JP2010182430A - 放電灯の駆動装置および駆動方法、光源装置、プロジェクター - Google Patents

放電灯の駆動装置および駆動方法、光源装置、プロジェクター Download PDF

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Abstract

【課題】放電灯の長寿命化を図ることができる技術を提供する。
【解決手段】放電灯500を駆動する駆動装置600は、電極520a,520bにおける劣化の進行度合いを検知する劣化検知部724と、520bが陽極として動作中に供給される陽極電力エネルギーEbを、劣化検知部724によって検知された劣化の進行度合いに応じて増加させる劣化対応部734とを備える。
【選択図】図5

Description

本発明は、放電灯を駆動する技術に関する。
プロジェクター(投影装置)の光源に利用される放電灯には、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、高圧ナトリウムランプなどの高輝度放電ランプ(HIDランプ[High Intensity Discharge Lamp])が知られている。一般的に、プロジェクターにおける放電灯は、交番電流(交流)の供給を受けて、二つの電極間にアーク放電による放電光を発生させることによって発光する。
放電灯を用いた技術の一つとして、放電灯で発生される放電光を有効に利用するために、放電光を対象物に反射させる主反射鏡を一方の電極側に設け、他方の電極側に放出された放電光を主反射鏡に反射させる副反射鏡を他方の電極側に設ける技術が知られている。このような副反射鏡は、主反射鏡に比べて電極に近接して設けられていることから、副反射鏡側の電極は、主反射鏡側の電極に比べて放熱性に劣る環境に置かれる。そのため、副反射鏡側の電極は、主反射鏡側の電極に比べて、過剰な溶融による変形によって劣化が進行しやすいという問題があった。
従来、副反射鏡側の電極の劣化を抑制するために、副反射鏡側の電極が陽極として動作中に供給される電力エネルギーを、主反射鏡側の電極が陽極として動作中に供給される電力エネルギーよりも小さくすることによって、副反射鏡側の電極における発熱量を軽減する技術が提案されていた(特許文献1)。
特開2006−4919号公報
しかしながら、従来の技術では、製品寿命の初期段階に、過剰な溶融に起因する副反射鏡側の電極の劣化を抑制することができるものの、使用時間の経過に伴う電極間距離の増加によって各電極の発熱量が相対的に低下した場合、電極形状を維持可能な程度に副反射鏡側の電極を溶融させることができなくなり、溶融不足による変形によって副反射鏡側の電極の劣化が反って進行してしまうという問題があった。
本発明は、上記した課題を踏まえ、放電灯の長寿命化を図ることができる技術を提供することを目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1] 適用例1の駆動装置は、放電光を発生させる第1および第2の電極と、前記第2の電極側に設けられ前記放電光を反射させる主反射鏡と、前記主反射鏡に対向して前記第1の電極側に設けられ前記第1の電極側に放出された放電光を前記主反射鏡に反射させる副反射鏡とを備える放電灯を、駆動する駆動装置であって、前記第1および第2の電極における劣化の進行度合いを検知する劣化検知部と、前記第1の電極が陽極として動作中に供給される第1の陽極電力エネルギーを、前記劣化検知部によって検知された劣化の進行度合いに応じて増加させる劣化対応部とを備えることを特徴とする。適用例1の駆動装置によれば、副反射鏡側の第1の電極で発生する発熱量を、第1および第2の電極における劣化の進行度合いに応じて増加させ、第1の電極における溶融不足による劣化の進行を抑制することができる。その結果、放電灯の長寿命化を図ることができる。
[適用例2] 適用例1の駆動装置において、前記劣化検知部は、前記第1および第2の電極における電圧、前記第1および第2の電極における電流、前記放電光のフリッカー、前記放電光の照度の少なくとも一つに基づいて、前記第1および第2の電極における劣化の進行度合いを検知しても良い。適用例2の駆動装置によれば、第1および第2の電極における劣化の進行度合いを容易に検知することができる。
[適用例3] 適用例1または適用例2の駆動装置において、前記劣化対応部は、前記第1の陽極電力エネルギーを、前記第2の電極が陽極として動作中に供給される第2の陽極電力エネルギーよりも小さな初期状態から、前記劣化検知部によって検知された劣化の進行度合いに応じて増加させても良い。適用例3の駆動装置によれば、製品寿命の初期段階において、過剰な溶融に起因する副反射鏡側の電極の劣化を抑制することができる。
[適用例4] 適用例1ないし適用例3のいずれかの駆動装置において、前記劣化対応部は、前記第1の陽極電力エネルギーを、前記第2の電極が陽極として動作中に供給される第2の陽極電力エネルギーよりも小さな状態から大きな状態に、前記劣化検知部によって検知された劣化の進行度合いに応じて増加させても良い。適用例4の駆動装置によれば、副反射鏡側の第1の電極における溶融過剰および溶融不足の防止を効果的に実施することができる。
[適用例5] 適用例1ないし適用例4のいずれかの駆動装置において、前記劣化対応部は、前記第1および第2の電極の各々が陽極として動作中にそれぞれ供給される第1および第2の陽極電力エネルギーの大小を、前記劣化検知部によって検知された劣化の進行度合いに応じて交互に切り替えることによって、前記第1の陽極電力エネルギーを前記劣化の進行度合いに応じて増加させても良い。適用例5の駆動装置によれば、第1の陽極電力エネルギーを増加させて第2の陽極電力エネルギーを低下させることによる第2の電極における溶融不足を防止することができる。
[適用例6] 適用例5の駆動装置において、前記劣化対応部は、前記第1および第2の陽極電力エネルギーの大小を前記劣化の進行度合いに応じて交互に切り替えつつ、前記第1および第2の陽極電力エネルギーにおける大小の差を前記劣化の進行度合いに応じて増加させることによって、前記第1の陽極電力エネルギーを前記劣化の進行度合いに応じて増加させても良い。適用例6の駆動装置によれば、第1および第2の電極の両方における溶融不足を、第1および第2の電極における劣化の進行に応じて防止することができる。
[適用例7] 適用例5の駆動装置において、前記劣化対応部は、前記第1および第2の陽極電力エネルギーの大小を切り替える時間間隔を計測する間隔計測部と、前記間隔計測部によって計測された時間間隔に応じて、前記第1および第2の陽極電力エネルギーにおける大小の差を調整する電力差調整部とを含むとしても良い。適用例7の駆動装置によれば、第1および第2の電極の両方における溶融不足を、第1および第2の電極における溶融の困難性に応じて防止することができる。
[適用例8] 適用例1ないし適用例7のいずれかの駆動装置において、前記劣化対応部は、前記第1および第2の電極の各々が陽極として動作する陽極期間の比率の変更、前記第1の電極が陽極として動作中に供給される電流値の増減のうち少なくとも一方を実行することによって、前記第1の陽極電力エネルギーを前記劣化の進行度合いに応じて増加させても良い。適用例8の駆動装置によれば、第1の陽極電力エネルギーを比較的に容易な制御によって増加させることができる。
[適用例9] 適用例9の光源装置は、光を放出する光源装置であって、第1および第2の電極の間に発生する放電光を放出する放電灯と、前記第2の電極側に設けられ、前記放電光を反射させる主反射鏡と、前記主反射鏡に対向して前記第1の電極側に設けられ、前記第1の電極側に放出された放電光を前記主反射鏡に反射させる副反射鏡と、前記第1および第2の電極における劣化の進行度合いを検知する劣化検知部と、前記第1の電極が陽極として動作中に供給される第1の陽極電力エネルギーを、前記劣化検知部によって検知された劣化の進行度合いに応じて増加させる劣化対応部とを備えることを特徴とする。適用例9の光源装置によれば、副反射鏡側の第1の電極で発生する発熱量を、第1および第2の電極における劣化の進行度合いに応じて増加させ、第1の電極における溶融不足による劣化の進行を抑制することができる。
[適用例10] 適用例10のプロジェクターは、映像を投影するプロジェクターであって、前記映像を表現する投影光の光源として、第1および第2の電極の間に発生する放電光を放出する放電灯と、前記第2の電極側に設けられ、前記放電光を反射させる主反射鏡と、前記主反射鏡に対向して前記第1の電極側に設けられ、前記第1の電極側に放出された放電光を前記主反射鏡に反射させる副反射鏡と、前記第1および第2の電極における劣化の進行度合いを検知する劣化検知部と、前記第1の電極が陽極として動作中に供給される第1の陽極電力エネルギーを、前記劣化検知部によって検知された劣化の進行度合いに応じて増加させる劣化対応部とを備えることを特徴とする。適用例10のプロジェクターによれば、副反射鏡側の第1の電極で発生する発熱量を、第1および第2の電極における劣化の進行度合いに応じて増加させ、第1の電極における溶融不足による劣化の進行を抑制することができる。
[適用例11] 適用例11の駆動方法であって、放電光を発生させる第1および第2の電極と、前記第2の電極側に設けられ前記放電光を反射させる主反射鏡と、前記主反射鏡に対向して前記第1の電極側に設けられ前記第1の電極側に放出された放電光を前記主反射鏡に反射させる副反射鏡とを備える放電灯を、駆動する駆動方法であって、前記第1および第2の電極における劣化の進行度合いを検知し、前記第1の電極が陽極として動作中に供給される第1の陽極電力エネルギーを、前記劣化検知部によって検知された劣化の進行度合いに応じて増加させることを特徴とする。適用例11の駆動方法によれば、副反射鏡側の第1の電極で発生する発熱量を、第1および第2の電極における劣化の進行度合いに応じて増加させ、第1の電極における溶融不足による劣化の進行を抑制することができる。
本発明の形態は、駆動装置、光源装置、プロジェクター、駆動方法に限るものではなく、例えば、プロジェクターを備えるシステム、放電灯を駆動する機能をコンピュータに実現させるためのプログラムなどの他の形態に適用することもできる。また、本発明は、前述の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において様々な形態で実施し得ることは勿論である。
プロジェクターの構成を主に示す説明図である。 プロジェクターにおける光源装置の詳細構成を示す説明図である。 電極の詳細構成を示す説明図である。 電極に凹凸が形成された様子を示す説明図である。 光源装置における駆動装置の詳細構成を主に示す説明図である。 電極に供給される交番電流の一例を示す説明図である。 駆動装置が実行する点灯処理を示すフローチャートである。 劣化対応処理によって制御される交番電流の陽極デューティー比についてランプ電圧との関係を示す説明図である。 第1変形例の駆動装置が実行する点灯処理を示すフローチャートである。 第1変形例における劣化対応処理によって制御される交番電流の陽極デューティー比についてランプ電圧との関係を示す説明図である。 第2変形例の駆動装置が実行する点灯処理を示すフローチャートである。 第2変形例における劣化対応処理によって制御される交番電流の陽極デューティー比についてランプ電圧との関係を示す説明図である。 第3変形例の駆動装置が実行する点灯処理を示すフローチャートである。 第3変形例における陽極デューティー比と切り替え時間間隔との関係を示す説明図である。 第4変形例における陽極デューティー比と切り替え時間間隔との関係を示す説明図である。 第5変形例における劣化対応処理によって制御される交番電流の陽極デューティー比についてランプ電圧との関係を示す説明図である。
以上説明した本発明の構成および作用を一層明らかにするために、以下本発明を適用した投影装置であるプロジェクターについて説明する。
A.実施例:
A1.プロジェクターの構成:
図1は、プロジェクター10の構成を主に示す説明図である。プロジェクター10は、映像をスクリーン80に投影する。スクリーン80は、映像が表示される平面であり、映写幕であっても良いし、壁面であっても良い。
プロジェクター10は、光源装置20と、投影光学系30と、投射光学系40とを備える。プロジェクター10の光源装置20は、光源として光を放出し、光源装置20から放出された光は、投影光学系30に供給される。光源装置20の詳細については後述する。
プロジェクター10の投影光学系30は、光源装置20から供給される光から、映像を表現する投影光を生成する。投影光学系30によって生成された投影光は、投射光学系40に送出される。本実施例では、投影光学系30は、色分離合成光学系であり、光源装置20から供給された光を、赤色光,緑色光,青色光に分離し、三つの空間光変調器でそれぞれ変調した後、これらの光を再び一つの光に合成することによって投影光を生成する。本実施例では、空間光変調器の数は三つであるが、他の実施形態において、三つ以下であっても良いし、三つ以上であっても良い。本実施例では、空間光変調器は、透過光を変調させる透過型液晶パネルであるが、他の実施形態において、反射光を変調させる反射型液晶パネルを用いても良いし、デジタル・マイクロ・ミラーデバイス(Digital Micromirror Device、DMD(登録商標))を始めとするマイクロミラー型光変調装置を用いても良い。
プロジェクター10の投射光学系40は、投影光学系30で生成された投影光をスクリーン80に投射する。本実施例では、投射光学系40は、フロントレンズ,ズームレンズ,マスタレンズ,フォーカスレンズなどの複数のレンズを配列した投射レンズユニットである。なお、投射光学系40は、投射レンズユニットに限るものではなく、非球面レンズ,拡大レンズ,拡散ガラス,非球面ミラー,反射ミラーの少なくとも一つを用いて、投影光学系30で生成された投影光をスクリーン80へ反射させる光学系であっても良い。
A2.光源装置の詳細構成:
図2は、プロジェクター10における光源装置20の詳細構成を示す説明図である。光源装置20は、光源ユニット210と、駆動装置600とを備える。光源装置20の光源ユニット210は、主反射鏡212と、副反射鏡214と、放電灯500とを備える。
光源ユニット210の放電灯500は、発光管510と、電極520a,520bと、導電部材530a,530bと、電極端子540a,540bとを備える。放電灯500は、駆動装置600によって駆動され、第1の電極である電極520bと、第2の電極である電極520aとの間に発生するアーク放電によって発光する。駆動装置600の詳細は後述する。
放電灯500の発光管510は、透光性を有し中央部が球状に膨出した石英ガラス管であり、発光管510の中央部には、希ガス,水銀,金属ハロゲン化合物などの放電媒体を含むガスが封入される放電空間部512が形成されている。
放電灯500の電極520a,520bは、発光管510の放電空間部512に離間して配置され、発光管510の放電空間部512の内部にアーク放電を発生させる。本実施例では、電極520a,520bは、タングステン製である。電極520a,520bの詳細については後述する。
放電灯500の導電部材530aは、電極520aと電極端子540aとを電気的に接続する導電体であり、放電灯500の導電部材530bは、電極520bと電極端子540bとを電気的に接続する導電体である。本実施例では、導電部材530a,530bは、モリブデン箔であり、発光管510に封止されている。
放電灯500の電極端子540a,540bは、駆動装置600から供給される交番電流を電極520a,520bに導入する導電体であり、発光管510の両端部にそれぞれ設けられている。
光源ユニット210の主反射鏡212は、凹面状の反射面を有する。主反射鏡212は、放電灯500における電極520a側の端部に設けられ、放電灯500から発生された放電光を反射対象物である投影光学系30へと反射させる。本実施例では、主反射鏡212の反射面は、回転楕円形であるが、他の実施形態において、回転放物形であっても良い。本実施例では、主反射鏡212は、石英ガラス製であるが、他の実施形態において、結晶化ガラス製であっても良い。
光源ユニット210の副反射鏡214は、主反射鏡212よりも小さな半球状の反射面を有する。副反射鏡214は、放電灯500における放電空間部512が形成された中央部の電極520b側に設けられ、放電灯500で発生した放電光のうち電極520b側に放出された放電光を主反射鏡212へと反射させる。言い換えると、放電灯500から放射された後に副反射鏡214で反射された光は放電灯500(主に放電空間部512)へと戻される。本実施例では、副反射鏡214は、石英ガラス製であるが、他の実施形態において、結晶化ガラス製であっても良い。
図3は、電極520a,520bの詳細構成を示す説明図である。電極520a,520bは、軸部521a,521bと、コイル部523a,523bと、塊状部524a,524bと、突起部526a,526bとを備える。軸部521a,521bは、他方の電極520b,520aに向けて延びた棒状のタングステン製部材である。軸部521a,521bの先端にタングステン製線材を巻き付け、その先端を加熱・溶融することによって、タングステン製線材のうち不完全に溶融された部分がコイル部523a,523bとして形成され、タングステン製線材のうち完全に溶融した部分が塊状部524a,524bとして形成される。塊状部524a,524bは、他方の電極520b,520aに対向する軸部521a,521bの先端に形成され、軸部521a,521bよりも大きな径を有する。
突起部526a,526bは、他方の電極520b,520aに近接して塊状部524a,524bに形成され、他方の電極520b,520aに向けて突出する。突起部526a,526bの縮小や消失は、フリッカー(Flicker)やアークジャンプ(Arc Jump)の要因となる。なお、フリッカーは、アークの起点が不規則に移動することによって、放電光がちらつく現象であり、アークジャンプは、アークの起点が移動してアーク長が長くなることによって、放電光の照度が低下する現象である。
図4は、電極520aに凹凸529が形成された様子を示す説明図である。図4では、電極520aに凹凸529が形成された様子を示すが、電極520bについても同様に凹凸529が形成される。一般に、放電灯500を点灯させる累積時間の増加に伴って、電極520a,520bにおける突起部526a,526bの表面には、突起部526a,526bよりも小さな凹凸529が形成される。凹凸529によって突起部526a,526bが変形すると、電極520a,520bの間に発生するアークの起点が凹凸529に移動してフリッカーやアークジャンプが発生する場合がある。
図3の説明に戻り、突起部526a,526bの縮小や凹凸529の形成によって電極520a,520bが変形した場合であっても、突起部526a,526b周囲の表面がアーク放電に伴う発熱により溶融することによって、電極520a,520bは補修される。このような電極520a,520bにおける変形と補修との繰り返しによって、電極520aと電極520bとの間における電極間距離DEは、増減を繰り返しながら、放電灯500を点灯させる累積時間の増加に伴って増加する傾向にある。電極間距離DEの増加に伴って、電極520aと電極520bとの間における電圧であるランプ電圧も増加する。
A3.駆動装置の詳細構成:
図5は、光源装置20における駆動装置600の詳細構成を主に示す説明図である。駆動装置600は、駆動制御部610と、点灯回路620と、劣化センサー634とを備える。
駆動装置600の点灯回路620は、放電灯500を起動させるイグナイタ回路や、放電灯500を駆動する交番電流を生成するインバータ回路を備える電気回路であり、駆動制御部610からの指示に基づいて、放電灯500の電極520a,520bに交番電流を供給する。
駆動装置600の駆動制御部610は、点灯回路620の動作を制御する電気回路であり、起動制御部711と、電流制御部712と、劣化検知部724と、劣化対応部734とを備える。
駆動制御部610の起動制御部711は、点灯回路620に制御信号を出力することによって、放電灯500を起動させる制御を実行する。駆動制御部610の電流制御部712は、起動制御部711によって放電灯500が起動した後、点灯回路620に制御信号を出力することによって、点灯回路620から供給される交番電流を制御する。
図6は、電極520aに供給される交番電流の一例を示す説明図である。図6では、電極520aが陽極として動作する電流値に正の値をとり、電極520aが陰極として動作する電流値に負の値をとることによって、電極520aに供給される交番電流を示す。電極520aが陽極として動作する間、電極520bは陰極として動作し、電極520aは陰極として動作する間、電極520bは陽極として動作する。つまり、電極520bに供給される交番電流は、電極520aに供給される交番電流の正負を反転させた態様を示す。
電極520a,520bに供給される交番電流は、図6に示すように、絶対値が同じで正負が異なる正の電流値「C1」と負の電流値「−C1」との間で極性が規則的に切り替わる矩形波である。本実施例では、交番電流の極性が交互に切り替わる極性切替周期Tsは一定である。本実施例では、電極520a,520bの余命が想定寿命の半分を超える初期状態では、電極520aが陽極として動作する陽極期間Taは、電極520bが陽極として動作する陽極期間Tbよりも長く、電極520aの陽極期間Taが極性切替周期Tsに占める比率である陽極デューティー比は、60%である。すなわち、初期状態における電極520bの陽極デューティー比は40%である。本実施例では、初期状態では、電極520aが陽極として動作中に供給される陽極電力エネルギーEaは、電極520bが陽極として動作中に供給される陽極電力エネルギーEbよりも大きい。
図5の説明に戻り、駆動制御部610の劣化検知部724は、電極520a,520bにおける劣化の進行度合いを、劣化センサー634からの出力信号に基づいて検知する。駆動制御部610の劣化対応部734は、電極520bが陽極として動作中に供給される陽極電力エネルギーEbを、劣化検知部724によって検知された劣化の進行度合いに応じて増加させる。駆動制御部610の動作についての詳細は後述する。
本実施例では、駆動制御部610は、種々の演算処理を実行するセントラルプロセッシングユニット(Central Processing Unit、以下、CPUという)612と、CPU612によって処理されるデータを記憶するメモリ614と、駆動制御部610の外部とデータをやり取りするインターフェース616とを備える。本実施例では、起動制御部711、電流制御部712、劣化検知部724、劣化対応部734の各機能は、メモリ614に記憶されたソフトウェアに基づいてCPU612が動作することによって実現されるが、他の実施形態として、駆動制御部610の電子回路がその物理的な回路構成に基づいて動作することによって実現されても良い。
A4.プロジェクターの動作:
図7は、駆動装置600が実行する点灯処理(ステップS10)を示すフローチャートである。点灯処理(ステップS10)は、放電灯500を点灯する処理である。本実施例では、プロジェクター10の電源が投入された場合に、駆動装置600の駆動制御部610は、点灯処理(ステップS10)を開始する。
駆動制御部610は、点灯処理(ステップS10)を開始すると、CPU612が起動制御部711として動作することによって起動制御処理(ステップS100)を実行する。起動制御処理(ステップS100)において、駆動制御部610は、点灯回路620に制御信号を出力することによって、放電灯500を起動させる制御を実行する。
起動制御処理(ステップS100)によって放電灯500が起動した後、駆動制御部610は、CPU612が電流制御部712として動作することによって電流制御処理(ステップS200)を実行する。電流制御処理(ステップS200)において、駆動制御部610は、点灯回路620に制御信号を出力することによって、点灯回路620から供給される交番電流を制御する。
電流制御処理(ステップS200)によって点灯回路620から供給される交番電流が制御されている間に、駆動制御部610は、CPU612が劣化検知部724として動作することによって劣化検知処理(ステップS300)を実行する。劣化検知処理(ステップS300)において、駆動制御部610は、電極520a,520bにおける劣化の進行度合いを、劣化センサー634からの出力信号に基づいて検知する。本実施例では、劣化センサー634は、電極520a,520b間のランプ電圧を検知する電圧センサーであり、駆動制御部610は、電極520a,520bの間におけるランプ電圧に基づいて、電極520a,520bの劣化の進行度合いを検知する。一般に、放電灯500を点灯させる累積時間の増加に伴って、電極520a,520bの先端部は消耗する。電極520a,520bの先端部が消耗すると、電極520a,520bの間における電極間距離DEが増大し、電極520a,520bの間におけるランプ電圧LVは上昇する。
他の実施形態において、劣化センサー634に電流センサーを用いることによって、駆動制御部610は、電極520a,520bにおける電流の変動に基づいて、電極520a,520bにおける劣化の進行度合いを検知しても良い。また、劣化センサー634にフリッカーセンサーを用いることによって、駆動制御部610は、電極520a,520bにおけるフリッカーの発生に基づいて、電極520a,520bにおける劣化の進行度合いを検知しても良い。また、劣化センサー634に照度センサーを用いることによって、駆動制御部610は、放電灯500から放出される放電光の照度の変動に基づいて、電極520a,520bにおける劣化の進行度合いを検知しても良い。また、劣化センサー634に撮像センサーを用いることによって、駆動制御部610は、画像分析に基づいて電極520a,520bにおける劣化の進行度合いを検知しても良い。
劣化検知処理(ステップS300)の後、駆動制御部610は、CPU612が劣化対応部734として動作することによって劣化対応処理(ステップS400)を実行する。劣化対応処理(ステップS400)において、駆動制御部610は、電極520bが陽極として動作中に供給される陽極電力エネルギーEbを、劣化検知処理(ステップS300)によって検知された劣化の進行度合いに応じて増加させる。
劣化対応処理(ステップS400)を開始すると、駆動制御部610は、劣化検知処理(ステップS300)で検知された劣化の進行度合いを示す劣化度DTが閾値Th11以上であるか否かを判断する(ステップS402)。本実施例では、劣化度DTは、電極520a,520bにおけるランプ電圧LVで表され、閾値Th11は、90ボルト(V)に設定されている。
劣化度DTが閾値Th11より小さい場合、すなわち、ランプ電圧LVが90ボルトより小さい場合(ステップS402:「NO」)、駆動制御部610は、電極520bの陽極デューティー比を40%に設定した後(ステップS403)、劣化対応処理(ステップS400)を終了する。その後、電流制御処理(ステップS200)において、駆動制御部610は、電極520bの陽極デューティー比が40%になるように、点灯回路620から電極520a,520bに供給される交番電流を制御する。これによって、「(電極520aの陽極期間Ta):(電極520bの陽極期間Tb)=6:4」となり、陽極電力エネルギーEbは、陽極電力エネルギーEaよりも小さくなる。
一方、劣化度DTが閾値Th11以上である場合、すなわち、ランプ電圧LVが90ボルト以上である場合(ステップS402:「YES」)、駆動制御部610は、劣化検知処理(ステップS300)で検知された劣化の進行度合いを示す劣化度DTが、閾値Th11よりも大きな閾値Th12以上であるか否かを判断する(ステップS404)。本実施例では、閾値Th12は、100ボルトに設定されている。
劣化度DTが閾値Th12より小さい場合、すなわち、ランプ電圧LVが100ボルトより小さい場合(ステップS404:「NO」)、駆動制御部610は、電極520bの陽極デューティー比を50%に設定した後(ステップS405)、劣化対応処理(ステップS400)を終了する。その後、電流制御処理(ステップS200)において、駆動制御部610は、電極520bの陽極デューティー比が50%になるように、点灯回路620から電極520a,520bに供給される交番電流を制御する。これによって、「(電極520aの陽極期間Ta):(電極520bの陽極期間Tb)=5:5」となり、陽極電力エネルギーEbは、陽極電力エネルギーEaと略同じになる。
一方、劣化度DTが閾値Th12以上である場合、すなわち、ランプ電圧LVが100ボルト以上である場合(ステップS404:「YES」)、駆動制御部610は、電極520bの陽極デューティー比を60%に設定した後(ステップS407)、劣化対応処理(ステップS400)を終了する。その後、電流制御処理(ステップS200)において、駆動制御部610は、電極520bの陽極デューティー比が60%になるように、点灯回路620から電極520a,520bに供給される交番電流を制御する。これによって、「(電極520aの陽極期間Ta):(電極520bの陽極期間Tb)=4:6」となり、陽極電力エネルギーEbは、陽極電力エネルギーEaよりも大きくなる。
図8は、劣化対応処理(ステップS400)によって制御される交番電流の陽極デューティー比についてランプ電圧LVとの関係を示す説明図である。図8では、横軸に、電極520a,520bとの間におけるランプ電圧LVを示し、縦軸に、電極520bの陽極デューティー比を示す。図8に示すように、電極520bの陽極デューティー比は、ランプ電圧LVが90ボルト未満である場合に40%であり、ランプ電圧LVが90ボルト以上100ボルト未満である場合に50%であり、ランプ電圧LVが100ボルト以上である場合に60%である。これによって、陽極電力エネルギーEbは、ランプ電圧LVが90ボルト未満である場合に陽極電力エネルギーEaよりも小さく、ランプ電圧LVが90ボルト以上100ボルト未満である場合に陽極電力エネルギーEaと略同じであり、ランプ電圧LVが100ボルト以上である場合に陽極電力エネルギーEaよりも大きい。
劣化対応処理(ステップS400)の結果、ランプ電圧LVが90ボルト未満である初期状態では、副反射鏡214側の電極520bにおける発熱量が抑制されることによって、電極520bの過剰な溶融を防止することができる。その後、電極520a,520bにおける劣化が進行し、ランプ電圧LVが90ボルト以上100ボルト未満になる中期状態では、電極520bにおける発熱量が初期状態よりも増加されることによって、電極520bの溶融不足を防止することができる。その後、電極520a,520bにおける劣化が更に進行し、ランプ電圧LVが100ボルト以上になる末期状態では、電極520bにおける発熱量が中期状態よりも更に増加されることによって、電極520bにおける突起部526bの保持が図られる。
A5.効果:
以上説明した駆動装置600によれば、副反射鏡214側の電極520bで発生する発熱量を、電極520a,520bにおける劣化の進行度合いに応じて増加させ、電極520bにおける溶融不足による劣化の進行を抑制することができる。その結果、放電灯500の長寿命化を図ることができる。
また、陽極電力エネルギーEbを、陽極電力エネルギーEaよりも小さな初期状態から(ステップS403)、劣化度DTに応じて増加させることから(ステップS405,S407)、製品寿命の初期段階において、過剰な溶融に起因する電極520bの劣化を抑制することができる。また、陽極電力エネルギーEbを、陽極電力エネルギーEaよりも小さな状態から大きな状態に劣化度DTに応じて増加させることから(ステップS403,S407)、電極520bにおける溶融過剰および溶融不足の防止を効果的に実施することができる。
B.第1変形例:
第1変形例の駆動装置600は、劣化度DTが閾値Th12以上である場合における交番電流の制御が異なる点以外は、前述した実施例と同様である。
図9は、第1変形例の駆動装置600が実行する点灯処理(ステップS11)を示すフローチャートである。第1変形例における点灯処理(ステップS11)は、劣化対応処理(S400)に代えて劣化対応処理(ステップS410)を実行する点以外は、図7の点灯処理(ステップS10)と同様である。第1変形例における劣化対応処理(ステップS410)は、劣化度DTが閾値Th12以上である場合の処理が異なる点以外は、図7の劣化対応処理(ステップS400)と同様である。
劣化対応処理(ステップS410)において、劣化度DTが閾値Th12以上である場合、すなわち、ランプ電圧LVが100ボルト以上である場合(ステップS404:「YES」)、駆動制御部610は、電極520bの陽極デューティー比を、劣化度DTに応じて60%と40%との間で交互に切り替わるように設定した後(ステップS412)、劣化対応処理(ステップS410)を終了する。その後、電流制御処理(ステップS200)において、駆動制御部610は、電極520bの陽極デューティー比が60%または40%になるように、点灯回路620から電極520a,520bに供給される交番電流を制御する。これによって、電極520bの陽極デューティー比が60%に設定された場合は、「(電極520aの陽極期間Ta):(電極520bの陽極期間Tb)=4:6」となり、陽極電力エネルギーEbは、陽極電力エネルギーEaよりも大きくなり、電極520bの陽極デューティー比が40%に設定された場合は、「(電極520aの陽極期間Ta):(電極520bの陽極期間Tb)=6:4」となり、陽極電力エネルギーEbは、陽極電力エネルギーEaよりも小さくなる。
図10は、第1変形例における劣化対応処理(ステップS410)によって制御される交番電流の陽極デューティー比についてランプ電圧LVとの関係を示す説明図である。図10では、横軸に、電極520a,520bとの間におけるランプ電圧LVを示し、縦軸に、電極520bの陽極デューティー比を示す。図10に示すように、電極520bの陽極デューティー比は、ランプ電圧LVが90ボルト未満である場合に40%であり、ランプ電圧LVが90ボルト以上100ボルト未満である場合に50%であり、ランプ電圧LVが100ボルト以上である場合、ランプ電圧LVに応じて60%と40%との間で交互に切り替わる。これによって、陽極電力エネルギーEbは、ランプ電圧LVが90ボルト未満である場合に陽極電力エネルギーEaよりも小さく、ランプ電圧LVが90ボルト以上100ボルト未満である場合に陽極電力エネルギーEaと略同じであり、ランプ電圧LVが100ボルト以上である場合に陽極電力エネルギーEaよりも大きい状態と小さい状態とを交互に繰り返す。本実施例では、ランプ電圧LVが100ボルト以上である場合、電極520bの陽極デューティー比が60%に設定される領域と40%に設定される領域とが、ランプ電圧LVが2〜5ボルトの間隔で増加する毎に切り替わるように設定されている。
劣化対応処理(ステップS410)の結果、ランプ電圧LVが90ボルト未満である初期状態では、副反射鏡214側の電極520bにおける発熱量が抑制されることによって、電極520bの過剰な溶融を防止することができる。その後、電極520a,520bにおける劣化が進行し、ランプ電圧LVが90ボルト以上100ボルト未満になる中期状態では、電極520bにおける発熱量が初期状態よりも増加されることによって、電極520bの溶融不足を防止することができる。その後、電極520a,520bにおける劣化が更に進行し、ランプ電圧LVが100ボルト以上になる末期状態では、副反射鏡214側の電極520bにおける発熱量が中期状態よりも更に増加されることによって、電極520bにおける突起部526bの保持が図られると共に、主反射鏡212側の電極520aにおける発熱量が中期状態よりも更に増加されることによって、電極520aにおける突起部526aの保持も図られる。
以上説明した第1変形例の駆動装置600によれば、副反射鏡214側の電極520bで発生する発熱量を、電極520a,520bにおける劣化の進行度合いに応じて増加させ、電極520bにおける溶融不足による劣化の進行を抑制することができる。その結果、放電灯500の長寿命化を図ることができる。また、陽極電力エネルギーEa,Ebの大小を劣化度DTに応じて交互に切り替えることによって、陽極電力エネルギーEbを劣化度DTに応じて増加させることから(ステップS412)、陽極電力エネルギーEbを増加させて陽極電力エネルギーEaを低下させることによる主反射鏡212側の電極520aにおける溶融不足を防止することができる。
C.第2変形例:
第2変形例の駆動装置600は、交番電流の制御が異なる点以外は、前述した実施例と同様である。
図11は、第2変形例の駆動装置600が実行する点灯処理(ステップS12)を示すフローチャートである。第2変形例における点灯処理(ステップS12)は、劣化対応処理(S400)に代えて劣化対応処理(ステップS420)を実行する点以外は、図7の点灯処理(ステップS10)と同様である。
劣化対応処理(ステップS420)を開始すると、駆動制御部610は、劣化検知処理(ステップS300)で検知された劣化の進行度合いを示す劣化度DTが閾値Th21以上であるか否かを判断する(ステップS422)。第2変形例では、劣化度DTは、電極520a,520bにおけるランプ電圧LVで表され、閾値Th21は、80ボルトに設定されている。
劣化度DTが閾値Th21より小さい場合、すなわち、ランプ電圧LVが80ボルトより小さい場合(ステップS422:「NO」)、駆動制御部610は、電極520bの陽極デューティー比を40%に設定した後(ステップS423)、劣化対応処理(ステップS420)を終了する。その後、電流制御処理(ステップS200)において、駆動制御部610は、電極520bの陽極デューティー比が40%になるように、点灯回路620から電極520a,520bに供給される交番電流を制御する。これによって、「(電極520aの陽極期間Ta):(電極520bの陽極期間Tb)=6:4」となり、陽極電力エネルギーEbは、陽極電力エネルギーEaよりも小さくなる。
一方、劣化度DTが閾値Th21以上である場合、すなわち、ランプ電圧LVが80ボルト以上である場合(ステップS422:「YES」)、駆動制御部610は、劣化検知処理(ステップS300)で検知された劣化の進行度合いを示す劣化度DTが、閾値Th21よりも大きな閾値Th22以上であるか否かを判断する(ステップS404)。第2変形例では、閾値Th22は、90ボルトに設定されている。
劣化度DTが閾値Th22より小さい場合、すなわち、ランプ電圧LVが90ボルトより小さい場合(ステップS424:「NO」)、駆動制御部610は、電極520bの陽極デューティー比を50%に設定した後(ステップS425)、劣化対応処理(ステップS420)を終了する。その後、電流制御処理(ステップS200)において、駆動制御部610は、電極520bの陽極デューティー比が50%になるように、点灯回路620から電極520a,520bに供給される交番電流を制御する。これによって、「(電極520aの陽極期間Ta):(電極520bの陽極期間Tb)=5:5」となり、陽極電力エネルギーEbは、陽極電力エネルギーEaと略同じになる。
一方、劣化度DTが閾値Th22以上である場合、すなわち、ランプ電圧LVが90ボルト以上である場合(ステップS424:「YES」)、駆動制御部610は、劣化検知処理(ステップS300)で検知された劣化の進行度合いを示す劣化度DTが、閾値Th22よりも大きな閾値Th23以上であるか否かを判断する(ステップS426)。第2変形例では、閾値Th23は、100ボルト(V)に設定されている。
劣化度DTが閾値Th23より小さい場合、すなわち、ランプ電圧LVが100ボルトより小さい場合(ステップS426:「NO」)、駆動制御部610は、電極520bの陽極デューティー比を、劣化度DTに応じて55%と45%との間で交互に切り替わるように設定した後(ステップS427)、劣化対応処理(ステップS420)を終了する。その後、電流制御処理(ステップS200)において、駆動制御部610は、電極520bの陽極デューティー比が55%または45%になるように、点灯回路620から電極520a,520bに供給される交番電流を制御する。これによって、電極520bの陽極デューティー比が55%に設定された場合は、「(電極520aの陽極期間Ta):(電極520bの陽極期間Tb)=45:55」となり、陽極電力エネルギーEbは、陽極電力エネルギーEaよりも大きくなり、電極520bの陽極デューティー比が45%に設定された場合は、「(電極520aの陽極期間Ta):(電極520bの陽極期間Tb)=55:45」となり、陽極電力エネルギーEbは、陽極電力エネルギーEaよりも小さくなる。
一方、劣化度DTが閾値Th23以上である場合、すなわち、ランプ電圧LVが100ボルト以上である場合(ステップS426:「YES」)、駆動制御部610は、電極520bの陽極デューティー比を、劣化度DTに応じて60%と40%との間で交互に切り替わるように設定した後(ステップS429)、劣化対応処理(ステップS420)を終了する。その後、電流制御処理(ステップS200)において、駆動制御部610は、電極520bの陽極デューティー比が60%または40%になるように、点灯回路620から電極520a,520bに供給される交番電流を制御する。これによって、電極520bの陽極デューティー比が60%に設定された場合は、「(電極520aの陽極期間Ta):(電極520bの陽極期間Tb)=4:6」となり、陽極電力エネルギーEbは、陽極電力エネルギーEaよりも大きくなり、電極520bの陽極デューティー比が45%に設定された場合は、「(電極520aの陽極期間Ta):(電極520bの陽極期間Tb)=6:4」となり、陽極電力エネルギーEbは、陽極電力エネルギーEaよりも小さくなる。
図12は、第2変形例における劣化対応処理(ステップS420)によって制御される交番電流の陽極デューティー比についてランプ電圧LVとの関係を示す説明図である。図12では、横軸に、電極520a,520bとの間におけるランプ電圧LVを示し、縦軸に、電極520bの陽極デューティー比を示す。図12に示すように、電極520bの陽極デューティー比は、ランプ電圧LVが80ボルト未満である場合に40%であり、ランプ電圧LVが80ボルト以上90ボルト未満である場合に50%であり、ランプ電圧LVが90ボルト以上100ボルト未満である場合、ランプ電圧LVに応じて55%と45%との間で交互に切り替わり、ランプ電圧LVが100ボルト以上である場合、ランプ電圧LVに応じて60%と40%との間で交互に切り替わる。これによって、陽極電力エネルギーEbは、ランプ電圧LVが80ボルト未満である場合に陽極電力エネルギーEaよりも小さく、ランプ電圧LVが80ボルト以上90ボルト未満である場合に陽極電力エネルギーEaと略同じであり、ランプ電圧LVが90ボルト以上100ボルト未満である場合に陽極電力エネルギーEaよりも大きい状態と小さい状態とを交互に繰り返し、ランプ電圧LVが100ボルト以上である場合に陽極電力エネルギーEaよりも大きい状態と小さい状態とをより大きな幅で交互に繰り返す。本実施例では、ランプ電圧LVが90ボルト以上100ボルト未満である場合、電極520bの陽極デューティー比が55%に設定される領域と45%に設定される領域とが、ランプ電圧LVが2〜5ボルトの間隔で増加する毎に切り替わるように設定されている。本実施例では、ランプ電圧LVが100ボルト以上である場合、電極520bの陽極デューティー比が60%に設定される領域と40%に設定される領域とが、ランプ電圧LVが2〜5ボルトの間隔で増加する毎に切り替わるように設定されている。
劣化対応処理(ステップS420)の結果、ランプ電圧LVが80ボルト未満である初期状態では、副反射鏡214側の電極520bにおける発熱量が抑制されることによって、電極520bの過剰な溶融を防止することができる。その後、電極520a,520bにおける劣化が進行し、ランプ電圧LVが80ボルト以上90ボルト未満になる第1の中期状態では、電極520bにおける発熱量が初期状態よりも増加されることによって、電極520bの溶融不足を防止することができる。その後、電極520a,520bにおける劣化が進行し、ランプ電圧LVが90ボルト以上100ボルト未満になる第2の中期状態では、副反射鏡214側の電極520bにおける発熱量が第1の中期状態よりも増加されることによって、電極520bの溶融不足を防止すると共に、主反射鏡212側の電極520aにおける発熱量が第1の中期状態よりも増加されることによって、電極520aの溶融不足も防止される。その後、電極520a,520bにおける劣化が更に進行し、ランプ電圧LVが100ボルト以上になる末期状態では、副反射鏡214側の電極520bにおける発熱量が第2の中期状態よりも更に増加されることによって、電極520bにおける突起部526bの保持が図られると共に、主反射鏡212側の電極520aにおける発熱量が第2の中期状態よりも更に増加されることによって、電極520aにおける突起部526aの保持も図られる。
以上説明した第2変形例の駆動装置600によれば、副反射鏡214側の電極520bで発生する発熱量を、電極520a,520bにおける劣化の進行度合いに応じて増加させ、電極520bにおける溶融不足による劣化の進行を抑制することができる。その結果、放電灯500の長寿命化を図ることができる。また、陽極電力エネルギーEa,Ebの大小を劣化度DTに応じて交互に切り替えることによって、陽極電力エネルギーEbを劣化度DTに応じて増加させることから(ステップS427,S429)、陽極電力エネルギーEbを増加させて陽極電力エネルギーEaを低下させることによる主反射鏡212側の電極520aにおける溶融不足を防止することができる。また、陽極電力エネルギーEa,Ebの大小の差を劣化度DTに応じて増加させることから(ステップS427,S429)、電極520a,520bの両方における溶融不足を劣化度DTに応じて防止することができる。
D.第3変形例:
第3変形例の駆動装置600は、劣化度DTが閾値Th12以上である場合における交番電流の制御が異なる点以外は、前述した実施例と同様である。
図13は、第3変形例の駆動装置600が実行する点灯処理(ステップS13)を示すフローチャートである。第3変形例における点灯処理(ステップS13)は、劣化対応処理(S400)に代えて劣化対応処理(ステップS430)を実行する点以外は、図7の点灯処理(ステップS10)と同様である。第3変形例における劣化対応処理(ステップS430)は、劣化度DTが閾値Th12以上である場合の処理が異なる点以外は、図7の劣化対応処理(ステップS400)と同様である。
劣化対応処理(ステップS430)において、劣化度DTが閾値Th12以上である場合、すなわち、ランプ電圧LVが100ボルト以上である場合(ステップS404:「YES」)、駆動制御部610は、劣化検知処理(ステップS300)によって検知された劣化度DTに応じて、電極520bの陽極デューティー比を、50%よりも大きい状態と小さな状態との間で切り替えるか否かを判断する(ステップS432)。本実施例では、ランプ電圧LVが100ボルト以上である場合、電極520bの陽極デューティー比が50%よりも大きな値に設定される領域と50%よりも小さな値に設定される領域とが、ランプ電圧LVが2〜5ボルトの間隔で増加する毎に切り替わるように設定されている。
電極520bの陽極デューティー比を50%よりも大きい状態と小さな状態との間で切り替える場合(ステップS434:「YES」)、駆動制御部610は、CPU612が間隔計測部として動作することによって間隔計測処理(ステップS436)を実行する。間隔計測処理(ステップS436)において、駆動制御部610は、電極520bの陽極デューティー比の大小を切り替えた先回の切り替えから、今回の切り替えまでに経過した時間間隔を計測する。
間隔計測処理(ステップS436)の後、駆動制御部610は、間隔計測処理(ステップS436)によって計測された時間間隔に応じて、電極520bの陽極デューティー比を設定した後(ステップS438)、劣化対応処理(ステップS430)を終了する。その後、電流制御処理(ステップS200)において、駆動制御部610は、電極520bの陽極デューティー比が、間隔計測処理(ステップS436)によって計測された時間間隔に応じた値になるように、点灯回路620から電極520a,520bに供給される交番電流を制御する。
図14は、第3変形例における陽極デューティー比と切り替え時間間隔との関係を示す説明図である。図14では、横軸に、陽極デューティー比の大小を切り替える時間間隔を示し、縦軸に、陽極デューティー比50%からの絶対値を示す。図14における直線LDで示すように、切り替え時間間隔が短い程、陽極デューティー比50%からの絶対値は大きな値になる。つまり、間隔計測処理(ステップS436)によって計測された時間間隔が短いほど、電極520a,520bが溶融し難い状態に劣化していると判断して、電極520bの陽極デューティー比の大小を切り替える変化の幅が大きくなるように設定される。
劣化対応処理(ステップS430)によって、陽極電力エネルギーEbは、ランプ電圧LVが90ボルト未満である場合に陽極電力エネルギーEaよりも小さく、ランプ電圧LVが90ボルト以上100ボルト未満である場合に陽極電力エネルギーEaと略同じであり、ランプ電圧LVが100ボルト以上である場合に陽極電力エネルギーEaよりも大きい状態と小さい状態とを交互に繰り返す。劣化対応処理(ステップS430)の結果、ランプ電圧LVが90ボルト未満である初期状態では、副反射鏡214側の電極520bにおける発熱量が抑制されることによって、電極520bの過剰な溶融を防止することができる。その後、電極520a,520bにおける劣化が進行し、ランプ電圧LVが90ボルト以上100ボルト未満になる中期状態では、電極520bにおける発熱量が初期状態よりも増加されることによって、電極520bの溶融不足を防止することができる。その後、電極520a,520bにおける劣化が更に進行し、ランプ電圧LVが100ボルト以上になる末期状態では、副反射鏡214側の電極520bにおける発熱量が中期状態よりも更に増加されることによって、電極520bにおける突起部526bの保持が図られると共に、主反射鏡212側の電極520aにおける発熱量が中期状態よりも更に増加されることによって、電極520aにおける突起部526aの保持も図られる。
以上説明した第3変形例の駆動装置600によれば、副反射鏡214側の電極520bで発生する発熱量を、電極520a,520bにおける劣化の進行度合いに応じて増加させ、電極520bにおける溶融不足による劣化の進行を抑制することができる。その結果、放電灯500の長寿命化を図ることができる。また、陽極電力エネルギーEa,Ebの大小を劣化度DTに応じて交互に切り替えることによって、陽極電力エネルギーEbを劣化度DTに応じて増加させることから(ステップS438)、陽極電力エネルギーEbを増加させて陽極電力エネルギーEaを低下させることによる主反射鏡212側の電極520aにおける溶融不足を防止することができる。また、陽極電力エネルギーEa,Ebの大小の差を、陽極デューティー比の大小を切り替える時間間隔に応じて変化させることから(ステップS438)、電極520a,520bの両方における溶融不足を、電極520a,520bにおける溶融の困難性に応じて防止することができる。
E.第4変形例:
第4変形例の駆動装置600は、陽極デューティー比と切り替え時間間隔との関係が異なる点以外は、第3変形例と同様である。
図15は、第4変形例における陽極デューティー比と切り替え時間間隔との関係を示す説明図である。図15では、横軸に、陽極デューティー比の大小を切り替える時間間隔を示し、縦軸に、陽極デューティー比50%からの絶対値を示す。図15における直線LD1は、電極520bの陽極デューティー比を50%よりも大きくする場合に用いられる値を示し、図15における直線LD2は、電極520bの陽極デューティー比を50%よりも小さくする場合に用いられる値を示す。直線LD1によって示される陽極デューティー比50%からの絶対値は、同じ切り替え時間間隔における直線LD2の絶対値よりも大きな値を示す。直線LD1,LD2で示すように、切り替え時間間隔が短い程、陽極デューティー比50%からの絶対値は大きな値になる。つまり、間隔計測処理(ステップS436)によって計測された時間間隔が短いほど、電極520a,520bが溶融し難い状態に劣化していると判断して、電極520bの陽極デューティー比の大小を切り替える変化の幅が大きくなるように設定される。
以上説明した第4変形例の駆動装置600によれば、副反射鏡214側の電極520bで発生する発熱量を、電極520a,520bにおける劣化の進行度合いに応じて増加させ、電極520bにおける溶融不足による劣化の進行を抑制することができる。その結果、放電灯500の長寿命化を図ることができる。また、陽極電力エネルギーEa,Ebの大小を劣化度DTに応じて交互に切り替えることによって、陽極電力エネルギーEbを劣化度DTに応じて増加させることから(ステップS438)、陽極電力エネルギーEbを増加させて陽極電力エネルギーEaを低下させることによる主反射鏡212側の電極520aにおける溶融不足を防止することができる。また、陽極電力エネルギーEa,Ebの大小の差を、陽極デューティー比の大小を切り替える時間間隔に応じて変化させることから(ステップS438)、電極520a,520bの両方における溶融不足を、電極520a,520bの各々における溶融の困難性に応じて防止することができる。
F.第5変形例:
第5変形例の駆動装置600は、ヒステリシスを持たせて交番電流を制御する点以外は、前述した実施例と同様である。
図16は、第5変形例における劣化対応処理によって制御される交番電流の陽極デューティー比についてランプ電圧LVとの関係を示す説明図である。図16では、横軸に、電極520a,520bとの間におけるランプ電圧LVを示し、縦軸に、電極520bの陽極デューティー比を示す。
電極520bの陽極デューティー比は、ランプ電圧LVが85ボルト未満である場合に40%であり、電極520bの陽極デューティー比が40%の状態で、ランプ電圧LVが85ボルト未満から増加して85ボルトを超えた場合には、電極520bの陽極デューティー比は40%のままであり、ランプ電圧LVが90ボルト未満から増加して90ボルトを超えた場合、電極520bの陽極デューティー比は50%に設定される。電極520bの陽極デューティー比は、ランプ電圧LVが90ボルト以上95ボルト未満である場合に50%であり、電極520bの陽極デューティー比が50%の状態で、ランプ電圧LVが95ボルト未満から増加して95ボルトを超えた場合には、電極520bの陽極デューティー比は50%のままであり、ランプ電圧LVが100ボルト未満から増加して100ボルトを超えた場合、電極520bの陽極デューティー比は60%に設定される。
電極520bの陽極デューティー比は、ランプ電圧LVが100ボルト以上である場合に60%であり、電極520bの陽極デューティー比が60%の状態で、ランプ電圧LVが100ボルト以上から減少して100ボルトを下回った場合には、電極520bの陽極デューティー比は60%のままであり、ランプ電圧LVが95ボルト以上から減少して95ボルトを下回った場合、電極520bの陽極デューティー比は50%に設定される。電極520bの陽極デューティー比は、ランプ電圧LVが90ボルト以上95ボルト未満である場合に50%であり、電極520bの陽極デューティー比が50%の状態で、ランプ電圧LVが90ボルト以上から減少して90ボルトを下回った場合には、電極520bの陽極デューティー比は50%のままであり、ランプ電圧LVが85ボルト以上から減少して850ボルトを下回った場合、電極520bの陽極デューティー比は40%に設定される。
以上説明した第5変形例の駆動装置600によれば、副反射鏡214側の電極520bで発生する発熱量を、電極520a,520bにおける劣化の進行度合いに応じて増加させ、電極520bにおける溶融不足による劣化の進行を抑制することができる。その結果、放電灯500の長寿命化を図ることができる。また、劣化度DTの進行および改善に応じて、電極520bにおける溶融過剰および溶融不足の防止を効果的に実施することができる。
G.その他の実施形態:
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこうした実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において様々な形態で実施し得ることは勿論である。例えば、電極520a,520bに供給される交番電流を制御するための種々の値は、電極520a,520bの特性に応じて適宜変更することができることは勿論である。また、陽極電力エネルギーEa,Ebの増減は、陽極デューティー比を変化させることによって実現するものに限らず、他の実施形態において、陽極期間における電流値の増減、陽極期間の伸縮、およびこれら二つ以上の組み合わせによって実現しても良い。
10...プロジェクター
20...光源装置
30...投影光学系
40...投射光学系
80...スクリーン
210...光源ユニット
212...主反射鏡
214...副反射鏡
500...放電灯
510...発光管
512...放電空間部
520a,520b...電極
521a,521b...軸部
523a,523b...コイル部
524a,524b...塊状部
526a,526b...突起部
529...凹凸
530a,530b...導電部材
540a,540b...電極端子
600...駆動装置
610...駆動制御部
612...CPU
614...メモリ
616...インターフェース
620...点灯回路
634...劣化センサー
711...起動制御部
712...電流制御部
724...劣化検知部
734...劣化対応部

Claims (11)

  1. 放電光を発生させる第1および第2の電極と、
    前記第2の電極側に設けられ前記放電光を反射させる主反射鏡と、
    前記主反射鏡に対向して前記第1の電極側に設けられ前記第1の電極側に放出された放電光を前記主反射鏡に反射させる副反射鏡と
    を備える放電灯を、駆動する駆動装置であって、
    前記第1および第2の電極における劣化の進行度合いを検知する劣化検知部と、
    前記第1の電極が陽極として動作中に供給される第1の陽極電力エネルギーを、前記劣化検知部によって検知された劣化の進行度合いに応じて増加させる劣化対応部と
    を備える駆動装置。
  2. 前記劣化検知部は、前記第1および第2の電極における電圧、前記第1および第2の電極における電流、前記放電光のフリッカー、前記放電光の照度の少なくとも一つに基づいて、前記第1および第2の電極における劣化の進行度合いを検知する請求項1に記載の駆動装置。
  3. 前記劣化対応部は、前記第1の陽極電力エネルギーを、前記第2の電極が陽極として動作中に供給される第2の陽極電力エネルギーよりも小さな初期状態から、前記劣化検知部によって検知された劣化の進行度合いに応じて増加させる請求項1または請求項2に記載の駆動装置。
  4. 前記劣化対応部は、前記第1の陽極電力エネルギーを、前記第2の電極が陽極として動作中に供給される第2の陽極電力エネルギーよりも小さな状態から大きな状態に、前記劣化検知部によって検知された劣化の進行度合いに応じて増加させる請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の駆動装置。
  5. 前記劣化対応部は、前記第1および第2の電極の各々が陽極として動作中にそれぞれ供給される第1および第2の陽極電力エネルギーの大小を、前記劣化検知部によって検知された劣化の進行度合いに応じて交互に切り替えることによって、前記第1の陽極電力エネルギーを前記劣化の進行度合いに応じて増加させる請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の駆動装置。
  6. 前記劣化対応部は、前記第1および第2の陽極電力エネルギーの大小を前記劣化の進行度合いに応じて交互に切り替えつつ、前記第1および第2の陽極電力エネルギーにおける大小の差を前記劣化の進行度合いに応じて増加させることによって、前記第1の陽極電力エネルギーを前記劣化の進行度合いに応じて増加させる請求項5に記載の駆動装置。
  7. 請求項5に記載の駆動装置であって、
    前記劣化対応部は、
    前記第1および第2の陽極電力エネルギーの大小を切り替える時間間隔を計測する間隔計測部と、
    前記間隔計測部によって計測された時間間隔に応じて、前記第1および第2の陽極電力エネルギーにおける大小の差を調整する電力差調整部と
    を含む、駆動装置。
  8. 前記劣化対応部は、前記第1および第2の電極の各々が陽極として動作する陽極期間の比率の変更、前記第1の電極が陽極として動作中に供給される電流値の増減のうち少なくとも一方を実行することによって、前記第1の陽極電力エネルギーを前記劣化の進行度合いに応じて増加させる請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の駆動装置。
  9. 光を放出する光源装置であって、
    第1および第2の電極の間に発生する放電光を放出する放電灯と、
    前記第2の電極側に設けられ、前記放電光を反射させる主反射鏡と、
    前記主反射鏡に対向して前記第1の電極側に設けられ、前記第1の電極側に放出された放電光を前記主反射鏡に反射させる副反射鏡と、
    前記第1および第2の電極における劣化の進行度合いを検知する劣化検知部と、
    前記第1の電極が陽極として動作中に供給される第1の陽極電力エネルギーを、前記劣化検知部によって検知された劣化の進行度合いに応じて増加させる劣化対応部と
    を備える光源装置。
  10. 映像を投影するプロジェクターであって、
    前記映像を表現する投影光の光源として、第1および第2の電極の間に発生する放電光を放出する放電灯と、
    前記第2の電極側に設けられ、前記放電光を反射させる主反射鏡と、
    前記主反射鏡に対向して前記第1の電極側に設けられ、前記第1の電極側に放出された放電光を前記主反射鏡に反射させる副反射鏡と、
    前記第1および第2の電極における劣化の進行度合いを検知する劣化検知部と、
    前記第1の電極が陽極として動作中に供給される第1の陽極電力エネルギーを、前記劣化検知部によって検知された劣化の進行度合いに応じて増加させる劣化対応部と
    を備えるプロジェクター。
  11. 放電光を発生させる第1および第2の電極と、
    前記第2の電極側に設けられ前記放電光を反射させる主反射鏡と、
    前記主反射鏡に対向して前記第1の電極側に設けられ前記第1の電極側に放出された放電光を前記主反射鏡に反射させる副反射鏡と
    を備える放電灯を、駆動する駆動方法であって、
    前記第1および第2の電極における劣化の進行度合いを検知し、
    前記第1の電極が陽極として動作中に供給される第1の陽極電力エネルギーを、前記劣化検知部によって検知された劣化の進行度合いに応じて増加させる、駆動方法。
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