JP2010171372A - 基板処理方法及び記憶媒体 - Google Patents

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Abstract

【課題】ホールの上面形状を整えて線条痕をなくすと共に、ボトム形状に歪みがなく、しかもボーイング形状の発生を防止して良好な垂直加工形状のホールを処理対象層に形成することができる基板処理方法を提供する。
【解決手段】処理ガスとしてCFガス、CHFガス及びCガスを含有する混合ガスを用い、処理圧力100mTorr(1.33×10Pa)〜150mTorr(2.0×10Pa)で中間層としてのBARC膜53をエッチングし、次いで、処理ガスとしてCOSガス含有ガスを用いて下層レジスト層としてのACL52をエッチングし、その後、処理ガスとしてCガス含有ガスを用いて処理対象層としての酸化膜51をエッチングする。
【選択図】図4

Description

本発明は、基板処理方法及び記憶媒体に関し、特に、マスク層を保護しながらエッチング対象層をエッチングする基板処理方法に関する。
シリコン基材上に酸化膜、有機膜からなる下層レジスト膜、反射防止膜(BARC膜)等が積層された半導体デバイス用のウエハが知られている。特に、下層レジスト膜は、酸化膜をエッチングする際に、マスクとして機能する。
近年、半導体デバイスの小型化が進む中、ウエハの表面における回路パターンをより微細に形成する必要が生じている。このような微細な回路パターンを形成するためには、半導体デバイスの製造過程において、マスク層としての下層レジスト膜におけるパターンの最小寸法を小さくすると共に、小さい寸法の開口部(ホールやトレンチ)を処理対象層である酸化膜に正確に転写する必要がある。
ところで、要求されるホール又はトレンチ(以下、単に「ホール」という。)の開口部寸法が小さくなりアスペクト比が大きくなる一方、マスク層の膜厚は薄くなる傾向にあり、エッチングにおいてホールの上部形状(トップビュー)に線条痕(striation)ができ、これに伴って処理対象層のホールのボトム形状に歪み(distortion)が生じるという問題がある。一方、エッチングの際、マスク層の膜厚を十分に確保することができないために、処理対象層に形成されるホール断面にボーイング形状(膨らんだ形状)が発生するという問題があり、それぞれ半導体デバイスの歩留まり率が低下する原因となっている。
このようなホール形状の変形又は歪みを防止する従来技術が開示された公知文献として特許文献1及び特許文献2が上げられる。
特許文献1は、パターンエッチングされた絶縁膜の側壁が酸素プラズマに曝されるのを防止することを目的とする技術であって、層間絶縁膜のパターンエッチング時にマスク層として用いたレジストパターンを酸素プラズマ供給によるアッシング処理によって層間絶縁膜から除去する方法において、酸素プラズマの供給と共に、炭素を供給した状態で、アッシングするレジストパターンのアッシング方法が開示されている。
また、特許文献2は、半導体製造における絶縁膜加工において、ボーイングの少ない垂直加工形状が得られるエッチング方法を提供することを目的としたなされたものであって、エッチング初期に過剰になるO、FもしくはNラジカル入射量を、ガス流量もしくはO、F及びNの内壁面での消費量をエッチング時間と共に制御することによって調整し、過剰なO、FもしくはNラジカル入射量を抑制し、これによって安定したエッチング形状が得られるようにしたエッチング方法が記載されている。
特開2004−119539号公報 特開2001−110784号公報
しかしながら、上記従来技術は、いずれも、処理対象層に形成されるホールの上面形状を整え、ホールの断面形状の歪みをなくす上で満足できるものではなく、また、ホール断面におけるボーイング形状を抑制する点においても必ずしも満足できるものではなかった。
本発明の目的は、ホールの上面形状を整えると共に、ボトム形状に歪みがない良好な垂直加工形状のホールを処理対象層に形成することができる基板処理方法及び記憶媒体を提供することにある。また、ホールの側壁面の一部が拡大するボーイング形状の発生を防止して良好な垂直加工形状のホールを処理対象層に形成することができる基板処理方法及び記憶媒体を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1記載の基板処理方法は、処理対象層上に、マスク層及び中間層が積層された基板に対してエッチング処理を施して前記中間層及びマスク層を介して前記処理対象層にパターン形状を形成する基板処理方法において、処理ガスとしてCFガス、CHFガス及びCガスを含有する混合ガスを用い、処理圧力100mTorr(1.33×10Pa)〜150mTorr(2.0×10Pa)で前記中間層をエッチングする第1エッチングステップと、処理ガスとしてCOS(硫化カルボニル)ガス含有ガスを用いて前記マスク層をエッチングする第2エッチングステップと、を有することを特徴とする。
上記目的を達成するために、請求項2記載の基板処理方法は、処理対象層上に、マスク層及び中間層が積層された基板に対してエッチング処理を施して前記中間層及びマスク層を介して前記処理対象層にパターン形状を形成する基板処理方法において、処理ガスとしてCガス含有ガスを用いて前記処理対象層をエッチングする処理対象層エッチングステップを有することを特徴とする。
上記目的を達成するために、請求項3記載の基板処理方法は、処理対象層上に、マスク層及び中間層が積層された基板に対してエッチング処理を施して前記中間層及びマスク層を介して前記処理対象層にパターン形状を形成する基板処理方法において、処理ガスとしてCガス含有ガスを用いた前段エッチングステップ及び処理ガスとして前記Cガス含有ガスにCOSガスを添加したCOSガス含有ガスを用いた後段エッチングステップとによって前記処理対象層をエッチングする処理対象層エッチングステップを有することを特徴とする。
上記目的を達成するために、請求項4記載の基板処理方法は、処理対象層上に、マスク層及び中間層が積層された基板に対してエッチング処理を施して前記中間層及びマスク層を介して前記処理対象層にパターン形状を形成する基板処理方法において、処理ガスとしてCFガス、CHFガス及びCガスを含有する混合ガスを用い、処理圧力100mTorr(1.33×10Pa)〜150mTorr(2.0×10Pa)で前記中間層をエッチングする第1エッチングステップと、処理ガスとしてCOSガス含有ガスを用いて前記マスク層をエッチングする第2エッチングステップと、処理ガスとしてCガス含有ガスを用いて前記処理対象層をエッチングする第3エッチングステップと、を有することを特徴とする。
上記目的を達成するために、請求項5記載の基板処理方法は、処理対象層上に、マスク層及び中間層が積層された基板に対してエッチング処理を施して前記中間層及びマスク層を介して前記処理対象層にパターン形状を形成する基板処理方法において、処理ガスとしてCFガス、CHFガス及びCガスを含有する混合ガスを用い、処理圧力100mTorr(1.33×10Pa)〜150mTorr(2.0×10Pa)で前記中間層をエッチングする第1エッチングステップと、処理ガスとしてCOSガス含有ガスを用いて前記マスク層をエッチングする第2エッチングステップと、処理ガスとしてCガス含有ガスを用いた前段エッチングステップ及び処理ガスとして前記Cガス含有ガスにCOSガスを添加したCOSガス含有ガスを用いた後段エッチングステップとによって前記処理対象層をエッチングする第4エッチングステップと、を有することを特徴とする。
請求項6記載の基板処理方法は、請求項1、4又は5記載の基板処理方法において、前記第2エッチングステップにおいて、前記COSガス流量を、全処理ガス流量に対して3〜5%とすることを特徴とする。
請求項7記載の基板処理方法は、請求項1、4又は5記載の基板処理方法において、前記第2エッチングステップにおいて、処理圧力を20mTorr(2.66Pa)以下とすることを特徴とする。
請求項8記載の基板処理方法は、請求項2又は4記載の基板処理方法において、前記処理対象層エッチングステップ及び前記第3エッチングステップにおいて、前記Cガス含有ガス中の前記Cガスの流量を、全処理ガス流量に対して2%以上とすることを特徴とする。
請求項9記載の基板処理方法は、請求項8記載の基板処理方法において、前記Cガス含有ガスは、さらにCガス及びCガスを含有することを特徴とする。
請求項10記載の基板処理方法は、請求項2又は4記載の基板処理方法において、前記処理対象層エッチングステップ及び前記第3エッチングステップにおいて、処理圧力を20mTorr(2.66Pa)以下とすることを特徴とする。
請求項11記載の基板処理方法は、請求項3又は5記載の基板処理方法において、前記処理対象層エッチングステップ及び前記第4エッチングステップにおいて、前記後段エッチングステップにおける前記COSガスの流量を、全処理ガス流量に対して2〜5%とすることを特徴とする。
請求項12記載の基板処理方法は、請求項3、5又は11記載の基板処理方法において、前記処理対象層エッチングステップ及び前記第4エッチングステップにおいて、前記後段エッチングステップを所定時間延長してオーバーエッチングを実行することを特徴とする。
請求項13記載の基板処理方法は、請求項12記載の基板処理方法において、前記所定時間は、前記処理対象層に対する総エッチング時間の10〜30%であることを特徴とする。
上記目的を達成するために、請求項14記載の記憶媒体は、処理対象層上に、マスク層及び中間層が積層された基板に対してエッチング処理を施して前記中間層及びマスク層を介して前記処理対象層にパターン形状を形成する基板処理方法をコンピュータに実行させるプログラムを格納したコンピュータで読み取り可能な記憶媒体であって、前記基板処理方法は、処理ガスとしてCFガス、CHFガス及びCガスを含有する混合ガスを用い、処理圧力100mTorr(1.33×10Pa)〜150mTorr(2.0×10Pa)で前記中間層をエッチングする第1エッチングステップと、処理ガスとしてCOSガス含有ガスを用いて前記マスク層をエッチングする第2エッチングステップと、処理ガスとしてCガス含有ガスを用いて前記処理対象層をエッチングする第3エッチングステップと、を有することを特徴とする。
上記目的を達成するために、請求項15記載の記憶媒体は、処理対象層上に、マスク層及び中間層が積層された基板に対してエッチング処理を施して前記中間層及びマスク層を介して前記処理対象層にパターン形状を形成する基板処理方法をコンピュータに実行させるプログラムを格納したコンピュータで読み取り可能な記憶媒体であって、前記基板処理方法は、処理ガスとしてCFガス、CHFガス及びCガスを含有する混合ガスを用い、処理圧力100mTorr(1.33×10Pa)〜150mTorr(2.0×10Pa)で前記中間層をエッチングする第1エッチングステップと、処理ガスとしてCOSガス含有ガスを用いて前記マスク層をエッチングする第2エッチングステップと、処理ガスとしてCガス含有ガスを用いた前段エッチングステップ及び処理ガスとして前記Cガス含有ガスにCOSガスを添加したCOSガス含有ガスを用いた後段エッチングステップとによって前記処理対象層をエッチングする第4エッチングステップと、を有することを特徴とする。
請求項1記載の基板処理方法によれば、処理ガスとしてCFガス、CHFガス及びCガスを含有する混合ガスを用い、処理圧力100mTorr(1.33×10Pa)〜150mTorr(2.0×10Pa)で中間層をエッチングし、処理ガスとしてCOSガス(硫化カルボニル)含有ガスを用いてマスク層をエッチングするので、処理対象層に形成されるホールの上面形状が整って線条痕がなくなると共に、ボトム形状に歪みがない良好な垂直加工形状のホールを形成することができる。
請求項2記載の基板処理方法によれば、処理ガスとしてCガス含有ガスを用いて処理対象層をエッチングするので、処理対象層に形成されるホールの側壁面の一部が拡大するボーイング形状の発生を回避して良好な垂直加工形状のホールを形成することができる。
請求項3記載の基板処理方法によれば、処理ガスとしてCガス含有ガスを用いた前段エッチングステップ及び処理ガスとして前記Cガス含有ガスにCOSガスを添加したCOSガス含有ガスを用いた後段エッチングステップとによって処理対象層をエッチングする処理対象層エッチングステップを有するので、ホール形状の崩れ及びボーイング形状の発生を回避すると共に、ボトム径を縮小させることなく垂直加工形状が優れたホールを形成することができる。
請求項4記載の基板処理方法及び請求項14記載の記憶媒体によれば、処理ガスとしてCFガス、CHFガス及びCガスを含有する混合ガスを用い、処理圧力100mTorr(1.33×10Pa)〜150mTorr(2.0×10Pa)で中間層をエッチングし、処理ガスとしてCOSガス含有ガスを用いてマスク層をエッチングし、その後、処理ガスとしてCガス含有ガスを用いて処理対象層をエッチングするようにしたので、処理対象層に形成されるホールの上面形状が整って線条痕がなくなると共に、ボトム形状の歪みを抑え、しかもホールの側壁面の一部が拡大するボーイング形状の発生を回避して良好な垂直加工形状のホールを形成することができる。
請求項5記載の基板処理方法及び請求項15記載の記憶媒体によれば、処理ガスとしてCFガス、CHFガス及びCガスを含有する混合ガスを用いて中間層をエッチングし、処理ガスとしてCOSガス含有ガスを用いてマスク層をエッチングし、その後、処理ガスとしてCガス含有ガスを用いた前段エッチングステップ及び処理ガスとしてCガス含有ガスにCOSガスを添加したCOSガス含有ガスを用いた後段エッチングステップとによって処理対象層をエッチングするので、処理対象層に形成されるホールの上面形状の崩れ及びボーイング形状の発生を回避すると共に、ボトム径を縮小させることなく垂直加工形状が優れたホールを形成することができる。
請求項6記載の基板処理方法によれば、第2エッチングステップにおいて、COSガス流量を、全処理ガス流量に対して3〜5%とするので、ホールの開口部が削られることによる上面開口面積の拡大及びホールの側壁面の摩耗を回避して良好な垂直加工形状のホールを形成することができる。
請求項7記載の基板処理方法によれば、第2エッチングステップにおいて、処理圧力を20mTorr(2.66Pa)以下の低圧とするので、良好な垂直形状のホールが得られる。
請求項8記載の基板処理方法によれば、処理対象層エッチングステップ及び第3エッチングステップにおいて、Cガス含有ガス中のCガスの流量を、全処理ガス流量に対して2%以上とするので、ボーイング形状の発生を抑えて良好な垂直加工形状のホールを形成することができる。
請求項9記載の基板処理方法によれば、Cガス含有ガスは、さらにCガス及びCガスを含有するので、ホールの垂直加工形状における間口が拡がり、耐ボーイング効果が向上する。
請求項10記載の基板処理方法によれば、処理対象層エッチングステップ及び第3エッチングステップにおいて、処理圧力を20mTorr(2.66Pa)以下の低圧とするので、良好な垂直形状のホールが得られる。
請求項11記載の基板処理方法によれば、処理対象層エッチングステップ及び第4エッチングステップにおいて、後段エッチングステップにおけるCOSガスの流量を、全処理ガス流量に対して2〜5%としたので、COSガスによるスムージング効果によって、ホールの入り口部分の径が拡大するのを防止することができる。
請求項12記載の基板処理方法によれば、処理対象層エッチングステップ及び第4エッチングステップにおいて、後段エッチングステップを所定時間延長してオーバーエッチングを実行するので、ホールのボトム径を拡大してより良好な垂直形状のホールを得ることができる。
請求項13記載の基板処理方法によれば、所定時間は、処理対象層に対する総エッチング時間の10〜30%であるので、必要最小限のエッチング時間でより垂直加工形状に優れたホールを形成することができる。
本実施の形態に係る基板処理方法を実行する基板処理システムの構成を概略的に示す平面図である。 図1における線II−IIに沿う断面図である。 図1の基板処理システムにおいてプラズマ処理が施される半導体ウエハの構成を概略的に示す断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る基板処理方法としての基板処理を示すフローチャートである。 第2の実施の形態に係る基板処理方法における基板処理を示すフローチャートである。 第2の実施の形態における基板処理方法を示す工程図である。 実施例及び比較例においてオーバーエッチングを実施した際のオーバーエッチング量に対するトップCD値の変化を示す図である。 実施例及び比較例においてオーバーエッチングを実施した際のオーバーエッチング量に対するボトムCD値の変化を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳述する。
まず、本発明の実施の形態に係る基板処理方法を実行する基板処理システムについて説明する。この基板処理システムは基板としての半導体ウエハW(以下、単に「ウエハW」という。)にプラズマを用いたエッチング処理を施すように構成された複数のプロセスモジュールを備える。
図1は、本実施の形態に係る基板処理方法を実行する基板処理システムの構成を概略的に示す平面図である。
図1において、基板処理システム10は、被処理基板としてのウエハWにRIE(Reaction Ion Etching)処理を施す基板処理装置としての2つのプロセスシップ11と、2つのプロセスシップ11がそれぞれ接続された矩形状の共通搬送室としての大気搬送室(以下、「ローダーモジュール」という。)13とを備える。
ローダーモジュール13には、上述したプロセスシップ11の他、例えば25枚のウエハWを収容する基板収納容器としてのフープ14がそれぞれ載置される3つのフープ載置台15と、フープ14から搬出されたウエハWの位置をプリアライメントするオリエンタ16と、RIE処理が施されたウエハWの後処理を行う後処理室(After Treatment Chamber)17とが接続されている。
2つのプロセスシップ11は、ローダーモジュール13の長手方向における側壁に接続されると共にローダーモジュール13を挟んで3つのフープ載置台15と対向するように配置され、オリエンタ16はローダーモジュール13の長手方向に関する一端に配置され、後処理室17はローダーモジュール13の長手方向に関する他端に配置される。
ローダーモジュール13は、内部に配置された、ウエハWを搬送する基板搬送ユニットとしてのスカラ型デュアルアームタイプの搬送アーム機構19と、各フープ載置台15に対応するように側壁に配置されたウエハWの投入口である3つのフープ接続口としてのロードポート20とを有する。ロードポート20には、それぞれ開閉扉が設けられている。搬送アーム機構19は、フープ載置台15に載置されたフープ14からウエハWをロードポート20経由で取り出し、該取り出したウエハWをプロセスシップ11、オリエンタ16や後処理室17へ搬出入する。
プロセスシップ11は、ウエハWにRIE処理を施す真空処理室としてのプロセスモジュール25と、該プロセスモジュール25にウエハWを受け渡すリンク型シングルピックタイプの搬送アーム26を内蔵するロード・ロックモジュール27とを有する。
プロセスモジュール25は、円筒状の処理室容器(以下、「チャンバ」という。)と、該チャンバ内に配置された上部電極及び下部電極を有し、該上部電極及び下部電極の間の距離はウエハWにRIE処理を施すための適切な間隔に設定されている。また、下部電極はウエハWをクーロン力等によってチャックするESCをその頂部に有する。
プロセスモジュール25では、チャンバ内部に処理ガス、例えば、フッ素系ガス、臭素系ガス等を導入し、上部電極及び下部電極間に電界を発生させることによって導入された処理ガスをプラズマ化してイオン及びラジカルを発生させ、該イオン及びラジカルによってウエハWにRIE処理を施し、ウエハW上の、例えばポリシリコン層をエッチングする。
プロセスシップ11では、ローダーモジュール13の内部の圧力は大気圧に維持される一方、プロセスモジュール25の内部圧力は真空に維持される。そのため、ロード・ロックモジュール27は、プロセスモジュール25との連結部に真空ゲートバルブ29を備えると共に、ローダーモジュール13との連結部に大気ゲートバルブ30を備えることによって、その内部圧力を調整可能な真空予備搬送室として構成される。
ロード・ロックモジュール27の内部には、略中央部に搬送アーム26が設置され、該搬送アーム26よりプロセスモジュール25側に第1のバッファ31が設置され、搬送アーム26よりローダーモジュール13側には第2のバッファ32が設置される。第1のバッファ31及び第2のバッファ32は、搬送アーム26の先端部に配置されたウエハWを支持する支持部(ピック)33が移動する軌道上に配置され、RIE処理が施されたウエハWを一時的に支持部33の軌道の上方に待避させることにより、RIE未処理のウエハWとRIE処理済みのウエハWとのプロセスモジュール25における円滑な入れ換えを可能とする。
また、基板処理システム10は、プロセスシップ11、ローダーモジュール13、オリエンタ16及び後処理室17(以下、まとめて「各構成要素」という。)の動作を制御するシステムコントローラ(図示しない)と、ローダーモジュール13の長手方向に関する一端に配置されたオペレーションコントローラ40を備える。
システムコントローラは、RIE処理やウエハWの搬送処理に対応するプログラムとしてのレシピに応じて各構成要素の動作を制御し、オペレーションコントローラ40は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)からなる状態表示部を有し、該状態表示部は各構成要素の動作状況を表示する。
図2は、図1における線II−IIに沿う断面図である。
図2において、プロセスモジュール12は、チャンバ22と、該チャンバ22内に配置されたウエハWの載置台23と、チャンバ22の上方において載置台23と対向するように配置された上部電極としてのシャワーヘッド24と、チャンバ22内のガス等を排気するTMP(Turbo Molecular Pump)25と、チャンバ22及びTMP25の間に配置され、チャンバ22内の圧力を制御する可変式バタフライバルブとしてのAPC(Adaptive Pressure Control)バルブ26とを有する。
シャワーヘッド24には、第1の高周波電源27が第1の整合器(Matcher)28を介して接続されており、載置台23には、第2の高周波電源35が第2の整合器(Matcher)36を介して接続されている。第1の高周波電源27は、比較的高い周波数、例えば60MHzの高周波電力を励起用電力としてシャワーヘッド24に印加し、第2の高周波電源35は、比較的低い周波数、例えば2MHzの高周波電力をバイアスとして載置台23に印加する。整合器28及び36は、それぞれシャワーヘッド24又は載置台23からの高周波電力の反射を低減して高周波電力の供給効率を最大にする。
シャワーヘッド24は円板状のガス供給部30からなり、ガス供給部30はバッファ室32を有する。バッファ室32はガス通気孔34を介してチャンバ22内に連通する。
バッファ室32はCF系ガスの各ガス供給系(図示しない)に接続されている。CF系ガス供給系はバッファ室32へそれぞれCFガス、CHFガス及びCガスを供給する。また、酸素系ガス供給系はバッファ室32へOガス、COSガスを供給する。供給されたCFガス、CHFガス及びCガス並びにOガス、COSガスはガス通気孔34を介してチャンバ22内へ供給される。
プロセスモジュール12のチャンバ22内では、上述したように、処理空間Sに高周波電力を印加することにより、シャワーヘッド24から処理空間Sに供給された処理ガスを高密度のプラズマにしてイオンやラジカルを発生させ、該イオンやラジカルによって基板に対してエッチング処理を施す。
図3は、図1の基板処理システムにおいてエッチング処理等が施される半導体ウエハの構成を概略的に示す断面図である。
図3において、ウエハWはシリコン基材50の表面に形成された酸化膜51と、該酸化膜51上に順次積層されたACL膜(アモルファスカーボン膜)52、反射防止膜(BARC膜)53、及びフォトレジスト膜54とを有する。
シリコン基材50は、シリコンからなる円盤状の薄板であり、例えば熱酸化処理等が施されて表面に酸化(SiO)膜51が形成され、酸化膜51上にACL膜52が形成される。ACL膜52は、下層レジスト膜として機能する。ACL膜52上に、例えば塗布処理によって反射防止膜(BARC膜)53が形成される。BARC膜53は或る特定の波長の光、例えば、フォトレジスト膜54に向けて照射されるArFエキシマレーザ光を吸収する色素を含む高分子樹脂からなり、フォトレジスト膜54を透過したArFエキシマレーザ光がACL膜52又は酸化膜51によって反射されて再びフォトレジスト膜54に到達するのを防止する。フォトレジスト膜54は、BARC膜53上に例えばスピンコータ(図示省略)を用いて形成される。フォトレジスト膜54はポジ型の感光性樹脂からなり、ArFエキシマレーザ光に照射されるとアルカリ可溶性に変質する。
このような構成のウエハWに対し、所定のパターンに反転するパターンに対応したArFエキシマレーザ光がステッパー(図示省略)によってフォトレジスト膜54に照射されて、フォトレジスト膜54におけるArFエキシマレーザ光が照射された部分がアルカリ可溶性に変質する。その後、フォトレジスト膜54に強アルカリ性の現像液が滴下されてアルカリ可溶性に変質した部分が除去される。これにより、フォトレジスト膜54から所定のパターンに反転するパターンに対応した部分が取り除かれるため、ウエハW上には所定のパターンを呈するホールを形成する位置に開口部55を有するフォトレジスト膜54が残る。
その後、開口部55が、順次反射防止膜としてのBARC膜53、下層レジスト膜としてのACL膜52に転写され、最終的に酸化膜51に所定の開口部を有するホールが形成される。
ところで、半導体デバイスにおける近年の小型化要求を満たすためには、ウエハWに対して、ホールの上面形状を整えると共に、ボトム形状に歪みがなく、またボーイング形状の発生を抑制した良好な垂直加工形状のホールを形成する必要があるが、比較的薄い中間層又はマスク層が適用される近年のウエハWのエッチングステップにおいて、処理対象層に対し、上面形状を整えて良好な垂直加工形状のホールを形成することは必ずしも容易ではなかった。
本発明者は、中間層としてのBARC膜53、マスク層としてのACL膜52を有するウエハWに対し、ホールの上面形状(トップビュー)を整え、ボトム形状の歪み(distortion)がなく、且つボーイング形状の発生を抑制した良好な垂直加工形状のホールを形成する基板処理方法を確立するために各種実験を行ったところ、処理ガスとしてCFリッチガスを用いて比較的高圧でBARC膜53をエッチング処理し、その後、COS(硫化カルボニル)ガス含有ガスを用いてACL膜52をエッチングすることにより、トップビューの線条痕の発生を低減すると共に、ボトム形状における歪みを抑制できることを見出し、本発明に到達した。また、処理ガスとしてCガス含有ガスを用いて酸化膜51をエッチングすることにより、マスク膜の残量を確保してボーイング形状の発生を抑制して良好な垂直加工形状のホールを形成できることを見出し、本発明に到達した。
以下、本発明の第1の実施の形態に係る基板処理方法について詳述する。本処理は、基板処理システム10のプロセスモジュール12〜17において、基板処理用プログラムである基板処理レシピに応じて基板処理システム10のシステムコントローラが実行する。
この基板処理方法は、高圧雰囲気、例えば100mToor(1.33×10Pa)〜150mToor(2.0×10Pa)雰囲気で、既存のCF系ガス、すなわちCFガス、CHFガス及びCガスの混合ガスを用いて中間層としてのBARC膜53をエッチングする第1エッチングステップと、COSガス含有ガスを用いて下層レジスト膜としてのACL膜52をエッチングする第2エッチングステップと、Cガス含有ガスを用いて処理対象層としての酸化膜51をエッチングする第3(処理対象層)エッチングステップを有するものである。
図4は、第1の実施の形態に係る基板処理方法としての基板処理を示すフローチャートである。
基板処理に際し、まず、シリコン基材50上に酸化層51、ACL膜52、BARC膜53及びフォトレジスト膜54が順に積層され、フォトレジスト膜54が反射防止膜53の一部を開口幅、例えば70nmで露出させる開口部55を有するウエハWを準備する。そして、このウエハWをプロセスモジュール(PM)12(図2参照)のチャンバ22内に搬入し、載置台23上に載置する(ステップS1)。
次いで、PM12のチャンバ22内の圧力をAPCバルブ26等によって例えば120mTorr(1.60×10Pa)に設定し、ウエハWの上部温度を例えば95℃、下部温度を20℃に設定する。そして、シャワーヘッド24のガス供給部30からCFガスを例えば220sccm、CHFガスを例えば30sccm、Cガスを30sccm、Oガスを(7+12)sccmで混合した混合ガス(CFリッチガス)をチャンバ22内へ供給する(ステップS2)。そして、上部電極に励起用電力として300W、載置台23にバイアス電力として300Wを印加する。このとき、CFガス、CHFガス、Cガス及びOガスが処理空間Sに印加された高周波電力によって励起されてプラズマになり、イオンやラジカルが発生し、これらのイオンやラジカルはBARC膜53の表面又は開口部側壁面と衝突、反応し、BARC膜53上にデポを堆積させると共に、BARC膜53をエッチングしてフォトレジスト膜54の開口部54に対応する開口部を形成する(ステップS3)。このとき、高圧及びCFリッチガスに基づくデポリッチ条件の下、BARC膜53上に十分なデポが堆積し、開口部形状を保持しつつBARC膜53がエッチングされる。
このようにして、BARC膜53をエッチングした後、チャンバ内の圧力をAPCバルブ等によって例えば20mTorr(2.66Pa)に設定する。また、ウエハWの上部温度を例えば95℃、下部温度を20℃に設定する。そして、シャワーヘッド24のガス供給部30からOガスを750sccm、COSガスを30sccm(全処理ガス流量に対するCOSガス流量の割合:4.0%)で混合したCOSガス含有ガスをチャンバ内へ供給する(ステップS4)。そして、上部電極であるシャワーヘッド24に500Wの励起用電力を印加し、バイアス電力を500Wとする。このとき、Oガス及びCOSガスが処理空間Sに印加された高周波電力によってプラズマになり、イオンやラジカルが発生する。これらのイオンやラジカルはACL膜52と衝突、反応し、当該部分をエッチングする(ステップS5)。
このとき、COSガスに基づくスムージング作用が発現され、ホールの入り口部分の径が拡大するのを回避することができる。ここで、ホールの入り口部分の径の拡大が回避される理由として、COSガスに含まれるS元素の存在が考えられる。COガス又はOガスだけでは、形状スムージング効果は得られない。
次いで、BARC膜53及びACL膜52がエッチングされた後、チャンバ内の圧力をAPCバルブ等によって例えば20mTorr(2.66Pa)に設定する。また、ウエハWの上部温度を例えば95℃、下部温度を例えば20℃に設定する。そして、シャワーヘッド24のガス供給部30からCガスを例えば12sccm、Cガスを25sccm、Cガスを20sccm、Arガスを200sccm、Oガスを85sccmで混合したCガス含有ガスをチャンバ内へ供給する(ステップS6)。そして、上部電極に1100Wの励起用電力を印加し、且つ載置台23にバイアス電力として4500Wを印加する。このとき、Cガス、Cガス、Cガス、Arガス、Oガスが処理空間Sに印加された高周波電力によってプラズマになり、イオンやラジカルが発生する。これらのイオンやラジカルは酸化膜51と衝突、反応し、当該部分をエッチングする(ステップS7)。
このとき、ACL膜52上に、Cガスに起因するデポが堆積し、マスク層として機能するこれらの膜の膜厚残量を確保しつつエッチングが行われるので、ホール側面を膨らますことなく、ボーイング形状を回避して垂直加工形状が良好なホールが形成される。
このようにして、酸化膜51に、上面形状が整い、ボトム形状の歪み及びボーイング形状のないホールが形成されたウエハWを別装置のアッシャー(Asher)にかけてマスク層としてのACL膜を取り除き、本処理を終了する(ステップS8)。
本実施の形態によれば、CFガス、CHFガス及びCガスを含有するCFリッチガスを用い、処理圧力を100mTorr(1.33×10Pa)〜150mTorr(2.0×10Pa)の高圧としてBARC膜53をエッチングした後、COSガス含有ガスを用いてACL膜52をエッチングし、その後、C含有ガスを用いて酸化膜51をエッチングするようにしたので、シリコン基材50上に順次積層された酸化膜51、ACL膜52、BARC膜53、及びフォトレジスト膜54を、それぞれ対応するマスク膜として機能する膜上に必要量のデポを堆積させてマスク残量を確保しつつエッチングすることができるので、最終的に酸化膜51に、ホールのトップビュー形状が整い、線条痕がなく、ボトム形状の歪み及び側壁面が拡大するボーイング形状の発生を回避して垂直加工形状に優れたホールを形成することができる。
本実施の形態において、BARC膜53のエッチング時のCFリッチガスの適用と高圧雰囲気でのエッチング、及びACL膜52のエッチング時におけるCOSガス含有ガスの適用との相乗効果によって、酸化膜51に形成されるホールのトップビューの線条痕をなくし、ホールボトムの歪みが抑制される。すなわち、本実施の形態において、BARC膜53エッチング時の高圧、CFリッチガス、及びACL膜52エッチング時のCOSガス含有ガスの適用は、必須条件であり、このうち、いずれか1つの条件でも満たされない場合は、上記作用効果は得られない。
上記3条件によって、酸化膜51に形成されるホールのトップビューの線条痕をなくし、ボトム形状の歪みが抑制されるメカニズムとして、以下のように考えることができる。すなわち、BARC膜53をエッチングする際、CFリッチガスを用いることにより、CHFガス又はCガスによるBARC膜53上のフォトレジスト膜54に対する選択比が向上し、これによってBARC膜53をエッチングする際のホール形状が良好となる。また、フォトレジスト膜54上にCFガスに基づくデポが堆積し易くなってマスク残量が確保され、マスク層の層厚を確保しつつエッチングすることができ、これによってBARC膜53のホール形状が安定する。また、100mTorr(1.33×10Pa)〜150mTorr(2.0×10Pa)の高圧条件で、BARC膜53をエッチングすることにより、デポ堆積作用がより促進され、上述のホール形状安定効果が向上する。そして、ACL膜52のエッチング時にCOSガス含有ガスを適用することにより、ACL膜52表面のスムージング効果が発現され、これら相乗効果によってトップビューが安定し、ボトム形状に歪みのない優れた垂直加工形状のホールが形成されるものと考える。
本実施の形態において、酸化膜51をエッチングする際、Cガス、Cガス、Cガス、Arガス、Oガスの混合ガスを処理ガスとして用いることにより、ACL膜52上に、Cガスに起因するデポが堆積し易くなり、マスク膜としての残量を確保しつつエッチングが行われるので、酸化膜51に形成されるホールにおけるボーイング形状の発生を回避して垂直加工形状が良好なホールを形成することができる。なお、ボーイング形状が発生するメカニズムとしては、マスク膜の膜厚が十分でない場合にホール断面に対して傾斜方向か照射されたエッチャーがホール断面に比較的大きい角度で衝突し、これによって内壁面を摩耗させるものと考えられる。マスク膜としてのACL膜の膜厚が十分な場合は、ACL膜の内壁面が摩耗し、酸化膜は摩耗されないので、酸化膜にボーイング形状は見られない。
本実施の形態においては、BARC膜53のエッチング、ACL52のエッチング及び酸化膜51のエッチングを同一のPM内で連続的に実行するので、これによってスループットが向上する。
次に、本実施の形態における変形例(第2の実施の形態)について説明する。
第2の実施の形態に係る基板処理方法は、第1の実施の形態におけるCガス含有ガスを用いて酸化膜51をエッチングするステップ(第3エッチングステップ)に代えて、処理ガスとしてCガス含有ガスを用いた前段エッチングステップ、及び処理ガスとしてCガス含有ガスにCOSガスを添加したCOSガス含有ガスを用いた後段エッチングステップとからなる第4エッチングステップを適用したものである。なお、CFガス、CHFガス及びCガスの混合ガスを用いてBARC膜53をエッチングするステップ(第1エッチングステップ)と、COSガス含有ガスを用いてACL膜52をエッチングするステップ(第2エッチングステップ)は、上記第1の実施の形態と同様である。
以下、第1の実施の形態との相違点を中心に第2の実施の形態について説明する。
図5は、本実施の形態に係る基板処理方法としての基板処理を示すフローチャート、図6は、本実施の形態における基板処理方法を示す工程図である。
図5において、ウエハWをPM12のチャンバ22内に搬入し(ステップS11)、チャンバ22内の圧力を調整し、CFリッチガスを導入し(ステップS12)、励起用電力及びバイアス電力を印加してBARC膜53をエッチングし(ステップS13)、次いで、チャンバ22内の圧力を再度調整し、Oガス及びCOSガスを導入し(ステップS14)、その後、必要な電力を印加してACL膜52をエッチングする(ステップS15)までのステップは、第1の実施の形態におけるステップS1〜ステップS5と同様である。
次いで、ACL膜52がエッチングされたウエハWに対し、ACL膜52の開口部を、例えばSiO膜からなる酸化膜51に転写するためのエッチングを施す。
すなわち、ACL膜52がエッチングされたウエハW(図6(A))が収容されたチャンバ内の圧力をAPCバルブ等によって例えば20mTorr(2.66Pa)に設定し、ウエハWの上部温度を例えば60℃、下部温度を例えば40℃に設定する。そして、シャワーヘッド24のガス供給部30からCガスを例えば60sccm、Arガスを200sccm、Oガスを70sccmで混合したCガス含有ガスをチャンバ内へ供給する(ステップS16)。そして、上部電極に500Wの励起用電力を印加し、且つ載置台23にバイアス電力として4500Wを印加する。
このとき、Cガス、Arガス、及びOガスが処理空間Sに印加された高周波電力によってプラズマになり、イオンやラジカルが発生する(図6(B))。発生したイオンは、ACL膜52及び該ACL膜52の開口部55の底部の酸化膜51と衝突、反応し、当該部分をエッチングする(前段エッチングステップ)(ステップS17)。酸化膜51に対する選択性は良好で、高いエッチレート(ER)によってエッチングされ、酸化膜51に、ACL膜52の開口幅に応じた開口部が形成される(図6(C))。但し、酸化膜51は、かなり厚いので、このままの条件でエッチングを続けると、ホール形状が崩れ、CD値が大きくなる虞がある。
従って、本実施の形態においては、Cガス含有ガスによる酸化膜51のエッチングの途中で、Cガス含有ガスにCOSガスを添加し、Cガス含有ガスとCOSガスとの混合ガスをプラズマ化したイオンを発生させ(図6(D))、この条件で酸化膜51に対する後段エッチングを実施し、酸化膜51にACL膜52の開口部に対応する開口幅の開口部を形成する(ステップS18)。このとき、ACL膜52の上面及び開口部55の側壁面に、Cガス及びCOSガスに起因する保護膜が形成され、該保護膜によってACL膜52の残膜量を確保しつつエッチングが行われる。従って、ホール側面が膨らむボーイング形状を回避して垂直加工形状が良好なホールが形成される(図6(E))。
このようにして、酸化膜51に、トップ形状の崩れがなく、ボトム形状の歪み及びボーイング形状のないホールが形成されたウエハWを別装置のアッシャー(Asher)にかけて残ったACL膜52を取り除き(ステップS19)、本処理を終了する。
本実施の形態によれば、処理ガスとしてCガス、Arガス及びOガスを含むCガス含有ガスを用いた前段エッチングステップと、このCガス含有ガスにCOSガスを添加したCOSガス含有ガスを用いた後段エッチングステップとによって処理対象層である酸化膜51をエッチングするので、前段エッチングステップにおいて、高いERで酸化膜51をエッチングしてACL膜52の開口部を酸化膜51に転写させることができ、且つ後段エッチングステップにおいて、COSガス含有ガスのスムージング効果によって、開口部のトップ形状の崩れ、CD値の広がり及びボーイング形状の発生を防止し、且つボトム径の縮小を回避して垂直加工形状に優れたホールを形成することができる。
本実施の形態における後段エッチングステップにおいて、ホールのトップ形状の歪み及びCD値の拡大を防止するスムージング効果が発揮されるメカニズムは、必ずしも明かではないが、処理ガス中のCガスとCOSガスとの反応生成物であるCS、CFSが開口部の側壁面及び底面に膜状に付着し、このCS、CFSからなる膜が保護膜として機能してイオンのアタックから、特に側壁を保護することによるものと考えられる。
本実施の形態の後段エッチングステップにおいて、ホールの底部にも保護膜が形成されるので、COSガス含有ガスを用いた後段エッチングステップにおける酸化膜51に対するエッチングの選択比は、COSガスを用いない前段エッチングステップにおける選択比よりも低下する。すなわち、前段エッチングステップは、エッチング優先のステップであり、ホールのトップ形状の崩れ、CD値の拡大等の虞があるものの、高いERによって効率よく酸化膜51をエッチングしてホールを形成することができる。一方、後段エッチングステップは、スムージング優先のステップであり、ERは前段エッチングステップよりも低下するものの、ホールのトップ形状の崩れ、CD値の拡大、ボーイング形状の発生等を防止しつつ垂直加工形状に優れたホールを形成することができる。
本実施の形態において、前段エッチングステップから後段エッチングステップに移行するタイミング、すなわちCOSガスを導入するタイミングは重要であり、マスク膜であるACL膜52のリメイン量(残厚さ)、所望のCD値、アスペクト比、ER、エッチング所要時間等によって総合的に判断して決定される。具体的には、予め同様の条件で同様の酸化膜をエッチングする試験を実施し、これによって、マスク膜であるACL膜52が完全に消滅する前に酸化膜51のエッチングが完了するCOSガス導入のタイミングを決定しておくことが好ましい。例えば、ACL膜52のリメイン量が初期の50%程度、例えば500nm程度になった時点でCOSガスを添加し、これによって、前段エッチングステップを後段エッチングステップに移行させる処理が好適に行われる。
本実施の形態おいて、後段エッチングステップにおけるCOSガス導入量は、全処理ガス流量に対して2〜5%であることが好ましい。COSガス添加量が2%未満では、ホール径が拡大し、5%を超えるとエッチングがストップする。
なお、本実施の形態において、酸化膜51のエッチング開始当初からCOSガスを添加すると、酸化膜51のERが低下する一方、マスク膜としてのACL膜52のERはそれほど下がらないので、酸化膜51のエッチングが完了する前にACL膜52がなくなってしまい、酸化膜51をエッチングできない事態を招く虞がある。
本実施の形態において、後段エッチングステップを採用したことにより、酸化膜51におけるホールのCD値の拡大を回避できるので、BARC膜53及びACL膜52をエッチングする際、予め酸化膜51のエッチングステップで得られる効果を加味して比較的高いERを採用し、これによって総エッチング時間の短縮を図ることもできる。
本実施の形態において、後段エッチングステップを実施したのち、後段エッチングステップと同様の条件で、所定時間オーバーエッチング(OE)することが好ましい。これによって、ボトムCD値が拡大し、トップCD値とボトムCD値との差がより小さくなって垂直加工形状がより良好となる。OE時間は、酸化膜51の総エッチング時間の、例えば10〜30%である。OE時間が総エッチング時間の10%未満では、ボトムCD値拡大効果が十分得られない虞があり、30%を超えてもボトムCD値の拡大効果はそれほど大きくならない。
以下に本発明の具体的実施例について説明する。
表1及び表2は、本発明の具体的実施例におけるBARC膜51エッチングステップ(第1エッチングステップ)及びACL膜52エッチングステップ(第2エッチングステップ)におけるホールの形状改善効果に対する処理圧力、CFリッチガス及びCOSガス依存性を示すものである。
Figure 2010171372
ここで、圧力は、処理チャンバ内圧力(mTorr)を示し、HF及びLFは、それぞれ上部電極に印加される励起用電力(W)及び載置台に印加されるバイアス用電力(W)を示す。また、CF、CHF、C、Oは、それぞれのガス流量(単位:sccm)を示す。また、Oガス流量における「7+8」、「7+12」は、それぞれ「(中央部からのO導入量)+(端部からのO導入量)」を示す。なお、*1は、処理ガスとしてArガス150sccmを含むことを示す。
Figure 2010171372
ここで、圧力は、処理チャンバ内圧力(mTorr)を示し、HF及びLFは、それぞれ上部電極に印加される励起用電力(W)及び載置台に印加されるバイアス用電力(W)を示す。また、O、COSはそれぞれのガス流量(sccm)を示し、COSガスにおける括弧内の数字は、全処理ガス量に対するCOSガス流量の割合を示す。また、形状効果は、ACL膜52に形成されたトップビュー及び断面形状の観察結果を示し、◎は、大きな改善効果が見られたこと、○は、改善効果が見られ、実用上問題がないこと、△は、形状改善効果がみられたが十分でないことを示し、×は、改善効果が見られず実用上問題があることを示す。なお、表1と表2は連続した処理であり、一連の処理を同一実施例、同一比較例として示した。
表1及び表2において、実施例1〜3及び比較例1、2は、BARC膜53エッチング時の処理圧力依存性を示したものであり、実施例1〜3は、処理圧力が本発明の範囲である100mTorr(1.33×10Pa)〜150mTorr(2.0×10Pa)を満たすので、ホール形状の改善効果が得られ、トップビューに線条痕がなく、ボトム形状に歪みがないホールが形成された。実施例1〜3において、BARC膜エッチング時の処理圧力は、特に120mTorr(1.6×10Pa)〜150mTorr(2.0×10Pa)が好ましいことが分かる。一方、比較例1及び2は、ARC膜53エッチング時の処理圧力が本発明の範囲を満たさないので、トップビューのホール形状に線上痕があり、形状改善効果が見られなかった。
実施例4〜6及び比較例3及び4は、ACL膜52エッチング時のCOSガス依存性を示すものであり、実施例4〜6及び比較例4は、処理ガスとしてCOSガス含有ガスを適用したので、形状改善効果がみられた。ここで、COSガス流量が全処理ガス流量の3〜5%の場合は、極めて良好な形状改善効果が得られ、トップビューが整い、ボトム形状に歪みがないホールが形成された。これに対して、COSガス流量が全処理ガス流量の10%である比較例4では、必ずしも十分な形状改善効果が得られず、ホールのボトム形状に歪みがみられた。これによって、全処理ガス流量に対するCOSガス流量の割合は、3〜5%が好ましいことが分かる。一方、比較例3は、COSガスを適用していないので、トップビューにおけるホールの円形形状が乱れ、形状改善効果は見られなかった。
また、比較例5、6は、BARC膜エッチング時の処理ガスとして、CFリッチガスを用いなかった場合を示すものであり、実施例2と対比されるものである。すなわち比較例5は、実施例2に比べてCHFガス及びCガスの代わりにArガスを適用したものである。また、比較例6は、実施例2において、CHFガス及びCガスの適用を止め、CFガスのみを適用したものである。比較例5及び6は、共に、BARC膜53のエッチングにおいてCFリッチガスを用いていないので、形状改善効果は得られなかった。ここで、CFリッチガスとは、CFガスのみでなく、CFガスの他に、CHFガス及びCガスを含有するガスをいう。
次に、BARC膜53エッチングステップ(第1エッチングステップ)及びACL膜52エッチングステップ(第2エッチングステップ)に続く、酸化膜51エッチングステップ(第3エッチングステップ)におけるホールの形状改善効果に対するCガス依存性について説明する。
表3は、表1及び表2における実施例2の第1エッチングステップ及び第2エッチングステップに引き続いて行われた第3エッチングステップにおけるホールの形状改善効果に対するCガス依存性を示すものである。
Figure 2010171372
ここで、各実施例及び比較例における処理圧力は、20mTorr(2.66Pa)であり、上部電極に印加される励起用電力を1100(W)及び載置台に印加されるバイアス用電力を4500(W)とした。C、C、C、Ar、Oは、それぞれのガス流量(単位:sccm)を示し、Cにおける括弧内の数字は、全ガス量に対するCガス流量の割合を示す。また、ホールの形状判定(耐ボーイング効果)は、ACL膜の残膜量(ACL残膜)とホール間口の形状(ホール間口)とで判定され、◎は、耐ボーイング効果が大きいこと、○は、耐ボーイング効果が十分発現されたこと、△は、耐ボーイング効果が発現されたが十分でないこと、×は、耐ボーイング効果が発現されなかったことを示す。
表3において、実施例7〜10は、酸化膜51のエッチング時にCガスを適用したので、ACL膜52上にデポが堆積し、マスク層として機能するこれらの膜の膜厚を確保しながらエッチングされ、これによって、ホールの断面形状が比較例7に比べて安定し、耐ボーイング効果が発現された。また、酸化膜51における開口断面が最も大きくなるネッキング位置を押し上げることができ、これによっても、耐ボーイング効果が発現されたことが分かる。ここで、Cの全処理ガス流量に対する割合は、2%以上であることが好ましく、具体的には、2〜5%であることが好ましい。比較例7は、酸化膜51のエッチング時にCを適用していないので、ACL膜52の残膜量が多い場合はホール間口が狭まり、ホール間口を広げるとACL膜の残膜量を確保できず、ボーイングのない形状が得られない。
実施例8は、実施例7におけるCガスの一部をCガスに代えたものであるが、Cガスを添加することによって、ホール間口を広げることができることが分かる。Cガスの一部をCガスに置換することでACL膜の残膜量を確保しつつ、ホール間口を広げることができるので、ボーイング形状を回避できる。すなわち、本実施の形態において、酸化膜51のエッチング時に、処理ガスとして用いられるCガス含有ガスは、Cガスの他にCガスを含有するものであり、さらにCガスを含有することが好ましい。Cガスを含有することにより、酸化膜エッチングの選択比を若干下げることができ、これによってホール側壁がある程度削られて間口が拡がると考えられる。なお、Cガスによって十分な選択比が得られるので、Cガスで多少選択比を下げても構わない。
表4は、酸化膜エッチングステップにおいて、前段エッチングステップに続いて後段エッチングステップを行った実施例と後段エッチングステップを行わない比較例とにおけるホール形状の差異を示したものである。
Figure 2010171372
表4において、実施例11〜13は、ACL膜52のエッチングが終了し、ACL膜52におけるCD値が95〜110nmの範囲のウエハWに対し、チャンバ内圧力を20mTorr(2.66Pa)とし、処理ガスとしてCガス60sccm、Arガス200sccm、及びOガス70sccmを含むCガス混合ガスを用い、励起用電力を500W、バイアス電力を4500Wとして、エッチング時間210secの前段エッチングを実施し、その後、上記Cガス混合ガスに流量10sccmのCOSガスを添加してそれぞれ210sec、269sec及び328secの後段エッチングを実施したものである。トップCD及びボトムCDは、それぞれ試験終了後、すなわち後段エッチングステップ終了後のトップCD測定値及びボトムCD測定値である。なお、前段エッチングステップ終了後のトップCD値は、それぞれ120nmであった。
また、比較例8〜10は、上記実施例11〜13とそれぞれ同様のウエハWを用い、実施例11〜13における前段エッチングのみをそれぞれ360sec、396sec及び432sec実施したものであり、トップCD及びボトムCDは、それぞれ試験終了後のトップCD測定値及びボトムCD測定値である。
表4において、後段エッチングを実施した実施例11〜13における試験終了後のトップCD値は、それぞれ115nm、115nm及び117nmであり、前段エッチングステップ終了後のトップCD値に比べてCD値は広がっていないことが分かる。これに対して比較例8〜10における試験終了後のトップCD値は、それぞれ136nm、135nm及び133nmであり、実施例11〜13における前段エッチングステップ後のトップCD値に比べてそれぞれCD値が広がっていることが分かる。この結果から、前段エッチングステップに続いてCOSガス含有ガスを用いた後段エッチングステップを実施することによって、トップCD値の広がりを防止しつつ酸化膜51をエッチングできることが分かった。
次に、オーバーエッチングの具体例について説明する。
図7は、実施例11〜13及び比較例8〜10においてオーバーエッチング(OE)を実施した際のOE量に対するトップCD値の変化を示す図、図8は、実施例11〜13及び比較例8〜10において、オーバーエッチング(OE)を実施した際のOE量に対するボトムCD値の変化を示す図である。
ここで、実施例11〜13におけるOEは、実施例11〜13において後段エッチングステップが終了した後、後段エッチングステップと同じ条件で、酸化膜51に対する総エッチング時間の10〜30%のOEを実施したものであり、比較例8〜10におけるOEは、比較例8〜10においてエッチングステップ(前段エッチングステップ)が終了した後、同様(前段エッチングステップ)の条件で酸化膜51に対する総エッチング時間の10〜30%OEを実施したものである。
図7及び図8において、COSガス含有ガスを適用しない比較例では、OE量が増えてもトップCD値及びボトムCD値は共にほとんど変化しなかったが、COSガス含有ガスを適用した後段エッチングステップを実施した実施例では、OE量を増やした場合、トップCD値はほとんど変化しないが、ボトムCD値が次第に増加していることが分かる。このことから、COSガス含有ガスを用いた後段エッチングステップを採用し、後段エッチングステップの条件でOEを施すことにより、トップCD値の広がりを防止しつつボトムCD値を広げることができ、しかもOE時間を調節するによって、ボトムCD値の広がり幅を調整できることが分かった。
上述した各実施の形態において、プラズマ処理が施される基板は半導体デバイス用のウエハに限られず、LCD(Liquid Crystal Display)等を含むFPD(Flat Panel Display)等に用いる各種基板や、フォトマスク、CD基板、プリント基板等であってもよい。
また、本発明の目的は、上述した各実施の形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記憶した記憶媒体を、システム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても達成される。
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が上述した各実施の形態の機能を実現することになり、そのプログラムコード及び該プログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
また、プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、CD−RW、DVD−ROM、DVD−RAM、DVD−RW、DVD+RW等の光ディスク、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることができる。または、プログラムコードをネットワークを介してダウンロードしてもよい。
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、上述した各実施の形態の機能が実現されるだけではなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって上述した各実施の形態の機能が実現される場合も含まれる。
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その拡張機能を拡張ボードや拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって上述した各実施の形態の機能が実現される場合も含まれる。
10 基板処理システム
12〜17 プロセスモジュール
50 シリコン基材
51 酸化膜(SiO膜)
52 ACL膜(仮想レジスト膜)
53 BARC膜
54 フォトレジスト膜
55 開口部

Claims (15)

  1. 処理対象層上に、マスク層及び中間層が積層された基板に対してエッチング処理を施して前記中間層及びマスク層を介して前記処理対象層にパターン形状を形成する基板処理方法において、
    処理ガスとしてCFガス、CHFガス及びCガスを含有する混合ガスを用い、処理圧力100mTorr(1.33×10Pa)〜150mTorr(2.0×10Pa)で前記中間層をエッチングする第1エッチングステップと、
    処理ガスとしてCOSガス含有ガスを用いて前記マスク層をエッチングする第2エッチングステップと、
    を有することを特徴とする基板処理方法。
  2. 処理対象層上に、マスク層及び中間層が積層された基板に対してエッチング処理を施して前記中間層及びマスク層を介して前記処理対象層にパターン形状を形成する基板処理方法において、
    処理ガスとしてCガス含有ガスを用いて前記処理対象層をエッチングする処理対象層エッチングステップを有することを特徴とする基板処理方法。
  3. 処理対象層上に、マスク層及び中間層が積層された基板に対してエッチング処理を施して前記中間層及びマスク層を介して前記処理対象層にパターン形状を形成する基板処理方法において、
    処理ガスとしてCガス含有ガスを用いた前段エッチングステップ及び処理ガスとして前記Cガス含有ガスにCOSガスを添加したCOSガス含有ガスを用いた後段エッチングステップとによって前記処理対象層をエッチングする処理対象層エッチングステップを有することを特徴とする基板処理方法。
  4. 処理対象層上に、マスク層及び中間層が積層された基板に対してエッチング処理を施して前記中間層及びマスク層を介して前記処理対象層にパターン形状を形成する基板処理方法において、
    処理ガスとしてCFガス、CHFガス及びCガスを含有する混合ガスを用い、処理圧力100mTorr(1.33×10Pa)〜150mTorr(2.0×10Pa)で前記中間層をエッチングする第1エッチングステップと、
    処理ガスとしてCOSガス含有ガスを用いて前記マスク層をエッチングする第2エッチングステップと、
    処理ガスとしてCガス含有ガスを用いて前記処理対象層をエッチングする第3エッチングステップと、
    を有することを特徴とする基板処理方法。
  5. 処理対象層上に、マスク層及び中間層が積層された基板に対してエッチング処理を施して前記中間層及びマスク層を介して前記処理対象層にパターン形状を形成する基板処理方法において、
    処理ガスとしてCFガス、CHFガス及びCガスを含有する混合ガスを用い、処理圧力100mTorr(1.33×10Pa)〜150mTorr(2.0×10Pa)で前記中間層をエッチングする第1エッチングステップと、
    処理ガスとしてCOSガス含有ガスを用いて前記マスク層をエッチングする第2エッチングステップと、
    処理ガスとしてCガス含有ガスを用いた前段エッチングステップ及び処理ガスとして前記Cガス含有ガスにCOSガスを添加したCOSガス含有ガスを用いた後段エッチングステップとによって前記処理対象層をエッチングする第4エッチングステップと、
    を有することを特徴とする基板処理方法。
  6. 前記第2エッチングステップにおいて、前記COSガス流量を、全処理ガス流量に対して3〜5%とすることを特徴とする請求項1、4又は5記載の基板処理方法。
  7. 前記第2エッチングステップにおいて、処理圧力を20mTorr(2.66Pa)以下とすることを特徴とする請求項1、4又は5記載の基板処理方法。
  8. 前記処理対象層エッチングステップ及び前記第3エッチングステップにおいて、前記Cガス含有ガス中の前記Cガスの流量を、全処理ガス流量に対して2%以上とすることを特徴とする請求項2又は4記載の基板処理方法。
  9. 前記Cガス含有ガスは、さらにCガス及びCガスを含有することを特徴とする請求項8記載の基板処理方法。
  10. 前記処理対象層エッチングステップ及び前記第3エッチングステップにおいて、処理圧力を20mTorr(2.66Pa)以下とすることを特徴とする請求項2又は4記載の基板処理方法。
  11. 前記処理対象層エッチングステップ及び前記第4エッチングステップにおいて、前記後段エッチングステップにおける前記COSガスの流量を、全処理ガス流量に対して2〜5%とすることを特徴とする請求項3又は5記載の基板処理方法。
  12. 前記処理対象層エッチングステップ及び前記第4エッチングステップにおいて、前記後段エッチングステップを所定時間延長してオーバーエッチングを実行することを特徴とする請求項3、5又は11記載の基板処理方法。
  13. 前記所定時間は、前記処理対象層に対する総エッチング時間の10〜30%であることを特徴とする請求項12記載の基板処理方法。
  14. 処理対象層上に、マスク層及び中間層が積層された基板に対してエッチング処理を施して前記中間層及びマスク層を介して前記処理対象層にパターン形状を形成する基板処理方法をコンピュータに実行させるプログラムを格納したコンピュータで読み取り可能な記憶媒体であって、前記基板処理方法は、
    処理ガスとしてCFガス、CHFガス及びCガスを含有する混合ガスを用い、処理圧力100mTorr(1.33×10Pa)〜150mTorr(2.0×10Pa)で前記中間層をエッチングする第1エッチングステップと、
    処理ガスとしてCOSガス含有ガスを用いて前記マスク層をエッチングする第2エッチングステップと、
    処理ガスとしてCガス含有ガスを用いて前記処理対象層をエッチングする第3エッチングステップと、
    を有することを特徴とする記憶媒体。
  15. 処理対象層上に、マスク層及び中間層が積層された基板に対してエッチング処理を施して前記中間層及びマスク層を介して前記処理対象層にパターン形状を形成する基板処理方法をコンピュータに実行させるプログラムを格納したコンピュータで読み取り可能な記憶
    媒体であって、前記基板処理方法は、
    処理ガスとしてCFガス、CHFガス及びCガスを含有する混合ガスを用い、処理圧力100mTorr(1.33×10Pa)〜150mTorr(2.0×10Pa)で前記中間層をエッチングする第1エッチングステップと、
    処理ガスとしてCOSガス含有ガスを用いて前記マスク層をエッチングする第2エッチングステップと、
    処理ガスとしてCガス含有ガスを用いた前段エッチングステップ及び処理ガスとして前記Cガス含有ガスにCOSガスを添加したCOSガス含有ガスを用いた後段エッチングステップとによって前記処理対象層をエッチングする第4エッチングステップと、
    を有することを特徴とする記憶媒体。
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