JP2010169875A - 電子写真装置 - Google Patents

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Kazuaki Komatsubara
和章 小松原
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Abstract

【課題】配置スペースの制限から装置本体側カップリングとプロセスカートリッジ側カップリングとの噛み合いが浅くされている場合であっても、装置本体側カップリングとプロセスカートリッジ側カップリングの噛み合いを可及的に確実にして、装置本体側カップリングとプロセスカートリッジ側カップリングとの連結不良を可及的に防止する電子写真装置を提供する。
【解決手段】装置本体2の装置本体側カップリング6は、駆動源により軸5を回転した場合に軸5に伝達された上記駆動源の駆動力を装置本体側カップリング6に伝達し、上記駆動源により軸5を逆回転した場合に軸5に伝達された上記駆動源の駆動力を装置本体側カップリング6に伝達しない一方向クラッチ11を具え、プロセスカートリッジ21を装置本体2に取り付けた後に、軸5を正回転(矢印A方向に回転)する前に軸5を逆回転(矢印B方向に回転)するように上記駆動源を駆動する。
【選択図】図2

Description

この発明は、電子写真装置に関する。
一般に、複写機等の電子写真装置は、駆動源を具えた装置本体と、該装置本体に対し着脱自在に取り付けられ、上記駆動源により回転するドラムを具えたプロセスカートリッジと有している。
図4は、従来の電子写真装置の要部概念斜視図である。
従来の電子写真装置51は、図示せぬ駆動源を具えた装置本体2と、該装置本体2に対し着脱自在に取り付けられ、上記駆動源により回転するドラム22を具えたプロセスカートリッジ21を有している。
このうちの装置本体2は、上記駆動源の駆動力が伝達されて正方向に回転する駆動ギア4(図1参照)と、駆動ギア4とともに回転する軸5とを具えている。なお、軸5は駆動ギア4に取り付けられた軸である。また、この軸5の回転の中心となる軸O(図5)は、駆動ギア4の回転の中心となる軸と同一軸上にある。
また、電子写真装置51には、互いに連結される2つのカップリング6、23を具えている。このうちの一方のカップリング6は装置本体2に具えられており(以下、この一方のカップリングを「装置本体側カップリング」という。)、他方のカップリングリング23は、プロセスカートリッジ21に具えられている(以下、この他方のカップリングを「プロセスカートリッジ側カップリング」という。)。
また、装置本体側カップリング6は、軸5の先端に取り付けられ、軸5の軸方向(軸Oの方向)に沿ってスライド自在にされている。
また、装置本体2は、装置本体側カップリング6を軸5の上記先端側へ、軸5の軸方向に沿って付勢するコイルスプリング8を具えている。
なお、コイルスプリング8の一端は装置本体側カップリング6に取り付けられ、コイルスプリングの他端は、軸5に取り付けられた軸受け9に取り付けられている。
また、プロセスカートリッジ側カップリング23はドラム22に取り付けられている。
また、装置本体側カップリング6の先端には凸部7が形成されており、プロセスカートリッジ側カップリング23の先端には、該凸部7に噛み合う凹部24が形成されている。
上記した図4では、プロセスカートリッジ21を装置本体2に対し取り付けた場合に、装置本体側カップリング6の凸部7とプロセスカートリッジ側カップリング23の凹部24とが噛み合っている様子を示している。
この従来の電子写真装置51では、プロセスカートリッジ側カップリング23の先端を、コイルスプリング8の付勢力に抗して装置本体側カップリング6の先端に押し付け、これにより装置本体側カップリング6を軸5の後端側へスライドさせると、プロセスカートリッジ側カップリング23を装置本体側カップリング6に向けて配置することができ、またその押し付けを解除すると、コイルスプリング8の付勢力によって、プロセスカートリッジ側カップリング23を装置本体側カップリング6に向けて配置した状態を維持するとともに、プロセスカートリッジ21を装置本体2に取り付けることができる。
また、プロセスカートリッジ21を装置本体2から取り外す場合には、プロセスカートリッジ側カップリング23の先端を、コイルスプリング8の付勢力に抗して装置本体側カップリング6の先端に押し付け、これにより装置本体側カップリング6を軸5の後端側へスライドさせた後、その押し付けを解除すると、カートリッジ21を装置本体2から取り外すことができる。
また、上述したようにプロセスカートリッジ21を装置本体2に取り付ける際、プロセスカートリッジ側カップリング23の先端を、コイルスプリング8の付勢力に抗して装置本体側カップリング6の先端に押し付ける場合に、図4で示すように、凹部24が形成されたプロセスカートリッジ側カップリング23の位相と凸部7が形成された装置本体側カップリング6の位相とを合わせると、装置本体側カップリング6の凸部7とプロセスカートリッジ側カップリング23の凹部24とを噛み合わせることができ、これにより装置本体側カップリング6とプロセスカートリッジ側カップリング23とが連結される。
この電子写真装置51では、プロセスカートリッジ21を装置本体2に取り付けた場合に、装置本体側カップリング6とプロセスカートリッジ側カップリング23とが噛み合っているときには、図4の矢印Aで示すように、上記駆動源により軸5を正回転すると、駆動ギア4を介し軸5に伝達された上記駆動源の駆動力が装置本体側カップリング6に伝達され、該伝達された上記駆動源の駆動力が、さらに装置本体側カップリング6に連結されたプロセスカートリッジ側カップリング23を介してドラム22に伝達され、該ドラム22が正回転する。なお、ドラム22はプロセスカートリッジ側カップリング23を軸として回転する。
また、このドラム22は、その表面に感光層が形成された感光体ドラムであり、プロセスカートリッジ21には、このドラム22に加え、帯電装置、露光装置、現像装置、転写装置およびクリーニングブレード等の各種装置(図示しない)がドラム22の周囲に配設されている。
従来の電子写真装置51では、ドラム22が一回転する間に、上記ドラム22の周囲の各種装置による処理によって、画像が形成される。
なお、従来の電子写真装置51では、プロセスカートリッジ21を装置本体2に取り付けた場合に軸5を逆回転するように上記駆動源を駆動することは行っていない。
また、従来の電子写真装置には、ドラム等の駆動に、回転力を一方向に伝達する一方向クラッチを用いたものがある(例えば引用文献1〜3参照)。
特開平08−254905号公報 特開平11−043229号公報 特開平06−332285号公報
ところで、従来の電子写真装置51では、プロセスカートリッジ21を装置本体2に取り付けた際、凸部7を具えた装置本体側カップリング6の位相と凹部24を具えたプロセスカートリッジ側カップリング23の位相とが合わない場合には、装置本体側カップリング6部の凸部7とプロセスカートリッジ側カップリング23の凹部24とが噛み合わない。この際に、図5の矢印Aで示すように、上記駆動源の駆動力によって駆動ギア4(図1参照)を介し軸5を正方向に回転し、これにより凸部7を具えた装置本体側カップリング6の位相と凹部24を具えたプロセスカートリッジ側カップリング23の位相とを合わせると、その直後に、コイルスプリング8の付勢力F2の付勢方向と反対方向に働く、ドラム22の駆動負荷による、軸5の軸方向(スラスト方向)の摩擦力F1´の大きさが、図5で示すようにコイルスプリング8の付勢力F2の大きさに比し大きくなって、コイルスプリング8の付勢力によっては装置本体側カップリング6の凸部7とプロセスカートリッジ側カップリング23の凹部24とが噛み合う位置まで装置本体側カップリング6を可動させることができない場合があった。そのため、装置本体側カップリング6の凸部7とプロセスカートリッジ側カップリング23の凹部24とが噛み合わず、これにより装置本体側カップリング6とプロセスカートリッジ側カップリング23が連結不良となる問題が生じていた。
なお、上記図5は、図4の電子写真装置の動作を示す図であり、特に装置本体側カップリングの凸部がプロセスカートリッジ側カップリングの凹部に噛み合わず、これにより装置本体側カップリングとプロセスカートリッジ側カップリングとの連結不良が生じている様子を示す電子写真装置の要部概念正面図である。
また、装置本体側カップリング6の凸部7とプロセスカートリッジ側カップリング23の凹部24との噛み合いは、それらの配置スペースの制限によって、軸5の軸方向に浅くせざるをえないので、装置本体側カップリング6の凸部7の、軸5の正回転方向側に、凸部7と凹部24との噛み合いをし易くする呼び込み面(図示しない)を形成することは困難である。
また、プロセスカートリッジ21を装置本体2に対し着脱する時に、装置本体側カップリング6をコイルスプリング8の付勢力に抗し軸5の後端側へスライド(回避)させる機構の機械的強度を考慮すると、コイルスプリング8の付勢力の大きさに制限を設けることがある。コイルスプリング8の付勢力の大きさに制限がある場合には、装置本体側カップリング6の凸部7がプロセスカートリッジ側カップリング23の凹部24に噛み合わないという連結不良の問題は、コイルスプリング8の付勢力の大きさに制限がない場合に比べ、一層生じ易いといえる。
上述した事情に鑑み、本発明は、配置スペースの制限から装置本体側カップリングとプロセスカートリッジ側カップリングとの噛み合いが浅くされている場合であっても、装置本体側カップリングとプロセスカートリッジ側カップリングの噛み合いを可及的に確実にして、装置本体側カップリングとプロセスカートリッジ側カップリングとの連結不良を可及的に防止する電子写真装置を提供することを目的とする。
上述した目的を達成するため、請求項1の発明の電子写真装置は、駆動源を具えた装置本体と、該装置本体に対し着脱自在に取り付けられ、前記駆動源によって駆動するドラムを具えたプロセスカートリッジとを有し、前記装置本体は、前記駆動源の駆動力が伝達されて正方向または逆方向に回転する駆動ギアと、該駆動ギアとともにとともに正方向又は逆方向に回転する軸と、該軸の先端に取り付けられ、前記軸の軸方向に沿ってスライド自在である装置本体側カップリングと、該装置本体側カップリングを前記軸の先端側へ前記軸の軸方向に沿って付勢する付勢手段とを具え、前記プロセスカートリッジは、前記ドラムに取り付けられたプロセスカートリッジ側カップリングを具え、前記装置本体側カップリングと前記プロセスカートリッジ側カップリングのいずれか一方の先端に凸部が形成され、他方の先端に該凸部に噛み合う凹部が形成されており、前記プロセスカートリッジを前記装置本体に取り付けた場合、前記凸部と前記凹部とが噛み合ったときに前記駆動源により前記軸を正回転すると、前記軸に伝達された前記駆動源の駆動力が前記装置本体側カップリング及び前記プロセスカートリッジ側カップリングを介し前記ドラムに伝達されて該ドラムが正回転し画像が形成される電子写真装置であって、前記装置本体側カップリングは、前記駆動源により前記軸を正回転した場合に前記軸に伝達された前記駆動源の駆動力を前記装置本体側カップリングに伝達し、前記駆動源により前記軸を逆回転した場合に前記軸に伝達された前記駆動源の駆動力を前記装置本体側カップリングに伝達しない一方向クラッチを具え、前記プロセスカートリッジを前記装置本体に取り付けた後に、前記軸が前記正回転する前に前記軸が前記逆回転するように前記駆動源を駆動することを特徴とする。
また、請求項2の発明の電子写真装置は、請求項1の発明において、前記装置本体側カップリング、前記プロセスカートリッジ側カップリングのいずれか一方には、前記凸部又は前記凹部の、前記軸の逆回転方向側に呼び込み面を形成することを特徴とする。
請求項1、2の各発明によれば、配置スペースの制限から装置本体側カップリングとプロセスカートリッジ側カップリングとの噛み合いが浅くされている場合であっても、装置本体側カップリングとプロセスカートリッジ側カップリングの噛み合いを可及的に確実にして、装置本体側カップリングとプロセスカートリッジ側カップリングとの連結不良を可及的に防止する電子写真装置を提供することが可能である。また、ドラムに接したクリーニングブレードが捲れる虞を可及的に防止できる。
また、請求項2の発明によれば、凸部と凹部とを噛み合い易くすることができ、そのため装置本体側カップリングとプロセスカートリッジ側カップリングとの連結を可及的に簡単にすることができる。
本願発明の第一実施例の電子写真装置の要部概念正面図である。 図1の電子写真装置の動作又は作用を説明する、電子写真装置の要部概念正面図である。 本願発明の第二実施例の電子写真装置の要部概念正面図である。 従来の電子写真装置の要部概念斜視図である。 図4の電子写真装置の動作を示す図である。
以下、本発明に係る電子写真装置のカップリング装置について、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本願発明の第一実施例の電子写真装置の要部概念正面図であり、特にプロセスカートリッジを装置本体に対し取り付けた場合に、装置本体側カップリングの凸部とプロセスカートリッジ側カップリングの凹部とが噛み合っている様子を示している。なお、図1および後述する図2では、図4及び図5と同一部分を同一符号で示している。
図1で示すように、本願発明の第一実施例の電子写真装置1では、駆動源(図示しない)を具えた装置本体2と、該装置本体2に対し着脱自在に取り付けられたプロセスカートリッジ21とを有している。
このうち、装置本体2は、上記駆動源(モータ)の駆動力が伝達されて正方向または逆方向に回転する駆動ギア4と、駆動ギア4とともにとともに正方向又は逆方向に回転する軸5とを具えている。
なお、軸5は駆動ギア4に取り付けられた軸である。また、軸5の回転の中心となる軸Oは、駆動ギア4の回転の中心となる軸と同一軸上にある。
また、電子写真装置1には、互いに連結される2つのカップリング6、23を具えている。このうちの一方は装置本体2に具えられた装置本体側カップリング6であり、他方は、プロセスカートリッジ21に具えられたプロセスカートリッジ側カップリング23である。
また、装置本体側カップリング6は、軸5の先端に取り付けられ、軸5の軸方向(軸Oの方向)に沿ってスライド自在である。なお、装置本体側カップリング6は、たとえばキー溝を介し軸5の軸方向に沿ってスライド自在にされている。
また、装置本体2には、装置本体側カップリング6を軸5の上記先端側へ、軸5の軸方向に沿って付勢するコイルスプリング8を具えている。このコイルスプリング8の一端は装置本体側カップリング6に取り付けられ、コイルスプリング8の他端は、軸5に取り付けられた軸受け9に取り付けられている。
一方、プロセスカートリッジ21は、ドラム22とプロセスカートリッジ側カップリング23とを具えており、プロセスカートリッジ側カップリング23は、ドラム22に取り付けられている。なお、ドラム22はプロセスカートリッジ側カップリング23を軸として回転する。
また、装置本体側カップリング6の先端には、凸部7が形成されている。また、プロセスカートリッジ側カップリング23の先端には、該凸部7に噛み合う凹部24が形成されている。
また、図1で示すように、装置本体2の装置本体側カップリング6は、一方向にのみ動力を伝えるクラッチ(一方向クラッチ)11を具えている。
このクラッチ11は、図1の矢印Aで示すように上記駆動源により軸5を正回転した場合に軸5に伝達された上記駆動源の駆動力を装置本体側カップリング6に伝達し、図1の矢印Bで示すように上記駆動源により軸5を逆回転した場合に軸5に伝達された上記駆動源の駆動力を前記装置本体側カップリング6に伝達しない一方向クラッチである。
また、この電子写真装置1では、後述するように、プロセスカートリッジ21を装置本体2に取り付けた後に、軸5が正回転する前に、軸5が逆回転するように上記駆動源を駆動する。
次に、図1の電子写真装置1の動作又は作用について説明する。
この電子写真装置1では、従来の電子写真装置51と同様に、プロセスカートリッジ側カップリング23の先端を、コイルスプリング8の付勢力に抗して装置本体側カップリング6の先端に押し付け、これにより装置本体側カップリング6を軸5の後端側へスライドさせると、プロセスカートリッジ側カップリング23を装置本体側カップリング6に向けて配置することができ、またその押し付けを解除すると、コイルスプリング8の付勢力によって、プロセスカートリッジ側カップリング23を装置本体側カップリング6に向けて配置した状態を維持するとともに、プロセスカートリッジ21を装置本体2に取り付けることができる。
また、プロセスカートリッジ21を装置本体2から取り外す場合には、従来の電子写真装置51と同様に、プロセスカートリッジ側カップリング23の先端を、コイルスプリング8の付勢力に抗して装置本体側カップリング6の先端に押し付け、これにより装置本体側カップリング6を軸5の後端側へスライドさせた後、その押し付けを解除すると、プロセスカートリッジ21を装置本体2を取り外すことができる。
また、上述したようにプロセスカートリッジ21を装置本体2に取り付ける際、プロセスカートリッジ側カップリング23の先端を、コイルスプリング8の付勢力に抗して装置本体側カップリング6の先端に押し付ける場合に、図1で示すように、凹部24が形成されたプロセスカートリッジ側カップリング23の位相と凸部7が形成された装置本体側カップリング6の位相とを合わせると、装置本体側カップリング6の凸部7とプロセスカートリッジ側カップリング23の凹部24とを噛み合わせることができ、この凹部24と凸部7の噛み合わせによって、装置本体側カップリング6とプロセスカートリッジ側カップリング23とを連結することができる。
この電子写真装置1では、プロセスカートリッジ21を装置本体2に取り付けた場合に、装置本体側カップリング6とプロセスカートリッジ側カップリング23とが噛み合っているときには、図1の矢印Aで示すように、上記駆動源により軸5を正回転すると、駆動ギア4を介し軸5に伝達された上記駆動源の駆動力が、一方向クラッチ11によって装置本体側カップリング6に伝達され、伝達された上記駆動源の駆動力が、さらに装置本体側カップリング6と連結されたプロセスカートリッジ側カップリング23を介してドラム22に伝達され、該ドラム22が正回転する。
図2は、図1の電子写真装置1の動作又は作用を説明する、電子写真装置1の要部概念正面図である。
この電子写真装置1では、プロセスカートリッジ21を装置本体2に取り付けた際に、凸部7を具えた装置本体側カップリング6の位相と凹部24を具えたプロセスカートリッジ側カップリング23の位相とが合わない場合には、装置本体側カップリング6部の凸部7とプロセスカートリッジ側カップリング23の凹部24とが噛み合わない。このとき、この電子写真装置1では、プロセスカートリッジ21を装置本体2に取り付けた後に、まず、軸5を、矢印Bで図示したように逆回転するように上記駆動源を駆動する。
すると、この電子写真装置1では、凸部7を具えた装置本体側カップリング6の位相と凹部24を具えたプロセスカートリッジ側カップリング23の位相とが合った直後に、コイルスプリング8の付勢力F2の付勢方向と反対方向に働く、ドラム22の駆動負荷による、軸5の軸方向(スラスト方向)の摩擦力F1の大きさが、図2で示すようにコイルスプリング8の付勢力F2の大きさに比し可及的に小さくなるので、コイルスプリング8の付勢力によって、装置本体側カップリング6を、図1で示すように、装置本体側カップリング6の凸部7とプロセスカートリッジ側カップリング23の凹部24とが噛み合う位置まで可動させることができる。
そのため、装置本体側カップリング6の凸部7とプロセスカートリッジ側カップリング23の凹部24とが可及的に確実に噛み合って、これにより装置本体側カップリング6とプロセスカートリッジ側カップリング23の連結不良の問題を可及的に防止できる。
なお、上述したように軸5を逆回転した場合に、ドラム22の駆動負荷による、軸5の軸方向(スラスト方向)の摩擦力F1の大きさが、コイルスプリング8の付勢力F2の大きさに比し可及的に小さくなるのは、装置本体側カップリング6が、上記駆動源により軸5を逆回転した場合に軸5に伝達された上記駆動源の駆動力を装置本体側カップリング6に伝達しない一方向クラッチ11を具えているからである。
この一方向クラッチ11によって、軸5を逆回転した場合に生じる、ドラム22の駆動負荷による、軸5の軸方向(スラスト方向)の摩擦力F1の大きさは、従来のように軸5を正回転した場合に生じる、ドラム22の駆動負荷による、軸5の軸方向(スラスト方向)の摩擦力F1´(図5)の大きさに比して小さい。
また、この電子写真装置1では、上述したように装置本体側カップリング6に一方向クラッチ11を具えることによって、装置本体側カップリング6の凸部7とプロセスカートリッジ側カップリング23の凹部24との噛み合いを、それらの配置スペースの制限によって、軸5の軸方向に浅くせざるをえない場合にも、装置本体側カップリング6の凸部7とプロセスカートリッジ側カップリング23の凹部24との噛み合いを可及的に確実にして、装置本体側カップリング6とプロセスカートリッジ側カップリング23の連結不良の問題を可及的に防止できる。
また、この電子写真装置1では、プロセスカートリッジ21を装置本体2に対し着脱する時に、装置本体側カップリング6をコイルスプリング8の付勢力に抗し、軸5の後端側へスライド(回避)させる機構の機械的強度を考慮して、コイルスプリング8の付勢力の大きさに制限(上限)を設けている場合がある。しかし、その場合であっても、この電子写真装置1では、従来の電子写真装置51で生じていた、ドラム22の駆動負荷による、軸5の軸方向(スラスト方向)の摩擦力F1´(図5)の大きさを減少させ、これによりドラム22の駆動負荷による、軸5の軸方向(スラスト方向)の摩擦力F1の大きさを、コイルスプリング8の付勢力の大きさに比し、可及的に小さくしている。したがって、装置本体側カップリング6の凸部7とプロセスカートリッジ側カップリング23の凹部24とが可及的に確実に噛み合うこととなり、そのため装置本体側カップリング6とプロセスカートリッジ側カップリング23の連結不良の問題を可及的に防止できる。
また、このように図2の矢印Bで示すように軸5を逆回転し、これにより図1で示すように装置本体側カップリング6の凸部7とプロセスカートリッジ側カップリング23の凹部24とが噛み合った後に、図1の矢印Aで示すように、上記駆動源の駆動力により駆動ギア4を介し軸5を正回転させる。
このようにプロセスカートリッジ21を装置本体2に取り付けた場合に、装置本体側カップリング6の凸部7とプロセスカートリッジ側カップリング23の凹部24とが噛み合っているときに、上記駆動源により軸5を正回転すると、上述したように、軸5に伝達された上記駆動源の駆動力が一方向クラッチ11によって装置本体側カップリング6およびプロセスカートリッジ側カップリング23に伝達され、これによりドラム22が正回転する。
また、このドラム22は、その表面に感光層が形成された感光体ドラムである。
また、プロセスカートリッジ21内には、このドラム22に加え、ドラム22の表面を帯電する帯電装置(図示しない)と、帯電されたドラム22の表面に光を照射して静電潜像を形成する露光装置(図示しない)と、静電潜像が形成されたドラム22の表面にトナーを付着させてトナー画像を形成する現像装置(図示しない)と、トナー画像を転写して画像を形成する転写装置(図示しない)、転写後のドラム22に残留するトナーを除去するクリーニングブレード(図示しない)等が配設されており、これらの各装置はドラム22の周囲に配置されている。
したがって、矢印Aで示すようにドラム22が正回転に回転した場合には、ドラム22が一回転する間に、上述したドラム22の周囲の各種装置による処理によって、画像が形成される。
また、上記クリーニングブレードは、ドラム22に接した位置に配置されており、従来、矢印Bで示す方向にドラム22を逆方向に回転すると、上記クリーニングブレードが捲れる虞があった。したがって、従来の電子写真装置51では、ドラム22を逆回転するように上記駆動源を駆動することはなかった。
これに対し、第一実施例の電子写真装置1では、ドラム22を逆回転するように上記駆動源を駆動するが、軸5が逆方向に回転した場合には、一方向クラッチ11によって、軸5の駆動力が装置本体側カップリング6およびこれに連結したプロセスカートリッジ側カップリング23には伝達されないので、ドラム22が逆回転する虞は可及的に防止されており、そのためクリーニングブレードが捲れる(めくれる)虞は可及的に防止されている。
したがって、この電子写真装置1では、配置スペースの制限から装置本体側カップリング6とプロセスカートリッジ側カップリング23との噛み合いが浅くされている場合であっても、装置本体側カップリング6とプロセスカートリッジ側カップリング23の噛み合いを可及的に確実にして、装置本体側カップリング6とプロセスカートリッジ側カップリング23との連結不良を可及的に防止することができる。しかもドラム22に接したクリーニングブレードが捲れる虞を可及的に防止できる。
図3は、本願発明の第二実施例の電子写真装置の要部概念正面図である。なお、図3では、図1、図2、図4及び図5と同一部分を同一符号で示している。
図3で示すように、第二の実施例の電子写真装置31では、上述した第一の実施例の電子写真装置1の構成に加え、装置本体側カップリング6の凸部7の、矢印Bで示す軸5の逆回転方向側に、呼び込み面12が形成されている。
この呼び込み面12は、装置本体側カップリング6の凸部7を形成する面7a、7b、7cのうち、該凸部7の先端の面7aに対し軸5の逆回転方向に位置する面7bに形成された傾斜面である。この呼び込み面12は、凸部7の先端の面7aに対し軸5の逆回転方向に位置する面7bに対して傾斜している。
この第二実施例の電子写真装置31では呼び込み面12を具えることによって、該呼び込み面12を設けない第一実施例の電子写真装置1(図2)に比し、凸部7と凹部24とを噛み合い易くすることができ、そのため装置本体側カップリング6とプロセスカートリッジ側カップリング23との連結を可及的に簡単にすることができる。
なお、第二の実施例の電子写真装置31では、上述したように呼び込み面12を、装置本体側カップリング6の凸部7を形成する面7a、7b、7cのうち、該凸部7の先端の面7aに対し軸5の逆回転方向に位置する面7bに形成するものとしたが、呼び込み面12は第二の実施例のものに限定されず、この発明の電子写真装置では、呼び込み面12を、装置本体側カップリング6、プロセスカートリッジ側カップリング23のいずれか一方であって、凸部7又は凹部24の、軸5の逆回転方向側に形成するようにしてもよい。たとえば、呼び込み面12を、プロセスカートリッジ側カップリング23の凹部24を形成する面24a、24b、24cのうち、凹部24の底面24aに対し軸5の逆回転方向側に位置する面24cに形成してもよい。
なお、上述した第一の実施例の電子写真装置1および第二の実施例の電子写真装置31では、いずれも装置本体側カップリング6の先端には凸部7が形成され、プロセスカートリッジ側カップリング23の先端には、該凸部7に噛み合う凹部24が形成されているものとして説明したが、この発明の電子写真装置1はこれらの実施例のものに限定されず、この発明の電子写真装置は、装置本体側カップリング6、プロセスカートリッジ側カップリング23のいずれか一方の先端に凸部7が形成され、他方の先端に該凸部7に噛み合う凹部24が形成されているものであればよい。
なお、上述した第一の実施例の電子写真装置1および第二の実施例の電子写真装置31では、いずれも、軸5の正回転をA方向の回転として図示し本願発明の説明を行ったが、軸5の正回転はA方向の回転に限るものではなく、軸5の正回転方向は、画像を形成する際のドラム22の回転方向であればよい。
1、31 電子写真装置
2 装置本体
4 駆動ギア
5 軸
6 装置本体側カップリング
7 凸部
8 付勢手段
11 一方向クラッチ
12 呼び込み面
21 プロセスカートリッジ
22 ドラム
23 プロセスカートリッジ側カップリング
24 凹部
A 正回転
B 逆回転

Claims (2)

  1. 駆動源を具えた装置本体と、該装置本体に対し着脱自在に取り付けられ、前記駆動源によって駆動するドラムを具えたプロセスカートリッジとを有し、
    前記装置本体は、前記駆動源の駆動力が伝達されて正方向または逆方向に回転する駆動ギアと、該駆動ギアとともにとともに正方向又は逆方向に回転する軸と、
    該軸の先端に取り付けられ、前記軸の軸方向に沿ってスライド自在である装置本体側カップリングと、該装置本体側カップリングを前記軸の先端側へ前記軸の軸方向に沿って付勢する付勢手段とを具え、
    前記プロセスカートリッジは、前記ドラムに取り付けられたプロセスカートリッジ側カップリングを具え、
    前記装置本体側カップリングと前記プロセスカートリッジ側カップリングのいずれか一方の先端に凸部が形成され、他方の先端に該凸部に噛み合う凹部が形成されており、
    前記プロセスカートリッジを前記装置本体に取り付けた場合、前記凸部と前記凹部とが噛み合ったときに前記駆動源により前記軸を正回転すると、前記軸に伝達された前記駆動源の駆動力が前記装置本体側カップリング及び前記プロセスカートリッジ側カップリングを介し前記ドラムに伝達されて該ドラムが正回転し画像が形成される電子写真装置であって、
    前記装置本体側カップリングは、
    前記駆動源により前記軸を正回転した場合に前記軸に伝達された前記駆動源の駆動力を前記装置本体側カップリングに伝達し、前記駆動源により前記軸を逆回転した場合に前記軸に伝達された前記駆動源の駆動力を前記装置本体側カップリングに伝達しない一方向クラッチを具え、
    前記プロセスカートリッジを前記装置本体に取り付けた後に、前記軸が前記正回転する前に前記軸が前記逆回転するように前記駆動源を駆動することを特徴とする電子写真装置。
  2. 前記装置本体側カップリング、前記プロセスカートリッジ側カップリングのいずれか一方には、前記凸部又は前記凹部の、前記軸の逆回転方向側に呼び込み面を形成することを特徴とする請求項(1)に記載の電子写真装置。
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