JP2010166664A - 積層コアの製造方法及びその製造治具 - Google Patents

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Abstract

【課題】 積層コアの磁気性能を低下させることなく、巻線、組立の作業性を向上できる積層コアの製造方法及びその製造治具を提供することを目的とする。
【解決手段】 ティース部11bおよびこのティース部11bを円弧状の中央部で中心側に突設するバックヨーク部11aとからなるコアシート11を鋼板から打ち抜き、コアシート11のバックヨーク部11aを受取治具12と嵌合させて複数枚積層し、積層したコアシート11のティース部11b及びバックヨーク部11aの積層間を固着した後、受取治具12を積層して固着したバックヨーク部11aから取り外す。
【選択図】 図2

Description

本発明は、コアシートを鋼板から打抜き、積層して積層コアを製造する工程、積層コアに絶縁物を取り付ける工程、及び絶縁物を介して積層コアに巻線する工程等を含む積層コアの製造方法及びその製造治具に関するものであり、特に、製品の鉄損を小さくする積層コアの製造方法及びその製造治具に関するものである。
積層コアは、鋼板からコアシートを打抜いて、その複数枚を積層状態で結束して製造され、モータコアやトランスコア等に用いられている。従来の積層コアの製造方法では、コアシートの積層間にはカシメ結合による固定手段が用いられるが、製品の鉄損を小さくする目的で製品部にカシメ部を残さない積層コアの製造方法も開示されている(例えば、特許文献1参照)。
この製造方法では、先ず順送金型を用い、製品として利用するコア部と、打抜き後にプッシュバックによって押し戻されたスクラップ部とが一体となったコアシートを鋼板から打抜く。ここでいうプッシュバックとは、打抜き部を一旦半抜き状態または完全抜き状態で打抜き加工してほぼ分離状態にした後に、この打抜き穴内へ押し戻す加工方法である。
続いて、打抜いたコアシートを金型のダイ内に順次積層させ、積層したコアシートを所定枚数毎に前記スクラップ部に設けたカシメ部で仮結束することにより積層コアを形成する。次に、順送プレス金型から取り出した積層コアのコア部を接着や溶接によって本結束した後、スクラップ部を除去し製品を得る。これによれば製品となるコアにカシメ部等の結合手段が残らないために鉄損を小さくでき、磁気性能の向上が実現できる。
特開2007−295668号公報(0013段、図3)
しかしながら、従来の積層コアの製造方法では、スクラップ部は、コア部の外周面との接触面積が大きく、離脱時に接触抵抗が大きく容易に取り外せないという問題があった。また、スクラップ部を離脱した後の積層コアを、積層コアの形状及び位置保持するためのフレームに圧入する場合、離脱の際にコア部外周面に生じた変形が原因で、フレームとの組立性を損ない、またステータの真円度が悪化するという問題があった。
更に、積層コアの本結束手段に接着を用いる場合は、既に仮結束されているコアシート間へ接着材を注入すること、コアシート間からはみ出た余分な接着剤を除去することが困難であるし、接着剤注入により積層コアの占積率が低下するという問題があった。また、溶接を用いる場合は、製品となる箇所のコアシート間を溶融するために短絡を生じ、この箇所で鉄損を生じるという問題があった。
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであり、積層コアの磁気性能を低下させることなく、巻線、組立の作業性を向上できる積層コアの製造方法及びその製造治具を提供することを目的とする。
本発明に係る積層コアの製造方法は、ティース部およびティース部を円弧状の中央部で中心側に突設するバックヨーク部とからなるコアシートを鋼板から打ち抜く工程と、コアシートのバックヨーク部を受取治具と嵌合させて複数枚積層する工程と、積層したコアシートのティース部及びバックヨーク部の積層間を固着した後、受取治具を積層して固着したバックヨーク部から取り外す工程とを含むものである。
また、本発明に係る積層コアの製造治具は、ティース部およびティース部を円弧状の中央部で中心側に突設するバックヨーク部とからなるコアシートを鋼板から打ち抜き、コアシートのバックヨーク部外周側中央部に設けられた嵌合凹部を、断面が蝶型で柱状の受取治具の一方の羽形部と嵌合させて複数枚積層し、積層したコアシートのティース部及びバックヨーク部の積層間を固着した後、受取治具を積層して固着したバックヨーク部から取り外される前記受取治具からなるものである。
本発明によれば、予め設けられた受取治具にコアシートを嵌め合い固定して積層し、積層した状態で、積層コアを固着した後、受取治具を積層コアから取り外すことにより、受取治具の離脱時に接触抵抗が小さく、容易に取り外すことができる。
また、受取治具の形状を、断面が蝶型の柱状としたので、受取治具の嵌合部と把持部の間の中央部がくびれていることから、製造装置での把持が容易となると共に、積層コアの外周面と接触せず、外周面を変形させることなく、容易に固定治具を取り外すことができる。
また、ステータを形成する際に、積層コアを形状及び位置保持するためにフレームに圧入する場合にも、外周面に変形がないことから、フレームとの組立性及びステータの真円度を向上できる。
本発明に係る積層コアの製造方法の実施の形態1における製造治具と積層したコアシートの構成を示す上面図である。 本発明に係る積層コアの製造方法の実施の形態1における製造治具と積層したコアシートの構成を示す斜視図である。 本発明に係る積層コアの製造方法の実施の形態1における製造治具の構成を示す斜視図である。 本発明に係る積層コアの製造方法の実施の形態1におけるプレス打ち抜きによるコアシートの形成工程を示す平面図である。 本発明に係る積層コアの製造方法の実施の形態1における切り出されたコアシートを受取治具に挿入する工程を示す斜視図である。 本発明に係る積層コアの製造方法の実施の形態1における一体成形された積層コアの構成を示す斜視図である。 本発明に係る積層コアの製造方法の実施の形態1における巻線装置での巻線工程の一例を示す模式図である。 本発明に係る積層コアの製造方法の実施の形態1における巻線工程後の積層コアの構成を示す断面図である。 本発明に係る積層コアの製造方法の実施の形態1における積層コアからなるステータの構成を示す断面図である。 本発明に係る積層コアの製造方法の実施の形態2における積層コアに絶縁樹脂の成形物を被覆する工程を示す斜視図である。 本発明に係る積層コアの製造方法の実施の形態1及び実施の形態2におけるステータコアの他の構成を示す上面図である。 本発明に係る積層コアの製造方法の実施の形態1及び実施の形態2におけるステータコアの他の構成を示す上面図である。 本発明に係る積層コアの製造方法の実施の形態1及び実施の形態2におけるステータコアの他の構成を示す上面図である。 本発明に係る積層コアの製造方法の実施の形態3における製造治具と積層したコアシートの構成を示す上面図である。 本発明に係る積層コアの製造方法の実施の形態3における製造治具と積層したコアシートの構成を示す斜視図である。 本発明に係る積層コアの製造方法の実施の形態3における製造治具の構成を示す斜視図である。 本発明に係る積層コアの製造方法の実施の形態3における製造治具の構成を示す斜視拡大図である。 本発明に係る積層コアの製造方法の実施の形態3におけるプレス打ち抜きによるコアシートの形成工程を示す平面図である。 本発明に係る積層コアの製造方法の実施の形態3における積層コアに絶縁樹脂の成形物を被覆する工程を示す斜視図である。 本発明に係る積層コアの製造方法の実施の形態3における巻線装置での巻線工程の一例を示す模式図である。
以下、本発明に係る積層コアの製造方法の各種実施の形態について、図面に基づいて説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1での積層コアの製造治具を用いて積層した、分割型ステータの積層コアを形成するコアシートの積層状態の一例を示した上面図であり、図2は斜視図である。図3は、製造治具の斜視図である。
図1において、コアシート11は、バックヨーク部11aとティース部11bとからなるT字状板を形成し、バックヨーク部11a中央部から略円環状内側の中心方向にティース部11bが突設されている。コアシート11は、製造治具としての受取治具12とコアシート11のバックヨーク部11aとを嵌合して図2に示すように積層されている。
バックヨーク部11aには、ティース部11bの反対側中央部に受取治具12を嵌め合い固定される嵌合凹部11cが設けられている。バックヨーク部11aの両端には、ステータを形成する際に隣接するバックヨーク部11aが互いに係合する係合凹部11d、係合凸部11eが設けられている。
コアシート11は、予め設けられる受取治具12にコアシート11を嵌め合い固定して積層されるので、従来のスクラップ部を積層した治具を用いる場合に比べ、積層後に受取治具12から離脱する際に接触抵抗が小さく、容易に取り外すことができる。
受取治具12は、コアシート11の積層方向に断面が蝶型の柱状で設けられ、その一方の羽形部がバックヨーク部11aの嵌合凹部11cと嵌め合い固定される嵌合凸部12aとなっている。他方は、巻線機等の製造装置の固定部(図示せず)に把持される把持用凸部12bとなっている。
受取治具12の嵌合凸部12a及び把持用凸部12bは、共にくさび形の形状で構成されているが、これに限るものではない。たとえば、それぞれが略円形や、略楕円等であってもよく、対称もしくは類似形状である必要もない。
また、把持用凸部12bが矩形であってもよく、受取治具12の蝶型断面は、嵌合凸部12aがコアシート11のバックヨーク部11aを嵌め合い固定し、把持用凸部12bが製造装置の固定部に把持され得る、中央部12cがくびれた形状であればよい。
従来の積層した治具を用いる場合には、離脱した後の積層コアを、積層コアの形状及び位置保持するためのフレームに圧入する場合、離脱の際にコア部外周面に生じた変形が原因で、フレームとの組立性を損ない、またステータの真円度が悪化するという問題があった。
受取治具12は、中央部がくびれた蝶型断面を有することから、受取治具12とコア部11の外周部との接触部を低減できる。また、製造装置の固定部に確実に固定できる。
図3に示すように、受取治具12の柱状方向端部は、一端は受取治具12の嵌合凸部12aにコアシート11の嵌合凹部11cを嵌合するための挿入端部12eとなり、他端には嵌合凹部11cを挿入したコアシート11を係止し、嵌め合い固定するための係止端部12fが設けられている。
受取治具12の嵌合凸部12a中央部には、切欠き12dが設けられる。この切欠き12dにより、嵌合凸部12a端部と嵌合凹部11c端部との接触面積を低減し、更に嵌合凸部12aを弾性変形させ、受取治具12から積層したコアシート11を容易に取り外すことができる。
次に、本実施の形態1における積層コアの製造方法を説明する。図4は、鋼板からプレス金型を使っての打ち抜きにより、コアシート11を形成する工程を示す。
図4に示すように、下向き矢印Aの方向の順で打ち抜き工程が進み、図4の斜線部は打ち抜かれた部分を表す。図4(a)は最初の工程で、図4(d)は最後の工程を示し、図面左向き矢印Bの方向に示す図は、打ち抜き完了後のコアシート11である。
まず最初に、図4(a)の工程では、電磁鋼板等の磁性材料からなる薄型の鋼板14に、プレス加工での位置決めの基準となるパイロット穴15が打ち抜かれる。鋼板14は、0.2〜0.5mmの板厚のものが用いられる。一つの工程が終了すると、鋼板14は、パイロット穴15間の所定寸法ずつ搬送され、次の工程に進む。
続いて、図4(b)の工程では、受取治具12の一方の羽形部である嵌合凸部12aの領域17が打ち抜かれ、バックヨーク部11aの嵌合凹部11cの形状が形成される。
次いで、図4(c)の工程では、バックヨーク部11aの両端となる位置に、ステータを形成する際に隣接するバックヨーク部11aが互いに係合する係合凹部11d、係合凸部11eの形状を切り出す領域18d、18eが打ち抜かれる。
続いて、図4(d)の工程で、バックヨーク部11aとティース部11bとのT字状の外形となる領域21が打ち抜かれ、コアシート11が切り出される(矢印Bの方向)。
図5に示すように、切り出されたコアシート11は、プレス金型のダイ内に予め配置する受取治具12の嵌合凸部12aに嵌合凹部11cを嵌め合わせて挿入端部12e側からC方向に挿入され、係止端部12fで係止されて固定される。
同様に、図4(a)乃至図4(d)の工程により、コアシート11の切り出しと受取治具12への挿入を繰り返すことにより、所望の枚数のコアシート(11−1、11−2、・・、11−n)(nは整数)が、受取治具12に嵌め合い固定された状態で積層される(図2参照)。
次いで、受取治具12に嵌め合い固定された状態で積層されたコアシート(11−1、11−2、・・、11−n)は、成形機(図示せず)の金型に受取治具12の把持用凸部12bを把持した状態で固定される。
コアシート(11−1、11−2、・・、11−n)は、ダイキャストモールディングで一体成形され、図6に示されるように、積層されたティース部11b及びその周辺部を絶縁樹脂13で被覆することにより結束され積層コア110が得られる。
続いて、絶縁樹脂13で結束された積層コア110は、受取治具12に嵌め合い固定された状態で、把持用凸部12bを巻線機(図示せず)の把持部で把持し、図7に示すように、巻線機のノズル32をティース部11b周りに円軌道で回転させることにより、絶縁樹脂13を被覆したティース部11bに巻線18が施される。図8に、巻線後の結束された積層コア110の断面図を示す。
巻線後、積層コア110は、バックヨーク部11aの嵌合凹部11cから、受取治具12が積層方向(図6のD方向)にスライドさせて取り外される。受取治具12は、積層方向に対して断面が蝶型の柱状であり、中央部12cがくびれていることから、積層コア110の外周面と接触せず、外周面を変形させることなく容易に取り外すことができる。
受取治具12を取り外した積層コア110は、略円環状内側の中心方向にティース部11bを突設させ、バックヨーク部11aが略円環状になるように複数個を連結することにより、図9に示すようなステータ200が得られる。
以上のように、本実施の形態1では、予め設けられた受取治具12にコアシート11を嵌め合い固定して積層し、積層した状態で、積層コア110を形成した後、受取治具12を積層コア110から取り外すようにしたので、受取治具の離脱時に接触抵抗が小さく、容易に取り外すことができる。
また、受取治具12の形状を、断面が蝶型の柱状としたので、受取治具の嵌合部と把持部の間の中央部12cがくびれていることから、製造装置での把持が容易となると共に、積層コアの外周面と接触せず、外周面を変形させることなく、容易に固定治具を取り外すことができる。
また、ステータを形成する際に、積層コアを形状及び位置保持するためにフレームに圧入する場合にも、外周面に変形がないことから、フレームとの組立性及びステータの真円度を向上できる。
更に、積層コアの本結束手段に溶接を用いず、かつカシメ部が無いステータを製造できるため、製品の鉄損を小さくすることができる。また、本結束手段に接着を用いた場合のような困難な作業は無く、積層コアの占積率を低下させることも無い。
実施の形態2.
実施の形態1の積層コアの製造方法においては、受取治具12により嵌め合い固定された積層コア110を絶縁樹脂13で一体成形することで、結束する場合について示した。実施の形態2では、積層コアに絶縁樹脂の成形物を被せ、巻線することで結束する場合について示す。
図10は、本発明の実施の形態2における積層コアの製造方法での絶縁樹脂の成形物を被覆する工程を説明するための斜視図である。実施の形態2における積層コアの製造方法では、実施の形態1の図4(a)乃至図4(d)の工程で得られた受取治具12に嵌め合い固定された状態で積層されたコアシート11を、図6に示す巻線機の固定治具(図示せず)で把持用凸部12bを把持して固定する。
次いで、受取治具12に嵌め合い固定された状態の積層されたコアシート11は、把持用凸部12bが把持された状態で、上下からティース部11b及びその周辺部に絶縁樹脂の成形物19、20を被せられ、その上から巻線18が施されることにより、結束される。
なお、本実施の形態2では、絶縁樹脂の成形物19、20の被覆と巻線18を施すことにより結束としたが、上下から被せた絶縁樹脂の成形物19と絶縁樹脂の成形物20とが合わさる部分に嵌合部を設けて積層方向を拘束すれば、絶縁樹脂の成形物19、20の被覆のみで結束できる。
以上のように、本実施の形態2では、受取治具12に嵌め合い固定された状態の積層されたコアシート11に、把持用凸部12bが把持された状態で、予め形成しておいた絶縁樹脂の成形物19、20を被せて、結束するようにしたので、絶縁樹脂の成形に積層コアを必要とせず、絶縁物の成形工程を並列化することができるため、設備が大型な成形機をインライン化せずにすみ、また工程作業時間の長い絶縁物成形工程の影響を受けずにステータ製造ラインを稼動できる。
なお、本実施の形態1及び実施の形態2では、分割型ステータの積層コアの製造方法について説明したが、これに限るものではない。例えば、連結型ステータ、関節型ステータ、及び一体型ステータの製造にも適用することができる。
図11乃至図13は、それぞれ連結型ステータコア201、関節型ステータコア202、一体型ステータコア203の正面図を示す。いずれの積層コア110においても、所定の位置に積層方向断面が蝶型の固定治具12が設けられることにより、同様の効果を得ることができる。
実施の形態3.
実施の形態1の積層コアの製造方法においては、断面が蝶型で柱状の受取治具12により積層コア110を形成する場合について示した。実施の形態3では、受取治具を略環状に連結して積層コアを形成する場合について示す。
図14は、本発明の実施の形態3での積層コアの製造治具を用いて積層した、分割型ステータの積層コアを形成するコアシートの積層状態の一例を示した上面図であり、図15は斜視図である。図16及び図17は、それぞれ製造治具の斜視図及び斜視拡大図である。
図14において、製造治具としての受取治具52は、実施の形態1の受取治具12における蝶型断面のくびれ部12cに、複数の柱状の受取治具12を縦に並べて略円環状に接続する接続部12gを備えたものである。
接続部12gにより略円環状に接続された受取治具52は、図15に示すように、コアシート11をバックヨーク部11aの両端の係合凹部11d、係合凸部11eで略円環状に係合した状態で積層する。
図16及び図17に示すように、受取治具52の接続部12gは、円環方向両端に回動中心12hを中心に回動可能に連結される連結凹部12i、連結凸部12jが設けられている。その他の構成に関しては、実施の形態1と同様であり、相当部分には図1乃至図3と同一符号を付して説明を省略する。
次に、本実施の形態3における積層コアの製造方法を説明する。図18は、鋼板からプレス金型を使っての打ち抜きにより、コアシート11を形成する工程を示す。
図18(a)乃至図18(d)の各工程は、図4(c)の工程で、係合凹部11d、係合凸部11eの形状を切り出す領域18d、18eを打ち抜く代わりに、カットライン18fを入れ、複数のコアシート11を略円環状に配置した状態で一度で同時に打抜いて形成する以外は、それぞれ本実施の形態1の図4(a)乃至図4(d)の工程と同様であり、その説明を省略する。
打ち抜き、積層された略円環状のコアシート(11−1、11−2、・・、11−n)は、受取治具52に嵌め合い固定された状態で(図15参照)プレス金型のダイ内から取り出され、図19に示すように、各コアシート(11−1、11−2、・・、11−n)のティース部11b及びその周辺部に、上下から絶縁樹脂の成形物19、20を被せられる。
続いて、成形物19、20を被せられた略円環状のコアシート(11−1、11−2、・・、11−n)は、受取治具52に嵌め合い固定された状態で、巻線装置に搬送される。
図20は、巻線装置内での巻線工程を説明する図である。成形物19、20を被せられた略円環状のコアシート(11−1、11−2、・・、11−n)は、受取治具52の連結凹部12i、連結凸部12jの一部をはずして、巻線装置300の固定治具120で受取治具52の把持用凸部12bを把持して、固定される。
把持用凸部12bを把持して固定されたコアシート(11−1、11−2、・・、11−n)は、固定治具120の回転に伴い、順次展開され、逆反り状態となったコアシートのティース部11b周りに巻線機のノズル32を円軌道で回転させることにより、絶縁樹脂の成形物19、20を被覆したティース部11bに巻線18が施される。
ティース部11bに巻線18が施され、結束することにより、積層コア110が得られる。すべてのティース部11bに巻線18が施され、巻線を終了した後、展開された状態の受取治具52を再度略円環状に連結することで、略円環状に係合された積層コア110が得られる。
略円環状に係合された積層コア110は、連結後、略環状の受取治具52が積層方向(図15のE方向)にスライドさせて取り外される。受取治具52は、積層方向に対して断面が蝶型の柱状であり、中央部12cがくびれていることから、積層コア110の外周面と接触せず、外周面を変形させることなく容易に取り外すことができる。
略円環状に連結された積層コア110から受取治具12が取り外されることにより、図9に示すようなステータ200が得られる。
以上のように、本実施の形態3では、略円環状の受取治具52に略円環状に係合した状態で複数のコアシート11を一度に打ち抜いて積層するようにしたので、ステータの真円度の向上を測ることができる。
また、受取治具52の連結凹部12i、連結凸部12jを回動可能に連結し、巻線後に再度略円環状に連結するようにしたので、巻線作業性を損なうことが無く、かつティース間を連続的に巻線することができる。さらに、コイルの結線数を低減でき、結線部の構造を簡素化することで結線の作業性を向上できる。
11 コアシート
11a バックヨーク部
11b ティース部
12 受取治具
12a 嵌合凸部
12b 把持用凸部
12g 接続部
12i 連結凹部
12j 連結凸部
13 絶縁樹脂
18 巻線
19、20 絶縁樹脂の成形物
52 受取治具
110 積層コア

Claims (9)

  1. ティース部およびこのティース部を円弧状の中央部で中心側に突設するバックヨーク部とからなるコアシートを鋼板から打ち抜く工程と、
    このコアシートのバックヨーク部を受取治具と嵌合させて複数枚積層する工程と、
    前記積層したコアシートの前記ティース部及び前記バックヨーク部の積層間を固着した後、前記受取治具を前記積層して固着したバックヨーク部から取り外す工程とを含む積層コアの製造方法。
  2. 受取治具は、断面が蝶型で柱状の形状を有し、コアシートのバックヨーク部外周側中央部に設けられた嵌合凹部と前記受取治具の一方の羽形部を嵌合させることを特徴とする請求項1に記載の積層コアの製造方法。
  3. 受取治具は、連結部が回動可能に略円環状に複数個連結され、略円環状に一度に打ち抜かれた複数個のコアシートを嵌合させて積層することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の積層コアの製造方法。
  4. 積層したコアシートは、ティース部及びバックヨーク部を絶縁樹脂と一体成形することにより積層間を固着することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の積層コアの製造方法。
  5. 積層したコアシートは、ティース部及びバックヨーク部を絶縁樹脂の成形物で覆って嵌合することにより積層間を固着することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の積層コアの製造方法。
  6. 絶縁樹脂で積層間を固着したティース部は、巻線される際には、受取治具の他方の羽形部を把持して、積層したコアシートを固定することを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の積層コアの製造方法。
  7. 積層したコアシートは、ティース部及びバックヨーク部を絶縁樹脂の成形物で覆った後、ティース部に巻線することにより積層間を固着することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の積層コアの製造方法。
  8. 巻線の際には、受取治具の他方の羽形部を把持して、積層したコアシートを固定することを特徴とする請求項7に記載の積層コアの製造方法。
  9. ティース部およびこのティース部を円弧状の中央部で中心側に突設するバックヨーク部とからなるコアシートを鋼板から打ち抜き、このコアシートのバックヨーク部外周側中央部に設けられた嵌合凹部を、断面が蝶型で柱状の受取治具の一方の羽形部と嵌合させて複数枚積層し、前記積層したコアシートの前記ティース部及び前記バックヨーク部の積層間を固着した後、前記受取治具を前記積層して固着したバックヨーク部から取り外される前記受取治具からなる積層コアの製造治具。
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