JP2010173479A - 車体前部構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】車体前部構造10は、フロントサイドフレーム11に車両前後方向の荷重を支える上下の直線稜線部41,42を備え、上下の直線稜線部41,42の車体外側にフロントピラー16を備える。この車体前部構造10は、フロントピラー16およびフロントサイドフレーム11間に架け渡され、フロントピラー16からフロントサイドフレーム11の上直線稜線部41まで直線状に延びる補強稜線部22を有するガセット21を備え、補強稜線部22が上直線稜線部41に連結されている。
【選択図】図2
Description
そして、ピラーブレースに伝わった荷重は、クロスメンバーに伝わり、クロスメンバーで吸収される(例えば、特許文献1参照。)。
さらに、クロスメンバーを長尺部材とすることで、クロスメンバーが車室内に比較的大きく張り出され、車室空間を十分に確保することが難しい。
そこで、請求項2において、第1稜線部の略中央部から第2稜線部を分岐させ、分岐させた第2稜線部で第1稜線部を補強するようにした。
この補強稜線部を、フロントピラーからフロントサイドフレームの第1稜線部まで直線状に延ばして第1稜線部に連結させた。
これにより、フロントピラーに車体側方から荷重(以下、「側突荷重」という)が作用した場合、フロントピラーに作用した側突荷重を補強稜線部を経て第1稜線部に効率よく伝え、第1稜線部(すなわち、フロントサイドフレーム)で良好に吸収することができる。
これにより、車体前部構造の重量の増加を抑えることができ、車室空間を十分に確保できる。
よって、第1稜線部から分岐させた第2稜線部で第1稜線部を補強することができる。
これにより、側突荷重が第1稜線部に伝えられた際に、伝えられた側突荷重でフロントサイドフレームが曲げ変形することを第2稜線部で防ぐことができる。
したがって、フロントピラーに作用した側突荷重を第1稜線部に一層効率よく伝えることができる。
よって、フロントピラーに側突荷重が作用した場合、作用した側突荷重をバルクヘッドを経て補強部材に効率よく伝えることができる。
これにより、フロントピラーに作用した側突荷重を、補強稜線部を経て第1稜線部に一層効率よく伝えることができる。
図1〜図2に示すように、車体前部構造10は、車体後方向に向けてダッシュボード12まで延出されたフロントサイドフレーム11と、フロントサイドフレーム11の後端部11aからダッシュボード12に沿って設けられたアウトリガー13と、アウトリガー13の後端部に連結されたサイドシル14と、サイドシル14の前端部14aから上方に立ち上げられたフロントピラー16と、フロントピラー16にドアヒンジ(図示せず)を介して開閉自在に支持されたサイドドア17とを備えている。
圧縮荷重支えフレーム部26は、上下の壁部31,32および側壁部33で車体幅方向外方に開口するように断面略コ字状に形成され、上壁部31から上方に向けて上フランジ34が形成され、下壁部32から下方に向けて下フランジ35が形成され、後端部26aに後フランジ36が形成されている。
後フランジ36は、ダッシュボード12(図1参照)に接合されている。
すなわち、圧縮荷重支えフレーム部26は、車体前方から車体後方に向けて作用する荷重F1を支える軸荷重受け部材である。
また、上後フランジ56および横後フランジ57がダッシュボード12(図1参照)に接合されている。
すなわち、上湾曲稜線部61は、上直線稜線部41の車体前後方向の略中央部41aから車体後方に向けて分岐され、車体中央(車体幅方向中心58)に向けて徐々に近づくように湾曲状に延出されている。
また、下湾曲稜線部62は、下直線稜線部42の車体前後方向の略中央部42aから車体後方に向けて分岐され、車体中央(車体幅方向中心58)に向けて徐々に近づくように湾曲状に延出されている。
すなわち、曲げ荷重支えフレーム部28は、曲げモーメントを支えるモーメント受け部材である。
このアウトリガー13は、前部フレーム65および後部フレーム66で平面視略く字状に曲げ形成されている。
前部フレーム65が断面略U字状に形成されることで、内外の稜線部71,72が形成されている。
内稜線部71は、前端部71aが下湾曲稜線部62の後端部62aに連結されている。
よって、下直線稜線部42から分岐させた下湾曲稜線部62で上下の直線稜線部41,42を補強することができる。
この際に、伝えられた荷重でフロントサイドフレーム11が曲げ変形することを上下の湾曲稜線部61,62で防ぐことができる。
したがって、フロントピラー16に作用した側突荷重F3をフロントピラー16およびガセット21を経て上下の直線稜線部41,42に効率よく伝えることができる。
このサイドシル14の前端部14aから上方に向けてフロントピラー16が立設されている(図1も参照)。
具体的には、下部16aは、略断面コ字状のインナパネル81と、略断面コ字状のアウタパネル82とで閉断面に形成されている。
サイドドア17は、内部に補強用のドアビーム84が設けられている。
また、フロントピラー16の下部16aからフロントサイドフレーム11の後端部11aに補強用のガセット21が架け渡されている。
上水平部91は、底辺94、前辺95および後傾斜辺96で平面視略三角形状に形成されている。また、折曲部92は後面視略矩形状に形成されている。さらに、下水平部93は、上水平部91と同様に、平面視略三角形状に形成されている。
底辺フランジ99は、図1に示すように、フロントピラー16の下部16a(具体的には、インナパネル81の内壁部83)に接合され、周辺フランジ100がダッシュボード12に接合されている。
よって、ガセット21がインナパネル81の内壁部83およびダッシュボード12に強固に接合されている。
補強稜線部22は、フロントピラー16の下部16a(具体的には、インナパネル81の内壁部83)からフロントサイドフレーム11の上直線稜線部41の後端部41bまで所定の傾斜角で直線状に延出されている。
これにより、フロントピラー16に作用した側突荷重F3を、補強稜線部22を経て上直線稜線部41に効率よく伝え、上直線稜線部41(すなわち、フロントサイドフレーム11)で良好に吸収することができる。
したがって、車体前部構造10の重量の増加を抑えることができ、車室空間を十分に確保できる。
このバルクヘッド23は、略矩形状に形成されたバルクヘッド本体101と、バルクヘッド本体101の4辺に形成された接合片102とを有する。
これにより、フロントピラー16の下部16aがバルクヘッド23で補強されている。
これにより、フロントピラー16に作用した側突荷重F3を、補強稜線部22を経て上直線稜線部41に一層効率よく伝えることができる。
図6に示すように、車体前部構造10のサイドドア17に側突荷重F4が作用した場合、作用した側突荷重F4が補強用のドアビーム84およびドアヒンジ(図示せず)を経てフロントピラー16に荷重F5として矢印の如く伝わる。
ここで、フロントピラー16の下部16aがバルクヘッド23で補強されているので、フロントピラー16に作用した側突荷重F5をバルクヘッド23を経てガセット21に効率よく伝えることができる。
上直線稜線部41に伝わった荷重F7を、上直線稜線部41(すなわち、フロントサイドフレーム11)で良好に吸収することができる。
したがって、補強稜線部22に伝えられた荷重F6を上直線稜線部41に効率よく伝えることができる。
図7に示すように、フロントサイドフレーム11の前端部11bに荷重F8が作用した場合、作用した荷重F8のうち一部の荷重F9が上直線稜線部41を経てガセット21に荷重F10として伝わる。
そして、フロントピラー16に伝えられた荷重をフロントピラー16で良好に支えることができる。
アウトリガー13に伝わった荷重F12はサイドシル14の前端部14aに伝わり、サイドシル14に伝わった荷重をサイドシル14で良好に支えることができる。
例えば、前記実施例では、第2稜線部として上下の湾曲稜線部61,62を車体幅方向中心58に向けて湾曲状に形成した例について説明したが、これに限らないで、車体幅方向中心58に向けて傾斜状の直線に形成することも可能である。
Claims (3)
- フロントサイドフレームを車体前後方向に向けて設け、前記フロントサイドフレームに車両前後方向の荷重を支える直線状の第1稜線部を備え、前記第1稜線部の車体外側にフロントピラーを備えた車体前部構造であって、
前記フロントピラーおよび前記フロントサイドフレーム間に架け渡され、前記フロントピラーから前記フロントサイドフレームの前記第1稜線部まで直線状に延びる補強稜線部を有する補強部材を備え、
前記補強稜線部を前記第1稜線部に連結させたことを特徴とする車体前部構造。 - 前記フロントサイドフレームは、
前記第1稜線部の車体前後方向の略中央部から車体後方に向けて分岐する第2稜線部を備え、
前記第2稜線部を車体中央に向けて徐々に近づくように延ばし、延ばした前記第2稜線部を車体骨格部材の一部となるアウトリガーに連結させたことを特徴とする請求項1記載の車体前部構造。 - 前記フロントピラーのうち、前記補強部材が設けられる部位の内部に補強用のバルクヘッドを設けたことを特徴とする請求項1または請求項2記載の車体前部構造。
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