JP2010269321A - 高強度厚肉熱延鋼板の巻取装置および巻取方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】高強度厚肉熱延鋼板を、スプリングバック変形を低減した状態でコイルに巻き取ることができる高強度厚肉熱延鋼板の巻取装置および巻取方法を提供する。
【解決手段】ピンチロール、ラッパーロールおよびマンドレルを有する巻取装置に、少なくとも1本の押し曲げロールと少なくとも2本の受け曲げロールからなる曲げ・曲げ戻し手段を設け、巻き取り時にピンチロールを通過してマンドレルに案内される高強度厚肉熱延鋼板に高張力を負荷しつつ、曲げ・曲げ戻し加工を加えることにより、コイルのスプリングバックを抑制する。
【選択図】図1
【解決手段】ピンチロール、ラッパーロールおよびマンドレルを有する巻取装置に、少なくとも1本の押し曲げロールと少なくとも2本の受け曲げロールからなる曲げ・曲げ戻し手段を設け、巻き取り時にピンチロールを通過してマンドレルに案内される高強度厚肉熱延鋼板に高張力を負荷しつつ、曲げ・曲げ戻し加工を加えることにより、コイルのスプリングバックを抑制する。
【選択図】図1
Description
本発明は、高強度厚肉熱延鋼板をコイルに巻き取る巻取装置および巻取方法に関するものである。
近年、主として大陸パイプラインでの原油や天然ガス等の資源の輸送効率化を目的に、API規格にしてX70〜100といった大径厚肉高強度パイプ材の需要が高まっている。これらの資源を効率的に輸送するため、パイプ内部には高い内圧がかけられており、かつ寒冷地での使用や地震による地殻変動なども考慮し、高靭性、高強度といった特性がパイプ材にとって非常に重要となっている。これらのパイプラインにて使用されるパイプは肉厚が15〜25mm程度、外径は20インチ程度以上と大径であり、従来は縦長形状である厚鋼板の短辺側を円形に成形した後、突合せ部を長手方向にサブマージアーク溶接してパイプとするUOE管が多用されている。通常、厚鋼板は熱間スラブを1基、あるいは2基の圧延機を有する厚板ミルでの多パス圧延にて略矩形形状に製造されるものであり、その製品長は最大でも30m程度である。
これに対し、近年、厚鋼板を薄板圧延用の熱間圧延(ホットストリップミル)ラインにて圧延してコイル状に巻き取って熱延鋼板のコイル(熱延コイル)とした後、コイルを巻きほどいてロール成形する電縫管の他、熱延鋼板を長手方向にらせん状に成形すると同時に板幅端部の突合せ部を溶接しながらパイプに製造するスパイラル鋼管の需要が高まっている。熱延コイルは、最大45トン程度までの製造が可能であり、例えば20mm厚み、板幅1900mm程度であれば熱延鋼板の長さは151m程度となり、直径28インチのスパイラル鋼管に成形したときのパイプ長は約128mとなる。このように、パイプ成形前の母材を熱延鋼板コイルとすることにより、厚鋼板から製造する場合に比べ、連続して長いパイプの製造が可能となることから生産性の向上も期待できる。
ところで、熱延鋼板製造ラインのホットストリップミルの仕上圧延機を通過した後の熱延鋼板(ホットストリップあるいは単にストリップということがある)は、通常、図5に示すようなコイラー装置によりコイルに巻き取られる。すなわち、熱延鋼板1の先端部1aは、ピンチロール3(3a、3b)により下方に進行してエプロン2とスロートガイド4との間に導かれ、さらに、マンドレル7の周辺に配置された複数のラッパーロール5(5a〜5d)、円弧状のストリップガイド6およびマンドレル7の3点支持状態により順次曲げられ、回転するマンドレルに巻き付けられる。次いで巻き取りが進行し、最終的に熱延鋼板はコイル状に巻き取られ、熱延コイルを形成する。巻き取りが完了すると、マンドレルが縮径して、コイルを引き出せるようになっている。
そして、通常、熱延コイルの巻き取り終了時には、図4に示すように熱延鋼板の尾端部1bがコイル下側に位置するようにマンドレルの回転を停止する。次いで、巻き取り中はコイル下方にて待機しているコイルカー(図3には示されていない)を上昇させてコイル尾端部1bに該コイルカーに備えられているクレードルロール8を接触させ、コイルの自重で尾端部1bの巻き緩みを抑えこんだ状態にしてからマンドレル7を縮径すると共にラッパーロール5a〜5dを開放し、そのままコイルカー(図示せず)のクレードルロール8に搭載した状態にてコイルカーを下降させて、コイラー装置(巻取装置)からコイルを抜き出している。そして、コイラー装置から抜き出された熱延コイルは、搬送中の巻き緩みを防止するために、コイラーに隣接して設置されているバンディング装置に搬送されて、1本、あるいは複数本の薄鋼帯のバンドがその最外周部に環状に装着されて結束される。
しかしながら、高強度厚肉熱延鋼板では、鋼板の断面積が大きく、かつ強度が非常に高いことから、巻き取り中にタイトに巻き取るための張力を付与することが非常に困難となる。また、一般的に高強度材では曲げ加工後のスプリングバックが非常に大きく、コイル巻き取り完了後、コイルの下方で待機しているクレードルロール8を上昇させてコイルに押圧した後、コイル抜き出しのためにラッパーロール5a〜5dを退避し、コイル回転中心となっていたマンドレルを縮径すると、コイルのマンドレル7やラッパーロール5a〜5dで固定されていた弾性歪成分が開放されて、コイルにスプリングバックが発生し巻き緩みが生じ、とりわけコイルの外周部の巻き緩みが顕著となる。
図6に高強度厚肉材の巻き取り後、コイル抜き出し時での巻き姿の例を示すが、スプリングバックの発生により、コイル外周部で巻き緩みが生じている。コイルの巻き緩みが大きい場合にはコイルが浮き上がりコイラー装置(巻取装置)からの抜き出しができない、コイルカーでの搬送時のコイル振動が顕著となってコイルが不安定な状態となる、また、バンド掛け後、搬送時にバンドが切れるなどの問題点があった。また、コイルが問題なく常温まで冷えた場合でも、次工程、例えば、パイプ成形ラインにおいて結束バンドを切った瞬間にスプリングバックで尾端部がはじける現象が発生し、ひどい場合にはアンコイル(巻き戻し)設備を破損するなどの問題があり、何らかの対策技術の確立が必要であった。
このように、高強度厚肉鋼板の巻き取りには多くの課題があるが、例えば特許文献1には、厚肉鋼板の最先端部はピンチロールやラッパーロール等によって曲げることが困難であるため、最先端部の巻き付き性がよくないが、これを改善するため、内巻き3周程度までにマンドレル外径を拡大し、マンドレルと鋼板の密着性を高めてスリップを防止し、コイルの巻き取り形状の劣化を抑える方法が提案されている。
高強度厚肉熱延鋼板を、上述した従来の巻取方法でコイル状に巻き取る場合、先端部は例えば特許文献1に開示されている上記の技術等により対応が可能であるが、鋼板の先端部以外の部分、とりわけコイル外周側となるストリップ尾端部とその近傍では、スプリングバックによる巻き緩みが発生しやすく、上述のごとくコイルの巻き取り・搬出等の取り扱いに多くの問題を抱えていた。
このため、高強度厚肉鋼板の圧延が可能である強力圧延機を具備した熱延鋼板製造ラインにおいても、巻取装置でのコイルの巻き取り、抜き出しや搬送の可否が高強度厚肉熱延鋼板の製造可否を決定しているといっても過言ではない。
「生産研究」24巻10号、2000年7月、p.437
日本塑性加工学会「曲げ加工―高精度化への挑戦―」コロナ社, 1995年1月10日,p.28 なお、非特許文献1、2については後述する。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、高強度厚肉熱延鋼板を、スプリングバックを低減した状態でコイルに巻き取ることができる高強度厚肉熱延鋼板の巻取装置および巻取方法を提供することを課題とするものである。
本発明は、上記の課題を解決するために以下の手段を採用する。
[1]ピンチロール、少なくとも1本の押し曲げロールと少なくとも2本の受け曲げロ
ールからなる曲げ・曲げ戻し手段、ラッパーロールおよびマンドレルを有する、
高強度厚肉熱延鋼板をコイルに巻き取る巻取装置であって、押し曲げロールは圧
下手段を備え、受け曲げロールによりその裏面を支持された高強度厚肉熱延鋼板
に押し曲げロールをその上面から押し込むことにより、ピンチロールを通過して
マンドレルに案内される該熱延鋼板に張力を付与しつつ、曲げ・曲げ戻し加工を
加えて、コイルのスプリングバックによる巻き緩みを低減して巻き取ることがで
きることを特徴とする、高強度厚肉熱延鋼板をコイルに巻き取る巻取装置。
[2]ピンチロールと曲げ・曲げ戻し手段の間に補助曲げロールを設けて高強度厚肉熱
延鋼板の尾端部の上面に当接して巻き取ることができるようにしたことを特徴と
する、[1]に記載の高強度厚肉熱延鋼板をコイルに巻き取る巻取装置。
[3]ピンチロール、少なくとも1本の押し曲げロールと少なくとも2本の受け曲げロ
ールからなる曲げ・曲げ戻し手段、ラッパーロールおよびマンドレルを有する巻
取装置により高強度厚肉熱延鋼板をコイルに巻き取る巻取方法であって、受け曲
げロールによりその裏面を支持された高強度厚肉熱延鋼板に押し曲げロールをそ
の上面から押し込むことにより、ピンチロールを通過してマンドレルに案内され
る該熱延鋼板に張力を付与しつつ、曲げ・曲げ戻し加工を加えて、コイルのスプ
リングバックによる巻き緩みを低減して巻き取ることを特徴とする、高強度厚肉
熱延鋼板をコイルに巻き取る巻取方法。
[4]ピンチロールと曲げ・曲げ戻し手段の間に補助曲げロールを設けて高強度厚肉熱
延鋼板の尾端部の上面に当接して巻き取ることができるようにしたことを特徴と
する、[3]に記載の高強度厚肉熱延鋼板をコイルに巻き取る巻取方法。
[5]鋼種、巻取温度、コイル重量、板厚、板幅に応じて、曲げ・曲げ戻し手段の曲
げ・曲げ戻し条件を設定することを特徴とする、[3]又[4]のいずれかに記
載の高強度厚肉熱延鋼板をコイルに巻き取る巻取方法。
なお、高強度厚肉鋼板として、本発明においては、高強度の定義はAPI規格にてX65以上、厚肉熱延鋼板は製品厚にて15mm以上のものを対象としている。
[1]ピンチロール、少なくとも1本の押し曲げロールと少なくとも2本の受け曲げロ
ールからなる曲げ・曲げ戻し手段、ラッパーロールおよびマンドレルを有する、
高強度厚肉熱延鋼板をコイルに巻き取る巻取装置であって、押し曲げロールは圧
下手段を備え、受け曲げロールによりその裏面を支持された高強度厚肉熱延鋼板
に押し曲げロールをその上面から押し込むことにより、ピンチロールを通過して
マンドレルに案内される該熱延鋼板に張力を付与しつつ、曲げ・曲げ戻し加工を
加えて、コイルのスプリングバックによる巻き緩みを低減して巻き取ることがで
きることを特徴とする、高強度厚肉熱延鋼板をコイルに巻き取る巻取装置。
[2]ピンチロールと曲げ・曲げ戻し手段の間に補助曲げロールを設けて高強度厚肉熱
延鋼板の尾端部の上面に当接して巻き取ることができるようにしたことを特徴と
する、[1]に記載の高強度厚肉熱延鋼板をコイルに巻き取る巻取装置。
[3]ピンチロール、少なくとも1本の押し曲げロールと少なくとも2本の受け曲げロ
ールからなる曲げ・曲げ戻し手段、ラッパーロールおよびマンドレルを有する巻
取装置により高強度厚肉熱延鋼板をコイルに巻き取る巻取方法であって、受け曲
げロールによりその裏面を支持された高強度厚肉熱延鋼板に押し曲げロールをそ
の上面から押し込むことにより、ピンチロールを通過してマンドレルに案内され
る該熱延鋼板に張力を付与しつつ、曲げ・曲げ戻し加工を加えて、コイルのスプ
リングバックによる巻き緩みを低減して巻き取ることを特徴とする、高強度厚肉
熱延鋼板をコイルに巻き取る巻取方法。
[4]ピンチロールと曲げ・曲げ戻し手段の間に補助曲げロールを設けて高強度厚肉熱
延鋼板の尾端部の上面に当接して巻き取ることができるようにしたことを特徴と
する、[3]に記載の高強度厚肉熱延鋼板をコイルに巻き取る巻取方法。
[5]鋼種、巻取温度、コイル重量、板厚、板幅に応じて、曲げ・曲げ戻し手段の曲
げ・曲げ戻し条件を設定することを特徴とする、[3]又[4]のいずれかに記
載の高強度厚肉熱延鋼板をコイルに巻き取る巻取方法。
なお、高強度厚肉鋼板として、本発明においては、高強度の定義はAPI規格にてX65以上、厚肉熱延鋼板は製品厚にて15mm以上のものを対象としている。
本発明によれば、ピンチロール、ラッパーロールおよびマンドレルを有する巻取装置に、少なくとも1本の押し曲げロールと少なくとも2本の受け曲げロールからなる曲げ・曲げ戻し手段を設けて、ピンチロールを通過してマンドレルに案内される高強度厚肉鋼板に張力を付与しつつ、曲げ・曲げ戻し加工を加えることにより、該鋼板を、スプリングバックを低減した状態で巻き取ることができる。
本発明者らは、この高強度厚肉熱延鋼板コイルのスプリングバックによるコイルの巻き緩みを抑制するための技術について鋭意検討を重ねた結果、コイラー装置(巻取装置)のマンドレルに巻き取られる際に、大きな張力をかけつつ、熱延鋼板に曲げ・曲げ戻し加工ができる3点曲げロールにより適正な曲げ・曲げ戻し加工を加えることにより、スプリングバックによるコイルの巻き緩みが大幅に低減できることを見出し、本発明を完成した。
ここで、一般的な熱延鋼板のコイラー装置(巻取装置)による巻取方法を図5に基づいて詳述する。この巻取方法は、上記の曲げ・曲げ戻し加工を加える以外は基本的に本発明においても踏襲されるものである。
すでに触れたように、熱延鋼板1の先端部1aは、ピンチロール3(3a、3b)により下方に進行してエプロン2とスロートガイド4との間に導かれ、さらに、マンドレル7の周辺に配置された複数のラッパーロール5(5a〜5d)、円弧状のストリップガイド6およびマンドレル7の3点支持状態により順次曲げられ、回転するマンドレルに巻き付けられる。
一般に、コイラー装置にて熱延鋼板1の先端部1aを巻き取るにあたっては、ピンチロール3、マンドレル7、ラッパーロール5a〜5dなどの各ロールの周速は、熱延鋼板1の厚さや硬さ(強度)などに応じて、熱延鋼板1の搬送速度に対し、10〜30%のリード率をもたせた値、すなわち、10〜30%速い速度に制御している。この際、マンドレル7、ラッパーロール5a〜5dのリード率は、ピンチロール3のリード率以上としている。
すでに触れたように、熱延鋼板1の先端部1aは、ピンチロール3(3a、3b)により下方に進行してエプロン2とスロートガイド4との間に導かれ、さらに、マンドレル7の周辺に配置された複数のラッパーロール5(5a〜5d)、円弧状のストリップガイド6およびマンドレル7の3点支持状態により順次曲げられ、回転するマンドレルに巻き付けられる。
一般に、コイラー装置にて熱延鋼板1の先端部1aを巻き取るにあたっては、ピンチロール3、マンドレル7、ラッパーロール5a〜5dなどの各ロールの周速は、熱延鋼板1の厚さや硬さ(強度)などに応じて、熱延鋼板1の搬送速度に対し、10〜30%のリード率をもたせた値、すなわち、10〜30%速い速度に制御している。この際、マンドレル7、ラッパーロール5a〜5dのリード率は、ピンチロール3のリード率以上としている。
そして、熱延鋼板1の先端部の巻き付き完了の時点でリード率はクリアされ、以降、熱延鋼板1の搬送速度と実質的(冷却による熱収縮や張力による幅縮みなどの影響を除けばという意味)に同期した周速に制御される。なお、図5ではラッパーロールの数は4基としているが、3基のものもあり、熱延鋼板のコイラー装置としては一般的には3〜4基である。
コイラー装置内にて、熱延鋼板1の先端部に緩みが生じ、波打って巻き取られたような場合、以降の巻き取りが継続できなくなるか、運良く巻き取れても、以降の巻きが、波打って巻き取られた巻きの外方に重なることにより、巻きが太くなり、コイラーのハウジングからはみ出す大きさになってしまう結果、詰まって抜き出せなくなってしまい、ひとたびそのような事態になると、コイラー装置の各部が受ける損傷は大きく、復旧までに何時間もの多大な時間を要することとなる。
いずれにせよ、このような事態になるのを防止するため、コイラー装置にて熱延鋼板1の先端部を巻き取るにあたっては、熱延鋼板1の緩みを最小限にする目的で、熱延鋼板1の最先端部1aがマンドレル7に巻き付きを開始してから巻き付き完了までの間、ピンチロール3、マンドレル7、ラッパーロール5a〜5dなどの各ロールの周速にはリード率をもたせ、熱延鋼板1を引張りながら巻き取りを行うことで、熱延鋼板1の先端部に緩みが生じ、波打って巻き取られるのを防止している。
なお、巻き付きの完了時点は、熱延鋼板の強度等によって異なるが、通常は先端部が3〜5巻き程度に巻かれた時点に設定されている。
なお、巻き付きの完了時点は、熱延鋼板の強度等によって異なるが、通常は先端部が3〜5巻き程度に巻かれた時点に設定されている。
そして、熱延鋼板1の先端部の巻き付き完了後は、マンドレル7は、熱延鋼板1の搬送速度、すなわち、仕上圧延機の最終圧延機の出側における熱延鋼板1の搬送速度と実質的に同期しながら、ピンチロール3との間で、所望の張力に近づける張力制御を行いながら、尾端まで巻き取りを行っている。
さらに巻き取りが進行し、熱延鋼板1の尾端部1bがピンチロール3を抜けた後は、熱延鋼板1には張力が作用しないことから、一般的な熱延鋼板の巻き取り作業では、退避させておいたラッパーロール5a〜5dのうち少なくとも1つ以上のラッパーロールをコイル外周部に押圧し、コイル尾端部1bの緩みを抑制している。
なお、熱延鋼板の尾端部がコイラーの手前20m程度に来ると、巻き取り終了に向けて、熱延鋼板の搬送速度(巻き取り速度)は減速される。
なお、熱延鋼板の尾端部がコイラーの手前20m程度に来ると、巻き取り終了に向けて、熱延鋼板の搬送速度(巻き取り速度)は減速される。
そして、通常、コイルの巻き取り終了時には、熱延鋼板の尾端部がコイル下側に位置するようにマンドレルの回転を停止する。その後、図4に示されるように、2本のクレードルロール8を備えるコイルカー(図示せず)が上昇し、コイル尾端部にクレードルロール8に接触させ、コイル1の自重によって発生する曲げモーメントによりスプリングバックが抑制された状態にしてから、マンドレル7を縮径して、コイルカーのクレードルロール8に搭載してコイラー装置からコイルを抜き出している。
しかし、板厚が厚く、かつ強度の高い高強度厚肉鋼板のコイルでは、前述したように、コイル自重による曲げモーメントではスプリングバックを抑制できず、図6に示すように、コイル、とりわけコイルの外周部に巻き緩みが生じ、コイルが浮き上がる事態が発生する。
本発明者らは、この高強度熱延鋼板コイルのスプリングバックによるコイル巻き緩みを抑制するための技術について鋭意検討を重ねた結果、ピンチロールからマンドレルに案内される高強度熱延鋼板に、コイラー装置(巻取装置)に巻き取られる前において、高張力を付与しつつ、曲げ・曲げ戻し手段により適正な曲げ・曲げ戻し加工を加えると、スプリングバックによるコイルの巻き緩みが大幅に低減可能であることを見出した。
一般的に、熱延鋼板の巻き取りでは、巻き緩みのないコイルとするために、ピンチロール3とコイル1との間に張力を負荷しながら巻き取っており、この際、コイル内部にはフープストレスと呼ばれる巻き締まり力が発生する(例えば、非特許文献1)。フープストレスは、巻き取り張力が大きいほど大きくなることから、巻き緩みのないコイルとするためには、できる限り大きな張力(高張力)を負荷することが効果的である。また、鋼板に曲げ加工を加えた場合、板厚方向の曲げの外側には引張応力が、曲げの内側には圧縮応力がそれぞれ発生するが、高い張力が負荷されている状態にある鋼板に曲げ・曲げ戻し加工を加えた場合には、初期の引張応力と曲げ加工による引張・圧縮応力が重畳し、結果として除荷後にスプリングバック変形が低減することが知られている(非特許文献2)。本発明は、このように鋼板に高い張力を負荷した状態でコイルを巻き取ることにより、フープストレスによる作用と板厚方向の応力分布を変化させる作用の両効果によって、高強度厚肉鋼板のコイルにおける巻き緩み現象を大きく低減できることを見出した。
しかしながら、通常、マンドレルのトルクによって大きな引張力を加えた場合、ピンチロールと被巻取材の熱延鋼板との間にスリップが生じ、安定した高張力を発生させることが困難である。
そこで、本発明者らは、ローラーレベラーのロール間に熱延鋼板を挟んだ時に発生する引き抜き抵抗を利用すると巻き取り直前の熱延鋼板にとり大きな張力を付与できると考え、熱延鋼板に大きな張力をかけながら、曲げ・曲げ戻し加工を発生させる手段として、レベラー形式の曲げ・曲げ戻し手段を採用した。
そこで、本発明者らは、ローラーレベラーのロール間に熱延鋼板を挟んだ時に発生する引き抜き抵抗を利用すると巻き取り直前の熱延鋼板にとり大きな張力を付与できると考え、熱延鋼板に大きな張力をかけながら、曲げ・曲げ戻し加工を発生させる手段として、レベラー形式の曲げ・曲げ戻し手段を採用した。
すなわち、ピンチロール3とマンドレル7との間のレベラー形式の曲げ・曲げ戻し手段を設置し、ピンチロールを通過してマンドレルに案内される高強度厚肉鋼板に、該手段による引き抜き抵抗とマンドレルのトルクとにより大きな張力を負荷しつつ、曲げ・曲げ戻し加工を施すことにより、コイルに巻き締まり力が発生し、さらに曲げ・曲げ戻し加工による効果が加わり、コイルのスプリングバックによる巻き緩みを大幅に低減できるのである。
以下に、図1〜3に基づいて本発明の曲げ・曲げ戻し手段を詳述する。
図1において、3a、3bはピンチロール、5a〜5dは4基のラッパーロール、7はマンドレルである。そして、9a〜9cは本発明の曲げ・曲げ戻し手段9を構成するロールであり、各ロールの回転軸は巻き取られる鋼板の板幅方向に平行である。9aは押し曲げロール、9b、9bは受け曲げロール、9cは補助曲げロールであり、押し曲げロール9aには圧下手段としての油圧シリンダーが備えられている。
図1において、3a、3bはピンチロール、5a〜5dは4基のラッパーロール、7はマンドレルである。そして、9a〜9cは本発明の曲げ・曲げ戻し手段9を構成するロールであり、各ロールの回転軸は巻き取られる鋼板の板幅方向に平行である。9aは押し曲げロール、9b、9bは受け曲げロール、9cは補助曲げロールであり、押し曲げロール9aには圧下手段としての油圧シリンダーが備えられている。
押し曲げロール9aは、油圧シリンダーから押し込み力を付与されて、裏面から2本の受け曲げロール9b、9bにより支えられた鋼板を上面から下降して押し込むことができる。そのため、曲げ・曲げ戻し手段9とマンドレル(コイル)との間で鋼板に大きな張力が発生するとともに、レベラーと同様に、9b、9a、9bの3点曲げにより曲げ・曲げ戻し加工が施される。
本発明の曲げ・巻き戻し手段による曲げ・曲げ戻し加工を開始するタイミングは、鋼板の先端部がマンドレルに巻き付き完了する3〜5巻き以降であるが、コイルの巻き緩みはコイルの内周部よりも特に外周部で顕著になることから、鋼板の先端部の巻き付き完了以降から巻き取り終了の全工程で本発明の曲げ・巻き戻し手段による曲げ・曲げ戻し加工を付与する必要はない。巻き取りの後半部数巻きに相当する鋼板の後端部のみに曲げ・曲げ戻し加工を付与してもよい。
曲げ・巻き戻し手段による曲げ・曲げ戻しを付与しないときは、図3に示すごとくに熱延鋼板と接触しない位置まで押し曲げロール9aと受け曲げロール9b、9bとのロール開度をあけておけばよい。
鋼板の尾端部1bがピンチロール3a、3bを通過すると、鋼板の尾端部が上方に振られ、曲げ・曲げ戻し加工が十分に付与できなくなり、またスロートガイド4と強接触して表面疵が発生するおそれがある。このため、図2に示すように、ロール9b、9a、9bよりも上流側の鋼板上面側に補助曲げロール9cを設けて鋼板の尾端部に当接して、鋼板の尾端部まで曲げ・曲げ戻し加工を可能とするとともに、スロートガイド4と強接触することを防いでいる。
また、曲げロール9a〜9cは、本発明の作用からは非駆動でもよいが、押し曲げロール9aの押し込み時に熱延鋼板1との間において擦過疵の発生を防止するため、少なくとも熱延鋼板と接触する前にモーターにより巻き取り速度と同期させておくことが好ましい。
このように、本発明では、ピンチロール3a、3bとマンドレルとの間に設置したレベラー形式の曲げ・曲げ戻し手段の引き抜き抵抗を利用することにより、従来の巻取装置でピンチロールとマンドレルの間で負荷できる張力よりも大きな張力を付加しつつ、曲げ・曲げ戻し加工を施して、巻き取ることが可能となるのである。そして、巻き取り後のコイルの巻き姿は、図6に示されるものとは異なり、図4に示すような、スプリングバック変形によるコイルの巻き緩み(浮き上がり)のない、あるいは低減されたものとすることができるのである。
通常、薄肉材や低強度の熱延鋼板では、コイルの自重にて尾端部のスプリングバック変形を抑圧していることを考慮すると、スプリングバックによるコイル浮き上がり挙動は、鋼種、巻き取り温度、コイル重量、板厚、板幅に大きく依存しており、このことから本発明では、曲げ曲げ戻し加工の開始タイミングを含め、本発明の曲げ・曲げ戻し手段の曲げロールによる熱延鋼板の曲げ・曲げ戻し条件をこれらのパラメータに応じて設定するとよい。
なお、曲げ・曲げ戻し条件の決定は、これらのパラメータを基に、あらかじめ実験やFEM等の解析によって求めておけばよい。また、曲げ・曲げ戻し条件を決定するに際しては、製造諸元に基づいて曲げ・曲げ戻し条件のセットアップを行えばよく、巻取温度等の条件に若干の誤差が生じた場合でも、コイル自重による押し付け作用を考慮すると、本発明による巻取方法ではその影響はほとんど無視できるものである。
図1〜3に示した実施形態は、押し曲げロール9aを1本、受け曲げロール9bを2本備えたものであるが、これに限られず、押し曲げロール9aを2本以上、それに応じて受け曲げロールを3本以上備えたものとすることもできる。また、補助曲げロール9cは、コイルの最外周の巻き取り部分の曲げ・曲げ戻しに関わるが、それ以外の巻き取り部分の巻き状態にさほど影響することがない場合は、必ずしも設けなくともよい。
以下、本発明の実施例について説明する。
対象とした材料はAPI規格X80グレードであり、厚み25.4mm、幅1500mm、重量30トンのコイルであり、熱間圧延ラインの粗圧延工程、仕上圧延工程を経て厚み25.4mmに仕上げ、冷却テーブル上にて520℃まで冷却したのちにコイラー装置にて巻き取ったものである。本発明で使用したコイラー装置は図1に示したものであり、ラッパーロール5a〜5dの直径はφ440mm、マンドレル7の外径はφ750mmである。押し曲げロール9a、受け曲げロール9b、補助曲げロール9cのロール径はそれぞれφ150mm、φ100mm、φ150mmである。
対象とした材料はAPI規格X80グレードであり、厚み25.4mm、幅1500mm、重量30トンのコイルであり、熱間圧延ラインの粗圧延工程、仕上圧延工程を経て厚み25.4mmに仕上げ、冷却テーブル上にて520℃まで冷却したのちにコイラー装置にて巻き取ったものである。本発明で使用したコイラー装置は図1に示したものであり、ラッパーロール5a〜5dの直径はφ440mm、マンドレル7の外径はφ750mmである。押し曲げロール9a、受け曲げロール9b、補助曲げロール9cのロール径はそれぞれφ150mm、φ100mm、φ150mmである。
最終仕上圧延機出側、すなわち冷却テーブル上での熱延鋼板速度は150mpmであり、熱延鋼板先端部は150mpmの速度にてコイラーに進入し巻き付きが開始される。この際、マンドレル7、ラッパーロール5a〜5dの速度は、熱延鋼板1の速度に対して所定のリード率にて巻取りが開始されるように、熱延鋼板先端部が最終仕上圧延機を抜けたタイミングあたりから加速をはじめている。そして、巻き付き開始時のマンドレル7のリード率は15%とし、ラッパーロール5a〜5dのリード率は25%に設定した。巻き付き開始後、マンドレル7とラッパーロール5a〜5dの減速を開始し、5回転に設定した巻付き完了時点においてマンドレル7とラッパーロール5a〜5dの速度が熱延鋼板1の通板速度に同期するように150mpmまで減速した。本実施例では、このタイミングにて曲げ・曲げ戻し手段の3本ロール9b、9a、9bによる曲げ・曲げ戻し加工を開始し、マンドレルとの間で熱延鋼板に張力を負荷しつつ巻き取り終了まで実施した。
比較例では、曲げ・曲げ戻し手段による曲げ・曲げ戻し加工を施さずに(したがって、曲げ・曲げ戻し手段とマンドレルの間で熱延鋼板に張力を負荷することなく)巻き取りを行った。
比較例では、曲げ・曲げ戻し手段による曲げ・曲げ戻し加工を施さずに(したがって、曲げ・曲げ戻し手段とマンドレルの間で熱延鋼板に張力を負荷することなく)巻き取りを行った。
本実施例で使用した巻取装置の曲げ・曲げ戻し手段の配置は、各コイル条件にて事前に実施したFEM解析結果をもとに決定した。そして、熱延鋼板1の尾端部1bがコイラー手前20m程度の位置から減速を開始し、熱延鋼板1の尾端部1bがコイル下側となる位置にて回転を停止し、コイル下方で待機させていたコイルカー(図示せず)を上昇させ、クレードルロール8をコイル下面に押圧して上下位置を固定した。その後、ラッパーロール5a〜5dをコイルより離反させ、コイルを抜き出すためにマンドレルを縮径した。
本実施例と比較例について、コイルのスプリングバック低減の効果を、マンドレルを縮径した瞬間のコイルの浮き上がり発生とコイルの巻取装置からの抜き出しの可否で評価した。比較例では、マンドレルを縮径した瞬間にコイルが10mm以上浮き上がるとともにコイル内径部がマンドレルと強接触した結果、コイルの抜き出しが不可能であった。このため、再度、ラッパーロールで外周部を押圧した状態にて、コイル尾端部周辺にて内周側板との接触面境界を強固に溶接して巻き緩みを防止した状態とし、抜き出し処理を行った。これに対し、本実施例では、マンドレルを縮径した瞬間でのコイルの浮き上がりはほぼ0であり、問題なく抜き出すことが可能であった。
なお、従来の巻取装置により巻き緩みが生じなかった厚み18mm以下の本鋼種のコイルを薄鋼帯バンドで固定した後に、該バンドに歪みゲージを貼り付けて周方向の応力測定を実施した。そして、これらの測定結果から厚み25.4mmの熱延鋼板コイルに必要な拘束力(巻き締め力)を推定したところ約240kNであった。これを熱延鋼板の断面に作用する円周方向応力に換算すると、およそ7.3MPa程度であり、フープストレスによってコイル外周部近辺のこのオーダーの応力を発生させるためには、約16MPa程度の巻き取り張力の負荷が必要となる(例えば、非特許文献1に開示された理論式による計算値)。
しかしながら、本発明の曲げ・曲げ戻し手段を備えない巻取装置を使用した高強度厚肉鋼板の巻き取りにおいて、このオーダーの巻き取り張力を負荷しようとしたところ、ピンチロール3a、3bにおいて搬送される熱延鋼板のスリップが多発し、安定した巻き取りが困難であった。これに対し、図1、図2に示した本発明による曲げ・曲げ戻し手段を使用した場合には、安定した高張力下での巻き取りが可能であり、マンドレルを縮径して抜き出したコイルは、図4に示したごとく巻き緩み(コイルの浮き上がり)のないものとすることができた。
本発明による曲げ・曲げ戻し手段により、高張力を負荷しつつ、曲げ・曲げ戻し加工を実施した場合には、比較例においてコイル浮き上がりが発生していた条件においても、コイルの浮き上がりが抑制できることが確認できた。
1:熱延鋼板(被圧延材)
1a:熱延鋼板の先端部
1b:熱延鋼板の尾端部
2:エプロン
3、3a、3b:ピンチロール
4:スロートガイド
5a〜5d:ラッパーロール
6:ストリップガイド
7:マンドレル
8:クレードルロール
9a:押し曲げロール
9b:受け曲げロール
9c:補助曲げロール
10:圧下手段(油圧シリンダー)
1a:熱延鋼板の先端部
1b:熱延鋼板の尾端部
2:エプロン
3、3a、3b:ピンチロール
4:スロートガイド
5a〜5d:ラッパーロール
6:ストリップガイド
7:マンドレル
8:クレードルロール
9a:押し曲げロール
9b:受け曲げロール
9c:補助曲げロール
10:圧下手段(油圧シリンダー)
Claims (5)
- ピンチロール、少なくとも1本の押し曲げロールと少なくとも2本の受け曲げロールからなる曲げ・曲げ戻し手段、ラッパーロールおよびマンドレルを有する、高強度厚肉熱延鋼板をコイルに巻き取る巻取装置であって、押し曲げロールは圧下手段を備え、受け曲げロールによりその裏面を支持された高強度厚肉熱延鋼板に押し曲げロールをその上面から押し込むことにより、ピンチロールを通過してマンドレルに案内される該熱延鋼板に張力を付与しつつ、曲げ・曲げ戻し加工を加えて、コイルのスプリングバックによる巻き緩みを低減して巻き取ることができることを特徴とする、高強度厚肉熱延鋼板をコイルに巻き取る巻取装置。
- ピンチロールと曲げ・曲げ戻し手段の間に補助曲げロールを設けて高強度厚肉熱延鋼板の尾端部の上面に当接して巻き取ることができるようにしたことを特徴とする、請求項1に記載の高強度厚肉熱延鋼板をコイルに巻き取る巻取装置。
- ピンチロール、少なくとも1本の押し曲げロールと少なくとも2本の受け曲げロールからなる曲げ・曲げ戻し手段、ラッパーロールおよびマンドレルを有する巻取装置により高強度厚肉熱延鋼板をコイルに巻き取る巻取方法であって、受け曲げロールによりその裏面を支持された高強度厚肉熱延鋼板に押し曲げロールをその上面から押し込むことにより、ピンチロールを通過してマンドレルに案内される該熱延鋼板に張力を付与しつつ、曲げ・曲げ戻し加工を加えて、コイルのスプリングバックによる巻き緩みを低減して巻き取ることを特徴とする、高強度厚肉熱延鋼板をコイルに巻き取る巻取方法。
- ピンチロールと曲げ・曲げ戻し手段の間に補助曲げロールを設けて高強度厚肉熱延鋼板の尾端部の上面に当接して巻き取ることができるようにしたことを特徴とする、請求項3に記載の高強度厚肉熱延鋼板をコイルに巻き取る巻取方法。
- 鋼種、巻取温度、コイル重量、板厚、板幅に応じて、曲げ・曲げ戻し手段の曲げ・曲げ戻し条件を設定することを特徴とする、請求項3又は4のいずれか一項に記載の高強度厚肉熱延鋼板をコイルに巻き取る巻取方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009121302A JP2010269321A (ja) | 2009-05-19 | 2009-05-19 | 高強度厚肉熱延鋼板の巻取装置および巻取方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2009121302A JP2010269321A (ja) | 2009-05-19 | 2009-05-19 | 高強度厚肉熱延鋼板の巻取装置および巻取方法 |
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JP2010269321A true JP2010269321A (ja) | 2010-12-02 |
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ID=43417786
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JP2009121302A Pending JP2010269321A (ja) | 2009-05-19 | 2009-05-19 | 高強度厚肉熱延鋼板の巻取装置および巻取方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2010269321A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102962296A (zh) * | 2012-11-14 | 2013-03-13 | 河北省首钢迁安钢铁有限责任公司 | 一种厚规格x120管线钢热轧卷板的低温卷取方法 |
KR101421814B1 (ko) * | 2012-11-02 | 2014-07-22 | 주식회사 포스코 | 권취유도장치 |
JP2017148869A (ja) * | 2016-02-18 | 2017-08-31 | ダニエリ アンド シー.オフィス メカニケ エスピーエーDanieli&C.Officine Meccaniche Spa | 金属ストリップのための組み合わされた溶接および圧延プラント |
CN107838195A (zh) * | 2017-11-30 | 2018-03-27 | 重集团大连工程技术有限公司 | 厚规格高强钢卷取设备 |
-
2009
- 2009-05-19 JP JP2009121302A patent/JP2010269321A/ja active Pending
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