JP2003211214A - 熱間エンドレス圧延における被圧延材の冷却方法 - Google Patents

熱間エンドレス圧延における被圧延材の冷却方法

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JP2003211214A
JP2003211214A JP2002010284A JP2002010284A JP2003211214A JP 2003211214 A JP2003211214 A JP 2003211214A JP 2002010284 A JP2002010284 A JP 2002010284A JP 2002010284 A JP2002010284 A JP 2002010284A JP 2003211214 A JP2003211214 A JP 2003211214A
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rolling
roll
cooling
hot
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Naoto Egawa
直人 江川
Yoshimitsu Fukui
義光 福井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱間エンドレス圧延時、先行被圧延材をコイ
ルに巻き取った際に最外周n巻相当長に発生することが
ある尾端局部腹伸びの発生を防止する。 【解決手段】 先行被圧延材尾端部所定長の冷却を局部
的に強める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱間エンドレス圧延に
おける被圧延材の冷却方法にかかり、特に、金属材料を
接合し、連続的に仕上圧延し、冷却し、切断して別々に
巻き取る熱間エンドレス圧延を行う際に用いるのに好適
な、熱間エンドレス圧延における被圧延材の冷却方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】熱間圧延とは、金属材料を数百〜千数百
℃に加熱した後、熱間圧延ライン上に抽出し、ロールで
挟圧しつつそのロールを回転させることで、薄く延ばす
ことをいう。熱間圧延ライン100の一例を図1に示す
が、3/4連続と呼ばれるタイプのものが多い。これ
は、被圧延材8の搬送方向上流から下流に向かう順に、
加熱炉10、複数の粗圧延機(Rougher)12(多くの
場合4基。そのうち一部(多くの場合1基)を往復圧延
するものとし、残る圧延機が一方向圧延を行う。しか
し、4基中3基が一方向のタイプに限らず例えば3基中
1基又は2基が一方向のタイプなども含め、3/4連続
という)、クロップシャー14、デスケーリング装置1
6、仕上圧延機(Finisher)18、冷却ゾーン22、コ
イラー(巻取装置)24を順次配置して成る。各設備間
には図示しない多数のテーブルローラがあり、これによ
り被圧延材8が搬送される。粗圧延機12、仕上圧延機
18は複数あるので、それぞれRougher、Finisherの頭
文字を取り、各スタンドのナンバーを付与して、R1、
R2、R3、F1、F2…F7などと略称される。コイ
ラー24も同様に複数あって、号機ナンバーを付与し
て、DC1、DC2などと略称される。図1において、
25は、コイラーピンチロールである。
【0003】仕上圧延機18のワークロール19で被圧
延材8の先端を噛み込み、圧延し、尾端を圧延し終わ
り、という動作を断続的に繰り返す熱間圧延のことを、
特に、バッチ圧延と称している。
【0004】近年、例えば特許3103260号公報に
開示されているが、図2のような設備構造にて、被圧延
材8の搬送方向最下流粗圧延機R3と仕上圧延機18の
間に、例えば接合部の移動に追従して走行しながら、先
行する被圧延材の尾端と後行する被圧延材の先端を接合
する走間接合装置(以下、単に接合装置と称する)30
を設置し、仕上圧延機18とコイラー24の間に、先行
する被圧延材と後行する被圧延材を切断して別々に巻き
取るための切断装置(ストリップシャーとも称する)4
0を設置するものも登場してきた。
【0005】粗圧延機12と仕上圧延機18の間で、先
行する被圧延材の尾端と後行する被圧延材の先端を接合
し、連続的に仕上圧延することを、特に、エンドレス圧
延と称している。
【0006】このエンドレス圧延のできる熱間圧延ライ
ン(熱間エンドレス圧延ラインと称する)110は、図
2に示したように、先行する被圧延材の尾端と後行する
被圧延材の先端を接合するために、接合装置30のほか
にコイルボックス26、接合用クロップシャ−28を備
えている。
【0007】あるいは更に、バリ取り装置32、シート
バーヒータ34、エッジヒータ36、接合部冷却装置3
8、高速通板装置42などを適宜設置してもよい。ここ
で、接合装置30には、特開昭62−234679号公
報に開示の誘導加熱方式によるものや、WO94/16838
号に開示のレーザ方式によるものなどがある。高速通板
装置42とは、特開平7−124624号公報に開示さ
れているが、例えば仕上圧延後厚さ2mm未満の薄スト
リップ状の被圧延材に使用して好適な通板安定化のため
の装置で、薄ストリップ状の被圧延材を切断直後に剛性
が弱く丸まってコイラー24の付帯設備間に詰まり巻き
取れなくなるのを防止する。仕上圧延後厚さの薄い薄ス
トリップ状の被圧延材は概して搬送速度が高速のため、
この名称がある。原理はエアジェットにより生ずる負圧
部に搬送中の薄ストリップ状の被圧延材を吸引し、ガイ
ドにまっすぐに沿わせることで丸まるのを防止するとい
うものである。
【0008】図2中、44で示されているのはメジャリ
ングロールであり、これはトラッキング用センサであ
る。トラッキングとは、搬送、仕上圧延による接合部の
移動を捉え、その熱間エンドレス圧延ライン110上の
位置を制御装置内で時々刻々と仮想認識することである
が、このメジャリングロール44は搬送中の被圧延材8
に接触されることで回転され、一定周長(例えば0.0
25mm)回転されるごとにパルスを発する仕組みであ
り、そのパルス数を図示しない制御装置内で時々刻々に
カウントする原理である。トラッキング用センサには、
このメジャリングロール44の他に、特開平9−276
913号公報に開示の板速計などがある。これらトラッ
キング用センサの熱間エンドレス圧延ライン上への設置
位置は、仕上圧延機18の搬送方向入側の場合もあれば
出側の場合もある。トラッキングは、接合部の移動のほ
か、別途同制御装置内で接合部の近傍に仮想的に生成さ
せる切断予定部(特開平7−164048号公報のもの
は接合部近傍搬送方向上流側、特開平7−100506
号公報のものは同下流側)の移動も仮想認識する。
【0009】さて、エンドレス圧延では、切断後の薄ス
トリップを従来のバッチ圧延に比べ高速で巻き終るた
め、次のような2つの問題があった。1つは、コイラー
24内で最尾端がばたつくことであり、同部がコイラー
24の構造物と強く当たることにより、同部に疵が入
り、表面品質上の欠陥となる場合があるという問題であ
る。そして、もう1つは、巻き取り終わった被圧延材8
の回転の停止までに時間がかかり、コイラー24から巻
き取り後のコイル状の被圧延材8を抜き出すまでに時間
を空費し、コイラー24の動作サイクルタイムが長鈍化
して生産能率が低下するという問題である。
【0010】これらの問題を解決すべく、特開平5−1
54550号公報に開示のごとく、コイラー24に付設
のラッパーロール27により、巻き終りつつある被圧延
材8を押さえ、ばたつきを抑えつつ早く停止させるとい
う方法が提案されている。
【0011】ちなみにラッパーロールは元来、バッチ圧
延においてもコイラー24の付帯設備として設置されて
いたもので、ラッパーロールと、マンドレルと呼ばれる
略円柱状の心棒が接触して回転している間へ、被圧延材
の先端を導入し、マンドレルに確実に巻き付かせるため
の設備であり、先端数巻が巻き付いたところでラッパー
ロールは被圧延材から離れ、開放するように動作してい
た。先述の特開平5−154550号公報に開示の技術
は、コイル状に巻き終わりつつある被圧延材の尾端を、
このラッパーロールで再度押さえ、被圧延材尾端部のば
たつきを抑え、早く停止させようというものである。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ラッパ
ーロール27で被圧延材尾端部を押さえている時のラッ
パーロールの力により被圧延材の尾端部幅中央部が局部
的に長さ方向に強く伸ばされ、図3に示すような局部的
な腹伸びの形状となり、被圧延材の製品化後の平坦度が
平坦でなくなり、起伏の大きい形状となる、という品質
上の問題が生じる場合があった。これを以下、尾端局部
腹伸びと称す。
【0013】この尾端局部腹伸びの発生のメカニズム
は、実のところ十分に解明されていない。しかし、状況
的な事実としては、被圧延材の巻き取り温度が高いほど
尾端局部腹伸びが発生しやすいことがわかっている。こ
のほか、被圧延材の材質や寸法、更には巻取終了速度に
もよるものと推定される。
【0014】発明者らの熱間圧延工場では、従来行って
いたバッチ圧延では、被圧延材尾端が仕上圧延機抜け直
前から減速し、被圧延材8の尾端がピンチロール25を
抜ける時点で300m/分程度の低速の巻取終了速度で
巻き終わるようにし、ラッパ−ロールで被圧延材尾端を
押さえる場合もあれば、そうでない場合もあった。巻取
終了速度に関して言えば、エンドレス圧延では最大で同
1000m/分にも達する場合も多い。このため、実直
な比較はできない。しかし、いずれにせよ、被圧延材の
製品化後の平坦度を平坦とし、品質を良好なものとする
ため、この問題の早急な解決が望まれていた。
【0015】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明は、仕上
圧延後、被圧延材を巻き取り温度に向け冷却する過程
で、切断予定部をトラッキングし、尾端局部腹伸びの発
生しやすい被圧延材部分を所定の巻き取り温度よりも低
温状態すなわち定常部分より硬質な状態になるよう冷却
制御することにより、尾端局部腹伸びが発生するのを防
止する、というものである。
【0016】即ち、本発明は、金属材料を接合し、連続
的に仕上圧延し、冷却し、切断して別々に巻き取る熱間
エンドレス圧延を行うに際し、切断予定部をトラッキン
グし、先行被圧延材尾端部所定長の冷却を局部的に強め
ることを特徴とする熱間エンドレス圧延における被圧延
材の冷却方法である。
【0017】ここで、前記所定長は、先行被圧延材をコ
イルに巻き取った際の外周n巻相当長とすることが望ま
しい。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施形態を詳細に説明する。
【0019】図4に熱間エンドレス圧延ライン110の
主要部の概略構成を示す。接合装置30、F1〜F7を
備えた仕上圧延機18、DC1、DC2を備えたコイラ
ー24、被圧延材を所定の巻き取り温度に向け冷却する
ための水を被圧延材に向け噴射するための冷却ゾーン2
2(熱間エンドレス圧延ライン110のランナウトテー
ブルに付帯し搬送方向に沿うように設置される)、等の
設備および制御装置50が適宜配置されている。
【0020】前記接合装置30の周辺には、その入側お
よび出側に被圧延材表面温度を計測する温度計52、5
4が設置されている。
【0021】前記仕上圧延機18は、例えばF1〜F7
の7スタンドからなり、各スタンドは、例えば上下一対
のワークロール19およびバックアップロール20から
構成され、各ワークロール19は電動機(図示省略)に
よって駆動されるようになっている。各スタンドには電
動機の回転速度を制御するための速度制御装置(AS
R)(図示省略)が取り付けられており、これらは制御
装置50から出力されるロール周速指令値を目標に制御
されるようになっている。
【0022】また、仕上圧延機F1〜F7以降には被圧
延材を所定の巻き取り温度に向け冷却するための冷却ゾ
ーン22があり、この冷却ゾーン22には、図5に示す
ように、熱間エンドレス圧延ライン110の搬送方向に
多数並ぶ形で、被圧延材8を巻き取り温度に向け冷却す
るための水を被圧延材に向け噴射する装置(冷却水噴射
ヘッダー23)が配置されており、制御装置50からの
指令で、各冷却水噴射ヘッダー23からの冷却水の噴射
のON・OFFあるいは更に流量が制御される仕組とな
っている。冷却水噴射ヘッダー23は、熱間エンドレス
圧延ライン110の上側だけでなく下側にも設置してよ
い。また、この冷却ゾーン22でも、被圧延材8は、図
示しない多数のテーブルローラにより搬送される。図5
において、21は、仕上圧延機18のストラップクーラ
ント水である。
【0023】被圧延材8において、尾端局部腹伸びの特
に発生しやすい部分は、被圧延材8を切断後、先行被圧
延材側をコイル状に巻き取ったときに最外周1巻に相当
する部分である。ごくまれに最外周2〜3巻にまで及ぶ
場合もある。この最外周1巻に相当する部分の長さL
は、予め次のような計算により求めておくことができる
ため、切断予定部から先行被圧延材側に遡る向きに、そ
の長さの分だけ、先述の通り、冷却ゾーン22での冷却
水流量を局部的に大きくすれば良いのである。何巻目ま
で用心のため局部的に強く冷却すべきかは適宜決定すれ
ばよい。そして、接合部から切断部までは正確には後行
被圧延材だった部分に相当するから、計算にはわずかな
誤差が生ずるが、実用上、その誤差は問題にならないほ
ど小さく、支障とはならない。
【0024】 L=π×√(4×W÷π÷b÷ρ+d×d) ・・・(1) ここに、 L:最外周1巻相当長 W:被圧延材質量 b:被圧延材幅 ρ:被圧延材比重 d:コイル内巻直径 をそれぞれ示す。
【0025】ここで、最外周1巻相当長Lは、図4中に
示す計算機70内で計算する。各パラメータの出所の一
例について説明すると、例えば被圧延材質量Wは、熱間
圧延工場(熱間エンドレス圧延ライン)搬入前に被圧延
材の重量を実測した実測値であり、被圧延材幅bは、製
品オーダ幅に対し、所定の余幅を足した命令上の被圧延
材幅である。そして、被圧延材比重ρは、物性値として
被圧延材毎に属性データとして例えばテーブル管理され
ている値であり、コイル内巻直径dは、コイラー24の
マンドレル拡径時の直径(マノドレル直径は拡大縮小す
る。拡大して被圧延材を巻き取り、縮小してコイル状に
巻き取った被圧延材を抜く)と一致するためその機械的
な寸法(例えば760mm)を示す定数である。これら
W、b、ρ、dなどの値は計算機70内に記憶され管理
されているが、これらはあくまで一例であり、本発明に
おいて各パラメータの出所はこれに限るものではない。
あるいはまた、Lは各種のコイル外径の変動に左右され
ず、最大径のコイルの場合でもカバーしうる十分に長い
定数としてもよい。
【0026】更に、尾端局部腹伸びを防止するために
は、最外周n巻相当長を定常部に比べ何℃低温に冷却す
ればよいかは、例えば、材質、寸法、目標巻き取り温度
などをキーとしたテーブル値として計算機70内で管理
し、被圧延材毎に、被圧延材の各種の属性データを基に
計算機70内で索引して設定し、同部分の上乗せ値とし
て目標巻き取り温度に上乗せして設定し、制御装置50
に向け出力すればよい。
【0027】本発明では、この制御装置50によりトラ
ッキングされた切断予定部が、仕上圧延機18を通過し
たのち、仕上圧延機出側からコイラー24に到達するま
での間、冷却ゾーン22にて、切断予定部近傍の周辺も
含め、その通過の際に、そこに位置する冷却水噴射ヘッ
ダー23からの冷却水噴射を一時的にONあるいは流量
調整することにより冷却水噴射の噴射または流量の増加
を行うなどして、切断予定部の冷却を局部的に強める。
その結果は、巻き取り温度計60により捕らえることが
できる。
【0028】そのためには、切断予定部のトラッキング
を高精度に行う必要がある。以下、この切断予定部のト
ラッキングの方法について説明する。熱間エンドレス圧
延のように間断なく被圧延材を搬送、圧延する場合、そ
のトラッキングを行うのに重要となるその手法上のポイ
ントは、以下の3つに区分して行うことである。
【0029】(1)熱間エンドレス圧延の接合1本目の
被圧延材の仕上圧延〜コイラー到達、(2)後続の被圧
延材の接合部の、接合部発生〜仕上圧延機第1スタンド
到達、(3)接合部の、仕上圧延機第1スタンド到達〜
切断予定部の発生〜切断、以降、この順に説明する。
【0030】(1)熱間エンドレス圧延の接合1本目の
被圧延材の仕上圧延〜コイラー到達 接合1本目の先端については、図4に示した接合装置3
0の出側に設置された温度計54、仕上圧延機18の入
側に設置された温度計56、仕上圧延機18の出側に設
置された温度計58にて、その先端を逐次間断的に捉
え、以降は仕上圧延機最終スタンドF7のロールを回転
駆動する電動機の軸に接続の図示しないドライブ装置か
ら所定周長(正確にはロールの所定回転角度に対しロー
ル半径を掛け算した値)圧延ごとに発せられるパルスの
数にその所定周長と先進率を掛け算した値で、コイラー
24までの機械的な距離をカウントダウンすることで行
う。仕上圧延機18の出側に設置された温度計58に接
合1本目の先端が到達したことに替えて、仕上圧延機最
終スタンドF7に接合1本目の先端が到達し、圧延荷重
が起立したことを以って検出してもよい。
【0031】勿論、これらのセンサーは被圧延材の厚さ
や幅などを計測するセンサーや電動機のトルク計など他
の計測センサー等で代用してもよい。
【0032】(2)後続の被圧延材の接合部の、接合部
発生〜仕上圧延機第1スタンド到達 接合部については、接合後、仕上圧延機第1スタンドF
1までは、接合装置30の接合完了時の瞬間的な熱間エ
ンドレス圧延ライン110上の走行位置を起点とし、そ
こから被圧延材の搬送に伴い回転されるメジャリングロ
ール44から所定周長搬送ごとに発せられるパルスを制
御装置50が受けてカウントすることで行う(接合に先
だってメジャリングロール44を被圧延材8に押しつけ
て回転させ始めておく)。
【0033】(3)接合部の、仕上圧延機第1スタンド
到達〜切断予定部の発生〜切断 接合部が仕上圧延機第1スタンドF1到達から仕上圧延
機最終スタンドF7に到達するまでのトラッキングは、
次のようにして行う。即ち、各スタンド間の機械的な距
離と各スタンド出側での被圧延材厚の積を全スタンド間
分累積した、計算上の仕上圧延機内被圧延材体積を、仕
上圧延機最終スタンドF7のロールの電動機の軸に接続
の図示しないドライブ装置から所定周長(正確にはロー
ルの所定回転角度に対しロール半径を掛け算した値)圧
延ごとに発せられるパルスの数にその所定周長と先進率
と仕上圧延機最終スタンド出側板厚を掛け算することで
搬送体積に換算した値で、制御装置50内でカウントダ
ウンすることで行う。
【0034】切断予定部は、例えば接合部が仕上圧延機
最終スタンドF7に達してから所定距離圧延後に仕上圧
延機最終スタンド位置に発生させる、というように制御
装置50内で接合部近傍(この例では搬送方向上流側で
あるが別に下流側であってもよい)に仮想的に発生させ
る。
【0035】接合部が仕上圧延機最終スタンド到達から
切断装置40で切断予定部を切断するまで、仕上圧延機
最終スタンドF7のロールの電動機の軸に接続の図示し
ないドライブ装置から所定ロール周長(正確にはロール
の所定回転角度に対しロール半径を掛け算した値)圧延
ごとに発せられるパルスを制御装置50が受けてカウン
トし、さらにそれに先進率を掛け算して被圧延材の圧延
距離に換算した値で仕上圧延機最終スタンドから切断装
置40までの機械的な距離をカウントダウンすることで
行う。
【0036】以上の例では、メジャリングロール44や
仕上圧延機最終スタンドF7の電動機軸に接続のドライ
ブ装置から発せられるパルスを制御装置50でカウント
するトラッキングの仕方を例に説明したが、本発明はこ
れに限るものではなく、レーザ速度計のような板速計を
使うようにするなど、その他のトラッキングの仕方を以
って代用してもよい。特に上記の、(2)後続の被圧延
材の接合部の、接合部発生〜仕上圧延機第1スタンド到
達、(3)接合部の、仕上圧延機第1スタンド到達〜切
断予定部の発生〜切断、はそれぞれ、仕上圧延機入側、
出側にレーザ速度計を設置して被圧延材の搬送速度を直
接計測し、トラッキングした方が、より精度よくトラッ
キングでき好適である。
【0037】また、上記(1)〜(3)に登場した、ロ
ール半径、先進率は次のようにして制御装置50に与え
ればよい。
【0038】・ロール半径:操業上、ロールを定期的に
研磨するので、研磨直後に操作者が、あるいは自動でロ
ール直径を測定し、計算機70にその測定値を手で、あ
るいは自動で入力し、該計算機70内で演算してロール
半径に直し、該計算機70から制御装置50に伝送す
る。
【0039】・先進率:同じく計算機70内で、材種、
製品寸法等に応じたテーブル内に所定値として記憶して
おき、仕上圧延中の被圧延材の該材種、製品寸法等の属
性をキーに該テーブルから所定値を検索し、制御装置5
0に伝送する。
【0040】あるいは、このようなテーブル式に替え、
同じく材種、製品寸法等に応じたモデル式を以って代用
してもよい。
【0041】
【実施例】図6に本発明を適用した場合の実績を示す。
【0042】材質は低炭素鋼であり、シートバーの厚さ
30mm、幅800mmの先行被圧延材を、仕上圧延機
により仕上圧延機出側厚2.0mm、仕上圧延機出側速
度800m/分となるよう圧延し、仕上圧延機出側温度
(温度計58で検出)850℃を得、巻き取り温度(温
度計60で検出)640℃に向け冷却し、巻き取りして
いるときに、その尾端部に例えば、先行被圧延材と同じ
サイズ、即ち、シートバーの厚さ30mm、幅800m
mの後行被圧延材の先端部を仕上圧延機の入側で接合
し、先行被圧延材と同じく、仕上圧延機により仕上圧延
機出側厚2.0mm、仕上圧延機出側速度800m/分
となるように連続的に圧延し、先行被圧延材と同じく、
仕上圧延機出側温度850℃を得、巻き取り温度640
℃に向け連続的に冷却し、切断し、巻き取りを行ってい
る。
【0043】そのとき、切断予定部のトラッキング情報
に基づき、制御装置は冷却ゾーンの冷却水の水量を、先
行被圧延材をコイルに巻き取ったことを想定したときの
外周3巻相当部長だけ局部的に大きく制御するように
し、そうでない定常部分に比べ30℃低い温度にするの
を目標にした。冷却水の流量を増加させたことにより、
切断予定部から先行被圧延材側に遡って約16mの部分
の巻き取り温度が610℃となり、定常部分の640℃
に比較し、低温となり、尾端局部腹伸びは発生しなかっ
た。
【0044】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、仕
上圧延機入側で接合された先行被圧延材と後行被圧延材
の接合部近傍に存する先行被圧延材尾端部所定長は、局
部的に硬質となり、先行被圧延材尾端部をコイラーラッ
パーロールで押さえることによる局部腹伸びの発生を防
止することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】熱間圧延ラインの概要を示す図
【図2】本発明を適用するための熱間エンドレス圧延ラ
インの概要を示す図
【図3】尾端局部腹伸びの発生のようすを示す斜視図
【図4】本発明を適用するための熱間エンドレス圧延ラ
インにおける仕上圧延機〜コイラーの部分拡大図
【図5】本発明を適用するための熱間エンドレス圧延ラ
インの部分拡大図
【図6】本発明の効果を模式的に示す線図
【符号の説明】
8…被圧延材 10…加熱炉 12…粗圧延機 14…クロップシャー 16…デスケーリング装置 18…仕上圧延機 22…冷却ゾーン 23…冷却水噴射ヘッダー 24…コイラー 26…コイルボックス 27…ラッパーロール 28…接合用クロップシャー 30…接合装置 32…バリ取り装置 34…シートバーヒータ 36…エッジヒータ 38…接合部冷却装置 40…切断装置 42…高速通板装置 44…メジャリングロール 50…制御装置 52、54、56、58、60…温度計 70…計算機 100…熱間圧延ライン 110…熱間エンドレス圧延ライン

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属材料を接合し、連続的に仕上圧延し、
    冷却し、切断して別々に巻き取る熱間エンドレス圧延を
    行うに際し、 切断予定部をトラッキングし、先行被圧延材尾端部所定
    長の冷却を局部的に強めることを特徴とする熱間エンド
    レス圧延における被圧延材の冷却方法。
  2. 【請求項2】前記所定長が、先行被圧延材をコイルに巻
    き取った際の外周n巻相当長であることを特徴とする請
    求項1に記載の熱間エンドレス圧延における被圧延材の
    冷却方法。
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