JP2010182570A - 非水系空気二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】充電電位のより低い非水系空気二次電池を提供する。
【解決手段】F型電気化学セルは、ケーシング21に、正極23と金属リチウムからなる負極25とがセパレータ27を介して互いに対向してセットされ、正極23と負極25との間には非水系の電解液28が注入されている。正極23には発泡ニッケル板22が載せられ、発砲ニッケル板22は空気が正極23側へ流通可能な押さえ部材29に押さえ付けられている。正極23には酸素の酸化還元触媒が含まれている。また、電解液28にはSi−N結合を有する有機ケイ素化合物のうちシラン化合物及びシラザン化合物から選ばれた1種以上が添加剤として含まれている。
【選択図】図1

Description

本発明は、非水系空気二次電池に関する。
従来、負極活物質に金属を用い、正極活物質に空気中の酸素を用いる充放電可能な空気二次電池が知られている。こうした空気二次電池では、正極活物質である酸素を電池内に内蔵する必要がないため高容量化が期待される。リチウムを負極活物質とする空気二次電池では、正極において酸素の電気化学反応が起こり、放電時にリチウム過酸化物やリチウム酸化物が生成し、充電時にこれらの酸化物が分解して酸素ガスが生成する。このような正極での酸素の酸化還元反応を促進するために、正極には触媒を含めることが多い。例えば特許文献1には、触媒としてコバルトフタロシアニンやコバルトポルフィリンなどを正極表面に担持させることが記載されている。また、非特許文献1には電解二酸化マンガンを担持させることが記載されている。
ところで、リチウム空気二次電池は、一般的に放電電位に対して充電電位が高くクーロン効率が低い。例えば、非特許文献1においては、放電電位が2.7V程度であるのに対して充電電位が4.5V程度である旨が例示されている。そして、充電電位を低下させるために正極に電解二酸化マンガン触媒を含ませることが提案されている。これにより、充電電位が4.2V程度にまで低下している。
特開2006−286414号公報
ジャーナル・オブ・アメリカン・ケミカル・ソサイエティ(J.Am.Chem.Soc.)、128巻、1390−1393頁、2006年
しかしながら、上記文献に記載された方法では充電電位の低下がまだ十分ではなく、充電電位をより低くすることが望まれていた。
本発明はこのような問題を解決するためになされたものであり、充電電位のより低い非水系空気二次電池を提供することを主目的とする。
上述した目的を達成するために、本発明者らは、酸素の酸化還元触媒を有する非水系空気二次電池の非水系イオン伝導媒体に、Si−N結合を有する有機ケイ素化合物のうちシラザン化合物及びシラン化合物から選ばれた1種以上を添加したところ、充電電位が低下することを見いだし、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の非水系空気二次電池は、
酸素を正極活物質とし、酸素の酸化還元触媒を有する正極と、
負極活物質を有する負極と、
前記正極と前記負極との間に介在し、Si−N結合を有する有機ケイ素化合物のうちシラザン化合物及びシラン化合物から選ばれた1種以上を添加剤として含む非水系イオン伝導媒体と、
を備えたものである。
この非水系空気二次電池では、充電電位の低い非水系空気二次電池を提供することができる。このような効果が得られる理由は定かではないが、非水系イオン伝導媒体に添加されたSi−N結合を有するシラザン化合物やシラン化合物がイオン伝導媒体中の水分と反応して水分を除去することにより、空気電池特有の副反応である強力な活性酸素種の発生やこれによる酸化還元触媒の腐食を抑制し、酸素発生過電圧の上昇を抑制するためと考えられる。
F型電気化学セル20の断面図である。 実施例1及び比較例1の充放電試験における電圧変化を表すグラフである。 1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザンの添加量と平均充電電圧との関係を表すグラフである。
本発明の非水系空気二次電池は、酸素を正極活物質とし酸素の酸化還元触媒を有する正極と、負極活物質を有する負極と、正極と負極との間に介在しSi−N結合を有する有機ケイ素化合物のうちシラザン化合物及びシラン化合物から選ばれた1種以上を添加剤として含む非水系イオン伝導媒体と、を備えている。本発明の非水系空気二次電池において、負極活物質は非水系空気二次電池に使用されるものであれば特に限定されないが、説明の便宜のため以下リチウムを吸蔵放出可能な負極活物質を用いた非水系リチウム空気二次電池について説明する。
本発明の非水系空気二次電池において、正極は、気体からの酸素を正極活物質とするものである。気体としては、空気であってもよいし酸素ガスであってもよい。この正極は、酸素の酸化還元触媒を含んでいる。酸素の酸化還元触媒としては、特に限定されるものではなく、二酸化マンガン、四酸化三コバルトなどの金属酸化物であってもよいし、白金、パラジウム、コバルトなどの金属単体であってもよいし、金属ポルフィリン、金属フタロシアニン、イオン化フラーレンなどの有機及び無機化合物であってもよい。このうち、電解二酸化マンガンであれば充電電位がより低下する点で好ましい。酸素の酸化還元触媒は、例えばケッチェンブラックなどの炭素物質を触媒担体としてこれに担持させたものでもあってもよい。
本発明の非水系空気二次電池において、正極は、例えば上述した酸素の酸化還元触媒と導電材と結着材とを混合し、適当な溶剤を加えてペースト状の正極材としたものを、集電体の表面に塗布乾燥し、必要に応じて電極密度を高めるべく圧縮して形成したものでもよい。また、正極は、リチウム酸化物やリチウム過酸化物を含んでいてもよい。導電材としては、正極の電池性能に悪影響を及ぼさない電子伝導性材料であれば特に限定されず、例えば、天然黒鉛(鱗状黒鉛、鱗片状黒鉛)や人造黒鉛などの黒鉛、アセチレンブラック、カーボンブラック、ケッチェンブラック、カーボンウィスカ、ニードルコークス、炭素繊維、金属(銅、ニッケル、アルミニウム、銀、金など)、有機導電性材料(ポリフェニレン誘導体など)、などの1種又は2種以上を混合したものが挙げられる。バインダは、活物質粒子及び導電材粒子を繋ぎ止める役割を果たすものであり、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、フッ素ゴム等の含フッ素樹脂、或いはポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアクリロニトリル等の熱可塑性樹脂、エチレン−プロピレン−ジエンマー(EPDM)、スルホン化EPDM、天然ブチルゴム(NBR)などを単独で、あるいは2種以上の混合物として用いることができる。また、水系バインダであるセルロース系やスチレンブタジエンゴム(SBR)の水分散体等を用いることもできる。集電体としては、酸素の拡散を速やかに行わせるため、網状やメッシュ状など多孔体であることが好ましく、ステンレス鋼やニッケル、アルミニウムなどの多孔体の金属板であってもよい。なお、この集電体は、酸化を抑制するためにその表面に耐酸化性の金属または合金の被膜を被覆したものでもよい。
本発明の非水系空気二次電池において、負極は、負極活物質を有するものである。負極活物質は、リチウムを吸蔵放出可能なものである。リチウムを吸蔵放出可能な負極としては、例えば金属リチウムやリチウム合金のほか、金属酸化物、金属硫化物、リチウムを吸蔵放出する炭素質物質などが挙げられる。リチウム合金としては、例えばアルミニウムやスズ、マグネシウム、インジウム、カルシウムなどとリチウムとの合金が挙げられる。金属酸化物としては、例えばスズ酸化物、ケイ素酸化物、リチウムチタン酸化物、ニオブ酸化物、タングステン酸化物などが挙げられる。金属硫化物としては、例えばスズ硫化物やチタン硫化物などが挙げられる。リチウムを吸蔵放出する炭素質物質としては、例えば黒鉛、コークス、メソフェーズピッチ系炭素繊維、球状炭素、樹脂焼成炭素などが挙げられる。
本発明の非水系空気二次電池において、非水系イオン伝導媒体は、例えば支持塩を含む非水系の電解液であってもよい。支持塩としては、特に限定されるものではないが、例えば、LiPF6,LiClO4,LiAsF6,LiBF4,Li(CF3SO22N,Li(CF3SO3),LiN(C25SO22などの公知の支持塩を用いることができる。これらの支持塩は、単独で用いてもよいし、複数を組み合わせて用いてもよい。支持塩の濃度としては、0.1〜2.0Mであることが好ましく、0.8〜1.2Mであることがより好ましい。溶媒としては、非プロトン性の有機溶媒を用いることができる。このような有機溶媒としては、例えば環状カーボネート、鎖状カーボネート、環状エステル、環状エーテル、鎖状エーテル等が挙げられる。環状カーボネートとしては、例えばエチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ビニレンカーボネート等がある。鎖状カーボネートとしては、例えばジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート等がある。環状エステルカーボネートとしては、例えばガンマブチロラクトン、ガンマバレロラクトン等がある。環状エーテルとしては、例えばテトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン等がある。鎖状エーテルとしては、例えばジメトキシエタン、エチレングリコールジメチルエーテル等がある。これらは単独で用いてもよいし、複数を混合して用いてもよい。また、非水系イオン伝導媒体としては、そのほかにアセトニトリル、プロピルニトリル、3−メトキシプロピオニトリルなどのニトリル系溶媒やN−メチル−N−プロピルピペリジニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドやN,N,N−トリメチル−N−プロピルアンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドなどのイオン液体、ゲル電解質、固体電解質などを用いてもよい。
本発明の非水系空気二次電池において、非水系イオン伝導媒体は、Si−N結合を有する有機ケイ素化合物のうちシラザン化合物及びシラン化合物から選ばれた1種以上を添加剤として含むものである。このようなシラザン化合物としては、例えば、1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン(化合物A、式(1)参照)や、2,2,4,4,6,6−ヘキサメチルシクロトリシラザン(化合物B、式(2)参照)、1,3−ジフェニル−1,1,3,3−テトラメチルジシラザン(化合物C、式(3)参照)などが挙げられる。また、シラン化合物としては、例えば、(N,N−ジエチルアミノ)トリメチルシラン(化合物D、式(4)参照)、N,O−ビス(トリメチルシリル)アセトアミド(化合物E、式(5)参照)、N,N−ビス(トリメチルシリル)−1,4−ブタンジアミン(化合物F、式(6)参照)などが挙げられる。Si−N結合を有する有機ケイ素化合物のうちシラザン化合物やシラン化合物はイオン伝導媒体中の水分と反応して水分を除去することができると考えられる。例えば、上述の化合物Aでは式(7)で表される反応により水分を除去すると考えられるし、上述の化合物Dでは式(8)で表される反応により水分を除去すると考えられる。このように水分を除去することで、放電時に正極で式(9)の反応により生成するスーパーオキサイドなどの酸素ラジカルが式(10)の反応などによってより強力な活性酸素種であるHO2 -を発生するという空気電池特有の反応を抑制すると考えられる。これにより、酸化還元触媒の劣化が抑制され、より充電電位が低下すると考えられる。また、LiPF6などを支持塩として用いた場合に生じるフッ化水素のようなハロゲン酸と反応してハロゲン酸を除去することも可能であり、ハロゲン酸による電池構成材料の劣化も抑制できると考えられる。シラザン化合物やシラン化合物は添加剤として含まれるものである。添加量としては0.1体積%以上75体積%以下の範囲であればよいが、このうち0.5体積%以上50体積%以下の範囲であることが好ましく、5体積%以上20体積%以下の範囲であることがより好ましい。0.1体積%以上であればイオン伝導媒体中の水分を除去する効果が得られるし、75体積%以下であればイオン伝導媒体の電気伝導性を確保することができるため、充電電位が低下すると考えられる。
本発明の非水系空気二次電池は、正極と負極との間にセパレータを備えていてもよい。セパレータとしては、非水系空気二次電池の使用に耐え得る組成であれば特に限定されないが、例えば、ポリプロピレン製不織布やポリフェニレンスルフィド製不織布などの高分子不織布、ポリエチレンやポリプロピレンなどのオレフィン系樹脂の微多孔フィルムが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、複合して用いてもよい。
本発明の非水系空気二次電池の形状は、特に限定されないが、例えばコイン型、ボタン型、シート型、積層型、円筒型、偏平型、角型などが挙げられる。また、電気自動車等に用いる大型のものなどに適用してもよい。
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
例えば、上述した実施形態においては、負極活物質としてリチウムを吸蔵放出可能なものを用いたリチウム空気二次電池について説明したが、負極活物質は非水系空気二次電池に使用されるものであれば特に限定されない。
[実施例1]
正極は次のように作成した。触媒として電解二酸化マンガン(三井金属鉱山製)を5.2重量部、触媒単体としてケッチェンブラック(ECP600、三菱化学製)を84.5重量部、バインダとしてポリテトラフルオロエチレン(ダイキン製)10.3重量部となるように秤量し、エタノールを溶剤として十分に混合、混練したものを圧延してシート状の正極合材を得た。この正極合材をステンレス製メッシュ(ニラコ製SUS304、#50)に圧着し、これを100℃のオーブン中で120分真空乾燥して非水系空気二次電池の正極とした。また、負極には直径10mm、厚さ0.4mmの金属リチウムを用いた。
図1は充放電試験に使用したF型電気化学セル20の断面図である。F型電気化学セル20はアルゴン雰囲気下のグローブボックス内で次のようにして組み立てた。まず、SUS製のケーシング21に負極25を設置し、セパレータ27(タピルス製E25MMS)を介して正極23を負極25に対向するようセットした。次に、エチレンカーボネート30体積部とジエチルカーボネート70体積部とからなる溶液(富山薬品工業製)を溶媒とし、リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニルイミド)が1mol/Lとなるように溶解させ、得られた溶液に5体積%の1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン(化合物A、アルドリッチ製)を添加して電解液28を調製した。調製した電解液28を正極23と負極25との間に5mL注入した。その後、正極23に発泡ニッケル板22を載せ、その上から空気が正極23側へ流通可能な押さえ部材29で押し付けることにより、セルを固定して実施例1の電気化学セルを得た。なお、図示しないが、ケーシング21は正極23と接触する上部と負極25と接触する下部とに分離可能であり、上部と下部との間に絶縁樹脂が介在している。これにより、正極23と負極25とは電気的に絶縁されている。なお、F型電気化学セルのガス溜め24 にはドライ酸素を充填した。このようにして得られた電気化学セルを、北斗電工製の充放電装置(型名HJ1001SM8A)にセットし、正極23と負極25との間で正極合材1gあたり50mAの電流で1.5Vまで放電し、その後、正極合材1gあたり20mAの電流で4.5Vまで充電した。この充放電試験は、25℃で行った。
[実施例2、3]
電解液に添加した1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン(化合物A)の添加量を20体積%としたこと以外は実施例1と同様に実施例2の電気化学セルを得た。また、電解液に溶解させた1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン(化合物A)の添加量を50体積%としたこと以外は実施例1と同様に実施例3の電気化学セルを得た。このようにして得られた電気化学セルを用いて実施例1と同様に充放電試験を行った。
[実施例4、5]
1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン(化合物A)のかわりに2,2,4,4,6,6−ヘキサメチルシクロトリシラザン(化合物B、アルドリッチ製)を電解液に添加したこと以外は実施例1と同様に実施例4の電気化学セルを得た。また、1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン(化合物A)のかわりに1,3−ジフェニル−1,1,3,3−テトラメチルジシラザン(化合物C、アルドリッチ製)を電解液に添加したこと以外は実施例1と同様に実施例5の電気化学セルを得た。このようにして得られた電気化学セルを用いて実施例1と同様に充放電試験を行った。
[比較例1]
電解液に1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン(化合物A)を添加しなかったこと以外は実施例1と同様に比較例1の電気化学セルを得た。このようにして得られた電気化学セルを用いて実施例1と同様に充放電試験を行った。
[比較例2]
電解液に添加した1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン(化合物A)の添加量を80体積%としたこと以外は実施例1と同様に比較例2の電気化学セルを得た。このようにして得られた電気化学セルを用いて実施例1と同様に充放電試験を行った。
[実験結果]
実施例1及び比較例1の充放電試験における電圧変化を表すグラフを図2に示し、1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン(化合物A)の添加量と平均充電電圧との関係を表すグラフを図3に示した。また、実施例1〜5及び比較例1、2の平均充電電圧(V)を表1に示した。この平均充電電圧は満充電容量の50%まで充電を行ったときの電圧として得られた値である。電解液にSi−N結合を有するシラザン化合物やシラン化合物を含まない比較例1の平均充電電圧は4.35Vであったのに対し、シラザン化合物を80%含む比較例2の平均充電電圧は4.41Vとなり、平均充電電圧が上昇していた。一方、電解液がシラザン化合物を80%未満の範囲で含んでいる実施例1〜5はいずれも平均充電電圧が4V前後であり、シラザン化合物を含まない比較例1と比較して平均充電電圧が低下していた。図3より、少なくともシラザン化合物の添加量が75体積%以下であれば、シラザン化合物を添加していない比較例1と比較して充電電位が低下することが推察された。このことから、非水系空気二次電池において、電解液がシラザン化合物を0.1体積%以上75体積%以下の範囲で含んでいることにより、充電電圧が低下すると推察された。本実施例においてはフッ化水素を生じにくいリチウムビス(トリフルオロメタンスルホニルイミド)を支持塩として用いたことから、電池作成時に混入した電解液中の水分が除去されたことにより酸化還元触媒の腐食が抑制され充電電圧が低下したものと推察された。なお、本実施例においてはシラザン化合物を使用したが、Si−N結合を有するシラン化合物を添加しても、同様に充電電圧を低下させる効果があると推察された。
20 F型電気化学セル、21 ケーシング、22 発泡ニッケル板、23 正極、24 ガス溜め、25 負極、27 セパレータ、28 電解液、29 押さえ部材。

Claims (3)

  1. 酸素を正極活物質とし、酸素の酸化還元触媒を有する正極と、
    負極活物質を有する負極と、
    前記正極と前記負極との間に介在し、Si−N結合を有する有機ケイ素化合物のうちシラザン化合物及びシラン化合物から選ばれた1種以上を添加剤として含む非水系イオン伝導媒体と、
    を備えた非水系空気二次電池。
  2. 前記シラザン化合物は1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン、2,2,4,4,6,6−ヘキサメチルシクロトリシラザン、1,3−ジフェニル−1,1,3,3−テトラメチルジシラザンからなる群より選ばれた1種以上であり、前記シラン化合物は(N,N−ジエチルアミノ)トリメチルシラン、N,O−ビス(トリメチルシリル)アセトアミド、N,N−ビス(トリメチルシリル)−1,4−ブタンジアミンからなる群より選ばれた1種以上である、請求項1に記載の非水系空気二次電池。
  3. 前記非水系イオン伝導媒体はシラザン化合物を0.5体積%以上50体積%以下の範囲で含む、請求項1又は2に記載の非水系空気二次電池。
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