JP2010163693A - 巻取式真空蒸着方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】金属膜の蒸着前においては、原料フィルム12を帯電させることによりキャンローラ14へ密着させる。金属膜の蒸着後においては、原料フィルム12をガイドする補助ローラ18とキャンローラ14との間にバイアス電圧を印加することにより原料フィルム12をキャンローラ14へ密着させる。これにより、熱変形を生じさせることなく原料フィルムへ金属膜を成膜することができる。
【選択図】図1
Description
ここで、金属膜付フィルム2は、絶縁性フィルムの上に導電性一次薄膜が形成されてなるもので、この導電性一次薄膜の上に、反応ガス供給源6からの反応ガスが反応し成膜されるようになっている。また、キャンローラ4は、金属製のロール表面に絶縁層が形成されてなるもので、ロール本体には所定のマイナス電位が印加されている。
延伸ポリプロピレンで形成された原料フィルムを減圧雰囲気内で連続的に送り出し、
前記原料フィルムを帯電させることにより前記原料フィルムを前記冷却用ローラへ密着させ、
前記原料フィルムを冷却用ローラで冷却しながら前記原料フィルムに金属膜を蒸着し、
前記金属膜と前記冷却用ローラとの間に電圧を印加することにより前記原料フィルムを前記冷却用ローラへ密着させ、
前記金属膜が蒸着された原料フィルムを巻き取る。
一方、金属膜の蒸着後は、蒸着された金属膜により原料フィルムに帯電した電荷の一部が消失されるものの、補助ローラとの接触により金属膜に電位が印加され、これと冷却用ローラとの間に静電的な引力を生じさせることができる。これにより、蒸着後においても、原料フィルムと冷却用ローラとの間の密着力が維持されることになる。
そこで、蒸着された金属膜の表面電位を測定し、これが設定範囲となるように印加電圧を制御する工程を設けることが好ましく、これにより蒸着金属のスプラッシュによるダメージを回避することができ、品質の安定化を図ることができる。
上記設定範囲としては、原料フィルムと冷却用ローラとの間に適切な密着力が得られる電圧以上で、蒸着金属のスプラッシュによるダメージを発生させない電圧以下とし、適用される原料フィルムの材質、厚さ、フィルム走行速度等に応じて適宜選定される。
なお、これに以外にも、PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムやポリエステルフィルム、PPS(ポリフェニレンサルファイト)フィルム等のプラスチックフィルムや紙シート等が適用可能である。
パターン形成ユニット20は、例えば図2Aにおいてハッチング示す形状のオイルパターン25を、原料フィルム12の成膜面にその長手方向(走行方向)に沿って複数列にわたって塗布するように構成されている。従って、成膜時は、オイルパターン25の開口部25aに蒸着物質が被着した略矩形状の金属パターンが連接部26aを介して所定ピッチで連接される形態の金属膜26が複数列、成膜されることになる(図2B)。なお、金属膜26の成膜形態は上記に限定されるものではない。
図3は原料フィルム12に対する電子ビームの照射工程を説明する断面模式図である。本実施の形態では、電子ビーム照射器21は、キャンローラ14の周面との対向位置に設置され、キャンローラ14に接触した原料フィルム12の成膜面に電子ビームが照射されるようにしている。キャンローラ14上で電子ビームを照射することにより、原料フィルム12を冷却しながら電子ビームを照射できる。
補助ローラ18を直流バイアス電源22の負極に接続することによって、補助ローラ18にガイドされる原料フィルム12は、その成膜面上の金属膜26(図2B参照)と補助ローラ18の周面との接触により、当該金属膜に対して負電位が印加される。その結果、金属膜26とキャンローラ14との間に挟まれる原料フィルム12が分極して、原料フィルム12とキャンローラ14との間に静電的な吸着力が生じ、両者の密着が図られることになる。
なお、フィルム表面電位に基づいて印加電圧を制御する構成に限らず、例えば、原料フィルム12の温度を測定して印加電圧を制御するようにしてもよい。
除電ユニット23の構成例としては、プラズマ中に原料フィルム12を通過させボンバード処理により原料フィルム12を除電する機構が採用されている。
このとき、原料フィルム12がキャンローラ14と接触した位置で電子ビームを照射するようにしているので、原料フィルム12を効率良く冷却することができる。
また、走行する原料フィルム12の成膜面に対しその幅方向に走査しながら電子ビームを照射することによって、電子ビームの局所的な照射による原料フィルム12の熱変形を回避できると同時に、均一に効率良く原料フィルム12を帯電させることができるようになる。
この金属膜26は、連接部26aを介して原料フィルム12の長手方向に連接された複数列の縞状の形態を有する。
これにより、金属膜の蒸着時における原料フィルム12の熱変形を防止することができるとともに、原料フィルム12の高速走行化、成膜運転速度の高速化を可能として、生産性向上を図ることができるようになる。このような構成は、OPPフィルム等のような金属膜が付着すると帯電しにくい素材で原料フィルム12を構成した場合に特に有利である。更に、原料フィルム12上にパターン状に金属膜26を形成する場合、部分的に温度が上がるとともに電荷が変化することがあるため、電荷が抜けた金属膜形成部分をバイアス電圧で密着性を高めることは、原料フィルム12が均一に冷却されるため望ましい。
原料フィルム12として幅600mm、厚さ4μmのOPPフィルムを用い、これに金属Alをシート抵抗2Ω/□となる膜厚となるように蒸着した。電子ビーム照射器21として4kV×100〜200mAの走査型電子銃を使用し、スキャン周波数は1000Hzとした。また、直流バイアス電源22の電源電圧は100〜120Vとした。
バイアス電圧のみ 300m/min.
電子ビーム照射のみ 250m/min.
バイアス電圧+電子ビーム照射 500m/min.
11 真空チャンバ
12 原料フィルム
13 巻出しローラ
14 キャンローラ(冷却用ローラ)
15 巻取りローラ
16 蒸発源
18 補助ローラ
20 パターン形成ユニット(マスク形成手段)
21 電子ビーム照射器(荷電粒子照射手段)
22 直流バイアス電源(電圧印加手段)
23 除電ユニット(除電手段)
25 オイルパターン
26 金属膜
27 センサ(検出手段)
28 コントローラ(制御手段)
Claims (7)
- 延伸ポリプロピレンで形成された原料フィルムを減圧雰囲気内で連続的に送り出し、
前記原料フィルムを帯電させることにより前記原料フィルムを前記冷却用ローラへ密着させ、
前記原料フィルムを冷却用ローラで冷却しながら前記原料フィルムに金属膜を蒸着し、
前記金属膜と前記冷却用ローラとの間に電圧を印加することにより前記原料フィルムを前記冷却用ローラへ密着させ、
前記金属膜が蒸着された原料フィルムを巻き取る
巻取式真空蒸着方法。 - 請求項1に記載の巻取式真空蒸着方法であって、
前記原料フィルムを帯電させる工程では、走行する前記原料フィルムに対し、荷電粒子を当該原料フィルムの幅方向に走査しながら照射する巻取式真空蒸着方法。 - 請求項2に記載の巻取式真空蒸着方法であって、
前記荷電粒子の照射工程を、前記原料フィルムが前記冷却用ローラに接したときに行う巻取式真空蒸着方法。 - 請求項1に記載の巻取式真空蒸着方法であって、
前記金属膜と前記冷却用ローラとの間に電圧を印加する工程では、前記金属膜が蒸着された原料フィルムの走行をガイドする補助ローラと前記冷却用ローラとの間に、直流電圧を印加する巻取式真空蒸着方法。 - 請求項1または請求項4に記載の巻取式真空蒸着方法であって、
前記金属膜と前記冷却用ローラとの間に電圧を印加する工程は、
前記金属膜の表面電位を測定する工程と、
前記測定した電位が設定範囲となるように前記印加電圧を制御する工程とを含む巻取式真空蒸着方法。 - 請求項1に記載の巻取式真空蒸着方法であって、さらに、
前記原料フィルムを帯電させる工程の前に、前記金属膜の蒸着領域を画定するマスクパターンを前記原料フィルムの成膜面に形成する巻取式真空蒸着方法。 - 請求項1に記載の巻取式真空蒸着方法であって、さらに、
前記金属膜の蒸着後、前記原料フィルムを除電する巻取式真空蒸着方法。
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