JP5412262B2 - メタロセン錯体およびオレフィンの重合方法 - Google Patents
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そのため、プロピレン単独重合体に、エチレン−プロピレン共重合体(EPR)等のゴム成分を添加する方法や、プロピレンの単独重合後に、引き続いてプロピレンとエチレンあるいはα−オレフィンを共重合させゴム成分を含有させた、いわゆるインパクトコポリマーを製造することにより、耐衝撃性を改良することが行われてきた。さらに、このインパクトコポリマーのゴム成分の量を増加させることにより、柔軟性や耐衝撃性を向上させることができる。
しかしながら、ゴム部分について、あまり流動性を上げると、それに伴って低分子量成分の生成割合も増加し、この低分子量成分は、加工時の発煙、異臭等の発生原因となるばかりか、加工後でも、臭気や味に悪影響を与えたり、べたつきによるブロッキング性の悪化など、様々な問題の原因となることが知られている。重合ポリマーの粉体性状が悪化すると、安定した生産ができなくなり、問題である。一方で、結晶性ポリプロピレンとゴム部分の平均分子量の差が大きくなると、成型時にゲルが多くなる、線膨張率が高くなる、といった問題が発生する。
特に、インパクトコポリマーにおいては、高い耐衝撃性を発現するためには、例えば、より低いガラス転移温度を示すことが必要であり、これを満足するには、プロピレンとエチレンあるいはα−オレフィンとの共重合を、それぞれの含量がある範囲を満たすように行うことが好ましいとされている(例えば、非特許文献1参照。)。
そして、上記のメタロセン系の触媒を構成する遷移金属化合物は、既に多くの例が知られている。特にインパクトコポリマーの剛性を向上させるために、高い融点を有するホモポリプロピレンを与える遷移金属化合物も既に知られている(例えば、特許文献4参照。)。
すなわち、メタロセン系の触媒を用い、従来の製造法により、プロピレン単独重合の後、プロピレンとエチレンあるいはα−オレフィンの共重合を行うと、重合雰囲気中プロピレン/(エチレンまたはα−オレフィン)のガス組成比と、その雰囲気下で重合されたプロピレン量/(エチレン量またはα−オレフィン量)の重合量比が大きく異なり、重合体の(エチレンまたはα−オレフィン)の重合量が少なくなる場合が発生する。つまり、所望のエチレンあるいはα−オレフィンの含量を有する共重合体を得るためには、共重合体中の含量から大きく異なるモノマー比のガスを供給して、重合することが必要となり、製造上問題があった。さらに、極端な場合には、重合装置の制約上、所望の含量を有する共重合体が製造できないこともあった。
加えて、単位ポリマーあたりの触媒単価を低下させるためや、ゴム部の含量を高くするため、ゴム活性の高い触媒の開発も望まれている。
しかし、エチレンの取り込み効率は低いものとなっており、得られる単独重合体の融点、重合活性などの重合性能も満足できるものとはいえず、さらに高性能のメタロセン錯体の創出が望まれている。
インデニル環の2位にフリル基を有する錯体は、数多く公開されている。例えば、特許文献6には、エチレンの取り込み効率の高い錯体が開示されているが、さらに高いゴム活性と高い取り込み効率などを達成できる高性能のメタロセン錯体の創出が望まれている。
しかし、メタロセン系触媒を用いてα−オレフィンをエチレンと共重合させると、一般にエチレンを単独で重合した場合に比べて、得られる重合体の分子量が低下するという欠点が報告されている(非特許文献2参照。)。
従って、これらの性能を有するエチレン系重合体を製造する上で、工業プロセスにおいて効率的な50〜200℃の温度範囲において高分子量のエチレン/α−オレフィン共重合体が製造でき、良好なα−オレフィン共重合性で、さらに生産性良く、すなわち高活性にエチレン系重合体が製造できるメタロセン系触媒が望まれている。
これらの観点から、架橋ビスインデニル錯体のインデニル環にフリル基またはチエニル基を置換基として導入することで、プロピレンの重合において高分子量化の効果が報告されている(特許文献7参照。)。
ところが、本発明者らによる検討では、これらのメタロセン化合物を、エチレン/α−オレフィン共重合に用いると、高分子量の共重合体が製造でき、また、α−オレフィンとの共重合性も比較的良いことが分かった。しかしながら、生産性にかかわる重合活性が低く、コスト面で実用的なレベルでないことが分かった。
また、R2及びR3は、互いに同じでも異なっていてもよく、水素、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルケニル基、炭素数1〜6のハロゲン含有アルキル基、炭素数6〜18のアリール基、炭素数6〜18のハロゲン含有アリール基、アルキル基が炭素数1〜3のトリアルキルシリル基を有する炭素数1〜3のアルキル基、または炭素数1〜6の炭化水素基を有するシリル基であり、また、R2及びR3双方で6〜7員環を構成してもよく、6〜7員環が不飽和結合を含んでいてもよい。R4とR14は、互いに同じでも異なっていてもよく、水素、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルケニル基、炭素数1〜6のハロゲン含有アルキル基、炭素数6〜18のアリール基、または炭素数6〜18のハロゲン含有アリール基であり、R4とR14で4〜7員環を構成していてもよい。]
さらに、本発明の第4の発明によれば、第1〜3のいずれかの発明において、前記一般式[I]または[II]中、Mがジルコニウムまたはハフニウムであり、Yが珪素またはゲルマニウムであり、Zが酸素であることを特徴とするメタロセン錯体が提供される。
また、本発明の第6の発明によれば、第5の発明において、下記の(A)、(B)及び(C)の各成分を含むことを特徴とするオレフィン重合用触媒が提供される。
成分(A):第1〜4のいずれかの発明に係るメタロセン錯体
成分(B):成分(A)と反応してイオン対を形成する化合物またはイオン交換性層状珪酸塩
成分(C):有機アルミニウム化合物
さらに、本発明の第8の発明によれば、第6の発明において、成分(B)がアルモキサンであることを特徴とするオレフィン重合用触媒が提供される。
また、本発明の第10の発明によれば、第5〜8のいずれかの発明に係るオレフィン重合用触媒を用いて、
(i)全モノマー成分に対して、プロピレンを90〜100重量%、エチレンまたはα−オレフィンを0〜10重量%で重合させる工程、及び
(ii)全モノマー成分に対して、プロピレンを10〜90重量%、エチレン及び/又は炭素数4以上のα−オレフィンを10〜90重量%で重合させる工程、
を含むことを特徴とするプロピレン系重合体の多段重合方法が提供される。
さらに、本発明の第11の発明によれば、第10の発明において、第1工程は、
(i)全モノマー成分に対して、プロピレンを90〜100重量%、エチレンまたはα−オレフィンを0〜10重量%で、プロピレンを溶媒として用いるバルク重合またはモノマーをガス状に保つ気相重合であり、及び
第2工程は、
(ii)全モノマー成分に対して、プロピレンを10〜90重量%、エチレン及び/又はα−オレフィンを10〜90重量%で、気相重合させることを特徴とするプロピレン系重合体の二段重合方法が提供される。
これにより、柔軟性や耐衝撃性に優れたプロピレン系重合体を効率的に製造することができるし、効率よくエチレン/α−オレフィン共重合体も製造することができ、本発明のメタロセン錯体およびオレフィンの重合方法は、工業的な観点から、非常に有用である。
本発明のメタロセン錯体は、次の一般式[I]で表され、インデニル環の2位の2つの置換基のうち、一方を水素とし、もう一方をフリル基またはチエニル基とすることを特徴としたメタロセン錯体である。
また、R2及びR3は、互いに同じでも異なっていてもよく、水素、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルケニル基、炭素数1〜6のハロゲン含有アルキル基、炭素数6〜18のアリール基、炭素数6〜18のハロゲン含有アリール基、アルキル基が炭素数1〜3のトリアルキルシリル基を有する炭素数1〜3のアルキル基、または炭素数1〜6の炭化水素基を有するシリル基であり、また、R2及びR3双方で6〜7員環を構成してもよく、6〜7員環が不飽和結合を含んでいてもよい。R4とR14は、互いに同じでも異なっていてもよく、水素、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルケニル基、炭素数1〜6のハロゲン含有アルキル基、炭素数6〜18のアリール基、または炭素数6〜18のハロゲン含有アリール基であり、R4とR14で4〜7員環を構成していてもよい。]
また、炭素数1〜6のアルコキシ基の具体例としては、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、i−プロポキシ、n−ブトキシ、i−ブトキシ、tert−ブトキシ、フェノキシ基などを挙げることができる。
さらに、炭素数1〜6のハロゲン含有アルキル基のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられ、炭素数1〜6のハロゲン含有アルキル基は、炭素数1〜6のアルキル基の骨格上の水素にハロゲンが置換されたものである。
具体例としては、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、クロロメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、ブロモメチル、ジブロモメチル、トリブロモメチル、ヨードメチル、2,2,2−トリフルオロエチル、2,2,1,1−テトラフルオロエチル、ペンタフルオロエチル、ペンタクロロエチル、ペンタフルオロプロピル、ノナフルオロブチル、5−クロロペンチル、5,5,5−トリクロロペンチル、5−フルオロペンチル、5,5,5−トリフルオロペンチル、6−クロロヘキシル、6,6,6−トリクロロヘキシル、6−フルオロヘキシル、6,6,6−トリフルオロヘキシルを挙げることができる。
nは1か2の整数であり、架橋基の数を表し、nが2の場合は2つのYは共に炭素である。nが1でYを含む架橋基の具体例としては、ジメチルシリレン、ジエチルシリレン、ジ−i−プロピルシリレン、ジフェニルシリレン、メチルフェニルシリレン、メチル―i―プロピルシリレン、ジメチルゲルミレン、ジエチルゲルミレン、ジ−i−プロピルゲルミレン、ジフェニルゲルミレン、メチルフェニルゲルミレン、メチル―i―プロピルゲルミレン、イソプロピリデンなどを挙げることができる。また、nが2でYを含む架橋基の具体例としては、エチレン、1,2−ジメチルエチレン、1−フェニルエチレン、1,2−ジフェニルエチレンなどを挙げることができる。
具体的には、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、フッ素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、フェニル基、ベンジル基、ジメチルアミノ基またはジエチルアミノ基などを挙げることができる。
これらの中でも、ハロゲン原子、炭素数1〜7の炭化水素基が好ましく。具体的には、塩素原子、メチル基、i−ブチル基、フェニル基、ベンジル基が特に好ましい。
具体的には、インデニル環の4位の置換基として、1−ナフチル、2−ナフチル、5,6,7,8−テトラヒドロ−1−ナフチル、5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル、フェナントリル、アントリルなどを挙げることをできる。
また、R2およびR3は、双方で6〜7員環を構成してもよく、6〜7員環が不飽和結合を含んでいてもよい。具体的な置換としては、インデン環の2位の置換基として、ベンゾフリル基、ベンゾチエニル基を挙げることができる。
本発明のメタロセン錯体の具体例を以下に示す。
本発明のメタロセン化合物は、置換基ないし結合の様式によって、任意の方法によって合成することができる。代表的な合成経路の一例を下記に示す。
置換基を導入したメタロセン化合物の合成は、対応した置換原料を使用することにより合成することができ、5−メチルフリル−2−ボロン酸のかわりに、対応するボロン酸、たとえば4,5−ジメチルフリル−2−ボロン酸、2−チエニルボロン酸などを用いることにより、対応する2位置換基を導入することができる。
本発明のメタロセン錯体は、オレフィン重合用触媒成分を形成し、該触媒成分は、オレフィン重合用触媒に用いることができる。例えば、該メタロセン錯体を成分(A)として含む、次に説明するオレフィン重合用触媒として、用いることが好ましい。
本発明のオレフィン重合用触媒としては、下記(A)、(B)及び(C)成分を含むものである。
成分(A):一般式[I]で示されるメタロセン錯体
成分(B):成分(A)と反応してイオン対を形成する化合物またはイオン交換性層状珪酸塩
成分(C):有機アルミニウム化合物
成分(A)の一般式[I]で示されるメタロセン錯体は、同一または異なる一般式[I]で示される化合物の二種以上を用いてもよい。
有機アルミニウムと水との反応は、通常、不活性炭化水素(溶媒)中で行われる。不活性炭化水素としては、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の脂肪族炭化水素、脂環族炭化水素及び芳香族炭化水素が使用できるが、脂肪族炭化水素または芳香族炭化水素を使用することが好ましい。
上記有機アルミニウム化合物は、2種以上混合して使用することもできる。
なお、上記した有機アルミニウムオキシ化合物のうち、アルキルアルミニウムと水とを反応させて得られるものは、通常、アルミノキサンと呼ばれ、特にメチルアルミノキサン(実質的にメチルアルミノキサン(MAO)からなるものを含む)は、有機アルミニウムオキシ化合物として、好適である。
もちろん、有機アルミニウムオキシ化合物として、上記した各有機アルミニウムオキシ化合物の2種以上を組み合わせて使用することもでき、また、前記有機アルミニウムオキシ化合物を前述の不活性炭化水素溶媒に溶液または分散させた溶液としたものを用いても良い。
ボラン化合物として具体的に例示すると、トリフェニルボラン、トリ(o−トリル)ボラン、トリ(p−トリル)ボラン、トリ(m−トリル)ボラン、トリ(o−フルオロフェニル)ボラン、トリス(p−フルオロフェニル)ボラン、トリス(m−フルオロフェニル)ボラン、トリス(2,5−ジフルオロフェニル)ボラン、トリス(3,5−ジフルオロフェニル)ボラン、トリス(4−トリフルオロメチルフェニル)ボラン、トリス(3,5―ジトリフルオロメチルフェニル)ボラン、トリス(2,6−ジトリフルオロメチルフェニル)ボラン、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン、トリス(パーフルオロナフチル)ボラン、トリス(パーフルオロビフェニル)、トリス(パーフルオロアントリル)ボラン、トリス(パーフルオロビナフチル)ボランなどが挙げられる。
アンモニウムとしては、トリメチルアンモニウム、トリエチルアンモニウム、トリプロピルアンモニウム、トリブチルアンモニウム、トリ(n−ブチル)アンモニウムなどのトリアルキル置換アンモニウム、ジ(n−プロピル)アンモニウム、ジシクロヘキシルアンモニウムなどのジアルキルアンモニウムを例示できる。
さらに、ホスフォニウムとしては、トリフェニルホスフォニウム、トリブチルホスホニウム、トリ(メチルフェニル)ホスフォニウム、トリ(ジメチルフェニル)ホスフォニウムなどのトリアリールホスフォニウム、トリアルキルホスフォニウムが挙げられる。
さらに、XB及びXCは、ハイドライド基、ハライド基、1〜20の炭素原子を含む炭化水素基、1個以上の水素原子がハロゲン原子によって置換された1〜20の炭素原子を含む置換炭化水素基である。
また、オレフィン重合用触媒の成分(B)として、前記の有機アルミニウムオキシ化合物と、上記ボラン化合物やボレート化合物との混合物を用いることもできる。さらに、上記ボラン化合物やボレート化合物は、2種以上混合して使用することもできる。
本発明において、成分(B)として好ましく用いられるものは、スメクタイト族に属するもので、具体的にはモンモリロナイト、ザウコナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイト、ヘクトライト、スチーブンサイトなどを挙げることができる。中でも、ゴム成分の活性、分子量の点でモンモリロナイトが好ましい。
大部分の珪酸塩は、天然には主に粘土鉱物の主成分として産出されるため、イオン交換性層状珪酸塩以外の夾雑物(石英やクリストバライトなど)が含まれることが多く、本発明で用いられるスメクタイト族の珪酸塩に交雑物が含まれていてもよい。
珪酸塩は、乾燥状態で用いてもよく、液体にスラリー化した状態で用いてもよい。また、イオン交換性層状珪酸塩の形状については、特に制限はなく、天然に産出する形状、人工的に合成した時点の形状でもよいし、また、粉砕、造粒、分級などの操作によって形状を加工したイオン交換性層状珪酸塩を用いてもよい。このうち造粒された珪酸塩を用いると、良好なポリマー粒子性状を与えるため、特に好ましい。
造粒、粉砕、分級などのイオン交換性層状珪酸塩の形状加工は、酸処理の前に行ってもよいし、酸処理を行った後に形状を加工してもよい。
本発明で用いられる珪酸塩は、酸処理をして用いるが、その他の化学処理を組み合わせて、処理を行っても良い。その他の化学処理としては、アルカリ処理、塩類処理、有機物処理などが挙げられる。
珪酸塩の酸処理により、固体の酸強度を変えることができる。また、酸処理は、イオン交換や表面の不純物を取り除く効果の他、結晶構造のAl、Fe、Mg、Liなどの陽イオンの一部を溶出させる効果もある。
酸処理で用いられる酸としては、塩酸、硝酸、硫酸、リン酸、酢酸、シュウ酸、安息香酸、ステアリン酸、プロピオン酸、アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸などが挙げられる。これらは、2種以上を同時に使用してもよい。中でも無機酸が好ましく、硫酸、塩酸、硝酸が好ましく、さらに好ましくは硫酸である。
また、酸処理と塩類処理を組み合わせる方法が特に好ましく、塩類処理を行った後に酸処理を行う方法、酸処理を行った後に塩類処理を行う方法、塩類処理と酸処理を同時に行う方法、塩類処理を行った後に塩類処理と酸処理を同時に行う方法などがある。
塩類処理を同時に行うことにより、イオン複合体、分子複合体、有機誘導体などを形成することにより、表面積や層間距離を変えることができる。例えば、イオン交換性を利用し、層間の交換性イオンを別の大きな嵩高いイオンと置換することにより、層間が拡大した状態の層状物質を得ることができる。
上記の酸処理を行う場合、処理前、処理の間、処理後に粉砕や造粒などで形状制御を行ってもよい。また、アルカリ処理、有機化合物処理、有機金属処理などの他の化学処理を併用してもよい。
珪酸塩は、上記の様な吸着水及び層間水を除去してから、使用することが好ましい。脱水方法は、特に制限されないが、加熱脱水、気体流通下の加熱脱水、減圧下の加熱脱水及び有機溶媒との共沸脱水などの方法が使用される。加熱温度は、吸着水及び層間水が残存しない様な温度範囲とされ、通常100℃以上、好ましくは150℃以上とされるが、構造破壊を生じる様な高温条件は好ましくない。加熱時間は、0.5時間以上、好ましくは1時間以上である。その際、脱水乾燥した後の珪酸塩の重量減量は、温度200℃・圧力1mmHgの条件下で2時間吸引した場合の値として、3重量%以下であることが好ましい。本発明においては、重量減量が3重量%以下に調整された珪酸塩を使用する場合、成分(A)及び成分(C)と接触する際にも、同様の重量減量の状態が保持される様に取り扱うことが好ましい。
本発明に係る成分(B)である酸処理された珪酸塩は、Al/Siの原子比として、0.01〜0.29のものであり、好ましくは0.03〜0.25、さらに好ましくは0.05〜0.23の範囲のものが、重合触媒の活性、ゴム成分の分子量の点で好ましい。
Al/Si原子比は、粘土部分の酸処理強度の指標となり、Al/Si原子比を制御する方法としては、酸処理を行う酸種、酸濃度、酸処理時間、温度を調整することにより制御することができる。
珪酸塩中のアルミニウム及びケイ素は、JIS法による化学分析による方法で検量線を作成し、蛍光X線で定量するという方法で測定される。
有機アルミニウム化合物の一例は、次の一般式で表される。
一般式で表される有機アルミニウム化合物の具体例としては、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリプロピルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリ−n−オクチルアルミニウムなどのトリアルキルアルミニウム、ジエチルアルミニウムモノクロライド、ジエチルアルミニウムモノメトキシドなどのハロゲンまたはアルコキシ含有アルキルアルミニウムが挙げられる。これらの中では、トリアルキルアルミニウムが好ましい。また、上記の有機アルミニウム化合物を2種以上併用してもよい。
本発明に係るオレフィン重合用触媒の調製法においては、成分(A)、成分(B)および成分(C)の接触方法は、特に限定されないが、次の様な方法を例示することができる。(i)成分(A)と成分(B)とを接触させた後に、成分(C)を添加する方法
(ii)成分(A)と成分(C)とを接触させた後に、成分(B)を添加する方法
(iii)成分(B)と成分(C)とを接触させた後に、成分(A)を添加する方法
(iv)各成分(A)、(B)、(C)を同時に接触させる。
また、成分(B)と成分(C)とを接触させた後、成分(A)と成分(C)の混合物を加えるというように、成分を分割して各成分に接触させても良い。
上記の各成分(A)、(B)、(C)の接触は、窒素などの不活性ガス中において、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、トルエン、キシレンなどの不活性炭化水素溶媒中で行うことが好ましい。接触は、−20℃から溶媒の沸点の間の温度で行うことができ、特に室温から溶媒の沸点の間での温度で行うのが好ましい。
用いる微粒子担体としては、無機物担体、粒子状ポリマー担体またはこれらの混合物が挙げられる。無機物担体は、金属、金属酸化物、金属塩化物、金属炭酸塩、炭素質物、またはこれらの混合物が使用可能である。
無機物担体に用いることができる好適な金属としては、例えば、鉄、アルミニウム、ニッケルなどが挙げられる。
ここで、上記の式は、分子式ではなく、組成のみを表すものであって、本発明において用いられる複合酸化物の構造および成分比率は特に限定されるものではない。
また、本発明において用いる金属酸化物は、少量の水分を吸収していても差し支えなく、少量の不純物を含有していても差し支えない。
金属炭酸塩としては、アルカリ金属、アルカリ土類金属の炭酸塩が好ましく、具体的には、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウムなどが挙げられる。
炭素質物としては、例えば、カーボンブラック、活性炭などが挙げられる。
以上の無機物担体は、いずれも本発明に好適に用いることができるが、特に金属酸化物、シリカ、アルミナなどの使用が好ましい。
これら無機物担体の性状としては、特に制限はないが、通常、平均粒径は5〜200μm、好ましくは10〜150μm、平均細孔径は20〜1000Å、好ましくは50〜500Å、比表面積は150〜1000m2/g、好ましくは200〜700m2/g、細孔容積は0.3〜2.5cm3/g、好ましくは0.5〜2.0cm3/g、見掛比重は0.20〜0.50g/cm3、好ましくは0.25〜0.45g/cm3を有する無機物担体を用いるのが好ましい。
メタロセン錯体(成分A)と、メタロセン錯体(成分A)と反応してイオン対を形成する化合物(成分B)、および微粒子担体からなるオレフィン重合用触媒を得る際の各成分の接触方法は、特に限定されず、例えば、以下の方法が任意に採用可能である。
(II)メタロセン錯体(成分A)と、微粒子担体とを接触させた後、メタロセン化合物(A)と反応してイオン対を形成する化合物(成分B)を接触させる。
(III)メタロセン錯体(成分A)と反応してイオン対を形成する化合物(成分B)と、微粒子担体とを接触させた後、メタロセン錯体(成分A)を接触させる。
この接触は、通常−100℃〜200℃、好ましくは−50℃〜100℃、さらに好ましくは0℃〜50℃の温度にて、5分〜50時間、好ましくは30分〜24時間、さらに好ましくは30分〜12時間で行うことが望ましい。
さらに、イオン対を形成する化合物(成分B)として、有機アルミニウムオキシ化合物と、ボラン化合物、ボレート化合物との混合物を用いる場合にあっては、混合物における各化合物について、遷移金属(M)に対して上記と同様な使用割合で選択することが望ましい。
(IV)メタロセン錯体(成分A)と微粒子担体とを接触させて溶媒を除去し、これを固体触媒成分とし、重合条件下で有機アルミニウムオキシ化合物、ボラン化合物、ボレート化合物またはこれらの混合物と接触させる。
(V)有機アルミニウムオキシ化合物、ボラン化合物、ボレート化合物またはこれらの混合物と微粒子担体とを接触させて溶媒を除去し、これを固体触媒成分とし、重合条件下でメタロセン錯体(成分A)と接触させる。
上記(IV)、(V)の接触方法の場合も、成分比、接触条件および溶媒除去条件は、前記と同様の条件が使用できる。
本発明において、重合形態は、前記一般式[I]で示されるメタロセン錯体を含む重合用触媒とモノマーが効率よく接触し、オレフィンの重合または共重合を行うことができるならば、あらゆる様式を採用し得る。
具体的には、不活性溶媒を用いるスラリー法、不活性溶媒を実質的に用いずプロピレンを溶媒として用いるバルク重合法あるいは実質的に液体溶媒を用いず各モノマーをガス状に保つ気相重合法などが採用できる。
重合方式は、連続重合、回分式重合、または予備重合を行う方法も適用される。
また、重合形式の組み合わせは、特に制限はなく、バルク重合2段、バルク重合後気相重合、気相重合2段といった様式も可能であり、さらには、それ以上の重合段数で製造することも可能である。
特に良好な粒子形状のポリマーを得るためには、第一工程をバルク重合で行い、第二工程を気相重合で行うか、もしくは、第一工程、第二工程共に、気相重合で行うことが好ましい。
工程1は、全モノマー成分に対して、プロピレンを90〜100重量%、エチレンまたはα−オレフィンを0〜10重量%で重合させる工程である。
スラリー重合の場合は、重合溶媒として、ヘキサン、ヘプタン、ペンタン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン等の飽和脂肪族または芳香族炭化水素の単独または混合物が用いられる。重合温度は、0〜150℃であり、また、分子量調節剤として、補助的に水素を用いることができる。重合圧力は、0〜3MPaG、好ましくは0.3〜2MPaGが適当である。
バルク重合法の場合は、重合温度は、0〜90℃であり、好ましくは60〜80℃である。重合圧力は、0〜5MPaG、好ましくは1〜4MPaGが適当である。
気相重合の場合は、重合温度は、0〜200℃であり、好ましくは50〜120℃であり、さらに好ましくは60〜100℃である。重合圧力は、0〜4MPaG、好ましくは1〜3MPaGが適当である。
また、全モノマー成分に対して、ポリマーの形状を悪化させない0〜10重量%の範囲でエチレンまたはα−オレフィンを共存させることができ、分子量、活性、融点の調整を行うことができる。また、分子量調整剤として、水素を用いても良い。
工程2は、全モノマー成分に対して、プロピレンを10〜90重量%、エチレンまたはα−オレフィンを10〜90重量%で重合させる工程であり、好適な耐衝撃性を示すゴム成分を製造することができる。モノマー成分に対するプロピレン量は、好ましくは、高い耐衝撃性を有するプロピレン重合体を与える点で、20〜80重量%であり、より好ましくは20〜60重量%である。
ある。
第二工程の重合条件として、スラリー重合、バルク重合は、第一工程と同じであるが、気相重合の場合は、モノマー組成が第一工程と異なることから、重合温度は、0〜200℃であり、好ましくは20〜90℃であり、さらに好ましくは30〜80℃である。重合圧力は、0〜4MPaG、好ましくは1〜3MPaGが適当である。また、分子量調節剤として、水素を用いてもよい。
また、本発明で得られるインパクトコポリマー中の工程2で得られるCP部の含有量としては、剛性と耐衝撃性のバランスの点で、5〜60重量%が好ましく、10〜50重量%がより好ましい。
本発明において、「α−オレフィン」とは、炭素数3〜20のオレフィンを指し、具体的には、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−ヘキサデセン、4−メチル−1−ペンテン、スチレン、ビニルシクロヘキサン、ジエン、トリエン、環状オレフィンなどが挙げられる。
プロピレンと共に用いられるモノマーとして、好ましくはエチレン、1−ブテンであり、さらに好ましくはエチレンである。また、これらモノマーを組み合わせて用いても良い。
上記したオレフィン重合用触媒は、エチレンの単独重合またはエチレンとα−オレフィンとの共重合に、使用可能である。
α−オレフィン類は、2種類以上のα−オレフィンをエチレンと共重合させることも可能である。
共重合は、交互共重合、ランダム共重合、ブロック共重合のいずれであっても差し支えない。エチレンと他のα−オレフィンとを共重合させる場合、当該他のα−オレフィンの量は、全モノマーの90モル%以下の範囲で任意に選ぶことができるが、一般的には、40モル%以下、好ましくは30モル%以下、さらに好ましくは10モル%以下の範囲で選ばれる。もちろん、エチレンやα−オレフィン以外のコモノマーを少量使用することも可能であり、この場合、スチレン、4−メチルスチレン、4−ジメチルアミノスチレン等のスチレン類、1,4−ブタジエン、1,5−ヘキサジエン、1,4−ヘキサジエン、1,7−オクタジエン等のジエン類、ノルボルネン、シクロペンテン等の環状化合物、ヘキセノール、ヘキセン酸、オクテン酸メチル等の含酸素化合物類、等の重合性二重結合を有する化合物を挙げることができる。
スラリー重合の場合、実質的に酸素、水等を断った状態で、イソブタン、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂環族炭化水素等から選ばれる不活性炭化水素溶媒の存在下または不存在下で、エチレン等を重合させる。また、液状エチレンや液状プロピレン等の液体モノマーも溶媒として使用できることは言うまでもない。
また、気相重合の場合、エチレンやコモノマーのガス流を導入、流通、または循環した反応器内においてエチレン等を重合させる。
本発明において、更に好ましい重合は、気相重合である。重合条件は、温度が0〜250℃、好ましくは20〜110℃、更に好ましくは60〜100℃であり、圧力が常圧〜10MPa、好ましくは常圧〜4MPa、更に好ましくは0.5〜2MPaの範囲にあり、重合時間としては5分〜10時間、好ましくは5分〜5時間が採用されるのが普通である。
また、重合系中に、水分除去を目的とした成分、いわゆるスカベンジャーを加えても、何ら支障なく実施することができる。
なお、かかるスカベンジャーとしては、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウムなどの有機アルミニウム化合物、前記有機アルミニウムオキシ化合物、分岐アルキルを含有する変性有機アルミニウム化合物、ジエチル亜鉛、ジブチル亜鉛などの有機亜鉛化合物、ジエチルマグネシウム、ジブチルマグネシウム、エチルブチルマグネシウムなどの有機マグネシウム化合物、エチルマグネシウムクロリド、ブチルマグネシウムクロリドなどのグリニヤ化合物などが使用される。これらのなかでは、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、エチルブチルマグネシウムが好ましく、トリエチルアルミニウムが特に好ましい。
水素濃度、モノマー量、重合圧力、重合温度等の重合条件が互いに異なる2段階以上の多段階重合方式にも、支障なく適用することができる。
本発明に係る触媒を用いて得られるプロピレン系重合体中の第二工程で得られた共重合体成分(ゴム成分であり、以下、「CP」と称す。)の含有量、CP中のエチレン、またはα−オレフィン重合割合は、以下の方法により求める。
なお、以下の例は、CP中のエチレンを用いた場合のものであるが、エチレン以外のα−オレフィンでも、以下の例に準じた方法を用いて求めるものとする。
(i)クロス分別装置:
・ダイヤインスツルメンツ社製CFC T−100
(ii)フーリエ変換型赤外線吸収スペクトル分析(FT−IR):
・パーキンエルマー社製1760X
CFC(クロス分別クロマトグラフィー)の検出器として取り付けられていた波長固定型の赤外分光光度計を取り外して、代わりにFT−IRを接続し、このFT−IRを検出器として使用する。
CFCから溶出した溶液の出口からFT−IRまでの間のトランスファーラインは、1mの長さとし、測定の間を通じて140℃に温度保持する。FT−IRに取り付けたフローセルは、光路長1mm、光路幅5mmφのものを用い、測定の間を通じて140℃に温度保持する。
(iii)ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC):
CFCの後段に、GPCカラム(昭和電工社製AD806MS)を3本直列に接続して使用する。
(i)溶媒:オルトジクロルベンゼン(ODCB)
(ii)サンプル濃度:4mg/mL
(iii)注入量:0.4mL
(iv)結晶化:140℃から40℃まで約40分かけて降温する。
(v)分別方法:
昇温溶出分別時の分別温度は、40、100、140℃とし、全部で3つのフラクションに分別する。
なお、40℃以下で溶出する成分(フラクション1)、40〜100℃で溶出する成分(フラクション2)、100〜140℃で溶出する成分(フラクション3)の溶出割合(単位:重量%)を各々W40、W100、W140と定義する。W40+W100+W140=100である。また、分別した各フラクションは、そのままFT−IR分析装置へ自動輸送される。
(vi)溶出時溶媒流速:1mL/分
CFC後段のGPCから試料溶液の溶出が開始した後、以下の条件でFT−IR測定を行い、上述した各フラクション1〜3について、GPC−IRデータを採取する。
(i)検出器:MCT
(ii)分解能:8cm−1
(iii)測定間隔:0.2分(12秒)
(iv)一測定当たりの積算回数:15回
各温度で溶出した成分の溶出量と分子量分布は、FT−IRによって得られる2945cm−1の吸光度をクロマトグラムとして使用して求める。溶出量は、各溶出成分の溶出量の合計が100%となるように規格化する。保持容量から分子量への換算は、予め作成しておいた標準ポリスチレンによる検量線を用いて行う。使用する標準ポリスチレンは、何れも東ソー(株)製の以下の銘柄である。
(F380、F288、F128、F80、F40、F20、F10、F4、F1、A5000、A2500、A1000)
(i)標準ポリスチレンを使用する較正曲線作成時:
K=0.000138、α=0.70
(ii)ポリエチレン系重合体のサンプル測定時:
K=0.000392、α=0.733
(iii)プロピレン系ブロック共重合体(インパクトコポリマー)のサンプル測定時:
K=0.000103、α=0.78
各溶出成分のエチレン含有量分布(分子量軸に沿ったエチレン含有量の分布)は、GPC−IRによって得られる2956cm−1の吸光度と2927cm−1の吸光度との比を用い、ポリエチレンやポリプロピレンや13C−NMR測定などによりエチレン含有量が既知となっているエチレン−プロピレン共重合体(EPR)及びそれらの混合物を使用して予め作成しておいた検量線により、エチレン重合割合(モル%)に換算して求める。
本発明におけるプロピレン系ブロック共重合体のCP含有量は、下記式(I)で定義され、以下のような手順で求められる。
CP含有量(重量%)=W40×A40/B40+W100×A100/B100 ・・・(I)
また、式(I)の意味は、以下の通りである。
すなわち、式(I)右辺の第一項は、フラクション1(40℃に可溶な部分)に含まれるCPの量を算出する項である。フラクション1がCPのみを含み、PPを含まない場合には、W40がそのまま全体の中に占めるフラクション1由来のCP含有量に寄与するが、フラクション1には、CP由来の成分のほかに少量のPP由来の成分(極端に分子量の低い成分及びアタクチックポリプロピレン)も含まれるため、その部分を補正する必要がある。そこで、W40に、A40/B40を乗ずることにより、フラクション1のうち、CP成分由来の量を算出する。例えば、フラクション1の平均エチレン含有量(A40)が30重量%であり、フラクション1に含まれるCPのエチレン含有量(B40)が40重量%である場合、フラクション1の30/40=3/4(即ち75重量%)はCP由来、1/4はPP由来ということになる。このように、右辺第一項でA40/B40を乗ずる操作は、フラクション1の重量%(W40)からCPの寄与を算出することを意味する。右辺第二項も同様であり、各々のフラクションについて、CPの寄与を算出して加え合わせたものがCP含有量となる。
フラクション1の微分分子量分布曲線におけるピーク位置に相当するエチレン含有量をB40とする(単位は重量%である)。
フラクション2については、ゴム部分が40℃ですべて溶出してしまうと考えられ、同様の定義で規定することができないので、本発明では、B100=100と定義する。B40、B100は、各フラクションに含まれるCPのエチレン含有量であるが、この値を分析的に求めることは実質的には不可能である。その理由は、フラクションに混在するPPとCPを完全に分離分取する手段がないからである。
種々のモデル試料を使用して検討を行った結果、B40は、フラクション1の微分分子量分布曲線のピーク位置に相当するエチレン含有量を使用すると、材料物性の改良効果を合理的に説明することができることが判った。また、B100は、エチレン連鎖由来の結晶性を持つこと、及び、これらのフラクションに含まれるCPの量がフラクション1に含まれるCPの量に比べて相対的に少ないことの2点の理由により、100と近似する方が、実態にも近く、計算上も殆ど誤差を生じない。そこで、B100=100として解析を行うこととしている。
したがって、下記式(II)に従い、CP含有量を求めることができる。
CP含有量(重量%)=W40×A40/B40+W100×A100/100 ・・・(II)
共重合体成分中のエチレン含量は、式(II)で求めた共重合体成分の含有量を用いて、下記の式(III)で求められる。
共重合体成分中のエチレン含量(重量%)=(W40×A40+W100×A100+W140×A140)/[共重合体成分含有量(重量%)] ・・・(III)
本発明に係るCFC分析においては、40℃とは、結晶性を持たないポリマー(例えば、CPの大部分、またはプロピレン重合体成分(PP)の中でも極端に分子量の低い成分及びアタクチックな成分)のみを分別するのに必要十分な温度条件である意義を有する。100℃とは、40℃では不溶であるが100℃では可溶となる成分(例えばCP中、エチレン及び/またはプロピレンの連鎖に起因して結晶性を有する成分、及び結晶性の低いPP)のみを溶出させるのに必要十分な温度である。140℃とは、100℃では不溶であるが140℃では可溶となる成分(例えば、PP中特に結晶性の高い成分、及びCP中の極端に分子量が高くかつ極めて高いエチレン結晶性を有する成分)のみを溶出させ、かつ分析に使用するプロピレン系ブロック共重合体の全量を回収するのに必要十分な温度である。
なお、W140には、CP成分は全く含まれないか、存在しても極めて少量であり実質的には無視できることから、CP含有量やエチレン含量の計算からは排除する。
CP中のエチレン含有量は、次式によって求める。
CP中のエチレン含有量(重量%)=(W40×A40+W100×A100)/[CP]
但し、[CP]は、先に求めたCP含有量(重量%)である。
ここで得られたCP中のエチレン含有量(重量%)の値から、エチレン及びプロピレンの分子量を使用して、最終的にモル%に換算している。
なお、以下の諸例において、錯体合成工程、触媒合成工程及び重合工程は、全て精製窒素雰囲気下で行い、溶媒は、脱水した後に精製窒素でバブリングして脱気して使用した。
また、実施例における物性測定、分析等は、前述した方法と下記の方法に従ったものである。
(i)プロピレン系重合体(ホモポリマー、インパクトコポリマー)測定時:
ポリマー6gに熱安定剤(BHT)のアセトン溶液(0.6重量%)6gを添加した。
次いで、上記のポリマーを乾燥した後、メルトインデクサー(230℃)に充填し、2.16Kg荷重の条件下に5分間放置した。その後、ポリマーの押し出し量を測定し、10分間当たりの量に換算し、MFRの値とした(単位はg/10分)。
JIS K7210に準拠し、190℃、2.16kg荷重で測定した(MFR)。また、HLMFRは、190℃、21.6kg荷重で測定した。
DSC(デュポン社製のTA2000型、またはセイコー・インスツルメンツ社製のDSC6200型)を使用し、10℃/分で20〜200℃までの昇降温を1回行った後、10℃/分で2回目の昇温時の測定値により求めた。
密度は、JIS K7112に準拠し、MFR測定時に得られるストランドを100℃で1時間熱処理し、更に室温で1時間放置した後に密度勾配管法で測定した。
1.メタロセン錯体(A):ジメチルシリレン(2−(5−メチル−2−フリル)−4−(4−t−ブチルフェニル)インデニル)(4−(4−t−ブチルフェニル)インデニル)ジルコニウムジクロライドの合成
(1−1)4−(4−t−ブチルフェニル)インデンの合成:
1000mlのガラス製反応容器に、1−ブロモ−4−t−ブチルベンゼン(40g、0.19mol)、ジメトキシエタン(400ml)を加え、−70℃まで冷却した。ここにt−ブチルリチウム−ペンタン溶液(260ml、0.38mol、1.46mol/L)を滴下した。滴下後、徐々に室温まで戻しながら5時間攪拌した。再び−70℃まで冷却し、そこにトリイソプロピルボレート(46ml、0.20mol)のジメトキシエタン溶液(100ml)を滴下した。滴下後、徐々に室温に戻しながら一夜攪拌した。
反応液に蒸留水(100ml)を加え、30分間攪拌した後、炭酸ナトリウム50gの水溶液(150ml)、4−ブロモインデン(30g、0.15mol)、テトラキス(トリフェニルフォスフィノ)パラジウム(5g、4.3mmol)を順に加え、その後、加熱しながら低沸成分を除去し80℃で5時間加熱した。
反応液を氷水(1L)中に注ぎ、そこから3回エーテル抽出を行い、エーテル層を飽和食塩水で中性になるまで洗浄した。ここに硫酸ナトリウムを加え一晩放置し反応液を乾燥させた。無水硫酸ナトリウムをろ過し、溶媒を減圧留去して、シリカゲルカラムで精製し、4−(4−t−ブチルフェニル)インデン(37g、収率98%)を淡黄色液体として得た。
1000mlのガラス製反応容器に、4−(4−t−ブチルフェニル)−インデン(37g、0.15mol)、ジメチルスルホキシド(400ml)、蒸留水(11ml)を加え、そこにN−ブロモスクシンイミド(35g、0.20mol)を徐々に加え、そのまま室温で1時間攪拌した。
反応液を氷水(1L)中に注ぎ、そこから3回トルエンで抽出を行った。トルエン層を飽和食塩水で洗浄し、p−トルエンスルホン酸(4.3g、22mmol)を加え、水分を除去しながら2時間加熱還流させた。
反応液を分液ロートに移し食塩水で中性になるまで洗浄した。ここに硫酸ナトリウムを加え一晩放置し反応液を乾燥させた。無水硫酸ナトリウムをろ過し、溶媒を減圧留去して、シリカゲルカラムで精製し、2−ブロモ−4−(4−t−ブチルフェニル)−インデン(46g、収率95%)を淡黄色固体として得た。
1000mlのガラス製反応容器に、メチルフラン(13.8g、0.17mol)、ジメトキシエタン(400ml)を加え、−70℃まで冷却した。ここにn−ブチルリチウム−ヘキサン溶液(111ml、0.17mol、1.52mol/L)を滴下した。滴下後、徐々に室温まで戻しながら3時間攪拌した。再び70℃まで冷却し、そこにトリイソプロピルボレート(41ml、0.18mol)を含むジメトキシエタン溶液(100ml)を滴下した。滴下後、徐々に室温に戻しながら一夜攪拌した。
反応液に蒸留水(50ml)を加え、30分間攪拌した後、炭酸ナトリウム54gの水溶液(100ml)、2−ブロモ−4−(4−t−ブチルフェニル)−インデン(46g、0.14mol)、テトラキス(トリフェニルフォスフィノ)パラジウム(5g、4.3mmol)を順に加え、その後、加熱しながら低沸成分を除去しながら加熱し80℃で3時間加熱した。
反応液を氷水(1L)中に注ぎ、そこから3回エーテル抽出を行い、エーテル層を飽和食塩水で中性になるまで洗浄した。ここに硫酸ナトリウムを加え一晩放置し反応液を乾燥させた。無水硫酸ナトリウムをろ過し、溶媒を減圧留去して、シリカゲルカラムで精製し、ヘキサンで再結晶を行い2−(5−メチル−2−フリル)−4−(4−t−ブチルフェニル)インデン(30.7g、収率66%)を無色結晶として得た。
300mlのガラス製反応容器に4−(4−t−ブチルフェニル)インデン(7.5g、30mmol)、THF(70ml)を加え、−70℃まで冷却した。ここにn−ブチルリチウム−ヘキサン溶液(19ml、30mmol、1.58mol/L)を滴下した。滴下後、徐々に室温まで戻しながら2時間攪拌し4−(4−t−ブチルフェニル)インデンのリチウム塩溶液を調製した。
500mlのガラス製反応容器にジクロロジメチルシラン(20ml、160mmol)、THF(100ml)を加え、−70℃まで冷却し、ここに先に調製した4−(4−t−ブチルフェニル)インデンのリチウム塩溶液をゆっくり滴下した。滴下後、室温で1時間攪拌し、減圧で溶媒と過剰のジクロロジメチルシランを留去した。ここに、THF(100ml)を加えたクロロシラン溶液とした。
別の500mlのガラス製反応容器に2−(5−メチル−2−フリル)−4−(4−t−ブチルフェニル)インデン(10g、30mmol)、THF(100ml)を加え、−70℃まで冷却した。ここにn−ブチルリチウム−ヘキサン溶液(19ml、30mmol、1.58mol/L)を滴下した。滴下後、徐々に室温まで戻しながら4時間攪拌した。再び−70℃まで冷却し、1−メチルイミダゾール(0.12ml、1.5mmol)を加え、先に調製したクロロシラン溶液を滴下した。滴下後、徐々に室温に戻しながら一晩攪拌した。
反応液に蒸留水を加え、分液ロートに移し食塩水で中性になるまで洗浄した。無水硫酸ナトリウムを加え一晩乾燥させた。無水硫酸ナトリウムをろ過し、溶媒を減圧留去して、シリカゲルカラムで精製し、ジメチル(2−(5−メチル−2−フリル)−4−(4−t−ブチルフェニル)インデニル)(4−(4−t−ブチルフェニル)インデニル)シランの淡赤色固体(11.1g、収率58%)を得た。
ジメチル(2−(5−メチル−2−フリル)−4−(4−t−ブチルフェニル)インデニル)(4−(4−t−ブチルフェニル)インデニル)シラン(10.8g、17mmol)、ジエチルエーテル(250ml)を加え−70℃まで冷却した。ここにn−ブチルリチウム−ヘキサン溶液(22ml、35mmol、1.58mol/L)を滴下した。滴下後、徐々に室温に戻しながら2時間攪拌した。反応液の溶媒を減圧留去し、トルエン(400ml),ジエチルエーテル(20ml)を加え、−70℃まで冷却した。そこに、四塩化ジルコニウム(4.0g、17mmol)を加えた。その後、徐々に室温に戻しながら一晩攪拌した。
溶媒を減圧留去し、ジクロロメタン/ヘキサンで再結晶を行い、ジメチルシリレン(2−(5−メチル−2−フリル)−4−(4−t−ブチルフェニル)インデニル)(4−(4−t−ブチルフェニル)インデニル)ジルコニウムジクロライドの橙色結晶(0.6g、収率4%)を得た。
1H−NMR値(CDCl3):δ1.12(s,3H),1.21(s,3H),1.33(s,18H),2.43(s,3H),6.06(d,1H),6.10(d,1H),6.28(d,1H),6.81〜7.60(m,16H)
(2−1)酸処理:
ゼパラブルフラスコに蒸留水1130gと96%硫酸750gを加え、内温を90℃に保ち、そこに造粒モンモリロナイトである水澤化学社製ベンクレイSL(平均粒径19μm、300g)を添加し2時間反応させた。懸濁液を1時間で室温まで冷却し、蒸留水でpH=4まで洗浄した。このときの洗浄倍率は1/10000以下であった。
ゼパラブルフラスコで硫酸リチウム1水和物210gを蒸留水520gに溶かし、そこに、濾過した酸処理粘土を加え室温で120分撹拌した。このスラリーを濾過し、得られた固体に蒸留水3000mlを加え5分間室温で撹拌した。このスラリーを濾過した。得られた固体に蒸留水2500mlを加え5分撹拌後再び濾過した。この操作をさらに4回繰り返し、得られた固体を窒素気流下130℃で2日間予備乾燥後、53μm以上の粗大粒子を除去し、さらに200℃で2時間減圧乾燥することにより、化学処理モンモリロナイトを得た。
この化学処理モンモリロナイトの組成は、Al:7.5wt%、Si:37.6wt%、Mg:1.22wt%、Fe:1.60wt%、Li:0.22wt%であり、Al/Si=0.207[mol/mol]であった。
内容積1Lのフラスコに、上記で得た化学処理モンモリロナイト10.0gを秤量し、ヘプタン65ml、トリイソブチルアルミニウムのヘプタン溶液35ml(25mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。その後、ヘプタンで残液率1/100まで洗浄し、最後にスラリー量を100mlに調製した。ここに、トリイソブチルアルミニウムのヘプタン溶液1.67ml(1.2mmol)を加えて10分間、室温で撹拌した。
さらに、メタロセン錯体(A)244mg(308μmol)のトルエン60ml溶液を加えて室温で60分間撹拌した。
次に、上記ヘプタンスラリーにヘプタン340mlを加え、内容積1Lの撹拌式オートクレーブに導入し、40℃でプロピレンを10g/時の一定速度で120分間供給した。
プロピレン供給終了後、50℃に昇温して105分間そのまま維持した。その後、残存ガスをパージして予備重合触媒スラリーをオートクレーブより回収した。回収した予備重合触媒スラリーを静置し、上澄み液を抜き出した。残った固体にトリイソブチルアルミニウムのヘプタン溶液8.5ml(6.0mmol)を室温にて加え、室温で10分間撹拌した後、減圧乾燥して固体触媒を28.8g回収した。予備重合倍率(予備重合ポリマー量を固体触媒量で除した値)は1.80であった。
(1)第一工程:
内容積3Lの撹拌式オートクレーブ内をプロピレンで充分置換した後に、トリイソブチルアルミニウムのn−ヘプタン溶液2.76ml(2.02mmol)を加え、水素300ml、続いて液体プロピレン750gを導入し、65℃に昇温し、その温度を維持した。触媒Aをn−ヘプタンにスラリー化し、触媒として(予備重合ポリマーの重量は除く)30mgを圧入し、重合を開始した。槽内温度を65℃に維持し、触媒投入1時間経過後に、残モノマーのパージを行い、アルゴンにて槽内を置換した。撹拌を停止させ、アルゴンをフローさせながら、テフロン(登録商標)管を槽内に差し込み、ポリプロピレンを少量抜き出した。抜き出し量は12gであった。
その後、内温を60℃でプロピレンとエチレンをプロピレン/エチレン=68/32(モル比)となるように1.8MPaまで導入し、内温を80℃に昇温した。その後、予め調製しておいたプロピレンとエチレンの混合ガスを導入しながら、内圧を2.0MPaとなるように調整しながら、10分間重合反応を制御した。
上記で得られたプロピレン−プロピレン・エチレンインパクトコポリマーは、CFC−IRの結果から、ゴム含有量(CP含有量)は26wt%、ゴム(CP)中のエチレン含有量56wt%(65mol%)であり、CP部の重量平均分子量(Mw)は105,000であった。また、ゴム重合活性(CP活性)は20,000(g−CP/g−Cat/hr)であった。別途採取したプロピレンホモポリマーのTmは145℃、MFRは800(dg/min)であった。結果を表1に示す。
1.メタロセン錯体(B):ジメチルシリレン(2−メチル−4−(4−t−ブチルフェニル)インデニル)(2−(5−メチル−2−フリル)−4−(4−t−ブチルフェニル)インデニル)ジルコニウムジクロライドの合成
(1−1)2−メチル−4−(4−t−ブチルフェニル)インデンの合成:
500mlのガラス製反応容器に、2−ブロモ−4−(4−t−ブチルフェニル)−インデン(11g、34mmol)、(ビス(ジフェニルフォスフィノ)フェロセン)ジクロロニッケル(0.9g、1.3mmol)、ジエチルエーテル(200ml)を加え、−50℃まで冷却した。ここにヨウ化メチルマグネシウム−ジエチルエーテル溶液(80ml、67mmol、0.84mol/L)を滴下した。滴下後、徐々に室温まで戻しながら3時間攪拌した。氷冷しながら徐々に蒸留水を加え、その後、飽和食塩水で中性になるまで洗浄した。ここに硫酸ナトリウムを加え一晩放置し反応液を乾燥させた。無水硫酸ナトリウムをろ過し、溶媒を減圧留去して、シリカゲルカラムで精製し、2−メチル−4−(4−t−ブチルフェニル)インデン(10.5g、収率99%)を無色液体として得た。
300mlのガラス製容器に2−メチル−4−(4−t−ブチルフェニル)インデン(10.4g、40mmol)、THF(100ml)を加え、−70℃まで冷却した。ここにn−ブチルリチウム−ヘキサン溶液(26ml、40mmol、1.54mol/L)を滴下した。滴下後、徐々に室温まで戻しながら一晩攪拌し、2−メチル−4−(4−t−ブチルフェニル)インデンのリチウム塩溶液を調製した。
500mlのガラス容器にジクロロジメチルシラン(25ml、206mmol)、THF(100ml)を加え、−70℃まで冷却し、ここに先に調製した2−メチル−4−(4−t−ブチルフェニル)インデンのリチウム塩溶液をゆっくり滴下した。滴下後、室温で1時間攪拌し、減圧で溶媒と過剰のジクロロジメチルシランを留去した。ここに、THF(100ml)を加えクロロシラン溶液とした。
別の500mlのガラス容器に、2−((5−メチル−2−フリル)−4−(4−t−ブチルフェニル)インデン(13.0g、40mmol)、THF(100ml)を加え、−70℃まで冷却した。ここにn−ブチルリチウム−ヘキサン溶液(26ml、40mmol、1.54mol/L)を滴下した。滴下後、徐々に室温まで戻しながら4時間攪拌した。再び−70℃まで冷却し、1−メチルイミダゾール(0.16ml、2mmol)を加え、先に調製したクロロシラン溶液を滴下した。滴下後、徐々に室温に戻しながら一晩攪拌した。
反応液に蒸留水を加え、分液ロートに移し食塩水で中性になるまで洗浄した。無水硫酸ナトリウムを加え一晩乾燥させた。無水硫酸ナトリウムをろ過し、溶媒を減圧留去して、シリカゲルカラムで精製し、ジメチル(2−メチル−4−(4−t−ブチルフェニル)インデニル)(2−(5−メチル−2−フリル)−4−(4−t−ブチルフェニル)インデニル)シランの淡黄色固体(21.5g、収率84%)を得た。
ジメチル(2−メチル−4−(4−t−ブチルフェニル)インデニル)(2−(5−メチル−2−フリル)−4−(4−t−ブチルフェニル)インデニル)シラン(17.3g、27mmol)、ジエチルエーテル(300ml)を加え−70℃まで冷却した。ここにn−ブチルリチウム−ヘキサン溶液(34ml、54mmol、1.58mol/L)を滴下した。滴下後、徐々に室温に戻しながら一晩攪拌した。反応液の溶媒を減圧留去し、トルエン(300ml),ジエチルエーテル(20ml)を加え、−70℃まで冷却した。そこに、四塩化ジルコニウム(6.2g、27mmol)を加えた。その後、徐々に室温に戻しながら一晩攪拌した。
溶媒を減圧留去し、ジクロロメタン/ヘキサンで再結晶を行い、ジメチルシリレン(2−メチル−4−(4−t−ブチルフェニル)インデニル)(2−(5−メチル−2−フリル)−4−(4−t−ブチルフェニル)インデニル)ジルコニウムジクロライドの橙色結晶(1.4g、収率7%)を得た。
1H−NMR値(CDCl3):δ1.21(s,3H),1.33(s,9H),1.34(s,9H),1.38(s,3H),2.26(s,3H),2.43(s,3H),6.06(d,1H),6.17(d,1H),6.66〜6.73(m,2H),6.96(s,1H),6.08(s,1H),7.14(dd,1H),7.28(d,1H),7.39(d,1H),7.44(d,4H),7.55(d,2H),7.62(d,2H),7.75(d,1H)。
メタロセン錯体(A)の代わりに、メタロセン錯体(B):ジメチルシリレン(2−メチル−4−(4−t−ブチルフェニル)インデニル)(2−(5−メチル−2−フリル)−4−(4−t−ブチルフェニル)インデニル)ジルコニウムジクロライドを237mg(294μmol)用いた他は、[実施例1]の3.メタロセン錯体Aを用いた触媒調製(触媒A)と同様の操作により、触媒Bを得た。
そのときの予備重合倍率(予備重合ポリマー量を固体触媒量で除した値)は2.11であった。
触媒Aの代わりに、触媒Bを20mg使用し、第二工程のプロピレン/エチレン重合時の槽内の平均ガスmol組成がプロピレン/エチレン=38/62となるように調節した以外は、[実施例1]1−4と同様に操作した。その結果、375gのプロピレン−プロピレン・エチレンインパクトコポリマーを得た。
上記で得られたインパクトコポリマーは、CFC−IRの結果から、ゴム含有量(CP含有量)は37wt%、ゴム(CP)中のエチレン含有量は35wt%(45mol%)であり、CP部の重量平均分子量(Mw)は201,000であった。また、ゴム重合活性(第2工程での活性)は18,100(g−CP/g−Cat/hr)であった。別途採取したプロピレンホモポリマーのTmは155℃、MFRは16(dg/min)であった。結果を表1に示す。
1.メチルアルミノキサン担持シリカの合成
窒素雰囲気下、200ml二口フラスコに600℃で5時間焼成したシリカ5グラムを入れ、150℃のオイルバスで加熱しながら真空ポンプで1時間減圧乾燥した。40℃でトルエン13.4ml、続いてアルベマール社製の20%メチルアルミノキサン/トルエン溶液8.6mlを加え1時間撹拌した後、40℃に加熱したままトルエン溶媒を減圧留去することでメチルアルミノキサン担持シリカが得られた。
攪拌および温度制御装置を有する内容積1リットルのステンレス鋼製オートクレーブに、ヘプタン500ミリリットル、トリエチルアルミニウムを57ミリグラム導入し撹拌しながら80℃へ昇温した。1−ヘキセン10重量%を含むエチレンを分圧が1.5MPaになるまで導入した後、別途フラスコにMAO担持シリカ50ミリグラム、ヘプタン10ミリリットル、実施例1で得られたジメチルシリレン(2−(5−メチル−2−フリル)−4−(4−t−ブチルフェニル)インデニル)(4−(4−t−ブチルフェニル)インデニル)ジルコニウムジクロライド(メタロセン錯体(A))の1.0マイクロモル/ミリリットルのトルエン溶液を1.0ミリリットル入れ、10分間接触させた後、フラスコ中の全量をアルゴンガスでオートクレーブに圧入して60分間重合を行った。
その結果、94.0グラムのポリエチレンが生成した。重合結果を表2にまとめた。
1.エチレン単独重合体の製造
攪拌および温度制御装置を有する内容積1リットルのステンレス鋼製オートクレーブに、ヘプタン500ミリリットル、トリエチルアルミニウムを57ミリグラム導入し、撹拌しながら80℃へ昇温した。エチレンを分圧が1.5MPaになるまで導入した後、別途フラスコにMAO担持シリカ50ミリグラム、ヘプタン10ミリリットル、実施例1で得られたメタロセン錯体(A)の1.0マイクロモル/ミリリットルのトルエン溶液を1.0ミリリットル入れ、10分間接触させた後、フラスコ中の全量をアルゴンガスでオートクレーブに圧入して60分間重合を行った。
こうして得られたエチレン単独重合体は、70.0グラムであった。結果を表2に示す。
1.エチレン・1−ヘキセン共重合体の製造
攪拌および温度制御装置を有する内容積1リットルのステンレス鋼製オートクレーブに、ヘプタン500ミリリットル、トリエチルアルミニウムを57ミリグラム、水素204ミリリットルを導入し撹拌しながら80℃へ昇温した。1−ヘキセン10重量%を含むエチレンを分圧が1.5MPaになるまで導入した後、別途フラスコにMAO担持シリカ50ミリグラム、ヘプタン10ミリリットル、実施例1で得られたメタロセン錯体(A)の1.0マイクロモル/ミリリットルのトルエン溶液を1.0ミリリットル入れ、10分間接触させた後、フラスコ中の全量をアルゴンガスでオートクレーブに圧入して60分間重合を行った。
こうして得られたエチレン・1−ヘキセン共重合体は、99.2グラムであった。結果を表2に示す。
1.粘土担持型触媒の調製
磁気誘導式攪拌機と攪拌羽根を具えたガラスフラスコに、化学処理モンモリロナイトを3gとり、トリエチルアルミニウムのヘキサン溶液(1mol/L)の9mlを添加した。これを室温で1hr攪拌した後、静置させて上澄みを5ml取った。これに30mlのヘキサンを添加し、1分攪拌して静置させた後に上澄み液を取った。このデカンテーションを合計3回繰り返し、余剰のトリエチルアルミニウムを取り除いた。洗浄後のスラリーを40℃に加熱し、別途調製したメタロセン錯体(A)のトルエン溶液を、Zr担持量が30μmol/g粘土になるように添加した。これを40℃で1hr攪拌した後、減圧下で溶媒を留去して粉体状の粘土担持型触媒を得た。
2Lのステンレス製オートクレーブ(攪拌、温度制御装置付)に、ヘキサン900ml、トリイソブチルアルミニウム0.2mmol、ヘキセン5mlを入れて、80℃に昇温した。窒素で0.2MPaGに加圧し、次いで、水素分圧/エチレン分圧が0.5%になるように10%希釈水素で0.235MPaGまで加圧し、さらにエチレンで0.8MPaGに加圧した。その後、触媒22mgとヘキサン30mlを封入した配管を取り付け、エチレン圧0.9MPaGでオートクレーブ内に圧送して重合開始させた。重合中は温度80℃、圧力0.9MPaGを維持するように、エチレンを供給し、1hr後に冷却、脱圧して重合を停止した。
得られたエチレン・1−ヘキセン共重合体は、50gであった。結果を表2に示す。
1.メタロセン錯体(C):ジメチルシリレンビス(2−(5−メチル−2−フリル)−4−(4−t−ブチルフェニル)インデニル)ジルコニウムジクロライドの合成
(1−1)ジメチルビス(2−(5−メチル−2−フリル)−4−(4−t−ブチルフェニル)−インデニル)シランの合成:
1000mlのガラス製反応容器に、2−(5−メチル−2−フリル)−4−(4−t−ブチルフェニル)−インデン22g(66mmol)、THF200mlを加え、ドライアイス−メタノール浴で−70℃まで冷却した。ここに1.60mol/Lのn−ブチルリチウム−ヘキサン溶液42ml(67mmol)を滴下した。滴下後、徐々に室温まで戻しながら3時間攪拌した。再びドライアイス−メタノール浴で−70℃まで冷却し、1−メチルイミダゾール0.3ml(3.8mmol)を加え、ジメチルジクロロシラン4.3g(33mmol)を含むTHF溶液100mlを滴下した。滴下後、徐々に室温に戻しながら一夜攪拌した。
反応液に蒸留水を加え、分液ロートに移し食塩水で中性になるまで洗浄した。ここに硫酸ナトリウムを加え一晩放置し反応液を乾燥させた。無水硫酸ナトリウムをろ過し、溶媒を減圧留去して、シリカゲルカラムで精製し、ジメチルビス(2−(5−メチル−2−フリル)−4−(4−t−ブチルフェニル)−インデニル)シランの淡黄色固体22g(収率92%)を得た。
300mlのガラス製反応容器に、ジメチルビス(2−(5−メチル−2−フリル)−4−(4−t−ブチルフェニル)インデニル)シラン11g(16mmol)、ジエチルエーテル200mlを加え、ドライアイス−メタノール浴で−70℃まで冷却した。ここに1.60mol/Lのn−ブチルリチウム−ヘキサン溶液20ml(32mmol)を滴下した。滴下後、室温に戻し3時間攪拌した。反応液の溶媒を減圧で留去し、トルエン200ml,ジエチルエーテル10mlを加え、ドライアイス−メタノール浴で−70℃まで冷却した。そこに、四塩化ジルコニウム3.7g(16mmol)を加えた。その後、徐々に室温に戻しながら一夜攪拌した。
溶媒を減圧留去し、ジクロロメタン/ヘキサンで再結晶を行い、ジメチルシリレンビス(2−(5−メチル−2−フリル)−4−(4−t−ブチルフェニル)インデニル)ジルコニウムジクロライド(メタロセン錯体(C))のラセミ体(純度99%以上)を黄橙色結晶として1.3g(収率9%)得た。
1H−NMR値(CDCl3)ラセミ体:δ1.14(s,6H),δ1.33(s,18H),δ2.41(s,6H),δ6.05(d,2H),δ6.27(d,2H),δ6.80(dd,2H),δ6.92(d,2H),δ7.08(s,2H),δ7.31(d,2H),δ7.44(d,4H),δ7.58(d,4H)。
メタロセン錯体(A)の代わりにジメチルシリレンビス(2−(5−メチル−2−フリル)−4−(4−t−ブチルフェニル)インデニル)ジルコニウムジクロライド(メタロセン錯体(C))を用いた以外は、実施例2の2と同様の方法により、エチレン・1−ヘキセン共重合体を製造した。
こうして得られたエチレン・1−ヘキセン共重合体は、30.5グラムであった。結果を表2に示す。
1.粘土担持型触媒の調製
メタロセン錯体(A)の代わりにメタロセン錯体(C)を用いた以外は、実施例5の1と同様に操作を行い、粉体状の粘土担持型触媒を得た。
2Lのステンレス製オートクレーブ(攪拌、温度制御装置付)に、ヘキサン900ml、トリイソブチルアルミニウム0.2mmolを加え80℃に昇温した。窒素で0.2MPaGに加圧し、次いで水素分圧/エチレン分圧が0.5%になるように10%希釈水素で0.235MPaGまで加圧し、さらにエチレンで0.8MPaGに加圧した。その後、触媒25mgとヘキサン30mlを封入した配管を取り付け、エチレン圧0.9MPaGでオートクレーブ内に圧送して重合開始させた。重合中は温度80℃、圧力0.9MPaGを維持するようにエチレンを供給し、1hr後に冷却、脱圧して重合を停止した。
得られたエチレン単独重合体は、40gであった。結果を表2に示す。
このように、本発明の錯体を含む重合触媒を用いることにより、エチレンの取り込み効率がよく、かつ高活性でCP部を重合可能であり、効率よくプロピレン−プロピレン・エチレンインパクトコポリマーを製造できることが分かる。
また、表2から分かるように、実施例2〜5では、比較例2、3と比較して、高活性で高分子量のエチレン単独重合体またはエチレン・1−ヘキセン共重合体が得られることが分かる。
エチレン系重合体の高分子量化のためには、活性中心付近の適当な位置に立体障害を付与することが重要であり、本メタロセン錯体では、フリル基またはチエニル基がその役割を有する。高分子量化は、β−水素脱離の抑制のためと考えられる。しかしながら、配位場を塞ぐためしばしば活性低下を生じるが、本発明のように2つあるインデニル配位子の片方の2位を水素とし、配位場を広げることにより、モノマー挿入に必要な配位場を与えることとなり、本発明のメタロセン錯体は、高活性で高分子量のエチレン系重合体を与える設計を成しえたものと考える。
また、高い重合活性で、高分子量のエチレン系重合体を得ることもできる。
Claims (12)
- 下記の一般式[I]で表されるメタロセン錯体。
また、R2及びR3は、互いに同じでも異なっていてもよく、水素、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルケニル基、炭素数1〜6のハロゲン含有アルキル基、炭素数6〜18のアリール基、炭素数6〜18のハロゲン含有アリール基、アルキル基が炭素数1〜3のトリアルキルシリル基を有する炭素数1〜3のアルキル基、または炭素数1〜6の炭化水素基を有するシリル基であり、また、R2及びR3双方で6〜7員環を構成してもよく、6〜7員環が不飽和結合を含んでいてもよい。R4とR14は、互いに同じでも異なっていてもよく、水素、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルケニル基、炭素数1〜6のハロゲン含有アルキル基、炭素数6〜18のアリール基、または炭素数6〜18のハロゲン含有アリール基であり、R4とR14で4〜7員環を構成していてもよい。] - 下記の一般式[II]で表されることを特徴とする請求項1に記載のメタロセン錯体。
- 前記一般式[I]または[II]中、R2が炭素数1〜6のアルキル基であり、R3が水素または炭素数1〜6のアルキル基であることを特徴とする請求項1または2に記載のメタロセン錯体。
- 前記一般式[I]または[II]中、Mがジルコニウムまたはハフニウムであり、Yが珪素またはゲルマニウムであり、Zが酸素であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のメタロセン錯体。
- 請求項1〜4のいずれかに記載のメタロセン錯体を含むことを特徴とするオレフィン重合用触媒。
- 下記の(A)、(B)及び(C)の各成分を含むことを特徴とする請求項5に記載のオレフィン重合用触媒。
成分(A):請求項1〜4のいずれかに記載のメタロセン錯体
成分(B):成分(A)と反応してイオン対を形成する化合物またはイオン交換性層状珪酸塩
成分(C):有機アルミニウム化合物 - 成分(B)がイオン交換性層状珪酸塩であることを特徴とする請求項6に記載のオレフィン重合用触媒。
- 成分(B)がアルモキサンであることを特徴とする請求項6に記載のオレフィン重合用触媒。
- 請求項5〜8のいずれかに記載のオレフィン重合用触媒を使用して、オレフィンの重合または共重合を行うことを特徴とするオレフィンの重合方法。
- 請求項5〜8のいずれかに記載のオレフィン重合用触媒を用いて、
(i)全モノマー成分に対して、プロピレンを90〜100重量%、エチレンまたはα−オレフィンを0〜10重量%で重合させる工程、及び
(ii)全モノマー成分に対して、プロピレンを10〜90重量%、エチレン及び/又は炭素数4以上のα−オレフィンを10〜90重量%で重合させる工程、
を含むことを特徴とするプロピレン系重合体の多段重合方法。 - 第1工程は、
(i)全モノマー成分に対して、プロピレンを90〜100重量%、エチレンまたはα−オレフィンを0〜10重量%で、プロピレンを溶媒として用いるバルク重合またはモノマーをガス状に保つ気相重合であり、及び
第2工程は、
(ii)全モノマー成分に対して、プロピレンを10〜90重量%、エチレン及び/又はα−オレフィンを10〜90重量%で、気相重合させることを特徴とする請求項10に記載のプロピレン系重合体の二段重合方法。 - 請求項5〜8のいずれかに記載のオレフィン重合用触媒を用いて、エチレン単独重合、またはエチレンとエチレン以外のα−オレフィンとの共重合を行うことを特徴とするエチレン系重合体の重合方法。
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