JP2010160011A - ガスセンサ制御装置及びガスセンサ制御方法 - Google Patents

ガスセンサ制御装置及びガスセンサ制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】暫定的に配線異常を検出した場合には、異常が解消された時にガスセンサを速やかに正常復帰させ、異常確定後はガスセンサを非通電にしてガスセンサの破損を防止することができるガスセンサ制御装置を提供する。
【解決手段】固体電解質体13,23および固体電解質体に設けられた一対の電極12、16、22、28を備えるセル14、24を有するガスセンサ8と、ヒータ43と、セルに通電するセンサ駆動回路52と、ヒータ制御回路60と、配線異常を検出する配線異常検出手段58と、配線異常を検出するとヒータの最大電圧未満でかつセルの活性化温度を維持可能な電圧以上の中間電圧でヒータを通電し、配線異常の発生が所定頻度を超えた場合には、異常を確定してガスセンサを非通電にする制御手段9とを備えたガスセンサ制御装置1である。
【選択図】図2

Description

本発明は、固体電解質体および該固体電解質体に設けられた一対の電極を備えるセルを少なくとも1つ以上有するガスセンサを制御するセンサ制御装置およびセンサ制御方法に関する。
自動車等の内燃機関の燃費向上や燃焼制御を行うガスセンサとして、排気ガス中の酸素濃度を検出する酸素センサや空燃比センサが知られている。又、自動車の排気ガス規制の強化に伴い、排気ガス中の窒素酸化物(NO)量の低減が要求されており、NO濃度を直接測定できるNOセンサが開発されている。
これらのガスセンサは、ジルコニア等の酸素イオン伝導性の固体電解質の表面に一対の電極を形成してなるセルを1つないし複数備えたガスセンサ素子を有し、このガスセンサ素子からの出力に基づいて特定ガスの濃度検出を行っている。
又、これらのガスセンサは、固体電解質を活性化させるためのヒータを内蔵している。
これらのガスセンサとして、2つのセル(酸素濃度検知セルおよび酸素ポンプセル)を測定室を挟むように配置し、測定室に拡散抵抗体を介して被測定ガスを導入して被測定ガスに含まれる酸素を検知する全領域空燃比センサ(以下、UEGOセンサともいう)が知られている。さらに、2つのセル(酸素濃度検知セルおよび酸素ポンプセル)に加え、NOガス濃度を検知するセルを配置し、合計3つのセルを有するNOガスセンサも知られている。
このようなガスセンサにはセンサ駆動回路が接続され、センサ駆動回路を介してセルに通電し、セルの出力に基づいて被測定ガス中の特定ガス濃度を測定しており、センサ駆動回路を含めてガスセンサ制御装置と称される。又、セルへの通電状態として、ガスセンサを保護するための保護用通電状態、非活性状態のガスセンサに微小電流が通電されている活性前通電状態、特定ガスを検出するためのガス濃度測定用通電状態などがある。
このうち、保護用通電状態は、セルとセンサ駆動回路との間の導通を電気的に遮断して、ガスセンサに電流が流れないようにし、ガスセンサを保護する。又、活性前通電状態は、微小電流を通電することで、例えば酸素濃度検知セルの基準酸素室に基準濃度となる酸素を蓄積し、ガス濃度測定に備えるモードである。
ところで、センサ駆動回路又はガスセンサの配線にバッテリーやグランドとの短絡、断線等の異常が生じることがある。そして、かかる配線異常が生じているにも係らず、ガス濃度を測定するガス濃度測定用通電状態が継続すると、ガスセンサに過大な電流が流れてガスセンサが破損する虞がある。
このようなことから、配線異常を検出した場合に、センサ駆動回路側とガスセンサとの接続を電気的に遮断して保護用通電状態とし、その後、異常内容と異常発生箇所とを診断する技術が開発されている(特許文献1参照)。これにより、ガスセンサに異常電流が流れ続けることがなくなり、ガスセンサを破損させないようにしている。
又、配線異常を認識せずに、他の通電状態からガス濃度測定用通電状態に切り替える指令がセンサ駆動回路に出力されると、同様にガスセンサに過大な電流が流れてガスセンサが破損する虞がある。
このようなことから、直前の状態が活性前通電状態であるときにのみ、ガス濃度測定用通電状態への切り替えを許容することで、ガスセンサを破損させずに異常を検出する技術が開発されている(特許文献2参照)。これにより、仮に配線異常が生じていても、ガスセンサに微小電流を流す活性前通電状態であれば、ガスセンサの印加電圧が正常範囲を逸脱することから配線異常を検出できる。
特許第3833687号公報 特開2008−70194号公報
ところで、従来のガスセンサ制御装置の場合、配線異常を検出してもヒータが正常時と同様に加熱制御されているため、配線異常を検出してガスセンサの作動を停止(エンジンスイッチのオフ動作)した後、ガスセンサを再起動(ホットリスタート)した際、ガスセンサが昇温され過ぎて不具合が生じる可能性があった。
一方、配線が正常であるにも係らず異常であると誤検出したり、配線異常が直ぐに解消することがあり、配線異常を検出して直ちにヒータの加熱をオフにすると、配線異常が解消されガスセンサを正常に復帰(作動)させようとしても、ガスセンサが冷え過ぎているため作動までに時間を要する。
すなわち、本発明は、暫定的に配線異常を検出したが異常を確定するに至らない場合には、異常が解消された時にガスセンサを速やかに正常復帰させることができると共に、異常確定後はガスセンサを非通電にして配線異常時の通電によるガスセンサの破損を防止することができるガスセンサ制御装置及びガスセンサ制御方法の提供を目的とする。
上記課題を解決するため、本発明のガスセンサ制御装置は、固体電解質体および該固体電解質体に設けられた一対の電極を備えるセルを少なくとも1つ以上有するガスセンサと、前記固体電解質体を加熱するヒータと、前記ガスセンサに接続され、前記ガスセンサを駆動するため前記セルに通電するセンサ駆動回路と、前記ヒータを制御するヒータ制御回路と、前記センサ駆動回路又は前記ガスセンサの配線異常を検出する配線異常検出手段と、前記配線異常検出手段が前記配線異常を検出すると、前記ヒータ制御回路を駆動させて前記ヒータの最大電圧未満でかつ前記セルの活性化温度を維持可能な電圧以上の中間電圧で前記ヒータを通電し、前記配線異常の発生が所定頻度を超えた場合には、異常を確定して前記センサ駆動回路を駆動させ前記ガスセンサを非通電にする制御手段と、を備えている。
このような構成とすると、ひとまず暫定的に異常を検出したが、異常を確定するに至らない場合には、中間電圧でヒータを適度に加熱するため、異常が解消されれば直ちにガスセンサの正常な動作に復帰できる。従って、配線異常が解消されてガスセンサを正常に作動させようとしても、ガスセンサが冷え過ぎて起動に時間を要することが防止される。
一方で、異常確定後はガスセンサを非通電にするので、配線異常時の通電によるガスセンサの破損を防止する。又、異常確定後も中間電圧でヒータを適度に加熱すれば、ガスセンサが昇温され過ぎるのを防止すると共に、ガスセンサの適度な加熱が続くので、被測定ガス中のカーボン等によるガスセンサの被毒を防止することができる。
前記制御手段は、前記異常を確定する際、さらに前記ヒータ制御回路を駆動させて前記ヒータを非通電にしてもよい。
このような構成とすると、異常確定後はヒータを非通電にするので、異常確定後もヒータを加熱し続けてガスセンサが昇温され過ぎることをより確実に防止する。
本発明のガスセンサ制御装置において、前記制御手段による前記異常を確定した旨の情報が記憶され、該情報が前記ガスセンサ制御装置の停止後も保持される記憶手段と、前記制御手段が前記異常を確定したときに、前記記憶手段に保持された前記情報に基づいて報知の有無を判定する報知手段とをさらに備えてもよい。
このような構成とすると、異常確定の情報に応じて、操作者(自動車の運転者等)にガスセンサが異常であることを報知し、対応を促すことができる。通常、ガスセンサ制御装置を一旦停止した後、再び起動すると、前回に確定された異常が解消されることがあるにも係らず、異常確定が繰り返されている場合などには、異常が深刻であることが多いからである。
本発明のガスセンサ制御方法は、固体電解質体および該固体電解質体に設けられた一対の電極を備えるセルを少なくとも1つ以上有するガスセンサと、前記固体電解質体を加熱するヒータと、前記ガスセンサに接続され、前記ガスセンサを駆動するため前記セルに通電するセンサ駆動回路とを備えたガスセンサ制御装置の制御方法であって、前記センサ駆動回路又は前記ガスセンサの配線異常を検出する配線異常検出過程と、前記配線異常を検出すると、前記ヒータの最大電圧未満でかつ前記セルの活性化温度を維持可能な電圧以上の中間電圧で前記ヒータを通電するヒータ通電制御過程と、前記配線異常の発生が所定頻度を超えた場合には、異常を確定して前記センサ駆動回路を駆動させ前記ガスセンサを非通電にするガスセンサ非通電過程と、を有する
前記ガスセンサ非通電過程において、前記異常を確定する際、さらに前記ヒータを非通電にしてもよい。
本発明のガスセンサ制御方法において、前記異常を確定した旨の情報を記憶し、かつ該情報を前記ガスセンサ制御装置の停止後も保持する記憶過程と、前記ガスセンサ非通電過程において前記異常を確定したときに、前記情報に基づいて報知の有無を判定する報知過程とをさらに有してもよい。
この発明によれば、暫定的に配線異常を検出したが異常を確定するに至らない場合には、異常が解消された時にガスセンサを速やかに正常復帰させることができると共に、異常確定後はガスセンサを非通電にして配線異常時の通電によるガスセンサの破損を防止することができる。
電子制御ユニットを備える内燃機関制御システムの概略構成図である。 電子制御ユニットの概略構成を示す回路図である。 各通電状態(作動モード)に対する各スイッチの状態を表した説明図である。 ヒータ通電制御処理(異常確定処理を含む)のフローチャートを示す図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1は、電子制御ユニット(ECU)5を含む、本発明の実施形態に係るガスセンサ制御装置1(内燃機関制御システム)の構成を示す概略図である。なお、ガスセンサ制御装置1は、内燃機関(エンジン)の運転状態を制御するための各種制御処理を実行し、被測定ガス(排気ガス)に含まれる特定ガス(酸素など)の濃度を検出する処理を実行している。
ガスセンサ制御装置1は、電子制御ユニット5、ガスセンサ8を備え、ガスセンサ8はエンジンの排気管に取り付けられている。電子制御ユニット5は、ガスセンサ8(センサ素子10)を制御するセンサ制御回路2、エンジン制御装置9(以下、「エンジンCPU」9ともいう)、ヒータ43を制御するヒータ制御回路60を備え、センサ制御回路2はセンサ駆動回路52を含んでいる。エンジン制御装置9は、ヒータ制御回路60に接続され、センサ素子10の温度が作動温度(以降、活性化温度ともいう、たとえば550〜900℃)となるようにヒータ制御回路60を制御する。又、エンジン制御装置9は、伝送ケーブル71を介してセンサ制御回路2に接続されてセンサ制御回路2を制御する。
ガスセンサ8は、被測定ガス(排気ガス)中の酸素濃度を広域にわたって検出するセンサ素子10と、センサ素子10を作動温度に保つためのヒータ43とを備え、いわゆる全領域空燃比センサとして動作する。又、センサ素子10は、酸素ポンプセル14と、多孔質拡散層18と、酸素濃度検知セル24と、補強板30とを備えている。ガスセンサ8の詳細な構成については後述する。
センサ制御回路2は、ガスセンサ8に電気的に接続されるセンサ駆動回路52等を備えている。センサ駆動回路52は、ガスセンサ8(酸素ポンプセル14および酸素濃度検知セル24)に通電してこれらの駆動制御を行い、酸素ポンプセル14の出力(ガス検出信号)や素子抵抗値信号を検出する。センサ制御回路2は、検出されたガス検出信号および素子抵抗値信号をエンジン制御装置9に出力する。
なお、センサ制御回路2は、例えばASIC(特定用途向け集積回路)として実現することができる。又、ガス検出信号は、被測定ガス中の酸素濃度に応じて変化し、酸素濃度を測定するために用いられる。一方、素子抵抗値信号は、ガスセンサ8の電気抵抗値を示し、ガスセンサ8の温度に応じて変化するが、素子抵抗値信号の検出及びガスセンサ8の温度の算出は公知の手法を用いて行うことができるため、詳細は省略する。
センサ制御回路2(センサ駆動回路52)は、Vs+端子、COM端子、Ip+端子を備え、これらの各端子は、電子制御ユニット5の第1接続端子15、第2接続端子17、第3接続端子19にそれぞれ電気的に接続されている。そして、第1接続端子15及び配線61を介して、後述するセンサ素子10の第2検知電極28がセンサ制御回路2のVs+端子に電気的に接続されている。また、第2接続端子17及び配線62を介して、センサ素子10の第1検知電極22および第2ポンプ電極16がセンサ制御回路2のCOM端子に電気的に接続されている。同様に、第3接続端子19及び配線63を介して、センサ素子10の第1ポンプ電極12がセンサ制御回路2のIp+端子に電気的に接続されている。このようにして、ガスセンサ8にセンサ駆動回路52が電気的に接続され、ガス検出信号や素子抵抗値信号を検知するようになっている。
制御部55は、センサ制御回路2での各種制御処理を実行するロジック回路で構成することができる。
ヒータ制御回路60はトランジスタTrを備え、トランジスタTrのコレクタはヒータ43の一端に接続され、エミッタが抵抗Rhを介して接地され、ベースがエンジン制御装置9に接続されている。このため、トランジスタTrをオン状態にする電圧レベルの信号(ヒータオン信号(指令に相当))をエンジン制御装置9がトランジスタTrのベースへ出力している間は、バッテリVBから電圧が供給されヒータ43の発熱抵抗体72に電流が流れて、ヒータ43が発熱する。一方、エンジン制御装置9がヒータオン信号の出力を停止すると、トランジスタTrがオフ状態となり、発熱抵抗体72に電流が流れず、ヒータ43の加熱が停止される。
なお、本実施形態において、ヒータ43を最大実効電圧(=バッテリVBの電源電圧、本実施形態では12V)で印加するときを通電率(デューティ)100%とし、最大実効電圧以下の電圧を印加する際の通電率を0%〜100%未満の間で変化させることにより、ヒータ43への印加電圧を制御している。そして、この制御は、エンジン制御装置9が、通電率で決まる上記ヒータオン信号をヒータ制御回路60に出力し、ヒータ制御回路60がヒータオン信号に従ってオン・オフすることで行われる。つまり、本実施形態では、ヒータ43への通電をPWM制御している。
但し、PWM制御の代わりに、定電圧源によってヒータ43への通電制御を行ってもよい。
エンジン制御装置9は、中央演算処理装置としてのCPUと、データやプログラムなどを格納する記憶部(RAMおよびROM)と、外部機器との間で信号の入出力を行う入力ポートおよび出力ポートと、を備えるマイクロコンピュータで構成することができる。エンジン制御装置9は、記憶部に格納されたプログラムに基づいてCPUが各種演算処理を実行し、演算やデータ転送などの命令の実行を制御する。また、エンジン制御装置9は、入力ポートに入力された信号を、入力ポート用レジスタの内容に反映し、出力ポート用レジスタに格納された内容を、出力ポートに信号として出力する。
なお、エンジン制御装置9の記憶部のうち、EEPROM(書き込み、消去可能な不揮発性メモリ)9mには、後述する異常確定情報が記憶され、該情報はガスセンサ制御装置1の停止後もEEPROM9mに保持される。
EEPROM9mが特許請求の範囲の「記憶手段」に相当する。
そして、エンジン制御装置9は、センサ制御回路2から出力されるガス検出信号Vipに基づき、後述する酸素ポンプセル14に流れるIp電流の通電状態(通電方向、電流積算値など)を判定するとともに、Ip電流の通電状態に基づき酸素濃度を演算する。エンジン制御装置9は、演算により得られた酸素濃度を用いてエンジンの燃焼制御などを実行することで、内燃機関の運転状態を制御する。
さらに、エンジン制御装置9は、センサ制御回路2への後述する通電状態を切り替える指令(以下、適宜「切替指令」という)を出力してセンサ制御回路2を駆動させる指令出力処理、配線異常に応じたヒータ43の通電指令をヒータ制御回路60に出力してヒータ制御回路60を駆動させるヒータ通電制御処理、及び上記切替指令の1つであるガスセンサ8の非通電処理も実行している。
なお、エンジン制御装置9が特許請求の範囲の「制御手段」、「及び報知手段」に相当する。
次に、ガスセンサ8の構成について説明する。
酸素ポンプセル14は、部分安定化ジルコニア(ZrO2 )により板状に形成された酸素イオン伝導性固体電解質体13と、その表面と裏面のそれぞれに主として白金で形成された第1ポンプ電極12、第2ポンプ電極16を有している。第1ポンプ電極12は、配線63を介して電子制御ユニット5の第3接続端子19に電気的に接続されており、第2ポンプ電極16は、配線62を介して電子制御ユニット5の第2接続端子17に電気的に接続されている。なお、第1ポンプ電極12は、多孔質保護層29に覆われており、多孔質保護層29により被毒物質などから保護されている。
酸素濃度検知セル24は、部分安定化ジルコニア(ZrO2 )により板状に形成された酸素イオン伝導性固体電解質体23と、その表面と裏面のそれぞれに主として白金で形成された第1検知電極22、第2検知電極28を有している。第1検知電極22は、配線62を介して電子制御ユニット5の第2接続端子17に電気的に接続されており、第2ポンプ電極16とも電気的に接続されている。第2検知電極28は、配線61を介して電子制御ユニット5の第1接続端子15に電気的に接続されている。
酸素ポンプセル14と酸素濃度検知セル24との間には、両セル14,24を電気的に絶縁し、絶縁性材料(アルミナなど)を主体とする絶縁層(図示せず)が介装され、その絶縁層の一部に多孔質拡散層18が設けられている。多孔質拡散層18は、センサ素子10の内部に導入される被測定ガスの拡散律速を行うため、絶縁性材料(アルミナなど)を主体として多孔質状に形成されている。なお、多孔質拡散層18の代わりに、上記絶縁層の側壁に拡散律速部として小孔を配設してもよい。
酸素ポンプセル14と酸素濃度検知セル24との間には、多孔質拡散層18および上記絶縁層(図示省略)により包囲された中空状の測定室20が形成されている。測定室20は、多孔質拡散層18(詳細には、多孔質部)を介して測定ガス雰囲気と連通されている。また、測定室20の上面に第2ポンプ電極16が露出し、測定室20の下面に第1検知電極22が露出している。
又、酸素濃度検知セル24のうち測定室20への対向面と反対側の面に補強板30が積層され、センサ素子10の全体的な強度を向上させている。補強板30は、各固体電解質体13,23と略同じ大きさであり、セラミックを主体とする材料にて板状に形成されている。
そして、第2検知電極28は、補強板30と酸素イオン伝導性固体電解質体23との間に挟み込まれて外部と遮断され、第2検知電極28の周囲には密閉空間としての基準酸素室26が形成されている。従って、第2検知電極28から第1検知電極22に向かう方向に微小な定電流Icpを通電し、測定室20から第2検知電極28の側に酸素をポンピングすることにより、基準酸素室26に略一定濃度の酸素が蓄積される。このようにして基準酸素室26の酸素は、酸素濃度を検出する際の基準酸素濃度となる。
一方、センサ素子10の酸素ポンプセル14に対向するようにして、平板状のヒータ43が配置されている。ヒータ43は、アルミナを主体とする材料にて形成され、その内部には、白金を主体とする材料にて形成されたヒータ配線72を備えている。ヒータ43は、後述するヒータ制御回路60から供給される電力により、センサ素子10の温度が活性化温度(この実施形態では、830℃)となるように制御される。また、ヒータ配線72の両端は、ヒータ制御回路60に電気的に接続されている。そして、ヒータ43による加熱によって、センサ素子10(の酸素ポンプセル14および酸素濃度検知セル24)が活性化し、ガス検出(酸素検出)が可能となる。
次に、ガスセンサ8(センサ素子10)の動作について説明する。
まず、被測定ガス(排気ガス)が、多孔質拡散層18を介して測定室20に拡散する。このとき、エンジンに供給される混合気(つまり、測定室20中の被測定ガス)が理論空燃比に保たれている状態では、測定室20と酸素濃度の基準となる基準酸素室26との間の酸素濃度差により、酸素濃度検知セル24に450[mV]の起電力が発生する(第1検知電極22と第2検知電極28との間に450[mV]の電位差が生じる)。
ところで、エンジンに供給される混合気の空燃比の変化に応じて、排気ガスに含まれる酸素濃度は変化し、測定室20に含まれる被測定ガス中の酸素濃度も変化する。そこで、本実施形態の内燃機関制御システム1では、第1検知電極22と第2検知電極28との間の電位差が450[mV]に保たれるように、センサ制御回路2によって酸素ポンプセル14に流れるIp電流を制御する。つまり、測定室20の雰囲気が理論空燃比と同じ状態になるようにIp電流を制御することで、酸素ポンプセル14によって酸素のポンピングが行われる。
そして、酸素ポンプセル14は、一対の電極間(第1ポンプ電極12,第2ポンプ電極16)に通電される電流の通電方向に応じて、測定室20からの酸素の汲み出し、または測定室20への酸素の汲み入れを切替可能に構成されている。また、酸素ポンプセル14は、一対の電極間に通電されるIp電流の大きさに応じて、酸素のポンピング量を調整可能に構成されている。このため、このIp電流の通電状態(通電方向、電流積算値など)に基づいて、被測定ガス中の酸素濃度を演算することができる。
次に、図2に基づいて、電子制御ユニット5の構成および動作について説明する。図2は、電子制御ユニット5の概略構成を示す回路図である。電子制御ユニット5は、上述したように、センサ制御回路2と、ヒータ制御回路60と、エンジン制御装置9と、を備えている。
センサ制御回路2は、センサ駆動回路52、端子電圧出力回路54、制御部55、差動増幅回路57、異常検出回路58を備えている。
センサ駆動回路52は、酸素ポンプセル14を駆動するIp電流を流すためのオペアンプ32、Ip電流の制御特性を改善するためのPID制御回路56、第2検知電極28の周囲(基準酸素室26)の酸素濃度を一定に保つよう酸素濃度検知セル24に定電流Icpを流すための定電流源46、Ip電流の制御目標電圧を供給する定電圧源48、を備えている。
また、センサ駆動回路52は、センサ素子10との接続端子(Vs+端子、COM端子、Ip+端子)、PID制御回路56の特性を決める素子を外付けするための端子(P1端子、P2端子、Pout端子)、及びエンジン制御装置9から出力された通電状態の切換指令に応じてセンサ駆動回路52の通電状態(作動モード)を変更するためのスイッチSW1〜SW5、を備えている。なお、センサ駆動回路52の作動モードとは、センサ素子10への通電状態を表す。
さらに、センサ駆動回路52はCOM端子17に接続されるVcent点を備え、Vcent点には、PID制御回路56の後述する出力端、オペアンプ32の反転入力端子、オペアンプ34の出力端子が接続されている。なお、オペアンプ34の出力端子はスイッチSW1を介してVcent点に接続されている。又、オペアンプ34の反転入力端子は出力端子に接続され、オペアンプ34の非反転入力端子には基準電圧3.6Vが印加されている。つまり、オペアンプ34はVcent点に基準電圧3.6Vを印加すると共に、センサ素子10の異常診断を行う異常診断用電流などを供給する回路である。
なお、Vcent点には、配線62,第2接続端子17および抵抗素子R1を介して第2ポンプ電極16が接続されている。
Ip+端子には、分圧回路65およびオペアンプ32の出力端子が接続されている。分圧回路65は、定電源電圧を分圧する2つの抵抗素子R7,R8を備え、抵抗素子R7,R8の接続点がスイッチSW4を介してIp+端子に接続されている。また、オペアンプ32の出力端子はスイッチSW3を介してIp+端子に接続されている。なお、抵抗素子R8の一端は接地されている。
オペアンプ32の反転入力端子には、Vcent点および抵抗素子R2を介してPID制御回路56が接続され、オペアンプ32の非反転入力端子には基準電圧3.6Vが印加されている。つまり、オペアンプ32は、センサ素子10(詳細には、酸素濃度検知セル24)への通電電流を制御する負帰還回路の一部を構成している。
PID制御回路56は、酸素濃度検知セル24の制御目標電圧である450mVと、酸素濃度検知セル24の出力電圧Vsとの偏差量ΔVsをPID演算し、上述の負帰還制御の制御特性を改善する機能を有している。PID制御回路56は、オペアンプ36,40、抵抗R3〜R5、コンデンサC1〜C3、を備えている。
PID制御回路56の入力端(オペアンプ40の反転入力端子)には、オペアンプ42の出力端子が接続され、オペアンプ42の非反転入力端子がVs+端子に接続されている。つまり、酸素濃度検知セル24の出力電圧Vsがオペアンプ42を介してPID制御回路56に入力される。なお、オペアンプ42の反転入力端子は出力端子に接続されている。
又、Vs+端子には、スイッチSW5を介して定電流源46が接続されている。定電流源46は、酸素濃度検知セル24の第2検知電極28の周囲(基準酸素室26)の酸素濃度を一定に保つために、酸素濃度検知セル24に流される定電流Icp(例えば、17μA)を供給する回路である。
又、オペアンプ40の反転入力端子には、抵抗素子を介してオペアンプ38の出力端子が接続されている。オペアンプ38の非反転入力端子には定電圧源48が接続され、オペアンプ38の反転入力端子は出力端子に接続されている。つまり、定電圧源48の出力は、オペアンプ38を介してオペアンプ40の反転入力端子に入力され、Ip電流を制御する制御目標となる電圧である450mVがオペアンプ40を介してPID制御回路56に供給される。
オペアンプ40の出力端子はP1端子に接続され、オペアンプ40の非反転入力端子はVcent点に接続されている。又、オペアンプ40の出力端子と反転入力端子の間に抵抗素子が介装されている。P1端子には、抵抗R5とコンデンサC3とコンデンサC2との第1直列回路の抵抗R5側と、抵抗R4とR3との第2直列回路のR4側が並列に接続されている。又、第1直列回路のコンデンサC3とコンデンサC2の接続点がP2端子に接続されている。同様に、第2直列回路の抵抗R4とR3の接続点もP2端子に接続されている。さらに、コンデンサC2と抵抗R3はコンデンサC1に接続され、コンデンサC1はPout端子に接続されている。
そして、P2端子はオペアンプ36の反転入力端子に接続され、PID制御回路56の出力端(オペアンプ36の出力端子)は、スイッチSW2を介してPout端子に接続されている。一方、オペアンプ36の非反転入力端子には基準電圧3.6Vが印加されている。
Pout端子は、抵抗素子R2を介してVcent点に接続され、PID制御回路56の出力端(コンデンサC1)は、抵抗素子R2及び抵抗素子R1を介してCOM端子に接続されている。
なお、抵抗R3〜R5、コンデンサC1〜C3は、P1端子及びP2端子に装着されPID制御回路56の制御特性を決めるために備えられている。
又、Vs+端子とIp+端子との間には、センサ駆動回路52の発振を防止するために、抵抗R6とコンデンサC4との直列回路からなる発振防止回路59が挿入されている。
次に、センサ制御回路2が有する他の回路54、57、58について説明する。
端子電圧出力回路54は制御部55を介し、Vs+端子、COM端子、Ip+端子の各端子電圧をエンジン制御装置9に対して出力する。なお、図中では接続ラインが省略されているが、端子電圧出力回路54の入力端子は、Vs+端子、COM端子、Ip+端子にそれぞれ接続されている。
差動増幅回路57は、抵抗素子R2の両端電圧(具体的には、Vcent点とPout点の両端電圧)をガス検出信号としてエンジン制御装置9の入力ポートに出力する。この電圧は、酸素ポンプセル14に流れるIp電流を抵抗素子R2にて電圧変換したものである。なお、伝送ケーブル71を介して、ガス検出信号をエンジン制御装置9の入力ポートに出力しても良い。
次に、異常検出回路58は、ウィンドコンパレータ58a、58b、58cとOR回路58dで構成され、各コンパレータ58a、58b、58cの出力端子が並列にOR回路58dの入力端子に接続されている。そして、図中では接続ラインが省略されているが、各コンパレータの入力端子は、Vs+端子、COM端子、Ip+端子にそれぞれ接続されている。
各ウィンドコンパレータ58a、58b、58cは、それぞれ、Vs+端子、COM端子、Ip+端子の各端子電圧が所定の電圧範囲内であるときにローレベル信号を出力し、各端子電圧が所定の電圧範囲外であるときにハイレベル信号を出力するように構成されている。
Vs+端子の端子電圧は、通常、COM端子の基準電圧3.6Vに酸素濃度検知セル24の出力電圧Vs(450mV)を加えた値である4.05Vに保たれている。ところが、Vs+端子に接続された配線61等(Vs+ラインとも称する)が何らかの原因により電源電位やグランド電位に短絡すると、Vs+端子の端子電圧は電源電位やグランド電位となる。すると、センサ素子10に過大な異常電流が流れ、センサ素子10が破損するおそれがある。そこで、ウィンドコンパレータ58aは、Vs+端子の端子電圧と予め設定された閾値とを比較し、Vs+端子の端子電圧が閾値を超えたときにハイレベル信号を出力するように構成されている。
具体的には、ウィンドコンパレータ58aの閾値の上限を9V、又は、センサ素子制御回路50の電源電圧の変動を考慮して、電源電圧から所定値(例えば、1.5V)減じた所定電圧値に設定すると共に、閾値の下限をグランドレベルの0Vにグランド浮きを考慮した1Vに設定する。そして、Vs+端子の端子電圧が上限値の9V又は所定電圧値を超えて上昇したとき、或いは、Vs+端子の端子電圧が下限値の1Vを超えて下降したときに、ウィンドコンパレータ58aは、ハイレベル信号を出力するように構成されている。
COM端子の端子電圧は、通常、オペアンプ32により基準電圧3.6Vになるように制御されている。ところが、COM端子に接続された配線62等(COMラインとも称する)が何らかの原因により電源電圧やグランドレベルに短絡すると、Vs+端子と同様、COM端子の端子電圧は電源電位やグランド電位となる。そこで、ウィンドコンパレータ58bは、COM端子の端子電圧と予め設定された閾値とを比較し、COM端子の端子電圧が閾値を超えたときにハイレベル信号を出力するように構成されている。具体的には、ウィンドコンパレータ58aと同様に、ウィンドコンパレータ58bの閾値の上限を9V又は所定電圧値に設定すると共に、閾値の下限を1Vに設定する。そして、COM端子の端子電圧が上限値の9Vを超えて上昇したとき、或いは、COM端子の電位が下限値の1Vを超えて下降したときに、ウィンドコンパレータ58bは、ハイレベル信号を出力するように構成されている。
Ip+端子においても、Ip+端子に接続された配線63等(Ip+ラインとも称する)が何らかの原因により電源電圧やグランドレベルに短絡すると、Ip+端子の端子電圧は電源電位やグランド電位となる。そこで、ウィンドコンパレータ58cは、Ip+端子の端子電圧と予め設定された閾値とを比較し、Ip+端子の端子電圧が閾値を超えたときにハイレベル信号を出力するように構成されている。具体的には、Ip+端子の端子電圧が入力されるウィンドコンパレータ58cにおいても、ウィンドコンパレータ58bと同様に、基準電圧3.6Vを挟むように、閾値の上限を9V又は所定電圧値に設定すると共に、閾値の下限を1Vに設定する。そして、Ip+端子の端子電圧が上限値の9V又は所定電圧値を超えて上昇したとき、或いは、Ip+端子の端子電圧が下限値の1Vを超えて下降したときに、ウィンドコンパレータ58cは、ハイレベル信号を出力するように構成されている。
OR回路58dは、各ウィンドコンパレータ58a、58b、58cからの信号の論理和を算出し、各ウィンドコンパレータ58a、58b、58cの何れかからハイレベル信号が入力されたときに、異常検出フラグDIAGをDIAG=1としエンジン制御装置9及び制御部55に出力する。尚、Vs+端子、COM端子、Ip+端子の各端子電圧が所定の電圧範囲内であるときは、異常検出回路58は異常検出フラグDIAGをDIAG=0とし、エンジン制御装置9及び制御部55に出力する。このように、異常検出回路58は、Vs+ライン、COMライン、Ip+ラインの何れかで短絡異常が発生して、Vs+端子、COM端子、Ip+端子の端子電圧が上記した所定の閾値を超えて異常電圧値となった場合(換言すれば、センサ素子10に異常が発生した場合)に、異常検出フラグDIAGをDIAG=1とする機能を有する。
なお、異常検出回路58が特許請求の範囲の「配線異常検出手段」に相当する。
以上のように構成されたセンサ駆動回路52は、エンジン制御装置9からの指令により各スイッチSW1〜SW5のON/OFFを切り換えてセンサ駆動回路52自身の通電状態(作動モード)を、ガス濃度測定用通電状態(以下、適宜「Aモード」)、センサ保護用通電状態(以下、適宜「Pモード」)、活性前通電状態(以下、適宜「NAモード」)のいずれかに設定する。各通電状態については後述する。
なお、エンジン制御装置9は、センサ駆動回路52の通電状態を切り換えるための指令(詳細には、各スイッチSW1〜SW5のON/OFF制御を行う制御信号)を出力ポートから出力し、伝送ケーブル71を介してセンサ制御回路2(の制御部55)に対して指令を出力する。そして、制御部55がセンサ駆動回路52の通電状態を切り換える(設定する)。
また、抵抗素子R2の両端電圧を示すガス検出信号は、差動増幅回路57を介して直接エンジン制御装置9の入力ポートに入力される。さらに、異常検出回路58からの異常検出フラグDIAGは、直接エンジン制御装置9の入力ポートに入力されるとともに、制御部55にも入力される。一方、端子電圧出力回路54からの出力信号は、制御部55に入力され、伝送ケーブル71を介してエンジン制御装置9の入力ポートに入力される。なお、センサ素子10の電気抵抗値及び温度を示す素子抵抗値信号も、制御部55に入力され、伝送ケーブル71を介してエンジン制御装置9の入力ポートに入力される。
このように、エンジン制御装置9は、センサ駆動回路52の通電状態を制御することができると共に、異常検出回路58及び端子電圧出力回路54からの入力信号に基づき、センサ素子10の異常の有無を検出することができる。具体的には、エンジン制御装置9は、入力された各端子電圧の状態が予め定められた識別条件のうちどの条件に当てはまるかを識別することによって、異常が発生した端子とその異常内容(電源短絡(VBショート)、接地短絡(グランドショート)など)を検出することができる。
次に、図3を参照して、各スイッチSW1〜SW5のON/OFFを切り換えたときの、センサ駆動回路52の通電状態(作動モード)を説明する。
ここで、センサ保護用通電状態は、センサ素子10とセンサ駆動回路52との電気的接続を遮断し、ガスセンサ8に電流が流れないようにして保護する状態である。
又、ガス濃度測定用通電状態は、酸素濃度検知セル24の両電極間の電圧が所望の値になるように、酸素ポンプセル14に流れる電流の値および方向を制御し、ガス濃度測定ができるようにする状態である。
活性前通電状態は、ガスセンサ8(の2つのセル14、24)に過電圧が印加されないよう、酸素濃度検知セル24と酸素ポンプセル14の少なくとも一方が有する両電極に対し、微小電流通電されている状態である。より具体的な活性前通電状態としては、酸素濃度検知セル24に設けられた一対の電極のうち、測定室に面しない側の電極28を外部に対し閉塞した構成のガスセンサである場合において、電極28を内部酸素基準源として働かせるために、酸素濃度検知セル24に微小電流を流す通電状態を挙げることができる。
まず、ガス濃度測定用通電状態においては、センサ駆動回路52のスイッチSW2、SW3、SW5をONとし、スイッチSW1、SW4をOFFとする。ガス濃度測定用通電状態は、酸素のポンピングなどのために、ガスセンサ8(詳細には、酸素ポンプセル14)に対して比較的大きな電流を通電することができる状態に設定する作動モードである。このとき、酸素ポンプセル14に通電可能な最大電流値は、オペアンプ32およびPID制御回路56の出力の電流駆動能力により定められており、本実施形態では、20[mA]程度に設定されている。
そして、例えば、被測定ガスが燃料供給過剰(リッチ)となる場合には、測定室20の酸素濃度が理論空燃比よりも欠乏し、酸素濃度検知セル24の出力電圧Vsが制御目標電圧である450mVよりも高くなる。従って、制御目標電圧と出力電圧Vsとの偏差量ΔVsが発生し、その偏差量ΔVsがPID制御回路56によってPID演算され、オペアンプ32によってフィードバックされる。このため、不足分の酸素を酸素ポンプセル14により測定室20に汲み込むためのIp電流が酸素ポンプセル14に流れることになる。
一方、被測定ガスが燃料供給不足(リーン)となる場合には、測定室20の酸素濃度が理論空燃比よりも過剰となり、酸素濃度検知セル24の出力電圧Vsが制御目標電圧450mVよりも低くなるので、上述と同様にオペアンプ32によって偏差量ΔVsがフィードバックされて、過剰分の酸素を酸素ポンプセル14により測定室20から汲み出すためのIp電流が酸素ポンプセル14に流れるようになる。
このようにして、Ip電流の通電状態(通電方向、電流積算値など)に基づいて、被測定ガス中の酸素濃度を演算することができる。
次に、センサ保護用通電状態では、センサ駆動回路52のスイッチSW1〜SW5の全てがOFFとなる。このため、オペアンプ32、34、36、定電流源46からセンサ素子10に入力される信号はOFFとなり、センサ駆動回路52からセンサ素子10への通電が遮断される。
従って、配線異常が発生し、OR回路58dから異常検出フラグDIAG(=1)が出力された場合に、エンジン制御装置9は制御部55に切替指令を出力し、この指令に基づき、制御部55がセンサ駆動回路52をセンサ保護用通電状態に設定することで、センサ素子10に異常電流が継続して流れるのを防ぐことができ、センサ素子10を保護できる。
活性前通電状態では、センサ駆動回路52のスイッチSW1、SW4、SW5がONとなり、スイッチSW2、SW3がOFFとなる。このとき、スイッチSW3がOFFであるため、酸素ポンプセル14を駆動しているオペアンプ32からは電流が供給されなくなり、また、スイッチSW2がOFFのため、PID制御回路56の出力からも電流が供給されなくなるので、酸素ポンプセル14に対する電流制御は停止する。従って、活性前通電状態では、酸素ポンプセル14の負帰還制御は行われなくなる。
また、スイッチSW1、SW4、SW5がONであるため、酸素ポンプセル14および酸素濃度検知セル24には、オペアンプ34、定電流源46、分圧回路65から微小な定電流Icpが供給されることになる。これにより、第1検知電極22から第2検知電極28の側に酸素をポンピングし、第2検知電極28の周囲に形成された基準酸素室26に略一定濃度の酸素を蓄積する。
このように、活性前通電状態では、センサ素子10に対して微小な電流しか供給しないことから、配線異常が発生した場合であっても過大な電流が供給されることがないため、センサ素子10の破損(ブラックニングなど)が発生し難くなる。
又、上記したように、エンジン制御装置9は、入力された各端子電圧の状態に基づいて配線異常を検出するが、活性前通電モードでは各端子電圧が低いため、センサ素子10が破損することなく、配線異常の検出を行うことができる。
例えば、配線62が接地短絡(グランドショート)している配線異常の状態で、ガス濃度測定用通電状態に設定すると、オペアンプ32から酸素ポンプセル14、配線62を介してグランドラインに至る通電経路が形成されるとともに、オペアンプ32における電流駆動能力の最大電流がオペアンプ32から酸素ポンプセル14に供給されてしまう。この場合には、酸素ポンプセル14に過大な電流が通電される状態となり、一瞬でセンサ素子10の破損(ブラックニングなど)に至ることになる。これに対し、配線62が接地短絡している場合に、活性前通電状態であれば、分圧回路65から酸素ポンプセル14、配線62を介してグランドラインに至る通電経路が形成されるものの、分圧回路65から酸素ポンプセル14に供給される電流は微小である。このため、酸素ポンプセル14に過大な電流が通電されることはなく、センサ素子10の破損(ブラックニングなど)に至るのを防止できる。
次に、本発明の特徴部分である、エンジン制御装置9で実行されるヒータ通電制御処理、及びガスセンサの非通電処理の内容について説明する。
本発明は、配線異常を検出した際(これを、以下「暫定異常」という)、ヒータ43を最大電圧未満の電圧で通電する。これにより、配線異常があったためにガスセンサ1の作動を停止(エンジンスイッチのオフ動作)した後、ガスセンサ1を再起動(ホットリスタート)した際、従来のようにヒータ43を最大電圧で加熱し続け、ガスセンサ1が昇温され過ぎることを防止する。一方、配線が正常であるにも係らず異常であると誤検出したり、配線異常が直ぐに解消することがあり、暫定異常で直ちにヒータの電圧をオフにすると、配線異常が解消されてガスセンサを正常に復帰(作動)させようとしても、ガスセンサ1が冷え過ぎているため作動までに時間を要する。
そこで、本発明においては暫定異常であると判定すると、最大電圧と、セル14、24の活性化温度を維持可能な電圧との間の中間電圧でヒータ43を通電することで、ヒータ43を加熱し過ぎず、かつガスセンサ1が冷え過ぎることを防止する。
又、本発明においては、暫定異常が所定頻度を超えて発生したときに異常を確定し、ガスセンサ1を非通電にする(Pモードに設定する)。これにより、異常確定後にガスセンサ1を非通電にしつつ中間電圧でヒータ43を適度に加熱するため、ガスセンサ1が昇温され過ぎるのを防止すると共に、ガスセンサ1の適度な加熱が続くので、被測定ガス中のカーボン等によるガスセンサ1の被毒を防止することができる。
さらに、本発明においては、暫定異常が所定頻度を超えたか否かを異常の確定の判断基準とするため、例えば所定時間内の暫定異常の発生回数を検知するだけでよく、異常確定の処理が簡単となる。
又、本発明において、異常を確定する際、さらにヒータ43を非通電にしてもよい。このようにすると、異常確定後にヒータ43を加熱し続け、ガスセンサ1が昇温され過ぎることを確実に防止する。なお、異常確定後もヒータ43を中間電圧で加熱し続けるか、又はヒータ43を非通電にするかの選択は、ガスセンサの種類や用途に応じ、以下のようにして決めることができる。例えば、被測定ガス中の被毒物質(カーボン等)が問題となるような条件では、異常確定後もヒータ43を中間電圧で加熱し続ければよい。又、異常確定後のガスセンサ1の再起動の際にヒータ43が昇温され過ぎる場合(例えば、起動後にヒータ43を直ちに最大電圧で加熱するような設定がされている場合)には、異常確定後にヒータ43を非通電にすればよい。
なお、本実施形態においては、エンジン制御装置9でメインルーチンであるセンサ通電制御処理を行い、上記したヒータ通電制御処理、及びガスセンサの非通電処理は、サブルーチンとして呼び出されて実行される。従って、まず、メインルーチンであるセンサ通電制御処理について説明する。
まず、エンジン制御装置9(およびセンサ制御回路2の制御部55)は、内燃機関制御システム1の電源ONで起動するとともに初期化処理(内部変数などの初期化など)を実行し、初期化処理が完了した後、以下のような各種制御処理を開始する。
各種制御処理としては、センサ制御回路2からのガス検出信号などに基づき排気ガス中の特定ガス濃度を検出する特定ガス濃度検出処理や、センサ制御回路2に対して通電状態の切換指令を出力する指令出力処理や、ガス検出信号に基づき検出した特定ガス濃度(酸素濃度)を用いてエンジンの空燃比制御を行うための空燃比制御処理など、がある。
そして、エンジン制御装置9は、自動車の電源オンで処理を開始し、初期化処理の完了後、各種制御処理の1つとして、センサ素子10に対する通電状態を制御するためのセンサ通電制御処理を実行する。センサ通電制御処理では、各種条件に基づいてセンサ素子10への通電状態として最適な通電状態を判定し、判定結果の通電状態に応じた切換指令をセンサ制御回路2に対して出力する処理を実行する。
最適な通電状態の判定方法としては、例えば、センサ起動直後のような条件下では、活性前通電状態を最適な通電状態として判定し、センサ素子10が活性化状態となる条件下では、ガス濃度測定用通電状態を最適な通電状態として判定する。
一方、配線異常(配線短絡など)発生時には、後述するヒータ通電制御処理、及びガスセンサの非通電処理を行う。
なお、エンジン制御装置9は、センサ制御回路2から現在の通電状態を表す現在状態フラグを受信しており、現在状態フラグに基づいて現在の通電状態を知ることができる。
最適な通電状態のより具体的な判定方法としては、ガスセンサ8の素子抵抗値信号に基づいて、ガスセンサ8が活性化しているか否かを判定し、活性化していない場合には、活性前通電状態を最適な通電状態として判定し、活性化している場合には、ガス濃度測定用通電状態を最適な通電状態として判定する。そして、異常検出回路58によってガスセンサ8または通電経路が異常であると判定(暫定異常)された場合には、後述するヒータ通電制御処理、及びガスセンサの非通電処理を行う。また、異常検出回路58によってガスセンサ8または通電経路の異常が解消されたと判定された場合には、ガスセンサ8の素子抵抗値信号に基づいて最適な通電状態が判定される。
なお、素子抵抗値信号は、ガスセンサ8を構成する酸素ポンプセル14及び酸素濃度検知セル24のいずれかに、所定の大きさの電流又は電圧を定期的に供給し、そのときにセルを介して得られる信号を指すものである。なお、この素子抵抗値信号は、公知の手法(回路構成)によって取得することができるものであるため、本実施形態での説明は省略する。但し、具体的には、酸素濃度検知セル24に対し定期的に所定の大きさの電流を流し、そのときに酸素濃度検知セル24を介して得られる出力をサンプルホールドし、このサンプルホールドした出力を素子抵抗値信号として、エンジン制御装置9に出力するようにしている。
次に、図4を参照して、本発明の実施形態に係るガスセンサ制御装置1における上記ヒータ通電制御処理(ガスセンサの非通電処理を含む)について説明する。
自動車の電源オンでヒータ通電制御処理が起動されると、まず、エンジン制御装置9は、EEPROM9mに記憶された異常確定情報を読み出す。異常確定情報には異常確定の回数nが含まれており、エンジン制御装置9はnが2以下か否かを判定する(ステップS10)。
ここで、ガスセンサ制御装置1は、自動車の電源オンで起動し、自動車の電源オフで停止する。そして、ガスセンサ制御装置1の起動から停止までの間で異常が確定されると、EEPROM9mに異常確定回数が1であると記憶される。又、異常確定回数が2とは、ガスセンサ制御装置1の起動から停止までの間に1回異常が確定され、停止後に再度ガスセンサ制御装置1が起動されてから次の停止までの間にもう1回異常が確定されたことを意味する。これらの異常確定情報は、ガスセンサ制御装置1の停止後もEEPROM9mに保持される。
ステップS10でnが2以下であればステップS12に移行し、エンジン制御装置9は、暫定異常が生じたか否かを判定する。暫定異常は、上述のように異常検出回路58から異常検出フラグDIAG=1としてエンジン制御装置9に出力される。
ステップS12で暫定異常が発生(DIAG=1)すると、ステップS14に移行し、エンジン制御装置9は、暫定異常が所定頻度を超えて発生したか否かを判定する。ここで、「所定頻度」とは、例えばステップS12で、所定時間内に暫定異常を示す異常検出フラグDIAG=1を検知した回数である。
一方、ステップS12で暫定異常を検出しない場合(DIAG=0)、ステップS20に移行し、エンジン制御装置9は、センサ駆動回路52の通電状態をPI制御モードにする処理を行う。具体的には、図3に示したガス濃度測定用通電状態(PI制御モード)とするための各スイッチSW1〜SW5のON/OFFの切換指令を、エンジン制御装置9が制御部55に出力する。そして、制御部55がセンサ駆動回路52の通電状態をPI制御モードに切り換える。
さらに、エンジン制御装置9は暫定異常のカウンタ(例えば、DIAG=1の検知回数)をクリアにする(ステップS28)。その後、ステップS10に戻り、再度、暫定異常が発生するか否かをステップS12で判定する。
なお、ステップS20の後、直ちにステップS28の処理を行わず、ステップS20からステップS10へ戻る過程を何回か繰り返したときにステップS28を行うようにしてもよい。これは、ノイズ等によって誤ってステップS28の処理が行われることを防止するためである。例えば、ステップS20の処理を行った後にタイマーをスタートさせ、所定時間経過後にPI制御モードであれば、ステップS28を行うようにしてもよい。
ステップS14で暫定異常が所定頻度以下の場合、ステップS18に移行し、エンジン制御装置9は、上記中間電圧でヒータ43を通電する指令をヒータ制御回路60に出力する。ヒータ制御回路60はこの指令に基づき、ヒータ43の電圧を中間電圧に設定し、ヒータ43の加熱の程度を調整する。そして、ステップS18からステップS10に戻り、再度、暫定異常が発生するか否かをステップS12で判定する。
ここで、中間電圧は、ヒータ43の最大電圧(この実施形態ではバッテリ電圧である12V)と、セル14、24の活性化温度を維持可能な電圧(この実施形態では6〜7V)との間の電圧である。セル14、24の活性化温度を維持可能な電圧は、例えばセル14、24の抵抗が所定の値以下となる電圧である。
このように、ひとまず暫定異常を検出したが、異常を確定するに至らない場合には、中間電圧でヒータ43を適度に加熱しつつ、ステップS12に戻って再度暫定異常の有無を判定することで、暫定異常が解消されるか否かを判定し、暫定異常が解消されれば直ちにガスセンサ8の正常な動作(ステップS20)に復帰できるようにしている。
なお、ステップS10で異常確定回数が0の場合は、ステップS12の判定結果に関らずにステップS20へ移行させてもよい。つまり、ステップS10で、異常確定回数の下限を判定基準に加えても良い。これは、異常確定回数が0であれば、一旦PI制御モードに移行させても問題ないと考えられるからである。
一方、ステップS14で暫定異常が所定頻度を超えて発生した場合、エンジン制御装置9は、異常を確定してステップS16に移行し、ヒータ制御回路60に対し、ヒータ43の電圧をオフ(非通電)にする指令を出力する。ヒータ制御回路60はこの指令に基づき、ヒータ43を非通電にし、ヒータ43の加熱を停止する。又、ステップS16において、エンジン制御装置9は、異常確定回数1をEEPROM9mにインクリメントする。
ステップS16での異常確定回数のインクリメントは、ステップS12とステップS14で共に「Yes」が連続した場合に行う。
なお、上記したように、ステップS16のヒータ43の電圧オフを行わず、ステップS22に移行してもよい。このようにすると、ヒータ43を中間電圧で加熱し続けながら、ステップS24のガスセンサ非通電処理を行うことになる。
次に、ステップS16からステップS22に移行し、エンジン制御装置9は、インクリメントされた異常確定回数(前回のnに1を加えた値である「n+1」)が2以下か否かを判定する。ステップS22でインクリメントされた異常確定回数が2以下であればステップS24に移行し、エンジン制御装置9は、ガスセンサ8を非通電にする。ここで、ガスセンサ8を非通電にする、とは、図3に示したセンサ保護用通電状態(Pモード)とするための各スイッチSW1〜SW5のON/OFFの切換指令を、エンジン制御装置9が制御部55に出力する処理をいう。そして、制御部55がセンサ駆動回路52の通電状態をPモードに切り換える。
一方、ステップS10又はステップS22でnが2を超えた場合、ステップS26に移行し、エンジン制御装置9は、上述のガスセンサ非通電処理(ガスセンサ8を非通電(Pモード)にし、必要に応じてヒータ43も非通電にする)に加え、MIL(Multifunction indicator lamp)を点灯する異常報知処理を行う。ステップS26の処理を「異常終了処理」と称する。
このように、異常確定が所定の回数(この実施形態では3回)以上生じた場合に、異常報知処理(異常終了処理)を行うことで、操作者(自動車の運転者等)に、ガスセンサ8が異常であることを報知し、対応(エンジン停止)を促すことができる。これは、ガスセンサ制御装置1を一旦停止した後、再び起動すると、前回の起動で異常確定した場合であっても、異常が解消される(例えば、配線上を短絡していた異物が脱落する等)ことがあるにも係らず、異常確定が複数回であると記憶されている場合、異常が深刻であることが多いからである。
なお、ステップS24又はS26に一旦移行すると、ガスセンサ制御装置1を停止し(つまり、自動車のエンジンスイッチをオフにし)、再びガスセンサ制御装置1を起動(エンジンスイッチをオン、つまりホットスタート)しない限り、ヒータ通電制御処理(異常確定処理を含む)のステップS10の処理に戻らない。
本実施形態において、ステップS12が特許請求の範囲の「配線異常検出過程」に相当する。ステップS14、S18が特許請求の範囲の「ヒータ通電制御過程」に相当する。ステップS14、S16、S22、S24が特許請求の範囲の「ガスセンサ非通電過程」に相当する。ステップS16でのEEPROM9mへの書き込みが特許請求の範囲の「記憶過程」に相当する。ステップS26が特許請求の範囲の「報知過程」に相当する。
本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の思想と範囲に含まれる様々な変形及び均等物に及ぶことはいうまでもない。
例えば、センサ素子10として全領域空燃比センサを取り上げたが、これに限られず、上記センサ素子10にもう1つのセルを追加して、2つの測定室を備えたNOセンサに適用することも可能である。
但し、NOセンサの場合、ガスセンサの制御を1個のマイクロコンピュータ(コントローラ)が一括して行うので、制御手段、ヒータ制御回路、配線異常検出手段がいずれも1個のコントローラ上に実現されている。又、コントローラがガスセンサ制御装置に相当する。
1 ガスセンサ制御装置(内燃機関制御システム)
2 センサ制御回路
5 電子制御ユニット
8 ガスセンサ
9 制御手段、報知手段(エンジン制御装置)
9m 記憶手段(EEPROM)
13、23 固体電解質体
14、24 セル(酸素ポンプセル、酸素濃度検知セル)
12、16 一対の電極(第1ポンプ電極、第2ポンプ電極)
22、28 一対の電極(第1検知電極、第2検知電極)
43 ヒータ
52 センサ駆動回路
58 配線異常検出手段(異常検出回路)
60 ヒータ制御回路

Claims (6)

  1. 固体電解質体および該固体電解質体に設けられた一対の電極を備えるセルを少なくとも1つ以上有するガスセンサと、
    前記固体電解質体を加熱するヒータと、
    前記ガスセンサに接続され、前記ガスセンサを駆動するため前記セルに通電するセンサ駆動回路と、
    前記ヒータを制御するヒータ制御回路と、
    前記センサ駆動回路又は前記ガスセンサの配線異常を検出する配線異常検出手段と、
    前記配線異常検出手段が前記配線異常を検出すると、前記ヒータ制御回路を駆動させて前記ヒータの最大電圧未満でかつ前記セルの活性化温度を維持可能な電圧以上の中間電圧で前記ヒータを通電し、前記配線異常の発生が所定頻度を超えた場合には、異常を確定して前記センサ駆動回路を駆動させ前記ガスセンサを非通電にする制御手段と、
    を備えたガスセンサ制御装置。
  2. 前記制御手段は、前記異常を確定する際、さらに前記ヒータ制御回路を駆動させて前記ヒータを非通電にする請求項1記載のガスセンサ制御装置。
  3. 前記制御手段による前記異常を確定した旨の情報が記憶され、該情報が前記ガスセンサ制御装置の停止後も保持される記憶手段と、
    前記制御手段が前記異常を確定したときに、前記記憶手段に保持された前記情報に基づいて報知の有無を判定する報知手段と
    をさらに備えた請求項1又は2記載のガスセンサ制御装置。
  4. 固体電解質体および該固体電解質体に設けられた一対の電極を備えるセルを少なくとも1つ以上有するガスセンサと、前記固体電解質体を加熱するヒータと、前記ガスセンサに接続され、前記ガスセンサを駆動するため前記セルに通電するセンサ駆動回路とを備えたガスセンサ制御装置の制御方法であって、
    前記センサ駆動回路又は前記ガスセンサの配線異常を検出する配線異常検出過程と、
    前記配線異常を検出すると、前記ヒータの最大電圧未満でかつ前記セルの活性化温度を維持可能な電圧以上の中間電圧で前記ヒータを通電するヒータ通電制御過程と、
    前記配線異常の発生が所定頻度を超えた場合には、異常を確定して前記センサ駆動回路を駆動させ前記ガスセンサを非通電にするガスセンサ非通電過程と、
    を有するガスセンサ制御方法。
  5. 前記ガスセンサ非通電過程において、前記異常を確定する際、さらに前記ヒータを非通電にする請求項4記載のガスセンサ制御方法。
  6. 異常を確定した旨の情報を記憶し、かつ該情報を前記ガスセンサ制御装置の停止後も保持する記憶過程と、
    前記ガスセンサ非通電過程において前記異常を確定したときに、前記情報に基づいて報知の有無を判定する報知過程と
    をさらに有する請求項4又は5記載のガスセンサ制御方法。
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