JP2010163423A - メタロセン錯体およびオレフィンの重合方法 - Google Patents

メタロセン錯体およびオレフィンの重合方法 Download PDF

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Abstract

【課題】エチレンおよびα−オレフィンの取り込み効率が高く、高分子量のゴム成分を重合することができるメタロセン錯体およびそれを用いたオレフィンの重合方法を提供する。
【解決手段】インデニル環の4位に置換されていてもよいフェニル基を有し、インデニル環の2位にフリル基等の置換基を有し、二つのインデニル環の1位が炭素原子、珪素原子等で連結されている、Ti、ZrまたはHfのメタロセン錯体、該メタロセン錯体を含むことを特徴とするオレフィン重合用触媒、および該オレフィン重合用触媒を使用して、オレフィンの重合または共重合を行うことを特徴とするオレフィンの重合方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、新規メタロセン錯体およびオレフィンの重合方法に関し、さらに詳しくは、エチレンの取り込み効率が高く、高い分子量のエチレン−プロピレン共重合ゴム成分を製造できる、特定の位置に置換基を導入した新規メタロセン錯体およびオレフィンの重合方法に関する。
結晶性ポリプロピレンは、機械的性質、耐薬品性等に優れることから、各種成形分野に広く用いられている。しかしながら、プロピレン単独重合体あるいは少量のα−オレフィンとのランダム共重合体は、剛性は高いが、耐衝撃性が不足する場合がある。
そのため、プロピレン単独重合体に、エチレン−プロピレン共重合体(EPR)等のゴム成分を添加する方法や、プロピレンの単独重合後に、引き続いてプロピレンとエチレンあるいはα−オレフィンを共重合させゴム成分を含有させた、いわゆるインパクトコポリマーを製造することにより、耐衝撃性を改良することが行われてきた。さらに、このインパクトコポリマーのゴム成分の量を増加させることにより、柔軟性や耐衝撃性を向上させることができる。
また、これとは別の問題点として、従来のチーグラー・ナッタ型触媒の存在下で重合して得られたインパクトコポリマーは、触媒の性質上、低分子量成分(オリゴマー成分など)が存在する。特に近年では、流動性を上げて、得られたインパクトコポリマーの成形性をより改善する傾向にある。
しかしながら、ゴム部分について、あまり流動性を上げると、それに伴って低分子量成分の生成割合も増加し、この低分子量成分は、加工時の発煙、異臭等の発生原因となるばかりか、加工後でも、臭気や味に悪影響を与えたり、べたつきによるブロッキング性の悪化など、様々な問題の原因となることが知られている。重合ポリマーの粉体性状が悪化すると、安定した生産ができなくなり、問題である。一方で、結晶性ポリプロピレンとゴム部分の平均分子量の差が大きくなると、成型時にゲルが多くなる、線膨張率が高くなる、といった問題が発生する。
一方、従来のチーグラー型触媒系とは異なるメタロセン系の触媒を用いて、プロピレンを重合してアイソタクチックポリプロピレンが得られることは知られている。また、同様な触媒を用いて、プロピレンの単独重合後に、引き続いてエチレンとプロピレンを共重合させ、インパクトコポリマーを製造することも知られている(例えば、特許文献1、2参照。)。さらに、剛性と衝撃性の良好なインパクトコポリマーについても、開示されている(例えば、特許文献3参照。)。
特に、インパクトコポリマーにおいては、高い耐衝撃性を発現するためには、例えば、より低いガラス転移温度を示すことが必要であり、これを満足するには、プロピレンとエチレンあるいはα−オレフィンとの共重合を、それぞれの含量がある範囲を満たすように行うことが好ましいとされている(例えば、非特許文献1参照。)。
そして、上記のメタロセン系の触媒を構成する遷移金属化合物は、既に多くの例が知られている。特にインパクトコポリマーの剛性を向上させるために、高い融点を有するホモポリプロピレンを与える遷移金属化合物も既に知られている(例えば、特許文献4参照。)。
しかしながら、こうしたプロピレン系インパクトコポリマーをメタロセン系触媒で製造する際、プロピレンと他のコモノマーとの反応性の相違に伴って、次のような技術的な問題が起こっている。
すなわち、メタロセン系の触媒を用い、従来の製造法により、プロピレン単独重合の後、プロピレンとエチレンあるいはα−オレフィンの共重合を行うと、重合雰囲気中プロピレン/(エチレンまたはα−オレフィン)のガス組成比と、その雰囲気下で重合されたプロピレン量/(エチレン量またはα−オレフィン量)の重合量比が大きく異なり、重合体の(エチレンまたはα−オレフィン)の重合量が少なくなる場合が発生する。つまり、所望のエチレンあるいはα−オレフィンの含量を有する共重合体を得るためには、共重合体中の含量から大きく異なるモノマー比のガスを供給して重合することが必要となり、製造上問題があった。さらに、極端な場合には、重合装置の制約上、所望の含量を有する共重合体が製造できないこともあった。
このように、メタロセン錯体を用いた触媒では、エチレン/プロピレン混合ガスと重合体のエチレン含量の差が大きく、これを解消したエチレンおよびα−オレフィンの取り込み効率の高い製造法の開発が、望まれている。
加えて、これまで知られているメタロセン触媒を用いた場合には、プロピレンとエチレンあるいはα−オレフィンの共重合を気相で行う場合、得られる共重合体の分子量が低いという問題があった。プロピレン−エチレンブロック共重合体において、高い耐衝撃性を発現するためには、共重合体の分子量がある一定以上の値を有することも必要であり、高い分子量の共重合体を製造できる製造法も望まれている。また、単位ポリマーあたりの触媒単価を低下させるためや、ゴム部の含量を高くするため、ゴム活性の高い触媒の開発も望まれている。
一方、特許文献5には、インデニル環の5位に置換基を有する錯体が記載されており、高い融点、および高い分子量を持つプロピレン単独重合体、および共重合体を提供し得るメタロセン化合物を開示している。
しかし、エチレンの取り込み効率は低いものとなっており、得られる単独重合体の融点、重合活性などの重合性能も満足できるものとはいえず、さらに高性能のメタロセン錯体の創出が望まれている。
特開平4−337308号公報 特開平6−287257号公報 特開2003−206325号公報 特開平11−240909号公報 特表2005−511751号公報
Polymer、2001年、42巻、9611頁
本発明の目的は、上記した従来技術の問題点に鑑み、従来のメタロセン触媒よりも、エチレンおよびα−オレフィンの取り込み効率がよく、高分子量のゴム成分を重合することができるメタロセン錯体およびオレフィンの重合方法を提供することにある。
また、本発明の別の目的は、さらに、高融点のホモポリプロピレンを得ることができ、高活性で共重合体を得ることのできるメタロセン錯体およびオレフィンの重合方法を提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決するため、鋭意研究を重ねた結果、特定の置換基を有するメタロセン錯体、特にインデニル環の5位に置換基を有し、インデニル環の2位に置換基を有していてもよいフリル基または置換基を有していてもよいチエニル基を有するメタロセン化合物を用いることにより、エチレンおよびα−オレフィンの取り込み効率がよく、高分子量のゴム成分を得ることができることを見出し、これらの知見に基づき、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の第1の発明によれば、下記の一般式[I]式で表されるメタロセン錯体が提供される。
Figure 2010163423
(式中、Mは、Ti、Zr又はHfであり、Yは、炭素、珪素又はゲルマニウムであり、XとXは、それぞれ独立して、Mとσ結合を形成する配位子である。RとR11は、互いに同じでも異なっていてもよく、水素、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基又は置換基を有していてもよいフリル基若しくはチエニル基である。そして、RとR11の片方又は両方は、必ず、フリル基、チエニル基、置換基を有するフリル基又は置換基を有するチエニル基のいずれかである。RとR17は、互いに同じでも異なっていてもよく、水素、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルケニル基、炭素数1〜6のハロゲン含有アルキル基、トリアルキルシリル基を有する炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6の炭化水素基を有するシリル基、炭素数6〜18のアリール基又は炭素数6〜18のハロゲン含有アリール基である。ただし、RとR17のどちらかが水素の場合は、片方は水素以外の置換基である。R、R、R、R、R、R、R、R12、R13、R14、R15、R16、R18及びR19は、互いに同じでも異なっていてもよく、水素、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルケニル基、炭素数1〜6のハロゲン含有アルキル基、トリアルキルシリル基を有する炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6の炭化水素基を有するシリル基、炭素数6〜18のアリール基、炭素数6〜18のハロゲン含有アリール基又は置換基を有していてもよい5員環若しくは6員環を構成する複素環基であり、また、隣接するR双方で6〜7員環を構成してもよく、6〜7員環が不飽和結合を含んでいてもよい。R10とR20は、互いに同じでも異なっていてもよく、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルケニル基、炭素数1〜6のハロゲン含有アルキル基、トリアルキルシリル基を有する炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6の炭化水素基を有するシリル基、炭素数6〜18のアリール基、炭素数6〜18のハロゲン含有アリール基又は置換基を有していてもよい5員環若しくは6員環を構成する複素環基であり、R10とR20で4〜7員環を構成していてもよい。)
本発明の第2の発明によれば、第1の発明において、前記一般式[I]中、RとR17は、互いに同じでも異なっていてもよく、炭素数1〜6のアルキル基であることを特徴とするメタロセン錯体が提供される。
また、本発明の第3の発明によれば、第1又は2の発明において、前記一般式[I]中、R、R、R、R12、R18及びR19は、水素であることを特徴とするメタロセン錯体が提供される。
さらに、本発明の第4の発明によれば、第1〜3のいずれかの発明において、前記一般式[I]中、RとR11は、お互いに異なっていてもよく、フリル基、チエニル基、置換基を有するフリル基又は置換基を有するチエニル基のいずれかであることを特徴とするメタロセン錯体が提供される。
また、本発明の第5の発明によれば、第1〜4のいずれかの発明に係るメタロセン錯体を含むことを特徴とするオレフィン重合用触媒が提供される。
さらに、本発明の第6の発明によれば、第5の発明において、下記の(A)、(B)及び(C)の各成分を含むことを特徴とするオレフィン重合用触媒が提供される。
成分(A):第1〜4のいずれかの発明に係るメタロセン錯体
成分(B):成分(A)と反応してイオン対を形成する化合物又はイオン交換性層状珪酸塩
成分(C):有機アルミニウム化合物
また、本発明の第7の発明によれば、第6の発明において、成分(B)がイオン交換性層状珪酸塩であることを特徴とするオレフィン重合用触媒が提供される。
さらに、本発明の第8の発明によれば、第5〜7のいずれかの発明に係るオレフィン重合用触媒を使用して、オレフィンの重合または共重合を行うことを特徴とするオレフィンの重合方法が提供される。
また、本発明の第9の発明によれば、プロピレン系重合体を製造する方法であって、第5〜7のいずれかの発明に係るオレフィン重合用触媒を用いて、
(i)全モノマー成分に対して、プロピレンを100〜90重量%、エチレン又はα−オレフィンを0〜10重量%で重合させる工程、及び
(ii)全モノマー成分に対して、プロピレンを10〜90重量%、エチレン及び/又は炭素数4以上のα−オレフィンを10〜90重量%で重合させる工程、
を含むことを特徴とするプロピレン系重合体の多段重合方法が提供される。
さらに、本発明の第10の発明によれば、第9の発明において、第1工程は、
(i)全モノマー成分に対して、プロピレンを100〜90重量%、エチレン又はα−オレフィンを0〜10重量%で、プロピレンを溶媒として用いるバルク重合又はモノマーをガス状に保つ気相重合であり、及び
第2工程は
(i)全モノマー成分に対して、プロピレンを10〜90重量%、エチレン又はα−オレフィンを10〜90重量%で、気相重合させることを特徴とするプロピレン系重合体の二段重合方法が提供される。
本発明のメタロセン錯体を重合触媒として用いることにより、従来のメタロセン化合物に比べて、エチレンまたはα―オレフィンの取り込み効率がよく、高分子量のゴム成分、特にエチレン/プロピレン共重合体成分を得ることができる。また、高融点のプロピレン単独重合体を得ることもできる。
これにより、柔軟性や耐衝撃性に優れたプロピレン系重合体を効率的に製造することができ、本発明の新規メタロセン錯体およびオレフィンの重合方法は、工業的な観点から、非常に有用である。
以下、本発明のメタロセン錯体(又はメタロセン化合物)を用いたプロピレン系重合体の製造方法について、項目毎に、詳細に説明する。
1.メタロセン錯体
本発明のメタロセン錯体は、一般式[I]で表される特定の置換基を有するメタロセン錯体である。
Figure 2010163423
(式中、Mは、Ti、Zr又はHfであり、Yは、炭素、珪素又はゲルマニウムであり、XとXは、それぞれ独立して、Mとσ結合を形成する配位子である。RとR11は、互いに同じでも異なっていてもよく、水素、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基又は置換基を有していてもよいフリル基若しくはチエニル基である。そして、RとR11の片方又は両方は、必ず、フリル基、チエニル基、置換基を有するフリル基又は置換基を有するチエニル基のいずれかである。RとR17は、互いに同じでも異なっていてもよく、水素、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルケニル基、炭素数1〜6のハロゲン含有アルキル基、トリアルキルシリル基を有する炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6の炭化水素基を有するシリル基、炭素数6〜18のアリール基又は炭素数6〜18のハロゲン含有アリール基である。ただし、RとR17のどちらかが水素の場合は、片方は水素以外の置換基である。R、R、R、R、R、R、R、R12、R13、R14、R15、R16、R18及びR19は、互いに同じでも異なっていてもよく、水素、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルケニル基、炭素数1〜6のハロゲン含有アルキル基、トリアルキルシリル基を有する炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6の炭化水素基を有するシリル基、炭素数6〜18のアリール基、炭素数6〜18のハロゲン含有アリール基又は置換基を有していてもよい5員環若しくは6員環を構成する複素環基であり、また、隣接するR双方で6〜7員環を構成してもよく、6〜7員環が不飽和結合を含んでいてもよい。R10とR20は、互いに同じでも異なっていてもよく、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルケニル基、炭素数1〜6のハロゲン含有アルキル基、トリアルキルシリル基を有する炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6の炭化水素基を有するシリル基、炭素数6〜18のアリール基、炭素数6〜18のハロゲン含有アリール基又は置換基を有していてもよい5員環若しくは6員環を構成する複素環基であり、R10とR20で4〜7員環を構成していてもよい。)
一般式[I]において、炭素数1〜6のアルキル基の具体例としては、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどを挙げることができる。
また、炭素数1〜6のアルコキシ基の具体例としては、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、i−プロポキシ、n−ブトキシ、i−ブトキシ、tert−ブトキシ、フェノキシなどを挙げることができる。
一般式[I]において、フリル基、チエニル基、置換基を有するフリル基または置換基を有するチエニル基の具体例としては、2−フリル、2−(5−メチルフリル)、2−(5−エチルフリル)、2−(5−n−プロピルフリル)、2−(5−i−プロピルフリル)、2−(5−t−ブチルフリル)、2−(5−トリメチルシリルフリル)、2−(5−トリエチルシリルフリル)、2−(5−フェニルフリル)、2−(5−トリルフリル)、2−(5−フルオロフェニルフリル)、2−(5−クロロフェニルフリル)、2−(4,5−ジメチルフリル)、2−(3,5−ジメチルフリル)、2−ベンゾフリル、3−フリル、3−(5−メチルフリル)、3−(5−エチルフリル)、3−(5−n−プロピルフリル)、3−(5−i−プロピルフリル)、3−(5−t−ブチルフリル)、3−(5−トリメチルシリルフリル)、3−(5−トリエチルシリルフリル)、3−(5−フェニルフリル)、3−(5−トリルフリル)、3−(5−フルオロフェニルフリル)、3−(5−クロロフェニルフリル)、3−(4,5−ジメチルフリル)、3−ベンゾフリル、2−チエニル、2−(5−メチルチエニル)、2−(5−エチルチエニル)、2−(5−n−プロピルチエニル)、2−(5−i−プロピルチエニル)、2−(5−t−ブチルチエニル)、2−(5−トリメチルシリルチエニル)、2−(5−トリエチルシリルチエニル)、2−(5−フェニルチエニル)、2−(5−トリルチエニル)、2−(5−フルオロフェニルチエニル)、2−(5−クロロフェニルチエニル)、2−(4,5−ジメチルチエニル)、2−(3,5−ジメチルチエニル)、2−ベンゾチエニル、3−チエニル、3−(5−メチルチエニル)、3−(5−エチルチエニル)、3−(5−n−プロピルチエニル)、3−(5−i−プロピルチエニル)、3−(5−t−ブチルチエニル)、3−(5−トリメチルシリルチエニル)、3−(5−トリエチルシリルチエニル)、3−(5−フェニルチエニル)、3−(5−トリルチエニル)、3−(5−フルオロフェニルチエニル)、3−(5−クロロフェニルチエニル)、3−(4,5−ジメチルチエニル)、3−ベンゾチエニル、などを挙げることができる。
一般式[I]において、ハロゲン原子としては、塩素、臭素、ヨウ素、フッ素を挙げることができ、また、炭素数1〜6のアルケニル基の具体例としては、ビニル、プロペニル、アリル、ブテニル、シクロヘキセニルなどを挙げることができる。
また、炭素数1〜6のハロゲン含有アルキル基のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられ、炭素数1〜6のハロゲン含有アルキル基は、炭素数1〜6のアルキル基の骨格上の水素にハロゲンが置換されたものである。具体例としては、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、クロロメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、ブロモメチル、ジブロモメチル、トリブロモメチル、ヨードメチル、2,2,2−トリフルオロエチル、2,2,1,1−テトラフルオロエチル、ペンタフルオロエチル、ペンタクロロエチル、ペンタフルオロプロピル、ノナフルオロブチル、5−クロロペンチル、5,5,5−トリクロロペンチル、5−フルオロペンチル、5,5,5−トリフルオロペンチル、6−クロロヘキシル、6,6,6−トリクロロヘキシル、6−フルオロヘキシル、6,6,6−トリフルオロヘキシルを挙げることができる。
一般式[I]において、トリアルキルシリル基を有する炭素数1〜6のアルキル基は、具体例としては、トリメチルシリルメチル、トリメチルシリルエチルを挙げることができる。
炭素数1〜6の炭化水素基を有するシリル基とは、異なっていてもよい炭素数1〜6の炭化水素基3個が珪素上に置換されている置換基であり、炭素数1〜6の炭化水素とは、一般式[I]中の炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルケニル基、炭素数1〜6のハロゲン含有アルキル基およびフェニル基を含み、フェニル基上に置換基を有していてもよい。具体的には、トリメチルシリル、トリエチルシリル、トリ−n−ブチルシリル、t−ブチルジメチルシリル、トリビニルシリル、トリアリルシリル、トリフェニルシリルを挙げることができる。
一般式[I]において、炭素数6〜18のアリール基には、炭素数1〜6の炭化水素基が置換されていてもよく、具体例としては、フェニル、トリル、ジメチルフェニル、エチルフェニル、トリメチルフェニル、t−ブチルフェニル、ビフェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、アセナフチル、フェナントリル、アントリルなどを挙げることができる。
また、炭素数6〜18のハロゲン含有アリール基の具体例とは、前期炭素数6〜18のアリール基の水素原子をハロゲンに置換させたものであり、具体的には、2−,3−,4−置換の各フルオロフェニル、2−,3−,4−置換の各クロロフェニル、2−,3−,4−置換の各ブロモフェニル、2,4−、2,5−、2,6−、3,5−置換の各ジフルオロフェニル、2,4−、2,5−、2,6−、3,5−置換の各ジクロロフェニル、2,4,6−、2,3,4−、2,4,5−、3,4,5−置換の各トリフルオロフェニル、2,4,6−、2,3,4−、2,4,5−、3,4,5−置換の各トリクロロフェニル、ペンタフルオロフェニル、ペンタクロロフェニル、3,5−ジメチル−4−クロロフェニル、3,5−ジクロロ−4−ビフェニルなどが挙げられる。
一般式[I]において、置換基を有していてもよい5員環若しくは6員環を構成する複素環基とは、ヘテロ原子で直接アルカジエニル基とは結合していないものであり、複素環の具体例としては、ピロリジル、ピリジル、ピリミジル、キノリル、イソキノリル、カルバゾリル、フリル、チエニル、チアノフリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、イソオキサゾリルであり、これら複素環に、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルケニル基、炭素数1〜6のハロゲン含有アルキル基、炭素数1〜6の炭化水素基を有するシリル基、炭素数6〜18のアリール基、または炭素数6〜18のハロゲン含有アリール基の置換基を有していてもよく、隣接する原子双方で5〜7員環を形成していてもよく、そのなかに不飽和結合を有していてもよく、5〜7員環にヘテロ原子を含んでいてもよい。この中には、前記のフリル基、チエニル基、置換基を有するフリル基または置換基を有するチエニル基も含まれる。
一般式[I]において、Mは、Ti、Zr又はHfであり、好ましくはZr、Hfであり、特に好ましくはZrである。Yは、炭素、珪素又はゲルマニウムであり、好ましくは珪素、ゲルマニウムである。また、Y上の置換基R10とR20は、4〜7員環を構成していてもよく、具体例としては、シラシクロブタン、シラシクロペンタン、2,5−ジメチルシラシクロペンタン、シラシクロヘキサン、シラフルオレンを挙げることができる。
とXは、それぞれ独立して、Mとσ結合を形成する配位子であり、特に限定されないが、好ましいX及びXは、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20の置換アミノ基、炭素数1〜20の窒素含有炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基などが挙げられる。XとXで架橋構造をとっていてもよい。具体的には、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、フッ素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、フェニル基、ベンジル基、ジメチルアミノ基またはジエチルアミノ基などを挙げることができる。
これらの中でも、ハロゲン原子、炭素数1〜7の炭化水素基が好ましく。具体的には、塩素原子、メチル基、i−ブチル基、フェニル基、ベンジル基が特に好ましい。
、R、R、R、R、R、R、R12、R13、R14、R15、R16、R18及びR19は、隣接するR双方で6〜7員環を構成してもよく、6〜7員環が不飽和結合を含んでいてもよい。具体的には、インデニル環の4位の置換基として、1−ナフチル、2−ナフチル、5,6,7,8−テトラヒドロ−1−ナフチル、5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル、フェナントリル、アントリルなどを挙げることをできる。
とR11の置換基として、好ましくは炭素数1〜6のアルキル基、置換基を有していてもよいフリル基かチエニル基であり、炭素数1〜6のアルキル基の中で好ましいのは、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、i−プロピル、i−ブチルであり、特に好ましくは、メチル基である。また、RとR11の置換基であるフリル基、チエニル基、置換基を有するフリル基または置換基を有するチエニル基として、特に好ましいものは下記[II]式であらわすことができる。
Figure 2010163423
(Zは、酸素原子または硫黄原子であり、R31とR32は、互いに同じでも異なっていてもよく、水素、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルケニル基、炭素数1〜6のハロゲン含有アルキル基、トリアルキルシリル基を有する炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6の炭化水素基を有するシリル基、炭素数6〜18のアリール基または炭素数6〜18のハロゲン含有アリール基である。また、隣接するR双方で6員環を構成してもよく、6員環が不飽和結合を含んでいてもよい。)
式[II]における置換基の意味は、式[I]中と同一であり、R31、R32の置換基として好ましくは、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数6〜18のアリール基であり、好ましくは炭素数1〜6のアルキル基、炭素数6〜18のアリール基である。
とR11として、好ましくは、フリル基、チエニル基、置換基を有するフリル基または置換基を有するチエニル基であり、より好ましくは、エチレンの取り込み効率が高い点で、置換基を有するフリル基または置換基を有するチエニル基であり、さらに好ましくは置換基を有するフリル基である。
なお、一般にメタロセン化合物の合成時には、ラセミ体、メソ体のように異性体がほぼ1:1で生成する。通常、プロピレン重合触媒としては、ラセミ体が用いられており、ラセミ体/メソ体混合物からラセミ体を分離することが必要である。
しかし、本発明に係るメタロセン化合物で、インデニル環の2−位の置換基(RとR11)を同時にフリル基、チエニル基、置換基を有するフリル基または置換基を有するチエニル基にしたものは、錯体化したときに、ラセミ体を80%以上の選択性で生成し、分離も容易であるために、高収率でラセミ体を得ることができ、このような構造は、合成上も有用である。
とR17のどちらかを水素以外の置換基とすることで、高分子量のエチレン/プロピレン共重合体を得ることができ、好ましくは、RとR17の両方とも、水素以外の置換基である方がさらに高分子量のエチレン/プロピレン共重合体を得ることができる。
とR17の好ましい置換基としては、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルケニル基、炭素数1〜6のハロゲン含有アルキル基、炭素数6〜18のアリール基、炭素数6〜18のハロゲン含有アリール基であり、特に好ましくはハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、さらに好ましくは炭素数1〜6のアルキル基、よりさらに好ましくはメチル基である。
ゴム活性が高い点で、R、R、R、R12、R18及びR19は、同時に水素であることが好ましく、さらに好ましくはR、R、R、R、R12、R16、R18及びR19が同時に水素である。
また、インデニル環の4位のPh基上の置換基(R、R、R、R、R、R12、R13、R14、R15、R16)としては、R、R、R、R13、R14、R15のいずれか1つ以上が、置換基を有していたほうが好ましく、さらに好ましくはR、R、Rのいずれか1つ以上、かつR13、R14、R15のいずれか1つ以上が置換基を有していた方が好ましい。より好ましくは、R、R、R13、R15に、同時に置換基を有していた方が好ましい。
好ましい置換基としては、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のハロゲン含有アルキル基、炭素数1〜6の炭化水素基を有するシリル基、炭素数6〜18のアリール基、炭素数6〜18のハロゲン含有アリール基である。
また、ゴム活性が高い点で、R、R14に、置換基を有していた方がよく、好ましい置換基としては、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のハロゲン含有アルキル基、トリアルキルシリル基を有する炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6の炭化水素基を有するシリル基、炭素数6〜18のアリール基、炭素数6〜18のハロゲン含有アリール基であり、より好ましくは、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のハロゲン含有アルキル基、炭素数1〜6の炭化水素基を有するシリル基、炭素数6〜18のアリール基である。
メタロセン化合物の具体例:
本発明のメタロセン錯体の具体例を以下に示す。
ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−フェニル−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(2−メチルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(2−エチルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(2−メトキシフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(2−クロロフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(2−ビフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(3−メチルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(3−エチルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(3−メトキシフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(3−クロロフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(3−ビフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(4−メチルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(4−エチルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(4−i−プロピルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(4−t−ブチルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(4−ビフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(4−メトキシフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(4−トリフルオロメチルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(4−トリメチルシリルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(3,5−ジメチルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(3,5−ジエチルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(3,5−ジ−i−プロピルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(3,5−ジ−t−ブチルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(3,5−ジ−メトキシフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(3,5−ジ−トリメチルシリルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(3,5−ジ−トリフルオロメチルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(3,4,5−トリメチルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(3,5−ジメチル−4−トリメチルシリルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(3,5−ジメチル−4−ビフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(3,5−ジメチル−4−メトキシフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(3,5−ジクロロ−4−トリメチルシリルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(3,5−ジクロロ−4−ビフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(3,5−ジクロロ−4−メトキシフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(1−ナフチル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(2−ナフチル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(9−フェナンスリル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(2−フェナンスリル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−フェニル−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(2−メチルフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(2−エチルフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(2−メトキシフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(2−クロロフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(2−ビフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(3−メチルフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(3−エチルフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(3−メトキシフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(3−クロロフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(3−ビフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(4−メチルフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(4−エチルフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(4−i−プロピルフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(4−t−ブチルフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(4−ビフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(4−メトキシフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(4−トリフルオロメチルフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(4−トリメチルシリルフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(3,5−ジメチルフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(3,5−ジエチルフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(3,5−ジ−i−プロピルフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(3,5−ジ−t−ブチルフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(3,5−ジ−メトキシフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(3,5−ジ−トリメチルシリルフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(3,5−ジ−トリフルオロメチルフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(3,4,5−トリメチルフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(3,5−ジメチル−4−トリメチルシリルフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(3,5−ジメチル−4−ビフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(3,5−ジメチル−4−メトキシフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(3,5−ジクロロ−4−トリメチルシリルフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(3,5−ジクロロ−4−ビフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(3,5−ジクロロ−4−メトキシフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(1−ナフチル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(2−ナフチル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(9−フェナンスリル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(2−フェナンスリル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ジメチルフリル))−4−フェニル−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ジメチルフリル))−4−(2−メチルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ジメチルフリル))−4−(2−エチルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ジメチルフリル))−4−(2−メトキシフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ジメチルフリル))−4−(2−クロロフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ジメチルフリル))−4−(2−ビフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ジメチルフリル))−4−(3−メチルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ジメチルフリル))−4−(3−エチルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ジメチルフリル))−4−(3−メトキシフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ジメチルフリル))−4−(3−クロロフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ジメチルフリル))−4−(3−ビフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ジメチルフリル))−4−(4−メチルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ジメチルフリル))−4−(4−エチルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ジメチルフリル))−4−(4−i−プロピルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ジメチルフリル))−4−(4−t−ブチルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ジメチルフリル))−4−(4−ビフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ジメチルフリル))−4−(4−メトキシフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ジメチルフリル))−4−(4−トリフルオロメチルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ジメチルフリル))−4−(4−トリメチルシリルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ジメチルフリル))−4−(3,5−ジメチルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ジメチルフリル))−4−(3,5−ジエチルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ジメチルフリル))−4−(3,5−ジ−i−プロピルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ジメチルフリル))−4−(3,5−ジ−t−ブチルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ジメチルフリル))−4−(3,5−ジ−メトキシフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ジメチルフリル))−4−(3,5−ジ−トリメチルシリルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ジメチルフリル))−4−(3,5−ジ−トリフルオロメチルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ジメチルフリル))−4−(3,4,5−トリメチルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ジメチルフリル))−4−(3,5−ジメチル−4−トリメチルシリルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ジメチルフリル))−4−(3,5−ジメチル−4−ビフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ジメチルフリル))−4−(3,5−ジメチル−4−メトキシフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ジメチルフリル))−4−(3,5−ジクロロ−4−トリメチルシリルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ジメチルフリル))−4−(3,5−ジクロロ−4−ビフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ジメチルフリル))−4−(3,5−ジクロロ−4−メトキシフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ジメチルフリル))−4−(1−ナフチル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ジメチルフリル))−4−(2−ナフチル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ジメチルフリル))−4−(9−フェナンスリル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ジメチルフリル))−4−(2−フェナンスリル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ジメチルフリル))−4−フェニル−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ジメチルフリル))−4−(2−メチルフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ジメチルフリル))−4−(2−エチルフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ジメチルフリル))−4−(2−メトキシフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ジメチルフリル))−4−(2−クロロフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ジメチルフリル))−4−(2−ビフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ジメチルフリル))−4−(3−メチルフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ジメチルフリル))−4−(3−エチルフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ジメチルフリル))−4−(3−メトキシフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ジメチルフリル))−4−(3−クロロフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ジメチルフリル))−4−(3−ビフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ジメチルフリル))−4−(4−メチルフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ジメチルフリル))−4−(4−エチルフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ジメチルフリル))−4−(4−i−プロピルフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ジメチルフリル))−4−(4−t−ブチルフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ジメチルフリル))−4−(4−ビフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ジメチルフリル))−4−(4−メトキシフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ジメチルフリル))−4−(4−トリフルオロメチルフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ジメチルフリル))−4−(4−トリメチルシリルフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ジメチルフリル))−4−(3,5−ジメチルフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ジメチルフリル))−4−(3,5−ジエチルフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ジメチルフリル))−4−(3,5−ジ−i−プロピルフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ジメチルフリル))−4−(3,5−ジ−t−ブチルフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ジメチルフリル))−4−(3,5−ジ−メトキシフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ジメチルフリル))−4−(3,5−ジ−トリメチルシリルフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ジメチルフリル))−4−(3,5−ジ−トリフルオロメチルフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ジメチルフリル))−4−(3,4,5−トリメチルフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ジメチルフリル))−4−(3,5−ジメチル−4−トリメチルシリルフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ジメチルフリル))−4−(3,5−ジメチル−4−ビフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ジメチルフリル))−4−(3,5−ジメチル−4−メトキシフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ジメチルフリル))−4−(3,5−ジクロロ−4−トリメチルシリルフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ジメチルフリル))−4−(3,5−ジクロロ−4−ビフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ジメチルフリル))−4−(3,5−ジクロロ−4−メトキシフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ジメチルフリル))−4−(1−ナフチル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ジメチルフリル))−4−(2−ナフチル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ジメチルフリル))−4−(9−フェナンスリル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ジメチルフリル))−4−(2−フェナンスリル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ベンゾフリル))−4−フェニル−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ベンゾフリル))−4−(2−メチルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ベンゾフリル))−4−(2−エチルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ベンゾフリル))−4−(2−メトキシフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ベンゾフリル))−4−(2−クロロフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ベンゾフリル))−4−(2−ビフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ベンゾフリル))−4−(3−メチルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ベンゾフリル))−4−(3−エチルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ベンゾフリル))−4−(3−メトキシフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ベンゾフリル))−4−(3−クロロフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ベンゾフリル))−4−(3−ビフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ベンゾフリル))−4−(4−メチルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ベンゾフリル))−4−(4−エチルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ベンゾフリル))−4−(4−i−プロピルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ベンゾフリル))−4−(4−t−ブチルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ベンゾフリル))−4−(4−ビフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ベンゾフリル))−4−(4−メトキシフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ベンゾフリル))−4−(4−トリフルオロメチルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ベンゾフリル))−4−(4−トリメチルシリルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ベンゾフリル))−4−(3,5−ジメチルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ベンゾフリル))−4−(3,5−ジエチルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ベンゾフリル))−4−(3,5−ジ−i−プロピルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ベンゾフリル))−4−(3,5−ジ−t−ブチルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ベンゾフリル))−4−(3,5−ジ−メトキシフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ベンゾフリル))−4−(3,5−ジ−トリメチルシリルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ベンゾフリル))−4−(3,5−ジ−トリフルオロメチルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ベンゾフリル))−4−(3,4,5−トリメチルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ベンゾフリル))−4−(3,5−ジメチル−4−トリメチルシリルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ベンゾフリル))−4−(3,5−ジメチル−4−ビフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ベンゾフリル))−4−(3,5−ジメチル−4−メトキシフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ベンゾフリル))−4−(3,5−ジクロロ−4−トリメチルシリルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ベンゾフリル))−4−(3,5−ジクロロ−4−ビフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ベンゾフリル))−4−(3,5−ジクロロ−4−メトキシフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ベンゾフリル))−4−(1−ナフチル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ベンゾフリル))−4−(2−ナフチル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ベンゾフリル))−4−(9−フェナンスリル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ベンゾフリル))−4−(2−フェナンスリル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ベンゾフリル))−4−フェニル−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ベンゾフリル))−4−(2−メチルフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ベンゾフリル))−4−(2−エチルフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ベンゾフリル))−4−(2−メトキシフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ベンゾフリル))−4−(2−クロロフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ベンゾフリル))−4−(2−ビフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ベンゾフリル))−4−(3−メチルフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ベンゾフリル))−4−(3−エチルフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ベンゾフリル))−4−(3−メトキシフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ベンゾフリル))−4−(3−クロロフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ベンゾフリル))−4−(3−ビフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ベンゾフリル))−4−(4−メチルフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ベンゾフリル))−4−(4−エチルフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ベンゾフリル))−4−(4−i−プロピルフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ベンゾフリル))−4−(4−t−ブチルフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ベンゾフリル))−4−(4−ビフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ベンゾフリル))−4−(4−メトキシフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ベンゾフリル))−4−(4−トリフルオロメチルフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ベンゾフリル))−4−(4−トリメチルシリルフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ベンゾフリル))−4−(3,5−ジメチルフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ベンゾフリル))−4−(3,5−ジエチルフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ベンゾフリル))−4−(3,5−ジ−i−プロピルフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ベンゾフリル))−4−(3,5−ジ−t−ブチルフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ベンゾフリル))−4−(3,5−ジ−メトキシフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ベンゾフリル))−4−(3,5−ジ−トリメチルシリルフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ベンゾフリル))−4−(3,5−ジ−トリフルオロメチルフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ベンゾフリル))−4−(3,4,5−トリメチルフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ベンゾフリル))−4−(3,5−ジメチル−4−トリメチルシリルフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ベンゾフリル))−4−(3,5−ジメチル−4−ビフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ベンゾフリル))−4−(3,5−ジメチル−4−メトキシフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ベンゾフリル))−4−(3,5−ジクロロ−4−トリメチルシリルフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ベンゾフリル))−4−(3,5−ジクロロ−4−ビフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ベンゾフリル))−4−(3,5−ジクロロ−4−メトキシフェニル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ベンゾフリル))−4−(1−ナフチル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ベンゾフリル))−4−(2−ナフチル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ベンゾフリル))−4−(9−フェナンスリル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(4,5−ベンゾフリル))−4−(2−フェナンスリル)−5−エチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレン(2−(2−(5−メチルフリル))−4−フェニル−5−メチルインデニル)(4−フェニル−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレン(2−(2−(5−メチルフリル))−4−フェニル−5−メチルインデニル)(2−メチル−4−フェニル−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレン(2−(2−(5−メチルフリル))−4−フェニル−5−メチルインデニル)(2−メチル−4−フェニルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレン(2−(2−(5−メチルフリル))−4−フェニル−5−メチルインデニル)(2−エチル−4−フェニル−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレン(2−(2−(5−メチルフリル))−4−フェニル−5−メチルインデニル)(2−i−プロピル−4−フェニル−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレン(2−(2−(5−メチルフリル))−4−フェニル−5−メチルインデニル)(2−n−ブチル−4−フェニル−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレン(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(3,5−ジメチルフェニル)−5−メチルインデニル)(4−(3,5−ジメチルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレン(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(3,5−ジメチルフェニル)−5−メチルインデニル)(2−メチル−4−(3,5−ジメチルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシリレン(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(3,5−ジメチルフェニル)−5−メチルインデニル)(2−メチル−4−(3,5−ジメチルフェニル)インデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレン(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(3,5−ジメチルフェニル)−5−メチルインデニル)(2−エチル−4−(3,5−ジメチルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレン(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(3,5−ジメチルフェニル)−5−メチルインデニル)(2−i−プロピル−4−(3,5−ジメチルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレン(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(3,5−ジメチルフェニル)−5−メチルインデニル)(2−n−ブチル−4−(3,5−ジメチルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレン(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(4−t−ブチルフェニル)−5−メチルインデニル)(4−(4−t−ブチルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレン(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(4−t−ブチルフェニル)−5−メチルインデニル)(2−メチル−4−(4−t−ブチルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレン(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(4−t−ブチルフェニル)−5−メチルインデニル)(2−メチル−4−(4−t−ブチルフェニル)インデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレン(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(4−t−ブチルフェニル)−5−メチルインデニル)(2−エチル−4−(4−t−ブチルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレン(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(4−t−ブチルフェニル)−5−メチルインデニル)(2−i−プロピル−4−(4−t−ブチルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレン(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(4−t−ブチルフェニル)−5−メチルインデニル)(2−n−ブチル−4−(4−t−ブチルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシリレン(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(4−t−ブチルフェニル)−5−メチルインデニル)(4−(3,5−ジメチルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレン(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(4−t−ブチルフェニル)−5−メチルインデニル)(2−メチル−4−(3,5−ジメチルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレン(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(4−t−ブチルフェニル)−5−メチルインデニル)(2−メチル−4−(3,5−ジメチルフェニル)インデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレン(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(4−t−ブチルフェニル)−5−メチルインデニル)(2−エチル−4−(3,5−ジメチルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレン(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(4−t−ブチルフェニル)−5−メチルインデニル)(2−i−プロピル−4−(3,5−ジメチルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレン(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(4−t−ブチルフェニル)−5−メチルインデニル)(2−n−ブチル−4−(3,5−ジメチルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド。
この他にも、例示した化合物の架橋部Yがジメチルシリレンの代わりに、ジエチルシリレン、ジフェニルシリレン、ジメチルゲルミレン、ジエチルゲルミレン、ジフェニルゲルミレンの化合物、また、X、Xが例示の塩素の代わりに、片方、もしくは両方が臭素原子、ヨウ素原子、メチル基、フェニル基、ベンジル基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基などに代わった化合物も、例示することができる。
メタロセン化合物の合成法:
本発明のメタロセン錯体(化合物)は、置換基ないし結合の様式によって、任意の方法によって合成することができる。代表的な合成経路の一例を下記に示す。
Figure 2010163423
上記合成経路において、1とフェニルボロン酸を、パラジウム触媒の存在下でカップリング反応を行うことにより、2が得られる。2から3の臭素化は、文献(J.Org.Chem.1982,47,705−709)記載の方法などにより行うことができ、2にN−ブロモスクシンイミドを水存在下で反応させ、p−トルエンスルホン酸などの酸により脱水することにより得られる。3と5−メチルフリル−2−ボロン酸を、パラジウム触媒の存在下でカップリング反応を行うことにより4が得られる。5の架橋体は、ブチルリチウムなどで4をアニオン化したあと、ジメチルジクロロシランとの反応で5が得られる。5を2等量のn−ブチルリチウムなどでジアニオン化した後、四塩化ジルコニウムとの反応でメタロセン化合物6が得られる。
置換基を導入したメタロセン化合物の合成は、対応した置換原料を使用することにより合成することができ、5−メチルフリル−2−ボロン酸のかわりに、対応するボロン酸、たとえば4,5−ジメチルフリル−2−ボロン酸、2−チエニルボロン酸などを用いることにより、対応する2位置換基(R、R11)を導入することができ、2位置換基(R、R11)にアルキル基を導入する場合は、文献(J.Org.Chem.1984,49,4226)のように、3にグリニャール試薬をNi触媒下で反応させることにより、導入することができる。
2つのインデニル環上の置換基が異なるメタロセン化合物の合成は、異なる置換インデンを、順にMeYClと反応させることにより、架橋することができる。また、架橋時にアミン化合物(例えばメチルイミダゾール)など架橋助剤を存在させておいてもよい。
2.オレフィン重合用触媒
本発明のメタロセン錯体は、オレフィン重合用触媒成分を形成し、該触媒成分は、オレフィン重合用触媒に用いることができる。例えば、該メタロセン錯体を成分(A)として含む、次に説明するオレフィン重合用触媒として、用いることが好ましい。
(1)オレフィン重合用触媒の成分
本発明のオレフィン重合用触媒としては、下記(A)、(B)及び(C)成分を含むものである。
成分(A):一般式[I]で示されるメタロセン錯体
成分(B):成分(A)と反応してイオン対を形成する化合物又はイオン交換性層状珪酸塩、好ましくはイオン交換性層状珪酸塩
成分(C):有機アルミニウム化合物
(2)各成分について
成分(A)の一般式[I]で示されるメタロセン錯体は、同一又は異なる一般式[I]で示される化合物の二種以上を用いてもよい。
成分(A)と反応してイオン対を形成する化合物又はイオン交換性層状珪酸塩である成分(B)としては、アルミニウムオキシ化合物、ホウ素化合物、イオン交換性層状珪酸塩などを挙げることができ、好ましくはイオン交換性層状珪酸塩である。これら成分(B)は、単独でもよいし、二種以上を用いてもよい。
アルミニウムオキシ化合物においては、アルミニウムオキシ化合物がメタロセン錯体を活性化できることは周知であり、そのような化合物としては、具体的には、次の各一般式で表される化合物が挙げられる。
Figure 2010163423
上記の各一般式中において、Rは、水素原子又は炭化水素基、好ましくは炭素数1〜10、特に好ましくは炭素数1〜6の炭化水素基を示す。また、複数のRは、それぞれ同一でも異なっていてもよい。また、pは0〜40、好ましくは2〜30の整数を示す。
また、一般式[III]、[IV]で表される化合物は、アルミノキサンとも称される化合物であって、これらの中では、メチルアルミノキサン又はメチルイソブチルアルミノキサンが好ましい。上記のアルミノキサンは、各群内及び各群間で複数種併用することも可能である。そして、上記のアルミノキサンは、公知の様々な条件下に調製することができる。
さらに、一般式[V]で表される化合物は、一種類のトリアルキルアルミニウム又は二種類以上のトリアルキルアルミニウムと、一般式RB(OH)で表されるアルキルボロン酸との10:1〜1:1(モル比)の反応により得ることができる。一般式中、Rは、炭素数1〜10、好ましくは炭素数1〜6の炭化水素基を示す。
また、ホウ素化合物としては、カルボニウムカチオン、アンモニウムカチオンなどの陽イオンと、トリフェニルホウ素、トリス(3,5−ジフルオロフェニル)ホウ素、トリス(ペンタフルオロフェニル)ホウ素などの有機ホウ素化合物との錯化物、又は種々の有機ホウ素化合物、例えばトリス(ペンタフルオロフェニル)ホウ素などを挙げることができる。
イオン交換性層状珪酸塩(以下、単に「珪酸塩」と略記する場合がある。)は、イオン結合などによって構成される面が互いに結合力で平行に積み重なった結晶構造を有し、且つ、含有されるイオンが交換可能である珪酸塩化合物をいう。珪酸塩は、各種公知のものが知られており、具体的には、白水春雄著「粘土鉱物学」朝倉書店(1995年)に記載されている。
本発明において、成分(B)として好ましく用いられるものは、スメクタイト族に属するもので、具体的にはモンモリロナイト、ザウコナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイト、ヘクトライト、スチーブンサイトなどを挙げることができる。中でも、ゴム成分の活性、分子量の点でモンモリロナイトが好ましい。
大部分の珪酸塩は、天然には主に粘土鉱物の主成分として産出されるため、イオン交換性層状珪酸塩以外の夾雑物(石英やクリストバライトなど)が含まれることが多く、本発明で用いられるスメクタイト族の珪酸塩に交雑物が含まれていてもよい。
イオン交換性層状珪酸塩の造粒:
珪酸塩は、乾燥状態で用いてもよく、液体にスラリー化した状態で用いてもよい。また、イオン交換性層状珪酸塩の形状については、特に制限はなく、天然に産出する形状、人工的に合成した時点の形状でもよいし、また、粉砕、造粒、分級などの操作によって形状を加工したイオン交換性層状珪酸塩を用いてもよい。このうち造粒された珪酸塩を用いると、良好なポリマー粒子性状を与えるため、特に好ましい。
造粒、粉砕、分級などのイオン交換性層状珪酸塩の形状加工は、酸処理の前に行ってもよいし、酸処理を行った後に形状を加工してもよい。
ここで用いられる造粒法としては、例えば、撹拌造粒法、噴霧造粒法、転動造粒法、ブリケッティング、コンパクティング、押出造粒法、流動層造粒法、乳化造粒法、液中造粒法、圧縮成型造粒法等が挙げられるが、特に限定されない。好ましくは撹拌造粒法、噴霧造粒法、転動造粒法、流動造粒法が挙げられ、特に好ましくは撹拌造粒法、噴霧造粒法が挙げられる。
なお、噴霧造粒を行う場合、原料スラリーの分散媒として、水あるいはメタノール、エタノール、クロロホルム、塩化メチレン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、トルエン、キシレン等の有機溶媒を用いる。好ましくは水を分散媒として用いる。球状粒子が得られる噴霧造粒の原料スラリー液中における成分(B)の濃度は、0.1〜30重量%、好ましくは0.5〜20重量%、特に好ましくは1〜10重量%である。球状粒子が得られる噴霧造粒の熱風の入口温度は、分散媒により異なるが、水を例にとると、80〜260℃、好ましくは100〜220℃で行う。
造粒において、粒子強度の高い担体を得るため、及び、プロピレン重合活性を向上させるためには、珪酸塩を必要に応じ微細化する。珪酸塩は、如何なる方法において微細化してもよい。微細化する方法としては、乾式粉砕、湿式粉砕いずれの方法でも可能である。好ましくは、水を分散媒として使用し、珪酸塩の膨潤性を利用した湿式粉砕であり、例えばポリトロン等を使用した強制撹拌による方法やダイノーミル、パールミル等による方法がある。造粒する前の平均粒径は、0.01〜3μm、好ましくは0.05〜1μmである。
また、造粒の際に有機物、無機溶媒、無機塩、各種バインダーを用いてもよい。用いられるバインダーとしては、例えば、塩化マグネシウム、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム、硫酸マグネシウム、アルコール類、グリコール等が挙げられる。
上記のようにして得られた球状粒子は、重合工程での破砕や微粉発生を抑制するためには、0.2MPa以上の圧縮破壊強度を有することが好ましい。また、造粒されたイオン交換性層状珪酸塩の粒径は、0.1〜1000μm、好ましくは1〜500μmの範囲である。粉砕法についても特に制限はなく、乾式粉砕、湿式粉砕のいずれでもよい。
酸処理:
本発明で用いられる珪酸塩は、酸処理をして用いるが、その他の化学処理を組み合わせて、処理を行っても良い。その他の化学処理としては、アルカリ処理、塩類処理、有機物処理などが挙げられる。
珪酸塩の酸処理により、固体の酸強度を変えることができる。また、酸処理は、イオン交換や表面の不純物を取り除く効果の他、結晶構造のAl、Fe、Mg、Liなどの陽イオンの一部を溶出させる効果もある。
酸処理で用いられる酸としては、塩酸、硝酸、硫酸、リン酸、酢酸、シュウ酸、安息香酸、ステアリン酸、プロピオン酸、アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸などが挙げられる。これらは、2種以上を同時に使用してもよい。中でも無機酸が好ましく、硫酸、塩酸、硝酸が好ましく、さらに好ましくは硫酸である。
また、酸処理と塩類処理を組み合わせる方法が特に好ましく、塩類処理を行った後に酸処理を行う方法、酸処理を行った後に塩類処理を行う方法、塩類処理と酸処理を同時に行う方法、塩類処理を行った後に塩類処理と酸処理を同時に行う方法などがある。
酸による処理条件は、通常、酸濃度は0.1〜30重量%、処理温度は室温から使用溶媒の沸点までの温度範囲、処理時間は5分から24時間の条件を選択し、被処理化合物の少なくとも一部を溶出する条件で行うことが好ましい。また、酸は、一般的には水溶液で使用される。たとえば、硫酸を用いた場合、処理温度は80℃〜100℃で、処理時間は0.5時間以上5時間未満にすることが好ましい。
塩類処理を同時に行うことにより、イオン複合体、分子複合体、有機誘導体などを形成することにより、表面積や層間距離を変えることができる。例えば、イオン交換性を利用し、層間の交換性イオンを別の大きな嵩高いイオンと置換することにより、層間が拡大した状態の層状物質を得ることができる。
上記の酸処理を行う場合、処理前、処理の間、処理後に粉砕や造粒などで形状制御を行ってもよい。また、アルカリ処理、有機化合物処理、有機金属処理などの他の化学処理を併用してもよい。
イオン交換に使用する塩類は、1〜14族原子から成る群より選ばれた少なくとも1種の原子を含む陽イオンを含有する化合物であり、好ましくは、1〜14族原子から成る群より選ばれた少なくとも1種の原子を含む陽イオンと、ハロゲン原子、無機酸及び有機酸から成る群より選ばれた少なくとも1種の原子又は原子団より誘導される陰イオンとから成る化合物であり、更に好ましくは、2〜14族原子から成る群より選ばれた少なくとも1種の原子を含む陽イオンと、Cl、Br、I、F、PO、SO、NO、CO、C、ClO、ClO、OOCCH、CHCOCHCOCH、OCl、O(NO、O(ClO、O(SO)、OH、OCl、OCl、OOCH、OOCCHCH、C、Cから成る群より選ばれた少なくとも1種の陰イオンとから成る化合物である。また、これら塩類は、2種以上を同時に使用してもよい。
このようにして得られる珪酸塩としては、水銀圧入法で測定した半径20Å以上の細孔容積が0.1cc/g以上、特に0.3〜5cc/gであることが好ましい。かかる珪酸塩は、水溶液中で処理した場合には、吸着水及び層間水を含む。ここで、吸着水とは、珪酸塩の表面或いは結晶破面に吸着された水であり、層間水とは、結晶の層間に存在する水である。
珪酸塩は、上記の様な吸着水及び層間水を除去してから、使用することが好ましい。脱水方法は、特に制限されないが、加熱脱水、気体流通下の加熱脱水、減圧下の加熱脱水及び有機溶媒との共沸脱水などの方法が使用される。加熱温度は、吸着水及び層間水が残存しない様な温度範囲とされ、通常100℃以上、好ましくは150℃以上とされるが、構造破壊を生じる様な高温条件は好ましくない。加熱時間は、0.5時間以上、好ましくは1時間以上である。その際、脱水乾燥した後の珪酸塩の重量減量は、温度200℃・圧力1mmHgの条件下で2時間吸引した場合の値として、3重量%以下であることが好ましい。本発明においては、重量減量が3重量%以下に調整された珪酸塩を使用する場合、成分(A)及び成分(C)と接触する際にも、同様の重量減量の状態が保持される様に取り扱うことが好ましい。
珪酸塩の酸処理後の組成:
本発明に係る成分(B)である酸処理された珪酸塩は、Al/Siの原子比として、0.01〜0.29のものであり、好ましくは0.03〜0.25、さらに好ましくは0.05〜0.23の範囲のものが、重合触媒の活性、ゴム成分の分子量の点で好ましい。
Al/Si原子比は、粘土部分の酸処理強度の指標となり、Al/Si原子比を制御する方法としては、酸処理を行う酸種、酸濃度、酸処理時間、温度を調整することにより制御することができる。
珪酸塩中のアルミニウム及びケイ素は、JIS法による化学分析による方法で検量線を作成し、蛍光X線で定量するという方法で測定される。
成分(C):
有機アルミニウム化合物の一例は、次の一般式で表される。
AlR3−a
一般式中、Rは、炭素数1〜20の炭化水素基、Xは、水素、ハロゲン、アルコキシ基又はシロキシ基を示し、aは0より大きく3以下の数を示す。
一般式で表される有機アルミニウム化合物の具体例としては、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリプロピルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウムなどのトリアルキルアルミニウム、ジエチルアルミニウムモノクロライド、ジエチルアルミニウムモノメトキシドなどのハロゲン又はアルコキシ含有アルキルアルミニウムが挙げられる。これらの中では、トリアルキルアルミニウムが好ましい。また、上記の有機アルミニウム化合物を2種以上併用してもよい。
(3)触媒の調製法
本発明に係るオレフィン重合用触媒の調製法においては、成分(A)、成分(B)および成分(C)の接触方法は、特に限定されないが、次の様な方法を例示することができる。(i)成分(A)と成分(B)とを接触させた後に、成分(C)を添加する方法
(ii)成分(A)と成分(C)とを接触させた後に、成分(B)を添加する方法
(iii)成分(B)と成分(C)とを接触させた後に、成分(A)を添加する方法
(iv)各成分(A)、(B)、(C)を同時に接触させる。
さらに、各成分中で別種の成分を混合物として用いてもよいし、別々に順番を変えて接触させてもよい。なお、この接触は、触媒調製時だけでなく、オレフィンによる予備重合時又はオレフィンの重合時に行ってもよい。
また、成分(B)と成分(C)とを接触させた後、成分(A)と成分(C)の混合物を加えるというように、成分を分割して各成分に接触させても良い。
上記の各成分(A)(B)(C)の接触は、窒素などの不活性ガス中において、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、トルエン、キシレンなどの不活性炭化水素溶媒中で行うことが好ましい。接触は、−20℃から溶媒の沸点の間の温度で行うことができ、特に室温から溶媒の沸点の間での温度で行うのが好ましい。
本発明に係る重合触媒において、成分(B)が珪酸塩の場合、好ましい成分(A)、成分(B)および成分(C)の使用量は、成分(B)1gに対し、成分(A)のメタロセン化合物0.001〜10mmol、さらに好ましくは0.001〜1mmolの範囲である。成分(C)の使用量としては、Al/メタロセン化合物のモル比0.1以上100,000以下であり、好ましくは1以上10,000以下である。これらの使用比率は、通常の割合例を示すものであって、触媒が本発明の目的に沿うものとなっておれば、上に述べた使用比率の範囲によって、本発明が限定されることにはならない。
成分(A)、(B)、(C)を含む触媒を、オレフィン重合用(本重合)の触媒として使用する前に、必要に応じて、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、ビニルシクロアルカン、スチレンなどのオレフィンを予備的に少量重合する予備重合処理を施してもよい。予備重合方法は、公知の方法が使用できる。
3.重合方法
本発明において、重合形態は、前記一般式[I]で示されるメタロセン錯体を含む重合用触媒とモノマーが効率よく接触し、オレフィンの重合または共重合を行うことができるならば、あらゆる様式を採用し得る。
具体的には、不活性溶媒を用いるスラリー法、不活性溶媒を実質的に用いずプロピレンを溶媒として用いるバルク重合法あるいは実質的に液体溶媒を用いず各モノマーをガス状に保つ気相重合法などが採用できる。
重合方式は、連続重合、回分式重合、又は予備重合を行う方法も適用される。
また、重合形式の組み合わせは、特に制限はなく、バルク重合2段、バルク重合後気相重合、気相重合2段といった様式も可能であり、さらには、それ以上の重合段数で製造することも可能である。
特に良好な粒子形状のポリマーを得るためには、第一工程をバルク重合で行い、第二工程を気相重合で行うか、もしくは、第一工程、第二工程共に、気相重合で行うことが好ましい。
本発明の触媒を用いることにより、高分子量の共重合体が製造可能であり、また、剛性と耐衝撃性を有するプロピレン系重合体を製造可能であり、製造方法としては、下記の工程1と工程2を含む重合方法が好ましく、特に好ましくは、工程1に引き続き、工程2の重合を行う重合方法である。また、他の重合条件と組み合わせて、3段以上で製造する多段重合も可能である。
[工程1]:
工程1は、全モノマー成分に対して、プロピレンを100〜90重量%、エチレンまたはα−オレフィンを0〜10重量%で重合させる工程である。
スラリー重合の場合は、重合溶媒として、ヘキサン、ヘプタン、ペンタン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン等の飽和脂肪族又は芳香族炭化水素の単独又は混合物が用いられる。
重合温度は、0〜150℃であり、また、分子量調節剤として、補助的に水素を用いることができる。重合圧力は、0〜3MPaG、好ましくは0〜2MPaGが適当である。
バルク重合法の場合は、重合温度は、0〜90℃であり、好ましくは60〜80℃である。重合圧力は、0〜5MPaG、好ましくは0〜4MPaGが適当である。
気相重合の場合は、重合温度は、0〜200℃であり、好ましくは50〜120℃であり、さらに好ましくは60〜100℃である。重合圧力は、0〜4MPaG、好ましくは0〜3MPaGが適当である。
また、全モノマー成分に対して、ポリマーの形状を悪化させない0〜10%の範囲でエチレンまたはα−オレフィンを共存させることができ、分子量、活性、融点の調整を行うことができる。また、分子量調整剤として、水素を用いても良い。
[工程2]:
工程2は、全モノマー成分に対して、プロピレンを90〜10重量%、エチレンまたはα−オレフィンを10〜90重量%で重合させる工程であり、好適な耐衝撃性を示すゴム成分を製造することができる。モノマー成分に対するプロピレン量は、好ましくは、高い耐衝撃性を有するプロピレン重合体を与える点で、20〜80重量%である。
第二工程の重合条件として、スラリー重合、バルク重合は、第一工程と同じであるが、気相重合の場合は、モノマー組成が第一工程と異なることから、重合温度は、0〜200℃であり、好ましくは20〜90℃であり、さらに好ましくは30〜80℃である。重合圧力は、0〜4MPaG、好ましくは1〜3MPaGが適当である。また、分子量調節剤として、水素を用いてもよい。
工程2で、エチレンをモノマーとして用いている場合、本発明の重合方法で得られるプロピレン系重合体は、CFC−IRにおいて、100℃可溶分にエチレンを含む部位が観測される。このエチレンを含む部位によって、耐衝撃性や透明性の改良が予想される。
[重合モノマー]:
本発明において、「α−オレフィン」とは、炭素数3〜20のオレフィンを指し、具体的には、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−ヘキサデセン、4−メチル−1−ペンテン、スチレン、ビニルシクロヘキサン、ジエン、トリエン、環状オレフィンなどが挙げられる。
プロピレンと共に用いられるモノマーとして、好ましくはエチレン、1−ブテンであり、さらに好ましくはエチレンである。また、これらモノマーを組み合わせて用いても良い。
[重合したオレフィンポリマーの特性値の解析]
本発明に係る触媒を用いて得られるプロピレン系重合体中の第二工程で得られた共重合体成分(ゴム成分であり、以下、「CP」と称す。)の含有量、CP中のエチレン、またはα−オレフィン重合割合は、以下の方法により求める。
なお、以下の例は、CP中のエチレンを用いた場合のものであるが、エチレン以外のα−オレフィンでも、以下の例に準じた方法を用いて求めるものとする。
(1)使用する分析装置
(i)クロス分別装置:
・ダイヤインスツルメンツ社製CFC T−100
(ii)フーリエ変換型赤外線吸収スペクトル分析(FT−IR):
・パーキンエルマー社製1760X
CFC(クロス分別クロマトグラフィー)の検出器として取り付けられていた波長固定型の赤外分光光度計を取り外して、代わりにFT−IRを接続し、このFT−IRを検出器として使用する。
CFCから溶出した溶液の出口からFT−IRまでの間のトランスファーラインは、1mの長さとし、測定の間を通じて140℃に温度保持する。FT−IRに取り付けたフローセルは、光路長1mm、光路幅5mmφのものを用い、測定の間を通じて140℃に温度保持する。
(iii)ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC):
CFCの後段に、GPCカラム(昭和電工社製AD806MS)を3本直列に接続して使用する。
(2)CFCの測定条件
(i)溶媒:オルトジクロルベンゼン(ODCB)
(ii)サンプル濃度:4mg/mL
(iii)注入量:0.4mL
(iv)結晶化:140℃から40℃まで約40分かけて降温する。
(v)分別方法:
昇温溶出分別時の分別温度は、40、100、140℃とし、全部で3つのフラクションに分別する。
なお、40℃以下で溶出する成分(フラクション1)、40〜100℃で溶出する成分(フラクション2)、100〜140℃で溶出する成分(フラクション3)の溶出割合(単位:重量%)を各々W40、W100、W140と定義する。W40+W100+W140=100である。また、分別した各フラクションは、そのままFT−IR分析装置へ自動輸送される。
(vi)溶出時溶媒流速:1mL/分
(3)FT−IRの測定条件
CFC後段のGPCから試料溶液の溶出が開始した後、以下の条件でFT−IR測定を行い、上述した各フラクション1〜3について、GPC−IRデータを採取する。
(i)検出器:MCT
(ii)分解能:8cm−1
(iii)測定間隔:0.2分(12秒)
(iv)一測定当たりの積算回数:15回
(4)測定結果の後処理と解析
各温度で溶出した成分の溶出量と分子量分布は、FT−IRによって得られる2945cm−1の吸光度をクロマトグラムとして使用して求める。溶出量は、各溶出成分の溶出量の合計が100%となるように規格化する。保持容量から分子量への換算は、予め作成しておいた標準ポリスチレンによる検量線を用いて行う。使用する標準ポリスチレンは、何れも東ソー(株)製の以下の銘柄である。
(F380、F288、F128、F80、F40、F20、F10、F4、F1、A5000、A2500、A1000)
各々が0.5mg/mLとなるようにODCB(0.5mg/mLのBHTを含む)に溶解した溶液を0.4mL注入して較正曲線を作成する。較正曲線は、最小二乗法で近似して得られる三次式を用いる。分子量への換算は、森定雄著「サイズ排除クロマトグラフィー」(共立出版)を参考に汎用較正曲線を用いる。その際使用する粘度式([η]=K×Mα)には、以下の数値を用いる。
(i)標準ポリスチレンを使用する較正曲線作成時:
K=0.000138、α=0.70
(ii)プロピレン系ブロック共重合体のサンプル測定時:
K=0.000103、α=0.78
各溶出成分のエチレン含有量分布(分子量軸に沿ったエチレン含有量の分布)は、GPC−IRによって得られる2956cm−1の吸光度と2927cm−1の吸光度との比を用い、ポリエチレンやポリプロピレンや13C−NMR測定などによりエチレン含有量が既知となっているエチレン−プロピレン−共重合体(EPR)及びそれらの混合物を使用して予め作成しておいた検量線により、エチレン重合割合(モル%)に換算して求める。
(5)CP含有量
本発明におけるプロピレン系ブロック共重合体のCP含有量は、下記式(I)で定義され、以下のような手順で求められる。
CP含有量(重量%)=W40×A40/B40+W100×A100/B100 ・・・(I)
式(I)中、W40、W100は、上述した各フラクションでの溶出割合(単位:重量%)であり、A40、A100は、W40、W100に対応する各フラククションにおける実測定の平均エチレン含有量(単位:重量%)であり、B40、B100は、各フラクションに含まれるCPのエチレン含有量(単位:重量%)である。A40、A100、B40、B100の求め方は、後述する。
また、式(I)の意味は、以下の通りである。
すなわち、式(I)右辺の第一項は、フラクション1(40℃に可溶な部分)に含まれるCPの量を算出する項である。フラクション1がCPのみを含み、PPを含まない場合には、W40がそのまま全体の中に占めるフラクション1由来のCP含有量に寄与するが、フラクション1には、CP由来の成分のほかに少量のPP由来の成分(極端に分子量の低い成分及びアタクチックポリプロピレン)も含まれるため、その部分を補正する必要がある。そこで、W40に、A40/B40を乗ずることにより、フラクション1のうち、CP成分由来の量を算出する。例えば、フラクション1の平均エチレン含有量(A40)が30重量%であり、フラクション1に含まれるCPのエチレン含有量(B40)が40重量%である場合、フラクション1の30/40=3/4(即ち75重量%)はCP由来、1/4はPP由来ということになる。このように、右辺第一項でA40/B40を乗ずる操作は、フラクション1の重量%(W40)からCPの寄与を算出することを意味する。右辺第二項も同様であり、各々のフラクションについて、CPの寄与を算出して加え合わせたものがCP含有量となる。
フラクション1〜3の平均エチレン含有量A40、A100、A140は、2945cm−1の吸光度のクロマトグラムにおける各データポイント毎の重量割合と各データポイント毎のエチレン含有量(2956cm−1の吸光度と2927cm−1の吸光度との比から得られる)の積の総和によって得られる。
フラクション1の微分分子量分布曲線におけるピーク位置に相当するエチレン含有量をB40とする(単位は重量%である)。
フラクション2については、ゴム部分が40℃ですべて溶出してしまうと考えられ、同様の定義で規定することができないので、本発明では、B100=100と定義する。B40、B100は、各フラクションに含まれるCPのエチレン含有量であるが、この値を分析的に求めることは実質的には不可能である。その理由は、フラクションに混在するPPとCPを完全に分離分取する手段がないからである。
種々のモデル試料を使用して検討を行った結果、B40は、フラクション1の微分分子量分布曲線のピーク位置に相当するエチレン含有量を使用すると、材料物性の改良効果を合理的に説明することができることが判った。また、B100は、エチレン連鎖由来の結晶性を持つこと、及び、これらのフラクションに含まれるCPの量がフラクション1に含まれるCPの量に比べて相対的に少ないことの2点の理由により、100と近似する方が、実態にも近く、計算上も殆ど誤差を生じない。そこで、B100=100として解析を行うこととしている。
したがって、下記式(II)に従い、CP含有量を求めることができる。
CP含有量(重量%)=W40×A40/B40+W100×A100/100 ・・・(II)
つまり、式(II)右辺の第一項であるW40×A40/B40は、結晶性を持たないCP含有量(重量%)を示し、第二項であるW100×A100/100は、結晶性を持つCP含有量(重量%)を示す。
共重合体成分中のエチレン含量は、式(II)で求めた共重合体成分の含有量を用いて、下記の式(III)で求められる。
共重合体成分中のエチレン含量(重量%)=(W40×A40+W100×A100+W140×A140)/[共重合体成分含有量(重量%)] ・・・(III)
なお、上記3種類の分別温度を設定した意義は次の通りである。
本発明に係るCFC分析においては、40℃とは、結晶性を持たないポリマー(例えば、CPの大部分、又はプロピレン重合体成分(PP)の中でも極端に分子量の低い成分及びアタクチックな成分)のみを分別するのに必要十分な温度条件である意義を有する。100℃とは、40℃では不溶であるが100℃では可溶となる成分(例えばCP中、エチレン及び/又はプロピレンの連鎖に起因して結晶性を有する成分、及び結晶性の低いPP)のみを溶出させるのに必要十分な温度である。140℃とは、100℃では不溶であるが140℃では可溶となる成分(例えば、PP中特に結晶性の高い成分、及びCP中の極端に分子量が高くかつ極めて高いエチレン結晶性を有する成分)のみを溶出させ、かつ分析に使用するプロピレン系ブロック共重合体の全量を回収するのに必要十分な温度である。
なお、W140には、CP成分は全く含まれないか、存在しても極めて少量であり実質的には無視できることから、CP含有量やエチレン含量の計算からは排除する。
(6)エチレン重合割合
CP中のエチレン含有量は、次式によって求める。
CP中のエチレン含有量(重量%)=(W40×A40+W100×A100)/[CP]
但し、[CP]は、先に求めたCP含有量(重量%)である。
ここで得られたCP中のエチレン含有量(重量%)の値から、エチレン及びプロピレンの分子量を使用して、最終的にモル%に換算する。
以下、本発明をより具体的にかつ明確に説明するために、本発明を実施例及び比較例の対照において説明し、本発明の構成要件の合理性と有意性及び従来技術に対する卓越性を実証する。
なお、以下の諸例において、錯体合成工程、触媒合成工程及び重合工程は、全て精製窒素雰囲気下で行い、溶媒は、脱水した後に精製窒素でバブリングして脱気して使用した。
また、実施例における物性測定、分析等は、前述した方法と下記の方法に従ったものである。
(1)MFRの測定:
ポリマー6gに熱安定剤(BHT)のアセトン溶液(0.6重量%)6gを添加した。
次いで、上記のポリマーを乾燥した後、メルトインデクサー(230℃)に充填し、2.16Kg荷重の条件下に5分間放置した。その後、ポリマーの押し出し量を測定し、10分間当たりの量に換算し、MFRの値とした(単位はg/10分)。
(2)融点(Tm)の測定:
DSC(デュポン社製のTA2000型、又はセイコー・インスツルメンツ社製のDSC6200型)を使用し、10℃/分で20〜200℃までの昇降温を1回行った後、10℃/分で2回目の昇温時の測定値により求めた。
[実施例1]
メタロセン錯体A:
ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−フェニル−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライドの合成
(1−1)4−フェニル−5−メチルインデンの合成
フェニルボロン酸(8.3g,68mmol)をエチレングリコールジメチルエーテル(DME,100mL)に溶解させ、炭酸セシウム(30g)の水(100mL)溶液、4−ブロモ−5−メチルインデン(10g,48mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(3.0g,2.6mmol)を順に加えた。加熱還流下で55時間反応させた後、反応液を水(200mL)中に加え、ジイソプロピルエーテルにより抽出した。有機層を1N−塩酸、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄したあと、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去して粗生成物を得た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(関東化学社製シリカゲル60、ヘキサン)で精製することにより、4−フェニル−5−メチルインデン(8.5g,収率86%)を無色液体として得た。
(1−2)2−ブロモ−4−フェニル−5−メチルインデンの合成
4−フェニル−5−メチルインデン(8.5g,41mmol)をジメチルスルホキシド(100mL)に溶解させ、水(3.7mL,206mmol)を加えた。N−ブロモスクシンイミド(9.6g,54mmol)を除々に添加し、室温で3時間攪拌した。反応液を水(300mL)中に注ぎ、トルエンで抽出を行い、有機層を塩酸と水で洗浄した。有機層にp−トルエンスルホン酸・一水和物(1.18g,6.2mmol)を加えた。加熱還流下で3時間反応させた後、溶液を炭酸ナトリウム水溶液と飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去して粗生成物を得た。
これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(関東化学社製シリカゲル60、ヘキサン)で精製することにより、2−ブロモ−4−フェニル−5−メチルインデン(10.4g,収率88%)を淡黄色結晶として得た。
(1−3)2−(2−(5−メチルフリル))−4−フェニル−5−メチルインデンの合成
2−メチルフラン(4.0g,49mmol)をDME(150mL)に溶解させ、n−ブチルリチウムのn−ヘキサン溶液(29mL,1.66M,48mmol)を−70℃で滴下し、3時間攪拌した。再び−70℃に冷却したあと、ホウ酸トリイソプロピル(12.5mL,54mmol)のDME(50mL)溶液を滴下し、室温に戻しながら一晩攪拌した。反応液に水(50mL)を加え、その後、炭酸ナトリウム(12g,109mmol)の水(100mL)溶液、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(2.5g,2.2mmol)、2−ブロモ−4−フェニル−5−メチルインデン(10.4g、37mmol)、を順に加え、80℃で加熱し、低沸分を除去しながら3時間反応させた。反応液を水(200mL)中に加え、ジイソプロピルエーテルにより抽出した。有機層を1N−塩酸、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄したあと、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去して粗生成物を得た。
これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(関東化学社製シリカゲル60、ヘキサン/ジクロロメタン)で精製することにより、目的の2−(2−(5−メチルフリル))−4−フェニル−5−メチルインデン(7.4g,収率71%)を無色結晶として得た。
(1−4)ジメチルビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−フェニル−5−メチルインデニル)シランの合成
2−(2−(5−メチルフリル))−4−フェニル−5−メチルインデン(7.4g,26mmol)をテトラヒドロフラン(THF,150mL)に溶解させ、n−ブチルリチウムのn−ヘキサン溶液(16mL,1.66M,27mmol)を−70℃で滴下した。2時間攪拌した後、N−メチルイミダゾール(0.1mL,1.2mmol)を加え、−70℃でジクロロジメチルシラン(1.7g、13mmol)のTHF(30mL)溶液を滴下し、徐々に昇温させながら一晩攪拌した。反応液に水(10mL)を加えた。有機層を1N−塩酸、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄したあと、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去して粗生成物を得た。
これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(関東化学社製シリカゲル60、ヘキサン/ジクロロメタン)で精製することにより、ジメチルビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−フェニル−5−メチルインデニル)シラン(7.3g,収率89%)を得た。
(1−5)ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−フェニル−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライドの合成
ジメチルビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−フェニル−5−メチルインデニル)シラン(7.3g,12mmol)をジエチルエーテル(250mL)に溶解させ、n−ブチルリチウムのn−ヘキサン溶液(14mL,1.66M,23mmol)を−76℃で滴下した。自然昇温しながら3時間攪拌し、減圧下溶媒を留去した。トルエン(250mL)、ジエチルエーテル(13mL)を順に加え、−75℃に冷却し、四塩化ジルコニウム(2.7g,12mmol)を添加した。その後、自然昇温しながら一夜攪拌した。得られた反応溶液を減圧下、溶媒を留去した。
これをn−ヘキサン/ジクロロメタンで抽出し、再結晶することにより、ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−フェニル−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライドのラセミ体(3.9g,収率43%)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ1.09(s,6H,Si−CH),2.24(s,6H,Ph−CH),2.40(s,6H,Furyl−CH),2.40(s,6H,Ind−5−CH),6.04(d,2H,Furyl−H),6.21(d,2H,Furyl−H),6.53(s,2H,Ind−H),6.65(d,2H,Ind−H),6.77(d,2H,Ind−H),7.15−7.69(br,8H,Ph−H)
(1−6)スメクタイト族イオン交換性層状珪酸塩の酸処理および塩処理
酸処理:
ゼパラブルフラスコに蒸留水(1130g)と96%硫酸(750g)を加え、内温を90℃に保ち、そこに造粒モンモリロナイトである水澤化学社製ベンクレイSL(平均粒径19μm、300g)を添加し2時間反応させた。懸濁液を1時間で室温まで冷却し、蒸留水でpH=4まで洗浄した。このときの洗浄倍率は1/10000以下であった。
塩処理:
ゼパラブルフラスコで硫酸リチウム1水和物(210g)を蒸留水(520g)に溶かし、そこに、濾過した酸処理粘土を加え室温で120分撹拌した。このスラリーを濾過し、得られた固体に蒸留水(3000mL)を加え5分間室温で撹拌した。このスラリーを濾過した。得られた固体に蒸留水(2500mL)を加え5分撹拌後再び濾過した。この操作をさらに4回繰り返し、得られた固体を窒素気流下130℃で2日間予備乾燥後、53μm以上の粗大粒子を除去し、さらに200℃で2時間減圧乾燥することにより、化学処理モンモリロナイトを得た。
(1−7)メタロセン錯体Aを用いた触媒調製(触媒A)
内容積1Lのフラスコに、上記で得た化学処理モンモリロナイト(10.0g)を秤量し、ヘプタン65ml、トリイソブチルアルミニウムのヘプタン溶液(35mL,25mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。その後、ヘプタンで残液率1/100まで洗浄し、最後にスラリー量を100mLに調製した。ここに、トリイソブチルアルミニウムのヘプタン溶液(1.67mL,1.2mmol)を加えて10分間、室温で撹拌した。さらに、メタロセン化合物A(247mg,310μmol)のトルエン(60mL)溶液を加えて室温で60分間撹拌した。
次に、上記ヘプタンスラリーにヘプタン(340mL)を加え、内容積1Lの撹拌式オートクレーブに導入し、40℃でプロピレンを10g/時の一定速度で120分間供給した。
プロピレン供給終了後、50℃に昇温して4時間そのまま維持した。その後、残存ガスをパージして予備重合触媒スラリーをオートクレーブより回収した。回収した予備重合触媒スラリーを静置し、上澄み液を抜き出した。残った固体にトリイソブチルアルミニウムのヘプタン溶液(8.5mL,6.0mmol)を室温にて加え、室温で10分間撹拌した後、減圧乾燥して固体触媒を28.8g回収した。予備重合倍率(予備重合ポリマー量を固体触媒量で除した値)は0.42であった。
(1−8)触媒Aによるプロピレン−プロピレン・エチレンブロック共重合
第一工程:
内容積3Lの撹拌式オ−トクレ−ブ内をプロピレンで充分置換した後に、トリイソブチルアルミニウムのn−ヘプタン溶液(2.76mL,2.02mmol)を加え、水素(300mL)、続いて液体プロピレン(750g)を導入し、65℃に昇温し、その温度を維持した。触媒Aをn−ヘプタンにスラリー化し、触媒として(予備重合ポリマーの重量は除く)40mgを圧入し、重合を開始した。槽内温度を65℃に維持し、触媒投入1時間経過後に、残モノマーのパージを行い、アルゴンにて槽内を置換した。撹拌を停止させ、アルゴンをフローさせながら、テフロン(登録商標)管を槽内に差し込み、ポリプロピレンを少量抜き出した。抜き出し量は8gであった。
第二工程:
その後、内温を60℃でプロピレンとエチレンをプロピレン/エチレン=50/50となるように1.8MPaまで導入し、内温を80℃に昇温した。その後、予め調製しておいたプロピレンとエチレンの混合ガスを導入しながら、内圧を2.0MPaとなるように調整しながら、30分間重合反応を制御した。
その結果、粒子性状の良い45gのプロピレン−プロピレン・エチレンブロック共重合体が得られた。プロピレンとエチレン重合時の槽内の平均ガスmol組成は、プロピレン/エチレン=54/46であった。
上記で得られたブロック共重合体は、CFC−IRの結果から、ゴム含有量(CP含有量)は18wt%、ゴム(CP)中のエチレン含有量は34mol%であり、CP部の重量平均分子量(Mw)は508,000であった。また、ゴム重合活性(CP活性)は340(g−CP/g−Cat/hr)であった。別途採取したプロピレンホモポリマーのTmは156℃、MFRは94(dg/min)であった。
[実施例2]
メタロセン錯体B:
ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(4−t−ブチルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライドの合成
(2−1)4−(4−t−ブチルフェニル)−5−メチルインデンの合成
4−t−ブチルフェニルボロン酸(25g,0.14mol)をDME(250mL)に溶解させ、炭酸カリウム(60g)の水溶液(120mL)、4−ブロモ−5−メチルインデン(25g,0.11mol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(5g,4.3mmol)を順に加えた。加熱還流下で30時間反応させた後、反応液を水(300mL)中に加え、ジイソプロピルエーテルにより抽出した。有機層を1N−塩酸、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄したあと、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去して粗生成物を得た。
これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(関東化学社製シリカゲル60、ヘキサン)で精製することにより、4−(4−t−ブチルフェニル)−5−メチルインデン(24.4g,収率82%)を無色液体として得た。
(2−2)2−ブロモ−4−(4−t−ブチルフェニル)−5−メチルインデンの合成
4−(4−t−ブチルフェニル)−5−メチルインデン(24.4g,93mmol)をジメチルスルホキシド(300mL)に溶解させ、水(7.2mL)を加えた。N−ブロモスクシンイミド(22g,0.12mol)を除々に添加し、室温で3時間攪拌した。反応液を水(500mL)中に注ぎ、トルエンで抽出を行い、有機層を塩酸と水で洗浄した。有機層にp−トルエンスルホン酸・一水和物(2.9g,15mmol)を加えた。加熱還流下で2時間反応させた後、溶液を炭酸ナトリウム水溶液と飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去して粗生成物を得た。
これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(関東化学社製シリカゲル60、ヘキサン)で精製することにより、2−ブロモ−4−(4−t−ブチルフェニル)−5−メチルインデン(29.1g,収率92%)を黄色液体として得た。
(2−3)2−(2−(5−メチルフリル))−4−(4−t−ブチルフェニル)−5−メチルインデンの合成
2−メチルフラン(9.1g,0.11mol)をDME(300mL)に溶解させ、n−ブチルリチウムのn−ヘキサン溶液(68mL,1.63M,0.11mol)を−70℃で滴下し、3時間攪拌した。再び−70℃に冷却したあと、ホウ酸トリイソプロピル(28mL,0.12mol)のDME(50mL)溶液を滴下し、室温に戻しながら一晩攪拌した。反応液に水(50mL)を加え、その後、炭酸ナトリウム(23g,0.22mol)の水溶液(200mL)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(5g,4.3mmol)、2−ブロモ−4−(4−t−ブチルフェニル)−5−メチルインデン(29.1g,85mmol)、を順に加え、80℃で加熱し、低沸分を除去しながら3時間反応させた。反応液を水(400mL)中に加え、ジイソプロピルエーテルにより抽出した。有機層を1N−塩酸、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄したあと、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去して粗生成物を得た。
これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(関東化学社製シリカゲル60、ヘキサン/ジクロロメタン)で精製することにより、目的の2−(2−(5−メチルフリル))−4−(4−t−ブチルフェニル)−5−メチルインデン(23.5g,収率81%)を無色結晶として得た。
(2−4)ジメチルビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(4−t−ブチルフェニル)−5−メチルインデニル)シランの合成
2−(2−(5−メチルフリル))−4−(4−t−ブチルフェニル)−5−メチルインデン(15g,44mmol)をTHF(200mL)に溶解させ、n−ブチルリチウムのn−ヘキサン溶液(27mL,1.66M,45mmol)を−70℃で滴下した。2時間攪拌した後、N−メチルイミダゾ−ル(0.2mL,2.4mmol)を加え、−70℃でジクロロジメチルシラン(2.8g,22mmol)のTHF(30mL)溶液を滴下し、徐々に昇温させながら一晩攪拌した。反応液に水(10mL)を加えた。有機層を1N−塩酸、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄したあと、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去して粗生成物を得た。
これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(関東化学社製シリカゲル60、ヘキサン/ジクロロメタン)で精製することにより、ジメチルビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(4−t−ブチルフェニル)−5−メチルインデニル)シラン(16.0g,収率99%)を得た。
(2−5)ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(4−t−ブチルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライドの合成
ジメチルビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(4−t−ブチルフェニル)−5−メチルインデニル)シラン(16.0g,22mmol)をジエチルエーテル(300mL)に溶解させ、n−ブチルリチウムのn−ヘキサン溶液(26mL,1.66M,43mmol)を−76℃で滴下した。自然昇温しながら3時間攪拌し、減圧下溶媒を留去した。トルエン(300mL)、ジエチルエーテル(20mL)を順に加え、−75℃に冷却し、四塩化ジルコニウム(5.0g,22mmol)を添加した。その後、自然昇温しながら一夜攪拌した。得られた反応溶液を減圧下で溶媒を留去した。
これをn−ヘキサン/ジクロロメタンで抽出し、再結晶することにより、ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(4−t−ブチルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライドのラセミ体(9.0g,収率46%)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ1.07(s,6H,Si−CH),1.34(s,18H,C−(CH),2.27(s,6H,Furyl−CH),2.39(s,6H,Ind−5−CH),6.03(d,2H,Furyl−H),6.22(d,2H,Furyl−H),6.60(s,2H,Ind−H),6.65(d,2H,Ind−H),6.76(d,2H,Ind−H),7.10−7.63(br,8H,Ph−H)
(2−6)メタロセン錯体Bを用いた触媒調製(触媒B)
メタロセン錯体Aの代わりに、メタロセン錯体Bを264mg(293μmol)用いた他は、[実施例1](1−7)記載の触媒調製と同様の操作により触媒Bを得た。
そのときの予備重合倍率(予備重合ポリマー量を固体触媒量で除した値)は1.81であった。
(2−7)触媒Bによるプロピレン−プロピレン・エチレンブロック共重合
触媒Aの代わりに、触媒Bを30mg使用し、[実施例1](1−8)と同様に操作した。第二工程のプロピレン/エチレン重合時の槽内の平均ガスmol組成はプロピレン/エチレン=54/46となった。その結果、110gのプロピレン−プロピレン・エチレンブロック共重合体を得た。
上記で得られたブロック共重合体は、CFC−IRの結果から、ゴム含有量(CP含有量)は13wt%、ゴム(CP)中のエチレン含有量は32mol%であり、CP部の重量平均分子量(Mw)は507,000であった。また、ゴム重合活性(CP活性)は500(g−CP/g−Cat/hr)であった。別途採取したプロピレンホモポリマーのTmは156℃、MFRは25(dg/min)であった。
(2−8)触媒Bによるプロピレン−プロピレン・エチレンブロック共重合
触媒Aの代わりに、触媒Bを30mg使用し、第二工程の重合時に水素(15mL)を加えた以外は、[実施例1](1−8)と同様に操作した。プロピレン/エチレン重合時の槽内の平均ガスmol組成はプロピレン/エチレン=53/47となった。その結果、282gのプロピレン−プロピレン・エチレンブロック共重合体を得た。
上記で得られたブロック共重合体は、CFC−IRの結果から、ゴム含有量(CP含有量)は62wt%、ゴム(CP)中のエチレン含有量は28mol%であり、CP部の重量平均分子量(Mw)は483,000であった。また、ゴム重合活性(CP活性)は6700(g−CP/g−Cat/hr)であった。別途採取したプロピレンホモポリマーのTmは156℃、MFRは29(dg/min)であった。
(2−9)触媒Bによるプロピレン−プロピレン・エチレンブロック共重合
触媒Aの代わりに、触媒Bを30mg使用し、プロピレン/エチレン重合時の槽内の平均ガスmol組成をプロピレン/エチレン=32/68となるように調整した以外は[実施例1](1−8)と同様に操作した。その結果、170gのプロピレン−プロピレン・エチレンブロック共重合体を得た。
上記で得られたブロック共重合体は、CFC−IRの結果から、ゴム含有量(CP含有量)は24wt%、ゴム(CP)中のエチレン含有量は51mol%であり、CP部の重量平均分子量(Mw)は778,000であった。また、ゴム重合活性(CP活性)は1600(g−CP/g−Cat/hr)であった。別途採取したプロピレンホモポリマーのTmは156℃、MFRは23(dg/min)であった。
[実施例3]
メタロセン錯体C:
ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(3−t−ブチルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライドの合成
(3−1)4−(3−t−ブチルフェニル)−5−メチルインデンの合成
3−t−ブチルフェニルボロン酸(10g,56.2mmol)をジメトキシエタン(150mL)に溶解させ、炭酸セシウム(24.3g,74.6mmol)の水溶液(100mL)、4−ブロモ−5−メチルインデン(7.8g,37.3mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(1.7g)を順に加えた。加熱還流下で26時間反応させた後、反応溶液を1N塩酸−氷水に流し込み、攪拌後ジエチルエーテルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去して粗生成物を得た。
これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、目的の4−(3−t−ブチルフェニル)−5−メチルインデン(7.1g,収率73%)を得た。
(3−2)2−ブロモ−4−(3−t−ブチルフェニル)−5−メチルインデンの合成
得られた4−(3−t−ブチルフェニル)−5−メチルインデン(7.1g,27.1mmol)をジメチルスルホキシド(100mL)に溶解させ、水(2mL)を加えた。0℃でN−ブロモスクシンイミド(6.3g,35.4mmol)を添加し、室温で2.5時間攪拌した。氷浴上で水を加えてクエンチし、トルエンを加えて有機層を抽出した。有機層にp−トルエンスルホン酸・一水和物(0.5g)を加えた。加熱還流下で2時間反応させた後、反応溶液に水を加えて有機層を分取した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去して粗生成物を得た。
これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、目的の2−ブロモ−4−(3−t−ブチルフェニル)−5−メチルインデン(8.6g,収率93%)を得た。
(3−3)2−{2−(5−メチルフリル)}−4−(3−t−ブチルフェニル)−5−メチルインデンの合成
2−メチルフラン(3.1g,37.8mmol)をジメトキシエタン(40mL)に溶解させ、n−ブチルリチウムのn−ヘキサン溶液(1.65M,22.9mL)を−76℃で滴下し3時間攪拌した後、−50℃まで昇温しホウ酸トリイソプロピル(9.3mL,40mmol)を滴下し室温で16時間攪拌した。水(5mL)を加え、1時間攪拌した。その後、炭酸ナトリウム(5.3g,50mmol)の水溶液(70mL)、2−ブロモ−4−(3−t−ブチルフェニル)−5−メチルインデン(8.6g,25.2mmol)をジメトキシエタン(40mL)に溶解させた溶液、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.6g)を順に加え、加熱還流下で3時間反応させた。反応溶液に水を加えて有機層を分取し、飽和食塩水で洗浄して硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。
得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、目的の2−{2−(5−メチルフリル)}−4−(3−t−ブチルフェニル)−5−メチルインデン(4.0g,収率46%)を得た。
(3−4)ジメチルビス〔2−{2−(5−メチルフリル)}−4−(3−t−ブチルフェニル)−5−メチルインデニル〕シランの合成
得られた2−{2−(5−メチルフリル)}−4−(3−t−ブチルフェニル)−5−メチルインデン(4.0g,11.7mmol)をテトラヒドロフラン(50mL)に溶解させ、n−ブチルリチウムのn−ヘキサン溶液(1.65M,7.1mL)を−76℃で滴下した。室温まで昇温して3時間攪拌した後、N−メチルイミダゾール(0.02mL)を加え、−76℃でジクロロジメチルシラン(0.7mL,5.8mmol)を滴下した。室温で2時間攪拌し、水を加えて有機層を分取した。有機層を飽和食塩水で洗浄し硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去して粗生成物を得た。
これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、目的のジメチルビス〔2−{2−(5−メチルフリル)}−4−(3−t−ブチルフェニル)−5−メチルインデニル〕シラン(3.1g,収率72%)を得た。
(3−5)ジメチルシリレンビス〔2−{2−(5−メチルフリル)}−4−(3−t−ブチルフェニル)−5−メチルインデニル〕ジルコニウムジクロライドの合成
得られたジメチルビス〔2−{2−(5−メチルフリル)}−4−(3−t−ブチルフェニル)−5−メチルインデニル〕シラン(3.1g,4.2mmol)をジエチルエーテル(120mL)に溶解させ、n−ブチルリチウムのn−ヘキサン溶液(1.65M,5.1mL)を−76℃で滴下した。室温で2時間攪拌した後、減圧下溶媒を留去した。ジエチルエーテル(6mL)、トルエン(120mL)を順に加え、−50℃に冷却し、四塩化ジルコニウム(1.0g,4.2mmol)を添加した。すぐに室温まで昇温して2時間攪拌した。得られた反応溶液を一度濃縮し、トルエンで抽出して再び濃縮乾固した。
これを、n−ヘキサン、n−ヘキサン−ジエチルエーテル混合溶媒の順で洗浄し、再度トルエンで抽出して、目的のジメチルシリレンビス〔2−{2−(5−メチルフリル)}−4−(3−t−ブチルフェニル)−5−メチルインデニル〕ジルコニウムジクロライドのrac体(0.8g)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl,rac isomer)δ1.08(s,6H,Si(CH),1.32(s,18H,tBu),2.25(s,6H,Furyl−CH),2.39(s,6H,Indenyl−5−CH),6.02(d,2H,Furyl−H),6.20(d,2H,Furyl−H),6.51(s,2H,Cp−H),6.6−7.6(m,10H,arm),7.81(s,2H,Ph−H).
(3−6)メタロセン錯体Cを用いた触媒調製(触媒C)
内容積1Lのフラスコに、上記で得た化学処理モンモリロナイト(5.0g)を秤量し、ヘプタン(32mL)とトリイソブチルアルミニウムのヘプタン溶液(17.5mL,12.5mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。その後、ヘプタンで残液率1/100まで洗浄し、最後にスラリー量を50mLに調製した。ここに、トリイソブチルアルミニウムのヘプタン溶液(1.0mL)を加えて10分間、室温で撹拌した。さらに、メタロセン錯体C(75mg,75μmol)のトルエン(30mL)溶液を加えて室温で60分間撹拌した。
次に、上記ヘプタンスラリーにヘプタン(270mL)を加え、内容積1Lの撹拌式オートクレーブに導入し、40℃でプロピレンを5g/時の一定速度で120分間供給した。
プロピレン供給終了後、50℃に昇温して4時間そのまま維持した。その後、残存ガスをパージして予備重合触媒スラリーをオートクレーブより回収した。回収した予備重合触媒スラリーを静置し、上澄み液を抜き出した。残った固体にトリイソブチルアルミニウムのヘプタン溶液(4.3mL)を室温にて加え、室温で10分間撹拌した後、減圧乾燥して固体触媒を回収した。予備重合倍率(予備重合ポリマー量を固体触媒量で除した値)は1.85であった。
(3−7)触媒Cによるプロピレン−プロピレン・エチレンブロック共重合
触媒Aの代わりに、触媒Cを50mg使用し、[実施例1](1−8)と同様に操作した。第二工程のプロピレン/エチレン重合時の槽内の平均ガスmol組成はプロピレン/エチレン=45/55となった。その結果、61gのプロピレン−プロピレン・エチレンブロック共重合体を得た。
上記で得られたブロック共重合体は、CFC−IRの結果から、ゴム含有量(CP含有量)は13wt%、ゴム(CP)中のエチレン含有量は38mol%であり、CP部の重量平均分子量(Mw)は430,000であった。また、ゴム重合活性(CP活性)は320(g−CP/g−Cat/hr)であった。別途採取したプロピレンホモポリマーのTmは155℃、MFRは81(dg/min)であった。
[実施例4]
メタロセン錯体D:
ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(2−メチルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライドの合成
(4−1)2−ブロモ−4−(2−メチルフェニル)−5−メチルインデンの合成
2−メチル−フェニルボロン酸(7.61g、56.0mmol)をジメトキシエタン(250mL)に溶解させ、水酸化バリウム・八水和物の水溶液(0.8M、100mL)、4−ブロモ−5メチルインデン(8.42g、40.3mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(1.66g、1.44mmol)を順に加えた。加熱還流下で18時間反応させた後、溶液を塩酸と水で洗浄し、ジエチルエーテルにより有機層を抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去して粗生成物を得た。
これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、目的の4−(2−メチルフェニル)−5−メチルインデン(6.53g、29.6mmol)を得た。
(4−2)2−ブロモ−4−(2−メチルフェニル)−5−メチルインデンの合成
得られた4−(2−メチルフェニル)−5−メチルインデン(6.53g、29.6mmol)をジメチルスルホキシド(75mL)に溶解させ、水(2.20mL、122mmol)を加えた。5℃でN−ブロモスクシンイミド(6.85g、38.5mmol)を添加し、自然昇温の後に室温で13時間攪拌した。5℃でトルエンと水との混合液に反応溶液をゆっくり加えた後、水相を分離した。有機層を塩酸と水で洗浄し、水相を除去した後、p−トルエンスルホン酸・一水和物(0.88g、4.63mmol)を加えた。加熱還流下で2時間反応させた後、溶液を水酸化ナトリウム水溶液と水で洗浄し、ジエチルエーテルにより有機層を抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去して粗生成物を得た。
これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、目的の2−ブロモ−4−(2−メチルフェニル)−5−メチルインデン(7.44g、24.9mmol)を得た。
(4−3)2−(2−(5−メチルフリル))−4−(2−メチルフェニル)−5−メチルインデンの合成
2−メチルフラン(3.20mL、35.7mmol)をジメトキシエタン(55mL)に溶解させ、n−ブチルリチウムのn−ヘキサン溶液(1.66M,22.5mL)を−73℃で滴下した。自然昇温の後に室温で2時間攪拌した後、再び−73℃に冷却し、ホウ酸トリイソプロピル(9.00mL、39.1mmol)をジメトキシエタン(15mL)に溶解させた溶液を滴下した。自然昇温の後に室温で15時間攪拌した後、水(15.0mL、833mmol)を加え、3時間攪拌した。その後、炭酸ナトリウム水溶液(1.4M、50mL)、2−ブロモ−4−(2−メチルフェニル)−5−メチルインデン(7.44g、24.9mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(1.48g、1.28mmol)を順に加え、加熱還流下で3時間反応させた後、溶液を塩酸と水で洗浄し、ジエチルエーテルにより有機層を抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去して粗生成物を得た。
これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、目的の2−(2−(5−メチルフリル))−4−(2−メチルフェニル)−5−メチルインデン(5.39g、17.9mmol)を得た。
(4−4)ジメチルビス{2−(2−(5−メチルフリル))−4−(2−メチルフェニル)−5−メチルインデニル}シランの合成
得られた2−(2−(5−メチルフリル))−4−(2−メチルフェニル)−5−メチルインデン(5.39g、17.9mmol)をテトラヒドロフラン(90mL)に溶解させ、n−ブチルリチウムのn−ヘキサン溶液(1.66M,11.4mL)を−75℃で滴下した。自然昇温の後に室温で2時間攪拌した後、N−メチルイミダゾ−ル(75.0μL、0.941mmol)を加え、−76℃でジクロロジメチルシラン(1.10mL、9.03mmol)をテトラヒドロフラン(12mL)に溶解させた溶液を滴下した。自然昇温の後に室温で17時間攪拌し、水(5.50mL、305mmol)を加え、水層を取り除いた。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去して粗生成物を得た。
これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、目的のジメチルビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(2−メチルフェニル)−5−メチルインデニル)シラン(4.17g,6.35mmol)を得た。
(4−5)ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(2−メチルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライドの合成
得られたジメチルビス{2−(2−(5−メチルフリル))−4−(2−メチルフェニル)−5−メチルインデニル}シラン(4.17g,6.35mmol)をジエチルエーテル(150mL)に溶解させ、n−ブチルリチウムのn−ヘキサン溶液(1.66M,8.00mL)を−76℃で滴下した。自然昇温の後に室温で2時間攪拌した後、減圧下溶媒を留去した。ジエチルエーテル(7.5mL)、トルエン(150mL)を順に加え、−75℃に冷却し、四塩化ジルコニウム(1.54g、6.61mmol)を添加した。自然昇温の後に室温で2.5時間攪拌した。得られた反応溶液を一度濃縮し、トルエンで抽出して再び濃縮乾固した。これをn−ヘキサン、ジイソプロピルエーテル、ジエチルエーテル、シクロヘキサンの順で洗浄し、さらにジイソプロピルエーテル、ジエチルエーテルの順で洗浄した。
その結果、目的のジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(2−メチルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライドを、インデニル基4位置換基の軸不斉に由来すると考えられる、2種類のラセミ体(rac−A及びrac−B)の混合物として0.528g(rac−A:rac−B=60:40)得た。
H−NMR(400MHz,CDCl,rac−A)δ1.09(s,6H,Si(CH),1.85(s,6H,Furyl−CH),2.10(s,6H,Ph−CH),2.40(s,6H,Ind−5−CH),6.05−7.60(18H,Furyl−H,Ind−H,Ph−H).
H−NMR(400MHz,CDCl,rac−B)δ1.04(s,3H,Si(CH),1.12(s,3H,Si(CH),1.83(s,3H,Furyl−CH),1.85(s,3H,Furyl−CH),2.08(s,3H,Ph−CH),2.12(s,3H,Ph−CH),2.42(s,3H,Ind−5−CH),2.43(s,3H,Ind−5−CH),6.05−7.60(18H,Furyl−H,Ind−H,Ph−H).
(4−6)メタロセン錯体Dを用いた触媒調製(触媒D)
メタロセン錯体Cの代わりに、メタロセン錯体Dを75μmol用いた他は、[実施例3](3−6)記載の触媒調製と同様の操作により触媒Dを得た。
そのときの予備重合倍率(予備重合ポリマー量を固体触媒量で除した値)は0.27であった。
(4−7)触媒Dによるプロピレン−プロピレン・エチレンブロック共重合
触媒Aの代わりに、触媒Dを60mg使用し、[実施例1](1−8)と同様に操作した。第二工程のプロピレン/エチレン重合時の槽内の平均ガスmol組成はプロピレン/エチレン=50/50となった。その結果、50gのプロピレン−プロピレン・エチレンブロック共重合体を得た。
上記で得られたブロック共重合体は、CFC−IRの結果から、ゴム含有量(CP含有量)は14wt%、ゴム(CP)中のエチレン含有量は50mol%であり、CP部の重量平均分子量(Mw)は476,000であった。また、ゴム重合活性(CP活性)は117(g−CP/g−Cat/hr)であった。別途採取したプロピレンホモポリマーのTmは149℃であった。
[実施例5]
メタロセン錯体E:
ジメチルシリレンビス[2−{2−(5−メチルフリル)}−4−(2,5−ジメチルフェニル)−5−メチルインデニル]ジルコニウムジクロライドの合成
(5−1)4−(2,5−ジメチルフェニル)−5−メチルインデンの合成
2,5−ジメチルフェニルボロン酸(8.42g,56.1mmol)をジメトキシエタン(250mL)に溶解させ、水酸化バリウム・八水和物の水溶液(0.763M,100mL)、4−ブロモ−5−メチルインデン(8.48g,40.6mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(1.64g,1.42mmol)を順に加えた。加熱還流下で20時間反応させた後、溶液を塩酸と水で洗浄し、ジエチルエーテルにより有機層を抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去して粗生成物を得た。
これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、目的の4−(2,5−ジメチルフェニル)−5−メチルインデン(5.29g,22.6mmol)を得た。
(5−2)2−ブロモ−4−(2,5−ジメチルフェニル)−5−メチルインデンの合成
得られた4−(2,5−ジメチルフェニル)−5−メチルインデン(5.29g,22.6mmol)をジメチルスルホキシド(50mL)に溶解させ、水(1.65mL,91.6mmol)を加えた。0℃でN−ブロモスクシンイミド(5.24g,29.4mmol)を添加し、自然昇温の後に室温で19時間攪拌した。2℃でトルエンと水との混合液に反応溶液をゆっくり加えた後、水相を分離した。有機層を塩酸で洗浄した後、p−トルエンスルホン酸・一水和物(0.65g,3.4mmol)を加えた。加熱還流下で2時間反応させた後、溶液を水酸化ナトリウム水溶液と水で洗浄し、ジエチルエーテルにより有機層を抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去して粗生成物を得た。
これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、目的の2−ブロモ−4−(2,5−ジメチルフェニル)−5−メチルインデン(6.28g,20.0mmol)を得た。
(5−3)2−{2−(5−メチルフリル)}−4−(2,5−ジメチルフェニル)−5−メチルインデンの合成
2−メチルフラン(2.60mL,29.0mmol)をジメトキシエタン(45mL)に溶解させ、n−ブチルリチウムのn−ヘキサン溶液(1.65M,18.20mL)を−78℃で滴下した。自然昇温の後に室温で4時間攪拌した後、再び−80℃に冷却し、ホウ酸トリイソプロピル(7.25mL,31.5mmol)をジメトキシエタン(15mL)に溶解させた溶液を滴下した。自然昇温の後に室温で18時間攪拌した後、水(12.0mL,666mmol)を加え、2時間攪拌した。その後、炭酸ナトリウム水溶液(1.44M,40mL)、2−ブロモ−4−(2,5−ジメチルフェニル)−5−メチルインデン(6.28g,20.0mmol)をジメトキシエタン(10mL)に溶解させた溶液、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(1.17g,1.01mmol)を順に加え、加熱還流下で5時間反応させた後、溶液を塩酸と水で洗浄し、ジエチルエーテルにより有機層を抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去して粗生成物を得た。
これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、目的の2−{2−(5−メチルフリル)}−4−(2,5−ジメチルフェニル)−5−メチルインデン(6.18g,19.7mmol)を得た。
(5−4)ジメチルビス[2−{2−(5−メチルフリル)}−4−(2,5−ジメチルフェニル)−5−メチルインデニル]シランの合成
得られた2−{2−(5−メチルフリル)}−4−(2,5−ジメチルフェニル)−5−メチルインデン(6.18g,19.7mmol)をテトラヒドロフラン(90mL)に溶解させ、n−ブチルリチウムのn−ヘキサン溶液(1.65M,12.55mL)を−81℃で滴下した。自然昇温の後に室温で2時間攪拌した後、N−メチルイミダゾール(78.5μL,0.985mmol)を加え、−81℃でジクロロジメチルシラン(1.20mL,9.86mmol)をテトラヒドロフラン(10mL)に溶解させた溶液を滴下した。自然昇温の後に室温で19時間攪拌し、水(6.00mL,333mmol)を加え、水層を取り除いた。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去して粗生成物を得た。
これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、目的のジメチルビス[2−{2−(5−メチルフリル)}−4−(2,5−ジメチルフェニル)−5−メチルインデニル]シラン(3.75g,5.47mmol)を得た。
(5−5)ジメチルシリレンビス[2−{2−(5−メチルフリル)}−4−(2,5−ジメチルフェニル)−5−メチルインデニル]ジルコニウムジクロライドの合成
得られたジメチルビス[2−{2−(5−メチルフリル)}−4−(2,5−ジメチルフェニル)−5−メチルインデニル]シラン(3.75g,5.47mmol)をジエチルエーテル(130mL)に溶解させ、n−ブチルリチウムのn−ヘキサン溶液(1.65M,7.00mL)を−81℃で滴下した。自然昇温の後に室温で2時間攪拌した後、減圧下溶媒を留去した。ジエチルエーテル(6.5mL)、トルエン(130mL)を順に加え、−75℃に冷却し、四塩化ジルコニウム(1.29g,5.54mmol)を添加した。自然昇温の後に室温で2時間攪拌した。得られた反応溶液を一度濃縮し、トルエンで抽出して再び濃縮乾固した。これをn−ヘキサン、ジイソプロピルエーテルの順に洗浄した後、シクロヘキサンで抽出した。さらに、ジエチルエーテルで洗浄した後、シクロヘキサンで抽出した。
その結果、目的のジメチルシリレンビス[2−{2−(5−メチルフリル)}−4−(2,5−ジメチルフェニル)−5−メチルインデニル]ジルコニウムジクロライドを、インデニル基4位置換基の軸不斉に由来すると考えられる、2種類のラセミ体(rac−A及びrac−B)の混合物として0.37g(rac−A:rac−B=54:46)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl,rac−A)δ1.06(s,6H,Si(CH),1.83(s,6H,Furyl−CH),2.12(s,6H,Ph−CH),2.34(s,6H,Ph−CH),2.40(s,6H,Indenyl−CH),6.05−7.47(16H,Furyl−H,Indenyl−H,Ph−H).
H−NMR(400MHz,CDCl,rac−B)δ1.03(s,3H,Si(CH),1.10(s,3H,Si(CH),1.79(s,3H,Furyl−CH),1.83(s,3H,Furyl−CH),2.10(s,3H,Ph−CH),2.12(s,3H,Ph−CH),2.20(s,3H,Ph−CH),2.30(s,3H,Ph−CH),2.38(s,3H,Indenyl−CH),2.42(s,3H,Indenyl−CH),6.05−7.47(16H,Furyl−H,Indenyl−H,Ph−H).
(5−6)メタロセン錯体Eを用いた触媒調製(触媒E)
メタロセン錯体Aの代わりに、メタロセン錯体Eを75μmol用いた他は、[実施例3](3−6)記載の触媒調製と同様の操作により触媒Eを得た。
そのときの予備重合倍率(予備重合ポリマー量を固体触媒量で除した値)は1.35であった。
(5−7)触媒Eによるプロピレン−プロピレン・エチレンブロック共重合
触媒Aの代わりに、触媒Eを100mg使用し、[実施例1](1−8)と同様に操作した。第二工程のプロピレン/エチレン重合時の槽内の平均ガスmol組成はプロピレン/エチレン=48/52となった。その結果、202gのプロピレン−プロピレン・エチレンブロック共重合体を得た。
上記で得られたブロック共重合体は、CFC−IRの結果から、ゴム含有量(CP含有量)は56wt%、ゴム(CP)中のエチレン含有量は34mol%であり、CP部の重量平均分子量(Mw)は300,000であった。また、ゴム重合活性(CP活性)は2200(g−CP/g−Cat/hr)であった。別途採取したプロピレンホモポリマーのTmは153℃であった。
[実施例6]
メタロセン錯体F:
ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(3,5−ジメチルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライドの合成
(6−1)4−(3,5−ジメチルフェニル)−5−メチルインデンの合成
3,5−ジメチルフェニルボロン酸(20g,0.13mol)をDME(250mL)に溶解させ、炭酸セシウム(60g)の水溶液(140mL)、4−ブロモ−5−メチルインデン(20g,90mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(5g,4.3mmol)を順に加えた。加熱還流下で44時間反応させた後、反応液を水(500mL)中に加え、ジイソプロピルエーテルにより抽出した。有機層を1N−塩酸、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄したあと、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去して粗生成物を得た。
これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(関東化学社製シリカゲル60、ヘキサン)で精製することにより、4−(3,5−ジメチルフェニル)−5−メチルインデン(20.4g,収率96%)を無色液体として得た。
(6−2)2−ブロモ−4−(3,5−ジメチルフェニル)−5−メチルインデンの合成
4−(3,5−ジメチルフェニル)−5−メチルインデン(20.4g,87mmol)をジメチルスルホキシド(200mL)に溶解させ、水(6mL)を加えた。N−ブロモスクシンイミド(20g,0.11mol)を除々に添加し、室温で2時間攪拌した。反応液を水(500mL)中に注ぎ、トルエンで抽出を行い、有機層を塩酸と水で洗浄した。有機層にp−トルエンスルホン酸・一水和物(2.5g,13mmol)を加えた。加熱還流下で2時間反応させた後、溶液を炭酸ナトリウム水溶液と飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去して粗生成物を得た。
これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(関東化学社製シリカゲル60、ヘキサン)で精製することにより、2−ブロモ−4−(3,5−ジメチルフェニル)−5−メチルインデン(26.8g,収率98%)を淡黄色液体として得た。
(6−3)2−(2−(5−メチルフリル))−4−(3,5−ジメチルフェニル)−5−メチルインデンの合成
2−メチルフラン(10g,0.12mol)をDME(200mL)に溶解させ、n−ブチルリチウムのn−ヘキサン溶液(75ml,1.63M,1.1mol)を−70℃で滴下し、3時間攪拌した。再び−70℃に冷却したあと、ホウ酸トリイソプロピル(31mL,0.13mol)のDME(60mL)溶液を滴下し、室温に戻しながら一晩攪拌した。反応液に水(50mL)を加え、その後、炭酸ナトリウム(26g,0.25mol)の水(150mL)溶液、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(5g,4.3mmol)、2−ブロモ−4−(3,5−ジメチルフェニル)−5−メチルインデン(26.8g,0.86mol)、を順に加え、80℃で加熱し、低沸分を除去しながら3時間反応させた。反応液を水(400mL)中に加え、ジイソプロピルエーテルにより抽出した。有機層を1N−塩酸、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄したあと、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去して粗生成物を得た。
これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(関東化学社製シリカゲル60、ヘキサン/ジクロロメタン)で精製することにより、目的の2−(2−(5−メチルフリル))−4−(3,5−ジメチルフェニル)−5−メチルインデン(24.7g,収率92%)を無色結晶として得た。
(6−4)ジメチルビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(3,5−ジメチルフェニル)−5−メチルインデニル)シランの合成
2−(2−(5−メチルフリル))−4−(3,5−ジメチルフェニル)−5−メチルインデン(10.2g,32mmol)をTHF(150mL)に溶解させ、n−ブチルリチウムのn−ヘキサン溶液(20mL,1.63M,33mmol)を−70℃で滴下した。6時間攪拌した後、N−メチルイミダゾ−ル(0.13mL,1.6mmol)を加え、−70℃でジクロロジメチルシラン(2.1g,16mmol)のTHF(20mL)溶液を滴下し、徐々に昇温させながら一晩攪拌した。反応液に水(10mL)を加え、有機層を1N−塩酸、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄したあと、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去して粗生成物を得た。
これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(関東化学社製シリカゲル60、ヘキサン/ジクロロメタン)で精製することにより、ジメチルビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(3,5−ジメチルフェニル)−5−メチルインデニル)シラン(8.1g,収率73%)を得た。
(6−5)ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(3,5−ジメチルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライドの合成
ジメチルビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(3,5−ジメチルフェニル)−5−メチルインデニル)シラン(8.1g,12mmol)をジエチルエーテル(300mL)に溶解させ、n−ブチルリチウムのn−ヘキサン溶液(15mL,1.63M,25mmol)を−76℃で滴下した。自然昇温しながら3時間攪拌し、減圧下溶媒を留去した。トルエン(300mL)、ジエチルエーテル(15mL)を順に加え、−75℃に冷却し、四塩化ジルコニウム(2.8g,12mmol)を添加した。その後、自然昇温しながら一夜攪拌した。得られた反応溶液を減圧下で溶媒を留去した。
これをn−ヘキサン/ジクロロメタンで抽出し、再結晶することにより、ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(3,5−ジメチルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライドのラセミ体(2.9g,収率29%)をオレンジ色結晶として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ1.06(s,6H,Si−CH),2.27(s,6H,Furyl−CH),2.29(s,6H,Ph−CH),2.35(s,6H,Ph−CH),2.39(s,6H,Ind−5−CH),6.03(d,2H,Furyl−H),6.22(d,2H,Furyl−H),6.56(s,2H,Ind−H),6.64(d,2H,Ind−H),6.74(d,2H,Ind−H),6.75(s,2H,Ph−H),6.95(s,2H,Ph−H),7.36(s,2H,Ph−H)
(6−6)メタロセン錯体Fを用いた触媒調製(触媒F)
メタロセン錯体Aの代わりに、メタロセン錯体Fを250mg(296μmol)用いた他は、[実施例1](1−7)記載の触媒調製と同様の操作により触媒Fを得た。
そのときの予備重合倍率(予備重合ポリマー量を固体触媒量で除した値)は1.75であった。
(6−7)触媒Fによるプロピレン−プロピレン・エチレンブロック共重合
触媒Aの代わりに、触媒Fを30mg使用し、[実施例1](1−8)と同様に操作した。第二工程のプロピレン/エチレン重合時の槽内の平均ガスmol組成はプロピレン/エチレン=52/48となった。その結果、176gのプロピレン−プロピレン・エチレンブロック共重合体を得た。
上記で得られたブロック共重合体は、CFC−IRの結果から、ゴム含有量(CP含有量)は18wt%、ゴム(CP)中のエチレン含有量は37mol%であり、CP部の重量平均分子量(Mw)は607,000であった。また、ゴム重合活性(CP活性)は1200(g−CP/g−Cat/hr)であった。別途採取したプロピレンホモポリマーのTmは157℃、MFRは6(dg/min)であった。
[実施例7]
メタロセン錯体G:
ジメチルシリレンビス(2−(5−メチル−2−フリル)−4−(3,5−ジイソプロピルフェニル)−5−メチル−インデニル)ジルコニウムジクロライドの合成
(7−1)4−(3,5−ジイソプロピルフェニル)−5−メチルインデンの合成
3,5−ジイソプロピルブロモベンゼンは、「Eur.J.Org.Chem.」、2006年、2727頁記載の方法に従って合成した。
3,5−ジイソプロピルブロモベンゼン(5.76g,23.9mmol)とテトラメチルエチレンジアミン(3.6mL,23.9mmol)のジエチルエーテル(30mL)溶液に、n−ブチルリチウムのn−ヘキサン溶液(14.5mL,23.9mmol)を−60℃で滴下した。−60℃で1.5時間、さらに0℃で30分攪拌した後、ホウ酸トリイソプロピル(6.6mL)のジエチルエーテル(5mL)溶液を−60℃で滴下した。−60℃で30分、さらに室温で一夜攪拌した後、希塩酸(50mL)を加えた。生成した固体分を炉別すると、3,5−ジイソプロピルフェニルボロン酸の粗生成物(5.9g)が得られた。
3,5−ジイソプロピルフェニルボロン酸(5.9g,23.9mmol)をジメトキシエタン(80mL)と水(15mL)に入れ、炭酸セシウム(10g,32mmol)、4−ブロモ−5メチルインデン(3.5g,15.9mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.55g,0.448mmol)を順に加えた。加熱還流下で断続的に28時間反応させた後、溶液を希塩酸と水で洗浄し、ジエチルエーテルにより有機層を抽出した。溶媒留去して粗生成物(7.3g)を得た。
これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、目的の4−(3,5−ジイソプロピルフェニル)−5−メチルインデン(4.69g,収率100%)が得られた。
(7−2)2−ブロモ−4−(3,5−ジイソプロピルフェニル)−5−メチルインデンの合成
得られた4−(3,5−ジイソプロピルフェニル)−5−メチルインデン(4.69g,15.9mmol)をジメチルスルホキシド(40mL)に溶解させ、水(1.1g)を加えた。5〜10℃でN−ブロモスクシンイミド(NBS)(3.1g,17.5mmol)を添加し、自然昇温の後に室温で1時間攪拌した。室温でトルエンと水との混合液に反応溶液をゆっくり加えた後、水相を分離した。有機層を希塩酸で洗浄し、水相を除去した後、p−トルエンスルホン酸・一水和物(0.43g,2.3mmol)を加えた。加熱還流下で1.5時間反応させた後冷却し、溶液を水酸化ナトリウム水溶液(1N)と水で洗浄し、有機層を抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去して粗生成物(5.98g)を得た。
(7−3)2−(2−(5−メチルフリル))−4−(3,5−ジイソプロピルフェニル)−5−メチルインデンの合成
2−メチルフラン(1.58mL,17.5mmol)をジメトキシエタン(30mL)に溶解させ、n−ブチルリチウムのn−ヘキサン溶液(10.6mL,17.5mmol)を−30℃で滴下した。自然昇温の後に室温で4時間攪拌した後、再び−30℃に冷却し、ホウ酸トリイソプロピル(4.2mL,18.3mmoL)のジメトキシエタン(10mL)溶液を滴下した。−30℃で1時間、室温で15時間攪拌した後、水(20mL)、炭酸ナトリウム(4.3g,41.3mmol)、上記で得られた2−ブロモ−4−(3,5−ジイソプロピルフェニル)−5−メチルインデンの粗生成物(5.98g)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.55g,0.47mmol)を順に加え、加熱還流下で2時間反応させた後、溶液を希塩酸で洗浄し、ジエチルエーテルを加えて有機層を抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去して粗生成物を得た。
これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、目的の2−メチルフリル−4−(3,5−ジイソプロピルフェニル)−5−メチルインデン(4.06g,収率69%)が得られた。
(7−4)ジメチルビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(3,5−ジイソプロピルフェニル)−5−メチルインデニル)シランの合成
得られた2−メチルフリル−4−(3,5−ジイソプロピルフェニル)−5−メチルインデン(1.88g,5.07mmol)をテトラヒドロフラン(30mL)に溶解させ、n−ブチルリチウムのn−ヘキサン溶液(3.2mL,5.3mmol)を−60℃で滴下した。−60℃で45分、室温で2.5時間攪拌した後、N−メチルイミダゾール(10μL,0.13mmol)を加え、−30℃でジクロロジメチルシラン(0.30mL,2.5mmol)を滴下した。−30℃で15分間、室温で1時間攪拌し、希塩酸を加え、水層を取り除いた。
有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去すると、目的のジメチルビス{2−メチルフリル−4−(3,5−ジイソプロピルフェニル))−5−メチルインデニル}シランの粗生成物(2.0g)が得られた。
(7−5)ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(3,5−ジイソプロピルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライドの合成
得られた粗生成物(2.0g,2.52mmol)をジエチルエーテル(20mL)に溶解させ、n−ブチルリチウムのn−ヘキサン溶液(3.1mL,5.04mmol)を−20℃で滴下した。−20℃で30分間、室温で2時間攪拌した後、トルエン(80mL)を加え、−20℃に冷却し、四塩化ジルコニウム(0.56g,2.39mmol)を添加した。自然昇温の後に室温で2時間攪拌した。得られた反応溶液のうち、可溶分をデカンテーションにより分離し、不溶分と可溶分に分離した。
溶媒留去して売られた固体分をヘキサン(10mLで5回)で洗浄すると、目的のジクロロジメチルシリレンビス(2−(5−メチル−2−フリル)−(3,5−ジイソプロピルフェニル)−5−メチル−インデニル)ジルコニウムのラセミ体(778mg,収率30%)が得られた。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ1.06(s,6H,Me2Si),1.22−1.26(m,24H,iPr),2.29(s,6H,CH),2.39(s,6H,CH),2.8−3.0(m,4H,CH),6.01(s,2H),6.21(s,2H),6.58(s,2H),6.65(d,2H,J=9Hz),6.76(d,2H,J=9Hz),6.86(s,2H),7.00(s,2H),7.53(s,2H).
(7−6)メタロセン錯体Gを用いた触媒調製(触媒G)
メタロセン錯体Cの代わりに、メタロセン錯体Gを75μmol用いた他は、[実施例3](3−6)記載の触媒調製と同様の操作により触媒Gを得た。
そのときの予備重合倍率(予備重合ポリマー量を固体触媒量で除した値)は1.35であった。
(7−7)触媒Gによるプロピレン−プロピレン・エチレンブロック共重合
触媒Aの代わりに、触媒Gを100mg使用し、[実施例1](1−8)と同様に操作した。第二工程のプロピレン/エチレン重合時の槽内の平均ガスmol組成はプロピレン/エチレン=51/49となった。その結果、143gのプロピレン−プロピレン・エチレンブロック共重合体を得た。
上記で得られたブロック共重合体は、CFC−IRの結果から、ゴム含有量(CP含有量)は22wt%、ゴム(CP)中のエチレン含有量は34mol%であり、CP部の重量平均分子量(Mw)は520,000であった。また、ゴム重合活性(CP活性)は600(g−CP/g−Cat/hr)であった。別途採取したプロピレンホモポリマーのTmは154℃であった。
[実施例8]
メタロセン錯体H:
ジメチルシリレンビス〔2−{2−(5−メチルフリル)}−4−(3,5−ジ−t―ブチルフェニル)−5−メチルインデニル〕ジルコニウムジクロライドの合成
(8−1)4−(3,5−ジ−t―ブチルフェニル)−5−メチルインデンの合成
1−ブロモ−3,5−ジ−t−ブチルベンゼン(15g,158mmol)をジエチルエーテル(200mL)に溶解して−30℃に冷却し、n−ブチルリチウムのn−ヘキサン溶液(1.65M,35mL)を滴下し室温まで昇温して2時間攪拌した。再度−72℃に冷却しホウ酸トリイソプロピル(17.3mL,75mmol)を滴下し室温で16時間攪拌した。水(5mL)を加え3時間攪拌し有機層を分取し、飽和食塩水で洗浄し硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた白色固体(12.5g)をジメトキシエタン(100mL)に溶解させ、炭酸セシウム(23g,71mmol)の水溶液(100mL)、4−ブロモ−5−メチルインデン(7.4g,35mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(1.6g)を順に加えた。加熱還流下で16時間反応させた後、反応溶液を1N塩酸−氷水に流し込み、攪拌後有機層を分取した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去して粗生成物を得た。
これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、目的の4−(3,5−ジ−t―ブチルフェニル)−5−メチルインデン(7.2g,収率64%)を得た。
(8−2)2−ブロモ−4−(3,5−ジ−t―ブチルフェニル)−5−メチルインデンの合成
得られた4−(3,5−ジ−t―ブチルフェニル)−5−メチルインデン(7.2g,22.6mmol)をジメトキシエタン(100mL)に溶解させ、水(3mL)を加えた。0℃でN−ブロモスクシンイミド(6.0g,33.7mmol)を添加し、室温で2時間攪拌した。氷浴上で水を加えてクエンチし、ジエチルエーテルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥して減圧下溶媒を留去した。そこにトルエン(100mL)とp−トルエンスルホン酸・一水和物(0.5g)を加え加熱還流下で1時間反応させた。反応溶液に水を加えて有機層を分取し飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去して粗生成物を得た。
これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、目的の2−ブロモ−4−(3,5−ジ−t―ブチルフェニル)−5−メチルインデン(5.0g,収率56%)を得た。
(8−3)2−{2−(5−メチルフリル)}−4−(3,5−ジ−t―ブチルフェニル)−5−メチルインデンの合成
2−メチルフラン(3.7g,45mmol)をジメトキシエタン(50mL)に溶解させ、n−ブチルリチウムのn−ヘキサン溶液(1.65M,27mL)を−76℃で滴下しゆっくり昇温しながら2時間攪拌した後、−50℃に冷却しホウ酸トリイソプロピル(11mL,49mmol)を滴下し室温で16時間攪拌した。水(10mL)を加え、1時間攪拌した。その後、炭酸ナトリウム(4.0g,38mmol)の水溶液(50mL)、2−ブロモ−4−(3,5−ジ−t―ブチルフェニル)−5−メチルインデン(7.5g,18.9mmol)をジメトキシエタン(40mL)に溶解させた溶液、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.5g)を順に加え、加熱還流下で3時間反応させた。反応溶液に水を加えて有機層を分取し、飽和食塩水で洗浄して硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。
得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、目的の2−{2−(5−メチルフリル)}−4−(3,5−ジ−t―ブチルフェニル)−5−メチルインデン(5.4g,収率72%)を得た。
(8−4)ジメチルビス〔2−{2−(5−メチルフリル)}−4−(3,5−ジ−t―ブチルフェニル)−5−メチルインデニル〕シランの合成
得られた2−{2−(5−メチルフリル)}−4−(3,5−ジ−t―ブチルフェニル)−5−メチルインデン(5.4g,13.6mmol)をテトラヒドロフラン(60mL)に溶解させ、n−ブチルリチウムのn−ヘキサン溶液(1.57M,8.7mL)を−76℃で滴下した。室温まで昇温して3時間攪拌した後、N−メチルイミダゾール(0.02mL)を加え、−76℃でジクロロジメチルシラン(0.8mL,6.8mmol)を滴下した。室温で2時間攪拌し、水を加えて有機層を分取した。有機層を飽和食塩水で洗浄し硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去して、ジメチルビス〔2−{2−(5−メチルフリル)}−4−(3,5−ジ−t―ブチルフェニル)−5−メチルインデニル〕シランの粗生成物(5.8g)を得た。
(8−5)ジメチルシリレンビス〔2−{2−(5−メチルフリル)}−4−(3,5−ジ−t―ブチルフェニル)−5−メチルインデニル〕ジルコニウムジクロライドの合成
得られたジメチルビス〔2−{2−(5−メチルフリル)}−4−(3,5−ジ−t―ブチルフェニル)−5−メチルインデニル〕シランの粗生成物(5.8g)をジエチルエーテル(150mL)に溶解させ、n−ブチルリチウムのn−ヘキサン溶液(1.57M,8.7mL)を−76℃で滴下した。室温で2時間攪拌した後、減圧下溶媒を留去した。ジエチルエーテル(6mL)、トルエン(120mL)を順に加え、−50℃に冷却し、四塩化ジルコニウム(1.6g,6.8mmol)を添加した。すぐに室温まで昇温して2.5時間攪拌した。得られた反応溶液を一度濃縮し、トルエンで抽出して再び濃縮乾固した。
これをn−ヘキサン洗浄後、ジエチルエーテルで再結晶し、目的のジメチルシリレンビス〔2−{2−(5−メチルフリル)}−4−(3,5−ジ−t―ブチルフェニル)−5−メチルインデニル〕ジルコニウムジクロライドのrac体(1.0g)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl,rac isomer)δ1.07(s,6H,Si(CH),1.29(s,18H,tBu),1.31(s,18H,tBu),2.27(s,6H,Furyl−CH),2.39(s,6H,Indenyl−5−CH),6.02(dd,2H,Furyl−H),6.21(d,2H,Furyl−H),6.58(s,2H,Cp−H),6.66(d,2H,Indenyl−H),6.77(d,2H,Indenyl−H),6.99(s,2H,Ph−H),7.3−7.7(m,2H,Ph−H).
(8−6)メタロセン錯体Hを用いた触媒調製(触媒H)
メタロセン錯体Cの代わりに、メタロセン錯体Hを75μmol用いた他は、[実施例3](3−6)記載の触媒調製と同様の操作により触媒Hを得た。
そのときの予備重合倍率(予備重合ポリマー量を固体触媒量で除した値)は0.39であった。
(8−7)触媒Hによるプロピレン−プロピレン・エチレンブロック共重合
触媒Aの代わりに、触媒Hを100mg使用し、[実施例1](1−8)と同様に操作した。第二工程のプロピレン/エチレン重合時の槽内の平均ガスmol組成はプロピレン/エチレン=51/49となった。その結果、104gのプロピレン−プロピレン・エチレンブロック共重合体を得た。
上記で得られたブロック共重合体は、CFC−IRの結果から、ゴム含有量(CP含有量)は12wt%、ゴム(CP)中のエチレン含有量は33mol%であり、CP部の重量平均分子量(Mw)は540,000であった。また、ゴム重合活性(CP活性)は250(g−CP/g−Cat/hr)であった。別途採取したプロピレンホモポリマーのTmは153℃であった。
[実施例9]
メタロセン錯体I:
ジメチルシリレンビス[2−{2−(5−メチルフリル)}−4−{2−メチル−4−(t−ブチル)フェニル}−5−メチルインデニル]ジルコニウムジクロライドの合成
(9−1)1−(t−ブチル)−3−メチルベンゼンの合成
1−ブロモ−3−(t−ブチル)ベンゼン(20.26g,95.1mmol)をジエチルエーテル(200mL)に溶解させ、{1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセニル}ニッケルジクロライド(1.00g,1.46mmol)を加えた。−85℃でメチルマグネシウムブロミドのジエチルエーテル溶液(3.00M,35.00mL)を滴下し、自然昇温の後に−5℃で1時間攪拌し、水(30mL)を加えた。溶液を塩酸と水で洗浄し、ジエチルエーテルにより有機層を抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去して粗生成物を得た。
これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、目的の1−(t−ブチル)−3−メチルベンゼン(13.58g,91.6mmol)を得た。
(9−2)1−ブロモ−2−メチル−4−(t−ブチル)ベンゼンの合成
得られた1−(t−ブチル)−3−メチルベンゼン(13.58g,91.6mmol)を四塩化炭素(15mL)に溶解させ、鉄粉(0.0617g,1.10mmol)を加えた。−5℃に冷却し、臭素(5.10mL,99.5mmol)を四塩化炭素(15mL)に溶解させた溶液を滴下した後、1時間攪拌した。氷水に反応溶液を加え、水層を除去した後、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去して粗生成物を得た。
これを減圧蒸留で精製することにより、目的の1−ブロモ−2−メチル−4−(t−ブチル)ベンゼン(10.70g,47.1mmol)を得た。
(9−3)2−メチル−4−(t−ブチル)フェニルボロン酸の合成
得られた1−ブロモ−2−メチル−4−(t−ブチル)ベンゼン(10.70g,47.1mmol)をテトラヒドロフラン(50mL)に溶解させた。−86℃に冷却し、n−ブチルリチウムのn−ヘキサン溶液(1.65M,31.40mL)を滴下して1時間攪拌した後、ホウ酸トリイソプロピル(14.10mL,61.3mmol)を滴下し、1時間攪拌した。室温まで自然昇温し、1時間攪拌した後、塩酸(0.5M,30mL)を加え、3時間攪拌した。生成した固体をろ取し、減圧下で乾燥することにより、目的の2−メチル−4−(t−ブチル)フェニルボロン酸(7.00g,36.4mmol)を得た。
(9−4)4−{2−メチル−4−(t−ブチル)フェニル}−5−メチルインデンの合成
得られた2−メチル−4−(t−ブチル)フェニルボロン酸(7.00g,36.4mmol)をジメトキシエタン(150mL)に溶解させ、炭酸セシウム水溶液(0.988M,50mL)、4−ブロモ−5−メチルインデン(5.48g,26.2mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(1.05g,0.910mmol)を順に加えた。加熱還流下で18時間反応させた後、溶液を塩酸と水で洗浄し、ジエチルエーテルにより有機層を抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去して粗生成物を得た。
これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、目的の4−{2−メチル−4−(t−ブチル)フェニル}−5−メチルインデン(5.64g,20.4mmol)を得た。
(9−5)2−ブロモ−4−{2−メチル−4−(t−ブチル)フェニル}−5−メチルインデンの合成
得られた4−{2−メチル−4−(t−ブチル)フェニル}−5−メチルインデン(5.64g,20.4mmol)をジメチルスルホキシド(150mL)に溶解させ、水(1.50mL,83.2mmol)を加えた。15℃でN−ブロモスクシンイミド(4.73g,26.6mmol)を添加し、自然昇温の後に室温で92時間攪拌した。再び15℃でN−ブロモスクシンイミド(0.36g,2.0mmol)を添加し、自然昇温の後に室温で2時間攪拌した。さらに15℃でN−ブロモスクシンイミド(0.72g,4.0mmol)を添加し、自然昇温の後に室温で2時間攪拌した。2℃でトルエンと水との混合液に反応溶液をゆっくり加えた後、水相を分離した。p−トルエンスルホン酸・一水和物(0.58g,3.0mmol)を加え、加熱還流下で2時間反応させた後、さらにp−トルエンスルホン酸・一水和物(0.58g,3.0mmol)を加え、加熱還流下で2時間反応させた。溶液を水酸化ナトリウム水溶液と水で洗浄し、ジエチルエーテルにより有機層を抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去して粗生成物を得た。
これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、目的の2−ブロモ−4−{2−メチル−4−(t−ブチル)フェニル}−5−メチルインデン(2.45g,6.90mmol)を得た。
上記の一連の反応を、同様の方法で繰り返し行なうことにより、計5.63g(15.8mmol)の2−ブロモ−4−{2−メチル−4−(t−ブチル)フェニル}−5−メチルインデンを得た。
(9−6)2−{2−(5−メチルフリル)}−4−{2−メチル−4−(t−ブチル)フェニル}−5−メチルインデンの合成
2−メチルフラン(2.05mL,22.9mmol)をジメトキシエタン(35mL)に溶解させ、n−ブチルリチウムのn−ヘキサン溶液(1.65M,14.40mL)を−78℃で滴下した。自然昇温の後に室温で2時間攪拌した後、再び−78℃に冷却し、ホウ酸トリイソプロピル(5.75mL,25.0mmol)をジメトキシエタン(12mL)に溶解させた溶液を滴下した。自然昇温の後に室温で3時間攪拌した後、水(10.0mL,555mmol)を加え、2時間攪拌した。その後、炭酸ナトリウム水溶液(1.52M,30mL)、2−ブロモ−4−{2−メチル−4−(t−ブチル)フェニル}−5−メチルインデン(5.63g,15.8mmol)をジメトキシエタン(10mL)に溶解させた溶液、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.92g,0.80mmol)を順に加え、加熱還流下で2時間反応させた後、溶液を塩酸と水で洗浄し、ジエチルエーテルにより有機層を抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去して粗生成物を得た。
これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、目的の2−{2−(5−メチルフリル)}−4−{2−メチル−4−(t−ブチル)フェニル}−5−メチルインデン(5.11g,14.3mmol)を得た。
(9−7)ジメチルビス[2−{2−(5−メチルフリル)}−4−{2−メチル−4−(t−ブチル)フェニル}−5−メチルインデニル]シランの合成
得られた2−{2−(5−メチルフリル)}−4−{2−メチル−4−(t−ブチル)フェニル}−5−メチルインデン(5.11g,14.3mmol)をテトラヒドロフラン(70mL)に溶解させ、n−ブチルリチウムのn−ヘキサン溶液(1.57M,9.55mL)を−83℃で滴下した。自然昇温の後に室温で2時間攪拌した後、N−メチルイミダゾール(57.0μL,0.715mmol)を加え、−82℃でジクロロジメチルシラン(0.875mL,7.19mmol)をテトラヒドロフラン(10mL)に溶解させた溶液を滴下した。自然昇温の後に室温で1.5時間攪拌し、水(5.00mL,277mmol)を加え、水層を取り除いた。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去して粗生成物を得た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、目的のジメチルビス[2−{2−(5−メチルフリル)}−4−{2−メチル−4−(t−ブチル)フェニル}−5−メチルインデニル]シラン(3.73g,4.85mmol)を得た。
(9−8)ジメチルシリレンビス[2−{2−(5−メチルフリル)}−4−{2−メチル−4−(t−ブチル)フェニル}−5−メチルインデニル]ジルコニウムジクロライドの合成
得られたジメチルビス[2−{2−(5−メチルフリル)}−4−{2−メチル−4−(t−ブチル)フェニル}−5−メチルインデニル]シラン(3.73g,4.85mmol)をジエチルエーテル(120mL)に溶解させ、n−ブチルリチウムのn−ヘキサン溶液(1.57M,6.50mL)を−81℃で滴下した。自然昇温の後に室温で2時間攪拌した後、減圧下溶媒を留去した。ジエチルエーテル(6.0mL)、トルエン(120mL)を順に加え、−78℃に冷却し、四塩化ジルコニウム(1.15g,4.93mmol)を添加した。自然昇温の後に室温で1.5時間攪拌した。得られた反応溶液を一度濃縮し、トルエンで抽出して再び濃縮乾固した。これをn−ヘキサン、ジイソプロピルエーテルの順に洗浄した後、富溶媒をトルエン、貧溶媒をn−ヘキサンとして再沈殿を行なった。さらに、シクロヘキサンで洗浄、トルエンで抽出した。
その結果、目的のジメチルシリレンビス[2−{2−(5−メチルフリル)}−4−{2−メチル−4−(t−ブチル)フェニル}−5−メチルインデニル]ジルコニウムジクロライドを、インデニル基4位置換基の軸不斉に由来すると考えられる、2種類のラセミ体(rac−A及びrac−B)の混合物として0.33g(rac−A:rac−B=81:19)得た。
H−NMR(400MHz,CDCl,rac−A)δ1.07(s,6H,Si(CH),1.33(s,18H,Ph−C(CH),1.85(s,6H,Furyl−CH),2.11(s,6H,Ph−CH),2.40(s,6H,Indenyl−CH),6.04(dd,2H,Furyl−H),6.22(d,2H,Furyl−H),6.38(s,2H,Indenyl−H),6.65(d,2H,Indenyl−H),6.74(d,2H,Indenyl−H),7.19(s,2H,Ph−H),7.26(d,2H,Ph−H),7.50(d,2H,Ph−H).
H−NMR(400MHz,CDCl,rac−B)δ1.03(s,3H,Si(CH),1.09(s,3H,Si(CH),1.32(s,9H,Ph−C(CH),1.33(s,9H,Ph−C(CH),1.83(s,3H,Furyl−CH),1.85(s,3H,Furyl−CH),2.09(s,3H,Ph−CH),2.13(s,3H,Ph−CH),2.41(s,3H,Indenyl−CH),2.42(s,3H,Indenyl−CH),6.04−7.51(16H,Furyl−H,Indenyl−H,Ph−H).
(9−9)メタロセン錯体Iを用いた触媒調製(触媒I)
メタロセン錯体Cの代わりに、メタロセン錯体Iを75μmol用いた他は、[実施例3](3−6)記載の触媒調製と同様の操作により触媒Iを得た。
そのときの予備重合倍率(予備重合ポリマー量を固体触媒量で除した値)は1.86であった。
(9−10)触媒Iによるプロピレン−プロピレン・エチレンブロック共重合
触媒Aの代わりに、触媒Iを50mg使用し、[実施例1](1−8)と同様に操作した。第二工程のプロピレン/エチレン重合時の槽内の平均ガスmol組成はプロピレン/エチレン=47/53となった。その結果、113gのプロピレン−プロピレン・エチレンブロック共重合体を得た。
上記で得られたブロック共重合体は、CFC−IRの結果から、ゴム含有量(CP含有量)は23wt%、ゴム(CP)中のエチレン含有量は36mol%であり、CP部の重量平均分子量(Mw)は600,000であった。また、ゴム重合活性(CP活性)は1000(g−CP/g−Cat/hr)であった。別途採取したプロピレンホモポリマーのTmは150℃であった。
[実施例10]
メタロセン錯体J:
ジメチルシリレンビス〔2−{2−(5−メチルフリル)}−4−(1−ナフチル)−5−メチルインデニル〕ジルコニウムジクロライドの合成
(10−1)4−(1−ナフチル)−5−メチルインデンの合成
1−ナフチルボロン酸(10g,58.1mmol)をジメトキシエタン(150mL)に溶解させ、炭酸セシウム(25.3g,78mmol)の水溶液(100mL)、4−ブロモ−5−メチルインデン(8.1g,39mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(1.8g)を順に加えた。加熱還流下で21時間反応させた後、反応溶液を1N塩酸−氷水に流し込み、攪拌後ジエチルエーテルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去して粗生成物を得た。
これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、目的の4−(1−ナフチル)−5−メチルインデン(8.6g,収率87%)を得た。
(10−2)2−ブロモ−4−(1−ナフチル)−5−メチルインデンの合成
得られた4−(1−ナフチル)−5−メチルインデン(8.6g,33.0mmol)をジメチルスルホキシド(130mL)に溶解させ、水(3mL)を加えた。0℃でN−ブロモスクシンイミド(7.8g,44mmol)を添加し、室温で2.5時間攪拌した。氷浴上で水を加えてクエンチし、トルエンを加えて有機層を抽出した。有機層にp−トルエンスルホン酸・一水和物(0.5g)を加えた。加熱還流下で3時間反応させた後、反応溶液に水を加えて有機層を分取した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去して粗生成物を得た。
これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、目的の2−ブロモ−4−(1−ナフチル)−5−メチルインデン(9.8g,収率87%)を得た。
(10−3)2−{2−(5−メチルフリル)}−4−(1−ナフチル)−5−メチルインデンの合成
2−メチルフラン(3.6g,44.3mmol)をジメトキシエタン(60mL)に溶解させ、n−ブチルリチウムのn−ヘキサン溶液(1.54M,28.5mL)を−76℃で滴下した。−30℃で3時間攪拌した後、ホウ酸トリイソプロピル(11mL,47mmol)を滴下し室温で16時間攪拌した。水(10mL)を加え、10分攪拌した。その後、炭酸ナトリウム(6.2g,58.5mmol)の水溶液(100mL)、2−ブロモ−4−(1−ナフチル)−5−メチルインデン(9.8g,29.3mmol)をジメトキシエタン(40mL)に溶解させた溶液、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.8g)を順に加え、加熱還流下で3時間反応させた。反応溶液に水を加えて有機層を分取し、飽和食塩水で洗浄して硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。
得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、目的の2−{2−(5−メチルフリル)}−4−(1−ナフチル)−5−メチルインデン(4.5g,収率46%)を得た。
(10−4)ジメチルビス〔2−{2−(5−メチルフリル)}−4−(1−ナフチル)−5−メチルインデニル〕シランの合成
得られた2−{2−(5−メチルフリル)}−4−(1−ナフチル)−5−メチルインデン(4.5g,13.3mmol)をテトラヒドロフラン(60mL)に溶解させ、n−ブチルリチウムのn−ヘキサン溶液(1.54M,8.7mL)を−76℃で滴下した。室温まで昇温して3時間攪拌した後、N−メチルイミダゾール(0.02mL)を加え、−76℃でジクロロジメチルシラン(0.8mL,6.7mmol)を滴下した。室温で1時間攪拌し、水を加えて有機層を分取した。有機層を飽和食塩水で洗浄し硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去して粗生成物を得た。
これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、目的のジメチルビス〔2−{2−(5−メチルフリル)}−4−(1−ナフチル)−5−メチルインデニル〕シラン(3.9g,収率80%)を得た。
(10−5)ジメチルシリレンビス〔2−{2−(5−メチルフリル)}−4−(1−ナフチル)−5−メチルインデニル〕ジルコニウムジクロライドの合成
得られたジメチルビス〔2−{2−(5−メチルフリル)}−4−(1−ナフチル)−5−メチルインデニル〕シラン(3.9g,5.4mmol)をジエチルエーテル(160mL)に溶解させ、n−ブチルリチウムのn−ヘキサン溶液(1.65M,6.5mL)を−76℃で滴下した。室温で2時間攪拌した後、減圧下溶媒を留去した。ジエチルエーテル(8mL)、トルエン(160mL)を順に加え、−50℃に冷却し、四塩化ジルコニウム(1.2g,5.1mmol)を添加した。すぐに室温まで昇温して3時間攪拌した。得られた反応溶液を一度濃縮し、トルエンで抽出して再び濃縮乾固した。そこからジエチルエーテルで再抽出し、n−ヘキサン、少量ジエチルエーテルの順で洗浄した。
さらに、ジエチルエーテルで抽出してn−ヘキサンで洗浄し、目的のジメチルシリレンビス〔2−{2−(5−メチルフリル)}−4−(1−ナフチル)−5−メチルインデニル〕ジルコニウムジクロライドのrac体と異性体の混合物(0.5g)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl,rac isomer)δ1.12(s,6H,Si(CH),2.04(s,6H,Furyl−CH),2.38(s,6H,Indenyl−5−CH),6.00(d,2H,Furyl−H),6.16(d,2H,Furyl−H),6.27(s,2H,Cp−H),6.71(d,2H,Indenyl−H),6.85(d,2H,Indenyl−H),7.0−8.0(m,14H,Naphtyl−H).
(10−6)メタロセン錯体Jを用いた触媒調製(触媒J)
メタロセン錯体Cの代わりに、メタロセン錯体Jを75μmol用いた他は、[実施例3](3−6)記載の触媒調製と同様の操作により触媒Jを得た。
そのときの予備重合倍率(予備重合ポリマー量を固体触媒量で除した値)は1.26であった。
(10−7)触媒Jによるプロピレン−プロピレン・エチレンブロック共重合
触媒Aの代わりに、触媒Jを100mg使用し、[実施例1](1−8)と同様に操作した。第二工程のプロピレン/エチレン重合時の槽内の平均ガスmol組成はプロピレン/エチレン=46/54となった。その結果、129gのプロピレン−プロピレン・エチレンブロック共重合体を得た。
上記で得られたブロック共重合体は、CFC−IRの結果から、ゴム含有量(CP含有量)は59wt%、ゴム(CP)中のエチレン含有量は30mol%であり、CP部の重量平均分子量(Mw)は420,000であった。また、ゴム重合活性(CP活性)は670(g−CP/g−Cat/hr)であった。別途採取したプロピレンホモポリマーのTmは152℃であった。
[実施例11]
メタロセン錯体K:
ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(2−ナフチル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライドの合成
(11−1)4−(2−ナフチル)−5−メチルインデンの合成
2−ナフチルボロン酸(5g,29mmol)とDME(100mL)の混合液に炭酸セシウム(12g,36.8mmol)の水溶液(30mL)と5−メチル−4−ブロモインデン(4.3g,21mmol)、テトラキス(トリフェニルフォスフィノ)パラジウム(0.9g)を加えて加熱還流した。16時間後、反応溶液を1N HCl−氷水に流し込み、攪拌後有機層を分取した。有機層をセライトろ過して飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させて減圧下溶媒を留去した。
得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(関東化学社製シリカゲル、ヘキサン)で精製し目的物4−(2−ナフチル)−5−メチルインデン(3.9g,収率74%)を得た。
(11−2)2−ブロモ−4−(2−ナフチル)−5−メチルインデンの合成
上記合成した4−(2−ナフチル)−5−メチルインデン(3.9g,15.2mmol)をDMSO(50mL)と蒸留水(1mL)に溶解させて氷浴冷却下N−ブロモスクシイミド(3.7g)を加えて室温で2時間攪拌した。氷浴上で水を加えてクエンチし、トルエンを加えて有機層を分取した。続けてトルエン有機層にp−トルエンスルホン酸を触媒量加えて2時間加熱還流した。反応溶液に水を加えて有機層を分取し、飽和食塩水で洗浄して硫酸マグネシウムで乾燥させて減圧下溶媒を留去した。
得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(関東化学社製シリカゲル、ヘキサン−エーテル)で精製して目的物2−ブロモ−4−(2−ナフチル)−5−メチルインデン(3g,収率79%)を得た。
(11−3)2−(2−(5−メチルフリル))−4−(2−ナフチル)−5−メチルインデンの合成
2−メチルフラン(1.4g,17.0mmol)の無水DME溶液を−70℃に冷却しn−ブチルリチウムのn−ヘキサン溶液(1.66M,10mL)を滴下した。そのまま−30℃程度の低温で2時間攪拌し、続けてホウ酸トリイソプロピル(4.2ml,18mmol)を加え室温で昼夜攪拌した。攪拌後蒸留水(5mL)を加えて加水分解し、炭酸ナトリウム(2.4g,22.6mmol)の水溶液(20mL)、上記合成した2−ブロモ−4−(2−ナフチル)−5−メチルインデン(3.8g,11.3mmol)、さらにテトラキス(トリフェニルフォスフィノ)パラジウム(0.9g)を加えて加熱還流2.5時間行った。反応溶液に水を加えて有機層を分取し、有機層をセライトろ過して飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させて減圧下溶媒を留去した。
得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(関東化学社製シリカゲル、ヘキサン)で精製して目的物2−(2−(5−メチルフリル))−4−(2−ナフチル)−5−メチルインデン(3.4g,収率90%)を得た。
(11−4)ジメチルビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(2−ナフチル)−5−メチルインデニル)シランの合成
2−(2−(5−メチル)−フリル)−4−(2−ナフチル)−5−メチルインデン(3.4g)を無水THF(50mL)に溶解し、−72℃でn−ブチルリチウムのn−ヘキサン溶液(1.65M,6.1mL)を滴下した。滴下後室温まで昇温して約2.5時間攪拌した後、N−メチルイミダゾ−ル(0.2mL)を加え、−72℃でジクロロジメチルシラン(0.6mL,5mmol)を滴下した。滴下後室温まで昇温し昼夜攪拌した。反応終了後、蒸留水を加え、その後水層を取り除いた。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。
得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(関東化学社製シリカゲル、ヘキサン)で精製してジメチルビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(2−ナフチル)−5−メチルインデニル)シラン(2.4g,収率65%)を得た。
(11−5)ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(2−ナフチル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライドの合成
ジメチルビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(2−ナフチル)−5−メチルインデニル)シラン(2.4g)を無水エーテル(100mL)に溶解し、−72℃に冷却してn−ブチルリチウムのn−ヘキサン溶液(1.65M,4.0mL)を滴下した。室温まで昇温して2時間攪拌後、溶媒を減圧下留去し、無水エーテル(5mL)と無水トルエン(100mL)を加えて再度−70℃まで冷却してテトラクロロジルコニウム(0.76g,3.3mmol)加えた。すぐに室温まで昇温して2時間攪拌した。
反応終了後、一度溶媒を留去してエーテル洗浄してトルエン抽出し、続けてヘキサン洗浄して目的のジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(2−ナフチル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライドのラセミ体錯体(0.8g,収率27%)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ1.11(s,6H,SiMe),2.29(dr,6H,5−Me),2.40(s,6H,furyl−Me),6.04(d,J=3.3Hz,2H,furyl),6.21(d,J=3.0Hz,2H,furyl),6.4−6.6(m,2H,Cp),6.69(d,J=9.1Hz,2H,ind),6.81(d,J=8.8Hz,2H,ind),7.2−8.3(m,14H,Ph)
(11−6)メタロセン錯体Kを用いた触媒調製(触媒K)
メタロセン錯体Cの代わりに、メタロセン錯体Kを75μmol用いた他は、[実施例3](3−6)記載の触媒調製と同様の操作により触媒Kを得た。
そのときの予備重合倍率(予備重合ポリマー量を固体触媒量で除した値)は0.23であった。
(11−7)触媒Kによるプロピレン−プロピレン・エチレンブロック共重合
触媒Aの代わりに、触媒Kを30mg使用し、[実施例1](1−8)と同様に操作した。第二工程のプロピレン/エチレン重合時の槽内の平均ガスmol組成はプロピレン/エチレン=49/51となった。その結果、15gのプロピレン−プロピレン・エチレンブロック共重合体を得た。
上記で得られたブロック共重合体は、CFC−IRの結果から、ゴム含有量(CP含有量)は11wt%、ゴム(CP)中のエチレン含有量は44mol%であり、CP部の重量平均分子量(Mw)は408,000であった。また、ゴム重合活性(CP活性)は55(g−CP/g−Cat/hr)であった。別途採取したプロピレンホモポリマーのTmは157℃であった。
[実施例12]
メタロセン錯体L:
ジメチルシリレンビス(2−(5−メチル−2−フリル)−4−(4−ビフェニリル)−5−メチル−インデニル)ジルコニウムジクロライドの合成
(12−1)4−(4−ビフェニリル)−5−メチルインデンの合成
4−ビフェニリルボロン酸(6.8g,34.5mmol)をジメトキシエタン(120mL)と水(25mL)に入れ、炭酸セシウム(15g,46mmol)、4−ブロモ−5メチルインデン(5.09g,23mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.8g,0.69mmol)を順に加えた。加熱還流下で断続的に23時間反応させた後、溶液を希塩酸と水で洗浄し、ジエチルエーテルにより有機層を抽出した。溶媒留去後、ヘキサン−ジクロロメタン(1:1)を用いてシリカゲルろ過し、溶媒留去して粗生成物(7.0g)を得た。
これをヘプタン(50mL)を用いて再結晶すると、目的の4−ビフェニリル−5−メチルインデン(4.47g,収率68%)が得られた。
(12−2)2−ブロモ−4−(4−ビフェニリル)−5−メチルインデンの合成
得られた4−ビフェニリル−5−メチルインデン(4.47g,15.8mmol)をジメチルスルホキシド(40mL)に溶解させ、水(1.1g)を加えた。5〜10℃でN−ブロモスクシンイミド(NBS)(3.37g,18.96mmol)を添加し、自然昇温の後に室温で1時間攪拌した。室温でトルエンと水との混合液に反応溶液をゆっくり加えた後、水相を分離した。有機層を希塩酸で洗浄し、水相を除去した後、p−トルエンスルホン酸・一水和物(0.45g,2.37mmol)を加えた。加熱還流下で1.5時間反応させた後冷却し、溶液を水酸化ナトリウム水溶液(1N)と水で洗浄し、有機層を抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去して粗生成物(5.5g)を得た。
これをヘプタン(80mL)を用いて再結晶すると、精製することにより、目的の2−ブロモ−4−ビフェニリル−5−メチルインデン(4.5g,収率79%)が得られた。
(12−3)2−(2−(5−メチルフリル))−4−(4−ビフェニリル)−5−メチルインデンの合成
2−メチルフラン(1.47mL,16.25mmol)をジメトキシエタン(30mL)に溶解させ、n−ブチルリチウムのn−ヘキサン溶液(9.8mL,16.25mmol)を−30℃で滴下した。自然昇温の後に室温で4時間攪拌した後、再び−30℃に冷却し、ホウ酸トリイソプロピル(4.0mL,17.5mmoL)のジメトキシエタン(10mL)溶液を滴下した。−30℃で1時間、室温で15時間攪拌した後、水(20mL)、炭酸ナトリウム(3.5g,32.5mmol)、上記で得られた2−ブロモ−4−ビフェニリル−5−メチルインデン(4.5g,12.5mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.72g,0.625mmol)を順に加え、加熱還流下で3時間反応させた後、溶液を希塩酸で洗浄し、ジエチルエーテルを加えて有機層を抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去して粗生成物(5.11g)を得た。
これをヘプタン(60mL)とトルエン(30mL)を用いて再結晶すると、目的の2−メチルフリル−4−ビフェニリル−5−メチルインデン(4.32g,収率96%)が得られた。
(12−4)ジメチルビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(4−ビフェニリル)−5−メチルインデニル)シランの合成
2−(2−(5−メチルフリル))−4−ビフェニリル−5−メチルインデン(2.19g,6.05mmol)をテトラヒドロフラン(30mL)に溶解させ、n−ブチルリチウムのn−ヘキサン溶液(3.7mL,6.05mmol)を−60℃で滴下した。−60℃で1時間、室温で2時間攪拌した後、N−メチルイミダゾール(15μL,0.15mmol)を加え、−30℃でジクロロジメチルシラン(0.35mL,2.9mmol)を滴下した。−30℃で15分間、室温で2時間攪拌し、希塩酸を加え、水層を取り除いた。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去して粗生成物(2.93g)を得た。
これをトルエンに溶解してシリカゲルろ過すると、目的のジメチルビス{2−2−(5−メチルフリル))−4−ビフェニリル)−5−メチルインデニル}シラン(2.09g,収率93%)が得られた。
(12−5)ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(4−ビフェニリル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライドの合成
ジメチルビス{2−2−(5−メチルフリル)}−4−ビフェニリル}−5−メチルインデニル}シラン(2.09g,2.67mmol)をジエチルエーテル(20mL)に溶解させ、n−ブチルリチウムのn−ヘキサン溶液(3.2mL,5.35mmol)を−20℃で滴下した。−20℃で30分間、室温で3時間攪拌した後、トルエン(75mL)を加え、−20℃に冷却し、四塩化ジルコニウム(0.62g,2.67mmol)を添加した。自然昇温の後に室温で1.5時間攪拌した。得られた反応溶液のうち、可溶分をデカンテーションにより分離し、不溶分と可溶分に分離した。
その後、ジクロロメタン(100mL)、エタノール(15mL)で洗浄することで、目的のジクロロジメチルシリレンビス(2−(5−メチル−2−フリル)−4−(4−ビフェニリル)−5−メチル−インデニル)ジルコニウム(1.60g,収率64%)が得られた。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ1.10(s,6H,MeSi),2.31(s,3H,CH),2.41(s,3H,CH),6.04(brs,1H),6.24(brs,1H),6.62(s,1H),6.68(d,1H,J=9Hz),6.77(d,1H,J=9Hz),7.35−7.8(m,22H,arom).
(12−6)メタロセン錯体Lを用いた触媒調製(触媒L)
メタロセン錯体Cの代わりに、メタロセン錯体Lを75μmol用いた他は、[実施例3](3−6)記載の触媒調製と同様の操作により触媒Lを得た。
そのときの予備重合倍率(予備重合ポリマー量を固体触媒量で除した値)は1.76であった。
(12−7)触媒Lによるプロピレン−プロピレン・エチレンブロック共重合
触媒Aの代わりに、触媒Lを50mg使用し、[実施例1](1−8)と同様に操作した。第二工程のプロピレン/エチレン重合時の槽内の平均ガスmol組成はプロピレン/エチレン=45/55となった。その結果、207gのプロピレン−プロピレン・エチレンブロック共重合体を得た。
上記で得られたブロック共重合体は、CFC−IRの結果から、ゴム含有量(CP含有量)は32wt%、ゴム(CP)中のエチレン含有量は39mol%であり、CP部の重量平均分子量(Mw)は350,000であった。また、ゴム重合活性(CP活性)は2700(g−CP/g−Cat/hr)であった。別途採取したプロピレンホモポリマーのTmは155℃であった。
[実施例13]
メタロセン錯体M:
ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(4−メトキシフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライドの合成
(13−1)4−(4−メトキシフェニル)−5−メチルインデンの合成
4−メトキシフェニルボロン酸(10g,66mmol)とDME(100mL)の混合液に炭酸セシウム(28.6g,88mmol)の水溶液(100mL)と5−メチル−4−ブロモインデン(9.2g,44mmol)、テトラキス(トリフェニルフォスフィノ)パラジウム(2g)を加えて加熱還流した。19.5時間後、反応溶液を1N HCl−氷水に流し込み攪拌後エーテルを加えて有機層を分取した。有機層をセライトろ過して飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させて減圧下溶媒を留去した。
得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(関東化学社製シリカゲル、ヘキサン)で精製し目的物4−(4−メトキシフェニル)−5−メチルインデン(8g,収率78%)を得た。
(13−2)2−ブロモ−4−(4−メトキシフェニル)−5−メチルインデンの合成
上記合成した4−(4−メトキシフェニル)−5−メチルインデン(4g,16.9mmol)をDMSO(50mL)と蒸留水(1mL)に溶解させて氷浴冷却下N−ブロモスクシイミド(3.9g)を加えて室温で2時間攪拌した。氷浴上で水を加えてクエンチし、トルエンを加えて有機層を分取した。続けてトルエン有機層にp−トルエンスルホン酸を触媒量加えて1時間加熱還流した。反応溶液に水を加えて有機層を分取し、飽和食塩水で洗浄して硫酸マグネシウムで乾燥させて減圧下溶媒を留去し、2−ブロモ−4−(4−メトキシフェニル)−5−メチルインデンの粗生成物を得た。
(13−3)2−(2−(5−メチルフリル)−4−(4−メトキシフェニル)−5−メチルインデンの合成
2−メチルフラン(1.9g,23mmol)の無水DME溶液を−70℃に冷却しn−ブチルリチウムのn−ヘキサン溶液(1.66M,14mL)を滴下した。そのまま−30℃程度の低温で3時間攪拌し、続けてホウ酸トリイソプロピル(5.9ml,25.5mmol)を加え室温で昼夜攪拌した。攪拌後蒸留水5mlを加えて加水分解し、炭酸ナトリウム(4.8g,45mmol)の水溶液(30mL)、上記合成した2−ブロモ−4−(4−メトキシフェニル)−5−メチルインデン粗生成物、さらにテトラキス(トリフェニルフォスフィノ)パラジウム(0.6g)を加えて加熱還流2.5時間行った。反応溶液に水を加えて有機層を分取し、有機層をセライトろ過して飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させて減圧下溶媒を留去した。
得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(関東化学社製シリカゲル、ヘキサン)で精製して目的物2−(2−(5−メチルフリル))−4−(4−メトキシフェニル)−5−メチルインデン(4.2g,収率75%)を得た。
(13−4)ジメチルビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(4−メトキシフェニル)−5−メチルインデニル)シランの合成
合成した2−(2−(5−メチルフリル))−4−(4−メトキシフェニル)−5−メチルインデン(7.3g)を無水THF(100mL)に溶解し、−72℃でn−ブチルリチウムのn−ヘキサン溶液(1.66M,13.9mL)を滴下した。滴下後室温まで昇温して3時間攪拌した後、N−メチルイミダゾ−ル(0.2mL)を加え、−72℃でジクロロジメチルシラン(1.4mL,11.5mmol)を滴下した。滴下後室温まで昇温し昼夜攪拌した。反応終了後、蒸留水を加え、その後水層を取り除いた。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。
得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(関東化学社製シリカゲル、ヘキサン)で精製して目的物ジメチルビス(2−(2−(5−メチルフリル)−4−(4−メトキシフェニル)−5−メチルインデニル)シラン(7.1g,収率89%)を得た。
(13−5)ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(4−メトキシフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライドの合成
配位子(3.5g)を無水エーテル(200mL)に溶解し、−72℃に冷却してn−ブチルリチウムのn−ヘキサン溶液(1.65M,6.2mL)を滴下した。室温まで昇温して2時間攪拌後、溶媒を減圧下留去し、無水エーテル(10mL)と無水トルエン(200mL)を加えて再度−70℃まで冷却してテトラクロロジルコニウム(1.2g,5.1mmol)加えた。すぐに室温まで昇温して2時間攪拌した。
反応終了後、一度溶媒を留去してトルエン抽出し、続けてヘキサン洗浄、エーテル洗浄、トルエン洗浄、エーテル洗浄をして目的のジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(4−メトキシフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライドのラセミ体(1.6g,収率37%)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ1.08(s,6H,SiMe),2.25(s,6H,furyl−Me),2.40(s,6H,5−Me),3.83(s,6H,MeO−),6.03(s,2H,furyl),6.20(s,2H,furyl),6.54(s,2H,Cp),6.64(d,J=8.8Hz,2H,ind),6.75(d,J=8.8Hz,2H,ind),6.8−7.7(m,8H,Ph).
(13−6)メタロセン錯体Mを用いた触媒調製(触媒M)
メタロセン錯体Cの代わりに、メタロセン錯体Mを75μmol用いた他は、[実施例3](3−6)記載の触媒調製と同様の操作により触媒Mを得た。を得た。
そのときの予備重合倍率(予備重合ポリマー量を固体触媒量で除した値)は0.99であった。
(13−7)触媒Mによるプロピレン−プロピレン・エチレンブロック共重合
触媒Aの代わりに、触媒Mを75mg使用し、[実施例1](1−8)と同様に操作した。第二工程のプロピレン/エチレン重合時の槽内の平均ガスmol組成はプロピレン/エチレン=53/47となった。その結果、228gのプロピレン−プロピレン・エチレンブロック共重合体を得た。
上記で得られたブロック共重合体は、CFC−IRの結果から、ゴム含有量(CP含有量)は72wt%、ゴム(CP)中のエチレン含有量は39mol%であり、CP部の重量平均分子量(Mw)は220,000であった。また、ゴム重合活性(CP活性)は4,400(g−CP/g−Cat/hr)であった。別途採取したプロピレンホモポリマーのTmは155℃であった。
[実施例14]
メタロセン錯体N:
ジメチルシリレンビス[2−{2−(5−メチルフリル)}−4−(4−トリフルオロメチルフェニル)−5−メチルインデニル]ジルコニウムジクロライドの合成
(14−1)4−(4−トリフルオロメチルフェニル)−5−メチルインデンの合成
4−トリフルオロメチルフェニルボロン酸(10.00g,52.7mmol)をジメトキシエタン(250mL)に溶解させ、炭酸セシウム水溶液(1.03M,70mL)、4−ブロモ−5−メチルインデン(8.05g,38.5mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(1.40g,1.21mmol)を順に加えた。加熱還流下で16時間反応させた後、溶液を塩酸と水で洗浄し、ジエチルエーテルにより有機層を抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去して粗生成物を得た。
これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、目的の4−(4−トリフルオロメチルフェニル)−5−メチルインデン(6.44g,23.5mmol)を得た。
(14−2)2−ブロモ−4−(4−トリフルオロメチルフェニル)−5−メチルインデンの合成
得られた4−(4−トリフルオロメチルフェニル)−5−メチルインデン(6.44g,23.5mmol)をジメチルスルホキシド(55mL)に溶解させ、水(1.70mL,94.3mmol)を加えた。10℃でN−ブロモスクシンイミド(5.46g,30.7mmol)を添加し、自然昇温の後に室温で19時間攪拌した。2℃でトルエンと水との混合液に反応溶液をゆっくり加えた後、水相を分離した。有機層を塩酸と水で洗浄し、水相を除去した後、p−トルエンスルホン酸・一水和物(0.70g,3.7mmol)を加えた。加熱還流下で2時間反応させた後、溶液を水酸化ナトリウム水溶液と水で洗浄し、ジエチルエーテルにより有機層を抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去して粗生成物を得た。
これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、目的の2−ブロモ−4−(4−トリフルオロメチルフェニル)−5−メチルインデン(7.18g,20.3mmol)を得た。
(14−3)2−{2−(5−メチルフリル)}−4−(4−トリフルオロメチルフェニル)−5−メチルインデンの合成
2−メチルフラン(2.60mL,29.0mmol)をジメトキシエタン(45mL)に溶解させ、n−ブチルリチウムのn−ヘキサン溶液(1.66M,18.40mL)を−76℃で滴下した。自然昇温の後に室温で2時間攪拌した後、再び−76℃に冷却し、ホウ酸トリイソプロピル(7.35mL,32.0mmol)をジメトキシエタン(5mL)に溶解させた溶液を滴下した。自然昇温の後に室温で16時間攪拌した後、水(12.0mL,666mmol)を加え、1時間攪拌した。その後、炭酸ナトリウム水溶液(1.47M,40mL)、2−ブロモ−4−(4−トリフルオロメチルフェニル)−5−メチルインデン(7.18g,20.3mmol)をジメトキシエタン(10mL)に溶解させた溶液、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(1.25g,1.08mmol)を順に加え、加熱還流下で5時間反応させた後、溶液を塩酸と水で洗浄し、ジエチルエーテルにより有機層を抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去して粗生成物を得た。
これをヘキサン中で再結晶化することにより、目的の2−{2−(5−メチルフリル)}−4−(4−トリフルオロメチルフェニル)−5−メチルインデン(6.26g,17.7mmol)を得た。
(14−4)ジメチルビス[2−{2−(5−メチルフリル)}−4−(4−トリフルオロメチルフェニル)−5−メチルインデニル]シランの合成
得られた2−{2−(5−メチルフリル)}−4−(4−トリフルオロメチルフェニル)−5−メチルインデン(6.26g,17.7mmol)をテトラヒドロフラン(90mL)に溶解させ、n−ブチルリチウムのn−ヘキサン溶液(1.54M,12.10mL)を−75℃で滴下した。自然昇温の後に室温で2時間攪拌した後、N−メチルイミダゾール(71.0μL,0.891mmol)を加え、−75℃でジクロロジメチルシラン(1.10mL,9.03mmol)をテトラヒドロフラン(10mL)に溶解させた溶液を滴下した。自然昇温の後に室温で15時間攪拌し、水(5.50mL,305mmol)を加え、水層を取り除いた。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去して粗生成物を得た。
これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、目的のジメチルビス[2−{2−(5−メチルフリル)}−4−(4−トリフルオロメチルフェニル)−5−メチルインデニル]シラン(3.73g,4.88mmol)を得た。
(14−5)ジメチルシリレンビス[2−{2−(5−メチルフリル)}−4−(4−トリフルオロメチルフェニル)−5−メチルインデニル]ジルコニウムジクロライドの合成
得られたジメチルビス[2−{2−(5−メチルフリル)}−4−(4−トリフルオロメチルフェニル)−5−メチルインデニル]シラン(3.73g,4.88mmol)をジエチルエーテル(120mL)に溶解させ、n−ブチルリチウムのn−ヘキサン溶液(1.54M,6.65mL)を−76℃で滴下した。自然昇温の後に室温で2時間攪拌した後、減圧下溶媒を留去した。ジエチルエーテル(6.0mL)、トルエン(120mL)を順に加え、−75℃に冷却し、四塩化ジルコニウム(1.15g,4.93mmol)を添加した。自然昇温の後に室温で12時間攪拌した。得られた反応溶液を一度濃縮し、トルエンで抽出して再び濃縮乾固した。これをn−ヘキサン、シクロヘキサン、n−ヘキサンの順で洗浄し、さらに、富溶媒をトルエン、貧溶媒をn−ヘキサンとして再沈殿を行なった。
その結果、目的のジメチルシリレンビス[2−{2−(5−メチルフリル)}−4−(4−トリフルオロメチルフェニル)−5−メチルインデニル]ジルコニウムジクロライドのrac体を0.67g得た。
H−NMR(400MHz,CDCl,rac isomer)δ1.10(s,6H,Si(CH),2.23(s,6H,Furyl−CH),2.41(s,6H,Indenyl−CH),6.05(dd,2H,Furyl−H),6.21(d,2H,Furyl−H),6.47(s,2H,Indenyl−H),6.67(d,2H,Indenyl−H),6.81(d,2H,Indenyl−H),7.17−7.26(m,2H,Ph−H),7.62−7.81(m,6H,Ph−H).
(14−6)メタロセン錯体Nを用いた触媒調製(触媒N)
メタロセン錯体Cの代わりに、メタロセン錯体Nを75μmol用いた他は、[実施例3](3−6)記載の触媒調製と同様の操作により触媒Nを得た。を得た。
そのときの予備重合倍率(予備重合ポリマー量を固体触媒量で除した値)は0.15であった。
(14−7)触媒Nによるプロピレン−プロピレン・エチレンブロック共重合
触媒Aの代わりに、触媒Nを200mg使用し、[実施例1](1−8)と同様に操作した。第二工程のプロピレン/エチレン重合時の槽内の平均ガスmol組成はプロピレン/エチレン=50/50となった。その結果、100gのプロピレン−プロピレン・エチレンブロック共重合体を得た。
上記で得られたブロック共重合体は、CFC−IRの結果から、ゴム含有量(CP含有量)は26wt%、ゴム(CP)中のエチレン含有量は46mol%であり、CP部の重量平均分子量(Mw)は240,000であった。また、ゴム重合活性(CP活性)は260(g−CP/g−Cat/hr)であった。別途採取したプロピレンホモポリマーのTmは154℃であった。
[実施例15]
メタロセン錯体O:
ジメチルシリレンビス〔2−{2−(5−メチルフリル)}−4−(3,5−ジメトキシフェニル)−5−メチルインデニル〕ジルコニウムジクロライドの合成
(15−1)4−(3,5−ジメトキシフェニル)−5−メチルインデンの合成
3,5−ジメトキシフェニルボロン酸(10g,55mmol)をジメトキシエタン(200mL)に溶解させ、炭酸セシウム(24g,73mmol)の水溶液(60mL)、4−ブロモ−5−メチルインデン(7.6g,36mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(1.6g)を順に加えた。加熱還流下で18時間反応させた後、反応溶液を塩酸−氷水に流し込み、攪拌後ジエチルエーテルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去して粗生成物を得た。
これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、目的の4−(3,5−ジメトキシフェニル)−5−メチルインデン(7.7g,収率80%)を得た。
(15−2)2−ブロモ−4−(3,5−ジメトキシフェニル)−5−メチルインデンの合成
得られた4−(3,5−ジメトキシフェニル)−5−メチルインデン(3.5g,13.1mmol)をジメチルスルホキシド(50mL)に溶解させ、水(1mL)を加えた。0℃でN−ブロモスクシンイミド(3.5g,19.7mmol)を添加し、室温で2時間攪拌した。氷浴上で水を加えてクエンチし、トルエンを加えて有機層を抽出した。有機層にp−トルエンスルホン酸・一水和物(0.7g,3.7mmol)を加えた。加熱還流下で2時間反応させた後、反応溶液に水を加えて有機層を分取した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去して粗生成物を得た。
これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、目的の2−ブロモ−4−(3,5−ジメトキシフェニル)−5−メチルインデン(0.5g,収率11%)を得た。
(15−3)2−{2−(5−メチルフリル)}−4−(3,5−ジメトキシフェニル)−5−メチルインデンの合成
2−メチルフラン(1.4g,17.0mmol)をジメトキシエタン(10mL)に溶解させ、n−ブチルリチウムのn−ヘキサン溶液(1.66M,10.2mL)を−76℃で滴下した。−30℃で3時間攪拌した後、ホウ酸トリイソプロピル(3.4g,18.1mmol)を滴下し室温で16時間攪拌した。水(5mL)を加え、1時間攪拌した。その後、炭酸ナトリウム(2.4g,22.6mmol)の水溶液(30mL)、2−ブロモ−4−(3,5−ジメトキシフェニル)−5−メチルインデン(3.9g,11.3mmol)をジメトキシエタン(30mL)に溶解させた溶液、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.3g)を順に加え、加熱還流下で1時間反応させた。反応溶液に水を加えて有機層を分取し、飽和食塩水で洗浄して硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。
得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、目的の2−{2−(5−メチルフリル)}−4−(3,5−ジメトキシフェニル)−5−メチルインデン(2.9g,収率74%)を得た。
(15−4)ジメチルビス〔2−{2−(5−メチルフリル)}−4−(3,5−ジメトキシフェニル)−5−メチルインデニル〕シランの合成
得られた2−{2−(5−メチルフリル)}−4−(3,5−ジメトキシフェニル)−5−メチルインデン(2.9g,8.4mmol)をテトラヒドロフラン(50mL)に溶解させ、n−ブチルリチウムのn−ヘキサン溶液(1.65M,5.1mL)を−76℃で滴下した。室温まで昇温して3時間攪拌した後、N−メチルイミダゾール(0.02mL)を加え、−76℃でジクロロジメチルシラン(0.5mL,4.1mmol)を滴下した。室温で2.5時間攪拌し、水を加えて有機層を分取した。有機層を飽和食塩水で洗浄し硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去して粗生成物を得た。
これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、目的のジメチルビス〔2−{2−(5−メチルフリル)}−4−(3,5−ジメトキシフェニル)−5−メチルインデニル〕シラン(2.5g,収率80%)を得た。
(15−5)〔2−{2−(5−メチルフリル)}−4−(3,5−ジメトキシフェニル)−5−メチルインデニル〕ジルコニウムジクロライドの合成
得られたジメチルビス〔2−{2−(5−メチルフリル)}−4−(3,5−ジメトキシフェニル)−5−メチルインデニル〕シラン(2.5g,3.3mmol)をジエチルエーテル(150mL)に溶解させ、n−ブチルリチウムのn−ヘキサン溶液(1.66M,4.0mL)を−76℃で滴下した。室温で2時間攪拌した後、減圧下溶媒を留去した。ジエチルエーテル(6mL)、トルエン(120mL)を順に加え、−50℃に冷却し、四塩化ジルコニウム(0.78g,3.3mmol)を添加した。自然昇温の後に室温で2時間攪拌した。得られた反応溶液を一度濃縮し、トルエンで抽出して再び濃縮乾固した。これからジイソプロピルエーテルで再度抽出し、n−ヘキサン、ジエチルエーテルで洗浄した。
次いで、トルエン−ヘキサン溶媒で再結晶し、得られた固体をヘキサンで洗浄して目的のジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(3,5−ジメトキシフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライドのrac体(0.25g)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl,rac isomer)δ1.08(s,6H,Si(CH),2.29(s,6H,Furyl−CH),2.40(s,6H,Indenyl−5−CH),3.74(s,12H,−OMe),6.04(dd,2H,Furyl−H),6.21(d,2H,Furyl−H),6.34(s,2H,Cp−H),6.44(m,2H,Ph−H),6.59(s,2H,Ph−H),6.65(d,2H,Indenyl−H),6.76(d,2H,Indenyl−H),6.94(s,2H,Ph−H).
(15−6)メタロセン錯体Oを用いた触媒調製(触媒O)
メタロセン錯体Cの代わりに、メタロセン錯体Oを75μmol用いた他は、[実施例3](3−6)記載の触媒調製と同様の操作により触媒Oを得た。
そのときの予備重合倍率(予備重合ポリマー量を固体触媒量で除した値)は0.37であった。
(15−7)触媒Oによるプロピレン−プロピレン・エチレンブロック共重合
触媒Aの代わりに、触媒Oを75mg使用し、[実施例1](1−8)と同様に操作した。第二工程のプロピレン/エチレン重合時の槽内の平均ガスmol組成はプロピレン/エチレン=50/50となった。その結果、132gのプロピレン−プロピレン・エチレンブロック共重合体を得た。
上記で得られたブロック共重合体は、CFC−IRの結果から、ゴム含有量(CP含有量)は23wt%、ゴム(CP)中のエチレン含有量は44mol%であり、CP部の重量平均分子量(Mw)は230,000であった。また、ゴム重合活性(CP活性)は800(g−CP/g−Cat/hr)であった。別途採取したプロピレンホモポリマーのTmは154℃であった。
[実施例16]
メタロセン錯体P:
ジメチルシリレンビス〔2−{2−(5−メチルフリル)}−4−(3,5−ジメチル−4−メトキシフェニル)−5−メチルインデニル〕ジルコニウムジクロライドの合成
(16−1)4−(3,5−ジメチル−4−メトキシフェニル)−5−メチルインデンの合成
3,5−ジメチル−4−メトキシフェニルボロン酸(10g,55.5mmol)をジメトキシエタン(200mL)に溶解させ、炭酸セシウム(24.1g,74mmol)の水溶液(50mL)、4−ブロモ−5−メチルインデン(7.7g,37mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(1.7g)を順に加えた。加熱還流下で24時間反応させた後、反応溶液を1N塩酸−氷水に流し込み、攪拌後ジエチルエーテルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去して粗生成物を得た。
これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、目的の4−(3,5−ジメチル−4−メトキシフェニル)−5−メチルインデン(8.2g,収率84%)を得た。
(16−2)2−ブロモ−4−(3,5−ジメチル−4−メトキシフェニル)−5−メチルインデンの合成
得られた4−(3,5−ジメチル−4−メトキシフェニル)−5−メチルインデン(8.2g,31.0mmol)をジメチルスルホキシド(100mL)に溶解させ、水(2mL)を加えた。0℃でN−ブロモスクシンイミド(7.2g,40.4mmol)を添加し、室温で2時間攪拌した。氷浴上で水を加えてクエンチし、トルエンを加えて有機層を抽出した。有機層にp−トルエンスルホン酸・一水和物(0.7g,3.7mmol)を加えた。加熱還流下で2時間反応させた後、反応溶液に水を加えて有機層を分取した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去して粗生成物を得た。
これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、目的の2−ブロモ−4−(3,5−ジメチル−4−メトキシフェニル)−5−メチルインデン(7.8g,収率72%)を得た。
(16−3)2−{2−(5−メチルフリル)}−4−(3,5−ジメチル−4−メトキシフェニル)−5−メチルインデンの合成
2−メチルフラン(3.9g,47.5mmol)をジメトキシエタン(50mL)に溶解させ、n−ブチルリチウムのn−ヘキサン溶液(1.66M,28.6mL)を−76℃で滴下した。−30℃で3時間攪拌した後、ホウ酸トリイソプロピル(12mL,52mmol)を滴下し室温で16時間攪拌した。水(5mL)を加え、1時間攪拌した。その後、炭酸ナトリウム(4.8g,45.3mmol)の水溶液(70mL)、2−ブロモ−4−(3,5−ジメチル−4−メトキシフェニル)−5−メチルインデン(7.8g,22.5mmol)をジメトキシエタン(40mL)に溶解させた溶液、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.65g)を順に加え、加熱還流下で2時間反応させた。反応溶液に水を加えて有機層を分取し、飽和食塩水で洗浄して硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。
得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、目的の2−{2−(5−メチルフリル)}−4−(3,5−ジメチル−4−メトキシフェニル)−5−メチルインデン(6.1g,収率78%)を得た。
(16−4)ジメチルビス〔2−{2−(5−メチルフリル)}−4−(3,5−ジメチル−4−メトキシフェニル)−5−メチルインデニル〕シランの合成
得られた2−{2−(5−メチルフリル)}−4−(3,5−ジメチル−4−メトキシフェニル)−5−メチルインデン(3.5g,10.2mmol)をテトラヒドロフラン(60mL)に溶解させ、n−ブチルリチウムのn−ヘキサン溶液(1.66M,6.1mL)を−76℃で滴下した。室温まで昇温して3時間攪拌した後、N−メチルイミダゾール(0.02mL)を加え、−76℃でジクロロジメチルシラン(0.6mL,5.1mmol)を滴下した。室温で1.5時間攪拌し、水を加えて有機層を分取した。有機層を飽和食塩水で洗浄し硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去して粗生成物を得た。
これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、目的のジメチルビス〔2−{2−(5−メチルフリル)}−4−(3,5−ジメチル−4−メトキシフェニル)−5−メチルインデニル〕シラン(3.2g,収率85%)を得た。
(16−5)ジメチルシリレンビス〔2−{2−(5−メチルフリル)}−4−(3,5−ジメチル−4−メトキシフェニル)−5−メチルインデニル〕ジルコニウムジクロライドの合成
得られたジメチルビス〔2−{2−(5−メチルフリル)}−4−(3,5−ジメチル−4−メトキシフェニル)−5−メチルインデニル〕シラン(3.2g,4.3mmol)をジエチルエーテル(120mL)に溶解させ、n−ブチルリチウムのn−ヘキサン溶液(1.66M,5.2mL)を−76℃で滴下した。室温で2時間攪拌した後、減圧下溶媒を留去した。ジエチルエーテル(6mL)、トルエン(120mL)を順に加え、−50℃に冷却し、四塩化ジルコニウム(1.0g,4.3mmol)を添加した。すぐに室温まで昇温して2時間攪拌した。得られた反応溶液を一度濃縮し、トルエンで抽出して再び濃縮乾固した。トルエン−ヘキサンで再結晶し、得られた固体をヘキサン、ジイソプロピルエーテルの順で洗浄した後、再度トルエンで抽出した。
さらに、ヘキサン、ジエチルエーテルの順で洗浄して、目的のジメチルシリレンビス〔2−{2−(5−メチルフリル)}−4−(3,5−ジメチル−4−メトキシフェニル)−5−メチルインデニル〕ジルコニウムジクロライドのrac体(0.78g)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl,rac isomer)δ1.05(s,6H,Si(CH),2.26(s,6H,tol−CH),2.29(s,6H,Furyl−CH),2.32(s,6H,tol−CH),2.39(s,6H,Indenyl−5−CH),3.74(s,6H,−OMe),6.04(d,2H,Furyl−H),6.21(d,2H,Furyl−H),6.59(s,2H,Cp−H),6.64(d,2H,Indenyl−H),6.74(d,2H,Indenyl−H),6.80(s,2H,Ph−H),7.39(s,2H,Ph−H).
(16−6)メタロセン錯体Pを用いた触媒調製(触媒P)
メタロセン錯体Cの代わりに、メタロセン錯体Pを75μmol用いた他は、[実施例3](3−6)記載の触媒調製と同様の操作により触媒Pを得た。
そのときの予備重合倍率(予備重合ポリマー量を固体触媒量で除した値)は0.38であった。
(16−7)触媒Pによるプロピレン−プロピレン・エチレンブロック共重合
触媒Aの代わりに、触媒Pを100mg使用し、[実施例1](1−8)と同様に操作した。第二工程のプロピレン/エチレン重合時の槽内の平均ガスmol組成はプロピレン/エチレン=50/50となった。その結果、139gのプロピレン−プロピレン・エチレンブロック共重合体を得た。
上記で得られたブロック共重合体は、CFC−IRの結果から、ゴム含有量(CP含有量)は26wt%、ゴム(CP)中のエチレン含有量は42mol%であり、CP部の重量平均分子量(Mw)は330,000であった。また、ゴム重合活性(CP活性)は730(g−CP/g−Cat/hr)であった。別途採取したプロピレンホモポリマーのTmは158℃であった。
[実施例17]
メタロセン錯体Q:
ジメチルシリレンビス〔2−{2−(5−メチルフリル)}−4−(4−クロロ−3,5−ジメチルフェニル)−5−メチルインデニル〕ジルコニウムジクロライドの合成
(17−1)5−ブロモ−2−クロロ−1,3−ジメチルベンゼンの合成
4−ブロモ−2,6−ジメチルアニリン(20g,0.1mol)を7N塩酸(50mL)に懸濁させ0℃に冷却して亜硝酸ナトリウム(7.6g,0.11mol)の水溶液(50mL)を加え20分攪拌後、塩化銅(I)(11g,0.11mol)の7N塩酸懸濁溶液(100mL)を少量づつ加えた。その後70℃で加熱攪拌し、つづいて室温で16時間攪拌した。反応溶液を氷水に流し込み、攪拌後ジエチルエーテルで抽出した。有機層を1N水酸化ナトリウム水溶液と飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去して粗生成物を得た。
これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、目的の5−ブロモ−2−クロロ−1,3−ジメチルベンゼン(16.7g,収率76%)を得た。
(17−2)4−(4−クロロ−3,5−ジメチルフェニル)−5−メチルインデンの合成
5−ブロモ−2−クロロ−1,3−ジメチルベンゼン(6.7g,30.5mmol)をジエチルエーテル(100mL)に溶解して0℃に冷却しn−ブチルリチウムのn−ヘキサン溶液(1.65M,18.5mL)を滴下し室温で2時間攪拌した。再度−72℃に冷却しホウ酸トリイソプロピル(7.7mL,33mmol)を滴下し室温で16時間攪拌した。水(5mL)を加え1時間攪拌しジエチルエーテルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた白色固体(2g)をジメトキシエタン(50mL)に溶解させ、炭酸セシウム(5.0g,15mmol)の水溶液(50mL)、4−ブロモ−5−メチルインデン(1.6g,7.6mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.2g)を順に加えた。加熱還流下で6時間反応させた後、反応溶液を1N塩酸−氷水に流し込み、攪拌後ジエチルエーテルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去して粗生成物を得た。
これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、目的の4−(4−クロロ−3,5−ジメチルフェニル)−5−メチルインデン(1.8g,収率88%)を得た。
(17−3)2−ブロモ−4−(4−クロロ−3,5−ジメチルフェニル)−5−メチルインデンの合成
得られた4−(4−クロロ−3,5−ジメチルフェニル)−5−メチルインデン(2.5g,9.3mmol)をジメチルスルホキシド(50mL)に溶解させ、水(2mL)を加えた。0℃でN−ブロモスクシンイミド(2.1g,11.8mmol)を添加し、室温で2時間攪拌した。氷浴上で水を加えてクエンチし、トルエンを加えて有機層を抽出した。有機層にp−トルエンスルホン酸・一水和物(0.5g)を加えた。加熱還流下で1時間反応させた後、反応溶液に水を加えて有機層を分取した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去して粗生成物を得た。
これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、目的の2−ブロモ−4−(4−クロロ−3,5−ジメチルフェニル)−5−メチルインデン(2.8g,収率87%)を得た。
(17−4)2−{2−(5−メチルフリル)}−4−(4−クロロ−3,5−ジメチルフェニル)−5−メチルインデンの合成
2−メチルフラン(1.4g,17.0mmol)をジメトキシエタン(10mL)に溶解させ、n−ブチルリチウムのn−ヘキサン溶液(1.65M,10.3mL)を−76℃で滴下し2時間攪拌した後、−30℃まで昇温しホウ酸トリイソプロピル(4.3mL,18.6mmol)を滴下し室温で16時間攪拌した。水(10mL)を加え、1時間攪拌した。その後、炭酸ナトリウム(1.7g,16mmol)の水溶液(30mL)、2−ブロモ−4−(4−クロロ−3,5−ジメチルフェニル)−5−メチルインデン(2.5g,8.0mmol)をジメトキシエタン(20mL)に溶解させた溶液、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.2g)を順に加え、加熱還流下で3時間反応させた。反応溶液に水を加えて有機層を分取し、飽和食塩水で洗浄して硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。
得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、目的の2−{2−(5−メチルフリル)}−4−(4−クロロ−3,5−ジメチルフェニル)−5−メチルインデン(1.2g,収率43%)を得た。
(17−5)ジメチルビス〔2−{2−(5−メチルフリル)}−4−(4−クロロ−3,5−ジメチルフェニル)−5−メチルインデニル〕シランの合成
得られた2−{2−(5−メチルフリル)}−4−(4−クロロ−3,5−ジメチルフェニル)−5−メチルインデン(2.9g,8.3mmol)をテトラヒドロフラン(40mL)に溶解させ、n−ブチルリチウムのn−ヘキサン溶液(1.65M,5.0mL)を−76℃で滴下した。室温まで昇温して3時間攪拌した後、N−メチルイミダゾール(0.02mL)を加え、−76℃でジクロロジメチルシラン(0.5mL,4.1mmol)を滴下した。室温で2時間攪拌し、水を加えて有機層を分取した。有機層を飽和食塩水で洗浄し硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去して粗生成物を得た。
これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、目的のジメチルビス〔2−{2−(5−メチルフリル)}−4−(4−クロロ−3,5−ジメチルフェニル)−5−メチルインデニル〕シラン(2.0g,収率64%)を得た。
(17−6)ジメチルシリレンビス〔2−{2−(5−メチルフリル)}−4−(4−クロロ−3,5−ジメチルフェニル)−5−メチルインデニル〕ジルコニウムジクロライドの合成
得られたジメチルビス〔2−{2−(5−メチルフリル)}−4−(4−クロロ−3,5−ジメチルフェニル)−5−メチルインデニル〕シラン(2.0g,2.6mmol)をジエチルエーテル(100mL)に溶解させ、n−ブチルリチウムのn−ヘキサン溶液(1.65M,3.2mL)を−76℃で滴下した。室温で2時間攪拌した後、減圧下溶媒を留去した。ジエチルエーテル(5mL)、トルエン(100mL)を順に加え、−50℃に冷却し、四塩化ジルコニウム(0.6g,2.6mmol)を添加した。すぐに室温まで昇温して2時間攪拌した。得られた反応溶液を一度濃縮し、トルエンで抽出して再び濃縮乾固した。
これからヘキサン抽出を繰り返し溶解性の低い不純物を少量づつ除いた後、ヘキサン溶液を冷却して再結晶し、目的のジメチルシリレンビス〔2−{2−(5−メチルフリル)}−4−(4−クロロ−3,5−ジメチルフェニル)−5−メチルインデニル〕ジルコニウムジクロライドのrac体(0.5g)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ1.07(s,6H,Si(CH),2.26(s,6H,Furyl−CH),2.35(s,6H,tol−CH),2.40(s,6H,Indenyl−5−CH),2.41(s,6H,tol−CH),6.04(dd,2H,Furyl−H),6.21(d,2H,Furyl−H),6.53(s,2H,Cp−H),6.64(d,2H,Indenyl−H),6.75(d,2H,Indenyl−H),6.87(s,2H,Ph−H),7.45(s,2H,Ph−H).
(17−7)メタロセン錯体Qを用いた触媒調製(触媒Q)
メタロセン錯体Cの代わりに、メタロセン錯体Qを75μmol用いた他は、[実施例3](3−6)記載の触媒調製と同様の操作により触媒Qを得た。
そのときの予備重合倍率(予備重合ポリマー量を固体触媒量で除した値)は1.47であった。
(17−8)触媒Qによるプロピレン−プロピレン・エチレンブロック共重合
触媒Aの代わりに、触媒Qを50mg使用し、[実施例1](1−8)と同様に操作した。第二工程のプロピレン/エチレン重合時の槽内の平均ガスmol組成はプロピレン/エチレン=51/49となった。その結果、175gのプロピレン−プロピレン・エチレンブロック共重合体を得た。
上記で得られたブロック共重合体は、CFC−IRの結果から、ゴム含有量(CP含有量)は13wt%、ゴム(CP)中のエチレン含有量は35mol%であり、CP部の重量平均分子量(Mw)は500,000であった。また、ゴム重合活性(CP活性)は900(g−CP/g−Cat/hr)であった。別途採取したプロピレンホモポリマーのTmは156℃であった。
[比較例1]
メタロセン錯体R:
ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−フェニル−インデニル)ジルコニウムジクロライドの合成
(比1−1)メタロセン錯体Rの合成
メタロセン錯体Rの合成は、特開2002−128832号公報、実施例1に記載の方法を参考に合成し、ラセミ体(純度99%以上)を得た。
(比1−2)メタロセン錯体Rを用いた触媒調製(触媒R)
メタロセン錯体Aの代わりに、メタロセン錯体Rを223mg(293μmol)用いた他は、[実施例1](1−7)記載の触媒調製と同様の操作により触媒Rを得た。
そのときの予備重合倍率(予備重合ポリマー量を固体触媒量で除した値)は1.80であった。
(比1−3)触媒Rによるプロピレン−プロピレン・エチレンブロック共重合
触媒Aの代わりに、触媒Rを30mg使用し、[実施例1](1−8)と同様に操作した。第二工程のプロピレン/エチレン重合時の槽内の平均ガスmol組成はプロピレン/エチレン=43/57となった。その結果、173gのプロピレン−プロピレン・エチレンブロック共重合体を得た。
上記で得られたブロック共重合体は、CFC−IRの結果から、ゴム含有量(CP含有量)は9wt%、ゴム(CP)中のエチレン含有量は51mol%であり、CP部の重量平均分子量(Mw)は121,000であった。また、ゴム重合活性(CP活性)は1,200(g−CP/g−Cat/hr)であった。別途採取したプロピレンホモポリマーのTmは154℃、MFRは162(dg/min)であった。
[比較例2]
メタロセン錯体S:
ジメチルシリレン(2−メチル−4−(4−t−ブチルフェニル)インデニル)(2−i−プロピル−4−(4−t−ブチルフェニル)インデニル)ジルコニウムジクロライドの合成
(比2−1)メタロセン錯体Sの合成
メタロセン錯体Sの合成は、特表2003−533550号公報に記載の方法を参考に合成し、ラセミライク体(純度99%以上)を得た。
(比2−2)メタロセン錯体Sを用いた触媒調製(触媒S)
メタロセン錯体Aの代わりに、メタロセン錯体Sを244mg(322μmol)用いた他は、[実施例1](1−7)記載の触媒調製と同様の操作により触媒Sを得た。
そのときの予備重合倍率(予備重合ポリマー量を固体触媒量で除した値)は1.88であった。
(比2−3)触媒Sによるプロピレン−プロピレン・エチレンブロック共重合
触媒Aの代わりに、触媒Sを20mg使用し、第二工程のプロピレン/エチレン重合時の槽内の平均ガスmol組成がプロピレン/エチレン=36/64となるように調節した以外は、[実施例1](1−8)と同様に操作した。その結果、435gのプロピレン−プロピレン・エチレンブロック共重合体を得た。
上記で得られたブロック共重合体は、CFC−IRの結果から、ゴム含有量(CP含有量)は11wt%、ゴム(CP)中のエチレン含有量は44mol%であり、CP部の重量平均分子量(Mw)は182,000であり、100℃可溶分のエチレン含量は0.6%であった。また、ゴム重合活性(第2工程での活性)は2,900(g−CP/g−Cat/hr)であった。別途採取したプロピレンホモポリマーのTmは155℃、MFRは138(dg/min)であった。
[比較例3]
メタロセン錯体T:
ジメチルシリレンビス(2−メチル−4−フェニルインデニル)ジルコニウム
ジクロライドの合成
(比3−1)メタロセン錯体Tの合成
メタロセン錯体Tの合成は、Organometallics 1994,13,954−963に記載の方法を参考に合成し、ラセミ体(純度99%以上)を得た。
(比3−2)メタロセン錯体Tを用いた触媒調製(触媒T)
メタロセン錯体Aの代わりに、メタロセン錯体Tを244mg(322μmol)用いた他は、[実施例1](1−7)記載の触媒調製と同様の操作により触媒Tを得た。
そのときの予備重合倍率(予備重合ポリマー量を固体触媒量で除した値)は2.11であった。
(比3−3)触媒Tによるプロピレン−プロピレン・エチレンブロック共重合
触媒Aの代わりに、触媒Tを20mg使用し、第二工程のプロピレン/エチレン重合時の槽内の平均ガスmol組成がプロピレン/エチレン=34/66となるように調節した以外は、[実施例1](1−8)と同様に操作した。
その結果、136gのプロピレン−プロピレン・エチレンブロック共重合体を得た。
上記で得られたブロック共重合体は、CFC−IRの結果から、ゴム含有量(CP含有量)は61wt%、ゴム(CP)中のエチレン含有量は49mol%であり、CP部の重量平均分子量(Mw)は63,000であった。また、ゴム重合活性(第2工程での活性)は10,200(g−CP/g−Cat/hr)であった。別途採取したプロピレンホモポリマーのTmは149℃、MFRは2(dg/min)であった。
Figure 2010163423
・メタロセン錯体(A):ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−フェニル−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド
・メタロセン錯体(B):ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(4−t−ブチルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド
・メタロセン錯体(C):ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(3−t−ブチルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド
・メタロセン錯体(D):ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(2−メチルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド
・メタロセン錯体(E):ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(2,5−ジメチルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド
・メタロセン錯体(F):ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(3,5−ジメチルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド
・メタロセン錯体(G):ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(3,5−ジイソプロピルフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド
・メタロセン錯体(H):ジメチルシリレンビス〔2−{2−(5−メチルフリル)}−4−(3,5−ジ−t―ブチルフェニル)−5−メチルインデニル〕ジルコニウムジクロライド
・メタロセン錯体(I):ジメチルシリレンビス[2−{2−(5−メチルフリル)}−4−{2−メチル−4−(t−ブチル)フェニル}−5−メチルインデニル]ジルコニウムジクロライド
・メタロセン錯体(J):ジメチルシリレンビス〔2−{2−(5−メチルフリル)}−4−(1−ナフチル)−5−メチルインデニル〕ジルコニウムジクロライド
・メタロセン錯体(K):ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(2−ナフチル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド
・メタロセン錯体(L):ジメチルシリレンビス(2−(5−メチル−2−フリル)−4−(4−ビフェニリル)−5−メチル−インデニル)ジルコニウムジクロライド
・メタロセン錯体(M):ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−(4−メトキシフェニル)−5−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド
・メタロセン錯体(N):ジメチルシリレンビス[2−{2−(5−メチルフリル)}−4−(4−トリフルオロメチルフェニル)−5−メチルインデニル]ジルコニウムジクロライド
・メタロセン錯体(O):ジメチルシリレンビス〔2−{2−(5−メチルフリル)}−4−(3,5−ジメトキシフェニル)−5−メチルインデニル〕ジルコニウムジクロライド
・メタロセン錯体(P):ジメチルシリレンビス〔2−{2−(5−メチルフリル)}−4−(3,5−ジメチル−4−メトキシフェニル)−5−メチルインデニル〕ジルコニウムジクロライド
・メタロセン錯体(Q):ジメチルシリレンビス〔2−{2−(5−メチルフリル)}−4−(4−クロロ−3,5−ジメチルフェニル)−5−メチルインデニル〕ジルコニウムジクロライド
・メタロセン錯体(R):ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチルフリル))−4−フェニル−インデニル)ジルコニウムジクロライド
・メタロセン錯体(S):ジメチルシリレン(2−メチル−4−(4−t−ブチルフェニル)インデニル)(2−i−プロピル−4−(4−t−ブチルフェニル)インデニル)ジルコニウムジクロライド
・メタロセン錯体(T):ジメチルシリレンビス(2−メチル−4−フェニルインデニル)ジルコニウムジクロライド
本発明のメタロセン錯体およびそれを含む触媒およびオレフィンの重合方法により、高分子量のゴム成分を製造することができ、ゴム部中のエチレンまたはα−オレフィン含量の高いプロピレン−プロピレン・(エチレンまたはα−オレフィン)ブロック共重合体を効率よく製造できる。また、高活性でゴム成分を製造することもでき、非常に有用である。

Claims (10)

  1. 下記の一般式[I]で表されるメタロセン錯体。
    Figure 2010163423
    (式中、Mは、Ti、Zr又はHfであり、Yは、炭素、珪素又はゲルマニウムであり、XとXは、それぞれ独立して、Mとσ結合を形成する配位子である。RとR11は、互いに同じでも異なっていてもよく、水素、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基又は置換基を有していてもよいフリル基若しくはチエニル基である。そして、RとR11の片方又は両方は、必ず、フリル基、チエニル基、置換基を有するフリル基又は置換基を有するチエニル基のいずれかである。RとR17は、互いに同じでも異なっていてもよく、水素、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルケニル基、炭素数1〜6のハロゲン含有アルキル基、トリアルキルシリル基を有する炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6の炭化水素基を有するシリル基、炭素数6〜18のアリール基又は炭素数6〜18のハロゲン含有アリール基である。ただし、RとR17のどちらかが水素の場合は、片方は水素以外の置換基である。R、R、R、R、R、R、R、R12、R13、R14、R15、R16、R18及びR19は、互いに同じでも異なっていてもよく、水素、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルケニル基、炭素数1〜6のハロゲン含有アルキル基、トリアルキルシリル基を有する炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6の炭化水素基を有するシリル基、炭素数6〜18のアリール基、炭素数6〜18のハロゲン含有アリール基又は置換基を有していてもよい5員環若しくは6員環を構成する複素環基であり、また、隣接するR双方で6〜7員環を構成してもよく、6〜7員環が不飽和結合を含んでいてもよい。R10とR20は、互いに同じでも異なっていてもよく、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルケニル基、炭素数1〜6のハロゲン含有アルキル基、トリアルキルシリル基を有する炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6の炭化水素基を有するシリル基、炭素数6〜18のアリール基、炭素数6〜18のハロゲン含有アリール基又は置換基を有していてもよい5員環若しくは6員環を構成する複素環基であり、R10とR20で4〜7員環を構成していてもよい。)
  2. 前記一般式[I]中、RとR17は、互いに同じでも異なっていてもよく、炭素数1〜6のアルキル基であることを特徴とする請求項1に記載のメタロセン錯体。
  3. 前記一般式[I]中、R、R、R、R12、R18及びR19は、水素であることを特徴とする請求項1又は2に記載のメタロセン錯体。
  4. 前記一般式[I]中、RとR11は、お互いに異なっていてもよく、フリル基、チエニル基、置換基を有するフリル基又は置換基を有するチエニル基のいずれかであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のメタロセン錯体。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のメタロセン錯体を含むことを特徴とするオレフィン重合用触媒。
  6. 下記の(A)、(B)及び(C)の各成分を含むことを特徴とする請求項5に記載のオレフィン重合用触媒。
    成分(A):請求項1〜4のいずれかに記載のメタロセン錯体
    成分(B):成分(A)と反応してイオン対を形成する化合物又はイオン交換性層状珪酸塩
    成分(C):有機アルミニウム化合物
  7. 成分(B)がイオン交換性層状珪酸塩であることを特徴とする請求項6に記載のオレフィン重合用触媒。
  8. 請求項5〜7のいずれかに記載のオレフィン重合用触媒を使用して、オレフィンの重合または共重合を行うことを特徴とするオレフィンの重合方法。
  9. プロピレン系重合体を製造する方法であって、
    請求項5〜7のいずれかに記載のオレフィン重合用触媒を用いて、
    (i)全モノマー成分に対して、プロピレンを100〜90重量%、エチレン又はα−オレフィンを0〜10重量%で重合させる工程、及び
    (ii)全モノマー成分に対して、プロピレンを10〜90重量%、エチレン及び/又は炭素数4以上のα−オレフィンを10〜90重量%で重合させる工程、
    を含むことを特徴とするプロピレン系重合体の二段重合方法。
  10. 第1工程は、
    (i)全モノマー成分に対して、プロピレンを100〜90重量%、エチレン又はα−オレフィンを0〜10重量%で、プロピレンを溶媒として用いるバルク重合又はモノマーをガス状に保つ気相重合であり、及び
    第2工程は
    (i)全モノマー成分に対して、プロピレンを10〜90重量%、エチレン又はα−オレフィンを10〜90重量%で、気相重合させることを特徴とする請求項9に記載のプロピレン系重合体の多段重合方法。
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