JP6459556B2 - 建築用低降伏比鋼板およびその製造方法 - Google Patents
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Description
C:0.08〜0.12%、
Si:0.03〜0.50%、
Mn:1.00〜2.00%、
P:0.020%以下、
S:0.0100%以下、
Al:0.005%を超えて0.080%以下、
Ti:0.0005〜0.020%、
Cr:0.10〜0.50%、
Nb:0.005〜0.100%、
Ca:0.0003〜0.0200%、
N:0.0010〜0.0090%、
O:0.0025%以下、
Cu:0.05%以下、
Ni:0.10%以下、
Mo:0.05%以下、
V:0〜0.100%、
B:0〜0.0020%、
残部:Feおよび不純物であり、
CaおよびOが下記の(i)式を満足し、
鋼板中に粒径が0.5〜5.0μmのCaO・Al2O3系介在物が分散し、
前記粒径が0.5〜5.0μmの介在物のアスペクト比の平均値が1.9以下であり、
鋼板の金属組織が、フェライトとフェライトよりも硬い硬質相とからなり、
板厚が16mm以上25mm未満の場合には、金属組織において、結晶粒のアスペクト比が3未満のフェライトの面積率が下記の(ii)式を満足し、
板厚が25mm以上100mm以下の場合には、金属組織において、結晶粒のアスペクト比が3未満のフェライトの面積率が下記の(iii)式を満足し、
引張強度が550MPa以上で、かつ降伏比が80%以下である、建築用低降伏比鋼板。
0.50≦Ca/O≦1.30 ・・・(i)
100≧ASF≧355×exp(−0.085×t) ・・・(ii)
240×exp(−0.035×t)≧ASF≧355×exp(−0.085×t) ・・・(iii)
ただし、(i)式において、CaおよびOはそれぞれの元素の質量%での含有量を示し、(ii)式および(iii)式において、ASFはアスペクト比が3未満のフェライトの面積率(%)を示し、tは板厚(mm)を示す。
V:0.050〜0.100%、および
B:0.0003〜0.0020%
から選択された1種以上を含有する、上記(1)の建築用低降伏比鋼板。
化学組成が、質量%で、
C:0.08〜0.12%、
Si:0.03〜0.50%、
Mn:1.00〜2.00%、
P:0.020%以下、
S:0.0100%以下、
Al:0.005%を超えて0.080%以下、
Ti:0.0005〜0.020%、
Cr:0.10〜0.50%、
Nb:0.005〜0.100%、
Ca:0.0003〜0.0200%、
N:0.0010〜0.0090%、
O:0.0025%以下、
Cu:0.05%以下、
Ni:0.10%以下、
Mo:0.05%以下、
V:0〜0.100%、
B:0〜0.0020%、
残部:Feおよび不純物であり、
CaおよびOが下記の(i)式を満足し、
粒径が0.5〜5.0μmのCaO・Al2O3系介在物が分散し、
前記粒径が0.5〜5.0μmの介在物のアスペクト比の平均値が1.9以下であるスラブを1050〜1200℃に加熱する加熱工程、
前記加熱後のスラブを圧延仕上げ温度が750〜830℃となるように圧延して圧延材を得る圧延工程、および
前記圧延材を5〜20℃/sの平均冷却速度で300℃以下まで冷却する冷却工程を備え、
前記圧延工程における圧延完了から前記冷却工程における冷却開始までの時間が30s以下である、建築用低降伏比鋼板の製造方法。
0.50≦Ca/O≦1.30 ・・・(i)
ただし、(i)式において、CaおよびOはそれぞれの元素の質量%での含有量を示す。
V:0.05〜0.100%、および
B:0.0003〜0.0020%
から選択された1種以上を含有する、上記(3)または(4)の建築用低降伏比鋼板の製造方法。
まず、本発明に係る建築用低降伏比鋼板および本発明に係る製造方法において用いるスラブの化学組成について説明する。以下の説明において、各元素の含有量を示す「%」は「質量%」を意味する。
建築用に用いられる鋼材では、上述のように母材の低降伏比およびHAZの高靭性化が求められる。そこで、本発明では、C含有量を制限する。C含有量が0.08%未満では降伏比が高くなり、C含有量が0.12%を超えるとHAZの靭性が劣化する。したがって、C含有量は0.08〜0.12%とする。C含有量の好ましい下限は0.09%であり、好ましい上限は0.11%である。
Siは、予備脱酸および強度向上のために含有される。これらの効果を得るためには、Si含有量を0.03%以上とする必要がある。しかし、Si含有量が0.50%を超えると、溶接性およびHAZの靭性が劣化する。したがって、Si含有量は0.03%〜0.50%とする。上述の効果をより確実に得るためには、Si含有量を0.10%以上にすることが好ましい。HAZの靭性を十分に確保するためには、Si含有量を0.30%以下にすることが好ましい。
Mnは、母材およびHAZの強度および靭性の確保に不可欠な元素である。上記の効果を得るためには、Mn含有量を1.00%以上とする必要がある。一方、Mn含有量が2.00%を超えると、HAZの靭性が劣化するとともに、スラブの中心偏析を助長して溶接性が劣化する。このため、Mn含有量は1.00〜2.00%とする。Mn含有量の好ましい下限は1.20%であり、好ましい上限は1.70%である。
Pは、鋼中に不純物として存在する。P含有量が0.020%を超えると、スラブの中心偏析を助長して母材およびHAZの靭性等の機械的性質を劣化させ、さらにHAZの粒界破壊を招くおそれがある。したがって、P含有量は0.020%以下とする。
Sは、鋼中に不純物として存在する。S含有量が0.0100%を超えると、スラブの中心偏析を助長したり、延伸したMnSを多量に生成したりする。これにより、母材およびHAZの靭性等の機械的性質が劣化する。また、後述するCaとの親和力が大きく、CaSを生成するため、適正な複合酸化物の生成を阻害する。したがって、S含有量は0.0100%以下とする。S含有量は、0.0050%未満であることが好ましく、0.0010%未満であることがより好ましい。
Alは、脱酸剤として作用する重要な元素の一つである。Al含有量が0.005%以下では、脱酸作用が不十分となり、Tiの酸化物が生成される。この場合、後述するTiNを十分に生成できず、HAZの靭性を十分に向上できない。一方、Al含有量が0.080%を超えると、鋼中に固溶するAlが増加する。この場合、溶接後の冷却過程において、残留オーステナイトからのセメンタイトの析出が抑制され、島状マルテンサイトが増加する。これにより、母材およびHAZの靭性が低下する。したがって、Al含有量は、0.005%を超えて0.080%以下とする。Alは、0.020%を超えて含有させることが好ましい。Al含有量の好ましい上限は、0.060%である。
Tiは、鋼中でTiNとして析出し、HAZにおけるオーステナイト粒の粗大化を抑制し、かつフェライト変態の核となって靭性を向上させる。この効果を得るには、Tiを0.0005%以上含有させる必要がある。一方、Ti含有量が0.020%を超えると、固溶Tiが増加し、HAZの靭性が低下する。そのため、Ti含有量は0.0005〜0.020%とする。Ti含有量の好ましい下限は0.0010%であり、好ましい上限は0.015%である。
Crは、鋼板の焼入性を高める効果を有する。この効果を得るには、Crを0.10%以上含有させる必要がある。一方、Cr含有量が0.50%を超えると、HAZの靭性が劣化する。したがって、Cr含有量は0.10〜0.50%とする。Cr含有量の好ましい下限は0.15%であり、好ましい上限は0.40%である。
Nbは、母材の組織を微細化することによって、母材の機械的性質を向上させる効果を有する。この効果を得るには、Nbを0.005%以上含有させる必要がある。一方、Nb含有量が0.100%を超えると、母材およびHAZの靭性が劣化する。したがって、Nb含有量は0.005〜0.100%とする。Nb含有量の好ましい下限は0.010%であり、好ましい上限は0.080%である。
Caは、本発明の鋼板において最も重要な元素の一つである。Caは、脱酸剤として作用するとともに、鋼中にCaO・Al2O3系介在物を形成するために必要な元素である。本発明では、AlおよびO(酸素)とともにCaの含有量を厳密に制御することによって、介在物の球状化を促進させることができる。これにより、上記介在物およびその周辺の組織への応力集中を緩和でき、母材およびHAZの靭性を向上させることができる。これらの効果を得るには、Caを0.0003%以上含有させる必要がある。一方、Ca含有量が0.0200%を超えると、鋼の清浄性が低下し、母材およびHAZの靭性が劣化する。したがって、Ca含有量は0.0003〜0.0200%とする。Ca含有量の好ましい下限は0.0010%であり、好ましい上限は0.0150%である。
Nは、本発明において極めて重要な元素である。Nは、TiNを析出させて、溶接後の冷却時に粒内フェライト生成を促進し、HAZ靭性を向上させる効果を有する。この効果を得るには、Nを0.0010%以上含有させる必要がある。一方、N含有量が0.0090%を超えると、固溶Nが増大し、HAZの靭性が劣化する。したがって、N含有量は0.0010〜0.0090%とする。Nは、0.0040%を超えて含有させることが好ましく、0.0060%を超えて含有させることがより好ましい。N含有量の好ましい上限は0.0080%である。
Oは、Caと同様に本発明において最も重要な元素の一つである。Oは、介在物の球状化のみならず、介在物の個数(分散状態)および粒径にも影響する。O含有量が、0.0025%を超えると、粗大な酸化物が形成されるとともに、介在物の個数が必要以上に増加して母材の清浄性が劣化する。これにより、母材の靭性が劣化する。したがって、O含有量は、0.0025%以下とする。なお、一般に、Oは少ないほど好ましいので、下限値を設ける必要はないが、Oの低減には工業的に限界がある。したがって、コスト低減の観点から、O含有量を0.0010%以上とすることが好ましい。
Ca/O:0.50〜1.30
溶鋼中で生成されるCaO・Al2O3系介在物において、CaOとAl2O3とがほぼ1:1で共存した場合、CaO・Al2O3系介在物の融点は溶鋼温度以下となる。これにより、CaO・Al2O3系介在物が液化する。この時、CaO・Al2O3系介在物には、表面張力が作用する。これによって、CaO・Al2O3系介在物が球状になる。すなわち、上記介在物のアスペクト比(長径/短径)を1に近づけることができる。しかし、「Ca/O」の値が0.50未満であると、Al2O3がCaOよりも多くなり過ぎる。また、「Ca/O」の値が1.30を超えると、CaOがAl2O3よりも多くなり過ぎる。これらの場合、CaO・Al2O3系介在物の融点が溶鋼温度を超え、CaO・Al2O3系介在物の球状化が困難になる。したがって、上述の表面張力の作用を利用してCaO・Al2O3系介在物を球状化させるには、「Ca/O」の値を0.50〜1.30とする必要がある。球状化の促進の観点から、「Ca/O」の値の好ましい下限は0.63であり、好ましい上限は1.13である。
Cuは、鋼中に不純物として存在する。一方で、Cuは、焼入性の向上に寄与する効果を有する。Cu含有量が0.05%を超えると、鋼板の焼入性が過度に高くなり、HAZの靭性が劣化する。したがって、不純物として含有する場合でも、Cu含有量の上限は0.05%に制限する。
Niは、鋼中に不純物として存在する。一方で、Niは、焼入性の向上に寄与する効果を有する。Ni含有量が0.10%を超えると、鋼の焼入性が過度に高くなり、HAZの靭性が劣化する。したがって、不純物として含有する場合でも、Ni含有量の上限は0.10%に制限する。
Moは、鋼中に不純物として存在する。一方で、Moは、焼入性の向上に寄与する効果を有する。Mo含有量が0.05%を超えると、鋼の焼入性が過度に高くなり、HAZの靭性が劣化する。したがって、不純物として含有する場合でも、Mo含有量の上限は0.05%に制限する。
Vは、主に焼戻し時に炭窒化物を析出させることによって母材の強度を向上させる。しかし、V含有量が0.100%を超えると、母材の靭性が劣化する。したがって、含有させる場合のV含有量は0.100%以下とする。上記の効果を確実に得るには、Vを0.050%以上含有させることが好ましい。
Bは、焼入性を高めて母材およびHAZの機械的性質を向上させる。しかし、B含有量が0.0020%を超えると、母材およびHAZの靭性が劣化する。したがって、含有させる場合のB含有量は0.0020%以下とする。上記の効果を確実に得るには、Bを0.0003%以上含有させることが好ましい。
本発明に係る鋼板においては、粒径が0.5〜5.0μmのCaO・Al2O3系介在物が分散して存在している必要がある。そのため、同様に、上記鋼板の製造に用いられるスラブ中においても、粒径が0.5〜5.0μmのCaO・Al2O3系介在物が分散して存在していることが好ましい。なお、介在物が非円形であるときは、その長径を介在物の粒径とする。
本発明においては、スラブおよび鋼板中に存在する粒径が0.5〜5.0μmのCaO・Al2O3系介在物のアスペクト比(長径/短径)の平均値を1.9以下にする。介在物が球状化し、アスペクト比が1.9以下の場合、鋼板に衝撃が加わった際に、介在物およびその周辺組織への応力集中を緩和できる。これにより、靭性が向上するとともに、靭性のバラツキが小さくなる。一方、アスペクト比が1.9を超えるCaO・Al2O3系介在物は、鋼板に衝撃が加わった際に、応力集中源となりやすい。この場合、当該介在物から亀裂が発生し、靭性が著しく低下するとともに、靭性のバラツキが大きくなる。なお、介在物の粒径およびアスペクト比は、上述の観察用試料を走査型電子顕微鏡を用いて観察することによって求めることができる。
本発明に係る鋼板の金属組織は、フェライトからなる軟質相とフェライトよりも硬質の組織からなる硬質相とによって構成される複相組織である。本発明の鋼板では、軟質なフェライトによって降伏応力を低くできる。また、硬質相によって、鋼板の引張強度を高くできる。これらの結果、鋼板の低降伏比化を実現できる。
100≧金属組織における特定フェライトの面積率(%)≧355×exp(−0.085×t)
(B)鋼板の厚さt(mm)が25mm以上100mm以下の場合
240×exp(−0.035×t)≧金属組織における特定フェライトの面積率(%)≧355×exp(−0.085×t)
本発明に係る鋼板は、例えば、以下の方法により製造することができるが、この方法には限定されない。
本発明に係る鋼板の製造に用いるスラブは、以下のようにして製造できる。まず、溶鋼中のAl含有量が0.005%を超えて0.08%以下となるようにAlを含有させて脱酸した後、Tiを含有させる。さらに、脱ガス装置(例えばRH装置)で15分以上の脱ガス処理をした後、溶鋼温度を1600±70℃に保った状態でCaを含有させる。Caを含有させるときの溶鋼温度は、1600℃±50℃であることがより望ましく、1600±20℃であることがさらに望ましい。なお、Caを含有させる前に、Ca以外の元素の含有量が上述した化学組成の範囲内になるように、あらかじめ溶鋼の成分調整を行っておくことが望ましい。
上記のようにして得たスラブを、1050〜1200℃に加熱する(加熱工程)。加熱したスラブを、圧延仕上げ温度が750〜830℃となるように圧延し、所定の厚さの圧延材を得る(圧延工程)。その後、圧延材を5〜20℃/sの平均冷却速度で300℃以下まで冷却する(冷却工程)。これにより、本発明に係る鋼板が得られる。なお、圧延完了から冷却開始までの時間は、30s以下とする。
Claims (5)
- 板厚が16〜100mmの鋼板の化学組成が、質量%で、
C:0.08〜0.12%、
Si:0.03〜0.50%、
Mn:1.00〜2.00%、
P:0.020%以下、
S:0.0100%以下、
Al:0.005%を超えて0.080%以下、
Ti:0.0005〜0.020%、
Cr:0.10〜0.50%、
Nb:0.005〜0.100%、
Ca:0.0003〜0.0200%、
N:0.0010〜0.0090%、
O:0.0025%以下、
Cu:0.05%以下、
Ni:0.10%以下、
Mo:0.05%以下、
V:0〜0.100%、
B:0〜0.0020%、
残部:Feおよび不純物であり、
CaおよびOが下記の(i)式を満足し、
鋼板中に粒径が0.5〜5.0μmのCaO・Al2O3系介在物が分散し、
前記粒径が0.5〜5.0μmの介在物のアスペクト比の平均値が1.9以下であり、
前記粒径が5.0μmを超えるCaO・Al 2 O 3 系介在物が、1×10個/mm 2 未満の分散状態で存在し、
鋼板の金属組織が、フェライトとフェライトよりも硬い硬質相とからなり、
板厚が16mm以上25mm未満の場合には、金属組織において、結晶粒のアスペクト比が3未満のフェライトの面積率が下記の(ii)式を満足し、
板厚が25mm以上100mm以下の場合には、金属組織において、結晶粒のアスペクト比が3未満のフェライトの面積率が下記の(iii)式を満足し、
引張強度が550MPa以上で、かつ降伏比が80%以下である、建築用低降伏比鋼板。
0.50≦Ca/O≦1.30 ・・・(i)
100≧ASF≧355×exp(−0.085×t) ・・・(ii)
240×exp(−0.035×t)≧ASF≧355×exp(−0.085×t) ・・・(iii)
ただし、(i)式において、CaおよびOはそれぞれの元素の質量%での含有量を示し、(ii)式および(iii)式において、ASFはアスペクト比が3未満のフェライトの面積率(%)を示し、tは板厚(mm)を示す。 - 前記化学組成が、質量%で、
V:0.050〜0.100%、および
B:0.0003〜0.0020%
から選択された1種以上を含有する、請求項1に記載の建築用低降伏比鋼板。 - 引張強度が550MPa以上で降伏比が80%以下の建築用低降伏比鋼板を製造する方法であって、
化学組成が、質量%で、
C:0.08〜0.12%、
Si:0.03〜0.50%、
Mn:1.00〜2.00%、
P:0.020%以下、
S:0.0100%以下、
Al:0.005%を超えて0.080%以下、
Ti:0.0005〜0.020%、
Cr:0.10〜0.50%、
Nb:0.005〜0.100%、
Ca:0.0003〜0.0200%、
N:0.0010〜0.0090%、
O:0.0025%以下、
Cu:0.05%以下、
Ni:0.10%以下、
Mo:0.05%以下、
V:0〜0.100%、
B:0〜0.0020%、
残部:Feおよび不純物であり、
CaおよびOが下記の(i)式を満足し、
粒径が0.5〜5.0μmのCaO・Al2O3系介在物が分散し、
前記粒径が0.5〜5.0μmの介在物のアスペクト比の平均値が1.9以下であり、
前記粒径が5.0μmを超えるCaO・Al 2 O 3 系介在物が、1×10個/mm 2 未満の分散状態で存在するスラブを1050〜1200℃に加熱する加熱工程、
前記加熱後のスラブを圧延仕上げ温度が750〜830℃となるように圧延して圧延材を得る圧延工程、および
前記圧延材を5〜20℃/sの平均冷却速度で300℃以下まで冷却する冷却工程を備え、
前記圧延工程における圧延完了から前記冷却工程における冷却開始までの時間が30s以下である、建築用低降伏比鋼板の製造方法。
0.50≦Ca/O≦1.30 ・・・(i)
ただし、(i)式において、CaおよびOはそれぞれの元素の質量%での含有量を示す。 - 前記冷却工程の後に、450℃以下で焼戻しを行う焼戻し工程をさらに備える、請求項3に記載の建築用低降伏比鋼板の製造方法。
- 前記スラブの化学組成が、質量%で、
V:0.050〜0.100%、および
B:0.0003〜0.0020%
から選択された1種以上を含有する、請求項3または4に記載の建築用低降伏比鋼板の製造方法。
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