JP4998392B2 - 非水電解質電池 - Google Patents

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Description

本発明は、非水電解質電池に関する。
近年、携帯電話や電子メール端末などの携帯型情報機器の市場が急速に拡大しつつある。また、環境問題やエネルギー危機の観点からハイブリッド車や電気自動車への期待が高まっている。こうした背景を踏まえ、高エネルギーの蓄電デバイスが求められている。
リチウムの標準還元電位は−3.05Vで、電気化学列で最も卑な金属である。即ち、これを負極とする蓄電デバイスの動作電圧は高く、高エネルギーとなる。一方、リチウムの原子量は金属中で最も小さいため、その理論容量は3862mAh/gと非常に大きい。したがって、リチウムを負極に用いるとエネルギー密度の高い蓄電デバイスが可能となる。
一方、負極活物質に金属、正極活物質に大気中の酸素を利用した金属空気電池が知られている。金属空気電池は外部から酸素が供給されるため、高容量の蓄電デバイスとなる。
リチウムを組み合わせた空気電池は、リチウム空気電池と呼ばれ、高エネルギー蓄電デバイスとして最近とみに関心が集まっている(例えば、特許文献1,2)。例えば、特許文献1に記載のリチウム空気電池では、0.5mA/cmの電流密度で放電したとき、10〜15mAh程度の放電容量が得られることが報告されている。また、リチウムの代わりにマグネシウムを用いたマグネシウム空気電池の可能性も提案されている(特許文献3)。こうしたリチウム空気電池においては、正極において酸素の電気化学反応が起こり、放電時にリチウム過酸化物及びリチウム酸化物が生成し、充電時にはこれらの酸化物が分解して酸素ガスが発生する。
また一方で、金属ハロゲン電池として、負極に亜鉛、正極に臭素を用いた亜鉛臭素電池(例えば、特許文献4,5)も古くから知られている。
特開2005−166685 特開2006−286414 特開2003−7357 特開平7−14617 特開平5−182653
しかしながら、リチウム空気電池では高容量のエネルギーが期待されるものの、高出力を得ることが難しかった。また、亜鉛臭素電池は水系であり、水の電気分解電圧以上の電位を取ることが通常できないため、高容量にすることは困難であった。
本発明は、上述した課題に鑑みなされたものであり、大容量且つ高出力の非水電解質電池を提供することを主目的とする。
上述した目的を達成するために鋭意研究したところ、本発明者らは、リチウムイオンを含む非水電解液にヨウ素とヨウ素化合物とを含むものとすると、大容量且つ高出力とすることができることを見いだし、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の非水電解質電池は、
リチウムイオンを放出する材料を負極活物質とする負極と
ヨウ素を正極活物質とする正極と、
前記正極と前記負極との間に介在しリチウムイオンとヨウ素とヨウ素化合物とを含みリチウムイオンを伝導するイオン伝導媒体と、
を備えたものである。
この非水電解質電池では、大容量且つ高出力とすることができる。このような効果が得られる理由は明らかではないが、以下のように推測される。例えば、こうした本発明の非水電解質電池の充放電反応は、例えば金属リチウムを負極活物質とし、ヨウ素を正極活物質とした場合には、以下のように進行する。
ここで、イオン伝導媒体に含まれるヨウ素とヨウ素化合物は、以下に示すように、酸化還元の平衡反応をリチウム基準における3.53Vで繰り返す性質を持つ。また、放電時に正極上に生成したヨウ化リチウムの一部は、イオン伝導媒体中に再度溶解するから、上記式(3)でのヨウ素とヨウ化リチウムとの濃度が変動しながら充放電の反応が進行するものと考えられる。このため、ヨウ素とヨウ素化合物とがイオン伝導媒体中に含まれていると大容量且つ高出力とすることができるものと推測される。
本発明の非水電解質電池は、リチウムイオンを放出する材料を負極活物質とする負極と、ヨウ素を正極活物質とする正極と、正極と負極との間に介在しリチウムイオンとヨウ素とヨウ素化合物とを含みリチウムイオンを伝導するイオン伝導媒体と、を備えている。
本発明の非水電解質電池の負極は、例えば負極活物質と導電材と結着材とを混合し、適当な溶剤を加えてペースト状の負極材としたものを、集電体の表面に塗布乾燥し、必要に応じて電極密度を高めるべく圧縮して形成してもよい。負極活物質は、例えば金属リチウムやリチウム合金のほか、リチウムイオンを吸蔵放出する炭素質物質などが挙げられる。リチウム合金としては、例えば、アルミニウムやシリコン、スズ、マグネシウム、インジウム、カルシウムなどとリチウムとの合金が挙げられる。リチウムイオンを放出する炭素質物質としては、例えば黒鉛、コークス、メソフェーズピッチ系炭素繊維、球状炭素、樹脂焼成炭素などが挙げられる。導電材は、正極の電池性能に悪影響を及ぼさない電子伝導性材料であれば特に限定されず、例えば、天然黒鉛(鱗状黒鉛、鱗片状黒鉛)や人造黒鉛などの黒鉛、アセチレンブラック、カーボンブラック、ケッチェンブラック、カーボンウィスカ、ニードルコークス、炭素繊維、金属(銅、ニッケル、アルミニウム、銀、金など)などの1種又は2種以上を混合したものを用いることができる。これらの中で、導電材としては、電子伝導性及び塗工性の観点より、カーボンブラック及びアセチレンブラックが好ましい。結着材は、活物質粒子及び導電材粒子を繋ぎ止める役割を果たすものであり、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、フッ素ゴム等の含フッ素樹脂、或いはポリプロピレン、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂、エチレン−プロピレン−ジエンマー(EPDM)、スルホン化EPDM、天然ブチルゴム(NBR)等を単独で、あるいは2種以上の混合物として用いることができる。また、水系バインダーであるセルロース系やスチレンブタジエンゴム(SBR)の水分散体等を用いることもできる。正極活物質、導電材、結着材を分散させる溶剤としては、例えばN−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、アクリル酸メチル、ジエチルトリアミン、N,N−ジメチルアミノプロピルアミン、エチレンオキシド、テトラヒドロフランなどの有機溶剤を用いることができる。また、水に分散剤、増粘剤等を加え、SBRなどのラテックスで活物質をスラリー化してもよい。増粘剤としては、例えば、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロースなどの多糖類を単独で、あるいは2種以上の混合物として用いることができる。塗布方法としては、例えば、アプリケータロールなどのローラコーティング、スクリーンコーティング、ドクターブレイド方式、スピンコーティング、バーコータなどが挙げられ、これらのいずれかを用いて任意の厚さ・形状とすることができる。負極の集電体には、銅、ニッケル、ステンレス鋼、チタン、焼成炭素、導電性高分子、導電性ガラス、Al−Cd合金などのほか、接着性、導電性及び耐還元性向上の目的で、例えば銅などの表面をカーボン、ニッケル、チタンや銀などで処理したものも用いることができる。これらについては、表面を酸化処理することも可能である。集電体の形状については、箔状、フィルム状、シート上、ネット上、パンチ又はエキスパンドされたもの、ラス体、多孔質体、発泡体、繊維群の形成体などが挙げられる。集電体の厚さは、例えば1〜500μmのものが用いられる。
本発明の非水電解質電池の正極は、例えば導電材と結着材とを混合し、適当な溶剤を加えてペースト状の正極材としたものを、集電体の表面に塗布乾燥し、必要に応じて電極密度を高めるべく圧縮して形成してもよい。本発明の非水電解質電池において、正極は、ヨウ素を正極活物質とする。この正極活物質は、イオン伝導媒体に溶解したヨウ素により供給される。また、正極に用いられる導電材、結着材、溶剤などは、それぞれ負極で例示したものを用いることができる。集電体の形状は、負極と同様のものを用いることができる。この正極は、酸化還元触媒を含んでいることが好ましい。酸化還元触媒により、正極活物質であるヨウ素の還元反応が促進され、正極活物質としての機能が向上すると考えられるためである。この酸化還元触媒としては、ニッケルや二酸化マンガン、式(5)に示すフラーレン誘導体などを用いることができ、このうちフラーレン誘導体が好ましい。こうしたフラーレン誘導体は、例えば、ジャーナル・オブ・アメリカン・ケミカル・ソサエティの115巻、9798頁、1993年に記載された既存の方法により合成することができる。ここで、式(5)におけるnは、Fuに結合したピロリジニウム基の数を表し、1〜8のいずれかの整数であるが、このnは1つの値でもよいし、2つ以上の値であってもよい。Fuは、フラーレンC60,C70,C74,C76,C78,C80,C82,C84,C90及びC96のいずれか1種であってもよいし、2種以上の混合物であってもよいが、フラーレンC60であることが製造コストが最も安いという理由から好ましい。R1,R2は、それぞれ独立して水素原子又は分岐を有していてもよいアルキル基であるが、炭素数が1〜4のアルキル基であることが炭素数が5以上のアルキル基のフラーレン誘導体の合成時の収率が極めて低いという理由から好ましく、分岐を有していない直鎖状であることが分岐を有しているものよりも合成時の収率が高いという理由から好ましい。このようなアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基が挙げられる。X-は塩素イオン、臭素イオン及びヨウ素イオンのいずれかであるが、このうちヨウ素イオンであることが好ましい。
本発明の非水電解質電池のイオン伝導媒体としては、支持塩を含む非水系電解液や非水系ゲル電解液などを用いることができる。支持塩としては、特に限定されるものではないが、例えば、LiPF6,LiClO4,LiBF4,Li(CF3SO22Nなどの公知の支持塩を用いることができる。電解液の溶媒には、特に限定されるものではないが、例えば、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、γ−ブチロラクトン(γ−BL)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)など従来の二次電池やキャパシタに使われる有機溶媒、又はそれらの混合溶媒を用いることができる。また、1−メチル−3−プロピルイミダゾリウムビス(トリフルオロスルホニル)イミド、1−エチル−3−ブチルイミダゾリウムテトラフルオロボレートなどのイオン液体を用いることもできる。支持塩の濃度としては、0.1〜2.0Mであることが好ましく、0.8〜1.2Mであることがより好ましい。また、非水系ゲル電解液としては、例えば、アクリロニトリル、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、メチルメタクリレート、ビニルアセテート、ビニルピロリドン、ポリフッ化ビニリデンなどのポリマーと支持塩とで構成されるポリマーゲルを用いることができる。更に、イオン伝導性ポリマーと非水系電解液とを組み合わせて用いることもできる。また、イオン伝導媒体としては、イオン伝導性ポリマーのほか、無機固体電解質あるいは有機ポリマー電解質と無機固体電解質の混合材料、若しくは有機バインダーによって結着された無機固体粉末などを利用することができる。
また、イオン伝導媒体には、リチウムイオンと共にヨウ素及びヨウ素化合物が含まれている。イオン伝導媒体に溶解するヨウ素の濃度は、0.02M以上飽和濃度以下であることが好ましく、0.05M以上飽和濃度以下であることがより好ましい。ヨウ素の濃度が0.02M以上では、正極活物質としての機能を十分に発揮することができ好ましい。また、イオン伝導媒体に含まれるヨウ素化合物としては、金属ヨウ化物や有機ヨウ化物などが挙げられる。金属ヨウ化物としては、例えば、ヨウ化リチウム、ヨウ化カリウム、ヨウ化ニッケルなどが挙げられ、このうちヨウ化リチウムが好ましい。また、有機ヨウ化物としては、ジメチルプロピルイミダゾリウムヨージド、1−メチル−3−プロピルイミダゾリウムヨージド、1−エチル−3−ブチルイミダゾリウムヨージドなどのアルキルイミダゾリウムヨージドや、テトラブチルアンモニウムヨージドなどのアルキルアンモニウムヨージドなどを挙げることができる。有機ヨウ化物は、炭素数C1〜C4のアルキル基を1又は2以上含むものとするのが好ましい。このうち、ヨウ素化合物としては、支持塩に含まれ、電池反応で生成するヨウ化リチウムがより好ましい。ヨウ素化合物の添加量は、ヨウ素に対するヨウ素化合物の割合で8質量%以上90質量%以下であることが好ましい。この範囲では、上述した式(4)に示したヨウ素化合物の添加効果を十分に発揮することができ好ましい。
本発明の非水電解質電池は、負極と正極との間にセパレータを備えていてもよい。セパレータとしては、非水電解質電池の使用範囲に耐えうる組成であれば特に限定されないが、例えば、ポリプロピレン製不織布やポリフェニレンスルフィド製不織布などの高分子不織布、ポリエチレンやポリプロピレンなどのオレフィン系樹脂の微多孔フィルムが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、複合して用いてもよい。
本発明の非水電解質電池の形状は、特に限定されないが、例えばコイン型、ボタン型、シート型、積層型、円筒型、偏平型、角型などが挙げられる。また、電気自動車等に用いる大型のものなどに適用してもよい。本発明の非水電解質電池の一例を図1に模式的に示す。この非水電解質電池10は、リチウム金属箔からなる負極14と正極16とをイオン伝導媒体18を介して対向して配置したものである。このうち、正極16は、導電材16bやバインダ16cを混合したあと白金メッシュなどの集電体16aにプレス成形して作製されている。また、イオン伝導媒体18は、リチウムヘキサフルオロホスフェート等のリチウム塩のほかにヨウ素及びヨウ素化合物(ヨウ化リチウム)を含む非水系電解液である。また、正極16には、ヨウ素を還元する酸化還元触媒を含んでいる。
以下、本発明の具体例を実施例を用いて説明する。
[実施例1]
正極は、次のようにして作製した。まず、導電材としてのケッチェンブラック(三菱化学製ECP−6000)146mg、結着剤としてのテフロンバインダ(ダイキン工業製,テフロンは登録商標)12mg、酸化還元触媒としての電解二酸化マンガン(三井鉱山製)10mgを乾式で乳鉢を用いて練り合わせてシート状の正極部材を得た。この正極部材5mgを、長さ20mm、幅10mmの電気化学的に安定な白金メッシュ(ニコラ製)の下部(長さ10mm、幅10mmの領域)に圧着して正極とした。また、負極は、10mm角、厚さ0.4mmの金属リチウム(本城金属製)を用いた。イオン伝導媒体としての電解液は、1Mのリチウムパークロレートのエチレンカーボネート/ジエチルカーボネートの1:1溶液(富山薬品製)15mlにヨウ素0.22g、ヨウ化リチウム(アルドリッチ社製)0.11g(ヨウ素に対して50質量%)を溶解させて作製した。評価セルは、次のように作製した。まず、図2に示すように、正極22及び負極24をアルゴン雰囲気下のグローブボックス内でビーカーセル20にセットし、電解液26を15ml注入した。次に、ビーカーセル20の開放部にプラスチック製の蓋28を取り付け、ビーカーセル20を密閉して評価セルとした。なお、ビーカーセル20の容量は約30mlである。
このようにして組み立てた評価セルを北斗電工製の充放電装置(型名HJ1001SM8A)に接続し、測定温度を25℃とし、正極と負極との間で0.5mA(正極材料あたり100mA/g)の電流で開放端電圧が2Vになるまで放電した。その後、0.25mAの逆電流を流して4Vまで充電した。図3は放電容量及び充電容量の変化を表したグラフであり、縦軸は電圧(V)を横軸は正極材の質量あたりの充放電容量(mAh/g)の経過値をそれぞれ示している。図3に示すように、実施例1の非水電解質電池は、放電電流が0.5mAのときの正極材の質量あたりの放電容量が7270mAh/gであり、充電電流が0.25mAのときの正極材の質量あたりの充電容量が8322mAh/gであり、ヨウ化リチウムを添加していない後述する比較例1に比べて高出力且つ大容量であった。実施例1及び、後述する実施例2〜6及び比較例1の測定結果を表1に示す。
[実施例2]
イオン伝導媒体に含まれるヨウ化リチウムの添加量を0.02g(ヨウ素に対して9.1質量%)とした以外は実施例1と同様の工程を経て作製した非水電解質電池を実施例2とした。この実施例2では、実施例1と同様の充放電試験を行ったところ、図4に示すように、正極材の質量あたりの放電容量が10890mAh/gであり、充電容量が6070mAh/gであった。
[実施例3]
イオン伝導媒体に含まれるヨウ化リチウムの添加量を0.19g(ヨウ素に対して86.4質量%)とした以外は実施例1と同様の工程を経て作製した非水電解質電池を実施例3とした。この実施例3では、実施例1と同様の充放電試験を行ったところ、図5に示すように、正極材の質量あたりの放電容量が14470mAh/gであり、充電容量が9870mAh/gであった。
[実施例4]
イオン伝導媒体に含まれるヨウ化リチウムに代えてジメチルプロピルイミダゾリウムヨージドを0.056g(ヨウ素に対して25.4質量%)とした以外は実施例1と同様の工程を経て作製した非水電解質電池を実施例4とした。この実施例4では、実施例1と同様の充放電試験を行ったところ、図6に示すように、正極材の質量あたりの放電容量が9630mAh/gであり、充電容量が2870mAh/gであった。
[実施例5]
イオン伝導媒体に含まれる酸化還元触媒としての二酸化マンガンに代えて下記の式(6)のヨウ素含有フラーレン誘導体(式(5)におけるR1及びR2がCH3、nが1、X-がI-、FuがC60のフラーレン)を45mgとした以外は実施例1と同様の工程を経て
作製した非水電解質電池を実施例5とした。この実施例5では、実施例1と同様の充放電試験を行ったところ、図7に示すように、正極材の質量あたりの放電容量が13200mAh/gであり、充電容量が8000mAh/gであった。また、この実施例5において、7500mAh/gまでの定容量放電、6500mAh/gまでの定容量充電を実施した結果を図8に示す。図8に示すように、充放電の使用範囲を設定すると、電池の充放電を比較的安定した電圧で行うことができることがわかった。
[実施例6]
イオン伝導媒体に含まれるヨウ化リチウムに代えてヨウ化ニッケルを0.023g(ヨウ素に対して10.4質量%)とした以外は実施例1と同様の工程を経て作製した非水電解質電池を実施例6とした。この実施例6では、実施例1と同様の充放電試験を行ったところ、図9に示すように、正極材の質量あたりの放電容量が1990mAh/gであり、充電容量が950mAh/gであった。
また、実施例1及び実施例5を用い、1000mAh/gまでの定容量放電と1000mAh/gまでの定容量充電を繰り返して行う繰返充放電試験を行った。実施例1の繰返充放電試験の測定結果を図10に示し、実施例5の繰返充放電試験の測定結果を図11に示す。図10,11に示すように、繰り返し充放電の性能が高いことがわかった。
[比較例1]
イオン伝導媒体に含まれるヨウ化リチウムの添加量を0g(即ちヨウ化リチウムを含まない)とした以外は実施例1と同様の工程を経て作製した非水電解質電池を比較例1とした。この比較例1では、実施例1と同様の充放電試験を行ったところ、図12に示すように、正極材の質量あたりの放電容量が1290mAh/gであり、充電容量が1340mAh/gであった。
本発明の非水電解質電池の模式図である。 評価セルの模式図である。 実施例1の放電容量及び充電容量の変化を表すグラフである。 実施例2の放電容量及び充電容量の変化を表すグラフである。 実施例3の放電容量及び充電容量の変化を表すグラフである。 実施例4の放電容量及び充電容量の変化を表すグラフである。 実施例5の放電容量及び充電容量の変化を表すグラフである。 実施例5において7500mAh/gまでの定容量放電、6500mAh/gまでの定容量充電での容量変化を表すグラフである。 実施例6の放電容量及び充電容量の変化を表すグラフである。 実施例1の繰返充放電試験を行った結果を表すグラフである。 実施例5の繰返充放電試験を行った結果を表すグラフである。 比較例1の放電容量及び充電容量の変化を表すグラフである。
符号の説明
10 非水電解質電池、14 負極、16 正極、16a 集電体、16b 導電材、16c バインダ、18 イオン伝導媒体、20 ビーカーセル、22 正極、24 負極、26 電解液、28 蓋。

Claims (2)

  1. リチウムイオンを放出する材料を負極活物質とする負極と
    ヨウ素を正極活物質とする正極と、
    前記正極と前記負極との間に介在しリチウムイオンとヨウ素とヨウ素化合物とを含みリチウムイオンを伝導するイオン伝導媒体と、を備え、
    前記イオン伝導媒体は、前記ヨウ素化合物としてヨウ化リチウム、ヨウ化カリウム、ヨウ化ニッケル、アルキルイミダゾリウムヨージド、アルキルアンモニウムヨージドのうち少なくとも1以上を含み、前記ヨウ素の濃度が0.05M以上飽和濃度以下であり、且つ前記ヨウ素に対する前記ヨウ素化合物の割合が8質量%以上90質量%以下であり、
    前記正極は、酸化還元触媒として、次の化学式(1)に示すフラーレン誘導体を有している、非水電解質電池。
    (化学式中、nは1〜8のいずれかの整数であり、FuはフラーレンC 60 ,C 70 ,C 74 ,C 76 ,C 78 ,C 80 ,C 82 ,C 84 ,C 90 又はC 96 であり、R 1 ,R 2 はそれぞれ独立して水素原子又は分岐を有していてもよいアルキル基であり、X - は塩素イオン、臭素イオン又はヨウ素イオンである)
  2. 前記正極は、酸化還元触媒として、次の化学式(2)に示すフラーレン誘導体を有している、請求項1に記載の非水電解質電池。
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