の値は、Q(m)=D(m)−D(m−1)+2N=1−8+8=1の計算によって、1となる。この演算は、D(m)−D(m−1)=−7となるため、変調多値数Nの2倍の値すなわち8を加算する演算である。
比較部103は、図4に示される構成を採用することにより、遅延受信信号R(m−1)が存在する位相領域から受信信号R(m)が存在する位相領域までの反時計回り方向の位相回転量を判別することが可能となる。
図5は、実施の形態1に係る差動復調装置100における比較部の構成の他の例を概略的に示すブロック図である。図1においては比較部を符号103で示しているが、図1の比較部103の他の構成例である図5の比較部には、符号103aを付与している。図5に示されるように、比較部103aは、第1差分演算部31と、第2差分演算部32と、多値数保持部33と、最小選択部34とを有するように構成してもよい。図5に示される比較部103aにおいては、第1差分演算部31は、識別信号D(m)と遅延識別信号D(m−1)との差分を計算し、この計算の結果を第1差分候補信号Q(m)として出力する。第1差分演算部31は、識別信号D(m)と遅延識別信号D(m−1)との差分演算結果が負の場合に、この差分演算結果に変調多値数Nの2倍の値を加算した補正値を第1差分候補信号Q(m)として出力する機能を持つことが望ましい。同時に、比較部103の第2差分演算部32は、識別信号D(m)と遅延識別信号D(m−1)との差分を変調多値数Nの2倍の値から減算し、その結果を第2差分候補信号Q(m)として出力する機能を持つことが望ましい。第2差分演算部32は、識別信号D(m)と遅延識別信号D(m−1)との差分演算結果が負の場合に、この差分演算結果に変調多値数Nの2倍の値を加算した補正値を、変調多値数Nの2倍の値から減算した値を第2差分候補信号QB(m)として出力する機能を持つことが望ましい。さらに、比較部103の最小値選択部34は、第1差分候補信号Q(m)と第2差分候補信号Q(m)のうちの小さい値を選択する機能を持ち、選択された結果を差分信号Q(m)として出力することができる。
図5に示される比較部103aにおいて、例えば、D(m)=3且つD(m−1)=1である場合には、第1差分候補信号Q(m)の値は、Q(m)=3−1=2の計算によって2となり、第2差分候補信号Q(m)の値は、Q(m)=(4×2)−(3−1)=6の計算によって6になり、差分信号Q(m)の値は、Q(m)とQ(m)の内の最小値である2となる。
また、図5に示される比較部103aにおいて、D(m)=6且つD(m−1)=1である場合には、第1差分候補信号Q(m)の値は、Q(m)=6−1=5の計算によって5となり、第2差分候補信号Q(m)の値は、Q(m)=(4×2)−(6−1)=3の計算によって3となるため、差分信号Q(m)の値は、Q(m)とQ(m)の内の最小値である3となる。
さらに、図5に示される比較部103aにおいて、D(m)=1且つD(m−1)=8である場合には、D(m)−D(m−1)=−7であるから、変調多値数Nの2倍の値すなわち8が加算され、第1差分候補信号Q(m)の値は、Q(m)=−7+8=1の計算によって1となる。同時に、第2差分候補信号Q(m)の値は、Q(m)=(4×2)−(−7+8)=7の計算によって7となる。このため、差分信号Q(m)の値はQ(m)とQ(m)の内の最小値である1となる。
一方、図5に示される比較部103aにおいて、D(m)=1且つD(m−1)=3である場合には、D(m)−D(m−1)=−2であるから、変調多値数Nの2倍の値すなわち8が加算され、第1差分候補信号Q(m)の値は、Q(m)=−2+8=6の計算によって6となる。同時に、第2差分候補信号Q(m)の値は、Q(m)=(4×2)−(−2+8)=2の計算によって2となる。このため、差分信号Q(m)の値はQ(m)とQ(m)の内の最小値である2となる。このように図5に示される比較部103aの構成を採用することにより、実施の形態1に係る差動復調装置100は、遅延受信信号R(m−1)が存在する位相領域から受信信号R(m)が存在する位相領域までの位相回転量を判別することが可能となる。
上記のようにして決定された差分信号Q(m)は、切換部104に入力される。切換部104は、入力された差分信号Q(m)の値が第1集合G1に含まれる場合に、差分信号Q(m)を第1差分信号Q(m)として出力すると共に、第1差分信号Q(m)に対応付けられた選択信号C(m)を出力する。また、切換部104は、差分信号Q(m)の値が第2集合G2に含まれる場合に、差分信号Q(m)を第2差分信号Q(m)として出力すると共に、第2差分信号Q(m)に対応付けられた選択信号C(m)を出力する。
より望ましい形態として、切換部104は、差分信号Q(m)に応じて決定される識別信号D(m)と遅延識別信号D(m−1)との位相差分の候補の位相範囲Wの大きさWaが所定の基準位相差分A以内である場合に、差分信号Q(m)が第1集合G1に含まれるとみなし、差分信号Q(m)を第1差分信号Q(m)として出力し、また、差分信号Q(m)に応じて決定される識別信号D(m)と遅延識別信号D(m−1)の位相差分の候補の位相範囲Wの大きさWaが所定の基準位相差分Aを超える場合に、差分信号Q(m)が第2集合G2に含まれるとみなし、差分信号Q(m)を第2差分信号Q(m)として出力するように構成されてもよい。さらに、所定の基準位相差分Aは、変調信号が擁する複数の理想信号点のうち、位相平面上において隣接する理想信号点の位相差分であることがさらに望ましい。
図6は、実施の形態1に係る差動復調装置100における切換部104の動作を説明するための図である。図6は、受信信号R(m)がDQPSK信号であり、且つ、比較部103の構成として図5を適用する場合である。切換部104は、差分信号Q(m)の値が第1集合G1に含まれる場合に、差分信号を第1差分信号Q1(m)として出力すると共に第1差分信号Q1(m)に対応付けられた選択信号C(m)を出力し、差分信号Q(m)の値が第2集合G2に含まれる場合に、差分信号を第2差分信号Q2(m)として出力すると共に第2差分信号Q2(m)に対応付けられた選択信号C(m)を出力する。第1集合G1は、差分信号Q(m)に対応する位相平面の位相範囲の大きさの合計が、変調信号が擁する複数の理想信号点のうち、位相平面上において隣接する理想信号点の位相差分以下となるような差分信号の集合である。第2集合G2は、第1集合G1に含まれない差分信号の集合である。
まず、図6において、差分信号Q(m)が0の場合を説明する。この場合、差分信号Q(m)に対応する位相平面の位相範囲Wの大きさWaの合計はπ/2であり、変調信号が擁する複数の理想信号点のうち、位相平面上において隣接する理想信号点の位相差分はπ/2であるから、差分信号Q(m)に対応する位相平面の位相範囲の大きさの合計は、変調信号が擁する複数の理想信号点のうち、位相平面上において隣接する理想信号点の位相差分(所定の基準位相差分A)以下である。したがって、この場合の差分信号Q(m)は、第1集合G1に含まれる。
また、図6において、差分信号Q(m)が1の場合を説明する。この場合、差分信号Q(m)に対応する位相平面の位相範囲Wの大きさWaの合計はπであり、変調信号が擁する複数の理想信号点のうち、位相平面上において隣接する理想信号点の位相差分(所定の基準位相差分A)はπ/2であるから、差分信号Q(m)に対応する位相平面の位相範囲の大きさの合計は、変調信号が擁する複数の理想信号点のうち、位相平面上において隣接する理想信号点の位相差分より大きい。したがって、この場合の差分信号Q(m)は、第2集合G2に含まれる。
また、図6において、差分信号Q(m)が2の場合を説明する。この場合、差分信号Q(m)に対応する位相平面の位相範囲Wの大きさWaの合計はπであり、変調信号が擁する複数の理想信号点のうち、位相平面上において隣接する理想信号点の位相差分(所定の基準位相差分A)はπ/2であるから、差分信号Q(m)に対応する位相平面の位相範囲の大きさの合計は、変調信号が擁する複数の理想信号点のうち、位相平面上において隣接する理想信号点の位相差分より大きい。したがって、この場合の差分信号Q(m)は、第2集合G2に含まれる。
また、図6において、差分信号Q(m)が3の場合を説明する。この場合、差分信号Q(m)に対応する位相平面の位相範囲Wの大きさWaの合計はπであり、変調信号が擁する複数の理想信号点のうち、位相平面上において隣接する理想信号点の位相差分(所定の基準位相差分A)はπ/2であるから、差分信号Q(m)に対応する位相平面の位相範囲の大きさの合計は、変調信号が擁する複数の理想信号点のうち、位相平面上において隣接する理想信号点の位相差分より大きい。したがって、この場合の差分信号Q(m)は、第2集合G2に含まれる。
また、図6において、差分信号Q(m)が4の場合を説明する。この場合、差分信号Q(m)に対応する位相平面の位相範囲Wの大きさWaの合計はπ/2であり、変調信号が擁する複数の理想信号点のうち、位相平面上において隣接する理想信号点の位相差分(所定の基準位相差分A)はπ/2であるから、差分信号Q(m)に対応する位相平面の位相範囲の大きさの合計は、変調信号が擁する複数の理想信号点のうち、位相平面上において隣接する理想信号点の位相差分以下である。したがって、この場合の差分信号Q(m)は、第1集合G1に含まれる。
また、図6によれば、まず差分信号Q(m)の値に対応して識別信号D(m)と遅延識別信号D(m−1)の位相差分の候補の位相範囲Wが決定される。より具体的な例を用いて、この位相範囲Wの決定手法について説明する。
例えば、受信信号R(m)の位相がπ/6である場合、図3を参照すれば、識別信号D(m)の値は1となる。また、遅延受信信号R(m−1)の位相がπ/8である場合、同様にして図3を参照すれば、遅延識別信号D(m−1)の値は1となる。したがって、比較部103から出力される差分信号Q(m)の値は、Q(m)=1−1=0の計算によって0となる。
一方、図3から、識別信号D(m)=1となる受信信号位相の範囲は、位相が0からπ/4までの範囲であることも分かる。すなわち、識別信号D(m)の値の決定と同時に、「受信信号R(m)の位相は、0からπ/4までの範囲内に存在する」という情報が得られることとなる。同様に、「遅延受信信号R(m−1)の位相は、0からπ/4までの範囲内に存在する」という情報も得られる。
このとき、比較部103においては、「位相が0からπ/4までの範囲内に存在する受信信号R(m)」と「位相が0からπ/4までの範囲内に存在する遅延受信信号R(m−1)」の差分計算を行うため、両者の位相差分は、「−π/4から+π/4までの範囲内に存在する」と判断される。したがって、受信信号R(m)と遅延受信信号R(m−1)の位相差分の候補の位相範囲Wは、π/4−(−π/4)=π/2となる。Q(m)=1、2、3、4の場合についても、同様の考え方で位相範囲Wが決定される。
次に、図6によれば、切換部104は、上述のようにして決定された位相範囲Wの大きさWaを所定の基準位相差分Aと比較し、位相範囲Wの大きさWaが基準位相差分A以下のとき(第1集合G1に含まれるとき)には第1差分信号Q(m)を出力し、位相範囲Wの大きさWaが基準位相差分Aより大きいとき(第2集合G2に含まれるとき)には第2差分信号Q(m)を出力する。切換部104がDQPSK信号を受信する場合、位相平面上における4種類の理想信号点の位相は、互いにπ/2離れているため、所定の基準位相差分Aは、π/2と設定することが望ましい。
このとき、図6によれば、受信信号R(m)と遅延受信信号R(m−1)の位相差分の候補の位相範囲Wの大きさWaが所定の基準位相差分A以下となるのは、Q(m)=0の場合とQ(m)=4の場合である。ゆえに、切換部104は、これらの2通りの場合は、第1差分信号Q(m)を差分信号Q(m)として出力し、その他の場合は、第2差分信号Q(m)を差分信号Q(m)として出力する。一方、選択信号C(m)は、切換部104で出力した信号を後段で特定するために必要な信号であり、差分信号Q(m)の値によらず常に出力されることが望ましい。選択信号C(m)は、例えば、1ビットの信号であり、選択信号C(m)として第1差分信号Q(m)が出力される際にC(m)の値を“1”とし、選択信号C(m)として第2差分信号Q(m)が出力される際にC(m)の値を“0”とすることができる。
切換部104においては、選択信号C(m)として第1差分信号Q(m)が出力されている間は、第2差分信号Q(m)の出力を停止することができる。一方、切換部104においては、選択信号C(m)として第2差分信号Q(m)が出力されている間は、第1差分信号Q(m)の出力を停止することができる。
上記のようにして切換部104から出力された第1差分信号Q(m)は、第1判定部105に入力される。第1判定部105は、第1差分信号Q(m)の大きさに対応する第1判定信号X(m)を出力する。第1判定部105の具体的な動作例を、以下に説明する。
図7(a)及び(b)は、実施の形態1に係る差動復調装置100における第1判定部105の動作を説明するための図である。例えば、受信信号R(m)がDQPSK信号である場合、図6を参照すれば、差分信号Q(m)が0の場合と差分信号Q(m)が4の場合に、Q(m)が出力される。また、図6より、Q(m)=0の場合は、位相範囲Wが−π/4から+π/4までの範囲であり、Q(m)=4の場合は、位相範囲Wが+3π/4から+5π/4までの範囲であるから、これらの領域を位相平面上で表現すると、図7(a)の縦線ハッチング領域ようになる。
一方、DQPSK信号が擁する4つの理想信号点の位相が0、π/2、π、3π/2であると仮定する場合、これらの理想信号点に対応する復調信号点のとり得る領域は、図7(b)のようになる。すなわち、位相0の理想信号点(Z(m)=0)に対応する復調信号点の取り得る位相範囲Wは、−π/4から+π/4までの範囲であり、位相π/2の理想信号点(Z(m)=1)に対応する復調信号点の取り得る位相範囲Wは、+π/4から+3π/4までの範囲であり、位相πの理想信号点(Z(m)=2)に対応する復調信号点の取り得る位相範囲Wは、+3π/4から+5π/4までの範囲であり、位相π3/2の理想信号点(Z(m)=3)に対応する復調信号点の取り得る位相範囲Wは、+5π/4から+7π/4までの範囲である。
したがって、図7(a)及び(b)より、第1判定部105は、第1差分信号Q(m)が0の場合は、第1判定信号X(m)として位相0の理想信号点を表す“0”(すなわち、Z(m)=0)を出力し、第1差分信号Q(m)が4の場合は、第1判定信号X(m)として位相πの理想信号点を表す“2”(すなわち、Z(m)=2)を出力することができる。このような構成を採用することにより、差動復調のための積和演算を一切行うことなく復調信号を得ることが可能となる。
図1に示されるように、実施の形態1に係る差動復調装置100においては、受信信号R(m)が受信信号遅延部106及び積和演算部107にも入力される。受信信号遅延部106においては、入力された受信信号R(m)が、Dフリップフロップ又はメモリ等により保持されると同時に、過去に保持されていた遅延受信信号R(m−1)が出力されることが望ましい。入力された受信信号R(m)が保持される時間区間は、受信信号R(m)の受信周期と等しい値であることが望ましい。
また、図1によれば、積和演算部107は、受信信号R(m)と遅延受信信号R(m−1)の値を参照して積和演算を行い、この積和演算の結果を積和出力信号P(m)として出力する。
より望ましい形態として、積和演算部107は、受信信号R(m)の虚数部と遅延受信信号R(m−1)の実数部を乗算した結果から、受信信号R(m)の実数部と遅延受信信号R(m−1)の虚数部を乗算した結果を減じた値を、積和出力信号P(m)として出力することができる。
図8は、実施の形態1に係る差動復調装置100における積和演算部107の構成を概略的に示すブロック図である。図8に示されるように、積和演算部107は、開閉部71と、第1要素分離部72と、第2要素分離部73と、第1乗算部74と、第2乗算部75と、減算部76とを有する。図8によれば、積和演算部107においては、受信信号R(m)と遅延受信信号R(m−1)とは、ともに、まず、開閉部71に入力される。
開閉部71は、受信信号R(m)を受信内部信号r(m)として出力し、同時に、遅延受信信号R(m−1)を遅延受信内部信号r(m−1)として出力することが望ましい。また、開閉部71は、切換部104が第2差分信号Q(m)を出力しない場合に、受信内部信号r(m)と遅延受信内部信号r(m−1)の出力を同時に、停止することが可能である。例えば、受信信号R(m)がDQPSK信号である場合には、図6から理解できるように、差分信号Q(m)が1の場合、差分信号Q(m)が2の場合、又は差分信号Q(m)が3の場合に、切換部104から第2差分信号Q(m)が出力される。
次に、受信内部信号r(m)は、第1要素分離部72に入力され、受信内部信号r(m)が実数部r(m)と虚数部r(m)に分離される。同様に、遅延受信内部信号r(m−1)は、第2要素分離部73に入力され、遅延受信内部信号r(m−1)が実数部r(m−1)と虚数部r(m−1)に分離される。
第1要素分離部72と第2要素分離部73とは、互いに同じ構成とすることができる。また、時間分割等により回路又は演算を共有することができる場合は、第1要素分離部72と第2要素分離部73の機能を、単一の要素分離部を用いて実現してもよい。一方、受信内部信号r(m)及び遅延受信内部信号r(m−1)が予め実数部と虚数部に分離されている場合は、第1要素分離部72及び第2要素分離部73の処理を省略してもよい。
さらに、積和演算部107においては、第1乗算部74において、実数部r(m−1)と虚数部r(m)の乗算処理が行われ、この乗算処理の結果が第1乗算信号r(m)として出力される。また、第2乗算部75において、実数部r(m)と虚数部r(m−1)の乗算処理が行われ、この乗算処理の結果が第2乗算信号r(m)として出力される。ただし、第1乗算部74と第2乗算部75は、同一の構成としてもよい。また、時間分割等により回路又は演算を共有することができる場合は、第1乗算部74と第2乗算部75の機能を、単一の乗算部を用いて実現してもよい。
最後に、減算部76は、第1乗算信号r(m)から第2乗算信号r(m)を減ずる減算信号処理を行い、この減算信号処理の結果を積和出力信号P(m)として出力する。
積和演算部107は、開閉部71が、第2差分信号Q(m)が出力される場合のみ、受信信号R(m)及び遅延受信信号R(m−1)をそれぞれ受信内部信号r(m)及び遅延受信内部信号r(m−1)として出力し、受信内部信号r(m)の実数部r(m)と虚数部r(m)及び遅延受信内部信号r(m−1)の実数部r(m−1)と虚数部r(m−1)を参照して次式2のような計算を行い、この計算の結果を積和出力信号P(m)として出力する構成であれば、上述のような構成に限定されない。
P(m)=r(m−1)×r(m)−r(m)×r(m−1) …式2
上記のようにして出力された積和出力信号P(m)は、第2判定部108に入力される。第2判定部108は、第2差分信号Q(m)と積和出力信号P(m)の大きさに対応する第2判定信号X(m)を出力する。
望ましい形態として、第2判定部108は、第2差分信号Q(m)の値と積和出力信号P(m)の値を、少なくとも1種類の所定の閾値Tと比較した結果に対応する理想信号点を、変調信号が擁する複数の理想信号点から選択し、選択された理想信号点の値を第2判定信号X(m)として出力することができる。第2判定部108の具体的な動作例を以下で説明する。
第2判定部108は、切換部104から第2差分信号Q(m)が出力される場合にのみ、動作することが望ましい。例えば、受信信号R(m)がDQPSK信号である場合には、図6から理解できるように、切換部104は、差分信号Q(m)が1の場合、差分信号Q(m)が2の場合、又は差分信号Q(m)が3の場合に、第2差分信号Q(m)を出力する。
図9(a)及び(b)は、実施の形態1に係る差動復調装置100における第2判定部108の動作を説明するための図である。図6より、第2差分信号Q(m)が1(すなわち、Q(m)=1)の場合は、位相範囲Wが−π/2から+π/2までの範囲であるから、この領域を位相平面上で表現すると図9(a)の縦線ハッチング領域のようになる。また、DQPSK信号が擁する4つの理想信号点の位相が0、π/2、π、3π/2であると仮定する場合、これらの理想信号点に対応する復調信号点のとり得る領域は、図9(b)のようになる。ただし、理想信号点における位相の値と信号点の値Z(m)との関係は、上述した通りである。したがって、図9(a)に示されるQ(m)=1の場合は、図9(b)に示されるように、復調信号点の候補としてZ(m)=0、Z(m)=1、及びZ(m)=3の3種類が存在することが分かる。
図10は、実施の形態1に係る差動復調装置100における第2判定部108の動作を説明するための図である。例えば、差動復調装置100を備えた受信機が移動していない静止状態等(すなわち、受信機を備えた車両などが停止している状態等)における受信信号の受信時であって、受信信号R(m)の振幅変動がなく、振幅が1であると仮定する場合には、受信信号R(m)と遅延受信信号R(m−1)の位相差分すなわち復調信号の位相差分と、積和出力信号P(m)の値との関係は、図10のようになる。図10によれば、
積和出力信号P(m)が−1から−1/√2(=−1/(21/2))までの範囲内であれば、受信信号R(m)と遅延受信信号R(m−1)との差分は、−π/2から−π/4までの範囲内であり、
積和出力信号P(m)が−1/√2から+1/√2までの範囲内であれば、受信信号R(m)と遅延受信信号R(m−1)との差分は、−π/4から+π/4までの範囲内であり、
積和出力信号P(m)が+1/√2から+1までの範囲内であれば、受信信号R(m)と遅延受信信号R(m−1)との差分は、+π/4から+π/2までの範囲内であることが分かる。
したがって、所定の閾値Tとして−1/√2と+1/√2を選択すれば、
積和出力信号の積和出力信号P(m)の値が−1/√2以下であれば、Z(m)=3であり、
積和出力信号P(m)の値が−1/√2より大きく+1/√2以下であれば、Z(m)=0であり、
積和出力信号P(m)の値が+1/√2より大きければ、Z(m)=1と特定することが可能となる。
図11(a)及び(b)は、実施の形態1に係る差動復調装置100における第2判定部108の動作を説明するための図である。図6より、Q(m)=2の場合は、位相範囲Wが±π/4から±π3/4(複号同順)までの範囲であるから、この領域を位相平面上で表現すると図11(a)の縦線ハッチング領域のようになる。また、DQPSK信号が擁する4つの理想信号点の位相が0、π/2、π、3π/2であると仮定する場合、これらの理想信号点に対応する復調信号点のとり得る領域は、図11(b)のようになる。ただし、理想信号点における位相の値と信号点の値Z(m)の関係は、上述した通りである。したがって、Q(m)=2の場合は、復調信号点の候補としてZ(m)=1、Z(m)=3の2種類が存在することが分かる。
図12は、実施の形態1に係る差動復調装置100における第2判定部108の動作を説明するための図である。例えば、差動復調装置100を備えた受信機が移動していない静止状態等(すなわち、受信機を備えた車両などが停止している状態等)における受信信号の受信時であって、受信信号R(m)の振幅変動がなく、振幅が1であると仮定する場合、受信信号R(m)と遅延受信信号R(m−1)の位相差分すなわち復調信号の位相差分と、積和出力信号P(m)の値との関係は、図12のようになる。図12によれば、
積和出力信号P(m)が+1/√2から+1までの範囲内であれば、受信信号R(m)と遅延受信信号R(m−1)との差分は、+π/4から+3π/4までの範囲内であり、
積和出力信号P(m)が−1から−1/√2までの範囲内であれば、受信信号R(m)と遅延受信信号R(m−1)との差分は、+5π/4から+7π/4までの範囲内であることが分かる。
したがって、所定の閾値Tとして0を選択すれば、積和出力信号P(m)の値が0以下であればZ(m)=3であり、0を超えればZ(m)=1であると特定することが可能となる。
図13(a)及び(b)は、実施の形態1に係る差動復調装置100における第2判定部108の動作を説明するための図である。図6より、Q(m)=3の場合は、位相範囲Wが±π/2から±π(複号同順)までの範囲であるから、この領域を位相平面上で表現すると図13(a)のようになる。また、DQPSK信号が擁する4つの理想信号点の位相が0、π/2、π、3π/2であると仮定する場合、これらの理想信号点に対応する復調信号点のとり得る領域は、図13(b)のようになる。ただし、理想信号点における位相の値と信号点の値Z(m)の関係は、上述した通りである。したがって、Q(m)=3の場合は、復調信号点の候補としてZ(m)=1、Z(m)=2、Z(m)=3の3種類が存在することが分かる。
図14は、実施の形態1に係る差動復調装置100における第2判定部108の動作を説明するための図である。差動復調装置100を備えた受信機が移動していない静止状態等(すなわち、受信機を備えた車両などが停止している状態等)における受信信号の受信時であって、受信信号R(m)の振幅変動がなく振幅が1であると仮定する場合、受信信号R(m)と遅延受信信号R(m−1)の位相差分すなわち復調信号の位相差分と積和出力信号P(m)の値の関係は、図14のようになる。図14によれば、
積和出力信号P(m)が+1/√2から+1までの範囲内であれば、受信信号R(m)と遅延受信信号R(m−1)との差分は、+π/2から+3π/4までの範囲内であり、
積和出力信号P(m)が−1/√2から+1/√2までの範囲内であれば、受信信号R(m)と遅延受信信号R(m−1)との差分は、+3π/4から+5π/4までの範囲内であり、
積和出力信号P(m)が−1から−1/√2までの範囲内であれば、受信信号R(m)と遅延受信信号R(m−1)との差分は、+π5/4から+3π/2までの範囲内であることが分かる。
したがって、所定の閾値Tとして−1/√2と+1/√2を選択すれば、積和出力信号P(m)の値が−1/√2以下であればZ(m)=3であり、−1/√2を超えて+1/√2以下であればZ(m)=2であり、+1/√2を超えればZ(m)=1と特定することが可能となる。
第2判定部108としてこのような構成を採用することにより、積和演算数を限定して得られた積和出力信号P(m)を参照するだけで復調信号を得ることが可能となる。
以上の処理によって得られた第1判定信号X(m)及び第2判定信号X(m)は、選択部109に入力される。選択部109は、選択信号C(m)の値に基づいて、第1判定信号X(m)及び第2判定信号X(m)の内のいずれか一方を、復調信号Z(m)として出力する。例えば、選択信号C(m)が1ビットの信号であって、第1差分信号Q(m)が出力される際に“1”となり、第2差分信号Q(m)が出力される際に“0”となる信号であると仮定する場合、選択部109は、選択信号C(m)が1である場合に、第1判定信号X(m)を復調信号Z(m)として出力し、選択信号C(m)が0である場合に、第2判定信号X(m)を復調信号Z(m)として出力することができる。
《1−3》実施の形態1の効果.
実施の形態1に係る差動復調装置100及び差動復調方法によれば、位相平面上における受信信号の存在領域(図7(a)、図9(a)、図10(a)、及び図12(a)における縦線ハッチング領域)を復調前に識別することができるようになり、復調の際に最低限必要な演算手続のみを事前に抽出することが可能となるため、差動復調処理に要する回路規模及び演算量を低減することができるという効果が得られる。
《2》実施の形態2.
図15は、本発明の実施の形態2に係る差動復調装置200の構成を概略的に示すブロック図である。差動復調装置200は、実施の形態2に係る差動復調方法を実施することができる装置である。図15において、図1に示される実施の形態1に係る差動復調装置100の構成要素と同一又は対応する構成要素には、図1に示される符号と同じ符号を付与する。
実施の形態2は、以下の4点において、上記実施の形態1と相違する。
(1)上記実施の形態1に係る差動復調装置100(図1)に備えられていない構成として、図15に示される実施の形態2に係る差動復調装置200は、受信信号R(m)が入力され、正規化受信信号A(m)を出力する振幅調整部201を備えられている。
(2)上記実施の形態1に係る差動復調装置100(図1)は、受信信号R(m)が入力され、遅延受信信号R(m−1)を出力する受信信号遅延部106を備えているが、正規化受信信号A(m)が入力され、正規化遅延受信信号A(m−1)を出力する受信信号遅延部206を備えている。
(3)上記実施の形態1に係る差動復調装置100(図1)の受信信号遅延部106は、受信信号R(m)が入力され、遅延受信信号R(m−1)を出力するが、実施の形態2に係る差動復調装置200(図15)の受信信号遅延部206は、正規化受信信号A(m)が入力され、遅延正規化受信信号A(m−1)を出力する。
(4)上記実施の形態1に係る差動復調装置100(図1)の積和演算部107は、受信信号R(m)と遅延受信信号R(m−1)と第2差分信号Q(m)が入力され、積和出力信号P(m)を出力するが、実施の形態2に係る差動復調装置200の積和演算部207は、正規化受信信号A(m)と正規化遅延受信信号A(m−1)と第2差分信号Q(m)が入力され、積和出力信号P(m)を出力する。
図15において、振幅調整部201は、受信信号R(m)の振幅を一定値又は一定範囲内に調整し、この調整の結果を正規化受信信号A(m)として出力する機能を持つ。振幅調整部201は、自動利得制御機能を持つ構成であってもよいし、ビットシフト演算を用いて振幅を拡縮するような機能を持つ構成であってもよい。
また、図15における受信信号遅延部206は、図1に示される実施の形態1における受信信号遅延部106と入力信号と出力信号とが異なるが、図1に示される受信信号遅延部106と同一の構成を採用することができる。さらに、積和演算部207は、図1に示される実施の形態1における積和演算部107と入力信号と出力信号とが異なるが、図1に示される積和演算部107と同一の構成を採用することができる。
実施の形態2に係る差動復調装置200及び差動復調方法においては、マルチパスフェージング環境又は移動受信環境において振幅変動が発生する場合であっても、受信信号の振幅を安定させることが可能となる。したがって、実施の形態2に係る差動復調装置200及び差動復調方法によれば、位相平面上における受信信号の存在領域(図7(a)、図9(a)、図10(a)、及び図12(a)における縦線ハッチング領域)を復調前に識別することができるようになり、復調の際に最低限必要な演算手続のみを事前に抽出することが可能となるため、差動復調処理に要する回路規模及び演算量を低減することができるという効果が得られる。
《3》実施の形態3.
図16は、本発明の実施の形態3に係る差動復調装置300の構成を概略的に示すブロック図である。差動復調装置300は、実施の形態3に係る差動復調方法を実施することができる装置である。図16において、図15に示される実施の形態2に係る差動復調装置200の構成要素と同一又は対応する構成要素には、図15に示される符号と同じ符号を付与する。
実施の形態3は、以下の3点において上記実施の形態2と相違し、他の点は上記実施の形態2と同じである。
(1)上記実施の形態2に係る差動復調装置200(図15)に備えられていない構成として、図16に示されるように、実施の形態3に係る差動復調装置300は、振幅情報信号α(m)が入力され、振幅制御信号β(m)及び閾値制御信号γ(m)を出力する振幅制御部302を備えている。
(2)上記実施の形態2に係る差動復調装置200(図15)の振幅調整部201は、受信信号R(m)が入力され、正規化受信信号A(m)を出力するが、実施の形態3に係る差動復調装置300の振幅制御部301は、受信信号R(m)と振幅制御信号β(m)とが入力され、正規化受信信号A(m)と振幅情報信号α(m)とを出力する。
(3)上記実施の形態2に係る差動復調装置200(図15)の第2判定部108は、第2差分信号Q(m)と積和出力信号P(m)とが入力され、第2判定信号X(m)を出力するが、実施の形態3に係る差動復調装置300の第2判定部308は、第2差分信号Q(m)と積和出力信号P(m)と閾値制御信号γ(m)とが入力され、第2判定信号X(m)を出力する。
図16において、振幅調整部301は、受信信号R(m)の振幅を一定値又は一定範囲内に調整する正規化処理を行い、この調整の結果を正規化された受信信号(正規化受信信号)A(m)として出力する機能を持つ。振幅調整部301は、自動利得制御機能を持つ構成であってもよいし、ビットシフト演算を用いて振幅を拡縮するような機能を持つ構成であってもよい。
また、振幅調整部301は、出力された正規化受信信号A(m)の振幅に関する情報を振幅情報信号α(m)として出力することができる。さらに、振幅調整部301は、自動利得制御又はビットシフト演算を用いて振幅を拡縮する際に、振幅制御信号β(m)を参照することができる。より具体的には、振幅情報信号α(m)及び振幅制御信号β(m)は、自動利得制御の制御値又はビットシフト演算時の符号ビット数であることが望ましい。
図16において、振幅制御部302は、振幅情報信号α(m)に基づいて振幅情報を制御し、その結果を振幅制御信号β(m)及び閾値制御信号γ(m)として出力する機能を持つ。ここで、振幅情報信号α(m)は、一例として自動利得制御の制御値であることが望ましく、当該制御値が最大許容振幅を示す値又はそれに近い値である場合に、振幅を小さくするような制御値を振幅制御信号β(m)として出力することができ、当該制御値が最小許容振幅を示す値又はそれに近い値である場合に、振幅を大きくするような制御値を振幅制御信号β(m)として出力することができる。
一方、振幅情報信号α(m)は、他の一例としてビットシフト演算時の符号ビット数であることが望ましく、当該制御値が最小許容符号ビット数を示す値又はそれに近い値である場合に、振幅を小さくするような制御値を振幅制御信号β(m)として出力することができ、当該制御値が最大許容符号ビット数を示す値又はそれに近い値である場合に、振幅を大きくするような制御値を振幅制御信号β(m)として出力することができる。
さらに、振幅制御部302は、振幅制御信号β(m)の大きさに応じて閾値制御信号γ(m)の値を変化させることができる。より具体的には、振幅制御部302は、振幅制御信号β(m)が振幅を小さくするような制御値であれば、閾値制御信号γ(m)も小さくすることができる。また、振幅制御部302は、振幅制御信号β(m)が振幅を大きくするような制御値であれば、閾値制御信号γ(m)も大きくすることができる。
また、図16における第2判定部308は、図15における第2判定部108の入力信号を図16のように置き換え、全ての所定閾値Tを閾値制御信号γ(m)の値に応じて変化させる構成とすることによって、実現することができる。より具体的には、第2判定部308は、閾値制御信号γ(m)の値を用いて、全ての所定閾値Tを逓倍して、γ(m)×Tを新たな閾値とするような構成とすることが望ましい。これは、調整された振幅レベル(正規化後の受信信号レベル)と、第2判定部108で判定に用いる閾値を連動させることで、信号を表現するビット数の最適化を図るための手法である。
実施の形態3に係る差動復調装置300及び差動復調方法においては、受信信号を表現するためのビット数を適切な値又は範囲内とすることが可能となる。また、実施の形態3に係る差動復調装置300及び差動復調方法によれば、位相平面上における受信信号の存在領域(図7(a)、図9(a)、図10(a)、及び図12(a)における縦線ハッチング領域)を復調前に識別することができるようになり、復調の際に最低限必要な演算手続のみを事前に抽出することが可能となるため、差動復調処理に要する回路規模及び演算量を低減することができるという効果が得られる。
《4》実施の形態4.
図17は、本発明の実施の形態4に係る差動復調装置400の構成を概略的に示すブロック図である。差動復調装置400は、実施の形態4に係る差動復調方法を実施することができる装置である。図17において、図1に示される実施の形態1に係る差動復調装置100の構成要素と同一又は対応する構成要素には、図1に示される符号と同じ符号を付与する。
実施の形態4は、以下の3点において上記実施の形態1と相違し、他の点は実施の形態1と同じである。
(1)上記実施の形態1に係る差動復調装置100には、方式識別信号H(j)(jは、整数)が入力されないが、実施の形態4に係る差動復調装置400には、方式識別信号H(j)が入力される。
(2)上記実施の形態1に係る差動復調装置100は、方式識別信号H(j)を入力とする構成要素を備えていないが、実施の形態4に係る差動復調装置400は、方式識別信号H(j)が入力され、変調多値数信号N(j)を出力する多値数識別部410を備えている。
(3)上記実施の形態1に係る差動復調装置100においては、領域識別部101、比較部103、切換部104、第1判定部105、及び第2判定部108に変調多値数信号N(j)が入力されないが、実施の形態4に係る差動復調装置400においては、領域識別部401、比較部403、切換部404、第1判定部405、及び第2判定部408に変調多値数信号N(j)が入力される。
図17に示されるように、多値数識別部410は、入力される方式識別信号H(j)の値に応じて受信信号R(m)に適用されている変調方式の変調多値数を判断し、この判断の結果を変調多値数信号N(j)として出力する。より具体的には、例えば、方式識別信号H(j)がDQPSK信号を表す識別信号である場合、その変調信号が擁する理想信号点は4点であるから、多値数識別部410は、変調多値数信号N(j)を“4”として出力することができる。また、方式識別信号H(j)が変調信号の変調多値数そのものである場合、多値数識別部410は、方式識別信号H(j)をそのまま変調多値数信号N(j)として出力することもできる。
図17に示されるように、領域識別部401、比較部403、切換部404、第1判定部405、及び第2判定部408は、各々の信号処理において変調多値数を用いる際に、変調多値数信号N(j)を参照することができる。より具体的には、実施の形態4に係る差動復調装置400及び差動復調方法においては、上記実施の形態1に係る差動復調装置100における説明の際に用いた変調多値数Nを、変調多値数信号N(j)に置き換えた内容の動作を実行することができる。
実施の形態4に係る差動復調装置400及び差動復調方法においては、受信チャンネルの切換又は受信サービスの切換等に伴い受信信号R(m)の変調方式が変化する場合であっても、位相平面上における受信信号R(m)の存在領域(図7(a)、図9(a)、図10(a)、及び図12(a)における縦線ハッチング領域)を復調前に識別することができる。したがって、実施の形態4に係る差動復調装置400及び差動復調方法によれば、復調の際に最低限必要な演算手続のみを事前に抽出することが可能となるため、差動復調処理に要する回路規模及び演算量を低減することができるという効果が得られる。
《5》実施の形態5.
図18は、本発明の実施の形態5に係る差動復調装置500の構成を概略的に示すブロック図である。差動復調装置500は、実施の形態5に係る差動復調方法を実施することができる装置である。図18において、図14に示される実施の形態4に係る差動復調装置400の構成要素と同一又は対応する構成要素には、図14に示される符号と同じ符号を付与する。
実施の形態5は、以下の2点において上記実施の形態4と相違し、他の点は上記実施の形態4と同じである。
(1)上記実施の形態4に係る差動復調装置400には、方式識別信号H(j)が入力されているが、実施の形態5に係る差動復調装置500には、方式識別信号H(j)が入力されていない。
(2)上記実施の形態4に係る差動復調装置400の多値数識別部410への入力信号は、方式識別信号H(j)であるが、実施の形態5に係る差動復調装置500の多値数識別部510への入力信号は、受信信号R(m)である。
図18において、多値数識別部510は、受信信号R(m)に適用されている差動位相偏移変調方式の変調多値数を判断し、この判断の結果を変調多値数信号N(j)として出力する。より具体的には、例えば、受信信号R(m)がDQPSK信号である場合、その変調信号が擁する理想信号点は4点であるから、多値数識別部510は、変調多値数信号N(j)を“4”として出力することができる。多値数識別部510は、例えば、受信信号R(m)を位相平面上において累積的に加算し、この累積的な加算の結果得られる収束点の数を推定することにより、受信信号R(m)に適用されている差動位相偏移変調方式の変調多値数を判断することができる。
実施の形態5に係る差動復調装置500及び差動復調方法においては、受信チャンネルの切換又は受信サービスの切換等に伴い受信信号R(m)の変調方式が変化する場合であって、且つ、受信信号R(m)に適用されている変調方式を判断するための信号が差動復調装置500の外部から得られない場合であっても、位相平面上における受信信号の存在領域(図7(a)、図9(a)、図10(a)、及び図12(a)における縦線ハッチング領域)を復調前に識別することができる。したがって、実施の形態5に係る差動復調装置500及び差動復調方法によれば、復調の際に最低限必要な演算手続のみを事前に抽出することが可能となるため、差動復調処理に要する回路規模及び演算量を低減することができるという効果が得られる。
《6》変形例.
上記実施の形態1から5に係る差動復調装置及び差動復調方法は、本発明を適用した態様を例示するものであり、本発明は、これらの例示に限定されるものではない。例えば、本発明は、上記実施の形態1から5までのいずれか2つ以上の構成要素又は処理プロセスを組合せることにより実現することも可能である。例えば、実施の形態2又は3の振幅復調部201又は301と、実施の形態4又は5の多値数識別部410又は510との両方を備えた差動復調装置が可能である。
また、上記実施の形態1から5に係る差動復調装置及び差動復調方法は、差動位相偏移変調方式の一例としてDQPSK方式を採用する場合を説明したが、本発明は、DQPSK方式以外の差動位相偏移変調方式を採用する装置及び方法にも適用可能である。
さらに、上記実施の形態1から5に係る差動復調装置及び差動復調方法は、FPGA(Field−Programmable Gate Array)又はLSI(Large Scale Integration)における信号処理回路又は信号処理プロセスに適用可能であるだけでなく、DSP(Digital Signal Processor)における演算処理回路又は演算処理プロセスにも適用可能である。
31 第1差分演算部、 32 第2差分演算部、 33 多値数保持部、 34 最小値選択部、 71 開閉部、 72 第1要素分離部、 73 第2要素分離部、 74 第1乗算部、 75 第2乗算部、 76 減算部、 100 差動復調装置、 101 領域識別部、 102 識別信号遅延部、 103 比較部、 104 切換部、 105 第1判定部、 106 受信信号遅延部、 107 積和演算部、 108 第2判定部、 109 選択部、 200 差動復調装置、 201 振幅調整部、 206 受信信号遅延部、 207 積和演算部、 300 差動復調装置、 301 振幅調整部、 302 振幅制御部、 308 第2判定部、 400 差動復調装置、 410 多値数識別部、 401 領域識別部、 403 比較部、 404 切換部、 405 第1判定部、 408 第2判定部、 500 差動復調装置、 510 多値数識別部。

Claims (10)

  1. 差動位相偏移変調方式を用いて変調された変調信号を復調する差動復調装置であって、
    位相平面上において受信信号が存在する位相領域である存在領域を、前記変調信号の変調多値数に応じて分割された複数の位相領域から選択し、前記存在領域に対応する識別信号を出力する領域識別部と、
    前記領域識別部から出力された前記識別信号を時間遅延させた信号を遅延識別信号として出力する識別信号遅延部と、
    前記領域識別部から出力された識別信号と前記識別信号遅延部から出力された前記遅延識別信号との差分に対応する値を差分信号として出力する比較部と、
    前記比較部から出力された前記差分信号の値が予め決められた条件を満たす差分信号の集合である第1集合に含まれる場合に、前記差分信号を第1差分信号として出力すると共に前記第1差分信号に対応付けられた選択信号を出力し、前記比較部から出力された差分信号の値が前記第1集合に属さない差分信号の集合である第2集合に含まれる場合に、前記差分信号を第2差分信号として出力すると共に前記第2差分信号に対応付けられた選択信号を出力する切換部と、
    前記切換部から出力された前記第1差分信号の大きさに対応する第1判定信号を出力する第1判定部と、
    前記受信信号を時間遅延させた信号を遅延受信信号として出力する受信信号遅延部と、
    前記受信信号の値と前記受信信号遅延部から出力された前記遅延受信信号の値とを参照して積和演算を行い、該積和演算の結果を積和出力信号として出力する積和演算部と、
    前記切換部から出力された前記第2差分信号の大きさと前記積和演算部から出力された前記積和出力信号の大きさとに対応する第2判定信号を出力する第2判定部と、
    前記切換部から出力された前記選択信号に基づいて前記第1判定信号と前記第2判定信号の内のいずれか一方の信号を選択し、該選択された一方の信号を復調信号として出力する選択部と、
    を備え、
    前記第1集合は、前記差分信号に対応する位相平面の位相範囲の大きさの合計が、前記変調信号が擁する複数の理想信号点のうち、位相平面上において隣接する理想信号点の位相差分以下となるような前記差分信号の集合であり、
    前記受信信号及び前記遅延受信信号は、共に複素数であり、
    前記積和演算部は、前記受信信号の虚数部と前記遅延受信信号の実数部の乗算と、前記受信信号の実数部と前記遅延受信信号の虚数部の乗算と、2種類の実数の減算を行うことによって前記積和出力信号を生成する
    ことを特徴とする差動復調装置。
  2. 振幅が一定値又は一定範囲内に制御された前記受信信号を正規化して出力する振幅調整部をさらに備え、
    前記受信信号遅延部が出力する前記遅延受信信号は、前記振幅調整部から出力された、正規化された前記受信信号を時間遅延させた信号であり、
    前記積和演算部が出力する前記積和出力信号は、正規化された前記受信信号の値と正規化された前記遅延受信信号の値とを参照して行われた積和演算の結果に基づく信号である
    ことを特徴とする請求項1に記載の差動復調装置。
  3. 前記差動位相偏移変調方式に関する情報を参照して変調多値数を識別し、該変調多値数の値を変調多値数信号として出力する多値数識別部をさらに備え、
    前記領域識別部は、前記位相平面上において前記受信信号が存在する前記存在領域を、前記変調多値数信号に応じて分割された複数の位相領域から選択し、前記存在領域に対応する前記識別信号を出力し、
    前記比較部は、前記識別信号と前記遅延識別信号との差分と前記変調多値数信号に応じて一意に決定される値を前記差分信号として出力する
    ことを特徴とする請求項1に記載の差動復調装置。
  4. 前記受信信号を参照して変調多値数を識別し、その値を変調多値数信号として出力する多値数識別部をさらに備え、
    前記領域識別部は、位相平面上において受信信号が存在する存在領域を、前記変調多値数信号に応じて分割された複数の位相領域から選択し、前記存在領域に対応する識別信号を出力し、
    前記比較部は、前記識別信号と前記遅延識別信号の差分と前記変調多値数信号に応じて一意に決定される値を差分信号として出力する
    ことを特徴とする請求項1に記載の差動復調装置。
  5. 複数の前記位相領域は、前記位相平面を等位相間隔に分割した領域であり、複数の前記位相領域の各々には、位相0度を基準として反時計回りに大きくなる値が前記識別信号として付されており、
    前記比較部は、前記識別信号と前記遅延識別信号の差分を前記差分信号として出力する
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の差動復調装置。
  6. 複数の前記位相領域の領域数は、前記変調信号の変調多値数の2倍であることを特徴とする請求項5に記載の差動復調装置。
  7. 前記積和演算部は、前記受信信号の虚数部と前記遅延受信信号の実数部を乗算した結果から、前記受信信号の実数部と前記遅延受信信号の虚数部を乗算した結果を減じた値を前記積和出力信号として出力することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の差動復調装置。
  8. 前記第1判定部は、前記変調信号が擁する複数の理想信号点から前記第1差分信号の値に対応する理想信号点を選択し、該選択された理想信号点の値を前記第1判定信号として出力し、
    前記第2判定部は、前記第2差分信号の値と前記積和出力信号の値との少なくとも1種類の所定閾値と比較した結果に対応する理想信号点を、前記変調信号が擁する複数の理想信号点から選択し、該選択された理想信号点の値を前記第2判定信号として出力する
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の差動復調装置。
  9. 正規化された前記受信信号の振幅に関する情報を振幅情報信号として参照し、振幅制御信号と閾値制御信号を出力する振幅制御部をさらに備え、
    前記振幅調整部は、前記振幅制御信号を用いて振幅が一定値又は一定範囲内に制御された前記受信信号を正規化して出力すると共に、前記振幅情報信号を出力し、
    前記第2判定部は、前記第2差分信号の値と前記積和出力信号の値とを、前記閾値制御信号に基づく少なくとも1種類の所定閾値と比較した結果に対応する理想信号点を、前記変調信号が擁する複数の理想信号点から選択して、該選択された理想信号点の値を前記第2判定信号として出力する
    ことを特徴とする請求項2に記載の差動復調装置。
  10. 差動位相偏移変調方式を用いて変調された変調信号を復調する差動復調方法であって、
    位相平面上において受信信号が存在する位相領域である存在領域を、前記変調信号の変調多値数に応じて分割された複数の位相領域から選択し、前記存在領域に対応する識別信号を生成するステップと、
    前記識別信号を時間遅延させた信号を遅延識別信号として生成するステップと、
    前記識別信号と前記遅延識別信号との差分に対応する値を差分信号として生成するステップと、
    前記差分信号の値が予め決められた条件を満たす差分信号の集合である第1集合に含まれる場合に、前記差分信号を第1差分信号として出力すると共に前記第1差分信号に対応付けられた選択信号を出力し、前記差分信号の値が前記第1集合に属さない差分信号の集合である第2集合に含まれる場合に、前記差分信号を第2差分信号として出力すると共に前記第2差分信号に対応付けられた選択信号を出力するステップと、
    前記第1差分信号の大きさに対応する第1判定信号を出力するステップと、
    前記受信信号を時間遅延させた信号を遅延受信信号として出力するステップと、
    前記受信信号の値と前記遅延受信信号の値とを参照して積和演算を行い、該積和演算の結果を積和出力信号として出力するステップと、
    前記第2差分信号の大きさと前記積和出力信号の大きさとに対応する第2判定信号を出力するステップと、
    前記選択信号に基づいて前記第1判定信号と前記第2判定信号の内のいずれか一方の信号を選択し、該選択された一方の信号を復調信号として出力するステップと、
    を有し、
    前記第1集合は、前記差分信号に対応する位相平面の位相範囲の大きさの合計が、前記変調信号が擁する複数の理想信号点のうち、位相平面上において隣接する理想信号点の位相差分以下となるような前記差分信号の集合であり、
    前記受信信号及び前記遅延受信信号は、共に複素数であり、
    前記積和出力信号を出力する前記ステップにおいて、前記受信信号の虚数部と前記遅延受信信号の実数部の乗算と、前記受信信号の実数部と前記遅延受信信号の虚数部の乗算と、2種類の実数の減算を行うことによって前記積和出力信号を生成する
    ことを特徴とする差動復調方法。
JP2014080870A 2014-04-10 2014-04-10 差動復調装置及び差動復調方法 Active JP6214454B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014080870A JP6214454B2 (ja) 2014-04-10 2014-04-10 差動復調装置及び差動復調方法
EP15162376.6A EP2930897B1 (en) 2014-04-10 2015-04-02 Differential demodulator and differential demodulation method
CN201510169142.5A CN104980387B (zh) 2014-04-10 2015-04-10 差分解调装置和差分解调方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014080870A JP6214454B2 (ja) 2014-04-10 2014-04-10 差動復調装置及び差動復調方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015201810A JP2015201810A (ja) 2015-11-12
JP6214454B2 true JP6214454B2 (ja) 2017-10-18

Family

ID=52785004

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014080870A Active JP6214454B2 (ja) 2014-04-10 2014-04-10 差動復調装置及び差動復調方法

Country Status (3)

Country Link
EP (1) EP2930897B1 (ja)
JP (1) JP6214454B2 (ja)
CN (1) CN104980387B (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108134754B (zh) * 2018-01-09 2019-02-01 西安科技大学 一种吉比特连续可变速率的中频差分解调器

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0697971A (ja) * 1992-09-16 1994-04-08 Fujitsu Ltd 遅延検波復調器
JPH09233138A (ja) * 1996-02-22 1997-09-05 Sony Corp 情報伝送システムおよび情報受信装置、並びに情報伝送方法
JP2004364131A (ja) * 2003-06-06 2004-12-24 Seiko Epson Corp 位相変調信号復調装置及び復調方法
CN1972262A (zh) * 2005-11-25 2007-05-30 精工爱普生株式会社 Psk接收机及其接收方法、psk解调电路和通信装置
EP2709329B1 (en) * 2011-05-11 2018-03-28 Mitsubishi Electric Corporation Device and corresponding method for differential demodulation

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015201810A (ja) 2015-11-12
EP2930897B1 (en) 2016-11-02
EP2930897A1 (en) 2015-10-14
CN104980387B (zh) 2018-05-08
CN104980387A (zh) 2015-10-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2149364C (en) Diversity reception device
JP2010220105A (ja) 無線受信装置および無線受信方法
JPH10262023A (ja) 誤り率推定装置
US7675997B2 (en) Dynamic DC offset removal apparatus and dynamic DC offset removal method
JP6214454B2 (ja) 差動復調装置及び差動復調方法
US7609615B2 (en) Method and apparatus for performing channel compensation and symbol demodulation for coherent demodulation in an OFDM system
WO2016143863A1 (ja) 通信装置、復調方法及びプログラム
JP5599507B2 (ja) 差動復調装置及び差動復調方法
JP3899425B2 (ja) Qpsk変調方式システムの自動周波数制御装置及びその方法
JP4185122B2 (ja) 受信装置
JP2000031874A (ja) 適応アレーダイバーシティ受信機
JP6022089B2 (ja) 受信装置および受信方法
US9325551B2 (en) Removal of irrelevance in phase-modulated digital carrier-signals
JP4827449B2 (ja) 振幅位相制御装置および受信システム
JP7158344B2 (ja) 復調装置
JP4452747B2 (ja) 受信装置
JP4059235B2 (ja) Ofdm受信装置、およびofdm受信プログラム
JP5419146B2 (ja) 復調装置及び復調処理方法
JP5153673B2 (ja) 光通信受信機
JP2010272978A (ja) 無線受信装置
JP2000188620A (ja) 同期検波装置
JP2018098597A (ja) 受信信号調整回路、受信信号調整方法およびプログラム
JPH03179852A (ja) 復調装置
JP2005236350A (ja) Ofdm復調装置
JP2002077003A (ja) 信号受信装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20161109

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170810

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170822

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170919

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6214454

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250