JP2010180424A - 大入熱溶接熱影響部の靱性に優れた鋼材およびその製造方法 - Google Patents

大入熱溶接熱影響部の靱性に優れた鋼材およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】建築、橋梁などの大型構造物に使用される溶接構造用鋼材において、大入熱溶接部においてもシャルピー試験で安定して高い値を示す靭性に優れた鋼材およびその製造方法について提供する。
【解決手段】質量%で、C:0.01〜0.2%、Si:0.03〜0.5%、Mn:0.5〜2.0%、P:0.02%以下、S:0.01%未満、Al:0.005超〜0.08%、Ti:0.0005〜0.02%、Ca:0.0003〜0.02%、N:0.002〜0.009%及びO(酸素):0.001〜0.0035%を含有し、残部はFe及び不純物からなり、板厚方向で1/4位置におけるフェライト面積率が15%以上であり、鋼中に粒径0.5〜5μmのCaO・Al系介在物が存在し、その介在物のアスペクト比が1.9以下であることを特徴とする大入熱溶接熱影響部の靱性に優れた鋼材とその製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、入熱200kJ/cmを超える大入熱の溶接熱影響部(以下、HAZと称す)靭性に優れた鋼材及びその製造方法に関するものである。特に、建築、橋梁などの大型構造物に使用され、大入熱溶接熱影響部の靭性が安定して高い値を示すことが求められる鋼材及びその製造方法に関する。
建築、橋梁などの大型構造物に使用される溶接構造用鋼材の材質特性に対する要求は年々厳しさを増しており、母材靭性と同様に、HAZ靭性に対しても、より厳しい要求がなされている。特に、HAZ靭性が母材靭性と比較して大幅に劣る場合には、大型地震によりHAZからき裂が発生し建造物が倒壊するといった危険性がある。
優れたHAZ靭性を有する大入熱溶接用鋼材に関しては、例えば、特許文献1には、鋼材中のCa、O、Sの含有量を調整することによって、大入熱溶接をした際に溶接熱影響部が微細な組織となるようにすることが記載されている。
ここでは、鋼板を溶製する際の凝固段階でCaSを晶出させ、さらに、CaSの表面上にMnSを析出させ、さらに、MnS上には、TiN、BN、AlN、VN等のフェライト生成核を析出させることにより、大入熱溶接時の高温化でも溶解しないフェライト変態生成核を微細に分散させ、HAZ組織を微細なフェライト-パーライト組織として高靭性化を達成させるとしている。
また、特許文献2には、製鋼段階で、脱酸材をTi、Al、Caの順に添加し、その後さらにAlを添加することによって、溶接継手部靱性の優れた鋼材の製造方法が記載されている。
ここでは、Ca、Al、Tiのいずれか2種を含有する複合酸化物の微細分散と個数増加を図り、オーステナイト粒の細粒化や微細フェライトの生成によって、優れたHAZ靭性を持つ鋼材が製造できるとしている。
特開2002−256379号公報 特開2001−288509号公報
従来であれば、シャルピー試験においても吸収エネルギーの平均値で規定値をクリアすれば、その要求を満足させることができた。ところが、建築、橋梁などの鋼構造物に対する安全性確保の要求はますます高まってきており、最近では安定的な高靭性が求められ、大入熱溶接HAZにおけるシャルピー吸収エネルギー個々値のバラツキまで問題にされるようになってきた。
しかしながら、上記特許文献1及び2に記載された発明では、このような要求を満足させることはできない。
具体的には、次の2点である。
(i) シャルピー試験において吸収エネルギーの平均値が高くても、個々値にバラツキがあるということは、本質的に靭性が安定しておらず、試験を繰り返すと、平均値としても低値を示す確率が高いと考えられるようになってきたこと。
(ii) 重要な鋼構造物に対しては、安全性確認のために、例えば溶接長100m当り1回のシャルピー試験を行い合格することを求められる場合があること。そのような場合には、シャルピー吸収エネルギー個々値のレベルで安定した高靭性が得られなければ、何度も繰り返される試験にすべて合格することが困難であること。
さらに、建築、橋梁などの鋼構造物用の鋼材として用いるためには、大型地震に対して安全性が高いことも必要とされる。このため、鋼材の降伏強度と引張強さの比である降伏比が低いことが必要となる。
本発明の目的は、このような状況に鑑みて、HAZにおけるシャルピー試験で安定して高い吸収エネルギーを確保でき、そして、建築、橋梁などの鋼構造物用として用いることができる、大入熱溶接熱影響部の靱性に優れた鋼材を提供することにある。
本発明者等は、大入熱溶接熱影響部においても安定した高靭性を有する鋼材を提供するべく、種々の検討と実験を行った。その結果、次の(a)〜(e)に示すとおり、適正な介在物制御と硬質第二相組織制御の技術を組合せることによって、新たな金属学的効果に関する知見を得た。
(a) 一般に、溶接熱影響部に高靭性が要求される重要構造物には、Alにより鋼中の酸素を除去したAlキルド鋼が用いられる。ところが、上述したとおり、Alキルド鋼は、溶接熱影響部において、シャルピー試験などでは個々値のバラツキが大きいため、破壊安全性をさらに確保すべく、溶接熱影響部においてもさらに安定していることが求められる。
(b) 発明者らは、シャルピー試験の吸収エネルギー個々値のバラツキについて鋭意研究した結果、鋼中の粗大介在物あるいは圧延で点列状につらなった介在物の集合体が、溶接熱影響部のシャルピー試験時にき裂の発生と伝播を助長し、吸収エネルギーのバラツキの原因となっており、HAZ組織の微細化だけではこれらのバラツキを抑えられないことが判明した。なお、鋼中の粗大介在物とは、主としてAl系介在物のことである。そして、Al系介在物や圧延で伸延されたMnSなどの硫化物系の介在物が圧延で砕かれて、点列状につらなって介在物群が生じるのである。
(c) このような粗大介在物ないし点列状の介在物群が、シャルピー試験片のノッチ近傍に存在すれば、その周囲に発生する応力集中効果により、へき開破壊の発生およびき裂の伝播が容易となり、シャルピー試験の吸収エネルギーは著しく低下する。したがって、鋼材中の介在物形態を制御してこれらの点列状の介在物群の生成を防止することが、吸収エネルギーの個々値のバラツキを防止するための重要な要素となる。
(d) しかし、一方で、入熱200kJ/cmを超える大入熱溶接HAZではこれら介在物群の生成のみならず、硬質第二相組織の生成もまた、へき開破壊の発生およびき裂の伝播を助長することが判明した。つまり硬質第二相組織が生成すると介在物形態制御によるシャルピー吸収エネルギーの改善効果が失われてしまうことが新たに判明した。
(e) その理由は、これらHAZにて生成する硬質第二相組織をつぶさに観察した結果からすると、マルテンサイト組織とオーステナイト相とが複合した島状マルテンサイト組織が生成したためであると推定される。というのは、このような複合した島状マルテンサイトはシャルピー吸収エネルギーを著しく低下させる原因となるためである。したがって、入熱200kJ/cmを超える大入熱溶接HAZの靭性を改善するためには、鋼材中の介在物形態制御に加えて、島状マルテンサイトの生成を防止すればよい。
本発明は、上記の知見を基礎としてなされたものであり、その要旨は下記の(1)〜(3)の大入熱溶接熱影響部の靱性に優れた鋼材及び(4)の鋼材の製造方法にある。
(1) 質量%で、C:0.01〜0.2%、Si:0.03〜0.5%、Mn:0.5〜2.0%、P:0.02%以下、S:0.01%未満、Al:0.005超〜0.08%、Ti:0.0005〜0.02%、Ca:0.0003〜0.02%、N:0.002〜0.009%及びO(酸素):0.001〜0.0035%を含有し、残部はFe及び不純物からなり、下記の(1)式、(2)式および(3)式を満足するとともに、板厚方向で1/4位置におけるフェライト面積率が15%以上であり、鋼中に粒径0.5〜5μmのCaO・Al系介在物が存在し、その介在物のアスペクト比が1.9以下であることを特徴とする大入熱溶接熱影響部の靱性に優れた鋼材。
0.50≦Ca/O≦1.30 ・・・・・(1)式
Ti/N<3.4 ・・・・・(2)式
Pcm≦0.23 ・・・・・(3)式
ここで、
Pcm=C+Si/30+Mn/20+Cu/20+Ni/60+Cr/20+Mo/15+V/3+Nb/2+23{B-(10.8/14.1)(N-Ti/3.4)}
ただし、B-(10.8/14.1)(N-Ti/3.4)≦0のとき、B-(10.8/14.1)(N-Ti/3.4)=0として取り扱う。
また、(1)式、(2)式および(3)式の元素記号はその元素の含有量(質量%)を示し、アスペクト比とは、鋼材の圧延方向に平行な断面で観察される介在物の長径を短径で除した値を意味する。
(2) Feの一部に代えて、質量%で、B:0.005%以下、Nb:0.05%以下、V:0.1%以下、Cu:1.5%以下、Ni:6.0%以下、Cr:1.0%以下及びMo:0.8%以下の中から選んだ1種または2種以上を含有することを特徴とする、上記(1)の鋼材。
(3) 建築鋼管用として用いられることを特徴とする、上記(1)又は(2)の鋼材。
(4) 溶鋼中のAl含有量が0.005〜0.08質量%の範囲となるようにAlを添加して脱酸し、さらに脱ガス装置で15分以上処理した後、溶鋼温度を1600±70℃に保った状態でCaを添加し、鋳造したスラブを熱間圧延した後、750℃以下の温度から水冷を開始することを特徴とする、上記(1)〜(3)のいずれかの鋼材の製造方法。
本発明によれば、大入熱溶接熱影響部におけるシャルピー試験で安定して高い吸収エネルギーを確保できるので、建築、橋梁などの鋼構造物に好適な靱性に優れた鋼材を提供することができる。
以下、本発明に係る鋼材に関して、その化学組成、フェライト面積率および介在物について説明するとともに、本発明に係る製造方法についても説明する。なお、含有量に関する「%」は「質量%」を意味する。
(A)化学組成について
C:0.01〜0.2%
Cは、母材及び溶接部の強度と靭性を確保するために、0.01%以上含有させる必要がある。しかし、Cの含有量が多すぎると、島状マルテンサイトの生成を助長しHAZ靭性を低下させるとともに溶接性を劣化させるため、その上限を0.2%とする。
Si:0.03〜0.5%
Siは、Siは鋼の予備脱酸に効果があり、また母材の強度確保に有効であるので、0.03%以上含有させる必要がある。しかし、過剰に含有すると、島状マルテンサイトの生成を助長しHAZ靭性を劣化させるため、その上限を0.5%とする。Siの好ましい含有量は0.4%以下である。
Mn:0.5〜2.0%
Mnは母材及びHAZ部の強度と靭性を確保するために、0.5%以上含有させる必要がある。しかし、Mnの含有量が多すぎると、HAZ靭性の劣化や、スラブの中心偏析助長による溶接性劣化などが起こるため、その上限を2.0%とする。
P:0.02%以下
Pは、本発明においては不純物元素であり、多すぎるとスラブ中心偏析を促進し、また、HAZの粒界破壊を促進して、母材及びHAZの機械的性質を低下させる。したがって、可及的に少ない方が好ましいが、Pの含有量が0.02%以下であれば、母材及びHAZの靱性は確保できるので、0.02%以下に規定する。
S:0.01%未満
Sは、本発明においては不純物元素であり、多すぎると板厚中心部で延伸したMnSが多量に生成するため、母材及びHAZの靭性を低下させる。また、Caとの親和力が大きく、CaSを生成するため、適正な複合酸化物の生成を阻害する。したがって、可及的に少ない方が好ましいが、Sの含有量が0.01%未満であれば、母材及びHAZの靱性は確保でき、また、適正な複合酸化物の生成を阻害することもないので、0.01%未満に規定する。なお、好ましくは0.001%未満、より好ましくは0.0004%未満である。
Al:0.005%を超えて0.08%以下
Alは本発明において重要な元素の一つである。Alを溶鋼中に添加した場合、脱酸剤として作用し、Alを生成する。Alは溶鋼中にてクラスターを形成し、圧延を施した場合にはこれらのクラスターが分離し、点列状につらなって鋼材中に分散することとなる。この場合、点状につらなったAlはシャルピー試験時のき裂の発生起点となり、母材の靭性を劣化させる。また、Alは安定な酸化物であるため、溶接によっても変化せず、最終的にHAZに残留するため、HAZ靭性をも劣化させる。
しかしながら、AlとともにCaを添加することによって、鋼中にCaO・Al系介在物を生成せしめると、破壊起点として作用することが防止される。したがって、Alは0.005%を超えて含有させる必要がある。一方、Alを大量に含有させると、鋼中に固溶するAlが増加し、溶接冷却過程において残留オーステナイトのセメンタイトへの分解反応を抑制して島状マルテンサイトを増加させ、溶接部の靭性を低下させる。したがって、Alの含有量は0.08%以下とする。
Ti:0.0005〜0.02%
Tiは、鋼中のNと反応してTiNとして析出し、HAZでのオーステナイトの粗大化を抑制するとともに、フェライト変態の核として作用して粒内組織を微細化する効果を有するので、HAZ靭性を向上させる。この効果を得るには、Tiを0.0005%以上含有させる必要がある。一方、Tiの含有量が多くなると、固溶Tiが増加し、HAZ靭性が低下するため、0.02%以下とする。
Ca:0.0003〜0.02%
Caは本発明において重要な元素の一つであり、介在物の球状化を達成するためにはAl、Oとともに、その含有量を厳密に制御する必要がある。Caを溶鋼中に添加した場合には脱酸剤として作用し、Alとともに鋼中にCaO・Al系介在物を形成するので、介在物形態を制御するためにも必要な元素である。したがって、Caを0.0003%以上含有させる必要がある。しかし、大量に添加すると鋼の清浄性を低下させ、母材およびHAZの靭性を劣化させる。このため、Caの含有量は0.02%以下とする。
N:0.002〜0.009%
Nは、TiNの析出に極めて重要な元素であり、鋼中のTiと反応してTiNとして析出し、HAZでのオーステナイトの粗大化を抑制するとともに、フェライト変態の核として作用して粒内組織を微細化する効果を有するので、HAZ靭性を向上させる。この効果を得るには、Nを0.002%以上含有させる必要がある。また、Nの含有量が0.002%を下回ると、TiNの析出量が不足し、冷却時に有害なTi炭化物が生成するので、Nを0.002%以上含有させる必要がある。一方、Nの含有量が多くなると、固溶Nの増大を招き、ひいてはHAZ靭性の劣化を招くことから、Nの含有量の上限は0.009%を上限とする。
O(酸素):0.001〜0.0035%
O(酸素)は、Al、Caと並んで、本発明において重要な元素の一つである。OはAl、Caとともに、鋼中にCaO・Al系介在物を生成することで、破壊起点として作用することを防止するとともに、この介在物の分散個数や粒径とも直接的に関わる。したがって、O(酸素)は0.001%以上含有させる必要がある。一方、O(酸素)を過剰に含有させると、粗大な酸化物を形成するとともに、介在物個数を必要以上に増加させ、母材の清浄性を低下させて、母材およびHAZの靭性に悪影響を及ぼす。よって、その上限を0.0035%とする。
本発明に係る鋼材は、上記の化学成分のほかに、さらに、B、Nb、V、Cu、Ni、Cr及びMoの中から選んだ1種または2種以上を含有させてもよい。これらの元素を含有させてもよい理由とそのときの含有量は次のとおりである。
B:0.005%以下
Bは必要に応じて含有させることができる。含有させれば、焼入れ性を高めて母材やHAZの機械的性質を向上させる効果がある。しかしながら、0.005%を超えて含有させるとHAZ靭性や溶接性の低下を招くので、Bの含有量の上限を0.005%とする。好ましい上限は、0.002%である。なお、焼入れ性を高めて母材やHAZの機械的性質を向上させる効果を確実に発現させるためには、0.0003%以上含有させるのが好ましい。
Nb:0.05%以下
Nbは必要に応じて含有させることができる。含有させれば、母材組織の微細化を促進して母材の機械的性質を向上させる効果がある。しかしながら、0.05%を超えて含有させると母材とHAZの靭性の低下を招くので、Nbの含有量の上限を0.05%とする。なお、母材組織の微細化を促進して母材の機械的性質を向上させる効果を確実に発現させるためには、0.004%以上含有させるのが好ましい。
V:0.1%以下
Vは必要に応じて含有させることができる。含有させれば、焼戻し時の炭窒化物析出により母材の強度を向上させる効果がある。しかしながら、0.1%を超えて含有させると母材の靭性の低下を招くので、Vの含有量の上限を0.1%とする。なお、焼戻し時の炭窒化物析出により母材の強度を向上させる効果を確実に発現させるためには、0.005%以上含有させるのが好ましい。
Cu:1.5%以下
Cuは必要に応じて含有させることができる。含有させれば、靭性を劣化させずに強度を上昇させる効果がある。しかしながら、1.5%を超えて含有させると、鋼の焼入れ性を過度に高め、HAZ靱性を損なう傾向が強くなるので、Cuの含有量の上限を1.5%とする。なお、靭性を劣化させずに強度を上昇させる効果を確実に発現させるためには、0.1%以上含有させるのが好ましい。
Ni:6.0%以下
Niは必要に応じて含有させることができる。含有させれば、溶接性およびHAZ靱性に悪影響を及ぼすこともなく、焼入れ性向上を向上させて、母材の強度、靱性を向上させる効果がある。しかしながら、6.0%を超えて含有させると、構造用鋼材として極めてコスト高になるため、Niの含有量の上限は6.0%とする。なお、焼入れ性向上を向上させて、母材の強度、靱性を向上させる効果を確実に発現させるためには、0.1%以上含有させるのが好ましい。特に、Cuを含有させる場合は、圧延時のひび割れ(Cuチェッキング)を防止するためにも、0.1%以上のNiを含有させるのが好ましい。
Cr:1.0%以下
Crは必要に応じて含有させることができる。含有させれば、焼入れ性を高めて母材やHAZの機械的性質を向上させる効果がある。しかしながら、1.0%を超えて含有させると、他の成分条件を満足させても、HAZ靭性が低下するため、Crの含有量の上限は1.0%とする。なお、焼入れ性を高めて母材やHAZの機械的性質を向上させる効果を確実に発現させるためには、0.05%以上含有させるのが好ましい。
Mo:0.8%以下
Moは必要に応じて含有させることができる。含有させれば、母材の強度と靱性を向上させる効果がある。しかしながら、0.8%を超えて含有させると、HAZの硬度が高まり靱性を損なうので、Moの上限は0.8%とする。なお、母材の強度と靱性を向上させる効果る確実に発現させるためには、0.05%以上含有させるのが好ましい。
本発明に係る鋼材は、上記の必須元素あるいはさらに上記の任意元素を含有し、残部がFeおよび不純物からなる。ここで、不純物とは、原料鉱石やスクラップ等から混入する成分であって、本発明に悪影響を与えない範囲で許容されるものを意味する。
本発明に係る鋼材は、さらに、次の(1)〜(3)式を満足する必要がある。
0.50≦Ca/O≦1.30 ・・・・・(1)式
溶鋼中で生成されるCaO・Al系介在物において、CaOとAlとがほぼ1:1で共存した場合、CaO・Al系介在物の融点は溶鋼温度以下に低下し液化する。このとき、CaO・Al系介在物には表面張力が作用して、この介在物は球状となる。しかしながら、(1)式において(ここで、式中の元素記号はその元素の含有量(質量%)を示す。)、Ca/Oが1.30を超える場合にはCaOがAlよりも多くなり、また、Ca/Oが0.50未満である場合にはAlがCaOよりも多くなって、いずれの場合も、CaO・Al系介在物の融点が溶鋼温度を超えるので、CaO・Al系介在物の球状化は困難となる。したがって、CaO・Al系介在物が球状化するように形態制御するためには、Ca/Oを0.50〜1.30とする必要がある。なお、より球状化を促進するためには、Ca/Oを0.63〜1.13とするのが好ましい。
Ti/N<3.4 ・・・・・(2)式
前述したとおり、TiおよびNは鋼材中でTiNを形成するので、溶接時に加熱されたオーステナイトの粗大化抑制効果および粒内フェライト変態促進効果による微細化によるHAZ靭性を改善する。しかしながら、Tiが過剰になり固溶Tiが増加すると、HAZ靭性が著しく低下するので、TiN形成のための原子量論比の3.4を下回る必要がある。したがって、(2)式において(ここで、式中の元素記号はその元素の含有量(質量%)を示す。)、Ti/N<3.4と規定する。なお、Ti/Nを低下させると、TiNがより高温までもちきたされるので、オーステナイト粗大化抑制効果が改善される。Ti/Nは、2.5未満とするのが好ましい。
Pcm≦0.23 ・・・・・(3)式
大入熱溶接HAZにおける島状マルテンサイトは、Cのみならず他の合金元素が増加することによっても生成が助長される。そして、HAZの硬度が高くなるとフェライト主体の組織からベイナイト主体の組織へと変化し、島状マルテンサイトも増加する。
Pcmは、元来TMCP(Thermo-Mechanical Control Process)鋼の溶接低温割れ防止のためのパラメータとして開発されたものである。ところが、このパラメータはHAZの硬度と良い相関を有するので、本発明ではこのパラメータを島状マルテンサイト生成防止のための指標とした。本発明にかかる大入熱溶接HAZにおいて島状マルテンサイトを生成させないためには、Pcmの値を0.23以下とすればよい。さらに、Pcmの値を0.23以下とすることで、良好な溶接性を確保することもできる。なお、Pcmは次式で定義される(ここで、式中の元素記号はその元素の含有量(質量%)を示す。)。
Pcm=C+Si/30+Mn/20+Cu/20+Ni/60+Cr/20+Mo/15+V/3+Nb/2+23{B-(10.8/14.1)(N-Ti/3.4)}
ただし、B-(10.8/14.1)(N-Ti/3.4)≦0のとき、B-(10.8/14.1)(N-Ti/3.4)=0として取り扱う。
(B)板厚方向で1/4位置におけるフェライト面積率について
本発明に係る鋼材はHAZ靭性に優れるのみではなく、建築、橋梁用鋼材として大型地震に対する安全性をも兼ね備えることが求められる。このためには鋼材の降伏強度と引張強さの比である降伏比を低くすることが望ましく、鋼材組織を制御することで降伏比を低下させる必要がある。この鋼材組織制御としては板厚方向で1/4位置におけるフェライト面積率を15%以上とすれば低降伏比を達成することができる。
(C)CaO・Al系介在物の粒径およびアスペクト比について
CaO・Al系介在物は、Al中の一部のAlがCaと置換する事により形成される介在物をいう。鋼中にCaO・Al系介在物を形成させるには、後述するような製鋼段階を経て鋼材を製造すればよい。
CaO・Al系介在物の粒径は、0.5〜5μmとする。粒径を0.5μm以上としたのは、これより小さい介在物は、破壊起点として影響する確率が低く、HAZ靭性に大きな影響を与えないためである。よって本発明では粒径0.5μm以下の介在物に関しては、その個数および形状について問題としない。また、粒径を5μm以下としたのは、Oの上限を0.0035%とすると粒径が5μm超のCaO・Al系介在物が多数分散できないためであり、たとえ5μmを超えるCaO・Al系介在物が存在したとしても、シャルピー試験時の破壊起点として作用する確率は限りなく低いためである。
CaO・Al系介在物が球状化し、アスペクト比(長径/短径)が1に近い場合、シャルピー試験時の同介在物および周辺組織への応力集中が緩和されるため、靭性が向上するとともに安定化する。一方でアスペクト比の大きい長径化した介在物がシャルピー試験片のノッチ近傍に存在する場合、応力集中源となり、そこから発生するき裂の伝播によって、靭性が著しく低下する。なお、アスペクト比とは、鋼材の圧延方向に平行な断面で観察される介在物の長径を短径で除した値を意味する。
CaO・Al系介在物は、Ca/Oが0.50〜1.30の範囲であれば、溶鋼中で球状化し、またこの組成の介在物は圧延によって破砕や延伸されることがないため、そのアスペクト比は1に近い値となる。しかし、Ca/Oが0.50未満、または1.30以上となる場合、CaO・Al系介在物は溶鋼中で完全には球状化せず、圧延中に破砕され点列状につらなった形状となり、アスペクト比が高くなる。この場合、シャルピー試験における応力集中源となるため、アスペクト比の上限を1.9とした。なお、このとき、点列状につらなった介在物を一つの延伸した介在物と見なして差し支えない。
粒径0.5μm以上のAlやCaOは、圧延により、延伸した粗大な介在物や点列状につらなった介在物群を形成し、シャルピー試験における応力集中源となり、HAZ靭性の安定性を著しく低下させる。特に、アスペクト比が5以上の場合、他の介在物が存在したとしても、最も有効な応力集中源として作用する。なお、このとき、CaO・Al系介在物と同様に、点列状に並んだ介在物を一つの延伸した介在物と見なしても差し支えない。
本発明のCaO・Al系介在物のアスペクト比は、以下のような方法で定量的に測定すればよい。すなわち、鋼材の圧延方向に対し平行な断面、好ましくは断面中心部から観察用試料を作成し、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて3000〜10000倍の倍率で、少なくとも100個以上のCaO・Al系介在物を観察し、その長径を短径で除した値の平均値を算出すればよい。Al、CaOに関しても、同様の測定方法を用いることに何ら問題はない。
また、このとき測定した長径の平均値を、介在物の粒径として使用することに何ら問題はない。
(D)製造方法
本発明に係る製造方法は、その製鋼段階に特徴を有する。すなわち、溶鋼中のAlが0.005%〜0.08%の範囲となるようにAlを添加して脱酸し、さらに脱ガス装置で15分以上処理した後、溶鋼温度を1600±70℃に保った状態でCaを添加し、鋳造したスラブを熱間圧延した後、750℃以下の温度から水冷を開始することにより、大入熱溶接熱影響部の靭性に優れた鋼板を製造するものである。
本発明に係る製造方法では、まず、あらかじめ成分を調整した溶鋼に、溶鋼中のAlが0.005%〜0.08%の範囲となるようにAlを添加して脱酸する。最初に添加するAlは脱酸力が強いため、溶鋼中の固溶酸素と結合し、Alを生成する。溶鋼中のAlが0.005%未満の場合には、Alによる脱酸が不十分となり、Alが生成しない。また、溶鋼中のAlが0.08%超の場合には、余分なAlが鋼中に固溶Alとして残留し、母材、ならびにHAZの靭性を劣化せしめる。なお、本発明に係る製造方法において「Alを添加する」とは、投入したAlが溶鋼中に均一に混合されることを意味する。Ca添加についても同様である。
続いて、脱ガス装置にて15分以上処理する。一定時間以上脱ガス処理することで、粗大なAlを浮上分離させることができる。その後、溶鋼温度を1600±70℃に保った状態でCaを添加し、鋳造する。Ca添加により、Alが一部還元されAlとCaが置換する事により、CaO・Al系介在物が形成される。このとき、溶鋼の温度を1600±70℃に制御することによりCaO・Al系介在物は溶鋼中で液状化し、表面張力の作用により表面積を最小化するために、同介在物は球状化する。なお、球状化には、Ca、Al、O含有量を本発明に係る含有量となるように制御することが必要である。
このようにして得られたスラブは、さらにこの後、鋳造工程、熱間圧延工程を経て板状に加工する。鋳造および熱間圧延は、通常の方法により行うことが出来る。熱間圧延後は、750℃以下の温度から水冷を開始する。このような水冷を行うことで、板厚1/4位置におけるフェライト面積率を15%以上とし、低降伏比を有する鋼材を製造することができる。水冷後、焼もどしを行うことはフェライト分率を制御する上で差し支えない。
表1に示した化学組成を有する鋼を溶製し、加熱、圧延を経て板厚19〜65mmの鋼板を製造した。得られた鋼板を入熱200〜500kJ/cmで溶接した温度履歴を模擬した再現熱サイクル試験に供し、0℃でシャルピー試験を行い、HAZ靭性を評価した。試験番号の1〜23が本発明例、a〜nが比較鋼である。母材の製造条件は下記のとおりである。
Figure 2010180424
表2に、母材の製造方法、母材特性およびHAZの靭性を示す。なお、表2中の母材製造法のDQは、圧延終了後に表中に示す水冷開始温度から、直接水冷したことを示し、そして、Tは水冷後に表中に示す焼戻し温度で焼戻ししたことを示す。また、Al添加後の脱ガス処理はすべての実施例において15分以上行った。HAZ靭性評価のためのシャルピー試験は、再現熱サイクルを付与した3本の試験片で行った。表2にその3本の試験片による測定値を示す。
Figure 2010180424
表2から明らかなように、本発明例に係る試験番号1〜23の鋼材は、優れたHAZ靭性を有し、0℃でのHAZ靭性がいずれも70J以上と極めて優れている。
一方、比較例に係る試験番号a〜nの鋼材は、いずれも0℃でのHAZ靭性が3本中の少なくとも1本は70J未満の値を示した。このうち、比較例hおよびnはHAZ靭性のバラツキが大きく、それぞれ最大で200J、180Jの差が出た。
ここで、試験番号a〜kの鋼材は、基本成分または成分パラメータが本発明鋼の要件を満たさない例である。また、試験番号lの鋼材は、水冷開始温度が高いため、CaO・Al系介在物の粒径およびアスペクト比が本発明鋼の所定の値を超えた例である。なお、試験番号mおよびnの鋼材は、ともにCa添加温度が本発明の製造方法から逸脱しているため、CaO・Al系介在物のアスペクト比がアスペクト比が本発明鋼の所定の値を超え、HAZ靭性が低下した例である。
以上の実験結果と、その切欠引張強度向上のメカニズムから、低S化によって切欠引張強度が向上するという現象は、一般的な浸炭鋼においては、普遍的に成り立つことが明白である。
本発明によれば、大入熱溶接熱影響部におけるシャルピー試験で安定して高い吸収エネルギーを確保できるので、建築、橋梁などの鋼構造物に好適な靱性に優れた鋼材を提供することができる。

Claims (4)

  1. 質量%で、C:0.01〜0.2%、Si:0.03〜0.5%、Mn:0.5〜2.0%、P:0.02%以下、S:0.01%未満、Al:0.005超〜0.08%、Ti:0.0005〜0.02%、Ca:0.0003〜0.02%、N:0.002〜0.009%及びO(酸素):0.001〜0.0035%を含有し、残部はFe及び不純物からなり、下記の(1)式、(2)式および(3)式を満足するとともに、板厚方向で1/4位置におけるフェライト面積率が15%以上であり、鋼中に粒径0.5〜5μmのCaO・Al系介在物が存在し、その介在物のアスペクト比が1.9以下であることを特徴とする大入熱溶接熱影響部の靱性に優れた鋼材。
    0.50≦Ca/O≦1.30 ・・・・・(1)式
    Ti/N<3.4 ・・・・・(2)式
    Pcm≦0.23 ・・・・・(3)式
    ここで、
    Pcm=C+Si/30+Mn/20+Cu/20+Ni/60+Cr/20+Mo/15+V/3+Nb/2+23{B-(10.8/14.1)(N-Ti/3.4)}
    ただし、B-(10.8/14.1)(N-Ti/3.4)≦0のとき、B-(10.8/14.1)(N-Ti/3.4)=0として取り扱う。
    また、(1)式、(2)式および(3)式の元素記号はその元素の含有量(質量%)を示し、アスペクト比とは、鋼材の圧延方向に平行な断面で観察される介在物の長径を短径で除した値を意味する。
  2. Feの一部に代えて、質量%で、B:0.005%以下、Nb:0.05%以下、V:0.1%以下、Cu:1.5%以下、Ni:6.0%以下、Cr:1.0%以下及びMo:0.8%以下の中から選んだ1種または2種以上を含有することを特徴とする、請求項1に記載の鋼材。
  3. 建築鋼管用として用いられることを特徴とする、請求項1または2に記載の鋼材。
  4. 溶鋼中のAl含有量が0.005〜0.08質量%の範囲となるようにAlを添加して脱酸し、さらに脱ガス装置で15分以上処理した後、溶鋼温度を1600±70℃に保った状態でCaを添加し、鋳造したスラブを熱間圧延した後、750℃以下の温度から水冷を開始することを特徴とする、請求項1から3までのいずれかに記載の鋼材の製造方法。
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