JP2010161764A - 画像処理装置、画像読取装置、画像送信装置、画像形成装置、画像処理方法、プログラムおよびその記録媒体 - Google Patents

画像処理装置、画像読取装置、画像送信装置、画像形成装置、画像処理方法、プログラムおよびその記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】原稿を読み取って得られた画像データの画像ファイルを迅速に生成するとともに、上記画像データを表示または印刷させる装置に適切な画像処理を行わせる。
【解決手段】原稿画像を表示または印刷する際に適用すべき画像処理の条件を原稿画像の画像データに基づいて検出する原稿検知部14と、原稿画像を表示または印刷する際に上記条件に基づく画像処理を施してから表示または印刷を行わせるようにコンピュータを制御するための描画コマンドを生成する描画コマンド生成部43と、画像処理を施す前の上記画像データに上記描画コマンドを付加した画像ファイルを生成するフォーマット化処理部44とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、原稿から読み取った画像データに所定の処理を施して他の装置に送信する画像処理装置、画像読取装置、画像送信装置、画像形成装置、画像処理方法、プログラムおよびその記録媒体に関するものである。
従来より、紙等の記録材上に記載されている情報をスキャナで読み取って画像データを生成し、TIFF形式、GIF形式、PDF形式、ビットマップ形式等の画像ファイルに変換し、メールに添付するなどしてネットワークを介して接続されているサーバやコンピュータに送信することにより、記録材上の情報を電子文書化することが行われている。(例えば、特許文献1参照)。
ところで、スキャナで原稿を読み取る場合、原稿が傾いた状態で読み取られたり、原稿の天地(上下方向)が逆の状態で読み取られたりする場合がある。そこで、従来の技術では、原稿から読み取った画像データに対して傾き補正、天地方向の補正等の処理を行ってから画像ファイルの送信を行うようになっている。
しかしながら、画像データの回転処理は負荷が大きく時間がかかるので、原稿を読み取ってから画像ファイルを送信するまでの処理が長くなるという問題がある。
そこで、原稿から読み取った画像データから画像処理に必要な情報を抽出し、画像処理を施す前の画像データと画像処理に必要な情報とを含む画像ファイルを生成して送信し、この画像ファイルを受信した装置において画像データに画像処理を施すことが考えられる。
なお、画像データとこの画像データに適用すべき画像処理に関する情報とを含む画像ファイルを生成する技術として、例えば、特許文献2には、ADFによる原稿の送り過ぎや送り不足の状態のまま読取が行われる結果、原稿の一部が読み取られなかったり、原稿サイズが誤ったサイズに自動判定されたまま読取が行われたりすることにより、原稿を正しく電子データ化できなくなるという問題を解決するために、原稿から読み取った画像データに、ユーザから入力された原稿の用紙サイズに応じたクロップボックス(表示領域の情報)を関連付けた画像ファイルを生成し、この画像ファイルに基づいて原稿画像を表示する際に、上記画像データから上記クロップボックスの画像部分だけを切り出して表示することが記載されている。
また、特許文献3には、原稿のページ画像情報と、このページ画像情報を縮小したサムネイル画像情報と、ユーザから入力される設定値に基づいてページ画像情報を回転させるための描画命令情報とを含む文書フォーマットを作成しておき、サムネイル画像を表示する際に文書フォーマットに含まれている描画命令情報に基づいてサムネイル画像を回転させることにより、サムネイル画像情報をページ画像情報が表示される向きと同じ向きで表示させることが記載されている。
特開2002−215549号公報(平成14年8月2日公開) 特開2007−174479(平成19年7月5日公開) 特開2008−125026(平成20年5月29日公開) 特開平7−192086号公報(平成7年7月28日公開) 特開平6−189083号公報(平成6年7月8日公開)
しかしながら、特許文献2,3の技術では、画像データに適用される処理モードや処理条件などにかかわらず、常にクロップボックスの情報や回転処理の情報を付加した画像ファイルが生成されるので、画像データから表示領域を抽出する処理や回転処理が不要である場合には余分な処理が行われることになり、原稿を読み取ってから画像ファイルを送信するまでの処理時間を十分に低減できない場合がある。また、特許文献2,3の技術では、クロップボックスあるいは描画命令情報の内容によっては、これらの情報に基づいて表示を行う表示装置にかかる負荷が大きくなり、表示するまでに時間がかかったり、表示がちらついたりする場合がある。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、原稿を読み取って得られた画像データに基づいて所定の形式の画像ファイルを迅速に生成するとともに、上記画像ファイルに基づいて上記画像データに応じた画像を適切に描画できるようにすることにある。
本発明の画像処理装置は、上記の課題を解決するために、原稿を読み取って取得した原稿画像の画像データを所定形式のデータにフォーマット化した画像ファイルを生成するフォーマット化処理部を備えた画像処理装置であって、上記原稿画像を描画する際に適用すべき画像処理の条件を上記画像データに基づいて検出する条件検出部と、上記原稿画像を描画する際に上記条件に基づく画像処理を施した状態で描画させるようにコンピュータを制御するための描画コマンドを生成する描画コマンド生成部と、上記画像データに対して上記条件検出部の検出した上記条件に基づく画像処理を施す画像処理部と、上記条件検出部の検出した上記条件が予め定められた要件を満たす場合には上記フォーマット化処理部に簡易モードの処理を行わせ、上記条件検出部の検出した上記条件が予め定められた上記要件を満たさない場合には上記フォーマット化処理部に通常モードの処理を行わせるように上記各部の動作を制御する制御部とを備え、上記フォーマット化処理部は、上記通常モードとして上記画像処理部が上記画像処理を施した後の画像データをフォーマット化した画像ファイルを生成し、上記簡易モードとして上記画像処理を施す前の画像データに上記描画コマンド生成部の生成した描画コマンドを付加した画像ファイルを生成ことを特徴としている。
上記の構成によれば、検出した上記条件が予め定められた要件を満たす場合には、上記画像処理を施す前の原稿画像の画像データに基づいて画像ファイルを生成するので、画像ファイルの送信やファイリング等の処理を迅速に行うことができる。また、原稿画像を描画する際(例えば原稿画像をディスプレイに表示したり、記録材に印刷したりする際)に、描画コマンドに基づく画像処理を施した状態で描画させるようにコンピュータを制御できる。
また、検出した上記条件が予め定められた要件を満たさない場合には、制御部が、画像データに対して条件検出部の検出した条件に基づく画像処理を画像処理部に行わせ、画像処理が施された後の画像データに基づいて画像ファイルをフォーマット化処理部に生成させる。したがって、例えば、条件検出部の検出した条件と画像処理装置の負荷あるいは処理速度との関係に応じて上記要件を設定しておくことで、通常モードで画像ファイルを生成するか、簡易モードで画像ファイルを生成しておき、この画像ファイルを描画するときに画像処理を施すかを、画像処理装置の負荷や処理速度等を考慮して適切に切り替えることができる。
また、上記条件検出部は、上記画像データの基準方向に対する上記原稿画像の傾き角度を上記条件として検出し、上記描画コマンド生成部は、上記条件検出部が検出した傾き角度に基づいて上記原稿画像の角度を上記基準方向に一致させるかあるいは近づけるための傾き補正処理をコンピュータに行わせるための描画コマンドを生成するようになっており、上記要件を満たす場合とは、上記条件検出部の検出した傾き角度が予め定められた閾値以上の場合である構成としてもよい。
一般に、画像データの傾き補正処理(回転処理)は傾き角度が大きいほど演算手段にかかる負荷が大きくなり、それによって処理時間も長くなる。そこで、上記の構成では、基準方向に対する原稿の傾き角度が閾値以上の場合には画像処理装置において画像処理(傾き補正処理)を施すことなく画像処理前の画像データと描画時に傾き補正した状態で描画させるための描画コマンドとを含む画像ファイルを生成する簡易モードの処理を行う一方、原稿の傾き角度が閾値未満の場合には画像処理装置において画像処理(傾き補正処理)を行い、画像処理後の画像データをフォーマット化した画像ファイルを生成する通常モードの処理を行う。これにより、画像処理(傾き補正処理)に要する時間に応じて通常モードと簡易モードとを使い分けることができる。
また、上記フォーマット化処理部は、予め定められた複数のデータ形式の中から上記画像データをフォーマット化するデータ形式を選択するようになっており、上記制御部は、上記画像ファイルのデータ形式が上記描画コマンドを記述可能なデータ形式であるか否かを判断し、上記画像ファイルのデータ形式が上記描画コマンドを記述できないデータ形式である場合には、上記条件検出部の検出した上記条件が上記要件を満たすか否かにかかわらず、通常モードの処理を行うように上記各部の動作を制御する構成としてもよい。
上記の構成によれば、上記画像ファイルのデータ形式が上記描画コマンドを記述できないデータ形式である場合には通常モードで画像ファイルを生成するので、画像ファイルのデータ形式にかかわらず、適切な画像処理が施された画像を描画することができる。一方、上記画像ファイルのデータ形式が上記描画コマンドを記述できるデータ形式である場合には簡易モードの画像ファイルを生成するので、画像ファイルを出力するまでの時間を短縮できる。
また、上記画像ファイルを他の装置に送信する送信部と、上記他の装置が上記描画コマンドに基づく画像処理に適した装置であるか否かを判定するための情報を記憶した記憶部とを備え、上記制御部は、上記画像ファイルの送信先として選択された装置が上記描画コマンドに基づく画像処理に適した装置であるか否かを上記記憶部に記憶されている情報に基づいて判断し、上記描画コマンドに基づく画像処理に適した装置ではないと判断した場合には、上記条件検出部の検出した上記条件が上記要件を満たすか否かにかかわらず、通常モードの処理を行うように上記各部の動作を制御する構成としてもよい。
上記の構成によれば、送信先の装置に応じて画像ファイルを簡易モードで生成するかは通常モードで生成するかを選択できる。これにより、例えば、送信先装置の画像処理にかかる演算能力が低い場合(例えば、送信先装置が携帯端末装置である場合。あるいは、送信元の画像処理装置よりも画像処理に要する処理時間が長くなる場合。)には通常モードの画像ファイルを送信することで、送信先装置に過大な負荷がかかってしまったり、送信先装置において描画する際の処理時間が増大してしまったりすることを防止することができる。また、送信先装置の演算能力が高い場合(例えば送信元の画像処理装置よりも短い処理時間で画像処理を行える場合)には簡易モードの画像ファイルを生成することで、画像ファイルを送信するまでの時間を短縮するとともに、送信先装置において迅速かつ適切に画像処理を施すことができる。
また、上記画像ファイルを他の装置に送信する送信部を備え、上記送信部は、上記他の装置に対する上記画像ファイルの送信を複数の送信方法の中からいずれか1つを選択して行うようになっており、上記制御部は、選択された送信方法が上記描画コマンドを上記他の装置に備えられるコンピュータに実行させることのできる形態で送信可能な送信方法であるか否かを判断し、上記コンピュータに実行させることのできる形態で送信できない送信方法である場合には、上記条件検出部の検出した上記条件が上記要件を満たすか否かにかかわらず、通常モードの処理を行うように上記各部の動作を制御する構成としてもよい。
上記の構成によれば、画像ファイルの送信方法に応じて、簡易モードの画像ファイルを送信するか、通常モードの画像ファイルを送信するかを選択できる。例えば、送信方法がファクシミリ送信である場合には通常モードの画像ファイルを送信し、送信方法が電子メールである場合には簡易モードの画像ファイルを送信するといったように、送信方法に応じて画像ファイルの生成方法を変更できる。これにより、例えば、送信先装置がファクシミリ装置などの一般に画像処理能力が低い装置であっても、通常モードで生成された画像ファイルに基づいて画像処理が施された画像を適切に描画することができる。また、例えば、送信先装置が高い画像処理能力を有している場合には、簡易モードで生成された画像処理前の画像データと描画コマンドとを含む画像ファイルを送信することで、画像ファイルを送信するまでの時間を短縮するとともに、送信先装置において適切な画像処理を施すことができる。
本発明の画像読取装置は、原稿を読み取って原稿画像の画像データを取得する画像読取部と、上記したいずれかの画像処理装置とを備えている。
上記の構成によれば、原稿画像から読み取った画像データに関する画像ファイルの送信やファイリング等の処理を迅速に行うことができる。また、原稿画像を描画する際(例えば原稿画像をディスプレイに表示したり、記録材に印刷したりする際)に、描画コマンドに基づく画像処理を施した状態で描画させるようにコンピュータを制御できる。
本発明の画像送信装置は、上記したいずれかの画像処理装置と、上記フォーマット化処理部によって生成された画像ファイルを通信可能に接続された他の装置に送信する通信部とを備えていることを特徴としている。
上記の構成によれば、原稿画像の画像データに対して上記画像処理を施すことなく送信することができるので、画像処理装置の負荷を軽減して画像を読み取ってから送信するまでの処理を迅速に行うことができる。また、送信先の装置において画像データに応じた画像を描画する際に、描画コマンドに基づく画像処理を施した状態で描画させることができるので、原稿画像を適切な状態で描画させることができる。
本発明の画像形成装置は、上記したいずれかの画像処理装置と、上記フォーマット化処理部によって生成された画像ファイルを記憶する記憶部と、上記記憶部に記憶された画像ファイルを読み出し、当該画像ファイルに含まれる上記描画コマンドに基づいて画像処理を施す画像処理部と、上記画像処理を施した画像データに応じた画像を記録材上に印刷する画像形成部とを備えている。
上記の構成によれば、原稿画像の画像データに対して上記画像処理を施すことなく記憶部に記憶させるので、原稿を読み取ってから記憶するまでの処理を迅速に行うことができる。また、上記画像データに応じた画像を印刷したりする際に、記憶部から読み出した画像ファイルに含まれる描画コマンドに基づく画像処理を行ってから印刷することができるので、原稿画像に応じた画像を適切な状態で印刷できる。
本発明の画像処理方法は、上記の課題を解決するために、原稿を読み取って取得した原稿画像の画像データを所定形式のデータにフォーマット化した画像ファイルを生成する画像処理装置における画像処理方法であって、上記画像処理装置に備えられる条件検出部が上記原稿画像を描画する際に適用すべき画像処理の条件を上記画像データに基づいて検出する条件検出工程と、上記画像処理装置に備えられる制御部が上記条件検出工程で検出した上記条件が予め定められた要件を満たすか否かを判定する判定工程とを含み、上記制御部は、上記条件検出工程で検出した上記条件が上記要件を満たすと判定した場合には、上記原稿画像を描画する際に上記条件に基づく画像処理を施した状態で描画させるようにコンピュータを制御するための描画コマンドを上記画像処理装置に備えられる描画コマンド生成部に生成させ、上記画像処理を施す前の上記画像データに上記描画コマンドを付加した画像ファイルを上記画像処理装置に備えられる画像ファイル生成部に生成させ、上記条件検出工程で検出した上記条件が上記要件を満たさないと判定した場合には、上記画像処理装置に備えられる画像処理部に上記条件検出工程で検出した上記条件に基づく画像処理を上記画像データに対して行わせ、上記画像処理を施した後の画像データをフォーマット化した画像ファイルを上記画像ファイル生成部に生成させることを特徴としている。
上記の方法によれば、検出した上記条件が予め定められた要件を満たす場合には、上記画像処理を施す前の原稿画像の画像データに基づいて画像ファイルを生成するので、画像ファイルの送信やファイリング等の処理を迅速に行うことができる。また、原稿画像を描画する際(例えば原稿画像をディスプレイに表示したり、記録材に印刷したりする際)に、描画コマンドに基づく画像処理を施した状態で描画させるようにコンピュータを制御できる。
また、検出した上記条件が予め定められた要件を満たさない場合には、画像データに対して条件検出部の検出した条件に基づく画像処理を行い、画像処理が施された後の画像データに基づいて画像ファイルを生成する。これにより、例えば、条件検出工程で検出する条件と画像処理装置の負荷あるいは処理速度との関係に応じて上記要件を設定しておくことで、通常モードで画像ファイルを生成するか、あるいは簡易モードで画像ファイルを生成しておき、この画像ファイルを描画するときに画像処理を施すかを、画像処理装置の負荷や処理速度等を考慮して適切に切り替えることができる。
なお、上記画像処理装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記各部として動作させることにより、上記画像処理装置をコンピュータにて実現させる画像処理プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に含まれる。
以上のように、本発明の画像処理装置は、原稿を読み取って取得した原稿画像の画像データを所定形式のデータにフォーマット化した画像ファイルを生成するフォーマット化処理部を備えた画像処理装置であって、上記原稿画像を描画する際に適用すべき画像処理の条件を上記画像データに基づいて検出する条件検出部と、上記原稿画像を描画する際に上記条件に基づく画像処理を施した状態で描画させるようにコンピュータを制御するための描画コマンドを生成する描画コマンド生成部と、上記画像データに対して上記条件検出部の検出した上記条件に基づく画像処理を施す画像処理部と、上記条件検出部の検出した上記条件が予め定められた要件を満たす場合には上記フォーマット化処理部に簡易モードの処理を行わせ、上記条件検出部の検出した上記条件が予め定められた上記要件を満たさない場合には上記フォーマット化処理部に通常モードの処理を行わせるように上記各部の動作を制御する制御部とを備え、上記フォーマット化処理部は、上記通常モードとして上記画像処理部が上記画像処理を施した後の画像データをフォーマット化した画像ファイルを生成し、上記簡易モードとして上記画像処理を施す前の画像データに上記描画コマンド生成部の生成した描画コマンドを付加した画像ファイルを生成する。
また、本発明の画像処理方法は、原稿を読み取って取得した原稿画像の画像データを所定形式のデータにフォーマット化した画像ファイルを生成する画像処理装置における画像処理方法であって、上記画像処理装置に備えられる条件検出部が上記原稿画像を描画する際に適用すべき画像処理の条件を上記画像データに基づいて検出する条件検出工程と、上記画像処理装置に備えられる制御部が上記条件検出工程で検出した上記条件が予め定められた要件を満たすか否かを判定する判定工程とを含み、上記制御部は、上記条件検出工程で検出した上記条件が上記要件を満たすと判定した場合には、上記原稿画像を描画する際に上記条件に基づく画像処理を施した状態で描画させるようにコンピュータを制御するための描画コマンドを上記画像処理装置に備えられる描画コマンド生成部に生成させ、上記画像処理を施す前の上記画像データに上記描画コマンドを付加した画像ファイルを上記画像処理装置に備えられる画像ファイル生成部に生成させ、上記条件検出工程で検出した上記条件が上記要件を満たさないと判定した場合には、上記画像処理装置に備えられる画像処理部に上記条件検出工程で検出した上記条件に基づく画像処理を上記画像データに対して行わせ、上記画像処理を施した後の画像データをフォーマット化した画像ファイルを上記画像ファイル生成部に生成させる。
それゆえ、検出した上記条件が予め定められた要件を満たす場合には、画像ファイルの送信やファイリング等の処理を迅速に行うことができる。また、原稿画像を描画する際に、描画コマンドに基づく画像処理を施した状態で描画させるようにコンピュータを制御できる。また、検出した上記条件が予め定められた要件を満たさない場合には、画像処理後の画像データをフォーマット化した画像ファイルを生成できる。したがって、通常モードで画像ファイルを生成するか、簡易モードで画像ファイルを生成しておき、この画像ファイルを描画するときに画像処理を施すかを、画像処理装置の負荷や処理速度等を考慮して適切に切り替えることができる。
本発明の一実施形態にかかる画像処理装置における処理の流れを示すフロー図である。 本発明の一実施形態にかかる画像処理装置(画像読取装置、画像形成装置)の概略構成、および画像形成モードにおけるデータの流れを示すブロック図である。 図2に示した画像処理装置における通常送信モードでのデータの流れを示すブロック図である。 図2に示した画像処理装置における簡易送信モードでのデータの流れを示すブロック図である。 図2に示した画像処理装置に備えられる画像入力装置の構成例を示す断面図である。 図2に示した画像処理装置に備えられる原稿検知部の概略構成を示すブロック図である。 図5に示した画像入力装置におけるスキャン範囲とスキャン時の原稿位置との関係の一例を示す説明図である。 図2に示した画像処理装置における画像データの天地方向と、原稿画像の天地方向との関係を示す説明図である。 図2に示した画像処理装置における画像処理装置における画像領域の判定方法を示す説明図である。 図2に示した画像処理装置において中間調補正処理に用いるガンマ曲線の一例を示すグラフである。 図2に示した画像処理装置において簡易送信モードのときに送信される画像ファイルの構成を示す説明図である。 (a)は図11に示した画像ファイルにおける文書カタログ記述部に対する記述内容の一例を示しており、(b)は図11に示した画像ファイルにおけるページ記述部に対する記述内容の一例を示しており、(c)は図11に示した画像ファイルにおける画像データ記述部に対する記述内容の一例を示している。 (a)は図2に示した画像入力装置で読み取られた画像データの一例を示しており、(b)は(a)に示した画像データを図14に示した画像描画記述部の記述に基づいて表示させた画像を示す説明図である。 図2に示した画像処理装置において簡易送信モードのときに送信される画像ファイルにおける画像描画記述部に対する記述内容の一例を示す説明図である。 (a)は図2に示した画像入力装置で読み取られた画像データの一例を示しており、(b)は(a)に示した画像データを図16に示した画像描画記述部の記述に基づいて表示させた画像を示す説明図である。 図2に示した画像処理装置において簡易送信モードのときに送信される画像ファイルにおける画像描画記述部に対する記述内容の一例を示す説明図である。 (a)は図2に示した画像入力装置で読み取られた画像データの一例を示しており、(b)は(a)に示した画像データを図18に示した画像描画記述部の記述に基づいて表示させた画像を示す説明図である。 図2に示した画像処理装置において簡易送信モードのときに送信される画像ファイルにおける画像描画記述部に対する記述内容の一例を示す説明図である。 (a)は図2に示した画像入力装置で読み取られた画像データの一例を示しており、(b)は(a)に示した画像データを図20に示した画像描画記述部の記述に基づいて表示させた画像を示す説明図である。 図2に示した画像処理装置において簡易送信モードのときに送信される画像ファイルにおける画像描画記述部に対する記述内容の一例を示す説明図である。 図2に示した画像処理装置の変形例を示すブロック図である。 図2に示した画像処理装置の変形例を示すブロック図である。 図2に示した画像処理装置の変形例を示すブロック図である。 図2に示した画像処理装置における、原稿の載置方向と主走査方向の読み取り解像度および副走査方向の読み取り解像度との関係を示す説明図である。 本発明の一実施形態にかかる画像処理装置における処理の変形例を示すフロー図である。 本発明の一実施形態にかかる画像処理装置における処理の変形例を示すフロー図である。 本発明の一実施形態にかかる画像処理装置における処理の変形例を示すフロー図である。 本発明の一実施形態にかかる画像処理装置における処理の変形例を示すフロー図である。
本発明の一実施形態について説明する。なお、本実施形態では、主に、本発明をデジタルカラー複合機に適用する場合の一例について説明する。
(1)デジタルカラー複合機の全体構成
図2〜図4は、本実施形態にかかるデジタルカラー複合機1の概略構成を示すブロック図である。なお、デジタルカラー複合機1は、(1)画像入力装置2で読み取った画像データに応じた画像を画像出力装置4によって記録材上に形成する画像形成モード、(2)画像入力装置2で読み取った画像データに傾き補正等の処理を施し、処理後の画像データを通信装置5によって外部装置に送信する通常送信モード、および(3)画像入力装置2で読み取った画像データから検出した、描画時に適用すべき条件を示す情報と上記条件に対応する画像処理を行う前の上記画像データとを通信装置5によって外部装置に送信する簡易送信モードを備えている。そして、図2は画像形成モードにおけるデータの流れ、図3は通常送信モードにおけるデータの流れ、図4は簡易送信モードにおけるデータの流れを示している。
図2〜図4に示すように、デジタルカラー複合機1は、画像入力装置2、画像処理装置3、画像出力装置4、通信装置5、および操作パネル6を備えている。
画像入力装置2は、原稿の画像を読み取って画像データを生成するものであり、例えばCCD(Charge Coupled Device )などの光学情報を電気信号に変換するデバイスを備えたスキャナ部(図示せず)より構成されている。本実施形態では、画像入力装置2は、原稿からの反射光像を、RGB(R:赤・G:緑・B:青)のアナログ信号として画像処理装置3に出力する。
図5は、画像入力装置2の一例を示す断面図である。この図に示す画像入力装置2は、上部筐体60と下部筐体61とを備えている。上部筐体(原稿カバー)60は、原稿押さえマット57、整合ローラ対55、原稿搬送路56、イメージセンサ部53、上側原稿搬送ガイド58等を備えており、下部筐体61は、第1コンタクトガラス(原稿台)51、第2コンタクトガラス52、読取部70、遮光部材59等を備えている。また、上部筐体60は下部筐体61に対して開閉可能に構成されている。
なお、画像入力装置2は、(1)第1コンタクトガラス51上に載置された原稿の下面側を読取部70によって読み取る静止読取モード、(2)第2コンタクトガラス52上を走行(移動)する原稿の下面側を読取部70によって読み取る走行読取モード、および(3)第2コンタクトガラス52上を走行(移動)する原稿の下面側を読取部70によって読み取るとともに、上面側をイメージセンサ部53で読み取る両面読取モードを備えている。
整合ローラ対55は、走行読取モードおよび両面読取モードにおいて、搬送されてきた原稿の先端が搬送方向に垂直になるように原稿の角度を整合させるためのものである。搬送された原稿の先端が回転停止状態の整合ローラ対55のニップ部に付き当たることによってこの原稿に所定の撓みを形成され、その後、整合ローラ対55を回転させることによって上記原稿の向きが整合されて整合ローラ対55の下流側に搬送される。
イメージセンサ部53は、両面モードが選択されたときに、第2コンタクトガラス52上を搬送される原稿の上面側の画像を読み取るためのものである。
原稿押さえマット57は、静止読取モードが選択されたときに、第1コンタクトガラス51上に載置された原稿を第1コンタクトガラス51側に押さえつけて原稿の位置を安定させるためのものである。
読取部70は、第1走査ユニット63、第2走査ユニット64、結像レンズ65、およびCCD(Charge Coupled Device)66を備えている。
第1走査ユニット63は、原稿の読み取り面を露光する光源(露光ランプ)62と、原稿からの反射光を第2走査ユニット64に向けて反射する第1反射ミラー67とを備えている。
なお、第1走査ユニット63は、静止読取モード時には、第1コンタクトガラス51に対して平行に図のPの位置から右に向かって原稿サイズに応じた距離だけ一定速度Vで移動しながら、第1コンタクトガラス51上に載置された原稿を光源62から出射した光で露光し、原稿からの反射光を第1反射ミラー67で反射させて第2走査ユニット64に導く。上記の原稿サイズは、図示しない原稿サイズ検出手段(例えば、フォトトランジスタなどの光電変換素子からなる原稿サイズ検出手段)によって第1コンタクトガラス51上に載置された原稿サイズを検知した結果であってもよく、ユーザが操作パネルを介して入力したものであってもよい。なお、本実施形態では、第1コンタクトガラス51は、A3サイズまでの原稿を読み取り可能な大きさに形成されている。
また、第1走査ユニット63は、走行読取モード時および両面読取モード時には、第2コンタクトガラス52に対向する所定の位置において、第2コンタクトガラス52上を搬送される原稿を光源62から出射した光で露光し、原稿からの反射光を第1反射ミラー67で反射させて第2走査ユニット64に導く。
第2走査ユニット64は、第2反射ミラー68と第3反射ミラー69とを備えており、これら両ミラーによって第1反射ミラー67から入射した光を結像レンズ65およびCCD66に導くように構成されている。なお、第2走査ユニット64は、静止読取モードでは第1走査ユニット63に追随してV/2の速度で移動するようになっている。
遮光部材59は、読取部54の光源62の光が、イメージセンサ部53に入射することによってイメージセンサ部53が画像を適切な濃度で読み取れなくなることを防止するためのものである。
結像レンズ65は、第3反射ミラー69から入射した原稿からの反射光を、CCD66上に結像させるためのものである。
CCD66は、結像レンズ65を介して入射した光をアナログの電気信号に変換するためのものである。なお、この電気信号は、後述する画像処理装置3によってデジタルの画像データに変換される。なお、両面読取モードの場合、読取部70によって読み取られた原稿の下面側の画像データが画像処理装置3に入力されて処理され、その後、イメージセンサ部53によって読み取られた原稿の上面側の画像データが画像処理装置3に入力されて処理される。画像処理装置3において原稿の下面側の画像データが処理されている間、イメージセンサ部53によって読み取られた原稿の上面側の画像データは図示しないメモリに一旦格納されており、原稿の上面側の画像データに対する処理が終了した時にこのメモリから読み出されて画像処理装置3に送られ、処理が施される。
画像処理装置3は、図2〜図4に示すように、A/D変換部11、シェーディング補正部12、入力処理部13、原稿検知部(条件検出部)14、原稿補正部15、色補正部16、黒生成下色除去部17、空間フィルタ処理部18、出力階調補正部19、中間調生成部(中間調生成部)20、領域分離部21、送信データ生成部22、記憶部23、および制御部24を備えている。記憶部23は画像処理装置3で扱われる各種データ(画像データ等)を記憶する記憶手段である。記憶部23の構成は特に限定されるものではないが、例えばハードディスクなどを用いることができる。また、制御部24は、画像処理装置3に備えられる各部の動作を制御する制御手段である。この制御部24は、デジタルカラー複合機1の主制御部(図示せず)に備えられるものであってもよく、主制御部とは別に備えられ、主制御部と協働して処理を行うものであってもよい。
画像処理装置3は、画像形成モードでは、画像入力装置2から入力された画像データに種々の画像処理を施して得られるCMYKの画像データを画像出力装置4に出力する。また、通常送信モードでは、画像入力装置2から入力された画像データに傾き補正処理、画像領域抽出処理、変倍処理、回転処理等の画像処理を施すと共に、画像処理後の画像データに基づいて一般に普及している表示装置の表示特性に適合したR’G’B’の画像データ(例えば、sRGBデータ)を生成し、生成したR’G’B’の画像データを所定のフォーマットに変換して通信装置5に出力する。また、簡易送信モードでは、画像入力装置2から入力された画像データに基づいて一般に普及している表示装置の表示特性に適合したR’G’B’の画像データ(例えば、sRGBデータ)を生成すると共に、この画像データを外部装置において表示させる際に適用すべき傾き補正処理、天地補正処理、画像抽出処理等に関するパラメータを示す描画コマンドと上記のR’G’B’の画像データとを所定のフォーマットに変換して通信装置5に出力する。なお、画像処理装置3の詳細については後述する。
画像出力装置4は、画像処理装置3から入力された画像データを記録材(例えば紙等)上に出力するものである。画像出力装置4の構成は特に限定されるものではなく、例えば、電子写真方式やインクジェット方式を用いた画像出力装置を用いることができる。
通信装置5は、例えばモデムやネットワークカードより構成される。通信装置5は、ネットワークカード、LANケーブル等を介して、ネットワークに接続された他の装置(例えば、パーソナルコンピュータ、サーバ装置、表示装置、他のデジタル複合機、ファクシミリ装置等)とデータ通信を行う。通信装置5は、画像データを送信する場合、相手先との送信手続きを行って送信可能な状態が確保されると、所定の形式で圧縮された画像データをメモリから読み出し、圧縮形式の変更など必要な処理を施して、通信回線を介して相手先に順次送信する。また、通信装置5は、画像データを受信する場合、通信手続きを行うとともに、相手先から送信されてくる画像データを受信して画像処理装置3に入力する。受信した画像データは、画像処理装置3で伸張処理、回転処理、解像度変換処理、出力階調補正、階調再現処理などの所定の処理が施され、画像出力装置4によって出力される。なお、受信した画像データを記憶装置(図示せず)に保存し、画像処理装置3が必要に応じて読み出して上記所定の処理を施すようにしてもよい。
操作パネル6は、例えば、液晶ディスプレイなどの表示部と設定ボタンなどより構成され(いずれも図示せず)、デジタルカラー複合機1の主制御部(図示せず)の指示に応じた情報を上記表示部に表示するとともに、上記設定ボタンを介してユーザから入力される情報を上記主制御部に伝達する。ユーザは、操作パネル6を介して入力画像データに対する処理モード、印刷枚数、用紙サイズ、送信先アドレスなどの各種情報を入力することができる。
上記主制御部は、例えばCPU(Central Processing Unit)等からなり、図示しないROM等に格納されたプログラムや各種データ、操作パネル6から入力される情報等に基づいて、デジタルカラー複合機1の各部の動作を制御する。
次に、画像処理装置3に備えられる各部における上記各モードでの処理について説明する。
(2)画像処理装置3における処理の概要
図1は、画像処理装置3における概略的な処理の流れを示すフロー図である。この図に示すように、まず、制御部24は、操作パネル6を介して入力されるユーザからの処理モードの選択指示を受け付ける(S1)。また、画像入力装置2から、原稿を読み取って得られた画像データを取得する(S2)。
その後、制御部24は、原稿検知部14に傾き角度の検出(S3)、および天地方向の判定(S4)を行わせる。
その後、制御部24は、S1で選択指示された処理モードが画像形成モードであるか否かを判断する(S5)。そして、画像形成モードが選択されたと判断した場合、S2における傾き角度の検出結果に基づいて原稿補正部15に傾き補正処理を行わせ(S6)、S3における天地方向の判定結果に基づいて原稿補正部15に天地補正処理を行わせ(S7)、傾き補正処理および天地補正処理を施した画像データを画像出力装置4に出力させ(S8)、処理を終了する。
一方、S5において画像形成モードではないと判断した場合、制御部24は、原稿検知部14に画像データにおける原稿画像領域の判定処理を行わせる(S9)。
さらに、制御部24は、S1で選択指示された処理モードが簡易送信モードであるか否かを判断する(S10)。そして、簡易送信モードではないと判断した場合、制御部24は、通常送信モードであると判断し、S2における傾き角度の検出結果に基づいて原稿補正部15に傾き補正処理を行わせ(S11)、S3における天地方向の判定結果に基づいて原稿補正部15に天地補正処理を行わせ(S12)、S9における画像領域の判定結果に基づいて原稿補正部15に画像抽出処理を行わせる(S13)。
また、制御部24は、送信データ生成部22に文字認識処理を行わせ(S14)、文字認識処理の結果に基づいて透明テキストを生成させ(S15)、画像データと透明テキストとを所定のフォーマット(本実施形態ではPDFフォーマット)に従ってフォーマット化した画像ファイルを生成させ(S16)、フォーマット化した画像ファイルを通信装置5に出力させ(S17)、処理を終了する。
一方、S10において簡易送信モードであると判断した場合、制御部24は、送信データ生成部22に、原稿検知部14による傾き角度検出結果、天地判定結果、および画像領域判定結果を抽出させ(S18)、これらの抽出結果に基づいて外部装置において画像データを表示させる際に適用する描画コマンドを生成させる(S19)。また、制御部24は、送信データ生成部22に文字認識処理を行わせ(S20)、文字認識処理の結果に基づいて透明テキストを生成させる(S21)。そして、制御部24は、送信データ生成部22を制御して画像データと描画コマンドと透明テキストとを所定のフォーマット(本実施形態ではPDFフォーマット)に従ってフォーマット化した画像ファイルを生成させ(S22)、フォーマット化した画像ファイルを通信装置5に出力させ(S17)、処理を終了する。
(3)画像形成モード
次に、画像形成モードにおける画像処理装置3の動作についてより詳細に説明する。画像形成モードの場合、図2に示すように、まず、A/D変換部11が、画像入力装置2から入力されたRGBのアナログ信号をデジタル信号に変換してシェーディング補正部12に出力する。
シェーディング補正部12は、A/D変換部11から送られてきたデジタルのRGB信号に対して、画像入力装置2の照明系、結像系、撮像系で生じる各種の歪みを取り除く処理を施し、入力処理部13に出力する。
入力処理部(入力階調補正部)13は、シェーディング補正部12にて各種の歪みが取り除かれたRGB信号に対して、カラーバランスを整えると同時に、濃度信号など画像処理装置3に採用されている画像処理システムの扱い易い信号に変換する処理を施すものである。また、下地濃度の除去やコントラストなどの画質調整処理を行う。また、入力処理部13は、上記の各処理を施した画像データを記憶部23に記憶させる。
原稿検知部(条件検出部)14は、画像データに基づいて原稿画像の傾き角度、天地方向、画像データ中の画像が存在する領域である画像領域などを検出する。また、原稿補正部15は、原稿検知部14の検知結果に基づいて画像データに傾き補正処理、天地補正処理、画像抽出処理などを行う。
図6は、原稿検知部14の概略構成を示すブロック図である。この図に示すように、原稿検知部14は、信号変換部31、2値化処理部32、解像度変換部33、原稿傾き検知部34、原稿天地判定部35、および画像領域判定部36を備えている。
信号変換部31は、入力処理部13によって上記各処理を施された画像データがカラー画像であった場合にこの画像データを無彩化して、明度信号もしくは輝度信号に変換するものである。
例えば、信号変換部31は、Yi=0.30Ri+0.59Gi+0.11Biを演算することによりRGB信号を輝度信号Yに変換する。ここで、Yは各画素の輝度信号であり、R,G,Bは各画素のRGB信号における各色成分であり、添え字のiは画素毎に付与された値(iは1以上の整数)である。
あるいは、RGB信号をCIE1976L***信号(CIE:Commission International de l'Eclairage、L*:明度、a*,b*:色度)に変換してもよい。
2値化処理部32は、無彩化された画像データ(輝度値(輝度信号)または明度値(明度信号))と、予め設定された閾値とを比較することにより画像データを2値化する。例えば、画像データが8ビットである場合、上記閾値を128とする。あるいは、複数の画素(例えば5画素×5画素)からなるブロックにおける濃度(画素値)の平均値を閾値としてもよい。
解像度変換部33は、2値化された画像データの解像度を低解像度に変換する。例えば、1200dpiあるいは600dpiで読み込まれた画像データを300dpiに変換する。解像度変換の方法は特に限定されるものではなく、例えば、公知のニアレストネイバー法、バイリニア法、バイキュービック法などを用いることができる。
原稿傾き検知部34は、解像度変換部33によって低解像度に変換された画像データに基づいて、画像読取時のスキャン範囲(正規の原稿位置)に対する原稿の傾き角度を検知する。つまり、図7に示すように、画像入力装置2におけるスキャン範囲(正規の原稿位置)に対して、画像読取時における原稿の位置が傾いていた場合に、この傾き角度を検知する。
傾き角度の検知方法は特に限定されるものではなく、従来から公知の種々の方法を用いることができる。例えば、特許文献4に記載されている方法を用いてもよい。この方法では、2値化された画像データからを黒画素と白画素との境界点(例えば各文字の上端における白/黒の境界点の座標)を複数個抽出し、各境界点の点列の座標データを求める。そして、この点列の座標データに基づいて回帰直線を求め、その回帰係数bを下記式(1)に基づいて算出する。
b=Sxy/Sx ・・・(1)
なお、Sx,Syはそれぞれ変量x,yの残差平方和であり、Sxyはxの残差とyの残差の積の和である。すなわち、Sx,Sy,Sxyは下記式(2)〜(4)で表わされる。
Figure 2010161764
そして、上記のように算出した回帰係数bより、下記式(5)に基づいて傾き角度θを算出する。
tanθ=b ・・・(5)
また、原稿傾き検知部34は、原稿の端部(エッジ部)を検出し、原稿の各角部の座標P1(X1,Y1)、P2(X2,Y2)、P3(X3,Y3)、P4(X4,Y4)を算出する。なお、図7に示すように、原稿の角部が画像データの範囲内に存在しない場合であっても、原稿の端部の検出結果および傾き角度の検出結果に基づいて当該端部の座標を算出する。
本実施形態では、まず、画像入力装置2で読み取られた画像データについて、副走査方向の各ライン単位で、注目画素と隣接画素の画素値が予め定めた閾値(例えば40)よりも大きな画素のうち、最も左側の画素の座標と最も右側の画素の座標とをエッジ座標として算出する。次に、上記画像データの全ラインについて算出したエッジ座標より、最も上部、下部、左部、右部となるエッジ座標を抽出する。
これにより、図7に示す例では、最も上部、下部、左部、右部となるエッジ座標として、下記の各座標が抽出される。
上部:P2(X2,Y2)
下部:p1(x1,y1)、p3(x3,y1) ただし、x1<x2
左部:P1(X1,Y1)
右部:p2(x2,y2)、p4(x2,y4) ただし、y2<y4
このように、最も上部、下部、左部、右部の座標のうちのいずれかについて2点が抽出された場合、本実施形態では、これら2点と抽出された他の部分の座標とを結ぶ直線に基づいて、読み取り範囲外の位置に存在する原稿の角部の座標を算出する。
具体的には、図7の場合、点P1と点p1とを結ぶ直線、P2とp2とを結ぶ直線、p3とp4とを結ぶ直線を求める。そして、点P1と点p1とを結ぶ直線とp3とp4を結ぶ直線との交点をP3、P2とp2を結ぶ直線とp3とp4を結ぶ直線との交点をP4として算出する。
なお、P1とP2との間の画素数とP1とp3との間の画素数とを求め、予め記憶させておいた規定サイズの原稿における縦方向および横方向の解像度と画素数との関係(例えば表1参照)に基づいて原稿のサイズを推定し、この推定結果に基づいて各角部P1〜P4の座標を求めてよい。
Figure 2010161764
なお、表1では、図24に示すように、第1コンタクトガラス(原稿台)51の短辺側と原稿の長辺側とが略平行になるように原稿を載置した場合を縦置き、第1コンタクトガラス(原稿台)51の短辺側と原稿の短辺側とが略平行になるように原稿を載置した場合を横置きと称している。また、表1におけるR1は主走査方向(第1コンタクトガラス(原稿台)51の短辺側に沿う方向)についての読み取り解像度を示しており、R2は副走査方向(第1コンタクトガラス(原稿台)51の長辺側に沿う方向)についての読み取り解像度を示している。
また、原稿のエッジを算出する際のバラツキ等を考慮し、原稿画像の範囲を、エッジ検出結果よりも所定の幅(例えば10mm程度)広めに算出するようにしてもよい。
また、簡易送信モードあるいは傾き補正モードが選択されたときに、原稿が傾いた状態で原稿台に載置された場合であっても原稿全体を読み取ることができるように、画像入力装置2において読み取り可能な最大サイズの原稿よりも広い領域を読み取るようにしてもよい。例えば、図7に示した例において、主走査方向については原稿台の縦方向の幅全域を読み取り、副走査方向については画像入力装置2において読み取り可能な最大サイズであるA3サイズの長辺の長さに相当する範囲を読み取るようにしてもよい。また、主走査方向および副走査方向の両方について、原稿台の全域を読み取るようにしてもよい。
原稿天地判定部35は、2値化処理部32によって2値化され、解像度変換部33によって低解像度化された画像データに基づいて、原稿の天地方向(上下方向)を判定する。
なお、原稿補正部15が原稿傾き検知部34の検知結果に基づいて画像データに傾き補正処理を施し、信号変換部31、2値化処理部32、および解像度変換部33が傾き補正後の画像データに対して信号変換処理、2値化処理、および解像度変換処理を施し、原稿天地判定部35が、傾き補正後の画像データに対して信号変換処理、2値化処理、および解像度変換処理を施した画像データに基づいて天地判定処理を行うようにしてもよい。
また、原稿の天地方向の判定方法は特に限定されるものではなく、従来から公知の種々の方法を用いることができる。例えば、特許文献5に記載されている方法を用いてもよい。
特許文献5の方法では、画像データに基づいて文字認識処理を行い、原稿内の各文字を文字毎に切り出して各文字をパターン化する。なお、この処理は、2値化され、300dpiに低解像度化された画像データを用いて行う。また、必ずしも全ての文字について文字認識処理を行う必要は無く、例えば予め定められた数の文字を抽出して行うようにしてもよい。
その後、文字パターンの特徴と予めデータベース化された文字パターン情報とのマッチング(比較)を行う。マッチングの方法としては、データベース化された文字パターンに画像データから切り出された文字パターンを重ね合わせて画素ごとの白黒を比較し、画像データにおける文字を、データベース化された各文字パターンのうち全ての画素が合致する文字パターンの文字として判別する。なお、全てが合致する文字パターンがない場合、画像データにおける文字を、マッチングする画素が最も多い文字パターンの文字として判別する。ただし、マッチングする画素数の割合が所定のマッチング割合に達しなければ判別不能と判断する。
そして、画像データを90°、180°、270°回転させた場合のそれぞれについて、上記の文字認識処理を行う。その後、0°、90°、180°、270°のぞれぞれの場合について、判別可能な文字数を算出し、判別可能な文字数が最も多い回転角度を文字方向、すなわち原稿の正規の天地方向として判定する。そして、画像データにおける原稿画像の天地方向を正規の天地方向に一致させるための回転角度を判定する。具体的には、正規の天地方向に対して時計回りの方向の角度を正とし、図8に示すように、画像データにおける原稿画像の天地方向(基準方向)と正規の天地方向とが一致している場合を0°、画像データにおける原稿画像の天地方向が正規の天地方向に対して−90°異なっている場合に上記回転角度を90°、画像データにおける原稿画像の天地方向が正規の天地方向に対して−180°異なっている場合に上記回転角度を180°、画像データにおける原稿画像の天地方向が正規の天地方向に対して−270°異なっている場合に上記回転角度を270°とする。
画像領域判定部36は、2値化処理部32によって2値化され、解像度変換部33によって低解像度化された画像データに含まれる画像領域(画像が描かれている領域)を判定し、判定結果を原稿補正部15に出力する。
画像領域の判定方法は特に限定されるものではなく、従来から公知の種々の方法を用いることができる。例えば、図9に示すように、主走査方向および副走査方向のそれぞれについて黒画素に関するヒストグラムを作成し、このヒストグラムに基づいて最も左端、右端、上端、および下端に存在する画像データの座標を判定する方法を用いることができる。
原稿補正部15は、原稿傾き検知部34の傾き角度検知結果に基づいて、画像データに対して傾き補正処理を施す。この際、図7に示した斜線部のように、原稿の一部が画像データからはみ出している場合、すなわち原稿の一部がスキャン範囲外であった場合には、このはみ出している部分については所定の色(例えば白(8ビットの画像データの場合255))に置き換える。
また、原稿天地判定部35の判定結果に基づいて、傾き補正処理後の画像データに対して、画像データの天地方向とこの画像データに含まれる原稿画像の天地方向とを一致させるように天地補正処理(90°単位の回転処理)を施す。
また、原稿補正部15は、傾き補正処理および天地補正処理を施した画像データに対して、画像領域判定部36で判定された画像領域に対応する画像データを抽出する画像抽出処理、および抽出した画像データを所定のサイズ(例えば画像出力装置4で用いる記録材のサイズに応じたサイズ)にするように変倍処理(拡大または縮小処理)を施す。また、原稿補正部15は、上記の各処理を施した画像データを色補正部16および領域分離部21に出力する。
なお、原稿補正部15によって上記の各処理がなされた画像データをファイリングデータとして管理するようにしてもよい。この場合、上記画像データは、例えば、JPEG圧縮アルゴリズムに基づいてJPEGコードに圧縮されて記憶部23に格納される。そして、この画像データに対するコピー出力動作やプリント出力動作が指示された場合には、記憶部23からJPEGコードが引き出されて不図示のJPEG伸張部に引き渡され、復号化処理が施されてRGBデータに変換される。また、上記の画像データに対して送信動作が指示された場合には、記憶部23からJPEGコードが引き出され、ネットワーク網や通信回線を介して通信装置5から外部装置へ送信される。
色補正部16は、色再現の忠実化実現のために、不要吸収成分を含むCMY(C:シアン・M:マゼンタ・Y:イエロー)色材の分光特性に基づいた色濁りを取り除く処理を行うものである。
黒生成下色除去部17は、色補正後のCMYの3色信号から黒(K)信号を生成する黒生成、元のCMY信号から黒生成で得たK信号を差し引いて新たなCMY信号を生成する処理を行うものである。これにより、CMYの3色信号はCMYKの4色信号に変換される。
空間フィルタ処理部18は、黒生成下色除去部17より入力されるCMYK信号の画像データに対して、領域識別信号を基にデジタルフィルタによる空間フィルタ処理(強調処理および/または平滑化処理)を行い、空間周波数特性を補正する。これにより、出力画像のぼやけや粒状性劣化を軽減することができる。
中間調生成部20は、空間フィルタ処理部18と同様、CMYK信号の画像データに対して領域識別信号を基に所定の処理を施すものである。例えば、領域分離部21にて文字に分離された領域は、特に黒文字あるいは色文字の再現性を高めるために、空間フィルタ処理部18による空間フィルタ処理における鮮鋭強調処理で高周波数の強調量が大きくされる。同時に、中間調生成部20においては、高域周波数の再現に適した高解像度のスクリーンでの二値化または多値化処理が選択される。また、領域分離部21にて網点領域に分離された領域に関しては、空間フィルタ処理部18において、入力網点成分を除去するためのローパス・フィルタ処理が施される。そして、出力階調補正部19では、濃度信号などの信号を画像出力装置4の特性値である網点面積率に変換する出力階調補正処理を行った後、中間調生成部20で、最終的に画像を画素に分離してそれぞれの階調を再現できるように処理する階調再現処理(中間調生成)が施される。領域分離部21にて写真に分離された領域に関しては、階調再現性を重視したスクリーンでの二値化または多値化処理が行われる。
領域分離部21は、RGB信号より、入力画像中の各画素を黒文字領域、色文字領域、網点領域、印画紙写真(連続階調領域)領域の何れかに分離するものである。領域分離部21は、分離結果に基づき、画素がどの領域に属しているかを示す領域分離信号を、黒生成下色除去部17、空間フィルタ処理部18、および中間調生成部20へと出力する。
送信データ生成部22は、情報抽出部41、文字認識部42、描画コマンド生成部43、およびフォーマット化処理部44を備えている。なお、送信データ生成部22は画像形成モードでは動作を行わない。送信データ生成部22の詳細については後述する。
上述した各処理が施された画像データは、一旦、図示しないメモリに記憶されたのち、所定のタイミングで読み出されて画像出力装置4に入力される。
(4)通常送信モード(通常モード)
次に、通常送信モードにおける画像処理装置3の動作について、図3を参照しながらより詳細に説明する。なお、通常送信モードにおけるA/D変換部11、シェーディング補正部12、入力処理部13、原稿補正部15、および領域分離部21の処理は、画像形成モード時と同様である。なお、領域分離部21は領域分離信号を空間フィルタ処理部18および中間調生成部20に対して出力する。
原稿検知部14は、画像形成モード時と同様の動作を行うとともに、2値化および低解像度化した画像データを送信データ生成部22に出力する。
色補正部16は、原稿補正部15から入力されたRGBの画像データを、一般に普及している表示装置の表示特性に適合したR’G’B’の画像データ(例えば、sRGBデータ)に変換し、黒生成下色除去部17に出力する。黒生成下色除去部17は、通常送信モードでは色補正部16から入力された画像データをそのまま空間フィルタ処理部18に出力(スルー)する。
空間フィルタ処理部18は、黒生成下色除去部17より入力されるR’G’B’の画像データに対して、領域識別信号を基にデジタルフィルタによる空間フィルタ処理(強調処理および/または平滑化処理)を行い、出力階調補正部19に出力する。出力階調補正部19は、通常送信モードでは空間フィルタ処理部18から入力された画像データをそのまま中間調生成部20に出力(スルー)する。
中間調生成部20は、出力階調補正部19から入力されたR’G’B’の画像データに対して領域識別信号を基に所定の処理を施し、送信データ生成部22に出力する。例えば、中間調生成部20は、文字領域に対しては図10に実線で示したガンマ曲線を用いた補正を行い、文字領域以外の領域に対しては図10に破線で示したガンマ曲線を用いた補正を行う。なお、文字領域以外の領域に対するガンマ曲線としては、例えば送信先の外部装置に備えられる表示装置の表示特性に応じた曲線を設定しておき、文字領域のガンマ曲線は文字をくっきり表示できるように設定しておくことが好ましい。
中間調生成部20から出力されたR’G’B’の画像データは、送信データ生成部22のフォーマット化処理部44に入力される。
送信データ生成部22の情報抽出部41は、原稿検知部14から入力された画像データをそのまま文字認識部42に出力(スルー)する。
文字認識部42は、情報抽出部41から入力された画像データに基づいて画像データに含まれる文字の特徴量を抽出し、抽出結果を辞書データと比較して文字認識を行う。そして、文字認識結果を描画コマンド生成部43に出力する。なお、文字認識処理の方法は特に限定されるものではなく、従来から公知の種々の方法を用いることができる。
また、図3に破線で示したように、原稿検知部14が2値化および低解像度化した画像データを送信データ生成部22へ出力するのではなく原稿補正部15に出力し、原稿補正部15が上記の2値化および低解像度化した画像データに対して傾き補正処理を施した画像データを送信データ生成部22に出力し、送信データ生成部22の文字認識部42が傾き補正後の上記画像データを用いて文字認識処理を行うようにしてもよい。これにより、傾き補正前の画像データに基づいて文字認識を行う場合よりも文字認識の精度を向上させることができる。
描画コマンド生成部43は、文字認識部42による文字認識結果に基づいて透明テキストを生成し、フォーマット化処理部44に出力する。ここで、透明テキストとは、認識された文字をテキスト情報として見掛け上は見えない形で画像データに重ね合わせる(あるいは埋め込む)ためのデータである。例えば、PDFファイルでは、画像データに透明テキストを付加した画像ファイルが一般に使用されている。
フォーマット化処理部44は、中間調生成部20から入力された画像データと、描画コマンド生成部43によって生成された透明テキストとに基づいて所定のフォーマットの画像ファイルを生成し、通信装置5に出力する。本実施形態では、中間調生成部20から入力された表示用の画像処理が施された画像データ(R’G’B’の画像データ)をPDF形式に変更するとともに、文字認識結果に基づいて生成された透明テキストを各画像ファイルの画像描画記述部(コマンド記述部)に埋め込む。画像ファイルの詳細については後述する。
なお、本実施形態では、画像データに透明テキストを付加して送信するものとしているが、これに限るものではなく、フォーマット化処理部44が中間調生成部20から入力される画像データを所定のフォーマットに変換して透明テキストを付加せずに送信するようにしてもよい。なお、透明テキストを付加しない場合には、原稿検知部14から送信データ生成部22へのデータ出力を行わないようにしてもよい。
通信装置5は、フォーマット化処理部44から入力された画像ファイルを、ネットワークを介して通信可能に接続された外部装置に送信する。例えば、通信装置5は、上記の画像ファイルを図示しないメール処理部(ジョブ装置)によって電子メールに添付して送信する。
(4)簡易送信モード(簡易モード)
次に、簡易送信モードにおける画像処理装置3の動作について、図4を参照しながらより詳細に説明する。なお、簡易送信モードにおけるA/D変換部11、シェーディング補正部12、入力処理部13、原稿検知部14、色補正部16、黒生成下色除去部17、空間フィルタ処理部18、出力階調補正部19、中間調生成部20、および領域分離部21の処理は、通常送信モード時と同様である。
原稿検知部14は、2値化および低解像度化した画像データ、傾き角度検出結果、天地方向の判定結果、および画像領域の判定結果を送信データ生成部22に送る。また、原稿検知部14は、入力処理部13から入力されたR,G,Bの画像データをそのまま原稿補正部15に出力する。あるいは、原稿検知部14が、入力処理部13から入力されたR,G,Bの画像データを記憶部23に格納し、原稿補正部15が記憶部23からこの画像データを読み出すようにしてもよい。
原稿補正部15は、上記のR,G,Bの画像データをそのまま色補正部16および領域分離部21に出力(スルー)する。つまり、簡易送信モードでは、原稿補正部15はR,G,Bの画像データに対する傾き補正処理、天地補正処理、および画像抽出処理を行わない。
送信データ生成部22の情報抽出部41は、原稿検知部14から入力されたデータから傾き角度検出結果、天地方向の判定結果、および画像領域の判定結果を示す情報を原稿毎に抽出し、2値化および低解像度化された画像データとともに文字認識部42に出力する。
文字認識部42は、情報抽出部41から入力された画像データに基づいて文字認識処理を行い、文字認識結果、傾き角度検出結果、天地方向の判定結果、および画像領域の判定結果を描画コマンド生成部43に出力する。
描画コマンド生成部43は、文字認識部42から入力された文字認識結果、傾き角度検出結果、天地方向の判定結果、および画像領域の判定結果に基づいて、中間調生成部20から出力された画像データを、送信先の外部装置に備えられるコンピュータに傾き補正処理、天地補正処理、および画像抽出処理を実行させて表示させるための描画コマンドを生成し、フォーマット化処理部44に出力する。また、描画コマンド生成部43は、文字認識部42による文字認識結果に基づいて透明テキストを生成してフォーマット化処理部44に出力する。
フォーマット化処理部44は、中間調生成部20から入力された画像データと、描画コマンド生成部43によって生成された描画コマンド、および透明テキストに基づいて所定のフォーマットの画像ファイルを生成し、通信装置5に出力する。本実施形態では、中間調生成部20から入力された表示用の画像処理が施された画像データをPDF形式に変更するとともに、描画コマンド生成部43によって生成された描画コマンドおよび透明テキストを各画像データに対応する画像描画記述部(コマンド記述部)に埋め込んだ画像ファイルを生成する。
図11は、フォーマット化処理部44によって生成されるPDF形式の画像ファイルの構成を示す説明図である。この図に示すように、上記画像ファイルは、ヘッダ部、ボディ部、相互参照表、およびトレーラ部によって構成されている。
ヘッダ部には、このファイルがPDFファイルであることを示す文字列とバージョン番号とが含まれる。ボディ部には、表示する情報やページ情報などが含まれる。相互参照表には、ボディ部の中身にアクセスするためのアドレス情報が記述されている。トレーラ部には、はじめにどこから読み込むかを示す情報などが記述されている。
ボディ部は、文書カタログ記述部、ページ記述部、画像データ記述部、および画像描画記述部(コマンド記述部)からなる。なお、ページ記述部、画像データ記述部、および画像描画記述部は各ページに対応して設けられる。
文書カタログ記述部には、各ページからなるオブジェクトに対する参照情報などが記述される。図12(a)は、文書カタログ記述部に対する記述内容の一例を示している。ページ記述部には、ページ毎の表示範囲等の情報が記述される。図12(b)は、ページ記述部に対する記述内容の一例を示している。この図に示す例では、「/MediaBox [ 0.00000 0.00000 593.28003 842.88000 ]」という記述が表示範囲を規定している。画像データ記述部には、画像データが記述される。図12(c)は、画像データ記述部に対する記述内容の一例を示している。画像描画記述部には、対応するページを描画する際に適用する条件が記述される。本実施形態では、傾き補正処理、天地補正処理、および画像抽出処理に関する描画コマンドをこの画像描画記述部に記述するようになっている。
図13(a)は画像入力装置2において読み取られた画像データの一例を示している。また、図14は、画像描画記述部に対する記述内容の一例を示すものであり、図13(a)に示した画像データを描画する際に適用する条件を示している。この図に示す例では、「0.985 -0.174 0.174 0.985 -139.003 65.609 cm」の部分が傾き補正処理および平行移動処理に関する内容を示している。これにより、時計回りに10度の回転処理(傾き補正処理)を行うとともに、原稿画像の左下角部の座標を表示される画像の左下角部の座標(原点)に合わせるための平行移動を行うようになっている。「737.28 0.00 0.00 894.24 0.00 0.00 cm」は、画像サイズおよび画像解像度に応じた表示設定を示しており、これにより画像が所望のサイズで表示されるようになっている。図13(b)は、図13(a)の画像データに対して図14の条件を適用して描画した場合に表示される画像を示している。この例では、原稿画像の領域を抽出する処理は行っていないが、ページの表示範囲を原稿と同じサイズに設定しているので、結果的に原稿に対応するサイズの画像が表示される。また、この例では、原稿の左下部分は画像入力装置2におけるスキャン範囲に含まれておらず、画像データが存在しないので、この部分については白色に表示される。
図15(a)は画像入力装置2において読み取られた画像データの一例を示している。また、図16は、画像描画記述部に対する記述内容の一例を示すものであり、図15(a)に示した画像データを描画する際に適用する条件を示している。この図に示す例では、画像データから原稿画像の領域を抽出し、抽出した領域の画像のみを表示するようになっている。図16における「55.44 81.84 593.28 842.88 re W n」が原稿画像領域の抽出処理に関する内容を示している。この図に示す例では、矩形形状の抽出領域における左下の座標と横幅および高さを規定している。図15(b)は、図15(a)の画像データに対して図16の条件を適用して描画した場合に表示される画像を示している。この図に示すように、原稿画像領域の範囲外の領域は白色に表示される。
図17(a)は画像入力装置2において読み取られた画像データの一例を示している。また、図18は、画像描画記述部に対する記述内容の一例を示すものであり、図17(a)に示した画像データを描画する際に適用する条件を示している。この図に示す例では、画像データから原稿画像の領域を抽出し、抽出した領域の画像に傾き補正処理を施して表示するようになっている。図18における「101.00 270.00 593.28 842.88 re W n」が原稿画像領域の抽出処理に関する内容を示しており、「0.985 -0.174 0.174 0.985 -111.402 80.185 cm」が傾き補正処理および平行移動処理に関する内容を示している。図17(b)は、図17(a)の画像データに対して図16の条件を適用して描画した場合に表示される画像を示している。この図に示す例では、原稿画像の領域を抽出するとともに、原稿の真ん中を中心として時計回りに10度回転処理(傾き補正処理)を行うようになっている。なお、原稿画像領域の範囲外の領域は白色に表示される。
図19(a)は画像入力装置2において読み取られた画像データの一例を示している。また、図20は、画像描画記述部に対する記述内容の一例を示すものであり、図19(a)に示した画像データを描画する際に適用する条件を示している。この図に示す例では、
「0.985 -0.174 0.174 0.985 -211.402 -190.185 cm」の部分が傾き補正処理および平行移動処理に関する内容を示しており、時計回りに10度の回転処理(傾き補正処理)を行うことを示している。図19(b)は、図19(a)の画像データに対して図18の条件を適用して描画した場合に表示される画像を示している。この図に示す例では、原稿画像の抽出処理は行っていないものの、表示領域を原稿と同じサイズに設定しているので、原稿画像の範囲外の画像は表示されないようになっている。
通信装置5は、フォーマット化処理部44から入力された画像ファイルを、ネットワークを介して通信可能に接続された外部装置に送信する。例えば、通信装置5は、上記の画像ファイルを図示しないメール処理部(ジョブ装置)によって電子メールに添付して送信する。外部装置は、受信した画像ファイルを画像描画記述部(コマンド記述部)に埋め込まれている描画コマンドを参照して表示する。これにより、外部装置において傾き補正処理、天地補正処理、および画像抽出処理が施された画像データを表示させることができる。また、画像ファイルに埋め込まれている透明テキストを用いて検索処理や音声出力処理等を行うことができる。
なお、本実施形態では、傾き補正処理、天地補正処理、および画像抽出処理に関する描画コマンドを画像ファイルに埋め込んで送信するようにしているが、これに限るものではない。
例えば、傾き補正処理、天地補正処理、および画像抽出処理のうちのいずれか1つ以上に関する描画コマンドを画像ファイルに埋め込んで送信するようにしてもよい。
また、上記の各処理に加えて、あるいは上記の各処理に代えて、他の画像処理に関する描画コマンドを画像ファイルに埋め込んで送信するようにしてもよい。例えば、画像データを所定の変倍倍率で変倍(縮小あるいは拡大)して表示させるための描画コマンドを画像ファイルに埋め込んで送信するようにしてもよい。
また、例えば、画像抽出処理で抽出した画像領域の画像を、所定のサイズにするための変倍倍率を算出する倍率算出部(図示せず)を原稿検知部14あるいは送信データ生成部22に設け、描画コマンド生成部43が倍率算出部によって算出された変倍倍率に応じた描画コマンドを生成し、フォーマット化処理部44がその描画コマンドを画像ファイルに埋め込むようにしてもよい。
例えば、倍率算出部は、原稿を読み取った画像データの主走査方向の画素数をSX、副走査方向の画素数をSYとし、この画像データに応じた画像を描画する描画範囲の主走査方向の画素数をDX、副走査方向の画素数をDYとすると、下記式(6)に基づいて変倍倍率Mを算出する。
MX=DX/SX
MY=DY/SY
M=min(MX,MY) ・・・(6)
また、本実施形態では、文字認識結果に基づく透明テキストを画像ファイルに埋め込んで送信しているが、これに限るものではなく、透明テキストについては省略してもよい。透明テキストを省略する場合、文字認識処理を行う必要がないので、原稿検知部14が2値化および低解像度化された画像データを送信データ生成部22に出力しないようにしてもよい。また、透明テキストを省略する場合、文字認識部42は、情報抽出部41から入力されたデータをそのまま描画コマンド生成部43に出力(スルー)すればよい。
また、文字認識処理を行う場合、図4に破線で示したように、原稿検知部14が2値化および低解像度化した画像データと原稿画像の傾き角度とを原稿補正部15に出力し、原稿補正部15が上記の2値化および低解像度化した画像データに対して傾き補正処理を施して送信データ生成部22に出力し、送信データ生成部22の文字認識部42が傾き補正後の上記画像データを用いて文字認識処理を行うようにしてもよい。これにより、傾き補正前の画像データに基づいて文字認識を行う場合よりも文字認識の精度を向上させることができる。
以上のように、本実施形態にかかるデジタルカラー複合機1では、原稿検知部14が、原稿画像を表示する際に適用すべき画像処理の条件を原稿画像の画像データに基づいて検出し、描画コマンド生成部43が、原稿画像を表示する際に上記条件に基づく画像処理を施してから表示を行わせるように送信先の装置に備えられるコンピュータを制御するための描画コマンドを生成する。そして、フォーマット化処理部44が、上記画像処理を施す前の画像データに描画コマンドを付加した画像ファイルを生成する。
これにより、原稿画像の画像データに対して上記画像処理を施すことなく送信することができるので、画像読取から送信までの処理を迅速に行うことができる。また、原稿画像を表示する際に、描画コマンドに基づく画像処理を送信先の装置に備えられるコンピュータに行わせることができるので、送信先の装置において、原稿画像を適切な状態で表示することができる。
なお、本実施形態では、フォーマット化処理部44がPDF形式の画像ファイルを生成する場合の実施例について説明したが、これに限るものではなく、画像データとその画像データを描画する際に適用すべき条件とを含む形式の画像ファイルであればよい。
例えば、TIFF形式やEXIF規格のJPEG形式において、補正処理の項目に応じたタグに、描画時に適用する条件に値を設定するようにしてもよい。例えば、天地補正処理(回転処理)を行う場合、回転情報を示すタグである0×112タグに所望する回転角度に応じた値を設定すればよい。具体的には、回転角度が0度の場合は値1、回転角度が90度の場合は値6、回転角度が180度の場合は値3、回転角度が270度の場合は値8を設定すればよい。
また、本実施形態では、通常送信モードおよび簡易送信モードにおいて、ネットワークを介して接続された外部装置に画像ファイルを送信するものとしたが、これに限るものではない。例えば、画像ファイルの送信先をデジタルカラー複合機1に備えられた記憶部23とし、この記憶部23に画像ファイルをファイリングするようにしてもよい。
また、簡易送信モードを用いて画像ファイルをデジタルカラー複合機1の記憶部23にファイリングする場合、デジタルカラー複合機1の主制御部が、デジタルカラー複合機1の動作状態を監視し、非動作状態、すなわちジョブ処理(画像入力装置2における画像読取処理、画像処理装置3における各種処理、画像出力装置4における画像出力処理、および通信装置5における送受信処理)が行われていない状態が所定時間以上続いたことを検知したときに、記憶部23に記憶させておいた、簡易送信モードによってファイリングされた画像ファイルを読み出し、この画像ファイルに埋め込まれている描画コマンドに基づいて、原稿補正部15に傾き補正処理、天地補正処理、および画像抽出処理を行わせ、これら各処理を施した結果を記憶部23に格納させたり、あるいは画像出力装置4に送って画像形成処理を行わせたりするようにしてもよい。
また、本実施形態では、文字認識部42が原稿検知部14または原稿補正部15から入力される2値化および低解像度化を施された画像データに基づいて文字認識処理を施すものとしているが、これに限るものではない。例えば、図21に示すように、領域分離部21から出力される領域分離信号を文字認識部42に入力させ、文字認識部42がこの領域分離信号に基づいて、文字領域(文字エッジと判定された画素からなる画像領域)を示すテキストマップを生成し、文字領域に対してのみ文字認識処理を行うようにしてもよい。
あるいは、図22に示すように、画像データに基づいて原稿の種別を判別する原稿種別自動判別部25を設け、この原稿種別自動判別部25から出力される原稿種別判別信号を文字認識部42に入力させ、原稿種別判別信号が文字を含む原稿(例えば文字原稿、文字印刷写真原稿、文字印画紙写真原稿など)であることを示す場合にのみ文字認識部42が文字認識処理を行うようにしてもよい。原稿種別自動判別部25における原稿種別の判別方法は、少なくとも文字を含む原稿と文字を含まない原稿とを判別できる方法であれば特に限定されるものではなく、従来から公知の種々の方法を用いることができる。
また、本実施形態では、本発明をデジタルカラー複合機に適用する場合について説明したが、これに限らず、モノクロの複合機に適用してもよい。また、複合機に限らず、例えば単体の画像読取装置に適用してもよい。
図23は、本発明を画像読取装置に適用する場合の構成例を示すブロック図である。この図に示す画像読取装置100は、画像入力装置2、画像処理装置3b、通信装置5、および操作パネル6を備えている。画像入力装置2、通信装置5、および操作パネル6の構成および機能は上述したデジタルカラー複合機1の場合と略同様なので、ここではその説明を省略する。
画像処理装置3bは、A/D変換部11、シェーディング補正部12、入力処理部13、原稿検知部14、原稿補正部15、色補正部16、送信データ生成部22、記憶部23、および制御部24を備えている。また、送信データ生成部22は、情報抽出部41、文字認識部42、描画コマンド生成部43、およびフォーマット化処理部44を備えている。
なお、画像形成モードを備えていない点、および、色補正部16が色補正処理後の画像データをフォーマット化処理部44に出力し、フォーマット化処理部44が色補正部16から入力された画像データに基づいて外部装置に送信する画像ファイルを生成する点以外は、画像処理装置3bに備えられる各部の機能は上述したデジタルカラー複合機1の場合と略同様である。画像処理装置3bにおいて上述した各処理が施されて生成された画像ファイルは、通信装置5により、ネットワークを介して通信可能に接続されたコンピュータやサーバなどに送信される。
また、上述した図1の説明では、S1においてユーザが画像形成モード、通常送信モード、および簡易送信モードのうちのいずれかを選択するものとしたが、これに限るものではない。
例えば、図1のS1では画像形成モードまたは画像送信モード(この時点では通常送信モードと簡易送信モードとを区別しない)のいずれかを選択し、送信モードの処理を行う場合に、原稿を読み取って取得した画像データの状態、送信先、送信方法、あるいは送信する画像ファイルのフォーマットなどの条件に応じて通常送信モードで送信するか簡易送信モードで送信するかを切り替えるようにしてもよい。
図25は、原稿画像の傾き角度に応じて通常送信モードで送信するか簡易送信モードで送信するかを切り替える場合の処理の流れを示すフロー図である。なお、この図25の処理は、図1のS5において「No」と判定された場合、すなわち画像送信モードが選択された場合に、図1のS9以降の処理に代えて行われる。
S5において画像形成モードではないと判断した場合、制御部24は、画像送信モードが選択されたと判断し、図1と同様、原稿検知部14に画像データにおける原稿画像領域の判定処理を行わせる(S9)。
次に、制御部24は、原稿検知部14がS3で検出した傾き角度が予め設定された閾値以上であるか否かを判断する(S100)。
そして、閾値未満であると判断した場合、制御部24は画像処理装置3の各部に通常送信モードの処理、すなわち図1のS11〜S16の処理を行わせ、それによって生成された画像ファイルを通信装置5に出力させ(S17)、処理を終了する。なお、通常送信モードの処理を行う際、画像処理装置3が画像データに対する傾き補正処理については省略するようにしてもよい。つまり、傾き角度が閾値未満である場合には、S11の傾き補正処理を省略し、天地補正処理(S12)、画像領域抽出処理(S13)、文字認識処理(S14)、透明テキスト生成処理(S15)、およびフォーマット化処理(S16)を行って生成した画像ファイルを送信するようにしてもよい。
一方、S100において閾値以上であると判断した場合、制御部24は、操作パネル6の表示部に原稿の傾きが閾値以上である旨の表示を行い、ユーザに簡易送信モードを選択するか通常送信モードを選択するかの指示入力を促すメッセージを表示させる(S101)。
その後、制御部24は、ユーザが通常送信モードを選択したか簡易選択モードを選択したかを判断する(S102)。そして、通常送信モードが選択されたと判断した場合、制御部24は画像処理装置3の各部に図1のS11〜S16の処理を行わせ、それによって生成された画像ファイルを通信装置5に出力させ(S17)、処理を終了する。
一方、S102において簡易送信モードが選択されたと判断した場合、制御部24は、画像ファイルのフォーマットが表示時に傾き補正を行わせるための描画コマンドを記述可能なフォーマットであるか否かを判断する(S103)。
表2は、画像ファイルのフォーマットと、描画コマンドに記述可能な画像処理との関係を示している。この表に示すように、傾き補正を行わせるための描画コマンドを記述可能なフォーマットとしてはPDF、XPSなどが挙げられる。また、傾き補正を行わせるための描画コマンドを記述できないフォーマットとしてはJPEG、TIFFなどが挙げられる。
Figure 2010161764
なお、画像ファイルのフォーマットの選択は、例えばS1のモード選択指示においてユーザが画像送信モードを選択した場合に、この画像送信モードの選択指示に続けて行うようにしてもよい。あるいは、S101の表示に対する応答としてユーザが通常送信モードまたは簡易送信モードを選択した後、それに続けてフォーマットの選択指示を行うようにしてもよい。
そして、S103において傾き補正を行わせるための描画コマンドを記述できないフォーマットであると判断した場合、制御部24は、画像処理装置3の各部に図1のS11〜S16の処理を行わせ、それによって生成された画像ファイルを通信装置5に出力させ(S17)、処理を終了する。
一方、S103において傾き補正を行わせるための描画コマンドを記述可能なフォーマットであると判断した場合、制御部24は、画像処理装置3の各部に簡易送信モードの処理、すなわち図1のS18〜S22の処理を行わせ、それによって生成された画像ファイルを通信装置5に出力させ(S17)、処理を終了する。
このように、原稿の傾き角度が閾値以上であるか否かに応じて制御部24が簡易送信モードで送信するか通常送信モードで送信するかを選択することにより、原稿の傾き角度が閾値未満の場合には描画コマンドの生成処理および描画コマンドを画像ファイルに埋め込む処理を行わないようにできるので、処理時間の短縮および処理にかかる負荷の低減を図ることができる。
なお、図25の例では、S100において原稿の傾き角度が閾値以上であると判断した場合に、ユーザに簡易送信モードを選択するか通常送信モードを選択するかの指示入力を促すメッセージを表示させるようにしている。これにより、ユーザが、例えば、画像処理装置3から受信した画像ファイルに基づいて描画を行うコンピュータの処理速度やこのコンピュータに備えられるメモリ容量などを考慮して簡易送信モードで送信するか通常送信モードで送信するかを選択できるので、上記コンピュータに過負荷が生じたり表示状態が不安定になったりすることを抑制できる。ただし、本発明は上記の構成に限定されるものではなく、例えば、S100において原稿の傾き角度が閾値以上であると判断した場合にS101およびS102の処理を省略してS103の処理を行うようにしてもよい。また、画像送信モードにおいて送信可能な画像ファイルのフォーマットが傾き補正を行わせるための描画コマンドを記述可能なフォーマットのみである場合には、S103の処理を省略して簡易送信モードの処理を行うようにしてもよい。
また、簡易送信モードで画像ファイルを送信する場合に、簡易送信モードのみで送信するか、簡易送信モードでの送信と通常送信モードでの送信の両方を行うかをユーザが選択できるようにしてもよい。
例えば、図26に示すように、簡易送信モードでの画像ファイルの送信処理が完了した後、制御部24が簡易送信モードによる送信および通常送信モードによる送信の両方を行う設定になっているか否かを判断し(S104)、両方の送信を行うように設定されている場合には、通常送信モードの処理(図1のS11〜S16)を行って生成した画像ファイルを通信装置5に出力させてから(S17)、処理を終了するようにしてもよい。S104において通常送信モードによる送信を行わないと判断した場合、そのまま処理を終了すればよい。なお、上記の設定はユーザが操作パネル6を介して予め設定しておいてもよく、S101の表示に対する応答をユーザが入力する際に設定するようにしてもよい。
また、図26の例では、簡易送信モードでの送信が完了した後に簡易送信モードによる送信および通常送信モードによる送信の両方を行う設定になっているか否かを判断しているが、これに限らず、例えば簡易送信モードでの送信を開始する前に上記の判断を行うようにしてもよい。図27はこの場合の処理の流れを示すフロー図である。なお、図27の処理は、S103において画像ファイルのフォーマットが表示時に傾き補正を行わせるための描画コマンドを記述可能なフォーマットであると判断された後の処理が異なる以外は図25と同様である。
S103において画像ファイルのフォーマットが表示時に傾き補正を行わせるための描画コマンドを記述可能なフォーマットであると判断された場合、制御部24は、簡易送信モードによる送信と通常送信モードによる送信の両方を行う設定になっているか否かを判断する(S105)。
S105において簡易送信モードによる送信と通常送信モードによる送信の両方を行う設定になっていると判断した場合、制御部24は、画像処理装置3の各部に簡易送信モードの処理(図1のS18〜22の処理)と通常送信モードの処理(図1のS11〜S16)の処理とを行わせ、簡易送信モードの画像ファイルと通常送信モードの画像ファイルの両方を通信装置5に出力させ(S17)、処理を終了する。なお、簡易送信モードの処理と通常送信モードの処理を並行して行ってもよく、簡易送信モードの処理を行った後に通常送信モードの処理を行うようにしてもよい。
一方、S105において簡易送信モードによる送信のみを行う設定になっていると判断した場合、制御部24は、簡易送信モードの処理(図1のS18〜22の処理)を行わせ、それによって生成された画像ファイルを通信装置5に出力させ(S17)、処理を終了する。
このように、簡易送信モードの画像ファイルおよび通常送信モードの画像ファイルの両方を送信するようにすることで、送信先の装置においてこれら両画像ファイルを異なる用途に用いる場合に用途に応じて両画像ファイルを使い分けることができる。例えば、はじめに受信する簡易送信モードの画像ファイルを用いてスキャン状態の事前確認を行い、その後に受信する通常送信モードの画像ファイルを公開用のデータとしてコンピュータや携帯電話などで閲覧できるように公開用サーバに保存するような使い方が考えられる。
また、画像ファイルの送信先、送信方法に応じて簡易送信モードで送信するか通常送信モードで送信するかを切り替えるようにしてもよい。図28はこの場合の処理の流れを示すフロー図である。なお、この図28の処理は、図25のS103の処理に代えてS106、S107の処理を行う以外は図25の処理と同様である。
S102において簡易送信モードが選択されたと判断した場合、制御部24は、送信方法が電子メールでの送信か、あるいはファクシミリでの送信かを判断する(S106)。そして、ファクシミリでの送信であると判断した場合、制御部24は、画像処理装置3の各部に通常送信モードの処理(図1のS11〜S16)の処理を行わせ、それによって生成された画像ファイルを通信装置5に出力させ(S17)、処理を終了する。
一方、S106において電子メールの送信であると判断した場合、制御部24は、送信先が携帯端末であるか否かを判断する(S107)。なお、送信先が携帯端末であるかどうかの判断は、例えば電子メールの送信先アドレスを分析することで行う。具体的には、メールアドレスの末尾が、(公序良俗違反につき、不掲載).ne.jp、(公序良俗違反につき、不掲載).ne.jp 、(公序良俗違反につき、不掲載).ne.jpなどの携帯電話会社に応じたものである場合に送信先が携帯端末であると判断する。なお、送信先が携帯端末であると判断するメールアドレスの末尾情報については、適宜追加登録できるようにしてもよい。
そして、S107において送信先が携帯端末であると判断した場合、制御部24は、画像処理装置3の各部に通常送信モードの処理(図1のS11〜S16)の処理を行わせ、それによって生成された画像ファイルを通信装置5に出力させ(S17)、処理を終了する。
一方、送信先が携帯端末ではないと判断した場合、制御部24は、画像処理装置3の各部に簡易送信モードの処理(図1のS18〜S22の処理)を行わせ、それによって生成された画像ファイルを通信装置5に出力させ(S17)、処理を終了する。
なお、図28の例では、図25のS103の処理に代えてS106、S107の処理を行うようにしているが、これに限らず、例えば図25〜図27のいずれかと図28の処理とを組み合わせもてもよい。
また、本実施形態では、通常送信モードの場合に、画像処理装置3が傾き補正や天地補正等の画像処理を施した後の画像データと透明テキストとをフォーマット化した画像ファイルを生成して送信するものとしているが、これに限るものではなく、例えば通常送信モードの場合に透明テキストを含まない画像ファイルを送信するようにしてもよい。また、通常送信モードの場合に、画像処理装置3が傾き補正や天地補正等の画像処理を施す前の画像データを送信するようにしてもよい。また、通常送信モードの場合に、画像処理装置3が傾き補正や天地補正等の画像処理を施す前の画像データと透明テキストとを含む画像ファイルを送信するようにしてもよい。
また、送信先の装置における画像ファイルの利用形態に応じて、通常送信モードで送信するか簡易送信モードで送信するかを切り替えてもよい。例えば、OCRなどの画像ファイルの直接利用やファイルの貼り付け等ファイルの編集処理を行う場合には通常処理モードで画像処理後の画像データを含む画像ファイルを送信し、画像ファイルの直接利用や画像ファイルの編集処理を行わない場合には簡易送信モードで画像処理前の画像データと描画コマンドとを含む画像ファイルを送信するようにしてもよい。
また、上記各実施形態において、デジタルカラー複合機1、画像読取装置100に備えられる各部(各ブロック)を、CPU等のプロセッサを用いてソフトウェアによって実現してもよい。この場合、デジタルカラー複合機1、画像読取装置100は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアであるデジタルカラー複合機1、画像読取装置100の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、デジタルカラー複合機1、画像読取装置100に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによって達成される。
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
また、デジタルカラー複合機1、画像読取装置100を通信ネットワークと接続可能に構成し、通信ネットワークを介して上記プログラムコードを供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
また、デジタルカラー複合機1、画像読取装置100の各ブロックは、ソフトウェアを用いて実現されるものに限らず、ハードウェアロジックによって構成されるものであってもよく、処理の一部を行うハードウェアと当該ハードウェアの制御や残余の処理を行うソフトウェアを実行する演算手段とを組み合わせたものであってもよい。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は、原稿から読み取った画像データに所定の処理を施して他の装置に送信する画像処理装置、画像読取装置、および画像形成装置に適用できる。
1 デジタルカラー複合機(画像処理装置、画像形成装置、画像読取装置)
2 画像入力装置
3、3b 画像処理装置
4 画像出力装置
5 通信装置
6 操作パネル
14 原稿検知部(条件検出部)
15 原稿補正部
21 領域分離部
22 送信データ生成部
23 記憶部
24 制御部
31 信号変換部
32 2値化処理部
33 解像度変換部
34 原稿傾き検知部
35 原稿天地判定部
36 画像領域判定部
41 情報抽出部
42 文字認識部
43 描画コマンド生成部
44 フォーマット化処理部
100 画像読取装置(画像処理装置、画像読取装置)

Claims (11)

  1. 原稿を読み取って取得した原稿画像の画像データを所定形式のデータにフォーマット化した画像ファイルを生成するフォーマット化処理部を備えた画像処理装置であって、
    上記原稿画像を描画する際に適用すべき画像処理の条件を上記画像データに基づいて検出する条件検出部と、
    上記原稿画像を描画する際に上記条件に基づく画像処理を施した状態で描画させるようにコンピュータを制御するための描画コマンドを生成する描画コマンド生成部と、
    上記画像データに対して上記条件検出部の検出した上記条件に基づく画像処理を施す画像処理部と、
    上記条件検出部の検出した上記条件が予め定められた要件を満たす場合には上記フォーマット化処理部に簡易モードの処理を行わせ、上記条件検出部の検出した上記条件が予め定められた上記要件を満たさない場合には上記フォーマット化処理部に通常モードの処理を行わせるように上記各部の動作を制御する制御部とを備え、
    上記フォーマット化処理部は、上記通常モードとして上記画像処理部が上記画像処理を施した後の画像データをフォーマット化した画像ファイルを生成し、上記簡易モードとして上記画像処理を施す前の画像データに上記描画コマンド生成部の生成した描画コマンドを付加した画像ファイルを生成することを特徴とする画像処理装置。
  2. 上記条件検出部は、上記画像データの基準方向に対する上記原稿画像の傾き角度を上記条件として検出し、
    上記描画コマンド生成部は、上記条件検出部が検出した傾き角度に基づいて上記原稿画像の角度を上記基準方向に一致させるかあるいは近づけるための傾き補正処理をコンピュータに行わせるための描画コマンドを生成するようになっており、
    上記要件を満たす場合とは、上記条件検出部の検出した傾き角度が予め定められた閾値以上の場合であることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 上記フォーマット化処理部は、予め定められた複数のデータ形式の中から上記画像データをフォーマット化するデータ形式を選択するようになっており、
    上記制御部は、上記画像ファイルのデータ形式が上記描画コマンドを記述可能なデータ形式であるか否かを判断し、上記画像ファイルのデータ形式が上記描画コマンドを記述できないデータ形式である場合には、上記条件検出部の検出した上記条件が上記要件を満たすか否かにかかわらず、通常モードの処理を行うように上記各部の動作を制御することを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置。
  4. 上記画像ファイルを他の装置に送信する送信部と、
    上記他の装置が上記描画コマンドに基づく画像処理に適した装置であるか否かを判定するための情報を記憶した記憶部とを備え、
    上記制御部は、上記画像ファイルの送信先として選択された装置が上記描画コマンドに基づく画像処理に適した装置であるか否かを上記記憶部に記憶されている情報に基づいて判断し、記描画コマンドに基づく画像処理に適した装置ではないと判断した場合には、上記条件検出部の検出した上記条件が上記要件を満たすか否かにかかわらず、通常モードの処理を行うように上記各部の動作を制御することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  5. 上記画像ファイルを他の装置に送信する送信部を備え、
    上記送信部は、上記他の装置に対する上記画像ファイルの送信を複数の送信方法の中からいずれか1つを選択して行うようになっており、
    上記制御部は、選択された送信方法が上記描画コマンドを上記他の装置に備えられるコンピュータに実行させることのできる形態で送信可能な送信方法であるか否かを判断し、上記コンピュータに実行させることのできる形態で送信できない送信方法である場合には、上記条件検出部の検出した上記条件が上記要件を満たすか否かにかかわらず、通常モードの処理を行うように上記各部の動作を制御することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  6. 原稿を読み取って原稿画像の画像データを取得する画像読取部と、
    請求項1から5のいずれか1項に記載の画像処理装置とを備えていることを特徴とする画像読取装置。
  7. 請求項1から5のいずれか1項に記載の画像処理装置と、
    上記フォーマット化処理部によって生成された画像ファイルを通信可能に接続された他の装置に送信する通信部とを備えていることを特徴とする画像送信装置。
  8. 請求項1から5のいずれか1項に記載の画像処理装置と、
    上記フォーマット化処理部によって生成された画像ファイルを記憶する記憶部と、
    上記記憶部に記憶された画像ファイルを読み出し、当該画像ファイルに含まれる上記描画コマンドに基づいて画像処理を施す画像処理部と、
    上記画像処理を施した画像データに応じた画像を記録材上に印刷する画像形成部とを備えていることを特徴とする画像形成装置。
  9. 原稿を読み取って取得した原稿画像の画像データを所定形式のデータにフォーマット化した画像ファイルを生成する画像処理装置における画像処理方法であって、
    上記画像処理装置に備えられる条件検出部が上記原稿画像を描画する際に適用すべき画像処理の条件を上記画像データに基づいて検出する条件検出工程と、
    上記画像処理装置に備えられる制御部が上記条件検出工程で検出した上記条件が予め定められた要件を満たすか否かを判定する判定工程とを含み、
    上記制御部は、
    上記条件検出工程で検出した上記条件が上記要件を満たすと判定した場合には、上記原稿画像を描画する際に上記条件に基づく画像処理を施した状態で描画させるようにコンピュータを制御するための描画コマンドを上記画像処理装置に備えられる描画コマンド生成部に生成させ、上記画像処理を施す前の上記画像データに上記描画コマンドを付加した画像ファイルを上記画像処理装置に備えられる画像ファイル生成部に生成させ、
    上記条件検出工程で検出した上記条件が上記要件を満たさないと判定した場合には、上記画像処理装置に備えられる画像処理部に上記条件検出工程で検出した上記条件に基づく画像処理を上記画像データに対して行わせ、上記画像処理を施した後の画像データをフォーマット化した画像ファイルを上記画像ファイル生成部に生成させることを特徴とする画像処理方法。
  10. 請求項1から5のいずれか1項に記載の画像処理装置を動作させるプログラムであって、コンピュータを上記の各部として機能させるためのプログラム。
  11. 請求項10に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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