JP4787903B2 - センサ制御回路の保護方法 - Google Patents

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Description

本発明はセンサ制御回路の保護方法に関するものである。
エンジンに供給する混合気の空燃比を目標値に制御し、排気ガス中のCO、NOx 、HCを軽減するために、排気系に酸素センサを設け、空燃比と相関関係を持つ排気中の酸素濃度に応じて、燃料供給量をフィードバック制御することが知られている。
このようなフィードバック制御に用いられる酸素センサとしては、特定の酸素濃度(特に理論空燃比雰囲気)で出力がステップ状に変化するλセンサと、リーン領域からリッチ領域まで連続的に出力が変化する全領域空燃比センサとが主に用いられている。全領域空燃比センサは、上述したように排気ガス中の酸素濃度を連続的に測定でき、フィードバック制御の速度及び精度を向上させ得るため、より高速で高精度な制御が要求される際に用いられている。
全領域空燃比センサは、酸素イオン伝導性固体電解質体の2つのセルを間隔を介して対向配設し、一方のセルを間隔内の酸素を周囲に汲み出すもしくは周囲から酸素を汲み込むポンプセルとして用い、また、他方のセルを酸素基準室と間隔との酸素濃度差によって電圧を生じる起電力セルとして用い、起電力セルの出力が一定になるようにポンプセルを動作させ、その時に該ポンプセルに流す電流を、測定酸素濃度比例値として測定する。この全領域空燃比センサの動作原理は、本出願人の出願に係る特開昭62−148849号公報中に詳述されている。
一方、このような空燃比センサが正常に作動しているか否かを検出する空燃比センサの異常検出方法としては、本出願人の出願に係る特開平3−272452号公報の「空燃比センサの異常診断方法」等、様々なものが開示されている。そして、これらの多くは、ポンプセルの動作による起電力セルの起電圧Vsが一定になることや、起電力セルの起電圧Vsの変動によってポンプセルの電流Ipが変化することを利用するものである。
特開昭62−148849号公報 特開平3−272452号公報
しかしながら、このような起電力セルの起電圧Vsを利用した異常診断方法によると、「ポンプセルの動作によって起電力セルの起電圧Vsが一定になること」を利用したものでは、起電力セルの一方の端子電圧あるいは起電力セルの両端子間の電圧を測定している。そのため、起電力セルの他方の端子電圧が変動しても、その影響が測定している端子に直接現れなければ電圧が変動している他方の端子についてセンサの異常を検出することができないという問題がある。
また、「起電力セルの起電圧Vsの変動によってポンプセルの電流Ipが変化すること」を利用したものでは、センサ周囲のガス雰囲気によってはポンプセルの電流Ipが変動することから、特定のガス雰囲気(例えばフューエルカット時のガス雰囲気)に固定した上でポンプセルの電流Ipを測定する必要がある。そのため、このような特定のガス雰囲気以外では空燃比センサの異常を検出することができないという問題がある。
一方、空燃比センサに異常がある場合には、このような端子電圧が予定範囲を超えて変動することや、あるいはこのような端子に接続された配線が電源ラインやそのグランドに短絡していることがある。そのため、このような空燃比センサの異常は、空燃比センサを制御するセンサ制御回路にも悪影響を及ぼすおそれがあり、場合によってはセンサ制御回路の破損をも招くおそれがある。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは特定のセンサ異常を検出した場合には、センサ制御回路の破損を回避し得るセンサ制御回路の保護方法を提供することにある。
請求項1に記載の発明は、固体電解質体に一対の多孔質電極が設けられた2つのセルからなり、一方のセルを酸素をポンピングするポンプセルとし、他方のセルを酸素濃度測定セルとしてそれぞれ使用し、測定ガス中の空燃比を測定する空燃比センサに接続されるセンサ制御回路について、前記酸素濃度測定セルの一方の多孔質電極に対して第1配線、前記酸素濃度測定セルの他方の多孔質電極と前記ポンプセルの一方の多孔質電極に対して第2配線、前記ポンプセルの他方の多孔質電極に対して第3配線をそれぞれ介して接続されるセンサ制御回路の保護方法であって、
前記センサ制御回路は、バッテリの電源ラインと接続されて当該バッテリから電力供給がなされると共に、当該センサ制御回路を駆動するための作動電圧を供給する定電圧回路を内蔵しており、
前記作動電圧は前記バッテリ電圧より低く、
前記第1配線、第2配線または第3配線と、電源ラインとが短絡した場合には、前記空燃比センサを制御する前記センサ制御回路の作動電圧を前記電源ラインの電圧と同電位にすることを技術的特徴とする。
請求項1の発明では、第1配線、第2配線または第3配線と、電源ラインと短絡した場合には、空燃比センサを制御するセンサ制御回路の作動電圧を電源ラインの電圧と同電位にする。
これにより、第1配線、第2配線または第3配線と電源ラインとが短絡して第1配線、第2配線または第3配線に電源ラインの電圧が印加されても、第1配線、第2配線または第3配線の電圧とセンサ制御回路の作動電圧とは同電位であるので、両者間に接続される回路等に電流が流れない。
したがって、このような特定のセンサ異常を検出した場合には、センサ制御回路の破損を回避し得る効果がある。
本発明の一実施形態に係る空燃比センサの異常検出方法を適用した空燃比センサ、センサ制御回路等を示す説明図である。 本実施形態に係る空燃比センサとセンサ制御回路との接続およびセンサ制御回路の構成概要を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係るセンサ制御回路の保護方法を適用したセンサ制御回路の構成概要を示す説明図である。
以下、本発明の空燃比センサの異常検出方法およびセンサ制御回路の保護方法の実施形態について図を参照して説明する。まず、本発明の一実施態様に係る空燃比センサの構成と作動を図1に基づいて説明する。
図1に示すように、排気ガス系に配設されるセンサ素子10は、2つのセルを接合して構成されており、3本の配線41、42、43を介してセンサ制御回路50に接続されている。このため、このセンサ制御回路50では、通常、排気ガス中の酸素濃度測定とセンサ素子10の温度測定とを主に行うが、その他にセンサ素子10の2つのセルに接続された3本の配線41、42、43の異常検出を行う機能も備えている。
このセンサ素子10には、ヒータ制御回路60にて制御されるヒータ70が、セラミック系接合剤を介して取り付けられている。ヒータ70は、絶縁材料としてアルミナ等のセラミックからなり、その内部にはヒータ配線72が配設されている。ヒータ制御回路60は、センサ制御回路50により測定されるセンサ素子10の温度を目標値に保つように、ヒータ70へ電力を供給し、センサ素子10の温度を目標値に維持するように機能する。
センサ素子10は、ポンプセル14、多孔質拡散層18、起電力セル24および補強板30を積層することにより構成されている。ポンプセル14は、酸素イオン伝導性固体電解質材料である安定化または部分安定化ジルコニア(ZrO2 )により形成され、その表面と裏面のそれぞれに主として白金で形成された多孔質電極12、16を有している。測定ガスに晒される表面側の多孔質電極12は、Ip電流を流すためにIp+電圧が印加されるのでIp+電極として参照する。また裏面側の多孔質電極16は、Ip電流を流すためにIp−電圧が印加されるのでIp−電極として参照する。なお、Ip+電極には配線43、Ip−電極には配線42がそれぞれ接続されている。
起電力セル24も同様に安定化または部分安定化ジルコニア(ZrO2 )により形成され、その表面と裏面のそれぞれに主として白金で形成された多孔質電極22、28を有している。ポンプセル14と起電力セル24との間には、多孔質拡散層18により包囲された間隙20が形成されている。
即ち、この間隙20は、多孔質拡散層18を介して測定ガス雰囲気と連通されている。間隙20側に配設された多孔質電極22は、起電力セル24の起電力のマイナス電圧が生じるためVs−電極として参照し、また基準酸素室26側に配設された多孔質電極28は、起電力セル24の起電力のプラス電圧が生じるためVs+電極として参照する。基準酸素室26の基準酸素は多孔質電極22から一定量の酸素を多孔質電極28にポンピングすることにより生成する。なお、Vs+電極には配線41、Vs−電極には配線42がそれぞれ接続されている。
ここで、測定ガスの酸素濃度と間隙20の酸素濃度との差に応じた酸素が、間隙20側に多孔質拡散層18を介して拡散して行く。間隙20内の雰囲気が理論空燃比に保たれるとき、ほぼ酸素濃度が一定に保たれている基準酸素室26との間の酸素濃度差により、起電力セル24のVs+電極28とVs−電極22との間には、約450mVの電位差が生じる。このため、センサ制御回路50は、ポンプセル14に流す電流Ipを、上記起電力セル24の起電圧Vsが450mVとなるように調整することで、間隙20内の雰囲気を理論空燃比に保ち、この理論空燃比に保つためのポンプセル電流量Ipに基づき、測定ガス中の酸素濃度を測定する。
このようにセンサ素子10は、センサ制御回路50により、通常、起電力セル電位24の起電圧Vsが450mVとなるようにポンプセル14に流す電流Ipを調整している。そのため、このようなセンサ制御回路50によるセンサ素子10のIp電流の電流制御の特徴を利用することによって、以下に説明するようなセンサ素子10の配線41、42、43の異常検出を行うことができる。
次に、本発明の一実施態様に係る空燃比センサの異常検出方法を適用したセンサ制御回路50の構成を図2に基づいて説明する。図2に示すように、センサ制御回路50は、主に、Ipドライバ51、PID制御回路52、オペアンプ53、Rpvs 測定回路54、Vpリミッタ55、自己診断回路58等から構成されており、例えば本実施形態では特定用途向集積回路(ASIC; Application Specific IC)として実現されている。
Ipドライバ51は、センサ素子10にIp電流を流すためのオペアンプで、反転入力端子にはASICのVcent端子、非反転入力端子には基準電圧3.6Vがそれぞれ接続されており、また出力端子にはASICのIp+端子が接続されている。そして、このようなASICのVcent端子とIp+端子との間にセンサ素子10のポンプセル14が接続されている。これにより、Ipドライバ51は負帰還回路を構成するため、Vcent端子の電位が基準電圧(3.6V)を常に維持するように、Ip電流が制御される。このようにVcent端子の電圧を基準電圧の3.6Vに保つように制御する必要があるのは、3.6Vを基準電位(疑似GND)にしてASIC内の各回路を動作させているためである。
なお、このASICは、VB端子に接続されるバッテリからの供給電力によって駆動されているが、バッテリにより印加される直流電圧(12V〜16V)により直接駆動されているのではなく、ASICに内蔵される定電圧回路から供給されるバッテリよりも低い電圧、例えば8Vにより駆動されている。この電圧はVCC8端子にも出力されている。
PID制御回路52は、ASICのP1端子、P2端子およびP3端子に接続される抵抗やコンデンサとともに、ASIC内蔵のオペアンプ等からPID演算回路を構成するものである。このPID制御回路52は、Vs制御目標値の450mVに対する起電力セル24の起電圧Vsの偏差量ΔVsをPID演算した電圧をPout 端子に出力するもので、これによりIpドライバ51によるIp電流が制御される。
即ち、起電力セル24の起電圧Vsが450mVよりも高い場合には、間隙20の酸素濃度が酸素基準室26の酸素濃度よりも低い状態、つまり理論空燃比に対して燃料供給過剰(リッチ)側の状態にあるので、その不足分の酸素をポンプセル14により汲み込むためのIp電流が流れるように偏差量ΔVsをPID演算した電圧をPout 端子に出力する。一方、起電力セル24の起電圧Vsが450mVよりも低い場合には、間隙20の酸素濃度が酸素基準室26の酸素濃度よりも高い状態、つまり理論空燃比に対して燃料供給不足(リーン)側の状態にあるので、その過剰分の酸素をポンプセル14により汲み出すためのIp電流が流れるように偏差量 ΔVsをPID演算した電圧をPout 端子に出力する。
なお、配線42が接続されるCOM端子に、−15μAの定電流源が接続されているが、これはIcp電流によるPID演算の誤差を防止するためである。即ち、VS+端子には+15μAの定電流源が接続されており、これにより起電力セル24にIcp電流を供給して酸素基準を作り出している。このため、COM端子に−15μAの定電流源を接続することにより、PID演算回路に流れ込む電流からこの15μA分を差し引くことによって、Icp電流による演算誤差を防止している。
また、VS+端子とPID制御回路52との間に接続されるオペアンプ53は、ボルテージフォロア回路を構成している。これにより、VS+端子からはPID制御回路52側が高インピーダンスに見えるため、+15μAの定電流源による供給電流がPID制御回路52に流れ込むことを抑制している。
Rpvs 測定回路54は、センサ素子10の内部抵抗Rpvs からセンサ素子10の温度を測定するもので、オペアンプ、抵抗、コンデンサ等により構成されている。このRpvs 測定回路53では、所定時間毎に起電力セル24に所定の測定電流を流すことにより起電力セル24の起電圧Vsを変化させ、これにより得られた起電圧Vsの変化量を定数倍に演算増幅してVRpvs電圧としてASICのVRPVS端子から出力する。
なお、Rpvs 測定回路53による測定電流を起電力セル24に流す際には、測定電流がPID制御回路52に流れ込まないようにPID制御回路52とオペアンプ53との間に介在するSWにより両者間の接続を切断している。したがって、このSWによって、PID制御回路52とオペアンプ53との間が切断されている時間にRpvs 測定回路54による測定が行われる。
Vpリミッタ55は、ポンプセル14のいわゆるブラックニングを防止するための回路で、ポンプセル14の両端電圧Vpが一定の範囲を超える場合に作動してVs目標値をシフトさせるものである。なお、「ブラックニング」とは、酸素イオンの喪失によるポンプセルの表面黒化現象のことをいう。
自己診断回路58は、主に、ウインドウコンパレータ58a、58b、コンパレータ58cおよびOR回路58dから構成されており、センサ素子10の2つのセルに接続された3本の配線41、42、43の異常検出等を行う。
即ち、ASICのVS+端子の電位が所定の範囲内にあるか否かをウインドウコンパレータ58aにより判断し、ASICのCOM端子の電位が所定の範囲内にあるか否かをウインドウコンパレータ58bにより判断する。またASICのVS+端子、IP+端子、Vcent端子、COM端子またはPout 端子のうちのいずれか一つの端子の電位が所定値(所定電圧)を超えたか否かをコンパレータ58cにより判断する。そして、これら3つのコンパレータによる判断結果の論理和をOR回路58dによりP/START情報として出力する。なお、このP/START情報は、ASICの出力信号端子であるVRpvs端子を介して外部に出力される。
例えばVS+端子では、その電位は、通常、COM端子の基準電圧3.6Vに起電力セル24の起電圧Vs450mVを加えた値である4.05Vに保たれている。そのため、ウインドウコンパレータ58aの上限値を6.35V、下限値を2.5Vに設定することにより、VS+端子の電位が上限値の6.35Vを超えて上昇したときには、VS+端子あるいは配線41がバッテリの電源ラインBATTと短絡したものと判断し、VS+端子の電位が下限値の2.5Vを超えて下降したときには、VS+端子あるいは配線41がバッテリのグランドGNDと短絡したものと判断することができる。
また、COM端子では、その電位は、Ipドライバ51により常に基準電圧3.6Vになるように制御されている。そのため、ウインドウコンパレータ58bの上限値を5.5V、下限値を2.5Vに設定することにより、COM端子の電位が上限値の5.5Vを超えて上昇したときには、COM端子あるいは配線42がバッテリの電源ラインBATTと短絡したものと判断し、COM端子の電位が下限値の2.5Vを超えて下降したときには、COM端子あるいは配線42がバッテリのグランドGNDと短絡したものと判断することができる。
これにより、いずれのウインドウコンパレータ58a、58bも、設定された所定の範囲内であれば論理値0に相当する信号を出力し、所定の範囲外であれば論理値1に相当する信号を出力する。そして、これらの2信号を入力するOR回路58dでは、論理和の結果をP/START情報として出力するので、VS+端子あるいはCOM端子の電位、つまり配線41、42が電源ラインBATTまたはグランドGNDと短絡しているか否かをこのP/START情報により検出することができる。
なお、ウインドウコンパレータ58aの上限値および下限値は、ASICの製造ばらつきや5V電圧の変動などでVs+端子電圧やCOM電圧端子がばらつくことを考慮して、それぞれ設定されている。
このように本実施形態では、2つのウインドウコンパレータ58a、58bによって、それぞれVS+端子の電位、COM端子の電位を監視しているが、IP+端子の電位も、この2つのウインドウコンパレータ58a、58bで監視することができる。即ち、図2に示すように、センサ素子10のポンプセル14に接続されるIP+端子は、ポンプセル14を介してCOM端子に、あるいはポンプセル14と起電力セル24を介してVS+端子に、接続されている。そのため、IP+端子の電位をCOM端子またはVS+端子から検出することができるので、COM端子またはVS+端子の電位を監視しているウインドウコンパレータ58a、58bにより、VS+端子の電位、COM端子の電位と同様にIP+端子の電位も監視することができる。
したがって、IP+端子の電位を直接検出することなく、先に説明したウインドウコンパレータ58a、58bの上限値、下限値の範囲を超える電位の監視により、IP+端子あるいは配線43が電源ラインBATTまたはグランドGNDと短絡しているか否かを検出することができる。
一方、コンパレータ58cでは、ASICのVS+端子、IP+端子、Vcent 端子、COM端子またはPout 端子の各電位が、ASIC内の回路の駆動電圧である8Vを超えているか否かを判断している。そのため、これらの各端子は、駆動電源の電圧変動等を見込んだ値の9Vを上限値に設定したコンパレータ58cによって監視されており、いずれかの端子の電位が9Vを超えて上昇したときには、その端子がバッテリの電源ラインBATTに短絡しているものと判断して、論理値1に相当する信号をコンパレータ58cから出力する。また9Vを超えていなければ論理値0に相当する信号をコンパレータ58cより出力する。
そして、これらの各端子が、バッテリの電源ラインBATTに短絡している場合には、つまりコンパレータ58cにより論理値1に相当する信号が出力された場合には、ASICのCONT端子にVCC8端子を制御するための制御信号が出力される。これにより、次に説明する保護回路が作動するため、ASIC内の各回路素子等を保護することができる。
図3には、上述したセンサ制御回路50に適用される、本発明の一実施態様に係るセンサ制御回路の保護方法を具現化した保護回路が示されている。ASICのVB端子には、前述したようにバッテリの電源ラインBATTが接続されており、これにより電力供給がなされている。なおダイオードD1は、逆流防止目的のダイオードである。VB端子とVCC8端子の間には、トランジスタQ1が接続されており、そのベース端子はASICのCONT端子に接続されている。即ちこのCONT端子から出力されるVCC8端子の制御信号により、トランジスタQ1のベース端子にターンオン電圧が印加されると、エミッタ−コレクタ間の導通が確保されるため、導通状態のトランジスタQ1を介してVB端子とVCC8端子との間を通電させ得るように構成されている。
このように保護回路を構成することによって、ASICのVS+端子、IP+端子、Vcent端子、COM端子またはPout 端子のいずれかの端子がバッテリの電源ラインBATTに短絡すると、コンパレータ58cからはVCC8端子の制御信号が出力されるので、トランジスタQ1のベース端子にターンオン電圧が印加される。これにより、トランジスタQ1は、遮断状態から導通状態に移行するため、エミッタに接続されるVB端子とコレクタに接続されるVCC8端子とが通電状態になり、その結果、VB端子に印加されていた電源ラインBATTによるバッテリ電圧がVCC8端子にも印加される。
したがって、ASIC、つまりセンサ制御回路50の作動電圧VCC8が電源ラインBATTのバッテリ電圧と同電位になるので、電源ラインBATTに短絡した端子からVCC8端子に向かってバッテリ電圧による電流が流れ込むことがない。よって両端子(電源ラインBATTに短絡した端子とVCC8端子)間に介在する回路素子等の破損を回避することができる。
以上説明したように本実施形態に係る空燃比センサの異常検出方法によると、起電力セル24に設けられた多孔質電極22、28にそれぞれ接続される配線41の電位と配線42の電位とを測定する。これにより、起電力セル24の一方または他方の多孔質電極22、28の電圧が変動しても、このような電圧変動をも含めて配線41、42の異常を検出することができる。また配線42は、ポンプセル14の一方の多孔質電極16にも接続されているので、配線42の電位の測定により、ポンプセル14を介してポンプセル14の他方の多孔質電極12に接続された配線43の異常を検出することができる。したがって、センサ素子10周囲のガス雰囲気に影響されるポンプセル14の電流Ipを測定することなく、配線41、42、43の異常をそれぞれ検出することができるので、いかなるガス雰囲気でもセンサ異常を検出し得る効果がある。
また、本実施形態に係るに係るセンサ制御回路の保護方法によると、配線41、42、43と、電源ラインBATTとの短絡である場合には、センサ素子10を制御するセンサ制御回路50の作動電圧VCC8を電源ラインBATTの電圧と同電位にする。これにより、配線41、配線42または配線43と電源ラインBATTとが短絡して配線41、配線42または配線43に電源ラインBATTの電圧が印加されても、配線41、配線42または配線43の電圧とセンサ制御回路50の作動電圧VCC8とは同電位であるので、両者間に接続される回路等に電流が流れない。したがって、このような特定のセンサ異常を検出した場合には、センサ制御回路50の破損を回避し得る効果がある。
10 センサ素子
12、16、22、28 多孔質電極
14 ポンプセル
18 多孔質拡散層
20 間隙
24 起電力セル(酸素濃度測定セル)
26 酸素基準室
41 配線(第1配線)
42 配線(第2配線)
43 配線(第3配線)
50 センサ制御回路
58 自己診断回路
58a、58b ウインドウコンパレータ
58c コンパレータ
70 ヒータ

Claims (1)

  1. 固体電解質体に一対の多孔質電極が設けられた2つのセルからなり、一方のセルを酸素をポンピングするポンプセルとし、他方のセルを酸素濃度測定セルとしてそれぞれ使用し、測定ガス中の空燃比を測定する空燃比センサに接続されるセンサ制御回路について、前記酸素濃度測定セルの一方の多孔質電極に対して第1配線、前記酸素濃度測定セルの他方の多孔質電極と前記ポンプセルの一方の多孔質電極に対して第2配線、前記ポンプセルの他方の多孔質電極に対して第3配線をそれぞれ介して接続されるセンサ制御回路の保護方法であって、
    前記センサ制御回路は、バッテリの電源ラインと接続されて当該バッテリから電力供給がなされると共に、当該センサ制御回路を駆動するための作動電圧を供給する定電圧回路を内蔵しており、
    前記作動電圧は前記バッテリ電圧より低く、
    前記第1配線、第2配線または第3配線と、電源ラインとが短絡した場合には、前記空燃比センサを制御する前記センサ制御回路の作動電圧を前記電源ラインの電圧と同電位にすることを特徴とするセンサ制御回路の保護方法。
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