JP2010168119A - 分配装置 - Google Patents

Abstract

【課題】 液体媒体のための分配装置を提供する。
【解決手段】 この分配装置は、ハウジング（１０）、媒体貯蔵器（１２）、媒体を分配するための出口開口（２６）及び媒体貯蔵器（１２）内の容積均等化の目的のための空気の取入れのための入口開口（３２）を持つものであって、さらにハウジング（１０）上に取付け可能でありかつ取付け状態のときに出口開口（２６）を保護するキャップ（６０）が設けられているものにおいて、キャップ（６０）が一方では環境からかつ他方では出口開口（２６）から気密態様で入口開口（３２）を閉鎖することを特徴とする。
【選択図】 図４

Description

本発明は、液体媒体のための分配装置であって、ハウジング、媒体貯蔵器、媒体を分配するための出口開口、及び媒体貯蔵器内の容積均等化の目的のための空気取入れのための入口開口を持つ分配装置に関する。ここで一般的な分配装置は、ハウジング上に取付け可能でありかつ取付け状態のときに出口開口を保護するキャップを持つ。

一般的な分配装置は従来技術から知られている。かかる装置の場合、媒体がポンプ装置または別の運搬装置により媒体貯蔵器から出口開口を通して環境に分配されることが提供される。これは特に医薬及び化粧品を分配するために役立つ。分配操作は媒体貯蔵器内の媒体の量を減らす。結果として媒体貯蔵器内に形成される負圧（それはさらなる分配操作に対して障害となる）を防ぐために、一般的な分配装置は入口開口を持ち、それを通して空気が分配装置及び媒体貯蔵器中に流入することができ、そこで空気は分配された媒体の置き換えのために残り、圧力均等化に導く。

ここで問題となるのは、入口開口、及び入口開口の媒体貯蔵器への連結がガス形態の媒体の逃げを可能にすることである。従って、もし分配装置が長い期間貯蔵状態に保たれるなら、媒体の有意な量が入口開口を通して逃げることができる。これは本質的に媒体の損失による問題だけでなく、さらに媒体貯蔵器中に残る活性物質の濃度が変わることをもたらし、従って意図した目的に従った投薬量が分配時にもはや保証されない。

従って、本発明の基本的な目的は、分配装置を改善することであり、それにより従来技術の欠点が減らされる。

この問題は、本発明によれば、キャップが一方では周囲雰囲気からかつ他方では出口開口から気密態様で入口開口を閉鎖することで解決される。

従って、分配装置、例えば眼炎用途のための分配装置のキャップは、本発明による実施態様で設計され、従ってそれは出口開口を、例えば汚染された表面との接触から保護するだけでなく、同時に入口開口の保護を保証しかつ入口開口を気密態様で周囲雰囲気からかつ出口開口から閉鎖する。

従って、キャップが取付けられるとき、入口開口がまず周囲雰囲気から気密に閉鎖される。入口開口の気密閉じ込めはさらに出口開口からも達成されるので、出口開口と周囲雰囲気との間の気密でない連結が乾燥目的のために提供され、一方同時に入口開口が周囲雰囲気から気密に閉鎖されるようにキャップを設計することが可能である。

入口開口は、空気取入れ目的のためのみの役目をするハウジング内側への侵入口として設計されることができる。しかし、入口開口がハウジングに対して可動な作動ボタンの領域内に設けられるときに特に有利である。ここでは入口開口が一方で作動ボタンと他方でハウジングとの間の入口間隙として設計されることが特に好ましい。このタイプの設計により、作動ボタン自体はまた、キャップにより覆われ、従って分配装置の作動が、保護キャップが取付けられる間に不可能であることが保証される。

最も簡単な場合では、キャップは、それがキャップの取付け状態で入口開口の縁と全周接触してかつ入口開口を覆う表面部分を持つような方法で入口開口を周囲雰囲気から閉鎖するために設計されることができる。結果として、入口開口は従って直接的に閉鎖される。

これに代えて、キャップは、その取付け状態でそれがハウジングと一緒に周囲雰囲気から気密に閉鎖された空間を限定し、さらに入口開口がこの閉鎖空間中に開くように設計される。このタイプの設計によれば、キャップが直接入口開口を閉鎖しないが、外側及びキャップの内側とハウジングの間から閉鎖された空間にそれを連結しており、このタイプの設計は、入口開口の封止を保証するためにキャップの非常に正確な配置を必要としない。入口開口の領域内でハウジングと直接接触しているキャップの代わりに、それは、この実施態様によれば、ハウジング上の接触路の領域内の入口開口からある距離にある。これはハウジング上及びキャップ上に大きな領域が提供されることを可能にし、そこではハウジングとキャップは封止押付け接触状態にある。その理由のため、キャップがほとんど注意することなく取付けられたときであっても、入口開口の必要な封止が保証される。キャップがハウジングと接触する接触路は例えば略円形形状で入口開口を例えば５ｍｍから１０ｍｍの距離で取り囲むことができる。

押付け接触がキャップとハウジングの間に達成される接触路は、キャップの取付け方向に対して主として円筒状のキャップとハウジングの領域近くに設けられることが好ましい。１０°未満の角度を持つ先細りまたはフレア状の領域はまた、この場合、主として円筒状領域と考えられる。接触路の領域のこの主として円筒状の設計のおかげで、キャップが不充分にまたは充分過ぎるほど押されるときであっても封止が達成される。

取付け状態のキャップが二つの全周接触路に沿ってハウジングと接触するときに特に有利であり、そこでは閉鎖空間が二つの接触路間に設けられる。このタイプの設計により、ハウジングとキャップは、キャップが取付けられるとき、キャップとハウジングの間の接触が第一と第二の接触路の領域内で略同時に得られるように互いに調和される。キャップとハウジングの間の押付け接触により形成されたこれらの二つの接触路はそれぞれハウジングを取り囲み、従って周囲雰囲気から閉鎖された環状空間を規定する。接触路は好ましくは平面で延び、その法線ベクトルはキャップの押し方向に平行に並んでいる。二つの接触路を持つ設計においてもまた、接触路の少なくとも一つがハウジング及びキャップの主として円筒状領域内に設けられるときに有利と考えられる。

二つの接触路を持つこの実施態様では、キャップは押し方向に対してどのような角度設定でもハウジング上に押されることができる。なぜなら全周環状空間のため、入口開口は角度設定にかかわらず環状空間中に開口することが保証されるからである。

本発明による分配装置のキャップは少なくともどのような機械的損傷に対しても出口開口を保護する。それは、出口開口の分配装置の周辺の表面との押付け接触が、キャップが取付けられたときに効果的に防止されるような形状をしている。キャップは、出口開口もまた周囲雰囲気から気密閉鎖されるように設計されることができる。しかし、分配操作後の出口開口の乾燥を可能にするために、キャップは、それが取付け状態のときであっても出口開口への空気流を可能とするように設計されることが好ましい。そうするために、キャップが少なくとも一つの排出開口を持ち、それを介して出口開口が周囲雰囲気に連結されることが好ましい。

本発明のさらなる態様及び利点が請求項からだけでなく、図面を用いてより詳細に説明される本発明の好適実施態様の以下の説明からも得られることができる。

図１は、キャップを取付けていない断面図で本発明による分配装置の一実施態様を示す。

図２は、図１の分配装置を透視図で示す。

図３は、図１と２の分配装置のために意図されたキャップを示す。

図４は、キャップを取付けられた図１と２の分配装置を示す。

図１と２は使用状態の本発明による分配装置を示し、そこでは分配装置のキャップが除去されている。分配装置８は媒体貯蔵器１２を持ち、それは導管１４及び入口弁１６を介してポンプ室１８に連結されている。出口室２２中に開口する出口導管２０はポンプ室１８の出口側に連結されている。出口開口２６は出口室２２に連結されており、図１の状態では分配装置８のハウジング１０の内側の圧力制御された出口弁２４により閉鎖されている。

分配装置８を操作するために、作動ボタン３０が設けられ、それは分配装置の半径方向に可動であり、ポンプ室１８の容積を減らすためにかつそれにより媒体をポンプ室１８からかつ出口導管２０中に強制するために力の付与により使用されることができる。これはまた、出口室２２内の圧力増加に導き、それにより出口弁２４を開きかつ出口開口２６を通しての媒体の分配を可能にする。媒体のポンプ室１８から出口開口２６への経路は図１の点線矢印２により示されている。

分配操作後に、作動ボタン３０はポンプ室１８の内側の容積が再び増加することにより、その初期状態に戻る。出口弁２４はこのとき再び閉鎖されるので、この容積増加は媒体貯蔵器１２から導管１４及び入口弁１６を通しての媒体の取入れに導く。媒体貯蔵器１２からポンプ室１８中への媒体の経路は図１の点線矢印４により明らかにされる。

ポンプ室１８が再充填されるときの媒体貯蔵器１２からの媒体の取入れは媒体貯蔵器１２の内側の負圧に導く。この負圧を再び均等にするために、意図した目的によれば、周囲雰囲気からの空気が媒体貯蔵器１２中に吸引される。この空気はハウジング１０と作動ボタン３０の間の間隙３２を通してハウジング１０中に、かつそこからフィルターユニット３４を通して媒体貯蔵器１２中へ侵入することができる。周囲雰囲気から媒体貯蔵器１２への空気により取られる経路は点線矢印６により明らかにされる。

たとえ媒体貯蔵器１２内の媒体の蒸発が述べたフィルターユニット３４のために減少されるとしても、それでもなお媒体貯蔵器１２内の媒体の蒸発をさらに減少することが望ましい。そうするために、図３に示されたキャップ６０が設けられる。キャップ６０は下方の主として円筒状部分６２及びそれに隣接した上方の円錐形部分６４を持つ。排出開口６６が円錐形部分６４の領域内に設けられる。

キャップ６０は図１と２の分配装置８上に図４に示された態様で押付けられることができる。キャップ６０の形状はここでは、特に図２に示された二つの全周接触路７０，７２においてキャップ６０がハウジング１０と接触するようにハウジング１０の形状に適合される。接触路７０と７２の間では、ハウジング１０とキャップ６０の円筒状部分６２は互いに離れており、接触路７０，７２により周囲雰囲気から気密に閉鎖されている中間空間８０を共同して限定する。

ハウジング１０に対してのキャップ６０の要求される低配置精度を達成するために、接触路７０，７２はキャップ６０とハウジング１０の略円筒状領域の領域内に設けられる。これは、キャップ６０とハウジング１０の間の全周接触が既に二つの接触路７０，７２の一つに存在するときであっても、キャップ６０が著しく高い力を及ぼされることなくハウジング１０上にさらに押付けられることができ、従って全周接触が第二接触路でもまた達成される。

図４に示されたキャップ６０の取付け状態では、この環状空間８０中に開口する入口間隙３２の完全な封止は接触路７０，７２及びそれにより形成された全周環状空間８０により達成される。従って、媒体の無視できるほどに小さな割合のみが、たとえ分配装置が長期間貯蔵されるとしても媒体貯蔵器１２から逃げる。

入口開口３２を気密に閉鎖することが望ましいけれども、本分配装置では出口開口２６に関してはこれは望ましくない。出口開口２６は媒体の蒸発に対して出口弁２４により十分に保護されている。しかし、もし分配操作後に出口開口２６の領域内にまだ残る媒体が、キャップ６０が既に取付けられているときであっても乾燥できるなら有利である。この目的のため、既述の排出開口６６がキャップ６０の円錐形部分６４内に設けられる。それらは空気交換、従って出口開口２６の迅速な乾燥を可能にする。しかし、接触路７０のおかげで、排出開口６６を持つこの設計は入口開口３２の気密設計のどのような損失も伴なわない。

Claims (5)

1. 液体媒体を分配するための分配装置（８）であって、
   − ハウジング（１０）、
   − 媒体貯蔵器（１２）、
   − 媒体を分配するための出口開口（２６）及び
   − 媒体貯蔵器（１２）内の容積均等化の目的のための空気取入れのための入口開口（３２）、
   を含み、さらに
   − ハウジング（１０）上に取付け可能でありかつ取付け状態のときに出口開口（２６）を保護するキャップ（６０）が設けられている、ものにおいて、
   キャップ（６０）が、一方では周囲雰囲気からかつ他方では出口開口（２６）から気密態様で入口開口（３２）を閉鎖することを特徴とする分配装置。
2. 入口開口（３２）が、ハウジングに対して可動な作動ボタン（３０）の領域内に設けられ、好ましくは作動ボタン（３０）とハウジング（１０）との間の入口間隙（３２）として設計されていることを特徴とする請求項１に記載の分配装置。
3. 取付け状態のキャップ（６０）がハウジング（１０）と一緒に周囲雰囲気から気密に閉鎖された空間（８０）を限定し、さらに入口開口（３２）がこの閉鎖された空間（８０）中に開口することを特徴とする請求項１または２に記載の分配装置。
4. 取付け状態のキャップ（６０）が二つの全周接触路（７０，７２）に沿ってハウジング（１０）と接触しており、さらに閉鎖された空間（８０）が二つの接触路（７０，７２）の間に設けられることを特徴とする請求項１〜３のいずれか一つに記載の分配装置。
5. キャップ（６０）が少なくとも一つの排出開口（６６）を持ち、それを介して出口開口（２６）が周囲雰囲気に連結されることを特徴とする請求項１〜４のいずれか一つに記載の分配装置。

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