JP2010168273A - Iii族窒化物半導体の製造方法、およびテンプレート基板 - Google Patents

Iii族窒化物半導体の製造方法、およびテンプレート基板 Download PDF

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【課題】結晶性、表面平坦性に優れた非極性面や半極性面を主面とするIII 族窒化物半導体を製造すること。
【解決手段】a面サファイア基板10の表面10aに、ICPエッチングで長手方向がサファイア基板10のm軸方向に平行なストライプ状に凹部11を形成する(図1(a))。次に、サファイア基板10を、反応性マグネトロンスパッタに導入し、厚さ75〜125ÅのAlN膜12を形成する(図1(b))。次に、サファイア基板10をMOCVD装置に搬入し、水素とアンモニアを含む雰囲気中で、1020〜1060℃まで昇温する。続いて、凹部11の側面11aにGaN結晶13をエピタキシャル成長させる(図1(c))。成長が進むと、サファイア基板10の表面10aはGaN結晶13に覆われていき、平坦なGaN結晶13が形成される(図1(d))。このGaN結晶13の主面はm面である。
【選択図】図1

Description

本発明は、m面やa面などの非極性面や、r面などの半極性面を主面とするIII 族窒化物半導体の製造方法に関する。また、成長基板上に非極性面または半極性面を主面とするIII 族窒化物半導体が形成されたテンプレート基板に関する。
従来、III 族窒化物半導体からなる半導体素子を作製する場合、サファイア基板などの成長基板上にIII 族窒化物半導体をc軸方向に積層させていた。しかし、III 族窒化物半導体のc軸方向には結晶構造の歪に起因してピエゾ電界が発生し、素子性能の低下の要因となっており、たとえば発光素子では内部量子効率の低下が生じていた。
そこで近年、ピエゾ電界による素子性能の低下を回避するために、a面、m面、r面などの非極性面、半極性面を主面とするGaN基板、GaNテンプレート基板を作製し、これを成長基板として用いることが検討されている。
m面やa面を主面とするGaN基板の製造方法の1つは、サファイアなどの異種基板上にc面を主面とするGaN層を厚く成長させ、このGaN層をm面やa面に平行に切り出す方法である。
また、特許文献1には、主面をa面またはm面とするサファイア基板を成長基板として用い、この成長基板に長手方向をc軸方向とするストライプ状の凹部を形成し、成長基板表面、凹部側面の一方の面、および凹部底面の一部にSiO2 からなるマスクを形成し、凹部側面の他方の面のみにバッファ層を形成し、バッファ層を設けた凹部側面からGaNを成長させることで、主面をa面またはm面とするGaNテンプレート基板が得られることが示されている。
特開2006−36561
しかし、従来の方法で得られるm面、a面のGaN基板は、GaN層の厚さにより基板のサイズが決まるため、大きなサイズの基板を作製することができず、量産性に乏しい。また、GaN層は、成長基板に近い側ほど結晶性が悪く、成長基板から遠い側ほど結晶性がよいため、このGaN層を切り出して得られるm面、a面のGaN基板には、その面内に結晶性のばらつきが生じていた。
また、特許文献1の方法では、マスクやバッファ層を選択的に形成することが難しく、製造工程が複雑であり、結晶性のよいa面またはm面を主面とするIII 族窒化物半導体を再現性よく成長させることが難しかった。
そこで本発明の目的は、a面、m面、r面などの非極性面や半極性面を主面とするIII 族窒化物半導体を、結晶性、再現性よく形成することができるIII 族窒化物半導体の製造方法を提供すること、および成長基板上に非極性面や半極性面を主面とするIII 族窒化物半導体が形成されたテンプレート基板を提供することである。
第1の発明は、成長基板の表面に、エッチングによって凹部を形成する凹部形成工程と、凹部形成工程の後、成長基板の表面に、スパッタによりバッファ膜を形成するバッファ膜形成工程と、基板を水素とアンモニアを含む雰囲気中で、III 族窒化物半導体の成長温度まで昇温する昇温工程と、凹部側面に、その成長温度でIII 族窒化物半導体をエピタキシャル成長させる結晶成長工程と、を有し、バッファ膜の厚さおよび成長温度は、III 族窒化物半導体が主として凹部側面から成長基板の主面に平行な方向へ成長する値である、ことを特徴とするIII 族窒化物半導体の製造方法である。
ここで、III 族窒化物半導体とは、一般式Alx Gay Inz N(x+y+z=1、0≦x、y、z≦1)で表される半導体であり、n型化、p型化などのために不純物がドープされているもの、およびAl、Ga、Inの一部を他の第13族元素であるBやTlで置換したもの、Nの一部を他の第15族元素であるP、As、Sb、Biで置換したものをも含むものとする。より一般的には、GaN、AlN、InN、InGaN、AlGaN、AlInN、AlGaInNを示し、n型不純物としてはSi、p型不純物としてはMgが用いられる。
また、凹部側面とは、成長基板に凹部を形成することで露出した面のうち、成長基板の主面に平行でない面を意味する。
成長基板には、サファイア、SiC、Si、GaAs、ZnO、スピネル、などの六方晶系の材料を用いることができるが、入手の容易さ、III 族窒化物半導体との格子整合性などの点からサファイア基板を用いるのが望ましい。
バッファ膜を形成するためのスパッタは、マグネトロンスパッタを用いることが望ましい。バッファ膜は、III 族窒化物半導体を主として凹部側面から成長基板の主面に平行な方向へ成長させることができる材料であればよく、たとえば、GaN、AlN、AlGaN、AlGaInNなどを用いることができる。特に、サファイアとの格子整合性からAlNを用いるのが望ましい。
凹部側面からIII 族窒化物半導体を主として成長基板の主面に平行な方向へエピタキシャル成長させるには、たとえば平坦な成長基板上にバッファ膜を介してIII 族窒化物半導体を平面状の成長基板に一様に成長基板に垂直な方向へ成長させる時のバッファ膜の厚さよりもバッファ膜を薄くし、平面状の成長基板にバッファ膜を介して一様に成長基板の主面に垂直な方向へIII 族窒化物半導体を成長させる際の成長温度よりも低い成長温度とすれば可能となる。サファイア基板の平坦な主面上に、AlNからなるバッファ膜を形成して、そのバッファ膜の主面に垂直に、III 族窒化物半導体をc軸方向へ成長させる場合には、通常、バッファ膜の厚さを少なくとも150〜200Åとしている。したがって、本発明において、成長基板の凹部の側面に垂直な方向へのIII 族窒化物半導体の成長速度を、基板の主面に垂直な方向への成長速度よりも大きくするためには、バッファ膜の厚さを150Å以下とすればよい。したがって、バッファ膜の厚さは、150Å以下が望ましい。成長したIII 族窒化物半導体の平坦性を良くするためには、バッファ膜の厚さは、55Å以上が望ましい。したがって、バッファ膜の厚さは、55Å以上、150Å以下が望ましい。また、55〜125Åとすれば、III 族窒化物半導体の結晶性、表面平坦性がより良くなるので、さらに、望ましい。さらに望ましいのは75〜125Åである。これらの厚さのバッファ膜としては、AlNを用いることが望ましい。
また、III 族窒化物半導体を平坦なサファイア基板上にバッファ膜を介してc軸方向へ成長させる際の成長温度は、通常1100℃より高い温度であるから、成長温度を1100℃以下とすれば、III 族窒化物半導体を、主として、凹部側面から成長基板の主面に平行な方向へ成長させることができる。また、成長温度は1020℃以上が望ましい。1020℃よりも低いとIII 族窒化物半導体の結晶性が悪化してしまうからである。したがって、III 族窒化物半導体の成長温度は、1020以上、1100℃以下とすることが望ましい。成長温度を1020〜1060℃とすれば、III 族窒化物半導体の結晶性、表面平坦性がより良くなるので、さらに望ましい。さらに望ましいのは1030〜1050℃である。バッファ膜の厚さは、主面に垂直な方向には、III 族窒化物半導体が成長しない厚さ以下であり、結晶性が損なわれない厚さが必要である。バッファ膜として、AlNを用いて、バッファ膜の厚さを150Å以下とすることが最も望ましい。本発明は、バッファ膜は成長基板の平面上にIII 族窒化物半導体を成長させずに凹部の側面から横方向にIII 族窒化物半導体を成長させるものである。
成長基板表面に形成する凹部の平面パターンは、ストライプ状、格子状、六角形、三角形、円形などのドット状、など任意のパターンでよい。また、凹部の成長基板垂直方向の断面についても、所望のIII 族窒化物半導体の主面の面方位に応じて、矩形、台形、くさび形など任意の形状としてよい。
第2の発明は、第1の発明において、バッファ膜の厚さは、III 族窒化物半導体を平面状の成長基板に一様に成長基板に垂直な方向へエピタキシャル成長させる際に用いるバッファ膜の厚さよりも薄く、成長温度は、III 族窒化物半導体を平面状の成長基板に一様に成長基板に垂直な方向へエピタキシャル成長させる際の成長温度よりも低い温度である、ことを特徴とするIII 族窒化物半導体の製造方法である。
第3の発明は、第1の発明または第2の発明において、成長基板はサファイア基板であることを特徴とするIII 族窒化物半導体の製造方法である。この場合、III 族窒化物半導体を成長させる凹部側面は、サファイアc面またはa面との成す角がなるべく小さいことが望ましい。これは、成す角が小さいほどIII 族窒化物半導体がc軸方向へ成長しやすいからである。逆に言えば、サファイアc面またはa面との成す角が大きい側面からは、III 族窒化物半導体が成長しづらいということである。最も望ましいのは、III 族窒化物半導体を成長させる凹部側面がc面またはa面であることである。
第4の発明は、第3の発明において、凹部側面のうち、少なくとも1つの面は、サファイアのc面であり、結晶成長工程は、サファイアのc面である凹部側面にIII 族窒化物半導体を主としてエピタキシャル成長させることを特徴とするIII 族窒化物半導体の製造方法である。
第5の発明は、第4の発明において、成長基板は、a面を主面とするサファイア基板であることを特徴とするIII 族窒化物半導体の製造方法である。
第6の発明は、第4の発明において、成長基板は、m面を主面とするサファイア基板であることを特徴とするIII 族窒化物半導体の製造方法である。
第7の発明は、第4の発明から第6の発明において、長手方向側面をサファイアのc面とするストライプ状に凹部が形成することを特徴とするIII 族窒化物半導体の製造方法である。
第8の発明は、第1の発明から第7の発明において、成長温度は、1020〜1100℃であることを特徴とするIII 族窒化物半導体の製造方法である。
第9の発明は、第3の発明において、凹部側面のうち、少なくとも1つの面は、サファイアのa面であり、結晶成長工程は、サファイアのa面である凹部側面にIII 族窒化物半導体を主としてエピタキシャル成長させることを特徴とするIII 族窒化物半導体の製造方法である。
第10の発明は、第9の発明において、成長基板は、c面を主面とするサファイア基板であることを特徴とするIII 族窒化物半導体の製造方法である。
第11の発明は、第9の発明または第10の発明において、長手方向側面をサファイアのa面とするストライプ状に凹部を形成することを特徴とするIII 族窒化物半導体の製造方法である。
第12の発明は、第1の発明から第11の発明において、バッファ膜は、Alx Ga1-x N(0≦x≦1)であることを特徴とするIII 族窒化物半導体の製造方法である。
第13の発明は、第12の発明において、バッファ膜はAlNであることを特徴とするIII 族窒化物半導体の製造方法である。
第14の発明は、第4の発明から第8の発明において、バッファ膜はAlNであり、バッファ膜の厚さは、150Å以下であることを特徴とするIII 族窒化物半導体の製造方法である。
第15の発明は、第1の発明から第14の発明において、エッチングはドライエッチングであることを特徴とするIII 族窒化物半導体の製造方法である。
第16の発明は、第15の発明において、ドライエッチングは、ICPエッチングであることを特徴とするIII 族窒化物半導体の製造方法である。
第17の発明は、第1の発明から第16の発明において、マグネトロンスパッタであることを特徴とするIII 族窒化物半導体の製造方法である。
第18の発明は、表面に凹部が形成された、a面を主面とするサファイア基板と、成長基板の表面、凹部側面、および凹部底面に形成されたバッファ膜と、バッファ膜を介してサファイア表面上に形成されたIII 族窒化物半導体層と、を備え、凹部の少なくとも1つの面は、サファイアのc面であり、III 族窒化物半導体層の主面は、m面である、ことを特徴とするテンプレート基板である。
第19の発明は、表面に凹部が形成された、m面を主面とするサファイア基板と、成長基板の表面、凹部側面、および凹部底面に形成されたバッファ膜と、バッファ膜を介してサファイア表面上に形成されたIII 族窒化物半導体層と、を備え、凹部の少なくとも1つの面は、サファイアのc面であり、III 族窒化物半導体層の主面は、a面である、ことを特徴とするテンプレート基板である。
第20の発明は、第18の発明または第19の発明において、長手方向側面をサファイアのc面とするストライプ状に凹部が形成されていることを特徴とするテンプレート基板である。
第21の発明は、表面に凹部が形成された、c面を主面とするサファイア基板と、サファイア基板の表面、凹部側面、および凹部底面に形成されたバッファ膜と、バッファ膜を介してサファイア基板表面上に形成されたIII 族窒化物半導体層と、を備え、凹部の少なくとも1つの面は、サファイアのa面であり、III 族窒化物半導体層の主面は、a面である、ことを特徴とするテンプレート基板である。
第22の発明は、第21の発明において、長手方向側面をサファイアのa面とするストライプ状に凹部が形成されていることを特徴とするテンプレート基板である。
第23の発明は、第18の発明から第22の発明において、バッファ膜は、Alx Ga1-x N(0≦x≦1)であることを特徴とするテンプレート基板である。
第24の発明は、第23の発明において、バッファ膜は、AlNであることを特徴とするテンプレート基板である。
第25の発明は、第18の発明から第20の発明において、バッファ膜はAlNであり、バッファ膜の厚さは、150Å以下であることを特徴とするテンプレート基板である。
第1の発明では、よく知られているELO成長技術で用いるマスクを設けずに、スパッタによるバッファ膜を設け、成長基板に形成した凹部の側面に、III 族窒化物半導体を成長基板の主面に平行な方向へエピタキシャル成長させている。これにより、非極性面や半極性面を主面とするIII 族窒化物半導体を、高品質に形成することができる。また、バッファ膜をスパッタで形成するため、そのバッファ膜の特性が安定しており、非極性面や半極性面を主面とするIII 族窒化物半導体を再現性よく形成することができ、量産性にも優れている。また、成長基板を熱処理などによりエッチングダメージを回復させる工程を行わないので、簡便な工程により非極性面や半極性面を主面とするIII 族窒化物半導体を形成することができる。なお、形成されるIII 族窒化物半導体の主面の面方位は、成長基板の結晶構造、格子定数、成長基板主面の面方位、凹部側面の面方位などに依存する。たとえば、成長基板としてサファイア基板を用いる場合、主面をa面とし、凹部側面をc面とすれば、主面をm面とするIII 族窒化物半導体を得ることができ、主面をm面とし、凹部側面をc面とすれば、主面をa面とするIII 族窒化物半導体を得ることができる。
また、第2の発明によると、バッファ膜の厚さを、III 族窒化物半導体を平面状の成長基板に一様に成長基板に垂直な方向へエピタキシャル成長させる際に用いるバッファ膜の厚さよりも薄くし、且つ、成長温度を、III 族窒化物半導体を平面状の成長基板に一様に成長基板に垂直な方向へエピタキシャル成長させる際の成長温度よりも低くすることで、成長基板の凹部側面からIII 族窒化物半導体を主として成長基板の主面に平行な方向へエピタキシャル成長させることができる。すなわち、成長基板の主面に垂直の方向の成長速度よりも凹部の側面に垂直な方向の成長速度を大きくすることができる。したがって、成長基板の凹部側面からIII 族窒化物半導体を主としてc軸方向へエピタキシャル成長させることができる。
また、第3の発明のように、成長基板にはサファイアを用いることができ、低コストで大面積の非極性面や半極性面を主面とするIII 族窒化物半導体を製造することができる。
また、第4、9の発明のように、III 族窒化物半導体はサファイアc面またはa面に結晶成長しやすいことから、凹部側面をc面またはa面とすることで効率的に結晶性のよい非極性面や半極性面を主面とするIII 族窒化物半導体を製造することができる。
また、第5の発明のように、a面を主面とするサファイア基板を成長基板として用い、c面である凹部側面にIII 族窒化物半導体をc軸方向にエピタキシャル成長させれば、m面を主面とするIII 族窒化物半導体を製造することができる。また、第6の発明のように、m面を主面とするサファイア基板を成長基板として用い、c面である凹部側面にIII 族窒化物半導体をc軸方向にエピタキシャル成長させれば、a面を主面とするIII 族窒化物半導体を製造することができる。
また、第7の発明のように、長手方向側面をサファイアのc面とするストライプ状の凹部とすれば、結晶性、表面平坦性に優れた非極性面や半極性面を主面とするIII 族窒化物半導体を製造することができる。
また、第8の発明のように、III 族窒化物半導体の成長温度は1020〜1100℃とするのが望ましく、これにより凹部側面に成長するIII 族窒化物半導体の成長方向を、c軸方向が支配的となるようにすることができ、III 族窒化物半導体の結晶性、表面平坦性をより良くすることができる。
また、第10の発明のように、c面を主面とするサファイア基板を成長基板として用い、a面である凹部側面にIII 族窒化物半導体をc軸方向にエピタキシャル成長させれば、a面を主面とするIII 族窒化物半導体を製造することができる。
また、第11の発明のように、長手方向側面をサファイアのa面とするストライプ状の凹部とすれば、結晶性、表面平坦性に優れた非極性面や半極性面を主面とするIII 族窒化物半導体を製造することができる。
また、第12の発明のように、バッファ膜にはAlx Ga1-x Nを用いることができ、特に第13の発明のように、AlNを用いることができる。第14の発明のように、バッファ膜の厚さを150Å以下とすれば、より結晶性、表面平坦性に優れた非極性面や半極性面を主面とするIII 族窒化物半導体を製造することができる。
また、第15の発明のように、エッチングにはドライエッチングを用いることができ、特に第16の発明のようにICPエッチングを採用することができる。また、第17の発明のように、スパッタにはマグネトロンスパッタを採用することができる。
また、第18の発明から第25の発明によるテンプレート基板は、III 族窒化物半導体層の結晶性、平坦性が優れており、このテンプレート基板上にIII 族窒化物半導体を積層させて半導体素子を作製すれば、ピエゾ電界による影響のない半導体素子を得ることができる。
実施例1のGaNテンプレート基板の製造工程について示した図。 GaN結晶13表面のX線回折結果を示した図。 AlN膜12形成時のスパッタ時間とX線ロッキングカーブ半値幅との関係を示したグラフ。 GaN結晶13の表面を撮影した写真。 3インチ基板を用いた場合において、AlN膜12形成時のスパッタ時間とX線ロッキングカーブ半値幅との関係を示したグラフ。
以下、本発明の具体的な実施例について図を参照に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
実施例1は、m面を主面とするGaNテンプレート基板の製造方法である。その製造工程について、図1を参照に説明する。
(凹部形成工程)
まず、a面を主面とするサファイア基板10(本発明の成長基板に相当)の表面10aに、マスクを用いてICPエッチングすることで、長手方向がサファイア基板10のm軸方向に平行なストライプ状に凹部11を形成する(図1(a))。凹部11のc軸に平行な面での断面は矩形であり、凹部11の側面11aにはサファイアのc面が露出し、凹部11の底面11bには、サファイアのa面が露出する。
(バッファ膜形成工程)
次に、凹部を形成したサファイア基板10を、反応性マグネトロンスパッタに導入し、500℃でAlN膜12(本発明のバッファ膜に相当)を形成する(図1(b))。この時、AlN膜11はサファイア基板10の表面10aだけでなく、凹部11の側面11aや凹部11の底面11bにも形成されるが、凹部11の側面11aには、サファイア基板10の表面10aや凹部11の底面11bよりもAlN膜12が薄く形成されている。以下でAlN膜12の厚さという場合、サファイア基板10の表面10a上に形成されるAlN膜12の厚さをいうものとする。
なお、通常は、ICPエッチングによるサファイア基板10のダメージを回復させるために、AlN膜12を形成する前にサファイア基板10を1000℃以上に加熱する処理を行うが、実施例1では、このダメージ回復の熱処理は行わず、凹部11の側面11aや凹部11の底面11bにICPエッチングによるダメージが残った状態でAlN膜12を形成する。
(昇温工程)
次に、AlN膜12を形成したサファイア基板10をMOCVD装置に搬入し、水素とアンモニアを含む雰囲気中で、成長温度まで昇温する。
(結晶成長工程)
続いて、MOCVD装置内にTMG(トリメチルガリウム)を導入し、凹部11の側面11aにGaN結晶13をエピタキシャル成長させる。GaN結晶13は、サファイア基板10のc軸方向と、GaN結晶13のc軸方向が一致するように成長する。このGaN結晶13のc軸方向の極性については、凹部11の側面11aから凹部11内側(中心側)へと向かう方向が−c方向である。すなわち、側面11aから垂直に、GaNは−c軸方向に成長することになり、その成長面は−c面となる。
ここで、GaN結晶13がサファイア基板10の表面10aや凹部11の底面11bからは成長しないようにし、かつ凹部11の側面11aから成長するGaN結晶13の成長方向としてc軸方向の成長が支配的となるように、AlN膜12の厚さと、GaN結晶13の成長温度を調整する。たとえば、AlN膜12の厚さを、GaNをサファイア基板の主面に垂直な方向をGaNのc軸方向として、そのc軸方向へ平坦にエピタキシャル成長させる際にサファイア基板とGaNとの間に設けるAlN膜の最小厚さよりも薄くし、GaN結晶13の成長温度は、通常GaNをサファイア基板の主面に垂直な方向をc軸方向としてエピタキシャル成長させる際の成長温度よりも低い温度とすればよい。このような最小厚さのAlN膜は、通常スパッタ時間を40秒として形成しており、これは厚さにして150〜200Åである。また、通常GaNををサファイア基板の主面に垂直な方向をc軸方向としてエピタキシャル成長させる際の成長温度は、1100℃よりも高い温度である。よって、AlN膜12の厚さを150Å以下、GaNの成長温度を1100℃以下とすることで、GaN結晶13がサファイア基板10の表面10aや凹部11の底面11bからは成長しないようにし、かつ凹部11の側面11aから成長するGaN結晶13の成長方向としてc軸方向の成長が支配的となるようにすることができる。
このようにしてGaN結晶13を結晶成長させると、GaN結晶13はc軸方向(−c方向)、すなわちサファイア基板10に対して水平に凹部11の内側方向へ早く成長していき、サファイア基板10に垂直な方向へも少しずつ成長していく(図1(c))。そしてさらに成長が進むと、凹部11はGaNによって埋められ、サファイア基板10に水平な方向(−c方向と+c方向の双方)への成長によってサファイア基板10の表面10aも次第にGaNに覆われていき、最後にはサファイア基板10上に平坦なGaN結晶13が形成される(図1(d))。このGaN結晶13の主面は、m面となる。これは、サファイア基板10の凹部11の側面11aがc面であるためであり、GaNとサファイアとの格子定数の違いなどに起因するものである。
以上に示した実施例1のGaNテンプレート基板製造方法により、結晶性、表面平坦性の高い、m面を主面とするGaN結晶13が得られる。これは、以下の理由によるものと考えられる。本発明者らは、a面を主面とするサファイア基板を用い、マスクを用いずに、ICPエッチングを行い、ICPエッチングによるサファイア基板へのダメージを回復させずにスパッタでAlN膜を形成し、GaN結晶を成長させてみたところ、a面を主面とするサファイア基板上にc面を主面とする平坦なGaN結晶を形成することはできなかった。このことから、ICPエッチングによるサファイア基板へのダメージは、a面を主面とするサファイア基板上にc面を主面とするGaN結晶が成長するのを抑制しているものと考えられる。また、AlN膜12の厚さやGaN結晶13の成長温度を適切な値とすることで、サファイア基板10の表面10aや、凹部11の底面11bからはGaN結晶13が成長せず、凹部11の側面11aからのみGaN結晶13がエピタキシャル成長し、かつ、GaN結晶13の成長方向としてc軸方向、つまりサファイア基板10に水平な方向への成長が支配的な条件となったと考えられる。このとき、サファイアとGaNとの格子整合性などから、GaN結晶13のサファイア基板10に平行な面はm面となる。以上の2つの理由により、GaN結晶13はサファイア基板10の主面に平行なc面の結晶が混在せず、m面を主とした結晶となり、また、サファイア基板10に水平な方向への成長が支配的であるため、すみやかにサファイア基板10の表面10aを覆うことができ、GaN結晶13の表面13aは平坦となる。
GaN結晶13の結晶性、表面13aの平坦性について、各種の依存性を以下の実験により考察した。
図2は、サファイア基板10として直径2インチのものを使用し、サファイア基板10の凹部11の幅を1.5μm、深さを0.7μm、凹部11の間隔を1.5μmとし、GaN結晶13の成長温度を1040℃としたときの、GaN結晶13の表面13aのX線回折結果である。AlN膜12を形成するときのスパッタ時間は、5〜30秒まで5秒刻みで変化させた。図2のように、AlN膜12のスパッタ時間5〜30秒のいずれの場合にも、(10−10)面および(20−20)面(ともにm面)に起因するピークが見られ、GaN結晶13は、主面をm面とする結晶であることがわかった。また、5、10、15秒のスパッタ時間では、いずれも(0002)面(c面)に起因するピークが見られ、GaN結晶13は、主面をc面とする結晶を含んでいることがわかった。(0002)面に起因するピークは、5秒から15秒へとスパッタ時間を長くすると次第に小さくなり、20秒から30秒では(0002)面のピークは見られなかった。また、(0004)面(c面)に起因するピークは、スパッタ時間5秒の時のみに見られ、10〜30秒の時には見られなかった。また、a面に起因するピークは、いずれのスパッタ時間においても見られかった。
したがって、5秒から15秒へとスパッタ時間を長くすると、主面がc面の結晶の割合が低下して結晶性がよくなり、20〜30秒では主面をc面とする結晶をほとんど含まず、最も結晶性がよいことがわかった。ここで、スパッタ時間を40秒とした場合のAlN膜12の厚さは、おおよそ150〜200Åであることから、スパッタ時間20〜30秒は、75〜150Å程度と推察される。
図3は、GaN結晶13のc面、m面のX線ロッキングカーブ半値幅と、AlN膜12のスパッタ時間との関係について調べた結果を示すグラフである。サファイア基板10、凹部11のサイズ、GaN結晶13の成長温度は図2の場合と同様である。AlN膜12を形成するときのスパッタ時間についても、図2の場合と同様に5〜30秒まで5秒刻みで変化させた。m面については、試料をa軸周りとc軸周りの2通りに回転させて、m面のc軸方向のX線ロッキングカーブ半値幅と、m面のa軸方向のX線ロッキングカーブ半値幅を測定した。図3において四角形のプロットはc面、三角形のプロットはm面c軸方向、丸のプロットはm面a軸方向のX線ロッキングカーブ半値幅である。
図3のように、m面c軸方向のX線ロッキングカーブ半値幅は、スパッタ時間10〜25秒では600〜800秒、スパッタ時間5秒、30秒ではその倍近くあった。よって、m面c軸方向の配向性についてはスパッタ時間10〜25秒の場合が優れていることがわかった。また、m面a軸方向のX線ロッキングカーブ半値幅は、いずれのスパッタ時間でも400〜600秒の範囲にあり、m面a軸方向の配向性はスパッタ時間によらず良いことがわかった。また、c面のX線ロッキングカーブ半値幅は、スパッタ時間20秒、25秒でおおよそ1000秒、スパッタ時間10秒、15秒、30秒ではおおよそ1200秒、スパッタ時間5秒ではおおよそ1500秒であった。よって、c面の配向性についてはスパッタ時間20〜25秒が他のスパッタ時間に比べて高いことがわかった。
この図2、3の結果から、GaN結晶13の結晶性が最も優れているのは、スパッタ時間を20〜25秒としたときであり、この時のAlN膜12の厚さは、おおよそ75〜125Åであると推察される。
図4は、AlN膜12形成時のスパッタ時間を5〜30秒まで5秒刻みで変化させたときの、GaN結晶13表面について撮影した写真である。サファイア基板10、凹部11のサイズ、GaN結晶13の成長温度は図2、3の場合と同様である。15秒から25秒、特に25秒で平坦性が高く、10秒、30秒ではやや平坦性が劣っていることがわかった。また5秒では、15秒から25秒に比べると平坦性は低いが、10秒、30秒よりは平坦性が高いことがわかった。スパッタ時間15〜25秒は、55〜125Å、25秒は90〜125Åと推察される。
また、GaN結晶13の成長温度を変化させて、GaN結晶13の表面13aを観察したところ、1020〜1060℃で平坦性が高く、特に1030〜1050℃ではさらに高かった。最も平坦性に優れていたのは、1040℃の時であった。
また、昇温工程における水素とアンモニアを含む雰囲気中で成長温度まで昇温する際に、水素の割合を変化させてみたところ、GaN結晶13の結晶性やGaN結晶13の表面13aの平坦性は水素の割合が高い方がやや高くなった。
図5は、GaN結晶13のc面、m面のX線ロッキングカーブ半値幅と、AlN膜12のスパッタ時間との関係について調べた結果を示すグラフである。サファイア基板10の直径は、3インチである。凹部11のサイズ、GaN結晶13の成長温度は図2の場合と同一である。AlN膜12を形成するときのスパッタ時間は、10秒から25秒まで、5秒間隔で変化させた。m面については、試料をa軸周りとc軸周りの2通りに回転させて、m面のc軸方向のX線ロッキングカーブ半値幅と、m面のa軸方向のX線ロッキングカーブ半値幅を測定した。図5において四角形のプロットはc面、三角形のプロットはm面c軸方向、丸のプロットはm面a軸方向のX線ロッキングカーブ半値幅である。
図5の測定結果から理解されるように、m面c軸方向のX線ロッキングカーブ半値幅は、スパッタ時間10〜20秒では500〜800秒であった。よって、m面c軸方向の配向性についてはスパッタ時間10〜20秒の場合が優れていることがわかった。また、m面a軸方向のX線ロッキングカーブ半値幅は、いずれのスパッタ時間でも400〜500秒の範囲にあった。したがって、m面a軸方向の配向性はスパッタ時間によらず良いことがわかった。また、c面のX線ロッキングカーブ半値幅は、スパッタ時間15秒でおおよそ1000秒、スパッタ時間20〜25秒ではおおよそ1300秒、スパッタ時間10秒ではおおよそ1500秒であった。図3、5の測定結果から理解されるように、本発明を用いた場合に、直径が3インチ以上の基板を用いた場合にも、結晶性の高い結晶が得られることが理解される。
なお、実施例では、成長基板としてサファイア基板を用いているが、サファイア以外にも、SiC、Si、GaAs、ZnO、スピネル、などの六方晶系の材料を用いることができる。また、各実施例では、成長基板の凹部形成にICPエッチングを用いているが、他のドライエッチング法を用いてもよく、ドライエッチング以外のエッチング法を用いてもよい。また、各実施例では、バッファ膜としてAlN膜を用いているが、GaN、AlGaN、AlInN、AlGaInNなどを用いてもよい。特に成長基板としてサファイアを用いる場合には、格子整合性などの点からバッファ膜材料のAl組成比は高いことが望ましく、AlNが最も望ましい。また、バッファ膜形成のスパッタは、実施例では反応性マグネトロンスパッタを用いたが、他の任意のスパッタ法を用いることができる。
また、実施例はGaNテンプレート基板の製造方法であるが、本発明はGaNに限らず、AlN、AlGaN、InGaN、AlInN、AlGaInNなどIII 族窒化物半導体について適用することができる。また、面方位についても、実施例のようにm面を主面とするIII 族窒化物半導体に限らず、成長基板の主面の面方位、成長基板に形成した凹部側面の面方位、成長基板の格子定数を考慮することで、任意の非極性面や半極性面を主面とするIII 族窒化物半導体を形成することができる。たとえば、m面を主面とするサファイア基板を用い、凹部側面をc面とすれば、a面を主面とするIII 族窒化物半導体を得ることができる。また、c面を主面とするサファイア基板を用い、凹部側面をa面とすれば、a面を主面とするIII 族窒化物半導体を得ることができる。
また、実施例では凹部の平面パターンをストライプ状に形成したが、格子状、ドット状など任意のパターンを採用することができる。ただし、III 族窒化物半導体はc軸方向に極性があり、凹部側面の方位が異なると、極性方向の異なるGaN結晶が成長し、極性方向が混在した結晶となる。したがって、凹部側面の面方位が多数異なるようなパターンは、極性方向が多数混在したIII 族窒化物半導体結晶となって望ましくない。この点で、ストライプ状とすれば、側面は2面であり、得られるIII 族窒化物半導体の極性方向は2方向で少ないため、他のパターンに比べて有利である。また、ストライプ状とすれば、凹部側面を広くとることができるので、III 族窒化物半導体の結晶性や平坦性が他のパターンよりも高くなる点でも有利である。
極性方向が異なる結晶となることを回避するために、凹部側面のうち、いくつかの面にマスク等を形成してIII 族窒化物半導体結晶を成長させないようにしてもよい。たとえば、ストライプ状に形成された凹部の2つの側面のうち、一方の側面にマスクを形成して、他方の側面からのみIII 族窒化物半導体を成長させれば、得られるIII 族窒化物半導体の極性方向は一方向のみであり、良質なIII 族窒化物半導体が得られる。
また、凹部側面を傾斜させるなどして結晶成長しづらい面方位とすることで、極性方向の混在を回避してもよい。たとえば、成長基板としてサファイア基板を用いる場合、凹部側面がサファイアc面またはa面と成す角が小さいほど成長しやすく、凹部側面をc面またはa面とするのが最も成長しやすい。そこで、たとえばIII 族窒化物半導体を結晶成長させる凹部側面をc面とし、それ以外の結晶成長させたくない凹部側面をc面に対して傾斜させることで、極性方向の混在を回避することが可能である。
本発明によると、m面、a面、r面などの非極性面や半極性面を主面とするIII 族窒化物半導体が得られるので、ピエゾ電界による影響が回避されたIII 族窒化物半導体素子を容易に作製することができる。
10:サファイア基板
11:凹部
12:AlN膜
13:GaN結晶

Claims (25)

  1. 成長基板の表面に、エッチングによって凹部を形成する凹部形成工程と、
    前記凹部形成工程の後、前記成長基板の表面に、スパッタによりバッファ膜を形成するバッファ膜形成工程と、
    前記基板を水素とアンモニアを含む雰囲気中で、III 族窒化物半導体の成長温度まで昇温する昇温工程と、
    前記凹部側面に、前記成長温度でIII 族窒化物半導体をエピタキシャル成長させる結晶成長工程と、
    を有し、
    前記バッファ膜の厚さおよび前記成長温度は、前記III 族窒化物半導体が主として前記凹部側面から前記成長基板の主面に平行な方向へ成長する値である、
    ことを特徴とするIII 族窒化物半導体の製造方法。
  2. 前記バッファ膜の厚さは、III 族窒化物半導体を平面状の成長基板に一様に成長基板に垂直な方向へエピタキシャル成長させる際に用いるバッファ膜の厚さよりも薄く、
    前記成長温度は、III 族窒化物半導体を平面状の成長基板に一様に成長基板に垂直な方向へエピタキシャル成長させる際の成長温度よりも低い温度である、
    ことを特徴とする請求項1に記載のIII 族窒化物半導体の製造方法。
  3. 前記成長基板は、サファイア基板であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のIII 族窒化物半導体の製造方法。
  4. 前記凹部側面のうち、少なくとも1つの面は、サファイアのc面であり、
    前記結晶成長工程は、サファイアのc面である前記凹部側面に前記III 族窒化物半導体を主としてエピタキシャル成長させることを特徴とする請求項3に記載のIII 族窒化物半導体の製造方法。
  5. 前記成長基板は、a面を主面とするサファイア基板であることを特徴とする請求項4に記載のIII 族窒化物半導体の製造方法。
  6. 前記成長基板は、m面を主面とするサファイア基板であることを特徴とする請求項4に記載のIII 族窒化物半導体の製造方法。
  7. 長手方向側面をサファイアのc面とするストライプ状に前記凹部を形成することを特徴とする請求項4ないし請求項6のいずれか1項に記載のIII 族窒化物半導体の製造方法。
  8. 前記成長温度は、1020〜1100℃であることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載のIII 族窒化物半導体の製造方法。
  9. 前記凹部側面のうち、少なくとも1つの面は、サファイアのa面であり、
    前記結晶成長工程は、サファイアのa面である前記凹部側面に前記III 族窒化物半導体を主としてエピタキシャル成長させることを特徴とする請求項3に記載のIII 族窒化物半導体の製造方法。
  10. 前記成長基板は、c面を主面とするサファイア基板であることを特徴とする請求項9に記載のIII 族窒化物半導体の製造方法。
  11. 長手方向側面をサファイアのa面とするストライプ状に前記凹部を形成することを特徴とする請求項9または請求項10に記載のIII 族窒化物半導体の製造方法。
  12. 前記バッファ膜は、Alx Ga1-x N(0≦x≦1)であることを特徴とする請求項1ないし請求項11のいずれか1項に記載のIII 族窒化物半導体の製造方法。
  13. 前記バッファ膜は、AlNであることを特徴とする請求項12に記載のIII 族窒化物半導体の製造方法。
  14. 前記バッファ膜はAlNであり、前記バッファ膜の厚さは、150Å以下であることを特徴とする請求項4ないし請求項8のいずれか1項に記載のIII 族窒化物半導体の製造方法。
  15. 前記エッチングは、ドライエッチングであることを特徴とする請求項1ないし請求項14のいずれか1項に記載のIII 族窒化物半導体の製造方法。
  16. 前記ドライエッチングは、ICPエッチングであることを特徴とする請求項15に記載のIII 族窒化物半導体の製造方法。
  17. 前記スパッタは、マグネトロンスパッタであることを特徴とする請求項1ないし請求項16のいずれか1項に記載のIII 族窒化物半導体の製造方法。
  18. 表面に凹部が形成された、a面を主面とするサファイア基板と、
    前記サファイア基板の表面、前記凹部側面、および前記凹部底面に形成されたバッファ膜と、
    前記バッファ膜を介して前記サファイア基板表面上に形成されたIII 族窒化物半導体層と、
    を備え、
    前記凹部の少なくとも1つの面は、サファイアのc面であり、
    前記III 族窒化物半導体層の主面は、m面である、
    ことを特徴とするテンプレート基板。
  19. 表面に凹部が形成された、m面を主面とするサファイア基板と、
    前記サファイア基板の表面、前記凹部側面、および前記凹部底面に形成されたバッファ膜と、
    前記バッファ膜を介して前記サファイア基板表面上に形成されたIII 族窒化物半導体層と、
    を備え、
    前記凹部の少なくとも1つの面は、サファイアのc面であり、
    前記III 族窒化物半導体層の主面は、a面である、
    ことを特徴とするテンプレート基板。
  20. 長手方向側面をサファイアのc面とするストライプ状に前記凹部が形成されていることを特徴とする請求項18または請求項19に記載のテンプレート基板。
  21. 表面に凹部が形成された、c面を主面とするサファイア基板と、
    前記サファイア基板の表面、前記凹部側面、および前記凹部底面に形成されたバッファ膜と、
    前記バッファ膜を介して前記サファイア基板表面上に形成されたIII 族窒化物半導体層と、
    を備え、
    前記凹部の少なくとも1つの面は、サファイアのa面であり、
    前記III 族窒化物半導体層の主面は、a面である、
    ことを特徴とするテンプレート基板。
  22. 長手方向側面をサファイアのa面とするストライプ状に前記凹部が形成されていることを特徴とする請求項21に記載のテンプレート基板。
  23. 前記バッファ膜は、Alx Ga1-x N(0≦x≦1)であることを特徴とする請求項18ないし請求項22のいずれか1項に記載のテンプレート基板。
  24. 前記バッファ膜は、AlNであることを特徴とする請求項23に記載のテンプレート基板。
  25. 前記バッファ膜はAlNであり、前記バッファ膜の厚さは、150Å以下であることを特徴とする請求項18ないし請求項20のいずれか1項に記載のテンプレート基板。
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