JP2010169260A - シール部材 - Google Patents
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Abstract
【課題】 金属1,2と密着する環境下で使用されるガスケット等のシール部材3において、金属1,2との固着を確実に回避でき、かつゴムの変形に対する追従性に優れたコーティング層4を有するシール部材を提供する。
【解決手段】 シール部材3のゴム表面に、パーハイドロポリシラザン及びポリオルガノシラザンを含む溶液を熱処理して得られる緻密性と柔軟性を併せ持つコーティング層4を形成する。さらにコーティング層4は、シール部材3のゴム表面に、ポリオルガノシラザンを含む溶液を熱処理して得られる第1のコーティング層(柔軟層)を形成し、さらにその上に、パーハイドロポリシラザン及びポリオルガノシラザンを含む溶液を熱処理して得られる第2のコーティング層(緻密層)を形成した2層構造とするのが効果的である。
【選択図】図1
【解決手段】 シール部材3のゴム表面に、パーハイドロポリシラザン及びポリオルガノシラザンを含む溶液を熱処理して得られる緻密性と柔軟性を併せ持つコーティング層4を形成する。さらにコーティング層4は、シール部材3のゴム表面に、ポリオルガノシラザンを含む溶液を熱処理して得られる第1のコーティング層(柔軟層)を形成し、さらにその上に、パーハイドロポリシラザン及びポリオルガノシラザンを含む溶液を熱処理して得られる第2のコーティング層(緻密層)を形成した2層構造とするのが効果的である。
【選択図】図1
Description
本発明はシール部材に関し、さらに詳しくは、アルミニウムなどの金属と接触する環境下で使用されるゴム製のシール部材において、金属との固着防止を目的とするものである。
例えば不凍液などを密封するO−リング、パッキン、ガスケットなどのゴム製のシール部材においては、耐油耐水性や耐オゾン性などが要求されるので、これに適したゴム材料としてエチレン−プロピレンゴムやNBR、アクリルゴム、フッ素ゴムなどが使用されている。
しかしながら、このようなゴムをアルミニウムなどの金属と密着する環境で使用すると、ゴムと金属に固着が生じ、長期に安定した性能が得られないという欠点を有していた。
そこで最近では、金属との固着を回避するため、例えば下記の特許文献1に開示されるように、ゴムの表面に固着防止層としてシリコーン系のコーティング層を形成したシール部材が使用されている。
しかしながら、このようなコーティング層を形成したシール部材では、コーティング層の素材自体に伸びがないため、ゴムの変形に対する追従性に劣り、コーティング層に亀裂が入りやすいという欠点を有していた。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたもので、金属との固着を確実に回避でき、かつゴムの変形に対する追従性に優れたコーティング層を有するシール部材を提供することを目的としている。
上記の目的を達成するために本発明は、金属と密着する環境下で使用されるシール部材において、ゴムの表面に、パーハイドロポリシラザン及びポリオルガノシラザンを含む溶液を熱処理して得られるコーティング層を形成したものである。
さらに本発明は、金属と密着する環境下で使用されるシール部材において、ゴムの表面に、ポリオルガノシラザンを含む溶液を熱処理して得られる第1のコーティング層を形成し、さらにその上に、パーハイドロポリシラザン及びポリオルガノシラザンを含む溶液を熱処理して得られる第2のコーティング層を形成したものである。
これに加えて本発明のシール部材では、ゴムにケイ素化合物を含有することを特徴とし、ここでケイ素化合物としては二酸化ケイ素あるいはシランカップリング剤が好適に用いられる。
上記の如く構成される本発明のシール部材においては、コーティング層にパーハイドロポリシラザンを含ませたことにより緻密なコーティング層が形成されるので、金属に対する固着を確実に防止することができると共に、コーティング層にポリオルガノシラザンを含ませたことにより柔軟性を持たせることができ、ゴムの変形に対する追従性が向上するので、コーティング層に亀裂が発生し難い。
さらに本発明では、ゴムにケイ素化合物を含有させたことによりコーティング層との密着性が向上するので、コーティング層が剥離するおそれはなく、長期にわたって安定した性能を維持することができる。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は本発明が適用されるガスケットの装着部の構造を示し、即ちここでは対向する二つの金属部材1と2の間にシール部材としてゴム製のガスケット3が圧縮状態で介挿されており、このガスケット3によって金属部材1と2の間の密封性が確実に保持される構造となっている。この場合ガスケット3は、金属部材1,2と密着する環境下で使用されるため、その表面には金属部材1,2との固着を防止するための特殊なコーティング層4を形成してある。
図1は本発明が適用されるガスケットの装着部の構造を示し、即ちここでは対向する二つの金属部材1と2の間にシール部材としてゴム製のガスケット3が圧縮状態で介挿されており、このガスケット3によって金属部材1と2の間の密封性が確実に保持される構造となっている。この場合ガスケット3は、金属部材1,2と密着する環境下で使用されるため、その表面には金属部材1,2との固着を防止するための特殊なコーティング層4を形成してある。
ここで本発明の第1の実施形態は図2に示す如く、ガスケット3のゴム表面に、二酸化ケイ素(SiO2)を主成分とする1層のコーティング層4を形成したものである。
このコーティング層は、パーハイドロポリシラザン及びポリオルガノシラザンを含み、かつパーハイドロポリシラザンの含有量がパーハイドロポリシラザン及びポリオルガノシラザンを含むポリシラザン全体量1に対して0.65〜0.95である溶液を大気中もしくは水蒸気を含む雰囲気中で熱処理して得られるもので、緻密性と柔軟性を併せ持つ。
上記のパーハイドロポリシラザンは、少なくとも分子内にSi−H結合を有するもので、下記化学式(1)
で表される骨格を繰り返し単位として鎖状に結合した鎖状ポリマー、あるいは環状に結合した環状ポリマーである。
また、ポリオルガノシラザンは、下記化学式(2)
(但し、R1、R2、R3は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルシリル基、アルキルアミノ基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリル基のいずれか1種であり、かつ、R1、R2、R3の少なくとも1つはアルキル基である)で表される骨格を繰り返し単位として鎖状に結合した鎖状ポリマー、あるいは環状に結合した環状ポリマーである。ポリオルガノシラザンとして好ましいものは、R1をアルキル基、R2及びR3を水素原子としたもので、アルキル基の中でもメチル基が特に好ましい。
このコーティング層のより好ましい構造としては、下記化学式(3)
(但し、Rは、メチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基であり、m+nは8から54の正の整数である)において、m/(m+n)が0.65〜0.95であるパーハイドロポリシラザンポリオルガノシラザン共重合体を大気中もしくは水蒸気を含む雰囲気中で熱処理して得られる緻密なガラス質のSiO2層が挙げられる。
ここで、パーハイドロポリシラザン及びポリオルガノシラザンそれぞれの含有量と緻密度との関係について説明すると、パーハイドロポリシラザン単体をゴム上に成膜して得られる層は、緻密度が最も高い極めて緻密な層となり、またポリオルガノシラザン単体をゴム上に成膜して得られる層は、有機基を含むことから上記の緻密層に比べて原子間結合が疎になり、緻密度が最も低い極めて柔軟な層となる。
従って、これらの混合溶液でパーハイドロポリシラザン及びポリオルガノシラザンそれぞれの含有量を連続的に変化させれば、層の緻密度を、上記の極めて緻密な層と極めて柔軟な層との間でコントロールすることができる。
上記のコーティング層が緻密性及び柔軟性を併せ持つためには、パーハイドロポリシラザンの含有量とポリオルガノシラザンの含有量の比を、パーハイドロポリシラザンの含有量がパーハイドロポリシラザン及びポリオルガノシラザンを含むポリシラザン全体量1に対して0.65〜0.95とすることが好ましい。その理由は、パーハイドロポリシラザンの含有量がポリシラザン全体量1に対して0.95を越えると、硬度が高くなり過ぎて柔軟性を失うからであり、パーハイドロポリシラザンの含有量がポリシラザン全体量1に対して0.65未満であると、柔軟性が高くなるとともに緻密性が大幅に低下するからである。
次に、本実施形態のガスケットの製造方法について説明する。
ここでは先ず、通常の方法によってゴムを加硫してガスケットを成型し、その後これを洗浄して乾燥させておく。一方で、コーティング層の出発原料となるパーハイドロポリシラザン及びポリオルガノシラザンを含む塗布液(溶液)を作製しておく。この塗布液は、各所定量のパーハイドロポリシラザン及びポリオルガノシラザンを有機溶媒に溶解したもので、パーハイドロポリシラザンの含有量がパーハイドロポリシラザン及びポリオルガノシラザンを含むポリシラザン全体量1に対して0.65〜0.95の範囲となるように調整されている。
ここでは先ず、通常の方法によってゴムを加硫してガスケットを成型し、その後これを洗浄して乾燥させておく。一方で、コーティング層の出発原料となるパーハイドロポリシラザン及びポリオルガノシラザンを含む塗布液(溶液)を作製しておく。この塗布液は、各所定量のパーハイドロポリシラザン及びポリオルガノシラザンを有機溶媒に溶解したもので、パーハイドロポリシラザンの含有量がパーハイドロポリシラザン及びポリオルガノシラザンを含むポリシラザン全体量1に対して0.65〜0.95の範囲となるように調整されている。
有機溶媒は、これらのポリシラザンの反応に悪影響を与えないものであればよく、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、ジエチルベンゼン、トリメチルベンゼン、トリエチルベンゼン等の芳香族化合物、シクロブタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン等のシクロパラフィン、n−ペンタン、i−ペンタン、n−ヘキサン、i−ヘキサン、n−ヘプタン、i−ヘプタン、n−オクタン、i−オクタン、n−ノナン、i−ノナン、n−デカン、i−デカン等の飽和炭化水素化合物、ジプロピルエーテル、ジブチルエーテル等のエーテル類等が好適に用いられる。
次いで、この塗布液をガスケットのゴム表面に全面的に塗布し、乾燥させる。塗布法としては、スプレー塗布法、ディップ法、刷毛塗り法、静電塗布法、グラビアロール塗布法、バー塗布法、フロー塗布法等があり、シール部材の形状や大きさに合わせて最適な方法を適宜選択すればよい。そして、この塗布液が塗布されたゴムを大気中あるいは水蒸気を含む雰囲気中で、80〜400℃の温度範囲で30〜180分加熱処理することにより、塗布液は処理過程で分解した後にガラス化し、SiO2を主成分とするコーティング層となる。
この処理プロセスでは、処理の初期段階においては、パーハイドロポリシラザンやポリオルガノシラザンの反応が進行すると、Si−O結合の他に、Si−N結合、Si−H結合、Si−R結合等を含む重合体が形成される。この段階では、シロキサン結合(Si−O−Si)が充分形成されていないために、セラミックスへの転化が不十分なものである。処理が更に進行すると、前記重合体が水や酸素と反応することで反応物の酸化、水蒸気による加水分解が進行し、シロキサン結合(Si−O−Si)あるいはSi−N結合が形成されて、緻密性と柔軟性を併せ持つセラミックスに転化する。
本発明で用いるポリシラザン系重合体を実用的な時間で加熱分解するには450℃以上の温度が必要であるが、ポリシラザン系重合体の一部を改質したり、触媒添加もしくは水蒸気雰囲気中での加熱分解によって、加熱温度は100℃以下の温度で十分な分解反応が進行しシリカ膜が生成する。
ポリシラザン系重合体の熱分解温度を低下させることができる触媒としては、無機触媒系では、代表的なもので銀、金、パラジウム、ニッケルなどの金属微粒子があり、特にパラジウム微粒子が触媒効果として優れている。また有機触媒系では、アミン類、ピリジン類、酸類等が挙げられる。
このようにして製造された本実施形態のガスケットは、これを金属と密着する環境下で使用する場合、コーティング層を有することによってゴムと金属の密着が防止される。この場合、コーティング層がパーハイドロポリシラザンによる緻密性を有していることにより、金属に対する固着が確実に防止される。一方でこのコーティング層は、ポリオルガノシラザンによる柔軟性を有しているため、ゴムの変形に対する追従性が良く、亀裂が発生しにくいものである。
本発明の第2の実施形態は図3に示す如く、ガスケット3の表面に形成されるコーティング層4を2層構造としたものである。即ちこの例では、ガスケット3のゴム表面に第1のコーティング層として柔軟層4Aを形成し、さらにその上に、第2のコーティング層として緻密層4Bを形成してある。
ここで柔軟層4Aは、パーハイドロポリシラザンの含有量がパーハイドロポリシラザン及びポリオルガノシラザンを含むポリシラザン全体量1に対して0〜0.65の範囲となるように調整されている。また、緻密層4Bは、パーハイドロポリシラザンの含有量がパーハイドロポリシラザン及びポリオルガノシラザンを含むポリシラザン全体量1に対して0.65〜0.95の範囲となるように調整されている。
上記構成を有する本実施形態のガスケットは、コーティング層4に柔軟層4Aを有することにより、ゴムの変形に対する追従性がさらに良好となるので、コーティング層での亀裂の発生がより確実に抑えられる。
さらに本発明の他の実施形態としては、上記柔軟層と緻密層をそれぞれ複数層で形成し、そこでパーハイドロポリシラザンの含有量を柔軟層から緻密層にかけて連続的に増加させる傾斜組成とすることにより、ゴムの変形に対する追従性をさらに向上させることができる。
本発明において用いられるゴムは特に限定されるものではないが、エチレン−プロピレンゴムやNBR、アクリルゴム、フッ素ゴムなどが好適に用いられる。
エチレン−プロピレンゴムとしては、エチレン−プロピレン共重合体に不飽和結合を持った第3成分として非共役ジエンを導入したエチレン−プロピレン−非共役ジエン3元共重合体(EPDM)が例示され、第3成分としては、ジシクロペンタジエン、ジシクロオクタジエン、5−メチレン−2−ノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、1,4−ヘキサジエンなどが例示される。これらのEPDMは単独で用いてもよいし、ムーニー粘度、プロピレン含有量、油展オイル量、加硫速度などの調整目的で2種類以上のEPDMを適宜ブレンドして用いてもよい。また、必要に応じてNBRなどとブレンドしてもよい。
NBRは、アクリロニトリルとブタジエンとの共重合体であり、ここでいうNBRはカルボキシル基含有NBRや水素化NBRや部分架橋型NBRを含む。ここでは、ニトリル量の調整などでニトリル量の異なるNBRをブレンドしてもよいし、あるいは、耐熱性、耐薬品性、耐候性などの向上目的で、水素化NBRやカルボキシル基含有NBRなどをブレンドしてもよい。
アクリルゴムはアクリル酸エステルの重合、またはそれを主体とする共重合により得ることのできるゴム状弾性体で、アクリル酸エステルとしてはエチルアクリレートまたはブチルアクリレートまたはメトキシエチルアクリレートが主として用いられる。またここでいうアクリルゴムはエチレンとアクリル酸エステルの共重合体であるエチレン−アクリルゴムを含む。
フッ素ゴムとしては、特に限定されるものではないが、例えばフッ化ビニリデン系、テトラフルオロエチレン−プロピレン系、テトラフルオロエチレン−パーフルオロメチルビニルエーテル系、パーフロロエーテル系等が挙げられる。
本発明においては、ゴムとコーティング層の密着性をより確実なものとするために、ゴムにケイ素化合物を添加する。このケイ素化合物としては、二酸化ケイ素もしくはシランカップリング剤が挙げられる。
二酸化ケイ素としては、シリカや石英粉、珪藻土などが例示され、種類にもよるが、ゴム100重量部に対して3〜50重量部、好ましくは3〜30重量部、さらに好ましくは5〜15重量部の範囲で添加される。この場合、添加量が3重量部より少ないと添加による密着性改善効果がなく、また50重量部を超える大量の添加はゴム硬度の上昇と加工性の低下をもたらすので好ましくない。
シランカップリング剤は分子の一端に加水分解でシラノール基(Si−OH)を与えるエトキシ(又はメトキシ)基を有し、他端にアミノ基やグリシジル基などの有機官能基を有する。この種の官能基を有するシランカップリング剤としては、ビニルシラン、アミノシラン、エポキシシラン、メルカプトシラン、クロロプロピルシラン、アルコキシシラン、クロロシラン等が挙げられる。
この種の有機官能基を有するシランカップリング剤の具体例をあげると、例えば、ビニルシランとしては、ビニルトリクロルシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン塩酸塩、ジメチルビニルメトキシシラン、ジメチルビニルエトキシシラン、メチルビニルジメトキシシラン、メチルビニルジエトキシシラン等が例示される。
アミノシランとしては、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−ビス(β−ヒドロキシエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−〔N´−β−(アセトキシエチル)−β−アミノエチル〕−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−〔N´−β−(アミノエチル)−β−(アミノエチル)〕−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(フェニルメチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン塩酸塩等が例示される。
さらに、エポキシシランとしては、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン等が例示される。
また、メルカプトシランとしては、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン等が例示される。
また、クロロプロピルシランとしては、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルメチルジクロロシラン、γ−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、γ−クロロプロピルメチルジエトキシシラン等が例示される。
また、アルコキシシランとしては、トリメチルメトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトライソプロポキシシラン、メチルジメトキシシラン、メチルジエトキシシラン、ジメチルエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン等が例示される。
また、クロロシランとしては、トリメチルクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、メチルトリクロロシラン、メチルジクロロシラン、ジメチルクロロシラン、ジメチルビニルクロロシラン、メチルビニルジクロロシラン、メチルクロロジシラン、トリフェニルクロロシラン、メチルジフェニルクロロシラン、ジフェニルジクロロシラン、メチルフェニルジクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、クロロメチルジメチルクロロシラン等が例示される。
また、上述した各種のシランカップリング剤の部分加水分解縮合物等も使用し得る。
また、上述した各種のシランカップリング剤の部分加水分解縮合物等も使用し得る。
本発明のゴム部材の加硫(架橋)は、不飽和結合を有するゴムであれば、通常の硫黄加硫系を適用することができる。この硫黄加硫に用いられる硫黄は、ベースゴム100重量部に対して、0〜5重量部程度添加される。
さらにこのゴムには、低硬度の組成物を得るため、および、配合剤の混合・分散を助け、圧延、押し出しなどの成形作業を容易にし、未加硫ゴムの粘着性を増して成形しやすくするために、ベースゴム100重量部に対して、0〜80重量部、好ましくは0〜30重量部程度の軟化剤を充填してもよい。具体的な軟化剤としては、パラフィン系オイル、ナフテン系オイル、芳香族系オイル、フタル酸誘導体、イソフタル酸誘導体、アジピン酸誘導体、リン酸誘導体などの使用が良好である。
また、ゴム部材とした場合の成型性等を考慮して、黒サブ、白サブ、飴サブ、ゴールデンファクチス、ネオファクチス、無硫黄ファクチス(以上、天満サブ化工株式会社製商品名)の如きサブ(ファクチス)も、5〜50重量部程度併用できる。
さらにこのゴムでは、ベースゴム100重量部に対して、0〜120重量部、好ましくは0〜80重量部程度のカーボンブラックなどの補強剤が添加される。この場合、80重量部を越える使用は、ゴムの混練り性が悪くなるので好ましくない。
さらにこのゴムには、必要に応じて、寸法安定性や低価格などを目的として、ベースゴム100重量部に対して、5〜100重量部程度の増量充填剤を添加してもよい。
さらにこのゴムには、必要に応じて、ゴム練り性や押し出し性の改善のために、ベースゴム100重量部に対して、0.3〜5重量部程度の滑剤や内部離型剤を添加することができる。あまり多量の添加は、ブルームやブリードや融合不良などを引き起こすので、種類にもよるが通常は0.5〜1重量部程度の添加量が適当である。
なお、本発明におけるゴムの加硫(架橋)は、当業者に周知の常法により行われる。
〔実施例1〕
ここでは先ず、フッ素ゴム原料としてデュポンエラストマー株式会社製バイトンA32Jを100重量部、カーボンブラックとしてMTカーボンのThermax N−990(カンカーブ(Cancarb)社製商品名:カナダ)を20重量部、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシランを0.5重量部、更に受酸剤としての高活性酸化マグネシウム(キョーワマグ150:協和化学工業株式会社製商品名)を3重量部、水酸化カルシウム(カルビット:近江化学工業株式会社製商品名)を6重量部の割合で混練りし、これを材料として170℃で10分加硫した後、200℃で24時間二次加硫して、線径φ3.55mm、内径30mmの評価用のガスケット(O−リング)を作成した。
ここでは先ず、フッ素ゴム原料としてデュポンエラストマー株式会社製バイトンA32Jを100重量部、カーボンブラックとしてMTカーボンのThermax N−990(カンカーブ(Cancarb)社製商品名:カナダ)を20重量部、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシランを0.5重量部、更に受酸剤としての高活性酸化マグネシウム(キョーワマグ150:協和化学工業株式会社製商品名)を3重量部、水酸化カルシウム(カルビット:近江化学工業株式会社製商品名)を6重量部の割合で混練りし、これを材料として170℃で10分加硫した後、200℃で24時間二次加硫して、線径φ3.55mm、内径30mmの評価用のガスケット(O−リング)を作成した。
そして次に、ペルヒドロシラザンとポリオルガノシラザンの含有量の比が0.70:0.30となるようにパーハイドロポリシラザン及びポリオルガノシラザンそれぞれの含有量を調整した塗布液を作製し、この塗布液を上記ガスケットの表面にスプレー塗布したる後、大気中で280℃にて2時間熱処理を行い、厚み0.8μmの1層のコーティング層を形成した。
〔実施例2〕
ペルヒドロシラザンとポリオルガノシラザンの含有量の比が0.30:0.70となるようにパーハイドロポリシラザン及びポリオルガノシラザンそれぞれの含有量を調整した塗布液を作製し、この塗布液を上記ガスケットの表面にスプレー塗布したる後、大気中で280℃にて2時間熱処理を行い、第1のコーティング層として厚み0.8μmの柔軟層を形成した。続いて、ペルヒドロシラザンとポリオルガノシラザンの含有量の比が0.75:0.25となるようにペルヒドロシラザン及びポリオルガノシラザンそれぞれの含有量を調整した第2の塗布液を作製し、この第2の塗布液を上記柔軟層上にスプレー塗布したる後、大気中で280℃にて2時間熱処理を行い、第2のコーティング層として厚み0.8μmの緻密層を形成した。
以上によりガスケットの表面に柔軟層を介して緻密層を有する2層構造の膜厚1.6μmの積層コーティング層を形成した。
ペルヒドロシラザンとポリオルガノシラザンの含有量の比が0.30:0.70となるようにパーハイドロポリシラザン及びポリオルガノシラザンそれぞれの含有量を調整した塗布液を作製し、この塗布液を上記ガスケットの表面にスプレー塗布したる後、大気中で280℃にて2時間熱処理を行い、第1のコーティング層として厚み0.8μmの柔軟層を形成した。続いて、ペルヒドロシラザンとポリオルガノシラザンの含有量の比が0.75:0.25となるようにペルヒドロシラザン及びポリオルガノシラザンそれぞれの含有量を調整した第2の塗布液を作製し、この第2の塗布液を上記柔軟層上にスプレー塗布したる後、大気中で280℃にて2時間熱処理を行い、第2のコーティング層として厚み0.8μmの緻密層を形成した。
以上によりガスケットの表面に柔軟層を介して緻密層を有する2層構造の膜厚1.6μmの積層コーティング層を形成した。
〔比較例1〕
ガスケットの表面には何らのコーティングも施さなかった。
ガスケットの表面には何らのコーティングも施さなかった。
〔比較例2〕
ガスケットの表面にパーハイドロポリシラザンのみを含む塗布液をスプレー塗布したる後、大気中で280℃にて2時間熱処理を行い、厚み0.8μmの1層の緻密層を形成した。
ガスケットの表面にパーハイドロポリシラザンのみを含む塗布液をスプレー塗布したる後、大気中で280℃にて2時間熱処理を行い、厚み0.8μmの1層の緻密層を形成した。
〔比較例3〕
ガスケットの表面にポリオルガノシラザンのみを含む塗布液をスプレー塗布したる後、大気中で280℃にて2時間熱処理を行い、厚み0.8μmの1層の柔軟層を形成した。
ガスケットの表面にポリオルガノシラザンのみを含む塗布液をスプレー塗布したる後、大気中で280℃にて2時間熱処理を行い、厚み0.8μmの1層の柔軟層を形成した。
〔試験方法〕
先ず、対金属固着試験として、所定厚み(3mm厚)の金属板2枚の間にスペーサーを介挿し、そこに上記のガスケットを嵌め込んで25%圧縮した状態で120℃の恒温槽に入れ、70時間後に取り出し、室温まで放置したる後、2枚の金属板を剥がしてガスケットと金属との固着の有無を目視で確認した。なお、ここで金属板にはアルミニウム(A5052)と鉄(SPCC)の二種類の金属板を用いて試験を行った。
次に、コーティング層の耐亀裂試験として、上記のガスケットを内径に対する比率で15%及び30%拡張し、その表面のコーティング層を観察して亀裂の有無を判定した。
先ず、対金属固着試験として、所定厚み(3mm厚)の金属板2枚の間にスペーサーを介挿し、そこに上記のガスケットを嵌め込んで25%圧縮した状態で120℃の恒温槽に入れ、70時間後に取り出し、室温まで放置したる後、2枚の金属板を剥がしてガスケットと金属との固着の有無を目視で確認した。なお、ここで金属板にはアルミニウム(A5052)と鉄(SPCC)の二種類の金属板を用いて試験を行った。
次に、コーティング層の耐亀裂試験として、上記のガスケットを内径に対する比率で15%及び30%拡張し、その表面のコーティング層を観察して亀裂の有無を判定した。
〔結果〕
表1から明らかな如く、本発明の実施例1では、対金属固着試験においてはアルミニウムと鉄の何れの金属板に対しても固着が認められず、またコーティング層においては30%拡張では一部に亀裂が認められたものの、15%拡張では亀裂が認められなかった。
表1から明らかな如く、本発明の実施例1では、対金属固着試験においてはアルミニウムと鉄の何れの金属板に対しても固着が認められず、またコーティング層においては30%拡張では一部に亀裂が認められたものの、15%拡張では亀裂が認められなかった。
さらにコーティング層を2層構造とした本発明の実施例2では、対金属固着試験においてはアルミニウムと鉄の何れの金属板に対しても固着が認められず、またコーティング層においては15%拡張と30%拡張の何れにおいても亀裂が認められなかった。
これに対し、比較例1では、対金属固着試験においてアルミニウムと鉄の何れの金属板に対しても明らかな固着が認められた。
また比較例2では、対金属固着試験においてはアルミニウムと鉄の何れの金属板に対しても固着が認められなかったものの、コーティング層においては15%拡張と30%拡張の何れにも明らかな亀裂が認められた。
さらに比較例3では、コーティング層においては15%拡張と30%拡張の何れにおいても亀裂が認められなかったものの、対金属固着試験においてはアルミニウムと鉄の何れの金属板に対しても一部に固着が認められた。
以上の結果から、本発明によれば、金属との固着が確実に防止され、かつコーティング層における亀裂の発生を抑えることができ、特にコーティング層を2層構造とすることにより亀裂の発生が一段と確実に抑えられることが確認された。
〔配合例1〕
フッ素ゴム原料としてデュポンエラストマー株式会社製バイトンA32Jを100重量部、カーボンブラックとしてMTカーボンのThermax N−990(カンカーブ(Cancarb)社製商品名:カナダ)を20重量部、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシランを0.5重量部、更に受酸剤としての高活性酸化マグネシウム(キョーワマグ150:協和化学工業株式会社製商品名)を3重量部、水酸化カルシウム(カルビット:近江化学工業株式会社製商品名)を6重量部の割合で混練りし、これを材料として170℃で10分加硫した後、200℃で24時間二次加硫して、評価用の2mm厚のテストピース(ゴムシート)を作成した。
フッ素ゴム原料としてデュポンエラストマー株式会社製バイトンA32Jを100重量部、カーボンブラックとしてMTカーボンのThermax N−990(カンカーブ(Cancarb)社製商品名:カナダ)を20重量部、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシランを0.5重量部、更に受酸剤としての高活性酸化マグネシウム(キョーワマグ150:協和化学工業株式会社製商品名)を3重量部、水酸化カルシウム(カルビット:近江化学工業株式会社製商品名)を6重量部の割合で混練りし、これを材料として170℃で10分加硫した後、200℃で24時間二次加硫して、評価用の2mm厚のテストピース(ゴムシート)を作成した。
そして次に、ペルヒドロシラザンとポリオルガノシラザンの含有量の比が0.30:0.70となるようにパーハイドロポリシラザン及びポリオルガノシラザンそれぞれの含有量を調整した塗布液を作製し、この塗布液を上記テストピースの表面にスプレー塗布したる後、大気中で280℃にて2時間熱処理を行い、第1のコーティング層として厚み0.8μmの柔軟層を形成した。続いて、ペルヒドロシラザンとポリオルガノシラザンの含有量の比が0.75:0.25となるようにペルヒドロシラザン及びポリオルガノシラザンそれぞれの含有量を調整した第2の塗布液を作製し、この第2の塗布液を上記柔軟層上にスプレー塗布したる後、大気中で280℃にて2時間熱処理を行い、第2のコーティング層として厚み0.8μmの緻密層を形成した。
以上によりテストピースの表面に柔軟層を介して緻密層を有する2層構造の膜厚1.6μmの積層コーティング層を形成した。
以上によりテストピースの表面に柔軟層を介して緻密層を有する2層構造の膜厚1.6μmの積層コーティング層を形成した。
〔配合例2〕
配合例1の材料中、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシランの添加量を0.1重量部に変更した。
配合例1の材料中、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシランの添加量を0.1重量部に変更した。
〔配合例3〕
配合例1の材料中、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシランの添加量を0.3重量部に変更した。
配合例1の材料中、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシランの添加量を0.3重量部に変更した。
〔配合例4〕
配合例1の材料中、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシランの添加量を1重量部に変更した。
配合例1の材料中、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシランの添加量を1重量部に変更した。
〔配合例5〕
配合例1の材料中、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシランの添加量を2重量部に変更した。
配合例1の材料中、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシランの添加量を2重量部に変更した。
〔配合例6〕
配合例1の材料中、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシランの添加量を3重量部に変更した。
配合例1の材料中、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシランの添加量を3重量部に変更した。
〔配合例7〕
配合例1の材料中、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシランに代えて、珪藻土としてラジオライトF(昭和化学株式会社製商品名)を3重量部添加した。
配合例1の材料中、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシランに代えて、珪藻土としてラジオライトF(昭和化学株式会社製商品名)を3重量部添加した。
〔配合例8〕
配合例1の材料中、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシランに代えて、珪藻土としてラジオライトFを5重量部添加した。
配合例1の材料中、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシランに代えて、珪藻土としてラジオライトFを5重量部添加した。
〔配合例9〕
配合例1の材料中、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシランに代えて、珪藻土としてラジオライトFを10重量部添加した。
配合例1の材料中、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシランに代えて、珪藻土としてラジオライトFを10重量部添加した。
〔配合例10〕
配合例1の材料中、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシランに代えて、珪藻土としてラジオライトFを20重量部添加した。
配合例1の材料中、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシランに代えて、珪藻土としてラジオライトFを20重量部添加した。
〔配合例11〕
配合例1の材料中、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシランに代えて、珪藻土としてラジオライトFを30重量部添加した。
配合例1の材料中、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシランに代えて、珪藻土としてラジオライトFを30重量部添加した。
〔配合例12〕
配合例1の材料中、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシランに代えて、珪藻土としてラジオライトFを50重量部添加した。
配合例1の材料中、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシランに代えて、珪藻土としてラジオライトFを50重量部添加した。
〔比較例1〕
実施例1の材料中、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシランの添加量を0とした(ケイ素化合物を添加しない配合とした)。
実施例1の材料中、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシランの添加量を0とした(ケイ素化合物を添加しない配合とした)。
〔試験方法〕
ここでは、JIS K5600−5−6に準拠した碁盤目法により、ゴムとコーティング層の密着性を評価した。即ちこの場合、テストピースである2mm厚のゴムシートの片面に上記のコーティング層を形成し、そのコーティング層に1mm間隔のカット目を碁盤目状に入れ、10×10の合計100個の正方枡を形成する。そして、その上に粘着テープを貼り付け、これを引き剥がした後、コーティング層を観察して100個の正方枡の残存率から密着性を判定した。
ここでは、JIS K5600−5−6に準拠した碁盤目法により、ゴムとコーティング層の密着性を評価した。即ちこの場合、テストピースである2mm厚のゴムシートの片面に上記のコーティング層を形成し、そのコーティング層に1mm間隔のカット目を碁盤目状に入れ、10×10の合計100個の正方枡を形成する。そして、その上に粘着テープを貼り付け、これを引き剥がした後、コーティング層を観察して100個の正方枡の残存率から密着性を判定した。
〔結果〕
表2の結果から明らかな如く、本発明における配合例1〜12ではコーティング層の残存率がほぼ100%であったのに対し、比較例1では60%程度に留まった。この結果から、本発明のように珪藻土やシランカップリング剤などのケイ素化合物をゴムに添加することにより、コーティング層の密着性が向上することが確認された。
表2の結果から明らかな如く、本発明における配合例1〜12ではコーティング層の残存率がほぼ100%であったのに対し、比較例1では60%程度に留まった。この結果から、本発明のように珪藻土やシランカップリング剤などのケイ素化合物をゴムに添加することにより、コーティング層の密着性が向上することが確認された。
なお、以上の実施例では、パーハイドロポリシラザン及びポリオルガノシラザンからなる塗布液からシリカ膜を形成するために高温で熱処理を実施したが、ゴム基材の耐熱性が低い場合には、大気圧プラズマやエキシマ光などの光エネルギーによって処理してもよい。
1 金属部材
2 金属部材
3 ガスケット(シール部材)
4 コーティング層
4A 柔軟層(第1のコーティング層)
4B 緻密層(第2のコーティング層)
2 金属部材
3 ガスケット(シール部材)
4 コーティング層
4A 柔軟層(第1のコーティング層)
4B 緻密層(第2のコーティング層)
Claims (5)
- 金属と密着する環境下で使用されるシール部材であって、ゴムの表面に、パーハイドロポリシラザン及びポリオルガノシラザンを含む溶液を熱処理して得られるコーティング層を形成したことを特徴とするシール部材。
- 金属と密着する環境下で使用されるシール部材であって、ゴムの表面に、ポリオルガノシラザンを含む溶液を熱処理して得られる第1のコーティング層を形成し、さらにその上に、パーハイドロポリシラザン及びポリオルガノシラザンを含む溶液を熱処理して得られる第2のコーティング層を形成したことを特徴とするシール部材。
- 上記ゴムは、ケイ素化合物を含有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のシール部材。
- 上記ケイ素化合物は、二酸化ケイ素であることを特徴とする請求項3に記載のシール部材。
- 上記ケイ素化合物は、シランカップリング剤であることを特徴とする請求項3に記載のシール部材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009299544A JP2010169260A (ja) | 2008-12-25 | 2009-12-25 | シール部材 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016186014A (ja) * | 2015-03-27 | 2016-10-27 | 株式会社朝日ラバー | 封止材 |
JP6475388B1 (ja) * | 2018-07-18 | 2019-02-27 | 信越化学工業株式会社 | ポリシラザン含有組成物 |
-
2009
- 2009-12-25 JP JP2009299544A patent/JP2010169260A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP6475388B1 (ja) * | 2018-07-18 | 2019-02-27 | 信越化学工業株式会社 | ポリシラザン含有組成物 |
JP2020012059A (ja) * | 2018-07-18 | 2020-01-23 | 信越化学工業株式会社 | ポリシラザン含有組成物 |
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