JP2010179631A - インクジェットヘッド及びその製造方法並びにインクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェットヘッド及びその製造方法並びにインクジェット記録装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ヘッド幅が狭く、吐出安定性を向上させたインクジェットヘッドを実現する。
【解決手段】圧電性材料からなる隔壁により隔てられた互いに並行する複数のインクチャンネルを有し、前記インクチャンネルの内壁面に形成された駆動電極への駆動電圧に応じて、前記隔壁を変形させ、その変形にともなって前記インクチャンネル内に充填されているインクをそのインクチャンネルに連通したノズルより吐出させるインクジェットヘッドであって、前記インクチャンネルにインクを供給する供給流路と、前記インクチャンネル内に充填されたインクを循環させる循環流路と、を備え、前記インクチャンネルは、前記ノズルのインク吐出方向に平行な方向が長手方向となるように細長く延設され、前記インクチャンネルには、前記供給流路に連通する供給口が設けられるとともに、前記循環流路に連通する排出口が設けられる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、圧電性材料からなる隔壁により隔てられた互いに並行する複数のインクチャンネルを有し、前記インクチャンネルの内壁面(隔壁表面)に形成された駆動電極への駆動電圧に応じて、前記隔壁を変形させ、その変形にともなって前記インクチャンネル内に充填されているインクをそのインクチャンネルに連通したノズルより吐出させるインクジェットヘッド及びその製造方法並びにインクジェット記録装置に関するものである。
一般にインクジェット記録装置は、インクジェットヘッドのノズルからインク液滴を記録媒体に向かって吐出することにより記録を行うものであり、記録動作時の騒音が低く、ランニングコストが安く、高解像、高品質な画像記録が可能であり、様々な分野で幅広く利用されている。
従来、インクジェットヘッドには、インク吐出原理として圧電素子のせん断モード変形を利用したものが知られている。このインクジェットヘッドは、圧電性材料からなる隔壁により隔てられた互いに並行する複数のインクチャンネルを有し、前記インクチャンネルの内壁面に形成された駆動電極への駆動電圧に応じて、前記隔壁を変形させ、その変形にともなって前記インクチャンネル内に充填されているインクをそのインクチャンネルに連通したノズルより吐出させている。
また、せん断モード変形を利用したインクジェットヘッドとして、インクチャンネル内のインクを循環させるタイプのものも知られている(例えば、特許文献1、2参照)。このインクジェットヘッドでは、インクが充填されるインクチャンネル(又は圧力室)に供給口及び排出口が設けられ、供給口から流入したインクはインクチャンネルに連通するノズルからその一部がインク液滴となって吐出されるとともに、残りのインクは排出口から排出されて循環が行われる。このようにインクチャンネル内のインクを循環させることにより、インク増粘などによる吐出不良を防止することができる。
特開2007−168096号公報 特開2008−201023号公報
ところで、せん断モード変形を利用し、且つインクチャンネル内のインクを循環させるタイプのインクジェットヘッドにおいて、インクの吐出力を高めるためには、インクチャンネルを長手方向に長く延ばして流路長を長くすることが有効である。
しかしながら、特許文献1及び2に記載される従来のインクジェットヘッドでは、インクチャンネルがインクの吐出方向に対して垂直な方向が長手方向となるように細長く延設された構造となっており、インクチャンネルを長手方向に長くすると、インクジェットヘッドの幅方向(インク吐出方向及びインクチャンネル配列方向;ヘッド幅方向)の長さが大きくなってしまう。すなわち、ヘッド幅の小さなインクジェットヘッドを構成することは難しく、インクジェットヘッドを幅方向に複数並べて高密度化ヘッドを実現することも困難である。
なお、インクの吐出力を高める方法として、駆動電極に印加される駆動電圧を高めて、インクチャンネルの隔壁に生じる電界強度を高めることも考えられるが、この方法では、消費電力の上昇を招き、圧電体の寿命の低下も懸念されるため好ましくない。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、せん断モード変形を利用し、且つインクチャンネル内のインクを循環させるタイプのインクジェットヘッドにおいて、ヘッド幅が狭く、吐出安定性を向上させることができるインクジェットヘッド及びその製造方法並びにインクジェット記録装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明によるインクジェットヘッドは、圧電性材料からなる隔壁により隔てられた互いに並行する複数のインクチャンネルを有し、前記インクチャンネルの内壁面に形成された駆動電極への駆動電圧に応じて、前記隔壁を変形させ、その変形にともなって前記インクチャンネル内に充填されているインクをそのインクチャンネルに連通したノズルより吐出させるインクジェットヘッドであって、前記インクチャンネルにインクを供給する供給流路と、前記インクチャンネル内に充填されたインクを循環させる循環流路と、を備え、前記インクチャンネルは、前記ノズルのインク吐出方向に平行な方向が長手方向となるように細長く延設され、前記インクチャンネルには、前記供給流路に連通する供給口が設けられるとともに、前記循環流路に連通する排出口が設けられることを特徴とする。
本発明によれば、せん断モード変形を利用し、且つインクチャンネル内のインクを循環させるタイプのインクジェットヘッドにおいて、インクチャンネルがインク吐出方向に平行な方向が長手方向となるように細長く延設されるので、インクジェットヘッドの幅方向(インク吐出方向及びインクチャンネル配列方向に垂直な方向)の長さを大きくすることなく、インクチャンネルの長手方向の長さを大きくすることでインク吐出力を高めることができる。また、インク吐出動作の有無に関係なく、インクチャンネル内のインクを適宜循環させることができる。したがって、ヘッド幅の狭く、吐出安定性を向上させたインクジェットヘッドを実現することができる。これにより、インクジェットヘッドを幅方向に複数並べて高密度ヘッドを構成することも可能となる。
本発明の一態様によれば、前記インクチャンネルの長手方向に沿って、前記ノズル、前記排出口、及び前記供給口が順に配置され、好ましくは、前記インクチャンネルを長手方向に沿って前記ノズル側から順に前方領域、中間領域、後方領域に均等分割したときに、前記前方領域内に前記排出口が配置され、より好ましくは、前記排出口は、前記ノズルの近傍領域に配置される。
このように前方領域内(好ましくはノズルの近傍領域)に排出口を配置することで、気泡の排出性を向上させることができる。なお、本明細書において、「ノズルの近傍領域」とは、上記の前方領域をさらにインクチャンネルの長手方向に沿って2つの領域に均等分割したときに、ノズル側の領域をいう。
また本発明の他の態様によれば、前記インクチャンネルを長手方向に沿って前記ノズル側から順に前方領域、中間領域、後方領域に均等分割したときに、前記後方領域内に前記供給口が配置される。
このように後方領域内に供給口を配置することで、インクチャンネル内のインクの循環を促進させることができる。
さらに好ましい態様として、上記2つの態様を組み合わせた態様がある。すなわち、前方領域(好ましくはノズルの近傍領域)に排出口が配置されるとともに、後方領域内に供給口が配置される。本態様によれば、インク循環性能及び気泡排出性の両方を向上させることができる。
また本発明の別の他の態様によれば、圧電性材料で構成され、前記複数のインクチャンネルが区画形成されたアクチュエータ部材と、前記アクチュエータ部材の一面側に接合され、前記供給流路及び前記循環流路が形成された流路形成部材と、を備えたことを特徴とする。
また本発明のさらに別の他の態様によれば、圧電性材料で構成され、前記複数のインクチャンネルが区画形成されたアクチュエータ部材と、前記アクチュエータ部材の一面側に接合され、前記供給流路が形成された第1の流路形成部材と、前記アクチュエータ部材の前記一面側とは反対の他面側に接合され、前記循環流路が形成された第2の流路形成部材と、を備えたことを特徴とする。
また、他の本発明によるインクジェットヘッドの製造方法は、圧電性材料からなる隔壁により隔てられた互いに並行する複数のインクチャンネルを有し、前記インクチャンネルの内壁面に形成された駆動電極への駆動電圧に応じて、前記隔壁を変形させ、その変形にともなって前記インクチャンネル内に充填されているインクをそのインクチャンネルに連通したノズルより吐出させるインクジェットヘッドの製造方法であって、圧電性材料で構成され、前記複数のインクチャンネルが区画形成されるとともに、該インクチャンネルが前記ノズルのインク吐出方向に平行な方向が長手方向となるように細長く延設されたアクチュエータ部材を形成する工程と、前記インクチャンネルにインクを供給する供給流路、及び前記インクチャンネル内に充填されたインクを循環させる循環流路が形成された流路形成部材を前記アクチュエータ部材の一面側に接合する工程と、を含み、前記インクチャンネルには、前記供給流路に連通する供給口が設けられるとともに、前記循環流路に連通する排出口が設けられることを特徴とする。
また、さらに他の本発明によるインクジェットヘッドの製造方法は、圧電性材料からなる隔壁により隔てられた互いに並行する複数のインクチャンネルを有し、前記インクチャンネルの内壁面に形成された駆動電極への駆動電圧に応じて、前記隔壁を変形させ、その変形にともなって前記インクチャンネル内に充填されているインクをそのインクチャンネルに連通したノズルより吐出させるインクジェットヘッドの製造方法であって、圧電性材料で構成され、前記複数のインクチャンネルが区画形成されるとともに、該インクチャンネルが前記ノズルのインク吐出方向に平行な方向が長手方向となるように細長く延設されたアクチュエータ部材を形成する工程と、前記インクチャンネルにインクを供給する供給流路が形成された第1の流路形成部材を前記アクチュエータ部材の一面側に接合する工程と、前記インクチャンネル内に充填されたインクを循環させる循環流路が形成された第2の流路形成部材を前記アクチュエータ部材の前記一面側とは反対の他面側に接合する工程と、を含み、前記インクチャンネルには、前記供給流路に連通する供給口が設けられるとともに、前記循環流路に連通する排出口が設けられることを特徴とする。
さらに別の発明によるインクジェット記録装置は、本発明によるインクジェットヘッドを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、せん断モード変形を利用し、且つインクチャンネル内のインクを循環させるタイプのインクジェットヘッドにおいて、インクチャンネルがインク吐出方向に平行な方向が長手方向となるように細長く延設されるので、インクジェットヘッドの幅方向(インク吐出方向及びインクチャンネル配列方向に垂直な方向)の長さを大きくすることなく、インクチャンネルの長手方向の長さを大きくすることでインク吐出力を高めることができる。また、インク吐出動作の有無に関係なく、インクチャンネル内のインクを適宜循環させることができる。したがって、ヘッド幅の狭く、吐出安定性を向上させたインクジェットヘッドを実現することができる。これにより、インクジェットヘッドを幅方向に複数並べて高密度ヘッドを構成することも可能となる。
本発明に係るインクジェットヘッドの構成例を示した分解斜視図 図1のインクジェットヘッドの側面断面図 図1のインクジェットヘッドの一部を示した正面断面図 図1のインクジェットヘッドの製造方法を示した工程図 本発明に係るインクジェットヘッドの他の構成例を示した側面断面図 図5のインクジェットヘッドの製造方法を示した工程図 インクジェット記録装置の概略を示す全体構成図 インクジェット記録装置の印字部周辺を示した要部平面図 インクジェット記録装置の制御系を示す要部ブロック図
以下、添付図面に従って本発明の好ましい実施の形態について詳説する。
〔インクジェットヘッドの構成例〕
図1は本発明に係るインクジェットヘッドの構成例を示した分解斜視図である。また、図2は図1のインクジェットヘッドの側面断面図、図3は図1のインクジェットヘッドの一部(アクチュエータ部材)を示した正面断面図である。
図1に示すインクジェットヘッド10Aは、圧電素子のせん断モード変形を利用したヘッドであり、圧電性材料からなる隔壁(側壁)38により隔てられた互いに並行する複数のインクチャンネル20を有し、前記インクチャンネル20の内壁面(隔壁38の表面)に形成された駆動電極40への駆動電圧に応じて、前記隔壁38を変形させ、その変形にともなって前記インクチャンネル20内に充填されているインクをそのインクチャンネル20に連通したノズル22より吐出させるものである。
このインクジェットヘッド10Aは、インクチャンネル20となる溝部が複数形成されたアクチュエータ部材12の前端面12aにノズルプレート14が接合されるとともに、アクチュエータ部材12の前記インクチャンネル(溝部)20が形成される面(上端面)12cにカバー基板16が接合された構成となっている。なお、アクチュエータ部材12の上端面12cの後方(後端面12b側)には、インク吐出用の駆動信号を伝達するためのフレキシブルプリント配線板44の一端が接合される。
アクチュエータ部材12は、2つの圧電体34、36からなる2層の積層構造を有し、各圧電体34、36は、強誘電性を有する圧電材料、例えばチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)系のセラミックス材料等で構成されている。各圧電体34、36は互いに向き合う方向に分極処理が施されており、具体的には、図3に示すように、1層目の圧電体34は矢印P1方向に、2層目の圧電体36は矢印P2方向に、それぞれ分極されている。
各圧電体34、36を構成する圧電材料は同一であってもよいし、異なる圧電材料で構成されていてもよい。但し、圧電体34、36同士の圧電特性を均一にして吐出安定化を図る観点から、各圧電体34、36を構成する圧電材料は同一であることが好ましい。本例では、各圧電体34、36は同一のセラミックス材料(PZT)で構成されている。
アクチュエータ部材12の上端面12cには、互いに平行な複数のインクチャンネル(溝部)20が櫛歯状に区画形成されている。各インクチャンネル20は互いに同一形状であり、アクチュエータ部材12の前端面12aからその反対側の後端面12bに向かって細長く延設され、前端面12a側は一定の深さに形成され、後端面12bに近づくに従い次第に浅くなるように形成されている(図2参照)。このように各インクチャンネル20は、それぞれ各ノズル22のインク吐出方向に平行な方向(すなわち、前端面12aから後端面12bに向かう方向)に細長く延設されている。
各インクチャンネル(溝部)20の両側の隔壁(側壁)38の表面(側面)には、駆動電圧印加用の駆動電極40が形成されている。また、インクチャンネル20の浅い領域では側面だけでなく底面にも駆動電極40が形成されている。
アクチュエータ部材12の上端面12cには、各インクチャンネル20よりも後方側(後端面12b側)に取出電極42がインクチャンネル毎にそれぞれ形成されており、各取出電極42はそれぞれ対応するインクチャンネル20の駆動電極40と電気的に接続されている。
アクチュエータ部材12の上端面12cの後方側(後端面12b側)に一端が接続されるフレキシブルプリント配線板44には、各取出電極42に対応した導電性パターンが形成されており、その導電性パターンと各取出電極42は電気的に接続されている。なお、フレキシブルプリント配線板44の他端は不図示の駆動回路に接続され、この駆動回路からフレキシブルプリント配線板44を介して各駆動電極40に所定の駆動電圧が印加されるようになっている。
ノズルプレート14には、各インクチャンネル20にそれぞれ対応する複数のノズル(ノズル孔)22が形成されている。このノズルプレート14は、各ノズル22がそれぞれ対応するインクチャンネル20と連通するように位置合わせされた状態でアクチュエータ部材12の前端面12aに接合されている。
アクチュエータ部材12の上端面12cに接合されるカバー基板16は、セラミックス材料又は樹脂材料等から形成されており、各インクチャンネル20内にインクを供給する供給流路24が設けられるとともに、各インクチャンネル20内のインクを循環させる循環流路26が設けられている。
各流路24、26は、カバー基板16におけるアクチュエータ部材12との接合面にそれぞれ開口している。具体的には、カバー基板16がアクチュエータ部材12に接合された状態において、供給流路24の一端は各インクチャンネル20の長手方向後端部(後端面12b側)となる位置で開口するとともに、循環流路26の一端は各インクチャンネル20の長手方向前端部(前端面12a側)となる位置で開口しており、各流路24、26はインクチャンネル20と連通している。
このようにして、各インクチャンネル20には、長手方向後端部に供給流路24の一端に相当する供給口24aが設けられるとともに、長手方向前端部に循環流路26の一端に相当する排出口26aが設けられる。
また、各流路24、26の他端は、不図示のインク供給部(例えばインクタンク)に各々接続されており、ポンプ(不図示)の駆動制御に応じて、インク供給部から供給流路24を経由して供給口24aからインクチャンネル20にインクが供給され、そのうちの一部はインクチャンネル22に連通するノズル22から液滴となって吐出されるとともに、残りのインクは排出口26aから循環流路26を経由してインク供給部に戻されて再びインクチャンネル20に循環するようになっている。
次に、上記インクジェットヘッド10Aの動作について説明する。
各インクチャンネル20にインクが充填された状態において、入力画像データに従って、例えば図3(a)に示すインクチャンネル20-3が選択されると、選択されたインクチャンネル20-3の内壁面に形成された駆動電極40に所定の駆動電圧が印加される。このとき、インクチャンネル20-3の両側の側壁38A、38Bには各圧電体34、36の分極方向P1、P2と直交する方向Q1、Q2の電界が印加され、各側壁38A、38Bは、圧電厚みすべり効果によってインクチャンネル20-3の内部方向に変形する(図3(b))。この変形によってインクチャンネル20-3の容積が減少してインクチャンネル20-3内のインクが加圧され、インクチャンネル20-3に連通するノズル22からインクの一部が液滴(インク液滴)となって吐出される。その後、駆動電圧の印加が停止され、各側壁38A、38Bが元の状態に復帰する際、供給流路24の一端に設けられる供給口24aからインクチャンネル20-3にインクが供給される。
また、インクチャンネル20内のインクの一部は、上述したようにしてノズル22から液滴として吐出されるとともに、残りのインクは排出口26aから循環流路26を経由してインク供給部に回収され、インク供給部内のインクとともに再びインクチャンネル20に循環させられる。
ところで、図1〜図3に示したインクジェットヘッド10Aでは、インクチャンネル20がインク吐出方向に平行な方向が長手方向となるように細長く延設されるので、インクジェットヘッド10Aの幅方向(インク吐出方向及びインクチャンネル配列方向に垂直な方向)の長さ(圧電体部長さ)Wを大きくすることなく、インクチャンネル20の長手方向の長さLを大きくすることでインク吐出力を高めることができ、吐出安定化を図ることができる(図1参照)。
例えば、従来のインクジェットヘッドのようにインクチャンネルがインク吐出方向に対して垂直な方向が長手方向となるように細長く延設される場合にはヘッド幅は6mm程度となるが、本実施形態に係るインクジェットヘッド10Aでは、ヘッド幅(図1のWで示す長さ)が300μm程度となり、従来に比べて1/10以下のヘッド幅で実現することが可能となる。
また、インクチャンネル20には、供給流路24の一端に相当する供給口24aが設けられるとともに、循環流路26の一端に相当する排出口26aが設けられるので、インク吐出動作の有無に関係なく、インクチャンネル20内のインクを適宜循環させることができる。
このように本実施形態に係るインクジェットヘッド10Aによれば、ヘッド幅が狭く、吐出安定性の高いヘッドを実現することができる。これにより、複数のインクジェットヘッド10Aを幅方向に並べて高密度ヘッドを構成することも可能となり、さらなる画像品質の向上を図ることができる。
本実施形態において、インクチャンネル20における供給口24a及び排出口26aが設けられる位置は特に限定されるものではないが、インクチャンネル20の長手方向に沿って当該インクチャンネル20をノズル22側から前方領域20a、中央領域20b、後方領域20cの3つの領域に均等分割したときに、図2に示した例のように、前方領域20a(より好ましくはノズル近傍領域)に排出口26aが配置される態様が好ましい。なお、ノズル近傍領域とは、前方領域20aをインクチャンネル20の長手方向に沿って2つの領域に均等分割したときにノズル22側の領域をいう。
前方領域20a(より好ましくはノズル22の近傍領域)に排出口26aが配置される態様によれば、ノズル22からインクチャンネル20内に気泡が混入しても、その気泡を排出口26aから容易に排出することができ、吐出安定化を図ることが可能となる。また、長時間にわたってインク吐出動作が行われないと、前方領域20a(特にノズル近傍領域)のインクは、インクの乾燥が進行してインク増粘が発生しやすく、吐出不良を招く要因となるが、前方領域20aに配置された排出口26aからインクを排出して循環させることで、インク吐出動作の有無にかかわらず、前方領域20aのインクを積極的に循環させることが可能となり、インク増粘等による吐出不良を未然に防止することができる。
また、インク循環を促進させる観点から、インクチャンネル20の後方領域20cに供給口24aが配置される態様が好ましい。図2に示した例のように、インクチャンネル20の長手方向両端部に供給口24a及び排出口26aが設けられていると、インクチャンネル20の長手方向に沿ってインクが全体的に循環するようになり、さらなる吐出安定化を図ることが可能となる。
次に、図1に示したインクジェットヘッド10Aの製造方法について図4を参照しながら説明する。図4は図1のインクジェットヘッド10Aの製造方法を示した工程図である。
まず、図4(a)に示すように、それぞれ所定の方向に分極処理された圧電体34、36を貼り付け、2層の圧電体34、36からなる積層構造を有するアクチュエータ部材12を作製する。各圧電体34、36は互いに向き合う方向に分極処理されている。即ち、1層目の圧電体34は矢印P1方向に分極され、2層目の圧電体36は矢印P2方向に分極されている。
次に、図4(b)に示すように、ダイサーなどの切削手段を用いて、アクチュエータ部材12の上端面12cに複数のインクチャンネル(溝部)20を櫛歯状に切断加工する。
次に、図4(c)に示すように、アクチュエータ部材12の上端面12cに複数の取出電極42をインクチャンネル毎にそれぞれ形成する。本例では、各インクチャンネル20よりも後方(後端面12b側)の位置にそれぞれ取出電極42を形成している。
次に、図4(d)に示すように、各インクチャンネル(溝部)20の側面に駆動電極40を形成する。このとき、インクチャンネル20の浅い領域には側面だけでなく底面にも駆動電極40を形成し、各取出電極42とそれぞれ対応するインクチャンネル20の側面に形成される駆動電極40と電気的な接続を行う。
次に、図4(e)に示すように、アクチュエータ部材12の上端面12cにカバー基板16を接合する。このとき、少なくとも各取出電極42の後端部が表面に露出した状態となるようにカバー基板16を接合する。
次に、図4(f)に示すように、アクチュエータ部材12の前端面12aにノズルプレート14を接合する。このとき、各ノズル22がそれぞれ対応するインクチャンネル20と連通するように位置合わせした状態でノズルプレート14の接合を行う。
そして最後に、図4(g)に示すように、アクチュエータ部材12の上端面12cの後方(後端面12b側)にフレキシブルプリント配線板44の一端を接合する。このとき、フレキシブルプリント配線板44に形成される導電性パターンと各取出電極42との電気的な接続を行う。なお、フレキシブルプリント配線板44の他端は不図示の駆動回路に接続される。このようにして、本実施形態に係るインクジェットヘッド10Aを得ることができる。
〔インクジェットヘッドの他の構成例]
図5は、本発明に係るインクジェットヘッドの他の構成例を示した側面断面図である。図5中、図1〜図3に示した構成と同一又は類似する要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
図1〜図3に示したインクジェットヘッド10Aでは、アクチュエータ部材12の一方の面(上端面12c)にカバー基板16が接合され、このカバー基板16に供給流路24及び循環流路26が設けられていたが、図5に示すインクジェットヘッド10Bでは、アクチュエータ部材12の一方の面(上端面12c)に上部カバー基板50が接合されるとともに、その反対側の面(下端面12d)に下部カバー基板52が接合され、上部カバー基板50に供給流路24が設けられ、下部カバー基板52に循環流路26が設けられた構成となっている。
供給流路24の一端は、上部カバー基板50のアクチュエータ部材12との接合面に開口している。具体的には、上部カバー基板50がアクチュエータ部材12の上端面12cに接合された状態において、供給流路24の一端が各インクチャンネル20の長手方向後端部(後端面12b側)に対応する位置に開口しており、その開口部によってインクチャンネル20に対するインクの供給口24aが構成されている。
循環流路26の一端は、下部カバー基板52のアクチュエータ部材12との接合面に開口している。具体的には、下部カバー基板52がアクチュエータ部材12の下端面12dに接合された状態において、循環流路26の一端が各インクチャンネル20の長手方向後端部(後端面12b側)に対応する位置に開口している。また、アクチュエータ部材12における各インクチャンネル20の底面にはそれぞれ排出口(貫通孔)54が形成されており、循環流路26の一端は各インクチャンネル20の排出口54に連通している。
図5に示したインクジェットヘッド10Bによれば、図1〜図3に示したインクジェットヘッド10Aと同様、インクチャンネル20がインク吐出方向に平行な方向が長手方向となるように細長く延設されるので、ヘッド幅を大きくすることなく、インクチャンネルの長手方向の長さを大きくすることでインク吐出力を高めることができ、吐出安定化を図ることができる。また、インク吐出動作の有無に関係なく、インクチャンネル20内のインクを適宜循環させることができる。よって、ヘッド幅が狭く、吐出安定性の高いヘッドを実現することができる。また、複数のインクジェットヘッド10Bを幅方向に並べて高密度ヘッドを構成することも可能となり、さらなる画像品質の向上を図ることができる。
次に、図5に示したインクジェットヘッド10Bの製造方法について図6を参照しながら説明する。図6は図5のインクジェットヘッド10Bの製造方法を示した工程図である。図6中、図4に示した構成と同一又は類似の要素には同一の符号を付して、その説明を省略する。
まず、図6(a)に示すように、互いに向き合う方向(矢印P1、P2方向)にそれぞれ分極処理された圧電体34、36を貼り付け、2層の圧電体34、36からなる積層構造を有するアクチュエータ部材12を作製する。
次に、図6(b)に示すように、アクチュエータ部材12の下端面12dに、循環流路52が設けられた下部カバー基板52を接合する。
次に、図6(c)に示すように、ダイサーなどの切削手段を用いて、アクチュエータ部材12の上端面12cに複数のインクチャンネル(溝部)20を櫛歯状に切断加工する。また、各インクチャンネル20の底面にそれぞれ排出口(貫通孔)54を形成し、循環流路52の一端が各インクチャンネル20の排出口54と連通した状態となるようにする(図6(d))。
次に、図6(e)に示すように、アクチュエータ部材12の上端面12cにおける各インクチャンネル20よりも後方(後端面12b側)の位置に、複数の取出電極42をインクチャンネル毎にそれぞれ形成する。
次に、図6(f)に示すように、各インクチャンネル(溝部)20の側面に駆動電極40を形成する。このとき、インクチャンネル20の浅い領域には側面だけでなく底面にも駆動電極40を形成し、各取出電極42とそれぞれ対応するインクチャンネル20の側面に形成される駆動電極40と電気的な接続を行う。
次に、図6(g)に示すように、アクチュエータ部材12の上端面12cに、供給流路50が設けられた上部カバー基板16を接合する。このとき、少なくとも各取出電極42の後端部が表面に露出した状態で接合を行う。
次に、図6(h)に示すように、アクチュエータ部材12の前端面12aにノズルプレート14を接合する。このとき、ノズルプレート14に設けられる各ノズル22がそれぞれ対応するインクチャンネル20と連通するように位置合わせした状態で接合を行う。
そして最後に、図6(i)に示すように、アクチュエータ部材12の上端面12cの後端部にフレキシブルプリント配線板44の一端を接合して、フレキシブルプリント配線板44に形成される導電性パターンと各取出電極42との電気的な接続を行う。なお、フレキシブルプリント配線板44の他端は不図示の駆動回路に接続される。このようにして、図5に示したインクジェットヘッド10Bを得ることができる。
〔インクジェット記録装置〕
次に、本発明に係るインクジェット記録装置の一実施形態について説明する。
図7は、本実施形態に係るインクジェット記録装置の概略を示す全体構成図である。図7に示すように、このインクジェット記録装置100は、インクの色毎に設けられた複数のインクジェットヘッド(以下、単に「ヘッド」と称する。)112K、112C、112M、112Yを有する印字部112と、各ヘッド112K、112C、112M、112Yに供給するインクを貯蔵しておくインク貯蔵/装填部114と、記録紙116を供給する給紙部118と、記録紙116のカールを除去するデカール処理部120と、前記印字部112のノズル面(インク吐出面)に対向して配置され、記録紙116の平面性を保持しながら記録紙116を搬送する吸着ベルト搬送部122と、印字部112による印字結果を読み取る印字検出部124と、印画済みの記録紙(プリント物)を外部に排紙する排紙部126と、を備えている。
図7では、給紙部118の一例としてロール紙(連続用紙)のマガジンが示されているが、紙幅や紙質等が異なる複数のマガジンを併設してもよい。また、ロール紙のマガジンに代えて、又はこれと併用して、カット紙が積層装填されたカセットによって用紙を供給してもよい。
ロール紙を使用する装置構成の場合、図7のように、裁断用のカッター128が設けられており、該カッター128によってロール紙は所望のサイズにカットされる。カッター128は、記録紙116の搬送路幅以上の長さを有する固定刃128Aと、該固定刃128Aに沿って移動する丸刃128Bとから構成されており、印字裏面側に固定刃128Aが設けられ、搬送路を挟んで印字面側に丸刃128Bが配置されている。なお、カット紙を使用する場合には、カッター128は不要である。
複数種類の記録紙を利用可能な構成にした場合、紙の種類情報を記録したバーコードあるいは無線タグ等の情報記録体をマガジンに取り付け、その情報記録体の情報を所定の読取装置によって読み取ることで、使用される用紙の種類を自動的に判別し、用紙の種類に応じて適切なインク吐出を実現するようにインク吐出制御を行うことが好ましい。
給紙部118から送り出される記録紙116はマガジンに装填されていたことによる巻き癖が残り、カールする。このカールを除去するために、デカール処理部120においてマガジンの巻き癖方向と逆方向に加熱ドラム130で記録紙116に熱を与える。このとき、多少印字面が外側に弱いカールとなるように加熱温度を制御するとより好ましい。
デカール処理後、カットされた記録紙116は、吸着ベルト搬送部122へと送られる。吸着ベルト搬送部122は、ローラー131、132間に無端状のベルト133が巻き掛けられた構造を有し、少なくとも印字部112のノズル面及び印字検出部124のセンサ面に対向する部分が平面をなすように構成されている。
ベルト133は、記録紙116の幅よりも広い幅寸法を有しており、ベルト面には多数の吸引孔(不図示)が形成されている。図7に示したとおり、ローラー131、132間に掛け渡されたベルト133の内側において印字部112のノズル面及び印字検出部124のセンサ面に対向する位置には吸着チャンバー134が設けられており、この吸着チャンバー134をファン135で吸引して負圧にすることによってベルト133上の記録紙116が吸着保持される。
ベルト133が巻かれているローラー131、132の少なくとも一方にモータ(不図示)の動力が伝達されることにより、ベルト133は図7において、時計回り方向に駆動され、ベルト133上に保持された記録紙116は、図7の左から右へと搬送される。
縁無しプリント等を印字するとベルト133上にもインクが付着するので、ベルト133の外側の所定位置(印字領域以外の適当な位置)にベルト清掃部136が設けられている。ベルト清掃部136の構成について詳細は図示しないが、例えば、ブラシ・ロール、吸水ロール等をニップする方式、清浄エアーを吹き掛けるエアーブロー方式、あるいはこれらの組み合わせなどがある。清掃用ロールをニップする方式の場合、ベルト線速度とローラー線速度を変えると清掃効果が大きい。
なお、吸着ベルト搬送部122に代えて、ローラー・ニップ搬送機構を用いる態様も考えられるが、印字領域をローラー・ニップ搬送すると、印字直後に用紙の印字面にローラーが接触するので、画像が滲み易いという問題がある。従って、本例のように、印字領域では画像面と接触させない吸着ベルト搬送が好ましい。
吸着ベルト搬送部122により形成される用紙搬送路上において印字部112の上流側には、加熱ファン140が設けられている。加熱ファン140は、印字前の記録紙116に加熱空気を吹きつけ、記録紙116を加熱する。印字直前に記録紙116を加熱しておくことにより、インクが着弾後乾き易くなる。
印字部112には、記録紙116の搬送方向(紙搬送方向)に沿って上流側(図7の左側)から黒(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の順に各色インクに対応したヘッド112K、112C、112M、112Yが配置されている。記録紙116を搬送しつつ各ヘッド112K、112C、112M、112Yからそれぞれ色インクを吐出することにより記録紙116上にカラー画像を形成し得る。
各ヘッド112K、112C、112M、112Yは、それぞれ、図1〜図3に示したインクジェットヘッド10A(又は図5に示したインクジェットヘッド10B)に相当するものである。各ヘッド112K、112C、112M、112Yは、記録紙116の全幅(画像形成可能幅)に対応した長さのノズル列を有するライン型ヘッドで構成されている(図8参照)。また、図示は省略するが、インクジェットヘッド10A(又は10B)に相当する短尺のヘッドを複数繋ぎ合わせることで長尺化することにより、全体として記録紙116の全幅に対応する長さのノズル列を有するライン型ヘッドで構成されていてもよい。
また、各ヘッド112K、112C、112M、112Yは、記録紙116の全幅に満たない長さのノズル列を有する短尺ヘッドを紙搬送方向(副走査方向)と直交する方向(主走査方向)に往復動作するシリアル型ヘッドで構成されていてもよい。
各ヘッド112K、112C、112M、112Yがライン型ヘッドで構成される態様によれば、紙搬送方向(副走査方向)について記録紙116と印字部112を相対的に移動させる動作を一回行うだけで(すなわち、一回の副走査で)記録紙116の全面に画像を記録することができる。これにより、各ヘッド112K、112C、112M、112Yがシリアル型ヘッドで構成される態様に比べて高速印字が可能であり、生産性を向上させることができる。
なお本例では、KCMYの標準色(4色)の構成を例示したが、インク色や色数の組み合わせについては本実施形態には限定されず、必要に応じて淡インク、濃インクを追加してもよい。例えば、ライトシアン、ライトマゼンタ等のライト系インクを吐出するヘッドを追加する構成も可能である。
図7に示したように、インク貯蔵/装填部114は、各ヘッド112K、112C、112M、112Yに対応する色のインクを貯蔵するタンクを有し、各タンクは図示を省略した管路を介して各ヘッド112K、112C、112M、112Yと連通されている。また、インク貯蔵/装填部114は、インク残量が少なくなるとその旨を報知する報知手段(表示手段、警告音発生手段等)を備えるとともに、色間の誤装填を防止するための機構を有している。
印字検出部124は、印字部112の打滴結果を撮像するためのイメージセンサ(ラインセンサ等)を含み、該イメージセンサによって読み取った打滴画像からノズルの目詰まりその他の吐出不良をチェックする手段として機能する。
本例の印字検出部124は、少なくとも各ヘッド112K、112C、112M、112Yによるインク吐出幅(画像記録幅)よりも幅の広い受光素子列を有するラインセンサで構成される。このラインセンサは、赤(R)の色フィルタが設けられた光電変換素子(画素)がライン状に配列されたRセンサ列と、緑(G)の色フィルタが設けられたGセンサ列と、青(B)の色フィルタが設けられたBセンサ列とからなる色分解ラインCCDセンサで構成されている。なお、ラインセンサに代えて、受光素子が二次元配列されて成るエリアセンサを用いることも可能である。
印字検出部124は、各色のヘッド112K、112C、112M、112Yにより印字されたテストパターンを読み取り、各ヘッドの吐出検出を行う。吐出判定は、吐出の有無、ドットサイズの測定、ドット着弾位置の測定等で構成される。
印字検出部124の後段には、後乾燥部142が設けられている。後乾燥部142は、印字された画像面を乾燥させる手段であり、例えば、加熱ファンが用いられる。印字後のインクが乾燥するまでは印字面と接触することは避けたほうが好ましいので、熱風を吹きつける方式が好ましい。
多孔質のペーパに染料系インクで印字した場合などでは、加圧によりペーパの孔を塞ぐことでオゾンなど、染料分子を壊す原因となるものと接触することを防ぐことで画像の耐候性がアップする効果がある。
後乾燥部142の後段には、加熱・加圧部144が設けられている。加熱・加圧部144は、画像表面の光沢度を制御するための手段であり、画像面を加熱しながら所定の表面凹凸形状を有する加圧ローラー145で加圧し、画像面に凹凸形状を転写する。
このようにして生成されたプリント物は、排紙部126から排出される。本来プリントすべき本画像(目的の画像を印刷したもの)とテスト印字とは分けて排出することが好ましい。このインクジェット記録装置100では、本画像のプリント物と、テスト印字のプリント物とを選別してそれぞれの排出部126A、126Bへと送るために排紙経路を切り換える選別手段(不図示)が設けられている。なお、大きめの用紙に本画像とテスト印字とを同時に並列に形成する場合は、カッター(第2のカッター)148によってテスト印字の部分を切り離す。カッター148は、排紙部126の直前に設けられており、画像余白部にテスト印字を行った場合に、本画像とテスト印字部を切断するためのものである。カッター148の構造は前述した第1のカッター128と同様であり、固定刃148Aと丸刃148Bとから構成されている。また、図示を省略したが、本画像の排出部126Aには、オーダー別に画像を集積するソーターが設けられている。
図9は、インクジェット記録装置100の制御系を示す要部ブロック図である。インクジェット記録装置100は、通信インターフェース170、システムコントローラ172、画像メモリ174、モータドライバ176、ヒータドライバ178、プリント制御部180、画像バッファメモリ182、ヘッドドライバ184等を備えている。
通信インターフェース170は、ホストコンピュータ186から送られてくる画像データを受信するインターフェース部である。通信インターフェース170にはUSB(Universal Serial Bus)、IEEE1394、イーサネット(登録商標)、無線ネットワークなどのシリアルインターフェースやセントロニクスなどのパラレルインターフェースを適用することができる。この部分には、通信を高速化するためのバッファメモリ(不図示)を搭載してもよい。ホストコンピュータ186から送出された画像データは通信インターフェース170を介してインクジェット記録装置100に取り込まれ、一旦画像メモリ174に記憶される。
画像メモリ174は、通信インターフェース170を介して入力された画像を一旦格納する記憶手段であり、システムコントローラ172を通じてデータの読み書きが行われる。画像メモリ174は、半導体素子からなるメモリに限らず、ハードディスクなど磁気媒体を用いてもよい。
システムコントローラ172は、通信インターフェース170、画像メモリ174、モータドライバ176、ヒータドライバ178等の各部を制御する制御部である。システムコントローラ172は、中央演算処理装置(CPU)及びその周辺回路等から構成され、ホストコンピュータ186との間の通信制御、画像メモリ174の読み書き制御等を行うとともに、搬送系のモータ188やヒータ189を制御する制御信号を生成する。
モータドライバ176は、システムコントローラ172からの指示に従ってモータ188を駆動するドライバ(駆動回路)である。ヒータドライバ178は、システムコントローラ172からの指示に従って後乾燥部142その他各部のヒータ189を駆動するドライバである。
プリント制御部180は、システムコントローラ172の制御に従い、画像メモリ174内の画像データから印字制御用の信号を生成するための各種加工、補正などの処理を行う信号処理機能を有し、生成した印字制御信号(ドットデータ)をヘッドドライバ184に供給する制御部である。プリント制御部180において所要の信号処理が施され、該画像データに基づいてヘッドドライバ184を介してヘッド112K、112C、112M、112Yのインク滴の吐出量や吐出タイミングの制御が行われる。これにより、所望のドットサイズやドット配置が実現される。
プリント制御部180には画像バッファメモリ182が備えられており、プリント制御部180における画像データ処理時に画像データやパラメータなどのデータが画像バッファメモリ182に一時的に格納される。なお、図9において画像バッファメモリ182はプリント制御部180に付随する態様で示されているが、画像メモリ174と兼用することも可能である。また、プリント制御部180とシステムコントローラ172とを統合して1つのプロセッサで構成する態様も可能である。
ヘッドドライバ184は、プリント制御部180から与えられるドットデータに基づいて各色のヘッド112K、112C、112M、112Yのインクチャンネル20(図1参照)を駆動するための駆動信号を生成し、インクチャンネル20に対応する駆動電極40に生成した駆動信号を供給する。ヘッドドライバ184にはヘッド112K、112C、112M、112Yの駆動条件を一定に保つためのフィードバック制御系を含んでいてもよい。
印字検出部124は、図7で説明したように、ラインセンサを含むブロックであり、記録紙116に印字された画像を読み取り、所要の信号処理などを行って印字状況(吐出の有無、打滴のばらつきなど)を検出し、その検出結果をプリント制御部180に提供する。
プリント制御部180は、必要に応じて印字検出部124から得られる情報に基づいてヘッド112K、112C、112M、112Yに対する各種補正を行う。
以上、本発明のインクジェットヘッド及びその製造方法並びにインクジェット記録装置について詳細に説明したが、本発明は、以上の例には限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変形を行ってもよいのはもちろんである。
10A、10B…インクジェットヘッド、12…アクチュエータ部材、14…ノズルプレート、16…カバー基板、20…インクチャンネル、22…ノズル、24…供給流路、26…循環流路、34、36…圧電体、38…側壁、40…電極、42…取出電極、44…フレキシブルプリント配線板、100…インクジェット記録装置

Claims (10)

  1. 圧電性材料からなる隔壁により隔てられた互いに並行する複数のインクチャンネルを有し、前記インクチャンネルの内壁面に形成された駆動電極への駆動電圧に応じて、前記隔壁を変形させ、その変形にともなって前記インクチャンネル内に充填されているインクをそのインクチャンネルに連通したノズルより吐出させるインクジェットヘッドであって、
    前記インクチャンネルにインクを供給する供給流路と、
    前記インクチャンネル内に充填されたインクを循環させる循環流路と、を備え、
    前記インクチャンネルは、前記ノズルのインク吐出方向に平行な方向が長手方向となるように細長く延設され、
    前記インクチャンネルには、前記供給流路に連通する供給口が設けられるとともに、前記循環流路に連通する排出口が設けられることを特徴とするインクジェットヘッド。
  2. 請求項1に記載のインクジェットヘッドにおいて、
    前記インクチャンネルの長手方向に沿って、前記ノズル、前記排出口、及び前記供給口が順に配置されることを特徴とするインクジェットヘッド。
  3. 請求項2に記載のインクジェットヘッドにおいて、
    前記インクチャンネルを長手方向に沿って前記ノズル側から順に前方領域、中間領域、後方領域に均等分割したときに、前記前方領域内に前記排出口が配置されることを特徴とするインクジェットヘッド。
  4. 請求項3に記載のインクジェットヘッドにおいて、
    前記排出口は、前記ノズルの近傍領域に配置されることを特徴とするインクジェットヘッド。
  5. 請求項2乃至4のいずれか1項に記載のインクジェットヘッドにおいて、
    前記インクチャンネルを長手方向に沿って前記ノズル側から順に前方領域、中間領域、後方領域に均等分割したときに、前記後方領域内に前記供給口が配置されることを特徴とするインクジェットヘッド。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載のインクジェットヘッドにおいて、
    圧電性材料で構成され、前記複数のインクチャンネルが区画形成されたアクチュエータ部材と、
    前記アクチュエータ部材の一面側に接合され、前記供給流路及び前記循環流路が形成された流路形成部材と、を備えたことを特徴とするインクジェットヘッド。
  7. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載のインクジェットヘッドにおいて、
    圧電性材料で構成され、前記複数のインクチャンネルが区画形成されたアクチュエータ部材と、
    前記アクチュエータ部材の一面側に接合され、前記供給流路が形成された第1の流路形成部材と、
    前記アクチュエータ部材の前記一面側とは反対の他面側に接合され、前記循環流路が形成された第2の流路形成部材と、
    を備えたことを特徴とするインクジェットヘッド。
  8. 圧電性材料からなる隔壁により隔てられた互いに並行する複数のインクチャンネルを有し、前記インクチャンネルの内壁面に形成された駆動電極への駆動電圧に応じて、前記隔壁を変形させ、その変形にともなって前記インクチャンネル内に充填されているインクをそのインクチャンネルに連通したノズルより吐出させるインクジェットヘッドの製造方法であって、
    圧電性材料で構成され、前記複数のインクチャンネルが区画形成されるとともに、該インクチャンネルが前記ノズルのインク吐出方向に平行な方向が長手方向となるように細長く延設されたアクチュエータ部材を形成する工程と、
    前記インクチャンネルにインクを供給する供給流路、及び前記インクチャンネル内に充填されたインクを循環させる循環流路が形成された流路形成部材を前記アクチュエータ部材の一面側に接合する工程と、を含み、
    前記インクチャンネルには、前記供給流路に連通する供給口が設けられるとともに、前記循環流路に連通する排出口が設けられることを特徴とするインクジェットヘッドの製造方法。
  9. 圧電性材料からなる隔壁により隔てられた互いに並行する複数のインクチャンネルを有し、前記インクチャンネルの内壁面に形成された駆動電極への駆動電圧に応じて、前記隔壁を変形させ、その変形にともなって前記インクチャンネル内に充填されているインクをそのインクチャンネルに連通したノズルより吐出させるインクジェットヘッドの製造方法であって、
    圧電性材料で構成され、前記複数のインクチャンネルが区画形成されるとともに、該インクチャンネルが前記ノズルのインク吐出方向に平行な方向が長手方向となるように細長く延設されたアクチュエータ部材を形成する工程と、
    前記インクチャンネルにインクを供給する供給流路が形成された第1の流路形成部材を前記アクチュエータ部材の一面側に接合する工程と、
    前記インクチャンネル内に充填されたインクを循環させる循環流路が形成された第2の流路形成部材を前記アクチュエータ部材の前記一面側とは反対の他面側に接合する工程と、を含み、
    前記インクチャンネルには、前記供給流路に連通する供給口が設けられるとともに、前記循環流路に連通する排出口が設けられることを特徴とするインクジェットヘッドの製造方法。
  10. 請求項1乃至7のいずれか1項に記載のインクジェットヘッドを備えたことを特徴とするインクジェット記録装置。
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