JP2015182984A - メタロセン錯体及びオレフィン重合体の製造方法 - Google Patents

メタロセン錯体及びオレフィン重合体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高融点、高分子量の重合体を製造可能なメタロセン錯体を提供する。
【解決手段】下式[I]で表されるメタロセン錯体。
Figure 2015182984

(式中、MはHf原子等を表し、Qは珪素原子等を表し、Zは酸素原子等を表す。)
【選択図】なし

Description

本発明は、オレフィンの重合に使用可能であるメタロセン錯体と、それを含むオレフィン重合用触媒に関し、詳しくは、分子量が高く高活性で、末端ビニルを一定量以上含むプロピレン系重合体を製造することができ、特定のメタロセン錯体とそれを含有する触媒に関する。
従来、ポリプロピレンは、高融点、高引張強度、高剛性、耐薬品性であるという特徴を有するため、多くの分野において広範囲に用いられている。しかしながら、通常のポリプロピレンは溶融物性が脆弱であり、溶融張力、溶融粘弾性が低い。そのため、発泡成形、シート成形、ブロー成形などへの使用に制限が出てしまう。
そこで、従来のポリプロピレンが持つ溶融物性の悪さを改良する方法として、最近になって、主としてメタロセン触媒を利用したマクロマー共重合法が提案されている。
ここでいうメタロセン触媒とは、広義には共役五員環配位子を少なくとも一個有する遷移金属錯体を含む触媒であり、プロピレン重合用の遷移金属錯体としては、架橋構造を有する配位子が一般に使用される。当初、アイソタクチックポリオレフィンが製造可能な錯体として見出されたエチレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリドやエチレンビス(4,5,6,7−テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジクロリド(例えば、特許文献1参照。)、シリレン基を架橋基として持つジメチルシリレンビス置換シクロペンタジエニルジルコニウムジクロリド(例えば、特許文献2参照。)、ジメチルシリレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド(例えば、特許文献3参照。)、シクロペンタジエニル化合物の架橋基の隣(2位−)に置換基をつけることにより立体規則性及び分子量をある程度改良したジメチルシリレンビス(2−メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド(例えば、特許文献4参照。)。
さらに4位の位置にアリール基を導入して活性、立体規則性及び分子量をさらに改良したジメチルシリレンビス(2−メチル−4−フェニルインデニル)ジルコニウムジクロリド(例えば、特許文献5参照。)やジメチルシリレンビス(2−メチル−4−フェニル−4−ヒドロアズレニル)ジルコニウムジクロリド(例えば、特許文献6参照。)、さらに最近になって、4位アリール基の特定部位に特定の置換基を導入したジクロロ(1,1’−ジメチルシリレンビス(2−エチル−4−(3−クロロ−4−t−ブチルフェニル)−4H−アズレニル))ハフニウム(例えば、特許文献7参照。)、2位の位置に嵩高いヘテロ置換基を導入した技術が開示されている(例えば、特許文献8〜11参照。)。これらは、主として触媒活性や得られるポリプロピレンの融点及び分子量の改良を目的としており、マクロマーや長鎖分岐を持つポリプロピレンの製造適性については示唆されていない。
メタロセン触媒を利用したマクロマー製造方法に関しては、βメチル脱離反応を利用してビニル構造を末端に導入する方法が知られている(例えば、特許文献12、非特許文献1参照。)。しかしながら、この方法では高選択的に末端ビニル構造を効率的に得るために比較的高温かつ低圧でスラリー重合する必要がある。こういった重合を行った場合、生成するポリマーは分子量が低く、また錯体の構造により生成する重合体の立体規則性も十分高いものにはならない。
更に、このようなマクロマーとプロピレンとを共重合することにより分岐を導入するマクロマー共重合法を行うが、マクロマーの仕込み量に対して共重合するマクロマー量が少ないため、製品となるマクロマー共重合体の中に、低分子量で低立体規則性のマクロマーが無視出来ない量で残存してしまう。また、こういったマクロマーを使用すると、合成時に副生する低分子量で規則性の低い飽和末端やビニリデン末端の成分が、共重合されることなく含有されることになり、結果として、製品の剛性や衝撃強度といった機械的物性を損なうことになる。また溶出成分が増大してクリーン性がよくないという欠点が生じてしまう。
また、アズレン配位子を有し特定の部位に嵩高い置換基を有する錯体を使用することにより、ビニル末端を有するポリプロピレンを提供する方法が知られている(例えば、特許文献13参照。)。しかしながら、末端ビニル率は十分に高くないためマクロマー共重合用の原料としては不十分であり、また、錯体のマクロマー共重合能力が高くないために分岐成分が導入されていないか不十分で、スウェルや歪硬化性などの溶融物性が悪いという問題がある。
また、末端にビニル基を持つポリマーの利用方法は、いわゆるマクロマーとして共重合のモノマーとしての利用する以外に、ビニル基部分をさらに化学変性して官能基を導入し機能性を持たせるという方法が考えられる。しかしながら、従来のマクロマーにそのような方法を用いても、同様に低分子量で低規則性であるために機械物性そのものが低くなり、溶出成分が多すぎるという問題が生じる。また分岐構造がない、または少ないために溶融物性が十分でなく使用に制限があるといった問題も生じる可能性がある。
また、2位に複素環基を有した特定のハフニウム錯体を用いた触媒による末端ビニル率の高いプロピレン重合体を製造する方法についても知られている。(例えば、特許文献14参照。)但し、活性はまだ満足のいくレベルではなく、分子量の高いマクロマーの製造ができないといった問題点がある。また、融点に関しても高い物性が発現することから、高い方が好ましい。よって、高い融点のポリプロピレンが製造でき、活性が高く、高い分子量のマクロマーが製造できるメタロセン錯体の開発が望まれている。
特開昭61−130314号公報 特開平1−301704号公報 特開平1−275609号公報 特開平4−268307号公報 特開平6−100579号公報 特開平10−226712号公報 特開2003−292518号公報 特開2002−194016号公報 特表2002−535339号公報 特開2004−2259号公報 特開2004−352707号公報 特表2001−525461号公報 特開平11−349634公報 特開2009−299046公報 Macromol.Rapid.Commun.2000年, 21巻,1103−1107頁.
本発明の目的は、上記問題点に鑑み、高い融点で、分子量が高く、高活性で末端ビニルを一定量以上含むプロピレン系重合体を製造することができるメタロセン錯体を提供することにある。
本発明者等は、上記課題を解決するため、鋭意検討した結果、特定のメタロセン錯体を用いることで、高融点で、高分子量の末端ビニルを一定量以上含むプロピレン系重合体を製造できることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明の第1の発明によれば、一般式[I]式で表されるメタロセン錯体が提供される。
Figure 2015182984

(式中、Mは、Ti、Zr又はHfであり、Qは、炭素、珪素又はゲルマニウムであり、XとXは、それぞれ独立して、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数6〜18のアリール基、炭素数1〜6のアルキル基で置換されたアミノ基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のハロゲン含有アルキル基または炭素数6〜18のハロゲン含有アリール基である。
、R、R、R、R、R12、R13、R14、R15及びR16は、互いに同じでも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6の炭化水素基を有するシリル基、炭素数1〜6のハロゲン含有アルキル基、トリアルキルシリル基を有する炭素数1〜6のアルキル基、炭素数6〜18のアリール基、炭素数6〜18のハロゲン含有アリール基、フリル基、チエニル基、置換基を有しているフリル基または置換基を有しているチエニル基である。
また、R、R、R、R、R、R12、R13、R14、R15及びR16は、隣接するR双方で5〜7員環を構成してもよく、該5〜7員環が不飽和結合を含んでいてもよい。Aは、それが結合するQと共に環を形成する炭素数3〜12の2価の炭化水素基であり、不飽和結合を含んでいてもよい。R10は、Aの置換基であって、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のハロゲン含有アルキル基、トリアルキルシリル基を有する炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6の炭化水素基を有するシリル基、炭素数6〜18のアリール基、炭素数6〜18のハロゲン含有アリール基である。mは0〜24の整数を示す。mが2以上の場合、R10同士が連結して新たな環構造を形成してもよい。
Zは、酸素または硫黄であり、R30、R31、R32及びR33は、互いに同じでも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のハロゲン含有アルキル基、炭素数1〜6の炭化水素基を有するシリル基または炭素数6〜18のアリール基である。また、R30、R31、R32及びR33は、隣接するR双方で5〜7員環を構成してもよく、該5〜7員環が不飽和結合を含んでいてもよい。)
また、本発明の第2の発明によれば、第1の発明において、一般式[I]中、Aは、炭素数3〜6から成る4〜7員環を形成し、mは0〜6の整数であることを特徴とするメタロセン錯体が提供される。
また、本発明の第3の発明によれば、第1〜2のいずれかの発明において、一般式[I]中、R、R、R12及びR16は、水素原子であることを特徴とするメタロセン錯体が提供される。
また、本発明の第4の発明によれば、第1〜3のいずれかの発明により提供されるメタロセン錯体を含むことを特徴とするオレフィン重合用触媒が提供される。
また、本発明の第5の発明によれば、下記の(A)、(B)及び(C)の各成分を含むことを特徴とするオレフィン重合用触媒が提供される。
成分(A):本発明の第1〜3のいずれかのメタロセン錯体
成分(B):成分(A)と反応してイオン対を形成する化合物又はイオン交換性層状珪酸塩
成分(C):有機アルミニウム化合物
また、本発明の第6の発明によれば、第5の発明において成分(B)がイオン交換性層状珪酸塩であることを特徴とするオレフィン重合用触媒が提供される。
また、本発明の第7の発明によれば、第5〜6のいずれかの発明に記載のオレフィン重合用触媒を使用して、オレフィンの重合または共重合を行うことを特徴とするオレフィン重合体の製造方法が提供される。
本発明のメタロセン錯体および重合触媒は、高い融点で、分子量が高く、高活性で末端ビニルを一定量以上含むプロピレン系重合体を提供できるものであり、その特性により、得られるプロピレン系重合体をマクロマー共重合用の原料として用いた場合に、共重合体の機械物性を低下させることなく、溶融張力や溶融流動性を改良することが期待される。
また、本発明のメタロセン錯体および重合触媒によれば、上記の優れた性能を有するプロピレン系重合体を、生産性が高く、効率よく製造することができる。
以下、本発明のメタロセン錯体およびそれを含む触媒について、項目毎に、詳細に説明する。
1.メタロセン錯体
本発明のメタロセン錯体は、下記の一般式[I]で表される特定の置換基を有するメタロセン錯体である。
Figure 2015182984

(式中、Mは、Ti、Zr又はHfであり、Qは、炭素、珪素又はゲルマニウムであり、XとXは、それぞれ独立して、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数6〜18のアリール基、炭素数1〜6のアルキル基で置換されたアミノ基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のハロゲン含有アルキル基または炭素数6〜18のハロゲン含有アリール基である。
、R、R、R、R、R12、R13、R14、R15及びR16は、互いに同じでも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6の炭化水素基を有するシリル基、炭素数1〜6のハロゲン含有アルキル基、トリアルキルシリル基を有する炭素数1〜6のアルキル基、炭素数6〜18のアリール基、炭素数6〜18のハロゲン含有アリール基、フリル基、チエニル基、置換基を有しているフリル基または置換基を有しているチエニル基である。
また、R、R、R、R、R、R12、R13、R14、R15及びR16は、隣接するR双方で5〜7員環を構成してもよく、該5〜7員環が不飽和結合を含んでいてもよい。Aは、それが結合するQと共に環を形成する炭素数3〜12の2価の炭化水素基であり、不飽和結合を含んでいてもよい。R10は、Aの置換基であって、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のハロゲン含有アルキル基、トリアルキルシリル基を有する炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6の炭化水素基を有するシリル基、炭素数6〜18のアリール基、炭素数6〜18のハロゲン含有アリール基である。mは0〜24の整数を示す。mが2以上の場合、R10同士が連結して新たな環構造を形成してもよい。
Zは、酸素または硫黄であり、R30、R31、R32及びR33は、互いに同じでも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のハロゲン含有アルキル基、炭素数1〜6の炭化水素基を有するシリル基または炭素数6〜18のアリール基である。また、R30、R31、R32及びR33は、隣接するR双方で5〜7員環を構成してもよく、該5〜7員環が不飽和結合を含んでいてもよい。)
一般式[I]において、ハロゲン原子としては、塩素、臭素、ヨウ素、フッ素を挙げることができる。
炭素数1〜6のアルキル基の具体例としては、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどを挙げることができる。
また、炭素数1〜3のアルキル基の具体例としては、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピルなどを挙げることができる。
また、炭素数6〜18のアリール基には、炭素数1〜6の炭化水素基が置換されていてもよく、具体例としては、フェニル、トリル、ジメチルフェニル、エチルフェニル、トリメチルフェニル、t−ブチルフェニル、ジt−ブチルフェニル、ビフェニリル、1−ナフチル、2−ナフチル、アセナフチル、フェナントリル、アントリルなどを挙げることができる。
一般式[I]において、炭素数1〜6のアルキル基で置換されたアミノ基としては、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジ−n−プロピルアミノ、ジ−i−プロピルアミノ、メチルエチルアミノなどを挙げることができる。
炭素数1〜6のアルコキシ基の具体例としては、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、i−プロポキシ、n−ブトキシ、i−ブトキシ、t−ブトキシ、フェノキシなどを挙げることができる。
一般式[I]において、炭素数1〜6の炭化水素基を有するシリル基とは、異なっていてもよい炭素数1〜6の炭化水素基3個が珪素上に置換されている置換基であり、炭素数1〜6の炭化水素とは、一般式[I]中の炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルケニル基、およびフェニル基を含み、フェニル基上に置換基を有していてもよい。具体的には、トリメチルシリル、トリエチルシリル、トリ−n−ブチルシリル、t−ブチルジメチルシリル、トリビニルシリル、トリアリルシリル、トリフェニルシリルを挙げることができる。
一般式[I]において、炭素数1〜6のハロゲン含有アルキル基のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられ、炭素数1〜6のハロゲン含有アルキル基は、炭素数1〜6のアルキル基の骨格上の水素原子に、ハロゲン原子が置換されたものである。具体例としては、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、クロロメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、ブロモメチル、ジブロモメチル、トリブロモメチル、ヨードメチル、2,2,2−トリフルオロエチル、2,2,1,1−テトラフルオロエチル、ペンタフルオロエチル、ペンタクロロエチル、ペンタフルオロプロピル、ノナフルオロブチル、5−クロロペンチル、5,5,5−トリクロロペンチル、5−フルオロペンチル、5,5,5−トリフルオロペンチル、6−クロロヘキシル、6,6,6−トリクロロヘキシル、6−フルオロヘキシル、6,6,6−トリフルオロヘキシルを挙げることができる。
一般式[I]において、トリアルキルシリル基を有する炭素数1〜6のアルキル基とは、具体的には、(トリメチルシリル)メチル基、(トリエチルシリル)メチル基、(t−ブチルジメチルシリル)メチル基、(トリメチルシリル)エチル基を挙げることができる。
一般式[I]において、炭素数6〜18のハロゲン含有アリール基の具体例とは、炭素数6〜18のアリール基の水素原子をハロゲン原子に置換させたものであり、具体的には、2−,3−,4−置換の各フルオロフェニル、2−,3−,4−置換の各クロロフェニル、2−,3−,4−置換の各ブロモフェニル、2,4−、2,5−、2,6−、3,5−置換の各ジフルオロフェニル、2,4−、2,5−、2,6−、3,5−置換の各ジクロロフェニル、2,4,6−、2,3,4−、2,4,5−、3,4,5−置換の各トリフルオロフェニル、2,4,6−、2,3,4−、2,4,5−、3,4,5−置換の各トリクロロフェニル、ペンタフルオロフェニル、ペンタクロロフェニル、3,5−ジメチル−4−クロロフェニル、3,5−ジクロロ−4−ビフェニリルなどが挙げられる。
一般式[I]において、フリル基、チエニル基、置換基を有しているフリル基または置換基を有しているチエニル基の具体例としては、2−フリル、2−(5−メチルフリル)、2−(5−エチルフリル)、2−(5−n−プロピルフリル)、2−(5−i−プロピルフリル)、2−(5−t−ブチルフリル)、2−(5−トリメチルシリルフリル)、2−(5−トリエチルシリルフリル)、2−(5−フェニルフリル)、2−(5−トリルフリル)、2−(5−フルオロフェニルフリル)、2−(5−クロロフェニルフリル)、2−(4,5−ジメチルフリル)、2−(3,5−ジメチルフリル)、2−ベンゾフリル、3−フリル、3−(5−メチルフリル)、3−(5−エチルフリル)、3−(5−n−プロピルフリル)、3−(5−i−プロピルフリル)、3−(5−t−ブチルフリル)、3−(5−トリメチルシリルフリル)、3−(5−トリエチルシリルフリル)、3−(5−フェニルフリル)、3−(5−トリルフリル)、3−(5−フルオロフェニルフリル)、3−(5−クロロフェニルフリル)、3−(4,5−ジメチルフリル)、3−ベンゾフリル、2−チエニル、2−(5−メチルチエニル)、2−(5−エチルチエニル)、2−(5−n−プロピルチエニル)、2−(5−i−プロピルチエニル)、2−(5−t−ブチルチエニル)、2−(5−トリメチルシリルチエニル)、2−(5−トリエチルシリルチエニル)、2−(5−フェニルチエニル)、2−(5−トリルチエニル)、2−(5−フルオロフェニルチエニル)、2−(5−クロロフェニルチエニル)、2−(4,5−ジメチルチエニル)、2−(3,5−ジメチルチエニル)、2−ベンゾチエニル、3−チエニル、3−(5−メチルチエニル)、3−(5−エチルチエニル)、3−(5−n−プロピルチエニル)、3−(5−i−プロピルチエニル)、3−(5−t−ブチルチエニル)、3−(5−トリメチルシリルチエニル)、3−(5−トリエチルシリルチエニル)、3−(5−フェニルチエニル)、3−(5−トリルチエニル)、3−(5−フルオロフェニルチエニル)、3−(5−クロロフェニルチエニル)、3−(4,5−ジメチルチエニル)、3−ベンゾチエニル、などを挙げることができる。
一般式[I]において、Mは、Ti、Zr又はHfであり、好ましくはZr、Hfであり、特に好ましくはHfである。Qは、炭素、珪素又はゲルマニウムであり、好ましくは珪素、ゲルマニウムであり、より好ましくは、珪素である。
とXは、それぞれ独立して、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数6〜18のアリール基、炭素数1〜6のアルキル基で置換されたアミノ基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のハロゲン含有アルキル基または炭素数6〜18のハロゲン含有アリール基である。
これらの中でも、ハロゲン原子、炭素数1〜6の炭化水素基が好ましく。具体的には、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、メチル基、エチル基、i−ブチル基、フェニル基が特に好ましい。
、R、R、R、R、R12、R13、R14、R15及びR16は、インデニル基の4位上のフェニル基の置換基であり、好ましくは、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、トリアルキルシリル基を有する炭素数1〜6のアルキル基、炭素数6〜18のアリール基である。また、R、R、R12及びR16は、好ましくは水素原子である。
また、R、R、R、R、R、R12、R13、R14、R15及びR16は、隣接するR双方で5〜7員環を構成してもよく、5〜7員環が不飽和結合を含んでいてもよい。
具体的には、インデニル環の4位の置換基として、1−ナフチル、2−ナフチル、5,6,7,8−テトラヒドロ−1−ナフチル、5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル、フェナントリル、アントリルなどを挙げることをできる。
一般式[I]において、Zは、酸素または硫黄であり、好ましくは酸素である。
30、R31、R32及びR33は、互いに同じでも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のハロゲン含有アルキル基、炭素数1〜6の炭化水素基を有するシリル基または炭素数6〜18のアリール基である。
30、R32の置換基として、好ましくはハロゲン原子、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数6〜18のアリール基であり、より好ましくは炭素数1〜3のアルキル基、炭素数6〜18のアリール基である。特に好ましくはメチル基である。
31、R33の置換基として、好ましくは水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数6〜18のアリール基であり、好ましくは水素原子、炭素数1〜3のアルキル基である。特に好ましくは、水素、メチル基である。
Aは、それが結合するQと共に環を形成する炭素数3〜12の2価の炭化水素基であり、不飽和結合を含んでいてもよい。また、Aは、炭素数3〜6の2価の炭化水素基であって、4〜7員環を形成することが好ましく、さらに、Aは、炭素数3又は4の2価の炭化水素基であって、4又は5員環を形成することが特に好ましい。
10は、Aの置換基であって、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のハロゲン含有アルキル基、トリアルキルシリル基を有する炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6の炭化水素基を有するシリル基、炭素数6〜18のアリール基、炭素数6〜18のハロゲン含有アリール基である。R10は、炭素数1〜6のアルキル基が好ましく、メチル基が特に好ましい。
mは0〜24の整数を示し、mが2以上の場合、R10同士が連結して新たな環構造を形成してもよい。mとしては、好ましくは0〜6の整数であり、さらに好ましくは、mは0である。
メタロセン錯体の具体例:
本発明のメタロセン錯体の具体例を以下に示す。
・QとAが4員環を形成し、インデニル骨格の具体例
(1)ジクロロシラシクロブチレンビス[2−(2−フリル)−4−フェニル−1−インデニル]ハフニウム
(2)ジクロロシラシクロブチレンビス[2−(5−メチル−2−フリル)−4−フェニル−1−インデニル]ハフニウム
(3)ジクロロシラシクロブチレンビス[2−(4,5−ジメチル−2−フリル)−4−フェニル−1−インデニル]ハフニウム
(4)ジクロロシラシクロブチレンビス[2−(5−フェニル−2−フリル)−4−フェニル−1−インデニル]ハフニウム
(5)ジクロロシラシクロブチレンビス[2−(2−チエニル)−4−フェニル−1−インデニル]ハフニウム
(6)ジクロロシラシクロブチレンビス[2−(5−メチル−2−チエニル)−4−フェニル−1−インデニル]ハフニウム
(7)ジクロロシラシクロブチレンビス[2−(5−メチル−2−フリル)−4−(4−フルオロフェニル)−1−インデニル]ハフニウム
(8)ジクロロシラシクロブチレンビス[2−(5−メチル−2−フリル)−4−(4−クロロフェニル)−1−インデニル]ハフニウム
(9)ジクロロシラシクロブチレンビス[2−(5−メチル−2−フリル)−4−(4−メチルフェニル)−1−インデニル]ハフニウム
(10)ジクロロシラシクロブチレンビス[2−(5−メチル−2−フリル)−4−(4−t−ブチルフェニル)−1−インデニル]ハフニウム
(11)ジクロロシラシクロブチレンビス[2−(5−メチル−2−フリル)−4−(4−トリメチルシリルフェニル)−1−インデニル]ハフニウム
(12)ジクロロシラシクロブチレンビス[2−(5−メチル−2−フリル)−4−(3,5−ジメチルフェニル)−1−インデニル]ハフニウム
(13)ジクロロシラシクロブチレンビス[2−(5−メチル−2−フリル)−4−(3,5−ジt−ブチルフェニル)−1−インデニル]ハフニウム
(14)ジクロロシラシクロブチレンビス[2−(5−メチル−2−フリル)−4−(1−ナフチル)−1−インデニル]ハフニウム
(15)ジクロロシラシクロブチレンビス[2−(5−メチル−2−フリル)−4−(2−ナフチル)−1−インデニル]ハフニウム
(16)ジクロロシラシクロブチレンビス[2−(5−メチル−2−フリル)−4−(4−ビフェニリル)−1−インデニル]ハフニウム
・QとAが5〜6員環を形成する具体例
(17)ジクロロシラシクロペンチレンビス[2−(2−フリル)−4−フェニル−1−インデニル]ハフニウム
(18)ジクロロシラシクロヘキシレンビス[2−(2−フリル)−4−フェニル−1−インデニル]ハフニウム
この他にも、例示した化合物の中心金属Mがハフニウムの代わりにジルコニウムの化合物、X、Xが例示の塩素の代わりに、片方、もしくは両方が臭素原子、ヨウ素原子、メチル基、フェニル基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基などに代わった化合物も、例示することができる。
メタロセン錯体の合成法:
本発明のメタロセン錯体は、置換基ないし結合の様式によって、任意の方法によって合成することができる。代表的な合成経路の一例を下記に示す。
Figure 2015182984
上記合成経路において、1とフェニルボロン酸を、パラジウム触媒の存在下でカップリング反応を行うことにより、2が得られる。2から3の臭素化は、文献(J.Org.Chem.1982,47,705−709)記載の方法などにより行うことができ、2にN−ブロモスクシンイミドを水存在下で反応させ、p−トルエンスルホン酸などの酸により脱水することにより得られる。3と5−メチル−2−フリルボロン酸を、パラジウム触媒の存在下でカップリング反応を行うことにより4が得られる。5の架橋体は、ブチルリチウムなどで4をアニオン化したあと、1,1−ジクロロシラシクロブタンとの反応で5が得られる。5を2等量のn−ブチルリチウムなどでジアニオン化した後、四塩化ハフニウムとの反応でメタロセン錯体6が得られる。
置換基を導入したメタロセン錯体の合成は、対応した置換原料を使用することにより合成することができ、5−メチル−2−フリルボロン酸のかわりに、対応するボロン酸、たとえば4,5−ジメチル−2−フリルボロン酸、2−チエニルボロン酸などを用いることにより、対応する2位置換基を導入することができる。
2つの4位フェニル基上の置換基が異なるメタロセン錯体の合成は、異なる置換インデンを、順にAQClと反応させることにより、架橋することができる。また、架橋時に含窒素化合物(例えばメチルイミダゾール)など架橋助剤を存在させておいてもよい。
本発明のメタロセン錯体は、オレフィン重合用触媒成分を形成し、該触媒成分はオレフィン重合用触媒に用いることができる。例えば、一般式[I]で示されるメタロセン錯体を成分(A)として含む、次に説明するオレフィン重合用触媒として、用いることが好ましい。
2.オレフィン重合用触媒
本発明のメタロセン錯体は、オレフィン重合用触媒成分を形成し、該触媒成分は、オレフィン重合用触媒に用いることができる。例えば、該メタロセン錯体を成分(A)として含む、次に説明するオレフィン重合用触媒として、用いることが好ましい。
(2−1)触媒成分
本発明のオレフィン重合用触媒としては、下記(A)、(B)及び(C)成分を含むものである。
成分(A):一般式[I]で示されるメタロセン錯体
成分(B):成分(A)と反応してイオン対を形成する化合物又はイオン交換性層状珪酸塩
成分(C):有機アルミニウム化合物
成分(A)の一般式[I]で示されるメタロセン錯体は、同一又は異なる一般式[I]で示される化合物の二種以上を用いてもよい。
成分(A)と反応してイオン対を形成する化合物又はイオン交換性層状珪酸塩である成分(B)としては、アルミニウムオキシ化合物、ホウ素化合物、イオン交換性層状珪酸塩などを挙げることができ、好ましくはイオン交換性層状珪酸塩である。これら成分(B)は、単独でもよいし、二種以上を用いてもよい。
アルミニウムオキシ化合物においては、アルミニウムオキシ化合物がメタロセン錯体を活性化できることは周知であり、そのような化合物としては、具体的には、次の各一般式で表される化合物が挙げられる。
Figure 2015182984
上記の各一般式中において、Rは、水素原子又は炭化水素基、好ましくは炭素数1〜10、特に好ましくは炭素数1〜6の炭化水素基を示す。また、複数のRは、それぞれ同一でも異なっていてもよい。また、pは0〜40、好ましくは2〜30の整数を示す。
また、一般式[II]、[III]で表される化合物は、アルミノキサンとも称される化合物であって、これらの中では、メチルアルミノキサン又はメチルイソブチルアルミノキサンが好ましい。上記のアルミノキサンは、各群内及び各群間で複数種併用することも可能である。そして、上記のアルミノキサンは、公知の様々な条件下に調製することができる。
さらに、一般式[IV]で表される化合物は、一種類のトリアルキルアルミニウム又は二種類以上のトリアルキルアルミニウムと、一般式:RB(OH)で表されるアルキルボロン酸との10:1〜1:1(モル比)の反応により得ることができる。一般式中、Rは、炭素数1〜10の炭化水素基、好ましくは炭素数1〜6の炭化水素基を示す。
また、ホウ素化合物としては、カルボニウムカチオン、アンモニウムカチオンなどの陽イオンと、トリフェニルホウ素、トリス(3,5−ジフルオロフェニル)ホウ素、トリス(ペンタフルオロフェニル)ホウ素などの有機ホウ素化合物との錯化物、又は種々の有機ホウ素化合物、例えばトリス(ペンタフルオロフェニル)ホウ素などを挙げることができる。
イオン交換性層状珪酸塩(以下、単に「珪酸塩」と略記する場合がある。)は、イオン結合などによって構成される面が互いに結合力で平行に積み重なった結晶構造を有し、且つ、含有されるイオンが交換可能である珪酸塩化合物をいう。珪酸塩は、各種公知のものが知られており、具体的には、白水春雄著「粘土鉱物学」朝倉書店(1995年)に記載されている。
本発明において、成分(B)として好ましく用いられるものは、スメクタイト族に属するもので、具体的にはモンモリロナイト、ザウコナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイト、ヘクトライト、スチーブンサイトなどを挙げることができる。中でも、モンモリロナイトが好ましい。
大部分の珪酸塩は、天然には主に粘土鉱物の主成分として産出されるため、イオン交換性層状珪酸塩以外の夾雑物(石英やクリストバライトなど)が含まれることが多く、本発明で用いられるスメクタイト族の珪酸塩に交雑物が含まれていてもよい。
イオン交換性層状珪酸塩の造粒:
珪酸塩は、乾燥状態で用いてもよく、液体にスラリー化した状態で用いてもよい。また、イオン交換性層状珪酸塩の形状については、特に制限はなく、天然に産出する形状、人工的に合成した時点の形状でもよいし、また、粉砕、造粒、分級などの操作によって形状を加工したイオン交換性層状珪酸塩を用いてもよい。このうち造粒された珪酸塩を用いると、良好なポリマー粒子性状を与えるため、特に好ましい。
造粒、粉砕、分級などのイオン交換性層状珪酸塩の形状加工は、酸処理の前に行ってもよいし、酸処理を行った後に形状を加工してもよい。
ここで用いられる造粒法としては、例えば、撹拌造粒法、噴霧造粒法、転動造粒法、ブリケッティング、コンパクティング、押出造粒法、流動層造粒法、乳化造粒法、液中造粒法、圧縮成型造粒法等が挙げられるが、特に限定されない。好ましくは撹拌造粒法、噴霧造粒法、転動造粒法、流動造粒法が挙げられ、特に好ましくは撹拌造粒法、噴霧造粒法が挙げられる。
なお、噴霧造粒を行う場合、原料スラリーの分散媒として、水あるいはメタノール、エタノール、クロロホルム、塩化メチレン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、トルエン、キシレン等の有機溶媒を用いる。好ましくは水を分散媒として用いる。球状粒子が得られる噴霧造粒の原料スラリー液中における成分(B)の濃度は、0.1〜30重量%、好ましくは0.5〜20重量%、特に好ましくは1〜10重量%である。球状粒子が得られる噴霧造粒の熱風の入口温度は、分散媒により異なるが、水を例にとると、80〜260℃、好ましくは100〜220℃で行う。
造粒において、粒子強度の高い担体を得るため、及び、プロピレン重合活性を向上させるためには、珪酸塩を必要に応じ微細化する。珪酸塩は、如何なる方法において微細化してもよい。微細化する方法としては、乾式粉砕、湿式粉砕いずれの方法でも可能である。好ましくは、水を分散媒として使用し、珪酸塩の膨潤性を利用した湿式粉砕であり、例えば、ポリトロン等を使用した強制撹拌による方法やダイノーミル、パールミル等による方法がある。造粒する前の平均粒径は、0.01〜3μm、好ましくは0.05〜1μmである。
また、造粒の際に有機物、無機溶媒、無機塩、各種バインダーを用いてもよい。用いられるバインダーとしては、例えば、塩化マグネシウム、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム、硫酸マグネシウム、アルコール類、グリコール等が挙げられる。
上記のようにして得られた球状粒子は、重合工程での破砕や微粉発生を抑制するためには、0.2MPa以上の圧縮破壊強度を有することが好ましい。また、造粒されたイオン交換性層状珪酸塩の粒径は、0.1〜1000μm、好ましくは1〜500μmの範囲である。粉砕法についても特に制限はなく、乾式粉砕、湿式粉砕のいずれでもよい。
酸処理:
本発明で用いられる珪酸塩は、酸処理をして用いるが、その他の化学処理を組み合わせて、処理を行っても良い。その他の化学処理としては、アルカリ処理、塩類処理、有機物処理などが挙げられる。
珪酸塩の酸処理により、固体の酸強度を変えることができる。また、酸処理は、イオン交換や表面の不純物を取り除く効果の他、結晶構造のAl、Fe、Mg、Liなどの陽イオンの一部を溶出させる効果もある。
酸処理で用いられる酸としては、塩酸、硝酸、硫酸、リン酸、酢酸、シュウ酸、安息香酸、ステアリン酸、プロピオン酸、アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸などが挙げられる。これらは、2種以上を同時に使用してもよい。中でも無機酸が好ましく、硫酸、塩酸、硝酸が好ましく、さらに好ましくは硫酸である。
また、酸処理と塩類処理を組み合わせる方法が特に好ましく、塩類処理を行った後に酸処理を行う方法、酸処理を行った後に塩類処理を行う方法、塩類処理と酸処理を同時に行う方法、塩類処理を行った後に塩類処理と酸処理を同時に行う方法などがある。
酸による処理条件は、通常、酸濃度は0.1〜30重量%、処理温度は室温から使用溶媒の沸点までの温度範囲、処理時間は5分から24時間の条件を選択し、被処理化合物の少なくとも一部を溶出する条件で行うことが好ましい。また、酸は、一般的には水溶液で使用される。たとえば、硫酸を用いた場合、処理温度は80℃〜100℃で、処理時間は0.5時間以上5時間未満にすることが好ましい。
塩類処理を同時に行うことにより、イオン複合体、分子複合体、有機誘導体などを形成することにより、表面積や層間距離を変えることができる。例えば、イオン交換性を利用し、層間の交換性イオンを別の大きな嵩高いイオンと置換することにより、層間が拡大した状態の層状物質を得ることができる。
上記の酸処理を行う場合、処理前、処理の間、処理後に粉砕や造粒などで形状制御を行ってもよい。また、アルカリ処理、有機化合物処理、有機金属処理などの他の化学処理を併用してもよい。
イオン交換に使用する塩類は、周期表1〜14族原子から成る群より選ばれた少なくとも1種の原子を含む陽イオンを含有する化合物であり、好ましくは、周期表1〜14族原子から成る群より選ばれた少なくとも1種の原子を含む陽イオンと、ハロゲン原子、無機酸及び有機酸から成る群より選ばれた少なくとも1種の原子又は原子団より誘導される陰イオンとから成る化合物であり、更に好ましくは、周期表2〜14族原子から成る群より選ばれた少なくとも1種の原子を含む陽イオンと、Cl、Br、I、F、PO、SO、NO、CO、C、ClO、ClO、OOCCH、CHCOCHCOCH、OCl、O(NO、O(ClO、O(SO)、OH、OCl、OCl、OOCH、OOCCHCH、C、Cから成る群より選ばれた少なくとも1種の陰イオンとから成る化合物である。また、これら塩類は、2種以上を同時に使用してもよい。
このようにして得られる珪酸塩としては、水銀圧入法で測定した半径20Å以上の細孔容積が0.1cm/g以上、特に0.3〜5cm/gであることが好ましい。かかる珪酸塩は、水溶液中で処理した場合には、吸着水及び層間水を含む。ここで、吸着水とは、珪酸塩の表面或いは結晶破面に吸着された水であり、層間水とは、結晶の層間に存在する水である。
珪酸塩は、上記の様な吸着水及び層間水を除去してから、使用することが好ましい。脱水方法は、特に制限されないが、加熱脱水、気体流通下の加熱脱水、減圧下の加熱脱水及び有機溶媒との共沸脱水などの方法が使用される。加熱温度は、吸着水及び層間水が残存しない様な温度範囲とされ、通常100℃以上、好ましくは150℃以上とされるが、構造破壊を生じる様な高温条件は好ましくない。加熱時間は、0.5時間以上、好ましくは1時間以上である。その際、脱水乾燥した後の珪酸塩の重量減量は、温度200℃・圧力1mmHgの条件下で2時間吸引した場合の値として、3重量%以下であることが好ましい。本発明においては、重量減量が3重量%以下に調整された珪酸塩を使用する場合、成分(A)及び成分(C)と接触する際にも、同様の重量減量の状態が保持される様に取り扱うことが好ましい。
珪酸塩の酸処理後の組成:
本発明に係る成分(B)である酸処理された珪酸塩は、Al/Siの原子比として、0.01〜0.29のものであり、好ましくは0.03〜0.25、さらに好ましくは0.05〜0.23の範囲のものが、重合触媒の活性の点で好ましい。
Al/Si原子比は、粘土部分の酸処理強度の指標となり、Al/Si原子比を制御する方法としては、酸処理を行う酸種、酸濃度、酸処理時間、温度を調整することにより制御することができる。
珪酸塩中のアルミニウム及びケイ素は、JIS法による化学分析による方法で検量線を作成し、蛍光X線で定量するという方法で測定される。
成分(C):
有機アルミニウム化合物の一例は、次の一般式で表される。
AlR3−a
上記一般式中、Rは、炭素数1〜20の炭化水素基、Xは、水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基又はシロキシ基を示し、aは0より大きく3以下の数を示す。
一般式で表される有機アルミニウム化合物の具体例としては、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリプロピルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウムなどのトリアルキルアルミニウム、ジエチルアルミニウムモノクロライド、ジエチルアルミニウムモノメトキシドなどのハロゲン又はアルコキシ含有アルキルアルミニウムが挙げられる。これらの中では、トリアルキルアルミニウムが好ましい。また、上記の有機アルミニウム化合物を2種以上併用してもよい。
(2−2)触媒の調製法
本発明に係るオレフィン重合用触媒の調製法においては、成分(A)、成分(B)および成分(C)の接触方法は、特に限定されないが、次の様な方法を例示することができる。
(i)成分(A)と成分(B)とを接触させた後に、成分(C)を添加する方法
(ii)成分(A)と成分(C)とを接触させた後に、成分(B)を添加する方法
(iii)成分(B)と成分(C)とを接触させた後に、成分(A)を添加する方法
(iv)各成分(A)、(B)、(C)を同時に接触させる。
さらに、各成分中で別種の成分を混合物として用いてもよいし、別々に順番を変えて接触させてもよい。なお、この接触は、触媒調製時だけでなく、オレフィンによる予備重合時又はオレフィンの重合時に行ってもよい。
また、成分(B)と成分(C)とを接触させた後、成分(A)と成分(C)の混合物を加えるというように、成分を分割して各成分に接触させても良い。
上記の各成分(A)(B)(C)の接触は、窒素などの不活性ガス中において、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、トルエン、キシレンなどの不活性炭化水素溶媒中で行うことが好ましい。接触は、−20℃から溶媒の沸点の間の温度で行うことができ、特に室温から溶媒の沸点の間での温度で行うのが好ましい。
本発明に係る重合触媒において、成分(B)が珪酸塩の場合、好ましい成分(A)、成分(B)および成分(C)の使用量は、成分(B)1gに対し、成分(A)のメタロセン錯体0.001〜10mmol、さらに好ましくは0.001〜1mmolの範囲である。成分(C)の使用量としては、Al/メタロセン錯体のモル比0.1以上100,000以下であり、好ましくは1以上10,000以下である。これらの使用比率は、通常の割合例を示すものであって、触媒が本発明の目的に沿うものとなっておれば、上に述べた使用比率の範囲によって、本発明が限定されることにはならない。
予備重合:
本発明に係る触媒は、オレフィン重合用(本重合)の触媒として使用する前に、これにオレフィンを接触させて少量重合されることからなる予備重合処理に付されることが好ましい。使用するオレフィンは、特に限定はないが、前記のように、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、ビニルシクロアルカン、スチレン等を例示することができる。オレフィンのフィード方法は、オレフィンを反応槽に定速的にあるいは定圧状態になるように維持するフィード方法やその組み合わせ、段階的な変化をさせる等、任意の方法が可能である。
予備重合温度、時間は、特に限定されないが、各々−20℃〜100℃、5分〜24時間の範囲であることが好ましい。また、予備重合量は、成分(B)に対する予備重合ポリマーの重量比が好ましくは0.01〜100、さらに好ましくは0.1〜50である。また、予備重合時に成分(C)を添加、又は追加することもできる。
上記各成分の接触の際もしくは接触の後に、ポリエチレン、ポリプロピレン等の重合体、シリカ、チタニア等の無機酸化物の固体を共存させる等の方法も可能である。
予備重合後に触媒を乾燥してもよい。乾燥方法には、特に制限は無いが、減圧乾燥や加熱乾燥、乾燥ガスを流通させることによる乾燥などが例示され、これらの方法を単独で用いても良いし2つ以上の方法を組み合わせて用いてもよい。乾燥工程において触媒を攪拌、振動、流動させてもよいし静置させてもよい。また、防失活剤として、アルキルアルミを添加してもよい。
3.重合方法
重合形態は、成分(A)、成分(B)及び成分(C)からなるオレフィン重合用触媒とモノマーが効率よく接触するならば、あらゆる様式を採用しうる。具体的には、不活性溶媒を用いるスラリー法、不活性溶媒を実質的に用いずプロピレンを溶媒として用いるバルク重合法あるいは実質的に液体溶媒を用いず各モノマーをガス状に保つ気相重合法などが採用でき、生産効率の点で、プロピレンを溶媒として用いるバルク重合または各モノマーをガス状に保つ気相重合で行うことが好ましい。
また、重合方式は、連続重合、回分式重合、又は予備重合を行う方法も適用される。
スラリー重合の場合は、重合溶媒として、ヘキサン、ヘプタン、ペンタン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン等の飽和脂肪族又は芳香族炭化水素の単独又は混合物が用いられる。重合温度は、0〜150℃であり、好ましくは60〜90℃である。重合圧力は、0.01〜3MPaG、好ましくは0.1〜2MPaGが適当である。
プロピレンを溶媒として用いるバルク重合法の場合は、重合温度は、0〜90℃であり、好ましくは60〜90℃であり、さらに好ましくは70〜80℃である。重合圧力は、0〜5MPaG、好ましくは0〜4MPaGが適当である。
気相重合の場合は、重合温度は、0〜150℃であり、好ましくは60〜120℃であり、さらに好ましくは70〜100℃である。重合圧力は、0.01〜4MPaG、好ましくは0.1〜3MPaGが適当である。
さらに、活性向上効果のために、分子量調節剤として補助的に水素を用いることができる。水素は、プロピレンに対してモル比で1.0×10−6以上、1.0×10−2以下の範囲で用いるのがよく、好ましくは1.0×10−5以上であり、さらに好ましくは1.0×10−4以上用いるのがよい。また上限に関しては、1.0×10−2以下で用いるのがよく、好ましくは0.9×10−2以下であり、更に好ましくは0.8×10−2以下である。
本発明に係わる重合触媒はプロピレン単独、又は、プロピレンとエチレンおよび/またはα−オレフィンを重合するプロピレン系重合体を製造することができ、ここでいうα−オレフィンとしては、炭素数2〜20のオレフィンが適当であり、具体的には1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−ヘキサデセン、4−メチル−1−ペンテン、スチレン、ビニルシクロヘキサン、ジエン、トリエン、環状オレフィンなどを挙げることができ、更にこれらの2種以上の混合物であってもよい。
4.ポリマー構造
(4−1)末端構造
本発明により製造されるプロピレン系重合体は、全ポリマー鎖のうち、片方の末端にビニル基を持つ鎖の割合(末端ビニル率)が一定量以上のものが製造できる。
マクロマーとして機能するためには、一定量以上の末端ビニル率が必要であり、末端ビニル率の量としては50%以上が好ましい。
プロピレンの重合において、ポリマーの成長停止反応としては、一般的にβ水素が脱離して、下記構造式(1−b)に示すビニリデン構造の末端が生成する。また、水素を用いた場合には、通常水素へ連鎖移動が優先的に起こり下記構造式(1−c)に示すような飽和末端(イソブチル構造)が末端に生成する。
しかしながら、特殊な構造の錯体を用いた場合には、β−メチル脱離と一般に呼ばれる特殊な連鎖移動反応が起こり、下記構造式(1−a)に示すビニル構造(プロペニル構造)を末端にもったポリマーが生成する(参照文献:Macromol. Rapid Commun. 2000,21,1103―1107)。
Figure 2015182984
構造式(1−a)、構造式(1−b)、構造式(1−c)のうち、メタロセン錯体やチーグラー触媒で共重合可能なものは、構造式(1−a)に示すビニル構造のみである。したがって、全末端構造の内、共重合可能な末端ビニル率が高いほうがマクロマーとして効率が高いことを意味する。本発明により得られるプロピレン系重合体は、この末端ビニル率が一定量以上のものが製造できる。
末端ビニル率は、13C−NMRから得られるビニル(プロペニル)末端濃度[Vi]と、GPCより求めた数平均分子量(Mn)から得られる全ポリマー鎖数に対する割合として、下式を用いて算出する。
(末端ビニル率)=(Mn/42)×2×[Vi]/1000
(ただし、MnはGPCによりもとめた数平均分子量である。)
ここで、13C−NMRによるビニル(プロペニル)末端濃度[Vi]の測定法の詳細は、以下の通りである。
試料375mgをNMRサンプル管(10φ)中で重水素化1,1,2,2、−テトラクロロエタン2.5mlに完全に溶解させた後、125℃でプロトン完全デカップリング法で測定した。ケミカルシフトは、重水素化1,1,2,2−テトラクロロエタンの3本のピークの中央のピークを74.2ppmに設定した。他の炭素ピークのケミカルシフトはこれを基準とする。
フリップ角:90度
パルス間隔:10秒
共鳴周波数:100MHz以上
積算回数:10,000回以上
観測域:−20ppmから179ppm
[Vi]は、構造式(1−a)の炭素1と炭素2が115.5ppm、137.6ppmに検出されることを利用し、全骨格形成炭素1000個に対する個数として下式のように算出する。ここで全骨格形成炭素とは、メチル炭素以外の全ての炭素原子を意味する。
[Vi]=[炭素1のピーク強度]/[全骨格形成炭素のピーク強度]
現在、高磁場NMRを用いた場合でも、炭素の検出限界は0.01/1000C以上であり、定量限界は0.1/1000C以上である。これ以下の場合にはtraceと評価する。定量限界以上では定量精度は±0.01/1000C程度である。
また、本発明で得られるプロピレン系重合体は、必要に応じて、公知の酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、造核剤、滑剤、難燃剤、アンチブロッキング剤、着色剤、無機質または有機質の充填剤等の各種添加剤、更には種々の合成樹脂を配合した後、溶融混練機を用いて加熱溶融混練後、更に粒状に切断されたペレットとして、成形材料に供することが可能である。
これらペレット状の成形材料は、各種既知のポリプロピレンの成形法、例えば射出成形、押し出し成形、発泡成形、中空成形等の技術によって成形が行われ、各種工業用射出成形部品、各種容器、無延伸フィルム、一軸延伸フィルム、二軸延伸フィルム、シート、パイプ、繊維等の各種成形品を製造することができる。
次に、本発明を実施例によって更に具体的に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、以下の実施例における物性測定、分析等は、下記の方法に従ったものである。
(1)メルトフローレート(MFR):
JIS K6758のポリプロピレン試験方法のメルトフローレート(試験条件:230℃、荷重2.16kgf)に従って、測定した。単位はg/10minである。
(2)分子量(Mw、Mn):
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、上記本明細書記載の方法で測定した。
(3)融点(Tm):
セイコーインスツルメンツ社製DSC6200を使用し、シート状にしたサンプル片を5mgアルミパンに詰め、室温から一旦200℃まで昇温速度100℃/分で昇温し、5分間保持した後に、10℃/分で20℃まで降温して、結晶化させた時の結晶最大ピーク温度(℃)として結晶化温度(Tc)を求め、その後、10℃/分で200℃まで昇温させた時の融解最大ピーク温度(℃)として融点(Tm)を求めた。
[実施例1]
メタロセン錯体A:ジクロロシラシクロブチレンビス [2−(5−メチル−2−フリル)−4−(4−i−プロピルフェニル)−1−インデニル]ハフニウムの合成
(1−1)4−(4−i−プロピルフェニル)−インデンの合成
500mlのガラス製反応容器に、4−i−プロピルフェニルボロン酸15g(91mmol)、ジメトキシエタン(DME) 200mlを加え、炭酸セシウム 90g(0.28mol)と水100mlの溶液を加え、4−ブロモインデン13g(67mmol)、テトラキストリフェニルホスフィノパラジウム5g(4mmol)を順に加え、80℃で6時間加熱した。
放冷後、反応液を蒸留水500ml中に注ぎ、分液ロートに移しジイソプロピルエーテルで抽出した。エーテル層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。硫酸ナトリウムを濾過し、溶媒を減圧留去して、シリカゲルカラムで精製し、4−(4−i−プロピルフェニル)−インデンの無色液体15.4g(収率99%)を得た。
(1−2)2−ブロモ−4−(4−i−プロピルフェニル)−インデンの合成
500mlのガラス製反応容器に4−(4−i−プロピルフェニル)−インデン15.4g(67mmol)、蒸留水 7.2ml、ジメチルスルホキシド200mlを加え、ここにN−ブロモスクシンイミド17g(93mmol)を徐々に加えた。そのまま室温で2時間撹拌し、反応液を氷水500ml中に注ぎ入れ、トルエン100mlで3回抽出した。トルエン層を飽和食塩水で洗浄し、p−トルエンスルホン酸2g(11mmol)を加え、水分を除去しながら3時間加熱還流した。反応液を放冷後、飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。硫酸ナトリウムを濾過し、溶媒を減圧留去して、シリカゲルカラムで精製し、2−ブロモ−4−(4−i−プロピルフェニル)−インデンの黄色液体19.8g(収率96%)を得た。
(1−3)2−(2-メチル−5−フリル)−4−(4−i−プロピルフェニル)−インデンの合成
500mlのガラス製反応容器に、2−メチルフラン 6.7g(82m1mol)、DME100mlを加え、ドライアイス−メタノール浴で−70℃まで冷却した。ここに1.59mol/Lのn−ブチルリチウム−n−ヘキサン溶液51ml(81mmol)を滴下し、そのまま3時間撹拌した。−70℃に冷却し、そこにトリイソプロピルボレート20ml(87mmol)とDME50mlの溶液を滴下した。滴下後、徐々に室温に戻しながら一夜撹拌した。
反応液に蒸留水50mlを加え加水分解した後、炭酸カリウム223gと水100mlの溶液、2−ブロモ−4−(4−i−プロピルフェニル)−インデン 19.8gg(63mmol)を順に加え、80℃で加熱し、低沸分を除去しながら3時間反応させた。放冷後、反応液を蒸留水300ml中に注ぎ、分液ロートに移しジイソプロピルエーテルで3回抽出した、エーテル層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。硫酸ナトリウムを濾過し、溶媒を減圧留去して、シリカゲルカラムで精製し、2−(2-メチル−5−フリル)−4−(4−i−プロピルフェニル)−インデンの無色液体19.6g(収率99%)を得た。
(1−4)1,1−ビス[2−(2-メチル−5−フリル)−4−(4−i−プロピルフェニル)−インデニル]シラシクロブタンの合成
2−(2-メチル−5−フリル)−4−(4−i−プロピルフェニル)−インデン(6.1g,19mmol)をテトラヒドロフラン(80mL)に溶解させ、n−ブチルリチウムのn−ヘキサン溶液(1.64M,12mL)を−78℃で滴下した。室温まで徐々に昇温しながら2時間攪拌した後、N−メチルイミダゾール(0.08mL)、1,1−ジクロロシラシクロブタン(1.4g,9.7mmol)のTHF(20ml)溶液を−78℃で滴下した。室温まで徐々に昇温しながら3時間攪拌した。水を加えて有機層を分取し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーを実施することで、1,1−ビス[2−(2-メチル−5−フリル)−4−(4−i−プロピルフェニル)−インデニル]シラシクロブタン(6.7g)を得た。
(1−5)ジクロロシラシクロブチレンビス [2−(5−メチル−2−フリル)−4−(4−i−プロピルフェニル)−1−インデニル]ハフニウム(メタロセン錯体A)の合成
1,1−ビス[2−(5−メチル−2−フリル)−4−(4−i−プロピルフェニル)−1−インデニル]シラシクロブタン(6.7g)をジエチルエーテル(200mL)に溶解させ、n−ブチルリチウムのn−ヘキサン溶液(1.64M,12mL)を−78℃で滴下した。室温まで徐々に昇温しながら3時間攪拌した後、得られた反応溶液を一度濃縮し、トルエン(250mL)、ジエチルエーテル(20ml)を加え、−78℃で四塩化ハフニウム(3.1g,9.7mmol)を添加し、室温まで徐々に昇温しながら一晩攪拌した。得られた反応溶液を乾固し、n−へキサン、n−へキサン−ジクロロメタンで抽出、再結晶を行った。その結果、ジクロロシラシクロブチレンビス [2−(5−メチル−2−フリル)−4−(4−i−プロピルフェニル)−1−インデニル]ハフニウムのラセミ体3.4g(収率37%)を得た。
H−NMR(400MHz,C)δ0.44(d,12H),0.84(s,6H),0.87−0.88(m,2H),1.02−1.09(m,6H),2.23(d,2H),2.49(d,2H),2.67(t,2H),2.80(d,2H),2.86(d,4H),2.90(d,2H),2.91(s,2H),3.14(d,4H).
(1−6)スメクタイト族イオン交換性層状珪酸塩の酸処理および塩処理
酸処理
ゼパラブルフラスコに蒸留水(1130g)と96%硫酸(750g)を加え、内温を90℃に保ち、そこに造粒モンモリロナイトである水澤化学社製ベンクレイSL(平均粒径19μm、300g)を添加し2時間反応させた。懸濁液を1時間で室温まで冷却し、蒸留水でpH=4まで洗浄した。このときの洗浄倍率は1/10000以下であった。
塩処理
ゼパラブルフラスコで硫酸リチウム1水和物(210g)を蒸留水(520g)に溶かし、そこに、濾過した酸処理粘土を加え室温で120分撹拌した。このスラリーを濾過し、得られた固体に蒸留水(3000mL)を加え5分間室温で撹拌した。このスラリーを濾過した。得られた固体に蒸留水(2500mL)を加え5分撹拌後再び濾過した。この操作をさらに4回繰り返し、得られた固体を窒素気流下130℃で2日間予備乾燥後、53μm以上の粗大粒子を除去し、さらに200℃で2時間減圧乾燥することにより、化学処理モンモリロナイトを得た。
(1−7)メタロセン錯体Aを用いた触媒調製(触媒A)
内容積1Lのフラスコに、上記で得た化学処理モンモリロナイト(10g)を秤量し、ヘプタン65ml、トリイソブチルアルミニウムのヘプタン溶液(35mL,25.3mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。その後、ヘプタンで残液率1/100まで洗浄し、最後にスラリー量を50mLに調製した。ここに、トリイソブチルアルミニウムのヘプタン溶液(0.9mL)を加えて10分間、室温で撹拌した。さらに、メタロセン錯体A(141mg,150μmol)のトルエン(30mL)溶液を加えて室温で60分間撹拌した。
次に、上記ヘプタンスラリーにヘプタン(220mL)を加え、内容積1Lの撹拌式オートクレーブに導入し、40℃でプロピレンを10g/時の一定速度で120分間供給した。プロピレン供給終了後、1時間そのまま撹拌を維持した。その後、残存ガスをパージして予備重合触媒スラリーをオートクレーブより回収した。回収した予備重合触媒スラリーを静置し、上澄み液を抜き出した。残った固体にトリイソブチルアルミニウムのヘプタン溶液(8.5mL,6.1mmol)を室温にて加え、室温で10分間撹拌した後、減圧乾燥して固体触媒(触媒A)を23.9g回収した。予備重合倍率(予備重合ポリマー量を固体触媒量で除した値)は1.31であった。
(1−8)触媒Aによるプロピレン重合
3Lオートクレーブを加熱下、窒素を流通させることにより予めよく乾燥させた後、プロピレンで槽内を置換して室温まで冷却した。トリイソブチルアルミニウムのヘプタン溶液(142mg/mL)2.86mLを投入し、液体プロピレン750gを導入した後、70℃まで昇温した。
その後、上記予備重合触媒を、予備重合ポリマーを除いた重量で150mgをヘプタン懸濁液として高圧アルゴンで重合槽に圧送し重合を開始した。70℃で1時間保持して後、未反応のプロピレンをすばやくパージし重合を停止した。その結果161gのポリプロピレンが得られた。
上記で得られたポリプロピレンは、重合活性が1,100(g−PP/g−Cat/hr)であり、MFRが0.4(g/10min)、重量平均分子量(Mw)は502,000、融点(Tm)は157℃であった。また、NMRより求めた末端ビニル率は60%であった。
得られた評価結果を表1にまとめる。
[実施例2]
(2−1)触媒Aによるプロピレン重合
3Lオートクレーブを加熱下、窒素を流通させることにより予めよく乾燥させた後、プロピレンで槽内を置換して室温まで冷却した。トリイソブチルアルミニウムのヘプタン溶液(142mg/mL)2.86mLを投入し、水素を76ml、液体プロピレン750gを導入した後、70℃まで昇温した。
その後、上記予備重合触媒を、予備重合ポリマーを除いた重量で100mgをヘプタン懸濁液として高圧アルゴンで重合槽に圧送し重合を開始した。70℃で1時間保持して後、未反応のプロピレンをすばやくパージし重合を停止した。その結果223gのポリプロピレンが得られた。
上記で得られたポリプロピレンは、重合活性が2,200(g−PP/g−Cat/hr)であり、MFRが0.8(g/10min)、重量平均分子量(Mw)は391,000、融点(Tm)は157℃であった。また、NMRより求めた末端ビニル率は50%であった。
得られた評価結果を表1にまとめる。
[比較例1]
(比1−1)メタロセン錯体X:ジクロロジメチルシリレンビス [2−(5−メチル−2−フリル)−4−(4−i−プロピルフェニル)−1−インデニル]ハフニウムの合成
メタロセン錯体Xの合成は、特開2009−299045号公報、実施例1に記載の方法を参考に合成しラセミ体を得た。
(比1−2)メタロセン錯体Xを用いた触媒調製(触媒X)
内容積1Lのフラスコに、上記で得た化学処理モンモリロナイト(10g)を秤量し、ヘプタン65ml、トリイソブチルアルミニウムのヘプタン溶液(35mL,25.3mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。その後、ヘプタンで残液率1/100まで洗浄し、最後にスラリー量を50mLに調製した。ここに、トリイソブチルアルミニウムのヘプタン溶液(0.9mL)を加えて10分間、室温で撹拌した。さらに、メタロセン錯体X(140mg,150μmol)のトルエン(30mL)溶液を加えて室温で60分間撹拌した。
次に、上記ヘプタンスラリーにヘプタン(220mL)を加え、内容積1Lの撹拌式オートクレーブに導入し、40℃でプロピレンを10g/時の一定速度で120分間供給した。プロピレン供給終了後、1時間そのまま撹拌を維持した。その後、残存ガスをパージして予備重合触媒スラリーをオートクレーブより回収した。回収した予備重合触媒スラリーを静置し、上澄み液を抜き出した。残った固体にトリイソブチルアルミニウムのヘプタン溶液(8.5mL,6.1mmol)を室温にて加え、室温で10分間撹拌した後、減圧乾燥して固体触媒(触媒X)を13.0g回収した。予備重合倍率(予備重合ポリマー量を固体触媒量で除した値)は0.28であった。
(比1−3)触媒Xによるプロピレン重合
3Lオートクレーブを加熱下、窒素を流通させることにより予めよく乾燥させた後、プロピレンで槽内を置換して室温まで冷却した。トリイソブチルアルミニウムのヘプタン溶液(142mg/mL)2.86mLを投入し、液体プロピレン750gを導入した後、70℃まで昇温した。
その後、上記予備重合触媒を、予備重合ポリマーを除いた重量で200mgをヘプタン懸濁液として高圧アルゴンで重合槽に圧送し重合を開始した。70℃で1時間保持して後、未反応のプロピレンをすばやくパージし重合を停止した。その結果144gのポリプロピレンが得られた。
上記で得られたポリプロピレンは、重合活性が700(g−PP/g−Cat/hr)であり、MFRが16(g/10min)、重量平均分子量(Mw)は184,000、融点(Tm)は155℃であった。また、NMRより求めた末端ビニル率は82%であった。
得られた評価結果を表1にまとめる。
Figure 2015182984
メタロセン錯体A:ジクロロシラシクロブチレンビス [2−(5−メチル−2−フリル)−4−(4−i−プロピルフェニル)−1−インデニル]ハフニウム
メタロセン錯体X:ジクロロジメチルシリレンビス [2−(5−メチル−2−フリル)−4−(4−i−プロピルフェニル)−1−インデニル]ハフニウムの合成
実施例に示した通り、本発明の架橋部を環状とした特定のメタロセン錯体を用いたオレフィン重合用触媒を使用することにより、分子量が高く、末端ビニル率を一定量以上含むポリプロピレン系重合体を効率よく製造することができた。また、融点も高い重合体となっている。
一方、比較例1で使用したメタロセン錯体では、同条件の重合(実施例1−比較例1)で活性が低く、分子量も低くなっている。また、融点に関しても2℃低いものとなった。これにより、本発明の優位性を明らかとすることができた。
したがって、本発明における構成の要件の合理性と有意性、及び本発明の従来技術に対する卓越性が明らかにされた。
本発明のプロピレン系重合体の製造法は、高い割合でビニル構造を持つように制御されたプロピレン系重合体を生産性が高く、効率よく製造することができるものであり、その特性により、マクロマー共重合用の原料として用いた場合に、共重合体の機械物性を低下させることなく、溶融張力や溶融流動性を改良することができ、末端に官能基を有したプロピレン系重合体を得る原料として用いた場合にも、優れた溶融物性と機械物性を保持することが期待される。

Claims (7)

  1. 下記の一般式[I]で表されるメタロセン錯体。
    Figure 2015182984

    (式中、Mは、Ti、Zr又はHfであり、Qは、炭素、珪素又はゲルマニウムであり、XとXは、それぞれ独立して、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数6〜18のアリール基、炭素数1〜6のアルキル基で置換されたアミノ基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のハロゲン含有アルキル基または炭素数6〜18のハロゲン含有アリール基である。
    、R、R、R、R、R12、R13、R14、R15及びR16は、互いに同じでも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6の炭化水素基を有するシリル基、炭素数1〜6のハロゲン含有アルキル基、トリアルキルシリル基を有する炭素数1〜6のアルキル基、炭素数6〜18のアリール基、炭素数6〜18のハロゲン含有アリール基、フリル基、チエニル基、置換基を有しているフリル基または置換基を有しているチエニル基である。
    また、R、R、R、R、R、R12、R13、R14、R15及びR16は、隣接するR双方で5〜7員環を構成してもよく、該5〜7員環が不飽和結合を含んでいてもよい。Aは、それが結合するQと共に環を形成する炭素数3〜12の2価の炭化水素基であり、不飽和結合を含んでいてもよい。R10は、Aの置換基であって、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のハロゲン含有アルキル基、トリアルキルシリル基を有する炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6の炭化水素基を有するシリル基、炭素数6〜18のアリール基または炭素数6〜18のハロゲン含有アリール基である。mは0〜24の整数を示す。mが2以上の場合、R10同士が連結して新たな環構造を形成してもよい。
    Zは、酸素または硫黄であり、R30、R31、R32及びR33は、互いに同じでも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のハロゲン含有アルキル基、炭素数1〜6の炭化水素基を有するシリル基または炭素数6〜18のアリール基である。また、R30、R31、R32及びR33は、隣接するR双方で5〜7員環を構成してもよく、該5〜7員環が不飽和結合を含んでいてもよい。)
  2. 前記一般式[I]中、前記Aは、炭素数3〜6から成る4〜7員環を形成し、前記mは0〜6の整数であることを特徴とする請求項1に記載のメタロセン錯体。
  3. 前記一般式[I]中、前記R、R、R12及びR16は、水素原子であることを特徴とする請求項1又は2に記載のメタロセン錯体。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のメタロセン錯体を含むことを特徴とするオレフィン重合用触媒。
  5. 下記の(A)、(B)及び(C)の各成分を含むことを特徴とする請求項4に記載のオレフィン重合用触媒。
    成分(A):請求項1〜3のいずれか1項に記載のメタロセン錯体
    成分(B):成分(A)と反応してイオン対を形成する化合物又はイオン交換性層状珪酸塩
    成分(C):有機アルミニウム化合物
  6. 前記成分(B)がイオン交換性層状珪酸塩であることを特徴とする請求項5に記載のオレフィン重合用触媒。
  7. 請求項4〜6のいずれか1項に記載のオレフィン重合用触媒を使用して、オレフィンの重合または共重合を行うことを特徴とするオレフィン重合体の製造方法。
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