JP2010162594A - 高強度厚肉熱延鋼板の巻き取り方法および巻き取り装置 - Google Patents

高強度厚肉熱延鋼板の巻き取り方法および巻き取り装置 Download PDF

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Abstract

【課題】高強度厚肉熱延鋼板をスプリングバックによる巻きほぐれを抑えて、巻き取り状態がタイトに、かつ、安定的な巻き取りができる巻き取り方法およびその巻き取り装置を提供する。
【解決手段】高強度厚肉鋼板の先端部から尾端部までをマンドレルにコイル状に巻き取り、次いで複数のラッパーロールをコイルに押し付けた状態にてコイル外周部に対して冷却水を噴射することにより急冷して、コイル外周部を所定の温度まで低下させた後にコイルを巻き取り装置から抜き出す。巻き取り装置には、ラッパーロール間に多数の孔を有するストリップガイドを設け、該孔から冷却水を噴射するようにする。

【選択図】図1

Description

本発明は、高強度厚肉熱延鋼板、特に高強度パイプの素材となる高強度厚肉熱延鋼板の巻き取り方法および巻き取り装置に関するものである。
近年、主としてパイプラインでの原油や天然ガス等の資源の輸送効率化を目的に、API規格にしてX70〜100といった大径厚肉高強度パイプ材の需要が高まっている。これらの資源を効率的に輸送するため、パイプ内部には高い内圧がかけられており、かつ寒冷地での使用や地震による地殻変動なども考慮し、高靭性、高強度といった特性がパイプ材にとって非常に重要となっている。これらのパイプラインにて使用されるパイプは肉厚が15〜25mm程度、外径は20インチ程度以上と大径であり、従来は高強度パイプとしては長手方向に縦長形状である厚鋼板の短辺側を円形に成形した後、突合せ部を長手方向に溶接してパイプとする電縫管が多用されている。通常、厚鋼板は熱間スラブを1基、あるいは2基の圧延機を有する厚板ミルでの多パス圧延にて略矩形形状に製造されるものであり、その製品長は最大でも30m程度である。
これに対し、近年、厚鋼板を薄板圧延用の熱間圧延(ホットストリップミル)ラインにて圧延してコイル状に巻き取って熱延鋼板コイルとした後、コイルを巻きほどいて所定の長さに切断した後に電縫管に成形する他、熱延鋼板を長手方向にらせん状に成形すると同時に板幅端部の突合せ部を溶接しながらパイプに製造するスパイラル鋼管の需要が高まっている。熱延鋼板コイルは、最大45トン程度までの製造が可能であり、例えば20mm厚み、板幅1900mm程度であれば熱延鋼板の長さは151m程度となり、直径28インチのスパイラル鋼管に成形したときのパイプ長は約128mとなる。このように、パイプ成形前の母材をホットストリップミルで製造し、熱延鋼板コイルとすることにより、厚板ミルで製造される厚鋼板から製造する場合に比べ、連続して長いパイプの製造が可能となることから生産性の向上も期待できる。
ところで、熱間圧延ラインのホットストリップミルの仕上圧延機を通過した後の熱延鋼板(ホットストリップあるいは単にストリップトいうことがある)1は、通常、図4に示すような巻き取り装置(コイラー)により巻き取られる。すなわち、熱延鋼板の先端部は、ピンチロール3により下方に進行してエプロン2とスロートガイド4との間に導かれ、さらに、マンドレルの周辺に配置された複数のラッパーロール5(5a〜5d)、円弧状のストリップガイド6およびマンドレル7の3点支持状態により順次曲げられ、回転するマンドレルに巻き付けられる。次いで巻き取りが進行し、最終的に熱延鋼板はコイル状に巻き取られ、熱延コイルを形成する。巻き取りが完了すると、マンドレルが縮径して、コイルを引き出せるようになっている(例えば、特許文献1)。
特開2003−80313号公報
そして、一般に、コイラーにて熱延鋼板1の先端部をマンドレルに巻き取る(すなわち先端部の巻き付き)にあたっては、ピンチロール3、ラッパーロール5およびマンドレル7の周速は、熱延鋼板1の搬送速度に対して、適当なリード率をもたせた値、すなわち、熱延鋼板1の搬送速度よりも速い速度に制御している。そして、熱延鋼板1の先端部の巻き付き完了の時点でリード率はクリアされ、リード率は零となり、以降、マンドレルは熱延鋼板1の搬送速度と実質的(冷却による熱収縮や張力による幅縮みなどの影響を除けばという意味)に同期した周速に制御される。リード率をもたせるのは、以下のように、熱延鋼板1の先端部に緩みが生じ、波打ってマンドレルに巻き取られるのを防止するためである。
コイラー内にて、熱延鋼板1の先端部に緩みが生じ、波打って巻き取られたような場合、以降の巻き取りが継続できなくなるか、運良く巻き取れても、以降の巻きが、波打って巻き取られた巻きの外方に重なることにより、巻きが太くなり、コイラーのハウジングからはみ出す大きさになってしまう結果、詰まって抜き出せなくなってしまい、ひとたびそのような事態になると、コイラーの各部が受ける損傷は大きく、復旧までに何時間もの多大な時間を要することとなる。
このような事態になるのを防止するため、コイラーにて熱延鋼板1の先端部を巻き取るにあたっては、熱延鋼板1の緩みを最小限にする目的で、熱延鋼板1の先端部1aがマンドレル7に巻き付きを開始してから巻き付き完了までの間、ピンチロール3、ラッパーロール5およびマンドレル7の周速にはリード率をもたせ、熱延鋼板1を引張りながら巻き取りを行うことで、熱延鋼板1の先端部に緩みが生じ、波打ってマンドレルに巻き取られるのを防止しているのである。
リード率は、熱延鋼板1の厚さや硬さ(強度)などに応じて定められるが、通常、熱延鋼板1の搬送速度に対し、10〜30%のリード率をもたせた値、すなわち、熱延鋼板1の搬送速度よりも10〜30%速い速度にピンチロール3、ラッパーロール5およびマンドレル7は制御されている。そして、マンドレル7、ラッパーロール5のリード率はピンチロール3のリード率以上としている。
熱延鋼板1の先端部の巻き付き完了後は、マンドレル7は、熱延鋼板1の搬送速度、すなわち、仕上圧延機の最終圧延機の出側における熱延鋼板1の搬送速度と実質的に同期しながら回転して、ピンチロール3との間で、所望の張力に近づける張力制御を行いながら、尾端まで巻き取りを行っている。この先端部の巻き付きが完了した後は、ラッパーロール5a〜5dをコイルから退避させ、ピンチロール3とマンドレル7間の張力のみで緩み無く巻き取りを行っている。
なお、巻き付きの完了時点は、後述するように熱延鋼板の強度等によって異なるが、先端部が3〜5巻き程度に巻かれた時点に設定されている。
さらに巻き取りが進行し、熱延鋼板1の尾端部1bがピンチロール3を抜けた後は、熱延鋼板1には張力が作用しないことから、一般的な熱延鋼板の巻き取り作業では、退避させておいたラッパーロール5a〜5dのうち少なくとも1つ以上のラッパーロールをコイル外周部に押圧し、コイル尾端部1bの緩みを抑制している。なお、熱延鋼板の尾端部がコイラーの手前20mに来ると、巻き取り終了に向けて、熱延鋼板の搬送速度(巻き取り速度)は減速される。
そして、通常、熱延コイルの巻き取り終了時には、図3に示すように熱延鋼板の尾端部がコイル下側に位置するようにマンドレルの回転を停止した後、巻き取り中はコイル下方にて待機しているコイル台車を上昇させてコイル尾端部に該台車上のクレードルロール8に接触させ、コイルの自重で尾端部の巻きほぐれを抑えこんだ状態としてからマンドレルやラッパーロールを開放し、そのままコイル台車に搭載した状態にてコイラーから抜き出している。そして、コイラーから抜き出された熱延コイルは、搬送中の巻きほぐれを防止するために、コイラーに隣接して設置されているバンディング装置にて1本、あるいは複数本の帯状鋼帯で最外周部を環状に固定される。
しかしながら、本発明で特に対象としているラインパイプ素材に代表される高強度厚肉熱延鋼板では、鋼板の断面積が大きく、かつ強度が非常に高いことから、タイトに巻き取るための張力を付与することが非常に困難となる。また、一般的に高強度材では曲げ加工後のスプリングバックが非常に大きく、コイル巻き取り完了後、コイルの下方で待機しているクレードルロール8を上昇させてコイルに押圧した後、コイル抜き出しのためにラッパーロール5a〜5dを退避し、コイル回転中心となっていたマンドレルを縮径すると、コイルのマンドレル7やラッパーロール5a〜5dで固定されていた弾性歪成分が開放されてスプリングバックが発生し、コイル外周部の巻きほぐれ(巻き緩み)が顕著となる。
図4に高強度厚肉材の巻き取り後、コイル抜き出し時での巻き姿の例を示すが、コイルの巻きほぐれが大きい場合にはコイラーからの抜き出しができない、コイルカーでの搬送時のコイル振動が顕著となって姿勢が不安定となる、また、バンドがけ後、搬送時にバンドが切れるなどの問題点があった。
このように、高強度厚肉鋼板の巻き取りには多くの課題があるが、例えば特許文献1には、厚肉鋼板の最先端部はピンチロールやラッパーロール等によって曲げることが困難であるため、最先端部の巻き付き性がよくないが、これを改善するため、内巻き3周程度までにマンドレル外径を拡大し、マンドレルと鋼板の密着性を高めてスリップを防止し、コイルの巻き取り形状の劣化を抑える方法が提案されている(例えば、特許文献1)。
高強度厚肉熱延鋼板を、上述した従来の巻き取り方法でコイル状に巻き取る場合、先端部は例えば特許文献1に開示されている技術等により対応が可能であるが、鋼板の先端部以外の部分、とりわけコイル外周側となるストリップ尾端部とその近傍では、スプリングバックによる巻きほぐれが発生しやすく、上述のごとくコイルの取り出し・搬送等の取り扱いに障害を招きやすくなり、巻きほぐれがひどい場合にはコイル台車に搭載した状態にてコイラーから抜き出す際にコイルが浮き上がって台車から転げ落ちるほどである。
前述したごとく、通常、熱延コイラーでのストリップの巻き取りでは、図3に示すように、尾端部1bがコイル下側の位置にて停止するようにマンドレルの回転制御を行っており、コイルの自重にて尾端部のスプリングバック変形を抑圧しているが、高強度厚肉鋼板を巻き取る際にはコイルの自重だけでは尾端部のスプリングバック変形を十分に抑制できない状況となっている。
このように、高強度厚肉熱延鋼板の巻き取りでは、コイルの外周部の巻きほぐれにより、コイラーからの抜き出し時やその後のバンディング装置に移送するまでの間に不安定な状態になりやすく、何らかの対策技術の確立が必要であった。
このため、高強度材の圧延が可能である強力圧延機を具備した熱間圧延(ホットストリップミル)ラインにおいても、コイラーでの巻き取り可否が高強度厚肉熱延鋼板の製造可否を決定しているといっても過言ではない。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、熱間圧延ラインにおける高強度厚肉熱延鋼板をスプリングバックによる巻きほぐれを抑えて、巻き取り状態がタイトに、かつ、安定的な巻き取りができる巻き取り方法およびその巻き取り装置を提供することを課題とするものである。
なお、本発明では高強度の定義はAPI規格にてX65以上、厚肉熱延鋼板は製品厚にて15mm以上のものを対象としている。
本発明は、以上のような状況に鑑みなされたものであり、上記の課題を解決するために以下の手段を採用する。
(1)マンドレルとマンドレルの外周に配置された複数のラッパーロールを備える巻き
取り装置で被巻き取り材である高強度厚肉熱延鋼板の先端部から尾端部までを
マンドレルにコイル状に巻き取り、複数のラッパーロールをコイルに押し付けた
状態にてコイル外周部に対して冷却水を噴射することによりコイル外周部を急
冷した後に、コイルを巻き取り装置から抜き出すことを特徴とする、高強度厚肉
熱延鋼板の巻き取り方法。
(2)コイル最外周部の巻き取り温度からの温度低下量を高強度厚肉熱延鋼板の強度、
板厚、コイル外径、目標巻き取り温度によって決定して、該温度低下量となるよ
うに冷却水を噴射して急冷することを特徴とする、(1)に記載された高強度厚
肉熱延鋼板の巻き取り方法。
(3)(1)または(2)に記載された高強度厚肉熱延鋼板の巻き取り方法に使用される
巻き取り装置であって、マンドレルとマンドレルの外周に配置された複数のラッ
パーロール、複数のラッパーロールの間に配置されたストリップガイドおよび巻
き取り後のコイル外周面に冷却水を噴射する冷却水噴射ノズルを具備することを
特徴とする、高強度厚肉熱延鋼板の巻き取り装置。
(4)前記ストリップガイドは、複数の孔が穿たれ、該孔を通してコイル外周面を冷却
するための冷却水を噴射して冷却する冷却水噴射ノズルを具備することを特徴と
する、(3)に記載された高強度厚肉熱延鋼板の巻き取り装置。
本発明は、高強度厚肉熱延鋼板の巻き取り方法において、高強度厚肉鋼板の先端部から尾端部までをマンドレルにコイル状に巻き取り、次いで前記複数のラッパーロールをコイルに押し付けた状態にてコイル外周部に対して冷却水を噴射することによりコイル外周部を急冷した後にコイルを巻き取り装置から抜き出すことにより、高強度厚肉熱延鋼板をタイトにかつ安定的に巻き取り、スプリングバックによる巻きほぐれを抑えることできる。その結果、巻き取り時および巻き取り後のコイルの取り出し・搬送等の取り扱いに生じる障害を防止することができる。
本発明による熱延鋼板の巻き取り装置を示す図である。 本発明の巻き取り装置におけるストリップガイドの1例を示す図である。 巻きほぐれのないコイルを示す図である。 従来の熱延鋼板の巻き取り装置を示す図である。 巻きほぐれのあるコイルを示す図である。
本発明者らは、この高強度熱延鋼板コイルのスプリングバックによるコイルの巻きほぐれ(巻き緩み)を抑制するための技術について鋭意検討を重ねた結果、巻き取り直後の熱延鋼板の外周部を急激に冷却して熱収縮させ、コイル外周部に円周方向の引張応力を発生させることによってスプリングバックを低減させる方法を着想した。
一般に、曲げ加工では、曲げの外側では引張応力、曲げの内側では圧縮応力が作用し、加工力を除去、すなわち除荷過程において、板厚断面内の曲げモーメントが0になる位置まで弾性的に曲率が変化するスプリングバック変形が生ずる。そして、このスプリングバック変形を低減するためには、曲げ加工後に長手方向に引張歪、あるいは圧縮歪を加えた後に除荷することによって、曲げモーメントが0になるまでの変形量を小さくできることが知られている(例えば、日本塑性加工学会「曲げ加工―高精度化への挑戦―」コロナ社,1995年1月10日,p.28参照)。
例えば、曲げ加工によって板厚中心部近傍以外が塑性変形している状態の鋼板に長手方向の引張歪を加えた場合、引張によって全板厚に渡ってほぼ均一な引張応力が作用することから、曲げ加工によって曲げの内側に作用していた圧縮応力に引張変形による引張応力が重畳することから、曲げの内側の圧縮応力値が低減する。曲げの外側はもともと引張側に塑性変形しているので、若干の加工硬化分だけ引張応力が増加するのみであり、このような状態では、単純な曲げ加工と比較し、除荷時の弾性変形によるスプリングバックが小さくできるものである。
本発明は、この原理を高強度熱延鋼板コイルの巻き取りに応用したものであり、曲げ加工後に外力を加えるのではなく、コイル外周部を冷却して熱収縮させることによりコイル外周部の熱延鋼板に大きな引張応力を与えるものである。これは、コイル外周部から冷却した場合、コル外周側ほど温度低下が大きく、かつ温度低下した熱延鋼板は温度低下量に応じて熱収縮をおこすが、温度低下の少ないコイル内部の熱収縮量は小さいことから、大きく熱収縮するコイル外周部では伸び歪が発生することになる。
例えば、巻き取り時の温度500℃、降伏応力σyが450MPa、ヤング率Eが160GPaの材料で、板厚25.4mm、コイル外径φ1600mmの高強度熱延鋼板コイルの場合、最外周での曲げ歪ε1は下記(1)式により約±0.016となる。
ε=±h/2ρ・・・(1)
(1)式にてhは熱延鋼板の板厚、ρはコイル外周での曲率半径である。また、最外周の熱延鋼板の曲げの外表面側が引張歪、内表面側が圧縮歪であり、下記(2)式で計算される弾塑性境界歪ε0は約0.0028であり、板厚中心部近傍をのぞいて塑性状態となっている。
ε=±σy/E・・・(2)
一般的に、鋼の熱膨張係数は1.2×10-5(/℃)程度であることから、例えば冷却により鋼板温度を100℃低下させることにより0.0012の熱収縮歪、また200℃低下させれば0.0024の熱収縮歪が発生する。これは、(2)式で計算された弾塑性境界歪ε0とほぼ同等であり、実際には熱収縮の小さい内部の抵抗にて収縮変形が拘束されるため、温度低下の大きい外周側の鋼板には大きな引張応力が発生し、その大きさは降伏応力にも達する。
そして、巻き取り時の曲げ変形によって発生した板厚方向の応力分布に冷却による引張応力が加わるため、曲げによる熱延鋼板の内表面側に作用していた圧縮応力も引張側に推移する。熱延鋼板の外表面側は、もともと曲げにより降伏応力以上の引張応力が作用しており、冷却による伸び変形での加工硬化により引張応力が若干増加するのみである。
この際、ラッパーロール5a〜5dは所定の圧力にてコイルに押圧して冷却収縮によるコイルの動きを拘束し、かつコイル外周側を均一に冷却するため、マンドレルを一定速度でまわしておくことが望ましい。このような状態でコイル外周側が所定の温度まで低下した状態で除荷をする、すなわちコイルを巻き取り機から抜き取るためクレードルロール8を上昇させてコイルに押圧し、マンドレル7を縮径、ラッパーロール5a〜5dをコイルから離反させると、スプリングバックによるコイルの上下左右の変動が大きく低減できることを確認した。
この際、スプリングバック低減のために必要な引張歪、すなわちコイルの最外周部の冷却による巻き取り温度からの温度降下量(温度低下量)は、(1)式、(2)式等の関係より熱延鋼板の強度、板厚、コイル外径、目標巻き取り温度(すなわち巻き取り時の強度)等の影響を大きくうけることから、実験や解析によりこれらのパラメータによるスプリングバック低減条件を予め決定しておけばよい。
また、巻き取り機内にて効率的にコイル外周部を冷却するためには、スプレー等によりコイル外周部に大流量の冷却水を噴射する必要がある。一般的に、熱延鋼板の巻き取り装置では、高温状態のコイルを扱うことから、設備を高温状態から保護するための必要最小限の冷却設備が備わっているものの、本発明では、より積極的にコイルを冷却することを志向することから、通常の冷却設備では不十分である。
熱延鋼板の巻き取り装置では、熱延鋼板の先端部の巻き付き性を向上させるため、ラッパーロール間のストリップガイドを積極的に利用した曲げ加工を行っており、コイル外周部に急冷を施す場合にはこのガイドが物理的な障害となっている。そこで、本発明者等はこのストリップガイドに、コイルを積極的に急冷するための冷却水噴射ノズルを具備させることを着想した。
図1、図2に本ストリップガイドを具備した巻き取り装置と、ストリップガイド形状の例を示す。図2のストリップガイドでは、ガイド全面に冷却水を噴射するための複数の孔を設置しており、図1に示すごとく、この孔を通して大量の冷却水をコイルに噴射するものである。
なお、ストリップガイドは、通常、コイル先端の巻き付き完了後にはコイルから離反させる使い方が一般的であるが、本発明では少なくともコイル尾端部が巻き取られる直前までにはストリップガイドをコイル外周部近傍まで接近させ、その全面の孔から大流量の冷却水を噴射させることを特徴としている。このことから、冷却水を噴射するノズルを直接ストリップガイドに設置することにより、適切なコイルの冷却が可能である。この際、当該熱延ラインの生産ピッチを考慮して、コイル冷却水量をコントロールすることによりコイル外周温度の冷却速度を調整すればよい。
なお、本発明による効果は、上記したコイル外周部のスプリングバック低減効果の他、コイル内部の巻き締りによる巻きほぐれ低減にも大きな効果を有しており、両者の相乗効果によって大きなコイルの巻き緩み防止効果が得られるものである。
以下、本発明の実施例について説明する。
対象とした材料はAPI規格X80グレードであり、厚み250mm、幅1850mm、長さ9090mmの寸法のスラブ(重量33トン)を熱間圧延ラインの粗圧延工程、仕上圧延工程を経て厚み19mm、22mmおよび25.4mmに仕上げ、冷却テーブル上にて520℃まで冷却したのちに巻き取り装置にて巻き取った。
巻き取り装置は図1、2に示したものであり、ラッパーロール5a〜5dの直径はφ4 40mm、マンドレル7の外径はφ750mmであり、図3のごとく緩み無く巻いた状態でのコイル外径はφ1858mmのコイルである。最終仕上圧延機出側、すなわち冷却テーブル上での熱延鋼板速度は150mpmであり、熱延鋼板先端部1aは150mpmの速度にてコイラーに進入し巻き付きが開始される。
この際、マンドレル7、ラッパーロール5a〜5dの速度は、熱延鋼板1の速度に対して所定のリード率にて巻取りが開始されるように、熱延鋼板先端部が最終仕上圧延機を抜けたタイミングあたりから加速をはじめている。そして、巻き付き開始時のマンドレル7のリード率は15%とし、ラッパーロール5a〜5dのリード率は25%に設定した。そして、巻き付き開始後、マンドレル7とラッパーロール5a〜5dの減速を開始し、5回転に設定した巻付き完了時点においてマンドレル7とラッパーロール5a〜5dの速度が熱延鋼板1の通板速度に同期するように150mpmまで減速した。そして、この先端部の巻き付きが完了した後は、ラッパーロール5a〜5dをコイルから退避させ、ピンチロール3とマンドレル7間の張力のみで巻き取りを行っている。熱延鋼板1の尾端部1bがコイラー手前20m程度の位置に達した時点から減速を開始し、熱延鋼板1の尾端部1bがコイル下側となる位置にてマンドレルの回転を停止した。次いで、コイルにラッパーロール5a〜5dを押しつけた状態にしてコイル冷却水噴射ノズル9の冷却水噴射用孔10から冷却水を噴射して、冷却水量を変えてコイル最外周部の巻き取り温度からの温度低下量が350℃、250℃および0℃となるよう冷却を行った。そして、コイル下方で待機させていたクレードルロール8を上昇させ、コイル下面に押圧して上下位置を固定した後、ラッパーロール5a〜5dをコイルより退避させ、コイル抜き取りのためにマンドレル7を縮径した。
なお、上記のようにマンドレルの回転停止までの巻き取り方法は従来と同じものを採用したが、本発明はこの巻き取り方法に限られるものではない。
この際、巻き取り条件によっては、スプリングバックによりコイルの巻きほぐれが発生して大きく上下左右に振動するため、ビデオカメラによりによりこのコイルの動きを撮影し、その上下方向と左右方向の動きの詳細解析を行った。コイル内周部分は、スプリングバックにて広がることができないため形状がほとんど変化しないことから、コイルの動きは内周部の中心点の上下方向の最大移動量をコイル浮き上がり量と定義して評価を行った。1に結果を示す。
なお、事前のFEM解析により、本条件において板厚25.4mmの鋼板ではコイル浮き上がりを防止するためには、コイル最外周での温度低下量を350℃程度とすることが必要との結果となり、本発明でのコイル外周冷却による温度低下条件を350℃以下とした。なお、本冷却温度を実現するためのコイル冷却時間は約60secであった。
表1に結果を示す。この表における「コイル浮き上がり」欄の○、△、×の印はコイル浮き上がり量の程度を示しており、○印は3mm以下、△印は3mm超〜5mm以下、×印は5mm超であることをそれぞれ示している。コイル浮き上がり量が5mm以下、好ましくは3mm以下とすることにより、スプリングバックによる巻きほぐれを低減した状態となり、コイルの取り出し・搬送等の取り扱いが支障なく行うことができる。
最外周部の温度低下量が350℃である本発明例のNo.1〜3では、いずれの板厚においても巻き取り、除荷後のスプリングバックによるコイル浮き上がり量は3mm以下と良好であった。
これに対し、コイル最外周に対して、冷却水を噴射しないNo.4〜6の比較例では、No.4およびNo.5の22mm、25.4mmといった厚肉材において5mmを超えるコイル浮き上がり量が発生する。比較的板厚の薄い19mmの厚肉材のNo.6でも3mm超〜5mm以下の範囲内ではあるが3mmを超えている。
また、コイル最外周での温度低下量を250℃とすると、コイル浮き上がり量は、19mmの厚肉材である本発明例のNo.9では3mm以下で良好であり、22mmの厚肉材である本発明例のNo.8ではやや大きくなり、3mmを超えるものの、5mm以下に収まっている。しかし、25.4mmの厚肉材であるNo.7では5mmを超えることが分かる。No.7はコイル外周部を急冷しているが、コイル最外周での温度低下量が少ないためにコイル浮き上がり量を十分に小さくできなかったので、比較例とした。
このようにコイル外周部に対して冷却水を噴射してコイル外周部の温度を低下させることにより、コイル浮き上がり量を低減することが確認できた。
1 熱延鋼板
2 エプロン
3a、b ピンチロール
4 スロートガイド
5a No.1ラッパーロール
5b No.2ラッパーロール
5c No.3ラッパーロール
5d No.4ラッパーロール
6 ストリップガイド
7 マンドレル
8 クレードルロール
9 冷却水噴射ノズル
10 冷却水噴射用孔

Claims (4)

  1. マンドレルとマンドレルの外周に配置された複数のラッパーロールを備える巻き取り装置で被巻き取り材である高強度厚肉熱延鋼板の先端部から尾端部までをマンドレルにコイル状に巻き取り、複数のラッパーロールをコイルに押し付けた状態にてコイル外周部に対して冷却水を噴射することによりコイル外周部を急冷した後に、コイルを巻き取り装置から抜き出すことを特徴とする、高強度厚肉熱延鋼板の巻き取り方法。
  2. コイル最外周部の巻き取り温度からの温度低下量を高強度厚肉熱延鋼板の強度、板厚、コイル外径、目標巻き取り温度によって決定して、該温度低下量となるように冷却水を噴射して急冷することを特徴とする、請求項1に記載された高強度厚肉熱延鋼板の巻き取り方法。
  3. 請求項1または2に記載された高強度厚肉熱延鋼板の巻き取り方法に使用される巻き取り装置であって、マンドレルとマンドレルの外周に配置された複数のラッパーロール、複数のラッパーロールの間に配置されたストリップガイドおよび巻き取り後のコイル外周面に冷却水を噴射する冷却水噴射ノズルを具備することを特徴とする、高強度厚肉熱延鋼板の巻き取り装置。
  4. 前記ストリップガイドは、複数の孔が穿たれ、該孔を通してコイル外周面を冷却するための冷却水を噴射して冷却する冷却水噴射ノズルを具備することを特徴とする、請求項3に記載された高強度厚肉熱延鋼板の巻き取り装置。


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