JP4768796B2 - ガスセンサ制御装置及びガスセンサ制御方法 - Google Patents

ガスセンサ制御装置及びガスセンサ制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、固体電解質体および該固体電解質体に設けられた一対の電極を備えるセルを少なくとも1つ以上有すると共に特定ガスの濃度を検出するガスセンサに接続され、セルの1つのインピーダンスを検出してガスセンサが有するヒータの通電制御を行うセンサ制御装置およびセンサ制御方法に関する。
自動車等の内燃機関の燃費向上や燃焼制御を行うガスセンサとして、排気ガス中の酸素濃度を検出する酸素センサや空燃比センサが知られている。又、自動車の排気ガス規制の強化に伴い、排気ガス中の窒素酸化物(NO)量の低減が要求されており、NO濃度を直接測定できるNOセンサが開発されている。
これらのガスセンサは、ジルコニア等の酸素イオン伝導性の固体電解質体の表面に一対の電極を形成してなるセルを1つないし複数備えたガスセンサ素子を有し、このガスセンサ素子からの出力に基づいて特定ガスの濃度検出を行っている。
これらのガスセンサとして、2つのセル(酸素濃度検知セルおよび酸素ポンプセル)を測定室を挟むように配置し、測定室に拡散抵抗体を介して被測定ガスを導入して被測定ガスに含まれる酸素濃度を検知する全領域空燃比センサ(以下、UEGOセンサともいう)が知られている。さらに、2つのセル(酸素濃度検知セルおよび酸素ポンプセル)に加え、NOガス濃度を検知するセルを配置し、合計3つのセルを有するNOガスセンサも知られている。
これらのガスセンサにはセンサ駆動回路が接続され、センサ駆動回路を介してセルに通電し、セルの出力に基づいて被測定ガス中の特定ガス濃度を測定している。そして、固体電解質体からなるセルは活性化温度以上に温められないと酸素イオン伝導性が発揮されないことから、上記ガスセンサにはセル(固体電解質体)を加熱するヒータが備えられ、このヒータを通電制御してセルを加熱することで、セルを活性化温度以上に安定して保つと共に、セルの早期活性化を図るようにしている。
又、セルのインピーダンス(素子インピーダンス)がセルの温度に応じて変化するため、このインピーダンスを検出してセルの温度制御(ヒータの通電制御)を行う装置が知られている(特許文献1参照)。セルの温度制御については、定期的に検出されるセルのインピーダンスが目標インピーダンスになるように、ヒータへの通電量をヒータ制御回路にて制御することで実行することができる。なお、セルのインピーダンスについては、インピーダンス検出対象となるセルに対してインピーダンス検出用の信号を入力し、そのときの出力(応答信号)に基づいてインピーダンスを検出することができる。
一方、センサ駆動回路等におけるセルの配線に、断線等の異常が生じることがある。そして、インピーダンスの検出対象となるセルにつながる配線に断線が生じると、セルにインピーダンス検出用の信号を入力しつつ、そのセルからの出力(応答信号)に基づきインピーダンスを検出した場合に、インピーダンスが無限大ないし非常に大きな値として検出されることになる。そのため、セル(ガスセンサ)が低温であると誤認識され、ヒータに最大実効電圧が通電され続けてしまう。つまり、ヒータに最大の通電量が継続的に投入されることになる。その結果、ガスセンサの温度が異常に上昇して破損に至るおそれがある。
このようなことから、素子インピーダンスの変化に基づいて酸素濃度センサの異常の有無を診断する技術が開示されている(特許文献2参照)。この技術は、ガスセンサ(素子)やヒータの断線、短絡等の異常が発生した場合、素子インピーダンスの変化が通常と異なることを利用して異常を診断し、ヒータの通電制御を行っている。
特開平10−48180号公報(請求項1、段落0015) 特開2000−121600号公報
しかしながら、特許文献2記載の技術の場合、上記した異常を検出するとヒータへの通電を禁止するため、ガスセンサが冷えて被測定ガス(排気ガス)中のカーボン等の異物がセンサ表面(センサ素子の表面)に付着するという問題がある。そのため、セルの配線の異常を検出した後に、セルの配線異常が解消あるいは回復して通常のヒータ制御に戻ったとしても、ヒータの通電を禁止していたときにセンサ素子の表面に付着したカーボン等の異物の影響で、センサ素子が特定ガスの濃度に応じた出力を正常に行えないといった問題を引き起こすことがある。
すなわち、本発明は、セルの配線異常等により検出されるガスセンサのインピーダンスが過大になった状態が継続する場合にも、ヒータが過昇温されてガスセンサが高温になり過ぎることを防止すると共に、ヒータへの通電をオフにせず、ガスセンサが冷えてカーボン等の異物がセンサ表面に付着するのを防止したガスセンサ制御装置及びガスセンサ制御方法の提供を目的とする。
上記課題を解決するため、本発明のガスセンサ制御装置は、固体電解質体および該固体電解質体に設けられた一対の電極を備えるセルを少なくとも1つ以上有すると共に特定ガスの濃度を検出するためのガスセンサであって、該セルのうちの1つがインピーダンスを検出するためのインピーダンス検出対象セルであるガスセンサに接続され、前記ガスセンサが有するヒータを通電制御するヒータ制御手段と、前記インピーダンス検出対象セルからの出力に基づき、前記インピーダンスを検出するインピーダンス検出手段と、前記インピーダンス検出手段にて検出された前記インピーダンスが異常閾値以上か否かを判定するインピーダンス異常判定手段と、前記インピーダンスが前記異常閾値以上と判定した場合に、前記ヒータに最大実効電圧を印加しているか否かを判定する電圧印加判定手段と、前記ヒータに最大実効電圧を印加していると判定していた場合、前記最大実効電圧の印加時間が所定のヒータ過昇温防止時間以上になったか否かを判定する電圧印加状態判定手段と、前記印加時間が前記ヒータ過昇温防止時間以上になった場合に、前記ヒータ制御手段に対し、前記最大実効電圧未満でかつ前記インピーダンス検出対象セルの温度が500℃以上となる低実効電圧を前記ヒータに印加する指令を出力する指令手段と、を備えている。
このような構成とすると、インピーダンス検出対象セルの配線が断線してインピーダンス検出手段にて検出されるインピーダンスが過大になり、ヒータに最大実効電圧が印加される状態になっても、最大実効電圧の印加時間をヒータ過昇温防止時間内に制限することで、ガスセンサが高温になるのを防止することができる。又、ヒータ過昇温防止時間が経過後は、ヒータへ最大実効電圧より低い低実効電圧を印加することで、異常時にヒータへの通電をオフにする場合に比べて最低限の温度で加熱するため、ガスセンサが冷えて異物がセンサ表面に付着するのを防止することができる。とりわけ、インピーダンス検出対象セルの温度が500℃以上となり得る低実効電圧をヒータに印加することで、カーボンがセンサ表面に付着するのを効果的に抑制することができる。
なお、ヒータに対してインピーダンス検出対象セルの温度が500℃以上となる低実効電圧が印加されているか否かは、ガスセンサを常温下に晒した状態でヒータを制御した際に、インピーダンス検出対象セルを介して検出されるインピーダンスの値が500℃以上のときに取り得る値であるか否かを確認することで特定できる。
上記のガスセンサの制御装置は、前記インピーダンス検出手段にて検出されたインピーダンスが活性判定閾値以下か否かを判定し、前記インピーダンスが前記活性判定閾値以下のときに前記ガスセンサが活性したと判定する活性判定手段と、前記活性判定手段により前記インピーダンスが前記活性判定閾値以下と判定された場合には、前記ヒータ過昇温防止時間を第1の到達時間に設定し、前記インピーダンスが前記活性判定閾値より大きいと判定された場合に、前記ヒータ過昇温防止時間を前記第1の到達時間より長い第2の到達時間に設定する時間設定手段と、を備えるとよい。
このような構成とすると、インピーダンスが前記活性判定閾値以下か否かに応じて、最適なヒータ過昇温防止時間が設定(選択)されることから、ヒータに最大実効電圧が印加され続ける前のガスセンサの温度状態に対応した形で最適なヒータ過昇温防止時間が設定(選択)される。従って、インピーダンス検出対象セルの配線が断線してインピーダンス検出手段にて検出されるインピーダンスが過大になり、ヒータに最大実効電圧が印加される状態になっても、ガスセンサが高温になるのをより確実に防止することができる。
前記低実効電圧は、前記インピーダンス検出対象セルの温度が700℃以上となる値に設定されていてもよい。
このような構成とすると、カーボンの他に、りん、珪素、鉛といったガスセンサの正常な駆動に影響を与える物質がセンサ表面に付着しなくなるので好ましい。
本発明のガスセンサ制御方法は、固体電解質体および該固体電解質体に設けられた一対の電極を備えるセルを少なくとも1つ以上有すると共に特定ガスの濃度を検出するためのガスセンサであって、該セルのうちの1つがインピーダンスを検出するためのインピーダンス検出対象セルであり、ヒータを有するガスセンサに接続されるガスセンサ制御装置の制御方法であって、前記インピーダンス検出対象セルからの出力に基づき、前記インピーダンスを検出するインピーダンス検出過程と、前記インピーダンス検出過程にて検出された前記インピーダンスが異常閾値以上か否かを判定するインピーダンス異常判定過程と、前記インピーダンスが前記異常閾値以上であると判定した場合に、前記ヒータに最大実効電圧を印加しているか否かを判定する電圧印加判定過程と、前記ヒータに最大実効電圧を印加していると判定していた場合、前記最大実効電圧の印加時間が所定のヒータ過昇温防止時間以上になったか否かを判定する電圧印加状態判定過程と、前記印加時間が前記ヒータ過昇温防止時間以上になった場合に、前記ヒータに前記最大実効電圧未満でかつ前記インピーダンス検出対象セルの温度が500℃以上となる低実効電圧を印加する低実効電圧印加過程と、を有する。
このガスセンサ制御方法によれば、上記のガスセンサの制御装置と同様の効果を得ることができる。


上記のガスセンサの制御方法は、前記インピーダンス検出過程にて検出されたインピーダンスが活性判定閾値以下か否かを判定し、前記活性判定閾値以下のときに前記ガスセンサが活性したと判定する活性判定過程と、前記活性判定過程により前記インピーダンスが前記活性判定閾値以下と判定された場合には、前記ヒータ過昇温防止時間を第1の到達時間に設定し、前記インピーダンスが前記活性判定閾値より大きいと判定された場合に、前記ヒータ過昇温防止時間を前記第1の到達時間より長い第2の到達時間に設定する時間設定過程と、を有するとよい。これにより、ガスセンサが高温になるのをより確実に防止することができる。
また、前記低実効電圧は、前記インピーダンス検出対象セルの温度が700℃以上となる値に設定されてもよい。これにより、カーボンの他に、りん、珪素、鉛といったガスセンサの正常な駆動に影響を与える物質がセンサ表面に付着しなくなるので好ましい。
この発明によれば、セルの配線異常等により検出されるガスセンサのインピーダンスが過大になった状態が継続する場合にも、ヒータが過昇温されてガスセンサが高温になり過ぎることを防止すると共に、ヒータへの通電をオフにせず、ガスセンサが冷えてカーボン等の異物がセンサ表面に付着するのを防止することができる。
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るガスセンサ制御装置(電子制御ユニット;ECU)5を含む、内燃機関制御システム1の構成を示す概略図である。なお、内燃機関制御システム1は、内燃機関(エンジン)の運転状態を制御するための各種制御処理を実行し、被測定ガス(排気ガス)に含まれる特定ガス(酸素)の濃度を検出する処理を実行している。
内燃機関制御システム1は、電子制御ユニット5、ガスセンサ8を備え、ガスセンサ8はエンジンの排気管に取り付けられている。電子制御ユニット5は、ガスセンサ8(センサ素子10)を制御するセンサ制御回路2、エンジン制御装置9(以下、「エンジンCPU」9ともいう)、ヒータ43を制御するヒータ制御回路60を備え、センサ制御回路2はセンサ駆動回路52を含んでいる。エンジン制御装置9は、ヒータ制御回路60に接続され、センサ素子10の温度が作動温度(以降、活性化温度ともいう)となるようにヒータ制御回路60を制御する。又、エンジン制御装置9は、伝送ケーブル71を介してセンサ制御回路2に接続されてセンサ制御回路2を制御する。
ガスセンサ8は、被測定ガス(排気ガス)中の酸素濃度を広域にわたって検出するセンサ素子10と、センサ素子10を作動温度に保つためのヒータ43とを備え、いわゆる全領域空燃比センサとして動作する。又、センサ素子10は、酸素ポンプセル14と、多孔質拡散層18と、酸素濃度検知セル24と、補強板30とを備えている。ガスセンサ8の詳細な構成については後述する。
センサ制御回路2は、ガスセンサ8に電気的に接続されるセンサ駆動回路52等を備えている。センサ駆動回路52は、ガスセンサ8(酸素ポンプセル14および酸素濃度検知セル24)に通電してこれらの駆動制御を行い、酸素ポンプセル14の出力(ガス検出信号)や素子インピーダンス(実際は、酸素濃度検知セル24の素子インピーダンスに応じて変化するインピーダンス信号Vrpvs)を検出する。センサ制御回路2は、検出されたガス検出信号およびインピーダンス信号をエンジン制御装置9に出力する。
ここで、本実施形態では、酸素濃度検知セル24が素子インピーダンスの検出対象のセルであるので、酸素濃度検知セル24が特許請求の範囲の「インピーダンス検出対象セル」に相当する。
なお、センサ制御回路2は、例えばASIC(特定用途向け集積回路)として実現することができる。又、ガス検出信号は、被測定ガス中の酸素濃度に応じて変化し、酸素濃度を測定するために用いられる。一方、素子インピーダンス(インピーダンス信号)は、ガスセンサ8の電気抵抗値を示し、ガスセンサ8の温度に応じて変化するが、素子インピーダンスに基づくガスセンサ8(ヒータ43)の制御の詳細については後述する。
センサ制御回路2(センサ駆動回路52)は、Vs+端子、COM端子、Ip+端子を備え、これらの各端子は、電子制御ユニット5の第1接続端子15、第2接続端子17、第3接続端子19にそれぞれ電気的に接続されている。そして、第1接続端子15及び配線61を介して、後述するセンサ素子10の第2検知電極28がセンサ制御回路2のVs+端子に電気的に接続されている。また、第2接続端子17及び配線62を介して、センサ素子10の第1検知電極22および第2ポンプ電極16がセンサ制御回路2のCOM端子に電気的に接続されている。同様に、第3接続端子19及び配線63を介して、センサ素子10の第1ポンプ電極12がセンサ制御回路2のIp+端子に電気的に接続されている。このようにして、ガスセンサ8にセンサ駆動回路52が電気的に接続され、ガス検出信号やインピーダンス信号を検知するようになっている。
なお、以下の説明では、Vs+端子と第1接続端子、COM端子と第2接続端子、及びIp+端子と第3接続端子とを特に区別せずに用いる。
又、素子インピーダンスを過大にさせる配線異常(断線)が生じる部分を、必要に応じて「Vs+ライン」と称する。Vs+ラインは、素子インピーダンスを検出する酸素濃度検知セル24の両電極28、22から延びる配線61、62、及び配線61、62に接続されるセンサ駆動回路52の配線部分が該当する。
なお、制御部55は、例えばアナログ構成のスイッチング回路として構成することができる。
エンジン制御装置9は、中央演算処理装置としてのCPUと、データやプログラムなどを格納する記憶部(RAMおよびROM)と、外部機器との間で信号の入出力を行う入力ポートおよび出力ポートと、を備えるマイクロコンピュータで構成することができる。エンジン制御装置9は、記憶部に格納されたプログラムに基づいてCPUが各種演算処理を実行し、演算やデータ転送などの命令の実行を制御する。また、エンジン制御装置9は、入力ポートに入力された信号を、入力ポート用レジスタの内容に反映し、出力ポート用レジスタに格納された内容を、出力ポートに信号として出力する。
そして、エンジン制御装置9は、センサ制御回路2から出力されるガス検出信号Vipに基づき、後述する酸素ポンプセル14に流れるIp電流の通電状態(通電方向、電流値など)を判定するとともに、Ip電流の通電状態に基づき酸素濃度を演算する。エンジン制御装置9は、演算により得られた酸素濃度を用いてエンジンの燃焼制御などを実行することで、内燃機関の運転状態を制御する。
さらに、エンジン制御装置9は、センサ制御回路2から出力されるインピーダンス信号Vrpvsに基づいて酸素濃度測定セル24のインピーダンスRpvsを算出し、算出したインピーダンスRpvsに応じたヒータ43の通電指令をヒータ制御回路60に出力するヒータ通電制御処理も実行している。
なお、上記したヒータ43の通電指令が特許請求の範囲の「指令」に相当する。また、エンジン制御装置9が特許請求の範囲の「インピーダンス異常判定手段」、「電圧印加判定手段」、「電圧印加状態判定手段」、「指令手段」、「活性判定手段」、「時間設定手段」に相当する。ヒータ制御回路60及びエンジン制御装置9が特許請求の範囲の「ヒータ制御手段」に相当する。また、センサ制御回路2及びエンジン制御装置9が特許請求の範囲の「インピーダンス検出手段」に相当する。
次に、ガスセンサ8の構成について、図1を用いて説明する。
酸素ポンプセル14は、部分安定化ジルコニア(ZrO2 )により板状に形成された酸素イオン伝導性固体電解質体13と、その表面と裏面のそれぞれに主として白金で形成された第1ポンプ電極12、第2ポンプ電極16を有している。第1ポンプ電極12は、配線63を介して電子制御ユニット5の第3接続端子19に電気的に接続されており、第2ポンプ電極16は、配線62を介して電子制御ユニット5の第2接続端子17に電気的に接続されている。なお、第1ポンプ電極12は、多孔質保護層29に覆われており、多孔質保護層29により被毒物質などから保護されている。
酸素濃度検知セル24は、部分安定化ジルコニア(ZrO2 )により板状に形成された酸素イオン伝導性固体電解質体23と、その表面と裏面のそれぞれに主として白金で形成された第1検知電極22、第2検知電極28を有している。第1検知電極22は、配線62を介して電子制御ユニット5の第2接続端子17に電気的に接続されており、第2ポンプ電極16とも電気的に接続されている。第2検知電極28は、配線61を介して電子制御ユニット5の第1接続端子15に電気的に接続されている。
酸素ポンプセル14と酸素濃度検知セル24との間には、両セル14,24を電気的に絶縁し、絶縁性材料(アルミナなど)を主体とする絶縁層(図示せず)が介装され、その絶縁層の一部に多孔質拡散層18が設けられている。多孔質拡散層18は、センサ素子10の内部に導入される被測定ガスの拡散律速を行うため、絶縁性材料(アルミナなど)を主体として多孔質状に形成されている。なお、多孔質拡散層18の代わりに、上記絶縁層の側壁に拡散律側部として小孔を配設してもよい。
酸素ポンプセル14と酸素濃度検知セル24との間には、多孔質拡散層18および上記絶縁層(図示省略)により包囲された中空状の測定室20が形成されている。測定室20は、多孔質拡散層18(詳細には、多孔質部)を介して測定ガス雰囲気と連通されている。また、測定室20の上面に第2ポンプ電極16が露出し、測定室20の下面に第1検知電極22が露出している。
又、酸素濃度検知セル24のうち測定室20への対向面と反対側の面に補強板30が積層され、センサ素子10の全体的な強度を向上させている。補強板30は、各固体電解質体13,23と略同じ大きさであり、セラミックを主体とする材料にて板状に形成されている。
そして、第2検知電極28は、補強板30と酸素イオン伝導性固体電解質体23との間に挟み込まれて外部と遮断され、第2検知電極28の周囲には密閉空間としての基準酸素室26が形成されている。従って、第2検知電極28から第1検知電極22に向かう方向に微小な定電流Icpを通電し、測定室20から第2検知電極28の側に酸素をポンピングすることにより、基準酸素室26に略一定濃度の酸素が蓄積される。このようにして基準酸素室26の酸素は、酸素濃度を検出する際の基準酸素濃度となる。
一方、センサ素子10の酸素ポンプセル14に対向するようにして、平板状のヒータ43が配置されている。ヒータ43は、アルミナを主体とする材料にて形成され、その内部には、白金を主体とする材料にて形成されたヒータ配線72を備えている。ヒータ43は、後述するヒータ制御回路60から供給される電力により、センサ素子10の温度が目標の活性化温度(この実施形態では、830℃)となるように制御される。また、ヒータ配線72の一端は、ヒータ制御回路60に電気的に接続され、ヒータ配線72の他端はバッテリVB(本実施形態では、12Vバッテリ)に接続されている。そして、ヒータ43による加熱によって、センサ素子10(の酸素ポンプセル14および酸素濃度検知セル24)が活性化し、ガス検出(酸素検出)が可能となる。
次に、ガスセンサ8(センサ素子10)の動作について説明する。
まず、被測定ガス(排気ガス)が、多孔質拡散層18を介して測定室20に拡散する。このとき、エンジンに供給される混合気(つまり、測定室20中の被測定ガス)が理論空燃比に保たれている状態では、測定室20と酸素濃度の基準となる基準酸素室26との間の酸素濃度差により、酸素濃度検知セル24に450[mV]の起電力が発生する(第1検知電極22と第2検知電極28との間に450[mV]の電位差が生じる)。
ところで、エンジンに供給される混合気の空燃比の変化に応じて、排気ガスに含まれる酸素濃度は変化し、測定室20に含まれる被測定ガス中の酸素濃度も変化する。そこで、本実施形態の内燃機関制御システム1では、第1検知電極22と第2検知電極28との間の電位差が450[mV]に保たれるように、センサ制御回路2によって酸素ポンプセル14に流れるIp電流を制御する。つまり、測定室20の雰囲気が理論空燃比と同じ状態になるようにIp電流を制御することで、酸素ポンプセル14によって酸素のポンピングが行われる。
そして、酸素ポンプセル14は、一対の電極間(第1ポンプ電極12,第2ポンプ電極16)に通電される電流の通電方向に応じて、測定室20からの酸素の汲み出し、または測定室20への酸素の汲み入れを切替可能に構成されている。また、酸素ポンプセル14は、一対の電極間に通電される電流の大きさに応じて、酸素のポンピング量を調整可能に構成されている。このため、このIp電流の通電状態(通電方向、電流値など)に基づいて、被測定ガス中の酸素濃度を演算することができる。
次に、図2に基づいて、電子制御ユニット5の構成および動作について説明する。図2は、電子制御ユニット5の概略構成を示す回路図である。電子制御ユニット5は、上述したように、センサ制御回路2と、ヒータ制御回路60と、エンジン制御装置9と、を備えている。
センサ制御回路2は、センサ駆動回路52及び制御部55を備えている。
ヒータ制御回路60は、トランジスタTrを備えている。トランジスタTrのコレクタは発熱抵抗体72の一端に接続され、エミッタが抵抗Rhを介して接地され、ベースがエンジン制御装置9に接続されている。このため、トランジスタTrをオン状態にする電圧レベルの信号(ヒータオン信号、特許請求の範囲の「指令」に相当)をエンジン制御装置9がトランジスタTrのベースへ出力している間は、バッテリVBから電圧が供給され発熱抵抗体72に電流が流れて、ヒータ43が発熱する。一方、エンジン制御装置9がヒータオン信号の出力を停止すると、トランジスタTrがオフ状態となり、発熱抵抗体72に電流が流れず、ヒータ43の加熱が停止される。
なお、本実施形態において、ヒータ43を最大実効電圧(=バッテリVBの電源電圧、本実施形態では12V)で印加するときを通電率(デューティ)100%とし、最大実効電圧以下の電圧を印加する際の通電率を0%〜100%未満の間で変化させることにより、ヒータ43への印加電圧を制御している。そして、この制御は、エンジン制御装置9が、通電率で決まる上記ヒータオン信号をヒータ制御回路60に出力し、ヒータ制御回路60がヒータオン信号に従ってオン・オフすることで行われる。つまり、本実施形態では、ヒータ43への通電をPWM制御している。
次に、センサ駆動回路52において、酸素濃度の測定に主に用いる回路構成について説明する。
センサ駆動回路52は、酸素ポンプセル14を駆動するIp電流を流すためのオペアンプOP2、Ip電流の制御特性を改善するためのPID制御回路69、第2検知電極28の周囲(基準酸素室26)の酸素濃度を一定に保つよう酸素濃度検知セル24に定電流Icpを流すための定電流回路62、を備えている。
また、センサ駆動回路52は、エンジン制御装置9から出力された切替指令に応じてセンサ駆動回路52の通常状態を変更するためのスイッチSW1〜SW3を備えている。なお、スイッチSW1〜SW3のオン・オフ状態を切替えることにより、インピーダンス信号Vrpvsを検出するための検出信号の供給や、インピーダンス信号Vrpvsの検出等を行い、ヒータ43の通電制御やガスセンサ8の温度検出に必要な各種処理を行うようになっている。
さらに、センサ駆動回路52はCOM端子17に接続されるVcent点を備え、Vcent点には、PID制御回路69の出力端、オペアンプOP2の反転入力端子、差動増幅回路61の入力端子の一方が接続されている。なお、PID制御回路69の出力端は検出抵抗R1を介してVcent点に接続されている。又、オペアンプOP2の非反転入力端子には基準電圧3.6Vが印加されている。オペアンプOP2の出力端子はIp+端子に接続され、これにより、オペアンプOP2は、センサ素子10(詳細には、酸素ポンプセル14)への通電電流を制御する負帰還回路の一部を構成している。
又、差動増幅回路61の入力端子の他方は、PID制御回路69の出力端(Vpid点)と検出抵抗R1の接続点(Vpid点)に接続され、検出抵抗R1の両端の電圧の差を増幅可能になっている。
なお、Vcent点には、抵抗R、配線62,第2接続端子(COM端子)17を介して第2ポンプ電極16が接続されている。
PID制御回路69は、酸素濃度検知セル24の制御目標電圧である450mVと、酸素濃度検知セル24の出力電圧Vsとの偏差量ΔVsをPID演算し、上述の負帰還制御の制御特性を改善する機能を有している。
PID制御回路69の入力端には、オペアンプOP1を介してオペアンプOP4の出力端子が接続され、オペアンプOP4の非反転入力端子がVs+端子15に接続されている。つまり、酸素濃度検知セル24の出力電圧VsがオペアンプOP4を介してPID制御回路69に入力される。なお、オペアンプOP4の反転入力端子はその出力端子に接続されている。
又、Vs+端子15に接続された定電流回路62は、定電圧源(図2では8Vにて表示)に抵抗を直列に接続した回路からなり、酸素濃度検知セル24の第2検知電極28の周囲(基準酸素室26)の酸素濃度を一定に保つために、酸素濃度検知セル24に定電流Icp(例えば、17μA)を供給する回路である。
これらの回路により、酸素濃度が次のように測定される。
まず、センサ駆動回路52は、定電流回路62より酸素濃度検知セル24に一定値の微小電流Icpを流しつつ、酸素濃度検知セル24の両端(端子Vs+と端子COM間)に発生する電圧Vsが450mVになるように、酸素ポンプセル14に流すポンプ電流Ipを制御して、測定室20における酸素の汲み入れ、または汲み出しを行う。つまり、酸素濃度検知セル24の両端に発生する電圧Vsが450mVになるように、酸素ポンプセル14を用いて測定室20の酸素濃度(酸素分圧)を調整する。
酸素ポンプセル14に流れるポンプ電流Ipの電流値及び通電方向は、排気ガス中の酸素濃度(空燃比)に応じて変化することから、このポンプ電流Ipを検出抵抗R1にて検出するとともに、この検出抵抗R1の両端の電圧を差動増幅したガス検知信号Vipに基づいて、排気ガス中の酸素濃度を算出することができる。なお、酸素濃度検知セル24に対して、測定室20の酸素を多孔質電極28の側に汲み出す方向に微小電流Icpを流すことで、基準酸素室26は内部酸素基準源として機能する。
PID制御回路69は、第1オペアンプOP1を介して接続された酸素濃度検知セル24の端子Vs+の電位と端子COM(Vcent点)における電位との電位差が450mVとなるように、ポンプ電流Ipの通電状態をPID制御する。具体的には、PID制御回路69にて、目標制御電圧(450mV)と酸素濃度検知セル24の両端に発生する電圧Vsとの偏差がPID演算され、第2オペアンプOP2にフィードバックされることで、第2オペアンプOP2は酸素ポンプセル14にポンプ電流Ipを流す。
さらに、検出抵抗R1は、ポンプ電流Ipの大きさを検出して電圧信号に変換する。この検出抵抗R1の両端電圧(Vcent点の電位とVpid点の電位との差分)が差動増幅回路61で所定の増幅度にて差動増幅され、ガス検知信号Vipとして信号出力端子43からエンジン制御装置9に出力される。
そして、エンジン制御装置9は、ガス検知信号Vipを図示しないA/D変換回路にてデジタル値に変換した後に、保持しているマップまたは計算式に基づき、ガス検知信号Vipに対応する酸素濃度を算出する濃度算出処理を実行する。
次に、センサ駆動回路52において、酸素濃度検知セル24のインピーダンスRvpsの検出に主に用いる回路構成について説明する。
まず、第1オペアンプOP1の非反転入力端子は、第1コンデンサC1、第1スイッチSW1を介して第4オペアンプOP4の出力端子に接続されている。そして、第1オペアンプOP1、第1コンデンサC1、第1スイッチSW1はサンプルホールド回路を形成している。このサンプルホールド回路は、酸素濃度検知セル24のインピーダンス検出時に第1スイッチSW1をオンからオフ状態とし、酸素濃度検知セル24のインピーダンス検出のため、通電直前の酸素濃度検知セル24の両端に発生する電圧Vs(Vs+端子の電位)を保持することで、インピーダンス検出直前の電圧VsをPID制御回路69に入力する役割を果たす。
なお、第1コンデンサC1の一端は、第1スイッチSW1と第1オペアンプOP1の非反転入力端子の接続点に接続され、第1コンデンサC1の他端は接地されている。
第1オペアンプOP1の出力端子は、抵抗R3を介して第3オペアンプOP3の非反転入力端子(+端子)に接続されている。さらに、抵抗R3と第3オペアンプOP3の非反転入力端子の接続点には、抵抗R5の一端が接続され、抵抗R5の他端は接地されている。
一方、第3オペアンプOP3の反転入力端子には、抵抗R4を介して第4オペアンプOP4の出力端子が接続されるとともに、第3オペアンプOP3自身の出力が抵抗R6を介して入力されている。従って、第3オペアンプOP3の反転入力端子には、後述するインピーダンス検出用の電流−Iconstを酸素濃度検知セル24に通電した際のVs+電位(Vs+端子の電位)が入力されることになる。
そして、第3オペアンプOP3は、第1オペアンプOP1に保持されているホールド値(インピーダンス検出用の電流を通電する直前の酸素濃度検知セル24の電圧Vs)と、酸素濃度検知セル24にインピーダンス検出用の電流−Iconstを通電した際のVs+電位(第4オペアンプOP4の出力電位)との差分に応じた電圧変化量ΔVsを出力する。この電圧変化量ΔVsは、酸素濃度検知セル24のバルク抵抗値に略比例することから、酸素濃度検知セル24のインピーダンスを表すインピーダンス信号Vrpvsとして利用可能である。つまり、第3オペアンプOP3は、電圧変化量ΔVsを出力すると共に、酸素濃度検知セル24のバルク抵抗値に略比例するインピーダンス信号Vrpvsを出力する。
ここで、本実施形態のセンサ制御装置5では、第3オペアンプOP3、抵抗R3〜R6とから差動増幅型の演算増幅回路(即ち、差動増幅回路)90を構成している。このように、本実施形態では、インピーダンスを検出するために必要となる演算増幅回路90を差動増幅型としているので、2つの入力端子に共通して侵入するノイズを適切に除去することができるから、ノイズの影響が非常に少ない適切なインピーダンス信号Vrpvsを出力することができる。
演算増幅器90(第3オペアンプOP3)の出力端子は、第2スイッチSW2及び抵抗R2を介して第5オペアンプOP5の非反転入力端子に接続されている。又、第5オペアンプOP5の反転入力端子には、第5オペアンプOP5自身の出力が入力されている。なお、抵抗R2と第5オペアンプOP5の非反転入力端子の接続点には第2コンデンサC2の一端が接続され、第2コンデンサC2の他端は接地されている。そして、第5オペアンプOP5の出力端子は、信号出力端子41を介してエンジン制御装置9に接続されている。
ここで、第5オペアンプOP5、第2コンデンサC2、第2スイッチSW2、抵抗R2が信号ホールド回路を形成している。この信号ホールド回路には、まず、酸素濃度検知セル24のインピーダンス検出時に第2スイッチSW2がオフからオン状態になると、第3オペアンプOP3から電圧変化量ΔVsが入力される。その後、第2スイッチSW2がオンからオフ状態になると、この信号ホールド回路は、第2スイッチSW2がオン状態の時に第3オペアンプOP3から出力された電圧変化量ΔVsを第2コンデンサC2にて保持すると共に、電圧変化量ΔVsを表すインピーダンス信号Vrpvsをエンジン制御装置9に出力する。
そして、エンジン制御装置9は、インピーダンス信号Vrpvsを図示しないA/D変換回路にてデジタル値に変換した後に、保持しているマップまたは計算式に基づき、インピーダンス信号に対応する酸素濃度検知セル24のインピーダンス、ひいてはガスセンサ8の温度を算出する温度検出処理を実行する。
Vs+端子15には第2スイッチSW2を介して電流源63が接続されている。又、抵抗RとCOM端子17との接続点にも、別の第2スイッチSW2を介して電流源65が接続されている。電流源63、65は、酸素濃度検知セル24のインピーダンス検出用の一定の電流値である電流−Iconstを流すための電流源である。
同様に、Vs+端子15には第3スイッチSW3を介して電流源64が接続されている。又、抵抗RとCOM端子17との接続点にも、別の第3スイッチSW3を介して電流源66が接続されている。電流源64、66は、インピーダンス検出用の電流−Iconstとは逆極性の一定の電流値である一定電流+Iconstを流すための電流源である。
制御部55は、上記した第1スイッチSW1〜第3スイッチSW3の状態(オン、オフ状態)を制御する回路である。なお、制御部55は、温度検出処理が開始されたことを通知する通知信号Srをエンジン制御装置9から受け取った後、自身に設けられたタイマー回路のタイマカウントに応じて、第1スイッチSW1〜第3スイッチSW3の状態(オン、オフ状態)を制御するように動作する。
ここで、第1スイッチSW1は、第1オペアンプOP1(サンプルホールド回路)における電圧ホールド動作を制御する。第2スイッチSW2は、酸素濃度検知セル24のインピーダンス検出用の一定電流−Iconstのオン・オフを制御すると共に、第5オペアンプOP5(信号ホールド回路)における信号ホールド動作を制御する。第3スイッチSW3は、電流−Iconstと逆極性の一定電流+Iconstのオン・オフを制御する。
次に、図3を参照し、本発明の主な特徴部分である、エンジン制御装置9で実行される過昇温防止処理の概要について説明する。
本発明においては、酸素濃度検知セル24のVs+ラインの断線等により、酸素濃度検知セル24のインピーダンスRpvsが異常閾値(インピーダンス異常閾値)以上になったときに、1)ヒータ43への最大実効電圧の印加時間を所定のヒータ過昇温防止時間以下で打ち切った後、2)最大実効電圧未満でかつ酸素濃度検知セル24の温度が500℃以上となる(換言すれば、酸素濃度検知セル24のインピーダンスRvpsが500℃以上に相当する値となる)低実効電圧でヒータ43を通電する処理を行う。
つまり、図3に示すように、酸素濃度検知セル24のVs+ラインが断線すると、インピーダンスが無限大ないし過度に大きくなるため、酸素濃度検知セル24が低温であると誤認識され、ヒータ43に最大実効電圧が通電され続けてしまう。その結果、ガスセンサ8の温度が異常に上昇して(1000℃を超え)、破損に至るおそれがある(図3における一点鎖線にて示したガスセンサの温度推移参照)。
なお、Vs+ラインがグランド電位に短絡した場合は、信号自体が検出できないので、異常が生じたことが直ちに判明し、別の方法で対応することができる。
そこで、酸素濃度検知セル24のインピーダンスRpvsが異常閾値(本実施形態では400Ω)以上になると、ヒータ43への最大実効電圧の印加時間をヒータ過昇温防止時間(TOP、Tcl)内に制限することで、ガスセンサ8が高温になるのを防止する(図3における実線にて示したガスセンサの温度推移参照)。
さらに、ヒータ過昇温防止時間が経過した後は、ヒータ43へ最大実効電圧より低い低実効電圧を印加することで、異常が生じてもヒータ43への通電をオフにせずにガスセンサ8(センサ素子10)が冷えて異物(カーボン等)がセンサ素子10の表面に付着するのを防止する温度で加熱するようにしている。
そして、酸素濃度検知セル24のインピーダンスRpvsが異常閾値未満に低下した場合には、通常のPI演算によるヒータ制御処理に移行する。このPI演算は公知であり、目標とするRpvsと、ステップS18の処理時におけるRpvsの差ΔRpvsから、ガスセンサ8の温度を一定に保つためのヒータ印加電圧が計算される。
ここで、低実効電圧として、酸素濃度検知セル24の温度が500℃以上となる電圧(この実施形態では8V)を採用する理由は、500℃以上であれば、排気ガス中に含まれるカーボン等がセンサ素子10の表面に付着するのを防止できるからである。さらに、セル24の温度が700℃以上となる電圧を低実効電圧として採用すると、排気ガス中に含まれるりん、珪素、鉛等の物質もセンサ素子10の表面に付着しなくなるので好ましい。より好ましくは、酸素濃度測定セル24の温度が750〜900℃となるように、低実効電圧を設定する。
又、酸素濃度検知セル24の温度は、酸素濃度検知セル24のインピーダンスRpvsから測定することができる。
上記したヒータ過昇温防止時間の設定は、予め、ガスセンサ8に最大実効電圧を印加したとき、どの程度の時間で1000℃に達するかを実験的に求めることで行うことができる。ここで、最大実効電圧を印加する前のガスセンサ8の状態(温度)によっても、許容されるヒータ過昇温防止時間の長さが変化する。このため、本実施形態では、ガスセンサ8が常温にあるときに、その時点から最大実効電圧を印加し、ガスセンサ8が1000℃に到達するまでの時間をTOPとする(特許請求の範囲の「第2の到達時間」に相当)。同様に、ガスセンサ8が目標の作動温度(PI制御時の温度;830℃)にあるときに、その時点から最大実効電圧を印加し、ガスセンサ8が1000℃に到達するまでの時間をTclとする(特許請求の範囲の「第1の到達時間」に相当)。このようにすると、より精度良くガスセンサ8の過昇温を防止することができる。ここで、第1の到達時間より第2の到達時間の方が長い。
なお、本実施形態において、ガスセンサ8が目標の作動温度(本実施形態では830℃)にあるときのインピーダンスRpvsは75Ω程度である。
次に、図4、図5を参照し、エンジン制御装置9において実行され、本発明の特徴部分を含むヒータ制御処理及び過昇温防止処理のフローについて説明する。なお、本実施形態においては、エンジン制御装置9でメインルーチンであるヒータ制御処理を行い、過昇温防止処理は、サブルーチンとして呼び出されて実行される。
又、ヒータ制御処理の開始と同期して、エンジン制御装置9では、ガスセンサ8の温度検出処理を別途に実行する。この温度検出処理は公知であるが、簡単に説明すると、エンジン制御装置9は、所定の検出タイミングでセンサ駆動回路52から出力されるインピーダンス信号Vrpvsを取得する。そして、エンジン制御装置9は、所定の計算式、又はインピーダンス信号Vrpvsと酸素濃度測定セル24のインピーダンスRpvsとの相関関係を示したデータ(例えば、2次元マップ)を用い、酸素濃度測定セル24のインピーダンスRpvsを算出する。次いで、エンジン制御装置9は、インピーダンスRpvsに基づき、酸素濃度測定セル24(ガスセンサ8)の温度を算出し、この温度の情報がヒータ制御処理に用いられることになる。
なお、このインピーダンスRpvsを検出する際には、第2スイッチSW2をオンして、酸素濃度検知セル24に一定電流−Iconstを流す。又、インピーダンスを検出した後、第3スイッチSW3をオン状態に設定することで、酸素濃度測定セル24に対し、インピーダンス検出電流(−Iconst)とは極性が異なる逆極性電流(+Iconst)を通電する。これにより、インピーダンス検出電流によって酸素濃度測定セル24を構成する固体電解質体が配向して内部起電力が影響を受けた状態(本来の酸素濃度差を反映する内部起電力値を出力しない状態)から、正常な状態に復帰するまでの復帰時間を短縮させる。なお、酸素濃度測定セル24のインピーダンスRrvsを検出する処理は、制御部55において、例えば100msec間隔毎に実行される。
まず、図4を参照し、メインルーチンであるヒータ制御処理について説明する。ヒータ制御処理が開始されると、まず、エンジン制御装置9は初期化処理を行う(ステップS10)。この初期化処理では、過昇温防止フラグ、センサ活性経験フラグ、及び過昇温防止カウンタをいずれもオフ(「0」)にセットする。
ここで、過昇温防止フラグがオン(「1」)であると、後述する過昇温防止処理へ直ちに移行する。センサ活性経験フラグは、ガスセンサ8が活性になって正常なガス測定状態(ポンプ電流Ipを流しても良い状態)になっていたかを示し、ガスセンサ8が活性になっているとフラグがオン(「1」)となる。又、過昇温防止カウンタは、図3に示したヒータ過昇温防止時間(TOP、Tcl)をカウントするために用いられる。
ステップS10からステップS12に移行し、エンジン制御装置9は、センサ駆動回路52から出力される上述のインピーダンスRpvsを読み込む。次に、エンジン制御装置9は、過昇温防止フラグがオン(「1」)であるか否かを判定する(ステップS14)。ステップS14で「Yes」(過昇温防止フラグがオン)であれば、後述するステップS25のサブルーチン(過昇温防止処理)に直ちに移行し、ステップS14で「No」であればステップS16へ移行する。
ステップS16で、エンジン制御装置9はセンサ活性経験フラグがオン(「1」)であるか否かを判定する。ステップS16で「Yes」(センサ活性経験フラグがオン)であればステップS18へ移行し、ステップS16で「No」であればステップS20へ移行する。
ステップS18で、エンジン制御装置9はPI演算によるヒータ印加電圧(Vhrms)の計算を行う。ここで、PI演算は上述のように公知であり、ガスセンサ8の温度を一定に保つよう、ヒータ印加電圧が計算される。そして、ヒータ43は、この計算されたヒータ印加電圧(Vhrms)に基づき、ヒータ制御回路6を通じて通電制御(PWM制御)される。
一方、ステップS20では、エンジン制御装置9は、ステップS12で読み込んだインピーダンスRpvsが活性判定閾値(本実施形態では、400Ωに設定)以下であるか否かを判定する。インピーダンスRpvsが400Ω以下の場合、エンジン制御装置9は、ガスセンサ8が活性で正常な状態であると判断してセンサ活性経験フラグをオン(「1」)に設定し(ステップS22)、さらにステップS18に移行する。
ステップS20でインピーダンスRpvsが活性判定閾値よりも大きい場合、エンジン制御装置9は、ヒータ43への印加電圧(Vhrms)を最大実効電圧に設定する(ステップS24)。これは、ステップS24の段階では、インピーダンスRpvsが断線等による異常を示しているか、又は単にガスセンサ8が低温であるかが不明であるからである。
ステップS18、S24からステップS25のサブルーチンである後述の過昇温防止処理に移行し、過昇温防止処理が終了すると、ステップS26により、エンジン制御装置9は、ステップS12のインピーダンスRpvsの読込タイミング(本実施形態では、10msec)が経過したか否かを判定する。ステップS26で「Yes」であれば、ステップS12に戻り、ステップS26で「No」であれば待機する。
次に、図5を参照し、サブルーチンである過昇温防止処理の内容について説明する。過昇温防止処理が開始されると、まず、エンジン制御装置9は酸素濃度測定セル24のインピーダンスRpvsが異常閾値(本実施形態では、400Ωに設定)未満であるか否かを判定する(ステップS50)。インピーダンスRpvsが400Ω未満の場合、エンジン制御装置9は、過昇温防止カウンタを0にすると共に、過昇温防止フラグをオフ(「0」)にし(ステップS52)、処理を終了する。
一方、ステップS50で「No」である場合、エンジン制御装置9は、ヒータ印加電圧(Vhrms)が最大実効電圧であるか否かを判定する(ステップS54)。ステップS54で「No」であれば、処理を終了する。
ステップS54で「Yes」である場合、エンジン制御装置9は、ステップS50で異常が判定されたにも関わらず、ヒータ43が最大実効電圧で通電されたものと判断し、図3に示すように最大実効電圧の印加時間をヒータ過昇温防止時間以下で打ち切る時間をスタートするため、過昇温防止カウンタをインクリメントする(ステップS56)。
次に、エンジン制御装置9は、センサ活性経験フラグがオン(「1」)であるか否かを判定する(ステップS58)。ステップS58の判定は、センサ活性経験フラグの状態に応じて、ガスセンサ8の温度が異なることが想定され、ガスセンサ8の温度に応じて最適のヒータ過昇温防止時間(上記したTOP、Tcl)を選択するために行われる。
そして、ステップS58で「No」(センサ活性経験フラグがオフ)であればステップS60へ移行する。ステップS60では、センサ活性経験フラグがオフである、つまりガスセンサ8が活性状態の手前で未だ冷えているものと判断し、エンジン制御装置9は、過昇温防止カウンタがTOP以上になったか否かを判定する。
ステップS60で「Yes」(過昇温防止カウンタがTOP以上)の場合、最大実効電圧でのヒータへの印加時間がTOPになったことを意味する。従って、エンジン制御装置9は、ヒータ印加電圧を低実効電圧に下げる指令(ヒータオン信号)を所定の通電率(デューティ)でヒータ制御回路60に出力する(この実施形態では、ヒータ43への実効電圧が低実効電圧としての8Vに設定されるように通電率が設定されている)と共に、過昇温防止フラグをオン(「1」)にする(ステップS62)。ヒータ制御回路60は、上記ヒータオン信号に基づいてヒータ43に低実効電圧を印加する。ステップS62を行うと、過昇温防止処理を終了し、メインルーチンに戻る。
なお、ステップS62で過昇温防止フラグをオン(「1」)にすることにより、メインルーチンに戻ったときにステップS14で直ちに過昇温防止処理へ移行し、ヒータの過昇温を引き続き防止することができる。これは、ステップS62まで移行した場合、Vs+ラインの断線異常等が継続して生じている可能性があるからである。
一方、ステップS58で「Yes」(センサ活性経験フラグがオン)であればステップS64へ移行する。ステップS64では、センサ活性経験フラグがオンである、つまりガスセンサ8が活性状態でPI制御されており、ガスセンサ8が作動温度(例えば830℃)に加熱されているものと判断し、エンジン制御装置9は、過昇温防止カウンタがTcl以上になったか否かを判定する。
ステップS64で「Yes」(過昇温防止カウンタがTcl以上)の場合、最大実効電圧でのヒータへの印加時間がTclになったことを意味する。従って、エンジン制御装置9は、ヒータ印加電圧を低実効電圧に下げる指令(ヒータオン信号)を所定の通電率(デューティ)でヒータ制御回路60に出力する(この実施形態では、ヒータ43への実効電圧が低実効電圧としての8Vに設定されるように通電率が設定されている)と共に、過昇温防止フラグをオン(「1」)にする(ステップS66)。ヒータ制御回路60は、上記ヒータオン信号に基づいてヒータ43に低実効電圧を印加する。ステップS66を行うと、過昇温防止処理を終了し、メインルーチンに戻る。
ステップS66で過昇温防止フラグをオン(「1」)にする理由は、ステップS62で説明したのと同様である。
本実施形態において、ステップS12が特許請求の範囲の「インピーダンス検出過程」に相当し、ステップS50が「インピーダンス異常判定過程」に相当する。ステップS54が特許請求の範囲の「電圧印加判定過程」に相当し、ステップS56、S58、S60及びS64が特許請求の範囲の「電圧印加状態判定過程」に相当する。ステップS62、S64によるエンジン制御装置9の処理、及びステップS62、S64の指令に基づくヒータ制御回路60の処理が特許請求の範囲の「低実効電圧印加過程」に相当する。また、ステップS20が特許請求の範囲の「活性判定過程」に相当し、ステップS58の判定に基づいて、最大実効電圧でのヒータへの印加時間を設定する処理が特許請求の範囲の「時間設定過程」に相当する。
本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の思想と範囲に含まれる様々な変形及び均等物に及ぶことはいうまでもない。例えば、センサ素子10として全領域空燃比センサを取り上げたが、これに限られず、上記センサ素子10にもう1つのセルを追加して、2つの測定室を備えたNOセンサに適用することも可能である。
また、上記実施形態では、本発明のガスセンサ制御装置をECU5に組み込んだ構成としたが、ECU5とは別体にしてガスセンサ制御装置を設けても良い。つまり、ガスセンサ8とECU5との間に、センサ制御回路2、ヒータ制御回路60、および、上述のヒータ制御処理と過昇温防止処理を実行可能なマイクロコンピュータを回路基板に搭載したガスセンサ制御装置を設置しても良い。
さらに、上記実施形態では、ステップS20における活性判定閾値とステップS50における異常閾値との値を同じ値に設定したが、これら閾値は別々の値に設定しても良い。
電子制御ユニットを備える内燃機関制御システムの概略構成図である。 電子制御ユニットの概略構成を示す回路図である。 過昇温防止処理の概要を示す図である。 ヒータ制御処理のフローチャートを示す図である。 過昇温防止処理のフローチャートを示す図である。
符号の説明
1 内燃機関制御システム
2 インピーダンス検出手段(センサ制御回路)
5 ガスセンサ制御装置(電子制御ユニット)
8 ガスセンサ
9 インピーダンス検出手段、インピーダンス異常判定手段、電圧印加判定手段、電圧印加状態判定手段、指令手段、活性判定手段、時間設定手段(エンジン制御装置)
13、23 固体電解質体
14 セル(酸素ポンプセル)
12、16 一対の電極(第1ポンプ電極、第2ポンプ電極)
24 インピーダンス検出対象セル(酸素濃度検知セル)
22、28 一対の電極(第1検知電極、第2検知電極)
43 ヒータ
52 センサ駆動回路
60 ヒータ制御手段(ヒータ制御回路)
OP ヒータ過昇温防止時間(第2の到達時間)
cl ヒータ過昇温防止時間(第1の到達時間)

Claims (6)

  1. 固体電解質体および該固体電解質体に設けられた一対の電極を備えるセルを少なくとも1つ以上有すると共に特定ガスの濃度を検出するためのガスセンサであって、該セルのうちの1つがインピーダンスを検出するためのインピーダンス検出対象セルであるガスセンサに接続され、
    前記ガスセンサが有するヒータを通電制御するヒータ制御手段と、
    前記インピーダンス検出対象セルからの出力に基づき、前記インピーダンスを検出するインピーダンス検出手段と、
    前記インピーダンス検出手段にて検出された前記インピーダンスが異常閾値以上か否かを判定するインピーダンス異常判定手段と、
    前記インピーダンスが前記異常閾値以上と判定した場合に、前記ヒータに最大実効電圧を印加しているか否かを判定する電圧印加判定手段と、
    前記ヒータに最大実効電圧を印加していると判定していた場合、前記最大実効電圧の印加時間が所定のヒータ過昇温防止時間以上になったか否かを判定する電圧印加状態判定手段と、
    前記印加時間が前記ヒータ過昇温防止時間以上になった場合に、前記ヒータ制御手段に対し、前記最大実効電圧未満でかつ前記インピーダンス検出対象セルの温度が500℃以上となる低実効電圧を前記ヒータに印加する指令を出力する指令手段と、
    を備えたガスセンサ制御装置。
  2. 前記インピーダンス検出手段にて検出されたインピーダンスが活性判定閾値以下か否かを判定し、前記活性判定閾値以下のときに前記ガスセンサが活性したと判定する活性判定手段と、
    前記活性判定手段により前記インピーダンスが前記活性判定閾値以下と判定された場合には、前記ヒータ過昇温防止時間を第1の到達時間に設定し、前記インピーダンスが前記活性判定閾値より大きいと判定された場合に、前記ヒータ過昇温防止時間を前記第1の到達時間より長い第2の到達時間に設定する時間設定手段と、
    を備えた請求項1に記載のガスセンサ制御装置。
  3. 前記低実効電圧は、前記インピーダンス検出対象セルの温度が700℃以上となる値に設定されている請求項1又は2に記載のガスセンサ制御装置。
  4. 固体電解質体および該固体電解質体に設けられた一対の電極を備えるセルを少なくとも1つ以上有すると共に特定ガスの濃度を検出するためのガスセンサであって、該セルのうちの1つがインピーダンスを検出するためのインピーダンス検出対象セルであり、ヒータを有するガスセンサに接続されるガスセンサ制御装置の制御方法であって、
    前記インピーダンス検出対象セルからの出力に基づき、前記インピーダンスを検出するインピーダンス検出過程と、
    前記インピーダンス検出過程にて検出された前記インピーダンスが異常閾値以上か否かを判定するインピーダンス異常判定過程と、
    前記インピーダンスが前記異常閾値以上であると判定した場合に、前記ヒータに最大実効電圧を印加しているか否かを判定する電圧印加判定過程と、
    前記ヒータに最大実効電圧を印加していると判定していた場合、前記最大実効電圧の印加時間が所定のヒータ過昇温防止時間以上になったか否かを判定する電圧印加状態判定過程と、
    前記印加時間が前記ヒータ過昇温防止時間以上になった場合に、前記ヒータに前記最大実効電圧未満でかつ前記インピーダンス検出対象セルの温度が500℃以上となる低実効電圧を印加する低実効電圧印加過程と、
    を有するガスセンサ制御方法。
  5. 前記インピーダンス検出過程にて検出されたインピーダンスが活性判定閾値以下か否かを判定し、前記活性判定閾値以下のときに前記ガスセンサが活性したと判定する活性判定過程と、
    前記活性判定過程により前記インピーダンスが前記活性判定閾値以下と判定された場合には、前記ヒータ過昇温防止時間を第1の到達時間に設定し、前記インピーダンスが前記活性判定閾値より大きいと判定された場合に、前記ヒータ過昇温防止時間を前記第1の到達時間より長い第2の到達時間に設定する時間設定過程と、
    を有する請求項4に記載のガスセンサ制御方法。
  6. 前記低実効電圧は、前記インピーダンス検出対象セルの温度が700℃以上となる値に設定される請求項5に記載のガスセンサ制御方法。
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