JP5585372B2 - 非水電解液空気電池 - Google Patents
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Description
酸素の酸化還元触媒を有する正極と、
負極活物質を有する負極と、
前記正極と前記負極との間に介在し、非金属多価カチオン塩を含む非水電解液と、を備えたものである。
[フラーレン誘導体の合成]
まず、フラーレンC60(東京化成工業製)0.1gをトルエン100mLに50℃にて溶解させ、これにパラホルムアルデヒド(アルドリッチ製)125mgと、N−メチルグリシン(アルドリッチ製)110mgとを加え、直ちに120℃まで加熱してトルエンを還流させた。2時間還流後冷却して、濃褐色の透明液体を得た。次にこの溶液をシリカゲルのクロマトグラフにかけ、式(21)で表される化合物Aを得た。この化合物Aは、C60にN−メチルピロリジンが付いた化合物である。この化合物Aについて、質量分析を行った。ここでの質量分析は、MALDI−MS分析であり、ブルーカー・ダルトニクス(Bruker Daltonics)製のオートフレックス(Autoflex)を使用して行った。図2は、化合物Aの質量分析結果を示すグラフである。このグラフより、化合物Aは、n=2〜8であるものの混合物であることが分かった。次に、得られた化合物Aの100mgを、トルエン25mLにサンプル瓶の中で室温にて溶解させ、続いて、ヨウ化メチル(東京化成製)を15mL加えて、サンプル瓶をアルミ箔で覆った後、室温下で96時間攪拌し続けた。96時間後、溶液中に沈殿した生成物をろ過して、式(22)で表される化合物Bを得た。この化合物Bは、フラーレンC60にN,N−ジメチルピロリジニウムアイオダイドが付いた化合物である。続いて、化合物Bの150mgを、リチウム(ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド)を1mol/L 溶解した水溶液30mLに懸濁させて、ヨウ素アニオンをイミドアニオンに置換して、式(23)で表される化合物Cを得た。この化合物Cは、フラーレンC60にN,N−ジメチルピロリジニウムのビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド塩が付いた化合物である。このようにして得られた化合物Cを実施例1のフラーレン誘導体とした。なお、ここでは、質量分析は、カチオンが導入されていない化合物Aについて行ったが、カチオンが導入された化合物Bや化合物Cについて行ってもよい。
正極は次のようにして作製した。触媒として電解二酸化マンガンを10重量部、導電助剤としてケッチェンブラック(三菱化学製ECP−600JD)を85重量部、バインダーとしてテフロンパウダー(ダイキン工業製、テフロンは登録商標)を5重量部の比率で、乳鉢を用いて混合かつ練り合わせた後、薄膜状に成形した合材を5mg、ステンレス製のメッシュ(ニラコ製SUS304)に圧着して、真空乾燥を行い、非水電解液空気二次電池の正極とした。 負極には直径10mm、厚さ0.4mmの金属リチウム(本城金属製)を用いた。図3に示す北斗電工製のF型電気化学セルにアルゴン雰囲気下のグローブボックス内で正極と負極をセットし、電解液を1mL注入した。電解液は以下のようにして得た。まず、1mol/Lのリチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(関東化学製)のジメチルスルホキシド(和光純薬製)溶液を2mL調製し、さらに化合物Cを0.2g溶解して電解液とした。電解液は、ジメチルスルホキシド1gに対して0.1gの化合物Cを含んでいる。なお、F型セル(評価セル)のガス溜め34にはドライ酸素を充填した。
北斗電工製の充放電装置(HJ1001SM8A)にF型セルを接続し、正極と負極の間で正極材料あたり5mA/gの電流を流して、最大で正極合材あたり500mAh/gまで放電し、正極合材あたり500mAh/gまで充電した。なお、正極合材あたり500mAh/gとなる前に充電電圧が4Vに達した場合には、その時点まで充電を行うものとした。そして、このような充放電を繰り返し、正極合材あたり300mAh/g時点での放電電圧を測定した。図4は、実施例1の充放電曲線である。図4には、1サイクル目及び2サイクル目の充放電曲線を示した。実施例1では、放電電圧は1サイクル目で2.91V、 2サイクル目で2.94Vであった。
電解液に化合物Cを加えなかった、すなわち、電解液として1mol/Lのリチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドのジメチルスルホキシド溶液を用いたこと以外は実施例1と同様に比較例1の評価セルを作製し充放電試験を行った。図5は、比較例1の充放電曲線である。図5には、1サイクル目の充放電曲線を示した。比較例1では、放電電圧は1サイクル目で2.80Vであった。
実施例1と同様の工程を経て実施例2の評価セルを作製した。この評価セルについて、充放電サイクルを6回行なった以外は、実施例1と同様に充放電試験を行った。図6は、実施例2のサイクル毎の放電電圧を示すグラフである。実施例2では、放電電圧は1サイクル目で2.91V、6サイクル目で2.98Vであった。
化合物Cを0.15g溶解して電解液とした以外は実施例1と同様の工程を経て実施例3の評価セルを作製した。電解液は、ジメチルスルホキシド1gに対して0.075gの化合物Cを含んでいる。この評価セルについて、実施例2と同様に充放電試験を行った。図7は、実施例3のサイクル毎の放電電圧を示すグラフである。実施例3では、放電電圧は、1サイクル目で2.84V、6サイクル目で2.90Vであった。
化合物Cを0.08g溶解して電解液とした以外は実施例1と同様の工程を経て実施例4の評価セルを作製した。電解液は、ジメチルスルホキシド1gに対して0.04gの化合物Cを含んでいる。この評価セルについて、実施例1と同様に充放電試験を行った。図8は、実施例4の充放電曲線である。実施例4では、放電電圧は1サイクル目で2.82V、 2サイクル目で2.84Vであった。
化合物Dを以下のように合成した。まず、化合物Bを実施例1と同様に合成した。続いて、化合物Bの150mgを、過塩素酸リチウムを1mol/L 溶解した水溶液30mLに懸濁させて、ヨウ素アニオンを過塩素酸アニオンに置換して、化合物Dを得た。この化合物Dは、フラーレンC60にN,N−ジメチルピロリジニウムパークロレートが付いたものである。このようにして得られた化合物Dを実施例5のフラーレン誘導体とした。
式(25)で表される化合物Eを以下のように合成した。まず、化合物Bを実施例1と同様に合成した。続いて、化合物Bの150mgを、テトラフルオロホウ酸リチウムを1mol/L 溶解した水溶液30mLに懸濁させて、ヨウ素アニオンをテトラフルオロホウ酸アニオンに置換して、化合物Eを得た。この化合物Eは、フラーレンC60にN,N−ジメチルピロリジニウムテトラフルオロボレートが付いたものである。このようにして得られた化合物Eを実施例6のフラーレン誘導体とした。
0.2gの化合物Cに代えて、0.1gの化合物Cと0.1gの化合物Dとを溶解して電解液とした以外は実施例1と同様の工程を経て実施例7の評価セルを作製した。電解液は、ジメチルスルホキシド1gに対して0.05gの化合物Dと0.05gの化合物Eとを含んでいる。この評価セルについて、実施例2と同様に充放電試験を行った。図11は、実施例7のサイクル毎の放電電圧を示すグラフである。この放電電圧は、正極合材あたり300mAh/gの時点の値である。 実施例7では、放電電圧は1サイクル目で2.82V、6サイクル目で2.92Vであった。
式(26)で表される化合物Fを以下のように合成した。まず、フラーレンC60(東京化成工業製)0.1gをトルエン100mLに50℃にて溶解させ、これにパラホルムアルデヒド(アルドリッチ製)23mgと、N−メチルグリシン(アルドリッチ製)26mgとを加え、直ちに120℃まで加熱してトルエンを還流させた。2時間還流後冷却して、濃褐色の透明液体を得た。次にこの溶液をシリカゲルのクロマトグラフにかけ、化合物Aにおけるnがn=1の化合物Gを得た。このnの値は、上述の質量分析にて求めた値であり、質量分析では、n=1のピークが突出していた。得られた化合物Gの100mgをトルエン25mLにサンプル瓶の中で室温にて溶解させ、続いて、ヨウ化メチル(東京化成製)を15mL加えて、サンプル瓶をアルミ箔で覆った後、塩ノン化で96時間撹拌し続けた。96時間ご、溶液中に沈殿した生成物をろ化して、化合物Bにおけるnがn=1の化合物Hを得た。続いて、化合物Hの150mgを、1mol/L 溶解した水溶液30mLに懸濁させて、ヨウ素アニオンをイミドアニオンに置換して、式(26)で表される化合物Fを得た。
1mol/Lのリチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(関東化学製)のジメチルスルホキシド(和光純薬製)溶液と0.5mol/Lのマグネシウムパークロレート(アルドリッチ製)のジメチルスルホキシド溶液をそれぞれ調製した。その後、MgイオンとLiイオンのモル比が[Mg]/[Li]=0.16/1となるように混合し、これを電解液とした以外は実施例1と同様に比較例3の評価セルを作製した。この評価セルについて、正極合材あたり600mAh/gまで放電し、4Vまで充電したこと以外は実施例1と同様に充放電試験を行った。図13は、比較例3の充放電曲線である。比較例3では、放電電圧は1サイクル目で2.84あったが、図13に示すように充電電圧が急激に立ち上がり、ほとんど充電できなかった。
表1は、実施例1〜7及び比較例1〜3の充放電試験の結果をまとめた表である。これによれば、電解液に化合物Zや化合物Fを含有したもの(実施例1〜7,比較例2)では、500mAh/g程度まで充電が可能であり、これを含有しないもの(比較例1)と比して放電電圧を高めることができることが分かった。なかでも、化合物Zにおけるnがn=2〜8のものを含むもの(実施例1〜7)であれば、放電電圧をより高めることができることが分かった。これは、酸素ラジカルが2電子反応や4電子反応をしたためと推察された。また、充放電回数が増えるほど放電電圧を高めることができるため、予備充放電などにより、放電電圧をより高めることができることが分かった。このことから、実施例7では、比較例3よりも1サイクル目の放電電圧が低いが、予備充放電などによって、ほとんど充電をすることができない比較例3よりも放電電圧を高めることができるものと推察された。また、カウンターアニオンは、いずれのものを用いても、放電電圧を高めることができ、充放電サイクル可能とすることができたことから、アニオンは、特に限定されないものと考えられた。また、実施例1〜7を比較すると、カウンターアニオンとしてビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドアニオンを有するものでは、充電電圧が低めの値で安定していたことから、アニオンはイミドアニオンであることが好ましいことがわかった。また、実施例1〜7では、電解液中のフラーレン誘導体を0.04g/mL以上0.1g/mLの範囲で含むものとしたが、0.02g/mL以上0.2g/mL以下の範囲付近までは、同様の効果が得られるものと推察された。
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